JP2022118482A - 冷凍装置及び冷媒量判定方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】複数の室内機の少なくとも1台がサーモオフまたは停止している場合には、冷媒量の判定ができない。【解決手段】冷凍装置は、熱源ユニット(2)と、複数の利用ユニット(3a、3b)と、連絡配管(4、5)と、判定部(60)と、を備える。連絡配管(4、5)は、熱源ユニット(2)と、複数の利用ユニット(3a、3b)と、を接続する。判定部(60)は、暖房運転時に、冷凍サイクルの冷媒量を判定する。判定部(60)は、冷凍サイクルの状態量から算出された冷凍サイクルの冷媒量に関連する指標値を、各利用ユニット(3a、3b)のサーモオン、サーモオフ及び停止のそれぞれにおける保持冷媒量に基づいて、補正する。【選択図】図3
Description
冷凍装置及び冷媒量判定方法に関する。
特許文献1(特許第5164527号)には、冷媒量判定運転時に冷凍サイクルの適正冷媒量を判定する冷媒量判定手段を備える空気調和機が開示されている。特許文献1の空気調和機は、冷媒量判定運転時に、四方弁は暖房サイクル側に切換えられる。そして、冷媒量判定手段は、各室外熱交換器の容積の合計に基づいて冷房サイクルにおける適正冷媒量を算出し、各室内熱交換器の容積の合計と暖房サイクルによる各室内熱交換器の過冷却度とに基づいて暖房サイクルにおける室内熱交換器内の冷媒量を算出し、室内熱交換器内の冷媒量が冷房サイクルにおける適正冷媒量と合致する場合の暖房サイクルによる室内熱交換器の過冷却度を冷凍サイクルの適性冷媒量として判定する。そして、複数の室内機の各室内膨張弁は、冷媒量判定運転時に、各室内熱交換器の出口の過冷却度が同じになるように、それぞれバランス制御される。
しかしながら、上記特許文献1では、冷媒量判定運転時には、複数の室内機の全てが過冷却制御された運転状態を想定している。このため、複数の室内機の少なくとも1台がサーモオフまたは停止している場合には、冷媒量の判定ができない。
第1観点に係る冷凍装置は、熱源ユニットと、複数の利用ユニットと、連絡配管と、判定部と、を備える。連絡配管は、熱源ユニットと、複数の利用ユニットと、を接続する。判定部は、暖房運転時に、冷凍サイクルの冷媒量を判定する。判定部は、冷凍サイクルの状態量から算出された冷凍サイクルの冷媒量に関連する指標値を、各利用ユニットのサーモオン、サーモオフ及び停止のそれぞれにおける保持冷媒量に基づいて、補正する。
第1観点に係る冷凍装置では、判定部は、利用ユニットのサーモオン、サーモオフ及び停止のそれぞれにおける保持冷媒量に基づいて、冷凍サイクルの状態量から算出された冷凍サイクルの冷媒量に関連する指標値を補正する。これにより、サーモオン時の利用ユニットにおける保持冷媒量と、サーモオフ時の利用ユニットにおける保持冷媒量と、が異なっていても、利用ユニットのそれぞれの保持冷媒量に基づいて、冷凍サイクルの冷媒量に関連する指標値を補正するので、暖房運転時の冷媒量を判定することができる。したがって、本開示では、複数の利用ユニットがサーモオン、サーモオフ、及び停止のどの状態であっても、冷凍サイクルの冷媒量を判定することができる。
第2観点に係る冷凍装置は、第1観点の冷凍装置であって、判定部は、各利用ユニットのサーモオン、サーモオフ及び停止における保持冷媒量と、暖房運転時の冷媒量に関連する指標値との関係に基づいて冷凍サイクルの冷媒量を判定する。
第2観点に係る冷凍装置では、判定部は、保持冷媒量と冷媒量に関連する指標値との関係に基づいて冷媒量を判定する。このため、複数の利用ユニットがサーモオン、サーモオフ、及び停止のどの状態であっても、冷凍サイクルの冷媒量の判定を容易に行うことができる。
第3観点に係る冷凍装置は、第2観点の冷凍装置であって、熱源ユニットは、熱源側膨張弁を含む。利用ユニットは、利用側膨張弁を含む。冷媒量に関連する指標値は、熱源側膨張弁と利用側膨張弁との間の連絡配管の圧力、過冷却度、過熱度、熱源側膨張弁の開度、及び利用側膨張弁の開度の少なくとも1つを用いた指標値である。
第3観点に係る冷凍装置では、熱源側膨張弁と利用側膨張弁との間の連絡配管の圧力(中間圧力)、過冷却度、過熱度、熱源側膨張弁の開度、及び利用側膨張弁の開度の少なくとも1つを用いた冷媒量に関連する指標値と保持冷媒量との関係を作成できる。このため、判定部は、この関係に基づいて、適正に冷媒量を判定できる。
第4観点に係る冷凍装置は、第2観点または第3観点の冷凍装置であって、熱源ユニットは、圧縮機と、熱源側膨張弁と、過冷却熱交換器と、過冷却膨張弁と、熱源側ファンと、を含む。利用ユニットは、利用側膨張弁を含む。判定部は、状態変数に基づいた機械学習を用いて冷媒量に関連する指標値を決定する。状態変数は、外気温度、圧縮機の回転数、利用ユニットの容量、凝縮温度、蒸発温度、過熱度、圧縮機の吐出温度、熱源側膨張弁の開度、利用側膨張弁の開度、過冷却膨張弁の開度、及び熱源側ファンの少なくとも1つを含む。
第4観点に係る冷凍装置では、外気温度、圧縮機の回転数、過冷却回路がある場合の過冷却膨張弁の開度などの状態変数に基づいた機械学習によって、冷媒量に関連する指標値を決定している。これにより、この冷媒量に関連する指標値を用いて、関係を作成できる。このため、判定部は、この関係に基づいて、容易に冷媒量を判定できる。
第5観点に係る冷凍装置は、第1観点から第4観点の冷凍装置であって、判定部は、判定した冷凍サイクルの冷媒量と、経過時間との関係から、さらに、冷媒量閾値に到達する日を推定する、または、冷媒の漏れ速度を推定する。
第5観点に係る冷凍装置では、判定部は、判定した冷媒量と経過時間との関係から、冷媒量閾値に到達する日、または、漏れ速度を推定する。このため、冷凍サイクルの冷媒の漏洩量を容易に推定することができる。
第6観点に係る冷媒量判定方法は、熱源ユニットと、複数の利用ユニットと、熱源ユニットと、利用ユニットと、を接続する連絡配管と、を備える冷凍装置の暖房運転時の冷媒量を判定する方法であって、算出する工程と、取得する工程と、補正する工程と、を備える。算出する工程は、冷凍サイクルの状態量から冷凍サイクルの冷媒量に関連する指標値を算出する。取得する工程は、暖房運転時に、各利用ユニットのサーモオン、サーモオフ及び停止のそれぞれにおける保持冷媒量を取得する。補正する工程は、保持冷媒量に基づいて、算出した冷凍サイクルの冷媒量に関連する指標値を補正する。
第6観点に係る冷媒量判定方法では、利用ユニットのサーモオン、サーモオフ及び停止のそれぞれにおける保持冷媒量に基づいて、冷凍サイクルの状態量から算出した冷媒量に関連する指標値を補正する。これにより、サーモオン時の利用ユニットの保持冷媒量と、サーモオフ時の利用ユニットの保持冷媒量と、が異なっていても、利用ユニットのそれぞれの保持冷媒量に基づいて冷凍サイクルの冷媒量に関連する指標値を補正するので、暖房運転時の冷媒量を判定することができる。したがって、本開示では、複数の利用ユニットがサーモオン、サーモオフ、及び停止のどの状態であっても、冷凍サイクルの冷媒量を判定することができる。
本開示の一実施形態に係る冷凍装置について、図面を参照しながら説明する。
(1)冷凍装置
(1-1)全体構成
図1に示すように、冷媒装置の一実施形態としての空気調和装置1は、蒸気圧縮式の冷凍サイクルによって、ビル等の建物内の部屋の冷房や暖房を行う装置である。ただし、冷凍装置は、空気調和装置に限定されるものではなく、例えば給湯装置などであってもよい。
(1-1)全体構成
図1に示すように、冷媒装置の一実施形態としての空気調和装置1は、蒸気圧縮式の冷凍サイクルによって、ビル等の建物内の部屋の冷房や暖房を行う装置である。ただし、冷凍装置は、空気調和装置に限定されるものではなく、例えば給湯装置などであってもよい。
空気調和装置1は、主として、熱源ユニット2と、複数の利用ユニット3a、3bと、連絡配管4、5と、制御部6(図2参照)と、を有している。複数の利用ユニット3a、3bは、熱源ユニット2に対して、互いが並列に接続される。連絡配管4、5は、熱源ユニット2と利用ユニット3a、3bとを接続する。制御部6は、熱源ユニット2及び利用ユニット3a、3bの構成機器を制御する。そして、空気調和装置1の蒸気圧縮式の冷媒回路10は、熱源ユニット2と、複数の利用ユニット3a、3bと、連絡配管4、5とが接続されることによって構成されている。
なお、本実施形態の空気調和装置1は、各利用ユニット3a、3bの運転または停止を個別に制御可能である。
(1-2)詳細構成
(1-2-1)利用ユニット
利用ユニット3a、3bは、ビル等の室内の天井に埋め込みや吊り下げ等により、または、室内の壁面に壁掛け等により設置される。利用ユニット3a、3bは、連絡配管4、5を介して熱源ユニット2に接続されており、冷媒回路10の一部を構成する。
(1-2-1)利用ユニット
利用ユニット3a、3bは、ビル等の室内の天井に埋め込みや吊り下げ等により、または、室内の壁面に壁掛け等により設置される。利用ユニット3a、3bは、連絡配管4、5を介して熱源ユニット2に接続されており、冷媒回路10の一部を構成する。
次に、利用ユニット3a、3bの構成について説明する。なお、利用ユニット3aと利用ユニット3bとは同様の構成であるため、ここでは、利用ユニット3aの構成のみを説明し、利用ユニット3bの構成については、それぞれ、利用ユニット3aの各部を示す添字「a」の代わりに、添字「b」を付して、各部の説明を省略する。
利用ユニット3aは、主として、利用側膨張弁31aと、利用側熱交換器32aと、を有している。
利用側膨張弁31aは、利用側熱交換器32aの液側に接続された電動膨張弁等であり、利用側熱交換器32aを流れる冷媒の流量の調整等を行う。また、利用側膨張弁31aは、冷媒の通過を遮断することも可能である。
利用側熱交換器32aは、空気と冷媒とを熱交換するための機器である。利用側熱交換器32aは、冷房運転時には冷媒の蒸発器として機能し、室内空気を冷却する。また、利用側熱交換器32aは、暖房運転時には冷媒の凝縮器として機能し、室内空気を加熱する。利用側熱交換器32aとして、例えば、伝熱管と多数のフィンとにより構成されたクロスフィン式のフィン・アンド・チューブ型熱交換器を用いることができる。ただし、利用側熱交換器32aは、これに限定されず、他の型式の熱交換器であっても良い。
利用ユニット3aは、図2に示すように、利用側ファン33aをさらに有している。利用側ファン33aは、利用ユニット3a内に空気を吸入するとともに、利用側熱交換器32aで冷媒と熱交換された空気を室内に供給する。利用側ファン33aとして、例えば、DCファンモータ等からなるモータによって駆動される遠心ファンや多翼ファン等を用いることができる。
また、利用ユニット3aには、各種のセンサが設けられている。具体的には、図2に示すように、利用ユニット3aには、液側温度センサ34a、ガス側温度センサ35a、及び室内温度センサ36aが設けられている。液側温度センサ34aは、利用側熱交換器32aの液側の冷媒の温度を検出する。ガス側温度センサ35aは、利用側熱交換器32aのガス側の冷媒の温度を検出する。室内温度センサ36aは、利用ユニット3aに流入する室内空気の温度(室内温度)を検出する。
また、利用ユニット3aは、利用ユニット3aを構成する各部の動作を制御する利用側制御部37aを有する。利用側制御部37aは、利用ユニット3aを制御するために設けられたマイクロコンピュータやメモリ38a等を有しており、利用ユニット3aを個別に操作するためのリモコン(図示せず)との間で制御信号を通信したり、熱源ユニット2との間で伝送線を介して制御信号を通信したりすることができる。
(1-2-2)熱源ユニット
図1に示すように、熱源ユニット2は、ビル等の建物の室外、例えば屋上や地上に設置されている。熱源ユニット2は、上記のように、連絡配管4、5を介して利用ユニット3a、3bに接続されており、冷媒回路10の一部を構成している。
図1に示すように、熱源ユニット2は、ビル等の建物の室外、例えば屋上や地上に設置されている。熱源ユニット2は、上記のように、連絡配管4、5を介して利用ユニット3a、3bに接続されており、冷媒回路10の一部を構成している。
次に、熱源ユニット2の構成について説明する。熱源ユニット2は、主として、圧縮機21と、熱源側熱交換器22と、熱源側膨張弁23と、四路切換弁24と、を有している。
圧縮機21は、低圧の冷媒を高圧になるまで圧縮する機器である。圧縮機21として、例えば、インバータにより回転数が制御されるモータよって駆動される容積式圧縮機を用いることができる。なお、ここでは、1台の圧縮機21を示しているが、利用ユニット3a、3bの接続台数等に応じて、2台以上の圧縮機21が並列に接続されていても良い。
熱源側熱交換器22は、空気と冷媒とを熱交換するための機器である。熱源側熱交換器22は、冷房運転時には冷媒の凝縮器として機能し、暖房運転時には冷媒の蒸発器として機能する。熱源側熱交換器22として、例えば、クロスフィン式のフィン・アンド・チューブ型熱交換器を用いることができる。ただし、熱源側熱交換器22は、これに限定されず、他の型式の熱交換器であっても良い。
熱源側膨張弁23は、熱源側熱交換器22の液側に接続された電動膨張弁であり、熱源側熱交換器22を流れる冷媒の流量の調整等を行う。
四路切換弁24は、冷媒の流路を切り換えるための弁である。四路切換弁24は、冷房運転時には、圧縮機21の吐出側と熱源側熱交換器22のガス側とを接続するとともに、圧縮機21の吸入側とガス側の連絡配管5とを接続する(図1の四路切換弁24の点線を参照)。これにより、熱源側熱交換器22が圧縮機21によって圧縮される冷媒の凝縮器として機能し、かつ、各利用側熱交換器32a、32bが熱源側熱交換器22において凝縮される冷媒の蒸発器として機能する。また、四路切換弁24は、暖房運転時には、圧縮機21の吐出側とガス側の連絡配管5とを接続するとともに、圧縮機21の吸入側と熱源側熱交換器22のガス側とを接続する(図1の四路切換弁24の実線を参照)。これにより、各利用側熱交換器32a、32bが圧縮機21によって圧縮される冷媒の凝縮器として機能し、かつ、熱源側熱交換器22が各利用側熱交換器32a、32bにおいて凝縮される冷媒の蒸発器として機能する。
また、熱源ユニット2は、図2に示すように、熱源側ファン25をさらに有している。熱源側ファン25は、熱源ユニット2内に室外空気を吸入して、熱源側熱交換器22において冷媒と熱交換させた後に、外部に排出する。熱源側ファン25として、例えば、DCファンモータ等からなるモータによって駆動される遠心ファンや多翼ファン等を用いることができる。
また、熱源ユニット2は、図1に示すように、分岐配管26と、過冷却膨張弁27と、過冷却熱交換器28と、をさらに有している。分岐配管26と、過冷却膨張弁27と、過冷却熱交換器28とは、過冷却回路を構成している。
分岐配管26は、熱源側熱交換器22と過冷却熱交換器28との間の冷媒配管と、圧縮機21と熱源側熱交換器22との間の冷媒配管と、を接続している。分岐配管26は、熱源側熱交換器22と過冷却熱交換器28との間の冷媒配管を流れる冷媒の一部を分岐して圧縮機21に送る。
過冷却膨張弁27は、分岐配管26に配置されている。詳細には、過冷却膨張弁27は、分岐配管26上において、熱源側膨張弁23と過冷却熱交換器28との間に配置されている。ここでは、過冷却膨張弁27は、熱源側膨張弁23と液側の連絡配管4との間において、連絡配管4に近い側に配置されている。
過冷却熱交換器28は、過冷却膨張弁27よりも下流側の分岐配管26を流れる冷媒と、熱源側膨張弁23と液側の連絡配管4との間の冷媒配管を流れる冷媒とを熱交換するための機器である。過冷却熱交換器28において、分岐配管26に入り、過冷却膨張弁27で減圧された冷媒は、熱源側膨張弁23と連絡配管4との間の冷媒配管を流れる冷媒を冷却する。
また、熱源ユニット2には、各種のセンサが設けられている。具体的には、図2に示すように、熱源ユニット2には、吸入圧力センサ41、吐出圧力センサ42、吸入温度センサ43、吐出温度センサ44、及び室外温度センサ45が設けられている。吸入圧力センサ41は、圧縮機21の吸入圧力を検出する。吐出圧力センサ42は、圧縮機21の吐出圧力を検出する。吸入温度センサ43は、圧縮機21の吸入温度を検出する。吐出温度センサ44は、圧縮機21の吐出温度を検出する。室外温度センサ45は、熱源ユニット2内に流入する室外空気の温度(室外温度)を検出する。
また、熱源ユニット2は、熱源ユニット2を構成する各部の動作を制御する熱源側制御部29を有する。熱源側制御部29は、熱源ユニット2を制御するために設けられたマイクロコンピュータやメモリ29a、モータを制御するインバータ回路等を有しており、各利用ユニット3a、3bのそれぞれの利用側制御部37a、37bとの間で伝送線を介して制御信号を通信できるようになっている。ここでは、各利用側制御部37a、37bと熱源側制御部29との間を接続する伝送線とによって、空気調和装置1全体の運転制御を行う制御部6が構成される。
(1-2-3)連絡配管
連絡配管4、5は、空気調和装置1をビル等の設置場所に設置する際に、現地にて施工される冷媒管である。連絡配管4、5は、熱源ユニットと利用ユニットとの組み合わせや設置場所等の条件に応じて長さや管径が異なるものである。このため、例えば、新規に空気調和装置を設置する場合には、連絡配管4、5の長さや管径等の条件に応じた適正な量の冷媒を充填する必要がある。ここでは、連絡配管4には液冷媒が流れ、連絡配管5にはガス冷媒が流れる。
連絡配管4、5は、空気調和装置1をビル等の設置場所に設置する際に、現地にて施工される冷媒管である。連絡配管4、5は、熱源ユニットと利用ユニットとの組み合わせや設置場所等の条件に応じて長さや管径が異なるものである。このため、例えば、新規に空気調和装置を設置する場合には、連絡配管4、5の長さや管径等の条件に応じた適正な量の冷媒を充填する必要がある。ここでは、連絡配管4には液冷媒が流れ、連絡配管5にはガス冷媒が流れる。
(1-2-4)制御部
図2に示すように、制御部6は、空気調和装置1の各機器を制御するものであり、熱源側制御部29と各利用側制御部37a、37bとが協働することにより実現される。制御部6は、各種センサ34a、34b、35a、35b、36a、36b、41~45の検出信号を受けることができるように接続される。また、制御部6は、これらの検出信号等に基づいて各種機器及び弁23~25、31a、31b、33a、33bを制御する。なお、制御部6を構成するメモリ29a、38a、38bには、各種データが格納されている。
図2に示すように、制御部6は、空気調和装置1の各機器を制御するものであり、熱源側制御部29と各利用側制御部37a、37bとが協働することにより実現される。制御部6は、各種センサ34a、34b、35a、35b、36a、36b、41~45の検出信号を受けることができるように接続される。また、制御部6は、これらの検出信号等に基づいて各種機器及び弁23~25、31a、31b、33a、33bを制御する。なお、制御部6を構成するメモリ29a、38a、38bには、各種データが格納されている。
また、空気調和装置1は判定部60を備えている。ここでは、判定部60は、制御部6に含まれ、制御部6の一機能として実現される。なお、判定部60は、制御部6とは別構成の装置により実現することも可能である。
判定部60は、暖房運転時に、冷凍サイクルの冷媒量を判定する。ここでは、判定部60は、暖房運転の冷凍サイクルで冷媒量が適正であるか否かを判定する。詳細には、判定部60は、暖房運転時に、冷媒の漏洩の有無を判定し、冷媒が漏洩している場合には、漏洩量を判定する。
判定部60は、冷凍サイクルの状態量から算出された冷凍サイクルの冷媒量に関連する指標値を、各利用ユニット3a、3bのサーモオン、サーモオフ及び停止のそれぞれにおける保持冷媒量に基づいて、補正する。冷媒量に関連する指標値は、冷凍サイクルの冷媒量、冷媒漏洩指標などである。このため、ここでの判定部60は、冷凍サイクルの状態量から算出された冷凍サイクルの冷媒量または冷媒漏洩指標の数値を補正する。
ここで、サーモオンは、圧縮機21を運転させて冷媒の循環を行わせて、当該利用ユニット3aまたは3bにおいて冷房もしくは暖房動作している状態である。サーモオン時の利用ユニット3a、3bでは、利用側ファン33a、33bの風量は、リモコンの入力または要求能力に応じて制御されるとともに、利用側膨張弁31a、31bの開度は、利用側熱交換器32a、32bの出口における冷媒の過冷却度SCが目標過冷却度SCtで一定になるように制御される。
サーモオフは、リモコンなどのユーザーからの運転指令はあるものの、当該サーモオフユニットにおいて室温が目標室内温度近辺に到達している状態で、冷房または暖房能力が不要なため、圧縮機21を運転させて他の利用ユニットには冷媒の循環が行われているが、当該サーモオフユニットにおいては冷房もしくは暖房動作していない状態である。その際、サーモオフユニットでは、ファンは最小風量で固定されるとともに、膨張弁は、低開度の範囲において、過冷却度SCが目標過冷却度SCtで一定になるように制御される。この場合、サーモオフ時のユニットに保持される冷媒は、サーモオフ側ファンの回転により凝縮が進むので、液量が多くなる。このため、サーモオフ時の利用ユニットに保持される冷媒量は、サーモオン時の利用ユニットに保持される冷媒量よりも多くなる。
停止は、リモコンなどのユーザーからの指令で当該利用ユニット3aまたは3bを停止している状態で利用側ファン33a、33bを停止させる動作である。停止ユニットでは、ファンは停止されるとともに、膨張弁は、低開度の範囲において固定される。停止ユニットに保持される冷媒量は、サーモオフ時のユニットに保持される冷媒量よりも少ない。
なお、上記保持冷媒量として、利用側制御部37a、37bのメモリ38a、38bに記憶された保持冷媒量の値を用いてもよく、保持冷媒量の予測式を用いた予測値を用いてもよい。
本実施形態では、判定部60は、各利用ユニット3a、3bのサーモオン、サーモオフ及び停止における保持冷媒量と、暖房運転時の冷媒量に関連する指標値との関係に基づいて冷凍サイクルの冷媒量を判定する。
以下、図3を参照して、判定部60による冷媒量の判定を説明する。図3は、各利用ユニット3a、3bのサーモオン、サーモオフ及び停止における保持冷媒量と、暖房運転時の冷媒量に関連する指標値との関係の一例を示す。横軸は、見かけの冷媒サイクルの冷媒量を示し、縦軸は、暖房時の冷媒漏洩指標を示す。見かけの冷媒サイクルの冷媒量は、(冷媒回路10に充填された冷媒量-利用側熱交換器32a、32bの余剰冷媒量)の式で求められる値である。余剰冷媒量は、(サーモオフ時または停止時の利用側熱交換器32a、32bの保持冷媒量-サーモオン時の利用側熱交換器32a、32bに保持される冷媒量)の式で求められる値である。
図3において、点X1~X3は、適正に冷媒が充填された場合のデータである。点X1は、全て利用ユニットがサーモオン状態の場合を示す。点X2は、例えば、1台の利用ユニットが停止状態で、残りの利用ユニットがサーモオン状態を示す。点X3は、例えば、1台の利用ユニットがサーモオフ状態で、残りの利用ユニットがサーモオン状態を示す。点X1~X3から求められる関係式は、適正に冷媒が充填された場合において、サーモオフ及び停止による利用側熱交換器の余剰冷媒量による見かけの冷媒量の変化に基づいた指標値を示す。
判定部60は、図3に示すように冷媒が適正に充填されている際のデータを用いて作成された各利用ユニット3a、3bのサーモオン、サーモオフ及び停止における保持冷媒量と、暖房運転時の冷媒量に関連する指標値との関係を取得する。また判定部60は、暖房運転中の運転データを取得して、冷媒量に関連する指標値としての冷媒漏洩指標を算出する。また、判定部60は、各利用ユニット3a、3bがサーモオン、サーモオフ及び停止のどの状態であるかを取得する。そして、利用ユニット3a、3bがサーモオフまたは停止である場合には、冷媒漏洩指標を保持冷媒量で補正する。例えば、利用ユニット3aが停止状態で、利用ユニット3bがサーモオン状態である場合、利用ユニット3a、3bがサーモオン状態(図3においてX0)よりも見かけのシステム冷媒量が少ない分について冷媒漏洩指標を補正する(図3において見かけの冷媒量を左側に移動させる)。これにより、例えば、判定部60は、図3の点Y1を求める。そして、判定部60は、作成した関係に基づいて冷凍サイクルの冷媒量を推定する。図3では、冷媒が適正に充填されている場合の冷媒漏洩指標は点X2であるので、判定部60は、点X2と点Y1との冷媒漏洩指標の差から、冷媒量を推定する。
例えば、サーモオフ状態の利用ユニットの余剰冷媒量がm1でサーモオフ状態の利用ユニットの台数がm2であり、停止状態の利用ユニットの余剰冷媒量がn1で停止状態の利用ユニットの台数がn2とする。図3において、全台サーモオン状態の時の見かけの冷媒量をX0とする。この場合、図3の横軸の見かけの冷媒量は、X0-m1×m2-n1×n2に補正される。なお、各利用ユニットの容量に応じて、余剰冷媒量m1、n1は、変わる。このように、サーモオフ等の状態による補正をすることによって、図3における横軸の見かけの冷媒量を左に移動させる補正を行う。
冷媒量に関連する指標値は、熱源側膨張弁23と利用側膨張弁31a、31bとの間の連絡配管4の圧力(中間圧力)、過冷却度SC、過熱度SH、熱源側膨張弁23の開度、及び利用側膨張弁31a、31bの開度の少なくとも1つを用いた指標値である。
ここで、中間圧力は、熱源側膨張弁23と利用側膨張弁31a、31bとの間の液側の連絡配管4を流れる冷媒の圧力であり、図5に示す高圧Phと低圧Plの間の中間圧力Pmである。中間圧力は、圧力センサ、あるいは、中間圧飽和温度を検知する温度センサにより、熱源ユニット2において検出される。
なお、中間圧力を用いた冷媒量に関連する指標値として、後述する図5における(高圧Ph-低圧Pl)/(中間圧Pm-低圧Pl)で表される中間圧力相当値等を用いることができる。
過冷却度SCは、凝縮温度Tcと凝縮器である利用側熱交換器32a、32bにおける冷媒の出口温度Tbとの温度差であり、Tc-Tbで表される。過冷却度SCは、液側温度センサ34a、34bにより検出される冷媒の温度等から算出される。
過熱度SHは、圧縮機21に吸入される冷媒の温度Tsと蒸発温度Teとの差であり、Ts-Teで表される。過熱度SHは、吸入温度センサ43により検出される圧縮機21に吸入される冷媒の温度Ts等から算出される。
熱源側膨張弁23の開度、及び利用側膨張弁31a、31bの開度は、各膨張弁から把握される。
本実施形態の判定部60は、状態変数に基づいた機械学習を用いて冷媒量に関連する指標値を決定する。状態変数は、外気温度、圧縮機21の回転数、利用ユニット3a、3bの容量、凝縮温度Tc、蒸発温度Te、過熱度SH、圧縮機21の吐出温度、熱源側膨張弁23の開度、利用側膨張弁31a、31bの開度、過冷却膨張弁27の開度、及び熱源側ファン25の少なくとも1つを含む。換言すると、目的変数は、冷媒量に関連する指標値であり、説明変数は、外気温度、圧縮機21の回転数、利用ユニット3a、3bの容量、凝縮温度Tc、蒸発温度Te、過熱度SH、圧縮機21の吐出温度、熱源側膨張弁23の開度、利用側膨張弁31a、31bの開度、過冷却膨張弁27の開度、及び熱源側ファン25の少なくとも1つを含む。状態変数(説明変数)は、外気温、圧縮機21の回転数、及び過冷却膨張弁27の開度の少なくとも1つであることが好ましい。
なお、外気温度は、室外温度センサ45で検出される。利用ユニット3a、3bの容量は、サーモオン、サーモオフ及び停止のそれぞれの容量である。圧縮機21の吐出温度は、吐出温度センサ44で検出される。状態変数は、室内温度センサ36a、36bで検出される室内温度等をさらに含んでもよい。
機械学習は、例えば、図4に示す機械学習装置61を用いて行う。機械学習装置61は、取得部62と、学習部63と、を含む。取得部62は、冷媒が適正に充填されている利用ユニットから運転データを取得する。学習部63は、取得部62のデータに基づいて、状態変数を関数として冷媒漏洩指標を学習する。このように、本実施形態では、機械学習により図3に示すような各利用ユニット3a、3bのサーモオン、サーモオフ及び停止における保持冷媒量と、暖房運転時の冷媒量に関連する指標値との関係を作成する。
判定部60は、判定した冷凍サイクルの冷媒量と、経過時間との関係から、さらに、冷媒量閾値に到達する日を推定する、または、冷媒の漏れ速度を推定する。例えば、図3において、点X2の冷媒漏洩指標と点Y1の冷媒漏洩指標との差から、冷媒回路10内の冷媒量の減少量を求めることができる。また、点X2を取得した日から、点Y1を算出した日までの経過時間を求めることができる。このように求めた冷媒回路10内の冷媒の減少量及び経過時間から、冷媒量閾値に到達する日及び冷媒の漏れ速度を求めることができる。
なお、空気調和装置1は、判定部60により判定された冷媒量、冷媒量閾値に到達する日、冷媒の漏れ速度等を表示する表示部をさらに備えていてもよい。
(2)空気調和装置の動作
次に、図1~図5を参照して、本実施形態の空気調和装置1の動作について説明する。空気調和装置1では、冷房運転及び暖房運転が行われる。なお、下記の空気調和装置1の動作は、空気調和装置1の機器構成を制御する制御部6によって行われる。
次に、図1~図5を参照して、本実施形態の空気調和装置1の動作について説明する。空気調和装置1では、冷房運転及び暖房運転が行われる。なお、下記の空気調和装置1の動作は、空気調和装置1の機器構成を制御する制御部6によって行われる。
(2-1)冷房運転
冷房運転時は、四路切換弁24によって、圧縮機21の吐出側が熱源側熱交換器22のガス側に接続され、かつ、圧縮機21の吸入側がガス側の連絡配管5を介して各利用側熱交換器32a、32bのガス側に接続される(図1の四路切換弁24の点線を参照)。
冷房運転時は、四路切換弁24によって、圧縮機21の吐出側が熱源側熱交換器22のガス側に接続され、かつ、圧縮機21の吸入側がガス側の連絡配管5を介して各利用側熱交換器32a、32bのガス側に接続される(図1の四路切換弁24の点線を参照)。
冷房運転では、低圧のガス冷媒が、圧縮機21に吸入されて圧縮されて高圧のガス冷媒となる。高圧のガス冷媒は、四路切換弁24を経由して熱源側熱交換器22に送られる。高圧のガス冷媒は、熱源側ファン25によって供給される室外空気と熱交換を行って凝縮して高圧の液冷媒となる。高圧の液冷媒は、熱源側膨張弁23及び過冷却熱交換器28を経由して、熱源ユニット2から流出する。
熱源ユニット2から流出した冷媒は、液側の連絡配管4を経由して、各利用ユニット3a、3bに送られる。各利用ユニット3a、3bでは、高圧の液冷媒が、各利用側膨張弁31a、31bによって減圧された後に、各利用側熱交換器32a、32bに送られる。この冷媒は、各利用側熱交換器32a、32bにおいて室内空気と熱交換を行って蒸発し、低圧のガス冷媒となる。低圧のガス冷媒は、利用ユニット3a、3bから流出する。
利用ユニット3a、3bから流出した冷媒は、ガス側の連絡配管5を経由して熱源ユニット2に送られ、四路切換弁24を経由して、再び、圧縮機21に吸入される。
ここで、本実施形態の過冷却回路の冷房運転時の役割について説明する。冷房運転においては、過冷却熱交換器28において、熱源側膨張弁23で減圧された冷媒の一部を分岐して圧縮機21に送る分岐配管26を流れる冷媒によって、利用ユニット3a、3bへ流れる冷媒を冷却する。また、冷房運転においては、熱源側膨張弁23で減圧された冷媒の一部を分岐して、分岐配管26を通じて、圧縮機21に送る。
(2-2)暖房運転
暖房運転時には、冷媒の状態は、図5に示すp-h線図(モリエル線図)のように遷移する。
暖房運転時には、冷媒の状態は、図5に示すp-h線図(モリエル線図)のように遷移する。
暖房運転時は、四路切換弁24によって、圧縮機21の吐出側がガス側の連絡配管5を介して各利用側熱交換器32a、32bのガス側に接続され、かつ、圧縮機21の吸入側が熱源側熱交換器22のガス側に接続される(図1の四路切換弁24の実線を参照)。
暖房運転では、低圧のガス冷媒(図5の点A)が、圧縮機21に吸入されて圧縮されて高圧のガス冷媒となる。高圧のガス冷媒は、四路切換弁24を経由して、熱源ユニット2から流出する(図5の点B)。
熱源ユニット2から流出した冷媒は、ガス側の連絡配管5を経由して、各利用ユニット3a、3bに送られる。そして、各利用側熱交換器32a、32bにおいて、高圧のガス冷媒は、室内空気と熱交換を行って凝縮し、高圧の液冷媒となる(図5の点C)。この高圧の液冷媒は、利用側膨張弁31a、31bを通過する際に、利用側膨張弁31a、31bの弁開度に応じて減圧される。利用側膨張弁31a、31bを通過した冷媒は、利用ユニット3a、3bから流出する(図5の点D)。
利用ユニット3a、3bから流出した冷媒は、液側の連絡配管4を経由して熱源ユニット2に送られる(図5の点E)。熱源ユニット2に送られた冷媒は、過冷却熱交換器28を経由して、熱源側膨張弁23でさらに減圧される(図5の点F)。そして、この冷媒は、熱源側熱交換器22に流入する。熱源側熱交換器22に流入した冷媒は、熱源側ファン25によって供給される室外空気と熱交換を行って蒸発して低圧のガス冷媒となる(図5の点A)。低圧のガス冷媒は、四路切換弁24を経由して、再び、圧縮機21に吸入される。
ここで、本実施形態の過冷却回路の暖房運転時の役割について説明する。暖房運転時の過冷却回路は、通常、過冷却膨張弁27を閉にして、使用されない。しかし、熱源側膨張弁23と連絡配管4との間の冷媒配管の圧力(中間圧力)が異常に高圧となったときに、過冷却膨張弁27を開いて、中間圧力を低下させる。なお、暖房運転時に、過冷却膨張弁27をわずかに開とした状態にしてもよい。このように、暖房運転時には、過冷却回路は、高圧を下げる保護制御として用いられる。
(3)冷媒量の判定方法
次に、図1~図6を参照して、冷媒量の判定方法について説明する。本実施形態の冷媒量の判定方法は、熱源ユニット2と、複数の利用ユニット3a、3bと、熱源ユニット2と利用ユニット3a、3bとを接続する連絡配管4、5と、を備える冷凍装置としての空気調和装置1の暖房運転時の冷媒量を判定する方法である。
次に、図1~図6を参照して、冷媒量の判定方法について説明する。本実施形態の冷媒量の判定方法は、熱源ユニット2と、複数の利用ユニット3a、3bと、熱源ユニット2と利用ユニット3a、3bとを接続する連絡配管4、5と、を備える冷凍装置としての空気調和装置1の暖房運転時の冷媒量を判定する方法である。
図6に示すように、利用ユニット3a、3bのサーモオン、サーモオフ及び停止における保持冷媒量と、暖房運転時の冷媒量に関連する指標値との関係を作成する(ステップS10)。この工程(S10)では、冷媒が適正に充填されている際のデータを用いて、保持冷媒量と冷媒量に関連する指標値との関係を作成する。本実施形態では、図3に示すように、適正に冷媒が充填されている時の見かけの冷媒量と、冷媒漏洩指標との関係を作成する。冷媒指標は、中間圧力Pm、過冷却度SC、過熱度SH、熱源側膨張弁23の開度、及び利用側膨張弁31a、31bの開度の少なくとも1つを用いた指標値である。
次に、暖房運転時の運転データを取得する(ステップS20)。この工程(S20)では、上述したように、実際の冷媒量を推定する暖房運転中に、判定部60は、冷凍サイクルの状態量を取得する。
次に、冷凍サイクルの状態量から冷凍サイクルの冷媒量に関連する指標値を算出する(ステップS30)。この工程(S30)では、判定部60は、取得する工程(S20)で取得した運転データとしての冷凍サイクルの状態量から、冷媒量に関連する指標値を算出する。
次に、暖房運転時に、各利用ユニット3a、3bのサーモオン、サーモオフ及び停止のそれぞれにおける保持冷媒量を取得する(ステップS40)。この工程(S40)では、判定部60は、各利用ユニット3a、3bがサーモオン、サーモオフ及び停止のどの状態であるかを取得する。
次に、保持冷媒量に基づいて、算出した冷凍サイクルの冷媒量に関連する指標値を補正する(ステップS50)。この工程(S50)では、利用ユニット3a、3bがサーモオフまたは停止である場合には、保持冷媒量で補正する。これにより、判定部60は、例えば図3の点Y1を導く。
次に、作成した関係と、補正した冷媒量に関連する指標値と、から、冷凍サイクルの冷媒量を推定する(ステップS60)。この工程(S60)では、実際の暖房運転時の冷媒量を推定できるので、冷媒回路10内の冷媒量が適正か否かを判定できる。例えば、図3に示すように、工程(S10)で作成した関係式と、工程(S20~S50)で求めた暖房運転時の保持冷媒量及び冷媒漏洩指標と、の差から、冷媒漏洩指標の差を求める。この差に対応する冷媒量を、冷凍サイクルにおいて漏洩した冷媒量と推定する。推定した漏洩した冷媒量が所定値を超える場合には、冷媒の漏洩が発生したと判定することができる。
(4)特徴
(4-1)
以上説明したように、本実施形態に係る冷凍装置としての空気調和装置1は、熱源ユニット2と、複数の利用ユニット3a、3bと、連絡配管4、5と、判定部60と、を備える。連絡配管4、5は、熱源ユニット2と、複数の利用ユニット3a、3bと、を接続する。判定部60は、暖房運転時に、冷凍サイクルの冷媒量を判定する。判定部60は、冷凍サイクルの状態量から算出された冷凍サイクルの冷媒量に関連する指標値を、各利用ユニット3a、3bのサーモオン、サーモオフ及び停止のそれぞれにおける保持冷媒量に基づいて、補正する。
(4-1)
以上説明したように、本実施形態に係る冷凍装置としての空気調和装置1は、熱源ユニット2と、複数の利用ユニット3a、3bと、連絡配管4、5と、判定部60と、を備える。連絡配管4、5は、熱源ユニット2と、複数の利用ユニット3a、3bと、を接続する。判定部60は、暖房運転時に、冷凍サイクルの冷媒量を判定する。判定部60は、冷凍サイクルの状態量から算出された冷凍サイクルの冷媒量に関連する指標値を、各利用ユニット3a、3bのサーモオン、サーモオフ及び停止のそれぞれにおける保持冷媒量に基づいて、補正する。
本実施形態の空気調和装置1では、判定部60は、利用ユニット3a、3bのサーモオン、サーモオフ及び停止のそれぞれにおける保持冷媒量に基づいて、冷凍サイクルの状態量から算出された冷凍サイクルの冷媒量に関連する指標値を補正する。これにより、サーモオン時の利用ユニット3a、3bにおける保持冷媒量と、サーモオフ時の利用ユニット3a、3bにおける保持冷媒量と、が異なっていても、利用ユニット3a、3bのそれぞれの保持冷媒量に基づいて、冷凍サイクルの冷媒量に関連する指標値を補正するので、暖房運転時の冷媒量を判定することができる。したがって、複数の利用ユニット3a、3bがサーモオン、サーモオフ、及び停止のどの状態であっても、冷凍サイクルの冷媒量を判定することができる。
このように、本実施形態の空気調和装置1は、暖房運転時に複数の利用ユニット3a、3bの運転状態が異なっていても、冷媒量を判定できる。特に、暖房運転時に、複数の利用ユニット3a、3bの少なくとも1つがサーモオフ状態のときに、本実施形態の空気調和装置1の冷媒量を判定する効果は大きい。このため、複数の利用ユニット3a、3bを備える空気調和装置1において、判定部60によって、暖房運転時に冷媒漏洩の有無を適切に判定することができる。
(4-2)
本実施形態では、判定部60は、各利用ユニット3a、3bのサーモオン、サーモオフ及び停止における保持冷媒量と、暖房運転時の冷媒量に関連する指標値との関係に基づいて冷凍サイクルの冷媒量を判定する。
本実施形態では、判定部60は、各利用ユニット3a、3bのサーモオン、サーモオフ及び停止における保持冷媒量と、暖房運転時の冷媒量に関連する指標値との関係に基づいて冷凍サイクルの冷媒量を判定する。
ここでは、冷媒が適正に充填されている際のサーモオン、サーモオフ及び停止状態のデータを用いて、保持冷媒量と冷媒量に関連する指標値との関係を作成する。そして、実際の冷媒量を推定する暖房運転中には、判定部60は、運転データを取得して、冷媒量に関連する指標値を算出し、保持冷媒量で補正し、作成した関係に基づいて冷凍サイクルの冷媒量を推定する。このため、複数の利用ユニット3a、3bがサーモオン、サーモオフ、及び停止のどの状態であっても、冷凍サイクルの冷媒量の判定を容易に行うことができる。
このように、利用ユニット3a、3bのサーモオン、サーモオフ及び停止における保持冷媒量と、暖房運転時の冷媒量に関連する指標値との関係を作成している。このため、冷媒がどれ位漏洩すると、指標値がどれ位下がるか、を把握することができる。したがって、冷媒回路10内の冷媒を回収及び充填の作業をしなくても、判定部60は、冷媒量に関連する指標値の変化から、冷媒漏洩の有無、冷媒の漏洩量等を推定することができる。
(4-3)
本実施形態では、熱源ユニット2は、熱源側膨張弁23を含む。利用ユニット3a、3bは、利用側膨張弁31a、31bを含む。冷媒量に関連する指標値は、熱源側膨張弁23と利用側膨張弁31a、31bとの間の連絡配管4の圧力、過冷却度SC、過熱度SH、熱源側膨張弁23の開度、及び利用側膨張弁31a、31bの開度の少なくとも1つを用いた指標値である。
本実施形態では、熱源ユニット2は、熱源側膨張弁23を含む。利用ユニット3a、3bは、利用側膨張弁31a、31bを含む。冷媒量に関連する指標値は、熱源側膨張弁23と利用側膨張弁31a、31bとの間の連絡配管4の圧力、過冷却度SC、過熱度SH、熱源側膨張弁23の開度、及び利用側膨張弁31a、31bの開度の少なくとも1つを用いた指標値である。
ここでは、熱源側膨張弁23と利用側膨張弁31a、31bとの間の連絡配管4の圧力(中間圧力)、過冷却度SC、過熱度SH、熱源側膨張弁23の開度、及び利用側膨張弁31a、31bの開度の少なくとも1つを用いた冷媒量に関連する指標値と、保持冷媒量との関係を作成する。このため、判定部60は、この関係に基づいて、適正に冷媒量を判定できる。
(4-4)
本実施形態では、熱源ユニット2は、圧縮機21と、熱源側膨張弁23と、過冷却熱交換器28と、過冷却膨張弁27と、熱源側ファン25と、を含む。利用ユニット3a、3bは、利用側膨張弁31a、31bを含む。判定部60は、状態変数に基づいた機械学習を用いて冷媒量に関連する指標値を決定する。状態変数は、外気温度、圧縮機21の回転数、利用ユニット3a、3bの容量、凝縮温度Tc、蒸発温度Te、過熱度SH、圧縮機21の吐出温度、熱源側膨張弁23の開度、利用側膨張弁31a、31bの開度、過冷却膨張弁27の開度、及び熱源側ファン25の少なくとも1つを含む。
本実施形態では、熱源ユニット2は、圧縮機21と、熱源側膨張弁23と、過冷却熱交換器28と、過冷却膨張弁27と、熱源側ファン25と、を含む。利用ユニット3a、3bは、利用側膨張弁31a、31bを含む。判定部60は、状態変数に基づいた機械学習を用いて冷媒量に関連する指標値を決定する。状態変数は、外気温度、圧縮機21の回転数、利用ユニット3a、3bの容量、凝縮温度Tc、蒸発温度Te、過熱度SH、圧縮機21の吐出温度、熱源側膨張弁23の開度、利用側膨張弁31a、31bの開度、過冷却膨張弁27の開度、及び熱源側ファン25の少なくとも1つを含む。
ここでは、外気温度、圧縮機21の回転数、過冷却回路がある場合の過冷却膨張弁27の開度などの状態変数に基づいた機械学習によって、冷媒量に関連する指標値を決定している。これにより、この冷媒量に関連する指標値を用いて、関係を作成できる。このため、判定部60は、この関係に基づいて、容易に冷媒量を判定できる。
(4-5)
本実施形態では、判定部60は、判定した冷凍サイクルの冷媒量と、経過時間との関係から、さらに、冷媒量閾値に到達する日を推定する、または、冷媒の漏れ速度を推定する。
本実施形態では、判定部60は、判定した冷凍サイクルの冷媒量と、経過時間との関係から、さらに、冷媒量閾値に到達する日を推定する、または、冷媒の漏れ速度を推定する。
ここでは、判定部60は、暖房運転時に冷凍サイクルの冷媒量を判定することができるので、判定した冷媒量と経過時間との関係から、冷媒量閾値に到達する日、または、漏れ速度を推定することができる。このため、冷凍サイクルの冷媒の漏洩量を容易に推定することができる。
(4-6)
本実施形態に係る冷媒量判定方法は、熱源ユニット2と、複数の利用ユニット3a、3bと、熱源ユニット2と利用ユニット3a、3bとを接続する連絡配管4と、を備える冷凍装置としての空気調和装置1の暖房運転時の冷媒量を判定する方法であって、算出する工程(S30)と、取得する工程(S40)と、補正する工程(S50)と、を備える。算出する工程(S30)は、冷凍サイクルの状態量から冷凍サイクルの冷媒量に関連する指標値を算出する。取得する工程(S40)は、暖房運転時に、各利用ユニット3a、3bのサーモオン、サーモオフ及び停止のそれぞれにおける保持冷媒量を取得する。補正する工程(S50)は、保持冷媒量に基づいて、算出した冷凍サイクルの冷媒量に関連する指標値を補正する。
本実施形態に係る冷媒量判定方法は、熱源ユニット2と、複数の利用ユニット3a、3bと、熱源ユニット2と利用ユニット3a、3bとを接続する連絡配管4と、を備える冷凍装置としての空気調和装置1の暖房運転時の冷媒量を判定する方法であって、算出する工程(S30)と、取得する工程(S40)と、補正する工程(S50)と、を備える。算出する工程(S30)は、冷凍サイクルの状態量から冷凍サイクルの冷媒量に関連する指標値を算出する。取得する工程(S40)は、暖房運転時に、各利用ユニット3a、3bのサーモオン、サーモオフ及び停止のそれぞれにおける保持冷媒量を取得する。補正する工程(S50)は、保持冷媒量に基づいて、算出した冷凍サイクルの冷媒量に関連する指標値を補正する。
本実施形態の冷媒量判定方法では、判定部60によって、利用ユニット3a、3bのサーモオン、サーモオフ及び停止のそれぞれにおける保持冷媒量に基づいて、冷凍サイクルの状態量から算出した冷媒量に関連する指標値を補正する。これにより、サーモオン時の利用ユニット3a、3bの保持冷媒量と、サーモオフ時の利用ユニット3a、3bの保持冷媒量と、が異なっていても、利用ユニット3a、3bのそれぞれの保持冷媒量に基づいて冷凍サイクルの冷媒量に関連する指標値を補正するので、暖房運転時の冷媒量を判定することができる。したがって、複数の利用ユニット3a、3bがサーモオン、サーモオフ、及び停止のどの状態であっても、冷凍サイクルの冷媒量を判定することができる。
(5)変形例
(5-1)変形例A
上記実施形態では、複数の利用ユニットとして、2つの利用ユニット3a、3bを例に挙げて説明したが、これに限定されない。本開示の冷凍装置は、3つ以上の利用ユニットにも適用される。また、各利用ユニットの容量は、同じでもよく、異なっていてもよい。
(5-1)変形例A
上記実施形態では、複数の利用ユニットとして、2つの利用ユニット3a、3bを例に挙げて説明したが、これに限定されない。本開示の冷凍装置は、3つ以上の利用ユニットにも適用される。また、各利用ユニットの容量は、同じでもよく、異なっていてもよい。
(5-2)変形例B
上記実施形態では、判定部60が空気調和装置1の制御部6に設けられる構成を例に挙げて説明したが、これに限定されない。本変形例では、判定部は、クラウドサーバーに設けられる。このため、本変形例では、クラウドサーバーの判定部が、空気調和装置1の暖房運転時に冷凍サイクルの冷媒量を判定する。
上記実施形態では、判定部60が空気調和装置1の制御部6に設けられる構成を例に挙げて説明したが、これに限定されない。本変形例では、判定部は、クラウドサーバーに設けられる。このため、本変形例では、クラウドサーバーの判定部が、空気調和装置1の暖房運転時に冷凍サイクルの冷媒量を判定する。
(5-3)変形例C
上記実施形態では、判定部60は、冷媒量を判定し、さらに冷媒漏洩の有無等を推定することを例に挙げて説明したが、これに限定されない。本変形例では、判定部は、暖房運転時に冷媒量を判定し、さらに冷媒の過充填の有無を推定する。
上記実施形態では、判定部60は、冷媒量を判定し、さらに冷媒漏洩の有無等を推定することを例に挙げて説明したが、これに限定されない。本変形例では、判定部は、暖房運転時に冷媒量を判定し、さらに冷媒の過充填の有無を推定する。
(5-4)変形例D
上記実施形態では、過冷却回路を備える空気調和装置1を例に挙げて説明したが、これに限定されない。本変形例では、分岐配管26、過冷却膨張弁27及び過冷却熱交換器28は、省略されている。
上記実施形態では、過冷却回路を備える空気調和装置1を例に挙げて説明したが、これに限定されない。本変形例では、分岐配管26、過冷却膨張弁27及び過冷却熱交換器28は、省略されている。
(5-5)変形例E
上記実施形態では、冷房運転及び暖房運転が可能な空気調和装置1を例に挙げて説明したが、これに限定されない。本変形例では、暖房専用の空気調和装置である。
上記実施形態では、冷房運転及び暖房運転が可能な空気調和装置1を例に挙げて説明したが、これに限定されない。本変形例では、暖房専用の空気調和装置である。
(6)実施例
本実施例では、判定部60によって、冷凍サイクルの状態量から算出された冷凍サイクルの冷媒量に関連する指標値を、利用ユニットのサーモオン、サーモオフ及び停止のそれぞれにおける保持冷媒量に基づいて、補正する効果について調べた。
本実施例では、判定部60によって、冷凍サイクルの状態量から算出された冷凍サイクルの冷媒量に関連する指標値を、利用ユニットのサーモオン、サーモオフ及び停止のそれぞれにおける保持冷媒量に基づいて、補正する効果について調べた。
冷媒漏洩指標は、(液圧飽和温度-低圧飽和温度)/(高圧飽和温度-低圧飽和温度)の値(中間圧力相当値)とした。なお、低圧飽和温度は、圧縮機に吸入される冷媒の飽和温度である。高圧飽和温度は、圧縮機から吐出された冷媒の飽和温度である。液圧飽和温度は、連絡配管4を流れる冷媒の飽和温度である。
図7における10O及び7Oは、10O(補正前)及び7O(補正前)に対して、サーモオフにおける保持冷媒量に基づいて補正したデータである。なお、本実施例では、停止状態の利用ユニットの保持冷媒量は、サーモオン状態の利用ユニットの保持冷媒量と、略同じとしている。
図7に示すように、外気温度が10℃の10Oで示すデータを比較すると、補正前の冷媒漏洩指標に対して、補正後の冷媒漏洩指標は、10Sの冷媒漏洩指標に近づくことがわかる。同様に、図7において、外気温度が7℃の7Oで示すデータを比較すると、補正前の冷媒漏洩指標に対して、補正後の冷媒漏洩指標は、7H及び7Sのデータに近づくことがわかる。したがって、利用ユニットのサーモオフの保持冷媒量に基づいて補正することにより、冷媒漏洩指標のばらつき幅を減少できることがわかった。
以上より、本実施例によれば、判定部60によって、冷凍サイクルの状態量から算出された冷凍サイクルの冷媒量に関連する指標値である冷媒漏洩指標を、利用ユニットのサーモオン、サーモオフ及び停止のそれぞれにおける保持冷媒量に基づいて補正することにより、複数の利用ユニットがサーモオン、サーモオフ、及び停止のどの状態であっても、冷凍サイクルの冷媒量を判定することができることを確認できた。
なお、本発明者は、冷媒漏洩指標として、上記の中間圧力を用いた中間圧相当値の他、中間圧力を用いた別の指標、過冷却度、過熱度、熱源側膨張弁の開度、利用側膨張弁の開度等を用いた指標を用いても、同様の結果が得られるという知見を有している。
また、上記実施例では、余剰冷媒量が多いサーモオフ状態の利用ユニットの補正の効果について調べた。本発明者は、停止状態の利用ユニットの保持冷媒量がサーモオン状態の利用ユニットの保持冷媒量と異なる場合には、停止状態の利用ユニットの補正の効果も同様であるという知見を有している。
以上、本開示の実施形態を説明したが、特許請求の範囲に記載された本開示の趣旨及び範囲から逸脱することなく、形態や詳細の多様な変更が可能なことが理解されるであろう。
1 :空気調和装置
2 :熱源ユニット
3a,3b :利用ユニット
4,5 :連絡配管
21 :圧縮機
22 :熱源側熱交換器
23 :熱源側膨張弁
25 :熱源側ファン
27 :過冷却膨張弁
28 :過冷却熱交換器
31a,31b:利用側膨張弁
32a,32b:利用側熱交換器
33a、33b:利用側ファン
60 :判定部
2 :熱源ユニット
3a,3b :利用ユニット
4,5 :連絡配管
21 :圧縮機
22 :熱源側熱交換器
23 :熱源側膨張弁
25 :熱源側ファン
27 :過冷却膨張弁
28 :過冷却熱交換器
31a,31b:利用側膨張弁
32a,32b:利用側熱交換器
33a、33b:利用側ファン
60 :判定部
Claims (6)
- 熱源ユニット(2)と、
複数の利用ユニット(3a、3b)と、
前記熱源ユニットと、複数の前記利用ユニットと、を接続する連絡配管(4、5)と、
暖房運転時に、冷凍サイクルの冷媒量を判定する判定部(60)と、
を備え、
前記判定部は、冷凍サイクルの状態量から算出された冷凍サイクルの冷媒量に関連する指標値を、各前記利用ユニットのサーモオン、サーモオフ及び停止のそれぞれにおける保持冷媒量に基づいて、補正する、
冷凍装置(1)。 - 前記判定部は、各前記利用ユニットのサーモオン、サーモオフ及び停止における保持冷媒量と、暖房運転時の前記冷媒量に関連する指標値との関係に基づいて冷凍サイクルの冷媒量を判定する、
請求項1に記載の冷凍装置。 - 前記熱源ユニットは、熱源側膨張弁(23)を含み、
前記利用ユニットは、利用側膨張弁(31a、31b)を含み、
前記冷媒量に関連する指標値は、前記熱源側膨張弁と前記利用側膨張弁との間の前記連絡配管(4)の圧力、過冷却度、過熱度、前記熱源側膨張弁の開度、及び前記利用側膨張弁の開度の少なくとも1つを用いた指標値である、
請求項2に記載の冷凍装置。 - 前記熱源ユニットは、圧縮機(21)と、熱源側膨張弁(23)と、過冷却熱交換器(28)と、過冷却膨張弁(27)と、熱源側ファン(25)と、を含み、
前記利用ユニットは、利用側膨張弁(31a、31b)を含み、
前記判定部は、状態変数に基づいた機械学習を用いて前記冷媒量に関連する指標値を決定し、
前記状態変数は、外気温度、前記圧縮機の回転数、前記利用ユニットの容量、凝縮温度、蒸発温度、過熱度、前記圧縮機の吐出温度、前記熱源側膨張弁の開度、前記利用側膨張弁の開度、前記過冷却膨張弁の開度、及び前記熱源側ファンの少なくとも1つを含む、
請求項2または3に記載の冷凍装置。 - 前記判定部は、判定した冷凍サイクルの冷媒量と、経過時間との関係から、さらに、冷媒量閾値に到達する日を推定する、または、冷媒の漏れ速度を推定する、
請求項1~4のいずれか1項に記載の冷凍装置。 - 熱源ユニット(2)と、複数の利用ユニット(3a、3b)と、前記熱源ユニットと、前記利用ユニットと、を接続する連絡配管(4、5)と、を備える冷凍装置(1)の暖房運転時の冷媒量を判定する方法であって、
冷凍サイクルの状態量から冷凍サイクルの冷媒量に関連する指標値を算出する工程(S30)と、
暖房運転時に、各前記利用ユニットのサーモオン、サーモオフ及び停止のそれぞれにおける保持冷媒量を取得する工程(S40)と、
前記保持冷媒量に基づいて、算出した冷凍サイクルの冷媒量に関連する指標値を補正する工程(S50)と、
を備える、
冷媒量判定方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2021015048A JP2022118482A (ja) | 2021-02-02 | 2021-02-02 | 冷凍装置及び冷媒量判定方法 |
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JP2021015048A JP2022118482A (ja) | 2021-02-02 | 2021-02-02 | 冷凍装置及び冷媒量判定方法 |
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ID=82839946
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JP (1) | JP2022118482A (ja) |
-
2021
- 2021-02-02 JP JP2021015048A patent/JP2022118482A/ja active Pending
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