JP2022117620A - 車両の制御装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】ドライバビリティの低下を抑制した車両の制御装置を提供する。【解決手段】車両が出力可能な駆動力として予め設計された駆動力を実際に出力可能な実駆動力として補正した補正済駆動力として算出し、アクセル開度に応じた補正済駆動力を車両への要求駆動力として算出する車両の制御装置において、エンジンのトルクの最小値である推定最小エンジントルクを推定する推定部と、推定された推定最小エンジントルクに対してなまし処理を実行するなまし処理部と、なまし処理された推定最小エンジントルクに基づいて補正済駆動力を算出する算出部とを備え、なまし処理部は、所定時間当たりのアクセル開度の変化量の絶対値が所定値以下の場合には、絶対値が所定値よりも大きい場合よりも、推定された推定最小エンジントルクの変化を抑制するなまし度合いを大きくして推定最小エンジントルクに対してなまし処理を実行する車両の制御装置。【選択図】図3
Description
本発明は、車両の制御装置に関する。
推定されたエンジンのトルクの最小値である推定最小エンジントルクに基づいて車両への要求駆動力を算出し、車両が実際に出力する実駆動力が要求駆動力に一致するようにエンジンの駆動を制御する技術がある(例えば特許文献1)。
例えばエンジンでの燃焼状態の変化等により推定最小エンジントルクが変動すると、車両への要求駆動力も変動して、車両の実駆動力も変動するおそれがある。例えばアクセル開度が略一定に維持されているような定速走行が要求されている際にこのような変動が生じると、ドライバーに違和感を与え、ドライバビリティが低下するおそれがある。
そこで本発明は、ドライバビリティの低下を抑制した車両の制御装置を提供することを目的とする。
上記目的は、エンジンが搭載された車両が出力可能な駆動力として予め設計された設計駆動力を、前記車両が実際に出力可能な実駆動力に対応するように補正した補正済駆動力として算出し、アクセル開度に応じた前記補正済駆動力を前記車両への要求駆動力として算出する、車両の制御装置において、前記エンジンのトルクの最小値である推定最小エンジントルクを推定する推定部と、推定された前記推定最小エンジントルクに対してなまし処理を実行するなまし処理部と、なまし処理された前記推定最小エンジントルクに基づいて前記補正済駆動力を算出する算出部と、を備え、前記なまし処理部は、所定時間当たりの前記アクセル開度の変化量の絶対値が所定値以下の場合には、前記絶対値が前記所定値よりも大きい場合よりも、推定された前記推定最小エンジントルクの変化を抑制するなまし度合いを大きくして前記推定最小エンジントルクに対してなまし処理を実行する、車両の制御装置によって達成できる。
本発明によれば、ドライバビリティの低下を抑制した車両の制御装置を提供できる。
[車両の概略構成]
図1は、車両1の概略構成を示した模式図である。車両1は、エンジン(ENG)10、トルクコンバータ(T/C)12、および有段式の自動変速機(A/T)14を備えている。エンジン10は、ガソリンエンジンであるが、ディーゼルエンジンであってもよい。エンジン10のクランクシャフト11には、トルクコンバータ12が連結されている。トルクコンバータ12のタービンシャフト13は、自動変速機14の入力側に連結されて、エンジン10の駆動力が自動変速機14に伝達される。自動変速機14の出力シャフト15は、終減速機であるデファレンシャルギヤ16に連結されている。デファレンシャルギヤ16には、左右の車軸17が連結されている。出力シャフト15に伝達される駆動力は、車軸17を介して駆動輪18に伝達される。
図1は、車両1の概略構成を示した模式図である。車両1は、エンジン(ENG)10、トルクコンバータ(T/C)12、および有段式の自動変速機(A/T)14を備えている。エンジン10は、ガソリンエンジンであるが、ディーゼルエンジンであってもよい。エンジン10のクランクシャフト11には、トルクコンバータ12が連結されている。トルクコンバータ12のタービンシャフト13は、自動変速機14の入力側に連結されて、エンジン10の駆動力が自動変速機14に伝達される。自動変速機14の出力シャフト15は、終減速機であるデファレンシャルギヤ16に連結されている。デファレンシャルギヤ16には、左右の車軸17が連結されている。出力シャフト15に伝達される駆動力は、車軸17を介して駆動輪18に伝達される。
エンジン10は、燃料の供給や点火時期などを電気的に制御できるように構成されている。電子制御装置(ECU)20は、マイクロコンピュータを主体として構成され、入力されたデータや予め記憶しているデータを使用して演算を行い、その演算の結果を制御指令信号としてエンジン10に出力するように構成されている。また、ECU20は、詳しくは後述するが推定部、なまし処理部、及び算出部を機能的に実現する。
ECU20には、回転速度センサs1~s3、及びアクセル開度センサs4が接続されており、これらセンサの出力値が入力される。回転速度センサs1は、クランクシャフト11の回転速度であるエンジン回転速度NE[rpm]を検出する。回転速度センサs2は、タービンシャフト13の回転速度であるタービン回転速度NT[rpm]を検出する。回転速度センサs3は、出力シャフト15の回転速度である出力回転速度NO[rpm]を検出する。アクセル開度センサs4は、アクセルペダルの開度であるアクセル開度θacc[%]を検出する。
トルクコンバータ12は、入力軸側のポンプインペラ、出力軸側のタービンランナ、およびトルク増幅機能を発現するステータ(図示せず)などを備え、ポンプインペラとタービンランナとの間で流体を介して動力伝達を行う。トルクコンバータ2には、このトルクコンバータ2の入力側と出力側とを直結またはスリップ係合状態で連結するロックアップクラッチが設けられている。
自動変速機14は、有段式の変速機であり、複数の油圧式の摩擦係合要素(クラッチおよびブレーキ等)と遊星歯車装置とを含んでいる。自動変速機14では、複数の摩擦係合要素が選択的に係合されることにより、複数の前進ギヤ段、後進ギヤ段、またはニュートラルの各ギヤポジションを選択的に成立させることが可能である。
[設計駆動力の補正]
次に、設計駆動力の補正について説明する。図2は、設計駆動力、実駆動力、及び補正済駆動力のそれぞれの範囲を示した図である。ECU20は、運転者により操作されるアクセル開度θaccに基づいて車両1への要求駆動力を算出する。ここで、ECU20のメモリには、予め設計された車両1が出力可能な設計駆動力の最大値Fmap_max及び最小値Fmap_minが記憶されている。しかしながら、実際に車両1が出力可能な実駆動力の最大値Ft_max及び最小値Ft_minは、それまでのエンジン10の使用状態や使用環境によって、設計駆動力の最大値Fmap_max及び最小値Fmap_minとは異なる値となっている。
次に、設計駆動力の補正について説明する。図2は、設計駆動力、実駆動力、及び補正済駆動力のそれぞれの範囲を示した図である。ECU20は、運転者により操作されるアクセル開度θaccに基づいて車両1への要求駆動力を算出する。ここで、ECU20のメモリには、予め設計された車両1が出力可能な設計駆動力の最大値Fmap_max及び最小値Fmap_minが記憶されている。しかしながら、実際に車両1が出力可能な実駆動力の最大値Ft_max及び最小値Ft_minは、それまでのエンジン10の使用状態や使用環境によって、設計駆動力の最大値Fmap_max及び最小値Fmap_minとは異なる値となっている。
特に、図2に示すように、実駆動力の最小値Ft_minが設計駆動力の最小値Fmap_minよりも大きくなると、アクセル開度θaccがゼロから所定開度となるまでアクセル開度θaccが実駆動力に反映されない、いわゆるトルク不感帯が生じる。例えば図2に示すように、アクセル開度θaccが比較的小さい場合に対応した所定の設計駆動力値Fmap1[N]は、設計駆動力の範囲には含まれるが、トルク不感帯に属して、実駆動力の範囲には含まれない。このように、アクセル開度θaccが小さい場合には、アクセルペダルの操作が車両1の駆動力に反映されないこととなり、ドライバーに違和感を与えるおそれがある。
従ってECU20は、設計駆動力を実駆動力に対応するように補正する。具体的には、設計駆動力値Fmap1の補正済みの駆動力を補正済駆動力値Fa1[N]とすると、設計駆動力の範囲の大きさに対する設計駆動力値Fmap1の大きさの比が、補正済みの駆動力の範囲の大きさに対する補正済駆動力値Fa1の大きさの比とほぼ一致するように、設計駆動力を補正する。これにより、トルク不感帯を解消し、アクセル開度θaccが微小な場合であっても、アクセル開度θaccが補正済駆動力値Fa1に反映され、この補正済駆動力値Fa1が車両1への要求駆動力として使用される。
補正済駆動力Faは、推定最大エンジントルクTemaxmod[N・m]、推定最小エンジントルクTemin[N・m]、設計最大エンジントルクTemap_max[N・m]、設計最小エンジントルクTemap_min[N・m]、設計駆動力Fmap、設計最小駆動力Fmap_min、最小駆動力Fmin[N]に基づいて算出する。具体的には、上記の値を用いて、設計エンジントルクの範囲の大きさに対する推定エンジントルクの大きさに、設計最小駆動力Fmap_minからの設計駆動力Fmapの大きさを乗算して、最小駆動力Fminを加算することにより、補正済駆動力Faを算出する。
推定最大エンジントルクTemaxmodは、所定のトルクモデルに基づいて推定されるエンジントルクの最大値を示す。推定最小エンジントルクTeminは、推定されるエンジントルクの最小値を示す。推定最大エンジントルクTemaxmod及び推定最小エンジントルクTeminは、エンジン回転速度NEや、燃料噴射量、エンジンフリクション、補機負荷を考慮して算出される。具体的には、推定最大エンジントルクTemaxmod及び推定最小エンジントルクTeminは、燃料噴射量が多いほど大きく、エンジンフリクションが大きいほど小さく、補機負荷が大きいほど小さい値として算出される。燃料噴射量は、エンジン10の燃料噴射弁の開弁期間と燃圧とに基づいて算出できる。エンジンフリクションは、エンジン10の油温に基づいて算出できる。補機負荷は、補機の駆動状態に基づいて算出できる。尚、推定最大エンジントルクTemaxmodは、エンジン回転速度NEが増大するほど大きい値として算出されるが、推定最小エンジントルクTeminは、エンジン回転速度NEが増大するほど小さい値として算出される。エンジン回転速度NEが増大するほど、エンジンストールが発生しにくくなり、その分推定最小エンジントルクTeminを低下させることができるからである。エンジン回転速度NEは、上述したように回転速度センサs1の検出値に基づいて算出できる。尚、推定最小エンジントルクTeminは詳しくは後述するが、所定の場合に推定最小エンジントルクTeminのなまし処理後の値を用いて補正済駆動力Faを算出する。
設計最大エンジントルクTemap_maxは、予め設計されたエンジントルクの最大値を示す。設計最小エンジントルクTemap_minは、予め設計されたエンジントルクの最小値を示す。ECU20のメモリには、これらのトルクはタービン回転速度NTに応じて規定したマップが記憶されており、ECU20はこのマップを参照してこれらのトルクを算出する。
設計駆動力Fmapは、上述したように現在のアクセル開度θaccに応じて規定される設計駆動力であり、ECU20のメモリにはアクセル開度θaccに応じて設計駆動力Fmapを規定したマップが記憶されている。ECU20はこのマップを参照して、設計駆動力Fmapを算出する。設計最小駆動力Fmap_minは、設計駆動力の最小値であり、ECU20のメモリに記憶されている。これらの駆動力は、出力回転速度NOに応じて算出される。
最小駆動力Fminは、推定最小エンジントルクTeminを駆動力に変換した値である。具体的には、推定最小エンジントルクTeminに、自動変速機14のギヤ比、デファレンシャルギヤ16の変速比、及び車両1の固有値である伝達効率を乗算し、更にタイヤの動荷重半径で除算することにより、最小駆動力Fminを算出できる。
[補正済駆動力の算出制御]
次に、ECU20が実行する補正済駆動力Faの算出制御について説明する。図3は、ECU20が実行する補正済駆動力Faの算出制御の一例を示したフローチャートである。尚、以下のフローチャートでは、推定最小エンジントルクTeminの算出を中心に説明する。
次に、ECU20が実行する補正済駆動力Faの算出制御について説明する。図3は、ECU20が実行する補正済駆動力Faの算出制御の一例を示したフローチャートである。尚、以下のフローチャートでは、推定最小エンジントルクTeminの算出を中心に説明する。
最初にECU20は、上述したようにエンジン回転速度NE等に基づいて推定最小エンジントルクTeminを推定する(ステップS1)。ステップS1の処理は、推定部が実行する処理の一例である。
次にECU20は、所定時間(例えば数msec)当たりでの、推定最小エンジントルクTeminの変化量ΔTeminと、アクセル開度θaccの変化量Δθaccとを算出する(ステップS2)。具体的には、推定最小エンジントルクTeminの今回値Temin(n)から前回値Temin(n-1)を減算することにより、変化量ΔTeminが算出される。同様に、アクセル開度θaccの今回値θacc(n)から前回値(n-1)を減算することにより、変化量Δθaccが算出される。尚、今回値Temin(n)と今回値θacc(n)が算出されるタイミングは略同じであり、前回値Temin(n-1)と前回値θacc(n-1)が算出されるタイミングも略同じである。
次にECU20は、算出したアクセル開度θaccの変化量Δθaccに基づいて、後述するなまし処理の実行の適否を判定するために用いられる制限値A[N・m]を算出する(ステップS3)。図4は、制限値Aと変化量Δθaccとの関係を規定したマップである。このマップは予めECU20のメモリに記憶されている。図4に示すように、Δθacc>b、又はΔθacc<-bが成立する場合には、制限値Aは値a1として算出される。-b≦Δθacc≦bが成立する場合には、制限値Aは値a1よりも小さい値a2として算出される。値a1、a2、b、及び(-b)についての詳細は後述する。
次にECU20は、-A≦ΔTemin≦Aが成立するか否かを判定する(ステップS4)。例えば、変化量Δθaccの絶対値が大きい急加速又は急減速が要求されている際には制限値Aは値a1として算出され、変化量ΔTeminの絶対値がこの制限値Aに対して比較的小さい場合には、ステップS4でYesと判定される。また、変化量Δθaccの絶対値が小さい定速走行や緩やかな加減速が要求されている際には制限値Aは値a2として算出され、変化量ΔTeminの絶対値が制限値Aに対して比較的大きい場合には、ステップS4でNoと判定される。
ステップS4でYesの場合、ECU20は推定最小エンジントルクTeminに対してなまし処理は実行しない(ステップS5)。ステップS4でNoの場合、ECU20は推定最小エンジントルクTeminに対してなまし処理を実行する(ステップS6)。なまし処理とは、推定最小エンジントルクTeminの急激な変化を抑制するための処理である。なまし処理は、具体的には以下のようにして実行される。
なまし処理ではΔTemin>Aが成立する場合、今回値Temin(n)は、前回値Temin(n-1)に制限値Aを加算した値に制限される。ΔTemin<-Aが成立する場合には、今回値Temin(n)は、前回値Temin(n-1)から制限値Aを減算した値に制限される。このようにして、推定最小エンジントルクTeminに対してなまし処理が実行される。ステップS6の処理は、なまし処理部が実行する処理の一例である。
ここで、上述したように-b≦Δθacc≦bが成立する場合には制限値Aは小さい値a2として算出され、Δθacc>b、又はΔθacc<-bが成立する場合には制限値Aは大きい値a1として算出される。従って、制限値Aが小さい値a2である場合には、制限値Aが大きい値a1である場合よりも、なまし処理後の今回値Temin(n)には、実際の推定最小エンジントルクTeminの変化量が小さく反映されている。即ち、制限値Aが小さい値a2であることは、制限値Aが大きい値a1である場合よりも、推定最小エンジントルクTeminの急激な変化を抑制するなまし度合いが大きいことを示す。
次にECU20は、このようにして算出された推定最小エンジントルクTemin等により補正済駆動力Faを算出する(ステップS7)。ECU20はこのようにして算出された補正済駆動力Faに基づいて、車両1の実際の出力が補正済駆動力Faと一致するように、エンジン10の出力を制御する。ステップS7の処理は、算出部が実行する処理の一例である。
このように、変化量Δθaccに応じて制限値Aが設定される。例えば、アクセル開度θaccが一定に維持された定速走行やアクセル開度θaccが僅かに増減した緩やかな加減速が要求されている際には、変化量Δθaccの絶対値も小さいため制限値Aも小さい値a2に設定される。このため、ステップS4でNoと判定されるような推定最小エンジントルクTeminの変動が大きい場合であっても、推定最小エンジントルクTeminがなまし処理がなされる。これにより、推定最小エンジントルクTeminの変動による補正済駆動力Faへの影響を抑制でき、実際に車両1が出力する実駆動力の変動を抑制できる。このようにドライバビリティが確保されている。
また、アクセル開度θaccの変化量Δθaccの絶対値が大きい急加速や急減速が要求されている際には、制限値Aは大きい値a1に設定される。このため、ステップS4でYesの場合には推定最小エンジントルクTeminに対してなまし処理は実行されない。従って、ドライバーがアクセル開度θaccに応じて要求する駆動力と車両1に要求される補正済駆動力Faとの乖離を抑制でき、実際に車両1が出力する実駆動力をドライバーの走行要求に対応させることができる。これによってもドライバビリティが確保されている。
以上により、図4に示した値bは、a2<ΔTemin<a1が成立する場合であって、Δθacc>bが成立するような急加速が要求されている場合に、上述のなまし処理を実行しなくても推定最小エンジントルクTeminの変動がドライバビリティに影響を与えるおそれが少ない値に設定されている。換言すれば、値bは、a2<ΔTemin<a1が成立する場合であって、0≦Δθacc≦bが成立するような定速走行や緩やかな加速が要求されている場合に、上述のなまし処理を実行しないと、推定最小エンジントルクTeminの変動によりドライバビリティに影響を与えるおそれがある値に設定されている。同様に、値(-b)は、-a1<ΔTemin<-a2が成立する場合であって、Δθacc<-bが成立するような急減速が要求されている場合に、なまし処理を実行しなくてもドライバビリティに影響を与えるおそれが少ない値に設定されている。換言すれば、値(-b)は、-a1<ΔTemin<-a2が成立する場合であって、-b≦Δθacc≦0が成立するような定速走行や緩やかな減速が要求されている場合に、上述のなまし処理を実行しないと、推定最小エンジントルクTeminの変動によりドライバビリティに影響を与えるおそれがある値に設定されている。値b及び(-b)は、それぞれ所定値に相当する。
上記実施例では、図4に示したように制限値Aは2つの値a1と値a2の何れかとして算出されるが、これに限定されない。例えば、変化量Δθaccの絶対値がゼロに近づくにつれて直線的に、又は二次曲線的に、又は段階的に小さくなるように制限値Aを規定してもよい。何れの場合も、変化量Δθaccが小さいほど、制限値Aが小さい値として算出されてなまし度合いが大きくなればよい。また、上記実施例では、値bと値(-b)の絶対値は同じ大きさであるが、これに限定されない。
上記実施例は、走行動力源としてエンジンとモータを備えたハイブリッド車両にも適用できる。この場合、モータの運転状態を考慮して推定最小エンジントルクTemin等を算出すればよい。例えば、車両の減速時であってモータが回生運転状態の場合には、回生運転によるトルク分だけ推定最小エンジントルクTeminは低い値として算出される。車両の加速時であってモータが力行運転状態の場合には、力行運転のトルク分だけ推定最小エンジントルクTeminは大きい値として算出される。
以上、本発明の実施例について詳述したが、本発明はかかる特定の実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。
1 車両
10 エンジン
12 トルクコンバータ
14 自動変速機
16 デファレンシャルギヤ
20 ECU(制御装置、推定部、処理部、算出部)
s1~s3 回転速度センサ
s4 アクセル開度センサ
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s1~s3 回転速度センサ
s4 アクセル開度センサ
Claims (1)
- エンジンが搭載された車両が出力可能な駆動力として予め設計された設計駆動力を、前記車両が実際に出力可能な実駆動力に対応するように補正した補正済駆動力として算出し、アクセル開度に応じた前記補正済駆動力を前記車両への要求駆動力として算出する、車両の制御装置において、
前記エンジンのトルクの最小値である推定最小エンジントルクを推定する推定部と、
推定された前記推定最小エンジントルクに対してなまし処理を実行するなまし処理部と、
なまし処理された前記推定最小エンジントルクに基づいて前記補正済駆動力を算出する算出部と、を備え、
前記なまし処理部は、所定時間当たりの前記アクセル開度の変化量の絶対値が所定値以下の場合には、前記絶対値が前記所定値よりも大きい場合よりも、推定された前記推定最小エンジントルクの変化を抑制するなまし度合いを大きくして前記推定最小エンジントルクに対してなまし処理を実行する、車両の制御装置。
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