JP2022117202A - プラスチックフィルム - Google Patents

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Abstract

【課題】基材には、剥離性の向上、及び、ブロッキング防止のため、適度な表面凹凸が設けられている。この凹凸を起因として液晶硬化層の配向が乱れるため、液晶の配向の乱れが抑えられたプラスチックフィルムを提供すること。【解決手段】(A)異方性を有する層、(B)配向層、(C)樹脂層、及び(D)基材をこの順に備えたプラスチックフィルムであって、基材は剥離可能な状態であり、配向層側の樹脂層の平均表面粗さ(Sa)が4.5nm以下であることにより、配向乱れが小さく、得られる位相差フィルムや偏光フィルムが優れた光学特性を有する。【選択図】図1

Description

本発明は、液晶表示装置等に利用可能なプラスチックフィルムに関する。
近年、パネルディスプレイの進化に伴い、光学フィルムの薄膜化が求められている。光学フィルムの一つとして、基材上に光学異方性を有する膜を備えたフィルムが知られている。具体的には、基材上にシラン剤やポリイミドを含む配向膜を形成させ、その配向膜上に、重合性液晶化合物を含む塗工液を塗布して硬化させることで、光学異方性を有する液晶硬化膜を備えた積層フィルムを得、得られた積層フィルムから基材を剥離して、薄膜の液晶硬化層を得る方法が、記載されている(例えば、特許文献1)。
特開2016-27431号公報
従来、基材としては、剥離性の向上、及び、ブロッキング防止のため、適度な表面凹凸が設けられていたが、この凹凸を起因として液晶硬化層の配向が乱れ、得られる位相差フィルムや偏光フィルムの性能が著しく低下することがあることがわかってきた。
そこで、本発明の目的は、液晶の配向の乱れが抑えられたプラスチックフィルムを提供することにある。
本発明者は、上記課題を解決するために鋭意検討した結果、本発明を完成するに至った。すなわち、本発明には、以下のものが含まれる。
[1](A)異方性を有する層、(B)配向層、(C)樹脂層、及び(D)基材をこの順に備えたプラスチックフィルムであって、基材は剥離可能な状態であり、配向層側の樹脂層の平均表面粗さ(Sa)が4.5nm以下であるプラスチックフィルム。
[2]前記樹脂層側の基材の平均表面粗さ(Sa)が4.5nm以下である上記[1]に記載のプラスチックフィルム。
[3]前記基材は、樹脂層側に離型層を有する上記[1]又は[2]に記載のプラスチックフィルム。
[4]前記樹脂層の厚みが1~10μmである上記[1]~[3]のいずれかに記載のプラスチックフィルム。
[5]前記樹脂層がハードコート層である上記[1]~[4]いずれかに記載のプラスチックフィルム。
[6]前記ハードコート層は、アクリル樹脂及びウレタン樹脂からなる群から選択される少なくとも1種を含んでなる上記[5]に記載のプラスチックフィルム。
[7](A)異方性を有する層、(B)配向層、及び(D)基材をこの順に備えたプラスチックフィルムであって、基材は剥離可能な状態であり、配向層側の基材の平均表面粗さ(Sa)が4.5nm以下であるプラスチックフィルム。
[8]前記基材は、粒径0.1~10μmの粒子の含有量が0.2質量%以下である上記[1]~[7]のいずれかに記載のプラスチックフィルム。
[9]前記基材は、ポリエチレンテレフタレートを主成分とする樹脂組成物からなる上記[1]~[8]のいずれかに記載のプラスチックフィルム。
[10]前記異方性を有する層は、配向状態の重合性液晶化合物を含む重合性液晶組成物の重合体からなる、上記[1]~[9]のいずれかに記載のプラスチックフィルム。
[11]前記重合性液晶組成物は二色性色素を含む、上記[10]に記載のプラスチックフィルム。
[12]前記請求項1~[11]のいずれかに記載のプラスチックフィルムの(A)層を、粘接着剤を介して被転写体と貼合し、さらに(D)基材を剥離することを特徴とする、光学積層体の製造方法。
[13]前記被転写体が、偏光フィルム、位相差フィルム、輝度向上フィルム、防眩フィルム、反射防止フィルム、拡散フィルム、集光フィルム、偏光板、位相差板、及び円偏光板からなる群から選択される、上記[12]に記載の光学積層体の製造方法。
本発明のプラスチックフィルムによれば、転写操作に際し、液晶配向の乱れが抑制されているため光学特性に優れたフィルムが得られる。
本発明のプラスチックフィルムのイメージ図である。
[プラスチックフィルム]
本発明のプラスチックフィルム(以下「本フィルム」と称することがある。)は、(A)異方性を有する層、(B)配向層、(C)樹脂層、及び(D)基材(以下それぞれ「A層」、「B層」、「C層」、「D層」と称することがある)をこの順に備えたプラスチックフィルムであって、基材は剥離可能な状態であり、配向層側の樹脂層の平均表面粗さ(Sa)が4.5nm以下である(第1の態様)。
配向層側の樹脂層の平均表面粗さ(Sa)が4.5nm以下であることにより、配向乱れが小さく、得られる位相差フィルムや偏光フィルムが優れた光学特性を有する。
図1は本発明のプラスチックフィルムの一例を示す概略断面図である。図1におけるプラスチックフィルム1は、(A)異方性を有する層2、(B)配向層3、(C)樹脂層4、及び、(D)基材5をこの順に備えたプラスチックフィルムである。
本発明のプラスチックフィルム(第1の態様)は、膜厚が薄いにもかかわらず、(C)樹脂層を有するため、転写後の表面は十分な機械的強度を有する。また、光学特性を損なうことなく、転写することができる。また、配向層が、基材との密着性の高いシラン剤等を用いて形成されていても、配向層と基材との間に樹脂層が存在するため、基材を容易に剥離することができる。
また、本発明のプラスチックフィルムは、(A)異方性を有する層、(B)配向層、及び(D)基材をこの順に備えたプラスチックフィルムであって、基材は剥離可能な状態であり、配向層側の基材の平均表面粗さ(Sa)が4.5nm以下である(第2の態様)。
本発明のプラスチックフィルム(第2の態様)は、配向層側の基材の平均表面粗さ(Sa)が4.5nm以下であることにより、配向乱れが小さく、得られる位相差フィルムや偏光フィルムが優れた光学特性を有する。
本フィルムは、基材を剥離した後、光学異方性フィルムとしての機能を有し、例えば偏光膜又は位相差膜として、液晶表示装置や有機EL表示装置等の表示装置に好適に用いられる。
本発明のプラスチックフィルムにおいて、A層以外でも、B層及びC層も異方性を有していてもよい。ただし、通常、C層は等方性を有する層である。このため、本フィルムは、波長400~700nmの範囲で、3次元屈折率の異方性を有する。
<(A)異方性を有する層>
A層は3次元屈折率に異方性を有する層である。A層は、高分子フィルムを延伸又は収縮させる方法により形成してもよいが、転写後の機能性プラスチックフィルムの薄膜化の観点から、配向可能な重合性液晶化合物を含む重合性液晶組成物を重合させて形成することが好ましい。
A層は、上述のように、重合体から形成されていることが好ましい。A層の形成は、重合性液晶組成物を配向層(B層)上に塗布し、加熱及び/又は光照射によって、配向状態の重合性液晶化合物を含む重合性液晶組成物(重合性液晶ともいう)を重合させる方法で行うことが、A層の薄膜化及び波長分散特性を任意に設計できる点で好ましい。
A層が形成する3次元屈折率楕円体は2軸性を有していてもよいが、1軸性を有することが好ましい。A層は、A層の平面に対して水平方向に配向した状態の重合性液晶化合物を含む重合性液晶組成物の重合体からなる水平配向液晶硬化層であってもよいし、A層の平面に対して垂直方向(A層の膜厚方向)に配向した状態の重合性液晶化合物を含む重合性液晶組成物の重合体からなる垂直配向液晶硬化層であってもよいし、ハイブリッド配向層又は傾斜配向層であってもよい。
水平配向液晶硬化層は、重合性液晶の光軸がA層の平面に対して水平方向に配向しており、垂直配向液晶硬化層は、重合性液晶の光軸がA層の平面に対して垂直に配向している。A層を構成する重合性液晶は、棒状又は円板状の重合性液晶であってもよい。棒状の重合性液晶がA層の平面に対して水平配向又は垂直配向した場合は、重合性液晶の光軸は、該重合性液晶の長軸方向と一致する。円盤状の重合性液晶が配向した場合は、重合性液晶の光軸は、該重合性液晶の円盤面に対して直交する方向に存在する。
重合性液晶の配向により形成される屈折率楕円体における3方向の屈折率n、n及びnは、n>n≒n(ポジティブAプレートという)、n≒n<n(ポジティブCプレートという)、n<n≒n(ネガティブAプレートという)又はn≒n>n(ネガティブCプレートという)の関係を有していてもよい。nは、A層が形成する屈折率楕円体において、A層の平面に対して平行な方向の主屈折率を表す。nは、A層が形成する屈折率楕円体において、A層の平面に対して平行であり、且つ、該nの方向に対して直交する方向の屈折率を表す。nは、A層が形成する屈折率楕円体において、A層の平面に対して垂直な方向の屈折率を表す。
A層は、棒状の重合性液晶と円盤状の重合性液晶のどちらであっても使用可能であるが、棒状の重合性液晶であることが好ましい。棒状の重合性液晶が水平配向液晶硬化層を形成する場合、A層はポジティブAプレートとなり、また垂直配向液晶硬化層を形成する場合、A層はポジティブCプレートとなる。特にA層は垂直配向液晶硬化層、すなわち、ポジティブCプレートであることが好ましい。
A層がフィルムの面内に光学異方性を有する場合、波長550nmの光に対する面内位相差値であるRe1(550)が、下記式(1)に示される光学特性を満たすことが好ましい。また、A層は、波長450nmの光に対する面内位相差値であるRe1(450)、波長550nmの光に対する面内位相差値であるRe1(550)及び波長650nmの光に対する面内位相差値であるRe1(650)が、式(2)及び式(3)で示される光学特性を満たすことも好ましい。A層は、下記式(1)、下記式(2)及び下記式(3)で示される光学特性を満たすことがより好ましい。
120nm≦Re1(550)≦170nm ・・・(1)
[式中、Re1(550)はA層の波長550nmの光に対する面内位相差値(面内リタデーション)を表す。]
Re1(450)/Re1(550)≦1.0 ・・・(2)
1.00≦Re1(650)/Re1(550) ・・・(3)
[式中、Re1(450)はA層の波長450nmの光に対する面内位相差値を、Re1(550)はA層の波長550nmの光に対する面内位相差値を、Re1(650)はA層の波長650nmの光に対する面内位相差値をそれぞれ表す。]
A層の面内位相差値Re1(550)が式(1)の範囲内であると、本フィルムを用いた機能性フィルムを含むディスプレイ正面の色相が赤くなったり青くなったりする問題が生じない。以上の点から、A層の面内位相差値Re1(550)のさらに好ましい範囲としては、130nm≦Re1(550)≦160nmである。
また、A層の「Re1(450)/Re1(550)」が1.0以下であると、当該A層を備える円偏光板での短波長側における楕円率が良好となる。すなわち短波長側で円偏光板の楕円率が良好となり、短波長側で正面から見た時の円偏光板としての機能が十分に発揮される。以上の点から、「Re1(450)/Re1(550)」は、好ましくは0.75~0.92、より好ましくは0.77~0.87、さらに好ましくは0.79~0.85である。
さらに、上記式(3)に示すように、Re1(650)/Re1(550)は1.00以上であることが好ましい。Re1(650)/Re1(550)が1.00以上であると、円偏光板の楕円率が良好となる点で有利である。以上の観点から、Re1(650)/Re1(550)は1.10~1.30の範囲がより好ましく、1.15~1.25の範囲がさらに好ましい。
A層の面内位相差値は、A層の厚みによって調整することができる。面内位相差値は下記式(i)によって決定されることから、所望の面内位相差値(Re1(λ):波長λ(nm)におけるA層の面内位相差値)を得るには、3次元屈折率と膜厚dとを調整すればよい。なお、3次元屈折率は、後述する重合性液晶化合物の分子構造並びに配向状態に依存する。
Re1(λ)=(nx1(λ)-ny1(λ))×d (i)
[式中、A層が形成する屈折率楕円体において、nx1(λ)>ny1(λ)≒nz1(λ)の関係を有し、nx1(λ)は波長λ(nm)の光に対するA層平面に対して平行な方向の主屈折率を表す。ny1(λ)は波長λ(nm)の光に対する、A層が形成する屈折率楕円体において、A層平面に対して平行であり、且つ、該nx1(λ)の方向に対して直交する方向の屈折率を表す。dはA層の厚みを表す。]
A層がポジティブCプレートである場合、A層は、波長λ(nm)の光に対する厚み方向の位相差値であるRth2(λ)が、下記式(4)に示される光学特性を満たすことが好ましい。また、下記式(5)及び式(6)に示される光学特性を満たすことも好ましい。A層は下記式(4)、下記式(5)及び下記式(6)で示される光学特性を満たすことがより好ましい。
-100nm≦Rth2(550)≦-50nm ・・・(4)
(式中、Rth2(550)は波長550nmの光に対する厚み方向の位相差値を表す。)
Rth2(450)/Rth2(550)≦1.0 ・・・(5)
1.00≦Rth2(650)/Rth2(550) ・・・(6)
(式中、Rth2(450)は波長450nmの光に対する厚み方向の位相差値を、Rth2(550)は波長550nmの光に対する厚み方向の位相差値を、Rth2(650)は波長650nmの光に対する厚み方向の位相差値をそれぞれ表す。)
A層の厚み方向の位相差値Rth2(550)が式(4)の範囲内であると、本フィルムを用いた機能性フィルムを含むディスプレイの斜方の色相が赤くなったり青くなったりする問題が生じない。厚み方向の位相差値のより好ましい範囲としては、-95nm≦Rth2(550)≦-55nm、さらに好ましい範囲としては-90nm≦Rth2(550)≦-60nmである。
また、A層の「Rth2(450)/Rth2(550)」が1.0以下であると、当該A層を備える楕円偏光板での短波長側での斜方から見た場合の楕円率が良好となる。すなわち短波長側で円偏光板の楕円率が良好となり、短波長側で円偏光板としての機能が十分に発揮される。以上の点から、「Rth2(450)/Rth2(550)」は、好ましくは0.75~0.92、より好ましくは0.77~0.87、さらに好ましくは0.79~0.85である。
A層の厚み方向の位相差値は、A層の厚みによって調整することができる。厚み方向の位相差値は下記式(ii)によって決定されることから、所望の厚み方向の位相差値(Rth2(λ):波長λ(nm)におけるA層の厚み方向の位相差値)を得るには、3次元屈折率と膜厚dとを調整すればよい。なお、3次元屈折率は、後述する重合性液晶化合物の分子構造並びに配向性に依存する。
Rth2(λ)=[(n2(λ)+n2(λ))/2-n2(λ)]×d (ii)
(式中、A層が形成する屈折率楕円体においてn2(λ)>n2(λ)≒n2(λ)の関係を有し、式中、n2(λ)はA層が形成する屈折率楕円体において、波長λ(nm)の光に対するA層平面に対して垂直な方向の屈折率を表す。n2(λ)はA層が形成する屈折率楕円体において、波長λ(nm)の光に対するA層平面に対して平行な方向の最大屈折率を表す。n2(λ)はA層が形成する屈折率楕円体において、A層平面に対して平行であり、且つ、前記n2の方向に対して直交する方向の波長λ(nm)の光に対する屈折率を表す。ただし、n2(λ)=n2(λ)となる場合には、n2(λ)はA層平面に対して平行な任意の方向の屈折率を表す。ここで、dはA層の厚みを表す。)
なお、上記式(1)~(6)の式を満足する場合に、A層は位相差層として優れた機能を有する。
(重合性液晶化合物)
A層は、上述のように配向状態の重合性液晶化合物を含む重合性液晶組成物の重合体であることが好ましい。A層を形成する重合性液晶化合物とは、重合性官能基、特に光重合性官能基を有する液晶化合物である。
ここで、光重合性官能基とは、光重合開始剤から発生した活性ラジカルや酸などによって重合反応に関与し得る基のことをいう。光重合性官能基としては、ビニル基、ビニルオキシ基、1-クロロビニル基、イソプロペニル基、4-ビニルフェニル基、アクリロイルオキシ基、メタクリロイルオキシ基、オキシラニル基、オキセタニル基等が挙げられる。中でも、アクリロイルオキシ基、メタクリロイルオキシ基、ビニルオキシ基、オキシラニル基及びオキセタニル基が好ましく、アクリロイルオキシ基がより好ましい。液晶性はサーモトロピック性液晶でもリオトロピック性液晶でもよく、相秩序構造としてはネマチック液晶でもスメクチック液晶でもよい。
重合性液晶化合物は、従来既知の方法により製造することができる。例えば、特開2011―207765に記載されている。
重合性液晶組成物は、重合性液晶化合物の他に、溶媒、光重合開始剤、重合禁止剤、光増感剤、レベリング剤、密着性向上剤、二色性色素等のその他成分をさらに含むことができる。これらその他成分は、それぞれ単独又は二種以上組み合わせて使用できる。
重合性液晶組成物中の重合性液晶化合物の含有量は、重合性液晶組成物の固形分100質量部に対して、例えば70~99.5質量部であり、好ましくは80~99質量部であり、より好ましくは90~99質量部である。含有量が上記範囲内であれば、A層の配向性が高くなる傾向がある。ここで、固形分とは、組成物から溶媒を除いた成分の合計量のことをいう。
溶媒としては、重合性液晶化合物を溶解し得る溶媒が好ましく、また、重合性液晶化合物の重合反応に不活性な溶媒であることが好ましい。溶媒としては、例えば、水、メタノール、エタノール、エチレングリコール、イソプロピルアルコール、プロピレングリコール、エチレングリコールメチルエーテル、エチレングリコールブチルエーテル、1-メトキシ-2-プロパノール、2-ブトキシエタノール及びプロピレングリコールモノメチルエーテル等のアルコール系溶媒;酢酸エチル、酢酸ブチル、エチレングリコールメチルエーテルアセテート、γ-ブチロラクトン、プロピレングリコールメチルエーテルアセテート及び乳酸エチル等のエステル系溶媒;アセトン、メチルエチルケトン、シクロペンタノン、シクロヘキサノン、2-ヘプタノン及びメチルイソブチルケトン等のケトン系溶媒;ペンタン、ヘキサン及びヘプタン等の脂肪族炭化水素系溶媒;エチルシクロヘキサン等の脂環式炭化水素系溶媒;トルエン及びキシレン等の芳香族炭化水素系溶媒; アセトニトリル等のニトリル系溶媒;テトラヒドロフラン及びジメトキシエタン等のエーテル系溶媒;クロロホルム及びクロロベンゼン等の塩素含有溶媒;ジメチルアセトアミド、ジメチルホルミアミド、N-メチル-2-ピロリドン(NMP)、1,3-ジメチル-2-イミダゾリジノン等のアミド系溶媒等が挙げられる。これらの溶媒は、単独又は二種以上組み合わせて使用できる。
これらの中でも、アルコール系溶媒、エステル系溶媒、ケトン系溶媒、塩素含有溶媒、アミド系溶媒及び芳香族炭化水素系溶媒が好ましい。
溶媒の含有量は、重合性液晶組成物100質量部に対して、好ましくは50~98質量部、より好ましくは60~95質量部である。従って、組成物100質量部に占める固形分は、2~50質量部が好ましい。組成物の固形分が50質量部以下であると、組成物の粘度が低くなることから、A層の厚みが略均一になり、A層にムラが生じ難くなる傾向がある。上記固形分は、製造しようとするA層の厚みを考慮して適宜定めることができる。
重合開始剤は、熱又は光の寄与によって反応活性種を生成し、重合性液晶化合物等の重合反応を開始し得る化合物である。反応活性種としては、ラジカル、カチオン、又はアニオン等の活性種が挙げられる。中でも反応制御が容易であるという観点から、光照射によって反応が進行する光重合開始剤が好ましい。
光重合開始剤としては、光ラジカル重合開始剤、光カチオン重合開始剤等が挙げられる。光ラジカル重合開始剤としては、ベンゾイン化合物、ベンゾフェノン化合物、ベンジルケタール化合物、α-ヒドロキシケトン化合物、α-アミノケトン化合物、トリアジン化合物等が挙げられ、光カチオン重合開始剤としては、芳香族ジアゾニウム塩、芳香族ヨードニウム塩や芳香族スルホニウム塩等のオニウム塩、鉄-アレーン錯体等が挙げられる。
光重合開始剤は、光源から発せられるエネルギーを十分に活用でき、生産性に優れる点から、極大吸収波長が300nm~400nmであると好ましく、300nm~380nmであるとより好ましい。このような極大波長を有する開始剤としては、α-アセトフェノン系重合開始剤、オキシム系光重合開始剤が好ましい。
α-アセトフェノン系重合開始剤としては、例えば、2-メチル-2-モルホリノ-1-(4-メチルスルファニルフェニル)プロパン-1-オン、2-ジメチルアミノ-1-(4-モルホリノフェニル)-2-ベンジルブタン-1-オン及び2-ジメチルアミノ-1-(4-モルホリノフェニル)-2-(4-メチルフェニルメチル)ブタン-1-オン等が挙げられ、より好ましくは2-メチル-2-モルホリノ-1-(4-メチルスルファニルフェニル)プロパン-1-オン及び2-ジメチルアミノ-1-(4-モルホリノフェニル)-2-ベンジルブタン-1-オンが挙げられる。α-アセトフェノン化合物の市販品としては、イルガキュア369、379EG、907(以上、BASFジャパン(株)製)及びセイクオールBEE(精工化学(株)製)等が挙げられる。
オキシム系光重合開始剤は、光が照射されることによってラジカルを生成させる。このラジカルによりA層の深部における重合性液晶化合物の重合が好適に進行する。また、A層の深部での重合反応をより効率的に進行させるという観点から、波長350nm以上の紫外線を効率的に利用可能な光重合開始剤を使用することが好ましい。波長350nm以上の紫外線を効率的に利用可能な光重合開始剤としては、トリアジン化合物やオキシムエステル型カルバゾール化合物が好ましく、感度の観点からはオキシムエステル型カルバゾール化合物がより好ましい。オキシムエステル型カルバゾール化合物としては、例えば1,2-オクタンジオン、1-[4-(フェニルチオ)-2-(O-ベンゾイルオキシム)]、エタノン,1-[9-エチル-6-(2-メチルベンゾイル)-9H-カルバゾール-3-イル]-1-(O-アセチルオキシム)等が挙げられる。オキシムエステル型カルバゾール化合物の市販品としては、イルガキュアOXE-01、イルガキュアOXE-02、イルガキュアOXE-03(以上、BASFジャパン(株)製)、アデカオプトマーN-1919、アデカアークルズNCI-831(以上、(株)ADEKA製)等が挙げられる。
光重合開始剤の添加量は、重合性液晶化合物100質量部に対して、通常、0.1~30質量部であり、好ましくは0.2~20質量部であり、より好ましくは0.5~10質量部である。上記範囲内であれば、重合性基の反応が十分に進行し、かつ、重合性液晶化合物の配向を乱し難い。
本発明に係る重合性液晶組成物は、重合禁止剤を配合してもよい。重合禁止剤を配合することにより、重合性液晶化合物の重合反応をコントロールすることができる。重合禁止剤としては、ハイドロキノン及びアルキルエーテル等の置換基を有るハイドロキノン類;ブチルカテコール等のアルキルエーテル等の置換基を有するカテコール類; ピロガロール類、2,2,6,6-テトラメチル-1-ピペリジニルオキシラジカル等のラジカル補捉剤;チオフェノール類;β-ナフチルアミン類及びβ-ナフトール類が挙げられる。
重合性液晶化合物の配向を乱すことなく、重合性液晶化合物を重合するためには、重合禁止剤の含有量は、重合性液晶化合物100質量部に対して、通常0.01~10質量部であり、好ましくは0.1~5質量部であり、さらに好ましくは0.1~3質量部である。重合禁止剤は単独又は二種以上組み合わせて使用できる。
さらに、光増感剤を用いることにより、光重合開始剤を高感度化することができる。光増感剤としては、例えば、キサントン、チオキサントン等のキサントン類;アントラセン及びアルキルエーテル等の置換基を有するアントラセン類;フェノチアジン;ルブレンが挙げられる。光増感剤は単独又は二種以上組み合わせて使用できる。
光増感剤の含有量は、重合性液晶化合物100質量部に対して、通常0.01~10質量部であり、好ましくは0.05~5質量部であり、さらに好ましくは0.1~3質量部である。
レベリング剤とは、重合性液晶組成物の流動性を調整し、組成物を塗布して得られる層をより平坦にする機能を有する添加剤であり、例えば、シランカップリング剤等のシリコーン系、ポリアクリレート系及びパーフルオロアルキル系のレベリング剤が挙げられる。レベリング剤は単独又は二種以上組み合わせて使用できる。
二色性色素とは、分子の長軸方向における吸光度と、短軸方向における吸光度とが異なる性質を有する色素をいう。二色性色素を含むことで、A層は偏光膜として機能する。
二色性色素としては、可視光を吸収する特性を有することが好ましく、380~680nmの範囲に吸収極大波長(λMAX)を有するものがより好ましい。このような二色性色素としては、例えば、アクリジン色素、オキサジン色素、シアニン色素、ナフタレン色素、アゾ色素およびアントラキノン色素などが挙げられるが、中でもアゾ色素が好ましい。
アゾ色素としては、モノアゾ色素、ビスアゾ色素、トリスアゾ色素、テトラキスアゾ色素およびスチルベンアゾ色素などが挙げられ、好ましくはビスアゾ色素およびトリスアゾ色素である。二色性色素は単独でも、組み合わせてもよいが、可視光全域で吸収を得るためには、3種類以上の二色性色素を組み合わせるのが好ましく、3種類以上のアゾ色素を組み合わせるのがより好ましい。
二色性色素の含有量(複数種含む場合にはその合計量)は、良好な光吸収特性を得る観点から、重合性液晶化合物100質量部に対して、通常0.1~30質量部であり、好ましくは0.5~20質量部であり、より好ましくは1~15質量部である。二色性色素の含有量が、上記下限値以上であると光吸収が十分となり、十分な偏光性能が得られる。一方、上記上限値以下であると液晶分子の配向が阻害されない。
重合性液晶組成物は、重合性液晶化合物と、重合性液晶化合物以外のその他成分とを所定温度で撹拌等することにより得ることができる。
A層は、前記重合性液晶組成物を、後述するB層上に塗布し、次いで溶媒を除去し、配向状態の重合性液晶化合物を含む重合性液晶組成物を加熱及び/又は活性エネルギー線によって硬化させて得ることができる。
重合性液晶組成物をB層上に塗布する方法(以下、塗布方法Aという場合がある)としては、例えば、押し出しコーティング法、ダイレクトグラビアコーティング法、リバースグラビアコーティング法、CAPコーティング法、スリットコーティング法、マイクログラビア法、ダイコーティング法、インクジェット法等が挙げられる。また、ディップコーター、バーコーター、スピンコーター等のコーターを用いて塗布する方法等も挙げられる。
これらの塗布方法Aの中でも、Roll to Roll形式で連続的に塗布する場合には、マイクログラビア法、インクジェット法、スリットコーティング法、ダイコーティング法による塗布方法が好ましい。
溶媒を除去する方法(以下、溶媒除去方法Aという場合がある)としては、例えば、自然乾燥、通風乾燥、加熱乾燥、減圧乾燥及びこれらを組み合わせた方法が挙げられる。中でも、自然乾燥又は加熱乾燥が好ましい。乾燥温度は、0~200℃の範囲が好ましく、20~150℃の範囲がより好ましく、50~130℃の範囲がさらに好ましい。乾燥時間は、10秒間~20分間が好ましく、より好ましくは30秒間~10分間である。
照射する活性エネルギー線としては、重合性液晶化合物の種類(特に、重合性液晶化合物が有する光重合性官能基の種類)、光重合開始剤を含む場合には光重合開始剤の種類、及びそれらの量に応じて適宜選択される。具体的には、可視光、紫外光、赤外光、X線、α線、β線、及びγ線からなる群より選択される一種以上の光が挙げられる。中でも、重合反応の進行を制御し易い点、及び光重合装置として当分野で広範に用いられているものが使用できるという点で、紫外光が好ましく、紫外光によって光重合可能なように、重合性液晶化合物の種類を選択することが好ましい。
前記活性エネルギー線の光源としては、例えば、低圧水銀ランプ、中圧水銀ランプ、高圧水銀ランプ、超高圧水銀ランプ、キセノンランプ、ハロゲンランプ、カーボンアーク灯、タングステンランプ、ガリウムランプ、エキシマレーザー、波長範囲380~440nmを発光するLED光源、ケミカルランプ、ブラックライトランプ、マイクロウェーブ励起水銀灯、メタルハライドランプ等が挙げられる。
紫外線照射強度は、通常、10~3,000mW/cmである。紫外線照射強度は、好ましくは光カチオン重合開始剤又は光ラジカル重合開始剤の活性化に有効な波長領域における強度である。光を照射する時間は、通常0.1秒~10分であり、好ましくは0.1秒~5分、より好ましくは0.1秒~3分、さらに好ましくは0.1秒~1分である。
このような紫外線照射強度で1回又は複数回照射する場合に、その積算光量は、10~3,000mJ/cm、好ましくは50~2,000mJ/cm、より好ましくは100~1,000mJ/cmである。積算光量が上記の下限値以上であると、重合性液晶化合物の硬化が十分となり、良好な転写性が得られる。一方、積算光量が上記の上限値以下であると、A層を含む本フィルムが着色しにくくなる。
A層の膜厚は、本フィルムの薄膜化の観点から、好ましくは5μm以下であり、より好ましくは3μm以下、さらに好ましくは2.5μm以下である。また、A層の膜厚の下限は、製造容易性の点で、好ましくは0.1μm以上、より好ましくは0.5μm以上、さらに好ましくは1.0μm以上である。A層の膜厚は、エリプソメータ又は接触式膜厚計を用いて測定することができる。
<(B)配向層>
(B)配向層はA層の重合性液晶化合物を所定方向に配向させる配向規制力を有する配向層であることが好ましい。このような配向層は重合性液晶化合物の配向を容易にする。また、配向層の種類やラビング条件や光照射条件によって、垂直配向、水平配向、ハイブリッド配向、及び傾斜配向等の様々な配向の制御が可能である。このため、B層に所定の配向層を用いることで、A層を所定の配向性を有する配向液晶層、例えば垂直配向液晶層、水平配向液晶層、ハイブリッド配向液晶層、及び傾斜配向液晶層とすることができる。
配向層としては、重合性液晶組成物の塗布等により溶解しない溶媒耐性を有し、また、溶媒の除去や重合性液晶化合物の配向のための加熱処理における耐熱性を有するものが好ましい。
A層を水平方向に配向させる配向規制力を示す水平配向層としては、ラビング配向層、光配向層及び、表面に凹凸パターンや複数の溝を有するグルブ配向層等が挙げられる。例えば長尺のロール状フィルムに適用する場合には、配向方向を容易に制御できる点で、光配向層が好ましい。
光配向層は、通常、光反応性基を有するポリマー又はモノマーと溶媒とを含む組成物(光配向層形成用組成物ともいう)を(C)樹脂層上に塗布し、溶媒を除去後に偏光(好ましくは、偏光UV)を照射することで得られる。光配向層は、照射する偏光の偏光方向を選択することにより、配向規制力の方向を任意に制御することができる。
光反応性基とは、光照射することにより配向能を生じる基をいう。具体的には、光照射により生じる分子の配向誘起反応、異性化反応、光二量化反応、光架橋反応もしくは光分解反応等の配向能の起源となる光反応に関与する基が挙げられる。光反応性基としては、不飽和結合、特に二重結合を有する基が好ましく、炭素-炭素二重結合(C=C結合)、炭素-窒素二重結合(C=N結合)、窒素-窒素二重結合(N=N結合)及び炭素-酸素二重結合(C=O結合)からなる群より選ばれる少なくとも一つを有する基が特に好ましい。
C=C結合を有する光反応性基としては、例えば、ビニル基、ポリエン基、スチルベン基、スチルバゾール基、スチルバゾリウム基、カルコン基及びシンナモイル基が挙げられる。C=N結合を有する光反応性基としては、例えば、芳香族シッフ塩基、芳香族ヒドラゾン等の構造を有する基が挙げられる。N=N結合を有する光反応性基としては、例えば、アゾベンゼン基、アゾナフタレン基、芳香族複素環アゾ基、ビスアゾ基、ホルマザン基、及び、アゾキシベンゼン構造を有する基が挙げられる。C=O結合を有する光反応性基としては、例えば、ベンゾフェノン基、クマリン基、アントラキノン基及びマレイミド基が挙げられる。これらの基は、アルキル基、アルコキシ基、アリール基、アリルオキシ基、シアノ基、アルコキシカルボニル基、ヒドロキシル基、スルホン酸基、ハロゲン化アルキル基等の置換基を有していてもよい。
光二量化反応又は光架橋反応に関与する基が、配向性に優れる点で好ましい。中でも、光二量化反応に関与する光反応性基が好ましく、配向に必要な偏光照射量が比較的少なく、かつ熱安定性や経時安定性に優れる光配向層が得られやすいという点で、シンナモイル基及びカルコン基が好ましい。光反応性基を有するポリマーとしては、当該ポリマー側鎖の末端部が桂皮酸構造又は桂皮酸エステル構造となるようなシンナモイル基を有するものが特に好ましい。
光反応性基を有するポリマー又はモノマーの含有量は、ポリマー又はモノマーの種類や目的とする光配向層の厚みによって調節でき、光配向層形成用組成物100質量部に対して、少なくとも0.2質量部以上とすることが好ましく、0.3~10質量部の範囲がより好ましい。
溶媒は、例えばA層の項で例示した溶媒を使用することができる。光配向層形成用組成物を(C)樹脂層、又は(C)樹脂層がない場合には(D)基材に塗布する方法としては、前記塗布方法Aが挙げられ、溶媒を除去する方法としては、前記溶媒除去方法Aが挙げられる。
偏光を照射するには、例えば、(C)樹脂層上又は(D)基材に塗布された光配向層形成用組成物から、溶媒を除去したものに直接、偏光を照射する形式であってよいし、基材側から偏光を照射し、偏光を透過させて照射する形式でもよい。また、当該偏光は、実質的に平行光であると好ましい。照射する偏光の波長は、光反応性基を有するポリマー又はモノマーの光反応性基が、光エネルギーを吸収し得る波長域のものがよい。具体的には、波長250~400nmの範囲の紫外線が特に好ましい。当該偏光を照射する光源としては、キセノンランプ、高圧水銀ランプ、超高圧水銀ランプ、メタルハライドランプ、KrF、ArF等の紫外光レーザー等が挙げられる。中でも、高圧水銀ランプ、超高圧水銀ランプ及びメタルハライドランプが、波長313nmの紫外線の発光強度が大きいため好ましい。前記光源からの光を、適当な偏光素子を通過して照射することにより、偏光UVを照射することができる。偏光素子としては、偏光フィルター、グラントムソン、及びグランテーラー等の偏光プリズム、ならびにワイヤーグリッドが挙げられる。中でも大面積化と熱による耐性の観点からワイヤーグリッドタイプの偏光素子が好ましい。
ラビング配向層は、通常、配向性ポリマーと溶媒とを含む組成物(以下、ラビング配向層形成用組成物ともいう)を(C)樹脂層又は(C)樹脂層がない場合には(D)基材に塗布し、溶媒を除去して塗布膜を形成し、該塗布膜をラビングすることで配向規制力を付与することができる。
配向性ポリマーとしては、例えば、アミド結合を有するポリアミドやゼラチン類、イミド結合を有するポリイミド及びその加水分解物であるポリアミック酸、ポリビニルアルコール、アルキル変性ポリビニルアルコール、ポリアクリルアミド、ポリオキサゾール、ポリエチレンイミン、ポリスチレン、ポリビニルピロリドン、ポリアクリル酸及びポリアクリル酸エステル類が挙げられる。これらの配向性ポリマーは単独又は二種以上組み合わせて使用できる。
ラビング配向層形成用組成物中の配向性ポリマーの濃度は、配向性ポリマーが溶媒に完溶する範囲であればよい。配向性ポリマーの含有量は、該組成物100質量部に対して、好ましくは0.1~20質量部であり、より好ましくは0.1~10質量部である。
溶媒は、例えばA層の項で例示した溶媒を使用することができる。ラビング配向層形成用組成物を(C)樹脂層などに塗布する方法としては、前記塗布方法Aが挙げられ、溶媒を除去する方法としては、前記溶媒除去方法Aが挙げられる。
ラビング処理の方法としては、例えば、ラビング布が巻きつけられ、回転しているラビングロールに、前記塗布膜を接触させる方法が挙げられる。
なお、ラビング又は偏光照射を行うときに、マスキングを行えば、液晶配向の方向が異なる複数の領域(パターン)を形成することもできる。
グルブ(groove)配向層は、膜表面に凹凸パターン又は複数のグルブ(溝)を有する膜である。等間隔に並んだ複数の直線状のグルブを有する膜に重合性液晶化合物を塗布した場合、その溝に沿った方向に液晶分子が配向する。
グルブ配向層を得る方法としては、感光性ポリイミド膜表面にパターン形状のスリットを有する露光用マスクを介して露光後、現像及びリンス処理を行って凹凸パターンを形成する方法、表面に溝を有する板状の原盤に、硬化前のUV硬化樹脂の層を形成し、形成された樹脂層を(C)樹脂層へ移してから硬化する方法、及び、(C)樹脂層上に形成し、硬化前のUV硬化樹脂の膜に、複数の溝を有するロール状の原盤を押し当てて凹凸を形成し、その後硬化する方法等が挙げられる。
B層の膜厚は、本フィルムの薄膜化の観点から、好ましくは1μm以下、より好ましくは0.8μm以下、さらに好ましくは0.6μm以下である。また、B層の膜厚は、造膜性を担保し均一な層を形成させる観点から、好ましくは1nm以上、より好ましくは5nm以上、さらに好ましくは10nm以上、特に好ましくは30nm以上である。B層の膜厚は、エリプソメータ又は接触式膜厚計を用いて測定することができる。
<(C)樹脂層>
樹脂層は、前記A層及びB層を補強する機能を有する層である。樹脂層を設けることにより、A層及びB層が薄膜であっても、機能性フィルムの機械的強度を向上することができる。さらに、樹脂層(C層)は、基材(D層)とB層との間に配置されているため、基材との密着性が高い材料を用いてB層を形成した場合であっても、基材を容易に剥離することができる。
また、樹脂層によって、転写後の表面に十分な機械的強度を付与することができる。
上述の機能を持たせるための(C)樹脂層として、ハードコート層が好ましい。
ハードコート層は、A層及びB層を補強する機能を有していればよく、例えば、熱や光で硬化する硬化性材料を含む硬化性組成物の硬化物であることが好ましい。硬化性材料としては、硬化性が高く、補強性の高いハードコート層を形成しやすいとの観点から、例えばアクリル樹脂、エポキシ樹脂、オキセタン樹脂、ウレタン樹脂、及びメラミン樹脂からなる群から選択される少なくとも1種を含んでなるものが好ましい。これらの中でも、特に、アクリル樹脂及びウレタン樹脂からなる群から選択される少なくとも1種を含んでなることがより好ましい。
アクリル樹脂を含んでなるハードコート層の硬化性材料としては、例えば、2-ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2-ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、2-ヒドロキシ-3-フェノキシプロピル(メタ)アクリレート等の単官能(メタ)アクリレート;例えばエチレングリコールジアクリレート、ジエチレングリコールジアクリレート、1,6-ヘキサンジオールジアクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、トリメチロールエタントリアクリレート、テトラメチロールメタントリアクリレート、テトラメチロールメタンテトラアクリレート、ペンタグリセロールトリアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、グリセリントリアクリレート、ジペンタエリスリトールトリアクリレート、ジペンタエリスリトールテトラアクリレート、ジペンタエリスリトールペンタアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、トリス(アクリロイルオキシエチル)イソシアヌレート、エチレングリコールジメタクリレート、ジエチレングリコールジメタクリレート、1,6-ヘキサンジオールジメタクリレート、ネオペンチルグリコールジメタクリレート、トリメチロールプロパントリメタクリレート、トリメチロールエタントリメタクリレート、テトラメチロールメタントリメタクリレート、テトラメチロールメタンテトラメタクリレート、ペンタグリセロールトリメタクリレート、ペンタエリスリトールトリメタクリレート、ペンタエリスリトールテトラメタクリレート、グリセリントリメタクリレート、ジペンタエリスリトールトリメタクリレート、ジペンタエリスリトールテトラメタクリレート、ジペンタエリスリトールペンタメタクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサメタクリレート、トリス(メタクリロイルオキシエチル)イソシアヌレート等の多官能(メタ)アクリレートが挙げられる。(メタ)アクリレートは単独又は二種以上組合せて使用でき、硬化時や硬化後の加熱により発生するカールを抑制する観点、屈曲性を向上させる観点、ハードコート層の十分な補強性を確保する観点から、適宜多官能(メタ)アクリレートを選択可能である。また、同様の観点からエポキシ樹脂、オキセタン樹脂、ウレタン樹脂、メラミン樹脂等と混合することも可能である。なお、本明細書においては、アクリレート、メタクリレートを総称して(メタ)アクリレートと称することがあり、アクリル酸とメタクリル酸とを総称して(メタ)アクリル酸と称することがある。
ウレタン樹脂を含んでなるハードコート層の硬化性材料としては、例えば(メタ)アクリル酸及び/又は(メタ)アクリル酸エステル、ポリオール、及びジイソシアネートの反応生成物であるウレタン(メタ)アクリレート等が挙げられる。具体的には、ウレタン(メタ)アクリレートは(メタ)アクリル酸及び/又は(メタ)アクリル酸エステルとポリオールから、分子内に水酸基を少なくとも1個有するヒドロキシ(メタ)アクリレートを調製し、これをジイソシアネートと反応させることにより製造することができる。ウレタン(メタ)アクリレートは単独又は二種以上組合せて使用できる。
前記(メタ)アクリル酸エステルとしては、(メタ)アクリル酸の鎖状又は環状アルキルエステルを用いることができる。その具体例としては、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ) アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、イソプロピル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート等のアルキル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート等のシクロアルキル(メタ)アクリレート等が挙げられる。
前記ポリオールは、分子内に水酸基を少なくとも2個有する化合物である。例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,3-プロパンジオール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、ネオペンチルグリコール、1,3-ブタンジオール、1,4-ブタンジオール、1,6-ヘキサンジオール、1,9-ノナンジオール、1,10-デカンジオール、2,2,4-トリメチル-1,3-ペンタンジオール、3-メチル-1,5-ペンタンジオール、ヒドロキシピバリン酸のネオペンチルグリコールエステル、シクロヘキサンジメチロール、1,4-シクロヘキサンジオール、スピログリコール、トリシクロデカンジメチロール、水添ビスフェノールA、エチレンオキサイド付加ビスフェノールA、プロピレンオキサイド付加ビスフェノールA、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、グリセリン、3-メチルペンタン-1,3,5-トリオール、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、トリペンタエリスリトール、グルコース類などを挙げることができる。
ジイソシアネートは、分子内に2個のイソシアネート基(-NCO)を有する化合物であり、芳香族、脂肪族又は脂環式の各種ジイソシアネートを用いることができる。具体例としては、テトラメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、2,4-トリレンジイソシアネート、4,4’-ジフェニルジイソシアネート、1,5-ナフタレンジイソシアネート、3,3’-ジメチル-4,4’-ジフェニルジイソシアネート、キシレンジイソシアネート、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、4,4’-ジフェニルメタンジイソシアネート、及びこれらのうち芳香環を有するジイソシアネートの核水添物などを挙げることができる。
硬化時や硬化後の加熱により発生するカールを抑制する観点、屈曲性を向上させる観点、ハードコート層の十分な補強性を確保する観点から、適宜ウレタン(メタ)アクリレートを選択可能である。また、同様の観点から、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、オキセタン樹脂、メラミン樹脂等と混合することも可能である。
エポキシ樹脂を含んでなるハードコート層の硬化性材料としては、例えば脂環式エポキシ化合物、芳香族エポキシ化合物、水素化エポキシ化合物、脂肪族エポキシ化合物等が挙げられる。
ハードコート層を形成するための硬化性組成物は、上記硬化性材料以外のその他成分、例えば、光重合開始剤、熱重合開始剤等の開始剤;溶媒;重合禁止剤、光増感剤、レベリング剤、酸化防止剤、連鎖移動剤、光安定剤、粘着付与剤、充填剤、流動調整剤、可塑剤、消泡剤、色素、帯電防止剤、紫外線吸収剤等の添加剤をさらに含むことができる。
光重合開始剤は、ラジカル重合で硬化する硬化性組成物、例えば(メタ)アクリレート、ウレタン(メタ)アクリレートを硬化性材料として使用する場合に光ラジカル重合開始剤を使用することができ、カチオン重合で硬化する硬化性組成物、例えばエポキシ化合物、オキセタン化合物を硬化性材料として使用する場合に光カチオン重合開始剤を使用することができ、熱により硬化する硬化性組成物、例えばメラミン化合物を硬化性材料として使用する場合に熱重合開始剤を使用することができる。
光ラジカル重合開始剤及び光カチオン重合開始剤は、A層の項に例示した光ラジカル重合開始剤及び光カチオン重合開始剤をそれぞれ用いることができる。また、熱重合開始剤としては、例えば2,2’-アゾビスイソブチロニトリル、2,2’-アゾビス(2-メチルブチロニトリル)、1,1’-アゾビス(シクロヘキサン-1-カルボニトリル)、2,2’-アゾビス(2,4-ジメチルバレロニトリル)、2,2’-アゾビス(2,4-ジメチル-4-メトキシバレロニトリル)、ジメチル-2,2’-アゾビス(2-メチルプロピオネート)、2,2’-アゾビス(2-ヒドロキシメチルプロピオニトリル)等のアゾ系化合物;ラウリルパーオキサイド、tert-ブチルハイドロパーオキサイド、過酸化ベンゾイル、tert-ブチルパーオキシベンゾエート、クメンハイドロパーオキサイド、ジイソプロピルパーオキシジカーボネート、ジプロピルパーオキシジカーボネート、tert-ブチルパーオキシネオデカノエート、tert-ブチルパーオキシピバレート、(3,5,5-トリメチルヘキサノイル)パーオキサイド等の有機過酸化物;過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウム、過酸化水素等の無機過酸化物などが挙げられる。これらの熱重合開始剤は単独又は二種以上組み合せて使用できる。
重合開始剤の添加量は、硬化性組成物100質量部に対して、通常、0.1~20質量部であり、好ましくは0.5~10質量部であり、より好ましくは1~5質量部である。上記範囲内であれば、硬化反応が十分に進行しやすい。
硬化性材料は通常、溶媒に溶解した状態で基材に塗布されるため、溶媒を含むことが好ましい。溶媒として、A層の項に例示の溶媒を使用することができる。溶媒の含有量は、硬化性組成物100質量部に対して、好ましくは50~98質量部、より好ましくは60~95質量部である。従って、組成物100質量部に占める固形分は、2~50質量部であることが好ましい。この範囲であると、硬化性組成物の粘度が低くなることから、C層の厚みが略均一になり、C層にムラが生じ難くなる傾向がある。
硬化性組成物は、(C)樹脂層(ハードコート層)を平滑にする観点から、レベリング剤を含有することができる。レベリング剤はA層の項に例示のレベリング剤を使用することができる。
硬化性組成物は、硬化性材料と、添加剤等の硬化性材料以外のその他成分とを所定温度で撹拌等することにより得ることができる。
樹脂層(ハードコート層)は、硬化性組成物を基材上に塗布し、次いで溶媒を除去し、加熱及び/又は活性エネルギー線によって硬化させて得ることができる。
硬化性組成物を基材上に塗布する方法としては、上記塗布方法Aが挙げられ、溶媒を除去する方法としては、上記溶媒除去方法Aが挙げられる。
照射する活性エネルギー線としては、硬化性材料の種類、光重合開始剤を含む場合には光重合開始剤の種類、及びそれらの量に応じて適宜選択される。活性エネルギー線、その光源としては上記に例示のものを使用することができる。また、硬化性組成物に照射する紫外線照射強度、照射時間、及び積算光量は上記に例示の範囲で使用することができる。積算光量が上記下限値以上であると、硬化性材料の硬化が十分となり、補強性が十分となる。一方、積算光量が上記上限値以下であると、楕円偏光板が着色することがない。
熱により硬化性組成物を硬化する場合、加熱温度は、硬化性材料の種類、熱重合開始剤を含む場合には熱重合開始剤の種類、及びそれらの量に応じて適宜選択されるが、例えば50℃~200℃ 、好ましくは50℃~130℃であってもよい。加熱時間は、例えば10秒~10分間、好ましくは10秒~5分間であってもよい。なお、加熱乾燥する場合には乾燥と硬化とを同時に行うこともできる。
(C)樹脂層(ハードコート層)の膜厚は、補強性の観点からB層の膜厚よりも大きく、好ましくは1~10μmである。(C)樹脂層(ハードコート層)の膜厚が上記の下限値以上であると、A層、及び、B層を十分に補強できる。(C)樹脂層(ハードコート層)の膜厚が上記の上限値以下であると、機能性フィルムの薄膜化の観点から好ましい。(C)樹脂層(ハードコート層)の膜厚は、薄膜化の観点から、好ましくは8μm以下、より好ましくは5μm以下である。また、機械的強度の観点から、好ましくは1.5μm以上、より好ましくは2μm以上であってもよい。樹脂層(ハードコート層)Cの膜厚は、エリプソメータ又は接触式膜厚計を用いて測定できる。
配向層側の(C)樹脂層(ハードコート層)の平均表面粗さ(Sa)は、上記の通り4.5nm以下であるが、A層の配向の乱れを抑制し得る点から、0.3~4.0nmであることが好ましく、0.5~3.0nmであることがより好ましい。
また、基材側の(C)樹脂層(ハードコート層)の表面硬度は、特に限定されないが、機械強度の観点から、3B以上が好ましく、2B以上がより好ましく、B以上が特に好ましい。
ここで、平均表面粗さ(Sa)とは、測定により得られる粗さ曲線の平均値を基準線として、その基準線から高さの差の絶対値を平均することによって得られる値である。
<(D)基材>
基材は、被転写体への転写の際、本フィルムから剥離されるものである。
このような基材としては、ガラス基材及びフィルム基材が挙げられ、加工性の観点からフィルム基材が好ましく、連続的に製造できる点で長尺のロール状フィルムがより好ましい。フィルム基材を構成する樹脂としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ノルボルネン系ポリマー等のポリオレフィン;環状オレフィン系樹脂;ポリビニルアルコール;ポリエチレンテレフタレート;ポリメタクリル酸エステル;ポリアクリル酸エステル;トリアセチルセルロース、ジアセチルセルロース及びセルロースアセテートプロピオネート等のセルロースエステル;ポリエチレンナフタレート;ポリカーボネート;ポリスルホン;ポリエーテルスルホン;ポリエーテルケトン;ポリフェニレンスルフィド及びポリフェニレンオキシド等のプラスチックが挙げられる。このなかでも、基材はポリエチレンテレフタレートを主成分とする樹脂組成物からなることが好ましい。なお、主成分とは、基材においてポリエチレンテレフタレートが最も多い成分となるとよく、基材におけるポリエチレンテレフタレートの含有量は、例えば50~100質量%、好ましくは70~100質量%、より好ましくは90~100質量%である。また、この基材の粘着剤層との接合面に、シリコーン処理のような離型処理が施されたものであってもよい。
このような樹脂を、溶媒キャスト法、溶融押出法等の公知の手段により製膜して、フィルム基材とすることができる。
基材は、A層~C層を積層しやすく、かつ、C層からの剥離が容易な厚みであることが好ましい。このような基材の厚みは、通常5~300μmであり、好ましくは20~200μmである。
(C)樹脂層から剥離しやすくするために(D)基材は、C層と積層する片面に離型層を有することが好ましい。(D)基材として離型層を有するものを用いた場合、本フィルムは、(C)樹脂層と(D)基材との間に離型層を有するフィルムとなる。離型層は、シリコーン樹脂、メラミン樹脂などにより形成されるとよい。
(D)基材は、基材の平滑性を高める観点から、粒子を含有しないほうがよいが、微小量であれば粒子を含有してもよい。具体的には、粒径0.1~10μmの粒子を、0.2質量%以下、好ましくは0.1質量%以下、より好ましくは0.05質量%以下含むことが好ましい。粒径0.1~10μmの粒子の含有量が0.2質量%以下であることで、次に述べるように平滑な基材となりやすくなる。基材が多層構成を有する場合は、樹脂層側の最表層の粒子含有量について、上記のとおりであればよい。
樹脂層が設けられる場合、樹脂層側の(D)基材の平均表面粗さ(Sa)は、4.5nm以下であることが好ましく、より好ましくは0.1~2.0nm、さらに好ましくは0.2~1.5nmである。樹脂層側の基材の表面粗さが上記範囲内であることで、樹脂層の平均表面粗さ(Sa)を小さくすることができ、ひいては、A層の光学異方性を損なうことなく、機能させることができる。
なお、(D)基材が離型層を有する場合、「基材の平均表面粗さ」は「離型層表面における平均粗さ」を指す。
本フィルムにおいて、(C)樹脂層は省略されてもよい。(C)樹脂層がない場合には、(B)配向層上に(D)基材又は離型層を有する(D)基材が直接積層されるとよい。(C)樹脂層がない場合も、上述の第2の態様で述べた通り、配向層側の基材の平均表面粗さ(Sa)は4.5nm以下nmであるが、A層の配向の乱れを抑制でき、A層の光学異方性を損なうことなく、機能させることができる点で、より好ましくは0.1~2.0nm、さらに好ましくは0.2~1.5nmである。
ここで、平均表面粗さ(Sa)とは、測定により得られる粗さ曲線の平均値を基準線として、その基準線から高さの差の絶対値を平均することによって得られる値である。
B層に対してA層とは逆の側に直接配置される層、具体的には(C)樹脂層(ハードコート層)、(D)基材について詳述したが、C層又はD層以外の層であっても構わない。この層について、配向層側の層の平均表面粗さ(Sa)は、4.5nm以下であることが好ましく、より好ましくは0.1~2.0nm、さらに好ましくは0.2~1.5nmである。樹脂層(ハードコート層)側の基材の表面粗さが上記範囲内であることで、A層の光学異方性を損なうことなく、機能させることが期待できる。
<本フィルムの製造方法>
本発明のプラスチックフィルムの製造方法は、A層、B層、C層、及び、D層を、この順に積層可能な方法であれば、特に限定されないが、(D)基材上に(C)樹脂層(ハードコート層)を積層し、次いで(C)樹脂層(ハードコート層)上に(B)配向層を積層し、さらに(B)配向層上に(A)異方性を有する層を積層する方法が好ましい。A層、B層及びC層の積層方法は、上述した各層の形成方法を使用することができる。
また、(C)樹脂層(ハードコート層)を有しない態様では、(D)基材上に(B)配向層を積層し、さらに(B)配向層上に(A)異方性を有する層を積層する方法が好ましい。
本発明のフィルムは、A層、B層、C層、及び、D層以外の層を含むことができ、その具体例としては、他の配向液晶硬化層、他の配向層、保護層等が挙げられる。他の配向液晶硬化層としては、上記に例示の垂直配向液晶硬化層、水平配向液晶硬化層等が挙げられ、他の配向層としては、上記に例示の配向層等が挙げられる。なお、他の配向液晶硬化層とは、A層以外の配向液晶硬化層を意味し、他の配向層としては、B層以外の配向層を意味する。
保護層は、通常、多官能(メタ)アクリレート、ウレタン(メタ)アクリレート、ポリエステル(メタ)アクリレート、エポキシ(メタ)アクリレート等からなる(メタ)アクリル系オリゴマーあるいはポリマー、ポリビニルアルコール、エチレン-ビニルアルコール共重合体、ポリビニルピロリドン、デンプン類、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、アルギン酸ナトリウム等の水溶性ポリマーと溶媒とを含有する保護層形成用組成物から形成されることが好ましい。
保護層形成用組成物に含有される溶媒は、上記に例示の溶媒と同様のものが挙げられ、中でも、水、アルコール系溶媒およびエーテル系溶媒からなる群より選ばれる少なくとも一つの溶媒が、保護層を形成する層を溶解させることがない点で、好ましい。
アルコール系溶媒としては、メタノール、エタノール、ブタノール、エチレングリコール、イソプロピルアルコール、プロピレングリコール、エチレングリコールメチルエーテル、エチレングリコールブチルエーテルおよびプロピレングリコールモノメチルエーテルが挙げられる。エーテル系溶媒としては、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテートおよびプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートが挙げられる。中でも、エタノール、イソプロピルアルコール、プロピレングリコールモノメチルエーテルおよびプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートが好ましい。
保護層の膜厚は、0.1μm~10μmが好ましく、より好ましくは0.1μm~3μmである。
<光学積層体>
本発明のプラスチックフィルムは、被転写体に転写されることで、A層及びB層の有する機能、すなわち、その光学特性を被転写体に転写することができ、転写により、A層及びB層の光学特性が転写された光学積層体を製造できる。具体的には、プラスチックフィルムのA層を、粘接着剤を介して被転写体と貼合し、さらに(D)基材を剥離することにより、光学積層体を製造できる。
したがって、光学積層体は、被転写体上に(A)異方性を有する層、(B)配向層、及び(C)樹脂層(ハードコート層)をこの順に有するとよい。また、光学積層体は、被転写体上に(A)異方性を有する層、及び(B)配向層をこの順に有してもよい。
ここで、被転写体としては、偏光フィルム、位相差フィルム、輝度向上フィルム、防眩フィルム、反射防止フィルム、拡散フィルム、集光フィルム等の単層構造の光学フィルム;偏光板、位相差板、円偏光板等の多層構造の光学フィルムが挙げられ、これらの中でも位相差フィルム、偏光フィルム、位相差板、偏光板、楕円偏光板を好適に使用できる。
本発明における光学積層体は、画像表示装置、例えば、液晶表示装置、有機エレクトロルミネッセンス(EL)表示装置、無機エレクトロルミネッセンス(EL)表示装置、タッチパネル表示装置、電子放出表示装置(電場放出表示装置(FED等)、表面電界放出表示装置(SED))、電子ペーパー(電子インクや電気泳動素子を用いた表示装置)、プラズマ表示装置、投射型表示装置(グレーティングライトバルブ(GLV)表示装置、デジタルマイクロミラーデバイス(DMD)を有する表示装置等)及び圧電セラミックディスプレイ等に利用でき、特に有機EL表示装置及びタッチパネル表示装置等に好適に利用できる。有機EL表示装置などに使用することで、画像表示装置をフレキシブルディスプレイとすることができる。
(粘接着剤)
粘接着剤としては、感圧式粘着剤、乾燥固化型接着剤及び化学反応型接着剤が挙げられる。化学反応型接着剤としては、例えば、活性エネルギー線硬化型接着剤が挙げられる。粘接着剤は、粘着剤であってもよいし、粘着剤以外の接着剤であってもよい。
感圧式粘着剤は、通常、ポリマーを含み、溶媒を含んでいてもよい。ポリマーとしては、アクリル系ポリマー、シリコーン系ポリマー、ポリエステル、ポリウレタン、又はポリエーテル等が挙げられる。中でも、アクリル系ポリマーを含むアクリル系の粘着剤は、光学的な透明性に優れ、適度の濡れ性や凝集力を有し、接着性に優れ、さらには耐候性や耐熱性等が高く、加熱や加湿の条件下で浮きや剥がれ等が生じ難いため好ましい。
乾燥固化型接着剤は、高分子の固形分を水中で重合させた懸濁水溶液であるラテックス形・エマルジョン形と、合成樹脂やゴムなどの高分子固形分が有機溶剤などの溶媒に溶け込んだ液剤形の大きく2種類があり、いずれも接着剤の溶媒が気化することで硬化して接着性能を発揮する。前者の例としてアクリル樹脂系エマルション形やゴム系ラテックス形が挙げられ、一方後者の例として酢酸ビニル樹脂系溶剤形、ビニル共重合樹脂系溶剤形、ゴム系溶剤形が挙げられる。
以下の実施例により、本発明をさらに具体的に説明する。但し、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
<平均表面粗さの測定方法>
非接触表面・層断面計測システムVertScan2.0((株)菱化システム製)を用い本フィルムの表面観察(観察視野:939.7μm×713.μm)を実施し、平均表面粗さ(算術平均粗さSa)を算出した。なお、平均表面粗さは、各層の形成工程において、それぞれ表面観察により算出した。
<表面硬度の測定方法>
JIS K 5600-5-4(1999年)に準拠し、750g荷重条件で、鉛筆硬度試験機((株)安田精機製作所製)にて、鉛筆硬度の評価をした。なお、ハードコート層の表面硬度は、基材側の面の硬度であり、本フィルムから基材を剥離した面を測定したものである。また、基材の表面硬度はハードコート層側の面又は離型層が設けられる側の表面の硬度である。
<位相差の測定方法>
位相差測定装置KOBRA-WR(王子計測機器(株)製)を用いて面内位相差を測定した。
<偏光能の測定方法>
実施例3~4、及び比較例3~4で得られた光学異方層転写フィルムに対して偏光板をかざして観察した。具体的には、偏光板を回転させ、明暗について観察した。
評価基準
〇;偏光能あり(偏光板を90度回転させるたびに明暗が現れる)
×;欠陥あり(突起を起因とする欠陥が多数確認される)
<離型層組成物の調製>
メラミン系塗料((株)三羽研究所製、RP-30-30)100質量部、硬化剤((株)三羽研究所製、CP-CTALYST)7質量部、酢酸エチル100質量部を均一に混合し、離型層組成物を得た。
<ハードコート層組成物の調製>
ウレタンアクリレート(三菱ケミカル(株)製、紫光UT-5670)100質量部、光重合開始剤(Omnirad184)5質量部、レベリング剤(ビッグケミー社製、BYK-3550)0.2質量部、酢酸エチル75質量部、プロピレングリコールモノメチルエーテル75質量部を均一に混合し、ハードコート層(樹脂層)組成物を得た。
<光配向膜組成物の調製>
感光性ポリマー(Sigma-Aldrich Japan社製、ポリビニルシンナメート)2質量部、シクロペンタノン98質量部、レベリング剤(ビッグケミー製、BYK-361N)0.02質量部を均一に混合し、光配向膜組成物を得た。
<光学異方層組成物Iの調製>
重合性液晶(Ambeed社製、2-メチル-1,4-フェニレンビス(4-(((4-(アクリロキシ)ブトキシ)カルボニル)オキシ)ベンゾエート))30質量部、トルエン70質量部、光重合開始剤(IGM Resins製、OMNIRAD907)0.3質量部、レベリング剤(ビッグケミー社製、BYK-361N)0.03質量部を均一に混合し、光学異方層組成物(重合性液晶組成物)Iを得た。
<光学異方層組成物IIの調製>
重合性液晶(Ambeed社製、2-メチルー1,4-フェニレンビス(4-(((4-(アクリロキシ)ブトキシ)カルボニル)オキシ)ベンゾエート))30質量部、下記式(a)に示す色素(A)0.4質量部、トルエン70質量部、光重合開始剤(IGM Resins製、OMNIRAD907)0.3質量部、レベリング剤(ビッグケミー社製、BYK-361N)0.3質量部を均一に混合し、光学異方層組成物(重合性液晶組成物)IIを得た。
Figure 2022117202000002
<紫外線硬化型接着剤組成物の調製>
アクリルモノマー1(KJケミカル(株)製、ACMO)40質量部、アクリルモノマー2(KJケミカル(株)製、HEAA)60質量部、光重合開始剤(IGM Resins社製、OMNIRAD184)3質量部を均一に混合し、接着層組成物を得た。
<実施例1>
粒子を含まないポリエチレンテレフタレートフィルム(厚さ100μm)の片面に、粒子を含まない離型層組成物をグラビアロールにて乾燥後の厚みが0.5μmになるように塗布し、乾燥して溶剤を除去したものを基材(D層)とした。
前記基材の離型層形成面に、ハードコート層組成物をグラビアロールにて乾燥後の厚みが4μmになるように塗布し、乾燥して溶剤を除去した。塗布面にさらに紫外線を照射して、ハードコート層が形成されたフィルムを得た。
前記フィルムのハードコート層形成面に、光配向膜組成物をバーコートにて乾燥後の厚みが0.5μmになるように塗布し、乾燥して溶剤を除去した。塗布面に広帯域ワイヤーグリッド偏光板を介して紫外線を照射することによって、配向規制力を有する光配向膜が形成されたフィルムを得た。
前記フィルムの光配向膜形成面に、光学異方層組成物Iをバーコートにて乾燥後の厚みが2μmになるように塗布し、80℃に加熱したのち室温に冷却し、その後紫外線を照射することによって、光学異方層(A層:異方性を有する層)、光配向膜(B層:配向層)、ハードコート層(C層:樹脂層)、基材(D層:基材)がこの順に形成された光学異方層転写フィルム(プラスチックフィルム)を得た。
COP(シクロオレフィンポリマー)フィルム(日本ゼオン製、ZF-14)の片面にコロナ処理を実施した。紫外線硬化型接着剤を介して、COPフィルムのコロナ処理面と、前記光学異方層転写フィルムの光学異方層面とを貼り合わせて、COPフィルム側から紫外線を照射した。その後、基材を剥離して除去することにより、COPフィルムに光学異方層を転写して光学積層体を得た。得られた光学積層体について、位相差を測定した結果を表1に示す。
<実施例2>
ハードコート層を形成しなかったこと以外は実施例1と同様にして、COPフィルムに光学異方層を転写した。得られた光学積層体について、位相差を測定した結果を表1に示す。
<比較例1>
実施例1において、基材に離型PET(二種三層PET)を用いたこと以外は実施例1と同様にして、光学異方層、光配向膜、ハードコート層、基材がこの順に形成された光学異方層転写フィルムを得た。なお、離型PETは二種三層構成を有し、その両表面には平均粒径3μmのシリカ粒子を0.7質量%の割合で含み(粒子径0.1~10μmのシリカ粒子の含有量;0.6~0.7質量%)、それぞれの層の厚みは4μm/42μm/4μmであった。得られた光学積層体について、位相差を測定した結果を表1に示す。
<比較例2>
比較例1において、ハードコート層を形成しなかったこと以外は比較例1と同様にして、COPフィルムに光学異方層を転写して光学積層体を得た。得られた光学積層体について、位相差を測定した結果を表1に示す。
<実施例3>
光学異方層組成物IIを用いたこと以外は実施例1と同様にして、光学異方層、光配向膜、ハードコート層、基材がこの順に形成された光学異方層転写フィルムを得た。上記方法により、偏光能を確認したところ、偏光能があり、偏光フィルムとして十分に機能することが分かった。
<実施例4>
ハードコート層を形成しなかったこと以外は実施例3と同様にして、COPフィルムに光学異方層を転写した。得られたフィルムについて、上記方法により、偏光能を確認したところ、偏光能があり、偏光フィルムとして十分に機能することが分かった。
<比較例3>
実施例3において、基材として比較例1で使用した離型PETを用いたこと以外は実施例1と同様にして、光学異方層、光配向膜、ハードコート層、基材がこの順に形成された光学異方層転写フィルムを得た。得られたフィルムについて、上記方法により、偏光能を確認したところ、偏光板をかざして観察すると、偏光板を90度回転させるたびに明暗が現れたものの、突起を起因とする欠陥が多数確認されたことから、偏光フィルムとしては不十分であった。
<比較例4>
比較例3において、ハードコート層を形成しなかったこと以外は比較例3と同様にして、光学異方層、光配向膜、ハードコート層、基材がこの順に形成された光学異方層転写フィルムを得た。得られたフィルムについて、上記方法により、偏光能を確認したところ、偏光板をかざして観察すると、偏光板を90度回転させるたびに明暗が現れたものの、突起を起因とする欠陥が多数確認されたことから、偏光フィルムとしては不十分であった。
Figure 2022117202000003
<考察>
実施例1、2において、COPフィルムに対して光学異方層転写フィルムを貼り合わせた後、基材を剥離して得られる光学積層体は、十分な光学異方性を有したフィルムであった。
特に実施例1においては、基材を剥離する際に、表面硬度が固いハードコート層と基材との間で剥離されるため、基材剥離時の光学異方層に対する影響(具体的には配向乱れ)が極めて小さいものと考えられる。
光学異方層組成物2を用いた以外は実施例1、2と同様にした実施例3,4においても、偏光フィルムとしての機能を有することから、実施例1~4はいずれも光学特性に優れていることがわかる。
但し、ハードコート層を含まない実施例2では、実施例1に比べてわずかではあるが位相差が劣っていた。この原因の一つとして、転写作業時に基材を剥離した際に、わずかな応力が薄膜の配向層を介して光学異方層にも及び、わずかに光学異方層が変形して配向が乱れた可能性が考えられる。
基材が粒子を含んでいる比較例1、2では、実施例1、2と比較して位相差が劣っていた。粒子を含む基材により粗面化された基材表面がさらに、ハードコート層、配向層を介して光学異方層にも転写されたため、結果として転写作業時に異方性が失われたものと考えられる。
光学異方層組成物2を用いた以外は比較例1、2と同様にした比較例3,4においても、偏光フィルムとして光学特性に劣っている。
1 プラスチックフィルム
2 異方性を有する層
3 配向層
4 樹脂層(ハードコート層)
5 基材

Claims (13)

  1. (A)異方性を有する層、(B)配向層、(C)樹脂層、及び(D)基材をこの順に備えたプラスチックフィルムであって、
    基材は剥離可能な状態であり、配向層側の樹脂層の平均表面粗さ(Sa)が4.5nm以下であるプラスチックフィルム。
  2. 前記樹脂層側の基材の平均表面粗さ(Sa)が4.5nm以下である請求項1に記載のプラスチックフィルム。
  3. 前記基材は、樹脂層側に離型層を有する請求項1又は2に記載のプラスチックフィルム。
  4. 前記樹脂層の厚みが1~10μmである請求項1~3のいずれか1項に記載のプラスチックフィルム。
  5. 前記樹脂層がハードコート層である請求項1~4のいずれか1項に記載のプラスチックフィルム。
  6. 前記ハードコート層は、アクリル樹脂及びウレタン樹脂からなる群から選択される少なくとも1種を含んでなる請求項5に記載のプラスチックフィルム。
  7. (A)異方性を有する層、(B)配向層、及び(D)基材をこの順に備えたプラスチックフィルムであって、
    基材は剥離可能な状態であり、配向層側の基材の平均表面粗さ(Sa)が4.5nm以下であるプラスチックフィルム。
  8. 前記基材は、粒径0.1~10μmの粒子の含有量が0.2質量%以下である請求項1~7のいずれか1項に記載のプラスチックフィルム。
  9. 前記基材は、ポリエチレンテレフタレートを主成分とする樹脂組成物からなる請求項1~8のいずれか1項に記載のプラスチックフィルム。
  10. 前記異方性を有する層は、配向状態の重合性液晶化合物を含む重合性液晶組成物の重合体からなる、請求項1~9のいずれか1項に記載のプラスチックフィルム。
  11. 前記重合性液晶組成物は二色性色素を含む、請求項10に記載のプラスチックフィルム。
  12. 前記請求項1~11のいずれか1項に記載のプラスチックフィルムの(A)層を、粘接着剤を介して被転写体と貼合し、さらに(D)基材を剥離することを特徴とする、光学積層体の製造方法。
  13. 前記被転写体が、偏光フィルム、位相差フィルム、輝度向上フィルム、防眩フィルム、反射防止フィルム、拡散フィルム、集光フィルム、偏光板、位相差板、及び円偏光板からなる群から選択される、請求項12に記載の光学積層体の製造方法。
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