JP2022116171A - 6-フルオロ-2-メチルベンゾ[d]チアゾール-5-イル化合物 - Google Patents

6-フルオロ-2-メチルベンゾ[d]チアゾール-5-イル化合物 Download PDF

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Abstract

【課題】アルツハイマー病などの神経変性疾患の治療のための化合物の使用を提供する。【解決手段】式II:JPEG2022116171000055.jpg47109に例示される化合物であって、式中、Xは、N又はCHである化合物又はその薬学的に許容される塩を提供する。【選択図】なし

Description

本発明は、新規の6-フルオロ-2-メチルベンゾ[d]チアゾール-5-イル化合物
、この化合物を含む薬学的組成物、この化合物を使用して神経変性障害、例えばアルツハ
イマー病(AD)を治療する方法、並びにこの化合物の合成に有用な中間体及びプロセス
に関する。
本発明は、AD、進行性核上麻痺(PSP)並びに総称してタウオパチーとして知られ
るタウ介在性神経変性症に関与する他の疾患及び障害の治療の分野に存する。
ADは、世界中で何百万人もの患者が罹患している破壊的な神経変性障害である。患者に
一過性の対症効果のみを与える、市場における現行の承認薬の観点から、ADの治療には
重大な満たされていない要求がある。
神経原線維変化(NFT)及び神経絨毛糸(NT)を生じさせる、対らせん状フィラメ
ント(PHF)及び直線状又はねじれ状フィラメントなどの、フィラメント状構造への微
小管関連タンパク質タウのオリゴマー化は、AD及び他のタウオパチーの決定的な病理学
的特徴の1つである。AD罹患者の脳内のNFTの数は、この疾患の重症度と密接に相関
することが認められていて、タウがニューロン機能障害及び神経変性において重要な役割
を担うことを示唆している(Nelson et al.,J Neuropathol
Exp Neurol.,71(5),362-381(2012))。タウ病変は、
より進行性の高い疾患経過の症例が、より進行性の低い症例よりもタウ負担が高いという
点で、PSPの疾患期間と相関することが示されている(Williams et al
.,Brain,130,1566-76(2007))。
過去の研究(Yuzwa et al.,Nat Chem Biol,4(8),4
83-490(2008))は、AD及び関連するタウ介在性神経変性障害の治療におい
て、タウ過剰リン酸化及び病理学的タウへの凝集を制限するO-GlcNAcase(O
GA)阻害剤の治療可能性を裏付けている。つい最近では、OGA阻害剤であるチアメッ
ト-Gが、JNPL3タウマウスモデルにおける運動ニューロン喪失の遅延(Yuzwa
et al.,Nat Chem Biol,8,393-399(2012))及び
Tg4510タウマウスモデルにおけるタウ病変及び変性神経突起の低減(Graham
et al.,Neuropharmacology,79,307-313(201
4))と関連付けられている。したがって、OGA阻害剤は、過リン酸化した病理形態の
タウの蓄積を低減するための、有効な治療アプローチとして認識されている。
米国特許出願公開第2017/0298082号は、ADなどのタウオパチーの治療に
有用なあるグリコシダーゼ阻害剤を開示している。国際公開第2018/109198
A1号及び国際公開第2018/109202 A1号は、AD及びPSPなどのタウオ
パチーの治療に有用なあるOGA阻害剤を開示している。
脳浸透性であるOGA阻害剤は、AD及びPSPなどのタウ介在性神経変性障害の治療
を提供することが望まれる。
発明を解決するための手段
本発明は、OGAの強力な阻害剤である、ある新規化合物を提供する。さらに、本発明は
、AD及びPSPなどのタウオパチーを効果的に治療するために十分に脳浸透性の可能性
を備えた、OGAの強力な阻害剤である、ある新規化合物を提供する。
したがって、本発明は、式Iの化合物であって
Figure 2022116171000001

式中、
Rが、水素又はメチルであり、
Zが
Figure 2022116171000002

である、
化合物又はその薬学的に許容される塩を提供する。
本発明はまた、式IIの化合物であって、
Figure 2022116171000003

式中、Xは、N又はCHである、
化合物又はその薬学的に許容される塩を提供する。
本発明は、アルツハイマー病を、そのような治療を必要とする患者において治療する方
法であって、式I若しくはIIの化合物又はその薬学的に許容される塩の有効量を患者に
投与することを含む、方法も提供する。
本発明は、軽度認知障害からアルツハイマー病への進行を、そのような治療を必要とす
る患者において予防する方法であって式I若しくはIIの化合物又はその薬学的に許容さ
れる塩の有効量を患者に投与することを含む、方法をさらに提供する。
本発明は、進行性核上麻痺を、そのような治療を必要とする患者において治療する方法
であって、式I若しくはIIの化合物又はその薬学的に許容される塩の有効量を患者に投
与することを含む、方法も提供する。本発明は、患者のタウ介在性神経変性障害を治療す
る方法であって、式I若しくはIIの化合物又はその薬学的に許容される塩の有効量をそ
のような治療を必要とする患者に投与することを含む、方法も提供する。
さらに、本発明は、療法において使用するための、特にアルツハイマー病の治療に使用
するための、又は軽度認知障害からアルツハイマー病への進行の予防に使用するのための
、式I若しくはIIの化合物又はその薬学的に許容される塩を提供する。加えて、本発明
は、進行性核上麻痺の治療に使用するための、式I若しくはIIの化合物又はその薬学的
に許容される塩を提供する。本発明は、タウ介在性神経変性障害の治療に使用するのため
の、式I若しくはIIの化合物又はその薬学的に許容される塩も提供する。
またさらに、本発明は、アルツハイマー病を治療するための、又は軽度認知障害からア
ルツハイマー病への進行を予防するための薬剤を製造するための、式I若しくはIIの化
合物又はその薬学的に許容される塩の使用を提供する。加えて、本発明は、進行性核上麻
痺を治療するための薬剤を製造するための、式I若しくはIIの化合物又はその薬学的に
許容される塩の使用を提供する。本発明は、タウ介在性神経変性障害を治療するための薬
剤を製造するための、式I若しくはIIの化合物又はその薬学的に許容される塩の使用も
提供する。
本発明は、式I若しくはIIの化合物又はその薬学的に許容される塩を、1種以上の薬
学的に許容される担体、希釈剤又は賦形剤と共に含む、薬学的組成物をさらに提供する。
本発明はさらに、式I若しくはIIの化合物又はその薬学的に許容される塩を、1種以上
の薬学的に許容される担体、希釈剤又は賦形剤と混合することを含む、薬学的組成物を調
製する方法を提供する。
軽度認知障害は、経時的に軽度認知障害からアルツハイマー病までを呈する患者の臨床
所見及び進行に基づき、アルツハイマー病と関連した認知症の潜在的な前駆期として定義
されている。「軽度認知障害のアルツハイマー病への進行を予防すること」という用語は
、患者における軽度認知障害のアルツハイマー病への進行を抑制すること、遅延させるこ
と、停止させること又は回復させることを含む。
本明細書で使用する場合、「治療」又は「治療すること」という用語は、既存の症状又
は障害の進行又は重症度を抑制すること、遅延させること、停止させること又は回復させ
ることを含む。
本明細書で使用する場合、「患者」という用語は、ヒトを示す。
本明細書で使用する場合、「有効量」という用語は、患者への単回または複数回投与の
際に、診断中又は治療中の患者に所望の効果を提供する、本発明の化合物又はその薬学的
に許容される塩の量又は投与量を示す。
有効量は、既知技法の使用によって、及び同様の状況下で得られた結果を観察すること
によって、当業者により容易に決定され得る。患者のための有効量を決定する際には、患
者の人種;患者のサイズ、年齢及び健康状態全般;関与する特定の疾患又は障害;疾患又
は障害の関与度又は重症度;個々の患者の応答;投与される特定の化合物;投与の様式;
投与される製剤の生物学的利用能特性;選択された投与計画;併用薬の使用;並びに他の
関連する状況を含むが、これらに限定されない、多数の要因が考慮される。本発明の化合
物は、体重1kgあたり約0.1~約15mgの範囲内に含まれる1日当たりの投薬量で
有効である。
本発明の化合物は、本化合物を生物学的に利用可能にする任意の経路によって投与され
る薬学的組成物として製剤化される。好ましくは、そのような組成物は経口投与用である
。このような薬学的組成物及びこれを調製するためのプロセスは、当分野で周知である(
例えば、Remington:The Science and Practice o
f Pharmacy,L.V.Allen,Editor,22nd Edition
,Pharmaceutical Press,2012を参照されたい)。
式Iの化合物及びその薬学的に許容される塩は、本発明の治療方法において特に有用で
あり、特定の配置が好ましい。本発明の化合物の以下のリストは、そのような配置につい
て説明する。これらの選好が、本発明の治療方法及び化合物の両方に適用可能であること
が理解されるであろう。
本発明の化合物は、
Figure 2022116171000004

Figure 2022116171000005

(式中、Xは、N又はCHである。)
及びその薬学的に許容される塩を含む。
ピロリジン環上のメチル及び酸素置換基がシス又はトランス配置にある式Iの化合物又
はその薬学的に許容される塩は、本発明の範囲内に含まれ、シス配置が好ましい。例えば
、当業者は、以下のスキームAに示すように、ピロリジン環の5位のメチルが3位の酸素
に対してシス配置にあることを理解するであろう。
スキームA
Figure 2022116171000006

さらに、当業者は、以下のスキームBに示すように、ピロリジン環上の5位のメチルが
3位の酸素に対してトランス配置にあることを理解するであろう。
スキームB
Figure 2022116171000007
Rがメチルである場合、メチル基が(R)配置又は(S)配置にあり得ることが好まし
く、Rがメチルである場合、メチル基が(S)配置にあることが特に好ましい。
本発明は、全ての個々のエナンチオマー及びジアステレオマー並びにラセミ体を含む上
記化合物のエナンチオマーの混合物を企図するが、式Iaの化合物及びその薬学的に許容
される塩が好ましい。
個々のエナンチオマーは、本発明の化合物の合成における任意の好都合な時点において
、当業者によって、選択的結晶化技術、キラルクロマトグラフィ(例えばJ.Jacqu
es,et al.,“Enantiomers,Racemates,and Res
olutions”,John Wiley and Sons,Inc.,1981及
びE.L.Eliel and S.H.Wilen,” Stereochemist
ry of Organic Compounds”,Wiley-Interscie
nce,1994を参照のこと。)、又は超臨界流体クロマトグラフィ(SFC)(例え
ばT.A.Berger;“Supercritical Fluid Chromat
ography Primer,” Agilent Technologies,Ju
ly 2015を参照のこと。)などの方法によって分離又は分割され得る。
本発明の化合物の薬学的に許容される塩は、例えば、当分野で周知の標準的条件下での
本発明の化合物の適切な遊離塩基及び適切な薬学的に許容される酸の、適切な溶媒中での
反応によって形成され得る。例えばGould,P.L.,“Salt selecti
on for basic drugs,” International Journ
al of Pharmaceutics,33:201-217(1986);Bas
tin,R.J.,et al.“Salt Selection and Optim
ization Procedures for Pharmaceutical Ne
w Chemical Entities,” Organic Process Re
search and Development,4:427-435(2000);及
びBerge,S.M.,et al.,“Pharmaceutical Salts
,” Journal of Pharmaceutical Sciences,66
:1-19,(1977)を参照のこと。
本発明の化合物又はその塩は、当業者に既知の種々の手順によって調製されてよく、そ
のうちのいくつかを、以下のスキーム、調製法及び実施例で説明する。以下のスキームに
おける各ステップの生成物は、抽出、蒸発、沈殿、クロマトグラフィ、濾過、粉砕及び結
晶化を含む、当分野で周知の従来の方法によって回収することができる。以下のスキーム
において、すべての置換基は、別途指示のない限り、すでに定義した通りである。試薬及
び出発材料は、当業者にとって容易に入手可能である。本発明の範囲を限定することなく
、以下のスキーム、調製及び実施例は、本発明をさらに説明するために提供される。さら
に、当業者は、式Iの化合物が、当業者によって調製可能である対応する立体化学的配置
を有する出発材料又は中間体を使用することによって調製され得ることを理解する。
ある省略形は次のように定義される。「ACN」はアセトニトリルを示す。「Ac」は
アセチルを示す。「AcOH」は酢酸を示す。「AcO」は無水酢酸を示す。「BOC
」はtert-ブトキシカルボニルを示す。「CBz」はカルボニルベンジルオキシを示
す。「DCM」は、塩化メチレン又はジクロロメタンを示す。「DIPEA」はジイソプ
ロピルエチルアミンを示す。「DMEA」はジメチルエチルアミンを示す。「DMF」は
N,N-ジメチルホルムアミドを示す。「DMSO」はジメチルスルホキシドを示す。「
dppf」はジフェニルホスフィノフェロセンを示す。「EDTA」は、エチレンジアミ
ン四酢酸を示す。「ES/MS」はエレクトロスプレー質量分析を示す。「EtOAc」
は酢酸エチルを示す。「EtOH」はエタノール又はエチルアルコールを示す。「h」は
1時間又は複数時間を示す。「IPA」はイソプロパノール又はイソプロピルアルコール
を示す。「JohnPhos」は2-(ジ-tert-ブチルホスフィノ)ビフェニルを
示す。「KO-t-Bu」はカリウム-tert-ブトキシドを示す。「Me」はメチル
を示す。「min」は1分又は複数分を示す。「MTBE」はメチル-tert-ブチル
エーテルを示す。「NADP」は、β-ニコチンアミドアデニンジヌクレオチドリン酸二
ナトリウム塩を示す。「NaO-t-Bu」はナトリウム-tert-ブトキシドを示す
。「OAc」はアセテート又はアセトキシを示す。「RT」は室温を示す。「TEA」は
トリエチルアミンを示す。「TFA」はトリフルオロ酢酸を示す。「THF」はテトラヒ
ドロフランを示す。「TMEDA」はテトラメチルエチレンジアミンを示す。「Tris
」は、トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン又は2-アミノ-2-(ヒドロキシメチ
ル)プロパン-1,3-ジオールを示す。「[α] 20」は、20及び589nmで
の比旋光度を示し、ここでcはg/mL単位の濃度である。
スキーム1
Figure 2022116171000008
スキーム1は、式IIの化合物の合成を示している。スキーム1、ステップAにおいて
、適切な2-クロロ-6,7-ジヒドロ-5H-ピロロピリミジンヒドロクロリド(X=
N)又は2-クロロ-6,7-ジヒドロ-5H-ピロロピリジンヒドロクロリド(X=C
H)は、当業者に周知の多種多様なアシル化剤の下でアシル化され得る。例えば、約1当
量の2-クロロ-6,7-ジヒドロ-5H-ピロロ[3,4-d]ピリミジンヒドロクロ
リド(X=N)又は2-クロロ-6,7-ジヒドロ-5H-ピロロ[3,4-b]ピリジ
ンヒドロクロリド(X=CH)をDCMなどの好適な有機溶媒に溶解させてよく、約4当
量の好適な非求核塩基、例えばTEA、ピリジン又はDIPEAを添加してよく、混合物
を約1.1当量の塩化アセチルを添加して、RTにて約15~20時間にわたって滴加処
理してよい。得られた反応生成物は、抽出及びクロマトグラフィーなどの当分野で周知の
技術によって単離され得る。例えば、アシル化反応は、NaHCO3,CsCO又は
KHCOなどの好適な水性弱塩基でクエンチされ得て、得られた二相は、DCMなどの
好適な有機溶媒で抽出され得て、合わせた有機物は水、飽和NaCl水溶液で順次抽出さ
れ、NaSO又はMgSOなどの好適な乾燥剤で乾燥させられ得て、濾液は減圧下
で濃縮され得る。得られた残渣は、ヘキサン中のEtOAc又はアセトンなどの極性及び
非極性有機溶媒の好適な混合物を使用して、シリカ上のフラッシュクロマトグラフィーに
よって精製され得て、スキーム1、ステップAの所望のアシル化生成物が得られる。
スキーム1、ステップBにおいて、適切にN保護された市販のヒドロキシピロリジンに
よる求核芳香族置換は、当分野で周知である。当業者は、除去を容易にするために、必要
に応じて、Boc、CBz、ベンジル又はメチルなどの、多種多様の求核的に安定なN保
護基が使用され得ることを認識するであろう。例えば、1当量の適切にN保護された4-
ヒドロキシ-2-メチルピロリジンは、好適な極性溶媒、例えばTHF、DMF、1,4
-ジオキサン又はDMSO中、約0~約RTにて、約2当量の好適な強塩基、例えばN
aH、KO-t-Bu又はNaO-t-Buで処理され得る。約1.2当量の、スキーム
1、ステップAの所望のアシル化生成物は、約0~約RTにて添加され得て、得られた
混合物は約RTにて12~24時間にわたって撹拌され得る。得られた反応生成物は、抽
出及びクロマトグラフィーなどの当分野で周知の技術によって単離され得る。例えば、反
応混合物は水で希釈され、DCM又はEtOAcなどの好適な有機溶媒で抽出され得て、
合わせた有機抽出物は水、飽和NaCl水溶液で順次洗浄され、NaSO又はMgS
などの好適な乾燥剤で乾燥され得て、濾液は減圧下で濃縮され得る。得られた残渣は
、ヘキサン中のEtOAc又はアセトンなどの極性及び非極性有機溶媒の好適な混合物を
使用して、シリカ上のフラッシュクロマトグラフィーによって精製され得て、スキーム1
、ステップBの所望の生成物が得られる。当業者は、市販のヒドロキシピロリジンの異な
る異性体(例えば、シス又はトランス)が、スキーム1、ステップBの生成物の異なる異
性体を与えることを認識するであろう。
スキーム1、ステップCにおいて、当業者は、保護基の除去が、当分野で周知の一連の
条件下で達成され得ることを認識するであろう。例えば、PG=BOCである場合、スキ
ーム1、ステップBの生成物は、DCMなどの好適な有機溶媒に溶解され、有機溶媒((
例えば、EtO、1,4-ジオキサン)又はTFAに溶解させたHClなどの適切な酸
で処理され得て、得られた反応混合物は、約RT~約80にて約30分~8時間撹拌さ
れ得る。得られた反応生成物は、蒸発などの当分野で周知の技術によって単離され得る。
例えば、反応混合物は減圧下で濃縮され得て、スキーム1、ステップCの生成物のHCl
塩が得られる。
スキーム1、ステップDにおいて、N-C結合形成は、ハロゲン化アルキルの求核置換
、遷移金属触媒作用を含む、当分野で周知の様々な方法の下で、又は還元的アミノ化条件
下で達成され得る。例えば、約1当量の6-フルオロ-2-メチル-1,3-ベンゾチア
ゾール-5-カルバルデヒドなどの適切に置換されたアルデヒド及び1当量の脱保護され
たピロリジンヒドロクロリド(スキーム1、ステップCの生成物)は、DCMなどの好適
な有機溶媒に溶解され得て、得られた溶液は、約2.5~2.75当量のDIPEA又は
TEAなどの非求核塩基で約30分~約1時間処理され得る。約3当量のナトリウムボロ
ヒドリド、ナトリウムトリ(アセトキシ)ボロヒドリド又はナトリウムシアノボロヒドリ
ドなどの好適なボロヒドリド還元剤が添加され得て、得られた混合物は約RTで約12~
24時間撹拌され得る。得られた反応生成物は、抽出及びカラムクロマトグラフィーなど
の当分野で周知の技術によって単離され得る。例えば、反応混合物は、NaHCOなど
の飽和弱塩基性水溶液でゆっくりとクエンチされ得る。得られた混合物は、DCM又はE
tOAcなどの好適な有機溶媒で抽出され得て、合わせた有機抽出物は、水、飽和NaC
l水溶液で順次洗浄され、NaSO又はMgSOなどの好適な乾燥剤で乾燥され、
濾過され得て、濾液は減圧下で濃縮され得る。得られた残渣を、ヘキサン中のEtOAc
若しくはアセトン又はDCM若しくはEtOAc中のメタノールなどの極性及び非極性有
機溶媒の好適な混合物を使用して、シリカ上のフラッシュクロマトグラフィーによって精
製され得て、式IIの化合物が得られる。
スキーム2
Figure 2022116171000009
スキーム2は、必要な6-フルオロ-2-メチル-1,3-ベンゾチアゾール-5-カ
ルバルデヒドの調製を示す。スキーム2、ステップAにおいて、当業者は、5-ブロモ-
2,4-ジフルオロアニリンが、RTにてAcO 又はAcClなどの好適なアシル化
試薬で処理され、約60℃まで加熱され得て、アシル化アニリンが得られることを認識す
るであろう。例えば、約1当量の5-ブロモ-2,4-ジフルオロアニリンは、約11当
量のAcOに添加され、得られた混合物を約10分間撹拌しながら約60℃まで加熱さ
れ得る。得られた混合物は減圧下で濃縮され、ヘプタン中で撹拌され、得られた固体は濾
過により収集され得て、スキーム2、ステップAの生成物であるN-(5-ブロモ-2,
4-ジフルオロ-フェニル)アセトアミドが得られる。
スキーム2、ステップBにおいて、アミドは、好適な有機溶媒中で、元素硫黄、ローソ
ン試薬又はアンモニウムホスホロジチオエートなどを用いて、当分野で周知の様々な条件
下でチオアミドに変換され得る。より具体的には、約1当量のN-(5-ブロモ-2,4
,-ジフルオロ-フェニル)アセトアミドは、約0.5当量のピリジン-1-イウム-1
-イル-[ピリジン-1-イウム-1-イル(スルフィド)ホスフィノチオイル]スルフ
ァニル-スルフィド-チオキソ-ホスファンによって(例えばJ.Org.Chem.2
011,76,1546-1553)、ACN中で処理され、85℃にて一晩撹拌され得
る。反応混合物は減圧下で濃縮され得て、得られた残渣はEtOAcに溶解され得て、混
合物は飽和NaCl水溶液で洗浄され、NaSOで乾燥され、濾過され得て、濾液は
減圧下で濃縮され得て、スキーム2、ステップBの生成物であるN-(5-ブロモ-2,
4-ジフルオロ-フェニル)チオアセトアミドが、さらなる精製なしでの使用に好適な粗
製油として得られる。
スキーム2、ステップCにおいて、当業者は、N-(5-ブロモ-2,4-ジフルオロ
-フェニル)チオアセトアミドが、DMF、DMSO、ACNなどの極性非プロトン性溶
媒中でNaH、CsCO又はNaO-t-Buなどの適切な塩基の添加によって、ベ
ンゾチアゾールに環化され得ることを認識し得る。より具体的には、約1当量のチオアミ
ドは、DMF中でわずかに過剰のNaO-t-Buで処理され、一晩撹拌しながら約40
℃まで加熱され得る。生成物は、当業者によく知られているような抽出技術を利用して単
離され得る。例えば、濃縮された反応混合物をEtOAcに溶解され、HO及び飽和N
aCl水溶液で洗浄され、MgSO4で乾燥され、濾過され、濃縮され得て、スキーム2
、ステップCのベンゾチアゾール生成物が提供される。
スキーム2、ステップDにおいて、ベンゾチアゾールは、ACN、DMSO又はDMF
などの極性非プロトン性溶媒中で、PdCl,Pd(OAc)又はPd(dba)
を含む一連のパラジウム触媒、PPh,PBu、dppf又はJohnPhosを
含むリガンド及びCO、CO/H、HCOOLi、HCOOKなどのカルボニル源を使
用して、当分野で十分に説明されているように、臭素を有する部位のカルボニル化を受け
る得る。より具体的には、約2当量のHCOOKは、DMFなどの好適な極性溶媒中に溶
解された、約0.05~0.15当量のPd(OAc)、約0.05~0.15当量の
JohnPhosなどの好適なホスフィンリガンド、約1.2当量の1,1,3,3-テ
トラメチルブチルイソシアニド及び約1当量の5-ブロモ-6-フルオロ-2-メチル-
1,3-ベンゾチアゾールを含有する反応混合物に添加され得る。反応混合物は約65℃
まで加熱され、一晩撹拌され、RTまで冷却され得て、パラジウム媒介反応の粗アルデヒ
ド生成物は、当分野で周知の技術を利用して単離及び精製され得る。例えば、残渣はEt
OAcに溶解され、飽和NaCO水溶液及び飽和NaCl水溶液で順次洗浄され、
ヘプタン:EtOAcなどの好適な有機溶媒の混合物の勾配を用いたシリカゲルクロマト
グラフィーを使用して精製され得て、スキーム2、ステップDの生成物である所望のカル
ボニル化ベンゾチアゾールが得られる。
スキーム3
Figure 2022116171000010
スキーム3、ステップAにおいて、5-ブロモ-6-フルオロ-2-メチル-1,3-
ベンゾチアゾールを窒素下で、エチレングリコールなどの好適な溶媒中の約0.03当量
の[1,3-ビス(ジフェニルホスフィノ)プロパン]パラジウム(II)ジクロリドな
どの好適なパラジウム触媒及び約3当量のトリメチルアミンと化合させる。約5当量の1
-ビニルオキシブタンを混合物に添加し、反応物を約100℃で約18時間加熱する。R
Tまで冷却した後、反応物を過剰のHCl水溶液で処理し、生成物である1-(6-フル
オロ-2-メチル-1,3-ベンゾチアゾール-5-イル)エタノンを、当分野で周知の
標準抽出技術を使用して単離する。
スキーム3、ステップBでは、1-(6-フルオロ-2-メチル-1,3-ベンゾチア
ゾール-5-イル)エタノンは、オートクレーブ内にてトルエンなどの好適な溶媒中で、
触媒量の(R)-Rucy-xylBinap(CAS番号1384974-38-2)
及び約0.04当量のカリウムtert-ブトキシドを使用して、(1S)-1-(6-
フルオロ-2-メチル-1,3-ベンゾチアゾール-5-イル)エタノールに変換される
。オートクレーブを約-10℃まで冷却し、約4.5時間撹拌しながら約450psiま
で水素を充填する。次に、反応物をRTまで加温し、約15時間撹拌し、次いで濃縮し、
ステップBの生成物を、フラッシュクロマトグラフィーなどの当分野で周知の技術によっ
て単離する。
スキーム3、ステップCにおいて、(S)-1-(6-フルオロ-2-メチルベンゾ[
d]チアゾール-5-イル)エタン-1-オールをジオキサンなどの好適な溶媒に溶解さ
せ、約0.5当量の1-ホルミルピロリジン及び約2.5当量の塩化ベンゾイルで処理す
る。室温にて約36時間撹拌した後、反応混合物を約0℃まで冷却し、酢酸エチルで希釈
し、約1.5当量のN,N-ジメチルエチレンジアミンを混合物に滴加する。次に、混合
物をRTまで加温し、過剰の飽和クエン酸水溶液に添加して、所望の生成物である5-[
(1R)-1-クロロエチル]-6-フルオロ-2-メチル-1,3-ベンゾチアゾール
を標準抽出技術及び後続のフラッシュクロマトグラフィーによる精製によって単離する。
スキーム3、ステップDにおいて、適切に置換されたピロリジンをアセトニトリルなど
の好適な溶媒に溶解させ、約0.8当量の5-[(1R)-1-クロロエチル]-6-フ
ルオロ-2-メチル-1,3-ベンゾチアゾール及び過剰の炭酸セシウムで処理して、約
68℃にて約21時間撹拌する。次に、Rがメチルである式Iの生成物を、当分野で周知
の条件下で単離及び精製する。
スキーム4
Figure 2022116171000011

スキーム4において、ステップA~Dは、スキーム1、ステップA~Dにて上記したも
のと本質的に類似した方法で行われる。
スキーム5
Figure 2022116171000012

スキーム5において、ステップA~Dは、スキーム1、ステップA~Dにて上記したも
のと本質的に類似した方法で行われる。
調製及び実施例
以下の調製及び実施例は、本発明をさらに説明し、本発明の化合物の代表的な合成を示
す。試薬及び出発材料は、当業者によって容易に入手可能であるか、又は容易に合成され
得る。調製及び実施例は、限定されずに例示により説明され、当業者により様々な変更が
行われ得ることを理解されたい。
LC-ES/MSは、AGILENT(登録商標)HP1100液体クロマトグラフィ
ーシステムにて行う。エレクトロスプレー質量分析測定(ポジティブ及び/又はネガティ
ブモードで取り込み)は、HP1100HPLCにインターフェース接続されたMass
Selective Detector四重極質量分析計で行う。LC-MS条件(低
pH):カラム:PHENOMENEX(登録商標)GEMINI(登録商標)NX C
18 2.1×50mm 3.0μm、勾配:5~100%Bで3分間、次いで100%
Bで0.75分間、カラム温度:50℃+/-10℃、流量:1.2mL/分、溶媒A:
0.1%HCOOH含有脱イオン水、溶媒B:0.1%ギ酸含有ACN、波長214nm
。代替LC-MS条件(高pH):カラム:XTERRA(登録商標)MS C18カラ
ム2.1×50mm、3.5μm、勾配:5%の溶媒Aで0.25分間、5%~100%
の溶媒Bで3分間及び100%の溶媒Bで0.5分間又は10%~100%の溶媒Bで3
分間及び100%の溶媒Bで0.75分間の勾配、カラム温度:50℃+/-10℃、流
量:1.2mL/分、溶媒A:10mMのNHHCO pH9、溶媒B:ACN、波
長:214nm。
NMRスペクトルは、Bruker AVIII HD 400MHz NMR Sp
ectrometerで行い、残留溶媒[CDCl、7.26ppm、(CD
O、2.05ppm]を参照標準として使用して、CDCl溶液又はDMSO溶液とし
て得られ、ppmで報告する。ピーク多重度を報告する場合、次の省略形が使用され得る
:s(一重項)、d(二重項)、t(三重項)、q(四重項)、m(多重項)、br-s
(広帯一重項)、dd(二重項の二重項)、dt(三重項の二重項)。結合定数(J)を
報告する場合、ヘルツ(Hz)で報告する。
調製1
1-(2-クロロ-5,7-ジヒドロ-6H-ピロロ[3,4-d]ピリミジン-6-
イル)エタン-1-オン
Figure 2022116171000013
スキーム1、ステップA(X=N):2-クロロ-6,7-ジヒドロ-5H-ピロロ[
3,4-d]ピリミジンHCl(10.4g、54.2mmol)の0のDCM(25
0mL)溶液にTEA(37mL、265mmol)及び塩化アセチル(5.2mL、7
3mmol)を滴加する。反応混合物をRTで19時間撹拌する。反応混合物をDCM(
50mL)及び飽和NaHCO 水溶液(200mL)で希釈する。水層をDCM(2
×100mL)で抽出する。合わせた有機抽出物を飽和NaCl水溶液で洗浄し、MgS
で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮する。得られた残渣をDCMに溶解させ、珪藻土
に吸着させ、ヘキサン中50~100%アセトンの勾配で溶離させる、シリカゲルでフラ
ッシュクロマトグラフィーにより精製し、所望のクロマトグラフィー画分の溶媒蒸発後に
表題化合物を得る(5.17g、収率48%)。ES/MS m/z:198(M+H)
調製1の代替手順
2-クロロ-6,7-ジヒドロ-5H-ピロロ[3,4-d]ピリミジンヒドロクロリ
ド(32.0g、167mmol;国際公開第17/071636号を参照のこと)を乳
鉢及び乳棒で微粉末に粉砕する。粉末をフラスコに移し、DCM(320mL)及びピリ
ジン(35.0mL、433mmol)をRTにて添加する。反応混合物を氷水浴中で激
しく撹拌し、塩化アセチル(15.5mL、217mmol)を10分にわたって滴加し
、添加の間、内部温度を10℃未満に維持する。反応混合物をRTにて2時間激しく撹拌
し、次に氷水浴中で撹拌し、2M HCl水溶液(320mL)を5分にわたって添加し
、添加の間、内部温度を15℃未満に維持する。混合物をRTにて10分間撹拌し、珪藻
土のショートパッドを通して濾過し、DCM(50mL)及び水(50mL)で洗浄する
。濾液を分液漏斗に移し、層を分離する。水層をDCM(3×300mL)で抽出し、合
わせた有機物をNaSOで乾燥させ、減圧下で濃縮する。得られた残渣を50%シク
ロペンチルメチルエーテル/ヘプタン(300mL)に懸濁させ、混合物を50℃の加熱
ブロック内で30分間激しく撹拌する。混合物をRTにて30分間撹拌する。濾過した固
体を真空下40℃にて一晩乾燥させて、表題化合物(29.38g、収率88%)を薄褐
色固体として得る。ES/MS m/z:198(M+H).
調製2
tert-ブチル(2S,4R)-4-((6-アセチル-6,7-ジヒドロ-5H-
ピロロ[3,4-d]ピリミジン-2-イル)オキシ)-2-メチルピロリジン-1-カ
ルボキシレート
Figure 2022116171000014
スキーム1、ステップB(X=N):tert-ブチル(2S,4R)-4-ヒドロキ
シ-2-メチル-ピロリジン-1-カルボキシレート(2.07g、10.3mmol)
及びTHF(20mL)の0の溶液に、鉱油中の60%質量のNaH(0.83g、2
0.7mmol)を一度に添加して、混合物を25分間撹拌する。1-(2-クロロ-5
,7-ジヒドロ-6H-ピロロ[3,4-d]ピリミジン-6-イル)エタン-1-オン
(2.5g、12.7mmol)及び追加のTHF(5mL)を添加して、混合物を45
分にわたってRTまでゆっくり加温して、混合物をRTで19時間撹拌する。反応混合物
を水(75mL)及びEtOAc(75mL)で希釈する。水層をEtOAc(2×50
mL)で抽出し、合わせた有機抽出物をMgSOで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮す
る。得られた残渣をDCMに溶解させ、ヘキサン中50~90%アセトンの勾配で溶離さ
せる、シリカゲルでフラッシュクロマトグラフィーにより精製し、所望のクロマトグラフ
ィー画分の溶媒蒸発後に表題化合物を得る(3.07g、収率82%)。ES/MS m
/z:307(M+H-C).
調製2の代替手順
フラスコに、鉱油(5.37g、134mmol)及びTHF(54mL)中の60%
NaHをRTにて添加する。フラスコを氷水浴中で撹拌し、tert-ブチル(2S,4
R)-4-ヒドロキシ-2-メチル-ピロリジン-1-カルボキシレート(13.5g、
67.1mmol、J.Med.Chem.1988,31,1598-1611を参照
のこと)のTHF(54mL)溶液を5分間にわたって添加し、添加中は内部温度を10
℃未満に維持する。反応混合物をRTにて約15分間、続いて41℃の加熱ブロック内で
約10分間撹拌する。混合物に1-(2-クロロ-5,7-ジヒドロ-6H-ピロロ[3
,4-d]ピリミジン-6-イル)エタン-1-オン(20.1g、101mmol)の
THF(297mL)によるスラリーを、蠕動ポンプを用いて1時間にわたって滴加する
。反応混合物を40℃の加熱ブロック内で一晩撹拌し、氷水浴で0まで冷却し、飽和N
Cl水溶液(120mL)を5分間にわたって添加する。2-メチルテトラヒドロフ
ラン(10mL)を添加する。混合物をRTにて5分間撹拌し、分液漏斗に移し、層を分
離する。水層を2-メチルテトラヒドロフラン(130mL)で抽出し、合わせた有機抽
出物をNaSOで乾燥させ、濾過し、濾液を減圧下で濃縮して、表題化合物(35.
2g、収率99%超)を暗赤/茶色油として得る。ES/MS m/z:385(M+N
a).
調製3
1-(2-(((3R,5S)-5-メチルピロリジン-3-イル)オキシ)-5,7
-ジヒドロ-6H-ピロロ[3,4-d]ピリミジン-6-イル)エタン-1-オンヒド
ロクロリド
Figure 2022116171000015
スキーム1、ステップC(X=N):tert-ブチル(2S,4R)-4-((6-
アセチル-6,7-ジヒドロ-5H-ピロロ[3,4-d]ピリミジン-2-イル)オキ
シ)-2-メチルピロリジン-1-カルボキシレート(1.8g、5mmol)のDCM
(25mL)溶液に、4M HClの1,4-ジオキサン(6.2mL、25mmol)
溶液を添加する。得られた混合物をRTで4時間撹拌する。得られた懸濁液を減圧下で濃
縮し、得られた残渣を真空下に1時間置いて、表題化合物(1.48g、収率99%超)
を得る。ES/MS m/z:263(M+H).
調製4
1-(2-(((3R,5S)-5-メチルピロリジン-3-イル)オキシ)-5,7
-ジヒドロ-6H-ピロロ[3,4-d]ピリミジン-6-イル)エタン-1-オン
Figure 2022116171000016
フラスコにtert-ブチル(2S,4R)-4-[(6-アセチル-5,7-ジヒド
ロピロロ[3,4-d]ピリミジン-2-イル)オキシ]-2-メチル-ピロリジン-1
-カルボキシレート(35.23g、67.1mmol)及び酢酸イソプロピル(176
mL)を添加する。反応混合物を氷水浴(内部温度10℃)中で撹拌し、5M HCl水
溶液(176mL、880mmol)を5分間にわたって滴加して、添加中、内部温度を
15℃未満に維持する。反応混合物をRTにて1時間撹拌し、混合物を酢酸エチル(5m
L)及び水(5mL)と共に分液漏斗に移し、層を分離する。水層を氷水浴で冷却し、D
CM(180mL)及び水(180mL)を添加する。混合物を激しく撹拌し、固体リン
酸カリウム一水和物(185g、803.37mmol)を5分間にわたって添加する。
混合物をRTにて5分間撹拌し、珪藻土のショートパッドを通過させ、DCM(50mL
)及び水(50mL)で洗浄して、層を分離する。水層に固体リン酸カリウム一水和物(
23.2g、101mmol)を添加し、混合物をRTにて5分間撹拌して、混合物をD
CM(3×180mL)で抽出する。合わせた有機物をNaSO乾燥させ、減圧下で
濃縮して、表題化合物(18.23g、収率67%)を褐色泡状固体として得る。ES/
MS m/z:263(M+H).
調製5
1-(2-クロロ-5,7-ジヒドロ-6H-ピロロ[3,4-b]ピリジン-6-イ
ル)エタン-1-オン
Figure 2022116171000017
スキーム1、ステップA(X=CH):2-クロロ-6,7-ジヒドロ-5H-ピロロ
[3,4-b]ピリジンヒドロクロリド(1.0g、5.2mmol)の0のDCM(
13mL)溶液に、DIPEA(3.6mL、21mmol)及び塩化アセチル(0.4
mL、6mmol)を滴加する。反応混合物をRTで24時間撹拌する。得られた混合物
をDCM(20mL)及び飽和NaHCO水溶液(30mL)で希釈する。水層をDC
M(2×30mL)で抽出する。合わせた有機抽出物をMgSOで乾燥させ、濾過し、
減圧下で濃縮する。得られた残渣をDCMに溶解させ、珪藻土に吸着させ、ヘキサン中5
0~100%アセトンの勾配で溶離させる、シリカゲルでのフラッシュクロマトグラフィ
ーにより精製し、所望のクロマトグラフィー画分の溶媒蒸発後に表題化合物を得る(0.
95g、収率92%)。ES/MS m/z:197(M+H).
調製6
tert-ブチル(2S,4R)-4-((6-アセチル-6,7-ジヒドロ-5H-
ピロロ[3,4-b]ピリジン-2-イル)オキシ)-2-メチルピロリジン-1-カル
ボキシレート
Figure 2022116171000018
スキーム1、ステップB(X=CH):tert-ブチル(2S,4R)-4-ヒドロ
キシ-2-メチル-ピロリジン-1-カルボキシレート(0.41g、2.03mmol
)、1-(2-クロロ-5,7-ジヒドロ-6H-ピロロ[3,4-b]ピリジン-6-
イル)エタン-1-オン(0.47g、2.36mmol)及びTHF(8mL)のRT
の溶液に、KO-t-Bu(0.45g、4mmol)を少量ずつ添加し、混合物を50
で4.5時間にわたって撹拌した。反応混合物を水(50mL)で希釈し、EtOAc
(50mL)で抽出する。水層をEtOAc(2×50mL)で抽出し、合わせた有機抽
出物をMgSOで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮する。得られた残渣をDCMに溶解
させ、ヘキサン中40~100%アセトンの勾配で溶離させる、シリカゲルでのフラッシ
ュクロマトグラフィーにより精製し、所望のクロマトグラフィー画分の溶媒蒸発後に表題
化合物を得る(0.34g、収率47%)。ES/MS m/z:262(M+H-C
).
調製7
1-(2-(((3R,5S)-5-メチルピロリジン-3-イル)オキシ)-5,7
-ジヒドロ-6H-ピロロ[3,4-b]ピリジン-6-イル)エタン-1-オンヒドロ
クロリド
Figure 2022116171000019
スキーム1、ステップC(X=CH):tert-ブチル(2S,4R)-4-((6
-アセチル-6,7-ジヒドロ-5H-ピロロ[3,4-b]ピリジン-2-イル)オキ
シ)-2-メチルピロリジン-1-カルボキシレート(0.34g、0.94mmol)
のDCM(5.0mL)溶液に、4M HClの1,4-ジオキサン(1.2mL、4.
8mmol)溶液を添加する。得られた混合物をRTで3時間撹拌する。得られた懸濁液
を減圧下で濃縮し、得られた残渣を真空下に1時間置いて、表題化合物(0.28g、収
率99%超)を得る。ES/MS m/z:262(M+H).
調製8
N-(5-ブロモ-2,4-ジフルオロ-フェニル)アセトアミド
Figure 2022116171000020
スキーム2、ステップA:フラスコに、加熱ブロック内で約61℃(内部温度60℃)
にて撹拌しながらAcO(389mL)を添加する。フラスコに5-ブロモ-2,4-
ジフルオロアニリン(77.7g、374mmol)を30分間にわたって少量ずつ添加
し、添加中は内部温度を65℃未満に維持する。反応混合物を加熱ブロック内で約61℃
にて10分間撹拌し、RTまで冷却して残渣を得て、これをトルエン(4×200mL)
から濃縮して淡褐色/ピンク色固体を得る。濃縮した固体をヘプタン(80mL)に懸濁
させ、混合物を50℃の水浴内で回転蒸発器にて大気圧で15分間撹拌し、RTまで冷却
して、濾過する。濾過した固体を収集し、40℃にて真空下で2時間乾燥させて、表題化
合物(89.6g、収率95%)をオフホワイト色固体として得る。ES/MS m/z
:250(M+H).
調製9
N-(5-ブロモ-2,4-ジフルオロ-フェニル)チオアセトアミド
Figure 2022116171000021
スキーム2、ステップB:N-(5-ブロモ-2,4-ジフルオロ-フェニル)アセト
アミド(89.6g、358mmol)の無水ACN(896mL)溶液に、ピリジン-
1-イウム-1-イル-[ピリジン-1-イウム-1-イル(スルフィド)ホスフィノチ
オイル]スルファニル-スルフィド-チオキソ-ホスファン(68.2g、179mmo
l、J.Org.Chem.2011,76,1546-1553)をRTにて添加する
。スラリーを85℃の加熱ブロック内で一晩(内部温度80℃)撹拌し、RTまで冷却し
、氷(200g)及び飽和NaCl水溶液(700mL)の混合物に注入する。混合物を
EtOAc(900mL)で希釈し、RTにて10分間撹拌し、層を分離して、水層をさ
らにEtOAc(900mL)で抽出する。合わせた有機抽出物を飽和NaCl水溶液(
900mL)で洗浄し、NaSOで乾燥させ、減圧下で濃縮して、表題化合物を暗褐
色油として得て、これをRTにてDMF(953mL)に溶解させて、さらに精製せずに
使用する。
調製10
5-ブロモ-6-フルオロ-2-メチル-1,3-ベンゾチアゾール
Figure 2022116171000022
スキーム2、ステップC:N-(5-ブロモ-2,4-ジフルオロ-フェニル)チオア
セトアミドのDMF溶液にNaO-t-Bu(42.6g、430mmol)を撹拌しな
がら20分間にわたって少量ずつ添加し、内部温度を30℃未満に維持する。反応混合物
をRTにて5分間撹拌し、42℃の加熱ブロック(内部温度40℃)中で一晩撹拌し、R
Tまで冷却する。反応混合物を氷(250g)及びHO(700mL)の混合物に5分
間にわたって滴加し、内部温度を20℃未満に維持する。混合物をRTにて10分間撹拌
し、フィルタにかける。濾過した固体を40℃にて一晩真空下で乾燥させ、50%MeO
H/HO(480mL)に懸濁させる。混合物を45℃の加熱ブロック内で15分間撹
拌し、RTまで冷却して、濾過する。濾過した固体を真空下40℃にて72時間乾燥させ
て、淡褐色固体を得る。材料をEtOAc(700mL)と合わせ、混合物をRTにて1
0分間撹拌し、HO(700mL)を添加し、層を分離する。水層をEtOAc(70
0mL)で抽出し、次に合わせた有機抽出物を飽和NaCl水溶液(700mL)で洗浄
し、MgSOで乾燥させ、減圧下で濃縮して、表題化合物(62.7g、収率71%)
を褐色固体として得る。H NMR(d-DMSO)δ:2.82(s,3H),7
.57(m,1H),8.12(m,1H).
調製11
6-フルオロ-2-メチル-1,3-ベンゾチアゾール-5-カルバルデヒド
Figure 2022116171000023
スキーム2、ステップD:DMF(1009mL)中の5-ブロモ-6-フルオロ-2
-メチル-1,3-ベンゾチアゾール(100.9g、410mmol)を撹拌しながら
RTにてNで5分間スパージする。ギ酸カリウム(52.3g、615.0mmol)
、酢酸パラジウム(II)(2.82g、12.30mmol)、2-(ジ-tert-
ブチルホスフィノ)ビフェニル(5.19g、17.2mmol)及び1,1,3,3-
テトラメチルブチルイソシアニド(90.8mL、492.0mmol)を添加して、混
合物を撹拌しながらRTにてNで30分間スパージする。反応混合物を65℃の内部温
度にて一晩撹拌し、20~25℃まで冷却し、2M HCl水溶液(820mL)を30
分間にわたって滴加し、内部温度を30℃未満に維持する。得られた混合物を20~25
℃で2時間撹拌し、EtOAc(1.5L)及びHO(1L)で希釈する。層を分離し
、有機層を10%N-アセチルシステイン水溶液(2×1L)、飽和NaCO水溶液
(750mL×2)及び飽和NaCl水溶液(750mL)でする。有機抽出物をMgS
で乾燥させ、減圧下で濃縮して、粗製材料の最初のバッチを得る。最初の抽出物から
の水性HCl層をさらにEtOAc(1L、次に500mL)で抽出し、合わせた有機抽
出物を飽和NaCl水溶液(500mL)で洗浄し、MgSOで乾燥させ、減圧下で濃
縮して、粗製材料の第2のバッチを得る。次に、合わせた水性N-アセチル-システイン
層をEtOAc(1L、次に500mL)で抽出し、合わせた有機抽出物を、飽和Na
CO水溶液(500mL)及び飽和NaCl水溶液(500mL)で順次洗浄する。合
わせた有機抽出物をMgSOで乾燥させ、減圧下で濃縮して、粗製材料の第3のバッチ
を得る。粗製材料の3つのバッチをMTBE(250mL)及びヘプタン(250mL)
中で合わせ、得られたスラリーをRTにて20分間撹拌する。得られた沈殿物を濾過し、
ヘプタン(250mL)で洗浄する。濾過した固体を45℃で真空下で1時間乾燥させて
、生成物の第1のバッチを得る。濾液を濃縮し、残渣を、0~100%EtOAc/ヘプ
タンの勾配で溶離させる、シリカでのカラムクロマトグラフィーによって精製する。生成
物含有画分を合わせて、約400mLの体積まで濃縮し、得られたスラリーをRTにて1
5分間撹拌し、濾過し、濾過した固体をヘプタン(200mL)で洗浄して、生成物の第
2のバッチを得る。生成物の第1及び第2のバッチをヘプタン(500mL)と合わせ、
RTにてスラリー化し、濾過して、濾過した固体をヘプタン(250mL)で洗浄する。
濾過した固体を真空下で45℃にて一晩乾燥させて、表題化合物(63.5g、収率79
%)を得る。ES/MS m/z:196(M+H).
調製12
1-(6-クロロ-1,3-ジヒドロピロロ[3,4-c]ピリジン-2-イル)エタ
ノン
Figure 2022116171000024
スキーム4、ステップA:シンチレーションバイアルに、6-クロロ-2,3-ジヒド
ロ-1H-ピロロ[3,4-c]ピリジンヒドロクロリド(1.6g、8.4mmol)
、ジクロロメタン(21mL)及びN,N-ジイソプロピルエチルアミン(6mL、34
mmol)を添加する。混合物にキャップをして、氷浴中で0まで冷却し、塩化アセチ
ル(0.7mL、10mmol)を滴加する。反応混合物を氷浴から外して、室温にて2
4時間撹拌する。飽和重炭酸ナトリウム水溶液(20mL)及び水(5mL)を添加して
、5分間撹拌する。有機層を除去する。水層をジクロロメタン(2×10mL)で抽出す
る。合わせた有機抽出物を硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮する。残
渣をジクロロメタンに溶解させ、シリカカートリッジに添加し、ヘキサン:アセトン[6
0:40~0:100]で溶離させるフラッシュクロマトグラフィーにより精製して、表
題化合物1-(6-クロロ-1,3-ジヒドロピロロ[3,4-c]ピリジン-2-イル
)エタノン(1.51g、7.7mmol、収率91%)を得る。ES/MS m/z:
197(M+H).
調製13
tert-ブチル(2S,4R)-4-[(2-アセチル-1,3-ジヒドロピロロ[
3,4-c]ピリジン-6-イル)オキシ]-2-メチル-ピロリジン-1-カルボキシ
レート
Figure 2022116171000025
スキーム4、ステップB:シンチレーションバイアルに、tert-ブチル(2S,4
R)-4-ヒドロキシ-2-メチル-ピロリジン-1-カルボキシレート(0.3g、1
.49mmol)、1-(6-クロロ-1,3-ジヒドロピロロ[3,4-c]ピリジン
-2-イル)エタノン(0.35g、1.78mmol)及びテトラヒドロフラン(6m
L)を添加する。混合物をRTにて撹拌して、白色懸濁液を得る。カリウムtert-ブ
トキシド(0.35g、3.09mmol)を少量ずつ添加する。混合物にキャップをし
て、45にて5時間加熱する。水(30mL)及び酢酸エチル(30mL)を含む分液
漏斗に混合物を注入する。有機層を分離し、水相を酢酸エチル(2×30mL)で抽出す
る。合わせた有機相を硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過して、減圧下で濃縮する。残渣
をフラッシュクロマトグラフィーにより精製して、表題化合物tert-ブチル(2S,
4R)-4-[(2-アセチル-1,3-ジヒドロピロロ[3,4-c]ピリジン-6-
イル)オキシ]-2-メチル-ピロリジン-1-カルボキシレート(0.121g、0.
334mmol、収率22%)を得る。ES/MS m/z:306(M+H-C
).
調製14
1-[6-[(3R,5S)-5-メチルピロリジン-3-イル]オキシ-1,3-ジ
ヒドロピロロ[3,4-c]ピリジン-2-イル]エタノン;ヒドロクロリド
Figure 2022116171000026
スキーム4、ステップC:tert-ブチル(2S,4R)-4-[(2-アセチル-
1,3-ジヒドロピロロ[3,4-c]ピリジン-6-イル)オキシ]-2-メチル-ピ
ロリジン-1-カルボキシレート(0.120g、0.332mmol)のジクロロメタ
ン(3mL)溶液に、1,4-ジオキサン中の塩酸(0.4mL、2mmol、4M溶液
)を添加する。混合物を室温にて3時間撹拌する。懸濁液を減圧下で濃縮し、残渣を真空
下に1時間置き、1-[6-[(3R,5S)-5-メチルピロリジン-3-イル]オキ
シ-1,3-ジヒドロピロロ[3,4-c]ピリジン-2-イル]エタノン;ヒドロクロ
リド(0.099g、0.299mmol、収率100%)を得る。MS m/z:26
2(M+H).
調製15
1-(3-ブロモ-5,7-ジヒドロピロロ[3,4-b]ピリジン-6-イル)エタ
ノン
Figure 2022116171000027
スキーム5、ステップA:3-ブロモ-6,7-ジヒドロ-5H-ピロロ[3,4-b
]ピリジン;ヒドロクロリド(0.52g、2.2mmol)の0のジクロロメタン(
6mL)溶液に、N,N-ジイソプロピルエチルアミン(1.5mL、8.6mmol)
及び塩化アセチル(0.2mL、3mmol)を滴加する。反応混合物を室温にて24時
間撹拌する。飽和重炭酸ナトリウム水溶液(15mL)を加え、5分間撹拌し、有機層を
除去する。水層をジクロロメタン(2×25mL)で抽出する。合わせた有機相を硫酸マ
グネシウムで乾燥させ、濾過して、減圧下で濃縮する。残渣をジクロロメタンに溶解させ
、セライトに吸着させ、ヘキサン:アセトン[50:50~0:100]で溶離させるフ
ラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル)により精製して、1-(3-ブロモ-5,7
-ジヒドロピロロ[3,4-b]ピリジン-6-イル)エタノン(0.440g、1.8
mmol、収率83%)を得る。ES/MS m/z:241及び243(M及びM+2
).
調製16
tert-ブチル(2S,4R)-4-[(6-アセチル-5,7-ジヒドロピロロ[
3,4-b]ピリジン-3-イル)オキシ]-2-メチル-ピロリジン-1-カルボキシ
レート
Figure 2022116171000028
スキーム5、ステップB:tert-ブチル(2S,4R)-4-ヒドロキシ-2-メ
チル-ピロリジン-1-カルボキシレート(0.399g、1.98mmol)、1-(
3-ブロモ-5,7-ジヒドロピロロ[3,4-b]ピリジン-6-イル)エタノン(0
.300g、1.24mmol)、炭酸セシウム(1.22g、3.74mmol)及び
メタンスルホナト(2-ジ-t-ブチルホスフィノ-3,4,5,6-テトラメチル-2
’,4’,6’-トリ-i-プロピルビフェニル)(2’-アミノ-1,1’-ビフェニ
ル-2-イル)パラジウム(II)(0.28g、0.33mmol)含むシンチレーシ
ョンバイアルに、トルエン(12mL)を添加し、混合物にキャップをして、75にて
72時間加熱する。反応混合物を冷却し、すすぎにアセトンを使用してセライトで濾過す
る。濾液を減圧下で濃縮する。残渣をジクロロメタンに取り、ヘキサン:アセトン[1:
1~0:1]で溶離させるフラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル)により精製して
、tert-ブチル(2S,4R)-4-[(6-アセチル-5,7-ジヒドロピロロ[
3,4-b]ピリジン-3-イル)オキシ]-2-メチル-ピロリジン-1-カルボキシ
レート(0.109g、0.301mmol、収率24%)を得る。ES/MS m/z
:306(M+H-C).
調製17
1-[3-[(3R,5S)-5-メチルピロリジン-3-イル]オキシ-5,7-ジ
ヒドロピロロ[3,4-b]ピリジン-6-イル]エタノン;ヒドロクロリド
Figure 2022116171000029
スキーム5、ステップC:tert-ブチル(2S,4R)-4-[(6-アセチル-
5,7-ジヒドロピロロ[3,4-b]ピリジン-3-イル)オキシ]-2-メチル-ピ
ロリジン-1-カルボキシレート(0.108g、0.299mmol)のジクロロメタ
ン(3mL)溶液に、1,4-ジオキサン中の塩酸(0.4mL、2mmol、4M溶液
)を添加する。混合物を室温にて2.5時間撹拌する。懸濁液を減圧下で濃縮し、残渣を
真空下に1時間置き、1-[3-[(3R,5S)-5-メチルピロリジン-3-イル]
オキシ-5,7-ジヒドロピロロ[3,4-b]ピリジン-6-イル]エタノン;ヒドロ
クロリド(0.089g、0.299mmol、収率100%)を得る。MS m/z:
262(M+H).
調製18
1-(6-フルオロ-2-メチル-1,3-ベンゾチアゾール-5-イル)エタノン
Figure 2022116171000030
スキーム3、ステップA:5-ブロモ-6-フルオロ-2-メチル-1,3-ベンゾチ
アゾール(30.6g、124mmol)及び[1,3-ビス(ジフェニルホスフィノ)
プロパン]パラジウム(II)ジクロリド(2.32g、3.85mmole)を含有す
るフラスコを窒素でパージして、エチレングリコール(240mL)、トリメチルアミン
(50mL、359mmol)及び1-ビニルオキシブタン(80mL、618mmol
)を添加する。反応物を100にて18時間加熱する。反応物を室温まで冷却し、2.
5M HCl水溶液(500mL、1.300mol)を添加して、1時間撹拌する。酢
酸エチル(400mL)を添加して、有機層を除去する。EtOAc(2×225mL)
で水層を抽出する。合わせた有機層を硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過して、濃縮する
。粗生成物を65:35水:MeOHに懸濁させ、スラリーを濾過し、固体を乾燥させて
、表題化合物1-(6-フルオロ-2-メチル-1,3-ベンゾチアゾール-5-イル)
エタノン(16.7g、79.8mmol、収率64%)を得る。ES/MS m/z:
210(M+H).
1-(6-フルオロ-2-メチル-1,3-ベンゾチアゾール-5-イル)エタノンの
代替調製
フラスコに、5-ブロモ-6-フルオロ-2-メチル-1,3-ベンゾチアゾール(7
2.0g、293mmol)、1,3-ビス(ジフェニルホスフィノ)プロパン(2.4
1g、5.85mmol)及び酢酸パラジウム(II)(0.657g、2.93mmo
l)をN下、室温にて添加する。フラスコにエチレングリコール(720mL)、1-
ビニルオキシブタン(189mL、1460mmol)及びトリエチルアミン(124m
L、878mmol)を添加する。反応混合物に室温にて撹拌しながらNを30分間バ
ブリングして、次に反応混合物を、凝縮器を装着した115℃の加熱ブロック(内部温度
98℃)内で一晩撹拌する。反応混合物を室温まで冷却させ、2M HCl水溶液(57
6mL)及び氷(50g)の混合物中に氷水浴で冷却しながら15分間にわたって注入し
、添加中は内部温度を20℃未満に維持する。混合物を室温にて5分間撹拌し、次に41
℃の加熱ブロック(内部温度40℃)内で30分間撹拌する。反応混合物を室温にて10
分間撹拌し、次いで珪藻土で濾過し、酢酸エチル(500mL)で洗浄する。濾液を分液
漏斗に移し、層を分離する。水層をEtOAc(500mL)で抽出し、次に合わせた有
機物を飽和NaCl水溶液(500mL)で洗浄して、NaSOで乾燥させ、濃縮し
た。得られた残渣を35%MeOH/水(162mL)に懸濁させ、混合物を回転蒸発器
の45℃の水浴中で30分間激しく撹拌し、次に室温まで冷却して、濾過する。濾過した
固体を真空下で40℃にて一晩乾燥させて、表題化合物(57.48g、収率93%)を
褐色固体として得る。ES/MS m/z:210(M+H)
調製19
(1S)-1-(6-フルオロ-2-メチル-1,3-ベンゾチアゾール-5-イル)
エタノール
Figure 2022116171000031
スキーム3、ステップB:オートクレーブに1-(6-フルオロ-2-メチル-1,3
-ベンゾチアゾール-5-イル)エタノン(16.7g、79.8mmol)及び(R)
-Rucy-xylBinap(CAS番号1384974-38-2)(0.465g
、0.385mmol)並びに1M カリウムtert-ブトキシドのtert-ブタノ
ール(3.5mL、3.5mmol)及びトルエン(240mL)溶液を添加する。オー
トクレーブを-10まで冷却し、4.5時間、500rpmで攪拌しながら450 p
siまで水素を充填する。反応物を室温まで加温して、15時間撹拌する。反応混合物を
真空下で濃縮する。残渣を、ヘキサン中0~40%のEtOAcの勾配で溶離させるフラ
ッシュクロマトグラフィー(シリカゲル)により精製して、(1S)-1-(6-フルオ
ロ-2-メチル-1,3-ベンゾチアゾール-5-イル)エタノール(15.8g、74
.8mmol、収率94%)を得る。ES/MS m/z:212(M+H).[α]
20=-38.6°(c=0.2,MeOH).
(1S)-1-(6-フルオロ-2-メチル-1,3-ベンゾチアゾール-5-イル)
エタノールの代替調製
フラスコに、1-(6-フルオロ-2-メチル-1,3-ベンゾチアゾール-5-イル
)エタノン(50.1g、239mmol)、2-プロパノール(311mL)、pH7
リン酸カリウム水性緩衝液(0.1M、752mL)、KRED-P3-C12(5.5
1g;Codexisケトレダクターゼ(KRED)、凍結乾燥酵素粉末、カルボニルレ
ダクターゼ、CAS番号77106-95-7)、硫酸マグネシウム(0.173g、1
.44mmol)及びNADP(0.501g)を室温にて添加する。混合物を37℃の
加熱ブロック(内部温度36℃)中で一晩空気に開放して撹拌し、次に混合物にKRED
-P3-C12(2.51g)、硫酸マグネシウム(0.0865g、0.718mmo
l)及びNADP(0.251g)を添加して、反応混合物を37℃の加熱ブロック(内
部温度36℃)中で、Nガス流下、大気に開放して一晩撹拌する。反応混合物に、2-
プロパノール(146mL)、KRED-P3-C12(2.51g)、硫酸マグネシウ
ム(0.0865g、0.718mmol)及びNADP(0.251g)を添加し、反
応混合物を37℃の加熱ブロック(内部温度36℃)中で、Nガス流下、大気に開放し
て一晩撹拌する。反応混合物に、2-プロパノール(91.5mL)、KRED-P3-
C12(0.501g)、硫酸マグネシウム(0.0288g、0.239mmol)及
びNADP(0.0501g)を添加し、反応混合物を37℃加熱ブロック(内部温度3
6℃)中で、Nガス流下、大気に開放して一晩撹拌する。反応混合物を水(400mL
)及びEtOAc(400mL)で希釈し、珪藻土を通して濾過し、水(100mL)及
びEtOAc(100mL)で洗浄する。濾液を分液漏斗に移し、層を分離する。水層を
EtOAc(500mL)で抽出し、次に合わせた有機物を水(1L)で洗浄し、Na
SOで乾燥させ、濃縮して、表題化合物(48.7g、収率96%)を褐色固体として
得る。旋光度[α] 20=-35°(c=0.2,MeOH).ES/MS m/z:
212(M+H).
調製20
5-[(1R)-1-クロロエチル]-6-フルオロ-2-メチル-1,3-ベンゾチ
アゾール
Figure 2022116171000032
スキーム3、ステップC:(S)-1-(6-フルオロ-2-メチルベンゾ[d]チア
ゾール-5-イル)エタン-1-オール(15.8g、74.8mmol)のジオキサン
(400mL)溶液に、1-ホルミルピロリジン(3.7mL、38mmol)及び塩化
ベンゾイル(22mL、187mmol)を添加する。反応物を室温にて36時間撹拌す
る。反応物を0まで冷却し、酢酸エチル(250mL)を添加し、続いてN,N-ジメ
チルエチレンジアミン(12mL、110mmol)を滴加する。溶液を室温まで加温し
て、10分間撹拌する。溶液に飽和クエン酸水溶液(200mL)を添加する。溶液を酢
酸エチル(250mL)及び水(250mL)で希釈する。水層を除去し、酢酸エチル(
2×125mL)で抽出する。合わせた有機層を飽和炭酸ナトリウム水溶液(200mL
)で洗浄する。この水性洗浄液を酢酸エチル(100mL)で逆抽出する。合わせた有機
層をブライン(100mL)で洗浄し、次に硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過し、濃縮
する。残渣を、ヘキサン:DCM(97:3~50:50)で溶離させるフラッシュクロ
マトグラフィー(シリカゲル)により精製して、5-[(1R)-1-クロロエチル]-
6-フルオロ-2-メチル-1,3-ベンゾチアゾール(13.2g、57.6mmol
、収率77%)を得る。ES/MS m/z:230(M+H).
実施例1
1-(2-(((3R,5S)-1-((6-フルオロ-2-メチルベンゾ[d]チア
ゾール-5-イル)メチル)-5-メチルピロリジン-3-イル)オキシ)-5,7-ジ
ヒドロ-6H-ピロロ[3,4-d]ピリミジン-6-イル)エタン-1-オン
Figure 2022116171000033
スキーム1、ステップD(X=N):6-フルオロ-2-メチル-1,3-ベンゾチア
ゾール-5-カルバルデヒド(0.920g、4.71mmol)及び1-(2-(((
3R,5S)-5-メチルピロリジン-3-イル)オキシ)-5,7-ジヒドロ-6H-
ピロロ[3,4-d]ピリミジン-6-イル)エタン-1-オンヒドロクロリド(1.4
8g、4.95mmol)のDCM(46mL)溶液に、DIPEA(2.4mL、14
mmol)を添加する。得られた溶液をRTで1時間撹拌する。溶液にNaBH(OAc
(3.0g、14.2mmol)を添加する。得られた溶液をRTで16時間撹拌す
る。反応混合物を飽和NaHCO 水溶液(10mL)でゆっくりとクエンチし、水(
50mL)で希釈する。水層をDCM(2×50mL)で抽出する。合わせた有機抽出物
をMgSOで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮する。得られた残渣をDCMに溶解させ
、ヘキサン中10~100%アセトンの勾配、続いてEtOAc中イソクラティック10
%メタノールで溶離させる、シリカゲルでのフラッシュクロマトグラフィーにより精製し
、所望のクロマトグラフィー画分の溶媒蒸発後に表題化合物を得る(1.68g、収率8
1%)。ES/MS m/z:442(M+H);[α] 20=+55.3°(c=0
.2,MeOH).
実施例1の代替手順
フラスコに、1-(2-(((3R,5S)-5-メチルピロリジン-3-イル)オキ
シ)-5,7-ジヒドロ-6H-ピロロ[3,4-d]ピリミジン-6-イル)エタン-
1-オン(18.2g、45.1mmol)及びDCM(178mL)を添加する。混合
物を氷水浴(内部温度5℃)中で撹拌し、混合物に6-フルオロ-2-メチル-1,3-
ベンゾチアゾール-5-カルバルデヒド(8.9g、45.1mmol)、ピリジン(7
.3mL、90mmol)及びNaBH(OAc)(19.1g、90.1mmol)
を添加する。反応混合物をRTにて一晩撹拌し(内部温度20℃)、氷水浴で冷却し、1
0%NaCO水溶液(130mL)を5分間にわたって添加し、添加の間、内部温度
を15℃未満に維持する。混合物をRTにて15分間激しく撹拌し、層を分離して、水層
をDCM(2×90mL)で抽出する。合わせた有機抽出物をNaSOで乾燥させ、
濾過し、濾液を濃縮して残渣を得て、残渣を0~15%イソプロパノール/DCM勾配を
使用する、シリカでのフラッシュクロマトグラフィーにより精製する。生成物含有画分を
減圧下で濃縮する。得られた残渣をヘプタン(100mL)から濃縮して、表題化合物(
15.64g、収率76%)をクリーム色固体として得る。固体を同様の純度の他の2つ
のロットと合わせ、合わせた材料(19.86g、43.65mmol)をRTでEtO
Ac(149mL)及びヘプタン(149mL)と合わせる。混合物を45℃の加熱ブロ
ック内で30分間激しく撹拌し、RTまで冷却して、15分間撹拌し、濾過する。濾過し
た固体を真空下で40℃にて一晩乾燥させて、表題化合物(18.81g、収率96%)
をオフホワイト色固体として得る。ES/MS m/z:442(M+H);[α]
=+59.8°(c=0.2,MeOH).
実施例2
1-(2-(((3R,5S)-1-((6-フルオロ-2-メチルベンゾ[d]チア
ゾール-5-イル)メチル)-5-メチルピロリジン-3-イル)オキシ)-5,7-ジ
ヒドロ-6H-ピロロ[3,4-b]ピリジン-6-イル)エタン-1-オン
Figure 2022116171000034
スキーム1、ステップD(X=CH):6-フルオロ-2-メチル-1,3-ベンゾチ
アゾール-5-カルバルデヒド(0.19g、0.95mmol)及び1-(2-(((
3R,5S)-5-メチルピロリジン-3-イル)オキシ)-5,7-ジヒドロ-6H-
ピロロ[3,4-b]ピリジン-6-イル)エタン-1-オンヒドロクロリド(0.28
g、0.94mmol)のDCM(9mL)溶液に、DIPEA(0.45mL、2.6
mmol)を添加する。得られた溶液をRTにて40分間撹拌する。この溶液に、NaB
H(OAc)(0.65g、3.04mmol)を添加する。得られた溶液をRTで1
7時間撹拌する。反応混合物を飽和NaHCO 水溶液(5mL)でゆっくりとクエン
チする。水層をDCM(2×5mL)で抽出する。合わせた有機抽出物をMgSOで乾
燥させ、濾過し、減圧下で濃縮する。得られた残渣をDCMに溶解させ、ヘキサン中40
~100%アセトンの勾配で溶離させる、シリカゲルでのフラッシュクロマトグラフィー
により精製し、所望のクロマトグラフィー画分の溶媒蒸発後に表題化合物を得る(0.2
7g、収率65%)。ES/MS m/z:441(M+H);[α] 20=+101
.4°(c=0.2,MeOH).
1-(2-(((3R,5S)-1-((6-フルオロ-2-メチルベンゾ[d]チア
ゾール-5-イル)メチル)-5-メチルピロリジン-3-イル)オキシ)-5,7-ジ
ヒドロ-6H-ピロロ[3,4-b]ピリジン-6-イル)エタン-1-オンの代替調製
4-メチルベンゼンスルホン酸;(3R,5S)-5-メチルピロリジン-3-オール
の調製
Figure 2022116171000035
フラスコに、tert-ブチル(2S,4R)-4-ヒドロキシ-2-メチル-ピロリ
ジン-1-カルボキシレート(53.0g、263mmol)及び2-プロパノール(2
65mL)を室温にて添加する。混合物を室温(内部温度20℃)で撹拌し、p-トルエ
ンスルホン酸一水和物(60.1g、316mmol)を一度に添加する。反応混合物を
62℃の加熱ブロック内で一晩撹拌し、次に室温まで冷却して、総量約150mLまで濃
縮する。混合物をMTBE(530mL)で希釈し、混合物を室温にて30分間激しく撹
拌し、次にNガス流下で濾過する。濾過した固体を真空下、40℃にて2時間乾燥させ
て、4-メチルベンゼンスルホン酸;(3R,5S)-5-メチルピロリジン-3-オー
ル(67.6g、収率93%)を白色固体として得る。ES/MS m/z:102(M
+H).
(3R,5S)-1-[(6-フルオロ-2-メチル-1,3-ベンゾチアゾール-5
-イル)メチル]-5-メチル-ピロリジン-3-オールの調製
Figure 2022116171000036
フラスコに、4-メチルベンゼンスルホン酸;(3R,5S)-5-メチルピロリジン
-3-オール(61.9g、226mmol)、EtOAc(850mL)及び6-フル
オロ-2-メチル-1,3-ベンゾチアゾール-5-カルバルデヒド(42.5g、21
6mmol)を室温にて添加する。反応混合物を氷水浴(内部温度3℃)中で撹拌し、ト
リエチルアミン(60.1mL、431mmol)を一度に添加する。反応混合物を氷水
浴中で30分間撹拌し、次にトリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム(91.4g、43
1mmol)を一度に添加する。反応混合物を氷水浴中で10分間、次に室温にて2時間
(内部温度20℃)撹拌する。反応混合物を氷水浴で撹拌し、15%KHSO水溶液(
650mL)を5分間にわたって添加して、添加の間、内部温度を15℃未満に維持する
。混合物を室温にて1時間激しく撹拌し、次に飽和クエン酸水溶液(100mL)を添加
して、混合物を室温にて5分間撹拌し、次に層を分離する。水層をEtOAc(400m
L)で洗浄し、次に水層を氷水浴中で撹拌して、固体NaCO(80g)を、pH=
10(pH紙によって測定)まで激しく撹拌しながら10分間にわたって少量ずつ添加す
る。次に、水層をEtOAc(3×400mL)で抽出する。合わせた有機物をNa
で乾燥させ、濃縮して得られた残渣を、乳棒及び乳鉢を使用して粉砕して微細粉末と
し、次に25%MTBE/ヘプタン(280mL)と合わせる。混合物を45℃の加熱ブ
ロック内で1時間、次に室温にて1時間激しく撹拌し、次に濾過して、濾過した固体の最
初のバッチを得る。濾液を濃縮し、次に残渣を25%MTBE/ヘプタン(40mL)と
合わせ、混合物を室温にて30分間激しく撹拌し、次に濾過して、濾過した固体の第2の
バッチを得る。濾過した固体の第1及び第2のバッチを合わせ、混合物をスパチュラで粉
砕し、次に真空下、室温にて一晩乾燥させて、(3R,5S)-1-[(6-フルオロ-
2-メチル-1,3-ベンゾチアゾール-5-イル)メチル]-5-メチル-ピロリジン
-3-オール(53.3g、収率87%)をクリーム色固体として得た。ES/MS m
/z:281(M+H).
最終表題化合物1-(2-(((3R,5S)-1-((6-フルオロ-2-メチルベ
ンゾ[d]チアゾール-5-イル)メチル)-5-メチルピロリジン-3-イル)オキシ
)-5,7-ジヒドロ-6H-ピロロ[3,4-b]ピリジン-6-イル)エタン-1-
オンの調製
フラスコに(3R,5S)-1-[(6-フルオロ-2-メチル-1,3-ベンゾチア
ゾール-5-イル)メチル]-5-メチル-ピロリジン-3-オール(26.9g、95
.0mmol)、1-(2-クロロ-5,7-ジヒドロピロロ[3,4-b]ピリジン-
6-イル)エタノン(22.1g、109mmol)、炭酸セシウム(92.8g、28
5mmol)、MorDalPhos(1.76g、3.80mmol)、パラジウム(
II)(π-シンナミル)クロリドダイマー(984mg、1.90mmol)及びトル
エン(538mL)を室温にて添加する。混合物にNガスを室温にて30分間撹拌しな
がらバブリングして、次に反応混合物を86℃の加熱ブロック内で一晩撹拌する(内部温
度80℃)。反応混合物を室温まで冷却し、EtOAc(269mL)で希釈し、珪藻土
(27g)を添加する。混合物を室温にて5分間撹拌し、次いで珪藻土で濾過し、EtO
Ac(200mL)で洗浄する。濾液を濃縮して残渣を得て、これをEtOAc(100
mL)に溶解させ、EtOAc(2L)、次に20%IPA/EtOAc(2L)で溶離
させるシリカゲルのショートパッド(300g)に、混合物を通す。IPA/EtOAc
画分を濃縮して残渣を得て、これを真空下、室温にて1時間乾燥させて、表題化合物(4
2.1g、収率88%、純度88質量%)を淡褐色泡状物として得る。
泡状物を同じ純度の別のロットと合わせて、合わせた材料(46.0g、92.3mm
ol)を室温にてMTBE(230mL)及びヘプタン(230mL)と合わせる。混合
物を45℃の加熱ブロック内で1時間、次に室温にて30分間激しく撹拌し、次に濾過す
る。濾過した固体をEtOAc(400mL)と合わせ、SiliaMetSチオール(
40g)を添加する。混合物を回転蒸発器で室温にて1時間撹拌し、次に濾過する。濾液
を濃縮して残渣を得て、これを25%EtOAc/ヘプタン(400mL)と合わせ、混
合物を50℃の加熱ブロック内で1時間、次に室温にて10分間激しく撹拌し、次に濾過
して、濾液の第1のバッチを取り置く。濾過した固体を35%EtOAc/ヘプタン(4
00mL)と混合し、混合物を50℃の加熱ブロック内で1時間、次に室温にて10分間
激しく撹拌し、次に濾過し、濾液の第2のバッチを取り置く。濾過した固体をEtOAc
(500mL)及び15%KHSO水溶液(500mL)と合わせる。混合物を室温に
て15分間激しく撹拌し、次に分液漏斗に移し、層を分離して、有機物中にラグ層を残す
。有機層を15%KHSO水溶液(100mL)でさらに抽出して、有機物中にラグ層
を残す。ラグ層を有機物から除去し、CHCl2(100mL)及び15%KHSO
水溶液(100mL)で希釈して、層を分離する。合わせた水層を氷水浴中で撹拌し、固
体NaCO(100g)を撹拌しながら5分間にわたって少量ずつ添加する(pHは
pH紙により10と測定される)。混合物をCHCl(2×500mL)で抽出し、
合わせた有機物をNaSOで乾燥させて、濃縮して、粗生成物の第1のバッチを得る
。濾過による濾液の第1及び第2のバッチを合わせて濃縮し、次に残渣をEtOAc(1
00mL)及び15%KHSO水溶液(100mL)と合わせる。混合物を室温にて1
5分間激しく撹拌し、次に分液漏斗に移し、層を分離する。水層を氷水浴中で撹拌し、固
体NaCO(15g)を撹拌しながら5分間にわたって少量ずつ添加する(pHはp
H紙により10と測定)。混合物をCHCl(2×100mL)で抽出し、合わせた
有機物をNaSOで乾燥させ、濃縮して残渣を得て、これを25%EtOAc/ヘプ
タン(80mL)と合わせ、混合物を50℃の加熱ブロック内で30分間、次に室温で1
0分間加熱し、次に濾過して、粗生成物の第2のバッチを得る。粗生成物の2つのバッチ
を25%EtOAc/ヘプタン(400mL)と合わせ、混合物を50℃の加熱ブロック
内で30分間、次に室温にて10分間激しく撹拌し、次に濾過する。濾過した固体を真空
下、室温にて3日間乾燥させて、最終表題化合物(37.4g、収率90%)を白色固体
として得る。ES/MS m/z:441(M+H).旋光度[α]D20=+104.
0°(c=0.2,MeOH).
実施例3
1-[6-[(3R,5S)-1-[(6-フルオロ-2-メチル-1,3-ベンゾチ
アゾール-5-イル)メチル]-5-メチル-ピロリジン-3-イル]オキシ-1,3-
ジヒドロピロロ[3,4-c]ピリジン-2-イル]エタノン
Figure 2022116171000037
スキーム4、ステップD:ジクロロメタン(3.5mL)中に6-フルオロ-2-メチ
ル-1.3-ベンゾチアゾール-5-カルバルデヒド(0.071g、0.363mmo
l)及び1-[6-[(3R,5S)-5-メチルピロリジン-3-イル]オキシ-1,
3-ジヒドロピロロ[3,4-c]ピリジン-2-イル]エタノン;ヒドロクロリド(0
.1g、0.335mmol)を含有するシンチレーションバイアルに、N,N-ジイソ
プロピルエチルアミン(0.175mL、1mmol))を添加する。溶液を室温にて撹
拌し、トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム(0.220g、1.038mmol)を
添加する。この混合物を室温にて20時間撹拌する。反応を飽和重炭酸ナトリウム水溶液
(3mL)でゆっくりとクエンチする。水層をジクロロメタン(3×5mL)で抽出する
。合わせた有機相を硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過して、減圧下で濃縮する。残渣を
逆相HPLC(溶媒A:10mM重炭酸アンモニウム水溶液pH=10/5%MeOH、
溶媒B:アセトニトリル、Phenomenex Kinetex EVO C18、1
00x30mmカラム、50℃カラムヒーター)により精製して、1-[6-[(3R,
5S)-1-[(6-フルオロ-2-メチル-1,3-ベンゾチアゾール-5-イル)メ
チル]-5-メチル-ピロリジン-3-イル]オキシ-1,3-ジヒドロピロロ[3,4
-c]ピリジン-2-イル]エタノン(0.089g、0.203mmol、収率56%
)を得る。ES/MS m/z:441(M+H).[α] 20=+22.5°(c=
0.2,MeOH).
実施例4
1-[3-[(3R,5S)-1-[(6-フルオロ-2-メチル-1,3-ベンゾチ
アゾール-5-イル)メチル]-5-メチル-ピロリジン-3-イル]オキシ-5,7-
ジヒドロピロロ[3,4-b]ピリジン-6-イル]エタノン
Figure 2022116171000038
スキーム5、ステップD:6-フルオロ-2-メチル-1.3-ベンゾチアゾール-5
-カルバルデヒド(0.057g、0.292mmol)及び1-[3-[(3R,5S
)-5-メチルピロリジン-3-イル]オキシ-5,7-ジヒドロピロロ[3,4-b]
ピリジン-6-イル]エタノン;ヒドロクロリド(0.089g、0.299mmol)
のジクロロメタン(3mL)溶液に、N,N-ジイソプロピルエチルアミン(0.15m
L、0.86mmol)を添加する。溶液を室温にて撹拌し、トリアセトキシ水素化ホウ
素ナトリウム(0.188g、0.877mmol)を添加する。この混合物を室温にて
23時間撹拌する。反応を飽和重炭酸ナトリウム水溶液(5mL)でゆっくりとクエンチ
する。水層をジクロロメタン(3×5mL)で抽出する。合わせた有機相を硫酸マグネシ
ウムで乾燥させ、濾過して、減圧下で濃縮する。残渣を逆相HPLC(溶媒A:10mM
重炭酸アンモニウム水溶液pH=10/5%MeOH、溶媒B:アセトニトリル、Phe
nomenex Kinetex EVO C18、100x30mmカラム、50℃カ
ラムヒーター)により精製して、1-[3-[(3R,5S)-1-[(6-フルオロ-
2-メチル-1,3-ベンゾチアゾール-5-イル)メチル]-5-メチル-ピロリジン
-3-イル]オキシ-5,7-ジヒドロピロロ[3,4-b]ピリジン-6-イル]エタ
ノン(0.055g、0.125mmol、収率43%)を得る。MS m/z:441
(M+H).[α] 20=+50.7°(c=0.2,MeOH).
実施例5
1-[2-[(3R,5S)-1-[(1S)-1-(6-フルオロ-2-メチル-1
,3-ベンゾチアゾール-5-イル)エチル]-5-メチル-ピロリジン-3-イル]オ
キシ-5,7-ジヒドロピロロ[3,4-d]ピリミジン-6-イル]エタノン
Figure 2022116171000039
スキーム3、ステップD:1-(2-(((3R,5S)-5-メチルピロリジン-3
-イル)オキシ)-5,7-ジヒドロ-6H-ピロロ[3,4-d]ピリミジン-6-イ
ル)エタン-1-オンヒドロクロリド(0.165g、0.552mmol)のアセトニ
トリル(4.0mL)溶液に、5-[(1R)-1-クロロエチル]-6-フルオロ-2
-メチル-1,3-ベンゾチアゾール(0.097g、0.422mmol)及び炭酸セ
シウム(1.4g、4.3mmol)を添加する。懸濁液を68にて21時間撹拌する
。粗反応物を室温まで冷却し、セライトを通して濾過する。濾液を濃縮し、移動相として
0.1%ギ酸水溶液:MeCNを用いたPhenomenex Kinetex EVO
C18カラムでの逆相クロマトグラフィーにより精製する。この材料を、移動相として
40%MeOH(0.2% IPAm)/COを用いたChiralcel OD-H
カラムでさらに精製して、1-(2-(((3R,5S-1-((S)-1-(6-フル
オロ-2-メチルベンゾ[d]チアゾール-5-イル)エチル)-5-メチルピロリジン
-3-イル)オキシ)-5,7-ジヒドロ-6H-ピロロ[3,4-d]ピリミジン-6
-イル)エタン-1-オン(0.050g、0.110mmol、収率26%)を得る。
MS m/z:456(M+H).[α] 20=-13.8°(c=0.2,MeOH
).
実施例6
1-[2-[(3R,5S)-1-[(1S)-1-(6-フルオロ-2-メチル-1
,3-ベンゾチアゾール-5-イル)エチル]-5-メチル-ピロリジン-3-イル]オ
キシ-5,7-ジヒドロピロロ[3,4-b]ピリジン-6-イル]エタノン
Figure 2022116171000040
スキーム3、ステップD:1-(2-(((3R,5S)-5-メチルピロリジン-3
-イル)オキシ)-5,7-ジヒドロ-6H-ピロロ[3,4-b]ピリジン-6-イル
)エタン-1-オンヒドロクロリド(0.192g、0.644mmol)のアセトニト
リル(5.0mL)溶液に、5-[(1R)-1-クロロエチル]-6-フルオロ-2-
メチル-1,3-ベンゾチアゾール(0.104g、0.452mmol)及び炭酸セシ
ウム(1.56g、4.79mmol)を添加する。懸濁液を65にて17時間撹拌す
る。粗反応物を室温まで冷却し、セライトを通して濾過する。濾液を濃縮し、ヘキサン:
(3:1アセトン:DCM)[60:40~0:100]で溶離させるフラッシュクロマ
トグラフィー(シリカゲル)により精製する。この材料を、移動相として40%MeOH
(0.2%IPAm)/COを用いてChiralpak AD-Hカラムでさらに精
製して、1-(2-(((3R,5S)-1-((S)-1-(6-フルオロ-2-メチ
ルベンゾ[d]チアゾール-5-イル)エチル)-5-メチルピロリジン-3-イル)オ
キシ)-5,7-ジヒドロ-6H-ピロロ[3,4-b]ピリジン-6-イル)エタン-
1-オン(0.033g、0.073mmol、収率16%)を得る。MS m/z:4
55(M+H).[α] 20=+19.5°(c=0.2,MeOH).
インビトロヒトOGA酵素アッセイ
OGA酵素の生成
全長ヒトO-GlcNAc-β-N-アセチルグルコサミニダーゼ(NM_01221
5)をコードするヌクレオチド配列を、N末端ポリヒスチジン(HIS)タグとともにp
FastBac1(Invitrogen)ベクターに挿入する。バキュロウイルス生成
を、Bac-to-Bacバキュロウイルス発現システム(Invitrogen)プロ
トコルに従って行う。Sf9細胞を、培養液1リットル当たり10mLのP1ウイルスを
用いて1.5×10個/mLで感染させ、28で48時間インキュベートする。細胞
を遠心沈降させ、PBSですすぎ、ペレットを-80で保存する。
上述のOGAタンパク質(His-OGA)を次のように精製する。細胞4Lを、50
mM トリス、pH8.0、300mM NaCl、10%グリセロール、10mM イ
ミダゾール、1mM ジチオトレイトール(DTT)、0.1%Triton(商標)
-100、プロテアーゼ阻害剤4錠(完全EDTA非含有、Roche)を含有する緩衝
液200mL中で、4にて45分間溶解させる。次いで、この細胞溶解物を4、16
500rpmで40分間遠心沈降させ、上清をNi-NTA樹脂(ニッケル-ニトリロ三
酢酸)6mLと共に4にて2時間インキュベートする。
次に樹脂をカラムに充填し、50mM Tris、pH8.0、300mM NaCl
、10%グリセロール、10mM イミダゾール、0.1% Triton(商標)X-
100、1mM DTT、続いて50mM Tris、pH8.0、150mM NaC
l、10mM イミダゾール、10%グリセロール、1mM DTTで洗浄する。タンパ
ク質を50mM Tris、pH8.0、150mM NaCl、300mM イミダゾ
ール、10%グリセロール、1mM DTTで溶離させる。プールしたHis-OGA含
有画分を6mlに濃縮し、Superdex75に添加する(16/60)。タンパク質
を50mM Tris、pH8.0、150mM NaCl、10% グリセロール、2
mM DTTで溶離させる。His-OGA含有画分をプールし、タンパク質濃度をBC
A(Bradford比色アッセイ)で測定する。
OGA酵素アッセイ
OGA酵素は、核細胞質タンパク質からのO-GlcNAcの除去を触媒する。この活
性を測定するために、フルオレセインジ-N-アセチル-β-N-アセチル-D-グルコ
サミニド(FD-GlcNAc,Kim,Eun Ju;Kang,Dae Ook;L
ove,Dona C.;Hanover,John A.Carbohydrate
Research(2006),341(8),971-982)を6.7μMの最終濃
度で基質として使用する。この蛍光発生基質は、OGAによる切断の際に蛍光性となるの
で、酵素活性は、535nm(485nmでの励起)で検出される蛍光の増大によって測
定することができる。
アッセイ緩衝液を調製し、pH7における50mM HNaPO-HNaPO
、0.01% ウシ血清アルブミン及び0.01% Triton(商標)X-100の
水中での最終濃度を得る。試験化合物を、10点濃度応答曲線を用いて、純粋なジメチル
スルホキシド(DMSO)中に希釈する。反応混合物中の最大化合物濃度は、30μM又
は1μMである。基質の添加によって反応が開始する前に、適切な濃度の化合物をOGA
酵素と共に30分間プレインキュベートする。最終酵素濃度は、最大化合物濃度が30μ
M又は1μMでは、それぞれ3.24nM又は0.5nMである。反応を室温にて60分
間進行させる。次いで、反応を停止させずに、蛍光を読み取る。IC50値を、正規化デ
ータ対化合物のlogをプロットし、4パラメータロジスティック方程式を用いてデータ
を当てはめることによって計算する。
実施例1~6の化合物は、本質的に上記のように試験を行った。
Figure 2022116171000041

表1の結果は、実施例1~6の化合物がインビトロでOGA酵素活性を阻害すること
を示している。

Claims (24)

  1. 式:
    Figure 2022116171000042

    (式中、
    Rが、水素又はメチルであり、
    Zが
    Figure 2022116171000043

    である)の化合物又はその薬学的に許容される塩。
  2. ピロリジン環上の5位のメチルが、3位の酸素に対してシス配置にある、請求項1に記
    載の化合物:
    Figure 2022116171000044

    又はその薬学的に許容される塩。
  3. Rがメチルである、請求項1又は請求項2に記載の化合物又はその薬学的に許容される
    塩。
  4. Rが水素である、請求項1又は請求項2に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩
  5. Rが、(S)配置のメチルである、請求項3に記載の化合物又はその薬学的に許容され
    る塩。
  6. Rが、(R)配置のメチルである、請求項3に記載の化合物又はその薬学的に許容され
    る塩。
  7. Zが
    Figure 2022116171000045

    である、請求項1~3のいずれか一項に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩。
  8. Zが
    Figure 2022116171000046

    である、請求項1~3のいずれか一項に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩。
  9. Zが
    Figure 2022116171000047

    である、請求項1、2又は4のいずれか一項に記載の化合物又はその薬学的に許容され
    る塩。
  10. Zが
    Figure 2022116171000048

    である、請求項1、2又は4のいずれか一項に記載の化合物又はその薬学的に許容され
    る塩。
  11. 前記化合物が
    Figure 2022116171000049

    である、請求項1に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩。
  12. 前記化合物が
    Figure 2022116171000050

    である、請求項1に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩。
  13. 前記化合物が
    Figure 2022116171000051

    である、請求項1に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩。
  14. 前記化合物が
    Figure 2022116171000052

    である、請求項1に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩。
  15. 前記化合物が
    Figure 2022116171000053

    である、請求項1に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩。
  16. 前記化合物が
    Figure 2022116171000054

    である、請求項1に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩。
  17. 患者におけるアルツハイマー病を治療する方法であって、そのような治療を必要とする
    患者に、請求項1~16のいずれか一項に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩の
    有効量を投与することを含む、方法。
  18. 患者における軽度認知障害からアルツハイマー病への進行を予防する方法であって、そ
    のような治療を必要とする患者に、請求項1~16のいずれか一項に記載の化合物又はそ
    の薬学的に許容される塩の有効量を投与することを含む、方法。
  19. 患者における進行性核上麻痺を治療する方法であって、そのような治療を必要とする患
    者に、請求項1~16のいずれか一項に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩の有
    効量を投与することを含む、方法。
  20. 療法で使用するための、請求項1~16のいずれか一項に記載の化合物又はその薬学的
    に許容される塩。
  21. アルツハイマー病の治療に使用するための、請求項1~16のいずれか一項に記載の化
    合物又はその薬学的に許容される塩。
  22. 軽度認知障害からアルツハイマー病への進行の予防に使用するための、請求項1~16
    のいずれか一項に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩。
  23. 進行性核上麻痺の治療に使用するための、請求項1~16のいずれか一項に記載の化合
    物又はその薬学的に許容される塩。
  24. 請求項1~16のいずれか1項に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩を、1種
    以上の薬学的に許容される担体、希釈剤又は賦形剤と共に含む、薬学的組成物。
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