JP2022115963A - 新規シクロスポリン誘導体及びその使用 - Google Patents

新規シクロスポリン誘導体及びその使用 Download PDF

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Zhuang Su
ヤン,スイゾウ
Suizhou Yang
ロン,ゼンギュ
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Abstract

【課題】新規なシクロスポリン誘導体、それらを含む医薬組成物、及びその使用方法を提供する。【解決手段】式(I)の化合物又はその薬学的に許容される塩が開示される。また、これを含む医薬組成物、並びにこれを用いて、ウイルス感染、炎症、ドライアイ、中枢神経障害、心血管疾患、癌、肥満、糖尿病、筋ジストロフィー、肺、肝臓、及び腎臓疾患並びに脱毛を治療又は予防する方法も記載される。TIFF2022115963000272.tif5083【選択図】なし

Description

関連出願
本出願は、2013年3月15日に出願された米国特許出願第13/840,088号
に関連する。本出願は、2016年5月17日に出願された米国仮出願第62/337,
377号、2016年5月20日に出願された米国仮出願第62/339,464号、及
び2016年9月8日に出願された米国仮出願第62/384,822号の優先権を主張
する。これらの出願の全内容は、参照によりその全体が明示的に組み込まれる。
本発明は、新規なシクロスポリン誘導体、それらを含む医薬組成物、並びにウイルス感
染、炎症、ドライアイ、中枢神経障害、肝臓、肺及び腎臓疾患、心血管疾患、癌、肥満、
糖尿病、筋ジストロフィー、脱毛等を治療又は予防するための方法に関する。
天然のシクロスポリンは、真菌から単離されたポリ-N-メチル環状ウンデカペプチド
である。シクロスポリンAは免疫抑制活性を有し、腎臓、心臓、及び肝臓移植レシピエン
トにおける拒絶反応を予防するために約33年間使用されている。それは抗炎症特性を有
し、重篤な関節リウマチ、重篤な乾癬、ベーチェットブドウ膜炎(Behget’s u
veitis)、及びドライアイ疾患の治療に使用されている。加えて、重篤な潰瘍性大
腸炎、クローン病、円形脱毛症、再生不良性貧血、HSV-1間質性角膜炎、全身性慢性
紅斑性狼瘡、及び重篤な狼瘡性腎炎の治療に有用である。しかしながら、その強力な免疫
抑制活性は、多くの疾患におけるその適用を制限する。
シクロスポリンAの抗HIV活性は、1986年に初めて発見され、その後も継続的に
研究されている(非特許文献1~3;これらの各々は参照により本明細書に組み込まれる
)。その非免疫抑制性誘導体であるNIM-811は、シクロフィリンAを阻害するその
能力のために強力な抗HIV活性を有することが報告された(非特許文献4~7;これら
の各々は参照により本明細書に組み込まれる)。
NIM-811(N-MeIle-4-シクロスポリン)、Debio-025、SC
Y-635、EDP-494、DEP-546、NIM-258、CPI-431-32
(CRV431)、及びSTG-175等のシクロスポリンA及びその非免疫抑制性誘導
体は、シクロフィリンと結合し、シクロフィリンを阻害し、その後HCV RNA複製及
びタンパク質合成を防止する。その結果、これらの化合物は、有効な抗HCV活性を有す
る(非特許文献8~17;これらの各々は参照により本明細書に組み込まれる)。NIM
-811、Debio-025、及びSCY-635はHCVに対する第II相及び第I
II相臨床試験で評価されており、EDP-494の第I相試験はHCVの耐性関連変異
体について2016年第1四半期に開始されている。
NIM-811及びDebio-025は、シクロスポリンAと同様の化学構造を有し
、不十分な薬物動態プロファイルを有する。加えて、それらは薬物相互作用を誘導するた
めにP450によって代謝される(非特許文献18;参照により本明細書に組み込まれる
)。
SCY-635は、改善された薬物動態プロファイル及び低血清結合を有する。加えて
、それは薬物-薬物相互作用の可能性が低い。SCY-635のインビトロ抗HCV活性
(EC50)は0.10μMであることが報告された(非特許文献19;参照により本明
細書に組み込まれる)。しかしながら、SCY-635はエピマー化によって容易にその
ジアステレオ異性体に変換されるので、化学的に安定ではない。そのジアステレオ異性体
は、シクロフィリンとの結合活性が低いと予想され、その結果、インビボでのその抗ウイ
ルス活性が影響を受け得る(例えば、特許文献1~3を参照のこと、これらの各々は参照
によりその全体が本明細書に組み込まれる)。
シクロスポリンA及びその非免疫抑制性誘導体はまた、シクロフィリンの阻害を介して
抗HBV活性を有することが見出された(非特許文献20~25;これらの各々は参照に
より本明細書に組み込まれる)。
更に、シクロフィリンは、重篤な急性呼吸器症候群コロナウイルス、ワクチニアウイル
ス、及び単純ヘルペスウイルスを含むいくつかのウイルスのライフサイクル及び病因を調
節することが報告されている(非特許文献26~31;これらの各々は参照により本明細
書に組み込まれる)。シクロスポリンA及びその非免疫抑制性誘導体もこのような抗ウイ
ルス活性を有する。
別の非免疫抑制性シクロスポリン誘導体であるN-MeVal-4-シクロスポリン(
SDZ 220-384)は、NIM-811と同様の生物学的活性を有することが報告
された(非特許文献32及び33)。
C型肝炎ウイルス(HCV)は、フラビウイルス科(Flaviviridae fa
mily)の小さな(55~65nmのサイズの)エンベロープされたポジティブ鎖の一
本鎖RNAウイルスである。HCVは、高い複製率及び非常に高い突然変異率を有する。
HCVに感染した人々の約80%が慢性の持続感染症を発症する。400万人を超えるア
メリカ人がHCVに感染しており、世界中で2億人を超える人々が慢性的に感染している
と推定される。毎年、米国でC型肝炎の新たな症例が約35,000件発生すると推定さ
れる。HCV感染は、米国における全慢性肝疾患の約50%、全肝臓移植の30%、全肝
硬変、末期肝疾患及び肝臓癌の30%の原因である。PEGインターフェロンとリバビリ
ンとの併用が、慢性C型肝炎の標準的な治療法であるが、HCV感染に対する有効性は低
い。最近、FDAは、HCVを治療するための現在のインターフェロン/リバビリン療法
に対するアドオンとして、VertexのIncivek(テラプレビル)及びMerc
kのVictrelis(ボセプレビル)を承認した。両方の薬剤は、その複製を防ぐた
めにウイルスを標的とするHCVプロテアーゼ阻害剤である。しかしながら、HCVの速
い突然変異率のために、薬剤耐性は短期間に発現し得る。従って、HCV治療のための有
効な治療剤が必要とされている。
B型肝炎ウイルス(HBV)は、表面抗原(HBsAg)を含有する外部リポタンパク
質エンベロープによって囲まれた27nmのヌクレオカプシドコア(HBcAg)で構成
される42nmの部分的二本鎖DNAウイルスである。20億人を超える人々が感染して
おり、そのウイルスの慢性保菌者は3億5,000万人である。この疾患は、アジア及び
アフリカの一部で流行を引き起こしている。慢性B型肝炎は、現在の化学療法に対する応
答が非常に悪い致命的な疾患である肝硬変及び肝臓癌を引き起こす。感染は、ワクチン接
種によって予防でき、HBVロード及び複製は、現在の抗ウイルス薬、例えばラミブジン
(Epivir)、アデホビル(Hepsera)、テノホビル(Viread)、テル
ビブジン(Tyzeka)、エンテカビル(Baraclude)、並びに2つの免疫系
モジュレータインターフェロンアルファ-2a及びPEG化インターフェロンアルファ-
2a(Pegasys)によって低減され得る。しかし、利用可能な薬剤のいずれも感染
を治すことはできない。HBV感染を治療するのに有効な治療薬が必要とされている。最
近、NTCPは、HBVエントリー標的として同定されている(非特許文献34~37)
;シクロスポリンA及びそのアナログは、NTCP受容体でのHBVエントリーを阻害す
る(非特許文献38及び39)シクロスポリンアナログであるアリスポリビル(Alis
porivir)及びSTG-175はまた、肝細胞中のシクロフィリンを阻害し、HB
V RNAの複製及びHBsAgの産生及び分泌を減少させる(非特許文献40及び41
)。
非免疫抑制性シクロスポリン誘導体は、ウイルス複製のためのウイルスタンパク質のプ
ロセッシング及び成熟に重要であるタンパク質フォールディング及び調節におけるシス-
トランスペプチジル-プロリル異性化を触媒する宿主タンパク質のファミリーであるシク
ロフィリンに結合する。HIV及びHCVは、高い突然変異率を有するウイルスである。
全ての現在の抗ウイルス薬はウイルスそのものを標的とする;ウイルスが突然変異すると
、薬剤耐性の発生につながる。ウイルスを直接標的化する代わりに、宿主補因子(シクロ
フィリン)を標的とすることは、より高い遺伝的障壁のために薬物耐性の発生を遅くする
(非特許文献42~44;これらの各々は参照により本明細書に組み込まれる)。シクロ
スポリン誘導体は新しい標的であるシクロフィリンに影響を及ぼし、従ってウイルスに対
する新たな作用機序を示す。
ヒトゲノムには19のシクロフィリンが存在するが(非特許文献45)、これらのシク
ロフィリンアイソフォームの機能は依然としてはっきりしていない(非特許文献46;参
照により本明細書に組み込まれる)。シクロフィリンA、B、C、D、及び他のそのよう
なアイソフォームは、以下のような多数の重篤な疾患の病態生理学において重要な役割を
果たす、例えば、がん(非特許文献47~61;これらの各々は参照により本明細書に組
み込まれる)、炎症(分泌された細胞外シクロフィリンとCD-147、表面タンパク質
との間の相互作用の結果;非特許文献62~64;これらの各々は参照により本明細書に
組み込まれる)、心血管疾患(血管狭窄、アテローム性動脈硬化症、腹部大動脈瘤、大動
脈破裂、心肥大、肺動脈高血圧、心筋炎及び心筋線維症及び虚血性心疾患、肝臓、腎臓及
び肺線維症、保護及び再生を含む);非特許文献65~79;これらの各々は参照に本明
細書に組み込まれる)、リウマチ性関節炎(非特許文献80~87;これらの各々は参照
により本明細書に組み込まれる)、呼吸器炎症(非特許文献88~98;これらの各々は
参照により本明細書に組み込まれる)、狼瘡(非特許文献99~103;これらの各々は
参照により本明細書に組み込まれる)、乾癬(非特許文献104~106;これらの各々
は参照により本明細書に組み込まれる)、アトピー性皮膚炎(非特許文献107~110
;これらの各々は参照により本明細書に組み込まれる)、ドライアイ疾患(非特許文献1
11~114;これらの各々は参照により本明細書に組み込まれる)、重篤なグレーブス
眼症(非特許文献115;参照により本明細書に組み込まれる)、内因性ブドウ膜炎(非
特許文献116;参照により本明細書に組み込まれる)、ウェゲナー肉芽腫症(非特許文
献117;参照により本明細書に組み込まれる)、春季角結膜炎(vernal ker
atoconjutivitis)(非特許文献118;参照により本明細書に組み込ま
れる);アトピー性角結膜炎(atopic keratoconjutivitis)
(非特許文献119;参照により本明細書に組み込まれる);木質結膜炎(非特許文献1
20;参照により本明細書に組み込まれる)、結膜の扁平苔癬(conjuctival
linchen planus)(非特許文献121;参照により本明細書に組み込ま
れる)、上方輪部角結膜炎(superior limbic keratoconju
tivitis)(非特許文献122;参照により本明細書に組み込まれる)、炎症性腸
疾患-クローン病及び潰瘍性大腸炎(非特許文献123~131;これらの各々は参照に
より本明細書に組み込まれる)、NSAID-誘導腸疾患(非特許文献132;参照によ
り本明細書に組み込まれる)、並びに虚血性脳障害(ischaemic brain
diseases)(非特許文献133;参照により本明細書に組み込まれる))。
シクロスポリン誘導体はまた、シクロフィリン阻害のために、以下の生物学的活性も有
する:抗真菌(非特許文献134~138;これらの各々は参照により本明細書に組み込
まれる)、抗マラリア(非特許文献139~141;これらの各々は参照により本明細書
に組み込まれる)、及び抗寄生虫薬(ドノバンリーシュバニア(Leishmania
donovani)、クリプトスポリジウム(Cryptosporidium par
vum)、小型条虫(Hymenolepis nana)、トキソプラズマ(Toxo
plasma)、クルーズトリパノソーマ(Trypanosoma cruzi)、及
び住血吸虫(Schistosome)を含む)(非特許文献142~153;これらの
各々は参照により本明細書に組み込まれる)。加えて、シクロスポリン誘導体は、育毛を
促進することができる(非特許文献154~159;これらの各々は参照により本明細書
に組み込まれる)。
アルツハイマー病の研究は、シクロフィリンAが、APOE4媒介性神経血管損傷及び
結果として生じるニューロンの機能不全及び変性を治療するための重要な標的であること
を示した(非特許文献160及び161;これらの各々は参照により本明細書に組み込ま
れる)。
細胞外シクロフィリンの機能のために、シクロスポリンの細胞不透過性誘導体を使用し
て分泌された細胞外シクロフィリンの特別な標的が、呼吸器炎症及び心血管疾患のような
疾患の炎症を低減するのに有効であることを強調する必要がある(非特許文献162~1
68;これらの各々は参照により本明細書に組み込まれる)。細胞外シクロフィリンを標
的とするために、MM284が発見され、その抗炎症性について試験された(非特許文献
169)。胆道閉塞症(BA)及び他の肝臓内慢性疾患に関する(非特許文献170)、
心筋の炎症及び心臓線維症の減少に関する(非特許文献171)更なる研究、TNF-ア
ルファの減少の研究(非特許文献172)が報告されていた。
シクロフィリンD(CypD)は、ミトコンドリア関連の神経及び心血管機能にとって
非常に重要であり、なぜなら、ミトコンドリア透過性遷移孔(mPTP)の不可欠な部分
であるからである。mPTPの調節されていない開口は、ミトコンドリアの膨張及び細胞
死を引き起こし得る。従って、CypD媒介性mPTPは、多くの神経及び心血管疾患、
例えばアルツハイマー病、パーキンソン病、ハンチントン病、ALS、老化、心不全、外
傷性脳損傷、脊髄損傷、てんかん重積症、脳卒中、脳、心臓、肝臓、肺、腎臓における虚
血再灌流障害、特に心筋梗塞におけるものの新しい薬理学的治療戦略に直接関連する。C
ypD媒介性mPTPはまた、がん、肥満、糖尿病、及び筋ジストロフィー、肝線維症、
肝臓保護及び再生のための新しい治療戦略に関連している(非特許文献173~212;
これらの各々は参照により本明細書に組み込まれる)。シクロスポリンA及びその誘導体
は、ミトコンドリア膨張及び細胞死を防止するためにCypDをブロックすることができ
、従って、例えば、神経及び心血管及び肝臓保護剤として、又は新規なミトコンドリア薬
として、上述の疾患の治療に有用であり得る。
他に定義されない限り、本明細書で使用される全ての技術用語及び科学用語は、本発明
が属する技術分野の当業者によって一般的に理解されるのと同じ意味を有する。本明細書
に記載されているものと類似又は同等の方法及び材料を本発明の実施又は試験に使用する
ことができるが、適切な方法及び材料を以下に記載する。本明細書で言及される全ての刊
行物、特許出願、特許、及び他の参考文献は、その全体が参照により組み込まれる。加え
て、材料、方法、及び実施例は例示的なものに過ぎず、限定することを意図するものでは
ない。
国際公開第2012/009715号 国際公開第2012/021796号 国際公開第2012/075494号
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1つの態様では、本発明は、式(I)の化合物又はその薬学的に許容される塩を提供す
る:
Figure 2022115963000001
式中:
xは0又は1であり;
はアルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、シクロアルケニル、アリ
ール、又はヘテロアリールであり;ここでRは、1つ以上のRで置換されており;但
し、R-Rはn-ブチル又は(E)-ブタ-2-エニルではなく;
は、エチル、1-ヒドロキシエチル、イソプロピル、又はn-プロピルであり;
WはNR、O、S、又はCHであり;
はH、アルキル若しくは置換アルキル、アルケニル若しくは置換アルケニル、アル
キニル若しくは置換アルキニル、シクロアルキル若しくは置換シクロアルキル、シクロア
ルケニル若しくは置換シクロアルケニル、アリール若しくは置換アリール、又はヘテロア
リール若しくは置換ヘテロアリールであり;ここでRは、場合により1以上のRで置
換されており;
はそれぞれ独立して、H、ハロゲン、アリール若しくは置換アリール、ヘテロアリ
ール若しくは置換ヘテロアリール、OR、SR、NR、-NR(CH
OR、-N((CHOR)((CHOR)-C(=O)R、-C(
=O)OR、-OC(=O)R、-OC(=O)(C-Cアルキル-R)、-
OC(=O)(CHOR、-C(=O)NR、-NRC(=O)R
-N(C(=O)R)(C(=O)R)、-N(C(=O)(C-Cアルキル-
))(C(=O)(C-Cアルキル-R))、-N(C(=O)(C-C
アルキル-R))、-NRC(=O)(CHOR、-NRC(=O)(
CHOR、-N(C(=O)(CHOR、-NRC(=O)(C
NR、-NR(CHC(=O)OR、-N((CHC(
=O)OR)((CHC(=O)OR)、-NR(CHC(=O)N
、-N((CHC(=O)NR)((CHC(=O)NR
)、-NR(CHC(=O)NR(CHOR、-C(=O)N(
(CHOR、-N((CHC(=O)NR(CHOR)(
(CHC(=O)NR(CHOR)、-C(=O)NR(CH
OR、-C(=O)NR(CHOR、-C(=O)NR(CHNR
、-N=CR-NR、-NR-C(=NH)-NR、O(CH
OR、O(CHCOOR、O(CHCONR、O(CH
CONR(CHOR、O(CHO(CHOR、O(CH
NR、O(CHO(CHNR、NR(CHNR
、NR(CHNR(CHNRB、
Figure 2022115963000002

であり、ここで、このアリール又はヘテロアリールは、ハロゲン、ヒドロキシ、(C
)アルキル、(CHOR、(CHNR、(CHC(=O
)NR、及び(CHC(=O)ORからなる群から選択される同一又は異
なっていてもよい1以上の基によって場合により置換されており;
は、
Figure 2022115963000003

であり;
各Rは、独立して、H、アルキル若しくは置換アルキル、アルケニル若しくは置換ア
ルケニル、アルキニル若しくは置換アルキニル、シクロアルキル若しくは置換シクロアル
キル、シクロアルケニル若しくは置換シクロアルケニル、又はアリール若しくは置換アリ
ールであり:
及びRはそれぞれ独立して:
水素;
同一又は異なっていてもよい1以上の基Rで場合により置換されている(C-C
)アルキル;
(C-C)アルケニル又は(C-C)アルキニル;
(C-C)アルキルで場合により置換されている(C-C)シクロアルキル

ハロゲン、-O(C-C)アルキル、-C(=O)O(C-C)アルキル、
アミノ、アルキルアミノ、及びジアルキルアミノから選択される同一又は異なっていても
よい1~5個の基で場合により置換されているフェニル又はベンジル;
あるいは、5~6個の環原子、並びに窒素、硫黄、及び酸素から選択される同一又は
異なっていてもよい1~3個のヘテロ原子を含有する飽和又は不飽和であってもよい複素
環式環であり;
あるいは、R及びRは、それらが結合している窒素原子と一緒になって、3~7
個の環原子を含有する飽和又は不飽和複素環式環を形成し、この環が、窒素、酸素、及び
硫黄からなる群から選択される別のヘテロ原子を場合により含有していてもよく、アルキ
ル、フェニル、及びベンジルからなる群から選択される同一又は異なっていてもよい1~
4個の基で場合により置換されていてもよく;
はそれぞれ独立して、水素又は(C-C)アルキルであり;
はそれぞれ独立して、ハロゲン、ヒドロキシ、O(C-C)アルキル、C(=
O)(C-C)アルキル、C(=O)O(C-C)アルキル、又は
Figure 2022115963000004

(式中、ZはCH、O、S、NH、NCH、NEt、N-イソプロピル、N-イソプ
ロピル、N-ネオペンチル、N-CHCHOH、又はN-CHCHOMeである
)であり;
はそれぞれ独立して、R、OR、SR、NR、-(CH
-(CHC(=O)OR、-(CHC(=O)NR、C(=O)O
、OC(=O)R、NRC(=O)R、NRC(=O)(CHOR
、C(=O)O(CHOR、C(=O)OR、C(=O)NR、C(=
O)NR(CHOR、C(=O)N((CHOR)((CH
)、C(=O)N((CHC(=O)OR)((CHC(=O)OR
)、C(=O)N((CHNR)((CHNR)、C(=O
)N((CHOC(=O)(CHOR)((CHOC(=O)(C
OR)、C(=O)N((CHNRC(=O)(CHOR
((CHNRC(=O)(CHOR)、C(=O)NR(CH
NR
Figure 2022115963000005

C(=O)NR(CHOC(=O)R、C(=O)NR(CHC(=
O)OR、C(=O)NR(CHC(=O)NR、C(=O)NR
CHOC(=O)(CHOR、又は
Figure 2022115963000006

であり;
はそれぞれ独立して、ハロゲンであり;
Z’はそれぞれ独立して、CH、O、S、NR、N(CHOR、N(CH
NR、N(CHCOOR、N(CHOC(=O)R、N(
CHCONR、N(CHNRC(=O)R、又はN(CH
OC(=O)(CHORであり;
oはそれぞれ独立して、0、1、2、3、4、5、又は6であり;
pはそれぞれ独立して、0、1、2、3、4、又は5の整数であり;並びに
mはそれぞれ独立して、1、2、3、4、又は5の整数である。
特定の具体的な実施形態では、本明細書に開示される化合物は、式(II)若しくは(
III)の構造又はその薬学的に許容される塩を有し:
Figure 2022115963000007
式中:
xは0又は1であり;
YはH又はORであり;ここでRがH又はメチルであり;
m’及びn’はそれぞれ独立して、0、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、
11、又は12であり;
A’及びRB’はそれぞれ独立して:
水素;
同一又は異なっていてもよい1以上の基Rで場合により置換されている(C-C
)アルキル;
(C-C)アルケニル又は(C-C)アルキニル;
(C-C)アルキルで場合により置換されている(C-C)シクロアルキル;
ハロゲン、-O(C-C)アルキル、-C(=O)O(C-C)アルキル、
アミノ、アルキルアミノ、及びジアルキルアミノから選択される同一又は異なっていても
よい1~5個の基で場合により置換されているフェニル又はベンジルであり;
あるいは、RA’及びRB’は、それらが結合している窒素原子と一緒になって、3
~7個の環原子を含有する飽和又は不飽和の複素環式環を形成し、この環は窒素、酸素、
及び硫黄からなる群から選択される別のヘテロ原子を場合により含有していてもよく、ア
ルキル、フェニル、及びベンジルからなる群から選択される同一又は異なっていてもよい
1~4個の基で場合により置換されてもよく;並びに
はそれぞれ独立して、ハロゲン、ヒドロキシ、O(C-C)アルキル、C(=
O)(C-C)アルキル、C(=O)O(C-C)アルキル、又は
Figure 2022115963000008

であり;式中、Zは、CH、O、S、NH、NCH、NEt、N-イソプロピル、N
-イソプロピル、N-ネオペンチル、N-CHCHOH、又はN-CHCHOM
eである。
特定の具体的な実施形態では、本明細書に開示される化合物は、式(IV)又は(V)
の構造を有する:
Figure 2022115963000009
式中、xは0又は1であり;YはH又はORであり;ここで、RはH又はメチルで
あり;R1’はそれぞれ独立して、H、ハロゲン、アリール若しくは置換アリール、ヘテ
ロアリール若しくは置換ヘテロアリール、OR、SR、NR、-NR(CH
OR、-N((CHOR)((CHOR)-C(=O)R
-C(=O)OR、-OC(=O)R、-OC(=O)(C-Cアルキル-R
)、-OC(=O)(CHOR、-C(=O)NR、-NRC(=O)
、-N(C(=O)R)(C(=O)R)、-N(C(=O)(C-Cアル
キル-R))(C(=O)(C-Cアルキル-R))、-N(C(=O)(C
-Cアルキル-R))、-NRC(=O)(CHOR、-NRC(=
O)(CHOR、-N(C(=O)(CHOR、-NRC(=O
)(CHNR、-NR(CHC(=O)OR、-N((CH
C(=O)OR)((CHC(=O)OR)、-NR(CHC(=
O)NR、-N((CHC(=O)NR)((CHC(=O)
NR)、-NR(CHC(=O)NR(CHOR、-C(=O
)N((CHOR、-N((CHC(=O)NR(CHOR
)((CHC(=O)NR(CHOR)、-C(=O)NR(CH
OR、-C(=O)NR(CHOR、-C(=O)NR(CH
NR、-N=CR-NR、-NR-C(=NH)-NR、O(
CHOR、O(CHCOOR、O(CHCONR、O(C
CONR(CHOR、O(CHO(CHOR、O(C
NR、O(CHO(CHNR、NR(CH
、NR(CHNR(CHNR
Figure 2022115963000010

であり、ここで、前記アリール又はヘテロアリールは、ハロゲン、ヒドロキシ、(C
)アルキル、(CHOR、(CHNR、(CHC(=O
)NR、及び(CHC(=O)ORからなる群から選択される同一又は異
なっていてもよい1以上の基によって場合により置換されている。
特定の具体的な実施形態では、Rは-NRC(=O)Rであり、R1’はOR
である。Rの非限定的な例としては、H、Me、Et、Pr、Bu、及びペンチルが挙
げられる。Rの非限定的な例としては、H、Me、Et、Pr、Bu、及びペンチルが
挙げられる。特定の具体的な実施形態では、Rは-NHC(=O)Rであり、R1’
はOHであり;並びにYはOH又はHである。
特定の具体的な実施形態では、本明細書に開示される化合物は、式(VI)の構造を有
する:
Figure 2022115963000011
式中、
xは0又は1であり;
Wは、CH、O、又はSであり;
YはH又はORであり;ここでRがH又はメチルであり;
m’及びn’はそれぞれ独立して、0、1、2、3、4、5、6、7、8、9、又は1
0であり;及び
はそれぞれ独立して、H、ハロゲン、アリール若しくは置換アリール、ヘテロアリ
ール若しくは置換ヘテロアリール、OR、SR、NR、-C(=O)R、-
C(=O)OR、-C(=O)NR、-NRC(=O)R、-NRC(=
O)(CH、-NRC(=O)(CHOR、-NRC(=O)(
CHNR、又は-C(=O)NR(CHである。
更に別の態様では、本発明は、本明細書に記載されるような少なくとも1つの化合物と
、薬学的に許容される担体と、を含む医薬組成物を提供する。
更なる態様では、本発明は、それを必要とする哺乳類種においてウイルス感染を治療又
は予防する方法を提供し、この方法は、治療上有効な量の本明細書に記載されるような少
なくとも1つの化合物を哺乳類種に投与することを含む。
別の態様では、本発明は、それを必要とする哺乳類種においてC型肝炎ウイルス感染症
を治療又は予防する方法を提供し、この方法は、治療上有効な量の本明細書に記載される
ような少なくとも1つの化合物を哺乳類種に投与することを含む。
更に別の態様では、本発明は、それを必要とする被検体におけるシクロフィリンを阻害
する方法を提供し、この方法は、有効なシクロフィリン阻害量の本明細書に記載されるよ
うな少なくとも1つの化合物を、この被検体に投与することを含む。
更に別の態様では、本発明は、それを必要とする哺乳類種においてシクロフィリンが媒
介する疾患を治療又は予防する方法を提供し、この方法は、治療上有効な量の本明細書に
記載されるような少なくとも1つの化合物を哺乳類種に投与することを含む。
更に別の態様では、本発明は、それを必要とする哺乳類種の疾患を治療又は予防する方
法を提供し、この方法は、治療上有効な量の本明細書に記載されるような少なくとも1つ
の化合物を哺乳類種に投与することを含み、ここでこの疾患が、炎症、呼吸器炎症、関節
リウマチ、及びドライアイから選択される。
更に別の態様では、本発明は、それを必要とする哺乳類種の疾患を治療又は予防する方
法を提供し、この方法は、治療上有効な量の本明細書に記載されるような少なくとも1つ
の化合物を哺乳類種に投与することを含み、前記疾患が、神経変性疾患、例えばアルツハ
イマー病、パーキンソン病、ハンチントン病、又はALS;外傷性脳損傷;脳卒中;並び
に脳、心臓、及び腎臓(kindey)における虚血再灌流傷害から選択される。
更に別の態様では、本発明は、それを必要とする哺乳類種の疾患を治療又は予防する方
法を提供し、この方法は、治療上有効な量の本明細書に記載されるような少なくとも1つ
の化合物を哺乳類種に投与することを含み、前記疾患が、心血管疾患、血管狭窄症、アテ
ローム性動脈硬化症、腹部大動脈瘤、心肥大、大動脈破裂、肺動脈高血圧、心筋炎及び心
筋線維症、並びに虚血性心疾患から選択される。
更に別の態様では、本発明は、それを必要とする哺乳類種の疾患又は状態を治療又は予
防する方法を提供し、この方法は、治療上有効な量の本明細書に記載されるような少なく
とも1つの化合物を、哺乳類種に投与することを含み、前記疾患又は状態が、癌;肥満;
糖尿病;筋ジストロフィー;肺及び肝臓及び腎臓疾患、並びにそれらの保護;並びに脱毛
から選択される。
更に別の態様では、本発明は、それを必要とする哺乳類種の疾患又は状態を治療又は予
防する方法を提供し、この方法は、治療上有効な量の本明細書に記載されるような少なく
とも1つの化合物を、哺乳類種に投与することを含み、ここでこの疾患又は状態が、アレ
ルギー性結膜炎、アトピー性及び春季角結膜炎、アトピー性角結膜炎、前部ブドウ膜炎、
ベーチェット病、眼瞼炎、ウイルス感染により引き起こされる慢性眼表面炎症、角膜移植
拒絶反応、角膜又は眼の他の表面上の手術による損傷を受けた角膜感受性、マイボーム腺
疾患、翼状片(ptyregia)、移植片対宿主病の眼の症状、眼のアレルギー、眼部
瘢痕性類天疱瘡(ocular cicatricial pemphigoid)、ス
ティーブン・ジョンソン症候群、春季の角結膜炎、ブドウ膜炎、単純ヘルペス性角膜炎、
眼の酒さ、及び瞼裂斑から選択される。
定義
以下は、本明細書において使用される用語の定義である。本明細書中の基又は用語に与
えられる最初の定義は、別段の指示がない限り、本明細書全体を通して、個々の又は別の
基の一部として、その基又は用語に適用される。
「アルキル」及び「alk」という用語は、1~12個の炭素原子、好ましくは1~6
個の炭素原子を含有する直鎖又は分枝鎖アルカン(炭化水素)ラジカルを指す。例示的な
「アルキル」基としては、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、n-ブチル、t-
ブチル、イソブチルペンチル、ヘキシル、イソヘキシル、ヘプチル、4,4-ジメチルペ
ンチル、オクチル、2,2,4-トリメチルペンチル、ノニル、デシル、ウンデシル、ド
デシル等が挙げられる。「(C-C)アルキル」という用語は、1~4個の炭素原子
を含有する直鎖又は分枝鎖アルカン(炭化水素)ラジカル、例えばメチル、エチル、プロ
ピル、イソプロピル、n-ブチル、t-ブチル、及びイソブチルを指す。「(C-C
)アルキル」という用語は、1~6個の炭素原子を含有する直鎖又は分枝鎖アルカン(炭
化水素)ラジカル、例えば「(C-C)アルキル」について例示されたものに加えて
、n-ヘキシル、2-メチルペンチル、3-メチルペンチル、4-メチルペンチル、2,
3-ジメチルブチル、2,2-ジメチルブチルを指す。「置換アルキル」は、任意の利用
可能な結合点において、1以上の置換基、好ましくは1~4個の置換基で置換されたアル
キル基を指す。例示的な置換基としては、以下の基:水素、ハロゲン(例えば、単一ハロ
ゲン置換基又は複数のハロ置換基であって、後者の場合は、例えばCFのような基又は
Clを保持するアルキル基を形成する置換基)、シアノ、ニトロ、オキソ(即ち、=O
)、CF、OCF、シクロアルキル、アルケニル、シクロアルケニル、アルキニル、
複素環、アリール、OR、SR、S(=O)R、S(=O)、P(=O)
、S(=O)OR、P(=O)OR、NR、NRS(=O)
、NRP(=O)、S(=O)NR、P(=O)NR、C(=
O)OR、C(=O)R、C(=O)NR、OC(=O)R、OC(=O)
NR、NRC(=O)OR、NRC(=O)NR、NRS(=O)
NR、NRP(=O)NR、NRC(=O)R、又はNRP(
=O)の1以上が挙げられるが、これらに限定されず、ここで、Rはそれぞれ独
立して、水素、アルキル、シクロアルキル、アルケニル、シクロアルケニル、アルキニル
、複素環、又はアリールであり;R、R、及びRはそれぞれ独立して、水素、アル
キル、シクロアルキル、複素環、アリールであるか、又はこのR及びRは、それらが
結合しているNと一緒になって、場合により複素環を形成し;及びRはそれぞれ独立し
て、アルキル、シクロアルキル、アルケニル、シクロアルケニル、アルキニル、複素環、
又はアリールである。上述の例示的な置換基において、アルキル、シクロアルキル、アル
ケニル、アルキニル、シクロアルケニル、複素環、及びアリールのような基は、それら自
体が場合により置換され得る。
「アルケニル」という用語は、2~12個の炭素原子及び少なくとも1つの炭素-炭素
二重結合を含有する直鎖又は分枝鎖の炭化水素ラジカルを指す。このような基の例として
は、エテニル又はアリルが挙げられる。「C-Cアルケニル」という用語は、2~6
個の炭素原子及び少なくとも1つの炭素-炭素二重結合を含有する直鎖又は分枝鎖炭化水
素ラジカル、例えばエチレニル、プロペニル、2-プロペニル、(E)-ブタ-2-エニ
ル、(Z)-ブタ-2-エニル、2-メチル(E)-ブタ-2-エニル、2-メチル(Z
)-ブタ-2-エニル、2,3-ジメチル-ブタ-2-エニル、(Z)-ペンタ-2-エ
ニル、(E)-ペンタ-1-エニル、(Z)-ヘキサ-1-エニル、(E)-ペンタ-2
-エニル、(Z)-ヘキサ-2-エニル、(E)-ヘキサ-2-エニル、(Z)-ヘキサ
-1-エニル、(E)-ヘキサ-1-エニル、(Z)-ヘキサ-3-エニル、(E)-ヘ
キサ-3-エニル、及び(E)-ヘキサ-1,3-ジエニルを指す。「置換アルケニル」
は、任意の利用可能な結合点で、1以上の置換基、好ましくは1~4個の置換基で置換さ
れたアルケニル基を指す。置換基の例としては、以下の基:水素、ハロゲン(例えば、単
一ハロゲン置換基又は複数のハロ置換基であって、後者の場合は、例えばCFのような
基又はClを保持するアルキル基を形成する置換基)、シアノ、ニトロ、オキソ(即ち
、=O)、CF、OCF、シクロアルキル、アルケニル、シクロアルケニル、アルキ
ニル、複素環、アリール、OR、SR、S(=O)R、S(=O)、P(=
O)、S(=O)OR、P(=O)OR、NR、NRS(=O)
、NRP(=O)、S(=O)NR、P(=O)NR
C(=O)OR、C(=O)R、C(=O)NR、OC(=O)R、OC(
=O)NR、NRC(=O)OR、NRC(=O)NR、NRS(
=O)NR、NRP(=O)NR、NRC(=O)R、又はNR
P(=O)の1以上が挙げられるが、これらに限定されず、ここで、Rはそれ
ぞれ独立して、水素、アルキル、シクロアルキル、アルケニル、シクロアルケニル、アル
キニル、複素環、又はアリールであり;R、R、及びRはそれぞれ独立して、水素
、アルキル、シクロアルキル、複素環、アリールであるか、又はこのR及びRは、そ
れらが結合しているNと一緒になって、場合により複素環を形成し;及びRはそれぞれ
独立して、アルキル、シクロアルキル、アルケニル、シクロアルケニル、アルキニル、複
素環、又はアリールである。例示的な置換基は、それ自体、場合により置換され得る。
「アルキニル」という用語は、2~12個の炭素原子及び少なくとも1つの炭素-炭素
三重結合を含有する直鎖又は分枝鎖の炭化水素ラジカルを指す。このような基の例として
は、エチニルが挙げられる。「C-Cアルキニル」という用語は、2~6個の炭素原
子及び少なくとも1つの炭素-炭素三重結合を含有する直鎖又は分枝鎖炭化水素ラジカル
、例えば、エチニル、プロパ-1-イニル、プロパ-2-イニル、ブタ-1-イニル、ブ
タ-2-イニル、ペンタ-1-イニル、ペンタ-2-イニル、ヘキサ-1-イニル、ヘキ
サ-2-イニル、ヘキサ-3-イニルを指す。「置換アルキニル」は、任意の利用可能な
結合点で、1以上の置換基、好ましくは1~4個の置換基で置換されたアルキニル基を指
す。例示的な置換基としては、以下の基:水素、ハロゲン(例えば、単一ハロゲン置換基
又は複数のハロ置換基であって、後者の場合は、例えばCFのような基又はClを保
持するアルキル基を形成する置換基)、シアノ、ニトロ、オキソ(即ち、=O)、CF
、OCF、シクロアルキル、アルケニル、シクロアルケニル、アルキニル、複素環、ア
リール、OR、SR、S(=O)R、S(=O)、P(=O)、S(
=O)OR、P(=O)OR、NR、NRS(=O)、NR
(=O)、S(=O)NR、P(=O)NR、C(=O)OR
、C(=O)R、C(=O)NR、OC(=O)R、OC(=O)NR
、NRC(=O)OR、NRC(=O)NR、NRS(=O)NR
、NRP(=O)NR、NRC(=O)R、又はNRP(=O)
の1以上が挙げられるが、これらに限定されず、ここで、Rはそれぞれ独立して、水
素、アルキル、シクロアルキル、アルケニル、シクロアルケニル、アルキニル、複素環、
又はアリールであり;R、R、及びRはそれぞれ独立して、水素、アルキル、シク
ロアルキル、複素環、アリールであるか、又はこのR及びRは、それらが結合してい
るNと一緒になって、場合により複素環を形成し;及びRはそれぞれ独立して、アルキ
ル、シクロアルキル、アルケニル、シクロアルケニル、アルキニル、複素環、又はアリー
ルである。例示的な置換基は、それ自体、場合により置換され得る。
「シクロアルキル」という用語は、1~4個の環及び環あたり3~8個の炭素を含有す
る完全飽和環状炭化水素基を指す。「C-Cシクロアルキル」は、シクロプロピル、
シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、又はシクロヘプチルをいう。「置換シ
クロアルキル」は、任意の利用可能な結合点で1個以上の置換基、好ましくは1~4個の
置換基で置換されたシクロアルキル基を指す。例示的な置換基としては、以下の基:水素
、ハロゲン(例えば、単一ハロゲン置換基又は複数のハロ置換基であって、後者の場合は
、例えばCFのような基又はClを保持するアルキル基を形成する置換基)、シアノ
、ニトロ、オキソ(即ち、=O)、CF、OCF3、シクロアルキル、アルケニル、シ
クロアルケニル、アルキニル、複素環、アリール、OR、SR、S(=O)R、S
(=O)、P(=O)、S(=O)OR、P(=O)OR、NR
、NRS(=O)、NRP(=O)、S(=O)NR、P
(=O)NR、C(=O)OR、C(=O)R、C(=O)NR、O
C(=O)R、OC(=O)NR、NRC(=O)OR、NRC(=O)
NR、NRS(=O)NR、NRP(=O)NR、NR
(=O)R、又はNRP(=O)の1以上が挙げられるが、これらに限定され
ず、ここで、Rはそれぞれ独立して、水素、アルキル、シクロアルキル、アルケニル、
シクロアルケニル、アルキニル、複素環、又はアリールであり;R、R、及びR
それぞれ独立して、水素、アルキル、シクロアルキル、複素環、アリールであるか、又は
このR及びRは、それらが結合しているNと一緒になって、場合により複素環を形成
し;及びRはそれぞれ独立して、アルキル、シクロアルキル、アルケニル、シクロアル
ケニル、アルキニル、複素環、又はアリールである。例示的な置換基は、それ自体、場合
により置換され得る。例示的な置換基としてはまた、スピロ結合した又は縮合した環状(
cylic)置換基、特にスピロ結合シクロアルキル、スピロ結合シクロアルケニル、ス
ピロ結合複素環(ヘテロアリールを除く)、縮合シクロアルキル、縮合シクロアルケニル
、縮合複素環、又は縮合アリールが挙げられ、ここで上述のシクロアルキル、シクロアル
ケニル、複素環、及びアリール置換基は、それ自体、場合により置換され得る。
「シクロアルケニル」という用語は、1~4個の環及び環あたり3~8個の炭素を含有
する部分的に不飽和の環状炭化水素基を指す。このような基の例としては、シクロブテニ
ル、シクロペンテニル、シクロヘキセニル等が挙げられる。「置換シクロアルケニル」は
、任意の利用可能な結合点において、1個以上の置換基、好ましくは1~4個の置換基で
置換されたシクロアルケニル基を指す。例示的な置換基としては、以下の基:水素、ハロ
ゲン(例えば、単一ハロゲン置換基又は複数のハロ置換基であって、後者の場合は、例え
ばCFのような基又はClを保持するアルキル基を形成する置換基)、シアノ、ニト
ロ、オキソ(即ち、=O)、CF、OCF、シクロアルキル、アルケニル、シクロア
ルケニル、アルキニル、複素環、アリール、OR、SR、S(=O)R、S(=O
、P(=O)、S(=O)OR、P(=O)OR、NR
NRS(=O)、NRP(=O)、S(=O)NR、P(=O
NR、C(=O)OR、C(=O)R、C(=O)NR、OC(=
O)R、OC(=O)NR、NRC(=O)OR、NRC(=O)NR
、NRS(=O)NR、NRP(=O)NR、NRC(=O
)R、又はNRP(=O)の1以上が挙げられるが、これらに限定されず、こ
こで、Rはそれぞれ独立して、水素、アルキル、シクロアルキル、アルケニル、シクロ
アルケニル、アルキニル、複素環、又はアリールであり;R、R、及びRはそれぞ
れ独立して、水素、アルキル、シクロアルキル、複素環、アリールであるか、又はこのR
及びRは、それらが結合しているNと一緒になって、場合により複素環を形成し;及
びRはそれぞれ独立して、アルキル、シクロアルキル、アルケニル、シクロアルケニル
、アルキニル、複素環、又はアリールである。例示的な置換基は、それ自体、場合により
置換され得る。例示的な置換基としてはまた、スピロ結合した又は縮合した環状(cyl
ic)置換基、特にスピロ結合シクロアルキル、スピロ結合シクロアルケニル、スピロ結
合複素環(ヘテロアリールを除く)、縮合シクロアルキル、縮合シクロアルケニル、縮合
複素環、又は縮合アリールが挙げられ、ここで上述のシクロアルキル、シクロアルケニル
、複素環、及びアリール置換基は、それ自体、場合により置換され得る。
「アリール」という用語は、1~5個の芳香環を有する環状芳香族炭化水素基、特に単
環式又は二環式基、例えばフェニル、ビフェニル、又はナフチルを指す。2以上の芳香族
環(二環式等)を含有する場合、アリール基の芳香族環は、単一点でつながっていてもよ
く(例えば、ビフェニル)、又は縮合されていてもよい(ナフチル、フェナントレニル等
)。「置換アリール」は、任意の利用可能な結合点で、1以上の置換基、好ましくは1~
3個の置換基で置換されたアリール基を指す。例示的な置換基としては、以下の基:水素
、ハロゲン(例えば、単一ハロゲン置換基又は複数のハロ置換基であって、後者の場合は
、例えばCFのような基又はClを保持するアルキル基を形成する置換基)、シアノ
、ニトロ、オキソ(即ち、=O)、CF、OCF、シクロアルキル、アルケニル、シ
クロアルケニル、アルキニル、複素環、アリール、OR、SR、S(=O)R、S
(=O)、P(=O)、S(=O)OR、P(=O)OR、NR
、NRS(=O)、NRP(=O)、S(=O)NR、P
(=O)NR、C(=O)OR、C(=O)R、C(=O)NR、O
C(=O)R、OC(=O)NR、NRC(=O)OR、NRC(=O)
NR、NRS(=O)NR、NRP(=O)NR、NR
(=O)R、又はNRP(=O)の1以上が挙げられるが、これらに限定され
ず、ここで、Rはそれぞれ独立して、水素、アルキル、シクロアルキル、アルケニル、
シクロアルケニル、アルキニル、複素環、又はアリールであり;R、R、及びR
それぞれ独立して、水素、アルキル、シクロアルキル、複素環、アリールであるか、又は
このR及びRは、それらが結合しているNと一緒になって、場合により複素環を形成
し;及びRはそれぞれ独立して、アルキル、シクロアルキル、アルケニル、シクロアル
ケニル、アルキニル、複素環、又はアリールである。例示的な置換基は、それ自体、場合
により置換され得る。例示的な置換基としてはまた、縮合した環状基、特に縮合シクロア
ルキル、縮合シクロアルケニル、縮合複素環、又は縮合アリールが挙げられ、ここで上述
のシクロアルキル、シクロアルケニル、複素環、及びアリール置換基は、それ自体、場合
により置換され得る。
「複素環」及び「複素環式」という用語は、完全に飽和又は部分的若しくは完全に不飽
和(芳香族(即ち、「ヘテロアリール」)を含む)の環状基(例えば、4~7員の単環式
、7~11員の二環式、又は8~16員の三環式環系)を指し、これは少なくとも1つの
炭素原子含有環に少なくとも1つのヘテロ原子を有する。ヘテロ原子を含む複素環式基の
各環は、窒素原子、酸素原子、及び/又は硫黄原子から選択される1、2、3、又は4個
のヘテロ原子を有していてもよく、ここで窒素及び硫黄ヘテロ原子は場合により酸化され
ていてもよく、窒素ヘテロ原子は、場合により四級化されていてもよい。(「ヘテロアリ
リウム(arylium)」という用語は、第四級窒素原子を有し、従って正電荷を有す
るヘテロアリール基を指す。)複素環式基は、環又は環系の任意のヘテロ原子又は炭素原
子で分子の残りに結合していてもよい。例示的な単環式複素環式基としては、アゼチジニ
ル、ピロリジニル、ピロリル、ピラゾリル、オキセタニル、ピラゾリニル、イミダゾリル
、イミダゾリニル、イミダゾリジニル、オキサゾリル、オキサゾリジニル、イソオキサゾ
リニル、イソオキサゾリル、チアゾリル、チアジアゾリル、チアゾリジニル、イソチアゾ
リル、イソチアゾリジニル、フリル、テトラヒドロフリル、チエニル、オキサジアゾリル
、ピペリジニル、ピペラジニル、2-オキソピペラジニル、2-オキソピペリジニル、2
-オキソピロロジニル、2-オキソアゼピニル、アゼピニル、ヘキサヒドロジアゼピニル
、4-ピペリドニル、ピリジル、ピラジニル、ピリミジニル、ピリダジニル、トリアジニ
ル、トリアゾリル、テトラゾリル、テトラヒドロピラニル、モルホリニル、チアモルホリ
ニルスルホキシド、チアモルホリニルスルホン、1,3-ジオキソラン、及びテトラヒド
ロ-1,1-ジオキソチエニルなどが挙げられる。例示的な二環式複素環式基としては、
インドリル、イソインドリル、ベンゾチアゾリル、ベンズオキサゾリル、ベンズオキサジ
アゾリル、ベンゾチエニル、ベンゾ[d][1,3]ジオキソリル、2,3-ジヒドロベ
ンゾ[b][1,4]ジオキシニル、キヌクリジニル、キノリニル、テトラヒドロイソキ
ノリニル、イソキノリニル、ベンズイミダゾリル、ベンゾピラニル、インドリジニル、ベ
ンゾフリル、ベンゾフラザニル、クロモニル、クマリニル、ベンゾピラニル、シンノリニ
ル、キノキサリニル、インダゾリル、ピロロピリジル、フロピリジニル(例えばフロ[2
,3-c]ピリジニル、フロ[3,2-b]ピリジニル]又はフロ[2,3-b]ピリジ
ニル)、ジヒドロイソインドリル、ジヒドロキナゾリニル(例えば、3,4-ジヒドロ-
4-オキソ-キナゾリニル)、トリアジニルアゼピニル、テトラヒドロキノリニル等が挙
げられる。例示的な三環式複素環式基としては、カルバゾリル、ベンジドリル、フェナン
トロリニル、アクリジニル、フェナントリジニル、キサンテニル等が挙げられる。
「置換複素環」及び「置換複素環」(例えば「置換ヘテロアリール」)は、任意の利用
可能な結合点で1以上の置換基、好ましくは1~4個の置換基で置換された複素環又は複
素環式基を指す。例示的な置換基としては、以下の基:水素、ハロゲン(例えば、単一ハ
ロゲン置換基又は複数のハロ置換基であって、後者の場合は、例えばCFのような基又
はClを保持するアルキル基を形成する置換基)、シアノ、ニトロ、オキソ(即ち、=
O)、CF、OCF、シクロアルキル、アルケニル、シクロアルケニル、アルキニル
、複素環、アリール、OR、SR、S(=O)R、S(=O)、P(=O)
、S(=O)OR、P(=O)OR、NR、NRS(=O)
、NRP(=O)、S(=O)NR、P(=O)NR、C(
=O)OR、C(=O)R、C(=O)NR、OC(=O)R、OC(=O
)NR、NRC(=O)OR、NRC(=O)NR、NRS(=O
NR、NRP(=O)NR、NRC(=O)R、又はNR
(=O)の1以上が挙げられるが、これらに限定されず、ここで、Rはそれぞれ
独立して、水素、アルキル、シクロアルキル、アルケニル、シクロアルケニル、アルキニ
ル、複素環、又はアリールであり;R、R、及びRはそれぞれ独立して、水素、ア
ルキル、シクロアルキル、複素環、アリールであるか、又はこのR及びRは、それら
が結合しているNと一緒になって、場合により複素環を形成し;及びRはそれぞれ独立
して、アルキル、シクロアルキル、アルケニル、シクロアルケニル、アルキニル、複素環
、又はアリールである。例示的な置換基(substitutent)は、それ自体、場
合により置換され得る。例示的な置換基としてはまた、任意の利用可能な結合点における
スピロ結合した又は縮合した環状置換基、特にスピロ結合シクロアルキル、スピロ結合シ
クロアルケニル、スピロ結合複素環(ヘテロアリールを除く)、縮合シクロアルキル、縮
合シクロアルケニル、縮合複素環、又は縮合アリールが挙げられ、ここで上述のシクロア
ルキル、シクロアルケニル、複素環、及びアリール置換基は、それ自体、場合により置換
され得る。
「アルキルアミノ」という用語は、構造-NHR’を有する基を指し、ここで、R’は
本明細書に定義されるように、水素、アルキル若しくは置換アルキル、又はシクロアルキ
ル若しくは置換シクロブチルである。アルキルアミノ基の例としては、メチルアミノ、エ
チルアミノ、n-プロピルアミノ、イソプロピルアミノ、シクロプロピルアミノ、n-ブ
チルアミノ、tert-ブチルアミノ、ネオペンチルアミノ、n-ペンチルアミノ、ヘキ
シルアミノ、シクロヘキシルアミノ等が挙げられるが、これらに限定されない。
「ジアルキルアミノ」という用語は、構造-NRR’を有する基を指し、ここで、R及
びR’はそれぞれ独立して、本明細書で定義されるように、アルキル若しくは置換アルキ
ル、シクロアルキル若しくは置換シクロアルキル、シクロアルケニル若しくは置換シクロ
アルケニル、アリール若しくは置換アリール、又はヘテロシクリル若しくは置換ヘテロシ
クリルである。R及びR’は、ジアルキルアミノ部分において同じであってよく、異なっ
ていてもよい。ジアルキルアミノ基の例としては、ジメチルアミノ、メチルエチルアミノ
、ジエチルアミノ、メチルプロピルアミノ、ジ(n-プロピル)アミノ、ジ(イソプロピ
ル)アミノ、ジ(シクロプロピル)アミノ、ジ(n-ブチル)アミノ、ジ(tert-ブ
チル)アミノ、ジ(ネオペンチル)アミノ、ジ(n-ペンチル)アミノ、ジ(ヘキシル)
アミノ、ジ(シクロヘキシル)アミノ等が挙げられるが、これらに限定されない。特定の
実施形態では、R及びR’は、連結して環状構造を形成する。得られる環状構造は、芳香
族又は非芳香族であってもよい。環状ジアミノアルキル基の例としては、アジリジニル、
ピロリジニル、ピペリジニル、モルホリニル、ピロリル、イミダゾリル、1,3,4-ト
リアノリル、及びテトラゾリルが挙げられるが、これらに限定されない。
「ハロゲン」又は「ハロ」という用語は、塩素、臭素、フッ素、又はヨウ素を指す。
他に示さない限り、価数が不十分な任意のヘテロ原子は原子価を満たすのに十分な水素
原子を有するものと仮定する。
本発明の化合物は、塩を形成してもよく、これらも本発明の範囲内である。本発明の化
合物への言及は、他に指示がない限り、それらの塩への言及を含むと理解される。本明細
書で用いられる場合「塩」という用語は、無機及び/又は有機の酸及び塩基で形成される
酸性及び/又は塩基性塩を示す。加えて、本発明の化合物が、これらに限定されないがピ
リジン又はイミダゾール等の塩基性部分及びこれらに限定されないがカルボン酸等の酸性
部分の両方を含有する場合、双性イオン(「内部塩」)が形成されてもよく、本明細書で
使用される場合「塩」という用語に含まれる。薬学的に許容される(即ち、非毒性の、生
理学的に許容される)塩が好ましいが、他の塩も、例えば調製中に使用され得る単離又は
精製工程において有用である。本発明の化合物の塩は、例えば、式Iの化合物を、媒体中
、例えば、塩が沈殿するような媒体中で、又は水性媒体中で、ある量の酸又は塩基と、例
えば、当量で反応させ、続いて凍結乾燥することによって形成されてもよい。
限定されるものではないが、アミン又はピリジン又はイミダゾール環等の塩基性部分を
含有する本発明の化合物は、様々な有機及び無機酸と塩を形成し得る。例示的な酸付加塩
としては、酢酸塩(例えば酢酸又はトリハロ酢酸、例えばトリフルオロ酢酸を用いて形成
されるもの)、アジピン酸塩、アルギン酸塩、アスコルビン酸塩、アスパラギン酸塩、安
息香酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、重硫酸塩、ホウ酸塩、酪酸塩、クエン酸塩、ショウノ
ウ酸塩、ショウノウスルホン酸塩、シクロペンタンプロピオン酸塩、ジグルコン酸塩、ド
デシル硫酸塩、エタンスルホン酸塩、フマル酸塩、グルコヘプタン酸塩、グリセロリン酸
塩、ヘミ硫酸塩、ヘプタン酸塩、ヘキサン酸塩、塩酸塩、臭化水素酸塩、ヨウ化水素酸塩
、ヒドロキシエタンスルホン酸塩(例えば、2-ヒドロキシエタンスルホン酸塩)、乳酸
塩、マレイン酸塩、メタンスルホン酸塩、ナフタレンスルホン酸塩(例えば、2-ナフタ
レンスルホン酸塩)、ニコチン酸塩、硝酸塩、シュウ酸塩、ペクチン酸塩(pectin
ate)、過硫酸塩、フェニルプロピオン酸塩(例えば、3-フェニルプロピオン酸塩)
、リン酸塩、ピクリン酸塩、ピバル酸塩、プロピオン酸塩、サリチル酸塩、コハク酸塩、
硫酸塩(例えば硫酸を用いて形成されたもの)、スルホン酸塩、酒石酸塩、チオシアン酸
塩、トルエンスルホン酸塩、例えばトシル酸塩、ウンデカン酸塩等が挙げられる。
限定されないが、カルボン酸等の酸性部分を含有する本発明の化合物は、様々な有機及
び無機塩基と塩を形成し得る。例示的な塩基性塩としては、アンモニウム塩、アルカリ金
属塩、例えば、ナトリウム、リチウム、及びカリウム塩、アルカリ土類金属塩、例えばカ
ルシウム及びマグネシウム塩、有機塩基(例えば有機アミン)との塩、例えば、ベンザチ
ン、ジシクロヘキシルアミン、ヒドラバミン(N,N-ビス(デヒドロアビエチル)エチ
レンジアミンを用いて形成される)、N-メチル-D-グルカミン、N-メチル-D-グ
リカミド、t-ブチルアミン、及びアルギニン、リジン等のアミノ酸との塩などが挙げら
れる。塩基性窒素含有基は、低級アルキルハライド(例えば、メチル、エチル、プロピル
、及びブチルの塩化物、臭化物、及びヨウ化物)、硫酸ジアルキル(例えば、硫酸ジメチ
ル、ジエチル、ジブチル、及びジアミル)、長鎖ハロゲン化物(例えば、デシル、ラウリ
ル、ミリスチル、及びステアリルの塩化物、臭化物、及びヨウ化物)、ハロゲン化アラル
キル(例えば、臭化ベンジル及び臭化フェネチル)等の剤で四級化されてもよい。
本発明の化合物のプロドラッグ及び溶媒和物もまた、本明細書において想定される。本
明細書で使用される場合、「プロドラッグ」の用語は、被検体に投与する際に代謝プロセ
ス又は化学プロセスによって化学転化を受けて本発明の化合物又はその塩及び/若しくは
溶媒和物を生じる化合物を示す。本発明の化合物の溶媒和物は、例えば、水和物を含む。
本発明の化合物及びその塩若しくは溶媒和物は、それらの互変異性体の形態で(例えば
、アミド又はイミノエーテルとして)存在してもよい。全てのこのような互変異性体は、
本発明の一部として本明細書中で想定される。
エナンチオマー形態及びジアステレオマー形態を含む、本化合物の全ての立体異性体(
例えば、様々な置換基上の不斉炭素に起因して存在し得るもの)は、本発明の範囲内であ
ると想定される。本発明の化合物の個々の立体異性体は、例えば、(例えば、特定の活性
を有する純粋又は実質的に純粋な光学異性体として)他の異性体を実質的に含まなくても
よく、又は例えばラセミ体として、又は他の全て、又は他の選択された立体異性体と混合
されてもよい。本発明のキラル中心は、国際純正応用化学連合(IUPAC)の1974
年勧告によって定義されたS又はR立体配置を有していてもよい。ラセミ体は物理的方法
、例えば分別結晶、ジアステレオマー誘導体の分離又は結晶化、あるいはキラルカラムク
ロマトグラフィによる分離によって分割することができる。個々の光学異性体は、限定は
しないが、例えば光学活性酸との塩形成及び続く結晶化のような従来の方法を含む任意の
適切な方法によってラセミ体から得ることができる。
本発明の化合物は、それらの調製の後、90重量%以上、例えば95重量%以上、99
重量%以上の純粋な(「実質的に純粋な」化合物I)の量を含有する組成物を得るために
、好ましくは単離及び精製され、これを次いで本明細書に記載されるように使用し、又は
処方する。本発明のこのような「実質的に純粋な」化合物もまた、本発明の一部として本
明細書において想定される。
本発明の化合物の全ての立体異性体は、混合物中又は純粋な形態又は実質的に純粋な形
態のいずれかで想定される。本発明の化合物の定義は、シス(Z)及びトランス(E)ア
ルケン異性体、並びに環状炭化水素又は複素環のシス及びトランス異性体の両方を包含す
る。
明細書全体を通して、基及びその置換基は、安定な部分及び化合物を提供するように選
択されてもよい。
具体的な官能基及び化学用語の定義については、以下でより詳細に記載する。本発明の
趣旨上、化学元素は、元素の周期律表、CAS版、Handbook of Chemi
stry and Physics、第75版、内側カバーに従って同定され、具体的な
官能基は一般にそこに記載されているように定義される。更に、有機化学の一般的原理、
並びに具体的な官能部分及び反応性は、「Organic Chemistry」,Th
omas Sorrell,University Science Books,Sa
usalito:1999に記載されており、その全内容は参照により本明細書に組み込
まれる。
本発明の特定の化合物は、特定の幾何学的形態又は立体異性体形態で存在し得る。本発
明は、本発明の範囲内にあるように、シス及びトランス異性体、R-及びS-エナンチオ
マー、ジアステレオマー、(D)-異性体、(L)-異性体、それらのラセミ混合物、及
びそれらの他の混合物を含む全てのこのような化合物を想定する。追加の不斉炭素原子は
、アルキル基等の置換基に存在してもよい。全てのそのような異性体及びそれらの混合物
は、本発明に含まれることが意図されている。
様々な異性体比のいずれかを含有する異性体混合物を本発明に従って利用してもよい。
例えば、2つの異性体のみが組み合わせられる場合、50:50、60:40、70:3
0、80:20、90:10、95:5、96:4、97:3、98:2、99:1、又
は100:0の異性体比を含有する混合物が全て本発明によって想定される。当業者であ
れば、類似の比がより複雑な異性体混合物について想定されることを容易に理解する。
本発明はまた、1以上の原子が、通常本来見出される原子質量又は質量数とは異なる原
子質量又は質量数を有する原子によって置換されるという事実を別にして、本明細書中に
開示された化合物と同一である同位体標識化合物を含む。本発明の化合物に組み込むこと
ができる同位体の例には、水素、炭素、窒素、酸素、リン、硫黄、フッ素、及び塩素の同
位体、例えばそれぞれH、H、13C、11C、14C、15N、18O、17O、
31P、32P、35S、18F、及び36Clを含む。本発明の化合物若しくはエナン
チオマー、ジアステレオマー、互変異性体又はそれらの医薬的に許容される塩若しくは溶
媒和物は、上述の同位体及び/又は他の原子の他の同位体を含有し、本発明の範囲内であ
る。本発明の特定の同位体標識された化合物、例えばH及び14C等の放射性同位体が
組み込まれたものは、薬物及び/又は基質組織分布アッセイに有用である。トリチウム化
、即ちH及び炭素-14、即ち14C同位体は、調製及び検出の容易さのために特に好
ましい。更に、重水素、即ちH等のより重い同位体での置換は、より大きな代謝安定性
、例えばインビボ半減期の増加、又は必要用量の減少から生じる特定の治療上の利点をも
たらすことができ、従って一部の状況によっては好ましいことがある。同位体標識化合物
は、一般に、容易に入手可能な同位体標識試薬を非同位体標識試薬に置き換えることによ
り、以下のスキーム及び/又は実施例に開示される手順を実施することによって調製する
ことができる。
例えば、本発明の化合物の特定のエナンチオマーが所望される場合、それは、不斉合成
によって、又はキラル補助剤を用いた誘導によって調製されてもよく、ここで得られたジ
アステレオマー混合物を分離し、補助基を切断して、純粋な所望のエナンチオマーを提供
する。あるいは、分子がアミノ等の塩基性官能基又はカルボキシル等の酸性官能基を含有
する場合、ジアステレオマー塩が適切な光学活性酸又は塩基で形成され、続いてジアステ
レオマーが分割され、こうして当技術分野で周知の分別結晶化又はクロマトグラフィ手段
によって形成され、その後の純粋なエナンチオマーの回収を含む。
本明細書に記載されるような化合物は、任意の数の置換基又は官能部分で置換されてい
てもよいことは理解される。一般に、用語「置換された」は、「場合により」という用語
が先行するか否かに関わらず、本発明の式に含有される置換基が、特定の構造の水素ラジ
カルを特定の置換基のラジカルで置換することを指す。任意の所与の構造における複数の
位置が、特定の基から選択される複数の置換基で置換され得る場合、置換基は、あらゆる
位置で同じであってもよく又は異なっていてもよい。本明細書で使用される場合、「置換
されている」という用語は、有機化合物の全ての許容可能な置換基を含むことが想定され
る。広範な態様では、許容される置換基には、有機化合物の非環式及び環式、分枝及び非
分枝、炭素環式及び複素環式、芳香族及び非芳香族置換基が含まれる。本発明の目的のた
めに、窒素のようなヘテロ原子は、ヘテロ原子の原子価を満たす本明細書に記載の有機化
合物の水素置換基及び/又は任意の許容可能な置換基を有していてもよい。更に、本発明
は、有機化合物の許容可能な置換基によっていかなる様式によっても限定されることを意
図しない。本発明によって想定される置換基及び変数の組み合わせは、好ましくは、例え
ば感染症疾患又は増殖性障害の治療に有用な安定な化合物の形成をもたらすものである。
本明細書で使用される場合、「安定な」という用語は、好ましくは、製造を可能にするの
に十分な安定性を有し、検出されるのに十分な時間、好ましくは本明細書に詳述される目
的に有用であるのに十分な時間、化合物の一体性を維持する化合物を指す。
化合物
本発明の新規なシクロスポリン誘導体は、シクロフィリンの強力な阻害剤であり、HC
V、HBV、及びHIV等のウイルスを阻害するために有用である。
1つの態様では、本発明は、式(I)の化合物又はその薬学的に許容される塩を提供す
る:
Figure 2022115963000012
式中:
xは0又は1であり;
はアルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、シクロアルケニル、アリ
ール、又はヘテロアリールであり;ここでRは、1以上のRで置換されており;但し
、R-Rはn-ブチル又は(E)-ブタ-2-エニルではなく;
は、エチル、1-ヒドロキシエチル、イソプロピル、又はn-プロピルであり;
WはO、S、又はCHであり;
はH、アルキル若しくは置換アルキル、アルケニル若しくは置換アルケニル、アル
キニル若しくは置換アルキニル、シクロアルキル若しくは置換シクロアルキル、シクロア
ルケニル若しくは置換シクロアルケニル、アリール若しくは置換アリール、又はヘテロア
リール若しくは置換ヘテロアリールであり;ここでRは、場合により1以上のRで置
換されており;
はそれぞれ独立して、H、ハロゲン、アリール若しくは置換アリール、ヘテロアリ
ール若しくは置換ヘテロアリール、CN、OR、SR、NR、-NR(CH
OR、-N((CHOR)((CHOR)-C(=O)R
-C(=O)OR、-OC(=O)R、-OC(=O)(C-Cアルキル-R
)、-OC(=O)(CHOR、-C(=O)NR、-NRC(=O)
、-N(C(=O)R)(C(=O)R)、-N(C(=O)(C-Cアル
キル-R))(C(=O)(C-Cアルキル-R))、-N(C(=O)(C
-Cアルキル-R))、-NRC(=O)(CHOR、-NRC(=
O)(CHOR、-N(C(=O)(CHOR、-NRC(=O
)(CHNR、-NR(CHC(=O)OR、-N((CH
C(=O)OR)((CHC(=O)OR)、-NR(CHC(=
O)NR、-N((CHC(=O)NR)((CHC(=O)
NR-NR(CHC(=O)NR(CHOR、-C(=O
)N((CHOR、-N((CHC(=O)NR(CHOR
)((CHC(=O)NR(CHOR)、-C(=O)NR(CH
OR、-C(=O)NR(CHOR、-C(=O)NR(CH
NR、-N=CR-NR、-NR-C(=NH)-NR、O(
CHOR、O(CHCOOR、O(CHCONR、O(C
CONR(CHOR、O(CHO(CHOR、O(C
NR、O(CHO(CHNRB、NR(CH
、NR(CHNR(CHNRB、
Figure 2022115963000013

であり、ここで、前記アリール又はヘテロアリールは、ハロゲン、ヒドロキシ、(C
)アルキル、(CHOR、(CHNR、(CHC(=O
)NR、及び(CHC(=O)ORからなる群から選択される同一又は異
なっていてもよい1以上の基によって場合により置換されており;
は、
Figure 2022115963000014

であり、
各Rは独立して、H、アルキル若しくは置換アルキル、アルケニル若しくは置換アル
ケニル、アルキニル若しくは置換アルキニル、シクロアルキル若しくは置換シクロアルキ
ル、シクロアルケニル若しくは置換シクロアルケニル、又はアリール若しくは置換アリー
ルであり:
及びRはそれぞれ独立して:
水素;
同一又は異なっていてもよい1以上の基Rで場合により置換されている(C-C
)アルキル;
(C-C)アルケニル又は(C-C)アルキニル;
(C-C)アルキルで場合により置換されている(C-C)シクロアルキル

ハロゲン、-O(C-C)アルキル、-C(=O)O(C-C)アルキル、
アミノ、アルキルアミノ、及びジアルキルアミノから選択される同一又は異なっていても
よい1~5個の基で場合により置換されているフェニル又はベンジル;
あるいは、5又は6個の環原子、並びに窒素、硫黄、及び酸素から選択される同一又
は異なっていてもよい1~3個のヘテロ原子を含有する飽和又は不飽和であってもよい複
素環式環;
あるいは、R及びRは、それらが結合している窒素原子と一緒になって、3~7
個の環原子を含有する飽和又は不飽和複素環式環を形成し、この環が、窒素、酸素、及び
硫黄からなる群から選択される別のヘテロ原子を場合により含有していてもよく、アルキ
ル、フェニル、及びベンジルからなる群から選択される同一又は異なっていてもよい1~
4個の基で場合により置換されていてもよく;
はそれぞれ独立して、水素又は(C-C)アルキルであり;
はそれぞれ独立して、ハロゲン、ヒドロキシ、O(C-C)アルキル、C(
=O)(C-C)アルキル、C(=O)O(C-C)アルキル、又は
Figure 2022115963000015

(式中、ZはCH、O、S、NH、NCH、NEt、N-イソプロピル、N-イソプ
ロピル、N-ネオペンチル、N-CHCHOH、又はN-CHCHOMeである
)であり;
はそれぞれ独立して、R、OR、SR、NR、-(CH
、-(CHC(=O)OR、-(CHC(=O)NR、C(=O)
OR、OC(=O)R、NRC(=O)R、NRC(=O)(CHOR
、C(=O)O(CHOR、C(=O)OR、C(=O)NR、C(
=O)NR(CHOR、C(=O)N((CHOR)((CH
OR)、C(=O)N((CHC(=O)OR)((CHC(=O)O
)、C(=O)N((CHNR)((CHNR)、C(=
O)N((CHOC(=O)(CHOR)((CHOC(=O)(
CHOR)、C(=O)N((CHNRC(=O)(CHOR
)((CHNRC(=O)(CHOR)、C(=O)NR(CH
NR
Figure 2022115963000016

C(=O)NR(CHOC(=O)R、C(=O)NR(CHC(=
O)OR、C(=O)NR(CHC(=O)NR、C(=O)NR
CHOC(=O)(CHOR、又は
Figure 2022115963000017

であり;
はそれぞれ独立して、ハロゲンであり;
Z’はそれぞれ独立して、CH、O、S、NR、N(CHOR、N(C
NR、N(CHCOOR、N(CHOC(=O)R、N
(CHCONR、N(CHNRC(=O)R、又はN(CH
OC(=O)(CHORであり;
oはそれぞれ独立して、0、1、2、3、4、5、又は6であり;
pはそれぞれ独立して、0、1、2、3、4、又は5の整数であり;並びに
mはそれぞれ独立して、1、2、3、4、又は5の整数である。
いくつかの実施形態では、xは0である。他の実施形態では、xは1である。いくつか
の実施形態では、Rは、(C-C12)アルキル、(C-C12)アルケニル、(
-C12)アルキニル、(C-C12)シクロアルキル、又はフェニル若しくはC
-フェニル(場合により、ハロゲン、ヒドロキシ、(C-C)アルキルから選択
される同一又は異なっていてもよい1以上の基で置換されている)である。いくつかの実
施形態では、Rは(C-C12)アルキルである。更に他の実施形態では、Rは(
-C)直鎖アルキルである。更に他の実施形態では、Rは、(C-C12)直
鎖アルキルである。更に他の実施形態では、Rは(C-C)直鎖アルキルである。
更に他の実施形態では、Rは、(C-C)直鎖アルキルである。いくつかの具体的
な実施形態では、Rは、-(CH3-11-アルキル鎖である。
いくつかの実施形態では、Rは(C-C12)アルケニルである。更に他の実施形
態では、Rは(C-C)直鎖アルケニルである。更に他の実施形態では、Rは(
-C12)直鎖アルケニルである。更に他の実施形態では、Rは(C-C)直
鎖アルケニルである。更に他の実施形態では、Rは(C-C)直鎖アルケニルであ
る。
いくつかの実施形態では、Rは(C-C12)アルキニルである。更に他の実施形
態では、Rは(C-C)直鎖アルキニルである。更に他の実施形態では、Rは(
-C12)直鎖アルキニルである。更に他の実施形態では、Rは(C-C)直
鎖アルキニルである。更に他の実施形態では、Rは(C-C)直鎖アルキニルであ
る。
いくつかの実施形態では、RはHである。更に他の実施形態では、Rはハロゲンで
ある。更に他の実施形態では、RはH、OR、SR、NR、-C(=O)R
、-C(=O)OR、-C(=O)NR、-NRC(=O)R、-NR
C(=O)(CH、-NRC(=O)(CHOR、-NRC(=
O)(CHNR、-C(=O)NR(CH、-C(=O)NR
(CHOR、及び-C(=O)NR(CHNRからなる群から
選択される。他の実施形態では、Rは、O(CHOR、O(CHO(C
OR、O(CHNR、O(CHO(CHNR
、NR(CHNR、及びNR(CHNR(CHNR
からなる群から選択される。
特定の具体的な実施形態では、本明細書に開示される化合物は、式(II)又は(II
I)の構造又はその薬学的に許容される塩を有し:
Figure 2022115963000018
式中:
xは0又は1であり;
YはH又はORであり;ここでRがH又はメチルであり;
m’及びn’はそれぞれ独立して、0、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、
11、又は12であり;
A’及びRB’はそれぞれ独立して:
水素;
同一又は異なっていてもよい1以上の基Rで場合により置換されている(C-C
)アルキル;
(C-C)アルケニル又は(C-C)アルキニル;
(C-C)アルキルで場合により置換されている(C-C)シクロアルキル;
ハロゲン、-O(C-C)アルキル、-C(=O)O(C-C)アルキル、ア
ミノ、アルキルアミノ、及びジアルキルアミノから選択される同一又は異なっていてもよ
い1~5個の基で場合により置換されているフェニル又はベンジル;
あるいは、RA’及びRB’は、それらが結合している窒素原子と一緒になって、3~
7個の環原子を含有する飽和又は不飽和の複素環式環を形成し、この環は窒素、酸素、及
び硫黄からなる群から選択される別のヘテロ原子を場合により含有し、アルキル、フェニ
ル、及びベンジルからなる群から選択される同一又は異なっていてもよい1~4個の基で
場合により置換されてもよく;並びに
はそれぞれ独立して、ハロゲン、ヒドロキシ、O(C-C)アルキル、C(=
O)(C-C)アルキル、C(=O)O(C-C)アルキル、又は
Figure 2022115963000019

であり;式中、Zは、CH、O、S、NH、NCH、NEt、N-イソプロピル、N
-イソプロピル、N-ネオペンチル、N-CHCHOH、又はN-CHCHOM
eである。
特定の具体的な実施形態では、本明細書に開示される化合物は、式(IV)又は(V)
の構造を有する:
Figure 2022115963000020
式中、xは0又は1であり;YはH又はORであり;ここで、RはH又はメチルで
あり;R1’はそれぞれ独立して、H、ハロゲン、アリール若しくは置換アリール、ヘテ
ロアリール若しくは置換ヘテロアリール、OR、SR、NR、-NR(CH
OR、-N((CHOR)((CHOR)-C(=O)R
-C(=O)OR、-OC(=O)R、-OC(=O)(C-Cアルキル-R
)、-OC(=O)(CHOR、-C(=O)NR、-NRC(=O)
、-N(C(=O)R)(C(=O)R)、-N(C(=O)(C-Cアル
キル-R))(C(=O)(C-Cアルキル-R))、-N(C(=O)(C
-Cアルキル-R))、-NRC(=O)(CHOR、-NRC(=
O)(CHOR、-N(C(=O)(CHOR、-NRC(=O
)(CHNR、-NR(CHC(=O)OR、-N((CH
C(=O)OR)((CHC(=O)OR)、-NR(CHC(=
O)NR、-N((CHC(=O)NR)((CHC(=O)
NR)、-NR(CHC(=O)NR(CHOR、-C(=O
)N((CHOR、-N((CHC(=O)NR(CHOR
)((CHC(=O)NR(CHOR)、-C(=O)NR(CH
OR、-C(=O)NR(CHOR、-C(=O)NR(CH
NR、-N=CR-NR、-NR-C(=NH)-NR、O(
CHOR、O(CHCOOR、O(CHCONR、O(C
CONR(CHOR、O(CHO(CHOR、O(C
NR、O(CHO(CHNR、NR(CH
、NR(CHNR(CHNR
Figure 2022115963000021

であり、ここで、前記アリール又はヘテロアリールは、ハロゲン、ヒドロキシ、(C
)アルキル、(CHOR、(CHNR、(CHC(=O
)NR、及び(CHC(=O)ORからなる群から選択される同一又は異
なっていてもよい1以上の基によって場合により置換されている。
特定の具体的な実施形態では、RはOR、OCOCHOR、SR、NHR
、N(R、又はNHCOCHORである。特定の具体的な実施形態では、R
は、OAc、OCOCHCl、OCOCHCH、OCOCHMe、OCOCM
、OCOCH=CH、NHCHCHOH、NHCHCHOMe、N(CH
CHOH)、N(CHCHOMe)、NHCHCHMe、NHCH
Me、NHAc、NHCHCOOH、NHCHCOOCH、NMeCHCOO
H、NMeCHCOOCH、NHCHCONH、NHCHCONHMe、NH
CHCONMe、NHCHCONHCHCHOH、NHCHCONHCH
CHOMe、NMeCHCONH、NMeCHCONHMe、NMeCHCO
NMe、N(CHCOOH)、N(CHCONH、N(CHCONHM
e)、N(CHCONMe、N(CHCONHCHCHOH)、N(
CHCONHCHCHOMe)、NHCOCHCl、NHCOCHCH
NHCOCHMe、NHCOCMe、NHCOCH=CH、N(COCHCl)
、N(COCHCH、N(COCHMe、N(COCMe、又は
N(COCH=CHである。
特定の具体的な実施形態では、RA’及びRB’はそれぞれ独立して、H、Me、Et
、n-プロピル、イソプロピル、イソブチル、ネオペンチル、シクロペンチル、シクロヘ
キシル、CHCHOH、CHCHOMe、
Figure 2022115963000022

であり、式中、ZはCH、O、S、NH、NCH、NEt、N-イソプロピル、N-
イソプロピル、N-ネオペンチル、N-CHCHOH、又はN-CHCHOMe
である。特定の具体的な実施形態では、RA’及びRB’はそれぞれMeである。特定の
具体的な実施形態では、RA’及びRB’はそれぞれEtである。
特定の具体的な実施形態では、本明細書に開示される化合物は、式(VI)の構造を有
する:
Figure 2022115963000023
式中:
xは0又は1であり;
Wは、CH、O、又はSであり;
YはH又はORであり;ここでRがH又はメチルであり;
m’及びn’はそれぞれ独立して、0、1、2、3、4、5、6、7、8、9、又は1
0であり;並びに
はそれぞれ独立して、H、ハロゲン、アリール若しくは置換アリール、ヘテロアリ
ール若しくは置換ヘテロアリール、OR、SR、NR、-C(=O)R、-
C(=O)OR、-C(=O)NR、-NRC(=O)R、-NRC(=
O)(CH、-NRC(=O)(CHOR、-NRC(=O)(
CHNR、又は-C(=O)NR(CHである。
特定の具体的な実施形態では、RはH、OR、SR、NR、-C(=O)
、-C(=O)OR、-C(=O)NR、-NRC(=O)R、-NR
C(=O)(CH、-NRC(=O)(CHOR、-NRC(
=O)(CHNR、-C(=O)NR(CH、-C(=O)N
(CHOR、及び-C(=O)NR(CHNRからなる群か
ら選択される。
特定の具体的な実施形態では、Rは、O(CHOR、O(CHO(C
OR、O(CHNR、O(CHO(CHNR
、NR(CHNR、及びNR(CHNR(CHNR
からなる群から選択される。
特定の具体的な実施形態では、RはOR、SR、NR、-C(=O)R
、-C(=O)OR、及び-C(=O)NRからなる群から選択される。一部の
具体的な実施形態では、Rは、OH、OMe、OEt、O-イソプロピル、O-イソブ
チル、O-ネオペンチル、O-シクロペンチル、O-シクロヘキシル、SH、SMe、S
-イソプロピル、S-イソブチル、S-ネオペンチル、S-シクロペンチル、S-シクロ
ヘキシル、
Figure 2022115963000024

である。特定の具体的な実施形態では、Rは、
Figure 2022115963000025

であり、式中、Zは、CH、O、S、NH、NCH、NEt、N-イソプロピル、N
-イソプロピル、N-ネオペンチル、N-CHCHOH、又はN-CHCHOM
eである。一部の実施形態では、R及びRが本明細書に記載される。他の実施形態で
は、R及びRはそれぞれH、Me、Et、イソプロピル、イソブチル、シクロペンチ
ル、又はシクロヘキシルである。特定の実施形態では、Rはヒドロキシルである。特定
の他の実施形態では、RはC(=O)ORである。
更に他の実施形態では、Rは、H、OH、OMe、OEt、O-イソプロピル、O-
イソブチル、O-ネオペンチル、O-イソペンチル、O-シクロヘキシル、OCHCH
OH、OCHCHOCH、OCHCOOH、OCHCOOCH、OCH
CONH、OCHCONHMe、OCHCONMe、OCHCONHCH
OH、OCHCONHCHCHOMe、OAc、OOCCHCl、OOCC
OR、OOCCHCH、OOCCHMe、OOCCMe、及びOC(=O
)CCH=CHからなる群から選択される。
更に他の実施形態では、Rは、以下からなる群から選択される:
Figure 2022115963000026
Figure 2022115963000027
更に他の実施形態では、RはSH、SMe、SEt、S-イソプロピル、S-イソブ
チル、S-ネオペンチル、O-シクロペンチル、又はS-シクロヘキシルである。
更に他の実施形態では、Rは、NH、NHCH、NHCHCH、NHCH
CHOH、NHCHCHOMe、NMe、NEt、NHCHCHMe、NH
CHCMe、NHAc、NHCHCOOH、NHCHCOOCH、NMeCH
COOH、NMeCHCOOCH、NHCHCONH、NHCHCONHM
e、NHCHCONMe、NHCHCONHCHCHOH、NHCHCON
HCHCHOMe、NMeCHCONH、NMeCHCONHMe、NMeC
CONMe、N(CHCOOH)、N(CHCONH、N(CH
ONHMe)、N(CHCONMe、N(CHCONHCHCHOH)
、N(CHCONHCHCHOMe)、NHCOCHCl、NHCOCH
OR、NHCOCHCH、NHCOCHMe、NHCOCMe、NHCOCH
=CH、N(COCHCl)、N(COCHOR、N(COCHCH
、N(COCHMe、N(COCMe、及びN(COCH=CH
からなる群から選択される。
更に他の実施形態では、R
Figure 2022115963000028

であり、式中、Zが、CH、O、S、NH、NMe、NEt、N-イソプロピル、N-
ネオペンチル、N-CHCHOH、NCHCHOCH、NCHCHOCH
、NCHCOOH、NCHCOOMe、N-CHCONH、NCHCONH
Me、又はNCHCONMeである。
更に他の実施形態では、Rは、以下からなる群から選択される:
Figure 2022115963000029
更に他の実施形態では、Rは:
Figure 2022115963000030

からなる群から選択され、式中、Z’はそれぞれ独立して、CH、O、S、NR、N
(CHOR、N(CHNR、N(CHCOOR、N(CH
OC(=O)R、N(CHCONR、N(CHNRC(=
O)R、又はN(CHOC(=O)(CHORである。
更に他の実施形態では、Rは-COOH、-COOMe、-COOEt、-CONH
、-CONHMe、-CONMe、-CONHEt、-CONEt、-CONHC
CHOH、-CONHCHCHOMe、-CON(CHCHOH)、-
CON(CHCHOMe)、又は-CONMeである。
更に他の実施形態では、Rは、以下からなる群から選択される。式中、Zは、CH
、O、S、NH、NCH、NEt、N-イソプロピル、N-イソプロピル、N-ネオペ
ンチル、N-CHCHOH、又はN-CHCHOMeである:
Figure 2022115963000031
Figure 2022115963000032
Figure 2022115963000033
更に他の実施形態では、R
Figure 2022115963000034

である。いくつかの実施形態では、RはOH、OMe、OAc、NH、NHMe、N
HAc、NMe、NEt、NHCHCMeである。
更に他の実施形態では、Rは、以下からなる群から選択される:
Figure 2022115963000035
更に他の実施形態では、RはOR、OCOCHOR、SR、NHR、N(
、又はNHCOCHORである。
更に他の実施形態では、Rは、OAc、OCOCHCl、OCOCHCH、O
COCHMe、OCOCMe、OCOCH=CH、NHCHCHOH、NHC
CHOMe、N(CHCHOH)、N(CHCHOMe)、NHCH
CHMe、NHCHCMe、NHAc、NHCHCOOH、NHCHCOO
CH、NMeCHCOOH、NMeCHCOOCH、NHCHCONH、N
HCHCONHMe、NHCHCONMe、NHCHCONHCHCHOH
、NHCHCONHCHCHOMe、NMeCHCONH、NMeCHCO
NHMe、NMeCHCONMe、N(CHCOOH)、N(CHCONH
、N(CHCONHMe)、N(CHCONMe、N(CHCONH
CHCHOH)、N(CHCONHCHCHOMe)、NHCOCH
l、NHCOCHCH、NHCOCHMe、NHCOCMe、NHCOCH=C
、N(COCHCl)、N(COCHCH、N(COCHMe
N(COCMe、又はN(COCH=CHである。
更に他の実施形態では、Rは、ハロゲン、ヒドロキシ、(C-C)アルキル、(
-C)シクロアルキル、SR、(CHOR、(CHNR
(CHC(=O)R、(CHC(=O)NR、及び(CH
(=O)ORから選択される同一又は異なっていてもよい1以上の置換基で場合により
置換されているアリール又はヘテロアリールであり;ここで、pは0、1、2、3、4、
5、6であり;R及びRのそれぞれは本明細書において定義される。いくつかの実施
形態では、R
Figure 2022115963000036

であり、式中、Rxは、H、(C-C)アルキル又は(C-C)シクロアルキル
であり;Ryは、H、(C-C)アルキル、(C-C)シクロアルキル、OR
、SR、NR、-C(=O)R、-C(=O)OR、又は-C(=O)NR
であり;及びtは1、2、3、又は4である。一部の実施形態では、RxはH又は
Meであり;及びRyは-C(=O)OR又は-C(=O)NRである。一部の
具体的な実施形態では、Rは、
Figure 2022115963000037

であり、式中、Zは、CH、O、S、NH、NCH、NEt、N-イソプロピル、N
-イソプロピル、N-ネオペンチル、N-CHCHOH、又はN-CHCHOM
eである。
更に他の実施形態では、R及びRはそれぞれ独立して、H、Me、Et、イソプロ
ピル、イソブチル、ネオペンチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、CHCHOH
、CHCHOMe、又は
Figure 2022115963000038

であり、式中、ZはCH、O、S、NH、NCH、NEt、N-イソプロピル、N-
イソプロピル、N-ネオペンチル、N-CHCHOH、又はN-CHCHOMe
である。いくつかの実施形態では、R及びRはそれぞれ独立して、H、Me、Et、
イソプロピル、イソブチル、シクロペンチル、又はシクロヘキシルである。いくつかの実
施形態では、R及びRはそれぞれ独立して、H又は(C-C)アルキルである。
いくつかの実施形態では、Rは、H、(C-C12)アルキル、(C-C12
アルケニル、(C-C12)アルキニル、(C-C12)シクロアルキル、又はフェ
ニル若しくはCH-フェニル(場合により、ハロゲン、ヒドロキシ、(C-C)ア
ルキルから選択される同一又は異なっていてもよい1つ以上の基で置換されている)であ
る。いくつかの実施形態では、Rは(C-C12)アルキルである。更に他の実施形
態では、Rは(C-C)直鎖アルキルである。更に他の実施形態では、Rは(C
-C12)直鎖アルキルである。更に他の実施形態では、Rは(C-C)直鎖ア
ルキルである。更に他の実施形態では、Rは(C-C)直鎖アルキルである。特定
の実施形態では、Rは(C-C10)アルキルである。特定の他の実施形態では、R
は(C-C)アルキルである。更に他の実施形態では、Rは(C-C10)直
鎖アルキルである。更に他の実施形態では、Rは(C-C)直鎖アルキルである。
いくつかの具体的な実施形態では、Rは-(CH3-11-アルキル鎖である。
いくつかの実施形態では、Rは(C-C12)アルケニルである。更に他の実施形
態では、Rは(C-C)直鎖アルケニルである。更に他の実施形態では、Rは(
-C12)直鎖アルケニルである。更に他の実施形態では、Rは(C-C)直
鎖アルケニルである。更に他の実施形態では、Rは(C-C)直鎖アルケニルであ
る。
いくつかの実施形態では、Rは(C-C12)アルキニルである。更に他の実施形
態では、Rは(C-C)直鎖アルキニルである。更に他の実施形態では、Rは(
-C12)直鎖アルキニルである。更に他の実施形態では、Rは(C-C)直
鎖アルキニルである。更に他の実施形態では、Rは(C-C)直鎖アルキニルであ
る。本明細書で記載された実施形態のいずれかにおいて、Rは4-ヒドロキシブチルで
あってもよい。
特定の実施形態では、Rはエチルである。特定の実施形態では、Rは、
Figure 2022115963000039

である。特定の実施形態では、WはO又はSである。本明細書に記載される特定の実施形
態では、WはSであり;x=1;及びRは4-ヒドロキシブチルである。
特定の実施形態では、式Iの化合物は、式(II’)~(VI’)の構造を有するか、
又はその薬学的に許容される塩であって:
Figure 2022115963000040
式中:
各xは0又は1であり;
各Wは独立して、O、S、又はCHであり、
はそれぞれ独立して、H、ハロゲン、アリール、ヘテロアリール、OR、SR
、NR、-C(=O)R、-C(=O)OR、-C(=O)NR、-N
C(=O)R、-NRC(=O)(CH、-NRC(=O)(CH
OR、-NRC(=O)(CHNR、-C(=O)NR(CH
、-N=CR-NR、-NR-C(=NH)-NRB、-C(
=O)NR(CHOR、-C(=O)NR(CHNR、O(C
OR、O(CHO(CHOR、O(CHNR、O
(CHO(CHNRB、NR(CHNR、又はNR
CHNR(CHNRであり、ここで前記アリール又はヘテロアリー
ルは、ハロゲン、ヒドロキシ、(C-C)アルキル、(CHOR、(CH
NR、(CHC(=O)NR、及び(CHC(=O)OR
から選択される同一又は異なっていてもよい1以上の基で場合により置換され、
各Rは、独立して、(C-C)アルキル、(C-C12)アルキル、(C
)アルケニル、(C-C12)アルケニル、(C-C)アルキニル、又は(C
-C12)アルキニル、アリール、又はヘテロアリールであり、これらは全て、同一又
は異なっていてもよい1以上の基Rによって場合により置換されていてもよく;
各Rは独立して:
H;
同一又は異なっていてもよい1以上の基Rで場合により置換されている(C-C
)アルキル;
それぞれがハロゲン、ヒドロキシ、(C-C)アルキル、アリール(例えばフェ
ニル)、(CHOR、(CHOH、(CHO(CHOH、(
CHNR、(CHO(CHNR、(CHNR
、(CHNR(CHNR、(CHNR(CHNR
(CHNR、(CHC(=O)NR、(CHC(=O
)ORから選択される同一又は異なっていてもよい1以上の基で場合により置換されて
いる(C-C)アルケニル;
それぞれがハロゲン、ヒドロキシ、アミノ、モノアルキルアミノ、及びジアルキルア
ミノから選択される同一又は異なっていてもよい1以上の基で場合により置換されている
(C-C)アルキニル;
それぞれが、ハロゲン、ヒドロキシ、アミノ、モノアルキルアミノ、及びジアルキル
アミノから選択される同一又は異なっていてもよい1以上の基によって場合により置換さ
れている(C-C)シクロアルキル、
それぞれハロゲン、ヒドロキシ、(C-C)アルキル、(CHOR、(
CHNR、(CHC(=O)NR、(CHC(=O)O
から選択され、同一又は異なっていてもよい1以上の基によって場合によって置換さ
れているフェニル又はCH-フェニルであり;
はそれぞれ独立して、ハロゲン、ヒドロキシ、アリール(例えばフェニル)、S(
-C)アルキル、SR、OR、O(CHOR、O(CHO(C
OR、C(=O)OR、C(=O)NR、NR、O(CH
NRB、O(CHO(CHNRB、NR(CHNR
、又はNR(CHNR(CHNRであり、ここで前記アリール
又はフェニルは、それぞれがハロゲン、ヒドロキシ、(C-C)アルキル、(CH
OR、(CHNR、(CHC(=O)NR、及び(CH
C(=O)ORから選択され、同一又は異なっていてもよい1以上の基によって
場合により置換されており;
及びRはそれぞれ独立して:
水素;
同一又は異なっていてもよい1以上の基Rで場合により置換されている(C-C
)アルキル;
(C-C)アルケニル又は(C-C)アルキニル;
(C-C)アルキルで場合により置換されている(C-C)シクロアルキル

それぞれがハロゲン、-O(C-C)アルキル、-C(=O)O(C-C
アルキル、アミノ、アルキルアミノ、及びジアルキルアミノから選択される同一又は異な
っていてもよい1~5個の基によって場合により置換されているフェニル;
あるいは、5又は6個の環原子、並びにそれぞれ窒素、硫黄、及び酸素から選択され
る、同一又は異なっていてもよい1~3個のヘテロ原子を含有する、飽和又は不飽和であ
ってもよい複素環式環;
あるいはR及びRは、それらが結合している窒素原子と一緒になって、3~7個
の環原子を含有する飽和又は不飽和複素環式環を形成し、この環は、窒素、酸素、及び硫
黄からなる群から選択される別のヘテロ原子を場合により含有していてもよく、それぞれ
アルキル、フェニル、及びベンジルからなる群から選択される同一又は異なっていてもよ
い1~4個の基で場合により置換されていてもよく;
あるいはR及びRは、それらが結合している窒素原子と一緒になって、-N=C
H-NRF’、-N=CMe-NRF’、又は-NRC(=NH)NR
を形成し;
はそれぞれ独立して、水素又は(C-C)アルキルであり;
はそれぞれ独立して、ハロゲン、ヒドロキシ、O(C-C)アルキル、C(=
O)(C-C)アルキル、C(=O)O(C-C)アルキルであり;
及びRF’はそれぞれ独立して、水素、(C-C)アルキル、フェニル、ベンジ
ルであり、又はR及びRF’は、それらが結合している窒素原子と一緒になって、3~
7個の環原子から含有する飽和又は不飽和複素環式環を形成し、この環は、窒素、酸素、
及び硫黄からなる群から選択される別のヘテロ原子を場合により含有していてもよく、そ
れぞれアルキル、フェニル、及びベンジルからなる群から選択される同一又は異なってい
てもよい1~4個の基によって場合により置換されていてもよく;
pは0、1、2、3、4、5、又は6の整数であり;
m’は0、1、2、3、4、5、6、7、8、又は9であり;
mは1、2、3、4、5、又は6の整数であり;並びに
nは、1、2、3、4、5、又は6の整数である。
本明細書に記載される実施形態のいずれかでは、xは0又は1である。本明細書に記載
される実施形態のいずれかでは、xは0であってもよい。本明細書に記載される実施形態
(embodfiemtns)のいずれかでは、xは1であってもよい。特定の実施形態
では、WはOである。特定の他の実施形態では、WはSである。更に他の実施形態ではW
はCHである。
特定の実施形態では、m’は1である。特定の他の実施形態では、m’は2である。更
に他の実施形態では、m’は3である。更に他の実施形態では、m’は4又は5である。
更に他の実施形態では、m’は6、7、8、又は9である。
特定の実施形態では、mは1である。特定の他の実施形態では、mは2である。更に他
の実施形態では、mは3である。更に他の実施形態では、mは4又は5である。
特定の実施形態では、pは0である。特定の他の実施形態では、pは1である。更に他
の実施形態では、mは2である。更に他の実施形態では、mは3、4、又は5である。
特定の実施形態では、Rは、
Figure 2022115963000041

である。特定の実施形態では、Rは、H、メチル、エチル、n-プロピル、i-プロピ
ル、n-ブチル、i-ブチル、t-ブチル、CHCMe、フェニル、CH-フェニ
ル、
Figure 2022115963000042

である。
特定の実施形態では、Rは-(CHNRであり、ここで、nは2、3、
4、5、若しくは6の整数、又は7、8、9、10、11、若しくは12の整数であり;
並びにここで、R及びRはそれぞれ独立して、水素;同一又は異なっていてもよい1
以上の基Rで場合により置換されている(C-Cアルキル)(ここでRはそれぞ
れ独立して、ハロゲン、ヒドロキシ、O(C-C)アルキル、C(=O)(C-C
)アルキル、C(=O)O(C-C)アルキルである)であり;あるいはR及び
は、それらが結合する窒素原子と一緒になって、3~7個の環原子を含有する飽和又
は不飽和複素環式環であり、この環は、窒素、酸素、及び硫黄からなる群から選択される
別のヘテロ原子を含有していてもよく、場合により、(C-C)アルキル、フェニル
、及びベンジルから選択される同一又は異なっていてもよい1~4個の基で場合により置
換されている。
特定の実施形態では、Rは-(CHNRであり、ここで、nは2、3、
4、5、若しくは6の整数、又は7、8、9、10、11、若しくは12の整数であり;
並びにここで、R及びRは、それらが結合する窒素原子と一緒になって、3~7個の
環原子を含有する飽和又は不飽和複素環式環であり、この環は、場合により、窒素、酸素
、及び硫黄から選択される別のヘテロ原子を含有していてもよく、(C-C)アルキ
ル、フェニル、及びベンジルから選択される同一又は異なっていてもよい1~4個の基で
場合により置換されていてもよい。
特定の実施形態では、nは2である。特定の他の実施形態では、nは3である。更に他
の実施形態では、nは4、5、又は6である。更に他の実施形態では、nは7又は8であ
る。更に他の実施形態では、nは9又は10である。更に他の実施形態では、nは11又
は12である。
特定の実施形態では、Rは-(CHNRであり、ここで、nは7、8、
9、10、11、又は12の整数であり;並びにここで、R及びRはそれぞれ独立し
て、水素;同一又は異なっていてもよい1以上の基Rで場合により置換されている(C
-Cアルキル)(ここでRはそれぞれ独立して、ハロゲン、ヒドロキシ、O(C
-C)アルキル、C(=O)(C-C)アルキル、C(=O)O(C-C)ア
ルキルである)であり;あるいはR及びRは、それらが結合する窒素原子と一緒にな
って、3~7個の環原子を含有する飽和又は不飽和複素環式環であり、この環は、場合に
より窒素、酸素、及び硫黄からなる群から選択される別のヘテロ原子を含有していてもよ
く、場合により、(C-C)アルキル、フェニル、及びベンジルから選択される同一
又は異なっていてもよい1~4個の基で置換されていてもよい。
特定の実施形態では、nは7である。特定の他の実施形態では、nは8である。更に他
の実施形態では、nは9、10、11、又は12である。
特定の実施形態では、Rは2-アミノエチル、2-アミノプロピル、3-アミノプロ
ピル、2-モノアルキルアミノエチル、2-モノアルキルアミノプロピル、3-モノアル
キルアミノプロピル、2-ジアルキルアミノエチル、2-ジアルキルアミノプロピル、又
は3-ジアルキルアミノプロピルであり、ここでこのアルキルは、(C-C)アルキ
ルである。
特定の実施形態では、Rは、2-アミノエチル、2-アミノプロピル、3-アミノプ
ロピル、2-モノアルキルアミノエチル、2-モノアルキルアミノプロピル、3-モノア
ルキルアミノプロピル、2-ジアルキルアミノエチル、2-ジアルキルアミノプロピル、
又は3-ジアルキルアミノプロピルであり、ここで前記アルキルは、(C-C)アル
キルであり、ここでRは、ジメチルアミノエチル、ジエチルアミノエチル、メチルエチ
ルアミノエチル、メチル-イソ-ブチルアミノエチル、エチル-イソ-ブチルアミノエチ
ル、メチル-tert-ブチルアミノエチル、又はエチル-tert-ブチルアミノエチ
ルである。
特定の実施形態では、Rは、
Figure 2022115963000043

であり、式中、nは、2、3、4、5、又は6の整数であり、mは、2、3、又は4の整
数である。特定の実施形態では、nは2である。特定の他の実施形態では、nは3である
。更に他の実施形態では、nは4、5、又は6である。特定の実施形態では、mは2であ
る。特定の他の実施形態では、mは3である。特定の他の実施形態では、mは4である。
特定の実施形態では、nは7である。特定の他の実施形態では、nは8である。更に他の
実施形態では、nは9、10、11、又は12である。
特定の実施形態では、Rは、H、(C-C)アルキル、(C-C)アルケニ
ル、フェニル、ベンジル、CH-S-(C-C)アルキル、CH-O-(C
)アルキル、(C-C)OR、(C-C)-モノアルキルアミン、(C
-C)-ジアルキルアミン、又は(C-C)-環状アミンであり、ここでこのフェ
ニル又はベンジルは、(C-C)アルキル、(C-C)アルコキシ及びハロゲン
から選択される1~3個の置換基(substitutent)によって場合により置換
されており;並びにRは、H、(C-C)アルキル、フェニル、CH-フェニル
、(C-C)アルキルOH、(CHO(CHOH、(CHO(C
O(CHOH、(C-C)アルキルO(C-C)アルキル、(C
O(CHO(C-C)アルキル、又は(CHO(CH
(CHO(C-C)アルキルであり;pは、0、1、2、3、4、又は5の整
数であり;並びにmは、1、2、3、4、又は5の整数である。
特定の実施形態では、RはHである。特定の他の実施形態では、Rはメチルである
。更に他の実施形態では、RはCH-S-(C-C)アルキル、例えばCH
S-CHである。更に他の実施形態では、RはCH-O-(C-C)アルキル
、例えばCH-O-CH-CHである。更に他の実施形態では、Rは(C-C
)アルケニル、例えばCH-CH=CHである。更に他の実施形態では、Rはベ
ンジルである。更に他の実施形態では、Rは(C-C)OHである。更に他の実施
形態では、Rは(C-C)-モノアルキルアミン、例えばCH-NH-Meであ
る。更に他の実施形態では、Rは、(C-C)-ジアルキルアミン、例えばCH
-CH-N(Et)である。更に他の実施形態では、Rは(C-C)-環状ア
ミン、例えばCH-CH-モルホリンである。
特定の実施形態では、R及びRはそれぞれ独立して、H、(C-C)アルキル
、フェニル、CH-フェニル、(C-C)アルキルOH、(CHO(CH
OH、又は(CHO(CHO(CHOH、(C-C)アルキ
ルO(C-C)アルキル、(CHO(CHO(C-C)アルキル、
又は(CHO(CHO(CHO(C-C)アルキルである。特定
の他の実施形態では、R及びRは、それらが結合する窒素原子と一緒になって、
Figure 2022115963000044

から選択される複素環を形成し、式中、Rは、H、Me、Et、n-Pr、i-Pr、
n-Bu、i-Bu、t-Bu、CHCMe、Ph、CHPh、CHCHOH
、又はCHCHO(C-C)アルキルである。
別の態様では、本発明は、式(IIa)~(VIa)の化合物又はその薬学的に許容さ
れる塩を提供する:
Figure 2022115963000045
式中:
各xは0又は1であり;
各Wは独立して、O、S、又はCHであり;
はそれぞれ独立して、H、ハロゲン、アリール、ヘテロアリール、OR、SR
、NR、-C(=O)R、-C(=O)OR、-C(=O)NR、-N
C(=O)R、-NRC(=O)(CH、-NRC(=O)(CH
OR、-NRC(=O)(CHNR、-C(=O)NR(CH
B、-C(=O)NR(CHOR、-C(=O)NR(CH
NR、O(CHOR、O(CHO(CHOR、O(CH
NRB、O(CHO(CHNRB、NR(CHNR
、又はNR(CHNR(CHNRであり、ここで前記アリー
ル又はヘテロアリールは、それぞれハロゲン、ヒドロキシ、(C-C)アルキル、(
CHOR、(CHNR、(CHC(=O)NR、及び
(CHC(=O)ORから選択される同一又は異なっていてもよい1つ以上の基
で場合により置換されており;
各Rは独立して:
H;
同一又は異なっていてもよい1以上の基Rで場合により置換されている(C-C
)アルキル;
それぞれがハロゲン、ヒドロキシ、(C-C)アルキル、アリール(例えばフェ
ニル)、(CHOR、O(CHOH、O(CHO(CHOH
、O(CHNR、O(CHO(CHNR、(CH
NR、(CHNR(CHNR、(CHNR(CH
NR(CHNR、(CHC(=O)NR、(CH
C(=O)ORから選択される同一又は異なっていてもよい1つ以上の基で場合により
置換されている(C-C)アルケニル;
それぞれがハロゲン、ヒドロキシ、アミノ、モノアルキルアミノ、及びジアルキルア
ミノから選択され、同一又は異なっていてもよい1以上の基によって場合により置換され
ている(C-C)アルキニル;
それぞれハロゲン、ヒドロキシ、アミノ、モノアルキルアミノ、及びジアルキルアミ
ノから選択される同一又は異なっていてもよい1以上の基によって場合により置換されて
いる(C-C)シクロアルキル、
それぞれハロゲン、ヒドロキシ、(C-C)アルキル、(CHOR、(
CHNR、(CHC(=O)NR、(CHC(=O)O
から選択され、同一又は異なっていてもよい1以上の基によって場合によって置換さ
れているフェニル又はCH-フェニルであり;
はそれぞれ独立して、ハロゲン、ヒドロキシ、アリール(例えばフェニル)、S(
-C)アルキル、SR、OR、O(CHOR、O(CHO(C
OR、C(=O)OR、C(=O)NR、NR、O(CH
NR、O(CHO(CHNRB、NR(CHNR
、又はNR(CHNR(CHNRであり、ここで前記アリール
又はフェニルは、それぞれハロゲン、ヒドロキシ、(C-C)アルキル、(CH
OR、(CHNR、(CHC(=O)NR、及び(CH
C(=O)ORから選択され、同一又は異なっていてもよい1以上の基によって場
合により置換されており;
及びRはそれぞれ独立して:
水素;
同一又は異なっていてもよい1以上の基Rで場合により置換されている(C-C
)アルキル;
(C-C)アルケニル又は(C-C)アルキニル;
(C-C)アルキルで場合により置換されている(C-C)シクロアルキル

それぞれハロゲン、-O(C-C)アルキル、-C(=O)O(C-C)ア
ルキル、アミノ、アルキルアミノ、及びジアルキルアミノから選択される、同一又は異な
っていてもよい1~5個の基によって場合により置換されているフェニル;
あるいは、5又は6個の環原子、並びにそれぞれ窒素、硫黄、及び酸素から選択され
る同一又は異なっていてもよい1~3個のヘテロ原子を含有する、飽和又は不飽和であっ
てもよい複素環式環;
あるいはR及びRは、それらが結合している窒素原子と一緒になって、3~7個
の環原子を含有する飽和又は不飽和複素環式環を形成し、この環は、窒素、酸素、及び硫
黄からなる群から選択される別のヘテロ原子を場合により含有していてもよく、それぞれ
アルキル、フェニル、及びベンジルからなる群から選択される同一又は異なっていてもよ
い1~4個の基で場合により置換されてもよく;
はそれぞれ独立して、水素又は(C-C)アルキルであり;
はそれぞれ独立して、ハロゲン、ヒドロキシ、O(C-C)アルキル、C(=
O)(C-C)アルキル、C(=O)O(C-C)アルキルであり;
各pは、独立して、0、1、2、3、4、又は5の整数であり;
m’は、0、1、2、3、4、5、6、7、8、又は9であり;
各m及びnは、独立して、1、2、3、4、又は5の整数であり;並びに
qは、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、又は11の整数である。
特定の実施形態では、qは1である。特定の他の実施形態では、qは2である。特定の
他の実施形態では、nは、独立して、6、7、8、9、10、又は11の整数である。
特定の実施形態では、WはSである。特定の他の実施形態では、WはOである。
特定の実施形態では、Rは水素である。特定の他の実施形態では、Rは(C-C
)アルキルである。特定の実施形態では、Rは(C-C)アルキルである。特定
の他の実施形態では、RはNRCH(CHNRである。
特定の実施形態では、Rは、H、(C-C)アルキル、(C-C)アルケニ
ル、フェニル、ベンジル、CH-S-(C-C)アルキル、CH-O-(C
)アルキル、(C-C)OR、(C-C)-モノアルキルアミン、(C
-C)-ジアルキルアミン、又は(C-C)-環状アミンであり、ここで前記フェ
ニル又はベンジルは、(C-C)アルキル、(C-C)アルコキシ、及びハロゲ
ンから選択される1~3個の置換基によって場合により置換されており;並びにRは、
H、(C-C)アルキル、フェニル、CH-フェニル、(C-C)アルキルO
H、(CHO(CHOH、(CHO(CHO(CHOH
、(C-C)アルキルO(C-C)アルキル、(CHO(CHO(
-C)アルキル、又は(CHO(CHO(CHO(C-C
)アルキルであり;pは、0、1、2、3、4、又は5の整数であり;並びにmは、1、
2、3、4、又は5の整数である。
特定の他の実施形態では、Rは、H、(C-C)アルキル、(C-C)アル
ケニル、フェニル、ベンジル、CH-S-(C-C)アルキル、CH-O-(C
-C)アルキル、(CHOH、又は(CHO(C-C)アルキルで
ある。特定の実施形態では、RはHである。特定の他の実施形態では、Rはメチルで
ある。
特定の実施形態では、R及びRはそれぞれ独立して、H、(C-C)アルキル
、フェニル、CH-フェニル、(C-C)アルキルOH、(CHO(CH
OH、又は(CHO(CHO(CHOH、(C-C)アルキ
ルO(C-C)アルキル、(CHO(CHO(C-C)アルキル、
又は(CHO(CHO(CHO(C-C)アルキルである。特定
の他の実施形態では、R及びRはそれぞれ独立して、H又は(C-C)アルキル
である。更に他の実施形態では、R及びRは、それらが結合する窒素原子と一緒にな
って、
Figure 2022115963000046

から選択される複素環を形成し、式中、Rは、H、Me、Et、n-Pr、i-Pr、
n-Bu、i-Bu、t-Bu、CHCMe、Ph、CHPh、又はCHCH
OH及びCHCHORである。
特定の実施形態では、化合物は以下からなる群から選択され、又はその薬学的に許容さ
れる塩である:
Figure 2022115963000047
Figure 2022115963000048
Figure 2022115963000049
Figure 2022115963000050

式中、xは0又は1であり;mは2、3、4、5、6、7、又は8であり;YはH、O
H、又はOMeであり;WはO又はSであり;及び各Rは独立して、表1に示される部
分からなる群から選択される;
Figure 2022115963000051
Figure 2022115963000052
Figure 2022115963000053
Figure 2022115963000054
Figure 2022115963000055
Figure 2022115963000056
Figure 2022115963000057
Figure 2022115963000058
別の態様では、以下の式を有する化合物又はその薬学的に許容される塩が記載される、
Figure 2022115963000059

式中、xは1であり;mは2、3、4、5、6、7、又は8であり;YはH、OH、又は
OMeであり;WはO又はSであり;及び各R
Figure 2022115963000060

である。
別の態様では、以下の式を有する化合物又はその薬学的に許容される塩が記載される、
Figure 2022115963000061

式中、xは1であり;mは2、3、4、5、6、7、又は8であり;YはH、OH、又
はOMeであり;WはO又はSであり;及び各R
Figure 2022115963000062

である。
別の態様では、以下の式を有する化合物又はその薬学的に許容される塩が記載される、
Figure 2022115963000063

式中、xは1であり;mは2、3、4、5、6、7、又は8であり;YはH、OH、又
はOMeであり;WはO又はSであり;及び各R
Figure 2022115963000064

である。
別の態様では、以下の式を有する化合物又はその薬学的に許容される塩が記載される、
Figure 2022115963000065

式中xは1であり;mは2、3、4、5、6、7、又は8であり;YはH、OH、又は
OMeであり;WはO又はSであり;及び各R
Figure 2022115963000066

である。
別の態様では、以下の式を有する化合物又はその薬学的に許容される塩が記載される、
Figure 2022115963000067

式中、xは1であり;mは2、3、4、5、6、7、又は8であり;YはH、OH、又
はOMeであり;WはO又はSであり;及び各R
Figure 2022115963000068

である。
別の態様では、本発明は、本明細書に記載される少なくとも1つの化合物と、薬学的に
許容される担体又は希釈剤と、を含む医薬組成物を提供する。
更なる態様では、本発明は、それを必要とする哺乳類種においてウイルス感染を治療又
は予防する方法を提供し、この方法は、治療上有効な量の本明細書に記載される少なくと
も1つの化合物を哺乳類種に投与することを含む。特定の実施形態では、ウイルス感染は
HIV感染である。特定の他の実施形態では、ウイルス感染はHBV感染である。更に他
の実施形態では、ウイルス感染はHCV感染である。更に他の実施形態では、ウイルス感
染は、インフルエンザAウイルス感染、重篤な急性呼吸器症候群コロナウイルス感染、又
はワクチニアウイルス感染である。
別の態様では、本発明は、それを必要とする哺乳類種においてC型肝炎ウイルス感染症
を治療又は予防する方法を提供し、この方法は、治療上有効な量の本明細書に記載される
少なくとも1つの化合物を哺乳類種に投与することを含む。
更に別の態様では、本発明は、それを必要とする被検体におけるシクロフィリンを阻害
する方法を提供し、この方法は、有効なシクロフィリン阻害量の本明細書に記載されるよ
うな少なくとも1つの化合物を、この被検体に投与することを含む。
更に別の態様では、本発明は、それを必要とする哺乳類種においてシクロフィリンが媒
介する疾患を治療又は予防する方法を提供し、この方法は、治療上有効な量の本明細書に
記載されるような少なくとも1つの化合物を哺乳類種に投与することを含む。
更に別の態様では、本発明は、それを必要とする哺乳類種の疾患を治療又は予防する方
法を提供し、この方法は、治療上有効な量の本明細書に記載されるような少なくとも1つ
の化合物を哺乳類種に投与することを含み、前記疾患が、炎症、呼吸器炎症、関節リウマ
チ、及びドライアイから選択される。
更に別の態様では、本発明は、それを必要とする哺乳類種の疾患を治療又は予防する方
法を提供し、この方法は、治療上有効な量の本明細書に記載されるような少なくとも1つ
の化合物を、哺乳類種に投与することを含み、前記疾患が、神経変性疾患、例えばアルツ
ハイマー病、パーキンソン病、ハンチントン病及びALS;外傷性脳損傷;脳卒中;並び
に脳、心臓、及び腎臓における虚血再灌流傷害から選択される。
更に別の態様では、本発明は、それを必要とする哺乳類種の疾患を治療又は予防する方
法を提供し、この方法は、治療上有効な量の本明細書に記載されるような少なくとも1つ
の化合物を哺乳類種に投与することを含み、前記疾患が、心血管疾患、血管狭窄症、アテ
ローム性動脈硬化症、腹部大動脈瘤、心肥大、大動脈破裂、肺動脈高血圧、心筋炎及び心
筋線維症、並びに虚血性心疾患から選択される。
更に別の態様では、本発明は、それを必要とする哺乳類種の疾患又は状態を治療又は予
防する方法を提供し、この方法は、治療上有効な量の本明細書に記載されるような少なく
とも1つの化合物を、哺乳類種に投与することを含み、前記疾患又は状態が、がん;肥満
;糖尿病;筋ジストロフィー;肺及び肝臓及び腎臓疾患、並びにそれらの保護;並びに脱
毛から選択される。
更に別の態様では、本発明は、それを必要とする哺乳類種の疾患又は状態を治療又は予
防する方法を提供し、この方法は、治療上有効な量の本明細書に記載されるような少なく
とも1つの化合物を、哺乳類種に投与することを含み、前記疾患又は状態が、アレルギー
性結膜炎、アトピー性及び春季角結膜炎、アトピー性角結膜炎、前部ブドウ膜炎、ベーチ
ェット病、眼瞼炎、ウイルス感染により引き起こされる慢性眼表面炎症、角膜移植拒絶反
応、角膜又は眼の他の表面上の手術による損傷を受けた角膜感受性、マイボーム腺疾患、
翼状片(ptyregia)、移植片対宿主病の眼の症状、眼のアレルギー、眼部瘢痕性
類天疱瘡(ocular cicatricial pemphigoid)、スティー
ブン・ジョンソン症候群、春季の角結膜炎、ブドウ膜炎、単純ヘルペス性角膜炎、眼の酒
さ、及び瞼裂斑から選択される。
調製方法
特定の実施形態では、式(I)の化合物は、MeBmtの1位でシクロスポリンAを修
飾することによって調製することができ、中間体3、4、及び5の合成に関して、米国特
許第9,200,038B2号明細書(これは参照により本明細書に組み込まれる)及び
米国特許出願公開第2013/0190223A1号明細書(これは参照により本明細書
に組み込まれる)に記載されるように、同様の方法が使用された。シクロスポリンAをピ
リジン中でClAcO及びDMAPで処理し、その後ジオキサン中のOsO及びNa
IOによる二重結合の切断により対応するアルデヒド2を得、ウィッティッヒオレフィ
ン化反応及びNaBH還元によりアミン4を生成し、次いでAcOHとのカップリング
によりアミド5を得、続いてその加水分解によりアミド6のその遊離ヒドロキシルを得る
。シクロスポリンの3位のサルコシン上のα-メチレン基は、国際公開第2012/05
1194A1号(これは参照により本明細書に組み込まれる)及び米国特許出願公開第2
013/0210704A1号明細書(これは参照により本明細書に組み込まれる)に記
載される同様の方法によって導入され、重要な中間体7を有し、硫黄求核試薬がメチレン
基上の1,4-マイケル付加のために使用される場合、S-立体配座を有するメチレン硫
黄側鎖が新規シクロスポリン誘導体として3位のサルコシン上に形成され得る。例えば:
Figure 2022115963000069
本明細書中に開示される他の化合物は、スキーム1に開示される方法と同様の方法を用
いて、及び/又は当業者に既知のそれらの任意の変更又は変異体を含む方法によって調製
され得る。
最近、本発明者らは、STG-175に関する研究を発表した(Gallay,P.A
.,et al,2016,PLoS One 11(4):e0152036.doi
:10.1371/journal.pone.0152036,これは参照により本明
細書に組み込まれる)。シクロスポリンのサルコシンの3位上のCH-S-CHCH
CHCHOHの側は、高いシクロフィリン結合(シクロフィリンAについてEC
0.6nM)及び高い抗HCV活性(多数の遺伝子型HCV GT1a~4aについ
てEC50 11.5~38.9nM)に関して証明されている。そのウイルス複製がリ
バウンドするとき、Sofosbuvirと比較すると、STG-175は依然として、
薬物治療の停止後にウイルス複製のリバウンドが観察されないので、HCVから細胞をク
リアする。薬物用量はSofosbuvirに対して2.5倍未満であっても。加えて、
それは他のシクロフィリン阻害剤又は直接的抗ウイルス剤(DAA)よりも高い障壁耐性
を示し、DAAでは交差耐性は観察されない。従って、この発見によって、MeBmtの
修飾位置1及び新規シクロスポリン誘導体としてのシクロスポリンのサルコシンの3位上
のCH-S-CHCHCHCHOHの側により、更に優れた誘導体を作製する
ことが可能であると考えられる。
医薬組成物
本発明はまた、本明細書に記載されるような化合物又はその薬学的に許容される塩若し
くは溶媒和物の少なくとも1つと、薬学的に許容される担体と、を含む医薬組成物を提供
する。
本明細書中で使用される場合、「薬学的に許容される担体」という語句は、対象の医薬
剤を、1つの器官又は身体の一部分から別の器官へ又は身体の部分に運ぶ又は輸送するこ
とに関与する、液体又は固体の充填剤、希釈剤、賦形剤、溶媒又は封入材料のような薬学
的に許容される材料、組成物、又はビヒクルを意味する。各担体は、製剤の他の成分と適
合し、患者に有害でないという意味で「許容される」ものでなければならない。薬学的に
許容される担体として作用し得る材料のいくつかの例には、糖、例えばラクトース、グル
コース及びスクロース;デンプン、例えばコーンスターチ及びジャガイモデンプン;セル
ロース及びその誘導体、例えば、ナトリウムカルボキシメチルセルロース、エチルセルロ
ース、及び酢酸セルロース;粉末のトラガカント;麦芽;ゼラチン;タルク;賦形剤、例
えば、カカオバター及び坐剤用ワックス;油、例えば落花生油、綿実油、ベニバナ油、ゴ
マ油、オリーブ油、トウモロコシ油、及び大豆油;グリコール、例えばブチレングリコー
ル;ポリオール、例えば、グリセリン、ソルビトール、マンニトール、及びポリエチレン
グリコール;エステル、例えば、オレイン酸エチル、ラウリン酸エチル等;寒天;緩衝剤
、例えば、水酸化マグネシウム及び水酸化アルミニウム;アルギン酸;発熱物質を含まな
い水;等張性生理食塩水;リンゲル溶液;エチルアルコール;リン酸緩衝液;並びに医薬
製剤に使用される他の非毒性適合物質が含まれる。
上記に示したように、本医薬剤の特定の実施形態は、薬学的に許容される塩の形態で提
供されてもよい。この点で「薬学的に許容される塩」という用語は、本発明の化合物の比
較的非毒性の無機及び有機酸付加塩を指す。これらの塩は、本発明の化合物の最終的な単
離及び精製の間にインサイチュ(in situ)で、又は遊離塩基形態の本発明の精製
化合物を適切な有機又は無機酸と別々に反応させ、こうして形成された塩を単離すること
によって、調製できる。代表的な例としては、臭化水素酸塩、塩酸塩、硫酸塩、重硫酸塩
、リン酸塩、硝酸塩、酢酸塩、吉草酸塩、オレイン酸塩、パルミチン酸塩、ステアリン酸
塩、ラウリン酸塩、安息香酸塩、乳酸塩、リン酸塩、トシル酸塩、クエン酸塩、マレイン
酸塩、フマル酸塩、コハク酸塩、酒石酸塩、ナフチル酸塩、メシル酸塩、グルコヘプトン
酸塩、ラクトビオン酸塩、及びラウリルスルホン酸塩などが挙げられる。(例えば、Be
rge et al.,(1977)「Pharmaceutical Salts」,
J.Pharm.Sci.66:1-19を参照)。
主題化合物の薬学的に許容される塩には、例えば非毒性有機又は無機酸からの化合物の
従来の非毒性塩又は第四級アンモニウム塩が含まれる。例えば、そのような従来の非毒性
塩としては、無機酸、例えば塩酸、臭化水素酸、硫酸、スルファミン酸、リン酸、硝酸な
どから誘導されるもの;有機酸、例えば酢酸、ブチオン酸(butionic)、コハク
酸、グリコール酸、ステアリン酸、乳酸、リンゴ酸、酒石酸、クエン酸、アスコルビン酸
、パルミチン酸、マレイン酸、ヒドロキシマレイン酸、フェニル酢酸、グルタミン酸、安
息香酸、サリチル酸、スルファニル酸、2-アセトキシ安息香酸、フマル酸、トルエンス
ルホン酸、メタンスルホン酸、エタンジスルホン酸、シュウ酸、イソチオン酸等から調製
された塩が挙げられる。
他の場合において、本発明の化合物は、1以上の酸性官能基を含有してもよく、従って
、薬学的に許容される塩基と薬学的に許容される塩を形成することができる。これらの例
における「薬学的に許容される塩」という用語は、本発明の化合物の相対的非毒性の無機
及び有機塩基付加塩を指す。これらの塩は、同様に、化合物の最終的な単離及び精製の間
にインサイチュ(in situ)で、又はその遊離酸形態の精製化合物を、適切な塩基
、例えば薬学的に許容される金属カチオンの水酸化物、炭酸塩、又は重炭酸塩と、アンモ
ニアと、又は薬学的に許容される有機第一級、第二級、又は第三級アミンと別々に反応さ
せることによって調製できる。代表的なアルカリ又はアルカリ土類の塩には、リチウム塩
、ナトリウム塩、カリウム塩、カルシウム塩、マグネシウム塩、及びアルミニウム塩等が
含まれる。塩基付加塩の形成に有用な代表的な有機アミンとしては、エチルアミン、ジエ
チルアミン、エチレンジアミン、エタノールアミン、ジエタノールアミン、ピペラジン等
が挙げられる(例えば、前出のBerge et al.を参照)。
ラウリル硫酸ナトリウム、ステアリン酸マグネシウム、及びポリエチレンオキシド-ポ
リブチレンオキシドコポリマーのような湿潤剤、乳化剤、及び潤滑剤、並びに着色剤、離
型剤、コーティング剤、甘味剤、香味剤及び芳香剤、防腐剤及び酸化防止剤も、組成物に
存在できる。
本発明の製剤は、経口、経鼻、局所(頬及び舌下を含む)、直腸、膣内、及び/又は非
経口投与に適したものを含む。製剤は、単位剤形で提供され得るのが好都合であり得、薬
学の分野において周知の任意の方法によって調製され得る。単一剤形を製造するために担
体材料と組み合わせることができる活性成分の量は、治療される宿主及び特定の投与様式
に依存して変化する。単一剤形を製造するために担体材料と組み合わせることができる活
性成分の量は、一般に、治療効果を生じる化合物の量である。一般に、100%のうち、
この量は活性成分の約1%~約99%、好ましくは約5%~約70%、最も好ましくは約
10%~約30%の範囲である。
これらの製剤又は組成物を調製する方法は、本発明の化合物を担体及び場合により1以
上の補助成分と合わせる工程を含む。一般に、製剤は、本発明の化合物を液体担体又は細
かく分割された固体担体又はその両方と均一及び密接に合わせ、次いで必要ならば製品を
成形することによって調製される。
経口投与に適した本発明の製剤は、カプセル、カシェ剤、ピル、錠剤、ロゼンジ(香味
付けされた基剤、通常はスクロース及びアカシア又はトラガカントを使用する)、粉末、
顆粒剤の形態であってもよく、又は水性若しくは非水性液体中の溶液若しくは懸濁液とし
て、又は水中油型若しくは油中水型液体エマルジョンとして、又はエリキシル若しくはシ
ロップとして、又はトローチ(ゼラチン及びグリセリン等の不活性基剤、又はスクロース
及びアカシアを使用)及び/又は口腔洗浄剤等としてであってもよく、それぞれ所定量の
本発明の化合物を活性成分として含有する。本発明の化合物はまた、ボーラス、舐剤、又
はペーストとして投与されてもよい。
経口投与用の本発明の固体剤形(カプセル、錠剤、ピル、糖衣錠、粉末、顆粒剤等)に
おいて、活性成分は、クエン酸ナトリウム又はリン酸二カルシウムのような1以上の薬学
的に許容される担体及び/又は以下のいずれかと混合される:充填剤又は増量剤、例えば
デンプン、ラクトース、スクロース、グルコース、マンニトール、及び/又はケイ酸;結
合剤、例えば、カルボキシメチルセルロース、アルギネート、ゼラチン、ポリビニルピロ
リドン、スクロース、及び/又はアカシア;湿潤剤、例えばグリセロール;崩壊剤、例え
ば、寒天、炭酸カルシウム、ジャガイモ又はタピオカデンプン、アルギン酸、特定のケイ
酸塩、炭酸ナトリウム及びデンプングリコール酸ナトリウム;溶液遅延剤、例えばパラフ
ィン;吸収促進剤、例えば第四級アンモニウム化合物;湿潤剤、例えば、セチルアルコー
ル、グリセロールモノステアレート、及びポリエチレンオキシド-ポリブチレンオキシド
コポリマー;吸収剤、例えばカオリン及びベントナイト粘土;潤滑剤、例えばタルク、ス
テアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム、固体ポリエチレングリコール、ラウ
リル硫酸ナトリウム、及びそれらの混合物;並びに着色剤。カプセル、錠剤、及びピルの
場合、医薬組成物はまた緩衝剤を含んでいてもよい。同様のタイプの固体組成物はまた、
ラクトース又は乳糖、並びに高分子量ポリエチレングリコール等の賦形剤を用いて、軟質
及び硬質ゼラチンカプセル中の充填剤として使用されてもよい。
錠剤は、場合により1以上の補助成分と共に、圧縮又は成形によって製造されてもよい
。圧縮錠剤は、結合剤(例えば、ゼラチン又はヒドロキシブチルメチルセルロース)、潤
滑剤、不活性希釈剤、防腐剤、崩壊剤(例えば、デンプングリコール酸ナトリウム又は架
橋カルボキシメチルセルロースナトリウム)、界面活性剤、又は分散剤を用いて調製され
てもよい。成形錠剤は、不活性液体希釈剤で湿らせた粉末状化合物の混合物を適切な機械
で成形することによって製造されてもよい。
本発明の医薬組成物の錠剤及び他の固体剤形、例えば、糖衣錠、カプセル剤、ピル、及
び顆粒剤は、場合により、スコアをつけてもよく、又は腸溶性コーティング及び医薬製剤
分野で周知されている他のコーティング等のコーティング及びシェルを用いて調製されて
もよい。それらはまた、所望の放出プロファイルを提供するために様々な割合(buto
rtions)で、例えば、ヒドロキシブチルメチルセルロース、他のポリマーマトリッ
クス、リポソーム、及び/又はミクロスフェアを用いて、その中の活性成分の徐放又は制
御放出を提供するように処方されてもよい。それらは、例えば細菌保持フィルタによる濾
過によって、又は滅菌固体組成物の形態で滅菌剤を組み込むことによって滅菌され得、こ
れは使用直前に滅菌水又は一部の他の滅菌注射用媒体に溶解され得る。これらの組成物は
また、場合により不透明化剤を含有してもよく、それらは胃腸管の特定の部分において、
場合により遅延した様式で、活性成分を単独で又は優先的に放出する組成物であってもよ
い。使用できる埋め込み組成物の例は、ポリマー物質及びワックスを含む。活性成分はま
た、適宜、上記の賦形剤の1以上とマイクロカプセル化された形態であることができる。
本発明の化合物の経口投与のための液体剤形としては、薬学的に許容されるエマルショ
ン、マイクロエマルション、溶液、懸濁液、シロップ、及びエリキシルが挙げられる。活
性成分に加えて、液体剤形は、当該技術分野において一般に使用される不活性希釈剤、例
えば水又は他の溶媒、可溶化剤及び乳化剤、例えばエチルアルコール、イソブチルアルコ
ール、エチルカーボネート、酢酸エチル、ベンジルアルコール、ベンジルベンゾエート、
ブチレングリコール、1,3-ブチレングリコール、油(特に綿実油、落花生油、トウモ
ロコシ油、胚芽油、オリーブ油、ヒマシ油、及びゴマ油)、グリセロール、テトラヒドロ
フリルアルコール、ポリエチレングリコール、及びソルビタンの脂肪酸エステル、並びに
それらの混合物を含有してもよい。更に、シクロデキストリン、例えばヒドロキシブチル
-β-シクロデキストリンを用いて化合物を可溶化してもよい。
不活性希釈剤に加えて、経口組成物はまた、アジュバント、例えば湿潤剤、乳化剤及び
懸濁化剤、甘味剤、香味剤、着色剤、芳香剤及び防腐剤を含むこともできる。
懸濁液は、活性化合物に加えて、懸濁剤、例えば、エトキシル化イソステアリルアルコ
ール、ポリオキシエチレンソルビトール、及びソルビタンエステル、微晶質セルロース、
メタ水酸化アルミニウム、ベントナイト、寒天及びトラガカント、並びにそれらの混合物
を含有していてもよい。
直腸又は膣内投与のための本発明の医薬組成物の製剤は、坐剤として与えられてもよく
、これは1以上の本発明の化合物を、例えば、カカオバター、ポリエチレングリコール、
坐剤ワックス、又はサリチレートを含む1以上の適切な非刺激賦形剤又は担体と混合する
ことによって調製されてもよく、これは室温で固体であるが、体温では液体であり、従っ
て、直腸又は膣腔で融解し、本発明の活性医薬剤を放出する。
膣内投与に適した本発明の製剤はまた、当該技術分野において適切(apbutria
te)であると知られているような担体を含有する、ペッサリー、タンポン、クリーム、
ゲル、ペースト又はフォーム又はスプレー製剤を含む。
本発明の化合物の局所又は経皮投与のための剤形には、粉末、スプレー、軟膏剤、ペー
スト、クリーム、ローション、ゲル、溶液、パッチ、及び吸入剤が含まれる。活性化合物
は、滅菌条件下で、薬学的に許容される担体、及び必要とされ得る任意の保存剤、緩衝剤
又はブテラント(butellant)と混合され得る。
軟膏、ペースト、クリーム、及びゲルは、本発明の活性化合物に加えて、賦形剤、例え
ば、動物及び植物脂肪、油、ワックス、パラフィン、デンプン、トラガカント、セルロー
ス誘導体、ポリエチレングリコール、シリコーン、ベントナイト、ケイ酸、タルク、並び
に酸化亜鉛、又はそれらの混合物を含有してもよい。
粉末及びスプレーは、本発明の化合物に加えて、賦形剤、例えば、ラクトース、タルク
、ケイ酸、水酸化アルミニウム、ケイ酸カルシウム、及びポリアミド粉末、又はこれらの
物質の混合物を含有することができる。スプレーは更に、慣用のブテラント、例えば、ク
ロロフルオロ炭化水素及び揮発性非置換炭化水素、例えばブタン及びブタンを更に含有す
ることができる。
経皮パッチは、本発明の化合物の体内への制御された送達を提供するという追加の利点
を有する。そのような剤形は、医薬剤を緩衝剤媒体に溶解又は分散させることによって作
製することができる。吸収エンハンサーも、皮膚を通る本発明の医薬剤のフラックスを増
加させるために使用できる。こうしたフラックスの速度は、速度制御膜を提供するか、又
は化合物をポリマーマトリックス又はゲル中に分散させることによって制御することがで
きる。
眼用製剤、眼軟膏、粉末、溶液等もまた、本発明の範囲内であると想定される。
非経口投与に適した本発明の医薬組成物は、1以上の薬学的に許容される滅菌等張性水
性又は非水性の溶液、分散液、懸濁液又はエマルション、又は滅菌粉末と組み合わせて本
発明の1以上の化合物を含み、これらは、滅菌の注射可能な溶液又は分散液に使用直前に
再構成されてもよく、酸化防止剤、緩衝剤、静菌剤、意図したレシピエントの血液と製剤
を等張性にする溶質、又は懸濁剤若しくは増粘剤を含有していてもよい。
場合によっては、薬物の効果を持続させるために、皮下又は筋肉内注射からの薬物の吸
収を遅らせることが望ましい。これは、水溶性の低い結晶質又は非晶質の液体懸濁液の使
用によって達成されてもよい。この場合、薬物の吸収速度は、その溶解速度に依存し、そ
の溶解速度は、結晶サイズ及び結晶形態に依存し得る。あるいは、非経口投与薬物形態の
遅延吸収は、薬物を油性ビヒクルに溶解又は懸濁することによって達成される。デポ注射
のための1つの戦略は、ビヒクルが室温で流体であり、体温で凝固するような、ポリエチ
レンオキシド-ポリブチレンオキシドコポリマーの使用を含む。
注射可能なデポ形態は、ポリラクチド-ポリグリコリドのような生分解性ポリマー中に
主題化合物のマイクロカプセルマトリックスを形成することによって作製される。薬物対
ポリマーの比、及び使用される特定のポリマーの性質に応じて、薬物放出速度を制御する
ことができる。他の生分解性ポリマーの例には、ポリ(オルトエステル)及びポリ(無水
物)が含まれる。注射可能なデポ製剤はまた、身体組織と適合するリポソーム又はマイク
ロエマルション中に薬剤をトラップすることによって調製される。
本発明の化合物が薬剤としてヒト及び動物に投与される場合、それ自体又は薬学的に許
容される担体と組み合わせて、例えば0.1%~99.5%(より好ましくは0.5%~
90%)の活性成分を含有する医薬組成物として投与することができる。
本発明の化合物及び医薬組成物は、併用療法で使用することができ、即ち、化合物及び
医薬組成物は、1以上の他の所望の治療又は医療手順と同時に、その前又はその後に投与
することができる。併用レジメンで使用する治療法(治療法又は手順)の特定の組み合わ
せは、所望の治療法及び/又は手順の適合性並びに達成されるべき所望の治療効果を考慮
する。使用される治療法は、同じ障害に対して所望の効果を達成し得る(例えば、本発明
の化合物を別の抗HCV剤と同時に投与してもよい)、又は異なる効果を達成し得る(例
えば、副作用の制御)ことも理解される。
本発明の化合物は、静脈内、筋肉内、腹腔内、皮下、局所、経口、又は他の許容可能な
手段によって投与されてもよい。化合物は、哺乳類(即ち、ヒト、家畜、及び飼育動物)
、鳥類、トカゲ類、及びその化合物に耐え得る任意の他の生物における関節炎状態を治療
するために使用されてもよい。
本発明はまた、本発明の医薬組成物の1以上の成分で満たされた1以上の容器を含む医
薬パック又はキットを提供する。場合によりそのような容器に付随するのは、医薬品又は
生物学的製品の製造、使用、又は販売を規制する政府機関によって定められた形態の注意
書きであることができ、その注意書きは、ヒトの投与のための製造、使用、又は販売の機
関による認可を反映する。
均等物
以下の代表的な実施例は、本発明の説明を助けることを意図するものであり、本発明の
範囲を限定するものではなく、またそのように解釈されるべきでもない。実際には、本明
細書に示され、説明されたものに加えて、本発明の様々な変更及び多くの更なる実施形態
は、以下の実施例並びに本明細書に引用される科学文献及び特許文献についての言及を含
む、この文書の全内容から当業者に明らかになる。それらの引用文献の内容は、最新技術
を説明するのを助けるために、参照により本明細書に組み込まれることが更に理解される
べきである。以下の実施例は、その様々な実施形態及びその均等物において本発明の実施
に適合させることができる重要な追加情報、例示、及び指針を含有する。
実施例1
[α-メチレン-Sar]-3-シクロスポリン
Figure 2022115963000070
テトラヒドロフラン(15ml)中の[α-ヒドロキシメチル-Sar]-3-シクロ
スポリン(246mg、0.20mmol)の溶液に、水素化ナトリウム(120mg、
鉱油中60%、3mmol)、及びクロロリン酸ジエチル(412mg、2.40mmo
l)を添加した。得られた混合物を室温で一晩撹拌した。出発材料が消失した後、メタノ
ール(10ml)及びカリウムtert-ブトキシド(33mg、26.00mmol)
を添加した。混合物を室温で3時間撹拌し、溶媒を減圧下で除去した。残渣をジクロロメ
タン(50ml)に溶解した。ジクロロメタン層をブラインで洗浄し、硫酸マグネシウム
で乾燥させ、減圧下で蒸発させた。残渣を、溶離液としてジクロロメタン/メタノールを
使用するフラッシュクロマトグラフィにより精製して、205mgの生成物を得た[分子
式:C631111112;正確な質量:1213.84;MS(m/z):12
14.59(M+1);HPLC RT:17.47分(C8逆相カラム:250mm
;アセトニトリル/水(0.05%トリフルオロ酢酸)、操作温度:64℃;検出器:2
10nm)]。
実施例2
[(3R,4R)-3-ヒドロキシ-4-メチル-6-(4-メトキシカルボニルベンジ
ル)-N-MeNle]-1-[(S)-(4-ヒドロキシブチルチオ)メチル-Sar
]-3-シクロスポリン
[3-アセチル-MeBmt]-1-シクロスポリン
Figure 2022115963000071
窒素下、乾燥したフラスコに、シクロスポリン(12.00g、9.98mmol)、
N,N-ジメチルアミノピリジン(0.12g、0.10mmol)、無水ピリジン(1
20ml)、及び無水酢酸(54ml、0.54mol)を添加した。室温で一晩撹拌し
た後、混合物を氷水(600ml)に注ぎ、氷が融解するまで撹拌した。酢酸エチル(1
00ml)を添加し、混合物を分離した。酢酸エチル層を1.0Nの塩酸溶液(100m
l×2)、飽和重炭酸ナトリウム溶液(100ml)、ブライン(100ml)で洗浄し
、硫酸マグネシウムで乾燥させ、減圧下で蒸発させた。残渣をクロマトグラフィ(ヘキサ
ン/アセトン)で精製して、11.40gの純粋な[3-アセチル-MeBmt]-1-
シクロスポリンを得た[分子式:C641131113;正確な質量:1243.
85;MS(m/z):1244.53(M+1)、1266.70(M+Na)
HPLC RT:18.02分(C8逆相カラム:250mm;アセトニトリル/水(0
.05%トリフルオロ酢酸);操作温度:64℃;検出器:210nm)]。
[(3R,4R)-3-アセチルオキシ-4-メチル-6-オキソ-N-MeNle]-
1-シクロスポリン
Figure 2022115963000072
ジオキサン(200ml)中の[3-アセチル-MeBmt]-1-シクロスポリン(
10.00g、8.04mmol)の溶液に、水(20ml)、酸化オスミウム(VII
I)溶液(15.74mM、51ml、0.80mmol)、及びメタ過ヨウ素酸ナトリ
ウム(6.88g、32.16mmol)を添加した。反応混合物を室温で5時間撹拌し
た。酢酸エチル(100ml)及びブライン(100ml)を添加し、混合物を分離した
。有機層を飽和重炭酸ナトリウム溶液、ブラインで洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥させ
、減圧下で蒸発させた。残渣をクロマトグラフィ(ヘキサン/アセトン)で精製して、5
.10gの純粋な[(3R,4R)-3-アセチルオキシ-4-メチル-6-オキソ-N
-MeNle]-1-シクロスポリンを得た[分子式:C621091114;正
確な質量:1231.82;MS(m/z):1232.75(M+1)、1254.
77(M+Na);HPLC RT:15.74分(C8逆相カラム:250mm;ア
セトニトリル/水(0.05%トリフルオロ酢酸);操作温度:64℃;検出器:210
nm)]。
[(3R,4R)-3-アセチルオキシ-4-メチル-6-(4-メトキシカルボニルフ
ェニル)メチレン-N-MeNle]-1-シクロスポリン
Figure 2022115963000073
窒素下、無水テトラヒドロフラン(120ml)中の(4-メトキシカルボニルベンジ
ル)トリフェニルホスホニウムブロミド(4.00g、8.14mmol)の溶液に、ナ
トリウムビス(トリメチルシリル)アミド(THF中1.0M、10ml、10.00m
mol)を添加した。反応混合物を室温で1時間撹拌し、-40℃に冷却した。無水テト
ラヒドロフラン(25ml)中の[(3R,4R)-3-アセチルオキシ-4-メチル-
6-オキソ-N-MeNle]-1-シクロスポリン(5.00g、4.05mmol)
の溶液を添加した。混合物を-30℃で更に2時間撹拌し、飽和塩化アンモニウム溶液(
20ml)を添加し、反応をクエンチした。大部分のテトラヒドロフランを減圧下で蒸発
させた。酢酸エチル(150ml)及びブライン(50ml)を添加し、混合物を分離し
た。有機層を硫酸マグネシウムで乾燥させ、減圧下で蒸発させた。残渣をクロマトグラフ
ィ(ジクロロメタン/メタノール)で精製して、2.00gの純粋な[(3R,4R)-
3-アセチルオキシ-4-メチル-6-(4-メトキシカルボニルフェニル)メチレン-
N-MeNle]-1-シクロスポリンを得た[分子式:C711171115
正確な質量:1363.87;MS(m/z):1364.61(M+1)、HPLC
RT:17.89分(C8逆相カラム:250mm;アセトニトリル/水(0.05%
トリフルオロ酢酸);操作温度:64℃;検出器:210nm)]。
[(3R,4R)-3-アセチルオキシ-4-メチル-6-(4-メトキシカルボニルベ
ンジル)-N-MeNle]-1-シクロスポリン
Figure 2022115963000074
メタノール(50ml)中の[(3R,4R)-3-アセチルオキシ-4-メチル-6
-(4-メトキシカルボニルフェニル)メチレン-N-MeNle]-1-シクロスポリ
ン(2.00g、1.46mmol)の溶液に、パラジウム(炭素上10重量%、20m
g)及び酢酸(5滴)を添加した。混合物を、水素下、室温で2時間撹拌した。混合物を
濾過し、濾液を減圧下で蒸発させて粗[(3R,4R)-3-アセチルオキシ-4-メチ
ル-6-(4-メトキシカルボニルベンジル)-N-MeNle]-1-シクロスポリン
を得た[分子式:C711191115;正確な質量:1365.89;MS(m
/z):1366.73(M+1);HPLC RT:18.02分(C8逆相カラム
:250mm;アセトニトリル/水(0.05%トリフルオロ酢酸);操作温度:64℃
;検出器:210nm)]。
[(3R,4R)-3-ヒドロキシ-4-メチル-6-(4-カルボキシベンジル)-N
-MeNle]-1-シクロスポリン
Figure 2022115963000075
[(3R,4R)-3-アセチルオキシ-4-メチル-6-(4-メトキシカルボニル
ベンジル)-N-MeNle]-1-シクロスポリン(0.25g、0.18mmol)
をメタノール(4ml)に溶解した。水(2ml)及び水酸化テトラメチルアンモニウム
五水和物(70mg)を添加した。混合物を室温で一晩撹拌した。次いで、大部分のメタ
ノールを蒸発させた。混合物のPHを酢酸で5に調整した。酢酸エチル(50ml)及び
ブライン(10ml)を添加し、混合物を分離した。有機層を硫酸マグネシウムで乾燥さ
せ、減圧下で蒸発させて、粗生成物[(3R,4R)-3-ヒドロキシ-4-メチル-6
-(4-カルボキシベンジル)-N-MeNle]-1-シクロスポリンを得た[分子式
:C681151114;正確な質量:1309.86;MS(m/z):131
0.61(M+1);HPLC RT:14.36分(C8逆相カラム:250mm;
アセトニトリル/水(0.05%トリフルオロ酢酸);操作温度:64℃;検出器:21
0nm)]。
[(3R,4R)-3-ヒドロキシ-4-メチル-6-(4-カルボキシベンジル)-N
-MeNle]-1-[α-メチレン-Sar]-3-シクロスポリン
Figure 2022115963000076
窒素下、-78℃でテトラヒドロフラン(50ml)中のジイソプロピルアミン(2.
05g、20.30mmol)の溶液に、n-ブチルリチウム(2.65M、7.7ml
、20.41mmol)を添加した。反応混合物を1時間撹拌した後、テトラヒドロフラ
ン(10ml)中の[(3R,4R)-3-ヒドロキシ-4-メチル-6-(4-カルボ
キシベンジル)-N-MeNle]-1-シクロスポリン(2.40g、1.20mmo
l)の溶液を添加した。混合物を-78℃で3時間撹拌した。反応混合物に二酸化炭素ガ
スを15分間吹き込んだ後、混合物を-78℃で更に1時間撹拌した。次いで冷却浴を除
去し、反応混合物を室温まで加温して未反応の二酸化炭素を排出させた。混合物を再び-
78℃に冷却し、クロロメチルクロロホルメート(3.00ml)を添加した。混合物を
撹拌し、一晩室温まで加温した。ブライン(5ml)を添加して、反応をクエンチした。
大部分のテトラヒドロフランを減圧下で除去した。酢酸エチル(80ml)及びブライン
(50ml)を添加し、混合物を分離した。有機層を硫酸マグネシウムで乾燥させ、減圧
下で蒸発させて、1.50gの粗生成物[(3R,4R)-3-ヒドロキシ-4-メチル
-6-(4-カルボキシベンジル)-N-MeNle]-1-[α-メチレン-Sar]
-3-シクロスポリンを得た[分子式:C691151114;正確な質量:13
21.86;MS(m/z):1322.55(M+1);HPLC RT:16.1
3分(C8逆相カラム:250mm;アセトニトリル/水(0.05%トリフルオロ酢酸
);操作温度:64℃;検出器:210nm)]。
[(3R,4R)-3-ヒドロキシ-4-メチル-6-(4-メトキシカルボニルベンジ
ル)-N-MeNle]-1-[α-メチレン-Sar]-3-シクロスポリン
Figure 2022115963000077
N,N-ジメチルホルムアミド(15ml)中の[(3R,4R)-3-ヒドロキシ-
4-メチル-6-(4-カルボキシベンジル)-N-MeNle]-1-[α-メチレン
-Sar]-3-シクロスポリン(1.32g、1.00mmol)の溶液に、炭酸カリ
ウム(0.38g、2.75mmol)及びヨードメタン(0.50g、3.52mmo
l)を添加した。混合物を室温で3時間撹拌した。酢酸エチル(100ml)及び水(5
0ml)を添加し、混合物を分離した。有機層を硫酸マグネシウムで乾燥させ、減圧下で
蒸発させた。残渣をクロマトグラフィ(ジクロロメタン/メタノール)で精製して、1.
60gの純粋な[(3R,4R)-3-ヒドロキシ-4-メチル-6-(4-メトキシカ
ルボニルベンジル)-N-MeNle]-1-[α-メチレン-Sar]-3-シクロス
ポリンを得た[分子式:C701171114;正確な質量:1335.88;M
S(m/z):1336.64(M+1);HPLC RT:18.03分(C8逆相
カラム:250mm;アセトニトリル/水(0.05%トリフルオロ酢酸);操作温度:
64℃;検出器:210nm)]。
[(3R,4R)-3-ヒドロキシ-4-メチル-6-(4-メトキシカルボニルベンジ
ル)-N-MeNle]-1-[(S)-(4-ヒドロキシブチルチオ)メチル-Sar
]-3-シクロスポリン
Figure 2022115963000078
メタノール(25ml)中の[(3R,4R)-3-ヒドロキシ-4-メチル-6-(
4-メトキシカルボニルベンジル)-N-MeNle]-1-[α-メチレン-Sar]
-3-シクロスポリン(0.60g、0.45mmol)の溶液に、4-メルカプト-1
-ブタノール(0.45g、4.25mmol)及び水酸化リチウム(0.10g、4.
25mmol)を添加した。反応混合物を室温で一晩撹拌した。大部分のメタノールを減
圧下で蒸発させた。酢酸エチル(60ml)及びブライン(30ml)を添加し、混合物
を分離した。有機層を硫酸マグネシウムで乾燥させ、減圧下で蒸発させた。残渣をクロマ
トグラフィ(ジクロロメタン/メタノール)で精製して、純粋な[(3R,4R)-3-
ヒドロキシ-4-メチル-6-(4-メトキシカルボニルベンジル)-N-MeNle]
-1-[(S)-(4-ヒドロキシブチルチオ)メチル-Sar]-3-シクロスポリン
を得た[分子式:C741271115S;正確な質量:1441.92;MS(
m/z):1422.65(M+1);HPLC RT:16.79分(C8逆相カラ
ム:250mm;アセトニトリル/水(0.05%トリフルオロ酢酸);操作温度:64
℃;検出器:210nm)]。
実施例3
[(3R,4R)-3-ヒドロキシ-4-メチル-6-(4-カルボキシベンジル)-N
-MeNle]-1-[(S)-(4-ヒドロキシブチルチオ)メチル-Sar]-3-
シクロスポリン
Figure 2022115963000079
メタノール(5ml)中の[(3R,4R)-3-ヒドロキシ-4-メチル-6-(4
-メトキシカルボニルベンジル)-N-MeNle]-1-[(S)-(4-ヒドロキシ
ブチルチオ)メチル-Sar]-3-シクロスポリン(85mg、0.06mmol)の
溶液に、水(5ml)中の水酸化リチウム(15mg)の溶液を添加した。反応混合物を
室温で一晩撹拌した。大部分のメタノールを減圧下で蒸発させた。1.0Nの塩酸で混合
物のpHを6に調整した。酢酸エチル(60ml)及びブライン(10ml)を添加し、
混合物を分離した。有機層を硫酸マグネシウムで乾燥させ、減圧下で蒸発させた。残渣を
精製して純粋な[(3R,4R)-3-ヒドロキシ-4-メチル-6-(4-カルボキシ
ベンジル)-N-MeNle]-1-[(S)-(4-ヒドロキシブチルチオ)メチル-
Sar]-3-シクロスポリンを得た[分子式:C731251115S;正確な
質量:1427.91;MS(m/z):1428.63(M+1);HPLC RT
:14.37分(C8逆相カラム:250mm;アセトニトリル/水(0.05%トリフ
ルオロ酢酸);操作温度:64℃;検出器:210nm)]。
実施例4
[(3R,4R)-3-ヒドロキシ-4-メチル-6-(3-アミノ)ベンジル-N-M
eNle]-1-[(S)-(4-ヒドロキシブチルチオ)メチル-Sar]-3-シク
ロスポリン
(3-ニトロベンジル)トリフェニルホスホニウムブロミド
Figure 2022115963000080
トルエン(60ml)に3-ニトロベンジルブロミド(5.00g、23.15mmo
l)及びトリフェニルホスフィン(6.06g、23.15mmol)を添加した。混合
物を撹拌し、一晩還流加熱した。室温に冷却した後、沈殿物を濾別し、トルエン及びヘキ
サンで洗浄し、真空中で乾燥させて、10.50gの生成物を得た[分子式:C25
BrNOP;正確な質量:477.05;MS(m/z):398.45(M+1)
-Br]。
[(3R,4R)-3-アセチルオキシ-4-メチル-6-(3-ニトロ-フェニルメチ
レン)-N-MeNle]-1-シクロスポリン
Figure 2022115963000081
窒素下、無水テトラヒドロフラン(90ml)中の(3-ニトロベンジル)トリフェニ
ルホスホニウムブロミド(2.40g、5.03mmol)の溶液に、ナトリウムビス(
トリメチルシリル)アミド(THF中1.0M、6ml、6.00mmol)を添加した
。反応混合物を室温で1時間撹拌し、-40℃に冷却した。無水テトラヒドロフラン(2
5ml)中の[(3R,4R)-3-アセチルオキシ-4-メチル-6-オキソ-N-M
eNle]-1-シクロスポリン(3.69g、3.00mmol)の溶液を添加した。
混合物を-30℃で更に2時間撹拌した。次いで飽和塩化アンモニウム溶液(20ml)
を添加して、反応をクエンチした。大部分のテトラヒドロフランを減圧下で蒸発させた。
酢酸エチル(150ml)及びブライン(50ml)を添加し、混合物を分離した。有機
層を硫酸マグネシウムで乾燥させ、減圧下で蒸発させた。残渣をクロマトグラフィ(ジク
ロロメタン/メタノール)により精製して、1.60gの純粋な[(3R,4R)-3-
アセチルオキシ-4-メチル-6-(3-ニトロフェニルメチレン)-N-MeNle]
-1-シクロスポリンを得た[分子式:C691141215;正確な質量:13
50.85;MS(m/z):1351.52(M+1)]。
[(3R,4R)-3-アセチルオキシ-4-メチル-6-(3-アミノ)ベンジル-N
-メチルアミノ]-1-シクロスポリン
Figure 2022115963000082
窒素下、メタノール(50ml)中の[(3R,4R)-3-アセチルオキシ-4-メ
チル-6-(3-ニトロフェニルメチレン)-N-MeNle]-1-シクロスポリン(
3.00g、2.22mmol)の溶液に、塩化ニッケル(II)六水和物(0.19g
、0.81mmol)を添加した。反応混合物を氷水浴に入れた。水素化ホウ素ナトリウ
ム(1.80g、47.33mmol)を4バッチにて2時間で添加した。混合物を0℃
で更に2時間撹拌した後、水(10ml)を添加した。大部分のメタノールを減圧下で蒸
発させた。酢酸エチル(50ml)及び飽和重炭酸ナトリウム溶液(50ml)を添加し
、混合物を分離した。有機層をブラインで洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥させ、減圧下
で蒸発させた。残渣をメタノール(30ml)に溶解した。パラジウム(炭素上10重量
%、20mg)及び酢酸(5滴)を添加した。混合物を、水素下、室温で2時間撹拌した
。混合物を濾過し、濾液を減圧下で蒸発させて、粗[(3R,4R)-3-アセチルオキ
シ-4-メチル-6-(3-アミノ)ベンジル-N-MeNle]-1-シクロスポリン
を得た[分子式:C691181213;正確な質量:1322.89;MS(
m/z):1323.73(M+1)]。
[(3R,4R)-3-ヒドロキシ-4-メチル-6-(3-アミノ)ベンジル-N-M
eNle]-1-シクロスポリン
Figure 2022115963000083
[(3R,4R)-3-アセチルオキシ-4-メチル-6-(3-アミノ)ベンジル-
N-MeNle]-1-シクロスポリン(2.60g、1.56mmol)をメタノール
(70ml)に溶解した。水(35ml)及び水酸化テトラメチルアンモニウム五水和物
(2.00g、11.01mmol)を添加した。混合物を室温で8時間撹拌した。次い
で、大部分のメタノールを蒸発させた。酢酸エチル(100ml)及びブライン(100
ml)を添加し、混合物を分離した。有機層を硫酸マグネシウムで乾燥させ、減圧下で蒸
発させた。残渣をクロマトグラフィ(ジクロロメタン/メタノール)で精製して、1.9
0gの純粋な[(3R,4R)-3-ヒドロキシ-4-メチル-6-(3-アミノフェニ
ル)メチル-N-MeNle]-1-シクロスポリンを得た[分子式:C67116
1212;正確な質量:1280.88;MS(m/z):1281.64(M+1)
]。
[(3R,4R)-3-ヒドロキシ-4-メチル-6-(3-(tert-ブトキシカル
ボニル)アミノ)ベンジル-N-MeNle]-1-シクロスポリン
Figure 2022115963000084
[(3R,4R)-3-ヒドロキシ-4-メチル-6-(3-アミノ)ベンジル-N-
MeNle]-1-シクロスポリン(0.80g、0.62mmol)をテトラヒドロフ
ラン(30ml)に溶解した。ジ-tert-ブチルジカーボネート(0.37g、1.
70mmol)を添加した。混合物を室温で2日間撹拌した。大部分のテトラヒドロフラ
ンを減圧下で蒸発させた。酢酸エチル(30ml)及びブライン(30ml)を添加し、
混合物を分離した。有機層を硫酸マグネシウムで乾燥させ、減圧下で蒸発させた。残渣を
クロマトグラフィにより精製して、750mの純粋な[(3R,4R)-3-ヒドロキシ
-4-メチル-6-(3-(tert-ブトキシカルボニル)アミノ)ベンジル-N-M
eNle]-1-シクロスポリンを得た[分子式:C721241214;正確な
質量:1380.94;MS(m/z):1381.65(M+1)]。
[(3R,4R)-3-ヒドロキシ-4-メチル-6-(3-(tert-ブトキシカル
ボニル)アミノ)ベンジル-N-MeNle]-1-[α-メチレン-Sar]-3-シ
クロスポリン
Figure 2022115963000085
窒素下、-78℃で、テトラヒドロフラン(50ml)中のジイソプロピルアミン(0
.71g、7.15mmol)の溶液に、n-ブチルリチウム(2.6.5M、2.70
ml、7.16mmol)を添加した。反応混合物を1時間撹拌した後、テトラヒドロフ
ラン(2ml)中の[(3R,4R)-3-ヒドロキシ-4-メチル-6-(3-(te
rt-ブトキシカルボニル)アミノ)ベンジル-N-MeNle]-1-シクロスポリン
(0.90g、0.65mmol)の溶液を添加した。混合物を-78℃で3時間撹拌し
た。反応混合物に二酸化炭素ガスを15分間吹き込んだ後、混合物を-78℃で更に1時
間撹拌した。次いで冷却浴を除去し、反応混合物を室温まで加温して未反応の二酸化炭素
を排出させた。混合物を-78℃に冷却し、クロロメチルクロロホルメート(1.20m
l)を添加した。混合物を撹拌し、一晩室温まで加温した。ブライン(5ml)を添加し
て、反応をクエンチした。大部分のテトラヒドロフランを減圧下で除去した。酢酸エチル
(50ml)及びブライン(50ml)を添加し、混合物を分離した。有機層を硫酸マグ
ネシウムで乾燥させ、減圧下で蒸発させた。残渣をクロマトグラフィ(ヘキサン/アセト
ン)により精製して、0.45gの純粋な[(3R,4R)-3-ヒドロキシ-4-メチ
ル-6-(3-(tert-ブトキシカルボニル)アミノ)ベンジル-N-MeNle]
-1-[α-メチレン-Sar]-3-シクロスポリンを得た[分子式:C73124
1214;正確な質量:1392.94;MS(m/z):1393.88(M+1
]。
[(3R,4R)-3-ヒドロキシ-4-メチル-6-(3-アミノ)ベンジル-N-M
eNle]-1-[α-メチレン-Sar]-3-シクロスポリン
Figure 2022115963000086
[(3R,4R)-3-ヒドロキシ-4-メチル-6-(3-(tert-ブトキシカ
ルボニル)アミノ)ベンジル-N-MeNle]-1-[α-メチレン-Sar]-3-
シクロスポリン(0.80g、0.57mmol)をジクロロメタン(15ml)に溶解
し、氷水浴に入れた。トリフルオロ酢酸(7ml)を添加した。混合物を室温で1時間撹
拌した。別のジクロロメタン(50ml)を添加した。混合物をブライン(30ml)及
び飽和重炭酸ナトリウム溶液(30ml)で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥させ、減圧
下で蒸発させた。残渣をクロマトグラフィ(ジクロロメタン/メタノール)により精製し
て、0.20gの純粋な[(3R,4R)-3-ヒドロキシ-4-メチル-6-(3-ア
ミノ)ベンジル-N-MeNle]-1-[α-メチレン-Sar]-3-シクロスポリ
ンを得た[分子式:C681161212;正確な質量:1292.88;MS(
m/z):1293.68(M+1)]。
[(3R,4R)-3-ヒドロキシ-4-メチル-6-(3-アミノ)ベンジル-N-M
eNle]-1-[(S)-(4-ヒドロキシブチルチオ)メチル-Sar]-シクロス
ポリン
Figure 2022115963000087
メタノール(10ml)中の[(3R,4R)-3-ヒドロキシ-4-メチル-6-(
3-アミノ)ベンジル-N-MeNle]-1-[α-メチレン-Sar]-3-シクロ
スポリン(0.20g、0.15mmol)の溶液に、4-メルカプト-1-ブタノール
(0.07g、0.66mmol)及び水酸化リチウム(19mg、0.79mmol)
を添加した。反応混合物を室温で一晩撹拌した。大部分のメタノールを減圧下で蒸発させ
た。酢酸エチル(30ml)及びブライン(30ml)を添加し、混合物を分離した。有
機層を硫酸マグネシウムで乾燥させ、減圧下で蒸発させた。残渣をクロマトグラフィ(ジ
クロロメタン/メタノール)により精製して、純粋な[(3R,4R)-3-ヒドロキシ
-4-メチル-6-(3-アミノ)ベンジル-N-MeNle]-1-[(S)-(4-
ヒドロキシブチルチオ)メチル-Sar]-3-シクロスポリンを得た[分子式:C72
1261213S;正確な質量:1398.93;MS(m/z):1399.6
2(M+1);HPLC RT:11.33分(C8逆相カラム:250mm;アセト
ニトリル/水(0.05%トリフルオロ酢酸);操作温度:64℃;検出器:210nm
)]。
実施例5
[(3R,4R)-3-ヒドロキシ-4-メチル-6-(3-(N,N-ジイソプロピル
アミノ)カルボニル)ベンジル-N-MeNle]-1-[(S)-(4-ヒドロキシブ
チルチオ)メチル-Sar]-3-シクロスポリン
(3-メトキシカルボニルベンジル)トリフェニルホスホニウムブロミド
Figure 2022115963000088
トルエン(60ml)に、メチル(3-ブロモメチル)ベンゾエート(6.00g、2
6.20mmol)及びトリフェニルホスフィン(6.86g、26.18mmol)を
添加した。混合物を撹拌し、一晩還流加熱した。室温に冷却した後、沈殿物を濾別し、ト
ルエン及びヘキサンで洗浄し、真空中で乾燥させて、11.05gの生成物を得た[分子
式:C2724BrOP;正確な質量:490.07;MS(m/z):411.2
5(M+1)-Br]。
[(3R,4R)-3-アセチルオキシ-4-メチル-6-(3-メトキシカルボニルフ
ェニル)メチレン-N-MeNle]-1-シクロスポリン
Figure 2022115963000089
窒素下、無水テトラヒドロフラン(120ml)中の(3-メトキシカルボニルベンジ
ル)トリフェニルホスホニウムブロミド(4.00g、8.14mmol)の混合物に、
ナトリウムビス(トリメチルシリル)アミド(THF中1.0M、10ml、10.00
mmol)を添加した。反応混合物を室温で1時間撹拌し、-40℃に冷却した。無水テ
トラヒドロフラン(25ml)中の[(3R,4R)-3-アセチルオキシ-4-メチル
-6-オキソ-N-MeNle]-1-シクロスポリン(5.00g、4.05mmol
)の溶液を添加した。混合物を-30℃で更に2時間撹拌した。次いで飽和塩化アンモニ
ウム溶液(20ml)を添加して、反応をクエンチした。大部分のテトラヒドロフランを
減圧下で蒸発させた。酢酸エチル(150ml)及びブライン(50ml)を添加し、混
合物を分離した。有機層を硫酸マグネシウムで乾燥させ、減圧下で蒸発させた。残渣をク
ロマトグラフィ(ジクロロメタン/メタノール)で精製して、2.00gの純粋な[(3
R,4R)-3-アセチルオキシ-4-メチル-6-(3-メトキシカルボニルフェニル
)メチレン-N-MeNle]-1-シクロスポリンを得た[分子式:C71117
1115;正確な質量:1363.87;MS(m/z):1364.61(M+1)
]。
[(3R,4R)-3-アセチルオキシ-4-メチル-6-(3-メトキシカルボニル)
ベンジル-N-MeNle]-1-シクロスポリン
Figure 2022115963000090
メタノール(50ml)中の[(3R,4R)-3-アセチルオキシ-4-メチル-6
-(3-メトキシカルボニルフェニル)メチレン-N-MeNle]-1-シクロスポリ
ン(2.00g、1.46mmol)の溶液に、パラジウム(炭素上10重量%、20m
g)及び酢酸(5滴)を添加した。混合物を、水素下、室温で2時間撹拌した。混合物を
濾過し、濾液を減圧下で蒸発させて、粗[(3R,4R)-3-アセチルオキシ-4-メ
チル-6-(3-メトキシカルボニル)ベンジル-N-MeNle]-1-シクロスポリ
ンを得た[分子式:C711191115;正確な質量:1365.89;MS(
m/z):1366.73(M+1)]。
[(3R.4R)-3-ヒドロキシ-4-メチル-6-(3-カルボキシ)ベンジル-N
-MeNle]-1-シクロスポリン
Figure 2022115963000091
[(3R,4R)-3-アセチルオキシ-4-メチル-6-(3-メトキシカルボニル
)ベンジル-N-MeNle]-1-シクロスポリン(0.25g、0.18mmol)
をメタノール(4ml)に溶解した。水(2ml)及び水酸化テトラメチルアンモニウム
五水和物(70mg)を添加した。混合物を室温で一晩撹拌した。次いで、大部分のメタ
ノールを蒸発させた。混合物のPHを酢酸で6に調整した。酢酸エチル(50ml)及び
ブライン(10ml)を添加し、混合物を分離した。有機層を硫酸マグネシウムで乾燥さ
せ、減圧下で蒸発させた。残渣を更に精製することなく次の工程に使用した。[(3R,
4R)-3-ヒドロキシ-4-メチル-6-(3-カルボキシ)ベンジル-N-MeNl
e]-1-シクロスポリン[分子式:C681151114;正確な質量:130
9.86;MS(m/z):1310.61(M+1)]。
[(3R,4R)-3-ヒドロキシ-4-メチル-6-(3-メトキシカルボニル)ベン
ジル-N-MeNle]-1-シクロスポリン
Figure 2022115963000092
N,N-ジメチルホルムアミド(25ml)中の[(3R,4R)-3-ヒドロキシ-
4-メチル-6-(3-カルボキシ)ベンジル-N-MeNle]-1-シクロスポリン
(1.80g、1.37mmol)の溶液に、炭酸カリウム(0.38g、2.75mm
ol)及びヨードメタン(0.50g、3.52mmol)を添加した。混合物を室温で
3時間撹拌した。酢酸エチル(100ml)及び水(50ml)を添加し、混合物を分離
した。有機層を硫酸マグネシウムで乾燥させ、減圧下で蒸発させた。残渣をクロマトグラ
フィ(ジクロロメタン/メタノール)で精製して、1.60gの純粋な[(3R,4R)
-3-ヒドロキシ-4-メチル-6-(3-メトキシカルボニル)ベンジル-N-MeN
le]-1-シクロスポリンを得た[分子式:C691171114;正確な質量
:1323.88;MS(m/z):1324.64(M+1)]。
[(3R,4R)-3-ヒドロキシ-4-メチル-6-((3-N,N-ジイソプロピル
アミノカルボニル))ベンジル-N-MeNle]-1-[α-メチレン-Sar]-3
-シクロスポリン
Figure 2022115963000093
窒素下、-78℃でテトラヒドロフラン(50ml)中のジイソプロピルアミン(1.
37g、13.30mmol)の溶液に、n-ブチルリチウム(2.65M、5ml、1
3.33mmol)を添加した。反応混合物を1時間撹拌した後、テトラヒドロフラン(
5ml)中の[(3R,4R)-3-ヒドロキシ-4-メチル-6-(3-メトキシカル
ボニル)ベンジル-N-MeNle]-1-シクロスポリン(1.60g、1.20mm
ol)の溶液を添加した。混合物を-78℃で3時間撹拌した。反応混合物に二酸化炭素
ガスを15分間吹き込んだ後、混合物を-78℃で更に1時間撹拌した。次いで冷却浴を
除去し、反応混合物を室温まで加温して未反応の二酸化炭素を排出させた。混合物を-7
8℃に冷却し、クロロメチルクロロホルメート(2.00ml)を添加した。混合物を撹
拌し、一晩室温まで加温した。ブライン(5ml)を添加して、反応をクエンチした。大
部分のテトラヒドロフランを減圧下で除去した。酢酸エチル(50ml)及びブライン(
50ml)を添加し、混合物を分離した。有機層を硫酸マグネシウムで乾燥させ、減圧下
で蒸発させた。残渣をクロマトグラフィ(ヘキサン/アセトン)で精製して0.60gの
純粋な[(3R,4R)-3-ヒドロキシ-4-メチル-6-(3-(N,N-ジイソプ
ロピルアミノ)カルボニル)ベンジル-N-MeNle]-1-[α-メチレン-Sar
]-3-シクロスポリンを得た[分子式:C751281213;正確な質量:1
404.97;MS(m/z):1405.67(M+1)]。
[(3R,4R)-3-ヒドロキシ-4-メチル-6-(3-(N,N-ジイソプロピル
アミノ)カルボニル)ベンジル-N-MeNle]-1-[(S)-(4-ヒドロキシブ
チルチオ)メチル-Sar]-3-シクロスポリン
Figure 2022115963000094
メタノール(25ml)中の[(3R,4R)-3-ヒドロキシ-4-メチル-6-(
3-(N,N-ジイソプロピルアミノ(diisopropyamino))カルボニル
)ベンジル-N-MeNle]-1-[α-メチレン-Sar]-の3-シクロスポリン
(0.60g、0.43mmol)の溶液に、4-メルカプト-1-ブタノール(0.4
5g、4.25mmol)及び水酸化リチウム(0.10g、4.25mmol)を添加
した。反応混合物を室温で一晩撹拌した。大部分のメタノールを減圧下で蒸発させた。酢
酸エチル(60ml)及びブライン(30ml)を添加し、混合物を分離した。有機層を
硫酸マグネシウムで乾燥させ、減圧下で蒸発させた。残渣をクロマトグラフィ(ジクロロ
メタン/メタノール)により精製して、純粋な[(3R,4R)-3-ヒドロキシ-4-
メチル-6-(3-(N,N-ジイソプロピルアミノ(diisopropyamino
))カルボニル)ベンジル-N-MeNle]-1-[(S)-(4-ヒドロキシブチル
チオ)メチル-Sar]-3-シクロスポリンを得た[分子式:C7913812
14S;正確な質量:1511.02;MS(m/z):1511.70(M+1)
HPLC RT:17.00分(C8逆相カラム:250mm;アセトニトリル/水(0
.05%トリフルオロ酢酸);操作温度:64℃;検出器:210nm)]。
実施例6
[(3R,4R)-3-ヒドロキシ-4-メチル-6-(3-カルボキシ)ベンジル-N
-MeNle]-1-[(S)-(4-ヒドロキシブチルチオ)メチル-Sar]-3-
シクロスポリン
[(3R,4R)-3-ヒドロキシ-4-メチル-6-(3-カルボキシ)ベンジル-N
-MeNle]-1-[α-メチレン-Sar]-3-シクロスポリン
Figure 2022115963000095
窒素下、-78℃でテトラヒドロフラン(50ml)中のジイソプロピルアミン(2.
05g、20.30mmol)の溶液に、n-ブチルリチウム(2.65M、7.7ml
、20.41mmol)を添加した。反応混合物を1時間撹拌した後、テトラヒドロフラ
ン(10ml)中の[(3R,4R)-3-ヒドロキシ-4-メチル-6-(3-カルボ
キシ)ベンジル-N-MeNle]-1-シクロスポリン(2.40g、1.20mmo
l)の溶液を添加した。混合物を-78℃で3時間撹拌した。反応混合物に二酸化炭素ガ
スを15分間吹き込んだ後、混合物を-78℃で更に1時間撹拌した。次いで冷却浴を除
去し、反応混合物を室温まで加温して未反応の二酸化炭素を排出させた。混合物を-78
℃に冷却し、クロロメチルクロロホルメート(3.00ml)を添加した。混合物を撹拌
し、一晩室温まで加温した。ブライン(5ml)を添加して、反応をクエンチした。大部
分のテトラヒドロフランを減圧下で除去した。酢酸エチル(80ml)及びブライン(5
0ml)を添加し、混合物を分離した。有機層を硫酸マグネシウムで乾燥させ、減圧下で
蒸発させて、1.50gの粗生成物[(3R,4R)-3-ヒドロキシ-4-メチル-6
-(3-カルボキシ)ベンジル-N-MeNle]-1-[α-メチレン-Sar]-3
-シクロスポリンを得た[分子式:C691151114;正確な質量:1321
.86;MS(m/z):1322.45(M+1)]。
[(3R,4R)-3-ヒドロキシ-4-メチル-6-(3-メトキシカルボニル)ベン
ジル-N-MeNle]-1-[α-メチレン-Sar]-3-シクロスポリン
Figure 2022115963000096
N,N-ジメチルホルムアミド(15ml)中の[(3R,4R)-3-ヒドロキシ-
4-メチル-6-(3-カルボキシ)ベンジル-N-MeNle]-1-[α-メチレン
-Sar]-3-シクロスポリン(1.32g、1.00mmol)の溶液に、炭酸カリ
ウム(0.38g、2.75mmol)及びヨードメタン(0.50g、3.52mmo
l)を添加した。混合物を室温で3時間撹拌した。酢酸エチル(100ml)及び水(5
0ml)を添加し、混合物を分離した。有機層を硫酸マグネシウムで乾燥させ、減圧下で
蒸発させた。残渣をクロマトグラフィ(ジクロロメタン/メタノール)で精製して、1.
60gの純粋な[(3R,4R)-3-ヒドロキシ-4-メチル-6-(3-メトキシカ
ルボニルベンジル)-N-MeNle]-1-[α-メチレン-Sar]-3-シクロス
ポリンを得た[分子式:C701171114;正確な質量:1335.88;M
S(m/z):1336.64(M+1)]。
[(3R,4R)-3-ヒドロキシ-4-メチル-6-(3-メトキシカルボニル)ベン
ジル-N-MeNle]-1-[(S)-(4-ヒドロキシブチルチオ)メチル-Sar
]-3-シクロスポリン
Figure 2022115963000097
メタノール(25ml)中の[(3R,4R)-3-ヒドロキシ-4-メチル-6-(
3-メトキシカルボニル)ベンジル-N-MeNle]-1-[α-メチレン-Sar]
-3-シクロスポリン(0.60g、0.45mmol)の溶液に、4-メルカプト-1
-ブタノール(0.45g、4.25mmol)及び水酸化リチウム(0.10g、4.
25mmol)を添加した。反応混合物を室温で一晩撹拌した。大部分のメタノールを減
圧下で蒸発させた。酢酸エチル(60ml)及びブライン(30ml)を添加し、混合物
を分離した。有機層を硫酸マグネシウムで乾燥させ、減圧下で蒸発させた。残渣をクロマ
トグラフィ(ジクロロメタン/メタノール)で精製して、純粋な[(3R,4R)-3-
ヒドロキシ-4-メチル-6-(3-メトキシカルボニル)ベンジル-N-MeNle]
-1-[(S)-(4-ヒドロキシブチルチオ)メチル-Sar]-3-シクロスポリン
を得た[分子式:C741271115S;正確な質量:1441.92;MS(
m/z):1422.65(M+1)]。
実施例7
[(3R,4R)-3-ヒドロキシ-4-メチル-6-(3-カルボキシ)ベンジル-N
-MeNle]-1-[(S)-(4-ヒドロキシブチルチオ)メチル-Sar]-3-
シクロスポリン
Figure 2022115963000098
メタノール(5ml)中の[(3R,4R)-3-ヒドロキシ-4-メチル-6-(3
-メトキシカルボニルベンジル)-N-MeNle]-1-[(S)-(4-ヒドロキシ
ブチルチオ)メチル-Sar]-3-シクロスポリン(85mg、0.06mmol)の
溶液に、水(5ml)中の水酸化リチウム(15mg)の溶液を添加した。混合物を室温
で一晩撹拌した。大部分のメタノールを減圧下で蒸発させた。1.0Nの塩酸で水性混合
物のPHを6に調整した。酢酸エチル(60ml)及びブライン(10ml)を添加し、
混合物を分離した。有機層を硫酸マグネシウムで乾燥させ、減圧下で蒸発させた。残渣を
精製して純粋な[(3R,4R)-3-ヒドロキシ-4-メチル-6-(3-カルボキシ
)ベンジル-N-MeNle]-1-[(S)-(4-ヒドロキシブチルチオ)メチル-
Sar]-3-シクロスポリンを得た[分子式:C731251115S;正確な
質量:1427.91;MS(m/z):1428.63(M+1);HPLC RT
:14.37分(C8逆相カラム:250mm;アセトニトリル/水(0.05%トリフ
ルオロ酢酸);操作温度:64℃;検出器:210nm)]。
実施例8
[(3R,4R)-3-ヒドロキシ-4-メチル-6-(2-ヒドロキシエチル)-N-
MeNle]-1-[(S)-(4-ヒドロキシブチルチオ)メチル-Sar]-3-シ
クロスポリン
[(3R,4R)-3-アセチルオキシ-4-メチル-(6-メトキシカルボニルメチレ
ン)-N-MeNle]-1-シクロスポリン
Figure 2022115963000099
窒素下、無水テトラヒドロフラン(100ml)中のメトキシカルボニルメチレントリ
フェニルホスホラン(6.20g、18.54mmol)の溶液に、[(3R,4R)-
3-アセチルオキシ-4-メチル-6-オキソ-N-MeNle]-1-シクロスポリン
(4.10g、3.33mmol)を添加した。混合物を撹拌し、6時間還流加熱した。
次いで飽和塩化アンモニウム溶液(20ml)を添加して、反応をクエンチした。大部分
のテトラヒドロフランを減圧下で蒸発させた。酢酸エチル(150ml)及びブライン(
50ml)を添加し、混合物を分離した。有機層を硫酸マグネシウムで乾燥させ、減圧下
で蒸発させた。残渣をクロマトグラフィ(ジクロロメタン/メタノール)で精製して、3
.60gの純粋な[(3R,4R)-3-アセチルオキシ-4-メチル-(6-メトキシ
カルボニルメチレン)-N-MeNle]-1-シクロスポリンを得た[分子式:C65
1131115;正確な質量:1287.84;MS(m/z):1288.61
(M+1);HPLC RT:16.43分。(C8逆相カラム:250mm;アセト
ニトリル/水(0.05%トリフルオロ酢酸);操作温度:64℃;検出器:210nm
)]。
[(3R,4R)-3-アセチルオキシ-4-メチル-6-(メトキシカルボニルメチル
)-N-MeNle]-1-シクロスポリン
Figure 2022115963000100
メタノール(100ml)中の[(3R,4R)-3-アセチルオキシ-4-メチル-
6-(メトキシカルボニルメチレン)-N-MeNle]-1-シクロスポリン(3.8
0g、2.95mmol)の溶液に、パラジウム(炭素上に10重量%、250mg)及
び酢酸(5滴)を添加した。混合物を室温で水素下、8時間撹拌した。混合物を濾過し、
濾液を減圧下で蒸発させて粗[(3R,4R)-3-アセチルオキシ-4-メチル-6-
(メトキシカルボニルメチル)-N-MeNle]-1-シクロスポリンを得た[分子式
:C651151115;正確な質量:1289.86;MS(m/z):129
0.59(M+1);HPLC RT:16.50分(C8逆相カラム:250mm;
アセトニトリル/水(0.05%トリフルオロ酢酸);操作温度:64℃;検出器:21
0nm)]。
[(3R,4R)-3-ヒドロキシ-4-メチル-6-(2-ヒドロキシエチル)-N-
MeNle]-1-シクロスポリン
Figure 2022115963000101
メタノール(100ml)中の[(3R,4R)-3-アセチルオキシ-4-メチル-
6-(メトキシカルボニルメチル)-N-MeNle]-1-シクロスポリン(3.50
g、2.71mmol)の溶液に、塩化セシウム(5.00g、29.78mmol)を
添加した。次いで、水素化ホウ素ナトリウム(10.00g、262.95mmol)を
30分で少しずつ添加した。混合物を室温で更に8時間撹拌した後、大部分のメタノール
を減圧下で蒸発させた。酢酸エチル(150ml)及び飽和重炭酸ナトリウム溶液(15
0ml)を添加し、混合物を分離した。有機層をブラインで洗浄し、硫酸マグネシウムで
乾燥させ、減圧下で蒸発させた。残渣をクロマトグラフィ(ジクロロメタン/メタノール
)で精製し、2.85gの[(3R,4R)-3-ヒドロキシ-4-メチル-6-(2-
ヒドロキシエチル)-N-MeNle]-1-シクロスポリンを得た[分子式:C62
1131113;正確な質量:1219.85;MS(m/z):1220.68(
M+1);HPLC RT:15.80分(C8逆相カラム:250mm;アセトニト
リル/水(0.05%トリフルオロ酢酸);操作温度:64℃;検出器:210nm)]
[(3R,4R)-3-ヒドロキシ-4-メチル-6-(2-ヒドロキシエチル)-N-
MeNle]-1-[α-メチレン-Sar]-3-シクロスポリン
Figure 2022115963000102
窒素下、-78℃でテトラヒドロフラン(80ml)中のジイソプロピルアミン(2.
56g、25.30mmol)の溶液に、n-ブチルリチウム(2.65M、9.60m
l、25.30mmol)を添加した。反応混合物を1時間撹拌した後、テトラヒドロフ
ラン(15ml)中の[(3R,4R)-3-ヒドロキシ-4-メチル-6-(2-ヒド
ロキシエチル)-N-MeNle]-1-シクロスポリン(2.85g、2.30mmo
l)の溶液を添加した。混合物を-78℃で3時間撹拌した。反応混合物に二酸化炭素ガ
スを15分間吹き込んだ後、混合物を-78℃で更に1時間撹拌した。次いで冷却浴を除
去し、反応混合物を室温まで加温して未反応の二酸化炭素を排出させた。混合物を-78
℃に冷却し、クロロメチルクロロホルメート(3.00ml)を添加した。混合物を撹拌
し、一晩室温まで加温した。ブライン(5ml)を添加して、反応をクエンチした。大部
分のテトラヒドロフランを減圧下で除去した。酢酸エチル(80ml)及びブライン(5
0ml)を添加し、混合物を分離した。有機層を硫酸マグネシウムで乾燥させ、減圧下で
蒸発させた。残渣をクロマトグラフィ(ジクロロメタン/メタノール)で精製し、1.0
gの生成物[(3R,4R)-3-ヒドロキシ-4-メチル-6-(2-ヒドロキシエチ
ル)-N-MeNle]-1-[α-メチレン-Sar]-3-シクロスポリンを得た[
分子式:C631131113;正確な質量:1231.85;MS(m/z):
1232.55(M+1);HPLC RT:15.14分(C8逆相カラム:250
mm;アセトニトリル/水(0.05%トリフルオロ酢酸);操作温度:64℃;検出器
:210nm)]。
[(3R,4R)-3-ヒドロキシ-4-メチル-6-(2-ヒドロキシエチル)-N-
MeNle]-1-[(S)-(4-ヒドロキシブチルチオ)メチル-Sar]-3-シ
クロスポリン
Figure 2022115963000103
メタノール(50ml)中の[(3R,4R)-3-ヒドロキシ-4-メチル-6-(
2-ヒドロキシエチル)-N-MeNle]-1-[α-メチレン-Sar]-3-シク
ロスポリン(0.60g、0.45mmol)の溶液に、4-メルカプト-1-ブタノー
ル(0.45g、4.25mmol)及び水酸化リチウム(0.10g、4.25mmo
l)を添加した。反応混合物を室温で一晩撹拌した。大部分のメタノールを減圧下で蒸発
させた。酢酸エチル(60ml)及びブライン(30ml)を添加し、混合物を分離した
。有機層を硫酸マグネシウムで乾燥させ、減圧下で蒸発させた。残渣をクロマトグラフィ
(ジクロロメタン/メタノール)により精製して、純粋な[(3R,4R)-3-ヒドロ
キシ-4-メチル-6-(2-ヒドロキシエチル)-N-MeNle]-1-[(S)-
(4ヒドロキシブチルチオ)メチル-Sar]-3-シクロスポリンを得た[分子式:C
671231114S;正確な質量:1337.90;MS(m/z):1338
.74(M+1);HPLC RT:12.98分(C8逆相カラム:250mm;ア
セトニトリル/水(0.05%トリフルオロ酢酸);操作温度:64℃;検出器:210
nm)]。
実施例9
[8-(2-アセトアミドエチル)-6,7-ジヒドロ-MeBmt]-1-[(R)-
2-メトキシメチル-Sar]-3-シクロスポリン
(3-シアノプロピル)トリフェニルホスホニウムブロミド
Figure 2022115963000104
トルエン(200ml)に、4-ブロモブチロニトリル(10ml、0.10mol)
及びトリフェニルホスフィン(36.23g、0.10mol)を添加した。混合物を撹
拌し、一晩還流加熱した。室温に冷却した後、沈殿物を濾別し、トルエン及びヘキサンで
洗浄し、真空中で乾燥させて、26.60gの生成物を得た[分子式:C2221NP
;正確な質量:330.14;MS(m/z):330.23(M)]。
[8-シアノメチル-3-アセチル-MeBmt]-1-シクロスポリン
Figure 2022115963000105
乾燥フラスコに、窒素下、(3-シアノプロピル)トリフェニルホスホニウムブロミド
(7.98g、19.50mmol)及び無水テトラヒドロフラン(60ml)を添加し
た。反応混合物を氷水浴に入れ、ナトリウムtert-ブトキシド(2.19g、22.
75mmol)を添加した。混合物を2時間撹拌した後、無水テトラヒドロフラン(20
ml)中の[(3R,4R)-3-アセチルオキシ-4-メチル-6-オキソ-N-Me
Nle]-1-シクロスポリン(4.00g、3.25mmol)の溶液を添加した。混
合物を0℃で更に5時間撹拌した。次いで飽和塩化アンモニウム溶液(20ml)を添加
して、反応をクエンチした。大部分のテトラヒドロフランを減圧下で蒸発させた。酢酸エ
チル(100ml)及びブライン(100ml)を添加し、混合物を分離した。有機層を
硫酸マグネシウムで乾燥させ、減圧下で蒸発させた。残渣をクロマトグラフィ(ジクロロ
メタン/メタノール)により精製して、2.00gの純粋な[8-シアノメチル-3-ア
セチル-MeBmt]-1-シクロスポリンを得た[分子式:C6611412
;正確な質量:1282.86;MS(m/z):1283.51(M+1)、13
05.73(M+Na);HPLC RT:16.50分(C8逆相カラム:250m
m;アセトニトリル/水(0.05%トリフルオロ酢酸);操作温度:64℃;検出器:
210nm)]。
[8-シアノメチル-MeBmt]-1-シクロスポリン
Figure 2022115963000106
[8-シアノメチル-3-アセチル-MeBmt]-1-シクロスポリン(2.00g
、1.56mmol)をメタノール(20ml)に溶解した。水(10ml)及び水酸化
テトラメチルアンモニウム五水和物(0.85g、4.68mmol)を添加した。混合
物を室温で2時間撹拌した。次いで、大部分のメタノールを蒸発させた。酢酸エチル(1
00ml)及びブライン(100ml)を添加し、混合物を分離した。有機層を硫酸マグ
ネシウムで乾燥させ、減圧下で蒸発させた。残渣をクロマトグラフィ(ジクロロメタン/
メタノール)により精製して、1.70gの純粋な[8-シアノメチル-MeBmt]-
1-シクロスポリンを得た[分子式:C641121212;正確な質量:124
0.85;MS(m/z):1241.54(M+1)、1263.73(M+Na)
;HPLC RT:14.80分(C8逆相カラム:250mm;アセトニトリル/水
(0.05%トリフルオロ酢酸);操作温度:64℃;検出器:210nm)]。
[8-(2-アミノエチル)-6,7-ジヒドロ-MeBmt]-1-シクロスポリン
Figure 2022115963000107
窒素下、メタノール(50ml)中の[8-シアノメチル-MeBmt]-1-シクロ
スポリン(2.00g、1.61mmol)の溶液に塩化ニッケル(II)六水和物(0
.19g、0.81mmol)を添加した。反応混合物を氷水浴に入れた。水素化ホウ素
ナトリウム(3.05g、80.50mmol)を4バッチにて2時間で添加した。混合
物を0℃で更に2時間撹拌した後、水(10ml)を添加した。大部分のメタノールを減
圧下で蒸発させた。酢酸エチル(50ml)及び飽和重炭酸ナトリウム溶液(50ml)
を添加し、混合物を分離した。有機層をブラインで洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥させ
、減圧下で蒸発させた。残渣をメタノール(30ml)に溶解した。パラジウム(炭素上
10重量%、20mg)及び酢酸(5滴)を添加した。混合物を、水素下、室温で2時間
撹拌した。混合物を濾過し、濾液を減圧下で蒸発させて、粗[8-(2-アミノエチル)
-6,7-ジヒドロ-MeBmt]-1-シクロスポリンを得た[分子式:C6411
1212;正確な質量:1246.90;MS(m/z):1247.69(M+
1);HPLC RT:11.13分(C8逆相カラム:250mm;アセトニトリル
/水(0.05%トリフルオロ酢酸);操作温度:64℃;検出器:210nm)]。
[8-(2-(tert-ブトキシカルボニル)アミノエチル)-6,7-ジヒドロ-M
eBmt]-1-シクロスポリン
Figure 2022115963000108
[8-(2-アミノエチル)-6,7-ジヒドロ-MeBmt]-1-シクロスポリン
(粗製、1.61mmol)をテトラヒドロフラン(20ml)に溶解した。飽和重炭酸
ナトリウム溶液(20ml)及びジ-tert-ブチルジカーボネート(0.39g、1
.77mmol)を添加した。混合物を室温で2時間撹拌した。大部分のテトラヒドロフ
ランを減圧下で蒸発させた。酢酸エチル(30ml)及びブライン(30ml)を添加し
、混合物を分離した。有機層を硫酸マグネシウムで乾燥させ、減圧下で蒸発させた。残渣
をクロマトグラフィ(ヘキサン/アセトン)で精製して、2.00gの純粋な[8-(2
-(tert-ブトキシカルボニル)アミノエチル)-6,7-ジヒドロ-MeBmt]
-1-シクロスポリンを得た[分子式:C691261214;正確な質量:13
46.95;MS(m/z):1347.54(M+1)、1369.78(M+Na
;HPLC RT:17.08分(C8逆相カラム:250mm;アセトニトリル/
水(0.05%トリフルオロ酢酸);操作温度:64℃;検出器:210nm)]。
[8-(2-(tert-ブトキシカルボニル)アミノエチル)-6,7-ジヒドロ-M
eBmt]-1-[(S)-2-メトキシカルボニル-Sar]-3-シクロスポリン
Figure 2022115963000109
窒素下、-78℃でテトラヒドロフラン(20ml)中のジイソプロピルアミン(1.
06ml、7.42mmol)の溶液に、n-ブチルリチウム(2.20M、3.38m
l、7.42mmol)を添加した。反応混合物を1時間撹拌した後、テトラヒドロフラ
ン(10mL)中の[8-(2-(tert-ブトキシカルボニル)アミノエチル)-6
,7-ジヒドロ-MeBmt]-1-シクロスポリン(1.00g、0.74mmol)
の溶液を10分かけて添加した。混合物を-78℃で2時間撹拌した。反応混合物に二酸
化炭素ガスを20分間吹き込んだ後、混合物を-78℃で更に1時間撹拌した。次いで冷
却浴を除去し、反応混合物を0℃までゆっくりと加温した。大部分のテトラヒドロフラン
を真空下、室温で除去した。残渣を飽和クエン酸溶液の添加によりクエンチし、水層のp
Hを1Nの塩酸で3~4に調整し、沈殿した油を酢酸エチル(100ml)で抽出した。
水層を酢酸エチル(100ml×3)で抽出した。合わせた酢酸エチル層をブラインで洗
浄し、硫酸マグネシウムで乾燥させ、減圧下で蒸発させて、0.50gの[8-(2-(
tert-ブトキシカルボニル)アミノエチル)-6,7-ジヒドロ-MeBmt]-1
-[(S)-2-カルボキシ-Sar]-3-シクロスポリンを得た[分子式:C70
1261216;正確な質量:1390.94;MS(m/z):1391.60(
M+1);HPLC RT:15.57分(C8逆相カラム:250mm;アセトニト
リル/水(0.05%トリフルオロ酢酸);操作温度:64℃;検出器:210nm)]
[8-(2-(tert-ブトキシカルボニル)アミノエチル)-6,7-ジヒドロ-
MeBmt]-1-[(S)-2-カルボキシ-Sar]-3-シクロスポリン(0.5
0g、0.36mmol)をアセトン(10ml)に溶解した。ヨードメタン(0.03
ml、0.54mmol)及び炭酸カリウム(0.08g、0.54mmol)を添加し
た。混合物を室温で2時間撹拌した。大部分のアセトンを減圧下で蒸発させた。次いで酢
酸エチル(40ml)及び水(40ml)を添加し、混合物を分離した。酢酸エチル層を
硫酸マグネシウムで乾燥させ、減圧下で蒸発させて、0.51gの粗[8-(2-(te
rt-ブトキシカルボニル)アミノエチル)-6,7-ジヒドロ-MeBmt]-1-[
(S)-2-メトキシカルボニル-Sar]-3-シクロスポリンを得た[分子式:C
1281216;正確な質量:1404.96;MS(m/z):1405.6
4(M+1)、1427.86(M+Na);HPLC RT:16.65分(C8
逆相カラム:250mm;アセトニトリル/水(0.05%トリフルオロ酢酸);操作温
度:64℃;検出器:210nm)]。
[8-(2-(tert-ブトキシカルボニル)アミノエチル)-6,7-ジヒドロ-M
eBmt]-1-[(R)-2-ヒドロキシメチル-Sar]-3-シクロスポリン
Figure 2022115963000110
[8-(2-(tert-ブトキシカルボニル)アミノエチル)-6,7-ジヒドロ-
MeBmt]-1-[(S)-2-メトキシカルボニル-Sar]-3-シクロスポリン
(0.51g、0.36mmol)をテトラヒドロフラン(10ml)に溶解した。水素
化ホウ素ナトリウム(0.68g、18.00mmol)及び塩化セシウム(0.49g
、1.51mmol)を添加した。混合物を室温で撹拌し、メタノール(10ml)を1
時間かけて滴下した。混合物を更に2時間撹拌した。大部分の溶媒を減圧下で蒸発させた
。次いで酢酸エチル(40ml)及び水(40ml)を添加し、混合物を分離した。酢酸
エチル層を硫酸マグネシウムで乾燥させ、減圧下で蒸発させて、0.50gの粗[8-(
2-(tert-ブトキシカルボニル)アミノエチル)-6,7-ジヒドロ-MeBmt
]-1-[(R)-2-ヒドロキシメチル-Sar]-3-シクロスポリンを得た[分子
式:C701281215;正確な質量:1376.96;MS(m/z):13
77.71(M+1)、1388.85(M+Na);HPLC RT:16.49
分(C8逆相カラム:250mm;アセトニトリル/水(0.05%トリフルオロ酢酸)
;操作温度:64℃;検出器:210nm)]。
[8-(2-アセトアミドエチル)-6,7-ジヒドロ-MeBmt]-1-[(R)-
2-ヒドロキシメチル-Sar]-3-シクロスポリン
Figure 2022115963000111
[8-(2-(tert-ブトキシカルボニル)アミノエチル)-6,7-ジヒドロ-
MeBmt]-1-[(R)-2-ヒドロキシメチル-Sar]-3-シクロスポリン(
0.50g、0.36mmol)をジクロロメタン(10ml)に溶解し、氷水浴に入れ
た。トリフルオロ酢酸(5ml)を添加した。混合物を室温で1時間撹拌した。別のジク
ロロメタン(20ml)を添加した。混合物をブライン(30ml)、飽和重炭酸ナトリ
ウム溶液(30ml)で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥させ、減圧下で蒸発させて、粗
[8-(2-アミノエチル)-6,7-ジヒドロ-MeBmt]1-[(R)-2-ヒド
ロキシメチル-Sar]-3-シクロスポリンを得た[分子式:C6512012
13;正確な質量:1276.91;MS(m/z):1277.75(M+1);H
PLC RT:9.13分(C8逆相カラム:250mm;アセトニトリル/水(0.0
5%トリフルオロ酢酸);操作温度:64℃;検出器:210nm)]。粗[8-(2-
アミノエチル)-6,7-ジヒドロ-MeBmt]-1-[(R)-2-ヒドロキシメチ
ル-Sar]-3-シクロスポリンをジクロロメタン(10ml)に溶解した。酢酸(0
.12ml、2.20mmol)、HBTU(0.41g、1.08mmol)、1-ヒ
ドロキシベンゾトリアゾール(0.15g、1.08mmol)、及びピリジン(0.5
0ml)を添加した。混合物を室温で2時間撹拌した。次いで、ジクロロメタン(30m
l)及びブライン(50ml)を添加し、分離した。ジクロロメタン層を硫酸マグネシウ
ムで乾燥させ、減圧下で蒸発させた。残渣をクロマトグラフィ(ジクロロメタン/メタノ
ール)により精製して、27mgの純粋な[8-(2-アセトアミドエチル)-6,7-
ジヒドロ-MeBmt]-1-[(R)-2-ヒドロキシメチル-Sar]-3-シクロ
スポリンを得た[分子式:C671221214;正確な質量:1318.92;
MS(m/z):1319.72(M+1)、1341.91(M+Na);HPL
C RT:14.12分(C8逆相カラム:250mm;アセトニトリル/水(0.05
%トリフルオロ酢酸);操作温度:64℃;検出器:210nm)]。
[8-(2-アセトアミドエチル)-6,7-ジヒドロ-MeBmt]-1-[(R)-
2-メトキシメチル-Sar]-3-シクロスポリン
Figure 2022115963000112
[8-(2-アセトアミドエチル)-6,7-ジヒドロ-MeBmt]-1-[(R)
-2-ヒドロキシメチル-Sar]-3-シクロスポリン(0.20g、0.15mmo
l)をベンゼン(10ml)に溶解した。ヨードメタン(0.21g、1.52mmol
)、テトラ-n-ブチルアンモニウムブロミド(0.49g、1.52mmol)、水酸
化ナトリウム(1.00g、2.50mmol)、及び水(2ml)を添加した。混合物
を室温で一晩撹拌した。次いで酢酸エチル(50ml)及びブライン(50ml)を添加
し、分離した。酢酸エチル層を硫酸マグネシウムで乾燥させ、減圧下で蒸発させた。残渣
をクロマトグラフィ(ジクロロメタン/メタノール)により精製して、60mgの純粋な
[8-(2-アセトアミドエチル)-6,7-ジヒドロ-MeBmt]-1-[(R)-
2-メトキシメチル-Sar]-3-シクロスポリンを得た[分子式:C68124
1214;正確な質量:1332.94;MS(m/z):1333.69(M+1)
、1355.86(M+Na);HPLC RT:16.18分(C8逆相カラム:
250mm;アセトニトリル/水(0.05%トリフルオロ酢酸);操作温度:64℃;
検出器:210nm)]。
実施例10
[8-(2-アセトアミドエチル)-6,7-ジヒドロ-MeBmt]-1-[(S)-
(4-ヒドロキシブチルチオ)メチル-Sar]-3-シクロスポリン
[8-(2-(tert-ブトキシカルボニル)アミノエチル)-6,7-ジヒドロ-M
eBmt]-1-[α-メチレン-Sar]-3-シクロスポリン
Figure 2022115963000113
窒素下、-78℃で、テトラヒドロフラン(40ml)中のジイソプロピルアミン(2
.11ml、14.85mmol)の溶液にn-ブチルリチウム(2.20M、6.75
ml、14.85mmol)を添加した。反応混合物を1時間撹拌した後、テトラヒドロ
フラン(15mL)中の[8-(2-(tert-ブトキシカルボニル)アミノエチル)
-6,7-ジヒドロ-MeBmt]-1-シクロスポリン(2.00g、1.48mmo
l)の溶液を10分かけて添加した。混合物を-78℃で2時間撹拌した。反応混合物に
二酸化炭素ガスを30分間吹き込んだ後、混合物を-78℃で更に1時間撹拌した。次い
で冷却浴を除去し、反応混合物を室温まで加温して未反応の二酸化炭素を排出させた。混
合物を-78℃に冷却し、クロロメチルクロロホルメート(1.32ml、14.85m
mol)を添加した。混合物を撹拌し、一晩室温まで加温した。ブライン(5ml)を添
加して、反応をクエンチした。大部分のテトラヒドロフランを減圧下で除去した。酢酸エ
チル(50ml)及びブライン(50ml)を添加し、混合物を分離した。有機層を硫酸
マグネシウムで乾燥させ、減圧下で蒸発させた。残渣をクロマトグラフィ(ヘキサン/ア
セトン)で精製して、0.60gの純粋な[8-(2-(tert-ブトキシカルボニル
)アミノエチル)-6,7-ジヒドロ-MeBmt]-1-[α-メチレン-Sar]-
3-シクロスポリンを得た[分子式:C701261214;正確な質量:135
8.95;MS(m/z):1359.59(M+1)、1381.81(M+Na)
;HPLC RT:18.44分(C8逆相カラム:250mm;アセトニトリル/水
(0.05%トリフルオロ酢酸);操作温度:64℃;検出器:210nm)]。
[8-(2-アセトアミドエチル)-6,7-ジヒドロ-MeBmt]-1-[α-メチ
レン-Sar]-3-シクロスポリン
Figure 2022115963000114
[8-(2-(tert-ブトキシカルボニル)アミノエチル)-6,7-ジヒドロ-
MeBmt]-1-[α-メチレン-Sar]-3-シクロスポリン(0.60g、0.
44mmol)をジクロロメタン(10ml)に溶解し、氷水浴に入れた。トリフルオロ
酢酸(5ml)を添加した。混合物を室温で1時間撹拌した。別のジクロロメタン(20
ml)を添加した。混合物をブライン(30ml)、飽和重炭酸ナトリウム溶液(30m
l)で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥させ、減圧下で蒸発させて、粗[8-(2-アミ
ノエチル)-6,7-ジヒドロ-MeBmt]1-[α-メチレン-Sar]-3-シク
ロスポリンを得た[分子式:C651181212;正確な質量:1258.90
;MS(m/z):1259.77(M+1)、1281.84(M+Na);HP
LC RT:13.00分(C8逆相カラム:250mm;アセトニトリル/水(0.0
5%トリフルオロ酢酸);操作温度:64℃;検出器:210nm)]。粗[8-(2-
アミノエチル)-6,7-ジヒドロ-MeBmt]-1-[α-メチレン-Sar]-3
-シクロスポリンをジクロロメタン(10ml)に溶解した。酢酸(0.12ml、2.
20mmol)、HBTU(0.50g、1.32mmol)、1-ヒドロキシベンゾト
リアゾール(0.18g、1.32mmol)、及びピリジン(1ml)を添加した。混
合物を室温で1時間撹拌した。次いで、ジクロロメタン(30ml)及びブライン(50
ml)を添加し、分離した。ジクロロメタン層を、硫酸マグネシウムで乾燥させ、減圧下
で蒸発させた。残渣をクロマトグラフィ(ジクロロメタン/メタノール)で精製して、0
.30gの純粋な[8-(2-アセトアミドエチル)-6,7-ジヒドロ-MeBmt]
-1-[α-メチレン-Sar]-3-シクロスポリンを得た[分子式:C67120
1213;正確な質量:1300.91;MS(m/z):1301.66(M+1
、1323.92(M+Na);HPLC RT:17.41分(C8逆相カラム
:250mm;アセトニトリル/水(0.05%トリフルオロ酢酸);操作温度:64℃
;検出器:210nm)]。
[8-(2-アセトアミドエチル)-6,7-ジヒドロ-MeBmt]-1-[(S)-
(4-ヒドロキシブチルチオ)メチル-Sar]-3-シクロスポリン
Figure 2022115963000115
メタノール(10ml)中の[8-(2-アセトアミドエチル)-6,7-ジヒドロ-
MeBmt]-1-[α-メチレン-Sar]-3-シクロスポリン(0.30g、0.
23mmol)の溶液に、4-メルカプト-1-ブタノール(0.14ml、1.38m
mol)及び水酸化リチウム(0.06g、2.31mmol)を添加した。反応混合物
を室温で5時間撹拌した。大部分のメタノールを減圧下で蒸発させた。酢酸エチル(30
ml)及びブライン(30ml)を添加し、混合物を分離した。有機層を硫酸マグネシウ
ムで乾燥させ、減圧下で蒸発させた。残渣をクロマトグラフィ(ヘキサン/アセトン90
/10から75/25)で精製して、14mgの純粋な[8-(2-アセトアミドエチル
)-6,7-ジヒドロ-MeBmt]-1-[(S)-(4-ヒドロキシブチルチオ)メ
チル-Sar]-3-シクロスポリンを得た[分子式:C711301214S;
正確な質量:1406.95;MS(m/z):1407.70(M+1)、1429
.89(M+Na);HPLC RT:15.02分(C8逆相カラム:250mm;
アセトニトリル/水(0.05%トリフルオロ酢酸);操作温度:64℃;検出器:21
0nm)]。
実施例11
[8-(2-ヒドロキシエチル)-6,7-ジヒドロ-MeBmt]-1-[(S)-(
4-ヒドロキシブチルチオ)メチル-Sar]-3-シクロスポリン
(4-エトキシ-4-オキソブチル)トリフェニルホスホニウムブロミド
Figure 2022115963000116
トルエン(200ml)に4-ブロモ酪酸エチル(14.40ml、0.10mol)
及びトリフェニルホスフィン(26.29g、0.10mol)を添加した。混合物を撹
拌し、24時間還流加熱した。室温に冷却した後、混合物を室温で週末の間撹拌した。沈
殿物を濾別し、トルエン及びヘキサンで洗浄し、真空中で乾燥させて、20.0gの生成
物を得た[分子式:C2426 ;正確な質量:377.17;MS(m/z):
377.20(M)]。
[8-(2-エトキシ-2-オキソエチル)-3-アセチル-MeBmt]-1-シクロ
スポリン
Figure 2022115963000117
乾燥フラスコに、窒素下、(4-エトキシ-4-オキソブチル)トリフェニルホスホニ
ウムブロミド(8.88g、19.48mmol)及び無水テトラヒドロフラン(60m
l)を添加した。反応混合物を氷水浴に入れ、ナトリウムtert-ブトキシド(2.1
8g、22.74mmol)を添加した。混合物を2時間撹拌した後、無水テトラヒドロ
フラン溶液(20ml)中の[(3R,4R)-3-アセチルオキシ-4-メチル-6-
オキソ-N-MeNle]-1-シクロスポリン(4.00g、3.25mmol)の溶
液を添加した。混合物を0℃で更に5時間撹拌した。大部分のテトラヒドロフランを減圧
下で蒸発させた。ジクロロメタン(100ml)及びブライン(100ml)を添加して
、混合物を分離した。有機層を硫酸マグネシウムで乾燥させ、減圧下で蒸発させた。残渣
をクロマトグラフィ(ジクロロメタン/メタノール)で精製し、2.82gの[8-(2
-エトキシ-2-オキソエチル)-3-アセチル-MeBmt]-1-シクロスポリンを
得た[分子式:C681191115;2.82g;正確な質量:1329.89
;MS(m/z):1330.51(M+1)、1352.69(M+Na);HP
LC RT:17.72分(C8逆相カラム:250mm;アセトニトリル/水(0.0
5%トリフルオロ酢酸);操作温度:64℃;検出器:210nm)]。
[8-(2-ヒドロキシエチル)-MeBmt]-1-シクロスポリン
Figure 2022115963000118
[8-(2-エトキシ-2-オキソエチル)-3-アセチル-MeBmt]-1-シク
ロスポリン(2.82g、2.12mmol)をテトラヒドロフラン(40ml)に溶解
した。水素化ホウ素ナトリウム(8.02g、212.04mmol)及び塩化セシウム
(3.56g、21.20mmol)を添加した。混合物を室温で撹拌し、メタノール(
40ml)を2時間で滴下した。混合物を更に3時間撹拌した。大部分の溶媒を減圧下で
蒸発させた。次いで酢酸エチル(100ml)及び水(100ml)を添加し、混合物を
分離した。酢酸エチル層を硫酸マグネシウムで乾燥させ、減圧下で蒸発させた。残渣をク
ロマトグラフィ(ジクロロメタン/メタノール)で精製して、2.70gの[8-(2-
ヒドロキシエチル)-MeBmt]-1-シクロスポリンを得た[分子式:C6411
1113;正確な質量:1245.87;MS(m/z):1246.56(M+
1)、1413.96(M+Na);HPLC RT:14.15分(C8逆相カラ
ム:250mm;アセトニトリル/水(0.05%トリフルオロ酢酸);操作温度:64
℃;検出器:210nm)]。
[8-(2-ヒドロキシエチル)-6,7-ジヒドロ-MeBmt]-1-シクロスポリ

Figure 2022115963000119
[8-(2-ヒドロキシエチル)-MeBmt]-1-シクロスポリン(2.70g、
2.17mmol)をメタノール(50ml)に溶解した。パラジウム(炭素上10重量
%、50mg)及び酢酸(6滴)を添加した。混合物を室温で水素下、一晩撹拌した。混
合物を濾過し、濾液を減圧下で蒸発させて、1.50gの粗[8-(2-ヒドロキシエチ
ル)-6,7-ジヒドロ-MeBmt]-1-シクロスポリンを得た[分子式:C64
1171113;正確な質量:1247.88;MS(m/z):1248.66(
M+1)、1270.77(M+Na);HPLC RT:14.32分(C8逆相
カラム:250mm;アセトニトリル/水(0.05%トリフルオロ酢酸);操作温度:
64℃;検出器:210nm)]。
[8-(2-ヒドロキシエチル)-6,7-ジヒドロ-MeBmt]-1-[α-メチレ
ン-Sar]-3-シクロスポリン
Figure 2022115963000120
窒素下、-78℃で、テトラヒドロフラン(40ml)中のジイソプロピルアミン(1
.87ml、13.23mmol)の溶液にn-ブチルリチウム(2.65M、5.00
ml、13.23mmol)を添加した。反応混合物を1時間撹拌した後、テトラヒドロ
フラン(15ml)中の[8-(2-ヒドロキシエチル)-6,7-ジヒドロ-MeBm
t]-1-シクロスポリン(1.50g、1.20mmol)の溶液を10分かけて添加
した。混合物を-78℃で2時間撹拌した。反応混合物に二酸化炭素ガスを30分間吹き
込んだ後、混合物を-78℃で更に1時間撹拌した。次いで冷却浴を除去し、反応混合物
を室温まで加温して未反応の二酸化炭素を排出させた。混合物を-78℃に冷却し、クロ
ロメチルクロロホルメート(1.07ml、12.03mmol)を添加した。混合物を
撹拌し、一晩室温まで加温した。ブライン(5ml)を添加して、反応をクエンチした。
大部分のテトラヒドロフランを減圧下で除去した。酢酸エチル(50ml)及びブライン
(50ml)を添加し、混合物を分離した。有機層を硫酸マグネシウムで乾燥させ、減圧
下で蒸発させた。残渣をクロマトグラフィ(ヘキサン/アセトン)で精製して、0.50
gの純粋な[8-(2-ヒドロキシエチル)-6,7-ジヒドロ-MeBmt]-1-[
α-メチレン-Sar]-3-シクロスポリンを得た[分子式:C6511711
13;正確な質量:1259.88;MS(m/z):1260.61(M+1)、1
282.78(M+Na);HPLC RT:16.09分(C8逆相カラム:250
mm;アセトニトリル/水(0.05%トリフルオロ酢酸);操作温度:64℃;検出器
:210nm)]。
[8-(2-ヒドロキシエチル)-6,7-ジヒドロ-MeBmt]-1-[(S)-(
4-ヒドロキシブチルチオ)メチル-Sar]-3-シクロスポリン
Figure 2022115963000121
メタノール(10ml)中の[8-(2-ヒドロキシエチル)-6,7-ジヒドロ-M
eBmt]-1-[α-メチレン-Sar]-3-シクロスポリン(0.50g、0.4
0mmol)の溶液に、4-メルカプト-1-ブタノール(0.25ml、2.38mm
ol)及び水酸化リチウム(0.10g、4.00mmol)を添加した。反応混合物を
室温で4時間撹拌した。大部分のメタノールを減圧下で蒸発させた。酢酸エチル(30m
l)及びブライン(30ml)を添加し、混合物を分離した。有機層を硫酸マグネシウム
で乾燥させ、減圧下で蒸発させた。残渣をクロマトグラフィ(ヘキサン/アセトン)によ
り精製して、80mgの純粋な[8-(2-ヒドロキシエチル)-6,7-ジヒドロ-M
eBmt]-1-[(S)-(4-ヒドロキシブチルチオ)メチル-Sar]-3-シク
ロスポリンを得た[分子式:C691271114S;正確な質量:1365.9
3;MS(m/z):1366.64(M+1)、1388.84(M+Na):H
PLC RT:13.94分(C8逆相カラム:250mm;アセトニトリル/水(0.
05%トリフルオロ酢酸);操作温度:64℃;検出器:210nm)]。
実施例12
[8-(2-(2-エトキシ-2-オキソエチル)アミノ)エチル-6,7-ジヒドロ-
MeBmt]-1-[(S)-(4-ヒドロキシブチルチオ)メチル-Sar]-3-シ
クロスポリン(12a)及び[8-(2-ビス(2-エトキシ-2-オキソエチル)アミ
ノ)エチル-6,7-ジヒドロ-MeBmt]-1-[(S)-(4-ヒドロキシブチル
チオ)メチル-Sar]-3-シクロスポリン(12b)
[8-(2-(tert-ブトキシカルボニル)アミノエチル)-6,7-ジヒドロ-M
eBmt]-1-[(S)-(4-ヒドロキシブチルチオ)メチル-Sar]-3-シク
ロスポリン
Figure 2022115963000122
メタノール(15ml)中の[8-(2-(tert-ブトキシカルボニル)アミノエ
チル)-6,7-ジヒドロ-MeBmt]-1-[α-メチレン-Sar]-3-シクロ
スポリン(0.25g、0.18mmol)の溶液に、4-メルカプト-1-ブタノール
(0.12ml、1.10mmol)及び水酸化リチウム(0.04g、1.84mmo
l)を添加した。反応混合物を室温で一晩撹拌した。大部分のメタノールを減圧下で蒸発
させた。酢酸エチル(30ml)及びブライン(30ml)を添加し、混合物を分離した
。有機層を硫酸マグネシウムで乾燥させ、減圧下で蒸発させた。残渣をクロマトグラフィ
(ヘキサン/アセトン90/10から75/25)により精製して、100mgの純粋な
[8-(2-(tert-ブトキシカルボニル)アミノエチル)-6,7-ジヒドロ-M
eBmt]-1-[(S)-(4-ヒドロキシブチルチオ)メチル-Sar]-3-シク
ロスポリンを得た[分子式:C741361215S;正確な質量:1465.0
0;MS(m/z):1465.53(M+1)、1487.84(M+Na):H
PLC RT:16.77分(C8逆相カラム:250mm;アセトニトリル/水(0.
05%トリフルオロ酢酸);操作温度:64℃;検出器:210nm)]。
[8-(2-アミノエチル)-6,7-ジヒドロ-MeBmt]-1-[(S)-(4-
ヒドロキシブチルチオ)メチル-Sar]-3-シクロスポリン
Figure 2022115963000123
[8-(2-(tert-ブトキシカルボニル)アミノエチル)-6,7-ジヒドロ-
MeBmt]-1-[(S)-(4-ヒドロキシブチルチオ)メチル-Sar]-3-シ
クロスポリン(0.10g、0.07mmol)をジクロロメタン(8ml)に溶解し、
氷水浴に入れた。トリフルオロ酢酸(4ml)を添加した。混合物を0℃で2時間撹拌し
た。別のジクロロメタン(10ml)を添加した。混合物をブライン(30ml)、飽和
重炭酸ナトリウム溶液(30ml)で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥させ、減圧下で蒸
発させて、粗[8-(2-アミノエチル)-6,7-ジヒドロ-MeBmt]-1-[(
S)-(4-ヒドロキシブチルチオ)メチル-Sar]-3-シクロスポリンを得た[分
子式:C691281213S;正確な質量:1364.94;MS(m/z):
1365.75(M+1);HPLC RT:10.57分(C8逆相カラム:250
mm;アセトニトリル/水(0.05%トリフルオロ酢酸);操作温度:64℃;検出器
:210nm)]。
[8-(2-(2-エトキシ-2-オキソエチル)アミノ)エチル-6,7-ジヒドロ-
MeBmt]-1-[(S)-(4-ヒドロキシブチルチオ)メチル-Sar]-3-シ
クロスポリン(12a)及び[8-(2-ビス(2-エトキシ-2-オキソエチル)アミ
ノ)エチル-6,7-ジヒドロ-MeBmt]-1-[(S)-(4-ヒドロキシブチル
チオ)メチル-Sar]-3-シクロスポリン(12b)
Figure 2022115963000124
最終工程からの粗[8-(2-アミノエチル)-6,7-ジヒドロ-MeBmt]-1
-[(S)-(4-ヒドロキシブチルチオ)メチル-Sar]-3-シクロスポリンをジ
クロロメタン(10ml)に溶解した。ブロモ酢酸エチル(48mg、0.34mmol
)及びトリエチルアミン(0.50ml)を添加した。混合物を撹拌し、3時間還流加熱
した。次いで、ジクロロメタン(30ml)及びブライン(50ml)を添加し、分離し
た。ジクロロメタン層を、硫酸マグネシウムで乾燥させ、減圧下で蒸発させた。残渣をク
ロマトグラフィ(ジクロロメタン/メタノール)で精製して、10mgの[8-(2-(
(2-エトキシ-2-オキソエチル)アミノ)エチル)-6,7-ジヒドロ-MeBmt
]-1-[(S)-(4-ヒドロキシブチルチオ)メチル-Sar]-3-シクロスポリ
ンを得た[分子式:C731341215S;正確な質量:1450.98;MS
(m/z):1451.70(M+1)、1473.87(M+Na);HPLC
RT:12.23分(C8逆相カラム:250mm;アセトニトリル/水(0.05%ト
リフルオロ酢酸);操作温度:64℃;検出器:210nm)]及び30mgの[8-(
2-(ビス(2-エトキシ-2-オキソエチル)アミノ)エチル)-6,7-ジヒドロ-
MeBmt]-1-[(S)-(4-ヒドロキシブチルチオ)メチル-Sar]-3-シ
クロスポリンを得た[分子式:C771401217S;正確な質量:1537.
02;MS(m/z):1337.70(M+1)、1559.90(M+Na)
HPLC RT:14.42分(C8逆相カラム:250mm;アセトニトリル/水(0
.05%トリフルオロ酢酸);操作温度:64℃;検出器:210nm)]。
実施例13
[8-(2-(カルボキシメチル)アミノ)エチル-6,7-ジヒドロ-MeBmt]-
1-[(S)-(4-ヒドロキシブチルチオ)メチル-Sar]-3-シクロスポリン
Figure 2022115963000125
[8-(2-(2-エトキシ-2-オキソエチル)アミノ)エチル-6,7-ジヒドロ
-MeBmt]-1-[(S)-(4-ヒドロキシブチルチオ)メチル-Sar]-3-
シクロスポリン(10mg、6.9×10-3mmol)をメタノール(3ml)に溶解
した。水酸化リチウム(2mg、0.08mmol)及び水(3ml)を添加した。混合
物を室温で1時間撹拌した。次いで、大部分のメタノールを減圧下で蒸発させた。酢酸エ
チル(10ml)及びブライン(10ml)を添加し、塩酸溶液(1.0N)を添加する
ことによって水層のpHを3に調整した。分離後、酢酸エチル層を硫酸マグネシウムで乾
燥させ、減圧下で蒸発させた。残渣をクロマトグラフィで精製し、[8-(2-((カル
ボキシメチル)アミノ)エチル)-6,7-ジヒドロ-MeBmt]-1-[(S)-(
4-ヒドロキシブチルチオ)メチル-Sar]-3-シクロスポリンを得た[分子式:C
711301215S;正確な質量:1422.95;MS(m/z):1423
.59(M+1)、1445.84(M+Na);HPLC RT:10.41分(
C8逆相カラム:250mm;アセトニトリル/水(0.05%トリフルオロ酢酸);操
作温度:64℃;検出器:210nm)]。
実施例14
[8-(2-ビス(カルボキシメチル)アミノ)エチル-6,7-ジヒドロ-MeBmt
]-1-[(S)-(4-ヒドロキシブチルチオ)メチル-Sar]-3-シクロスポリ

Figure 2022115963000126
[8-(2-ビス(2-エトキシ-2-オキソエチル)アミノ)エチル-6,7-ジヒ
ドロ-MeBmt]-1-[(S)-(4-ヒドロキシブチルチオ)メチル-Sar]-
3-シクロスポリン(30mg、0.02mmol)をメタノール(3ml)に溶解した
。水酸化リチウム(6mg、0.23mmol)及び水(3ml)を添加した。混合物を
室温で1時間撹拌した。次いで、大部分のメタノールを減圧下で蒸発させた。酢酸エチル
(10ml)及びブライン(10ml)を添加し、塩酸溶液(1.0N)を添加すること
によって水層のpHを3に調整した。分離後、酢酸エチル層を硫酸マグネシウムで乾燥さ
せ、減圧下で蒸発させた。残渣をクロマトグラフィで精製し、[8-(2-(ビス(カル
ボキシメチル)アミノ)エチル)-6,7-ジヒドロ-MeBmt]-1-[(S)-(
4-ヒドロキシブチルチオ)メチル-Sar]-3-シクロスポリンを得た[分子式:C
731321217S;正確な質量:1480.96;MS(m/z):1481
.70(M+1)、1503.87(M+Na);HPLC RT:9.88分(C
8逆相カラム:250mm;アセトニトリル/水(0.05%トリフルオロ酢酸);操作
温度:64℃;検出器:210nm)]。
実施例15
[8-(2-(4-(メトキシカルボニル)ベンジル)アミノ]エチル-6,7-ジヒド
ロ-MeBmt]-1-[(S)-(4-ヒドロキシブチルチオ)メチル-Sar]-3
-シクロスポリン
Figure 2022115963000127
[8-(2-アミノエチル)-6,7-ジヒドロ-MeBmt]-1-[(S)-(4
-ヒドロキシブチルチオ)メチル-Sar]-3-シクロスポリン(0.50g、0.3
7mmol)をジクロロメタン(50ml)に溶解した。4-メチル-4-ホルミルベン
ゾエート(0.08g、0.46mmol)、テトラメチルアンモニウムトリアセトキシ
ボロヒドリド(0.12g、0.46mmol)、及び酢酸(5滴)を添加した。混合物
を室温で1時間撹拌した。次いで、ジクロロメタン(30ml)及び飽和重炭酸ナトリウ
ム溶液(50ml)を添加し、分離した。ジクロロメタン層を、硫酸マグネシウムで乾燥
させ、減圧下で蒸発させた。残渣をクロマトグラフィ(ジクロロメタン/メタノール)に
より精製して、140mgの[8-(2-(4-(メトキシカルボニル)ベンジル)アミ
ノ)エチル-6,7-ジヒドロ-MeBmt]-1-[(S)-(4-ヒドロキシブチル
チオ)メチル-Sar]-3-シクロスポリンを得た[分子式:C7813612
15S;正確な質量:1513.00;MS(m/z):1513.77(M+1)
1535.80(M+Na);HPLC RT:13.40分(C8逆相カラム:25
0mm;アセトニトリル/水(0.05%トリフルオロ酢酸);操作温度:64℃;検出
器:210nm)]。
実施例16
[8-(2-(4-カルボキシベンジル)アミノ)エチル)-6,7-ジヒドロ-MeB
mt]-1-[(S)-(4-ヒドロキシブチルチオ)メチル-Sar]-3-シクロス
ポリン
Figure 2022115963000128
[8-(2-(4-(メトキシカルボニル)ベンジル)アミノ)エチル-6,7-ジヒ
ドロ-MeBmt]-1-[(S)-(4-ヒドロキシブチルチオ)メチル-Sar]-
3-シクロスポリン(0.14g、0.09mmol)をメタノール(5ml)に溶解し
た。水酸化リチウム(0.01g、0.40mmol)及び水(5ml)を添加した。混
合物を室温で2時間撹拌した。次いで、大部分のメタノールを減圧下で蒸発させた。酢酸
エチル(10ml)及びブライン(10ml)を添加し、塩酸溶液(1.00N)を添加
することによって水層のpHを3に調整した。分離後、酢酸エチル層を硫酸マグネシウム
で乾燥させ、減圧下で蒸発させた。残渣をクロマトグラフィで精製し、[8-(2-(4
-カルボキシベンジル)アミノ)エチル-6,7-ジヒドロ-MeBmt]-1-[(S
)-(4-ヒドロキシブチルチオ)メチル-Sar]-3-シクロスポリンを得た[分子
式:C771341215S;正確な質量:1498.98;MS(m/z):1
499.62(M+1)、1521.77(M+Na);HPLC RT:11.7
6分(C8逆相カラム:250mm;アセトニトリル/水(0.05%トリフルオロ酢酸
);操作温度:64℃;検出器:210nm)]。
実施例17
[8-(2-(4-(ジメチルカルバモイル))ベンジル)アミノ]エチル-6,7-ジ
ヒドロ-MeBmt]-1-[(S)-(4-ヒドロキシブチルチオ)メチル-Sar]
-3-シクロスポリン
Figure 2022115963000129
[8-(2-(4-カルボキシベンジル)アミノ)エチル-6,7-ジヒドロ-MeB
mt]-1-[(S)-(4-ヒドロキシブチルチオ)メチル-Sar]-3-シクロス
ポリン(0.13g、0.09mmol)をジクロロメタン(10ml)に溶解した。ジ
エチルアミン塩酸塩(0.04、0.45mmol)、HBTU(0.10g、0.27
mmol)、1-ヒドロキシベンゾトリアゾール(0.04g、0.27mmol)、及
びトリエチルアミン(0.5ml)を添加した。混合物を室温で2時間撹拌した。次いで
、ジクロロメタン(30ml)及びブライン(50ml)を添加し、分離した。ジクロロ
メタン層を、硫酸マグネシウムで乾燥させ、減圧下で蒸発させた。残渣をクロマトグラフ
ィで精製し、[8-(2-(4-(ジメチルカルバモイル))ベンジル)アミノ]エチル
-6,7-ジヒドロ-MeBmt]-1-[(S)-(4-ヒドロキシブチルチオ)メチ
ル-Sar]-3-シクロスポリンを得た[分子式:C791391314S;正
確な質量:1526.03;MS(m/z):1526.72(M+1)、1548.
84(M+Na):HPLC RT:11.90分(C8逆相カラム:250mm;ア
セトニトリル/水(0.05%トリフルオロ酢酸);操作温度:64℃;検出器:210
nm)]。
実施例18
[8-(2-ビス(4-(メトキシカルボニル)ベンジル)アミノ))エチル-6,7-
ジヒドロ-MeBmt]-1-[(S)-(4-ヒドロキシブチルチオ)メチル-Sar
]-3-シクロスポリン
Figure 2022115963000130
[8-(2-アミノエチル)-6,7-ジヒドロ-MeBmt]-1-[(S)-(4
-ヒドロキシブチルチオ)メチル-Sar]-3-シクロスポリン(0.50g、0.3
7mmol)をジクロロメタン(50ml)に溶解した。4-メチル-4-ホルミルベン
ゾエート(0.30g、1.83mmol)、テトラメチルアンモニウムトリアセトキシ
ボロヒドリド(0.48g、1.83mmol)及び酢酸(10滴)を添加した。混合物
を室温で1時間撹拌した。次いで、ジクロロメタン(30ml)及び飽和重炭酸ナトリウ
ム溶液(50ml)を添加し、分離した。ジクロロメタン層を、硫酸マグネシウムで乾燥
させ、減圧下で蒸発させた。残渣をクロマトグラフィ(ジクロロメタン/メタノール)に
より精製して、174mgの[8-(2-ビス(4-(メトキシカルボニル)ベンジル)
アミノ)エチル-6,7-ジヒドロ-MeBmt]-1-[(S)-(4-ヒドロキシブ
チルチオ)メチル-Sar]-3-シクロスポリンを得た[分子式:C87144
17S;正確な質量:1661.05;MS(m/z):1661.66(M+1)
、1684.06(M+Na);HPLC RT:15.32分(C8逆相カラム:
250mm;アセトニトリル/水(0.05%トリフルオロ酢酸);操作温度:64℃;
検出器:210nm)]。
実施例19
[8-(2-(ビス(4-カルボキシベンジル)アミノ)エチル)-6,7-ジヒドロ-
MeBmt]-1-[(S)-(4-ヒドロキシブチルチオ)メチル-Sar]-3-シ
クロスポリン
Figure 2022115963000131
[8-(2-ビス(4-(メトキシカルボニル)ベンジル)アミノ))エチル-6,7
-ジヒドロ-MeBmt]-1-[(S)-(4-ヒドロキシブチルチオ)メチル-Sa
r]-3-シクロスポリン(174mg、0.10mmol)をメタノール(5ml)に
溶解した。水酸化リチウム(12mg、0.46mmol)及び水(5ml)を添加した
。混合物を室温で2時間撹拌した。次いで、大部分のメタノールを減圧下で蒸発させた。
酢酸エチル(10ml)及びブライン(10ml)を添加し、塩酸溶液(1.00N)を
添加することによって水層のpHを3に調整した。分離後、酢酸エチル層を硫酸マグネシ
ウムで乾燥し、蒸発させて、100mgの[8-(2-(ビス(4-カルボキシベンジル
)アミノ)エチル)-6,7-ジヒドロ-MeBmt]-1-[(S)-(4-ヒドロキ
シブチルチオ)メチル-Sar]-3-シクロスポリンを得た[分子式:C85140
1217S;正確な質量:1633.02;MS(m/z):1633.56(M+
1)、1655.68(M+Na);HPLC RT:11.64分(C8逆相カラ
ム:250mm;アセトニトリル/水(0.05%トリフルオロ酢酸);操作温度:64
℃;検出器:210nm)]。
実施例20
[8-(2-ビス(4-(ジメチルカルバモイル))ベンジル)アミノ]エチル-6,7
-ジヒドロ-MeBmt]-1-[(S)-(4-ヒドロキシブチルチオ)メチル-Sa
r]-3-シクロスポリン
Figure 2022115963000132
[8-(2-(ビス(4-カルボキシベンジル)アミノ)エチル)-6,7-ジヒドロ
-MeBmt]-1-[(S)-(4-ヒドロキシブチルチオ)メチル-Sar]-3-
シクロスポリン(0.10g、0.06mmol)をジクロロメタン(10ml)に溶解
した。ジメチルアミン塩酸塩(0.03,0.37mmol)、HBTU(0.12g、
0.31mmol)、1-ヒドロキシベンゾトリアゾール(0.04g、0.31mmo
l)、及びトリエチルアミン(0.5ml)を添加した。混合物を室温で2時間撹拌した
。次いで、ジクロロメタン(30ml)及びブライン(50ml)を添加し、分離した。
ジクロロメタン層を硫酸マグネシウムで乾燥させ、減圧下で蒸発させた。残渣をクロマト
グラフィで精製し、[8-(2-(ビス(4-(ジメチルカルバモイル))ベンジル)ア
ミノ)エチル]-6,7-ジヒドロ-MeBmt]-1-[(S)-(4-ヒドロキシブ
チルチオ)メチル-Sar]-3-シクロスポリンを得た[分子式:C89150
15S;正確な質量:1687.11;MS(m/z):1687.73(M+1)
、1709.88(M+Na);HPLC RT:12.44分(C8逆相カラム:
250mm;アセトニトリル/水(0.05%トリフルオロ酢酸);操作温度:64℃;
検出器:210nm)]。
実施例21
[8-(2-(3-カルボキシベンズアミド)エチル)-6,7-ジヒドロ-MeBmt
]-1-[(S)-(4-ヒドロキシブチルチオ)メチル-Sar]-3-シクロスポリ

Figure 2022115963000133
[8-(2-アミノエチル)-6,7-ジヒドロ-MeBmt]-1-[(S)-(4
-ヒドロキシブチルチオ)メチル-Sar]-3-シクロスポリン(0.19g、0.1
4mmol)をジクロロメタン(8ml)に溶解した。イソフタル酸(0.07g、0.
41mmol)、HBTU(0.16g、0.41mmol)、1-ヒドロキシベンゾト
リアゾール(0.06g、0.41mmol)、及びN-エチルジイソプロピルアミン(
0.50ml)を添加した。混合物を室温で2時間撹拌した。次いで、ジクロロメタン(
50ml)及びブライン(50ml)を添加した。塩酸溶液(1.0N)を添加すること
によって水層のpHを4に調整した。混合物を分離した後、ジクロロメタン層を硫酸マグ
ネシウムで乾燥させ、減圧下で蒸発させて、粗[8-(2-(3-カルボキシベンズアミ
ド)エチル]-6,7-ジヒドロ-MeBmt]-1-[(S)-(4-ヒドロキシブチ
ルチオ)メチル-Sar]-3-シクロスポリンを得た[分子式:C7713212
16S;正確な質量:1512.96;MS(m/z):1513.66(M+1)
、1535.80(M+Na);HPLC RT:14.15分(C8逆相カラム:2
50mm;アセトニトリル/水(0.05%トリフルオロ酢酸);操作温度:64℃;検
出器:210nm)]。
粗[8-(2-(3-カルボキシベンズアミド)エチル)-6,7-ジヒドロ-MeB
mt]-1-[(S)-(4-ヒドロキシブチルチオ)メチル-Sar]-3-シクロス
ポリンをアセトン(10ml)に溶解した。ヨードメタン(0.06g、0.41mmo
l)及び炭酸カリウム(0.06g、0.41mmol)を添加した。混合物を室温で2
時間撹拌した。次いで大部分の溶媒を蒸発させた。酢酸エチル(50ml)及びブライン
(50ml)を添加し、混合物を分離した。酢酸エチル層を硫酸マグネシウムで乾燥させ
、減圧下で蒸発させた。残渣をカラム(ヘキサン/アセトン)で精製して、44mgの[
8-(2-(3-(メトキシカルボニル)ベンズアミド)エチル)-6,7-ジヒドロ-
MeBmt]-1-[(S)-(4-ヒドロキシブチルチオ)メチル-Sar]-3-シ
クロスポリンを得た[分子式:C781341216S;正確な質量:1526.
98;MS(m/z):1527.62(M+1)、1549.81(M+Na)
HPLC RT:16.08分(C8逆相カラム:250mm;アセトニトリル/水(0
.05%トリフルオロ酢酸);操作温度:64℃;検出器:210nm)]。
実施例22
[8-(2-(3-カルボキシベンズアミド)エチル)-6,7-ジヒドロ-MeBmt
]-1-[(S)-(4-ヒドロキシブチルチオ)メチル-Sar]-3-シクロスポリ

Figure 2022115963000134
[8-(2-(3-(メトキシカルボニル)ベンズアミド)エチル]-6,7-ジヒド
ロ-MeBmt]-1-[(S)-(4-ヒドロキシブチルチオ)メチル-Sar]-3
-シクロスポリン(44mg、0.03mmol)をメタノール(3ml)に溶解した。
水酸化リチウム(20mg、0.83mmol)及び水(3ml)を添加した。混合物を
室温で2時間撹拌した。次いで、大部分のメタノールを減圧下で蒸発させた。酢酸エチル
(10ml)及びブライン(10ml)を添加し、塩酸溶液(1.0N)を添加すること
によって水層のpHを4に調整した。混合物を分離後、酢酸エチル層を硫酸マグネシウム
で乾燥させ、減圧下で蒸発させた。残渣をクロマトグラフィ(C8逆相カラム)により精
製し、16mgの[8-(2-(3-カルボキシベンズアミド)エチル)-6,7-ジヒ
ドロ-MeBmt]-1-[(S)-(4-ヒドロキシブチルチオ)メチル-Sar-]
-3-シクロスポリンを得た[分子式:C771321216S;正確な質量:1
512.96;MS(m/z):1513.66(M+1)、1535.80(M+N
a);HPLC RT:14.15分(C8逆相カラム:250mm;アセトニトリル
/水(0.05%トリフルオロ酢酸);操作温度:64℃;検出器:210nm)]。
実施例23
[8-(2-(4-(メトキシカルボニル)ベンズアミド)エチル]-6,7-ジヒドロ
-MeBmt]-1-[(S)-(4-ヒドロキシブチルチオ)メチル-Sar]-3-
シクロスポリン
Figure 2022115963000135
[8-(2-アミノエチル)-6,7-ジヒドロ-MeBmt]-1-[(S)-(4
-ヒドロキシブチルチオ)メチル-Sar]-3-シクロスポリン(0.60g、0.4
4mmol)をジクロロメタン(30ml)に溶解した。メチル水素テレフタレート(0
.24g、1.32mmol)、HBTU(0.52g、1.32mmol)、1-ヒド
ロキシベンゾトリアゾール(0.16g、1.32mmol)、及びN,N-ジイソプロ
ピルエチルアミン(3.0ml)を添加した。混合物を室温で2時間撹拌した。次いでジ
クロロメタン(100ml)及びブライン(100ml)を添加し、分離した。ジクロロ
メタン層を、硫酸マグネシウムで乾燥させ、減圧下で蒸発させた。残渣をクロマトグラフ
ィで精製し、0.34gの[8-(2-(4-(メトキシカルボニル)ベンズアミド)エ
チル)-6,7-ジヒドロ-MeBmt]-1-[(S)-(4-ヒドロキシブチルチオ
)メチル-Sar]-3-シクロスポリンを得た[分子式:C781341216
S;正確な質量:1526.98;MS(m/z):1527.69(M+1)、15
49.95(M+Na);HPLC RT:16.08分(C8逆相カラム:250m
m;アセトニトリル/水(0.05%トリフルオロ酢酸);操作温度:64℃;検出器:
210nm)]。
実施例24
[8-(2-(4-カルボキシベンズアミド)エチル)-6,7-ジヒドロ-MeBm
t]-1-[(S)-(4-ヒドロキシブチルチオ)メチル-Sar]-3-シクロスポ
リン
Figure 2022115963000136
[8-(2-(4-(メトキシカルボニル)ベンズアミド)エチル]-6,7-ジヒド
ロ-MeBmt]-1-[(S)-(4-ヒドロキシブチルチオ)メチル-Sar]-3
-シクロスポリン(0.34mg、0.24mmol)をメタノール(5ml)に溶解し
た。水酸化リチウム(20mg、0.83mmol)及び水(5ml)を添加した。混合
物を室温で2時間撹拌した。次いで、大部分のメタノールを減圧下で蒸発させた。酢酸エ
チル(20ml)及びブライン(20ml)を添加し、塩酸溶液(1.00N)を添加す
ることによって水層のpHを3に調整した。分離後、酢酸エチル層を硫酸マグネシウムで
乾燥させ、減圧下で蒸発させた。残渣をクロマトグラフィ(C18逆相カラム)により精
製して、0.22gの[8-(2-(4-カルボキシベンズアミド)エチル)-6,7-
ジヒドロ-MeBmt]-1-[(S)-(4-ヒドロキシブチルチオ)メチル-Sar
]-3-シクロスポリンを得た[分子式:C771321216S;正確な質量:
1512.96;MS(m/z):1513.66(M+1)、1535.80(M+
Na);HPLC RT:13.98分(C8逆相カラム:250mm;アセトニトリ
ル/水(0.05%トリフルオロ酢酸);操作温度:64℃;検出器:210nm)]。
実施例25
[8-(2-(4-(ジメチルカルバモイル)ベンズアミド)エチル]-6,7-ジヒド
ロ-MeBmt]-1-[(S)-(4-ヒドロキシブチルチオ)メチル-Sar]-3
-シクロスポリン
Figure 2022115963000137
[8-(2-(4-カルボキシベンズアミド)エチル)-6,7-ジヒドロ-MeBm
t]-1-[(S)-(4-ヒドロキシブチルチオ)メチル-Sar]-3-シクロスポ
リン(0.22g、0.15mmol)をジクロロメタン(5ml)に溶解した。ジメチ
ルアミン塩酸塩(0.04、0.49mmol)、HBTU(0.17g、0.45mm
ol)、1-ヒドロキシベンゾトリアゾール(0.06g、0.45mmol)、及びピ
リジン(0.5ml)を添加した。混合物を室温で一晩撹拌した。次いで、ジクロロメタ
ンを減圧下で蒸発させた。酢酸エチル(50ml)及びブライン(50ml)を添加し、
分離した。ジクロロメタン層を、硫酸マグネシウムで乾燥させ、減圧下で蒸発させた。残
渣をクロマトグラフィで精製し、[8-(2-(4-(ジメチルカルバモイル)ベンズア
ミド)エチル)-6,7-ジヒドロ-MeBmt]-1-[(S)-(4-ヒドロキシブ
チルチオ)メチル-Sar]-3-シクロスポリンを得た[分子式:C79137
15S;正確な質量:1540.01;MS(m/z):1540.89(M+1)
、1563.06(M+Na);HPLC RT:14.54分(C8逆相カラム:
250mm;アセトニトリル/水(0.05%トリフルオロ酢酸);操作温度:64℃;
検出器:210nm)]。
実施例26
[8-(2-(2-ヒドロキシアセトアミド)エチル)-6,7-ジヒドロ-MeBmt
]-1-[(S)-(4-ヒドロキシブチルチオ)メチル-Sar]-3-シクロスポリ

Figure 2022115963000138
[8-(2-アミノエチル)-6,7-ジヒドロ-MeBmt]-1-[(S)-(4
-ヒドロキシブチルチオ)メチル-Sar]-3-シクロスポリン(0.26g、0.1
9mmol)をジクロロメタン(20ml)に溶解した。グリコール酸(0.04g、0
.53mmol)、HBTU(0.22g、0.58mmol)、1-ヒドロキシベンゾ
トリアゾール(0.08g、0.58mmol)、及びピリジン(1.00ml)を添加
した。混合物を室温で2時間撹拌した。次いで、ジクロロメタン(30ml)及びブライ
ン(50ml)を添加し、分離した。ジクロロメタン層を硫酸マグネシウムで乾燥させ、
減圧下で蒸発させた。残渣をクロマトグラフィ(ジクロロメタン/メタノール)で精製し
て、純粋な[8-(2-(2-ヒドロキシアセトアミド)エチル)-6,7-ジヒドロ-
MeBmt]-1-[(S)-(4-ヒドロキシブチルチオ)メチル-Sar]-3-シ
クロスポリンを得た[分子式:C711301215S;正確な質量:1422.
95;MS(m/z):1423.80(M+1)、1445.95(M+Na)
HPLC RT:12.73分(C8逆相カラム:250mm;アセトニトリル/水(0
.05%トリフルオロ酢酸);操作温度:64℃;検出器:210nm)]。
実施例27
[8-(2-アセトアミドエチル)-6,7-ジヒドロ-MeBmt]-1-[(R)-
(4-アセトキシブトキシ)メチル-Sar]-3-シクロスポリン(26a)
Figure 2022115963000139
[8-(2-アセトアミドエチル)-6,7-ジヒドロ-MeBmt]-1-[(R)
-ヒドロキシメチル-Sar]-3-シクロスポリン(0.14g、0.11mmol)
をベンゼン(10ml)に溶解した。4-ブロモブチルアセテート(0.21g、1.0
6mmol)、テトラ-n-ブチルアンモニウムブロミド(0.34g、1.06mmo
l)、水酸化テトラメチルアンモニウム五水和物(0.19g、1.06mmol)、及
び水酸化ナトリウム溶液(2.0ml、45%)を添加した。混合物を50℃で一晩撹拌
した。次いで酢酸エチル(50ml)及びブライン(50ml)を添加し、分離した。酢
酸エチル層を硫酸マグネシウムで乾燥させ、減圧下で蒸発させた。残渣をクロマトグラフ
ィ(ジクロロメタン/メタノール)により精製して、50mgの純粋な[8-(2-アセ
トアミドエチル)-6,7-ジヒドロ-MeBmt]-1-[(R)-(4-アセトキシ
ブトキシ)メチル-Sar]-3-シクロスポリンを得た[分子式:C73132
16;正確な質量:1432.99;MS(m/z):1433.73(M+1)
、1455.99(M+Na);HPLC RT:17.43分(C8逆相カラム:2
50mm;アセトニトリル/水(0.05%トリフルオロ酢酸);操作温度:64℃;検
出器:210nm)]。
実施例28
[8-(2-アセトアミドエチル)-6,7-ジヒドロ-MeBmt]-1-[(R)-
(4-ヒドロキシブトキシ)メチル-Sar]-3-シクロスポリン
Figure 2022115963000140
[8-(2-アセトアミドエチル)-6,7-ジヒドロ-MeBmt]-1-[(R)
-(4-アセトキシブトキシ)メチル-Sar]-3-シクロスポリン(50mg、0.
03mmol)をメタノール(5ml)に溶解した。水酸化リチウム(20mg、0.8
3mmol)及び水(5ml)を添加した。混合物を室温で2時間撹拌した。次いで、大
部分のメタノールを減圧下で蒸発させた。酢酸エチル(20ml)及びブライン(30m
l)を添加し、塩酸溶液(1.00N)を添加することによって水層のpHを3に調整し
た。分離後、酢酸エチル層を硫酸マグネシウムで乾燥させ、減圧下で蒸発させた。残渣を
C18逆相クロマトグラフィにより精製し、15mgの[8-(2-アセトアミドエチル
)-6,7-ジヒドロ-MeBmt]-1-[(R)-(4-ヒドロキシブトキシ)メチ
ル-Sar]-3-シクロスポリンを得た[分子式:C711301215;正確
な質量:1390.98;MS(m/z):1391.80(M+1)、1413.9
8(M+Na);HPLC RT:15.50分(C8逆相カラム:250mm;アセ
トニトリル/水(0.05%トリフルオロ酢酸);操作温度:64℃;検出器:210n
m)]。
実施例29
[8-(3-アセトアミドプロピル)-6,7-ジヒドロ-MeBmt]-1-[(S)
-(3-(N-モルホリノ)プロピルチオ)メチル-Sar]-3-シクロスポリン
(4-シアノブチル)トリフェニルホスホニウムブロミド
Figure 2022115963000141
5-ブロモバレロニトリル(1.62g、10.00mmol)及びトリフェニルホス
フィン(2.62g、10.00mmol)をトルエン(20ml)に添加した。混合物
を撹拌し、一晩還流加熱した。室温に冷却した後、沈殿物を濾別し、トルエン及びヘキサ
ンで洗浄し、真空中で乾燥させて3.00gの生成物を得た[分子式:C2323Br
NP;正確な質量:423.08;MS(m/z):344.28(M-Br)]。
[8-(2-シアノエチル)-3-アセチル-MeBmt]-1-シクロスポリン
Figure 2022115963000142
窒素下、無水テトラヒドロフラン(180ml)中の(4-シアノブチル)トリフェニ
ルホスホニウムブロミド(6.40g、15.08mmol)の溶液にナトリウムビス(
トリメチルシリル)アミド(THF中2.0M、11.2ml、22.40mmol)を
添加した。反応混合物を室温で1時間撹拌し、-30℃に冷却した。無水テトラヒドロフ
ラン(25ml)中の[(3R,4R)-3-アセチルオキシ-4-メチル-6-オキソ
-N-MeNle]-1-シクロスポリン(8.20g、6.65mmol)の溶液を添
加した。混合物を-30℃で更に2時間撹拌した。次いで飽和塩化アンモニウム溶液(2
0ml)を添加して、反応をクエンチした。大部分のテトラヒドロフランを減圧下で蒸発
させた。酢酸エチル(250ml)及びブライン(100ml)を添加し、混合物を分離
した。有機層を硫酸マグネシウムで乾燥させ、減圧下で蒸発させた。残渣をクロマトグラ
フィ(ジクロロメタン/メタノール)で精製して、5.60gの純粋な[8-(2-シア
ノエチル)-3-アセチル-MeBmt]-1-シクロスポリンを得た[分子式:C67
1161213;正確な質量:1296.88;MS(m/z):1297.57
(M+1)]。
[8-(2-シアノエチル)-MeBmt]-1-シクロスポリン
Figure 2022115963000143
[8-(2-シアノエチル)-3-アセチル-MeBmt]-1-シクロスポリン(5
.00g、3.86mmol)をメタノール(100ml)に溶解した。水(50ml)
及び水酸化テトラメチルアンモニウム五水和物(4.40g、24.22mmol)を添
加した。混合物を室温で一晩撹拌した。次いで、大部分のメタノールを蒸発させた。酢酸
エチル(250ml)及びブライン(100ml)を添加し、混合物を分離した。有機層
を硫酸マグネシウムで乾燥させ、減圧下で蒸発させた。残渣をクロマトグラフィ(ジクロ
ロメタン/メタノール)で精製して、3.60gの純粋な[8-(2-シアノエチル)-
MeBmt]-1-シクロスポリンを得た[分子式:C651141212;正確
な質量:1254.87;MS(m/z):1255.51(M+1);HPLC R
T:14.90分(C8逆相カラム:250mm;アセトニトリル/水(0.05%トリ
フルオロ酢酸);操作温度:64℃;検出器:210nm)]。
[8-(3-アミノプロピル)-6,7-ジヒドロ-MeBmt]-1-シクロスポリン
Figure 2022115963000144
窒素下、メタノール(120ml)中の[8-(2-シアノエチル)-MeBmt]-
1-シクロスポリン(2.40g、1.91mmol)の溶液に塩化ニッケル(II)六
水和物(0.38g、1.62mmol)を添加した。水素化ホウ素ナトリウム(2.0
0g、52.63mmol)を4バッチで30分添加した。混合物を更に1時間撹拌した
後、大部分のメタノールを減圧下で蒸発させた。酢酸エチル(100ml)及び飽和重炭
酸ナトリウム溶液(50ml)を添加し、混合物を分離した。有機層をブラインで洗浄し
、硫酸マグネシウムで乾燥させ、減圧下で蒸発させた。残渣をメタノール(30ml)に
溶解した。パラジウム(炭素上10重量%、150mg)及び酢酸(5滴)を添加した。
混合物を室温で水素下、4時間撹拌した。混合物を濾過し、濾液を減圧下で蒸発させて、
粗[8-(3-アミノプロピル)-6,7-ジヒドロ-MeBmt]-1-シクロスポリ
ンを得た[分子式:C651201212;正確な質量:1260.90;MS(
m/z):1261.69(M+1);HPLC RT:11.23分(C8逆相カラ
ム:250mm;アセトニトリル/水(0.05%トリフルオロ酢酸);操作温度:64
℃;検出器:210nm)]。
[8-(3-アセトアミドプロピル)-6,7-ジヒドロ-MeBmt]-1-シクロス
ポリン
Figure 2022115963000145
ジクロロメタン(100ml)中の[8-(3-アミノプロピル)-6,7-ジヒドロ
-MeBmt]-1-シクロスポリン(2.40g、1.90mmol)及び酢酸(24
0mg、60mmol)の溶液に、ジイソプロピルエチルアミン(386mg、1.99
mmol)及びHATU(1.20g、3.15mmol)を添加した。室温で2時間撹
拌後、反応混合物を飽和重炭酸ナトリウム溶液、ブラインで洗浄し、硫酸マグネシウムで
乾燥させ、減圧下で蒸発させた。残渣をクロマトグラフィ(ジクロロメタン/メタノール
)で精製して、2.00gの純粋な[8-(3-アセトアミドプロピル)-6,7-ジヒ
ドロ-MeBmt]-1-シクロスポリンを得た[分子式:C671221213
;正確な質量:1302.93;MS(m/z):1303.63(M+1)。HPL
C RT:13.74分(C8逆相カラム:250mm;アセトニトリル/水(0.05
%トリフルオロ酢酸);操作温度:64℃;検出器:210nm)]。
[8-(3-アセトアミドプロピル)-6,7-ジヒドロ-MeBmt]-1-[α-メ
チレン-Sar]-3-シクロスポリン
Figure 2022115963000146
窒素下、-78℃でテトラヒドロフラン(100ml)中のジイソプロピルアミン(3
.23g、32mmol)の溶液に、n-ブチルリチウム(2.65M、12ml、31
.80mmol)を添加した。反応混合物を1時間撹拌した後、テトラヒドロフラン(1
5ml)中の[8-(3-アセトアミドプロピル)-6,7-ジヒドロ-MeBmt]-
1-シクロスポリン(3.80g、2.92mmol)の溶液を10分かけて添加した。
混合物を-78℃で3時間撹拌した。反応混合物に二酸化炭素ガスを30分間吹き込んだ
後、混合物を-78℃で更に1時間撹拌した。次いで冷却浴を除去し、反応混合物を室温
まで加温して未反応の二酸化炭素を排出させた。混合物を-78℃に冷却し、クロロメチ
ルクロロホルメート(3.70ml)を添加した。混合物を撹拌し、一晩室温まで加温し
た。ブライン(20ml)を添加し、反応をクエンチした。大部分のテトラヒドロフラン
を減圧下で除去した。酢酸エチル(50ml)及びブライン(50ml)を添加し、混合
物を分離した。有機層を硫酸マグネシウムで乾燥させ、減圧下で蒸発させた。残渣をクロ
マトグラフィ(ヘキサン/アセトン)により精製して、1.20gの純粋な[8-(3-
アセトアミドプロピル)-6,7-ジヒドロ-MeBmt]-1-[α-メチレン-Sa
r]-3-シクロスポリンを得た[分子式:C681221213;正確な質量:
1314.93;MS(m/z):1315.61(M+1);HPLC RT:16
.44分(C8逆相カラム:250mm;アセトニトリル/水(0.05%トリフルオロ
酢酸);操作温度:64℃;検出器:210nm)]。
[8-(3-アセトアミドプロピル)-6,7-ジヒドロ-MeBmt]-1-[(S)
-(3-(N-モルホリノ)プロピルチオ)メチル-Sar]-3-シクロスポリン
Figure 2022115963000147
メタノール(60ml)中の[8-(3-アセトアミドプロピル)-6,7-ジヒドロ
-MeBmt]-1-[(S)-(α-メチレン-Sar)-3-シクロスポリン(0.
50g、0.38mmol)の溶液に、3-モルホリノプロパンチオール(0.48g、
3.00mmol)及び水酸化リチウム(92mg、3.83mmol)を添加した。反
応混合物を室温で一晩撹拌した。大部分のメタノールを減圧下で蒸発させた。酢酸エチル
(80ml)及びブライン(30ml)を添加し、混合物を分離した。有機層を硫酸マグ
ネシウムで乾燥させ、減圧下で蒸発させた。残渣をクロマトグラフィ(ジクロロメタン/
メタノール)により精製して、130mgの純粋な[8-(3-アセトアミドプロピル)
-6,7-ジヒドロ-MeBmt]-1-[(S)-(3-(N-モルホリノ)プロピル
チオ)メチル-Sar]-3-シクロスポリンを得た[分子式:C7513713
14S;正確な質量:1476.01;MS(m/z):1476.82(M+1)
HPLC RT:12.61分(C8逆相カラム:250mm;アセトニトリル/水(0
.05%トリフルオロ酢酸);操作温度:64℃;検出器:210nm)]。
実施例30
[8-(3-アセトアミドプロピル)-6,7-ジヒドロ-MeBmt]-1-[(S)
-(4-ヒドロキシブチルチオ)メチル-Sar]-3-シクロスポリン
Figure 2022115963000148
メタノール(60ml)中の[8-(3-アセトアミドプロピル)-6,7-ジヒドロ
-MeBmt]-1-[(S)-(α-メチレン-Sar)-3-シクロスポリン(0.
50g、0.38mmol)の溶液に、4-メルカプト-1-ブタノール(0.28g、
2.64mmol)及び水酸化リチウム(92mg、3.83mmol)を添加した。反
応混合物を室温で一晩撹拌した。大部分のメタノールを減圧下で蒸発させた。酢酸エチル
(80ml)及びブライン(30ml)を添加し、混合物を分離した。有機層を硫酸マグ
ネシウムで乾燥させ、減圧下で蒸発させた。残渣をクロマトグラフィ(ジクロロメタン/
メタノール)により精製して、115mgの純粋な[8-(3-アセトアミドプロピル)
-6,7-ジヒドロ-MeBmt]-1-[(S)-(4-ヒドロキシブチルチオ)メチ
ル-Sar]-3-シクロスポリンを得た[分子式:C721321214S;正
確な質量:1420.97;MS(m/z):1421.80(M+1);HPLC
RT:15.49分(C8逆相カラム:250mm;アセトニトリル/水(0.05%ト
リフルオロ酢酸);操作温度:64℃;検出器:210nm)]。
実施例31
[8-(3-(4-カルボキシベンズアミド)プロピル)-6,7-ジヒドロ-MeBm
t]-1-[(S)-(4-ヒドロキシブチルチオ)メチル-Sar]-3-シクロスポ
リン
[8-(3-(4-メトキシカルボニルベンズアミド)プロピル)-6,7-ジヒドロ-
MeBmt]-1-シクロスポリン
Figure 2022115963000149
ジクロロメタン(100ml)中の[8-(3-アミノプロピル)-6,7-ジヒドロ
-MeBmt]-1-シクロスポリン(4.00g、3.17mmol)及びメチル水素
テレフタレート(0.85g、4.72mmol)の溶液に、ジイソプロピルエチルアミ
ン(770mg、5.96mmol)及びHATU(2.40g、6.30mmol)を
添加した。反応混合物を室温で2時間撹拌し、次いで飽和重炭酸ナトリウム溶液、ブライ
ンで洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥させ、減圧下で蒸発させた。残渣をクロマトグラフ
ィ(ジクロロメタン/メタノール)で精製して、2.00gの純粋な[8-(3-(4-
メトキシカルボニルベンズアミド)プロピル)-6,7-ジヒドロ-MeBmt]-1-
シクロスポリンを得た[分子式:C741261215;正確な質量:1422.
95;MS(m/z):1423.70(M+1)。HPLC RT:16.74分(
C8逆相カラム:250mm;アセトニトリル/水(0.05%トリフルオロ酢酸);操
作温度:64℃;検出器:210nm)]。
[8-(3-(4-カルボキシベンズアミド)プロピル)-6,7-ジヒドロ-MeBm
t]-1-シクロスポリン
Figure 2022115963000150
メタノール(80ml)及び水(20ml)中の[8-(3-(4-メトキシカルボニ
ルベンズアミド)プロピル)-6,7-ジヒドロ-MeBmt]-1-シクロスポリン(
2.40g、1.68mmol)の溶液に、水酸化リチウム(0.28g、11.66m
mol)を添加した。反応混合物を室温で2時間撹拌し、減圧下で蒸発させた。酢酸エチ
ル(10ml)及びブライン(10ml)を添加し、塩酸溶液(1.00N)を添加する
ことによって水層のpHを5に調整した。分離後、酢酸エチル層を硫酸マグネシウムで乾
燥させ、蒸発させて、2.3gの[8-(3-(4-カルボキシベンズアミド)プロピル
)-6,7-ジヒドロ-MeBmt]-1-シクロスポリンを得た[分子式:C73
241215;正確な質量:1408.93;MS(m/z):1409.70(M
+1)。HPLC RT:14.93分(C8逆相カラム:250mm;アセトニトリ
ル/水(0.05%トリフルオロ酢酸);操作温度:64℃;検出器:210nm)]。
[8-(3-(4-カルボキシベンズアミド)プロピル)-6,7-ジヒドロ-MeBm
t]-1-[α-メチレン-Sar]-3-シクロスポリン
Figure 2022115963000151
窒素下、-78℃でテトラヒドロフラン(120ml)中のジイソプロピルアミン(2
.02g、20.00mmol)の溶液に、n-ブチルリチウム(2.65M、7.6m
l、20.14mmol)を添加した。反応混合物を1時間撹拌した後、テトラヒドロフ
ラン(15mL)中の[8-(3-(4-カルボキシベンズアミド)プロピル)-6,7
-ジヒドロ-MeBmt]-1-シクロスポリン(2.10g、1.49mmol)の溶
液を10分かけて添加した。混合物を-78℃で3時間撹拌した。反応混合物に二酸化炭
素ガスを30分間吹き込んだ後、混合物を-78℃で更に1時間撹拌した。次いで冷却浴
を除去し、反応混合物を室温まで加温して未反応の二酸化炭素を排出させた。混合物を-
78℃に冷却し、クロロメチルクロロホルメート(2.20ml)を添加した。混合物を
撹拌し、一晩室温まで加温した。ブライン(20ml)を添加し、反応をクエンチした。
大部分のテトラヒドロフランを減圧下で除去した。酢酸エチル(50ml)及びブライン
(50ml)を添加し、混合物を分離した。有機層を硫酸マグネシウムで乾燥させ、減圧
下で蒸発させた。残渣をクロマトグラフィで精製し、1.20gの純粋な[8-(3-(
4-カルボキシベンズアミド)プロピル)-6,7-ジヒドロ-MeBmt]-1-[α
-メチレン-Sar]-3-シクロスポリンを得た[分子式:C7412412
;正確な質量:1420.93;MS(m/z):1421.61(M+1);HP
LC RT:16.56分(C8逆相カラム:250mm;アセトニトリル/水(0.0
5%トリフルオロ酢酸);操作温度:64℃;検出器:210nm)]。
[8-(3-(4-カルボキシベンズアミド)プロピル)-6,7-ジヒドロ-MeBm
t]-1-[(S)-(4-ヒドロキシブチルチオ)メチル-Sar]-3-シクロスポ
リン
Figure 2022115963000152
メタノール(30ml)中の[8-(3-(4-カルボキシベンズアミド)プロピル)
-6,7-ジヒドロ-MeBmt]-1-[α-メチレン-Sar]-3-シクロスポリ
ン(0.50g、0.35mmol)の溶液に、4-メルカプト-1-ブタノール(0.
28g、2.64mmol)及び水酸化リチウム(92mg、3.83mmol)を添加
した。反応混合物を室温で一晩撹拌した。大部分のメタノールを減圧下で蒸発させた。酢
酸エチル(80ml)及びブライン(30ml)を添加し、混合物を分離した。有機層を
硫酸マグネシウムで乾燥させ、減圧下で蒸発させた。残渣をクロマトグラフィ(ジクロロ
メタン/メタノール)により精製して、115mgの純粋な[8-(3-(4-カルボキ
シベンズアミド)プロピル)-6,7-ジヒドロ-MeBmt]-1-[(S)-(4-
メチルブチルチオ)メチル-Sar]-3-シクロスポリンを得た[分子式:C78
341216S;正確な質量:1526.98;MS(m/z):1527.84(
M+1);HPLC RT:14.80分(C8逆相カラム:250mm;アセトニト
リル/水(0.05%トリフルオロ酢酸);操作温度:64℃;検出器:210nm)]
実施例32
[8-(3-(4-(ジエチルカルバモイルベンズアミド)プロピル)-6,7-ジヒド
ロ-MeBmt]-1-[(S)-(4-ヒドロキシブチルチオ)メチル-Sar]-3
-シクロスポリン
Figure 2022115963000153
ジクロロメタン(10ml)中の[8-(3-(4-カルボキシベンズアミド)プロピ
ル)-6,7-ジヒドロ-MeBmt]-1-[(S)-(4-ヒドロキシブチルチオ)
メチル-Sar]-3-シクロスポリン(0.10g、0.07mmol)及びジエチル
アミン(15mg、0.21mmol)の溶液に、ジイソプロピルエチルアミン(25m
g、0.19mmol)、HOBT(29mg、0.19mmol)、及びHBTU(7
3mg、0.19mmol)を添加した。室温で2時間撹拌した後、反応混合物を飽和重
炭酸ナトリウム溶液及びブラインで洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥させ、減圧下で蒸発
させた。残渣をクロマトグラフィ(ジクロロメタン/メタノール)により精製して、42
mgの純粋な[8-(3-(4-ジエチルカルバモイルベンズアミド)プロピル)-6,
7-ジヒドロ-MeBmt]-1-[(S)-(4-ヒドロキシブチルチオ)メチル-S
ar]-3-シクロスポリンを得た[分子式:C821431315S;正確な質
量:1582.05;MS(m/z):1582.70(M+1)。HPLC RT:
16.08分。(C8逆相カラム:250mm;アセトニトリル/水(0.05%トリフ
ルオロ酢酸);操作温度:64℃;検出器:210nm)]。
実施例33
[8-(3-(3-メトキシカルボニルベンズアミド)プロピル)-6,7-ジヒドロ-
MeBmt]-1-[(S)-(4-ヒドロキシブチルチオ)メチル-Sar]-3-シ
クロスポリン
[8-(3-(3-メトキシカルボニルベンズアミド)プロピル)-6,7-ジヒドロ-
MeBmt]-1-シクロスポリン
Figure 2022115963000154
ジクロロメタン(100ml)中の[8-(3-アミノプロピル)-6,7-ジヒドロ
-MeBmt]-1-シクロスポリン(4.33g、3.43mmol)及びメチル水素
イソフタレート(0.92g、5.11mmol)の溶液に、ジイソプロピルエチルアミ
ン(770mg、5.96mmol)及びHATU(2.40g、6.30mmol)を
添加した。反応混合物を室温で2時間撹拌し、次いで飽和重炭酸ナトリウム溶液、ブライ
ンで洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥させ、減圧下で蒸発させた。残渣をクロマトグラフ
ィ(ジクロロメタン/メタノール)で精製して、2.00gの純粋な[8-(3-(3-
メトキシカルボニルベンズアミド)プロピル)-6,7-ジヒドロ-MeBmt]-1-
シクロスポリンを得た[分子式:C741261215;正確な質量:1422.
95;MS(m/z):1423.70(M+1)。HPLC RT:16.82分(
C8逆相カラム:250mm;アセトニトリル/水(0.05%トリフルオロ酢酸);操
作温度:64℃;検出器:210nm)]。
[8-(3-(3-カルボキシベンズアミド)プロピル)-6,7-ジヒドロ-MeBm
t]-1-シクロスポリン
Figure 2022115963000155
メタノール(80ml)中の[8-(3-(3-メトキシカルボニルベンズアミド)プ
ロピル)-6,7-ジヒドロ-MeBmt]-1-シクロスポリン(2.50g、1.7
6mmol)の溶液に水(20ml)及び水酸化リチウム(0.28g、11.66mm
ol)を添加した。反応混合物を室温で2時間撹拌し、減圧下で蒸発させた。酢酸エチル
(10ml)及びブライン(10ml)を添加し、塩酸溶液(1.00N)を添加するこ
とによって水層のpHを5に調整した。分離後、酢酸エチル層を硫酸マグネシウムで乾燥
させ、蒸発させて、2.1gの[8-(3-(3-カルボキシベンズアミド)プロピル]
-6,7-ジヒドロ-MeBmt]-1-シクロスポリンを得た[分子式:C7312
1215;正確な質量:1408.93;MS(m/z):1409.70(M+
1)+。HPLC RT:15.11分(C8逆相カラム:250mm;アセトニトリル
/水(0.05%トリフルオロ酢酸);操作温度:64℃;検出器:210nm)]。
[8-(3-(3-メトキシカルボニルベンズアミド)プロピル)-6,7-ジヒドロ-
MeBmt]-1-[α-メチレン-Sar]-3-シクロスポリン
Figure 2022115963000156
-78℃の窒素下、テトラヒドロフラン(120ml)中のジイソプロピルアミン(2
.12g、21.00mmol)の溶液にn-ブチルリチウム(2.65M、7.9ml
、20.94mmol)を添加した。反応混合物を1時間撹拌した後、テトラヒドロフラ
ン(15mL)中の[8-(3-(3-カルボキシベンズアミド)プロピル)-6,7-
ジヒドロ-MeBmt]-1-シクロスポリン(2.10g、1.49mmol)の溶液
を10分かけて添加した。混合物を-78℃で3時間撹拌した。反応混合物に二酸化炭素
ガスを30分間吹き込んだ後、混合物を-78℃で更に1時間撹拌した。次いで冷却浴を
除去し、反応混合物を室温まで加温して未反応の二酸化炭素を排出させた。混合物を-7
8℃に冷却し、クロロメチルクロロホルメート(2.20ml)を添加した。混合物を撹
拌し、一晩室温まで加温した。メタノール(20ml)を添加し、反応をクエンチした。
大部分のテトラヒドロフランを減圧下で除去した。酢酸エチル(50ml)及びブライン
(50ml)を添加し、混合物を分離した。有機層を硫酸マグネシウムで乾燥させ、減圧
下で蒸発させた。残渣をクロマトグラフィ(ヘキサン/アセトン)により精製して、1.
20gの純粋な[8-(3-(3-メトキシカルボニルベンズアミド)プロピル)-6,
7-ジヒドロ-MeBmt]-1-[α-メチレン-Sar]-3-シクロスポリンを得
た[分子式:C751261215;正確な質量:1434.95;MS(m/z
):1435.61(M+1);HPLC RT:18.26分(C8逆相カラム:2
50mm;アセトニトリル/水(0.05%トリフルオロ酢酸);操作温度:64℃;検
出器:210nm)]。
[8-(3-(3-メトキシカルボニルベンズアミド)プロピル)-6,7-ジヒドロ-
MeBmt]-1-[(S)-(4-ヒドロキシブチルチオ)メチル-Sar]-3-シ
クロスポリン
Figure 2022115963000157
メタノール(30ml)中の[8-(3-(3-メトキシカルボニルベンズアミド)プ
ロピル)-6,7-ジヒドロ-MeBmt]-1-[α-メチレン-Sar]-3-シク
ロスポリン(0.62g、0.43mmol)の溶液に、4-メルカプト-1-ブタノー
ル(0.28g、2.64mmol)及び水酸化リチウム(103mg、4.29mmo
l)を添加した。反応混合物を室温で一晩撹拌した。大部分のメタノールを減圧下で蒸発
させた。酢酸エチル(80ml)及びブライン(30ml)を添加し、混合物を分離した
。有機層を硫酸マグネシウムで乾燥させ、減圧下で蒸発させた。残渣をクロマトグラフィ
(ジクロロメタン/メタノール)により精製して、115mgの純粋な[8-(3-(3
-メトキシカルボニルベンズアミド)プロピル)-6,7-ジヒドロ-MeBmt]-1
-[(S)-(4-ヒドロキシブチルチオ)メチル-Sar-]-3-シクロスポリンを
得た[分子式:C791361216S;正確な質量:1540.99;MS(m
/z):1541.84(M+1);HPLC RT:16.83分。(C8逆相カラ
ム:250mm;アセトニトリル/水(0.05%トリフルオロ酢酸);操作温度:64
℃;検出器:210nm)]。
実施例34
[8-(3-(3-カルボキシベンズアミド)プロピル)-6,7-ジヒドロ-MeBm
t]-1-[(S)-(4-ヒドロキシブチルチオ)メチル-Sar]-3-シクロスポ
リン
Figure 2022115963000158
メタノール(8ml)中の[8-(3-(3-メトキシカルボニルベンズアミド)プロ
ピル)-6,7-ジヒドロ-MeBmt]-1-[(S)-(4-ヒドロキシブチルチオ
)メチル-Sar]-3-シクロスポリン(0.20g、0.13mmol)の溶液に、
水(3ml)及び水酸化リチウム(15mg、0.63mmol)を添加した。反応混合
物を室温で8時間撹拌し、減圧下で蒸発させた。酢酸エチル(10ml)及びブライン(
10ml)を添加し、塩酸溶液(1.00N)を添加することによって水層のpHを5に
調整した。分離後、酢酸エチル層を硫酸マグネシウムで乾燥させ、蒸発させて、[8-(
3-(3-カルボキシベンズアミド)プロピル)-6,7-ジヒドロ-MeBmt]-1
-[(S)-(4-ヒドロキシブチルチオ))メチル-Sar]-3-シクロスポリンを
得た[分子式:C781341216S;正確な質量:1526.98;MS(m
/z):1527.84(M+1);HPLC RT:14.99分(C8逆相カラム
:250mm;アセトニトリル/水(0.05%トリフルオロ酢酸);操作温度:64℃
;検出器:210nm)]。
実施例35
[8-(4-アセトアミドブチル)-6,7-ジヒドロ-MeBmt]-1-[(S)-
(4-ヒドロキシブチルチオ)メチル-Sar]-3-シクロスポリン
(5-シアノペンチル)トリフェニルホスホニウムブロミド
Figure 2022115963000159
6-ブロモヘキサンニトリル(10.00g、56.80mmol)及びトリフェニル
ホスフィン(14.90g、56.80mmol)をトルエン(100ml)に溶解した
。混合物を撹拌し、3日間還流加熱した。室温に冷却した後、大部分のトルエンをデカン
トした。残渣を真空中で6時間乾燥させた。次いでヘキサン(160ml)を添加し、混
合物を室温で週末の間撹拌した。沈殿物を濾別し、真空中で乾燥させて、21.0gの生
成物を得た。[分子式:C2425NP;正確な質量:358.17;MS(m/z
):358.20(M)]。
[8-(3-シアノプロピル)-3-アセチル-MeBmt]-1-シクロスポリン
Figure 2022115963000160
乾燥フラスコに、窒素下、(5-シアノペンチル)トリフェニルホスホニウムブロミド
(14.00g、32.04mmol)及び無水テトラヒドロフラン(50ml)を添加
した。反応混合物を氷水浴に入れ、ナトリウムtert-ブトキシド(4.30g、44
.84mmol)を添加した。混合物を3時間撹拌した後、無水テトラヒドロフラン(2
0ml)中の[(3R,4R)-3-アセチルオキシ-4-メチル-6-オキソ-N-M
eNle]-1-シクロスポリン(7.90g、6.40mmol)の溶液を添加した。
混合物を0℃で更に3時間撹拌した。次いで飽和塩化アンモニウム溶液(20ml)を添
加して、反応をクエンチした。大部分のテトラヒドロフランを減圧下で蒸発させた。酢酸
エチル(100ml)及びブライン(100ml)を添加し、混合物を分離した。有機層
を硫酸マグネシウムで乾燥させ、減圧下で蒸発させた。残渣をクロマトグラフィ(ジクロ
ロメタン/メタノール)で精製し、7.19gの[8-(3-シアノプロピル)-3-ア
セチル-MeBmt]-1-シクロスポリンを得た[分子式:C6811812
;正確な質量:1310.89;MS(m/z):1311.58(M+1)、13
33.74(M+Na);HPLC RT:17.19分(C8逆相カラム:250m
m;アセトニトリル/水(0.05%トリフルオロ酢酸);操作温度:64℃;検出器:
210nm)]。
[8-(3-シアノプロピル)-MeBmt]-1-シクロスポリン
Figure 2022115963000161
[8-(3-シアノプロピル)-3-アセチル-MeBmt]-1-シクロスポリン(
7.19g、5.48mmol)をメタノール(40ml)に溶解した。水(20ml)
及び水酸化テトラメチルアンモニウム五水和物(2.98g、16.45mmol)を添
加した。混合物を室温で2時間撹拌した。次いで、大部分のメタノールを蒸発させた。酢
酸エチル(100ml)及びブライン(100ml)を添加し、混合物を分離した。有機
層を硫酸マグネシウムで乾燥させ、減圧下で蒸発させた。残渣をクロマトグラフィ(ジク
ロロメタン/メタノール)で精製して、4.50gの純粋な[8-(3-シアノプロピル
)-MeBmt]-1-シクロスポリンを得た[分子式:C661161212
正確な質量:1268.88;MS(m/z):1269.62(M+1)、1291
.76(M+Na);HPLC RT:15.78分(C8逆相カラム:250mm;
アセトニトリル/水(0.05%トリフルオロ酢酸);操作温度:64℃;検出器:21
0nm)]。
[8-(4-アミノブチル)-6,7-ジヒドロ-MeBmt]-1-シクロスポリン
Figure 2022115963000162
窒素下、メタノール(60ml)中の[8-(3-シアノプロピル)-MeBmt]-
1-シクロスポリン(4.50g、3.63mmol)の溶液に塩化ニッケル(II)六
水和物(0.43g、1.81mmol)を添加した。反応混合物を氷水浴に入れた。水
素化ホウ素ナトリウム(7.04g、181.33mmol)を4バッチで2時間添加し
た。混合物を0℃で更に2時間撹拌した後、水(10ml)を添加した。大部分のメタノ
ールを減圧下で蒸発させた。酢酸エチル(120ml)及び飽和重炭酸ナトリウム溶液(
120ml)を添加し、混合物を分離した。有機層をブラインで洗浄し、硫酸マグネシウ
ムで乾燥させ、減圧下で蒸発させた。残渣をメタノール(60ml)に溶解した。パラジ
ウム(炭素上10重量%、50mg)及び酢酸(6滴)を添加した。混合物を室温で水素
下、一晩撹拌した。混合物を濾過し、濾液を減圧下で蒸発させて、4.63gの8-(4
-アミノブチル)-6,7-ジヒドロ-MeBmt]-1-シクロスポリンを得た[分子
式:C661221212;正確な質量:1274.93;MS(m/z):12
75.71(M+1);HPLC RT:11.95分(C8逆相カラム:250mm
;アセトニトリル/水(0.05%トリフルオロ酢酸);操作温度:64℃;検出器:2
10nm)]。
[8-(4-(tert-ブトキシカルボニル)アミノブチル)-6,7-ジヒドロ-M
eBmt]-1-シクロスポリン
Figure 2022115963000163
[8-(4-アミノブチル)-6,7-ジヒドロ-MeBmt]-1-シクロスポリン
(4.63g、3.63mmol)をテトラヒドロフラン(50ml)に溶解した。飽和
重炭酸ナトリウム溶液(25ml)及びジ-tert-ブチルジカーボネート(0.87
g、3.99mmol)を添加した。混合物を室温で2時間撹拌した。大部分のテトラヒ
ドロフランを減圧下で蒸発させた。酢酸エチル(30ml)及びブライン(30ml)を
添加し、混合物を分離した。有機層を硫酸マグネシウムで乾燥させ、減圧下で蒸発させた
。残渣をクロマトグラフィ(ヘキサン/アセトン)で精製して、3.00gの純粋な[8
-(4-(tert-ブトキシカルボニル)アミノブチル)-6,7-ジヒドロ-MeB
mt]-1-シクロスポリンを得た[分子式:C711301214;正確な質量
:1374.98;MS(m/z):1375.64(M+1)、1397.85(M
+Na);HPLC RT:17.81分(C8逆相カラム:250mm;アセトニト
リル/水(0.05%トリフルオロ酢酸);操作温度:64℃;検出器:210nm)]
[8-(4-(tert-ブトキシカルボニル)アミノブチル)-6,7-ジヒドロ-M
eBmt]-1-[α-メチレン-Sar]-3-シクロスポリン
Figure 2022115963000164
窒素下、-78℃でテトラヒドロフラン(60ml)中のジイソプロピルアミン(3.
09ml、21.82mmol)の溶液に、n-ブチルリチウム(2.65M、8.23
ml、21.82mmol)を添加した。反応混合物を1時間撹拌した後、テトラヒドロ
フラン(20mL)中の[8-(4-(tert-ブトキシカルボニル)アミノブチル)
-6,7-ジヒドロ-MeBmt]-1-シクロスポリン(3.00g、2.18mmo
l)の溶液を10分かけて添加した。混合物を-78℃で2時間撹拌した。反応混合物に
二酸化炭素ガスを30分間吹き込んだ後、混合物を-78℃で更に1時間撹拌した。次い
で冷却浴を除去し、反応混合物を室温まで加温して未反応の二酸化炭素を排出させた。混
合物を-78℃に冷却し、クロロメチルクロロホルメート(1.93ml、21.82m
mol)を添加した。混合物を撹拌し、一晩室温まで加温した。ブライン(10ml)を
添加し、反応をクエンチした。大部分のテトラヒドロフランを減圧下で除去した。酢酸エ
チル(50ml)及びブライン(50ml)を添加し、混合物を分離した。有機層を硫酸
マグネシウムで乾燥させ、減圧下で蒸発させた。残渣をクロマトグラフィ(ヘキサン/ア
セトン)により精製して、0.40gの純粋な[8-(4-(tert-ブトキシカルボ
ニル)アミノブチル)-6,7-ジヒドロ-MeBmt]-1-[α-メチレン-Sar
]-3-シクロスポリンを得た[分子式:C721301214;正確な質量:1
386.98;MS(m/z):1387.61(M+1)、1409.80(M+N
a);HPLC RT:19.01分(C8逆相カラム:250mm;アセトニトリル
/水(0.05%トリフルオロ酢酸);操作温度:64℃;検出器:210nm)]。
[8-(4-(tert-ブトキシカルボニル)アミノブチル)-6,7-ジヒドロ-M
eBmt]-1-[(S)-(4-ヒドロキシブチルチオ)メチル-Sar]-3-シク
ロスポリン
Figure 2022115963000165
メタノール(15ml)中の[8-(4-(tert-ブトキシカルボニル)アミノブ
チル)-6,7-ジヒドロ-MeBmt]-1-[α-メチレン-Sar]-3-シクロ
スポリン(0.40g、0.29mmol)の溶液に、4-メルカプト-1-ブタノール
(0.18ml、1.73mmol)及び水酸化リチウム(0.07g、2.88mmo
l)を添加した。反応混合物を室温で7時間撹拌した。大部分のメタノールを減圧下で蒸
発させた。酢酸エチル(50ml)及びブライン(50ml)を添加し、混合物を分離し
た。有機層を硫酸マグネシウムで乾燥させ、減圧下で蒸発させた。残渣をクロマトグラフ
ィ(ヘキサン/アセトン90/10から75/25)により精製して、200mgの純粋
な[8-(4-(tert-ブトキシカルボニル)アミノブチル)-6,7-ジヒドロ-
MeBmt]-1-[(S)-(4-ヒドロキシブチルチオ)メチル-Sar]-3-シ
クロスポリンを得た[分子式:C761401215S;正確な質量:1493.
03;MS(m/z):1493.63(M+1)、1515.88(M+Na)
HPLC RT:17.65分(C8逆相カラム:250mm;アセトニトリル/水(0
.05%トリフルオロ酢酸);操作温度:64℃;検出器:210nm)]。
[8-(4-アセトアミドブチル)-6,7-ジヒドロ-MeBmt]-1-[(S)-
(4-ヒドロキシブチルチオ)メチル-Sar]-3-シクロスポリン
Figure 2022115963000166
[8-(4-(tert-ブトキシカルボニル)アミノブチル)-6,7-ジヒドロ-
MeBmt]-1-[(S)-(4-ヒドロキシブチルチオ)メチル-Sar]-3-シ
クロスポリン(0.20g、0.16mmol)をジクロロメタン(15ml)に溶解し
、氷水浴に入れた。トリフルオロ酢酸(5ml)を添加した。混合物を0℃で1時間撹拌
した。別のジクロロメタン(20ml)を添加した。混合物をブライン(30ml)、飽
和重炭酸ナトリウム溶液(30ml)で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥させ、減圧下で
蒸発させて、粗[8-(4-アミノブチル)-6,7-ジヒドロ-MeBmt]-1-[
(S)-(4-ヒドロキシブチルチオ)メチル-Sar]-3-シクロスポリンを得た[
分子式:C71321213S;正確な質量:1392.98。MS(m/z):
1393.80(M+1);HPLC RT:11.38分(C8逆相カラム:250
mm;アセトニトリル/水(0.05%トリフルオロ酢酸);操作温度:64℃;検出器
:210nm)]。粗[8-(4-アミノブチル)-6,7-ジヒドロ-MeBmt]-
1-[(S)-(4-ヒドロキシブチルチオ)メチル-Sar]-3-シクロスポリンを
ジクロロメタン(15ml)に溶解した。酢酸(48mg、0.80mmol)、HBT
U(0.18g、0.48mmol)、1-ヒドロキシベンゾトリアゾール(0.06g
、0.48mmol)、及びピリジン0.50ml)を添加した。混合物を室温で2時間
撹拌した。次いで、ジクロロメタン(30ml)及びブライン(50ml)を添加し、分
離した。ジクロロメタン層を、硫酸マグネシウムで乾燥させ、減圧下で蒸発させた。残渣
をクロマトグラフィ(ジクロロメタン/メタノール)により精製して、27mgの[8-
(4-アセトアミドブチル)-6,7-ジヒドロ-MeBmt]-1-[(S)-(4-
ヒドロキシブチルチオ)メチル-Sar]-3-シクロスポリンを得た[分子式:C73
1341214S;正確な質量:1434.99;MS(m/z):1435.6
9(M+1)、1457.87(M+Na);HPLC RT:16.01分(C8
逆相カラム:250mm;アセトニトリル/水(0.05%トリフルオロ酢酸);操作温
度:64℃;検出器:210nm)]。
実施例36
[8-(2-アセトアミドエチル)-6,7-ジヒドロ-MeBmt]-1-[(S)-
(4-ヒドロキシブチルチオ)メチル-Sar]-3-[(γ-ヒドロキシ)-N-Me
Leu]-4-シクロスポリン
[3-クロロアセチル-MeBmt]-1-[(γ-ヒドロキシ)-N-MeLeu]-
4-シクロスポリン
Figure 2022115963000167
N,N-ジメチルホルムアミド(300ml)中の[(γ-ヒドロキシ)-N-MeL
eu]-4-シクロスポリン(12.17g、1.00mmol)の溶液に、N,N-ジ
メチルアミノピリジン(0.12g、0.10mmol)、無水ピリジン(16.00g
、0.20mol)、及びクロロ酢酸無水物(72.05g、0.54mol)を-35
℃で添加した。反応混合物を室温で一晩撹拌した。混合物を800mlの氷水に注ぎ、氷
が融解するまで撹拌した。酢酸エチル(500ml)を添加し、混合物を分離した。酢酸
エチル層を水(100ml)、飽和重炭酸ナトリウム溶液(100ml)、ブライン(1
00ml)で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥させ、減圧下で蒸発させた。残渣をクロマ
トグラフィ(ヘキサン/アセトン)で精製して、9.40gの純粋な[3-クロロアセチ
ル-MeBmt]-1-[(γ-ヒドロキシ)-N-MeLeu]-4-シクロスポリン
を得た[分子式:C64113ClN1114;正確な質量:1294.82;MS
(m/z):1295.50(M+1)]。
Kuhnt M.et al.,1996,Microbial Biotransf
ormation Products of Cyclosporin A,J.Ant
ibiotics,49(8),781に記載される方法に従って、Sebekia b
enihana生体内変換によって[(γ-ヒドロキシ)-N-MeLeu]-4-シク
ロスポリンを調製した。
[(3R,4R)-3-クロロアセチルオキシ-4-メチル-6-オキソ-N-MeNl
e]-1-[(γ-ヒドロキシ)-N-MeLeu]-4-シクロスポリン
Figure 2022115963000168
ジオキサン(125ml)中の[3-クロロアセチル-MeBmt]-1-[(γ-ヒ
ドロキシ)-N-MeLeu]-4-シクロスポリン(9.50g、7.34mmol)
の溶液に水(100ml)、酸化オスミウム(VIII)溶液(水中0.4%、35ml
)、及びメタ過ヨウ素酸ナトリウム(6.60g、30.90mmol)を添加した。反
応混合物を室温で5時間撹拌した。酢酸エチル(100ml)及びブライン(100ml
)を添加し、混合物を分離した。有機層を飽和重炭酸ナトリウム溶液、ブラインで洗浄し
、硫酸マグネシウムで乾燥させ、減圧下で蒸発させた。残渣をクロマトグラフィ(ヘキサ
ン/アセトン)で精製して、5.00gの純粋な[(3R,4R)-3-クロロアセチル
オキシ-4-メチル-6-オキソ-N-MeNle]-1-[(γ-ヒドロキシ)-N-
MeLeu]-4-シクロスポリンを得た[分子式:C62109ClN1115
正確な質量:1282.78;MS(m/z):1283.47(M+1);HPLC
RT:14.74分(C8逆相カラム:250mm;アセトニトリル/水(0.05%
トリフルオロ酢酸);操作温度:64℃;検出器:210nm)]。
[3-クロロアセチル-8-シアノメチル-MeBmt]-1-[(γ-ヒドロキシ)-
N-MeLeu]-4-シクロスポリン
Figure 2022115963000169
窒素下、無水テトラヒドロフラン(120ml)中の(3-シアノプロピル)トリフェ
ニルホスホニウムブロミド(3.07g、7.48mmol)の溶液に、ナトリウムビス
(トリメチルシリル)アミド(テトラヒドロフラン中1.00M、14ml、14.00
mmol)を添加した。反応混合物を室温で1時間撹拌し、-30℃に冷却した。無水テ
トラヒドロフラン(15ml)中の[(3R,4R)-3-クロロセシルオキシ-4-メ
チル-6-オキソ-N-MeNle]-1-[(γ-ヒドロキシ)-N-MeLeu]-
4-シクロスポリン(4.80g、3.74mmol)の溶液を添加した。混合物を-3
0℃で更に2時間撹拌した。次いで飽和塩化アンモニウム溶液(20ml)を添加して、
反応をクエンチした。大部分のテトラヒドロフランを減圧下で蒸発させた。酢酸エチル(
100ml)及びブライン(100ml)を添加し、混合物を分離した。有機層を硫酸マ
グネシウムで乾燥させ、減圧下で蒸発させた。残渣をクロマトグラフィ(ジクロロメタン
/メタノール)で精製して、2.00gの純粋な[3-クロロアセチル-8-シアノメチ
ル-MeBmt]-1-[(γ-ヒドロキシ)-N-MeLeu]-4-シクロスポリン
を得た[分子式:C66114ClN1214;正確な質量:1333.83;MS
(m/z):1334.56(M+1)]。
[3-アセチル-8-(2-アミノエチル)-6,7-ジヒドロ-MeBmt]-1-[
(γ-ヒドロキシ)-N-MeLeu]-4-シクロスポリン
Figure 2022115963000170
メタノール(100ml)中の[3-クロロアセチル-8-シアノメチル-MeBmt
]-1-[(γ-ヒドロキシ)-N-MeLeu]-4-シクロスポリン(0.85g、
0.63mmol)の溶液に、塩化ニッケル(II)六水和物(0.19g、0.81m
mol)を添加した。次いで水素化ホウ素ナトリウム(0.38g、10.00mmol
)を30分で少しずつ添加した。混合物を室温で更に1時間撹拌した後、大部分のメタノ
ールを減圧下で蒸発させた。酢酸エチル(50ml)及び飽和重炭酸ナトリウム溶液(5
0ml)を添加し、混合物を分離した。有機層をブラインで洗浄し、硫酸マグネシウムで
乾燥させ、減圧下で蒸発させた。残渣をクロマトグラフィ(ジクロロメタン/メタノール
)で精製して、0.61gの[3-アセチル-8-(2-アミノエチル)-6,7-ジヒ
ドロ-MeBmt]-1-[(γ-ヒドロキシ)-N-MeLeu]-4-シクロスポリ
ンを得た[分子式:C661201214;正確な質量:1304.90;MS(
m/z):1305.68(M+1);HPLC RT:12.80分(C8逆相カラ
ム:250mm;アセトニトリル/水(0.05%トリフルオロ酢酸);操作温度:64
℃;検出器:210nm)]。
[8-(2-アセトアミドエチル)-3-アセチル-6,7-ジヒドロ-MeBmt]-
1-[(γ-ヒドロキシ)-N-MeLeu]-4-シクロスポリン
Figure 2022115963000171
ジクロロメタン(60ml)中の[3-アセチル-8-(2-アミノエチル)-6,7
-ジヒドロ-MeBmt]-1-[(γ-ヒドロキシ)-N-MeLeu]-4-シクロ
スポリン(0.80g、0.61mmol)及び酢酸(0.11g、1.83mmol)
の溶液に、ジイソプロピルエチルアミン(0.25g、1.93mmol)及びHATU
(0.70g、1.83mmol)を添加した。反応混合物を室温で3時間撹拌し、次い
で飽和重炭酸ナトリウム溶液、ブラインで洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥させ、減圧下
で蒸発させた。残渣をクロマトグラフィ(ジクロロメタン/メタノール)で精製して、0
.55gの純粋な[8-(2-アセトアミドエチル)-3-アセチル-6,7-ジヒドロ
-MeBmt]-1-[(γ-ヒドロキシ)-N-MeLeu]-4-シクロスポリンを
得た[分子式:C681221215;正確な質量:1346.92;MS(m/
z):1347.63(M+1);HPLC RT:13.74分(C8逆相カラム:
250mm;アセトニトリル/水(0.05%トリフルオロ酢酸);操作温度:64℃;
検出器:210nm)]。
[8-(2-アセトアミドエチル)-6,7-ジヒドロ-MeBmt]-1-[(γ-ヒ
ドロキシ)-N-MeLeu]-4-シクロスポリン
Figure 2022115963000172
[8-(2-アセトアミドエチル)-3-アセチル-6,7-ジヒドロ-MeBmt]
-1-[(γ-ヒドロキシ)-N-MeLeu]-4-シクロスポリン(0.50g、0
.37mmol)をメタノール(50ml)に溶解した。水酸化テトラメチルアンモニウ
ム五水和物(0.22g、1.21mmol)を添加した。混合物を室温で2日間撹拌し
た。次いで、大部分のメタノールを蒸発させた。酢酸エチル(100ml)及びブライン
(100ml)を添加し、混合物を分離した。有機層を硫酸マグネシウムで乾燥させ、減
圧下で蒸発させた。残渣をクロマトグラフィ(ジクロロメタン/メタノール)で精製して
、0.22gの[8-(2-アセトアミドエチル)-6,7-ジヒドロ-MeBmt]-
1-[(γ-ヒドロキシ)-N-MeLeu]-4-シクロスポリンを得た[分子式:C
661201214;正確な質量:1304.90;MS(m/z):1305.
72(M+1);HPLC RT:12.80分(C8逆相カラム:250mm;アセ
トニトリル/水(0.05%トリフルオロ酢酸);操作温度:64℃;検出器:210n
m)]。
[8-(2-アセトアミドエチル)-6,7-ジヒドロ-MeBmt]-1-[α-メチ
レン-Sar]-3-[(γ-ヒドロキシ)-N-MeLeu]-4-シクロスポリン
Figure 2022115963000173
窒素下、-78℃でテトラヒドロフラン(50ml)中のジイソプロピルアミン(2.
11ml、14.85mmol)の溶液に、n-ブチルリチウム(2.65M、5.3m
l、14.04mmol)を添加した。反応混合物を1時間撹拌した後、テトラヒドロフ
ラン(6ml)中の[8-(2-アセトアミドエチル)-6,7-ジヒドロ-MeBmt
]-1-[(γ-ヒドロキシ)-N-MeLeu]-4-シクロスポリン(1.60g、
1.23mmol)の溶液を10分かけて添加した。混合物を-78℃で3時間撹拌した
。反応混合物に二酸化炭素ガスを30分間吹き込んだ後、混合物を-78℃で更に1時間
撹拌した。次いで冷却浴を除去し、反応混合物を室温まで加温して未反応の二酸化炭素を
排出させた。混合物を-78℃に冷却し、クロロメチルクロロホルメート(1.32ml
、14.85mmol)を添加した。混合物を撹拌し、一晩室温まで加温した。ブライン
(5ml)を添加して、反応をクエンチした。大部分のテトラヒドロフランを減圧下で除
去した。酢酸エチル(50ml)及びブライン(50ml)を添加し、混合物を分離した
。有機層を硫酸マグネシウムで乾燥させ、減圧下で蒸発させた。残渣をクロマトグラフィ
(ヘキサン/アセトン)で精製して、0.50gの純粋な[8-(2-アセトアミドエチ
ル)-6,7-ジヒドロ-MeBmt]-1-[α-メチレン-Sar]-3-[(γ-
ヒドロキシ)-N-MeLeu]-4-シクロスポリンを得た[分子式:C67H120
N12O14;正確な質量:1316.90;MS(m/z):1317.66(M+1
;HPLC RT:14.32分(C8逆相カラム:250mm;アセトニトリル/
水(0.05%トリフルオロ酢酸);操作温度:64℃;検出器:210nm)]。
[8-(2-アセトアミドエチル)-6,7-ジヒドロ-MeBmt]-1-[(S)-
(4-ヒドロキシブチルチオ)メチル-Sar]-3-[(γ-ヒドロキシ)-N-Me
Leu]-4-シクロスポリン
Figure 2022115963000174
メタノール(20ml)中の[8-(2-アセトアミドエチル)-6,7-ジヒドロ-
MeBmt]-1-[α-メチレン-Sar]-3-[(γ-ヒドロキシ)-N-MeL
eu]-4-シクロスポリン(0.30g、0.23mmol)の溶液に、4-メルカプ
ト-1-ブタノール(0.14ml、1.38mmol)及び水酸化リチウム(54mg
、2.31mmol)を添加した。反応混合物を室温で5時間撹拌した。大部分のメタノ
ールを減圧下で蒸発させた。酢酸エチル(30ml)及びブライン(30ml)を添加し
、混合物を分離した。有機層を硫酸マグネシウムで乾燥させ、減圧下で蒸発させた。残渣
をクロマトグラフィ(ジクロロメタン/メタノール)により精製して、120mgの純粋
な[8-(2-アセトアミドエチル)-6,7-ジヒドロ-MeBmt]-1-[(S)
-(4-ヒドロキシブチルチオ)メチル-Sar]-3-[(γ-ヒドロキシ)-N-M
eLeu]-4-シクロスポリンを得た[分子式:C711301215S;正確
な質量:1422.95;MS(m/z):1423.74(M+1);HPLC R
T:11.98分(C8逆相カラム:250mm;アセトニトリル/水(0.05%トリ
フルオロ酢酸);操作温度:64℃;検出器:210nm)]。
実施例37
[8-(3-アセトアミドプロピル)-6,7-ジヒドロ-MeBmt]-1-[(R)
-(3-ヒドロキシプロピル)チオ-Sar]-3-シクロスポリン
Figure 2022115963000175
p-トルエンスルホン酸カリウム塩(4.5g、19.91mmol)及び3-ブロモ
-1-プロパノール(2.8g、20.29mmol)をエタノール(50ml)に添加
した。反応混合物を撹拌し、4時間還流加熱した。大部分のエタノールを減圧下で蒸発さ
せた。残渣を酢酸エチル(100ml)と混合した。酢酸エチル層をブラインで洗浄し、
硫酸マグネシウムで乾燥させ、蒸発させて、14.79gの粗S-(3-ヒドロキシプロ
ピル)4-メチルベンゼンスルホノチオエートを得た。
S-(3-((テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)オキシ)プロピル)4-メチル
ベンゼンスルホノチオエート
Figure 2022115963000176
S-(3-ヒドロキシプロピル)4-メチルベンゼンスルホノチオエート(7.20g
、29.26mmol)をジクロロメタン(100ml)に溶解した。3,4-ジヒドロ
-2H-ピラン(3.00g、35.66mmol)及びp-トルエンスルホン酸一水和
物(1.00g、5.26mmol)を添加した。混合物を室温で一晩撹拌した。ジクロ
ロメタンを重炭酸ナトリウム溶液及びブラインで洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥させ、
減圧下で蒸発させた。残渣をクロマトグラフィで精製して、6.50gの純粋なS-(3
-((テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)オキシ)プロピル)4-メチルベンゼン
スルホノチオエートを得た[分子式:C1522;正確な質量:330.10
;MS(m/z):330.95(M+1)
[8-(3-アミノプロピル)-6,7-ジヒドロ-MeBmt]-1-[(R)-(3
-((テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)オキシ)プロピル)チオ-Sar]-3
-シクロスポリン
Figure 2022115963000177
窒素下、-78℃でテトラヒドロフラン(50ml)中のジイソプロピルアミン(2.
32ml、16.33mmol)の溶液に、n-ブチルリチウム(2.60M、6.40
ml、16.64mmol)を添加した。反応混合物を1時間撹拌した後、テトラヒドロ
フラン(15ml)中の[8-(3-(アミノプロピル)-6,7-ジヒドロ-MeBm
t]-1-シクロスポリン(1.50g、1.11mmol)の溶液を10分かけて添加
した。混合物を-78℃で2時間撹拌した。テトラヒドロフラン(10ml)中のS-(
3-((テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)オキシ)プロピル)4-メチルベンゼ
ンスルホノチオエート(2.70g、8.18mmol)を添加し、混合物を-78℃で
更に2時間撹拌した。次いで、冷却浴を除去し、反応混合物を室温まで加温し、更に2時
間撹拌した。飽和塩化アンモニウム溶液(20ml)を添加し、反応をクエンチした。大
部分のテトラヒドロフランを減圧下で除去した。酢酸エチル(50ml)及びブライン(
50ml)を添加し、混合物を分離した。有機層を硫酸マグネシウムで乾燥させ、減圧下
で蒸発させた。残渣をクロマトグラフィ(ジクロロメタン/メタノール)で精製して、0
.38gの[8-(3-アミノプロピル)-6,7-ジヒドロ-MeBmt]-1-[(
R)-(3-((テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)オキシ)プロピル)チオ-S
ar]-3-シクロスポリンを得た[分子式:C731341214S;正確な質
量:1434.99;MS(m/z):1435.70(M+1);HPLC RT:
14.93分(C8逆相カラム:250mm;アセトニトリル/水(0.05%トリフル
オロ酢酸);操作温度:64℃;検出器:210nm)]。
[8-(3-アセトアミドプロピル)-6,7-ジヒドロ-MeBmt]-1-[(R)
-(3-((テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)オキシ)プロピル)チオ-Sar
]-3-シクロスポリン
Figure 2022115963000178
ジクロロメタン(50ml)中の[8-(3-アミノプロピル)-6,7-ジヒドロ-
MeBmt]-1-[(R)-(3-((テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)オキ
シ)プロピル)チオ-Sar]-3-シクロスポリン(0.50g、0.35mmol)
及び酢酸(50mg、0.83mmol)の溶液に、ジイソプロピルエチルアミン(90
mg、0.70mmol)、HOBT(85mg、0.56mmol)、及びHBTU(
237mg、0.63mmol)を添加した。反応混合物を室温で2時間撹拌し、次いで
飽和重炭酸ナトリウム溶液、ブラインで洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥させ、減圧下で
蒸発させた。残渣をクロマトグラフィ(ジクロロメタン/メタノール)により精製して、
142mgの純粋な[8-(3-アセトアミドプロピル)-6,7-ジヒドロ-MeBm
t]-1-[(R)-(3-((テトラヒドロ-2H)-ピラン-2-イル)オキシ)プ
ロピル)チオ-Sar]-3-シクロスポリンを得た[分子式:C7513512
15S;正確な質量:1477.00;MS(m/z):1477.65(M+1)
HPLC RT:18.17分(C8逆相カラム:250mm;アセトニトリル/水(0
.05%トリフルオロ酢酸);操作温度:64℃;検出器:210nm)]。
[8-(3-アセトアミドプロピル)-6,7-ジヒドロ-MeBmt]-1-[(R)
-(3-ヒドロキシプロピル)チオ-Sar]-3-シクロスポリン
Figure 2022115963000179
メタノール(15ml)中の[8-(3-アセトアミドプロピル)-6,7-ジヒドロ
-MeBmt]-1-[(R)-(3-((テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)オ
キシ)プロピル)チオ-Sar]-3-シクロスポリン(0.14g、0.09mmol
)の溶液に、Dowex-50WX4(200mg)を添加した。反応混合物を室温で4
時間撹拌し、次いで濾過した。大部分のメタノールを減圧下で蒸発させ、残渣をクロマト
グラフィ(ジクロロメタン/メタノール)で精製して、48mgの純粋な[8-(3-ア
セトアミドプロピル)-6,7-ジヒドロ-MeBmt]-1-[(R)-(3-ヒドロ
キシプロピル)チオ-Sar]-3-シクロスポリンを得た[分子式:C70128
1214S;正確な質量:1392.94;MS(m/z):1393.66(M+1
。HPLC RT:15.38分(C8逆相カラム:250mm;アセトニトリル/
水(0.05%トリフルオロ酢酸);操作温度:64℃;検出器:210nm)]。
実施例36
[8-(2-アセトアミドエチル)-6,7-ジヒドロ-MeBmt]-1-[(R)-
(4-ヒドロキシブチル)チオ-Sar]-3-シクロスポリン
4-(トシルチオ)ブチルベンゾエート
Figure 2022115963000180
P-トルエンチオスルホン酸カリウム塩(20.00g、88.36mmol)及び4
-クロロ-1-ブタノール(9.60g、88.36mmol)をエタノール(160m
l)に添加した。反応混合物を撹拌し、4時間還流加熱した。大部分のエタノールを減圧
下で蒸発させた。残渣を酢酸エチル(100ml)と混合した。酢酸エチル層をブライン
で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥させ、蒸発させて、14.79gの粗S-(4-ヒド
ロキシブチル)4-メチルベンゼンスルホノチオエートを得た。
S-(4-ヒドロキシブチル)4-メチルベンゼンスルホノチオエート(14.79g
、56.90mmol)をアセトン(60ml)に溶解した。無水安息香酸(25.74
,113.80mmol)、4-(ジメチルアミノ)ピリジン(1.39g、11.38
mmol)、及びピリジン(30ml)を添加した。混合物を室温で一晩撹拌した。大部
分のアセトン及びピリジンを減圧下で蒸発させた。酢酸エチル(100ml)を添加した
。酢酸エチル層を塩酸溶液(1.00N)、ブライン、飽和重炭酸ナトリウム溶液、及び
ブラインで洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥させ、減圧下で蒸発させた。残渣をクロマト
グラフィ(ヘキサン/アセトン)で精製して、3.30gの純粋な4-(トシルチオ)ブ
チルベンゾエートを得た[分子式:C1820;正確な質量:364.08;
MS(m/z):364.57(M+1);HPLC RT:19.44分(C8逆相
カラム:250mm;アセトニトリル/水(0.05%トリフルオロ酢酸);操作温度:
64℃;検出器:210nm)]。
[8-(2-(tert-ブトキシカルボニル)アミノエチル)-6,7-ジヒドロ-M
eBmt]-1-[(R)-(4-(ベンゾイルオキシ)ブチル)チオ-Sar]-3-
シクロスポリン
Figure 2022115963000181
窒素下、-78℃でテトラヒドロフラン(50ml)中のジイソプロピルアミン(2.
32ml、16.33mmol)の溶液に、n-ブチルリチウム(2.60M、6.28
ml、16.33mmol)を添加した。反応混合物を1時間撹拌した後、テトラヒドロ
フラン(15mL)中の[8-(2-(tert-ブトキシカルボニル)アミノエチル)
-6,7-ジヒドロ-MeBmt]-1-シクロスポリン(2.20g、1.63mmo
l)の溶液を10分かけて添加した。混合物を-78℃で2時間撹拌した。テトラヒドロ
フラン(10ml)中の4-(トシルチオ)ブチルベンゾエート(3.56g、9.78
mmol)を添加し、混合物を-78℃で更に2時間撹拌した。次いで、冷却浴を除去し
、反応混合物を室温まで加温し、更に2時間撹拌した。飽和塩化アンモニウム溶液(20
ml)を添加し、反応をクエンチした。大部分のテトラヒドロフランを減圧下で除去した
。酢酸エチル(50ml)及びブライン(50ml)を添加し、混合物を分離した。有機
層を硫酸マグネシウムで乾燥させ、減圧下で蒸発させて、0.38gの粗[8-(2-(
tert-ブトキシカルボニル)アミノエチル)-6,7-ジヒドロ-MeBmt]-1
-[(R)-(4-(ベンゾイルオキシ)ブチル)チオ-Sar]-3-シクロスポリン
を得た[分子式:C801381216S;正確な質量:1555.01;MS(
m/z):1555.72(M+1);HPLC RT:19.21分。(C8逆相カ
ラム:250mm;アセトニトリル/水(0.05%トリフルオロ酢酸);操作温度:6
4℃;検出器:210nm)]。
[8-(2-(tert-ブトキシカルボニル)アミノエチル)-6,7-ジヒドロ-M
eBmt]-1-[(R)-(4-ヒドロキシブチル)チオ-Sar]-3-シクロスポ
リン
Figure 2022115963000182
先行工程からの[8-(2-(tert-ブトキシカルボニル)アミノエチル)-6,
7-ジヒドロ-MeBmt]-1-[(R)-(4-(ベンゾイルオキシ)ブチル)チオ
-Sar]-3-シクロスポリンを、メタノール(10ml)に溶解した。水酸化リチウ
ム(2.00g、83.33mmol)及び水(10ml)を添加した。混合物を室温で
2時間撹拌した。次いで、大部分のメタノールを減圧下で蒸発させた。酢酸エチル(50
ml)及びブライン(50ml)を添加し、分離した。酢酸エチル層を硫酸マグネシウム
で乾燥させ、減圧下で蒸発させた。残渣をクロマトグラフィ(ヘキサン/アセトン)で精
製して、0.38gの純粋な[8-(2-(tert-ブトキシカルボニル)アミノエチ
ル)-6,7-ジヒドロ-MeBmt]-1-[(R)-(4-ヒドロキシブチル)チオ
-Sar]-3-シクロスポリンを得た[分子式:C731341215S;正確
な質量:1450.98;MS(m/z):1451.68(M+1)、1473.7
9(M+Na)+;HPLC RT:17.06分(C8逆相カラム:250mm;アセ
トニトリル/水(0.05%トリフルオロ酢酸);操作温度:64℃;検出器:210n
m)]。
[8-(2-アミノエチル)-6,7-ジヒドロ-MeBmt]-1-[(R)-(4-
ヒドロキシブチル)チオ-Sar]-3-シクロスポリン
Figure 2022115963000183
[8-(2-(tert-ブトキシカルボニル)アミノエチル)-6,7-ジヒドロ-
MeBmt-1-[(R)-(4-ヒドロキシブチル)チオ-Sar]-3-シクロスポ
リン(0.38g、0.26mmol)をジクロロメタン(12ml)に溶解し、氷水浴
に入れた。トリフルオロ酢酸(4ml)を添加した。混合物を0℃で3時間撹拌した。別
のジクロロメタン(50ml)を添加した。混合物をブライン(50ml)、飽和重炭酸
ナトリウム溶液(50ml)で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下で蒸発させて
、粗[8-(2-アミノエチル)-6,7-ジヒドロ-MeBmt]1-[(R)-(4
-ヒドロキシブチル)チオ-Sar]-3-シクロスポリンを得た[分子式:C68
261213S;正確な質量:1350.93;MS(m/z):1351.67(
M+1);HPLC RT:10.72分(C8逆相カラム:250mm;アセトニト
リル/水(0.05%トリフルオロ酢酸);操作温度:64℃;検出器:210nm)]
[8-(2-アセトアミドエチル)-6,7-ジヒドロ-MeBmt]-1-[(R)-
(4-ヒドロキシブチル)チオ-Sar]-3-シクロスポリン
Figure 2022115963000184
粗[8-(2-アミノエチル)-6,7-ジヒドロ-MeBmt]-1-[(R)-(
4-ヒドロキシブチル)チオ-Sar]-3-シクロスポリンをジクロロメタン(15m
l)に溶解した。酢酸(0.08g、1.33mmol)、HBTU(0.30g、0.
79mmol)、1-ヒドロキシベンゾトリアゾール(0.11g、0.79mmol)
、及びジイソプロピルエチルアミン(0.50ml)を添加した。混合物を室温で2時間
撹拌した。次いで大部分の溶媒を減圧下で蒸発させた。酢酸エチル(50ml)及びブラ
イン(50ml)を添加し、分離した。酢酸エチル層を硫酸マグネシウムで乾燥させ、減
圧下で蒸発させた。残渣をクロマトグラフィ(ヘキサン/アセトン)により精製して、2
5mgの純粋な[8-(2-アセトアミドエチル)-6,7-ジヒドロ-MeBmt]-
1-[(R)-(4-ヒドロキシブチル)チオ-Sar]-3-シクロスポリンを得た[
分子式:C701291214S;正確な質量:1392.94;MS(m/z)
:1393.98(M+1)、1415.92(M+Na);HPLC RT:15
.09分(C8逆相カラム:250mm;アセトニトリル/水(0.05%トリフルオロ
酢酸);操作温度:64℃;検出器:210nm)]。
実施例39
[8-(2-アセトアミドエチル)-6,7-ジヒドロ-MeBmt]-1-[(R)-
(5-ヒドロキシペンチル)チオ-Sar]-3-シクロスポリン
5-(トシルチオ)ペンチルベンゾエート
Figure 2022115963000185
エタノール(100ml)にp-トルエンチオスルホン酸カリウム塩(11.80g、
47.71mmol)及び5-クロロ-1-ペンタノール(5.84g、47.71mm
ol)に添加した。反応混合物を撹拌し、一晩還流加熱した。大部分のエタノールを減圧
下で蒸発させた。残渣を酢酸エチル(100ml)と混合した。酢酸エチル層をブライン
で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥させ、蒸発させて、9.16gの粗S-(5-ヒドロ
キシペンチル)4-メチルベンゼンスルホノチオエートを得た。
S-(5-ヒドロキシペンチル)4-メチルベンゼンスルホノチオエート(9.16g
、33.42mmol)をアセトン(60ml)に溶解した。無水安息香酸(15.12
,66.83mmol)、4-(ジメチルアミノ)ピリジン(0.82g、6.71mm
ol)、及びピリジン(30ml)を添加した。混合物を室温で一晩撹拌した。大部分の
アセトン及びピリジンを減圧下で蒸発させた。酢酸エチル(100ml)を添加した。酢
酸エチル層を塩酸溶液(1.00N)、ブライン、飽和重炭酸ナトリウム溶液、及びブラ
インで洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥させ、減圧下で蒸発させた。残渣をクロマトグラ
フィ(ヘキサン/アセトン)で精製して、7.78gの純粋な5-(トシルチオ)ペンチ
ルベンゾエートを得た[分子式:C1922;正確な質量:378.10;M
S(m/z):378.57(M+1);HPLC RT:20.24分(C8逆相カ
ラム:250mm;アセトニトリル/水(0.05%トリフルオロ酢酸);操作温度:6
4℃;検出器:210nm)]。
[8-(2-(tert-ブトキシカルボニル)アミノエチル)-6,7-ジヒドロ-M
eBmt]-1-[(R)-(5-(ベンゾイルオキシ)ペンチル)チオ-Sar]-3
-シクロスポリン
Figure 2022115963000186
窒素下、-78℃でテトラヒドロフラン(50ml)中のジイソプロピルアミン(2.
32ml、16.33mmol)の溶液に、n-ブチルリチウム(2.65M、6.16
ml、16.33mmol)を添加した。反応混合物を1時間撹拌した後、テトラヒドロ
フラン(15mL)中の[8-(2-(tert-ブトキシカルボニル)アミノエチル)
-6,7-ジヒドロ-MeBmt]-1-シクロスポリン(2.20g、1.63mmo
l)の溶液を10分かけて添加した。混合物を-78℃で2時間撹拌した。テトラヒドロ
フラン(10ml)中の5-(トシルチオ)ペンチルベンゾエート(3.71g、9.8
0mmol)を添加し、混合物を-78℃で更に2時間撹拌した。次いで、冷却浴を除去
し、反応混合物を室温まで加温し、更に2時間撹拌した。飽和塩化アンモニウム溶液(2
0ml)を添加し、反応をクエンチした。大部分のテトラヒドロフランを減圧下で除去し
た。酢酸エチル(80ml)及びブライン(80ml)を添加し、混合物を分離した。有
機層を硫酸マグネシウムで乾燥させ、減圧下で蒸発させて、0.38gの粗[8-(2-
(tert-ブトキシカルボニル)アミノエチル)-6,7-ジヒドロ-MeBmt]-
1-[(R)-(5-(ベンゾイルオキシ)ペンチル)チオ-Sar]-3-シクロスポ
リンを得た[分子式:C811401216S;正確な質量:1569.02;M
S(m/z):1569.73(M+1);HPLC RT:19.56分(C8逆相
カラム:250mm;アセトニトリル/水(0.05%トリフルオロ酢酸);操作温度:
64℃;検出器:210nm)]。
[8-(2-(tert-ブトキシカルボニル)アミノエチル)-6,7-ジヒドロ-M
eBmt]-1-[(R)-(5-ヒドロキシペンチル)チオ-Sar]-3-シクロス
ポリン
Figure 2022115963000187
先行工程からの[8-(2-(tert-ブトキシカルボニル)アミノエチル)-6,
7-ジヒドロ-MeBmt]-1-[(R)-(5-(ベンゾイルオキシ)ペンチル)チ
オ-Sar]-3-シクロスポリンを、メタノール(25ml)に溶解した。水酸化リチ
ウム(1.25g、52.08mmol)及び水(25ml)を添加した。混合物を室温
で2時間撹拌した。次いで、大部分のメタノールを減圧下で蒸発させた。酢酸エチル(5
0ml)及びブライン(50ml)を添加し、分離した。酢酸エチル層を硫酸マグネシウ
ムで乾燥させ、減圧下で蒸発させた。残渣をクロマトグラフィ(ヘキサン/アセトン)で
精製して、0.22gの純粋な[8-(2-(tert-ブトキシカルボニル)アミノエ
チル)-6,7-ジヒドロ-MeBmt]-1-[(R)-(5-ヒドロキシペンチル)
チオ-Sar]-3-シクロスポリンを得た[分子式:C741361215S;
正確な質量:1465.00;MS(m/z):1465.68(M+1)、1487
.79(M+Na);HPLC RT:17.44分(C8逆相カラム:250mm;
アセトニトリル/水(0.05%トリフルオロ酢酸);操作温度:64℃;検出器:21
0nm)]。
[8-(2-アミノエチル)-6,7-ジヒドロ-MeBmt]-1-[(R)-(5-
ヒドロキシペンチル)チオ-Sar]-3-シクロスポリン
Figure 2022115963000188
[8-(2-(tert-ブトキシカルボニル)アミノエチル)-6,7-ジヒドロ-
MeBmt]-1-[(R)-(5-ヒドロキシペンチル)チオ-Sar]-3-シクロ
スポリン(0.22g、0.15mmol)をジクロロメタン(6ml)に溶解し、氷水
浴に入れた。トリフルオロ酢酸(2ml)を添加した。混合物を0℃で3時間撹拌した。
別のジクロロメタン(50ml)を添加した。ジクロロメタン層をブライン(50ml)
、飽和重炭酸ナトリウム溶液(50ml)で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥させ、減圧
下で蒸発させて、粗[8-(2-アミノエチル)-6,7-ジヒドロ-MeBmt]-1
-[(R)-(5-ヒドロキシペンチル)チオ-Sar]-3-シクロスポリンを得た[
分子式:C691281213S;正確な質量:1364.94;MS(m/z)
:1365.67(M+1);HPLC RT:11.53分(C8逆相カラム:25
0mm;アセトニトリル/水(0.05%トリフルオロ酢酸);操作温度:64℃;検出
器:210nm)]。
[8-(2-アセトアミドエチル)-6,7-ジヒドロ-MeBmt]-1-[(R)-
(5-ヒドロキシペンチル)チオ-Sar]-3-シクロスポリン
Figure 2022115963000189
粗[8-(2-アミノエチル)-6,7-ジヒドロ-MeBmt]-1-[(R)-(
5-ヒドロキシペンチル)チオ-Sar]-3-シクロスポリンをジクロロメタン(15
ml)に溶解した。酢酸(0.05g、0.83mmol)、HBTU(0.17g、0
.45mmol)、1-ヒドロキシベンゾトリアゾール(0.06g、0.45mmol
)、及びピリジン(0.50ml)を添加した。混合物を室温で3時間撹拌した。次いで
大部分の溶媒を減圧下で蒸発させた。酢酸エチル(50ml)及びブライン(50ml)
を添加し、分離した。酢酸エチル層を硫酸マグネシウムで乾燥させ、減圧下で蒸発させた
。残渣をクロマトグラフィ(ヘキサン/アセトン)により精製して、12mgの純粋な[
8-(2-アセトアミドエチル)-6,7-ジヒドロ-MeBmt]-1-[(R)-(
5-ヒドロキシペンチル)チオ-Sar]-3-シクロスポリンを得た[分子式:C71
1301214S;正確な質量:1406.96;MS(m/z):1407.7
7(M+1)、1429.96(M+Na);HPLC RT:15.72分(C8
逆相カラム:250mm;アセトニトリル/水(0.05%トリフルオロ酢酸);操作温
度:64℃;検出器:210nm)]。
実施例40
[8-(2-アセトアミドエチル)-6,7-ジヒドロ-MeBmt]-1-[(R)-
(6-ヒドロキシヘキシル)チオ-Sar]-3-シクロスポリン
6-(トシルチオ)ヘキシルベンゾエート
Figure 2022115963000190
p-トルエンチオスルホン酸カリウム塩(18.00g、79.52mmol)及び6
-クロロ-1-ヘキサノール(10.86g、79.52mmol)を、エタノール(1
60ml)に添加した。反応混合物を撹拌し、5時間還流加熱した。大部分のエタノール
を減圧下で蒸発させた。残渣を酢酸エチル(200ml)と混合した。酢酸エチル層をブ
ラインで洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥させ、蒸発させて、15.33gの粗S-(6
-ヒドロキシヘキシル)4-メチルベンゼンスルホノチオエートを得た。
S-(6-ヒドロキシヘキシル)4-メチルベンゼンスルホノチオエート(15.33
g、53.23mmol)をアセトン(60ml)に溶解した。無水安息香酸(24.0
8、106.46mmol)、4-(ジメチルアミノ)ピリジン(1.30g、10.6
5mmol)、及びピリジン(30ml)を添加した。混合物を室温で一晩撹拌した。大
部分のアセトン及びピリジンを減圧下で蒸発させた。酢酸エチル(100ml)を添加し
た。酢酸エチル層を塩酸溶液(1.00N)、ブライン、飽和重炭酸ナトリウム溶液、及
びブラインで洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥させ、減圧下で蒸発させた。残渣をクロマ
トグラフィ(ヘキサン/アセトン)で精製して、5.41gの純粋な6-(トシルチオ)
ヘキシルベンゾエートを得た[分子式:C2024;正確な質量:392.1
1;MS(m/z):392.57(M+1);HPLC RT:20.86分(C8
逆相カラム:250mm;アセトニトリル/水(0.05%トリフルオロ酢酸);操作温
度:64℃;検出器:210nm)]。
[8-(2-(tert-ブトキシカルボニル)アミノエチル)-6,7-ジヒドロ-M
eBmt]-1-[(R)-(6-(ベンゾイルオキシ)ヘキシル)チオ-Sar]-3
-シクロスポリン
Figure 2022115963000191
窒素下、-78℃でテトラヒドロフラン(50ml)中のジイソプロピルアミン(2.
32ml、16.33mmol)の溶液に、n-ブチルリチウム(2.60M、6.28
ml、16.33mmol)を添加した。反応混合物を1時間撹拌した後、テトラヒドロ
フラン(15mL)中の[8-(2-(tert-ブトキシカルボニル)アミノエチル)
-6,7-ジヒドロ-MeBmt]-1-シクロスポリン(2.20g、1.63mmo
l)の溶液を10分かけて添加した。混合物を-78℃で2時間撹拌した。テトラヒドロ
フラン(10ml)中の6-(トシルチオ)ヘキシルベンゾエート(3.83g、9.7
8mmol)を添加し、混合物を-78℃で更に2時間撹拌した。次いで、冷却浴を除去
し、反応混合物を室温まで加温し、更に2時間撹拌した。飽和塩化アンモニウム溶液(2
0ml)を添加し、反応をクエンチした。大部分のテトラヒドロフランを減圧下で除去し
た。酢酸エチル(50ml)及びブライン(50ml)を添加し、混合物を分離した。有
機層を硫酸マグネシウムで乾燥させ、減圧下で蒸発させて、粗[8-(2-(tert-
ブトキシカルボニル)アミノエチル)-6,7-ジヒドロ-MeBmt]-1-[(R)
-(6-ベンゾイルオキシ)ヘキシル)チオ-Sar]-3-シクロスポリンを得た[分
子式:C821421216S;正確な質量:1583.04;MS(m/z):
1583.75(M+1);HPLC RT:19.27分(C8逆相カラム:250
mm;アセトニトリル/水(0.05%トリフルオロ酢酸);操作温度:64℃;検出器
:210nm)]。
[8-(2-(tert-ブトキシカルボニル)アミノエチル)-6,7-ジヒドロ-M
eBmt]-1-[(R)-(6-ヒドロキシヘキシル)チオ-Sar]-3-シクロス
ポリン
Figure 2022115963000192
[8-(2-(tert-ブトキシカルボニル)アミノエチル)-6,7-ジヒドロ-
MeBmt]-1-[(R)-(6-(ベンゾイルオキシ)ヘキシル)チオ-Sar]-
3-シクロスポリンをメタノール(10ml)に溶解した。水酸化リチウム(1.25g
、52.08mmol)及び水(10ml)を添加した。混合物を室温で2時間撹拌した
。次いで、大部分のメタノールを減圧下で蒸発させた。酢酸エチル(50ml)及びブラ
イン(50ml)を添加し、分離した。酢酸エチル層を硫酸マグネシウムで乾燥させ、減
圧下で蒸発させた。残渣をクロマトグラフィ(ヘキサン/アセトン)で精製して、0.3
4gの純粋な[8-(2-(tert-ブトキシカルボニル)アミノエチル)-6,7-
ジヒドロ-MeBmt]-1-[(R)-(6-ヒドロキシヘキシル)チオ-Sar]-
3-シクロスポリンを得た[分子式:C751381215S;正確な質量:14
79.01;MS(m/z):1479.86(M+1)、1501.80(M+Na
;HPLC RT:17.86分(C8逆相カラム:250mm;アセトニトリル/
水(0.05%トリフルオロ酢酸);操作温度:64℃;検出器:210nm)]。
[8-(2-アミノエチル)-6,7-ジヒドロ-MeBmt]-1-[(R)-(6-
ヒドロキシヘキシル)チオ-Sar]-3-シクロスポリン
Figure 2022115963000193
[8-(2-(tert-ブトキシカルボニル)アミノエチル)-6,7-ジヒドロ-
MeBmt]-1-[(R)-(6-ヒドロキシヘキシル)チオ-Sar]-3-シクロ
スポリン(0.34g、0.15mmol)を、ジクロロメタン(15ml)に溶解し、
氷水浴に入れた。トリフルオロ酢酸(5ml)を添加した。混合物を0℃で3時間撹拌し
た。別のジクロロメタン(50ml)を添加した。ジクロロメタン層をブライン(50m
l)、飽和重炭酸ナトリウム溶液(50ml)で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥させ、
減圧下で蒸発させて、0.14gの粗[8-(2-アミノエチル)-6,7-ジヒドロ-
MeBmt]-1-[(R)-(6-ヒドロキシヘキシル)チオ-Sar]-3-シクロ
スポリンを得た[分子式:C701301213S;正確な質量:1378.96
;MS(m/z):1379.67(M+1);HPLC RT:12.45分(C8
逆相カラム:250mm;アセトニトリル/水(0.05%トリフルオロ酢酸);操作温
度:64℃;検出器:210nm)]。
[8-(2-アセトアミドエチル)-6,7-ジヒドロ-MeBmt]-1-[(R)-
(6-ヒドロキシヘキシル)チオ-Sar]-3-シクロスポリン
Figure 2022115963000194
粗[8-(2-アミノエチル)-6,7-ジヒドロ-MeBmt]-1-[(R)-(
6-ヒドロキシヘキシル)チオ-Sar]-3-シクロスポリンをジクロロメタン(15
ml)に溶解した。酢酸(0.14g、2.43mmol)、HBTU(0.55g、1
.46mmol)、1-ヒドロキシベンゾトリアゾール(0.20g、1.46mmol
)、及びピリジン(1.0ml)を添加した。混合物を室温で一晩撹拌した。次いで大部
分の溶媒を減圧下で蒸発させた。酢酸エチル(50ml)及びブライン(50ml)を添
加し、分離した。酢酸エチル層を硫酸マグネシウムで乾燥させ、減圧下で蒸発させた。残
渣をクロマトグラフィ(ヘキサン/アセトン)で精製して、14mgの純粋な[8-(2
-アセトアミドエチル)-6,7-ジヒドロ-MeBmt]-1-[(R)-(6-ヒド
ロキシヘキシル)チオ-Sar]-3-シクロスポリンを得た[分子式:C72132
1214S;正確な質量:1420.97;MS(m/z):1422.08(M+
1)、1443.93(M+Na);HPLC RT:16.23分(C8逆相カラ
ム:250mm;アセトニトリル/水(0.05%トリフルオロ酢酸);操作温度:64
℃;検出器:210nm)]。
実施例41
[8-(2-アセトアミドエチル)-6,7-ジヒドロ-MeBmt]-1-[(S)-
(4-ヒドロキシ-2-メチルブタン-2-イル)チオ)メチル-Sar]-3-シクロ
スポリン
3-メチル-3-メルカプト酪酸
Figure 2022115963000195
3-ヒドロキシ-3-メチル酪酸(10.00g、84.65mmol)、塩酸(36
%、30ml)、及びチオ尿素(7.08g、93.12mmol)を混合し、24時間
還流加熱した。次いで、混合物を減圧下で蒸発させた。メタノール(10ml)及び水(
10ml)中の水酸化リチウム(6.09g、253.95mmol)の溶液を添加した
。混合物を撹拌し、一晩還流加熱した。室温に冷却した後、混合物を濾過した。濾液を減
圧下で蒸発させて粗生成物を得た。
[8(2-(tert-ブトキシカルボニル)アミノエチル)-6,7-ジヒドロ-Me
Bmt]-1-[(S)-((1-カルボキシ-2-メチルプロパン-2-イル)チオ)
メチル-Sar]-3-シクロスポリン
Figure 2022115963000196
メタノール(10ml)中の[8-(2-(tert-ブトキシカルボニル)アミノエ
チル)-6,7-ジヒドロ-MeBmt]-1-[α-メチレン-Sar]-3-シクロ
スポリン(1.00g、0.74mmol)の溶液に、3-メチル-3-メルカプト酪酸
(0.30g、2.20mmol)及び水酸化リチウム(0.18g、7.36mmol
)を添加した。反応混合物を室温で一晩撹拌した。大部分のメタノールを減圧下で蒸発さ
せた。酢酸エチル(50ml)及びブライン(50ml)を添加し、塩酸溶液(1.0N
)を添加することによって水層のpHを3に調整した。酢酸エチル層を硫酸マグネシウム
で乾燥させ、減圧下で蒸発させて、粗[8-(2-(tert-ブトキシカルボニル)ア
ミノエチル)-6,7-ジヒドロ-MeBmt]-1-[(S)-((1-カルボキシ-
2-メチルプロパン-2-イル)チオ)メチル-Sar]-3-シクロスポリンを得た[
分子式:C751361216S;正確な質量:1492.99;MS(m/z)
:1493.63(M+1)、1515.88(M+Na)]。
[8-(2-(tert-ブトキシカルボニル)アミノエチル)-6,7-ジヒドロ-M
eBmt]-1-[(S)-((4-メトキシ-2-メチル-4-オキソブタン-2-イ
ル)チオ)メチル-Sar]-3-シクロスポリン
Figure 2022115963000197
粗[8-(2-(tert-ブトキシカルボニル)アミノエチル)-6,7-ジヒドロ
-MeBmt]-1-[(S)-((1-カルボキシ-2-メチルプロパン-2-イル)
チオ)メチル-Sar]-3-シクロスポリンをアセトン(10ml)に溶解した。ヨー
ドメタン(0.14ml、2.22mmol)及び炭酸カリウム(0.31g、2.22
mmol)を添加した。混合物を室温で2時間撹拌した。大部分のアセトンを減圧下で蒸
発させた。次いで酢酸エチル(50ml)及び水(50ml)を添加し、混合物を分離し
た。酢酸エチル層を硫酸マグネシウムで乾燥させ、減圧下で蒸発させた。残渣をクロマト
グラフィ(ヘキサン/アセトン)で精製して、0.16gの純粋な[8-(2-(ter
t-ブトキシカルボニル)アミノエチル)-6,7-ジヒドロ-MeBmt]-1-[(
S)-((4-メトキシ-2-メチル-4-オキソブタン-2-イル)チオ)メチル-S
ar]-3-シクロスポリンを得た[分子式:C761381216S;正確な質
量:1507.01;MS(m/z):1507.65(M+1)、1529.95(
M+Na);HPLC RT:18.34分(C8逆相カラム:250mm;アセトニ
トリル/水(0.05%トリフルオロ酢酸);操作温度:64℃;検出器:210nm)
]。
[8-(2-アミノエチル)-6,7-ジヒドロ-MeBmt]-1-[(S)-((4
-メトキシ-2-メチル-4-オキソブタン-2-イル)チオ)メチル-Sar]-3-
シクロスポリン
Figure 2022115963000198
[8-(2-(tert-ブトキシカルボニル)アミノエチル)-6,7-ジヒドロ-
MeBmt]-1-[(S)-(4-メトキシ-2-メチル-4-オキソブタン-2-イ
ルチオ)メチル-Sar]-3-シクロスポリン(0.16g、0.11mmol)をジ
クロロメタン(6ml)に溶解し、氷水浴に入れた。トリフルオロ酢酸(2ml)を添加
した。混合物を0℃で3時間撹拌した。別のジクロロメタン(20ml)を添加した。混
合物をブライン(30ml)、飽和重炭酸ナトリウム溶液(30ml)で洗浄し、硫酸マ
グネシウムで乾燥させ、減圧下で蒸発させて、粗[8-(2-アミノエチル)-6,7-
ジヒドロ-MeBmt]-1-[(S)-((4-メトキシ-2-メチル-4-オキソブ
タン-2-イル)チオ)メチル-Sar]-3-シクロスポリンを得た。分子式:C71
1301214S;正確な質量:1406.96;MS(m/z):1407.6
5(M+1);HPLC RT:13.66分(C8逆相カラム:250mm;アセト
ニトリル/水(0.05%トリフルオロ酢酸);操作温度:64℃;検出器:210nm
)]。
[8-(2-アセトアミドエチル)-6,7-ジヒドロ-MeBmt]-1-[(S)-
((4-メトキシ-2-メチル-4-オキソブタン-2-イル)チオ)メチル-Sar]
-3-シクロスポリン
Figure 2022115963000199
粗[8-(2-アミノエチル)-6,7-ジヒドロ-MeBmt]-1-[(S)-(
(4-メトキシ-2-メチル-4-オキソブタン-2-イル)チオ)メチル-Sar]-
3-シクロスポリンをジクロロメタン(10ml)に溶解した。酢酸(0.03ml、2
0.53mmol)、HBTU(0.12g、0.32mmol)、1-ヒドロキシベン
ゾトリアゾール(0.04g、0.32mmol)、及びピリジン(0.50ml)を添
加した。混合物を室温で2時間撹拌した。次いで、ジクロロメタン(30ml)及びブラ
イン(50ml)を添加し、分離した。ジクロロメタン層を硫酸マグネシウムで乾燥し、
減圧下で蒸発させて、粗[8-(2-アセトアミドエチル)-6,7-ジヒドロ-MeB
mt]-1-[(S)-((4-メトキシ-2-メチル-4-オキソブタン-2-イル)
チオ)メチル-Sar]-3-シクロスポリンを得た[分子式:C7313212
15S;正確な質量:1448.97;MS(m/z):1449.72(M+1)
1471.91(M+Na);HPLC RT:17.19分(C8逆相カラム:25
0mm;アセトニトリル/水(0.05%トリフルオロ酢酸);操作温度:64℃;検出
器:210nm)]。
[8-(2-アセトアミドエチル)-6,7-ジヒドロ-MeBmt]-1-[(S)-
(4-ヒドロキシ-2-メチルブタン-2-イル)チオ)メチル-Sar]-3-シクロ
スポリン
Figure 2022115963000200
粗[8-(2-アセトアミドエチル)-6,7-ジヒドロ-MeBmt]-1-[(S
)-((4-メトキシ-2-メチル-4-オキソブタン-2-イル)チオ)メチル-Sa
r]-3-シクロスポリンをテトラヒドロフラン(10ml)に溶解した。水素化ホウ素
ナトリウム(0.50g、12.88mmol)及び塩化セシウム(0.10g、0.5
9mmol)を添加した。混合物を室温で撹拌し、メタノール(10ml)を2時間かけ
て滴下した。次いで、混合物を一晩撹拌した。大部分の溶媒を減圧下で蒸発させた。酢酸
エチル(50ml)及びブライン(50ml)を添加し、混合物を分離した。酢酸エチル
層を硫酸マグネシウムで乾燥させ、減圧下で蒸発させた。残渣をクロマトグラフィ(ジク
ロロメタン/メタノール)により精製して、34mgの純粋な[8-(2-アセトアミド
エチル)-6,7-ジヒドロ-MeBmt]-1-[(S)-((4-ヒドロキシ-2-
メチルブタン-2-イル)チオ)メチル-Sar]-3-シクロスポリンを得た[分子式
:C721321214S;正確な質量:1420.97;MS(m/z):14
21.87(M+1)、1444.00(M+Na);HPLC RT:15.67
分(C8逆相カラム:250mm;アセトニトリル/水(0.05%トリフルオロ酢酸)
;操作温度:64℃;検出器:210nm)]。
実施例42
[8-(2-アセトアミドエチル)-6,7-ジヒドロ-MeBmt]-1-[(S)-
((5-ヒドロキシ-2-メチルペンタン-2-イル)チオ)メチル-Sar]-3-シ
クロスポリン
4-メルカプト-4-メチルペンタン酸
Figure 2022115963000201
レブリン酸メチル(10.00g、76.84mmol)を窒素下で無水テトラヒドロ
フラン(50ml)に溶解した。混合物をドライアイス-アセトン浴に入れ、塩化メチル
マグネシウム(3.00M、25.6ml、76.84mmol)をゆっくり添加した。
混合物を-78℃で2時間撹拌し、一晩室温まで加温した。飽和塩化アンモニウム溶液(
20ml)を添加し、反応をクエンチした。大部分のテトラヒドロフランを減圧下で除去
した。酢酸エチル(50ml)及びブライン(50ml)を添加し、混合物を分離した。
有機層を硫酸マグネシウムで乾燥させ、減圧下で蒸発させた。残渣をクロマトグラフィ(
ヘキサン/アセトン)で精製して、8.13gの純粋なメチル4-ヒドロキシ-4-メチ
ルペンタノエートを得た[分子式:C14;正確な質量:146.09;MS(
m/z):146.64(M+1)]。
メチル4-ヒドロキシ-4-メチルペンタノエート(8.13g、55.70mmol
)、塩酸(36%、25ml)及びチオ尿素(4.66g、61.27mmol)を混合
し、24時間還流加熱した。次いで、混合物を減圧下で蒸発させた。メタノール(10m
l)と、水(10ml)中の水酸化リチウム(4.01g、167.09mmol)の溶
液とを添加した。混合物を撹拌し、一晩還流加熱した。室温に冷却した後、混合物を濾過
した。濾液を減圧下で蒸発させて粗生成物を得た。
[8-(2-(tert-ブトキシカルボニル)アミノエチル)-6,7-ジヒドロ-M
eBmt]-1-[(S)-((4-カルボキシ-2-メチルブタン-2-イル)チオ)
メチル-Sar]-3-シクロスポリン
Figure 2022115963000202
メタノール(20ml)中の[8-(2-(tert-ブトキシカルボニル)アミノエ
チル)-6,7-ジヒドロ-MeBmt]-1-[α-メチレン-Sar]-3-シクロ
スポリン(1.91g、1.41mmol)の溶液に、4-メルカプト-4-メチルペン
タン酸(0.62g、4.22mmol)及び水酸化リチウム(0.20g、8.43m
mol)を添加した。反応混合物を室温で2日間撹拌した。大部分のメタノールを減圧下
で蒸発させた。酢酸エチル(100ml)及びブライン(100ml)を添加し、塩酸溶
液(1.00N)を添加することによって水層のpHを3に調整した。分離後、酢酸エチ
ル層を硫酸マグネシウムで乾燥させ、減圧下で蒸発させて、粗[8-(2-(tert-
ブトキシカルボニル)アミノエチル)-6,7-ジヒドロ-MeBmt]-1-[(S)
-((4-カルボキシ-2-メチルブタン-2-イル)チオ)メチル-Sar]-3-シ
クロスポリンを得た[分子式:C761381216S;正確な質量:1507.
01;MS(m/z):1507.65(M+1)、1529.95(M+Na)
[8-(2-(tert-ブトキシカルボニル)アミノエチル)-6,7-ジヒドロ-M
eBmt]-1-[(S)-((5-メトキシ-2-メチル-5-オキソペンタン-2-
イル)チオ)メチル-Sar]-3-シクロスポリン
Figure 2022115963000203
粗[8-(2-(tert-ブトキシカルボニル)アミノエチル)-6,7-ジヒドロ
-MeBmt]-1-[(S)-((4-カルボキシ-2-メチルブタン-2-イル)チ
オ)メチル-Sar]-3-シクロスポリンをアセトン(20ml)に溶解した。ヨード
メタン(0.56ml、8.88mmol)及び炭酸カリウム(1.24g、8.88m
mol)を添加した。混合物を室温で週末の間撹拌した。大部分のアセトンを減圧下で蒸
発させた。次いで酢酸エチル(50ml)及び水(50ml)を添加し、混合物を分離し
た。酢酸エチル層を硫酸マグネシウムで乾燥させ、減圧下で蒸発させた。残渣をクロマト
グラフィ(ヘキサン/アセトン)により精製して、0.45gの純粋な[8-(2-(t
ert-ブトキシカルボニル)アミノエチル)-6,7-ジヒドロ-MeBmt]-1-
[(S)-((5-メトキシ-2-メチル-5-オキソペンタン-2-イル)チオ)メチ
ル-Sar]-3-シクロスポリンを得た[分子式:C771401216S;正
確な質量:1521.02;MS(m/z):1521.61(M+1)、1543.
72(M+Na);HPLC RT:18.31分(C8逆相カラム:250mm;ア
セトニトリル/水(0.05%トリフルオロ酢酸);操作温度:64℃;検出器:210
nm)]。
[8-(2-アミノエチル)-6,7-ジヒドロ-MeBmt]-1-[(S)-((5
-メトキシ-2-メチル-5-オキソペンタン-2-イル)チオ)メチル-Sar]-3
-シクロスポリン
Figure 2022115963000204
[8-(2-(tert-ブトキシカルボニル)アミノエチル)-6,7-ジヒドロ-
MeBmt]-1-[(S)-((5-メトキシ-2-メチル-5-オキソペンタン-2
-イル)チオ)メチル-Sar]-3-シクロスポリン(0.45g、0.30mmol
)をジクロロメタン(15ml)に溶解し、氷水浴に入れた。トリフルオロ酢酸(5ml
)を添加した。混合物を0℃で2時間撹拌した。別のジクロロメタン(50ml)を添加
した。混合物をブライン(50ml)、飽和重炭酸ナトリウム溶液(50ml)で洗浄し
、硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下で蒸発させて、粗[8-(2-アミノエチル)-6
,7-ジヒドロ-MeBmt]-1-[(S)-((5-メトキシ-2-メチル-5-オ
キソペンタン-2-イル)チオ)メチル-Sar]-3-シクロスポリンを得た[分子式
:C721321214S;正確な質量:1420.97;MS(m/z):14
21.67(M+1);HPLC RT:12.97分(C8逆相カラム:250mm
;アセトニトリル/水(0.05%トリフルオロ酢酸);操作温度:64℃;検出器:2
10nm)]。
[8-(2-アセトアミドエチル)-6,7-ジヒドロ-MeBmt]-1-[(S)-
((5-メトキシ-2-メチル-5-オキソペンタン-2-イル)チオ)メチル-Sar
]-3-シクロスポリン
Figure 2022115963000205
粗[8-(2-アミノエチル)-6,7-ジヒドロ-MeBmt]-1-[(S)-(
(5-メトキシ-2-メチル-5-オキソペンタン-2-イル)チオ)メチル-Sar]
-3-シクロスポリンをジクロロメタン(15ml)に溶解した。酢酸(0.09g、1
.48mmol)、HBTU(0.34g、0.89mmol)、1-ヒドロキシベンゾ
トリアゾール(0.12g、0.89mmol)、及びトリエチルアミン(0.50ml
)を添加した。混合物を室温で2時間撹拌した。次いで、ジクロロメタン(50ml)及
びブライン(50ml)を添加し、分離した。ジクロロメタン層を、硫酸マグネシウムで
乾燥させ、減圧下で蒸発させた。残渣をクロマトグラフィ(ヘキサン/アセトン)により
精製して、0.20mgの純粋な[8-(2-アセトアミドエチル)-6,7-ジヒドロ
-MeBmt]-1-[(S)-((5-メトキシ-2-(5-メチル-5-オキソペン
タン-2-イル)チオ)メチル-Sar]-3-シクロスポリンを得た[分子式:C74
1341215S;正確な質量:1462.98。MS(m/z):1463.7
4(M+1)、1485.81(M+Na);HPLC RT:17.11分(C8
逆相カラム:250mm;アセトニトリル/水(0.05%トリフルオロ酢酸);操作温
度:64℃;検出器:210nm)]。
[8-(2-アセトアミドエチル)-6,7-ジヒドロ-MeBmt]-1-[(S)-
((5-ヒドロキシ-2-メチルペンタン-2-イル)チオ)メチル-Sar]-3-シ
クロスポリン
Figure 2022115963000206
[8-(2-アセトアミドエチル)-6,7-ジヒドロ-MeBmt]-1-[(S)
-((5-メトキシ-2-メチル-5-オキソペンタン-2-イル)チオ)メチル-Sa
r]-3-シクロスポリン(0.20g、0.14mmol)をテトラヒドロフラン(1
0ml)に溶解した。水素化ホウ素ナトリウム(1.00g、64.40mmol)及び
塩化セシウム(0.20g、0.59mmol)を添加した。混合物を室温で撹拌し、メ
タノール(10ml)を2時間かけて滴下した。次いで、混合物を一晩撹拌した。大部分
の溶媒を減圧下で蒸発させた。酢酸エチル(50ml)及びブライン(50ml)を添加
し、混合物を分離した。酢酸エチル層を硫酸マグネシウムで乾燥させ、減圧下で蒸発させ
た。残渣をクロマトグラフィ(ジクロロメタン/メタノール)により精製して、34mg
の純粋な[8-(2-アセトアミドエチル)-6,7-ジヒドロ-MeBmt]-1-[
(S)-((5-ヒドロキシ-2-メチルペンタン-2-イル)チオ)メチル-Sar]
-3-シクロスポリンを得た[分子式:C731341214S;正確な質量:1
434.99;MS(m/z):1435.86(M+1)、1457.87(M+N
a);HPLC RT:17.03分(C8逆相カラム:250mm;アセトニトリル
/水(0.05%トリフルオロ酢酸);操作温度:64℃;検出器:210nm)]。
参考例1
[8-(2-アセトアミドエチル)-6,7-ジヒドロ-MeBmt]-1-[(R)-
2-メチル-Sar]-3-シクロスポリン(CPI-431-32(CRV431))
[(R)-2-メチル-Sar]-3-シクロスポリン
Figure 2022115963000207
窒素下、-78℃でテトラヒドロフラン(150ml)中のジイソプロピルアミン(2
3.60ml、166.39mmol)の溶液に、n-ブチルリチウム(2.20M、7
5.60ml、166.39mmol)を添加した。反応混合物を1時間撹拌した後、テ
トラヒドロフラン(50ml)中のシクロスポリン(20.00g、16.64mmol
)の溶液を10分かけて添加した。混合物を-78℃で2時間撹拌した。ヨードメタン(
10.36ml、166.39mmol)を添加した後、混合物を-78℃で更に2時間
撹拌し、一晩室温まで加温した。ブライン(20ml)を添加し、反応をクエンチした。
大部分のテトラヒドロフランを減圧下で除去した。酢酸エチル(100ml)及びブライ
ン(100ml)を添加し、混合物を分離した。有機層を硫酸マグネシウムで乾燥させ、
減圧下で蒸発させた。残渣をクロマトグラフィ(ヘキサン/アセトン)で精製し、5.4
9gの[(R)-2-メチル-Sar]-3-シクロスポリンを得た[分子式:C63
1131112;正確な質量:1215.86;MS(m/z):1216.63(
M+1)、1238.79(M+Na);HPLC RT:17.53分(C8逆相
カラム:250mm;アセトニトリル/水(0.05%トリフルオロ酢酸);操作温度:
64℃;検出器:210nm)]。
[3-アセチル-MeBmt]-1-[(R)-2-メチル-Sar]-3-シクロスポ
リン
Figure 2022115963000208
窒素下、乾燥フラスコに、[(R)-2-メチル-Sar]-3-シクロスポリン(5
.49g、4.52mmol)、N,N-ジメチルアミノピリジン(0.06g、0.4
5mmol)、無水ピリジン(60ml)、及び無水酢酸(28.21ml、299.0
0mol)を添加した。反応混合物を室温で一晩撹拌した。混合物を氷水(300ml)
に注ぎ、氷が融解するまで撹拌した。酢酸エチル(100ml)を添加し、混合物を分離
した。酢酸エチル層を1Nの塩酸溶液(50ml×2)、飽和重炭酸ナトリウム溶液(5
0ml)、ブライン(50ml)で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥させ、減圧下で蒸発
させた。残渣をクロマトグラフィ(ヘキサン/アセトン/メタノール)で精製し、4.6
7gの[3-アセチル-MeBmt]-1-[(R)-2-メチル-Sar]-3-シク
ロスポリンを得た[分子式:C651151113;4.67g;正確な質量:1
257.87;MS(m/z):1258.54(M+1)、1280.71(M+N
a);HPLC RT:19.31分(C8逆相カラム:250mm;アセトニトリル
/水(0.05%トリフルオロ酢酸);操作温度:64℃;検出器:210nm)]。
[(3R,4R)-3-アセチルオキシ-4-メチル-6-オキソ-N-MeNle]-
1-[(R)-2-メチル-Sar]-3-シクロスポリン
Figure 2022115963000209
ジオキサン(100ml)中の[3-アセチル-MeBmt]-1-[(R)-2-メ
チル-Sar]-3-シクロスポリン(4.67g、3.71mmol)の溶液に、水(
20ml)、酸化オスミウム(VIII)溶液(15.74mM、23.50ml、0.
37mmol)、及びメタ過ヨウ素酸ナトリウム(3.18g、14.85mmol)を
添加した。反応混合物を室温で5時間撹拌した。酢酸エチル(100ml)及びブライン
(100ml)を添加し、混合物を分離した。有機層を飽和重炭酸ナトリウム溶液、ブラ
インで洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥させ、減圧下で蒸発させた。残渣をクロマトグラ
フィ(ヘキサン/アセトン)により精製して、4.10gの[(3R,4R)-3-アセ
チルオキシ-4-メチル-6-オキソ-N-MeNle]-1-[(R)-2-メチル-
Sar]-3-シクロスポリンを得た[分子式:C631111114;正確な質
量:1245.83;MS(m/z):1246.54(M+1)、1268.71(
M+Na);HPLC RT:17.27分(C8逆相カラム:250mm;アセトニ
トリル/水(0.05%トリフルオロ酢酸);操作温度:64℃;検出器:210nm)
]。
[8-シアノメチル-3-アセチル-MeBmt]-1-[(R)-2-メチル-Sar
]-3-シクロスポリン
Figure 2022115963000210
乾燥フラスコに、窒素下、(3-シアノプロピル)トリフェニルホスホニウムブロミド
(7.98g、19.50mmol)及び無水テトラヒドロフラン(60ml)を添加し
た。反応混合物を氷水浴に入れ、ナトリウムtert-ブトキシド(2.19g、22.
75mmol)を添加した。混合物を2時間撹拌した後、無水テトラヒドロフラン(20
ml)中の[(3R,4R)-3-アセチルオキシ-4-メチル-6-オキソ-N-Me
Nle]-1-[(R)-2-メチル-Sar]-3-シクロスポリン(4.10g、3
.29mmol)の溶液を添加した。混合物を0℃で更に5時間撹拌した。次いで飽和塩
化アンモニウム溶液(20ml)を添加して、反応をクエンチした。大部分のテトラヒド
ロフランを減圧下で蒸発させた。酢酸エチル(100ml)及びブライン(100ml)
を添加し、混合物を分離した。有機層を硫酸マグネシウムで乾燥させ、減圧下で蒸発させ
た。残渣をクロマトグラフィ(ジクロロメタン/メタノール)で精製して、2.00gの
純粋な[8-シアノメチル-3-アセチル-MeBmt]-1-[(R)-2-メチル-
Sar]-3-シクロスポリンを得た[分子式:C671161213;正確な質
量:1296.88;MS(m/z):1297.55(M+1)、1319.787
(M+Na);HPLC RT:17.56分(C8逆相カラム:250mm;アセト
ニトリル/水(0.05%トリフルオロ酢酸);操作温度:64℃;検出器:210nm
)]。
[8-(2-アミノエチル)-3-アセチル-6,7-ジヒドロ-MeBmt]-1-[
(R)-2-メチル-Sar]-3-シクロスポリン
Figure 2022115963000211
窒素下、メタノール(50ml)中の[8-シアノメチル-3-アセチル-MeBmt
]-1-[(R)-2-メチル-Sar]-3-シクロスポリン(2.00g、1.54
mmol)の溶液に、塩化ニッケル(II)六水和物(0.04g、0.15mmol)
を添加した。反応混合物を氷水浴に入れた。水素化ホウ素ナトリウム(3.05g、80
.50mmol)を4バッチにて2時間で添加した。混合物を0℃で更に2時間撹拌した
後、水(10ml)を添加した。大部分のメタノールを減圧下で蒸発させた。酢酸エチル
(50ml)及び飽和重炭酸ナトリウム溶液(50ml)を添加し、混合物を分離した。
有機層をブラインで洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥させ、減圧下で蒸発させた。残渣を
メタノール(30ml)に溶解した。パラジウム(炭素上10重量%、20mg)及び酢
酸(5滴)を添加した。混合物を、水素下、室温で2時間撹拌した。次いで、混合物を濾
過し、濾液を減圧下で蒸発させて、2.20gの粗[8-(2-アミノエチル)-3-ア
セチル-6,7-ジヒドロ-MeBmt]-1-[(R)-2-メチル-Sar]-3-
シクロスポリンを得た[分子式:C671221213;正確な質量:1302.
93;MS(m/z):1303.75(M+1);HPLC RT:14.72分(
C8逆相カラム:250mm;アセトニトリル/水(0.05%トリフルオロ酢酸);操
作温度:64℃;検出器:210nm)]。
[8-(2-アミノエチル)-6,7-ジヒドロ-MeBmt]-1-[(R)-2-メ
チル-Sar]-3-シクロスポリン
Figure 2022115963000212
[8-(2-アミノエチル)-3-アセチル-6,7-ジヒドロ-MeBmt]-1-
[(R)-2-メチル-Sar]-3-シクロスポリン(1.60g、1.24mmol
)をメタノール(20ml)に溶解した。水(10ml)及び水酸化テトラメチルアンモ
ニウム五水和物(0.67g、3.72mmol)を添加した。混合物を室温で2時間撹
拌した。次いで、大部分のメタノールを蒸発させた。酢酸エチル(100ml)及びブラ
イン(100ml)を添加し、混合物を分離した。有機層を硫酸マグネシウムで乾燥させ
、減圧下で蒸発させた。残渣をクロマトグラフィ(ジクロロメタン/メタノール)により
精製して、1.20gの純粋な[8-(2-アミノエチル)-6,7-ジヒドロ-MeB
mt]-1-[(R)-2-メチル-Sar]-3-シクロスポリンを得た[分子式:C
651201212;正確な質量:1260.91;MS(m/z):1261.
72(M+1);HPLC RT:12.11分(C8逆相カラム:250mm;アセ
トニトリル/水(0.05%トリフルオロ酢酸);操作温度:64℃;検出器:210n
m)]。
[8-(2-アセトアミドエチル)-6,7-ジヒドロ-MeBmt]-1-[(R)-
2-メチル-Sar]-3-シクロスポリン
Figure 2022115963000213
[8-(2-アミノエチル)-6,7-ジヒドロ-MeBmt]-1-[(R)-2-
メチル-Sar]-3-シクロスポリン(0.60g、0.48mmol)をジクロロメ
タン(25ml)に溶解した。酢酸(0.14ml、2.38mmol)、HBTU(0
.54g、1.43mmol)、1-ヒドロキシベンゾトリアゾール(0.19g、1.
43mmol)、及びピリジン(1.00ml)を添加した。混合物を室温で3時間撹拌
した。次いで、ジクロロメタン(30ml)及びブライン(50ml)を添加し、分離し
た。ジクロロメタン層を、硫酸マグネシウムで乾燥させ、減圧下で蒸発させた。残渣をク
ロマトグラフィ(ジクロロメタン/メタノール)により精製して、0.11gの純粋な[
8-(2-アセトアミドエチル)-6,7-ジヒドロ-MeBmt]-1-[(R)-2
-メチル-Sar]-3-シクロスポリンを得た[分子式:C671221213
;正確な質量:1302.93;MS(m/z):1303.66(M+1)、132
5.86(M+Na);HPLC RT:16.56分(C8逆相カラム:250mm
;アセトニトリル/水(0.05%トリフルオロ酢酸);操作温度:64℃;検出器:2
10nm)]。この生成物は、米国特許第9,200,038B2号明細書及び米国特許
出願公開第2013/0190223A1号明細書(参照により本明細書に組み込まれる
)に記載されている手順と類似の方法を用いて調製した。
参考例2
[8-(2-アセトアミドエチル)-6,7-ジヒドロ-MeBmt]-1-シクロスポ
リン
Figure 2022115963000214
[8-(2-アミノエチル)-6,7-ジヒドロ-MeBmt]-1-シクロスポリン
(0.50g、0.40mmol)をジクロロメタン(20ml)に溶解した。酢酸(0
.11ml、2.00mmol)、HBTU(0.46g、1.20mmol)、1-ヒ
ドロキシベンゾトリアゾール(0.16g、1.20mmol)、及びピリジン(0.5
0ml)を添加した。混合物を室温で1時間撹拌した。次いで、ジクロロメタン(30m
l)及びブライン(50ml)を添加し、分離した。ジクロロメタン層を、硫酸マグネシ
ウムで乾燥させ、減圧下で蒸発させた。残渣をクロマトグラフィ(ジクロロメタン/メタ
ノール)により精製して、0.20gの純粋な[8-(2-アセトアミドエチル)-6,
7-ジヒドロ-MeBmt]-1-シクロスポリンを得た[分子式:C66120
13;正確な質量:1288.91;MS(m/z):1289.96(M+1)
、1311.82(M+Na);HPLC RT:14.92分(C8逆相カラム:2
50mm;アセトニトリル/水(0.05%トリフルオロ酢酸);操作温度:64℃;検
出器:210nm)]。
参考例3
[α-メチレン-Sar]-3-シクロスポリン
[α-メトキシカルボニル-Sar]-3-シクロスポリン
Figure 2022115963000215
[α-カルボキシ-sar]-3-シクロスポリン(5.00g、4.01mmol)
をN,N-ジメチルホルムアミド(30ml)に溶解した。ヨードメタン(2.85g、
20.10mmol)及び炭酸カリウム(1.38g、10.00mmol)を添加した
。混合物を室温で2時間撹拌した。次いで酢酸エチル(60ml)及び水(60ml)を
添加し、混合物を分離した。酢酸エチル層をブラインで洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥
させ、減圧下で蒸発させて5.32gの粗生成物を得、これを精製せずに次の工程に直接
使用した(収率:約100%)[分子式:C641131114;正確な質量:1
259.85;MS(m/z):1260.7(M+1)、1282.7(M+Na)
]。
[(R)-α-ヒドロキシメチル-Sar]-3-シクロスポリン
Figure 2022115963000216
[α-メトキシカルボニル-Sar]-3-シクロスポリン(2.00g、1.59m
mol)をテトラヒドロフラン(30ml)に溶解した。塩化セシウム(1.33g、7
.90mmol)及び水素化ホウ素ナトリウム(0.60g、15.89mmol)を添
加した。次いでメタノール(30ml)を混合物に2時間かけて滴下した。添加後、混合
物を室温で一晩撹拌した。次いで大部分の溶媒を減圧下で蒸発させた。酢酸エチル(50
ml)及び水(50ml)を添加した。酢酸エチル層を分離し、ブラインで洗浄し、硫酸
マグネシウムで乾燥し、減圧下で蒸発させて、1.99gの粗生成物を得、これをシリカ
ゲルカラムでジクロロメタン/メタノール(100:0~95:5)を用いて精製して、
1.50gの純粋な生成物を得た(収率:76%)[分子式:C6311311
;正確な質量:1231.85;MS(m/z):1232.7(M+1)、125
4.7(M+Na)]。
[α-メチルメタンスルホネート-Sar]-3-シクロスポリン
Figure 2022115963000217
0℃でジクロロメタン(2ml)中の[α-ヒドロキシメチル-Sar]-3-シクロ
スポリン(30mg、0.024mmol)の溶液に、トリエチルアミン(52.8μl
、0.38mmol)及び塩化メタンスルホニル(23mg、0.20mmol)を添加
した。室温で2時間撹拌した後、混合物をブラインで洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥さ
せ、減圧下で蒸発させて、33mgの粗生成物を得、これを更に精製することなく次の工
程の反応に直接使用した[分子式:C641151115S;正確な質量:130
9.83;MS(m/z):1310.7(M+1)]。
[α-クロロメチル-Sar]-3-シクロスポリン
Figure 2022115963000218
0℃でジクロロメタン(2ml)中の[α-ヒドロキシメチル-Sar]-3-シクロ
スポリン(30mg、0.024mmol)の溶液に、トリエチルアミン(52.8μL
、0.384mmol、16当量)及び塩化メタンスルホニル(23mg、0.20mm
ol)を添加した。室温で一晩撹拌した後、混合物をブラインで洗浄し、硫酸マグネシウ
ムで乾燥させ、減圧下で蒸発させて、30mgの粗生成物を得、これを更に精製すること
なく次の工程の反応に直接使用した[分子式:C63112ClN1112;正確な
質量:1249.82;MS(m/z):1250.7(M+1)、1272.9(M
+Na)]。
[α-メチレン-Sar]-3-シクロスポリン
方法1
Figure 2022115963000219
テトラヒドロフラン(3ml)中の[α-メタンスルホネートメチル-Sar]-3-
シクロスポリン(33mg、0.025mmol)又は[α-クロロメチル-Sar]-
3-シクロスポリン(30mg、0.025mmol)の溶液に、水素化ナトリウム(1
5.3mg、油中60%、0.38mmol、10当量)を0℃で添加した。混合物を0
℃で1時間撹拌し、次いで30分間室温に加温した。溶媒を除去した後、残渣をジクロロ
メタン(20ml)に溶解した。ジクロロメタン層を1Nの塩酸、飽和重炭酸ナトリウム
溶液、及びブラインで洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥させ、減圧下で蒸発させた。残渣
をジクロロメタン/メタノール(20/1)を用いたシリカゲル上のクロマトグラフィで
精製し、16mgの生成物を得た(収率54%)[分子式:C631111112
;正確な質量:1213.84;MS(m/z):1214.7(M+1)、1236
.7(M+Na);TLC Rf:0.55(酢酸エチル/メタノール=20/1);
HPLC RT:7.0分(C8逆相カラム:150mm;アセトニトリル/水(0.0
5%トリフルオロ酢酸);操作温度:64℃;検出器:210nm)]。
[α-メチレン-Sar]-3-シクロスポリン
方法2
Figure 2022115963000220
[α-メチレン-Sar]-3-シクロスポリンはまた、国際公開第2012/051
194A1号に記載されている手順と類似の方法を用いて調製することができる(これは
参照により本明細書に組み込まれる)。
参考例4
[α-メチレン-Sar]-3-[(γ-ヒドロキシ)-NMeLeu]-4-シクロス
ポリン
[α-メトキシカルボニル-Sar]-3-[(γ-ヒドロキシ)-NMeLeu]-4
-シクロスポリン
Figure 2022115963000221
窒素下、-78℃でテトラヒドロフラン(80ml)中のLDA(テトラヒドロフラン
中2.0M、23ml、46mmol)の溶液に、テトラヒドロフラン(15ml)中の
[(γ-ヒドロキシ)-N-MeLeu]-4-シクロスポリン(4.40g、3.61
mmol)を3分かけて添加した。混合物を-78℃で3時間撹拌した後、反応混合物に
二酸化炭素ガスを1時間吹き込んだ。次いで、混合物を室温までゆっくりと加温し、3時
間撹拌し続けた。大部分のテトラヒドロフランを蒸発させた。ジクロロメタン(100m
l)及び水(50ml)を添加した。クエン酸水溶液を添加することによって混合物のp
Hを約5に調整した。混合物を分離し、有機層をブラインで洗浄し、硫酸マグネシウムで
乾燥させ、減圧下で蒸発させて、3.20gの粗生成物を酸として得、これを精製するこ
となく次の工程に使用した[分子式:C631111115;正確な質量:126
1.83;MS(m/z):1262.49(M+1)]。N,N-ジメチルホルムア
ミド(20ml)中の[α-カルボキシ-Sar]-3-[(γ-ヒドロキシ)-N-M
eLeu]-4-シクロスポリン(3.20g、2.53mmol)及び炭酸カリウム(
1.30g、9.40mmol)の混合物に、ヨードメタン(1.80g、12.70m
mol)を添加した。混合物を室温で一晩撹拌した。ジクロロメタン(80ml)及び水
(50ml)を添加し、混合物を分離した。ジクロロメタン層を水(25ml)及びブラ
イン(25ml)で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥させ、減圧下で蒸発させて、3.0
0gの粗生成物を得た[分子式:C641131115;正確な質量:1275.
84;MS(m/z):1276.75(M+1)]。
Kuhnt M.et al.,1996,Microbial Biotransf
ormation Products of Cyclosporin A,J.Ant
ibiotics,49(8),781に記載される方法に従って、Sebekia b
enihana生体内変換によって[(γ-ヒドロキシ)-N-MeLeu]-4-シク
ロスポリンを調製した。
[(R)-α-ヒドロキシメチル-Sar]-3-[(γ-ヒドロキシ)-N-MeLe
u]-4-シクロスポリン
Figure 2022115963000222
メタノール(100mL)中の[α-メトキシカルボニル-Sar]-3-[(γ-ヒ
ドロキシ)-N-MeLeu]-4-シクロスポリン(3.00g、2.35mmol)
及び塩化リチウム(1.50g、35.30mmol)の懸濁液に、水素化ホウ素ナトリ
ウム(2.50g、66.10mmol)を少しずつ添加した。混合物を室温で一晩撹拌
した。大部分の溶媒を減圧下で蒸発させた。ジクロロメタン(80ml)及び水(50m
l)を添加し、混合物を分離した。ジクロロメタン層をブラインで洗浄し、硫酸マグネシ
ウムで乾燥させ、減圧下で蒸発させた。残渣をクロマトグラフィ(ジクロロメタン/メタ
ノール=96/4)により精製して、1.30gの生成物を得た[分子式:C6311
1114;正確な質量:1247.85;MS(m/z):1248.48(M+
1)H NMRスペクトル(600MHz,CDCl,ppm単位のδ):0.
68(d,J=5.4Hz,3H),0.80-1.00(m,30H),1.07(d
,J=6.0Hz,3H),1.16-1.29(m,10H),1.32(d,J=7
.2Hz,3H),1.39-1.46(m,2H),1.59-1.63(m,6H)
,1.68-1.83(m,7H),2.02-2.11(m,4H),2.31-2.
33(m,1H),2.37-2.42(m,2H),2.67(s,6H),3.09
(s,3H),3.19(s,3H),3.20(s,3H),3.22(s,3H),
3.47(s,3H),3.72-3.75(m,1H),3.82(br,1H),3
.97-3.99(m,1H),4.07-4.10(m,1H),4.50-4.52
(m,1H),4.65-4.67(t,J=8.4 Hz,1H),4.79-4.8
1(m,1H),4.90-4.95(m,2H),5.00-5.05(m,2H),
5.09(d,J=10.8Hz,1H),5.30-5.35(m,2H),5.46
(d,J=6.0Hz,1H),5.52-5.53(m,1H),5.66-5.68
(m,1H),7.12(d,J=7.8Hz,1H),7.47(d,J=8.4Hz
,1H),7.60(d,J=7.2Hz,1H),7.87-7.89(d,J=9.
6Hz,1H)]。
[α-メチレン-Sar]-3-[(γ-ヒドロキシ)-NMeLeu]-4-シクロス
ポリン
方法1
Figure 2022115963000223
室温でジクロロメタン(10mL)中の[α-ヒドロキシメチル-Sar]-3-[(
γ-ヒドロキシ)-N-MeLeu]-4-シクロスポリン(0.25g、0.20mm
ol)の溶液に、トリエチルアミン(0.33mL、d 0.726、2.40mmol
)及びトリエチルアミン塩酸塩(95.6mg、1.00mmol)を添加し、続いてp
-トルエンスルホニルクロリド(0.23g、1.20mmol)を撹拌しながら添加し
た。混合物を室温で一晩撹拌した。次いで、反応混合物をブラインで洗浄し、硫酸マグネ
シウムで乾燥させ、溶媒を減圧下で蒸発させた。[α-クロロメチル-Sar]-3-[
(γ-ヒドロキシ)-N-MeLeu]-4-シクロスポリン[分子式:C63112
ClN1113;正確な質量:1265.81;MS(m/z):1266.32(M
+1)、1288.43(M+Na)]及び[α-p-トルエンスルホニルメチル-
Sar]-3-[(γ-ヒドロキシ)-NMeLeu]-4-シクロスポリン[分子式:
701191116S;正確な質量:1401.856;MS(m/z):14
02.34(M+1)、1424.62(M+Na)]の反応混合物を更に精製する
ことなく次の工程の反応に直接使用した。テトラヒドロフラン(20ml)中の上記混合
物の溶液に、0℃で水素化ナトリウム(320mg、油中60%、8mmol)を添加し
た。混合物を0℃で1時間撹拌し、次いで30分間室温に加温した。反応を飽和塩化アン
モニア溶液でクエンチした。テトラヒドロフランを除去した後、粗生成物を酢酸エチルで
抽出した。酢酸エチル層をブラインで洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥させ、減圧下で蒸
発させた。残渣をシリカゲルでのクロマトグラフィ(酢酸エチル/メタノール(20/1
)を用いて)により精製し、45mgの生成物を得た(収率:18%)[分子式:C63
1111113;正確な質量:1229.84;MS(m/z):1230.6(
M+1)、1252.82(M+Na);TLC Rf:0.50(酢酸エチル/メ
タノール=10/1);HPLC RT:15.38分(C8逆相カラム:250mm;
アセトニトリル/水(0.05%トリフルオロ酢酸);操作温度:64℃;検出器:21
0nm);H NMRスペクトル(600MHz、CDCl、ppm単位のδ):0
.72(d,J=5.4Hz,3H),0.84-1.00(m,30H),1.17-
1.26(m,15H),1.34(d,J=6.0Hz,3H),1.44-1.47
(m,2H),1.59-1.62(m,6H),1.69-1.76(m,4H),1
.94-1.99(m,1H),2.09-2.13(m,3H),2.34-2.37
(m,3H),2.65(s,3H),2.67(s,3H),3.09(s,3H))
,3.10(s,3H),3.19(s,3H),3.44(s,3H),3.46(s
,3H),3.80(m,1H),3.91(m,1H),4.47-4.50(m,1
H),4.68-4.71(t,J=9.0Hz,1H),4.78-4.81(m,1
H),4.98-5.02(m,2H),5.06-5.11(m,3H),5.24(
s,1H),5.32(m,2H),5.41-5.43(m,2H),5.64-5.
66(m,1H),7.11(d,J=7.2Hz,1H),7.49(d,J=7.2
Hz,1H),7.74(d,J=8.4Hz,1H),7.84(d,J=9.6Hz
,1H)]。
[α-メチレン-Sar]-3-[(γ-ヒドロキシ)-NMeLeu]-4-シクロス
ポリン
方法2
Figure 2022115963000224
[(R)-α-ヒドロキシメチル-Sar]-3-[(γ-ヒドロキシ)-NMeLe
u]-4-シクロスポリン(粗製、2.00g)、四臭化炭素(2.66g、8.02m
mol)、及びトリフェニルホスフィン(2.11g、8.02mmol)をジクロロメ
タン(30ml)に溶解した。混合物を窒素下、室温で2時間撹拌した。次いで混合物を
窒素下、0℃のテトラヒドロフラン(30ml)中の水素化ナトリウム(鉱油中60%分
散液)(0.77g、19.25mmol)の懸濁液に添加した。混合物を0℃で1時間
撹拌した。次いで大部分の溶媒を減圧下で蒸発させた。残渣を、水(10ml)を用いて
0℃でゆっくりと処理した。酢酸エチル(30ml)及び水(30ml)を添加し、混合
物を分離した。酢酸エチル層をブラインで洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥させ、減圧下
で蒸発させた。残渣をクロマトグラフィ(ヘキサン/アセトン90/10から70/30
)により精製して、0.68gの生成物[α-メチレン-Sar]-3-[(γ-ヒドロ
キシ)-NMeLeu]-4-シクロスポリンを得た[分子式:C6311111
13;正確な質量:1229.84;MS(m/z):1230.50(M+1)、1
252.68(M+Na);TLC Rf:0.50(酢酸エチル/メタノール=10
/1);HPLC RT:15.36分(C8逆相カラム:250mm;アセトニトリル
/水(0.05%トリフルオロ酢酸);操作温度:64℃;検出器:210nm)]。
[α-メチレン-Sar]-3-[(γ-ヒドロキシ)-NMeLeu]-4-シクロス
ポリン
方法3
Figure 2022115963000225
塩化メチレン(10mL)中の[(R)-α-ヒドロキシメチル-Sar]-3-[(
γ-ヒドロキシ)-NMeLeu]-4-シクロスポリン(0.25g、0.20mmo
l)の溶液に、窒素雰囲気下、0℃で、1-クロロ-N,N,2-トリメチル-1-プロ
ペニルアミン(131μl、d 1.01、1.0mmol)を滴下した。0℃で30分
間撹拌した後、混合物を室温に加温し、更に1時間撹拌した。反応混合物を重炭酸ナトリ
ウム溶液、ブラインで洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥させ、減圧下で蒸発させた。[α
-クロロメチル-Sar]-3-[(γ-ヒドロキシ)-N-MeLeu]-4-シクロ
スポリン[分子式:C63112ClN1113;正確な質量:1265.81;M
S(m/z):1266.32(M+1)、1288.43(M+Na)]を含有す
る粗生成物を、更に精製することなく次の工程の反応に使用した。テトラヒドロフラン(
20ml)中の上記粗生成物の溶液に、0℃で水素化ナトリウム(320mg、油中60
%、8mmol)を撹拌しながら添加した。混合物を0℃で1時間撹拌し、次いで更に3
0分間室温に加温した。次いで反応物を飽和塩化アンモニア溶液でクエンチした。テトラ
ヒドロフランを除去した後、残渣を酢酸エチルで抽出した。酢酸エチル層をブラインで洗
浄し、硫酸マグネシウムで乾燥させ、減圧下で蒸発させた。残渣を酢酸エチル/メタノー
ル(20/1)を用いたシリカゲルでのクロマトグラフィで精製し、33mgの生成物を
得た(収率13%)[分子式:C631111113;正確な質量:1229.8
4;MS(m/z):1230.45(M+1)、1252.65(M+Na);T
LC Rf:0.50(酢酸エチル/メタノール=10/1);HPLC RT:15.
36分(C8逆相カラム:250mm;アセトニトリル/水(0.05%トリフルオロ酢
酸);操作温度:64℃;検出器:210nm)]。
[α-メチレン-Sar]-3-[(γ-ヒドロキシ)-NMeLeu]-4-シクロス
ポリン
方法4
Figure 2022115963000226
窒素下、-78℃でテトラヒドロフラン(150ml)中のジイソプロピルアミン(1
5.39ml、108.46mmol)の溶液に、n-ブチルリチウム(2.2M、49
.30ml、108.46mmol)を添加した。反応混合物を1時間撹拌した後、テト
ラヒドロフラン(30ml)中の[(γ-ヒドロキシ)-NMeLeu]-4-シクロス
ポリン(12.00g、9.86mmol)の溶液を10分かけて添加した。撹拌を-7
8℃で2時間続けた。反応混合物に二酸化炭素ガスを2時間吹き込み、混合物を-78℃
で更に1時間撹拌した。次いで、冷却浴を除去し、反応混合物を、未反応の二酸化炭素を
吹き出させながらゆっくりと室温まで温めた。混合物を氷浴で約0~5℃に冷却し、クロ
ロメチルクロロホルメート(13.98g、108.46mmol)を添加した。混合物
を室温に加温し、一晩撹拌した。水(30ml)を添加して反応をクエンチした。次いで
大部分の溶媒を減圧下で蒸発させた。酢酸エチル(100ml)及び水(80ml)を添
加した。酢酸エチル層を分離し、ブラインで洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥させ、減圧
下で蒸発させた。残渣をヘキサン/アセトン(90:10~70:30)を溶離液とする
クロマトグラフィで精製し、4.74gの純粋な生成物[α-メチレン-Sar]-3-
[(γ-ヒドロキシ)-NMeLeu]-4-シクロスポリンを得た[分子式:C63
1111113;正確な質量:1229.84;MS(m/z):1230.39
(M+1)、152.59(M+Na);TLC Rf:0.50(酢酸エチル/メ
タノール=10/1);HPLC RT:15.38分(C8逆相カラム:250mm;
アセトニトリル/水(0.05%トリフルオロ酢酸);操作温度:64℃;検出器:21
0nm)]。この[α-メチレン-Sar]-3-[(γ-ヒドロキシ)-N-MeLe
u]-4-シクロスポリンは、国際公開第2012/051194A1号に記載されてい
る手順と類似の方法を用いて調製した。
実施例43
シクロスポリン誘導体の抗HCV活性
シクロスポリン誘導体の抗HCV活性をHCVサブゲノムレプリコンアッセイで評価し
た。このアッセイは細胞株ET(luc-ubi-neo/ET)を使用するが、これは
、HCVレプリコンを安定なルシフェラーゼ(Luc)レポータと共に有するHuh7ヒ
トヘパトーマ細胞株である。HCVレプリコン由来ルシフェラーゼ活性を定量化すること
によって、HCV RNA複製を評価した。シクロスポリンアナログの抗ウイルス活性を
薬物治療後に評価して、ルシフェラーゼ終点を用いることによってEC50及びEC90
値を求めた(Krieger,N.,et al.,2001,J.Virol.75,
4614-4624;Pietschmann,T.,et al.,2002,J.V
irol.76,4008-4021;これらの各々は参照により本明細書に組み込まれ
る)。細胞傷害性を並行して評価した。
表2.特定の代表的化合物の試験結果
Figure 2022115963000227
実施例44
シクロフィリンA及びD(CyPA及びCyPD)PPIase阻害アッセイ
CyPAイソメラーゼ活性の阻害を、96ウェルプレート形式に適合させたα-キモト
リプシン結合アッセイ(chymotrypsin-coupled assay)を用
いて評価した。ヒト組換えCypA(Atgen)をイソメラーゼ緩衝液(50mM H
epes、100mM NaCl、1mg/mlウシ血清アルブミン、1mg/ml α
-キモトリプシン;pH8)中10nMに溶解した。スクシニル-AAPF-pNAペプ
チド基質(Sigma)を、乾燥LiCl/トリフルオロエタノールに3.2mMで溶解
した。各試験化合物をDMSO中10濃度で調製し、次いでCypA-イソメラーゼ緩衝
液中に0.05~1000nMに希釈した(反応混合物)。全ての溶液を平衡化し、反応
を5℃で行った。反応は、95μLの反応混合物を96ウェルプレートの複数のウェルに
予め充填した5μLのペプチドと混合し、BMG Polarstar Galaxyプ
レートリーダを用いて6秒間隔で6分間各ウェルにてOD405nmを測定することによ
って開始した。一次速度定数を得るためにGraphpad Prism 6.0をデー
タに適合させた。触媒されていない反応(CypAなし)から速度定数を差し引くことに
よって酵素触媒速度定数を計算し、IC50を得るために阻害剤濃度の関数として触媒速
度定数をプロットした(Gallay et al.,2015,PLOS ONEを参
照)。
表3.特定の代表的な化合物についてのシクロフィリンA(CyPA)のPPIase阻
害に基づくEC50
Figure 2022115963000228
表4.特定の代表的な化合物についてのシクロフィリンD(CyPD)のPPIase阻
害に基づくEC50
Figure 2022115963000229

Claims (62)

  1. 式(I)の化合物又はその薬学的に許容される塩:
    Figure 2022115963000230

    式中:
    xは0又は1であり;

    はアルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、シクロアルケニル、アリ
    ール、又はヘテロアリールであり;ここでRは、1以上のRで置換されており;但し
    、R-Rはn-ブチル又は(E)-ブタ-2-エニルではなく;

    は、エチル、1-ヒドロキシエチル、イソプロピル、又はn-プロピルであり;

    WはO、S、又はCHであり;

    はH、アルキル若しくは置換アルキル、アルケニル若しくは置換アルケニル、アル
    キニル若しくは置換アルキニル、シクロアルキル若しくは置換シクロアルキル、シクロア
    ルケニル若しくは置換シクロアルケニル、アリール若しくは置換アリール、又はヘテロア
    リール若しくは置換ヘテロアリールであり;ここでRは、場合により1以上のRで置
    換されており;

    のそれぞれは、独立して、H、ハロゲン、アリール若しくは置換アリール、ヘテロ
    アリール若しくは置換ヘテロアリール、CN、OR、SR、NR、-NR
    CHOR、-N((CHOR)((CHOR)-C(=O)R
    、-C(=O)OR、-OC(=O)R、-OC(=O)(C-Cアルキル-
    )、-OC(=O)(CHOR、-C(=O)NR、-NRC(=
    O)R、-N(C(=O)R)(C(=O)R)、-N(C(=O)(C-C
    アルキル-R))(C(=O)(C-Cアルキル-R))、-N(C(=O)(
    -Cアルキル-R))、-NRC(=O)(CHOR、-NR
    (=O)(CHOR、-N(C(=O)(CHOR、-NRC(
    =O)(CHNR、-NR(CHC(=O)OR、-N((CH
    C(=O)OR)((CHC(=O)OR)、-NR(CH
    (=O)NR、-N((CHC(=O)NR)((CHC(=
    O)NR-NR(CHC(=O)NR(CHOR、-C(
    =O)N((CHOR、-N((CHC(=O)NR(CH
    OR)((CHC(=O)NR(CHOR)、-C(=O)NR
    CHOR、-C(=O)NR(CHOR、-C(=O)NR(CH
    NR、-N=CR-NR、-NR-C(=NH)-NR
    O(CHOR、O(CHCOOR、O(CHCONR、O
    (CHCONR(CHOR、O(CHO(CHOR、O
    (CHNR、O(CHO(CHNRB、NR(CH
    NR、NR(CHNR(CHNRB、
    Figure 2022115963000231

    であり、ここで、前記アリール又はヘテロアリールは、ハロゲン、ヒドロキシ、(C
    )アルキル、(CHOR、(CHNR、(CHC(=O
    )NR、及び(CHC(=O)ORからなる群から選択される同一又は異
    なっていてもよい1以上の基によって場合により置換されており;

    は、
    Figure 2022115963000232

    であり、

    各Rは独立して、H、アルキル若しくは置換アルキル、アルケニル若しくは置換アル
    ケニル、アルキニル若しくは置換アルキニル、シクロアルキル若しくは置換シクロアルキ
    ル、シクロアルケニル若しくは置換シクロアルケニル、又はアリール若しくは置換アリー
    ルであり:
    及びRはそれぞれ独立して:
    水素;
    同一又は異なっていてもよい1以上の基Rで場合により置換されている(C-C
    )アルキル;
    (C-C)アルケニル又は(C-C)アルキニル;
    (C-C)アルキルで場合により置換されている(C-C)シクロアルキル

    ハロゲン、-O(C-C)アルキル、-C(=O)O(C-C)アルキル、
    アミノ、アルキルアミノ、及びジアルキルアミノから選択される同一又は異なっていても
    よい1~5個の基で場合により置換されているフェニル又はベンジル;
    あるいは、5又は6個の環原子、並びに窒素、硫黄、及び酸素から選択される同一又
    は異なっていてもよい1~3個のヘテロ原子を含有する飽和又は不飽和であってもよい複
    素環式環;
    あるいは、R及びRは、それらが結合している窒素原子と一緒になって、3~7
    個の環原子を含有する飽和または不飽和複素環式環を形成し、この環が、窒素、酸素、及
    び硫黄からなる群から選択される別のヘテロ原子を場合により含有していてもよく、アル
    キル、フェニル、及びベンジルからなる群から選択される同一又は異なっていてもよい1
    ~4個の基で場合により置換されていてもよく;

    はそれぞれ独立して、水素又は(C-C)アルキルであり;

    はそれぞれ独立して、ハロゲン、ヒドロキシ、O(C-C)アルキル、C(=
    O)(C-C)アルキル、C(=O)O(C-C)アルキル、又は
    Figure 2022115963000233

    (式中、ZはCH、O、S、NH、NCH、NEt、N-イソプロピル、N-イソプ
    ロピル、N-ネオペンチル、N-CHCHOH、又はN-CHCHOMeである
    )であり;

    はそれぞれ独立して、R、OR、SR、NR、-(CH
    -(CHC(=O)OR、-(CHC(=O)NR、C(=O)O
    、OC(=O)R、NRC(=O)R、NRC(=O)(CHOR
    、C(=O)O(CHOR、C(=O)OR、C(=O)NR、C(=
    O)NR(CHOR、C(=O)N((CHOR)((CH
    )、C(=O)N((CHC(=O)OR)((CHC(=O)OR
    )、C(=O)N((CHNR)((CHNR)、C(=O
    )N((CHOC(=O)(CHOR)((CHOC(=O)(C
    OR)、C(=O)N((CHNRC(=O)(CHOR
    ((CHNRC(=O)(CHOR)、C(=O)NR(CH
    NR
    Figure 2022115963000234

    C(=O)NR(CHOC(=O)R、C(=O)NR(CHC(=
    O)OR、C(=O)NR(CHC(=O)NR、C(=O)NR
    CHOC(=O)(CHOR、又は
    Figure 2022115963000235

    であり;

    はそれぞれ独立して、ハロゲンであり;

    Z’はそれぞれ独立して、CH、O、S、NR、N(CHOR、N(CH
    NR、N(CHCOOR、N(CHOC(=O)R、N(
    CHCONR、N(CHNRC(=O)R、又はN(CH
    OC(=O)(CHORであり;

    oはそれぞれ独立して、0、1、2、3、4、5、又は6であり;

    pはそれぞれ独立して、0、1、2、3、4、又は5の整数であり;並びに

    mはそれぞれ独立して、1、2、3、4、又は5の整数である。
  2. は、(C-C12)アルキル、(C-C12)アルケニル、(C-C12
    アルキニル、(C-C12)シクロアルキル、又はフェニル若しくはCH-フェニル
    (場合により、ハロゲン、ヒドロキシ、(C-C)アルキルから選択される同一又は
    異なっていてもよい1以上の基で置換されている)である、請求項1に記載の化合物。
  3. が(C-C14)アルキル又は(C-C14)アルケニルである、請求項1又
    は2に記載の化合物。
  4. が(C-C)直鎖アルキル又は(C-C12)直鎖アルキルである、請求項
    1~3のいずれか1項に記載の化合物。
  5. が-(CH3-11-アルキル鎖である、請求項1~4のいずれか1項に記載
    の化合物。
  6. がエチルである、請求項1~5のいずれか1項に記載の化合物。
  7. が、
    Figure 2022115963000236

    である、請求項1~6のいずれか1項に記載の化合物。
  8. WがOである、請求項1~7のいずれか1項に記載の化合物。
  9. WがSである、請求項1~8のいずれか1項に記載の化合物。
  10. は、H、(C-C12)アルキル、(C-C12)アルケニル、(C-C
    )アルキニル、(C-C12)シクロアルキル、又はフェニル若しくはCH-フェ
    ニル(場合により、ハロゲン、ヒドロキシ、(C-C)アルキルからなる群から選択
    される同一又は異なっていてもよい1以上の基で置換されている)である、請求項1~9
    のいずれか1項に記載の化合物。
  11. 式(II)若しくは(III)の構造又はその薬学的に許容される塩を有する、請求項
    1に記載の化合物:
    Figure 2022115963000237

    式中:
    YはH又はORであり;ここでRがH又はメチルであり;
    m’及びn’はそれぞれ独立して、0、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、
    11、又は12であり;
    A’及びRB’はそれぞれ独立して:
    水素;
    同一又は異なっていてもよい1以上の基Rで場合により置換されている(C-C
    )アルキル;
    (C-C)アルケニル又は(C-C)アルキニル;
    (C-C)アルキルで場合により置換されている(C-C)シクロアルキル

    ハロゲン、-O(C-C)アルキル、-C(=O)O(C-C)アルキル、
    アミノ、アルキルアミノ、及びジアルキルアミノから選択される同一又は異なっていても
    よい1~5個の基で場合により置換されているフェニル又はベンジル;
    あるいは、RA’及びRB’は、それらが結合している窒素原子と一緒になって、3
    ~7個の環原子を含有する飽和または不飽和の複素環式環を形成し、この環は窒素、酸素
    、及び硫黄からなる群から選択される別のヘテロ原子を場合により含有してもよく、アル
    キル、フェニル、及びベンジルからなる群から選択される同一又は異なっていてもよい1
    ~4個の基で場合により置換されてもよく;並びに
    のそれぞれは、独立して、ハロゲン、ヒドロキシ、O(C-C)アルキル、
    C(=O)(C-C)アルキル、C(=O)O(C-C)アルキル、又は
    Figure 2022115963000238

    であり;式中、Zは、CH、O、S、NH、NCH、NEt、N-イソプロピル、N
    -イソプロピル、N-ネオペンチル、N-CHCHOH、又はN-CHCHOM
    eである。
  12. 式(IV)又は(V)の構造を有する、請求項11に記載の化合物:
    Figure 2022115963000239

    式中、R1’はそれぞれ独立して、H、ハロゲン、アリール若しくは置換アリール、ヘ
    テロアリール若しくは置換ヘテロアリール、OR、SR、NR、-NR(C
    OR、-N((CHOR)((CHOR)-C(=O)R
    、-C(=O)OR、-OC(=O)R、-OC(=O)(C-Cアルキル-R
    )、-OC(=O)(CHOR、-C(=O)NR、-NRC(=O
    )R、-N(C(=O)R)(C(=O)R)、-N(C(=O)(C-C
    ルキル-R))(C(=O)(C-Cアルキル-R))、-N(C(=O)(C
    -Cアルキル-R))、-NRC(=O)(CHOR、-NRC(
    =O)(CHOR、-N(C(=O)(CHOR、-NRC(=
    O)(CHNR、-NR(CHC(=O)OR、-N((CH
    C(=O)OR)((CHC(=O)OR)、-NR(CHC(
    =O)NR、-N((CHC(=O)NR)((CHC(=O
    )NR)、-NR(CHC(=O)NR(CHOR、-C(=
    O)N((CHOR、-N((CHC(=O)NR(CH
    )((CHC(=O)NR(CHOR)、-C(=O)NR(C
    OR、-C(=O)NR(CHOR、-C(=O)NR(CH
    NR、-N=CR-NR、-NR-C(=NH)-NR、O
    (CHOR、O(CHCOOR、O(CHCONR、O(
    CHCONR(CHOR、O(CHO(CHOR、O(
    CHNR、O(CHO(CHNR、NR(CH
    NR、NR(CHNR(CHNR
    Figure 2022115963000240

    であり、ここで、前記アリール又はヘテロアリールは、ハロゲン、ヒドロキシ、(C
    )アルキル、(CHOR、(CHNR、(CHC(=O
    )NR、及び(CHC(=O)ORからなる群から選択される同一又は異
    なっていてもよい1以上の基によって場合により置換されている。
  13. 1’はOR、OCOCHOR、SR、NHR、N(R、又はNHC
    OCHORである、請求項12に記載の化合物。
  14. 1’は、OAc、OCOCHCl、OCOCHCH、OCOCHMe、OC
    OCMe、OCOCH=CH、NHCHCHOH、NHCHCHOMe、N
    (CHCHOH)、N(CHCHOMe)、NHCHCHMe、NHC
    CMe、NHAc、NHCHCOOH、NHCHCOOCH、NMeCH
    COOH、NMeCHCOOCH、NHCHCONH、NHCHCONHMe
    、NHCHCONMe、NHCHCONHCHCHOH、NHCHCONH
    CHCHOMe、NMeCHCONH、NMeCHCONHMe、NMeCH
    CONMe、N(CHCOOH)、N(CHCONH、N(CHCO
    NHMe)、N(CHCONMe、N(CHCONHCHCHOH)
    、N(CHCONHCHCHOMe)、NHCOCHCl、NHCOCH
    、NHCOCHMe、NHCOCMe、NHCOCH=CH、N(COCH
    Cl)、N(COCHCH、N(COCHMe、N(COCMe
    、又はN(COCH=CHである、請求項12に記載の化合物。
  15. A’及びRB’はそれぞれ独立して、H、Me、Et、n-プロピル、イソプロピル
    、イソブチル、ネオペンチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、CHCHOH、C
    CHOMe、
    Figure 2022115963000241

    であり、式中、ZはCH、O、S、NH、NCH、NEt、N-イソプロピル、N-
    イソプロピル、N-ネオペンチル、N-CHCHOH、又はN-CHCHOMe
    である、請求項11又は12に記載の化合物。
  16. が-NRC(=O)Rであり、R1’がORである、請求項12に記載の化
    合物。
  17. が-NHC(=O)Rであり、R1’がOHである、請求項16に記載の化合物
  18. 式(VI)の構造を有する、請求項1に記載の化合物:
    Figure 2022115963000242

    式中、
    Wは、CH、O、又はSであり;
    YはH又はORであり;ここでRがH又はメチルであり;
    m’及びn’はそれぞれ独立して、0、1、2、3、4、5、6、7、8、9、又は1
    0であり;及び
    はそれぞれ独立して、H、ハロゲン、アリール若しくは置換アリール、ヘテロアリ
    ール若しくは置換ヘテロアリール、OR、SR、NR、-C(=O)R、-
    C(=O)OR、-C(=O)NR、-NRC(=O)R、-NRC(=
    O)(CH、-NRC(=O)(CHOR、-NRC(=O)(
    CHNR、又は-C(=O)NR(CHである。
  19. はH、OR、SR、NR、-C(=O)R、-C(=O)OR、-
    C(=O)NR、-NRC(=O)R、-NRC(=O)(CH
    、-NRC(=O)(CHOR、-NRC(=O)(CHNR
    、-C(=O)NR(CH、-C(=O)NR(CHOR、及び
    -C(=O)NR(CHNRからなる群から選択される、請求項1~18
    のいずれか1項に記載の化合物。
  20. は、O(CHOR、O(CHO(CHOR、O(CH
    NR、O(CHO(CHNR、NR(CHNR
    、及びNR(CHNR(CHNRからなる群から選択される、
    請求項1~19のいずれか1項に記載の化合物。
  21. はOR、SR、NR、-C(=O)R、-C(=O)OR、及び-
    C(=O)NRからなる群から選択される、請求項1~20のいずれか1項に記載
    の化合物。
  22. は、OH、OMe、OEt、O-イソプロピル、O-イソブチル、O-ネオペンチ
    ル、O-シクロペンチル、O-シクロヘキシル、SH、SMe、S-イソプロピル、S-
    イソブチル、S-ネオペンチル、S-シクロペンチル、S-シクロヘキシル、
    Figure 2022115963000243

    である、請求項1~21のいずれか1項に記載の化合物。
  23. は、
    Figure 2022115963000244

    であり、式中、Zは、CH、O、S、NH、NCH、NEt、N-イソプロピル、N
    -イソプロピル、N-ネオペンチル、N-CHCHOH、又はN-CHCHOM
    eである、請求項1~22のいずれか1項に記載の化合物。
  24. は、H、OH、OMe、OEt、O-イソプロピル、O-イソブチル、O-ネオペ
    ンチル、O-イソペンチル、O-シクロヘキシル、OCHCHOH、OCHCH
    OCH、OCHCOOH、OCHCOOCH、OCHCONH、OCH
    ONHMe、OCHCONMe、OCHCONHCHCHOH、OCHCO
    NHCHCHOMe、OAc、OOCCHCl、OOCCHOR、OOCCH
    CH、OOCCHMe、OOCCMe、及びOC(=O)CCH=CHからな
    る群から選択される、請求項1~23のいずれか1項に記載の化合物。
  25. が、以下からなる群から選択される、請求項1から24のいずれか一項に記載の化
    合物:
    Figure 2022115963000245
    Figure 2022115963000246
  26. がSH、SMe、SEt、S-イソプロピル、S-イソブチル、S-ネオペンチル
    、O-シクロペンチル、又はS-シクロヘキシルである、請求項1~25のいずれか1項
    に記載の化合物。
  27. は、NH、NHCH、NHCHCH、NHCHCHOH、NHCH
    OMe、NMe、NEt、NHCHCHMe、NHCHCMe、NHA
    c、NHCHCOOH、NHCHCOOCH、NMeCHCOOH、NMeCH
    COOCH、NHCHCONH、NHCHCONHMe、NHCHCONM
    、NHCHCONHCHCHOH、NHCHCONHCHCHOMe、
    NMeCHCONH、NMeCHCONHMe、NMeCHCONMe、N(
    CHCOOH)、N(CHCONH、N(CHCONHMe)、N(C
    CONMe、N(CHCONHCHCHOH)、N(CHCONH
    CHCHOMe)、NHCOCHCl、NHCOCHOR、NHCOCH
    CH、NHCOCHMe、NHCOCMe、NHCOCH=CH、N(COCH
    Cl)、N(COCHOR、N(COCHCH、N(COCHMe
    、N(COCMe、及びN(COCH=CHからなる群から選択され
    る、請求項1~26のいずれか1項に記載の化合物。

  28. Figure 2022115963000247

    であり、式中、Zが、CH、O、S、NH、NMe、NEt、N-イソプロピル、N-
    ネオペンチル、N-CHCHOH、NCHCHOCH、NCHCHOCH
    、NCHCOOH、NCHCOOMe、N-CHCONH、NCHCONH
    Me、又はNCHCONMeである、請求項1~27のいずれか1項に記載の化合物
  29. が、以下からなる群から選択される、請求項1~28のいずれか1項に記載の化合
    物:
    Figure 2022115963000248
  30. が、以下からなる群から選択される、請求項1~29のいずれか1項に記載の化合
    物:
    Figure 2022115963000249

    式中、Z’はそれぞれ独立して、CH、O、S、NR、N(CHOR、N
    (CHNR、N(CHCOOR、N(CHOC(=O)R
    、N(CHCONR、N(CHNRC(=O)R、又はN(CH
    OC(=O)(CHORAである。
  31. は-COOH、-COOMe、-COOEt、-CONH、-CONHMe、-
    CONMe、-CONHEt、-CONEt、-CONHCHCHOH、-CO
    NHCHCHOMe、-CON(CHCHOH)、-CON(CHCH
    Me)、又は-CONMeである、請求項1~30のいずれか1項に記載の化合物。
  32. が、以下からなる群から選択される、請求項1~31のいずれか1項に記載の化合
    物:
    Figure 2022115963000250
    Figure 2022115963000251
    Figure 2022115963000252

    式中、Zは、CH、O、S、NH、NCH、NEt、N-イソプロピル、N-イソ
    プロピル、N-ネオペンチル、N-CHCHOH、又はN-CHCHOMeであ
    る。
  33. が、
    Figure 2022115963000253

    である、請求項1~32のいずれか1項に記載の化合物。
  34. はOH、OMe、OAc、NH、NHMe、NHAc、NMe、NEt、N
    HCHCMeである、請求項33に記載の化合物。
  35. が、以下からなる群から選択される、請求項1~34のいずれか1項に記載の化合
    物:
    Figure 2022115963000254
  36. はOR、OCOCHOR、SR、NHR、N(R、又はNHCO
    CHORである、請求項1~35のいずれか1項に記載の化合物。
  37. は、OAc、OCOCHCl、OCOCHCH、OCOCHMe、OCO
    CMe、OCOCH=CH、NHCHCHOH、NHCHCHOMe、N(
    CHCHOH)、N(CHCHOMe)、NHCHCHMe、NHCH
    CMe、NHAc、NHCHCOOH、NHCHCOOCH、NMeCH
    OOH、NMeCHCOOCH、NHCHCONH、NHCHCONHMe、
    NHCHCONMe、NHCHCONHCHCHOH、NHCHCONHC
    CHOMe、NMeCHCONH、NMeCHCONHMe、NMeCH
    CONMe、N(CHCOOH)、N(CHCONH、N(CHCON
    HMe)、N(CHCONMe、N(CHCONHCHCHOH)
    N(CHCONHCHCHOMe)、NHCOCHCl、NHCOCHCH
    、NHCOCHMe、NHCOCMe、NHCOCH=CH、N(COCH
    l)、N(COCHCH、N(COCHMe、N(COCMe
    又はN(COCH=CHである、請求項1~36のいずれか1項に記載の化合物。
  38. が、ハロゲン、ヒドロキシ、(C-C)アルキル、(C-C)シクロアル
    キル、SR、(CHOR、(CHNR、(CHC(=O)
    、(CHC(=O)NR、及び(CHC(=O)ORから選択
    される同一又は異なっていてもよい1以上の基で場合により置換されているアリール又は
    ヘテロアリールであり;ここでpは、0、1、2、3、4、5、6であり;並びに

    及びRはそれぞれ独立して:
    水素;
    同一又は異なっていてもよい1つ以上の基Rで場合により置換されている(C
    )アルキル;
    (C-C)アルケニル又は(C-C)アルキニル;
    (C-C)アルキルで場合により置換されている(C-C)シクロアルキル;
    ハロゲン、-O(C-C)アルキル、-C(=O)O(C-C)アルキル、
    アミノ、アルキルアミノおよびジアルキルアミノから選択される同一又は異なっていても
    よい1~5個の基で場合により置換されているフェニル;
    あるいは、5又は6個の環原子並びに窒素、硫黄、及び酸素から選択される同一又は
    異なっていてもよい1~3個のヘテロ原子を含有する飽和又は不飽和であってもよい複素
    環式環であり;
    あるいは、R及びRは、それらが結合している窒素原子と一緒になって、3~7
    個の環原子を含有する飽和又は不飽和の複素環式環を形成し、この環は窒素、酸素、及び
    硫黄からなる群から選択される別のヘテロ原子を場合により含有し、アルキル、フェニル
    、及びベンジルからなる群から選択される同一又は異なっていてもよい1~4個の基で場
    合により置換されてもよく;

    はそれぞれ独立して、ハロゲン、ヒドロキシ、O(C-C)アルキル、C(=
    O)(C-C)アルキル、C(=O)O(C-C)アルキル、又は
    Figure 2022115963000255

    であり;式中、Zは、CH、O、S、NH、NCH、NEt、N-イソプロピル、N
    -イソプロピル、N-ネオペンチル、N-CHCHOH、又はN-CHCHOM
    eである、請求項1に記載の化合物。

  39. Figure 2022115963000256

    であり、
    式中、Rxは、H、(C-C)アルキル又は(C-C)シクロアルキルであり
    ;Ryは、H、(C-C)アルキル、(C-C)シクロアルキル、OR、SR
    、NR、-C(=O)R、-C(=O)OR、又は-C(=O)NR
    であり;及びtは1、2、3、又は4である、請求項1に記載の化合物。
  40. RxはH又はMeであり;及びRyは-C(=O)OR又は-C(=O)NR
    である、請求項39に記載の化合物。
  41. は、
    Figure 2022115963000257

    であり、式中、Zは、CH、O、S、NH、NCH、NEt、N-イソプロピル、N
    -イソプロピル、N-ネオペンチル、N-CHCHOH、又はN-CHCHOM
    eである、請求項40に記載の化合物。
  42. 及びRはそれぞれ独立して、H、Me、Et、n-プロピル、イソプロピル、イ
    ソブチル、ネオペンチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、CHCHOH、CH
    CHOMe、
    Figure 2022115963000258

    であり、式中、ZはCH、O、S、NH、NCH、NEt、N-イソプロピル、N-
    イソプロピル、N-ネオペンチル、N-CHCHOH、又はN-CHCHOMe
    である、請求項1~41のいずれか1項に記載の化合物。
  43. がH、Me、Et、n-プロピル、イソプロピル、n-ブチル、又はイソブチルで
    ある、請求項42に記載の化合物。
  44. 及びRがそれぞれ独立して、H、Me、Et、イソプロピル、イソブチル、シク
    ロペンチル、又はシクロヘキシルである、請求項42に記載の化合物。
  45. 及びRのそれぞれは、独立して、H、(C-C)アルキル、フェニル、CH
    -フェニル、(C-C)アルキル-OH、(CHO(CHOH、又は
    (CHO(CHO(CHOH、(C-C)アルキルO(C-C
    )アルキル、(CHO(CHO(C-C)アルキル、又は(CH
    O(CHO(CHO(C-C)アルキルである、請求項1~44のい
    ずれか1項に記載の化合物。
  46. 及びRのそれぞれが独立して、H又は(C-C)アルキルである、請求項1
    ~45のいずれか1項に記載の化合物。
  47. 及びRがそれぞれ独立して、H、Me、Et、イソプロピル、イソブチル、シク
    ロペンチル、又はシクロヘキシルである、請求項46に記載の化合物。
  48. 及びRは、それらが結合する窒素原子と一緒になって、
    Figure 2022115963000259

    から選択される複素環を形成し、式中、Rは、H、Me、Et、n-Pr、i-Pr、
    n-Bu、i-Bu、t-Bu、CHCMe、Ph、CHPh、CHCHOH
    、又はCHCHO(C-C)アルキルである、請求項1~47のいずれか1項に
    記載の化合物。
  49. 以下の構造からなる群から選択される構造を有する、請求項1に記載の化合物又はその
    薬学的に許容される塩:
    Figure 2022115963000260
    Figure 2022115963000261
    Figure 2022115963000262
    Figure 2022115963000263

    式中、xは0又は1であり;mは2、3、4、5、6、7、又は8であり;YはH、O
    H、又はOMeであり;WはO又はSであり;及び各Rは独立して、表1に示される部
    分からなる群から選択される;
    Figure 2022115963000264
    Figure 2022115963000265
    Figure 2022115963000266
    Figure 2022115963000267
    Figure 2022115963000268
    Figure 2022115963000269
    Figure 2022115963000270
    Figure 2022115963000271
  50. xが0である、請求項1~49のいずれか1項に記載の化合物。
  51. xが1である、請求項1~49のいずれか1項に記載の化合物。
  52. 請求項1~51のいずれか1項に記載の少なくとも1つの化合物と、薬学的に許容され
    る担体又は希釈剤と、を含む、医薬組成物。
  53. それを必要とする哺乳類種のウイルス感染を治療又は予防する方法であって、前記方法
    が、治療上有効な量の請求項1~51のいずれか1項に記載の少なくとも1つの化合物を
    前記哺乳類種に投与することを含む、方法。
  54. それを必要とする哺乳類種のC型肝炎ウイルス感染を治療又は予防する方法であって、
    前記方法が、治療上有効な量の請求項1~51のいずれか1項に記載の少なくとも1つの
    化合物を前記哺乳類種に投与することを含む、方法。
  55. それを必要とする哺乳類種のB型肝炎ウイルス感染を治療又は予防する方法であって、
    前記方法が、治療上有効な量の請求項1~51のいずれか1項に記載の少なくとも1つの
    化合物を前記哺乳類種に投与することを含む、方法。
  56. それを必要とする哺乳類種のHIV感染を治療又は予防する方法であって、前記方法が
    、治療上有効な量の請求項1~51のいずれか1項に記載の少なくとも1つの化合物を前
    記哺乳類種に投与することを含む、方法。
  57. それを必要とする被検体のシクロフィリンを阻害する方法であって、前記方法が、有効
    なシクロフィリン阻害量の請求項1~51のいずれか1項に記載の少なくとも1つの化合
    物を前記被験体に投与することを含む、方法。
  58. それを必要とする哺乳類種のシクロフィリンによって媒介される疾患を治療又は予防す
    る方法であって、前記方法が、治療上有効な量の請求項1~51のいずれか1項に記載の
    少なくとも1つの化合物を前記哺乳類種に投与することを含む、方法。
  59. それを必要とする哺乳類種の疾患を治療又は予防する方法であって、前記方法が、治療
    上有効な量の請求項1~51のいずれか1項に記載の少なくとも1つの化合物を哺乳類種
    に投与することを含み、前記疾患が、炎症、呼吸器炎症、関節リウマチ、及びドライアイ
    から選択される、方法。
  60. それを必要とする哺乳類種の疾患を治療又は予防する方法であって、前記方法は、治療
    上有効な量の少なくとも1つの請求項1~51のいずれか1項に記載の化合物を前記哺乳
    類種に投与することを含み、前記疾患が、神経変性疾患、例えばアルツハイマー病、パー
    キンソン病、ハンチントン病及びALS;外傷性脳損傷;脳卒中;脳、心臓、腎臓におけ
    る虚血再灌流傷害、及び心筋梗塞から選択される、方法。
  61. それを必要とする哺乳類種の疾患を治療又は予防する方法であって、前記方法は、治療
    上有効な量の少なくとも1つの請求項1~51のいずれか1項に記載の化合物を前記哺乳
    類種に投与することを含み、前記疾患が、心血管疾患、血管狭窄症、アテローム性動脈硬
    化症、腹部大動脈瘤、心肥大、大動脈破裂、肺動脈高血圧、心筋炎及び心筋線維症、並び
    に虚血性心疾患から選択される、方法。
  62. それを必要とする哺乳類種の疾患又は状態を治療又は予防する方法であって、前記方法
    は、治療上有効な量の少なくとも1つの請求項1~51のいずれか1項に記載の化合物を
    前記哺乳類種に投与することを含み、前記疾患または状態が、癌、肥満、糖尿病、筋ジス
    トロフィー、肺疾患、肝臓疾患、腎臓疾患、脱毛から選択される、方法。
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