JP2022114543A - 車体部品の分割位置及び一体化の決定方法及び装置 - Google Patents

車体部品の分割位置及び一体化の決定方法及び装置 Download PDF

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Abstract

【課題】自動車の車体性能の向上を効率的に行うことができる車体部品の分割位置及び一体化の決定方法及び装置を提供する。【解決手段】本発明に係る車体部品の分割位置及び一体化の決定方法は、複数の要素でモデル化した複数の車体部品と、複数の車体部品を部品組みとして接合する接合点121と、を備えてなる車体モデル100を取得する車体モデル取得ステップS1と、車体モデル100の車体性能に関する目的条件及び車体モデル100の体積に関する制約条件と、車体モデル100に与える荷重・拘束条件とを設定し、設定した荷重・拘束条件及び制約条件の下で目的条件を満たす各要素の感度を求める感度解析ステップS3と、各要素の感度に基づいて、車体モデル100における車体部品を分割する位置及び/又は一体化する車体部品を決定する車体部品分割位置・一体化決定ステップS5と、を含むことを特徴とするものである。【選択図】 図1

Description

本発明は、複数の車体部品からなり、予め車体部品を部品組みとして接合する接合点が与えられた車体について、車体部品の分割位置を見直し最適化する車体部品の分割位置及び一体化の決定方法及び装置に関するものであり、特に、自動車等の車体性能の向上を効率的に行うことができる車体部品の分割位置及び一体化の決定方法及び装置に関する。
近年、特に自動車産業においては環境問題に起因した車体の軽量化が進められており、車体の設計にCAE解析は欠かせない技術となっている。このCAE解析では剛性解析、衝突解析及び振動解析等が実施され、車体性能の向上に大きく寄与している。
また、CAE解析では単なる性能評価だけでなく、数理最適化、寸法最適化、形状最適化及びトポロジー最適化等の最適化解析技術を用いることによって各種車体性能の向上や軽量化を図れることが知られている。このような最適化解析技術として、例えば、特許文献1には、複雑な構造体のコンポーネントのトポロジー最適化のための方法が開示されている。
さらに、特許文献2には、最適化解析技術を用いて車体性能に対する車体部品の感度解析を行い、感度解析の結果に基づいて車体性能の向上のために対策を施すべき車体部品を明確にする方法が開示されている。
特開2010-250818号公報 特開2020-60820号公報
特許文献2に開示されている方法は、車体部品をモデル化し、該モデルに用いた各要素の車体性能に対する感度を感度解析により算出し、算出した各要素の感度に基づいて車体部品ごとに感度を求め、板厚や材料特性の変更といった対策を施す対象となる車体部品を明確にするものであった。
当該方法は、車体部品の分割位置は予め与えられ固定されており、同一車体部品内に感度の分布があっても、車体部品ごとに感度の大小を判断するため、対策を施すと判断された車体部品の板厚や材料特性を変更するものであった。そのため、板厚等を変更すると判断された車体部品だとしても、当該車体部品内においては板厚等を変更するべきではない部位が存在することもあり、分割位置が固定されるため、車体部品の板厚等を変更しても車体性能を十分に向上することができない場合があった。
そこで、車体を複数の車体部品に分割する位置を変更し、当該変更により新たに分割又は一体化した車体部品ごとに板厚や材料特性を適切に設定すれば、車体性能の効率的な向上を図ることができると考えられる。
車体部品の分割又は一体化を決定する方法として、車体部品に加わる荷重により発生している応力やひずみに基づいて行う方法が考えられる。当該方法においては、車体部品における応力等の大きい部位と小さい部位との境界を分割位置と決定し、応力等が同程度の車体部品は一体化することが可能となる。
しかしながら、当該方法により分割する位置や一体化する車体部品の板厚等を変更しても、当該車体部品の性能は向上しても、隣接する車体部品の性能が低下する場合があって、車体全体の性能が向上することは保証されていないため、車体性能の向上を効率的かつ十分に図ることはできなかった。
本発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、車体性能の向上を効率的かつ十分に図ることができる車体部品の分割位置及び一体化の決定方法及び装置を提供することを目的とする。
(1)本発明に係る車体部品の分割位置及び一体化の決定方法は、複数の車体部品を備えてなる車体モデルについて、コンピュータが以下の各ステップを行い、前記車体部品の分割位置及び/又は一体化する前記車体部品を決定するものであって、
複数の要素でモデル化した前記複数の車体部品と、該複数の車体部品を部品組みとして接合する接合点と、を備えてなる前記車体モデルを取得する車体モデル取得ステップと、
前記車体モデルの車体性能に関する目的条件及び前記車体モデルの体積に関する制約条件と、前記車体モデルに与える荷重・拘束条件もしくは荷重条件のみを設定し、該荷重・拘束条件もしくは荷重条件のみ及び前記制約条件の下で前記目的条件を満たす前記各車体部品における前記各要素の感度を求める感度解析ステップと、
前記各車体部品における前記各要素の感度に基づいて、前記車体部品を分割する位置及び/又は一体化する前記車体部品を決定する車体部品分割位置・一体化決定ステップと、を含むことを特徴とする車体部品の分割位置及び一体化の決定方法。
(2)上記(1)に記載のものにおいて、
前記感度解析ステップは、前記目的条件を満たす前記各要素の材料密度を算出し、該算出した材料密度を前記各要素の感度とすることを特徴とするものである。
(3)上記(1)又は(2)に記載のものにおいて、
前記車体モデル取得ステップは、取得した前記車体モデルに対して、前記接合点に加えて前記部品組みを接合可能な全ての追加接合点を設定することを特徴とするものである。
(4)本発明に係る車体部品の分割位置及び一体化の決定装置は、複数の車体部品を備えてなる車体モデルについて、前記車体部品の分割位置及び/又は一体化する前記車体部品を決定するものであって、
複数の要素でモデル化した前記複数の車体部品と、該複数の車体部品を部品組みとして接合する接合点と、を備えてなる前記車体モデルを取得する車体モデル取得部と、
前記車体モデルの車体性能に関する目的条件及び前記車体モデルの体積に関する制約条件と、前記車体モデルに与える荷重・拘束条件もしくは荷重条件のみを設定し、該荷重・拘束条件もしくは荷重条件のみ及び前記制約条件の下で前記目的条件を満たす前記各車体部品における前記各要素の感度を求める感度解析部と、
前記各車体部品における前記各要素の感度に基づいて、操作者の指示により前記車体部品を分割する位置及び/又は一体化する前記車体部品を決定する車体部品分割位置・一体化決定部と、を備えたことを特徴とするものである。
(5)上記(4)に記載のものにおいて、
前記感度解析部は、前記目的条件を満たす前記各車体部品における前記各要素の材料密度を算出し、該算出した材料密度を前記各要素の感度とすることを特徴とするものである。
(6)上記(4)又は(5)に記載のものにおいて、
前記車体モデル取得部は、取得した前記車体モデルに対して、前記接合点に加えて前記部品組みを接合可能な全ての追加接合点を設定することを特徴とするものである。
本発明においては、車体性能に対する感度を車体部品のモデル化に用いた要素ごとに求め、該求めた車体部品における各要素の感度に基づいて、予め与えられた車体部品の分割位置を見直して最適な車体部品の分割位置及び一体化する車体部品を決定することができ、分割又は一体化による新たな車体部品ごとに板厚や材料特性を適宜変更することで、車体性能の向上を効率的かつ十分に行うことができる。
本発明の実施の形態に係る車体部品の分割位置及び一体化を決定する分割・一体化決定装置のブロック図である。 本発明の実施の形態において、解析対象とする車体モデルを示す図である。 本発明の実施の形態において、解析対象とする車体モデルにおける接合点と、接合可能な全ての追加接合点を示す図である((a)予め設定された接合点、(b)接合可能な全ての追加接合点)。 本発明の実施の形態において、車体モデルに与える荷重・拘束条件の一例を示す図である。 本発明の実施の形態において、車体モデルのフロント側における車体部品(Aピラー)の感度解析の結果と、感度解析により感度として求めた材料密度に基づいて車体部品の分割位置及び一体化を決定した例を示す図である((a)予め与えられた元の車体モデルのフロント側の側面図、(b)感度解析により求めた材料密度、(c)分割及び一体化した後の車体モデルのフロント側の側面図)。 本発明の実施の形態において、車体モデルのリア側における車体部品の感度解析の結果と、感度解析により感度として求めた材料密度に基づいて車体部品の分割位置及び一体化を決定した例を示す図である((a)予め与えられた元の車体モデルのリア側の上面図、(b)感度解析により求めた材料密度、(c)分割及び一体化した後の車体モデルのリア側の上面図)。 本発明の実施の形態において、車体モデルの左側における車体部品(サイドシルアウタ)の感度解析の結果と、感度解析により感度として求めた材料密度に基づいて車体部品の分割位置及び一体化を決定した例を示す図である((a)予め与えられた元の車体モデルの左側の斜視図、(b)感度解析により求めた材料密度、(c)分割及び一体化した後の車体モデルの左側の斜視図)。 本発明の実施の形態において、車体部品の分割位置及び一体化を決定した分割一体化車体モデルの一例を示す図である((a)予め与えられた元の車体モデル、(b)分割及び一体化した後の分割一体化車体モデル)。 本発明の実施の形態に係る車体部品の分割位置及び一体化の決定方法の処理の流れを示すフロー図である。 本発明の実施の形態の他の態様において、車体モデルのフロント側における車体部品の感度解析の結果と、感度解析により感度として求めた材料密度に基づいて車体部品の分割位置及び一体化を決定した例を示す図である((a)予め与えられた元の車体モデルのフロント側の側面図、(b)感度解析により求めた材料密度、(c)分割及び一体化した後の車体モデルのフロント側の側面図)。 本発明の実施の形態の他の態様において、車体モデルのリア側における車体部品の感度解析の結果と、感度解析により感度として求めた材料密度に基づいて車体部品の分割位置及び一体化を決定した例を示す図である((a)予め与えられた元の車体モデルのリア側の上面図、(b)感度解析により求めた材料密度、(c)分割及び一体化した後の車体モデルのリア側の上面図)。 本発明の実施の形態の他の態様において、車体モデルの左側における車体部品の感度解析の結果と、感度解析により感度として求めた材料密度に基づいて車体部品の分割位置及び一体化を決定した例を示す図である((a)予め与えられた元の車体モデルの左側の斜視図、(b)感度解析により求めた材料密度、(c)分割及び一体化した後の車体モデルの左側の斜視図)。 本発明の実施の形態の他の態様において、車体部品の分割位置及び一体化を決定した分割一体化車体モデルの一例を示す図である((a)予め与えられた元の車体モデル、(b)分割及び一体化した後の分割一体化車体モデル)。
本発明の実施の形態について説明するに先立ち、本発明で対象とする車体モデルについて説明する。
<車体モデル>
本発明で対象とする車体モデル100は、図2に一例として示すように、複数の車体部品を備えてなるものであり、車体部品としては、Aピラーロア101、Aピラーアッパ103、リアルーフレールセンタ105、リアルーフレールサイド107、コンパートメントセンタA109、コンパートメントサイドA111、コンパートメントセンタB113、コンパートメントサイドB115、サイドシルアウタ117、ホイルハウスリンフォース119、等の車体骨格部品や、サスペンション部品等の足回り部品(図示なし)、等が挙げられる。そして、これらの車体部品は、複数のシェル要素及び/又はソリッド要素でモデル化されている。
さらに、車体モデル100においては、図3(a)に一例として示すように、複数の車体部品を部品組みとして接合する接合点121が所定の間隔で設定されている。なお、車体モデル100は、接合点121を25~60mm間隔で設定したものである。
なお、車体モデル100を構成する各車体部品の材料特性や要素情報、さらには、各部品組みにおける接合点121(図2(a))等に関する情報は、後述する車体モデルファイル21(図1参照)に格納されている。
<分割・一体化決定装置>
本発明の実施の形態に係る車体部品の分割位置及び一体化を決定する分割・一体化決定装置の構成について、以下に説明する。
本実施の形態に係る分割・一体化決定装置1は、複数の車体部品を備えてなる車体モデルについて、前記車体部品の分割位置及び/又は一体化する車体部品を決定するものであって、図1に示すように、PC(パーソナルコンピュータ)等によって構成され、表示装置3、入力装置5、記憶装置7、作業用データメモリ9及び演算処理部11を有している。
そして、表示装置3、入力装置5、記憶装置7及び作業用データメモリ9は、演算処理部11に接続され、演算処理部11からの指令によってそれぞれの機能が実行される。
以下、図2及び図3に示す車体モデル100を解析対象とし、車体モデル100を構成する車体部品の分割位置及び一体化する車体部品を決定する場合について、本実施の形態に係る分割・一体化決定装置1の各構成を説明する。
≪表示装置≫
表示装置3は、解析結果の表示等に用いられ、液晶モニター等で構成される。
≪入力装置≫
入力装置5は、車体モデルファイル21の表示指示や操作者の条件入力等に用いられ、キーボードやマウス等で構成される。
≪記憶装置≫
記憶装置7は、後述するような、車体モデルに関する各種情報を記録した車体モデルファイル21といった各種ファイルの格納等に用いられ、ハードディスク等で構成される。
≪作業用データメモリ≫
作業用データメモリ9は、演算処理部11で使用するデータの一時保存や演算に用いられ、RAM(Random Access Memory)等で構成される。
≪演算処理部≫
演算処理部11は、図1に示すように、車体モデル取得部13と、感度解析部15と、車体部品分割位置・一体化決定部17と、を有し、PC等のCPU(中央演算処理装置)によって構成される。これらの各部は、CPUが所定のプログラムを実行することによって機能する。
演算処理部11における上記の各部の機能を以下に説明する。
(車体モデル取得部)
車体モデル取得部13は、図2及び図3(a)に示すような、複数の要素でモデル化した車体部品(Aピラーロア101等)と、複数の車体部品を部品組みとして接合する接合点121と、を備えてなる車体モデル100を取得するものである。
本実施の形態において、車体モデル100を構成する各車体部品は、一例として、シェル要素によりモデル化されているものとし、各車体部品を構成するシェル要素や各車体部品の材料特性(ヤング率、比重、ポアソン比等)に関する情報は、記憶装置7に格納されている車体モデルファイル21(図1参照)に記録されている。そのため、車体モデル取得部13は、車体モデルファイル21を読み込むことにより、車体モデル100を取得することができる。
(感度解析部)
感度解析部15は、車体モデル100の車体性能に関する目的条件及び車体モデル100の体積に関する制約条件と、車体モデル100に与える荷重・拘束条件もしくは荷重条件のみを設定し、設定した荷重・拘束条件もしくは荷重条件のみ及び制約条件の下で目的条件を満たす各車体部品における各要素の感度を求めるものである。
本実施の形態において、感度解析部15により設定する車体性能に関する目的条件としては、車体モデル100におけるひずみエネルギー総和の最小化、変位の最小化、応力の最小化、剛性の最大化等があり、対象とする車体性能に応じてこれらの目的条件を適宜選択すればよい。
また、感度解析部15により設定する車体モデル100の体積に関する制約条件としては、車体部品の体積を規定する体積制約率等がある。
感度解析部15により車体モデル100に設定する荷重・拘束条件として、例えば、図4に例示する荷重・拘束条件を設定する。
図4に示す荷重・拘束条件は、車体モデル100の左右のフロントサスペンション取付位置(図中P)を荷重点とし、一方に鉛直方向上向きの荷重を、他方に鉛直方向下向きの荷重を与え、さらに、車体モデル100の左右のリアサブフレーム取付位置(図中Q)を拘束したものである。
さらに、本実施の形態において、感度解析部15は、密度法を適用したトポロジー最適化を用い、各車体部品における各要素の感度として各要素の材料密度を算出するとよい。このとき算出される各要素の材料密度とは、式(1)に示す密度ρに相当するものである。
Figure 2022114543000002
式(1)中の規格化された密度ρは、各要素における材料の充填状態を表す仮想的な密度であり、0から1までの値をとる。すなわち、要素の材料密度ρが1であれば、要素には材料が完全に充填されている状態、材料密度ρが0であれば要素に材料が充填されておらず完全に空洞の状態を表し、要素の材料密度が0から1の中間値であれば、その要素は材料とも空洞ともつかない中間的な状態を表す。
そして、トポロジー最適化により算出される材料密度は、車体性能に対する寄与が大きい要素では材料密度は1に近い値となり、車体性能に対する感度が高いことを示す。これに対し、車体性能に対する寄与が小さい要素の材料密度は0に近い値となり、車体性能に対する感度が低いことを示す。このように、トポロジー最適化により算出した各要素の材料密度は、車体性能に対する各要素の感度を表す指標となる。
図5(b)、図6(b)及び図7(b)に、感度解析部15により算出される要素の感度の一例として、目的条件を剛性の最大化、制約条件を体積制約率25%とし、図4に示す荷重・拘束条件(各荷重点に与える荷重の絶対値1000N)により車体モデル100に静ねじりを負荷したときの各車体部品の要素について算出した材料密度の結果の一例を示す。
ここで、図5(b)は、車体モデル100のフロント側のAピラーロア101及びAピラーアッパ103(図5(a))の側面図、図6(b)は、車体モデル100のリア側(図6(a))の上面図、図7(b)は、車体モデル100の左側のサイドシルアウタ117及びホイルハウスリンフォース119(図7(a))の斜視図である。
図5(b)、図6(b)及び図7(b)に示すように、同一の車体部品においても静ねじりに対しての感度が高い領域と感度の低い領域が存在するものや(例えば、図7(b)に示すサイドシルアウタ117)、異なる車体部品であっても全体として感度が同程度のものがあることが分かる(例えば、図5(b)に示すAピラーロア101とAピラーアッパ103)。
なお、感度解析部15は、慣性リリーフ法により、車体モデル100に動的な荷重を負荷したときの慣性力を考慮する荷重条件のみを設定してもよい。
慣性リリーフ法とは、慣性力の座標の基準となる支持点において物体が支持された状態(自由支持状態)で等加速度運動中の物体に作用する力から応力やひずみを求める解析手法であり、運動中の飛行機や船の静解析に使用されている。
また、感度解析部15により要素の材料密度を算出するにあたっては、トポロジー最適化等の最適化解析を行う解析ソフトを使用することができる。この場合、車体モデル100を構成する各車体部品を設計空間とし、該設計空間として設定された車体部品を構成する要素に設計変数として材料密度を与え、所定の目的条件及び制約条件と荷重・拘束条件とを設定することで、要素の感度として材料密度が算出される。
もっとも、感度解析部15において最適化解析を行う場合にあっては、トポロジー最適化以外の他の最適化解析手法を適用するものであってもよい。
(車体部品分割位置・一体化決定部)
車体部品分割位置・一体化決定部17は、感度解析部15により求めた車体部品における各要素の感度に基づいて、操作者の指示により、車体部品を分割する位置及び/又は一体化する車体部品を決定するものである。
感度に基づいて車体部品の分割位置及び一体化する車体部品を決定するにあたっては、感度の差を指標とし、操作者の指示により、同一の車体部品において感度の差の大きい位置を分割位置と決定し、感度の差が小さい隣接する車体部品は一体化すると決定すればよい。
本実施の形態では、車体部品において感度の差が0.7以上である位置を分割位置と決定し、隣接する車体部品の感度の差が0.3以下であれば一体化と決定する。
そして、車体部品分割位置・一体化決定部17は、分割位置が新たに決定された車体部品については当該分割位置で車体部品を分割して新たな車体部品を作成し、一体化すると決定された複数の車体部品については一体化して一つの車体部品とする。
図5(b)、図6(b)及び図7(b)に示す各車体部品の要素の感度に基づいて車体部品の分割位置及び一体化する車体部品を決定し、車体部品を分割及び一体化した結果を図5(c)、図6(c)及び図7(c)にそれぞれ示す。
車体モデル100のフロント側(図5(a))においては、図5(b)に示すように、Aピラーロア101とAピラーアッパ103の感度(材料密度)の差が0.3以下と小さかった(図中の破線楕円)。
そのため、Aピラーロア101とAピラーアッパ103とを一体化すると決定し、図5(c)に示すように、Aピラー201とする。
車体モデル100のリア側(図6(a))においては、図6(b)中の破線楕円で示すように、リアルーフレールセンタ105とリアルーフレールサイド107、コンパートメントセンタA109とコンパートメントサイドA111、及び、コンパートメントセンタB113とコンパートメントサイドB115については、いずれも、感度の差が0.3以下と小さかった。
そのため、リアルーフレールセンタ105とリアルーフレールサイド107、コンパートメントセンタA109とコンパートメントサイドA111、及び、コンパートメントセンタB113とコンパートメントサイドB115とをそれぞれ一体化すると決定し、図6(c)に示すように、リアルーフレール203、コンパートメントA205、及び、コンパートメントB207とする。
車体モデル100の左側(図7(a))においては、図7(b)中の破線楕円で示すように、サイドシルアウタ117の略中央よりも前方側と後方側とで感度の差が0.7以上と大きく、サイドシルアウタ117の後部とホイルハウスリンフォース119との感度の差が0.3以下と小さかった。
そのため、図7(c)に示すように、サイドシルアウタ117において感度の差が大きい略中央を分割位置と決定し、前方側をサイドシルアウタフロント209に分割する。
さらに、サイドシルアウタ117における分割位置よりも後方側についてはホイルハウスリンフォース119と一体化すると決定し、サイドシルアウタリア211とする。
図8(b)に、図5(b)、図6(b)及び図7(b)に示す感度に基づいて、車体部品の分割位置及び一体化を決定した後の分割一体化車体モデル200の全体図を示す。
なお、本実施の形態では、車体部品において感度の差が0.7以上の位置を分割位置と決定し、感度の差が0.3以下である隣接する車体部品を一体化すると決定したが、分割位置又は一体化を決定する感度の差は適宜選択してもよい。
<車体部品の分割位置及び一体化の決定方法>
次に、本実施の形態に係る車体部品の分割位置及び一体化の決定方法について、以下に説明する。
本実施の形態に係る車体部品の分割位置及び一体化する分割・一体化決定方法は、複数の車体部品を備えてなる車体モデルについて、コンピュータが以下の各ステップを行い、車体部品の分割位置及び/又は一体化する車体部品を決定するものであって、図9に示すように、車体モデル取得ステップS1と、感度解析ステップS3と、車体部品分割位置・一体化決定ステップS5と、を含むものである。本実施の形態において、上記の各ステップはコンピュータによって構成された分割・一体化決定装置1(図1参照)が実行するものである。以下、上記の各ステップについて説明する。
≪車体モデル取得ステップ≫
車体モデル取得ステップS1は、複数の要素でモデル化した複数の車体部品と、複数の車体部品を部品組みとして接合する接合点と、を備えてなる車体モデルを取得するステップである。本実施の形態では、分割・一体化決定装置1の車体モデル取得部13が、車体モデルファイル21(図1参照)を読み込むことにより、図2及び図3(a)に一例として示すような、複数のシェル要素でモデル化した複数の車体部品(Aピラーロア101等)と、車体部品を部品組みとして接合する接合点121と、を備えてなる車体モデル100を取得する。
≪感度解析ステップ≫
感度解析ステップS3は、車体モデル100の車体性能に関する目的条件及び車体モデル100の体積に関する制約条件と、車体モデル100に与える荷重・拘束条件もしくは荷重条件のみを設定し、設定した荷重・拘束条件もしくは荷重条件のみ及び制約条件の下で目的条件を満たす各車体部品における各要素の感度を求めるステップである。本実施の形態においては、分割・一体化決定装置1の感度解析部15が、目的条件及び制約条件と荷重・拘束条件を設定し、各要素の感度として各要素の材料密度を算出する。
感度解析ステップS3においては、トポロジー最適化等の最適化解析を行ってもよい。この場合、車体モデル100を構成する車体部品を設計空間とし、設計空間とした車体部品を構成する要素に設計変数として材料密度を与えて最適化の解析処理を実行し、設定した制約条件及び荷重・拘束条件の下で目的条件を満たす材料密度を車体部品における要素ごとに算出すればよい。
≪車体部品分割位置・一体化決定ステップ≫
車体部品分割位置・一体化決定ステップS5は、感度解析ステップS3において求めた車体部品における各要素の感度に基づいて、操作者の指示によりコンピュータが、車体部品を分割する位置及び/又は一体化する車体部品を決定するステップである。本実施の形態においては、分割・一体化決定装置1の車体部品分割位置・一体化決定部17が行う。
以上、本実施の形態に係る車体部品の分割位置及び一体化の決定方法及び装置によれば、車体性能に対する感度を車体部品のモデル化に用いた要素ごとに求め、該求めた車体部品における各要素の感度に基づいて、車体部品の分割位置及び一体化する車体部品を決定することができる。
そして、車体部品の分割位置及び一体化する車体部品の決定に従って分割した車体部品や一体化した車体部品に対して板厚や材料特性を適宜設定することで、車体性能の向上を効率的かつ十分に行うことができる。
例えば、分割した車体部品や一体化した車体部品の板厚を変更した場合、分割した車体部品のうち感度の大きい方は車体性能への寄与が大きいので板厚を厚くし、分割した車体部品や一体化した車体部品のうち感度の低いものは車体性能への寄与が小さいので板厚を薄くしてもよい。
なお、本実施の形態に係る車体部品の分割位置及び一体化の決定方法及び装置は、板厚や材料特性の変更により車体性能に及ぼす車体部品における要素の感度を求めるものである。そのため、感度が高い部位は車体性能への寄与が大きいので板厚を厚くすることで剛性等の車体性能が向上することと、感度の低い部位は車体性能への寄与が小さいので板厚を薄くしても剛性等の車体性能が低下しない。
また、一般に、車体部品の分割を細かし、当該分割した車体部品の板厚を厚くすることによる質量増加に対する車体性能の向上(重量効率)は高くなる。しかしながら、車体部品の分割を小さくすることで、車体部品をプレス成形する金型の個数が増加したり、車体部品を部品組みとして接合するスポット溶接点が増加したりして、トータルでの製造コストが高くなるといった問題がある。
これに対し、本発明によれば、必要以上に車体部品の分割を小さくする必要がなく、車体性能に関する重量効率を高くするとともに、製造コストの増加を抑えることができる。
なお、上記の説明では、接合点121が設定された車体モデル100をそのまま用いて感度解析を行っているが、車体モデルに設定されている接合点121の点数の違いにより、車体性能に対する感度に違いが生じる場合がある。
そこで、本実施の形態の他の態様として、図3(b)に一例として示すように、取得した車体モデル100に対して、接合点同士の間隔が25~60mmである接合点121に加えて部品組みを接合可能な全ての追加接合点151を設定して接合点を密にし、複数の車体部品を連続接合するものと模擬した車体モデル150を用いて感度解析を行うようにしてもよい。なお、車体モデル150は、追加接合点151を10mm間隔で10932点設定したものである。
図10(b)、図11(b)及び図12(b)に、車体モデル100に追加接合点151を10932点設定した車体モデル150を用いて感度解析を行い、車体部品の分割位置及び一体化する車体部品を決定した場合の結果を示す。
ここで、図10(b)は、車体モデル150におけるフロント側のAピラーロア101及びAピラーアッパ103(図10(a))の側面図、図11(b)は、車体モデル150におけるリア側(図11(a))の上面図、図12(b)は、車体モデル150における左側のサイドシルアウタ117及びホイルハウスリンフォース119(図12(a))の斜視図である。
また、図10(b)、図11(b)及び図12(b)に示す感度は、前述した本実施の形態と同一の目的条件、制約条件及び荷重・拘束条件(図4参照)を設定したものである。
なお、車体モデル150における各車体部品については、図2に示す車体モデル100における各車体部品と同一の符号を付した。
車体モデル150のフロント側(図10(a))においては、図10(b)に示すように、Aピラーロア101とAピラーアッパ103との境界とは異なる位置において感度の差が0.7以上と大きかった。
そのため、感度の差が大きい位置を分割位置と決定し、図10(c)に示すように、Aピラーロア301とAピラーアッパ303とする。
車体モデル150のリア側(図11(a))においては、図11(b)に示すように、リアルーフレールセンタ105とリアルーフレールサイド107、コンパートメントセンタA109とコンパートメントサイドA111、及び、コンパートメントセンタB113とコンパートメントサイドB115の感度の差が0.3以下と小さかった。
そのため、図11(c)に示すように、リアルーフレールセンタ105とリアルーフレールサイド107とを一体化してリアルーフレール305、コンパートメントセンタA109とコンパートメントサイドA111とを一体化してコンパートメントA307、コンパートメントセンタB113とコンパートメントサイドB115とを一体化してコンパートメントB309とする。
車体モデル150の左側(図12(a))においては、図12(b)に示すように、サイドシルアウタ117の感度の差は0.3以下と小さく、サイドシルアウタ117の後部とホイルハウスリンフォース119との感度に差が0.7以上と大きかった。さらに、Aピラーロア101とサイドシルアウタ117の前部との感度の差は0.3以下と小さかった。
そのため、図12(c)に示すように、サイドシルアウタ117を分割せず、さらに、サイドシルアウタ117とホイルハウスリンフォース119と一体化しないで分割したままとし、サイドシルアウタ117はAピラーロア101と一体化してAピラーロア301とし、ホイルハウスリンフォース119はサイドシルアウタ117と一体化せずにホイルハウスリンフォース311とする。
図13(b)に、図10(b)、図11(b)及び図12(b)に示す感度に基づいて、車体部品の分割位置及び一体化を決定した後の分割一体化車体モデル300の全体図を示す。
なお、本実施の形態として述べた接合点121が設定された車体モデル100をそのまま用いた場合と、本実施の形態の他の態様として述べた接合可能な全ての追加接合点151が設定された車体モデル150を用いた場合と、の作用効果の相違については、後述する実施例において説明する。
上記の説明では、車体性能として車体の剛性向上を対象としたものであるが、車体性能として衝突特性や疲労特性の向上を対象とする場合においては、感度解析部又は感度解析ステップにおいて、衝突特性や疲労特性に関する目的条件を設定すればよい。例えば、衝突特性に関する目的条件を設定する場合においては、変位の最小化を目的条件としてもよい。
また、本実施の形態における感度解析部15及び感度解析ステップS3は、各要素の感度として要素ごとの材料密度を算出するものであった。もっとも、本発明は、車体部品を複数のシェル要素でモデル化した場合においては、所定の目的条件及び制約条件と荷重・拘束条件を満たす各シェル要素の板厚を算出し、該算出したシェル要素の板厚を各要素の感度としてもよい。
このように、感度解析において求めた各シェル要素の板厚を感度した場合、板厚が大きい要素は車体性能に対する感度が高いことを示し、板厚が小さいシェル要素は車体性能に対する感度が小さいことを示す。これにより、感度解析において算出した要素の板厚は、車体性能に対する各要素の感度を表す指標となり得る。
さらに、本実施の形態において、感度解析部15及び感度解析ステップS3は、静的荷重を与える荷重・拘束条件を設定して感度解析を行うものであったが、本発明は、車体を振動させる動的荷重に相当する荷重・拘束条件を設定してもよい。
具体的には、感度解析に先立って車体モデルについて周波数応答解析等を行い、該周波数応答解析等により求めた車体モデルの振動モードにおける変形形態に対応した車体モデルに与える荷重を負荷する位置、方向及び大きさを決定する。そして、決定した荷重を負荷する位置、方向及び大きさを荷重・拘束条件として設定し、感度解析を行えばよい。
本発明に係る車体部品の分割位置及び一体化の決定方法及び装置の効果を検証する実験を行ったので、以下、これについて説明する。
本実施例では、前述の実施の形態において説明した分割一体化車体モデル200及び分割一体化車体モデル300について、分割及び一体化する前の車体モデル100に対する車体性能の向上を検証した。
分割一体化車体モデル200及び分割一体化車体モデル300において、分割した後の車体部品は分割前の車体部品の板厚のままとし、一体化した車体部品は一体化する前の車体部品のうち表面積の大きい方の車体部品の板厚とした。
そして、分割一体化車体モデル200及び分割一体化車体モデル300に対し、図4に示す静ねじりの荷重・拘束条件を与え、ねじり剛性を算出した。ここで、荷重点に与える荷重は1000Nとした。
また、本実施例において、ねじり剛性は、以下のように算出した。
まず、分割一体化車体モデルの左右のリアサブフレーム取付位置(図4中のQに相当)を結ぶ直線を基準とし(角度0度)、車体フロント側の左右のフロントサスペンション取付位置(図4中のPに相当)を荷重点とし、一方の荷重点に鉛直方向上向きの荷重(1000N)を与え、他方の荷重点に鉛直方向下向きの荷重(1000N)を与えた時の車体前方側から見た車体の傾斜角度を車体前後方向にわたって平均することにより平均傾斜角度を求める。
そして、荷重点に与えた荷重と変位の積を平均傾斜角度により除してねじり剛性を求める。
表1に、分割一体化車体モデル200及び分割一体化車体モデル300における質量変化とねじり剛性の結果を示す。なお、分割一体化車体モデル200及び分割一体化車体モデル300をそれぞれ構成する各車体部品の各部品組みにおける接合点の間隔は、予め与えられた元の車体モデル100の接合点121の間隔と同様とした。
Figure 2022114543000003
表1において、基準例は分割一体化する前の予め与えられた元の車体モデル100を用いた場合、発明例1は分割一体化車体モデル200を用いた場合、発明例2は分割一体化車体モデル300を用いた場合の結果である。
表1に示す質量変化は、基準例とした車体モデル100の質量を基準とした分割一体化車体モデル200又は分割一体化車体モデル300の質量の相対変化であり、分割一体化車体モデル200及び分割一体化車体モデル300は、車体部品の板厚から算出した。
さらに、表1に示す剛性向上率は、車体部品を分割又は一体化する前の元の車体モデル100(基準例)のねじり剛性を基準として求めたねじり剛性の相対変化であり、下式より求めた。
剛性向上率(%)=(発明例のねじり剛性-基準例のねじり剛性)/基準例のねじり剛性×100
また、発明例1及び発明例2における質量変化当たりの剛性向上率は、発明例1及び発明例2のそれぞれにおける剛性向上率を質量変化で除したものである。
発明例1における質量変化は2.3kg、発明例2における質量変化は1.6kgであり、車体部品を分割及び/又は一体化することにより基準例に比べて質量は増加したものの、発明例1及び発明例2における剛性向上率はいずれも約13%であった。これより、本発明により車体部品を分割及び一体化することでねじり剛性が大きく向上する結果となった。
また、剛性向上率を質量変化で除した質量変化当たりの剛性向上率については、発明例1では5.66%/kgであるのに対し、発明例2では8.21%/kgであった。
この結果から、車体モデル100に接合可能な全ての追加接合点151を設定した車体モデル150を用いて感度解析を行い、車体部品の分割位置及び一体化する車体部品を決定する方が、接合点の配置の車体性能に与える影響を排除して、車体部品の各要素の感度をより正確に算出できるので、分割及び一体化による質量変化に対する車体性能をより効率的に向上できることが分かった。
1 分割・一体化決定装置
3 表示装置
5 入力装置
7 記憶装置
9 作業用データメモリ
11 演算処理部
13 車体モデル取得部
15 感度解析部
17 車体部品分割位置・一体化決定部
21 車体モデルファイル
100 車体モデル
101 Aピラーロア
103 Aピラーアッパ
105 リアルーフレールセンタ
107 リアルーフレールサイド
109 コンパートメントセンタA
111 コンパートメントサイドA
113 コンパートメントセンタB
115 コンパートメントサイドB
117 サイドシルアウタ
119 ホイルハウスリンフォース
121 接合点
150 車体モデル
151 追加接合点
200 分割一体化車体モデル
201 Aピラー
203 リアルーフレール
205 コンパートメントA
207 コンパートメントB
209 サイドシルアウタフロント
211 サイドシルアウタリア
300 分割一体化車体モデル
301 Aピラーロア
303 Aピラーアッパ
305 リアルーフレール
307 コンパートメントA
309 コンパートメントB
311 ホイルハウスリンフォース

Claims (6)

  1. 複数の車体部品を備えてなる車体モデルについて、コンピュータが以下の各ステップを行い、前記車体部品の分割位置及び/又は一体化する前記車体部品を決定する車体部品の分割位置及び一体化の決定方法であって、
    複数の要素でモデル化した前記複数の車体部品と、該複数の車体部品を部品組みとして接合する接合点と、を備えてなる前記車体モデルを取得する車体モデル取得ステップと、
    前記車体モデルの車体性能に関する目的条件及び前記車体モデルの体積に関する制約条件と、前記車体モデルに与える荷重・拘束条件もしくは荷重条件のみを設定し、該荷重・拘束条件もしくは荷重条件のみ及び前記制約条件の下で前記目的条件を満たす前記各車体部品における前記各要素の感度を求める感度解析ステップと、
    前記各車体部品における前記各要素の感度に基づいて、前記車体部品を分割する位置及び/又は一体化する前記車体部品を決定する車体部品分割位置・一体化決定ステップと、を含むことを特徴とする車体部品の分割位置及び一体化の決定方法。
  2. 前記感度解析ステップは、前記目的条件を満たす前記各要素の材料密度を算出し、該算出した材料密度を前記各要素の感度とすることを特徴とする請求項1記載の車体部品の分割位置及び一体化の決定方法。
  3. 前記車体モデル取得ステップは、取得した前記車体モデルに対して、前記接合点に加えて前記部品組みを接合可能な全ての追加接合点を設定することを特徴とする請求項1又は2に記載の車体部品の分割位置及び一体化の決定方法。
  4. 複数の車体部品を備えてなる車体モデルについて、前記車体部品の分割位置及び/又は一体化する前記車体部品を決定する車体部品の分割位置及び一体化の決定装置であって、
    複数の要素でモデル化した前記複数の車体部品と、該複数の車体部品を部品組みとして接合する接合点と、を備えてなる前記車体モデルを取得する車体モデル取得部と、
    前記車体モデルの車体性能に関する目的条件及び前記車体モデルの体積に関する制約条件と、前記車体モデルに与える荷重・拘束条件もしくは荷重条件のみを設定し、該荷重・拘束条件もしくは荷重条件のみ及び前記制約条件の下で前記目的条件を満たす前記各車体部品における前記各要素の感度を求める感度解析部と、
    前記各車体部品における前記各要素の感度に基づいて、操作者の指示により前記車体部品を分割する位置及び/又は一体化する前記車体部品を決定する車体部品分割位置・一体化決定部と、を備えたことを特徴とする車体部品の分割位置及び一体化の決定装置。
  5. 前記感度解析部は、前記目的条件を満たす前記各車体部品における前記各要素の材料密度を算出し、該算出した材料密度を前記各要素の感度とすることを特徴とする請求項4記載の車体部品の分割位置及び一体化の決定装置。
  6. 前記車体モデル取得部は、取得した前記車体モデルに対して、前記接合点に加えて前記部品組みを接合可能な全ての追加接合点を設定することを特徴とする請求項4又は5に記載の車体部品の分割位置及び一体化の決定装置。
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