JP2022114493A - 合成樹脂キャップ - Google Patents

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Shinji Omori
雅治 江崎
Masaharu Ezaki
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【課題】開栓時にキャップの落下や紛失を抑制しつつ飲用時の利便性を更に向上させた構造の合成樹脂キャップを提供する。【解決手段】本発明の合成樹脂キャップは、容器口部の外周面に嵌入されるタンパーエビデントバンドと、スカート壁及び天面板を有し、弱化部及びストラップ部を介してタンパーエビデントバンドと連結され、スカート壁よりも径方向外側へ突出した固定リブをスカート壁に備えたキャップ本体と、を含み、固定リブは下方に向かって末広がりの第1傾斜部とこの第1傾斜部の下方に設けられた突出部とから形成され、開栓時において容器口部の側面と突出部とが接触するとともに、前記容器口部の下方に設けられて径方向に延長された側方延長部の上面と天面板とが接触することで、キャップ本体の開栓時における姿勢が維持される。【選択図】図1

Description

本発明は、合成樹脂キャップに関するものであり、より詳細には例えば口部を有する容器に嵌め込まれて開栓時にも容器口部との接続が維持される構造の合成樹脂キャップに関する。
飲料を保存する容器として、例えばペットボトルやビール瓶など種々の容器が知られている。かような容器は、用途に応じて種々の形態が知られており、例えば牛乳などの乳飲料を保存する容器として容器の口部(以下、「容器口部」とも称する)にキャップを打栓して装着する瓶も既知である。
一般的にこれらの容器の口部からキャップを外して開封する際には、通常はこの容器口部からキャップが分離されることが多い。これに対して例えば特許文献1や特許文献2に例示されるように、開封時にキャップの下部に残るリング部材などとキャップ本体とが連結されたキャップも知られており、これらの文献では開栓時にもキャップが容器から離脱せず容器口部とキャップとの接続が維持される構造が開示されている。
実開平6-81955号公報 実公昭56-20369号公報
特許文献1や特許文献2に例示されるキャップ構造によれば、容器口部の下部に残るリング部材を基点としてキャップ本体が旋回することで、開栓時にキャップが容器口部から離脱せず落下や紛失を抑制できる。しかしながら特許文献1や特許文献2を含む従来の構造では、以下に述べるごとき課題が未だに存在している。
すなわち容器に貯蔵された内容物を飲用する場合には、例えばコップなどの他の容器に注出する他に、飲用者が直接的に容器口部を介して飲用することも多い。
しかしながら特許文献1や特許文献2を含む従来構造では、キャップ本体が開栓時において容器口部で充分に旋回し難いことから、例えば飲用時に飲用者の頬や鼻などにキャップが接触するなど干渉して不快を感じてしまう可能性が否めない。
このように上記特許文献を含む従来技術では未だに改善の余地はあり、本発明が有する目的の一例としては、開栓時にキャップの落下や紛失を抑制しつつ飲用時に飲用者の頬や鼻などにキャップが接触することが抑制可能な合成樹脂キャップを提供することが挙げられる。
上記課題を解決するため、本発明の一形態における合成樹脂キャップは、(1)容器口部の外周面に嵌入されるタンパーエビデントバンドと、スカート壁及び天面板を有し、弱化部及びストラップ部を介して前記タンパーエビデントバンドと連結され、前記スカート壁よりも径方向外側へ突出した固定リブを前記スカート壁に備えたキャップ本体と、を含み、前記固定リブは、下方に向かって末広がりの第1傾斜部と前記第1傾斜部の下方に設けられた突出部とから形成され、開栓時において、前記容器口部の側面と前記突出部とが接触するとともに、前記容器口部の下方に設けられて径方向に延長された側方延長部の上面と前記天面板とが接触することで、前記キャップ本体の開栓時における姿勢が維持される、ことを特徴とする。
なお上記した(1)に記載の合成樹脂キャップにおいては、(2)前記キャップ本体は、未開栓状態から180°を超えて前記ストラップ部を基端に旋回した状態で、前記開栓時における姿勢が維持されることが好ましい。
また上記した(2)に記載の合成樹脂キャップにおいては、(3)前記突出部は、前記180°を超えて前記キャップ本体が旋回可能となるように前記固定リブの下端からの設置高さが設定されていることが好ましい。
さらに上記した(1)~(3)のいずれかに記載の合成樹脂キャップにおいては、(4)前記開栓時において、前記第1傾斜部が前記側方延長部の側面を摺動することで、前記側方延長部の上面へ潜り込むように前記天面板の上縁部が誘導されることが好ましい。
また上記した(1)~(4)のいずれかに記載の合成樹脂キャップにおいては、(5)前記突出部は、前記第1傾斜部の下端から径方向外側に延びる中間段部と、前記中間段部の外側端部で下方に向けて湾曲した肩部と、前記肩部から連続して前記径方向外側へ突出した外側面部とからなり、前記開栓時において前記タンパーエビデントバンドとの干渉を抑制するため、前記外側面部の下端には下方に向かって尻窄まりの第2傾斜部が設けられてなることが好ましい。
そして上記した(1)~(5)のいずれかに記載の合成樹脂キャップにおいては、(6)前記ストラップ部は、少なくとも2つの連結ストラップを有し、前記固定リブは、前記2つの連結ストラップの間に介在するように配設されてなることが好ましい。
また上記した(1)~(6)のいずれかに記載の合成樹脂キャップは、(7)前記キャップ本体は、前記固定リブとは反対側に設けられる鍔部をさらに備えてなることが好ましい。
本発明の合成樹脂キャップによれば、キャップ本体がストラップ部を介してタンパーエビデントバンドと連結されていることから開栓時にキャップの落下や紛失を抑制できる。これに加え、開栓時において容器口部の側面と第1傾斜部の下方の突出部とが接触するとともに容器口部の下方における側方延長部の上面と天面板とが接触することで、キャップ本体の開栓時の姿勢が維持されて飲用時の利便性を更に向上させることが可能となる。
ある一方向から見た場合の実施形態における合成樹脂キャップの外観斜視図である。 他の一方向から見た場合の実施形態における合成樹脂キャップの外観斜視図である。 実施形態における合成樹脂キャップを上面側から見た上面図である。 図3のうちA-Aで切断した場合のA-A断面図である。 実施形態における合成樹脂キャップを底面側から見た底面図である。 実施形態における合成樹脂キャップを鍔部側から見た正面図である。 (a)は実施形態における合成樹脂キャップを固定リブ側から見た背面図であり、(b)はスカート壁に対するストラップ部の接続形態の他の例を示す背面図である。 実施形態における合成樹脂キャップのうち固定リブの構造を示す断面図である。 実施形態における合成樹脂キャップの開栓方法を説明する状態遷移図である。 比較例における合成樹脂キャップの開栓方法を説明する状態遷移図である。 実施形態の容器における側方延長部の他の例を示す模式図である。
以下、本発明を好適に実施するための実施形態について説明する。
なお本実施形態においては、説明の便宜上、図を用いた説明においてX、Y及びZ方向を適宜設定したが、説明の便宜上であって本発明を何ら過度に限定するものではない。また、以下で詳述する構成以外については、公知の容器やキャップの構造を適宜援用することができる。
≪合成樹脂キャップ100≫
図1~8を適時参照しつつ、本実施形態に係る合成樹脂キャップ100の構造について詳細に説明する。
図1及び図2などに示すとおり、本実施形態の合成樹脂キャップ100は、後述する容器200における容器口部201の注出口に嵌合する機能を有し、タンパーエビデントバンド10と、いわゆる上蓋としてのキャップ本体20を少なくとも含んで構成されている。
ここで、本実施形態に好適な容器200としては、例えば公知の牛乳瓶のごとき容器口部にキャップを打栓して装着するボトルが例示できる。なお容器200としては、上記したボトルに限られず清涼飲料水やお茶などを保存する一般的な容器口部にキャップを螺合して装着するボトルを適用してもよい。また、容器200の材質としては、例えばポリエチレンテレフタレート(PET)樹脂などのポリエステル樹脂が好適であるが、その他にも例えば上記したガラス瓶など公知の種々の材質が適用できる。
また、容器200に保存される内容物は、特に制限はなく、例えば牛乳などの乳飲料、お茶など清涼飲料水など公知の種々の液体が適用できる。また、容器200に保存される内容物としては、上記した各種の液体に代えて、錠剤などの薬剤や食品など公知の固体材料あるいはゲル状の公知の半固体材料を適用してもよい。
かような容器200は、図1及び2などにその一部が例示され、内容物を注出する注出口が形成された容器口部201と、この容器口部201の下方に設けられたリング状の側方延長部202と、この側方延長部202の下方に位置する本体203(図示では本体203のうち上側部分だけ表示し下側部分は省略)と、を含んで構成されている。なお本実施形態で示すリング状の側方延長部202は、容器口部201の下方に設けられて当該容器口部201よりも径方向外側に延長されたネックサポートとして機能し、例えば容器200の搬送時に搬送機構により保持されたり、キャップ装着時に容器本体の座屈などを防止するために保持される部位である。
なお側方延長部202は、本実施形態では容器口部201の全周に沿ってリング状となっているが、この形態に限られず径方向に突出した突起状となっていればよい。
また本実施形態の側方延長部202は、上記したリング状の形態に限られず、例えば図11に例示するように側方延長部202が容器200の本体203の一部(上側部を構成)として一体化された形態となっていてもよい。
以下では、上記した側方延長部202として、図1などで示したネックサポートを例にして説明を継続する(以降はネックサポート202として説明する)。また、容器200のうち上述した以外の構造については、上記した特許文献を含む公知の容器構造を適用してもよい。
本実施形態の合成樹脂キャップ100は、後述するインナーリング23が容器口部201の内側に嵌入される打栓式キャップであることが好ましい。かような合成樹脂キャップ100の材質としては、比較的軟質であることが好ましく、例えばポリプロピレン樹脂やいわゆるローデンなどのポリエチレン樹脂を含むオレフィン樹脂が好適であるが、他の公知の合成樹脂を用いてもよい。
タンパーエビデントバンド10は、図1、2及び5などから理解されるとおり、容器口部201の外周面に嵌入される機能を有している。図5に示すように、タンパーエビデントバンド10の内周面には所定間隔で嵌入用突起13が設けられており、この嵌入用突起13が容器口部201と嵌合することで容器口部201の外周面に嵌入された状態が維持される。なお図5などに例示するとおり、タンパーエビデントバンド10の内周面側において、固定リブ30およびストラップ部12(それぞれ後述)が設置される領域では、上記した嵌入用突起13が形成されない態様としてもよい。
キャップ本体20は、図1及び2などに示すように、スカート壁21及び天面板22を有して上蓋として構成されている。このうちスカート壁21は、容器200の閉栓時に容器口部201の外周面を覆うように、天面板22の周縁から下方に垂下するように設けられている。
また、上述のとおり天面板22の内側には、容器口部201の注出口に嵌入可能なインナーリング23が形成されている。なおインナーリング23の構造としては、上記した注出口をシール可能な限りにおいて公知の種々の形状を適用してもよい。
スカート壁21のうち後述する固定リブ30とは反対側の上端付近には鍔部40が設けられている。図4及び6から理解されるとおり、本実施形態の鍔部40は、この固定リブ30の周方向における幅W1よりも幅広となる幅W2を有して構成されていることが好ましい。なお鍔部40の幅W2は、必ずしも幅W1より幅広であることを要せず、幅W1よりも幅狭であってもよいし同等であってもよい。これにより使用者は、例えば鍔部40のうち周方向のいずれの位置を把持しても効率的にキャップ本体20を摘まみ上げて開栓動作を行うことが可能となっている。
また、同図に示すように、本実施形態の鍔部40は、飲用者が当該鍔部40を摘まみ上げることが可能な程度に径方向に突出していることが好ましい。これにより開栓時に飲用者の指が容器口部201と意図せず接触してしまうことが抑制され、衛生面の観点から好ましいと言える。
また、図1、2、7(a)及び8を合わせて参照するに、本実施形態のキャップ本体20は、上記したスカート壁21の下縁において弱化部11及びストラップ部12を介してタンパーエビデントバンド10と連結されている。
なお図7(a)においては、本実施形態のストラップ部12はスカート壁21の下縁に接続されているが、ストラップ部12のスカート壁21への接続態様はこの形態に限られない。すなわち図7(b)に例示するように、スカート壁21の下縁の一部が上方にせり上がり、このせり上がったスカート壁21に対してストラップ部12の上端が接続される形態であってもよい。
これらの図からも明らかなとおり、弱化部11は、タンパーエビデントバンド10とキャップ本体20とを一時的に連結するとともに、例えば開栓時に使用者が鍔部40を摘まみ上げることで容易に破断する程度の強度を有して構成されている。換言すれば、未開封の状態ではタンパーエビデントバンド10とキャップ本体20が弱化部11を介して連結されており、一度でも開封すれば弱化部11が破断していることから開封の証となる。
なお本実施形態の弱化部11は、キャップ本体20の軸周りに断続的に複数設けられているがこの形態に限られない。例えば上記に代えて、弱化部11を薄肉状にして周方向に沿って連続してタンパーエビデントバンド10とキャップ本体20とを連結する態様であってもよい。
ストラップ部12は、図2及び8に示すように、鍔部40とは反対側の後述する固定リブ30が設けられる側に配設されて、上記したタンパーエビデントバンド10とキャップ本体20とを恒久的に連結する機能を有して構成されている。
より具体的に本実施形態のストラップ部12は、これらの図から理解されるとおり、固定リブ30を挟むように一対の第1連結ストラップ12aおよび第2連結ストラップ12bを含んで構成されている。
例えば容器200の開栓時に使用者が鍔部40を摘まみ上げたとき、キャップ本体20はストラップ部12を介してタンパーエビデントバンド10との連結が維持される。これにより、上記した開栓時においてもキャップ本体20が容器200(より正確には容器口部201に嵌入されたタンパーエビデントバンド10)に対して離脱せずに、開栓後のキャップ本体20の落下や紛失が防止される。
なお本実施形態においては、ストラップ部12は少なくとも2つの連結ストラップを有し、固定リブ30はこれら2つの連結ストラップの間に介在するように配設されている。しかしながら本実施形態は上記形態に限定されず、例えば1つ又は3つ以上の連結ストラップを設けてもよいし、固定リブ30の両側でそれぞれ異なる数の連結ストラップが配設される態様であってもよい。
また、本実施形態においては、上述したとおり開栓時に鍔部40が使用者によって摘まみ上げられる形態を例示したが、この手法以外にも例えば鍔部40の下面に指をかけて下方から押し上げる形態であってもよい。
<固定リブ30>
次に図2、4及び8を特に参照しつつ、本実施形態における固定リブ30の構造および機能について詳述する。
まずこれらの図からも理解されるとおり、本実施形態のキャップ本体20は、上記したスカート壁21から垂下し且つこのスカート壁21よりも径方向外側(例えば図2では-X方向)へ突出した固定リブ30を更に備えて構成されている。
図2に示すように、固定リブ30は、キャップ本体20のうち上記した鍔部40とは反対側に設けられている。また、図4から理解されるとおり、本実施形態のキャップ本体20においては、スカート壁21の一部が固定リブ30で代替される形態となっている。
また、図4に示すように、鍔部40の下方に位置するタンパーエビデントバンド10の高さ(Z方向における長さ)は、固定リブ30の下方に位置するタンパーエビデントバンド10の高さよりも高くなるように設定されている。換言すれば、本実施形態のタンパーエビデントバンド10は、軸方向における高さは一様でなく周方向で異なるように設定されている。また、上述のとおり、本実施形態におけるタンパーエビデントバンド10では、固定リブ30およびストラップ部12に対応する位置を除いて周方向に沿って嵌入用突起13が内周面側に設けられている。
図2及び8などに示すように、本実施形態の固定リブ30は、天面板22側の上側からタンパーエビデントバンド10側の下側にかけて、第1傾斜部31、中間段部32、肩部33、外側面部34、下側テーパー部35および底面部36を含んで構成されている。
第1傾斜部31は、前記固定リブの頂部に形成されて下方に向かって末広がりの形状を有して構成されている。なお図8に示すように、第1傾斜部31は、鉛直方向に対して20°程度傾斜した直線状の斜面となっているが、この形態に限られず曲面状であってもよいし、15~25°程度の傾斜面であってもよい。
中間段部32は、図8などに示すように、前記した第1傾斜部31の下端から径方向外側に延びた面である。より詳細に、本実施形態の中間段部32は、上記第1傾斜部31と後述する肩部33の間に配置されて、天面板22と略平行な面を含んで構成されている。
肩部33は、図8などに示すように、前記した中間段部32の外側端部で下方に向けて湾曲した部位である。より詳細に、本実施形態の肩部33は、前記した第1傾斜部31の下方に設けられて中間段部32の外縁で外側面部34へ続く曲面状のコーナー部位である。
このように本実施形態の固定リブ30は、上記した第1傾斜部31、中間段部32および肩部33を有しているが、これらを有しない場合には他のスカート壁21と同様に天面板22から垂下する構造(図8では境界部BPとして示している)となる。なお中間段部32および肩部33の設置高さ(固定リブ30の下端からの高さ)は、開栓時におけるキャップ本体20の旋回角度が180°を超えて維持されるように、実験またはシミュレーションなどで決定できる。
外側面部34は、上記した肩部33から連続するとともに、上記したスカート壁21よりも径方向外側へ突出した側面である。この外側面部34の下側には、下方に向かうにつれて尻窄まりの(縮径される)下側テーパー部35が形成されている。
図2~5及び8から理解されるとおり、固定リブ30は、それぞれ上記した中間段部32、肩部33、外側面部34及び下側テーパー部35を有することで、第1傾斜部31の下方において径方向外側に向けて突出した部位を具備することになる。従って、本実施形態では、固定リブ30のうち中間段部32、肩部33、外側面部34及び下側テーパー部35で構成される領域を「突出部」と定義する。
この下側テーパー部35は、上記した第1傾斜部31の下方に位置する第2傾斜部として機能し、後述するとおり開栓時においてタンパーエビデントバンド10との干渉を抑制することなどを目的として設けられている。
また、固定リブ30の底面を構成して上記した下側テーパー部35と連続する底面部36は、所定の間隙を有して上記したタンパーエビデントバンド10の上面と対向するように配設されている。
上記の各部位で構成された固定リブ30を有する合成樹脂キャップ100によれば、 開栓時において、(A)容器口部201の側面と第1傾斜部31の下方に設けられた突出部とが接触するとともに、(B)容器口部201の下方に設けられたネックサポート202の上面202aと天面板22とが接触することが可能となっている。これにより、キャップ本体20の開栓時における姿勢が維持されることになる。
なお後述するとおり、本実施形態では容器口部201の側面に対して突出部のうち肩部33が接触する形態(図9(c)など参照)を例示するが、この形態に限られない。例えば突出部を構成する外側面部34と容器口部201の側面とが接触する形態であってもよい。以降の説明では、突出部のうち肩部33が容器口部201の側面と接触するケースを例にして説明を継続する。
<開栓時における状態遷移>
次に図9及び10も用いて、本実施形態における合成樹脂キャップ100の開栓方法について状態遷移を参照しつつ説明する。
図9に示すように、飲用者が容器200から内容物(例えば牛乳など)を飲用する場合、まず注出口を封止する合成樹脂キャップ100を開栓する。なお図示は省略するが、容器200には合成樹脂キャップ100を覆うシュリンクなどの公知の包装がさらに付加されていてもよい。
開栓時には、まず飲用者は指などで鍔部40を摘まみ上げる動作を行う。すると、この摘まみ上げる力によってタンパーエビデントバンド10とキャップ本体20とを一時的に接続している弱化部11が破断する。弱化部11が破断すると、ストラップ部12を基点として鍔部40が上方へ旋回(反転)することでインナーリング23が容器200の注出口から離脱する。
このとき図9(b)に示すように、キャップ本体20が上記した旋回動作を続けると、固定リブ30の第2傾斜部(下側テーパー部35)がタンパーエビデントバンド10と摺動して乗り越え、さらに続けて固定リブ30の第1傾斜部31が容器200のネックサポート202の側面202bを摺動する。このように、固定リブ30には上記した下方に向かって末広がりの第1傾斜部が形成されているため、引っ掛からずスムーズに固定リブ30がネックサポート202に対して摺動することが可能となっている。
続いて図9(c)に示すように、さらにキャップ本体20が上記した旋回動作を続けると、容器口部201の外側面と上記した第1傾斜部31の下方に設けられた肩部33(突出部)とが接触するとともに、容器口部201の下方に設けられたネックサポート202の上面202aと天面板22とが接触することで、キャップ本体20の開栓時における姿勢が維持される状態(2点接触の状態)となる。
このとき図9(c)に示すように、キャップ本体20は、未開栓状態から180°を超えてストラップ部12を基端に旋回した状態で、開栓時における姿勢が維持されることが好ましい。なお図示では、上記未開栓状態からの角度が凡そ225°程度に維持されているが、上記角度は一例であって、ネックサポート202の位置や形状あるいは上記した肩部33の設定高さなどによって適宜調整することができる。
このように本実施形態における固定リブ30の肩部33(突出部)は、前記した旋回角度が180°を超えてキャップ本体20が旋回可能となるように、固定リブ30の下端(底面部36)からの設置高さが設定されている。
そして図9(a)から図9(b)の状態遷移から理解されるとおり、本実施形態の固定リブ30は、上記した第2傾斜部(下側テーパー部35)を備えているため、前記した開栓時においてキャップ本体20が旋回動作を行っても固定リブ30自体がタンパーエビデントバンド10と干渉してしまうことが抑制されている。これにより、開栓動作の初期においてキャップ本体20の旋回が止まってしまうことなどが抑制されている。
また、図9(b)から図9(c)の状態遷移から理解されるとおり、本実施形態の合成樹脂キャップ100においては、前記した開栓時において、固定リブ30の第1傾斜部31がネックサポート202の側面202bを摺動することで、ネックサポート202の上面202a側へ潜り込むように当該天面板22の上縁部が誘導される点にも特徴がある。
このような特徴を有することで、本実施形態では前記した天面板22の上縁部がネックサポート202の下面202c側へ潜り込んでしまうことが抑制されて、タンパーエビデントバンド10やストラップ部12の意図しない破断などが抑制されている。
≪比較例としての合成樹脂キャップ101≫
一方で本実施形態の比較例として上記した固定リブ30を有さない合成樹脂キャップ101を用いた開栓方法における状態遷移を図10に示す。なお本比較例においては、上記した実施形態と同一の機能や構成を有する部材については同一の番号を付してその説明は省略する。
同図から明らかなとおり、比較例における合成樹脂キャップ101は、本実施形態の固定リブ30を有していないため、例えば開栓時において図10(b)のようにネックサポート202がスカート壁21を摺動し難く、開栓するために比較的強い力が必要となってしまう。
さらに比較例の合成樹脂キャップ101においては、ネックサポート202がスカート壁21を摺動し難いため、図10(c)に示すようにネックサポート202の上面202aと天面板22とが接触せずに天面板22の上縁部がネックサポート202の下面202c側へ潜り込んでしまう。この場合、例えばタンパーエビデントバンド10やストラップ部12に過大な力が加わって破断してしまう可能性も出てくる。また、この場合、たとえストラップ部12などの破断を免れたとしても、ストラップ部12が過剰に延ばされてしまい、開栓時における上蓋(キャップ本体)の旋回半径が大きくなって開栓後における上蓋の安定した固定の維持が困難となってしまう。そして上蓋の安定した固定の維持が困難となってしまうと、飲用時に上蓋の固定が意図せず解除されて閉栓方向に戻ってきてしまい、例えば飲用中における使用者の鼻などと干渉してしまう可能性も生じてしまう。
これに対して本実施形態の合成樹脂キャップ100によれば、開栓時において、固定リブ30の第1傾斜部31がネックサポート202の側面202bを摺動することで、ネックサポート202の上面202a側へ潜り込むように上蓋(天面板22の上縁部)が誘導される。
そしてその後、容器口部201の側面と固定リブ30の肩部33(突出部)とが接触するとともに、ネックサポート202の上面202aと天面板22とが接触する(2点接触の状態)。
このような特徴を有することで、本実施形態では前記した天面板22の上縁部がネックサポート202の下面202c側へ潜り込んでしまうことが抑制されて180°以上の旋回を可能としつつ、タンパーエビデントバンド10やストラップ部12の意図しない破断などが抑制することが可能となっている。
上述のとおり本実施形態の合成樹脂キャップ100は、固定リブ30において上記した第2傾斜部(下側テーパー部35)を含んでいてもよい。
例えば上記した180°以上の上蓋反転をより効果的に実現するためには、固定リブ30が径方向外側へある程度突出しつつ開栓時にタンパーエビデントバンド10を当該固定リブ30に乗り越えることが望ましいが、この第2傾斜部を固定リブ30が備えることで実現することができる。
このように本実施形態の合成樹脂キャップ100と比較例の合成樹脂キャップ101では、開栓性(開栓のし易さ)だけでなく安定性(意図せず破断しない)も大きく異なっていることは明らかである。
また、本実施形態の合成樹脂キャップ100では、上記した特徴事項を具備することで、例えば合成樹脂キャップ100の軸方向寸法を低減させたとしても、比較的少ない樹脂材料で大きな上蓋反転(例えば180°を超える旋回角度)を実現することができ、上記した効果を発揮させつつコストダウンも更に実現することができる。
なお上記した実施形態は一例であって、本願の趣旨を逸脱しない限りにおいて種々の変形が可能である。例えば合成樹脂キャップ100の天面板22の内側(底面)にはインナーリング23を設けたが、これに代えて又は加えて、公知のパッキンなどを天面板22の底面に配設してもよい。
また、鍔部40の軸方向(高さ方法、Z方向)における位置は、飲用者による開栓力の設計値に応じて適宜変更してもよい。すなわち上記の鍔部40は、上記した軸方向に関して、固定リブ30の中間段部32よりも高い位置に設けられていてもよいし、中間段部32よりも低い位置に設けられていてもよい。
本発明は、開栓時におけるキャップの落下や紛失を抑制しつつ飲用時の利便性を更に向上させたキャップを実現するのに好適である。
100、101 合成樹脂キャップ
10 タンパーエビデントバンド
20 キャップ本体20
21 スカート壁
22 天面板
23 インナーリング
30 固定リブ
31 第1傾斜部
32 中間段部
33 肩部
34 外側面部
35 下側テーパー部
36 底面部
40 鍔部
200 容器
201 口部
202 ネックサポート(側方延長部の一例)

Claims (7)

  1. 容器口部の外周面に嵌入されるタンパーエビデントバンドと、
    スカート壁及び天面板を有し、弱化部及びストラップ部を介して前記タンパーエビデントバンドと連結され、前記スカート壁よりも径方向外側へ突出した固定リブを前記スカート壁に備えたキャップ本体と、を含み、
    前記固定リブは、下方に向かって末広がりの第1傾斜部と前記第1傾斜部の下方に設けられた突出部とから形成され、
    開栓時において、前記容器口部の側面と前記突出部とが接触するとともに、前記容器口部の下方に設けられて径方向に延長された側方延長部の上面と前記天面板とが接触することで、前記キャップ本体の開栓時における姿勢が維持される、
    ことを特徴とする合成樹脂キャップ。
  2. 前記キャップ本体は、未開栓状態から180°を超えて前記ストラップ部を基端に旋回した状態で、前記開栓時における姿勢が維持される、請求項1に記載の合成樹脂キャップ。
  3. 前記突出部は、前記180°を超えて前記キャップ本体が旋回可能となるように前記固定リブの下端からの設置高さが設定されている、請求項2に記載の合成樹脂キャップ。
  4. 前記開栓時において、前記第1傾斜部が前記側方延長部の側面を摺動することで、前記側方延長部の上面へ潜り込むように前記天面板の上縁部が誘導される、請求項1~3のいずれか一項に記載の合成樹脂キャップ。
  5. 前記突出部は、前記第1傾斜部の下端から径方向外側に延びる中間段部と、前記中間段部の外側端部で下方に向けて湾曲した肩部と、前記肩部から連続して前記径方向外側へ突出した外側面部とからなり、
    前記開栓時において前記タンパーエビデントバンドとの干渉を抑制するため、前記外側面部の下端には下方に向かって尻窄まりの第2傾斜部が設けられてなる、請求項1~4のいずれか一項に記載の合成樹脂キャップ。
  6. 前記ストラップ部は、少なくとも2つの連結ストラップを有し、
    前記固定リブは、前記2つの連結ストラップの間に介在するように配設されてなる、請求項1~5のいずれか一項に記載の合成樹脂キャップ。
  7. 前記キャップ本体は、前記固定リブとは反対側に設けられる鍔部をさらに備えてなる、請求項1~6のいずれか一項に記載の合成樹脂キャップ。
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