JP2022112871A - ろ過方法およびろ過装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】コンパクトなろ過装置で、効率的で安定したろ過が継続可能な、ろ過方法およびろ過装置を手供する。【解決手段】本発明のろ過方法およびろ過装置は、有効径と均等係数の積が0.5~6.0のろ過材2,3からなるろ過層5を使用して、被ろ過液をろ過する。【選択図】図1

Description

本発明は、ろ過方法およびろ過装置に関し、特に河川水、湖沼水、地下水といった水道原水を対象とした浄水場の凝集沈殿池処理水のろ過、および凝集沈殿池を通らない水道原水のろ過に関する。
ろ過処理の技術は、浄水場を含め広く利用されている。浄水場では水道原水を凝集沈殿した凝集沈殿処理水を、または、水道原水を直接、ろ過して濁度を除去する。下水処理場では、下水の生物処理水のSSをろ過して、放流したり、洗浄水等に再利用される。民間事業所等では、ろ過処理は、用水処理設備や排水処理設備に組み込まれている。用水処理設備のろ過では河川水や工業用水を凝集沈殿処理し、その凝集沈殿水をろ過して、濁度が除去されたろ過水を再度浄化するために活性炭吸着装置等で有機物等を除去して、製造用水や洗浄水として製造工程等に供給される。排水処理設備では凝集沈殿処理水等をろ過して、SSを除去して、放流したり、洗浄水等に再利用される。
ろ過方法には、重力ろ過、圧力ろ過、浮上ろ過がある。浮上ろ過はそのろ過材の密度が水より小さいろ過材を使用するものであり、浮上ろ過以外のろ過方法は、水より大きい密度のろ過材を1種類や2種類以上(複層ろ過)を使用するものである。ろ過材への付着とろ過層でのふるい分けによって濁質を除去する。重力式ろ過装置は、ろ過装置流入部と、流出部の水位差でろ過するものであり、浄水処理における急速ろ過に適用される。圧力式ろ過装置は、ろ過塔内に圧力をかけてろ過を行うものであり、下水処理や民間事業所等の用水処理や排水処理で使用される。
ろ過には、被処理水を、そのままろ過する場合や、ろ過の直前に少量の無機凝集剤を添加して、ろ過する凝集ろ過がある。また、ろ過におけるろ過継続時間を長くするために、被処理水を、予め、無機凝集剤や無機凝集剤と高分子凝集剤で凝集沈殿処理し、その処理された水をろ過する。
ろ過材としては、例えば、アンスラサイト(有効径0.7~4.0mm、均等係数1.2以上、密度1.4~1.6)、粒状活性炭(有効径0.7~4.0mm、均等係数1.2以上、密度1.7以下)、ビーズ状炭素系ろ過材(有効径0.7~4.0mm、均等係数1.2以上、密度1.4~1.6)、ろ過砂(有効径0.45~0.7mm、均等係数1.2以上、密度2.57~2.67)、セラミックスの人工骨材等が使用されている。浄水処理に使用する場合には、日本水道協会(JWWA)が定めるろ過材規格品を使用する。そのろ過材規格では、水道用濾材(例えばアンスラサイト、ろ過砂)の物性は比重で表記される。その比重は真比重を示し、真比重は真密度であるので、ここでは単に密度とする。
市販されているろ過材の粒径に関する物性は、有効径と均等係数であり、市販ろ過材の物性値に調和平均径はなく、別途計算で求める数値である。
河川水、湖沼水、貯水池水、伏流水、または地下水等を水道原水(以下、原水)として水道水を得る浄水処理が知られている。このような浄水処理においては、凝集沈殿処理と急速ろ過処理を組み合せた急速ろ過方式や直接ろ過方式が広く普及している。
急速ろ過方式では、原水をろ過池でろ過するだけでは濁質の十分な除去が期待できない場合、無機凝集剤による凝集沈殿処理やろ過原水に無機凝集剤を添加してろ過する2段ろ過が不可欠である。急速ろ過方式の凝集沈殿処理では、濁質を含有する原水に硫酸アルミニウム(硫酸バンド)またはポリ塩化アルミニウム(PAC)等のアルミニウム系無機凝集剤を注入し、濁質を取り込んだ凝集フロックを形成させ、この凝集フロックを重力で沈降分離させることにより、原水から濁質を除去する。さらに、得られた凝集沈殿処理水を、ろ過材が充填されたろ過池に通水して急速ろ過することにより、濁質を取り除く。
濁質は、濁度計で測定した濁度を指標とすることが通常である。また、無機凝集剤中のアルミニウムと原水中の濁度の比を表す指標としてALT比(原水濁度に対する注入PAC中のアルミニウム濃度)が用いられる。凝集沈殿処理の無機凝集剤の注入率の最適値は、原水の水質に応じて変わり、概ね10mg/L以上である。高分子凝集剤は、例えば原水1リットルあたり0.001~1.0mg注入するように設定される。
近年、原水変動への対応性、運転管理性、ろ過処理性(水質)の向上目的で、凝集助剤として高分子凝集剤が併用される。原水の濁度を検出し、検出した原水の濁度に応じて最適な注入量となるように、無機凝集剤および高分子凝集剤を原水に添加することができる。無機凝集剤および高分子凝集剤の最適な注入量は、ジャーテスト、或いは原水濁度に対応する無機凝集剤および高分子凝集剤の最適注入率を算出する既知の関係式から求めることができる。
急速ろ過方式の二段凝集では、凝集沈殿処理水に再度、無機凝集剤を添加して、ろ過することで、凝集沈殿処理水の濁度が除去されて、水質が向上し、安定した水質のろ過水が得られる。直接ろ過方式は、急速ろ過方式の凝集沈殿処理をバイパスまたは凝集沈殿処理を設けずに、原水を急速ろ過と同じようにろ過するものである。
急速ろ過方式の急速ろ過や直接ろ過方式の急速ろ過において、被ろ過液に無機凝集剤や高分子凝集剤をろ過直前で添加して、ろ過する凝集ろ過を行うことで、ろ過水の濁度を低く維持できる。被ろ過液の濁度やその他の水質を考慮する必要があるが、無機凝集剤注入率は5mg/L以下、高分子凝集剤注入率は0.2mg/L以下が一般的である。
図11に、従来の急速ろ過方式による浄水処理方法の例を示す。着水井を経由した原水は、凝集混和池とフロック形成池と沈殿池とを有する凝集沈殿処理設備で凝集沈殿される。凝集混和池では原水に無機凝集剤が添加される。フロック形成池で微細フロックを含む原水を緩速撹拌し、凝集フロックを成長させたのちに沈殿池で固液分離が行われる。また、凝集混和池では原水に無機凝集剤が添加され、フロック形成池で微細フロックを含む原水に高分子凝集剤添加して、緩速撹拌し、凝集フロックを成長させたのちに沈殿池で固液分離が行われる。沈殿池から排出された粗大フロックを主に含む沈殿物(スラッジ)は、図示しない汚泥処理手段である排水池、排泥池、濃縮池および脱水装置において処理される。
沈殿池で得られた凝集沈殿処理水はろ過材が充填された急速ろ過池でろ過されてろ過水が得られる。ろ過水を消毒剤で消毒した後は水道水に供される。原水としては、河川水、湖沼水、貯水池水、伏流水、地下水等が利用できる。濁度が10度を超える高濃度原水は、無機凝集剤や無機凝集剤と高分子凝集剤を併用した凝集沈殿処理で、原水の濁度を除去したのちに、ろ過するのが良い。ろ過でのろ過継続時間が長時間になり、ろ過層の洗浄頻度が減ることで、安定したろ過ができる。
凝集混和池で無機凝集剤が添加された原水を急速ろ過したり、着水井を経由した原水に無機凝集剤または無機凝集剤と高分子凝集剤を添加して、急速ろ過池でろ過する。濁度が10度以下となる低濃度原水は、凝集沈殿処理を省き、原水に無機凝集剤に加えてろ過処理を行ってろ過水を得たり、低濃度原水に高分子凝集剤を添加した後、ろ過してろ過水を得る。急速ろ過池に供給される原水には、原水中の濁質に起因する微粒子を凝集させるための無機凝集剤が予め添加されていてもよい。無機凝集剤としては、通常の浄水処理に使用される無機凝集剤が使用できる。例えば、比較的短時間で原水中の微粒子を凝集可能な硫酸バンド、PAC等が好適に使用できる。
図12に、従来の直接ろ過方式による浄水処理方法の例を示す。
図12に示すように、濁度が10度以下となる低濃度原水を、凝集沈殿処理せずに急速ろ過池で直接ろ過する場合には以下の方法がある。
(1)凝集混和池で無機凝集剤が添加された原水を固液分離せずに、そのまま急速ろ過する方法
(2)凝集混和池で無機凝集剤が添加された原水に高分子凝集剤を添加し固液分離せずに、そのまま急速ろ過する方法
(3)凝集混和池手前の原水に無機凝集剤を添加して、固液分離せずにそのまま急速ろ過する方法
(4)凝集混和池手前の原水に無機凝集剤を添加し、荷電中和と微フロックの生成を行った後、更に高分子凝集剤を添加し固液分離せずに、そのまま急速ろ過する方法
濁度が10度以下の低濃度原水では直接ろ過することで、沈殿池をバイパスでき、沈殿池の維持管理が不要となる。また、直接ろ過においても無機凝集剤と高分子凝集剤を併用すると、無機凝集剤を単独で添加する場合に比べて、ろ過水の濁度を低減できる上、無機凝集剤の使用量を低減でき、全体としてより効率的な処理が行える。
特許文献1に開示されているろ過装置は、次の通りである。
凝集沈澱処理水のろ過速度が240m/日を超え、アンスラサイトと珪砂との複層ろ過装置で、そのろ過層全体の厚さは、600mmを超え、かつ2000mm以下であり、アンスラサイト層の厚さは200mmよりも厚く、珪砂層の厚さは600mm以下であり、アンスラサイトの調和平均径に対する前記アンスラサイト層の厚さの比の値は130以上であり、珪砂の調和平均径に対する前記珪砂層の厚さの比の値は800以下であり、アンスラサイトの調和平均径に対するアンスラサイト層の厚さの比の値と、珪砂の調和平均径に対する前記珪砂層の厚さの比の値とのろ過層全体での合計が、667以上800以下であり、アンスラサイトの有効径は0.8mm以上1.3mm以下で、珪砂の有効径は0.4mm以上0.65mm以下である。
前記特許文献1によれば、一般的に、ろ過水質の安全性を確保する上では、ろ過材の調和平均径(D)に対するろ過層厚(L)の比(L/D)を大きくすればよいことが知られており、ろ過速度100~300m/日の場合、L/Dの値は、800以上にすることは公知である(非特許文献1、217頁参照)。
非特許文献2によれば、調和平均径Dは、次式で表されている。
D=1/Σ(xi/di)
xi : 2つのふるい目にはさまれた平均粒径diの粒子の質量分率
di : 2つのふるい目の幾何平均
ろ材の有効径、均等係数、および調和平均径の関係は、公知である(非特許文献2、120頁、図3.11参照)。
国際公開第2018/047453号 「水道施設設計指針 2012」 社団法人 日本水道協会、217頁、232~233頁 「水処理工学」 井出哲夫 編著、技報堂出版株式会社、120頁
ろ過装置のろ過層断面積が少ないほど、ろ過装置の設置面積が少ない。したがって、建設費が安価に、省スペース化ができるので、ろ過速度LV100m/日以上の高速ろ過が実用化されている。一方、建設費削減は高速ろ過によるろ過層断面積の削減だけでは不十分で、ろ過装置全体をコンパクトにする必要がある。つまり、ろ過装置の断面積とろ過層高さを削減する必要がある。
本発明の目的は、コンパクトなろ過装置で、効率的で安定したろ過が継続可能な、ろ過方法およびろ過装置が提供することである。
一態様では、有効径と均等係数の積が0.5~6.0のろ過材からなるろ過層を使用して、被ろ過液をろ過する、ろ過方法が提供される。
一態様では、前記ろ過層は、第1ろ過層と、前記第1ろ過層の下にある第2ろ過層を有し、前記第1ろ過層は、有効径と均等係数の積が1.0~6.0であるアンスラサイトまたは粒状活性炭からなる第1ろ過材から形成され、前記第2ろ過層は、ろ過砂からなる第2ろ過材から形成されている。
一態様では、前記ろ過材の有効径と均等係数の積に対する、前記ろ過層の厚さの比は100~1000である。
一態様では、前記比は、100~500である。
一態様では、前記ろ過層は、第1ろ過層と第2ろ過層を有し、前記第1ろ過層は、有効径と均等係数の積が1.0を超え、かつ6.0以下である第1ろ過材から形成され、前記第2ろ過層は、有効径と均等係数の積が0.5~1.0の第2ろ過材から形成されている。
一態様では、前記ろ過層は、第1ろ過層と第2ろ過層を有し、前記第1ろ過層は、密度が1~2g/cmである第1ろ過材から形成され、前記第2ろ過層は、密度が2~4g/cmである第2ろ過材から形成されており、前記第2ろ過材の有効径と均等係数の積に対する、前記第1ろ過材の有効径と均等係数の積の比は、1.0~5.0である。
一態様では、有効径と均等係数の積が0.5~6.0であるアンスラサイトまたは粒状活性炭からなるろ過層を有する単層ろ過装置が提供される。
一態様では、有効径と均等係数の積が0.5~6.0であるろ過砂からなるろ過層を有する単層ろ過装置が提供される。
一態様では、有効径と均等係数の積が0.5~6.0であるアンスラサイトまたは粒状活性炭からなるろ過層と、有効径と均等係数の積が0.5~6.0であるろ過砂からなるろ過層を有する、複層ろ過装置が提供される。
一般的なろ過材の物性は、ろ過材の物性である有効径と均等係数、または調和平均径で評価されるが、本発明によれば、有効径と均等係数の積が、ろ過材の物性の評価指標として使用されることにより、以下の効果が発揮される。
・有効径と均等係数の積の値が0.5~6.0のろ過材は、ろ過層の逆流洗浄効果を高くでき、ろ過継続時間を長くすることができるので、ろ過層の洗浄頻度が減り、安定したろ過ができる。
・本発明の最適逆流洗浄速度は、調和平均径より求めた値より有効径と均等係数の積で計算した値のほうが大きいので、逆流洗浄時間が大幅に短縮できる。
・ろ過継続時間を長くでき、逆流洗浄頻度が低下するので、ろ過後のろ過層の洗浄のための洗浄水量や洗浄排水量が少なくて済む。
・ろ過層の洗浄時の分級や異なるろ過材のろ過層での混ざり合いが発生しない。また、ろ過層の逆流洗浄の時間、動力費や洗浄水量、排水量が低減できる。
ろ過装置の一実施形態を示す模式図である。 単層ろ過材の構成の例を示す表である。 図2に示す単層ろ過材を用いた単層ろ過試験結果を示す表である。 図2に示す単層ろ過材を用いた単層ろ過試験結果を示す表である。 単層ろ過材の構成の他の例を示す表である。 図5に示す単層ろ過材を用いた単層ろ過試験結果を示す表である。 複層ろ過のろ過材構成の例を示す表である。 図7に示す複層ろ過のろ過材を用いた複層ろ過試験結果を示す表である。 ろ過材構成と逆流洗浄条件を示す表である。 試験回数5回目の単層ろ過試験結果を示す表である。 従来の急速ろ過方式による浄水処理方法の例を示すフローチャートである。 従来の直接ろ過方式による浄水処理方法の例を示すフローチャートである。
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。
本発明は、砂などろ過材で構成されるろ過層を利用して水中の不純物を濾し取る設備を備えたろ過装置であれば、重力式下向流ろ過装置、重力式上向流ろ過装置、上向流移床型ろ過装置、圧力式下向流ろ過装置等に適用可能である。特に、ろ過水量が大量の浄水処理には、浄水処理の急速ろ過で一般的に使用可能な自然平衡型急速ろ過池(重力式下向流ろ過装置)を用いることが効率面から好ましい。本発明は、凝集沈殿処理後に用いられる既存の急速ろ過池などもろ過装置として好適に適用することができる。なお、以下に説明する各実施形態に係るろ過装置は、これに制限されるものではなく、被処理水に高分子凝集剤を添加して凝集沈殿処理せずにろ過するろ過処理、または高分子凝集剤を含む被ろ過液のろ過処理を行うための装置であれば、種々の態様の装置を包含し得る。
図1は、浄水処理の急速ろ過で、被ろ過液をろ過処理してろ過水を得るためのろ過層と、ろ過層の洗浄手段を備えたろ過装置の一実施形態を示す模式図である。重力式のろ過装置は、被ろ過液をろ過装置内へ供給するための被ろ過液供給ライン1、ろ過材2,3からなるろ過層5、ろ過材2,3を支持する支持床7、ろ過層5および支持床7を収容する槽10、ろ過層5の逆流洗浄排水を集める逆洗排水トラフ12、ろ過層5の洗浄用空気ライン15、ろ過層5の逆流洗浄用洗浄水ライン18、ろ過層5で濁質等が除去されろ過装置でのろ過処理後のろ過水を排出するためのろ過水排出ライン20を備えている。洗浄用空気ライン15、逆流洗浄用洗浄水ライン18、ろ過水排出ライン20は、槽10の底部に接続されている。槽10は円筒状のカラムであってもよい。本実施形態では、被ろ過液には、凝集沈殿処理水が使用されている。
重力ろ過では、ろ過層5を通水したときにろ過抵抗が発生するために、ろ過継続時間とともにろ過層5の表面上の水位が時間とともに上昇する。その水位が逆洗排水トラフ12近くになると、ろ過は終了となる。尚、ろ過層5の表層上から水面までに被ろ過液が滞留し、その滞留部を一般にはフリーボード21と呼ぶ。
図1は複層の重力式下向流ろ過装置(以下、ろ過装置)であり、ろ過層5はアンスラサイトとろ過砂の2種類のろ過材で構成される。より具体的には、ろ過層5の上層部である第1ろ過層5Aを構成するろ過材2はアンスラサイトであり、ろ過層5の下層部である第2ろ過層5Bを構成するろ過材3はろ過砂である。被ろ過液がろ過層5の表面から流入するので、ろ過層5の上層部のろ過材2の粒径は粗く、下層部のろ過材3の粒径は細かくする。アンスラサイトより密度が大きく、かつアンスラサイトより小粒径のろ過材であるろ過砂はろ過層5の下層に、ろ過砂より密度が小さく、かつろ過砂より大粒径のろ過材であるアンスラサイトはろ過層5の上層に配置する。
被ろ過液である凝集沈殿処理水は、被ろ過液供給ライン1を経由してろ過層5の上から供給されて、ろ過層5で被ろ過液の濁質が除去されて、ろ過装置の下部からろ過水として流出する。ろ過を継続するに従い、ろ過層5で捕捉した濁質に起因して、ろ過装置内のろ過層5のろ過抵抗が徐々に増大する。ろ過層5のろ過抵抗が増大すると、フリーボード21の被ろ過液の水位が上昇し、被ろ過液が逆洗排水トラフ12に達し、被ろ過液が逆洗排水トラフ12からろ過装置の外に流出すると、ろ過水が得られなくなるので、ろ過は被ろ過液が逆洗排水トラフ12に達する前に終了する。
このため、ろ過装置に配置されたろ過層5を必要に応じて洗浄しなければならない。洗浄は空気や水で行う。水を使用する逆流洗浄は、洗浄水を、逆流洗浄用洗浄水ライン18を通じてろ過装置に供給し、洗浄水をろ過層5内で、被ろ過液の流れとは逆に流すことにより、ろ過層5に捕捉されている濁質を、ろ過層5から洗い出す工程である。洗浄水にはろ過水を使用してもよい。
この逆流洗浄では、ろ過層5内に捕捉された濁質をろ過材から剥離し、剥離した濁質を、逆流洗浄排水とともに逆洗排水トラフ12を通じて排出させる。
また、必要に応じて、逆流洗浄工程の前後の工程でろ過層5の下方から洗浄用空気ライン15を通じて空気をろ過層5に導入して、空気によって、ろ過層5内に捕捉された濁質をろ過材から剥離させて、その後の逆流洗浄で濁質をろ過層5から排出する。ろ過工程を継続し、水質的または水量的にろ過機能を持続できなくなったときには、ろ過を停止してろ過層5を洗浄してろ過能力を回復させる。ろ過層5の洗浄は、ろ過層5の下部から洗浄水を通水してろ過層5内に抑留された濁質をろ過材から剥離し、ろ過層5から分離してろ過装置から排出させる。ろ過装置には、図示していないがろ過層5の表面に堆積する堆積物やろ過材の付着物を除去するためにろ過層5の表面洗浄を行うための表面洗浄ラインが接続されている。
濁度が10度以下の原水は凝集沈殿処理せずに、直接ろ過する。上記の凝集沈殿処理水を被ろ過液とする場合と同様なろ過が行われる。
ろ過速度LVは例えば200~500m/日である。
ろ過材2,3としては、密度が1以上で、アンスラサイトや、粒状活性炭、ビーズ状炭素系ろ過材、ろ過砂、セラミックスの人工骨材等が使用できる。粒状活性炭は、原料が石炭でもヤシ殻でもよい。粒状活性炭は、市販の新品でも良いが、浄水施設の高度処理設備で使用された使用済み活性炭の乾燥品または水蒸気賦活された再生炭が、活性炭表面形状が濁質捕捉に有利なように凹凸が発達しており、ろ過性能が特に良い点で好ましい。ろ過層5は、単層ろ過であっても複層ろ過であっても構わない。
本実施形態のろ過材2,3やろ過層5の構成は、被処理水の凝集沈殿処理で無機凝集剤と高分子凝集剤を併用したり、被処理水や被ろ過液に無機凝集剤や高分子凝集剤を添加してろ過することにより、有効径の大きいろ過材でも被ろ過液中の濁質を確実にろ過層5で捕捉でき、ろ過水濁度の低減が図れる。被ろ過液供給ライン1からろ過装置に流入する被ろ過液は、被処理水(例えば水道原水)に無機凝集剤或いは無機凝集剤と高分子凝集剤を添加して凝集沈殿処理した処理水である。被処理水をそのままろ過しても、ろ過水の濁度の低減効果が低いので、被処理水に無機凝集剤或いは無機凝集剤と高分子凝集剤或いは、高分子凝集剤を添加して凝集ろ過することで、ろ過水の濁度が著しく低減できる。
結果的に、ろ過装置に流入する被ろ過液は、無機凝集剤で凝結した微細フロックや、高分子凝集剤で凝集した凝集フロックを含む。それらの凝集フロックはろ過材2,3との親和性が強く、ろ過材2,3の表面に捕捉されて、捕捉された凝集フロックがろ過材2,3の表面積を大きくするので、無機凝集剤などで凝結や凝集しきれなかった濁質が効果的に捕捉される。また、被ろ過液に添加され、凝集に寄与せずに余った、被ろ過液に溶解している高分子凝集剤(以下、残留高分子凝集剤)も同様に、ろ過を継続することでろ過材2,3の表面荷電の変化により、ろ過材2,3の表面での濁質捕捉効果を高める。被ろ過液は、好ましくは高分子凝集剤を含む被ろ過液である。この高分子凝集剤を含むとは、高分子凝集剤で凝集した凝集フロックや残留高分子凝集剤を含むことである。
1種類のろ過材でろ過層5を構成する単層ろ過および、2種類以上のろ過材でろ過層5を構成する複層ろ過のいずれで構成されていてもよい。
本発明では、従来の有効径や調和平均径でなく、有効径と均等係数の積をろ過材の粒径の指標にする。単層ろ過でも複層ろ過でもろ過材の粒径は有効径と均等係数の積の値が0.5~6.0である。本発明によれば、有効径と均等係数の積が、ろ過材の物性の評価指標として使用される。
その理由は以下の通りである。
ろ過装置におけるろ過性能の指標はろ過水質とろ過継続時間である。ろ過性能が高いことは目標とするろ過水質で長い時間ろ過できることである。ろ過水質はろ過工程中、ろ過水のSSや濁度が予め設定された水質管理値や各種規制値、基準値を満足していることである。ろ過継続時間はろ過水の水質管理値または、ろ過水質の目標設定値と、ろ過層の通水時の抵抗であるろ過抵抗で決定されるが、一般的にはろ過継続時間はろ過層のろ過抵抗が支配的である。
ろ過継続時間の向上にはろ過層のろ過抵抗を下げることが有効であり、ろ過層のろ過抵抗を下げるには、(i)被ろ過液量の減少、(ii)被ろ過液のSSや濁度を下げること、(iii)ろ過層の逆流洗浄を効果的に行うことであるが、前2つの(i)と(ii)は現実的には難しく、本発明の有効径と均等係数の積が、ろ過材の物性の評価指標を説明することの本質ではない。
ろ過継続時間に強く影響するろ過層のろ過抵抗にはろ過開始直後のろ過抵抗と、ろ過継続中のろ過抵抗の2つがあるが、いずれもろ過層の逆流洗浄を効果的に行うことで、それらのろ過抵抗が最小化できる。
したがって、ろ過継続時間の向上にはろ過層の逆流洗浄を効果的に行うことが重要である。ろ過層に被ろ過液から持ち込まれて、ろ過層で捕捉した濁質等を逆流洗浄でろ過装置の外に排出するためにろ過層の逆流洗浄を行う。逆流洗浄の条件はろ過層を流動させる最適な逆流洗浄流速(最適逆流洗浄速度)と最適な洗浄時間であり、最適逆流洗浄速度が決まれば、最適洗浄時間が決まる。
ろ過材の有効径と均等係数の積が、ろ過材の物性の評価指標となる理由は以下のとおりである。
ろ過前段の凝集沈殿処理や被ろ過液に高分子凝集剤を使用した場合、高分子凝集剤を使用しない場合より、ろ過層での濁質等の除去効果が高まり、ろ過層で捕捉される濁質や凝集フロックが強固にろ過材に付着、抑留するために、従来の最適逆流洗浄速度ではろ過層の洗浄が不十分で、ろ過初期のろ過抵抗が高く、さらにろ過継続中のろ過抵抗が高まりやすく、ろ過継続時間が短くなる。
また、一般に、最適逆流洗浄速度はろ過材の調和平均径から計算されるが、調和平均径よりろ過材の有効径と均等係数の積の値のほうが大きいので、本発明の最適逆流洗浄速度は、調和平均径より求めた値より有効径と均等係数の積で計算した値のほうが大きくなり、逆流洗浄速度が高い数値である有効径と均等係数の積で計算した最適逆流洗浄速度を採用することでろ過層の洗浄効果がより高まる。
従来の逆流洗浄では、調和平均径から求めた逆流洗浄速度を参考に、逆流洗浄を実施していた。ろ過前段の凝集沈殿処理で被処理水の水質変動等で凝集沈殿処理水への濁質の流出や過剰の無機凝集剤添加による凝集不良や被ろ過液の濁度上昇等で、ろ過層の閉塞トラブル時には、調和平均径から求めた逆流洗浄速度では十分にろ過層の洗浄が行えなかった。更に、ろ過前段の凝集沈殿処理で高分子凝集剤を使用すると、上記の凝集沈殿処理の異常がなくても、凝集フロックや濁質はろ過材との親和性が強いために、十分にろ過層の洗浄が行えなかった。
ろ過層の逆流洗浄効果が向上することでろ過抵抗が低下して、ろ過継続時間が向上する。最適洗浄時間は、最適逆流洗浄速度が調和平均径よりろ過材の有効径と均等係数の積の値のほうが速いので短縮される。さらに高分子凝集剤を使用することで、ろ過層の厚さが小さくなり、ろ過層に捕捉された濁質等がろ過層から排出されやすくなる。さらに、ろ過層厚さが小さいので、ろ過層上部のフリーボードの高さも低くなるので、フリーボードからも捕捉濁質が短時間で排出されるので、ろ過装置全体として洗浄時間がさらに短縮できる。
前述のろ過材の物性の評価指標となる理由は有効径と均等係数が同じろ過材、つまり1種類のろ過材について、説明したものである。一方、有効径や均等係数が異なる複数のろ過材をろ過装置に充填使用する場合、複数のろ過材のそれぞれの有効径と均等係数の積の値がいずれも同じ値であるろ過材についても、前述の理由が適用される。特に、後者の例では、下水処理や民間事業所等の排水処理のろ過において、浄水処理のように日本水道協会のJWWA規格のろ過材使用という制限がないので、ろ過水質とろ過継続時間を考慮したろ過材選定が自由にできる。
ろ過前段の凝集沈殿処理、凝集ろ過や直接ろ過で被ろ過液に高分子凝集剤を使用した場合、高分子凝集剤を使用しない場合より、ろ過層で捕捉される濁質や凝集フロックが強固にろ過材に付着するために、従来の最適逆流洗浄速度ではろ過層の洗浄が不十分であり、ろ過初期のろ過抵抗が高く、さらにろ過継続中のろ過抵抗が高まりやすく、ろ過継続時間が短くなる。
一般に、ろ過材の最適逆流洗浄速度は、ろ過材の調和平均径から以下に示す式を用いて計算される。
ろ過材の最適逆流洗浄速度 UB(m/sec)=Ut/10
ろ過材の単一粒子の沈降速度 Ut(m/sec)={4/225*(ρs-ρF)2*g2/ρF*μ}1/3*D
ここで、
ρs;ろ過材の密度(kg/m
ρF;水の密度(kg/m
g;重力加速度 9.8(m/sec
μ;水の粘性係数 20℃で10-3(kg/m・sec)
D;調和平均径(m)、または本発明では有効径と均等係数の積(m)
ろ過材の調和平均径よりもろ過材の有効径と均等係数の積の値が大きいので、ろ過材の最適逆流洗浄速度は、調和平均径から求めた値よりも有効径と均等係数の積で計算した値のほうが大きくなる。したがって、有効径と均等係数の積で計算した最適逆流洗浄速度を採用することでろ過層の洗浄効果が高まる。ろ過層の逆流洗浄効果が向上することでろ過抵抗が低下して、ろ過継続時間が向上する。
有効径と均等係数の積の値が0.5~6.0のろ過材は、ろ過水濁度を低く維持しつつ、ろ過継続時間を長くすることができるので、ろ過層5の洗浄頻度が減り、安定したろ過ができる。有効径と均等係数の積の値が0.5以上では、ろ過水濁度を低く維持しつつ、ろ過継続時間が長くでき、6.0未満では、ろ過水濁度を低く維持しつつ、ろ過後のろ過層5の洗浄のための洗浄水量が少なくて済む。洗浄水によるろ過層5の逆流洗浄速度はろ過材の粒径に依存し、粒径が大きいほど、逆流洗浄速度を高く設定しなければいけない。本発明のろ過材指標による粒径である有効径と均等係数の積の値は調和平均径より大きいために、逆流洗浄速度は調和平均径による逆流洗浄速度より大きい値になり、逆流洗浄時間が短縮できる。
効果的にろ過層の洗浄ができるので、ろ過継続時間が伸びて、逆流洗浄頻度が低くなることで、逆流洗浄の洗浄水量や洗浄水量が削減できる。有効径と均等係数の積から求めた逆流洗浄速度は調和平均径から求めた逆流洗浄速度より大きい値であることから、ろ過層5に捕捉される濁質が効果的に排出できるために、ろ過継続時間が長くなり、洗浄頻度を少なくできる。
また、特に、高分子凝集剤を含む被ろ過液では有効径と均等係数の積の値が0.5~6.0のろ過材をろ過層5にしても、ろ過水濁度を低く維持できる。結果的に洗浄頻度が少なくなると、洗浄水量を削減できるので、洗浄水量の節約、洗浄ポンプ動力の削減、洗浄排水量の削減による排水処理負荷の低減が可能となる。
本発明の最も適用効果が大きい浄水処理の急速ろ過方式について説明したが、本発明は浄水処理以外の下水の二次処理水のろ過や、民間事業所の用水処理や排水処理にも適用できる。
アンスラサイトまたは粒状活性炭と、ろ過砂による複層ろ過において、アンスラサイトまたは粒状活性炭の有効径と均等係数の積が1.0~6.0が好適である。有効径と均等係数の積の値が1.0以上では、ろ過継続時間が長くでき、6.0以下では、ろ過材の粒径が大きくないので、ろ過水濁度を低く維持しつつ、ろ過後のろ過層の逆流洗浄のための洗浄水量が少なくて済む。ろ過砂の有効径と均等係数の積は、アンスラサイトまたは粒状活性炭と、ろ過砂の密度の関係から、0.5~3.0である。ろ過砂の有効径0.45~0.6mmの範囲に合うろ過砂やアンスラサイトの有効径0.9~2.0mmの範囲に合う均等係数は、日本水道協会(JWWA)が定める水道用濾過材の規格では1.4以下であるが、市販品で浄水用以外で使用するろ過材の均等係数は1.2~1.7である。
ろ過材2のアンスラサイトとろ過材3のろ過砂との複層ろ過におけるろ過層5の厚さ(L)と、有効径と均等係数の積の比(R)の関係について説明する。第1ろ過材2であるアンスラサイトの厚さL1と、アンスラサイトの有効径と均等係数の積から、アンスラサイトの有効径と均等係数の積に対する厚さL1の比R1(第1ろ過層5Aの厚さL1/有効径と均等係数の積)が算定できる。また、第2ろ過材3であるろ過砂の厚さL2と、ろ過砂の有効径と均等係数の積から、ろ過砂の有効径と均等係数の積に対する厚さL2の比R2(第2ろ過層5Bの厚さL2/有効径と均等係数の積)が算定できる。ろ過層5の全体では、有効径と均等係数の積に対するろ過層5の全体の厚さL(L1+L2)の比Rは、R1とR2の合計として算出される。
有効径と均等係数の積に対するろ過層5の全体の厚さLの比Rは、100~1000の範囲内であり、好ましくは100~500の範囲内である。上記比Rが100以上では、ろ過水濁度を低く維持しつつ、ろ過継続時間が長くでき、1000未満ではろ過後のろ過層5の洗浄のための洗浄水量が少なくて済む。また、ろ過水濁度が安定して維持できるなら、上記比Rが小さいのが望ましい。上記比Rが小さいと、ろ過材充填量が削減でき、ろ過層5を薄くできて、ろ過層上部にフリーボード高さが低くできる。結果として、ろ過装置の建設費が削減できる。更に調和平均径から求めた逆流洗浄速度より速い有効径と均等係数の積から求めた逆流洗浄速度で逆流洗浄することで、ろ過層5で捕捉された濁質や凝集フロックをろ過層から排出するための洗浄時間が短縮され、また、ろ過層5の厚さに比例して高さが必要なろ過層5の上方のフリーボード(滞水部)12の高さが抑制できることで、その分の建設費削減や、洗浄水量と洗浄排水量の削減ができる。
上記比Rを小さくすると、ろ過層5の厚さも低くできることに加え、ろ過層5の上方のフリーボード(滞水部)12の高さを低くできる。このろ過層5の上方のフリーボード(滞水部)12の高さは一般に、ろ過層5の厚さの1.5~2倍が必要であるので、ろ過層5の厚さを小さくする以上にろ過層5の上方のフリーボード(滞水部)12の高さを低くできる。ろ過層5の上方のフリーボード(滞水部)12の高さを低くできると、ろ過層5の濁質が速い時間で系外に排出でき、洗浄時間の短縮や洗浄水量の削減ができる。特に、本発明のように調和平均径から求めた逆流洗浄速度より速い有効径と均等係数の積から求めた逆流洗浄速度でろ過層を逆流洗浄することで、より短時間で、より少ない洗浄水量や洗浄排水量が達成できる。
単層ろ過の場合には、図1のL=L1、R=R1、またはL=L2、R=R2である。図1に示す実施形態は、アンスラサイトや粒状活性炭などの有効径と均等係数の積が1.0を超える第1ろ過材2で構成される第1ろ過層5Aの下に、有効径と均等係数の積が1.0以下の第2ろ過材3、例えばろ過砂の第2ろ過層5Bを形成する複層ろ過である。複層ろ過では、ろ過層5の上部を構成する第1ろ過材2の有効径と均等係数の積が1.0を超えると、ろ過水濁度を低く維持しつつ、ろ過継続時間が長くでき、ろ過層5の下部を構成する第2ろ過材3の有効径と均等係数の積が1.0以下であると、ろ過水濁度を低く維持しつつ、ろ過後のろ過層の洗浄のための洗浄水量が少なくて済む。
複層ろ過においては、ろ過層5の洗浄時の分級や異なるろ過材2,3のろ過層5内での混ざり合いを考慮すると、ろ過材2,3の密度と有効径が重要とされている。本発明では、有効径と均等係数の積が0.5~6.0のろ過材2,3を使用することとしたが、密度の大小異なる2種類のろ過材2,3でろ過層5を構成する複層ろ過において、ろ過層5の洗浄時の分級や異なるろ過材2,3のろ過層5での混ざり合いを考慮し、密度の大きい第2ろ過材3の有効径と均等係数の積に対する、密度の小さい第1ろ過材2の有効径と均等係数の積の最適な比(ろ過材粒径比)Sは、1.0~5.0である。一実施形態では、第1ろ過材2の密度は1~2g/cmであり、第2ろ過材3の密度は2~4g/cmである。より具体的には、最適なろ過材粒径の比として、密度の大きいろ過砂の有効径と均等係数の積に対する、密度の小さいアンスラサイトまたは粒状活性炭の有効径と均等係数の積の比Sは、1.0~5.0である。より好ましくは、密度の大きい第2ろ過材3の有効径と均等係数の積に対する、密度の小さい第1ろ過材2の有効径と均等係数の積の最適な比(ろ過材粒径比)Sは、1.5~2.5である。
上記比Sが1.0以上であれば、ろ過層5の洗浄時の分級や異なるろ過材2,3のろ過層5内での混ざり合いが発生しない。また、上記比Sが5.0未満なら、洗浄水によるろ過層5の逆流洗浄の時間、動力費や洗浄水量、排水量が低減できる。
本実施形態のろ過装置に投入される被ろ過液は、原水に凝集剤が混合された処理水である。凝集剤としては、高分子凝集剤を用いることができる。例えば、浄水場の浄水工程では水道用高分子凝集剤を用いる。水道用高分子凝集剤の種類は特に限定されない。また、下水処理や民間事業所の排水処理では水道用高分子凝集剤以外の市販品が使用できる。例えば、ポリアクリル酸、ポリアクリル酸ナトリウム、ポリアクリル酸カリウム、ポリアクリル酸アンモニウム、ポリメタクリル酸、ポリメタクリル酸ナトリウム、ポリメタクリル酸カリウム、ポリメタクリル酸アンモニウムからなる群より選択されるいずれか1種以上を用いることが可能であるが、特に好ましくはポリアクリル酸ナトリウムである。ポリアクリルアミド系高分子凝集剤は、ポリアクリルアミドとポリ(メタ)アクリル酸塩の共重合物で、アニオン系高分子凝集剤としての市販品が使用できる。
高分子凝集剤は、凝集沈殿処理で無機凝集剤と併用してもよく、また、高分子凝集剤は、凝集沈殿処理しない被処理水や無機凝集剤だけで凝集沈殿処理した処理水(被ろ過液)、無機凝集剤と高分子凝集剤を併用した凝集沈殿処理した処理水(被ろ過液)に添加してろ過することができる。高分子凝集剤の注入率は、ジャーテストまたは小型カラムによる連続試験で決定できる。或いは、高分子凝集剤の注入率は、予め原水の濁度に対応する最適注入率を算出する関係式を求めておき、その関係式に沿って設定することも可能である。高分子凝集剤の注入率は、不足すると効果が発現せず、過剰だと経済性が低下するだけでなく、凝集効果が妨げられる。本実施形態では、ろ過前の凝集沈殿処理における高分子凝集剤の注入率は原水に対して0.01~1.0mg/Lの範囲で添加されることが好ましく、0.02~0.5mg/Lの範囲で添加されることがより好ましい。
また、ろ過装置に流入する凝集沈殿処理しない被処理水や無機凝集剤だけで凝集沈殿処理した処理水である被ろ過液、無機凝集剤と高分子凝集剤を併用した凝集沈殿処理した処理水である被ろ過液に対する高分子凝集剤の注入率は、0.001~0.1mg/Lの範囲であることが好ましく、0.01~0.1mg/Lの範囲であることがより好ましい。
高分子凝集剤の被ろ過液への注入点は特に制限されない。例えば、被ろ過液供給ライン1に高分子凝集剤を直接注入して原水に混合してもよい。或いは、ろ過装置に設けられた任意の注入点を介してろ過装置内の被ろ過液に混合してもよい。
本発明は、有効径と均等係数の積が0.5~6.0であるアンスラサイトまたは粒状活性炭のろ過層を有する単層ろ過装置、または有効径と均等係数の積が0.5~6.0であるろ過砂のろ過層を有する単層ろ過装置、または有効径と均等係数の積が0.5~6.0であるアンスラサイトまたは粒状活性炭の第1ろ過層と、前記第1ろ過層の下に有効径と均等係数の積が0.5~6.0であるろ過砂による第2ろ過層を有する複層ろ過装置に適用できる。
単層ろ過装置は、有効径と均等係数の積が0.5~6.0であるアンスラサイトまたは粒状活性炭等のいずれか1種類のろ過材でろ過層を形成し、そのろ過層で被ろ過液の濁度やSSを除去して、ろ過水を得るものである。一般にろ過材の物性や品質保証項目を示す指標は有効径と均等係数である。本発明では、有効径と均等係数の積が0.5~6.0の範囲内になるように、有効径と均等係数を適宜選択したろ過材を1種類使用するのがよい。
有効径と均等係数が異なる複数種のろ過材を混合して使用し、複数種のろ過材を混合状態での有効径と均等係数の積が0.5~6.0の範囲であれば、本発明の適用範囲内である。しかしながら、複数種のろ過材を混合すると、結果的に均等係数が1.7を超えると通水時のろ過抵抗が早期に高まり、ろ過継続時間が短縮される。この現象は、以下のろ過材にろ過砂を用いた単層ろ過、複数種のろ過材を使用した複層ろ過でも同様なことが起こる。
ろ過砂からなるろ過層を有する単層ろ過装置は、有効径と均等係数の積が0.5~6.0であるろ過砂の1種類だけでろ過層を形成し、そのろ過層で被ろ過液の濁度やSSを除去して、ろ過水を得るものである。
複層ろ過装置は、ろ過装置のろ過層が第1ろ過層と第2ろ過層で形成される(例えば図1参照)。第1ろ過層は、ろ過材の有効径と均等係数の積が0.5~6.0である第1ろ過材、例えばアンスラサイトまたは粒状活性炭等のいずれか1種類で形成され、第2ろ過層は有効径と均等係数の積が0.5~6.0である第2ろ過材、例えばろ過砂で形成され、第1ろ過層と第2ろ過層で構成する複層ろ過で被ろ過液の濁度やSSを除去して、ろ過水を得るものである。
以下に示す実施例はその一例を示すのであって、本発明は以下の実施例に縛られるものではない。
[実施例1]
ろ過材としてアンスラサイトまたはろ過砂を充填したカラム内径100mm、高さ2000mm、断面積0.00785m、ろ過層厚さ600mmの単層の重力ろ過装置を用いて、濁度1度の被ろ過液をろ過水量2.0m/日、LV250m/日で連続通水して、ろ過水を得た。ろ過水の濁度は濁度計で連続測定した。
被ろ過液は、河川水を原水にする浄水場から採取した水道原水を、PAC注入率20mg/Lで凝集沈殿処理した処理水とし、その被ろ過液の濁度は1度であった。
ろ過材構成を、図2に示す。
具体的には、図2に、試験に用いたろ過材のアンスラサイトとろ過砂の有効径と均等係数、ろ過材の調和平均径、ろ過材の有効径と均等係数の積を示す。ろ過材の有効径と均等係数が同じであっても、調和平均径とろ過材の有効径と均等係数の積が異なり、ろ過材の粒径としては、調和平均径よりろ過材の有効径と均等係数の積の方が大きい値を示す。ろ過材の有効径と均等係数の積は、アンスラサイトが、1.7~6.1で、ろ過砂が0.48~1.7であった。
図3に単層ろ過試験結果を示す。
ろ過材の有効径と均等係数の積が0.48では、ろ過継続時間72時間でろ過抵抗が18kPaと高く、ろ過水濁度が0.06度であった(試験番号7)。
ろ過材の有効径と均等係数の積が0.84~3.4では、ろ過継続時間72時間でろ過抵抗が8.9~12kPaで、ろ過水濁度が0.03~0.06度であった(試験番号8~9、1~3)。
ろ過材の有効径と均等係数の積が4.1~5.0では、ろ過継続時間72時間でろ過抵抗が8.3~9.2kPaで、ろ過水濁度が0.04~0.09度であった(試験番号4~5)。
ろ過材の有効径と均等係数の積が6.1では、ろ過継続時間72時間でろ過抵抗が7.8と低かったが、ろ過水濁度が0.24度と高かった(試験番号6)。
[実施例2]
被ろ過液は、実施例1の水道原水をPAC注入率20mg/Lと、水道用高分子凝集剤(エバグロースWA-521、水ing(株)製)注入率0.1mg/Lで凝集沈殿処理した処理水とし、その被ろ過液の濁度は0.7度であった。図2のろ材構成で、実施例1と同様にろ過層単層でろ過試験した。
図4に単層ろ過試験結果を示す。
ろ過材の有効径と均等係数の積が0.48では、ろ過継続時間72時間でろ過抵抗が18kPa以上で、被ろ過液が逆流排水トラフからオーバーフローしてろ過ができなかった(試験番号15)。
ろ過材の有効径と均等係数の積が0.84~3.4では、ろ過継続時間72時間でろ過抵抗が9.8~16kPaで、ろ過水濁度が0.02~0.04度であった(試験番号9~11、16~18)。
ろ過材の有効径と均等係数の積が4.1~5.0では、ろ過継続時間72時間でろ過抵抗が8.3~9.2kPaで、ろ過水濁度が0.04~0.09度であった(試験番号12~13)。
ろ過材の有効径と均等係数の積が6.1では、ろ過継続時間72時間でろ過抵抗が7.8kPAと低かったが、ろ過水濁度が2.4度と高かった(試験番号14)。
水道用高分子凝集剤で凝集沈殿処理した処理水を被ろ過液にすることで、高分子凝集剤の存在下でろ過材表面と凝集フロックなどの濁質との親和性が高まったためにろ過効果が向上した。ろ過継続時間72時間後のろ過抵抗が、PACだけで凝集沈殿処理した被ろ過液よりも低く抑えられ、また、ろ過水濁度も低く維持できた。
[実施例3]
図5にろ過材構成を示す。実施例2の被ろ過液を用い、アンスラサイトとろ過砂をろ過材に、ろ過層厚さと有効径と均等係数の積との比を49~1250で単層ろ過試験を行った。
図6に単層ろ過試験結果を示す。
ろ過層厚さと有効径と均等係数の積との比が100未満では、ろ過継続時間が24時間で、ろ過水濁度が0.12~0.48と高かく、ろ過継続時間48時間以降も、ろ過水濁度が高いままであった(試験番号14と19~21)。
ろ過層厚さと有効径と均等係数の積との比が179~714では、ろ過継続時間が72時間でろ過抵抗が9.8~16kPaで、ろ過水濁度が0.04度以下で、ろ過抵抗もろ過水濁度も良好で、安定したろ過性能が得られた(試験番号11と16~18)。
ろ過層厚さと有効径と均等係数の積との比が1250では、ろ過継続時間が72時間に達する前に、逆洗排水トラフ12から被ろ過液が排出されて、ろ過できなくなった(試験番号15)。
被ろ過液に高分子凝集剤が存在することで、ろ過層厚さと有効径と均等係数の積との比が179~714で、ろ過継続時間とろ過水濁度が確保できた。
[実施例4]
図7に複層ろ過のろ過材構成を示す。
実施例2の被ろ過液を用い、アンスラサイトとろ過砂による複層ろ過のろ過材に、ろ過層厚さをアンスラサイトが200mm、ろ過砂が400mmで、アンスラサイトの有効径と均等係数の積とろ過砂の有効径と均等係数の積との比0.8~6.0で複層ろ過試験を行った。
図8に複層ろ過試験結果を示す。
アンスラサイトの有効径と均等係数の積とろ過砂の有効径と均等係数の積との比が0.8では、でろ過継続時間が72時間でろ過抵抗が18kPa以上になり、ろ過継続ができなかった(試験番号22)。
アンスラサイトの有効径と均等係数の積とろ過砂の有効径と均等係数の積との比が1.0では、でろ過継続時間が72時間でろ過抵抗が16kPaになり、ろ過水濁度が0.06度で、ろ過抵抗もろ過水濁度も良好で、安定したろ過性能が得られた(試験番号23)。
アンスラサイトの有効径と均等係数の積とろ過砂の有効径と均等係数の積との比が1.5~4.0では、でろ過継続時間が72時間でろ過抵抗が11~14kPaで、ろ過水濁度が0.02~0.03度となり、ろ過抵抗もろ過水濁度も良好で、安定したろ過性能が得られた(試験番号24~26)。
アンスラサイトの有効径と均等係数の積とろ過砂の有効径と均等係数の積との比が5.0では、でろ過継続時間が72時間でろ過抵抗が16kPaで、ろ過水濁度が0.09度であった(試験番号27)。
アンスラサイトの有効径と均等係数の積とろ過砂の有効径と均等係数の積との比が6.0では、でろ過継続時間が72時間でろ過抵抗が18kPaで、ろ過水濁度が0.19度であった(試験番号28)。
アンスラサイトの有効径と均等係数の積とろ過砂の有効径と均等係数の積との比が1.0未満や6.0以上ではろ過抵抗が発生しやすく、ろ過水濁度も高くなった。
アンスラサイトの有効径と均等係数の積とろ過砂の有効径と均等係数の積との比が10.0や5.0でろ過抵抗やろ過水濁度が低く、安定したろ過ができるが、アンスラサイトの有効径と均等係数の積とろ過砂の有効径と均等係数の積との比が1.5~4.0ではろ過抵抗やろ過水濁度が低く、より安定したろ過ができた。
[実施例5]
アンスラサイトとろ過砂の調和平均径または、有効径と均等係数の積を基に、次の式から水温20℃の最適逆流洗浄速度UBを求めて、最適逆流洗浄速度をm/分に換算した値を逆流洗浄速度とした。
最適逆流洗浄速度UB(m/sec)=Ut/10
ろ過材単一粒子の沈降速度Ut(m/sec)={4/225*(ρs-ρF)2*g2/ρF*μ}1/3*D
図9にろ過材構成と逆流洗浄条件を示す。
実施例2の被ろ過液を用いて、アンスラサイトとろ過砂のそれぞれのろ過層厚さ500mmで単層ろ過試験を行った。ろ過継続時間72時間毎に、その最適逆流洗浄速度で逆流洗浄を実施して、ろ過と逆流洗浄を計5回繰り返して単層ろ過試験をし、試験回数5回目のろ過試験はろ過継続時間96時間まで行った。
図10に試験回数5回目の単層ろ過試験結果を示す。
有効径1.2mm、均等係数1.7のアンスラサイトで、調和平均径から求めた逆流洗浄速度は0.84m/分で、その洗浄時間7.1分間であり、洗浄後のろ過試験でろ過継続時間96時間のろ過抵抗が18kPa以上になり、ろ過継続ができなかった(試験番号29)。
一方、同じろ過材で、有効径と均等係数の積から求めた逆流洗浄速度は0.98m/分で、その洗浄時間6.1分間であり、洗浄後のろ過試験でろ過継続時間96時間のろ過抵抗が17kPa、ろ過水濁度が0.04度になった(試験番号35)。
有効径0.6mm、均等係数1.4のろ過砂で、調和平均径から求めた逆流洗浄速度は0.77m/分で、その洗浄時間7.8分間であり、洗浄後のろ過試験でろ過継続時間96時間のろ過抵抗が18kPa以上になり、ろ過継続ができなかった(試験番号34)。
一方、同じろ過材で、有効径と均等係数の積から求めた逆流洗浄速度は0.83m/分で、その洗浄時間7.2分間であり、洗浄後のろ過試験でろ過継続時間96時間のろ過抵抗が16kPa、ろ過水濁度が0.06度になった(試験番号40)。
有効径と均等係数の積から求めた逆流洗浄速度でろ過層を洗浄することで、ろ過層に捕捉された濁質分等が排出されるために、ろ過継続時間の延長や処理水濁度の低減や安定が期待できる。また、逆流洗浄時間が短縮される。
上述した実施形態は、本発明が属する技術分野における通常の知識を有する者が本発明を実施できることを目的として記載されたものである。上記実施形態の種々の変形例は、当業者であれば当然になしうることであり、本発明の技術的思想は他の実施形態にも適用しうる。したがって、本発明は、記載された実施形態に限定されることはなく、特許請求の範囲によって定義される技術的思想に従った最も広い範囲に解釈されるものである。
1 被ろ過液供給ライン
2,3 ろ過材
5 ろ過層
5A 第1ろ過層
5B 第2ろ過層
7 支持床
10 槽
12 逆洗排水トラフ
15 洗浄用空気ライン
18 逆流洗浄用洗浄水ライン
20 ろ過水排出ライン
21 フリーボード

Claims (9)

  1. 有効径と均等係数の積が0.5~6.0のろ過材からなるろ過層を使用して、被ろ過液をろ過する、ろ過方法。
  2. 前記ろ過層は、第1ろ過層と、前記第1ろ過層の下にある第2ろ過層を有し、
    前記第1ろ過層は、有効径と均等係数の積が1.0~6.0であるアンスラサイトまたは粒状活性炭からなる第1ろ過材から形成され、
    前記第2ろ過層は、ろ過砂からなる第2ろ過材から形成されている、請求項1に記載のろ過方法。
  3. 前記ろ過材の有効径と均等係数の積に対する、前記ろ過層の厚さの比は100~1000である、請求項1または2に記載のろ過方法。
  4. 前記比は、100~500である、請求項3に記載のろ過方法。
  5. 前記ろ過層は、第1ろ過層と第2ろ過層を有し、
    前記第1ろ過層は、有効径と均等係数の積が1.0を超え、かつ6.0以下である第1ろ過材から形成され、
    前記第2ろ過層は、有効径と均等係数の積が0.5~1.0の第2ろ過材から形成されている、請求項1に記載のろ過方法。
  6. 前記ろ過層は、第1ろ過層と第2ろ過層を有し、
    前記第1ろ過層は、密度が1~2g/cmである第1ろ過材から形成され、
    前記第2ろ過層は、密度が2~4g/cmである第2ろ過材から形成されており、
    前記第2ろ過材の有効径と均等係数の積に対する、前記第1ろ過材の有効径と均等係数の積の比は、1.0~5.0である、請求項1に記載のろ過方法。
  7. 有効径と均等係数の積が0.5~6.0であるアンスラサイトまたは粒状活性炭からなるろ過層を有する単層ろ過装置。
  8. 有効径と均等係数の積が0.5~6.0であるろ過砂からなるろ過層を有する単層ろ過装置。
  9. 有効径と均等係数の積が0.5~6.0であるアンスラサイトまたは粒状活性炭からなるろ過層と、有効径と均等係数の積が0.5~6.0であるろ過砂からなるろ過層を有する、複層ろ過装置。
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