JP2022112598A - プロテクタ及びワイヤーハーネス配索構造 - Google Patents

プロテクタ及びワイヤーハーネス配索構造 Download PDF

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晃浩 氷見
Akihiro Himi
俊亮 三浦
Toshiaki Miura
彰洋 寺村
Akihiro Teramura
直啓 松原
Naohiro Matsubara
正紀 内堀
Masanori Uchibori
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Abstract

【課題】様々な外径のワイヤーハーネスに対応することができるプロテクタを提供すること。【解決手段】このように所定の配索経路に配索された第1ハーネス10を長手方向Lに沿って内部に挿通するプロテクタ30は、断面凹状のベース40と、該ベース40の開口を塞ぐカバー50とが備えられ、ベース40は、第1ハーネス10を配置する底面41と、該底面41の長手方向Lに直交する幅方向の両側に配置された側壁42とで断面凹状に形成され、カバー50と側壁42とのそれぞれの対向部分に、カバー50と側壁42とを固定する固定部31が設けられ、固定部31は、カバー50に設けられたカバー側固定部53と側壁42に設けられた側壁側固定部45とを有し、側壁側固定部45は、側壁42において、先端から底面41に向かう方向に複数設けられている。【選択図】図1

Description

本発明は、内部にワイヤーハーネスを挿通するプロテクタ及び配索されたワイヤーハーネスをプロテクタの内部に挿通したワイヤーハーネス配索構造に関する。
例えば、車両に搭載されるバッテリーと電子機器類とを接続するワイヤーハーネスは、配置箇所によっては、他の部材と近接していることがあるため、他の部材と干渉して損傷するおそれがある。
このような問題を解決するため、従前から、断面凹状に構成されたベースと前記ベースの開口を塞ぐカバーとで構成されたプロテクタにワイヤーハーネスを挿通することがある(特許文献1参照)。これにより、ワイヤーハーネスが他の部材と干渉して損傷することを防止できる。
しかしながら、車種や仕様によって、搭載される電気機器類の種類や数が異なるため、車両に配索されるワイヤーハーネスの外径が異なっている。そのため、ワイヤーハーネスの位置規制をしながら保護するには、ワイヤーハーネスの外径に対応するプロテクタを用意しなければならなかった。
特開2016-096601号公報
この発明は、上述の問題を鑑み、様々な外径のワイヤーハーネスに対応することができるプロテクタ及びワイヤーハーネス配索構造を提供することを目的とする。
この発明は、所定の配索経路に配索されたワイヤーハーネスを長手方向に沿って内部に挿通するプロテクタであって、開口を有するベースと、該ベースの前記開口を塞ぐカバーとが備えられ、前記ベースは、底面と、該底面の前記長手方向に直交する幅方向に配置された側壁とを有し、前記側壁における、前記カバーと前記側壁との対向部分に、前記カバーと前記側壁とを固定する固定部が設けられた前記固定部は、前記側壁に設けられた側壁側固定部を有し、側壁側固定部は、前記側壁において、先端から前記底面に向かう方向に複数設けられたことを特徴とする。
またこの発明は、所定の配索経路に配索されたワイヤーハーネスを長手方向に沿って内部に挿通するプロテクタであって、開口を有するベースと、該ベースの前記開口を塞ぐカバーとが備えられ、前記ベースは、底面と、該底面の前記長手方向に直交する幅方向に配置された側壁とを有し、前記カバーと前記側壁との対向部分に、前記カバーと前記側壁とを固定する固定部が設けられ、前記カバーにおける前記底面と対向する対向面と前記底面との間隔が異なる複数の前記カバーのいずれかを選択的に用いることを特徴とする。
前記固定部は、前記カバーと前記側壁とを固定できればその構成に限定はなく、例えば互いに嵌合可能な凸状及び凹状に構成されている場合や、係止可能に構成されている場合などを含む。
前記先端とは、前記側壁部における前記底面側と反対側、すなわち開口側をさす。
この発明により、様々な外径のワイヤーハーネスに対応することができる。
詳述すると、側壁側固定部を前記側壁の開口側から底面側に向けて複数設けること、あるいは、前記カバーにおける前記底面と対向する対向面と前記底面との間隔を変更する複数のカバーを選択的に用いることにより、前記底面に対する前記カバーの間隔を段階的に変更することができる。すなわち、前記底面に対する前記カバーの間隔をワイヤーハーネスの外径に合わせて選択することで、様々な外径のワイヤーハーネスを挿通することができる。したがって、様々な外径のワイヤーハーネスを一のプロテクタで保護できるとともに、位置を規制できる。
また、ワイヤーハーネスの外径に合わせて、プロテクタ内部の挿通空間の大きさを変更することにより、挿通させたワイヤーハーネスが移動する隙間をなくすことができる。これにより、内部に挿通されたワイヤーハーネスが振動などにより、幅方向に移動することを防止でき、異音が発生することを防止できる。
この発明の態様として、前記固定部は、前記カバーに設けられたカバー側固定部をさらに有してもよい。
この発明により、カバー側固定部と側壁側固定部とでカバーとベースとを確実に固定することができる。
またこの発明の態様として、前記側壁は、幅方向の両側に配置され、前記カバー側固定部は、前記カバーの幅方向の両側に設けられるとともに、前記側壁側固定部は、両側壁に設けられてもよい。
上述の前記側壁側固定部は、両側壁に設けられとは、例えば、前記カバーが前記底面と平行となるように、前記両側壁の前記底面に対する高さが同じ箇所に設けられる場合の他、前記カバーが前記底面に対して傾斜するように、前記両側壁の前記底面に対する高さが異なる箇所に設けられる場合を含む。
この発明により、幅方向の両側に配置された側壁に対して前記カバーを固定することができるため、カバーと底面との間に所定の大きさの空間を形成することができる。したがって、底面にワイヤーハーネスの配置スペースを確保できる。
また、カバーを両側壁に対して固定することができるため、開口をカバーで確実に塞ぐことができる。したがって、ワイヤーハーネスの外径に合わせた状態で、内部に挿通するワイヤーハーネスを確実に保護することができる。
さらにまた、両側壁における一方の固定部での固定が意図せずに解除されたとしても、他方の固定部が固定されているため、カバーがベースから離脱することを防止できる。したがって、ワイヤーハーネスがベースから脱落することを防止できる。
またこの発明の態様として、前記カバーの幅方向の一方側と前記側壁とが固定されてもよい。
この発明によると、前記カバーの幅方向の一方側で前記側壁と固定できるため、固定作業の作業効率を向上できる。
またこの発明の態様として、前記側壁は、幅方向の両側に配置され、前記カバー側固定部は、前記カバーの幅方向の一方側に設けられるとともに、前記側壁側固定部は、前記側壁のうちの幅方向の一方側の側壁に設けられ、幅方向の他方側の側壁の先端側と、前記カバーの幅方向の他方側とを枢動可能に連結するヒンジ部が設けられてもよい。
この発明により、側壁の他方側においてベースとカバーとが連結されているため、側壁の一方側のみでカバーの位置を選択的に固定できる。したがって、カバーの固定位置を両側壁で対応させる必要がなく、より容易にカバーを取り付けることができるとともに、部品点数を削減できる。
また、カバーを枢動させるだけでベースの開口をカバーで容易かつ確実に開閉できるため、第1ワイヤーハーネスを挿通する作業の効率を向上させることができる。
またこの発明の態様として、前記ワイヤーハーネスを、第1ワイヤーハーネスとし、前記カバーに、前記第1ワイヤーハーネスに対して平行に配置される第2ワイヤーハーネスを保持するハーネス取付け部材を取り付ける取付部が設けられてもよい。
前記平行とは、前記第1ワイヤーハーネスと前記第2ワイヤーハーネスとが平行の場合のみならず、略平行に配置されている場合を含む。すなわち、前記プロテクタに挿通された前記第1ワイヤーハーネスに沿うように前記第2ワイヤーハーネスが保持された状態をさす。
この発明により、カバーに対して第2ワイヤーハーネスを容易に取り付けることができる。
またこの発明は、上述のプロテクタと、前記プロテクタの内部に挿通された第1ワイヤーハーネスと、前記第1ワイヤーハーネスに対して平行に配置される第2ワイヤーハーネスと、前記第2ワイヤーハーネスを前記プロテクタに取り付けるハーネス取付け部材とが備えられ、前記カバーは、前記ベースの前記側壁の先端端より前記底面の側に位置し、前記ベースの内部空間において、前記カバーより前記底面側を第1ハーネス配置空間とするとともに、前記カバーより前記側壁の先端側を第2ハーネス配置空間としたワイヤーハーネス配索構造である。
この発明により、第2ワイヤーハーネスを、カバーの開口側に後付けで容易に配置できるとともに、第2ワイヤーハーネスを側壁で保護することができる。
詳述すると、カバーが側壁の先端より底面の側に固定されるため、カバーよりも先端側に第2ハーネス配置空間が形成される。この第2ハーネス配置空間の先端側は開口されていることから、第2ハーネス配置空間に第2ワイヤーハーネスを容易に配置できる。また、カバーよりも先端側の側壁により、第2ハーネス配置空間に配置した第2ワイヤーハーネスを保護できる。
さらにまた、側壁の先端がカバーよりも開口側に配置されていることにより、第2ワイヤーハーネスを第2ハーネス配置空間に配置する場合に、側壁で位置規制しながら配置できる。これにより、第2ワイヤーハーネスの配置作業を容易に行うことができる。
またこの発明の態様として、前記ハーネス取付け部材は、樹脂製シート材によって構成されてもよい。
前記樹脂製シート材は、樹脂製シート材は折り曲げが可能であれば、特に限定されず、熱可塑性樹脂シート及び熱硬化性樹脂シートのいずれも含まれる。また、前記樹脂製シート材として、発泡状又は多孔質形状に成型された合成樹脂発泡体で構成された合成樹脂発泡シート材であることが好ましい。これにより、可撓性及び緩衝性に優れた前記ハーネス取付け部材とすることができ、装着性や加工性をより向上することができる。
この発明によると、樹脂製シート材は容易に加工することができるため、前記カバーに対応した取付部を容易に設けることができる。したがって、前記ハーネス取付け部材の生産性を向上させることができる。また、樹脂シート材は、樹脂成型品と比べて軽量であるため、ハーネス取付け部材の軽量化を図ることができるとともに、前記ハーネス取付け部材を前記カバーに取り付ける取付作業の作業性を向上させることができる。
またこの発明の態様として、前記ハーネス取付け部材は、前記第2ワイヤーハーネスに外装する外装体と、前記長手方向に交差する交差方向に該外装体から突出する挿入凸体とが設けられ、前記カバーに前記挿入凸体を挿入する取付孔が設けられてもよい。
この発明により、前記挿入凸部を前記取付孔に挿入するだけで容易に前記ハーネス取付け部材を前記カバーに取り付けることができる。これにより前記外装体で前記第2ワイヤーハーネスを保護しつつ、前記第2ワイヤーハーネスを容易に取り付けることができる。
またこの発明の態様として、前記外装体は、断面凹状に形成され、前記カバーと前記外装体の間に前記第2ワイヤーハーネスが挿通されてもよい。
この発明により、第2ハーネス配置空間に配置された第2ワイヤーハーネスの開口側を、外装体で覆うことができるため、第2ワイヤーハーネスが他の部材と干渉することをより確実に防止できる。したがって、第2ワイヤーハーネスの損傷を防止できる。
この発明により、様々な外径のワイヤーハーネスに対応することができるプロテクタ及びワイヤーハーネス配索構造を提供することができる。
ワイヤーハーネス配索構造の概略斜視図。 プロテクタ及び取付け部材付きハーネスの概略斜視図。 プロテクタ及び取付部材の概分解斜視図。 ベースの説明図。 カバーの説明図。 取付け部材の説明図。 ベースに対するカバーの組付方法の説明図。 ベースに対するカバーの組付方法の説明図。 プロテクタに対する取付け部材付きハーネスの取付方法の説明図。 ワイヤーハーネス配索構造の説明図。 ワイヤーハーネス配索構造の他の実施形態の正面図。 ワイヤーハーネス配索構造の他の実施形態の正面図。 ワイヤーハーネス配索構造の他の実施形態の正面図。 ワイヤーハーネス配索構造の他の実施形態の正面図。
この発明の一実施形態を以下図面とともに説明する。
図1はワイヤーハーネス配索構造1の概略斜視図を示し、図2はプロテクタ30及び取付け部材付きハーネス2の概略斜視図を示し、図3はプロテクタ30の概略分解斜視図及び取付け部材60の概略斜視図を示す。図4はベース40の説明図を示し、図5はカバー50の説明図を示し、図6は取付け部材60の説明図を示す。図7及び図8は、ベース40に対してカバー50を組み付ける組付方法の説明図を示し、図9はプロテクタ30に取付け部材付きハーネス2を取り付ける取付方法の説明図を示す。
図4乃至図9について詳述すると、図4(a)はベース40の正面図を示し、図4(b)はベース40の側面図を示し、図4(c)は側壁42に設けられた側壁側固定部45の拡大図側面図を示す。図5(a)はカバー50の平面図を示し、図5(b)は側面52に設けられたカバー側固定部53の拡大平面図を示し、図5(c)はカバー50の側面図を示し、図5(d)はカバー側固定部53の拡大図側面図を示す。図6(a)は取付け部材60の側面図を示し、図6(b)は挿入凸部62の拡大側面図を示し、図6(c)は取付け部材60を組み立てる前のシート材70の展開図を示す。
図7(a)はベース40にカバー50を組み付ける前の側面図を示し、図7(b)はベース40にカバー50を組み付ける途中の側面図を示し、図7(c)はベース40にカバー50を組み付けられたプロテクタ30の側面図を示す。図7(d)及び図7(e)は、図7(b)及び図7(c)における側壁側固定部45とカバー側固定部53の拡大側面図を示す。
図8(a)は図7(b)におけるA-A矢視断面図を示し、図8(b)は図7(c)におけるB-B矢視断面図を示し、図8(c)及び図8(d)は図8(a)及び図8(b)における側壁側固定部45とカバー側固定部53の拡大断面図を示す。
図9(a)は第1ハーネス10を挿通させたプロテクタ30に取付け部材付きハーネス2を取り付ける前の断面図を示し、図9(b)は第1ハーネス10を挿通させたプロテクタ30に取付け部材付きハーネス2を取り付けた後の断面図を示す。なお、図9(a)及び図9(b)はプロテクタ30の長手方向Lの中央部分を長手方向Lに直交するように切断した切断面を示す。
ここで、図1における上下方向を上下方向Zとし、第1ハーネス10の延びる方向を長手方向Lとする。上下方向Z及び長手方向Lは互いに直交するものとし、上下方向Z及び長手方向Lに直交する方向を幅方向Wとする。なお、図1において長手方向Lに沿って右奥方向を基端側、長手方向Lに沿って左手前方向を先端側とする。
ワイヤーハーネス配索構造1は、車両における所定の配索経路に配索された第1ハーネス10及びオプション機器と接続された第2ハーネス20をプロテクタ30で保護しつつ、所定の経路に位置規制したハーネスの配索構造である。このワイヤーハーネス配索構造1は、図1及び図2に示すように、第1ハーネス10と、第2ハーネス20に取付け部材60を組み付けた取付け部材付きハーネス2と、プロテクタ30とで構成されている。
第1ハーネス10は、車両に標準装備として搭載されているバッテリーなどの電気機器類(標準機器類)を電気的に接続するメインハーネスであり、配索経路における所定の位置において、プロテクタ30に挿通されている。
取付け部材付きハーネス2を構成する第2ハーネス20は、追加オプションとして車両に搭載される電気機器類(オプション機器)と標準機器類とを電気的に接続するサブハーネスである。なお、第2ハーネス20は、第1ハーネス10がプロテクタ30に挿通された箇所において、第1ハーネス10と平行に配索されている。
第1ハーネス10を内部に挿通するプロテクタ30は、図2及び図3に示すように、長手方向Lと直交する断面形状が断面凹状のベース40と、ベース40の開口を塞ぐカバー50とで構成されている。このプロテクタ30は、第1ハーネス10を挿通させる第1ハーネス配置空間S1と、第2ハーネス20を配置する第2ハーネス配置空間S2とが形成されている(図2参照)。
以下、このプロテクタ30について詳述する。
プロテクタ30を構成するベース40は、図3及び図4に示すように、、第1ハーネス10を配置する底面41と、底面41の幅方向Wの両側に配置された側壁42、42と、底面41及び側壁42から長手方向Lに沿って延出するテープ固定部43と、アンカー44とで構成されている。なお、ベース40はポリプロピレン樹脂で成型されている。
底面41は、長手方向Lに沿って延出する平面視略長方形状の平板であり、底面41の表面41aには第1ハーネス10を配置する。また、底面41の裏面41bには、側壁42の立設する方向とは逆方向側に向けて延出するアンカー44が、長手方向Lに沿って所定の間隔を隔てて2つ設けられている。
このアンカー44により、車両における所定の箇所(例えば車体パネル)にプロテクタ30を固定し、第1ハーネス10を所望の位置に配索することができる。
側壁42は、図4(a)に示すように、底面41の表面41aの幅方向Wの両端から上下方向Zに沿って立設する壁面である。この底面41と側壁42,42とで、上方が開口する断面凹状に形成されており、内部には長手方向Lに沿って挿通する内部空間Sが形成される。
この側壁42,42には、図4(b)に示すように、長手方向L及び上下方向Zに沿って所定の間隔を隔てた側壁側固定部45が3つずつ、計9つ側壁42,42の上方側に設けられている。なお、側壁42,42の一方に設けられた側壁側固定部45は、対向する側壁42の側壁側固定部45と対面するように設けられている。
側壁側固定部45は、図4(c)に示すように、側壁42,42の板厚方向(幅方向W)に沿って貫通させて設けられた第1貫通孔451と、第2貫通孔452と、第3貫通孔453と、側壁42から基端に向けて延出する係止片454とで構成されている。
第1貫通孔451は、側面視において、上下方向Zに沿った辺が長手方向Lに沿った辺の約2.5倍の長さで構成された、上下方向Zに長い略長方形状の貫通孔である。
第2貫通孔452は、側面視において、長手方向Lに沿った辺が上下方向Zに沿った辺の約2.5倍の長さで構成された、長手方向Lに長い略長方形状の貫通孔であり、第1貫通孔451の上下方向Zの中央部分から長手方向Lの先端側に向けて延出している。
第3貫通孔453は、側面視において、上下方向Zに沿った辺が第2貫通孔452の上下方向Zに沿った長さの約3倍であるとともに、長手方向Lに沿った辺が上下方向Zに沿った辺の約1.5倍の長さで構成された略長方形状の貫通孔である。この第3貫通孔453の上端(底面41に対して側壁42が立設する方向の端部)は、第2貫通孔452の上端と面一となっている。
このように構成された第1貫通孔451、第2貫通孔452、第3貫通孔453は一体に構成されており、長手方向Lに沿って、基端から先端に向かってこの順で配置されている。
係止片454は、第3貫通孔453における上下方向Zの中央部分の先端から、基端側に向けて延出している。この係止片454は、長手方向Lに沿って延出する略長方形状の平板454aと、平板454aの基端部分から上方(底面41に対して側壁42が立設する方向)に向けて突出する係止爪454bとで構成されている。なお、係止片454は、図4(b)及び図4(c)に示すように、側壁42と一体に構成されており、側壁42の板厚と同じ板厚を有する。
テープ固定部43は、底面41及び側壁42,42の一方から長手方向Lに沿って延出した、正面視略L字状の板片である。なお、テープ固定部43の幅方向W及び上下方向Zの長さは、側壁42及び底面41の約半分の長さである。
カバー50は、ベース40と同様に、ポリプロピレン樹脂で成型され、下方(底面41に対して側壁42が立設する方向と逆方向)が開口した断面凹状に形成されている。
このカバー50は、図3及び図5に示すように、カバー面51と、カバー面51の端部から下方に立設する側面52、52とで構成され、対向する側面52,52から幅方向Wの外側に突出するカバー側固定部53が3つずつ設けられている。
カバー面51は、図3及び図5(a)に示すように、ベース40に対してカバー50を組み付けた場合に、底面41と対面する平面視略長方形状の平らな板である。このカバー面51は、長手方向Lの長さが底面41と等しく、幅方向Wの長さが側壁42,42の間隔と等しくなるように構成されている。
このように構成されたカバー面51には、板厚方向(上下方向Z)に貫通した、長手方向Lに沿って細長く形成された略長方形状の取付孔54が複数設けられている。具体的には、幅方向Wに沿って並んで設けられた4つの取付孔54(幅方向Wの両端と、幅方向Wの中央部分に2つ)が、長手方向Lに沿って等間隔で3組並んで配置されている。なお、長手方向Lに沿って真ん中に配置された取付孔54は、カバー面51における長手方向Lの中央に配置されている。
側面52は、カバー面51の幅方向Wの両端から下方に向けて延出している。なお、側面52は、第1貫通孔451の上下方向Zの長さの約2倍の高さを有する。そして、この側面52、52における下端には、複数のカバー側固定部53が幅方向Wの外側に向けて突出している。
カバー側固定部53は、図5(b)及び図5(d)に示すように、側面52,52から幅方向Wに沿って外側に突出する側壁突出板531と、側壁突出板531の基端に設けられた側壁突出片532とで構成されている。
側壁突出板531は、短辺が側壁42の板厚よりも長く、長辺が第2貫通孔452の長手方向Lの長さよりもわずかに長い平面視で略長方形状に構成されている。この側壁突出板531の幅方向Wの内側には、板厚方向に貫通した平面視略長方形状の被係止孔55が形成されている(図5(b)参照)。なお、被係止孔55は、平面視において、第2貫通孔452よりも一回り大きく構成されている。
側壁突出片532は、側壁突出板531の基端且つ側壁突出板531における幅方向Wの外側端部から上下に向けて突出しており、側面視において第1貫通孔451と略同形状に構成されている。
本実施形態における取付け部材60は、図3及び図6に示すように、下方が開口した断面凹状となる外装体61と、外装体61から突出する挿入凸部62とで構成されている。
詳述すると、外装体61は2本の第2ハーネス20に取り付ける部材であり、幅方向Wの長さが第2ハーネス20の直径の約2倍である平面視長方形状の外装上面61aと、外装上面61aの両端から下方に延出する外装側面61bとで断面凹状に構成されている。なお、外装側面61bの上下方向Zの長さは、第2ハーネス20の直径と略同じである。
そして、この外装側面61bの下端には、挿入凸部62が下方に向けて突出している。この挿入凸部62は、長手方向Lに沿って、取付孔54と同じ間隔を隔てて、3つ設けられている。なお、外装側面61bにおける挿入凸部62の間には、上方に向けてわずかに窪ませた凹部63が形成されている。
挿入凸部62は、図6(b)に示すように、下方に向けて突出する突片621と、突片621の下端から長手方向Lに沿ってわずかに延出する取付け固定部622とで構成されている。なお、突片621の長手方向Lの長さは、取付孔54の長手方向Lの長さと等しい。また、取付け固定部622は、下方に向かうに伴い突片621に向けて(長手方向Lの内側)に傾斜している。
この取付け部材60は、折り曲げが可能な熱可塑性樹脂発泡シート材70(以下、シート材70とする。)を折り曲げて形成されている。
詳述すると、シート材70は、例えば一枚の熱可塑性樹脂製シートを、取付け部材60を展開させた状態(図6(b)参照)で切り抜いて構成されている。このように構成されたシート材70は、外装上面61aに対応する上面対応部71と、外装側面61bに対応する側面対応部72,72と、挿入凸部62に対応する凸部対応部73とを有する。また、上面対応部71と側面対応部72,72との境に対応する位置に、上面対応部71に対して側面対応部72,72を折り曲げれるように折り目70a,70aをつけている。
なお、上述のシート材70を構成する樹脂シートの密度は、特に限定されない。例えば、機械的特性の異方性を防止、すなわち、機械的特性を等方化して、取付け部材60の設計の自由度を向上させ、また、取付け部材60に収容された第2ハーネス20への応力に対する強度をより向上させる点から、200Kg/m以上1000Kg/m以下が好ましい。また、軽量性と機械的強度とのバランスをより向上させる点から、300Kg/m以上600Kg/m以下がより好ましく、350Kg/m以上550Kg/m以下が特に好ましい。
また、シート材70の厚さは、特に限定されない。例えば、折り曲げ容易性と機械的強度、特に、取付け部材60に収容された第2ハーネス20への応力に対する機械的強度とのバランスをより向上させる点から、0.50mm以上4.0mm以下が好ましく、1.0mm以上2.5mm以下が特に好ましい。また、熱可塑性樹脂発泡シートには、両面又は片面に、非発泡層が形成されていてもよい。
すなわち、シート材70(熱可塑性樹脂発泡シート)は、発泡層と発泡層上に形成された非発泡層とを有する構成としてもよい。熱可塑性樹脂発泡シートの表面に非発泡層が形成されていることにより、取付け部材60の機械的強度が向上して、収容される第2ハーネス20の保護性能がより向上する。非発泡層の厚さは、特に限定されず、例えば、10μm以上100μm以下が挙げられる。
また、シート材70の発泡層の気泡数密度は、特に限定されず、その下限値は、機械的特性の異方性をより確実に防止する点から、800個/mm以上が好ましく、1000個/mm以上が特に好ましい。一方で、気泡数密度の上限値は、優れた機械的強度をより確実に得る点から、例えば、1010個/mm以下を挙げることができる。
次に、このようにベース40とカバー50とで構成されたプロテクタ30を第1ハーネス10に対して組み付けるとともに、取付け部材付きハーネス2をプロテクタ30に対して取り付ける方法について、図7乃至図9に基づいて簡単に説明する。
まず、底面41に第1ハーネス10を長手方向Lに沿って配置させるとともに、テープ固定部43に対して第1ハーネス10をテープ巻きして固定する(図示省略)。次に、ベース40の開口を塞ぐようにカバー50を上方から組み付ける。
このとき、図7(a)に示すように、長手方向Lに沿って3つ並んで配置された側壁突出片532が、長手方向Lに沿って配置された第1貫通孔451に対応するように、ベース40の上方にカバー50を配置する。そして、底面41に配置された第1ハーネス10の外径に合わせて、カバー側固定部53と側壁側固定部45に嵌合させる。本実施形態では、上下方向Zに沿って中央部分に配置された側壁側固定部45に対してカバー側固定部53を係止固定させる。
ベース40に対するカバー50の係止固定について具体的に説明する。図7(d)に示すように、上下方向Zに沿って中央に配置された側壁側固定部45における第1貫通孔451及び第2貫通孔452に、側壁突出片532及び側壁突出板531を嵌め込んで、カバー50を先端側に向けてスライドさせる。
このとき、第2貫通孔452に沿って側壁突出板531にスライドさせることにより、側壁突出板531と係止爪454bとが干渉して、平板454aが下方に向けて撓むこととなる。そして、側壁突出板531が側壁側固定部45の先端(第3貫通孔453)に配置されることで、平板454aが復元して、係止爪454bが被係止孔55に嵌まり込む。これにより側壁側固定部45がカバー側固定部53に係止して固定され(図8(d)参照)、カバー50をベース40に固定して組み付けることができる。また、側壁突出片532が第2貫通孔452に配置され幅方向Wの抜け止めとして機能する。
なお、この側壁側固定部45とカバー側固定部53とは、ベース40とカバー50とを固定する固定部31を構成している。
このように、上下方向Zに複数配置された側壁側固定部45にカバー側固定部53を係止してベース40にカバー50を組み付けることで、図9(a)に示すように、プロテクタ30の下方側(底面41とカバー面51との間)に第1ハーネス配置空間S1を設けることができる。また、第1ハーネス配置空間S1の上方側に、カバー面51と、カバー面51よりも上方に突出する側壁42,42とで形成する第2ハーネス配置空間S2を設けることができる。
また、あらかじめ、2本の第2ハーネス20を取付け部材60に取り付けておく。具体的には、2本の第2ハーネス20を幅方向Wに並列配置させ、上方に外装上面61aが配置されるように、取付け部材60を第2ハーネス20に対して配置する。そして、凹部63及び取付け部材60の外周面に固定テープ(図示省略)を巻き付け、第2ハーネス20に取付け部材60を組み付けて取付け部材付きハーネス2とする。
そして、取付孔54と対向する位置に挿入凸部62を配置して押し込むことで、突片621が取付孔54に挿入されるとともに、取付け固定部622が取付孔54の底面側に係止される。これにより、第2ハーネス20に取付け部材60が組み付けられた取付け部材付きハーネス2をカバー50に取り付けることができる(図9(b)参照)。
このように所定の配索経路に配索された第1ハーネス10を長手方向Lに沿って内部に挿通するプロテクタ30は、開口を有する断面凹状のベース40と、ベース40の開口を塞ぐカバー50とが備えられている。そして、ベース40は、第1ハーネス10を配置する底面41と、底面41の長手方向Lに直交する幅方向Wの両側に配置された側壁42,42とで断面凹状に形成されている。また、カバー50と側壁42とのそれぞれの対向部分に、カバー50と側壁42とを固定する固定部31が設けられている。固定部31として、側壁42に設けられた側壁側固定部45とを有し、側壁側固定部45は、側壁42において、先端から底面41に向かう方向に複数設けられている。
これにより、様々な外径の第1ハーネス10に対応することができる。詳述すると、側壁側固定部45を側壁42の開口側から底面41側に向けて複数設けることにより、底面41に対するカバー50の間隔を段階的に変更することができる。
より具体的には、第1ハーネス10の外径が小さい場合には、図10に示すように、側壁42に設けられた側壁側固定部45のうち、底面41側に配置された側壁側固定部45にカバー側固定部53を係止固定できる。これにより、外径の小さい第1ハーネス10に対応するように第1ハーネス配置空間S1を小さくすることができる。このように、底面41に対するカバー50の間隔を第1ハーネス10の外径に合わせて選択することで、様々な外径の第1ハーネス10を挿通し、保護するとともに、位置規制できる。
また、第1ハーネス10の外径に合わせて、プロテクタ30内部の挿通空間の大きさを変更することにより、挿通させた第1ハーネス10が移動する隙間をなくすことができる。これにより、内部に挿通された第1ハーネス10が振動などにより、幅方向Wに移動することを防止でき、異音が発生することを防止できる。
また、固定部31は、カバー50に設けられたカバー側固定部53をさらに有していることにより、カバー側固定部53と側壁側固定部45とでカバー50とベース40とを確実に固定することができる。
また、側壁42,42は、底面41における幅方向Wの両側に配置され、カバー側固定部53は、カバー50の幅方向Wの両側に設けられるとともに、側壁側固定部45は、側壁42、42に設けられていることにより、幅方向Wの両側に配置された側壁42,42に対してカバー50を固定することができる。このため、カバー50(カバー面51)と底面41との間に所定の大きさの空間(第2ハーネス配置空間S2)を形成することができるため、底面41に第1ハーネス10を配置するスペースを確保できる。
また、カバー50を側壁42に対して確実に固定することができる。したがって、開口をカバー50で確実に塞ぐことができ、第1ハーネス10の外径に合わせた状態で、内部に挿通する第1ハーネス10を確実に保護することができる。
また、側壁42,42における一方の固定部31での固定が意図せずに解除されたとしても、他方の固定部31で固定されているため、カバー50がベース40から離脱することを防止できる。したがって、第1ハーネス10がベース40から脱落することを防止できる。
また、ワイヤーハーネス配索構造1は、プロテクタ30と、プロテクタ30の内部に挿通された第1ハーネス10と、第1ハーネス10に対して平行に配置される第2ハーネス20と、第2ハーネス20をプロテクタ30に取り付ける取付け部材60とが備えられている。プロテクタ30は、上述のように、断面凹状のベース40と、ベース40の開口を塞ぐカバー50とが備えられている。
また、カバー50は、ベース40の両側の側壁42のうち少なくとも一方の側壁42の先端端より底面41の側に位置し、面凹状のベース40の内部空間Sにおいて、カバー50より底面41側を第1ハーネス配置空間S1とする。また、カバー50より側壁42の先端側を第2ハーネス配置空間S2とする。
これにより、追加するオプション機器に接続される第2ハーネス20を、カバー50の開口側に後付けで容易に配置できるとともに、第2ハーネス20を側壁42で保護することができる(図9及び図10参照)。
詳述すると、カバー50がベース40の両側壁42、42のうち少なくとも一方の側壁42の先端(上端)より底面41の側に固定されるため、カバー50よりも先端側(上方)に第2ハーネス配置空間S2が形成される。この第2ハーネス配置空間S2の先端側は開口されていることから、第2ハーネス配置空間S2に第2ハーネス20を容易に配置できるとともに、第2ハーネス20をカバー50よりも先端側の側壁42で保護できる。
さらにまた、側壁42の先端がカバー50よりも開口側に配置されていることにより、第2ハーネス20を第2ハーネス配置空間S2に配置する場合に、側壁42で位置規制しながら配置できる。これにより、第2ハーネス20の配置作業を容易に行うことができる。
また、取付け部材60は、樹脂製のシート材70によって構成されていることにより、取付け部材60を容易に加工することができるため、カバー50に対応した挿入凸部62を容易に設けることができる。したがって、取付け部材60の生産性を向上させることができる。また、シート材70で構成された取付け部材60は、樹脂成型品と比べて軽量であるため、軽量化を図ることができるとともに、取付け部材60をカバー50に取り付ける取付作業の作業性を向上させることができる。
さらにまた、取付け部材60は、第2ハーネス20に外装する外装体61と、長手方向Lに交差する交差方向に外装体61から突出する側面対応部72とが設けられ、カバー50に側面対応部72を挿入する取付孔54が設けられている。
これにより、挿入凸部62を取付孔54に挿入するだけで容易に取付け部材60をカバー50に取り付けることができる。これにより外装体61で第2ハーネス20を保護しつつ、第2ハーネス20を容易に取り付けることができる。
また、外装体61は、断面凹状に形成され、カバー50と外装体61の間に第2ハーネス20が挿通されていることにより、第2ハーネス配置空間S2に配置された第2ハーネス20の開口側を、外装体61で覆うことができる。このため、第2ハーネス20が他の部材と干渉することをより確実に防止できる。したがって、第2ハーネス20の損傷を防止できる。
この発明の構成と前述の実施形態との対応において、
この発明の長手方向は、長手方向Lに対応し、以下同様に、
プロテクタは、プロテクタ30に対応し、
ベースは、ベース40に対応し、
カバーは、カバー50に対応し、
底面は、底面41に対応し、
側壁は、側壁42に対応し、
固定部は、固定部31に対応し、
カバー側固定部は、カバー側固定部53に対応し、
側壁側固定部は、側壁側固定部45に対応し、
ワイヤーハーネス及び第1ワイヤーハーネスは、第1ハーネス10に対応し、
第2ワイヤーハーネスは、第2ハーネス20に対応し、
ハーネス取付け部材は、取付け部材60に対応し、
第1ハーネス配置空間は、第1ハーネス配置空間S1に対応し、
第2ハーネス配置空間は、第2ハーネス配置空間S2に対応し、
ワイヤーハーネス配索構造は、ワイヤーハーネス配索構造1に対応し、
樹脂製シート材は、シート材70に対応し、
外装体は、外装体61に対応し、
挿入凸体は、挿入凸部62に対応し、
取付部及び、取付孔は、取付孔54に対応するが、
この発明は、前述の実施形態に限定されるものではない。
例えば、本実施形態において、側壁側固定部45は、カバー50が底面41に対して平行となるように側壁42,42に設けられているが、必ずしもこの構成である必要はない。例えば、カバー50が底面41に対して傾斜するように側壁42,42に側壁側固定部45を設けてもよい(図11参照)。
また、側壁42,42は、底面41の幅方向Wの両側に配置されているが、片側のみに配置されていてもよい。このさい、カバー50の一方側は、底面41と固定する。
これにより、第1ハーネス10の幅方向Wの移動を確実に抑制できるとともに、第2ハーネス配置空間S2の体積を拡大できるため、第2ハーネス配置空間S2により太径の第2ハーネス20を配置することができる。また、太径の第2ハーネス20を配置した場合に、例えば取付け部材60が側壁42の上端よりも突出しないようにできる。
この場合において、取付け部材60の断面形状を、斜辺がカバー面51となる正面視略直角三角形とすることで(図11参照)、取付け部材60の上面と底面41とを平行にできる。なお、取付け部材60が折り曲げ加工可能なシート材70で構成されていることにより、取付け部材60の形状を上述のように適した形状に容易に変更できる。
また、プロテクタ30は、側壁側固定部45とカバー側固定部53とが係止する構成としているが、例えば側壁42に設けられたた側壁側固定部と、カバー50に設けられたカバー側固定部とを嵌合する構成としてもよい。また、ベース40とカバー50とを固定できれば他の構成としてもよい。
また、本実施形態において、挿入凸部62をカバー面51に設けられた取付孔54に挿入し、取付け部材60をカバー50に取り付けているが、この構成に限定されるものではない。例えば、取付け部材60を側壁42,42の先端側に取り付けてもよい。
また、本実施形態におけるプロテクタ30の他の実施形態として、ベース40xに対してカバー50xを枢動させるプロテクタ30xとしてもよい。以下、図12に基づき簡単にプロテクタ30xについて説明する。
なお、プロテクタ30xにおいて、プロテクタ30と同じ構成については、同じ付番を付して、その説明を省略する。
プロテクタ30xは、ベース40xとカバー50xがヒンジ部32xを介して連結され、一体で構成されている。なお、ヒンジ部32xは、カバー50xをベース40xに対して枢動可能に構成している。
ベース40xは、底面41と、底面41の幅方向Wの一方から立設する側壁42xと、底面41の幅方向Wの他方から立設する湾曲側壁47と、テープ固定部43と、アンカー44とで構成されている。
側壁42xの先端部分(上方端部)には、ヒンジ部32xが設けられ、ベース40とカバー50とを連結している。また、カバー50は、固定部31xを介して湾曲側壁47に係止固定されている。
湾曲側壁47は、底面41の幅方向Wの他方から上方に向けて延出する壁であり、正面視において幅方向Wの外側に凸状となるように円弧形状をしている(図11(a)参照)。この湾曲側壁47には、先端(上方)から底面41に向けて複数の側壁側固定部45xが所定の間隔を隔てて設けられている。なお、側壁側固定部45xは、湾曲側壁47の板厚方向に貫通した貫通孔であり、固定部31xを構成する。
カバー50xは、カバー面51と、幅方向Wの他方から下方に向けて立設する側面52xとで構成され、カバー面51の幅方向W一方側はヒンジ部32xを介して側壁42と連結している。また、側面52xには、側壁側固定部45xと係止可能なカバー側固定部53xが設けられている。
カバー側固定部53xは、側面52xから幅方向Wの外側に向けて突出する係止部であり、側壁側固定部45xと係止することができる。また、カバー側固定部53xの下方側は、上方に向かうに伴い幅方向Wの外側に突出する傾斜構造である。このように構成されたカバー側固定部53xは、側壁側固定部45xとともに固定部31xを構成する。
このように、幅方向Wの一方側に立設する側壁42に設けたプロテクタ30xを介してベース40とカバー50とが連結されているため、湾曲側壁47のみでカバー50xの位置を選択的に固定できる。このため、カバー50を固定する作業が容易となり、作業効率を向上できる。
具体的には、図12(a)及び図12(b)に示すように、第1ハーネス10の外径に応じて、湾曲側壁47に設けられた複数の側壁側固定部45xのうちから適した側壁側固定部45xに対してカバー側固定部53xを係止することができる。
すなわち、第1ハーネス10の外径が大きい場合には、上方側の側壁側固定部45xにカバー側固定部53xを係止し、第1ハーネス10の外径が小さい場合には、底面41側の側壁側固定部45xにカバー側固定部53xを係止することができる。
したがって、プロテクタ30のように、カバー50の固定位置を両側壁42、42で対応させる必要がなく、より容易にカバー50xを取り付けることができるとともに、部品点数を削減できる。
また、カバー50xを枢動させるだけでベース40xの開口をカバー50xで容易かつ確実に開閉できるため、第1ハーネス10を挿通する作業の効率を向上させることができる。
さらに、カバー50を底面41側の側壁側固定部45xに固定することにより、第2ハーネス配置空間S2を形成することができる。そして、図12(b)に示すように、取付け部材60を正面視略直角三角形状とすることで、取付け部材60が側壁42の上端から極度に突出することなく、取付け部材60をカバー50に対して取り付けることができる。
さらにまた、本実施形態のプロテクタ30では、側壁42,42に先端から底面41に向けて側壁側固定部45を配置しているが、この構成に限定されない。例えば、図13に示すプロテクタ30yとすることもできる。以下、図12に基づき簡単にプロテクタ30yについて説明する。
なお、プロテクタ30yにおいて、プロテクタ30と同じ構成については、同じ付番を付して、その説明を省略する。
プロテクタ30yは、図13(a)に示すように、ベース40yと、複数のカバー50yとで構成され、カバー50yとベース40yとは固定部31yで固定されている。
ベース40yは、底面41と、側壁42y,42yとテープ固定部43、アンカー44とで構成されている。
側壁42y,42yは、側壁42と異なり、板厚方向に貫通する側壁側固定部45を有さず、その代わりに、上端側に後述するカバー側固定部53yを係止固定する側壁側固定部45yを備えている。なお、側壁側固定部45yは、固定部31yを構成しており、側壁42の上端から幅方向Wの外側に突出する平面視矩形状の枠体であり、平面視において中央部分にカバー側固定部53yを挿通し、係止することができる貫通孔を有する。
カバー50yは、カバー面51と、側面52y,52yと、カバー側固定部53yとで構成されている。
側面52y,52yは、カバー面51の幅方向Wの両端から所定の長さだけ上方に延出している。
カバー側固定部53yは、側壁側固定部45yとともに固定部31yを構成しており、側面52yの上端から幅方向Wに外側に向けて突出する基部531yと、基部531yから下方に向けて延びる係止軸532yと、係止鉤533yとで鉤状に形成されている。
基部531yは、側壁42yの板厚と同じ長さだけ側面52yの上端から幅方向Wの外側に突出している。係止軸532yは、側壁側固定部45yに設けられた貫通孔に挿通可能に構成され、係止軸532yの先端(下端)から幅方向Wの外側に突出する係止鉤533yが側壁側固定部45yに係止可能に構成されている。
このように構成されたカバー50yとして、側面52y,52yの長さの異なる複数のカバー50yを準備することで、第1ハーネス10の外径に応じて、第1ハーネス10に応じた第1ハーネス配置空間S1を形成するのに適したカバー50yを取り換えることができる。
このように、側壁42,42は、底面41における幅方向Wの両側に配置され、所定の配索経路に配索された第1ハーネス10を長手方向Lに沿って内部に挿通するプロテクタ30yは、断面凹状のベース40yと、ベース40yの開口を塞ぐカバー50yとが備えられている。そして、ベース40yは、第1ハーネス10を配置する底面41と、底面41の長手方向Lに直交する幅方向Wの両側に配置された側壁42y,42yとで断面凹状に形成されている。カバー50yと側壁42y,42yとのそれぞれの対向部分に、カバー50yと側壁42y,42yとを固定する固定部31yが設けられている。この固定部31yは、カバー50yに設けられたカバー側固定部53yと側壁42yに設けられた側壁側固定部45yとを有し、カバー50yにおける底面41yと対向する対向面(カバー面51)とカバー側固定部53yとの間隔が異なる複数のカバー50yのいずれかを選択的に用いることができる。
これにより、様々な外径の第1ハーネス10に対応することができる。詳述すると、カバー50yにおける底面41と対向するカバー面51とカバー側固定部53yとの間隔を変更する複数のカバー50yを選択的に用いることにより、底面41に対するカバー面51の間隔を段階的に変更することができる。すなわち、底面41に対するカバー50の間隔を第1ハーネス10の外径に合わせて選択することで、様々な外径の第1ハーネス10を挿通できる。
また、プロテクタ30と同様に、第1ハーネス10の外径に合わせて、プロテクタ30内部の挿通空間の大きさを変更することにより、挿通させた第1ハーネス10が移動する隙間をなくすことができる。これにより、内部に挿通された第1ハーネス10が振動などにより、幅方向Wに移動することを防止でき、異音が発生することを防止できる。
なお、プロテクタ30yでは、カバー側固定部53yと側壁42yに設けられた側壁側固定部45yとを係止することで、カバー50を側壁42y,42yに固定しているが、カバー50をベース40に固定できればこの構成に限る必要はない。例えば、カバー側固定部53yが、側壁42,42の上端を嵌合するように構成してもよいし、側壁側固定部45yが側面52yを嵌合する構成でもよい。すなわち、固定部31yとして、側壁側固定部45y及びカバー側固定部53yの少なくとも一方が設けてあればよい。
さらにまた、本実施形態において、側壁側固定部45とカバー側固定部53とは、幅方向Wの両方で固定しているが、カバー50の幅方向Wの一方側のみと側壁42とが固定されてもよい。
具体例として、図14に示すように、プロテクタ30zを構成するベース40zは、底面41から立設する側壁42z,42zの一方に、側壁側固定部45の代わりとして、嵌合凹部45z(固定部31z)が設けられている。また、プロテクタ30zを構成するカバー50zは、側面52zの幅方向Wの一方側に嵌合凹部45zに嵌合可能な嵌合凸部53z(固定部31z)が設けられる。
そして、カバー50zは、この嵌合凸部53zと嵌合凹部45zに嵌合固定した場合に、幅方向Wの他方側の側面52zは、嵌合凹部45zを有さない側壁42zと当接するように構成されている。このようにプロテクタ30zは、カバー50zの幅方向Wの一方側のみで、カバー50zとベース40zとを固定できるため、固定作業が簡略化でき、固定作業の作業効率が向上する。
また、本実施形態では、取付け部材60を構成するシート材70を、発泡状又は多孔質形状に成型され、熱可塑性を有するとともに、折り曲げが可能な合成樹脂発泡体で構成されているが、この構成に限らない。例えば、発泡状又は多孔質形状に成型され、熱硬化性を有するとともに、折り曲げが可能な合成樹脂発泡体で構成されてもよい。さらには、合成樹脂発泡体でなく、合成樹脂で構成されていてもよい。なお、シート材70は、発泡状又は多孔質形状に成型された合成樹脂発泡体で構成された合成樹脂発泡シート材であることが好ましい。
1 ワイヤーハーネス配索構造
10 第1ハーネス
20 第2ハーネス
30、30x,30y プロテクタ
31,31x,31y 固定部
32x ヒンジ部
40、40x,40y ベース
41 底面
42 側壁
45,45x,45y 側壁側固定部
50,50x,50y カバー
53,53x,53y カバー側固定部
54 取付孔
60 取付け部材
62 挿入凸部
61 外装体
62 挿入凸部
70 シート材
L 長手方向
S1 第1ハーネス配置空間
S2 第2ハーネス配置空間

Claims (12)

  1. 所定の配索経路に配索されたワイヤーハーネスを長手方向に沿って内部に挿通するプロテクタであって、
    開口を有するベースと、該ベースの前記開口を塞ぐカバーとが備えられ、
    前記ベースは、底面と、該底面の前記長手方向に直交する幅方向に配置された側壁とを有し、
    前記側壁における、前記カバーと前記側壁との対向部分に、前記カバーと前記側壁とを固定する固定部が設けられた
    前記固定部は、前記側壁に設けられた側壁側固定部を有し、
    側壁側固定部は、前記側壁において、先端から前記底面に向かう方向に複数設けられた
    プロテクタ。
  2. 前記固定部は、前記カバーに設けられたカバー側固定部をさらに有する
    請求項1に記載のプロテクタ。
  3. 前記側壁は、幅方向の両側に配置され、
    前記カバー側固定部は、前記カバーの幅方向の両側に設けられるとともに、
    前記側壁側固定部は、両側壁に設けられた
    請求項2に記載のプロテクタ。
  4. 前記カバーの幅方向の一方側と前記側壁とが固定された
    請求項1又は請求項2に記載のプロテクタ。
  5. 前記側壁は、幅方向の両側に配置され、
    前記カバー側固定部は、前記カバーの幅方向の一方側に設けられるとともに、
    前記側壁側固定部は、前記側壁のうちの幅方向の一方側の側壁に設けられ、
    幅方向の他方側の側壁の先端側と、前記カバーの幅方向の他方側とを枢動可能に連結するヒンジ部が設けられた
    請求項2に記載のプロテクタ。
  6. 所定の配索経路に配索されたワイヤーハーネスを長手方向に沿って内部に挿通するプロテクタであって、
    開口を有するベースと、該ベースの前記開口を塞ぐカバーとが備えられ、
    前記ベースは、底面と、該底面の前記長手方向に直交する幅方向に配置された側壁とを有し、
    前記カバーと前記側壁との対向部分に、前記カバーと前記側壁とを固定する固定部が設けられ、
    前記固定部は、前記側壁に設けられた側壁側固定部を有し、
    前記カバーにおける前記底面と対向する対向面と前記底面との間隔が異なる複数の前記カバーのいずれかを選択的に用いる
    プロテクタ。
  7. 前記固定部は、前記側壁に設けられた側壁側固定部を有するとともに、前記カバーに設けられたカバー側固定部を有する
    請求項6に記載のプロテクタ。
  8. 前記ワイヤーハーネスを、第1ワイヤーハーネスとし、
    前記カバーに、前記第1ワイヤーハーネスに対して平行に配置される第2ワイヤーハーネスを保持するハーネス取付け部材を取り付ける取付部が設けられた
    請求項1乃至請求項7のうちのいずれかに記載のプロテクタ。
  9. 請求項1乃至請求項8のうちいずれかに記載のプロテクタと、
    前記プロテクタの内部に挿通された第1ワイヤーハーネスと、
    前記第1ワイヤーハーネスに対して平行に配置される第2ワイヤーハーネスと、
    前記第2ワイヤーハーネスを前記プロテクタに取り付けるハーネス取付け部材とが備えられ、
    前記カバーは、前記ベースの前記側壁の先端端より前記底面の側に位置し、
    前記ベースの内部空間において、
    前記カバーより前記底面側を第1ハーネス配置空間とするとともに、
    前記カバーより前記側壁の先端側を第2ハーネス配置空間とした
    ワイヤーハーネス配索構造。
  10. 前記ハーネス取付け部材は、樹脂製シート材によって構成された
    請求項9に記載のワイヤーハーネス配索構造。
  11. 前記ハーネス取付け部材は、
    前記第2ワイヤーハーネスに外装する外装体と、前記長手方向に交差する交差方向に該外装体から突出する挿入凸体とが設けられ、
    前記カバーに前記挿入凸体を挿入する取付孔が設けられた
    請求項9又は請求項10に記載のワイヤーハーネス配索構造。
  12. 前記外装体は、断面凹状に形成され、
    前記カバーと前記外装体の間に前記第2ワイヤーハーネスが挿通された
    請求項11に記載のワイヤーハーネス配索構造。
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