JP2022112155A - 粉末成形用金型装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】ダイプレートが安定して配置されるとともに、ダイプレートの熱変形による作動不良が防止できる粉末成形用金型装置の提供。【解決手段】金型となるダイと、前記ダイを設けたダイプレートと、前記ダイプレートに設けられ、前記ダイを加熱する加熱手段と、下ブッシュを設けた下パンチプレートと、前記下ブッシュ内に挿入され、前記ダイプレートと、前記下パンチプレートとを相互に移動自在に連結するダイロッドと、前記ダイプレートにおいて、前記加熱手段よりも外側に設けられ、前記下パンチプレートに連結された下ガイドに嵌合する補助ダイロッドと、を備え、前記ダイの非加熱時には、前記ダイロッドと、前記下ブッシュとの間に隙間を有し、前記ダイロッドと前記下ブッシュとが接触しない状態で配置されており、前記補助ダイロッドに嵌合する前記下ガイドは、前記ダイプレートの非熱膨張方向に配置される粉末成形用金型装置。【選択図】図1
Description
本発明は、温間粉末成形に用いることができる粉末成形用金型装置に関する。
粉末冶金において、鉄などの金属を主成分とする原料粉末を加熱した状態で圧縮成形する温間粉末成形が広く用いられている。温間粉末成形では、ダイをヒータなどの加熱手段で加熱するが、加熱手段からの熱がダイプレートに伝わり、ダイプレート全体が熱膨張により変形してしまうことがあった。その結果、ダイプレートに接続するダイロッド(ガイドロッド)の上端位置が変動し、ダイロッドが嵌合する下ブッシュに早期にかじりが発生し、温間粉末成形に用いる金型装置(温間粉末成形用金型)に作動不良が発生する場合があった。
そこで、特許文献1では、熱変形を防止する手段として、ダイプレートのダイホルダーと、ダイプレートとの間に空気断熱層を設ける方法を開示している。
しかしながら、近年用いられる、ナノ結晶やアモルファス磁性粉末などの難成形粉末を成形する場合には、さらにダイを高温(例えば、400~600℃)に加熱する必要がある。このため、特許文献1に記載の方法により、空気断熱層により断熱するのみでは、ダイプレートの熱変形の防止が困難な場合があった。
また、粉箱等を装置に配置した場合、重量バランスの不均一が生じ、ダイプレートの傾きが発生することがあり、ダイと、他のパンチとの間にかじりが発生する場合があった。
本発明は、このような課題を鑑みてなされたものであり、ダイプレートが安定して配置されるとともに、ダイプレートの熱変形による作動不良が防止できる粉末成形用金型装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するための一態様は、金型となるダイと、前記ダイを設けたダイプレートと、前記ダイプレートに設けられ、前記ダイを加熱する加熱手段と、下ブッシュを設けた下パンチプレートと、前記下ブッシュ内に挿入され、前記ダイプレートと、前記下パンチプレートとを相互に移動自在に連結するダイロッドと、前記ダイプレートにおいて、前記加熱手段よりも外側に設けられ、前記下パンチプレートに連結された下ガイドに嵌合する補助ダイロッドと、を備え、前記ダイの非加熱時には、前記ダイロッドと、前記下ブッシュとの間に隙間を有し、前記ダイロッドと前記下ブッシュとが接触しない状態で配置されており、前記補助ダイロッドに嵌合する前記下ガイドは、前記ダイプレートの非熱膨張方向に配置されることを特徴とする粉末成形用金型装置である。
本発明に係る粉末成形用金型装置では、ダイロッドと、ダイロッドと嵌合する下ブッシュとの間に熱変形に対応した隙間(クリアランス)が予め設けられているため、早期にかじりが発生し、作動不良の原因となることを防ぐことができる。また、本発明に係る粉末成形用金型装置では、ダイロッドとは別に、特定の位置に配置された下ガイドに嵌合する補助ダイロッドを設置しているため、上記隙間を設けた場合であっても、ダイプレートが安定し、各プレートを円滑に作動できる。
また、前記ダイプレートにおいて、前記加熱手段と、前記補助ダイロッドの間に、断熱手段を設けることが好ましい。
なお、前記加熱手段、前記ダイロッド、および前記補助ダイロッドはそれぞれ、前記ダイの中心を軸として、軸対称に複数個ずつ設けられることが好ましい。
また、前記ダイロッドと、前記補助ダイロッドとは、前記ダイの中心を軸として、異なる半径方向であって、かつ同一の円周方向上にそれぞれ設けられることが好ましい。
さらに、前記下ガイドは、前記ダイの中心を軸とした円周方向に1つの前記補助ダイロッドに対して複数個設けられることが好ましい。
本発明によれば、ダイプレートが安定して配置されるとともに、ダイプレートの熱変形による作動不良が防止できる粉末成形用金型装置を提供できる。
上述したように、ヒータなどの加熱手段でダイを加熱すると、ダイプレートへ熱が伝わり、ダイプレートが熱膨張する。これに対して何の対策も行わないと、ダイプレートに接続されるダイロッドと、ダイロッドと嵌合する下ブッシュは早期にかじりが発生し、作動不良が生じる場合があった。また、金型装置では、粉箱等によって、(例えば、前後方向の)重量バランスに不均一が生じる場合があり、それによって、ダイプレートが傾き、ダイと他のパンチとのかじりが発生する場合があった。
このため、特許文献1のように、加熱手段(具体的にはダイホルダー)と、ダイプレートとの間に断熱手段(具体的には空気断熱層)を配置して、上記熱膨張を防止する方法や、冷却媒体等を用いて、ダイプレートの熱変形を防止する方法が考えられる。しかし、前者の方法は、使用する粉末原料の種類(例えば、高温での成形が必要となる難成形粉末)によっては、上記熱膨張の防止には不十分な場合があった。また、後者の方法は、冷却管やその温度制御装置などを設ける必要があり、コストや設置面積の確保の観点からも実現が難しい場合があった。また、後者の方法において上記難成形粉末を用いた場合には、一層温度制御が困難となり、冷却効率の観点からダイプレートの熱変形がより大きくなってしまう可能性もあった。
一方、本発明に係る粉末成形用金型装置(以下、本装置と称することがある)では、ダイロッドと下ブッシュとが、ダイの加熱温度およびダイプレートの温度によって、かじりを発生しないように、適切な隙間(クリアランス)を予め設けられて設置されている。
さらに、本装置では、プレスと接続するダイロットとは別に、ダイプレート上に必要に応じて断熱材などの断熱手段を介して補助ダイロッド(別ダイロッド)を、例えば前後左右方向(図1(a)に示す紙面上下左右方向)に設ける。この際、補助ダイロッドは、特定の方向、具体的には、ダイプレートの非熱膨張方向にのみ下ガイドを配置することで、ダイの加熱時にも補助ダイロットと下ガイドとの間にかじりが発生することなく嵌合状態を保つことができる。したがって、本装置では、補助ダイロッドと下ガイドとの間には特に隙間を設ける必要がない。
さらに、本装置では、プレスと接続するダイロットとは別に、ダイプレート上に必要に応じて断熱材などの断熱手段を介して補助ダイロッド(別ダイロッド)を、例えば前後左右方向(図1(a)に示す紙面上下左右方向)に設ける。この際、補助ダイロッドは、特定の方向、具体的には、ダイプレートの非熱膨張方向にのみ下ガイドを配置することで、ダイの加熱時にも補助ダイロットと下ガイドとの間にかじりが発生することなく嵌合状態を保つことができる。したがって、本装置では、補助ダイロッドと下ガイドとの間には特に隙間を設ける必要がない。
本装置は、このように、金型冷却等の設備を用いることなく、低コストかつ単純な構造で、ダイプレートを安定して配置でき、さらに、ダイプレートの熱変形による作動不良を防止できる。さらに、本装置では、ダイの加熱によりダイプレートが熱変形して、きしみ、かじりや異常摩耗を生じることを防ぐことができ、装置寿命を延ばすことができ、さらに精度良く金型成形を行うことができる。
以下、本発明を適用した具体的な実施形態について、図面を参照しながらより詳細に説明する。ただし、本発明がこれらの実施形態に限定される訳ではない。また、説明を明確にするため、本明細書の記載及び図面は、適宜、簡略化されている。
<粉末成形用金型装置>
本発明に係る粉末成形用金型装置は、粉末原料を加熱した状態で圧縮成形する温間粉末成形に用いることができる。温間粉末成形は、粉末原料を加熱した状態で行うため、加熱していない状態と同じ圧力で加圧したとしても、圧粉体の密度および強度を高くでき、圧粉体の破損の防止や焼結前の機械加工が可能となる。温間粉末成形では、ダイを、ヒータなどを用いて加熱することで、粉末原料の温度低下を防止している。本装置では、用いる粉末原料の種類は特に限定されず、適宜選択でき、例えば、高温での成形が必要となる難成形粉末原料であっても好適に用いることができる。
本発明に係る粉末成形用金型装置は、粉末原料を加熱した状態で圧縮成形する温間粉末成形に用いることができる。温間粉末成形は、粉末原料を加熱した状態で行うため、加熱していない状態と同じ圧力で加圧したとしても、圧粉体の密度および強度を高くでき、圧粉体の破損の防止や焼結前の機械加工が可能となる。温間粉末成形では、ダイを、ヒータなどを用いて加熱することで、粉末原料の温度低下を防止している。本装置では、用いる粉末原料の種類は特に限定されず、適宜選択でき、例えば、高温での成形が必要となる難成形粉末原料であっても好適に用いることができる。
本装置は、図1および図2に示すように、ダイ1と、ダイプレート2と、ヒータなどの加熱手段3と、ダイロッド4と、下パンチプレート5と、下ブッシュ6と、補助ダイロッド7と、下ガイド8とを備える。また、本装置は、断熱材9と、上ガイド10と、ガイドポスト11と、ダイ押え12と、上パンチ13と、ヨークプレート14と、上パンチプレート17とを備えることもできる。さらに、本装置は、符号15および16部分に、部品形状に合わせた上パンチおよび下パンチをそれぞれ配置できる。なお、図1および図2は、本装置の一実施形態を示す図であり、(a)はその部分平面図であり、(b)は図1(a)に示す線A-Aで切断した際の部分断面図に相当する。なお、以下に詳細に説明する下型部分の構造は、必要に応じて、上型部分にも適用可能である。
なお、本装置においては、ダイロッドと下ブッシュとの間の隙間部分と、必要に応じて断熱手段を介してダイプレートに配される補助ダイロッド以外の構造に関しては、従来公知の例えば、温間粉末成形用金型装置の構造を本発明の効果が得られる範囲で適用できる。このため、以下では、本装置のこれらの特徴的な構造部分に主に着目した説明を行い、他の構造部分に関しては説明を省略することがある。
金型となるダイ1は、従来公知のものを使用でき、作製する製品形状や材質に応じて適宜設定でき、特に限定されない。
図1に示すダイプレート2には、ダイ1と、ダイ1を固定するダイ押え12と、加熱手段3(加熱部)と、ダイロッド4と、補助ダイロッド7と、断熱材などの断熱手段9と、ガイドポスト11を嵌合する上ガイド10とが設けられている。
加熱手段3は、ダイ1を加熱できるものであれば従来公知のものを適宜使用でき、特に限定されず、例えば、ヒータなどを用いることができる。
また、ダイロッド4は、下ブッシュ6内に挿入され、ダイプレート2と、下ブッシュ6を設けた下パンチプレート5とを相互に移動自在に連結している。
なお、本装置では、図3に示すように、ダイ1が加熱手段3により加熱されていない時、すなわち、非加熱時には、ダイロッド4と、下ブッシュ6との間に隙間を有し、ダイロッド4と下ブッシュ6とが接触しない状態で配置されている。当該隙間の間隔は、用いる粉末原料の種類やダイの加熱温度、ダイプレートの熱膨張量、ダイプレートの安定性などの様々な条件に応じて適宜設定でき、特に限定されない。図3に示す実施形態では、例えば、下ブッシュ6の内径(幅)W1をφ(直径)60mmで構成でき、ダイロッド4の幅W2をφ56mmで構成できる。この場合、ダイロッド4(の外径)と下ブッシュ(の内径)との間の間隔(隙間C1)は、2mmとなる。このような実施形態は、ダイを例えば450℃まで加熱するような温間粉末成形においても好適に用いることができる。このように、本装置では、ダイロッド4は下ブッシュ6に対して隙間をあけて嵌合させているため、かじりなどの発生を防止でき、結果的に、ダイプレートの熱変形による作動不良を容易に防止できる。本装置では、ダイプレートの熱変形による影響を抑制する観点から、ダイプレートにおいて、ダイロッド4と加熱手段3との間に従来公知の断熱手段(例えば、断熱材や空気断熱層)を配置してもよい。この場合には、ダイロッド4と下ブッシュ6との間の隙間をより小さくできる。
なお、図3は、本実施形態における、ダイロッドと、下ブッシュとの間に設けられる隙間部分を説明するための図であり、(a)はその正面図であり、(b)はその平面図である。
なお、本装置では、図3に示すように、ダイ1が加熱手段3により加熱されていない時、すなわち、非加熱時には、ダイロッド4と、下ブッシュ6との間に隙間を有し、ダイロッド4と下ブッシュ6とが接触しない状態で配置されている。当該隙間の間隔は、用いる粉末原料の種類やダイの加熱温度、ダイプレートの熱膨張量、ダイプレートの安定性などの様々な条件に応じて適宜設定でき、特に限定されない。図3に示す実施形態では、例えば、下ブッシュ6の内径(幅)W1をφ(直径)60mmで構成でき、ダイロッド4の幅W2をφ56mmで構成できる。この場合、ダイロッド4(の外径)と下ブッシュ(の内径)との間の間隔(隙間C1)は、2mmとなる。このような実施形態は、ダイを例えば450℃まで加熱するような温間粉末成形においても好適に用いることができる。このように、本装置では、ダイロッド4は下ブッシュ6に対して隙間をあけて嵌合させているため、かじりなどの発生を防止でき、結果的に、ダイプレートの熱変形による作動不良を容易に防止できる。本装置では、ダイプレートの熱変形による影響を抑制する観点から、ダイプレートにおいて、ダイロッド4と加熱手段3との間に従来公知の断熱手段(例えば、断熱材や空気断熱層)を配置してもよい。この場合には、ダイロッド4と下ブッシュ6との間の隙間をより小さくできる。
なお、図3は、本実施形態における、ダイロッドと、下ブッシュとの間に設けられる隙間部分を説明するための図であり、(a)はその正面図であり、(b)はその平面図である。
補助ダイロッド7は、ダイプレート2において、加熱手段3よりも外側(図1(a)では、外周側)に設けられ、下パンチプレート5に連結された下ガイド8に嵌合している。ここで、補助ダイロッド7に嵌合する下ガイド8は、図1、2、4および5に示すように、ダイプレート2の非熱膨張方向にのみ配置される。なお、符号7a~7dはそれぞれ、前補助ダイロッド、後補助ダイロッド、右補助ダイロッド、左補助ダイロッドを表す。ここで、図4および図5は、それぞれ前補助ダイロッド7aおよび右補助ダイロッド7cと、下ガイド8との嵌合部分を説明するための図である。
ここで、ダイプレートの非熱膨張方向とは、加熱手段3によりダイ1を加熱した際に、その熱がダイプレート2に伝わり熱膨張する際に、その熱膨張による変化率が比較的少ない方向を意味する。したがって、非熱膨張方向においてもダイプレートは熱膨張してもよいが、それによる影響が他の方向と比較して少ない。例えば、前補助ダイロッド7aの構造を示す図4(a)では、当該前補助ダイロッド7aが影響を受けるダイプレートの熱膨張方向とは、前後方向(紙面上下方向)であり、比較的左右方向(紙面左右方向)に関しては、熱膨張の影響を受けない。このため、前補助ダイロッド7aでは、図4(b)および(c)に示すように、左右方向のみ下ガイド8が嵌合されている。なお、図4(b)は、図4(a)に示す前補助ダイロッド7aと、下ガイド8との嵌合部分を説明するための平面図であり、図4(c)は、図4(b)をB1方向から見た際の側面図である。
ここで、下ガイドの幅W3や前補助ダイロッドの幅W4などは、適宜設定でき特に限定されない。しかしながら、例えば、W3は120.04 +0.01/0mmとすることができ、W4は120.0 0/-0.01mmとすることができる。この実施形態の場合、補助ダイロッドと下ガイドとの間の隙間C2は0.02mmとなる。
ここで、下ガイドの幅W3や前補助ダイロッドの幅W4などは、適宜設定でき特に限定されない。しかしながら、例えば、W3は120.04 +0.01/0mmとすることができ、W4は120.0 0/-0.01mmとすることができる。この実施形態の場合、補助ダイロッドと下ガイドとの間の隙間C2は0.02mmとなる。
また、同様に、図5(a)では、右補助ダイロッド7cの構造を示しており、右補助ダイロッドでは、ダイプレートの熱膨張の影響を比較的受けない前後方向(紙面上下方向)にのみ下ガイドが嵌合されている。当該W5、W6およびC3もそれぞれ適宜設定でき特に限定されないが、例えば、図4のW3、W4およびC2と同様の形態とすることができる。なお、図5(b)は、図5(a)に示す右補助ダイロッド7cと、下ガイド8との嵌合部分を説明するための平面図であり、図5(c)は、図5(b)をB2方向から見た際の側面図である。
図1及び図2の平面図に示すように、加熱手段3、ダイロッド4、および補助ダイロッド7はそれぞれ、ダイ1の中心を軸(中心軸)として、軸対称に複数個ずつ設けられている。また、ダイロッド4と、補助ダイロッド7とは、ダイ1の中心を軸として、異なる半径方向であって、かつ同一の円周方向上にそれぞれ設けられている。さらに、下ガイド8は、ダイ1の中心を軸とした円周方向に1つの補助ダイロッド7に対して複数個設けられている。すなわち、この実施形態では、熱膨張方向とは半径方向ということができ、非熱膨張方向とは円周方向と言うことができる。このように、本装置では、補助ダイロッドと下ガイドとを特定の配置で設けているため、ダイプレートの熱膨張により、補助ダイロッドの位置ずれが生じ、下ガイドにかじりが生じることを防止でき、さらに、ダイプレートに傾きが生じるのを防ぐことができる。なお、これらの図に示す実施形態では、平面形状が円形状であるダイ1を用いているが、他の形状のものを使用してもよく、それに応じて本装置を構成する他の部材(構成要素)の形状や配置、設置個数等を適宜設定できる。
また、本装置では、ダイプレートの熱膨張の影響をより抑制する観点から、ダイプレート2において、加熱手段3と、補助ダイロッド7との間に、断熱手段9を設けることができる。断熱手段としては、従来公知のものを適宜使用でき、例えば、断熱材や空気断熱層など様々なものを使用できる。このように、本装置では、補助ダイロッド7は、断熱手段により熱変形をより抑制できるため、ダイロッド4と下ブッシュ6との間のように比較的大きな隙間を設けておくことが不要であり、安定してプレートを作動させることができる。
従って、本装置は、非加熱時において、ダイロッドは隙間を設けて下ブッシュに挿入されており、補助ダイロッドは大きな隙間を設けずに下ガイドに挿入されている。
従って、本装置は、非加熱時において、ダイロッドは隙間を設けて下ブッシュに挿入されており、補助ダイロッドは大きな隙間を設けずに下ガイドに挿入されている。
なお、本装置では、段替え時など、必要に応じて、プレス接続ダイロッドと下ブッシュとの位置を決めるための、脱着可能な位置決め治具を設けてもよい。
以上説明したように、本実施形態に係る発明により、ダイプレートが安定して配置されるとともに、ダイプレートの熱変形による作動不良を防止できる粉末成形用金型装置が提供できる。本発明に係る粉末成形用金型装置は、例えば、自動車などの車両用焼結部品の製造に用いることができるが、当該用途に限定されるものではない。本発明は上記実施形態に限られたものではなく、趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更することが可能である。
1 ダイ
2 ダイプレート
3 加熱手段
4 ダイロッド
5 下パンチプレート
6 下ブッシュ
7 補助ダイロッド
7a 前補助ダイロッド
7b 後補助ダイロッド
7c 右補助ダイロッド
7d 左補助ダイロッド
8 下ガイド
9 断熱手段
2 ダイプレート
3 加熱手段
4 ダイロッド
5 下パンチプレート
6 下ブッシュ
7 補助ダイロッド
7a 前補助ダイロッド
7b 後補助ダイロッド
7c 右補助ダイロッド
7d 左補助ダイロッド
8 下ガイド
9 断熱手段
Claims (5)
- 金型となるダイと、
前記ダイを設けたダイプレートと、
前記ダイプレートに設けられ、前記ダイを加熱する加熱手段と、
下ブッシュを設けた下パンチプレートと、
前記下ブッシュ内に挿入され、前記ダイプレートと、前記下パンチプレートとを相互に移動自在に連結するダイロッドと、
前記ダイプレートにおいて、前記加熱手段よりも外側に設けられ、前記下パンチプレートに連結された下ガイドに嵌合する補助ダイロッドと、
を備え、
前記ダイの非加熱時には、前記ダイロッドと、前記下ブッシュとの間に隙間を有し、前記ダイロッドと前記下ブッシュとが接触しない状態で配置されており、
前記補助ダイロッドに嵌合する前記下ガイドは、前記ダイプレートの非熱膨張方向に配置される、
ことを特徴とする粉末成形用金型装置。 - 前記ダイプレートにおいて、前記加熱手段と、前記補助ダイロッドの間に、断熱手段が設けられる、請求項1に記載の粉末成形用金型装置。
- 前記加熱手段、前記ダイロッド、および前記補助ダイロッドがそれぞれ、前記ダイの中心を軸として、軸対称に複数個ずつ設けられる、請求項1または2に記載の粉末成形用金型装置。
- 前記ダイロッドと、前記補助ダイロッドとが、前記ダイの中心を軸として、異なる半径方向であって、かつ同一の円周方向上にそれぞれ設けられる、請求項1~3のいずれか一項に記載の粉末成形用金型装置。
- 前記下ガイドが、前記ダイの中心を軸とした円周方向に1つの前記補助ダイロッドに対して複数個設けられる、請求項1~4のいずれか一項に記載の粉末成形用金型装置。
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CN114799167A (zh) | 2022-07-29 |
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