JP2022110506A - 一酸化窒素の除去方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】簡単な設備および操作によって、一酸化窒素除去効率を従来よりも高める。【解決手段】本発明の一酸化窒素の除去方法は、酸化剤およびアルカリ成分を含む吸収液(2)を貯留する工程と、貯留された吸収液(2)に、1vol%以上の一酸化窒素を含む気体(1)を通気することにより、少なくとも一部の一酸化窒素を除去する除去工程とを含む。前記除去工程における、貯留された吸収液(2)の少なくとも一部の温度は25~40℃である。【選択図】図1
Description
本発明は一酸化窒素の除去方法に関する。
燃焼排ガスに含まれる窒素酸化物、または化合物の製造プロセスなどから排出される排ガスに含まれる窒素酸化物を脱硝処理する方法として、湿式処理法または乾式処理法などが知られている。湿式処理法は、吸収液を用いて窒素酸化物を吸収除去する方法であり、乾式処理法は、触媒を用いて窒素酸化物を分解除去する方法である。
また、特許文献1には、一酸化窒素(NO)ガスを硝酸(HNO3)として回収する方法が記載されている。特許文献1では、充填塔下部からNOガスおよびNO酸化用の空気を導入し、塔上部から二酸化窒素(NO2)吸収用の水を供給して、HNO3として回収することが記載されている。また、充填塔の下部の温度を50~70℃に制御するとともに、当該充填塔の上部の温度を25℃以下に制御することにより、NOガスの回収率を向上させる方法が記載されている。
しかしながら、製造プロセスによっては、排ガスに比較的高濃度の一酸化窒素ガスが含まれる場合がある。排ガスに含まれる一酸化窒素ガスが高濃度である場合、従来の湿式処理法では、吸収液による吸収効率が低下し、所望される除去率が得られない場合がある。また、従来の乾式処理法を適用する場合、特殊な設備または大規模な設備が必要となる。
さらに、特許文献1に記載のNOガスの回収方法においても、装置の複雑さおよび回収率の向上という点において、改善の余地がある。
本発明の一態様は、簡単な設備および操作によって、一酸化窒素除去効率を従来よりも高めることができる、一酸化窒素除去方法を提供することを目的とする。
上記の課題を解決するために、本発明の一態様に係る一酸化窒素の除去方法は、酸化剤およびアルカリ成分を含む吸収液を貯留する工程と、貯留された前記吸収液に、1vol%以上の一酸化窒素を含む気体を通気することにより、前記気体から少なくとも一部の一酸化窒素を除去する除去工程を含み、前記除去工程における、貯留された前記吸収液の少なくとも一部の温度は25~40℃である。
本発明の一態様に係る一酸化窒素除去システムは、酸化剤およびアルカリ成分を含む吸収液を貯留する容器と、前記吸収液の温度を制御する温度制御装置と、を備え、前記容器内に貯留された前記吸収液に、1vol%以上の一酸化窒素を含む気体を通気することにより、前記気体から少なくとも一部の一酸化窒素を除去する。
本発明の一態様によれば、簡単な設備および操作によって、一酸化窒素除去効率を従来よりも高めることができる。
〔実施形態〕
以下、本発明の一実施形態である一酸化窒素の除去方法について、これに用いるシステムと併せて、図面を用いて詳細に説明する。なお、添付の図面は本発明を説明するために用いるものであり、実際の寸法とは異なる場合がある。また、本明細書において、「A~B」とは、A以上B以下であることを示している。
以下、本発明の一実施形態である一酸化窒素の除去方法について、これに用いるシステムと併せて、図面を用いて詳細に説明する。なお、添付の図面は本発明を説明するために用いるものであり、実際の寸法とは異なる場合がある。また、本明細書において、「A~B」とは、A以上B以下であることを示している。
<一酸化窒素除去システム(システム100)>
まず、本発明を適用した一実施形態である一酸化窒素除去システムの構成の一例について説明する。図1は、本発明を適用した一実施形態である一酸化窒素除去システムの構成を模式的に示す系統図である。
まず、本発明を適用した一実施形態である一酸化窒素除去システムの構成の一例について説明する。図1は、本発明を適用した一実施形態である一酸化窒素除去システムの構成を模式的に示す系統図である。
図1に示すように、本実施形態の一酸化窒素除去システム(以下、単に「システム」と称する)100は、気体供給装置10と、攪拌槽20と、温度管理装置30(温度制御装置)と、各経路とを備えて概略構成されている。
システム100は、一酸化窒素を含む気体から、少なくとも一部の一酸化窒素を除去するシステムである。より具体的には、システム100は、攪拌槽20(容器)内に貯留された吸収液2に、1vol%以上の一酸化窒素を含む気体1を通気することにより、気体1から少なくとも一部の一酸化窒素を除去するシステムであり得る。
本発明の一酸化窒素除去方法を適用する対象としての気体1は、1vol%以上の一酸化窒素を含む気体である。気体1は、例えば、燃焼プロセスまたは製造プロセスなどから排出される排ガスであってもよい。
吸収液2は、一酸化窒素を吸収する液であり、酸化剤およびアルカリ成分を含む。酸化剤は、一酸化窒素を酸化するものであり、例えば、オキソ酸塩(塩素酸塩、次亜塩素酸塩、亜塩素酸塩など)を用いることができる。アルカリ成分としては、例えば、水酸化ナトリウムまたは水酸化カリウムなどを用いることができる。
気体供給装置10は、気体1を攪拌槽20に対して供給する装置である。より具体的には、気体供給装置10は、例えば、製造プロセスから排出され、回収された所定量の気体1を、攪拌槽20の供給管23と接続される配管によって形成される経路L1を介して、攪拌槽20に供給することができる。また、システム100は、図1に示すように、経路L1において熱交換器11を備えていてもよい。熱交換器11は、攪拌槽20に供給される気体1の温度が、吸収液2の温度±75℃になるよう、気体1を加熱または冷却することができる。気体1の温度を吸収液2の温度±75℃とすることにより、吸収液2に急激な温度変化が生じる可能性を低減することができる。
攪拌槽20は、吸収液2を貯留する容器である。攪拌槽20には、経路L1と接続され、吸収液2内に気体1を供給する経路の一部である、供給管23が設けられている。攪拌槽20の上部には、吸収液2を通過した後の気体1である処理後気体3が排出される排出口が設けられている。当該排出口は、配管によって形成される経路L2と接続されている。処理後気体3は、経路L2を介してシステム100外に排出される。
供給管23の一方の端部は吸収液2内に浸漬されている。気体1と吸収液2との接触効率を向上させるため、供給管23の吸収液2内に浸漬される端部は、攪拌槽20の底部に近い方が好ましい。また、供給管23は、攪拌槽20に対して複数設けられていてもよい。
また、攪拌槽20には、攪拌翼211と、攪拌軸210とを備える攪拌機21が設けられている。電動モーター(図示せず)などで攪拌軸210を回転させることで、攪拌翼211を回転させ、吸収液2を攪拌することができる。
温度管理装置30は、攪拌槽20内の吸収液2の温度を管理する装置である。温度管理装置30は、温度計31と、制御装置32と、温調システム33とを備える。温度計31は、吸収液2の温度を測定するものである。温調システム33は、後述する複数の装置から構成されていてもよく、例えば、攪拌槽20に対して熱を供給し得る装置であってもよいし、攪拌槽20を冷却する装置であってもよい。
温調システム33は、例えば、図1に示すように、攪拌槽20の外表面の少なくとも一部を覆い、通液可能なジャケット303と、温水タンク301と、ポンプ302とを備える構成であってもよい。ジャケット303は、温水タンク301と、配管によって形成される経路L3および経路L4によって接続されている。温水タンク301の温水は、ポンプ302によって経路L3を介してジャケット303に供給され、ジャケット303内を循環した後、経路L4を介して温水タンク301に戻る。制御装置32は、温度計31から吸収液2の温度のデータを受信し、吸収液2の温度が25~40℃となるように、例えば、ポンプ302の流量を制御する。温調システム33は、上述の例に限定されない。攪拌槽20の冷却が必要な場合には、温調システム33は温水タンク301に代えて、冷水タンクを備えていてもよい、また、温調システム33は、攪拌槽20内に設置される熱交換プレートなどを含んでいてもよい。
一般的に、一酸化窒素が液体(例えば水)に溶解する場合、液体の温度が高いほど溶解度が下がる。一方、一酸化窒素と、他の化合物との反応速度は、温度が高いほど向上する。本願発明の一酸化窒素の除去方法は、一酸化窒素が吸収液2に溶解し、吸収液2に含まれる酸化剤およびアルカリ成分と反応することにより、一酸化窒素が吸収液2に吸収され除去される。そのため、(i)一酸化窒素の吸収液2への溶解速度と、(ii)一酸化窒素と酸化剤およびアルカリ成分との反応速度の両方を考慮した温度を設定することが重要である。
本発明者らは、鋭意研究により、吸収液2の温度を25~40℃とすることにより、一酸化窒素の除去効率を向上させることができることを見出した。吸収液2の温度の上限値は、溶媒(水)が蒸発することで、吸収液2内への吸収反応により生じる無機塩が析出する可能性を低減する観点からも40℃以下であることが好ましい。なお、25~40℃の温度は、攪拌槽20に貯留された吸収液2の全体積において、70%以上、好ましくは80%以上の領域で達成されていればよい。上述のように攪拌翼211を回転させることにより吸収液2を攪拌する場合には、攪拌槽20内の吸収液2の温度は、概ね均一になる。
吸収液2の温度を25~40℃とすることにより、一酸化窒素の除去効率を向上することができる。また、吸収液2内に溶解している無機塩が析出することによって生じ得る設備の腐食などのトラブルを低減することができる。
(除去方法)
本実施形態では、まず、攪拌槽20内に、処理すべき気体1に含まれる一酸化窒素の量を基に調製した吸収液2を貯留する。吸収液2は、例えば、必要量以上の酸化剤およびアルカリ成分を水に溶解させることにより調製され得る。酸化剤およびアルカリ成分の上記必要量は、化学反応式を基に算出され得る。例として、酸化剤として亜塩素酸ナトリウム(NaClO2)、アルカリ成分として水酸化ナトリウム(NaOH)を用いた場合の必要量の算出例を以下に示す。
本実施形態では、まず、攪拌槽20内に、処理すべき気体1に含まれる一酸化窒素の量を基に調製した吸収液2を貯留する。吸収液2は、例えば、必要量以上の酸化剤およびアルカリ成分を水に溶解させることにより調製され得る。酸化剤およびアルカリ成分の上記必要量は、化学反応式を基に算出され得る。例として、酸化剤として亜塩素酸ナトリウム(NaClO2)、アルカリ成分として水酸化ナトリウム(NaOH)を用いた場合の必要量の算出例を以下に示す。
酸化剤として亜塩素酸ナトリウム、アルカリ成分として水酸化ナトリウムを用いた場合、一酸化窒素が吸収液2に吸収される反応は以下の式(1)で示される。
8NO+3NaClO2+8NaOH→8NaNO2+3NaCl+4H2O (1)
上記式(1)から、1molの一酸化窒素を吸収液2に吸収させるためには、3/8mol以上の亜塩素酸ナトリウムおよび1mol以上の水酸化ナトリウムが吸収液2内に含まれていればよいことがわかる。すなわち、処理すべき気体1の量に応じて、吸収液2に含まれ得る酸化剤およびアルカリ成分の上記必要量を算出することができる。なお、酸化剤およびアルカリ成分として他の化合物を用いた場合にも同様に、化学反応式に基づいて必要とされる酸化剤およびアルカリ成分の量を算出することができる。
上記式(1)から、1molの一酸化窒素を吸収液2に吸収させるためには、3/8mol以上の亜塩素酸ナトリウムおよび1mol以上の水酸化ナトリウムが吸収液2内に含まれていればよいことがわかる。すなわち、処理すべき気体1の量に応じて、吸収液2に含まれ得る酸化剤およびアルカリ成分の上記必要量を算出することができる。なお、酸化剤およびアルカリ成分として他の化合物を用いた場合にも同様に、化学反応式に基づいて必要とされる酸化剤およびアルカリ成分の量を算出することができる。
上述のように調製された吸収液を攪拌槽20に貯留した後、温度管理装置30により、貯留された吸収液2の温度を25~40℃に調整する。
吸収液2の温度を調整後、気体供給装置10により、気体1を攪拌槽20に供給する。このとき、気体1の温度は、熱交換器11により、吸収液2の温度±75℃の範囲内に維持されてもよい。気体1は、供給管23から気泡として吸収液2内に供給され、吸収液2と接触する。気体1と吸収液2との接触により、気体1に含まれる少なくとも一部の一酸化窒素が吸収液2内に吸収される。すなわち、気体1に含まれる少なくとも一部の一酸化窒素が除去され得る(除去工程)。
当該除去工程における気体1と吸収液2との接触において、酸素の液側物質移動容量係数(kLa)は、17以上であることが好ましい。当該移動容量係数は、気体1に含まれる一酸化窒素が、吸収液2に溶解する速度の指標となるものであるが、便宜上、kLa(/hr)は、以下のように算出することとする。(i)空気中から水への酸素溶解速度(dC/dt)を測定する。(ii)測定した酸素溶解速度と、式:dC/dt=kLa(C*-C)を用いて、kLaを算出する。なお、C*は水に対する酸素の飽和溶解度であり、Cは水中の酸素濃度を示す。
少なくとも一部の一酸化窒素が除去された処理後気体3は、攪拌槽20の上部から経路L2を介して一酸化窒素除去システム100外に排出される。
上記除去方法により、簡単な設備および操作によって高い一酸化窒素除去効率を達成することができる。具体的には、上記除去工程による気体1中の一酸化窒素の除去効率は、99.5%以上であり得る。
(付記事項)
本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
例えば、本発明の除去工程について、攪拌槽20を用いた実施について例示したが、本発明の除去工程は、充填塔、気泡塔などを用いて実施されてもよい。
(実証試験)
以下では、本発明の除去方法の効果を実証する実証試験について説明する。表1は、実施例1~4および比較例1~4の実験条件および実験結果をまとめたものである。
全ての実施例および比較例において、図1に示すシステム100と同様の構成のシステムを用いた。実施例1~3および比較例1~3については、容量が500mlの攪拌槽20を含むシステム(装置A)を用いた小スケール実験である。実施例4および比較例4は、容量が500Lの攪拌槽20を含むシステム(装置B)を用いた中スケール実験である。
以下では、本発明の除去方法の効果を実証する実証試験について説明する。表1は、実施例1~4および比較例1~4の実験条件および実験結果をまとめたものである。
実施例1~4と、比較例1~4とは、吸収液2の温度が、本発明の範囲内であるか否かが異なる。実施例1~4は、吸収液2の温度を本発明の範囲内である25~40℃に調整し、比較例1~4では、吸収液2の温度を、本発明の範囲外である10~20℃に調整して実験を行った。
表1において、吸収液2の液温は、温度計31によって測定された。ガス流量は、気体供給装置10において気体1を供給する流量として設定された流量である。攪拌槽20の入口における一酸化窒素濃度(入口NO濃度[vol%])は、経路L1に設置された濃度計(図示せず)を用いて測定された。攪拌槽20の出口における一酸化窒素濃度(出口NO濃度[ppm])は、経路L2に設置された濃度計(図示せず)を用いて測定された。除去率は、以下の式(2)に従い算出された値である。
NO除去率[%]=((「入口NO濃度」-「出口NO濃度」)/「入口NO濃度」)×100 (2)
まず、実施例1について説明する。実施例1では、27%の水酸化ナトリウム水溶液76.5g、25%の亜塩素酸ナトリウム水溶液36g、および水118.5gを容量500mlの攪拌槽20内に仕込み、8%の水酸化ナトリウムおよび15%の亜塩素酸ナトリウムを含む吸収液2を調製した。なお、攪拌槽20内に仕込んだ亜塩素酸ナトリウムおよび水酸化ナトリウムの量は、上記式(1)から算出される亜塩素酸ナトリウムおよび水酸化ナトリウムの必要量を十分満たす量である。
まず、実施例1について説明する。実施例1では、27%の水酸化ナトリウム水溶液76.5g、25%の亜塩素酸ナトリウム水溶液36g、および水118.5gを容量500mlの攪拌槽20内に仕込み、8%の水酸化ナトリウムおよび15%の亜塩素酸ナトリウムを含む吸収液2を調製した。なお、攪拌槽20内に仕込んだ亜塩素酸ナトリウムおよび水酸化ナトリウムの量は、上記式(1)から算出される亜塩素酸ナトリウムおよび水酸化ナトリウムの必要量を十分満たす量である。
その後、攪拌機21によって槽内を攪拌しながら、温度管理装置30により、攪拌槽20内に貯留される吸収液2の温度を25℃に調節した。続いて、吸収液2の温度が25℃の状態で、12.3vol%の一酸化窒素を含む気体1を、流量0.005L/minで、供給管23を介して気泡として吸収液2内に供給した。吸収液2内を通過した気体1は、処理後気体3として、経路L2を介して排出された。実施例1において、12.3vol%の一酸化窒素を含む気体1を0.05L(0.005L/min×10min)処理する間、出口NO濃度は常にほぼ一定であった。入口NO濃度および出口NO濃度の値から除去率を算出した結果、一酸化窒素の除去率は99.9%であった。
実施例2および実施例3については、吸収液2の温度を、それぞれ30℃および40℃に調整した点以外は、実施例1と同様に実験した。実施例2および実施例3における一酸化窒素の除去率はいずれも99.9%であった。
実施例4では、27%の水酸化ナトリウム水溶液198kg、25%の亜塩素酸ナトリウム水溶液362kg、および水10kgを容量500Lの攪拌槽20内に仕込み、10%の水酸化ナトリウムおよび16%の亜塩素酸ナトリウムを含む吸収液2を調製した。また、吸収液2の温度を30℃に調整し、気体1を30L/minの流量で吸収液2内に供給した。実施例4において、12.3vol%の一酸化窒素を含む気体1を21600L(30L/min×12hr)処理する間、出口NO濃度は常にほぼ一定であった。それ以外は、実施例1と同様に実験した。実施例4における一酸化窒素の除去率は100%であった。
比較例1~3は、吸収液2の温度が本発明の範囲外であること以外は、実施例1~3と同様に実験した。比較例1~3における一酸化窒素の除去率は、それぞれ、98.5%、97.8%および99.1%であった。比較例4については、吸収液2の温度が本発明の範囲外であること以外は、実施例4と同様に実験した。比較例4における一酸化窒素の除去率は98.1%であった。
上記実験結果から、本発明の除去方法に従う実施例1~4は、比較例1~4と比較して、除去率を向上させることができることが実証された。より詳細には、本発明の除去方法に従う実施例1~4は、いずれも、99.5%以上の除去効率を達成することができることが実証された。
1 ・・・気体
2 ・・・吸収液
10・・・気体供給装置
11・・・熱交換器
20・・・攪拌槽(容器)
30・・・温度管理装置(温度制御装置)
31・・・温度計
32・・・制御装置
33・・・温調システム
100・・・システム(一酸化窒素除去システム)
2 ・・・吸収液
10・・・気体供給装置
11・・・熱交換器
20・・・攪拌槽(容器)
30・・・温度管理装置(温度制御装置)
31・・・温度計
32・・・制御装置
33・・・温調システム
100・・・システム(一酸化窒素除去システム)
Claims (8)
- 酸化剤およびアルカリ成分を含む吸収液を貯留する工程と、
貯留された前記吸収液に、1vol%以上の一酸化窒素を含む気体を通気することにより、前記気体から少なくとも一部の一酸化窒素を除去する除去工程と、を含み、
前記除去工程における、貯留された前記吸収液の少なくとも一部の温度は25~40℃である、一酸化窒素の除去方法。 - 前記酸化剤は亜塩素酸塩を含む、請求項1に記載の方法。
- 前記アルカリ成分は水酸化ナトリウムまたは水酸化カリウムを含む、請求項1または2に記載の方法。
- 前記吸収液は、1molの一酸化窒素に対して、3/8mol以上の亜塩素酸ナトリウムを含む、請求項1から3のいずれか1項に記載の方法。
- 前記吸収液は、1molの一酸化窒素に対して、1mol以上の水酸化ナトリウムを含む、請求項1から4のいずれか1項に記載の方法。
- 前記除去工程による前記気体中の一酸化窒素の除去効率は、99.5%以上である、請求項1から5のいずれか1項に記載の方法。
- 前記除去工程に供される前記気体の温度を、前記吸収液の温度±75℃に維持する工程をさらに含む、請求項1から6のいずれか1項に記載の方法。
- 酸化剤およびアルカリ成分を含む吸収液を貯留する容器と、
前記吸収液の温度を制御する温度制御装置と、を備え、
前記容器内に貯留された前記吸収液に、1vol%以上の一酸化窒素を含む気体を通気することにより、前記気体から少なくとも一部の一酸化窒素を除去する、一酸化窒素除去システム。
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