以下、本発明の実施形態の例を説明するが、本発明を適用可能な形態が以下の実施形態に限られないことは勿論である。
〔第1実施形態〕
図1は、遠隔操作システムの構成例を示すシステム構成図である。
遠隔操作システム1000は、プレーヤであるユーザ2が、ユーザ端末1500を使用し、ネットワーク9を介して通信接続された景品獲得装置1200を遠隔操作して景品獲得に挑戦するオンラインプレイ式の景品獲得プレイ、いわゆるネットクレーンゲームを提供するためのゲームシステムである。
遠隔操作システム1000は、サーバシステム1100と、単数又は複数の景品獲得装置1200(1200a,1200b,…)と、ユーザ2(2a,2b,…)が操作するユーザ端末1500(1500a,1500b,…)と、を有し、これらは互いにネットワーク9を介してデータ通信可能に接続されている。ユーザ端末1500(1500a,1500b,…)の数は、その時々のユーザ2の数により変化する。
ネットワーク9は、データ通信が可能な通信路を意味する。すなわち、ネットワーク9とは、直接接続のための専用線(専用ケーブル)やイーサネット(登録商標)等によるLAN(Local Area Network)の他、電話通信網やケーブル網、インターネット等の通信網を含む意味である。また、通信方法については有線/無線を問わない。
サーバシステム1100は、例えば本体装置1101と、キーボード1106と、タッチパネル1108と、ストレージ1140と、を有し、本体装置1101に制御基板1150を搭載するコンピュータシステムである。
制御基板1150には、CPU(Central Processing Unit)1151やGPU(Graphics Processing Unit)、DSP(Digital Signal Processor)などの各種マイクロプロセッサ、VRAMやRAM,ROM等の各種ICメモリ1152、通信装置1153が搭載されている。なお、制御基板1150の一部又は全部は、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)や、FPGA(Field-Programmable Gate Array)、SoC(System on a Chip)により実現するとしてもよい。
そして、サーバシステム1100は、制御基板1150が所定のプログラム及びデータに基づいて演算処理することにより、ユーザ端末1500と景品獲得装置1200とをマッチングする処理を行う。具体的には、サーバシステム1100は、アクセスしてきたユーザ端末1500へ、その時点で使用可能な景品獲得装置1200へのアクセス情報を提供し、ユーザ2による景品獲得装置1200の選択を受け付ける。そして、サーバシステム1100は、ユーザ2が選択した景品獲得装置1200へのアクセス情報を提供する。
ユーザ端末1500は、景品獲得装置1200へのアクセス情報を取得すると、当該アクセス情報を用いて景品獲得装置1200にアクセスする。景品獲得装置1200は、正規のアクセス情報を用いてアクセスしてきたユーザ端末1500が有ると、サーバシステム1100へ所定の使用開始通知を送信し、当該ユーザ端末1500による遠隔操作によるオンラインプレイ制御を開始する。そして、プレイが終了すると、景品獲得装置1200はサーバシステム1100へ所定の待機通知を送信する。
サーバシステム1100は、景品獲得装置1200から使用開始通知や待機通知を受信して、景品獲得装置1200毎に使用可能であるかを把握し、ユーザ端末1500へ使用可能な景品獲得装置1200の情報を提供する。
図2は、景品獲得装置1200の構成例を示す図であって、装置の正面図に相当する。図3は、同装置の正面向かって右側から見た側面図である。なお、景品獲得装置1200を説明する図には、共通する直交3軸の装置座標系を示している。装置座標系は、景品獲得装置1200にとっての前後(正面/背面)、プレーヤであるユーザ2から景品獲得装置1200の正面に向かってユーザ2から見た左右、上下、を示している。
景品獲得装置1200は、ユーザ2が、景品配置領域4に配置された複数種類の代用景品6(6a,6b)の中から意中の代用景品6を景品獲得領域10へ移動させることを試みるゲーム装置である。景品獲得装置1200は、筐体1201と、代用景品6を移動させるクレーン部1220と、遠隔操作用のモニター画像を撮影する複数台のビデオカメラ1240(第1ビデオカメラ1240f、第2ビデオカメラ1240s)と、景品獲得装置1200を動作制御する制御基板1250と、を有する。
本実施形態では、筐体1201は、外から中が見えるように透明な仕切りで覆われたプレイ空間1202(内部空間)を画成することとする。物理的な仕切りを設けない構成としてもよい。プレイ空間1202の底面が、代用景品6(6a,6b)を配置する景品配置領域4となる。
代用景品6(6a,6b)は、種類別に、ユーザ2が実際に取得する実景品7(7a,7b:図2の例は、ウサギのぬいぐるみ)の代用となる物体である。代用景品6は、ある程度の傾斜面に置かれると自重で転がって移動する転動体であり、代用景品6の種類に応じて色・模様・形状・大きさ等のデザインが異なるように設定されている。
図2の例では、代用景品6の大きさと色とを違えることで異なるデザインとした例を示しているが、それぞれの表面に対応する実景品7の画像や名称をプリントすることでデザインを違えるとしてもよい。或いは透明なカプセルの中に対応する実景品7の写真や縮小模型を内蔵させることでデザインを違えるとしてもよい。
また、代用景品6の外観形状は、図示のような球形に限らず、正多面体などの転動可能な形態ならば適宜設定可能である。円筒体、卵型、ラグビーボール型、などでもよい。実景品7それ自体が転動体である場合(例えば、球形のキャラクタのぬいぐるみ)などであれば、代用景品6ではなく実景品7そのものを用いることもできる。
なお、本実施形態では、1台の景品獲得装置1200で2種類の代用景品6を使用する例を示すが、使用する代用景品6の種類は、1種類でもよいし、3種類以上であってもよい。
クレーン部1220は、景品配置領域4に配置されている代用景品6を移動させる景品移動部である。クレーン部1220は、プレイ空間1202の上部に配置され、プレイ空間1202のうち所定の可動空間(プレイ空間1202と同じ又は若干小さい空間)内で移動可能である。本実施形態では、クレーン部1220は、プレイ空間1202を、景品獲得装置1200の左右方向である「第1方向」と、景品獲得装置1200の前後方向である「第2方向」とに2次元移動可能なクレーンとして機能するようにデザインされている。
クレーン部1220の構造は、従来のクレーンゲーム機のそれを参考に実現可能である。例えば、2次元直動機構部1221(第1方向に作動する第1直動機構部と、第2方向に作動する第2直動機構部とで構成された機構部)により垂下された昇降軸部1222の最下部に、把持部1230を有する構成として実現される。把持部1230は、ケース1231内に、下端を開閉するように揺動可能な3本の爪部1232と、制御基板1250からの駆動信号に応じて爪部1232を開閉動させる開閉用モータ1233と、爪部1232の開閉力を変更する開閉力変更部1234と、を搭載する。
開閉力変更部1234は、例えば、開閉用モータ1233と爪部1232との連携位置関係を変更する変更機構部1236と、変更機構部1236の連携位置関係を変更させる変更用モータ1235とで実現される。変更用モータ1235の駆動は、制御基板1250からの変更信号によって制御される。例えば爪部1232を閉じ方向に付勢するバネを用いる構成では、変更用モータ1235で変更機構部1236を作動させてバネの支持位置を変更してバネ荷重を増減させる。
ビデオカメラ1240は、プレイ空間1202の内、少なくともクレーン部1220の可動範囲を撮影し、ユーザ端末1500にて遠隔操作するためのモニター画像の元になる画像を撮影する。本実施形態では、第1ビデオカメラ1240fと、第2ビデオカメラ1240sとを含む。
第1ビデオカメラ1240fは、景品獲得装置1200の正面側からプレイ空間1202をカラー撮影する。本実施形態では、第1ビデオカメラ1240fの撮影方向は、2次元直動機構部1221の第2方向(前後方向)を向くように取り付けられているが、第2方向とやや交差するように、例えばプレーヤが装置の正面に立ってプレイ空間1202をやや見下ろし気味に見る場合の視界を疑似的に再現するように設定してもよい。第1ビデオカメラ1240fの撮影画角は、2次元直動機構部1221による第1方向(左右方向)におけるクレーン部1220の全幅可動域を撮影範囲に含むように設定・固定されている。
同様に、第2ビデオカメラ1240sは、装置の正面向かって右側方からプレイ空間1202をカラー撮影する。本実施形態では、第2ビデオカメラ1240sの撮影方向は、2次元直動機構部1221の第1方向(左右方向)を向くように取り付けられているが、第1方向とやや交差するように設定してもよい。第2ビデオカメラ1240sの撮影画角は、2次元直動機構部1221による第2方向(前後方向)におけるクレーン部1220の全幅可動域を撮影範囲に含むように設定・固定されている。
なお、ビデオカメラ1240の台数や設置位置、撮影角度などは図示の例に限定されるものではなく適宜設定可能である。例えば、プレイ空間1202の天井部に、俯瞰するように撮影するビデオカメラ1240を追加することとしてもよい。
制御基板1250は、CPU1251やGPU,DSPなどの各種プロセッサ、VRAMやRAM,ROM等の各種ICメモリ1252、ネットワーク9に接続する携帯電話基地局や無線LAN基地局などと無線通信するための通信モジュール1253、インターフェース回路1257などを搭載する。インターフェース回路1257には、クレーン部1220のドライバ回路、ビデオカメラ1240で撮影された画像の画像データを入力する回路、などが含まれている。そして、景品獲得装置1200は、制御基板1250が所定のプログラム及びデータに基づいて演算処理することにより、クレーン部1220の動作制御や、各種データの外部への送信などを行うことができる。
図4は、プレイ中のプレイ空間1202の状態の一例を真上から見た図である。
プレイ空間1202の底面にあたる景品配置領域4には、代用景品6の種類毎に、目標候補位置8が設定されている(図4中の破線の白丸。意図的に大きく描いている)。
目標候補位置8の位置情報は、景品配置領域4における座標値、或いはクレーン部1220の制御系の特定の制御値(例えば、第1方向直動機構部の制御値と、第2方向直動機構部の制御値)として、ICメモリ1252に予め記憶されている。
景品配置領域4には、景品獲得領域10が設定されている。図4の例では、景品獲得領域10を、景品配置領域4の前方左端に上面視矩形の領域として例示しているが、これに限らず適宜設定可能である。例えば、景品配置領域4に対する景品獲得領域10の相対位置、景品配置領域4が占める上面視面積比、景品配置領域4の上面視形状、景品配置領域4の設定数、景品配置領域4の境界の仕切りの有無、景品配置領域4とそれ以外の領域との高低差、などは、扱う代用景品6の形状や大きさ等に応じて適宜設定可能である。
本実施形態では、景品獲得領域10の上面は、景品配置領域4と同じ高さの面と、景品配置領域4の境界を壁部12で囲った構成とする。景品獲得領域10は、景品停留部14と、景品停留部14に代用景品6が停留したことを検出する検出部16と、を有する。
図5は、景品停留部14の斜視図であって、代用景品6が景品停留部14により所定位置Ptへ誘導される様子を示す遷移図である。
景品停留部14は、景品獲得領域10に移動された代用景品6を、自重で転動させて所定位置Ptに誘導して停留させる貯留空間を形成する。景品停留部14は、所定位置Ptを底部とする傾斜面15を有する。傾斜面15は「すり鉢形状」、すなわち貯留空間が上面視円形で側面視台形となる逆錐形を成している。
なお、景品停留部14の貯留空間形状はこれに限らず、適宜設定可能である。例えば、上面視形状は円形に限らず楕円形や多角形でもよい。また、図5の例では、傾斜面15は平坦な曲面であるが、表面に斜面方向に沿った溝や尾根部を設けてもよい。また、景品停留部14を、傾斜面15ではなく、金属管材を逆さ円錐体の表面に沿って螺旋を描くように曲げ加工した螺旋管材で実現してもよい。また、景品停留部14を、傾斜面15ではなく、複数本の棒材や板材を逆錐形状に放射状に配置することで実現してもよい。
景品停留部14の底部には、代用景品6の直径よりも小径で、停留された代用景品6の下部が突出可能な適当な径の挿通孔が設けられている。そして、景品停留部14の底部の直下に検出部16が取り付けられている。景品停留部14の底部挿通孔の開口部中心が、代用景品6を停留させる所定位置Ptとなる。つまり、停留されている代用景品6の下端外面が所定位置Ptに位置する。
なお、ここで言う「所定位置Pt」に位置するとは、停留されている代用景品6の下端外面が、所定位置Ptと同位置であることは勿論、検出部16で代用景品6を検出可能な限りにおいて所定位置Ptからのズレを許容する。
検出部16は、例えば代用景品6の重量で作動するスイッチ(例えば、プッシュスイッチ、レバースイッチ)や、代用景品6の接触により作動するセンサ(例えば、荷重センサ、静電容量センサ)、代用景品6の下端で検査光を遮って作動するように構成された光センサ、などによって実現される。そして、検出部16は、作動すると所定の信号を制御基板1250へ出力する。
図6は、ユーザ端末1500の構成例を示す正面図である。
ユーザ端末1500は、方向入力キー1502と、ボタンスイッチ1504と、画像表示デバイス兼接触位置入力デバイスとして機能するタッチパネル1506と、内蔵バッテリー1509と、スピーカ1510と、マイク1512と、カメラ1520と、制御基板1550と、コンピュータ読み出し可能な記憶媒体であるメモリカード1540からデータを読み書きできるメモリカード読取装置1542と、を備える。その他、図示されていない電源ボタン、音量調節ボタン等が設けられている。また、遠隔操作システム1000の利用対価等の支払いが可能なICカード型のクレジットカードやプリペイドカードに対して非接触にデータの読み書きが行えるICカード読取装置などを設けるとしてもよい。
制御基板1550は、(1)CPU1551や、GPU,DSPなどの各種マイクロプロセッサ、(2)VRAMやRAM,ROM等の各種ICメモリ1552、(3)ネットワーク9に接続する携帯電話基地局や無線LAN基地局などと無線通信するための無線通信モジュール1553、(4)インターフェース回路1557、などを搭載する。
インターフェース回路1557には、(1)タッチパネル1506のドライバ回路、(2)方向入力キー1502及びボタンスイッチ1504からの信号を受信する回路、(3)スピーカ1510へ音声信号を出力する出力アンプ回路、(4)マイク1512で集音した音声の信号を生成する入力信号生成回路、(5)カメラ1520で撮影された画像の画像データを入力する回路、(6)メモリカード読取装置1542への信号入出力回路、などが含まれている。
制御基板1550に搭載されているこれらの要素は、バス回路などを介して電気的に接続され、データの読み書きや信号の送受信が可能に接続されている。制御基板1550の一部又は全部をASICやFPGA、SoCにて構成してもよい。そして、制御基板1550は、ユーザ端末1500としての機能を実現させるためのプログラムや各種データをICメモリ1552に記憶する。プログラムや各種データは、サーバシステム1100からダウンロードする構成としているが、別途入手したメモリカード1540などの記憶媒体から読み出す構成としても良い。
なお、図6に示すユーザ端末1500は、いわゆるスマートフォンと呼ばれる装置であるが、コンピュータであれば、スマートウォッチ、スマートグラスなどのウェアラブルコンピュータ、携帯型ゲーム装置、据置型ゲーム装置、タブレット型コンピュータ、パソコン、などでもよい。スマートフォンと、当該スマートフォンに通信接続されたスマートウォッチとの組み合わせといった複数の電子機器が通信可能に接続することで1つの機能を果たす場合にはこれらの複数の電子機器を1つのユーザ端末1500とみなすことができる。
図7は、ゲーム画面の例を示す図である。
プレーヤとなるユーザ2がユーザ端末1500で、所定のプログラムを起動させて、サーバシステム1100にアクセスしてログイン手続きを経ると、ユーザ端末1500のタッチパネル1506には、獲得を希望する景品(希望景品)を選択するための希望景品選択画面W3が表示される。そして、ユーザ2が希望景品選択画面W3で、獲得可能な景品の中から希望景品を選択する景品選択操作をすると、使用装置選択画面W4が表示される。
使用装置選択画面W4には、サーバシステム1100にて希望景品を獲得可能で、景品獲得プレイに使用する装置(使用装置)の候補となる景品獲得装置1200(以下、「候補装置」と言う。)が検索されて、選択操作可能に表示される。具体的には、候補装置の装置アイコンと、当該候補装置で使用されている代用景品6の形状アイコンと、がセットで1つの選択肢として提示される。ユーザ2は、提示された選択肢の中から景品獲得プレイを希望する景品獲得装置1200を選択操作すると、当該選択肢の装置が「使用装置」として設定される。
使用装置が決まると、サーバシステム1100からユーザ端末1500へ、使用装置を遠隔操作するためのアクセス情報と、プレイ媒体の残数情報と、が提供される。「アクセス情報」は、例えば、URL、IPアドレス、パスワード、などのネットワーク9を介してアクセスするための情報である。「プレイ媒体」とは、ゲームプレイの対価として消費される媒体である。例えば、電子マネー、プリペイドポイント、ゲーム内ポイントなどでもよい。或いは、別のゲームをプレイすることで獲得できるアイテムやポイントなどであってもよい。プレイ媒体は、基本的には所定のオンラインショッピングサイトで購入するか、プレイ中に所定の購入操作をすることで即時購入して入手できる。
ユーザ端末1500は、提供されたアクセス情報とプレイ媒体の残数情報とをもって使用装置である景品獲得装置1200へアクセスすることで、当該装置を遠隔操作可能になる。
遠隔操作が可能になると、ユーザ端末1500では、遠隔操作画面W5が表示されてゲームプレイ可能となる。遠隔操作画面W5は、いわばゲームプレイ画面に相当する画面である。遠隔操作画面W5は、(1)モニター画像20と、(2)景品種類表示30と、(3)プレイ媒体残数31と、(4)プレイ対価支払操作アイコン32と、(5)クレーン部1220の移動操作が受け付けられる制限時間の残りを示す残時間表示34と、(6)クレーン部1220を移動操作するための移動操作アイコン35と、(7)クレーン部1220に代用景品6を掴んで景品獲得領域10へ運搬させる動作をさせる自動シーケンス開始操作アイコン36と、(8)カメラ選択操作アイコン37と、が表示される。
モニター画像20は、遠隔操作可能になった景品獲得装置1200からライブ配信されている第1ビデオカメラ1240f又は第2ビデオカメラ1240sの撮影画像信号のうち、カメラ選択操作アイコン37で選択操作されたビデオカメラの撮影画像信号に基づく映像をライブ表示する。プレーヤであるユーザ2は、このモニター画像20を見ながら、移動操作アイコン35や自動シーケンス開始操作アイコン36へタッチ操作してクレーン部1220を遠隔操作してプレイする。
移動操作アイコン35は、使用装置である景品獲得装置1200のクレーン部1220を移動させる操作を入力するためのアイコンである。図7の例では、移動操作アイコン35は、クレーン部1220の画面右方向への移動と画面奥方向への移動の2種類のアイコンが用意されている。勿論、移動操作アイコン35の種類の数は、適宜設定可能である。図7の例に、画面左方向への移動と、画面手前方向への移動とを加えた合計4種類としてもよい。そして、移動操作アイコン35が操作されると、対応する移動方向への遠隔操作信号(移動操作信号)がユーザ端末1500から景品獲得装置1200へ送信される。景品獲得装置1200は、受信した遠隔操作信号に応じて、クレーン部1220を移動させる。これを「ユーザ操作シーケンス」と言う。
自動シーケンス開始操作アイコン36は、「自動シーケンス」を開始させる操作を入力するための操作アイコンである。
「自動シーケンス」では、景品獲得装置1200において、(1)爪部1232を開いてクレーン部1220を降下させ、爪部1232を閉じて代用景品6を掴み持ち上げる「持ち上げ動作」、(2)景品獲得領域10の上方に定められた所定の解放位置に向けた「運搬動作」、(3)閉じた爪部1232を開いて解放位置から景品獲得領域10に落下させる「解放動作」、が一連に実行される。
なお、クレーン部1220の降下量をプレーヤであるユーザ2が操作可能な構成とする場合には、持ち上げ動作から降下動作を切り分け、ユーザ操作シーケンスに含めればよい。その場合、遠隔操作画面W5には、降下移動を操作する降下操作アイコンを別途設けるとよい。
図8は、サーバシステム1100の機能構成の例を示す機能ブロック図である。本実施形態におけるサーバシステム1100は、操作入力部100sと、サーバ処理部200sと、音出力部390sと、画像表示部392sと、通信部394sと、サーバ記憶部500sと、を備える。
操作入力部100sは、サーバの管理のための各種操作を入力するための手段である。図1のキーボード1106がこれに該当する。
サーバ処理部200sは、例えばCPUやGPU等のマイクロプロセッサや、ASIC、ICメモリなどの電子部品によって実現され、操作入力部100sやサーバ記憶部500sを含む各機能部との間でデータの入出力制御を行う。そして、所定のプログラムやデータ、操作入力部100sからの操作入力信号、ユーザ端末1500から受信したデータ、景品獲得装置1200から受信したデータ、等に基づいて各種の演算処理を実行して、サーバシステム1100の動作を統合的に制御する。本実施形態では、制御基板1150がサーバプログラム501を実行することにより実現される。
そして、本実施形態のサーバ処理部200sは、ユーザ管理部202と、オンラインショッピング管理部204と、マッチング部206と、配送管理部208と、計時部280sと、音生成部290sと、画像生成部292sと、通信制御部294sと、を含む。勿論、これら以外の機能部も適宜含めることができる。
ユーザ管理部202は、ユーザ登録手続きに係る処理及びユーザアカウントに紐付けられる各ユーザのデータの管理を行う。本実施形態のユーザ管理部202は、(1)登録ユーザへの固有のユーザアカウントの付与と、(2)ユーザアカウント別に個人情報を登録管理する登録情報管理と、(3)プレイ媒体の残数管理と、(4)ゲームプレイをするためのログイン及びログアウトのログイン管理と、(5)プレイ履歴等を管理するプレイ履歴管理と、の各機能を有する。勿論、これら以外のアカウントに紐付けられる他のデータの管理機能も適宜含めることができる。
オンラインショッピング管理部204は、オンラインショッピングに関する制御を担い、公知のオンラインショッピング技術を適宜利用して実現できる。本実施形態では、プレーヤは、オンラインショッピングによって、景品獲得装置1200をプレイするための対価として消費される「プレイ媒体」を購入することができる。勿論、オンラインショッピングにおける販売対象は、これら以外にも適宜設定可能である。
マッチング部206は、景品獲得装置1200の使用状況を把握する使用状況管理処理と、使用中の景品獲得装置1200を除く候補装置をユーザ端末1500にて提示するための候補装置提示処理と、候補装置のなかから選択された使用装置のアクセス情報を提供するアクセス情報提供処理と、プレーヤとなるユーザ2のプレイ媒体残数の情報を提供する残数提供処理と、を実行する。
配送管理部208は、景品獲得プレイを行ったユーザ2へ、獲得した景品の発送に関する処理を行う。具体的には、景品獲得装置1200から、所定の発送リクエストとともにプレーヤアカウントと、獲得した代用景品6の種類(又はそれに対応する実景品7の種類)の情報と、を受信する。そして、リクエストされたユーザ2に対応付けて予め登録されている配送先へ、獲得した代用景品6に対応する実景品7を配送するためのリスト等を含む配送管理データを作成・管理する。
計時部280sは、システムクロックを利用して現在日時や制限時間等の計時を行う。
音生成部290sは、音声データの生成やデコードをするICやソフトウェアの実行により実現され、サーバシステム1100のシステム管理に係る操作音などの音声データを生成或いはデコードする。そして、システム管理に関する音声信号は音出力部390sへ出力する。
音出力部390sは、音声信号に基づき放音する。本実施形態では、本体装置1101が備えるスピーカ(不図示)がこれに該当する。
画像生成部292sは、サーバシステム1100のシステム管理に関する画像等を生成することができる。そして、システム管理に関する画像は画像表示部392sへ出力することができる。
画像表示部392sは、画像生成部292sから入力される画像信号に基づいてシステム管理のための各種画像を表示する。例えば、フラットパネルディスプレイ、プロジェクターといった画像表示装置によって実現できる。図1の例では、タッチパネル1108がこれに該当する。
通信制御部294sは、データ通信に係るデータ処理を実行し、通信部394sを介して外部装置とのデータのやりとりを実現する。
通信部394sは、ネットワーク9と接続して通信を実現する。例えば、無線通信機、モデム、TA(ターミナルアダプタ)、有線用の通信ケーブルのジャックや制御回路等によって実現される。図1の例では、通信装置1153がこれに該当する。
サーバ記憶部500sは、サーバ処理部200sにサーバシステム1100を統合的に制御させるための諸機能を実現するためのプログラムや各種データ等を記憶する。また、サーバ処理部200sの作業領域として用いられ、サーバ処理部200sが各種プログラムに従って実行した演算結果などを一時的に記憶する。この機能は、例えばRAMやROMなどのICメモリ、ハードディスク等の磁気ディスク、CD-ROMやDVDなどの光学ディスク、オンラインストレージなどによって実現される。図1の例では本体装置1101が搭載するICメモリ1152やハードディスクなどの記憶媒体、及びストレージ1140がこれに該当する。
図9は、サーバ記憶部500sが記憶するプログラムやデータの例を示す図である。本実施形態のサーバ記憶部500sは、サーバプログラム501と、配信用ゲームクライアントプログラム502と、景品獲得装置登録データ510と、を予め記憶する。また、サーバ記憶部500sは、逐次更新管理されるデータとして、ユーザ管理データ600と、使用状況登録データ602と、販売管理データ800と、配送管理データ802と、現在日時900と、を記憶する。その他、タイマや、カウンタ、各種フラグなどの情報を適宜記憶できる。
サーバプログラム501は、サーバ処理部200sが読み出して実行することで、ユーザ管理部202、オンラインショッピング管理部204、マッチング部206、計時部280s、音生成部290s、画像生成部292s、通信制御部294s、としての機能を実現させるためのプログラムである。
配信用ゲームクライアントプログラム502は、ユーザ端末1500へ提供されるゲームクライアントプログラムのオリジナルである。
販売管理データ509は、オンラインショッピングによる販売品を定義・管理するためのデータを格納する。景品獲得装置1200のプレイ対価として消費されるプレイ媒体が販売品に含まれている。
景品獲得装置登録データ510は、景品獲得装置1200(1200a,1200b,…)毎に用意され、その景品獲得装置に関連づけられる各種データを格納する。
1つの景品獲得装置登録データ510は、固有の装置ID511と、アクセス情報512と、景品設定データ513と、当該装置で使用される代用景品6の形状情報514と、プレイ対価515と、を含む。勿論、これら以外のデータ、例えばクレーン部1220の爪部1232の数に関するデータなども適宜含めることができる。
景品設定データ513は、当該装置で獲得可能な実景品7と当該装置で使用される代用景品6との対応関係(図3参照)毎に用意される。対応関係を示す情報と、対応関係を景品種類表示30(図7参照)にて表示するための情報と、が格納されている。
ユーザ管理データ600は、登録ユーザ毎に用意され、当該ユーザに紐付けられる各種データを格納する。1つのユーザ管理データ600は、例えば、固有のユーザアカウントと、プレイ媒体残数と、個人情報と、を含む。個人情報は、例えば、電子メールアドレス、電話番号、獲得した景品の送付先とされる景品送付先情報や、通知先アクセス情報、などを含むことができる。プレイ媒体残数は、当該ユーザがプレイ媒体を購入すると加算され、景品獲得装置1200でプレイするごとにそのプレイ対価分が消費・減算される。勿論、ユーザ管理データ600には、これら以外のデータ(例えば、プレイ履歴など)も適宜含めることができる。
使用状況登録データ602は、景品獲得装置1200別に作成され、当該装置の使用状況を示す情報を格納する。1つの使用状況登録データ602は、装置IDと、使用状況フラグと、を含む。使用状況フラグは、使用中で「1」、未使用の待機中で「0」が格納される。
図10は、景品獲得装置1200の機能構成例を示す機能ブロック図である。
景品獲得装置1200は、第1撮影部111と、第2撮影部112と、獲得検知部116と、景品移動部140と、獲得装置処理部200kと、通信部394kと、獲得装置記憶部500kと、を有する。
第1撮影部111と第2撮影部112は、プレイ空間1202を撮影する手段であって、イメージセンサと、光学素子と、イメージセンサで撮影された画像データを生成するICなどにより実現される。そして、第1撮影部111と第2撮影部112は、それぞれ撮影画像の画像情報を獲得装置処理部200kへ出力する。図2の例では、第1ビデオカメラ1240fと第2ビデオカメラ1240sがこれに該当する。
獲得検知部116は、代用景品6を獲得したことを検知し、検知信号を獲得装置処理部200kへ出力する。図4,図5の例では、検出部16がこれに該当する。
景品移動部140は、遠隔操作に応じて駆動制御される機構部であって、図2の例では、クレーン部1220がこれに該当する。景品移動部140は、単数又は複数の駆動部を有する。例えば、景品移動部140は、第1方向駆動部141と、第2方向駆動部142と、昇降駆動部143と、変更駆動部144と、開閉駆動部145と、を有する。これらの駆動部は、ステッピングモータ、DCモータ、直動機構などの各種アクチュエータにより実現される。
図2の例では、第1方向駆動部141と第2方向駆動部142は2次元直動機構部1221を構成する2つの直動機構のモータに該当し、昇降駆動部143は昇降軸部1222の駆動モータに該当し、変更駆動部144は変更用モータ1235に該当し、開閉駆動部145は開閉用モータ1233に該当する。
獲得装置処理部200kは、例えばCPUやGPU等のマイクロプロセッサや、ASIC、ICメモリなどの電子部品によって実現され、各機能部との間でデータの入出力制御を行う。そして、所定のプログラムやデータ、ユーザ端末1500から直接又はサーバシステム1100を介して受信した遠隔操作信号やデータ等に基づいて各種の演算処理を実行して、景品獲得装置1200の動作を統合的に制御する。図2の例では、制御基板1250がこれに該当する。
そして、獲得装置処理部200kは、ゲーム管理部210と、景品発送依頼部230と、計時部280kと、通信制御部294kと、を有する。
ゲーム管理部210は、ネットクレーンゲームの実行に係る各種処理を実行する。具体的には、ゲーム管理部210は、撮影画像信号送信制御部212と、遠隔操作応答制御部214と、獲得景品種類判定部216と、自動再配置制御部218と、獲得成功回数計数部220と、抑制信号送信制御部222と、状況報告制御部224と、を有する。
撮影画像信号送信制御部212は、モニター画像20(図7参照)の素材として、第1撮影部111及び第2撮影部112で撮影された撮影画像をユーザ端末1500に表示させるための撮影画像信号を送信する制御を行う。
遠隔操作応答制御部214は、遠隔操作の信号に応じて景品移動部140の各駆動部を駆動制御する。具体的には、遠隔操作応答制御部214は、ユーザ端末1500における遠隔操作の入力に対応して景品移動部140の動作を制御する。具体的には、代用景品6を持ち上げる持ち上げ動作を行う位置までユーザが景品移動部140を移動するユーザ操作シーケンスを実行する。また、遠隔操作応答制御部214は、ユーザ操作シーケンス後に、爪部1232で掴んで持ち上げる持ち上げ動作、景品獲得領域10の上方に定められた所定の解放位置に向けた運搬動作、および、爪部1232を開いて代用景品6を解放位置から景品獲得領域10に落下させる解放動作、を一連に行う自動シーケンスを自動制御する。自動シーケンス開始操作アイコン36が操作された場合、或いは、残時間表示34(図7参照)で示される時間が「0」になった場合に、自動シーケンスを実行する。
獲得景品種類判定部216は、景品配置領域4に配置されている代用景品6や、景品獲得領域10に移動した代用景品6の種類を判別する。
自動再配置制御部218は、景品移動部140を自動制御して、景品停留部14に停留した代用景品6を景品配置領域4に再配置させる制御を行う。その際、自動再配置制御部218は、獲得景品種類判定部216により判別された種類に対応する複数の目標候補位置8(図4参照)の中から、所定の順番に従って、代用景品6を再配置させる目標位置とする目標候補位置8を選択して、選択した目標位置に向けて景品停留部14に停留した代用景品6を移動させるように景品移動部を自動制御する。
獲得成功回数計数部220は、景品獲得領域10に代用景品6が移動した回数を獲得成功回数として計数する。但し、獲得成功回数計数部220は、自動再配置制御部218による自動制御の実行中は当該計数を中断する。
抑制信号送信制御部222は、自動再配置制御部218が自動制御を行う場合に、少なくとも自動制御の間、ユーザ端末1500での撮影画像の表示(モニター画像20の表示;図7参照)を抑制させるための抑制信号を送信する。
ここで言う「抑制させる」とは、ユーザ端末1500での撮影画像の表示を、非抑制時よりも、プレイ空間1202の様子を見難く或いは判別し難くする場合を含む。例えば、撮影画像表示を中止する、撮影画像にぼかしなどのフィルタ処理を適用する、撮影画像上に別の画像を重ねて表示して隠す、などにより実現する。
状況報告制御部224は、自機の使用状況に関する情報をサーバシステム1100へ送信する制御を行う。具体的には、状況報告制御部224は、ユーザ端末1500からの遠隔操作に応答した制御を始めると、すなわち景品獲得プレイを開始すると、所定の「使用開始」信号をサーバシステム1100に送信し、景品獲得プレイが終了すると、所定の「待機中」信号をサーバシステム1100に送信する。
また、ゲーム管理部210は、クレーン部1220の爪部1232の開閉力にかかる制御パラメータ値を変更する。具体的には、ゲーム管理部210は、複数の爪部1232の開閉力を制御する所与の制御パラメータ値を、自動シーケンスでは第1の値に設定し、自動再配置制御部218による自動制御では第2の値に設定する。第2の値は、第1の値よりも、爪部1232の開閉力(より具体的には閉じる力(把持する力・掴む力))を強くする値である。
景品発送依頼部230は、景品獲得領域10に移動された代用景品6に対応する実景品7を、プレーヤであるユーザ2が予め登録していた発送先へ配送するように、外部に依頼するための処理を行う。具体的には、サーバシステム1100へ、所定の配送リクエストとともに、プレーヤアカウントと、代用景品6(又は対応する実景品7)の種類情報と、を送信する。
通信制御部294kは、データ通信に係るデータ処理を実行し、通信部394kを介して外部装置とのデータのやりとりを実現する。通信部394kは、ネットワーク9と接続して通信を実現する。図2の例では、通信モジュール1253がこれに該当する。
図11は、獲得装置記憶部500kが記憶するプログラムやデータの例を示す図である。獲得装置記憶部500kは、ゲーム管理部210及び景品発送依頼部230としての機能を実現させるための制御プログラム503と、使用状況フラグ530と、景品種別目標候補位置設定データ532と、景品種類判定辞書データ534と、プレイデータ700と、現在日時900と、を記憶する。その他、タイマや、カウンタ、各種フラグなどの情報を適宜記憶できる。
使用状況フラグ530は、自機が景品獲得プレイに使用されている状態のときには「1」に、景品獲得プレイが終了して次の使用を待っている状態のときには「0」にされる。
景品種別目標候補位置設定データ532は、自機に配置された代用景品6の種類別に用意され、当該代用景品6の種類に対応づけられる目標候補位置8の位置座標のリストを格納する。
景品種類判定辞書データ534は、代用景品6の種類を判定するための基準となるデータである。景品種類判定辞書データ534は、例えば、代用景品6の種類毎に用意される。そして、それぞれ第1撮影部111及び第2撮影部112で撮影された画像を画像認識処理して、対応する代用景品6を認識して種類を判別するための辞書データを格納する。
プレイデータ700は、景品獲得プレイの進行状況を記述する各種データを格納する。
具体的には、プレイデータ700は、プレーヤであるユーザ2を識別するためのプレーヤアカウント702と、当該ユーザのユーザ端末1500と通信するためのユーザ端末アクセス情報704と、景品移動部制御データ706と、景品種別配置履歴データ710と、景品種別獲得成功回数712と、獲得景品情報714と、移動操作受付制限時間716と、プレイ開始時における代用景品6別の種類と配置位置座標とを格納するプレイ開始時配置情報718と、を含む。勿論、これら以外にも、進行制御に必要な情報は適宜含めることができる。
景品移動部制御データ706は、クレーン部1220の動作制御に関する各種制御パラメータ値を格納する。例えば、開閉力制御パラメータ値708が含まれる。当該制御パラメータ値は、爪部1232の開閉力の制御に係る値であって、ユーザ操作シーケンスにおいて使用する値と、自動再配置制御において使用する値とが異なるように設定される。
図12は、ユーザ端末1500の主な機能構成の例を示す機能ブロック図である。
ユーザ端末1500は、操作入力部100と、端末処理部200と、音出力部390と、画像表示部392と、通信部394と、端末記憶部500とを備える。
操作入力部100は、ユーザによる各種操作入力を受け付けるデバイスにより実現され、操作入力信号を端末処理部200へ出力する。図6の例では、方向入力キー1502、ボタンスイッチ1504、タッチパネル1506、などがこれに該当する。
端末処理部200は、例えばCPUやGPU等のマイクロプロセッサや、ASIC、ICメモリなどの電子部品によって実現され、操作入力部100や端末記憶部500を含む各機能部との間でデータの入出力制御を行う。図6の例では、制御基板1550、CPU1551がこれに該当する。
そして、端末処理部200は、所定のプログラムやデータ、操作入力部100からの操作入力信号、サーバシステム1100から受信したデータ、景品獲得装置1200から受信した信号、等に基づいて各種の演算処理を実行して、ユーザ端末1500の動作を統合的に制御する。
端末処理部200は、ゲームクライアント制御部270と、計時部280と、音生成部290と、画像生成部292と、通信制御部294と、を有する。
ゲームクライアント制御部270は、景品獲得装置1200を遠隔操作して景品獲得プレイを行うネットクレーンゲームのゲームクライアントとしての各種処理を行う。例えば、ゲームクライアント制御部270は、使用装置アクセス情報取得制御部272と、遠隔操作端末制御部274と、を有する。
使用装置アクセス情報取得制御部272は、景品獲得プレイに使用する景品獲得装置1200(使用装置)を遠隔操作の対象としてアクセスするためのアクセス情報の取得に係る各種処理を行う。具体的には、サーバシステム1100にアクセスしてログインする処理や、希望景品選択画面W3および使用装置選択画面W4の表示に係る情報の取得と表示処理、そして、使用装置選択画面W4での選択結果をサーバシステム1100へ送信して、使用装置のアクセス情報、プレイ媒体残数などを取得する処理、を実行する。
遠隔操作端末制御部274は、遠隔操作用の端末装置としての機能を実現する。具体的には、遠隔操作端末制御部274は、使用装置のアクセス情報を用いて使用装置である景品獲得装置1200にアクセスし、プレーヤアカウントや、自機へのアクセス情報を提供する。そして、遠隔操作画面W5の表示に係る処理と、遠隔操作画面W5からの遠隔操作用の操作入力信号を、使用装置である景品獲得装置1200へ送信するための処理を行う。
音生成部290は、音声データの生成やデコードをするICやソフトウェアの実行により実現され、ゲームプレイに係る操作音やBGMなどの音声データを生成或いはデコードする。そして、音声信号を音出力部390へ出力する。
音出力部390は、音声信号に基づいて放音する。図6の例では、スピーカ1510がこれに該当する。
画像生成部292は、ゲームプレイに係る各種画像とその画像信号等を生成することができる。そして、画像信号を画像表示部392へ出力する。
画像表示部392は、画像生成部292から入力される画像信号に基づいて各種画像を表示する。例えば、フラットパネルディスプレイなどの画像表示装置によって実現できる。図6の例では、タッチパネル1506がこれに該当する。
通信制御部294は、データ通信に係るデータ処理を実行し、通信部394を介して外部装置とのデータのやりとりを実現する。
通信部394は、ネットワーク9と接続して通信を実現する。例えば、無線通信機、モデム、TA(ターミナルアダプタ)、有線用の通信ケーブルのジャックや制御回路等によって実現される。図6の例では無線通信モジュール1553がこれに該当する。
端末記憶部500は、端末処理部200に諸機能を実現するためのプログラムや各種データ等を記憶する。また、端末処理部200の作業領域として用いられ、端末処理部200が実行した演算結果などを一時的に記憶する。この機能は、例えばRAMやROMなどのICメモリ、ハードディスク等の磁気ディスク、CD-ROMやDVDなどの光学ディスク、オンラインストレージなどによって実現される。図6の例ではICメモリ1552やメモリカード1540がこれに該当する。オンラインストレージを含めることもできる。
ユーザ端末1500は、配信用ゲームクライアントプログラム502(図9参照)をダウンロードして、端末記憶部500にゲームクライアントプログラム504として記憶する。ゲームクライアントプログラム504は、オンラインゲームを実現する技術手法に応じて専用のクライアントプログラムであっても良いし、ウェブブラウザプログラム及びインタラクティブな画像表示を実現するプラグインなどにより構成するとしても良い。そして、ユーザ端末1500は、ゲームクライアントプログラム504を実行することで、端末処理部200にゲームクライアント制御部270としての機能を実現する。
また、本実施形態の端末記憶部500には、ログイン手続きに伴ってユーザが入力したユーザアカウント(プレーヤアカウント)672と、サーバシステム1100から取得した使用装置アクセス情報674及びプレイ媒体残数676と、現在日時900と、が記憶される。勿論、これら以外のデータも適宜記憶させることもできる。
次に、本実施形態における遠隔操作システム1000の動作について説明する。
図13は、サーバシステム1100、景品獲得装置1200、ユーザ端末1500におけるそれぞれの処理の流れを説明するためのフローチャートである。
ユーザ端末1500とサーバシステム1100は、ユーザ2のログインに係る処理をする(ステップS2、ステップS4)。そして、サーバシステム1100は、ログインを認証すると、獲得可能な景品の情報提供をする(ステップS6)。具体的には、景品獲得装置登録データ510(図9参照)を参照して、景品設定データ513から実景品種類、景品種類表示画像などを読み出し、それらをユーザ端末1500へ送信する。
ユーザ端末1500は、それらの情報を受信して希望景品選択画面W3を表示させる(ステップS8)。そして、当該選択画面での選択結果情報をサーバシステム1100へ送信する(ステップS10)。
サーバシステム1100は、選択された希望景品に対応する代用景品6を配置している景品獲得装置1200であって、且つその時の使用状況が「待機中」である景品獲得装置1200の情報をユーザ端末1500へ提供する(ステップS12)。
ユーザ端末1500は、その情報を受信して、使用装置選択画面W4を表示させ(ステップS14)、当該選択画面での選択結果をサーバシステム1100へ送信する(ステップS16)。
サーバシステムは、選択された使用装置のアクセス情報512と、当該ユーザのプレイ媒体残数とを、ユーザ端末1500へ送信する(ステップS18)。
ユーザ端末1500は、アクセス情報512を受信するとこれを記憶し、当該情報を用いて使用装置である景品獲得装置1200へアクセスする(ステップS30)。
景品獲得装置1200は、アクセス認証を行って(ステップS32)、自機の装置IDとともに所定の使用開始通知をサーバシステム1100へ送信する(ステップS34)。サーバシステム1100は、当該通知を受信すると、送信元である景品獲得装置1200の使用状況の登録を変更する(ステップS36)。
景品獲得装置1200は、アクセス認証が完了したならば、ゲーム管理制御を開始する(ステップS40)。一方で、ユーザ端末1500は、アクセス認証が完了したならば、遠隔操作端末制御を開始する(ステップS42)。これにより、ユーザ端末1500は、使用装置である景品獲得装置1200の遠隔操作端末として機能し、当該景品獲得装置1200は遠隔操作に応答して作動するようになる。
図14~図15は、景品獲得装置1200のゲーム管理制御の流れを説明するためのフローチャートである。
ゲーム管理制御において、景品獲得装置1200は、先ずプレイ開始時の代用景品6の配置状況を記憶する(ステップS60)。具体的には、第1ビデオカメラ1240f及び第2ビデオカメラ1240sの撮影画像を画像認識処理して、代用景品6(6a,6b)それぞれの種類と景品配置領域4における位置座標を判定して記憶する。
次に、景品獲得装置1200は、爪部1232の開閉力に係る制御パラメータ値を、ユーザ操作シーケンス用の第1の値に変更し(ステップS62)、景品獲得プレイを開始する(ステップS64)。景品獲得装置1200は、移動操作受付制限時間716(図11参照)の計時を開始し、当該制限時間の残時間長と、第1ビデオカメラ1240f及び第2ビデオカメラ1240sの撮影画像と、を所定周期でユーザ端末1500へ送信する制御を開始する。ユーザ端末1500は、遠隔操作画面W5にて、受信した残時間長を残時間表示34で表示し、受信した撮影画像をモニター画像20として表示する(図7参照)。
遠隔操作画面W5にて移動操作アイコン35への操作入力がなされると、ユーザ端末1500は、操作されたアイコンに応じた移動操作信号を景品獲得装置1200へ送信する。
景品獲得装置1200は、遠隔操作を受け付ける残時間が「0」になっていない状況で(ステップS70のYES)、移動操作信号を受信すると移動操作を検出したと判断し(ステップS72のYES)、クレーン部1220を受信した移動操作信号に応じて移動動作制御する(ステップS74)。つまり、ステップS70~ステップS74が「ユーザ操作シーケンス」に該当する。
また、遠隔操作画面W5にて自動シーケンス開始操作アイコン36への操作入力がなされると、ユーザ端末1500は、自動シーケンス開始の遠隔操作信号を景品獲得装置1200へ送信する。
景品獲得装置1200は、遠隔操作を受け付ける残時間が「0」になった場合(ステップS70のNO)、或いは、自動シーケンス開始操作信号を受信すると(ステップS80のYES)、自動シーケンスを実行する(ステップS82~ステップS90)。すなわち、景品獲得装置1200は、クレーン部1220の昇降軸部1222を動作制御して把持部1230を移動先の位置で降下させる降下動作制御を行い(ステップS82)、開閉用モータ1233を動作制御して爪部1232を閉じて代用景品6を掴む掴み動作制御を行う(ステップS84)。
図16は、クレーン部1220の移動動作・降下動作・掴み動作を説明するための図である。景品獲得プレイが実行されていない待機状態では、クレーン部1220は所定のホームポジションP0にある。ホームポジションP0は、景品停留部14の停留時の所定位置Ptの上方に設定されている。
ユーザ操作シーケンスの移動動作によって、クレーン部1220は、プレイ空間1202内を前後左右にスライド移動する(図16中の黒色の太い矢印)。そして、自動シーケンスが開始されると降下動作によって把持部1230が降下し(図16中の破線の下向き矢印)、掴み動作で爪部1232が閉じる(図16中の弧状の矢印)。クレーン部1220の移動位置が適当であれば、閉じた爪部1232で代用景品6(図16の代用景品6a)を掴むことができる。
図14に戻って、景品獲得装置1200は、自動シーケンスの続きとして、次に爪部1232を閉じたまま昇降軸部1222を作動させて把持部1230を持ち上げる持ち上げ動作制御を行う(ステップS86)。次いで、2次元直動機構部1221を駆動させて把持部1230を景品獲得領域10の上方に定められた所定の解放位置Prに向けて運搬する運搬動作制御を行う(ステップS88)。続いて、爪部1232を開いて、解放位置Prから景品獲得領域10に爪部1232で掴んでいる代用景品6を落下させる解放動作を行う(ステップS90)。
図17は、クレーン部1220の持ち上げ動作・運搬動作・解放動作を説明するための図である。クレーン部1220は、持ち上げ動作で真っ直ぐ上昇し、運搬動作で景品獲得領域10の上方へ移動して把持部1230が解放位置Prへ降下する。なお、この解放位置Prへの降下動作は省略することとしてもよい。そして、解放動作によって、爪部1232が開く。上手く代用景品6を掴めていれば、代用景品6は掴まれていた状態から解放されて景品獲得領域10へ落下する。
図18は、代用景品6が解放されてから停留されるまでの動きの例を説明するための図である。景品獲得領域10へ落下した代用景品6は、景品停留部14に当たり、バウンドしながらも傾斜面15によって誘導され、景品停留部14の底にある所定位置Ptに案内される。そして、代用景品6が所定位置Ptに至ると検出部16が停留したことを検出する。
図15に移って、景品獲得装置1200は、代用景品6が景品停留部14に停留したことを検出すると(ステップS100)、第1ビデオカメラ1240fと第2ビデオカメラ1240sの一方又は両方の撮影画像のうち、景品獲得領域10内に該当する所定領域の画像部分を、景品種類判定辞書データ534(図11参照)に基づいて画像認識して、景品停留部14に停留している代用景品6の種類を判定し、当該種類の景品種別獲得成功回数712を「1」加算して(ステップS102)、当該代用景品6の実景品7のプレーヤへの配送を依頼する処理を行う(ステップS104)。すなわち、サーバシステム1100へ所定の配送リクエストを送信する。
次に、景品獲得装置1200は、ユーザ端末1500へ抑制信号を送信する(ステップS106)。ユーザ端末1500は、抑制信号を受信すると、遠隔操作端末制御の1つとして、モニター画像20の表示抑制を行う(ステップS108)。
図19は、モニター画像20が表示抑制された遠隔操作画面W6の例を示す図である。
図19の例は、モニター画像20の上に遮蔽画像21を重ね表示して、本来のモニター画像20の様子がほとんど見えない様にしている。遮蔽画像21の内容は適宜設定可能である。遮蔽画像21は複数種類表示してもよい。遮蔽画像21は、静止画でもよいし動画でもよい。何らかのユーザ向けの通知内容を表示したり、獲得した代用景品6の実景品7を用いた内容とすると好適である。リプレイ映像でもよい。
遮蔽画像21を重ね表示する代わりに、モニター画像20の表示範囲の一部又は全部にモザイクやぼかしなどの画像処理を施すことで、表示抑制を実現してもよい。
図15に戻って、ユーザ端末1500においてモニター画像20の表示抑制が行われている間に、景品獲得装置1200は、景品停留部14にて停留している(獲得したとみなされた)代用景品6の種類を判定する(ステップS110)。
そして、判定した種類に対応する景品種別目標候補位置設定データ532(図11参照)を参照して、プレイ開始時配置情報718において、当該代用景品6が当初配置されていた位置とは異なる位置に該当する目標候補位置8の中から、何れかを再配置する目標位置として選択する(ステップS112)。
具体的には、景品種別目標候補位置設定データ532では、目標候補位置8の座標がリストとして格納されているので、リストの順番において、プレイ開始時配置情報718が示す代用景品6の当初配置されていた位置の次にあたる目標候補位置8を選択するとしてもよい。勿論、ランダムに選択してもよい。他種の代用景品6の配置位置からできるだけ離れた目標候補位置8を選択するとしてもよい。
そして、目標位置が決まったならば、景品獲得装置1200は、開閉力制御パラメータ値708を自動再配置用の値(ユーザ操作シーケンス時よりも強い開閉力、例えば最大値)に変更してから(ステップS114)、自動再配置制御を実行して、停留されている代用景品6を目標位置へ再配置する(ステップS116)。
具体的には、図20に示すように、景品獲得装置1200は、自動再配置制御として、(1)クレーン部1220の把持部1230を停留されている代用景品6を掴める位置まで降下させる降下動作と、(2)爪部1232を掴む掴み動作とを行う。続けて、(3)把持部1230を上昇させる持ち上げ動作と、(4)所定位置Ptの上方から目標位置(目標候補位置8(8b))の上方へ把持部1230を移動させる移動動作と、(5)代用景品6が景品配置領域4に載置される適当な高さまで把持部1230を降下させる降下動作と、(6)爪部1232を開いて運搬してきた代用景品6を目標位置にて解放する解放動作と、を連続して行う。
図15に戻って、景品獲得装置1200は、自動再配置制御を終えたならば、景品停留部14にて停留している代用景品6が残っているかを判定する(ステップS118)。具体的には、検出部16で検出する。第1撮影部111及び第2撮影部112の撮影画像を画像認識して代用景品6が残っているか判定するとしてもよい。
そして、もし代用景品6が残っているならば(ステップS118のYES)、景品獲得装置1200は、先の自動再配置制御において、代用景品6を掴み損ねた、或いは持ち上げ動作中に落とした、などの理由で再配置に失敗したと見なし、再度、自動再配置制御を実行する(ステップS116)。
なお、より好適には、ステップS116に関連づけて、再配置の失敗をチェックする要素を追加するとよい。
具体的には、景品獲得装置1200が、自動再配置制御(ステップS116)を実行する都度に実行日時を記録する構成とする。そして、ステップS116とステップS118の間に、当該記録に基づいて所定の故障疑い条件が満たされたかを判定するステップを設ける。故障疑い条件は、適宜設定可能である。例えば、記録されている実行日時の間隔がプレイ所要時間より短く、自動再配置制御の所要時間と同じ又は当該所要時間に数分加えた時間長程度であることを示す第1の時間間隔条件とすることができる。また、第1の時間間隔条件が連続して所定回数(例えば、3回程度)連続したことを第2の時間間隔条件として、この第2の時間間隔条件を故障疑い条件とするとしてもよい。そして、肯定判定の場合には、ここから分岐して、スタッフによる故障対応処置を促す故障通知処理を実行するステップと、強制的にゲーム管理制御を終了するステップと、故障対応処置を受けるまでスリープモードに移行するステップと、を実行する。当該構成により、何らかの理由で自動再配置が失敗するような事象が続いた場合に、速やかな故障対応が可能となる。
一方、もし代用景品6が残っていなければ(ステップS118のNO)、景品獲得装置1200は、無事に再配置が行えたと見なし、クレーン部1220をホームポジションP0へ移動させ(ステップS120)、ユーザ端末1500へ抑制解除信号を送信する(ステップS122)。ユーザ端末1500は、抑制解除信号を受信すると、遠隔操作端末制御の1つとして、モニター画像20の表示抑制を解除する(ステップS124)。具体的には、図19の例では、遮蔽画像21の表示を止めることで表示抑制を解除する。
景品獲得領域10に落下した代用景品6を再配置する様子をプレーヤに示してしまった場合には、プレーヤのプレイする意欲を削ぐ可能性がある。しかし、モニター画像20の表示抑制により、自動再配置の様子や、クレーン部1220がホームポジションへ戻る様子をプレーヤにできるだけ見せなくすることができ、そうした意欲が削がれるような事態を防ぐことができる。
また、獲得成功回数の計数に着目すると、代用景品6の停留を検出した場合に限って、自動再配置制御を実行するので、実質的に自動再配置制御の前に獲得成功回数の計数を一時停止し、自動再配置制御の後に計数を再開しているのと同じ効果が得られる。従って、万一、自動再配置制御の持ち上げ動作中に代用景品6が爪部1232の掴みから抜け落ちて景品獲得領域10に落下し、検出部16で検出されてしまうことを防ぐことができる。
抑制解除信号を送信した後、或いは自動シーケンスを実行したが所定時間内に代用景品6の停留を検出できなかった場合には(ステップS100のNO)、景品獲得装置1200は、プレイ終了条件を満たすかを判定する(ステップS130)。
例えば、当該判定時に、予め決められているプレイ対価の支払1回分当たりのプレイ可能回数が所定値に達している場合、プレイ終了条件を満たしていると判定してもよい。或いは、ユーザ端末1500のアクセス開始からの経過時間長が占有制限時間長に達した場合にプレイ終了条件を満たしていると判定してもよい。
もし、プレイ終了条件を満たしていなければ(ステップS130のNO)、ステップS60に戻る。プレイ終了条件を満たしている場合は(ステップS130のYES)、景品獲得装置1200は、ユーザ端末1500へ所定のプレイ終了信号を送信して(ステップS132)、ゲーム管理制御を終了する。
図13に戻って、景品獲得装置1200は、次にサーバシステム1100へ、自機の装置IDとともに所定の待機通知を送信する(ステップS150)。サーバシステム1100は、これを受信し、送信元の景品獲得装置1200の使用状況登録データ602を変更する(ステップS152)。
以上、本実施形態によれば、景品獲得領域10に移動された代用景品6は、従来の景品獲得装置のように景品取出口に払い出されるのではなく、景品獲得領域10内の所定位置Ptへ自重による転動で自然に誘導される。よって、自動再配置制御の掴み動作の際、停留している代用景品6を確実に掴み易くなる。そして、停留されていた代用景品6(獲得したと見なされる代用景品6)は、自動再配置制御により景品配置領域4に自動的に再配置される。よって、従来、スタッフが行っていた、景品取出口から景品配置領域へ景品を戻す手作業を省略することができる。
しかも、手作業よりも機械的な自動処理となる。そのため、当該景品獲得装置が再びプレイ可能な状態に戻す所要時間が短くなり、プレーヤを待たせる時間が短くなる。プレーヤにとっても、スタッフにとっても、運営者にとってもメリットの高い景品獲得装置を実現できる。
また、代用景品6を転動体とし、景品停留部14を、所定位置Ptが底部となる傾斜面15を有するすり鉢形状とすることで、景品停留部14を簡単で安価な構成で実現できる。しかも、代用景品6の誘導に動力を必要としない。
また、代用景品6を持ち上げる持ち上げ動作を行う位置までユーザ2がクレーン部1220を移動操作するユーザ操作シーケンスと、その後の持ち上げ動作・運搬動作・解放動作を一連に行う自動シーケンスと、に続けて自動制御を行う構成である。プレーヤが行う操作は、従来同様のユーザ操作シーケンスである。そのため、従来の景品獲得装置を、本実施形態を適用した景品獲得装置に置き換えても、プレーヤに対して何らの面倒・負担を掛けることがなく、その上、運営現場の省力化を実現できる。
また、爪部1232の開閉力の制御パラメータ値は、自動シーケンスの持ち上げ動作において使用する制御パラメータ値と、自動再配置制御において使用する制御パラメータ値とで異なる。持ち上げ動作における制御パラメータ値を、ゲーム性が豊かになるように適切に設定しつつも、自動再配置の時には確実に代用景品6を掴めるような開閉力に設定することができる。
〔第2実施形態〕
次に、第2実施形態について説明する。
第1実施形態では、ユーザ端末1500が景品獲得装置1200と通信接続して遠隔操作する構成であったが、第2実施形態では、サーバシステム1100がユーザ端末1500と景品獲得装置1200との間に介在して両者の通信を中継する。言い換えると、サーバシステム1100がユーザ端末1500に景品獲得装置1200を遠隔操作させるインターフェースを提供する。
図21は、第2実施形態のサーバシステム1100Bの機能構成例を示す図である。サーバシステム1100Bは、ユーザ管理部202と、オンラインショッピング管理部204と、インターフェース提供部207と、配送管理部208と、を有する。
インターフェース提供部207は、ユーザ端末1500から遠隔操作信号を受信して、これを使用装置として選択された景品獲得装置1200へ転送送信する制御を行う。また、インターフェース提供部207は、使用装置の景品獲得装置1200から第1ビデオカメラ1240f・第2ビデオカメラ1240sの撮影画像の提供を受け、これをユーザ端末1500へ送信する制御を行う。謂わば、インターフェース提供部207は、中継制御部である。
第2実施形態のサーバ記憶部500sは、サーバプログラム501Bを記憶する。
サーバプログラム501Bは、サーバ処理部200sに、ユーザ管理部202、オンラインショッピング管理部204、インターフェース提供部207、配送管理部208、としての機能を実現させる。
図22は、第2実施形態におけるサーバシステム1100、景品獲得装置1200、ユーザ端末1500におけるそれぞれの処理の流れを説明するためのフローチャートである。
基本的には第1実施形態と同様であるが、ユーザ端末1500が使用装置とされる景品獲得装置1200のアクセス情報を取得し、これを用いて景品獲得装置1200へアクセスする段取り(ステップS18、ステップS30、ステップS32;図13参照)が省略されている。また、景品獲得装置1200がサーバシステム1100へ使用状況を通知する処理(ステップS34、ステップS150)も省略されている。
代わりに、サーバシステム1100Bは、インターフェース提供処理を実行して(ステップS38)、遠隔操作信号及び第1ビデオカメラ1240f・第2ビデオカメラ1240sの撮影画像の中継処理を行う。
第2実施形態の景品獲得装置1200は、第1実施形態と同様にゲーム管理制御(を実行する(ステップS40;図14~図15参照)。但し、各種情報の送受信の相手は、ユーザ端末1500ではなくサーバシステム1100Bと読み替える。
本実施形態でも、第1実施形態と同様の作用効果が得られる。
[第3実施形態]
次に、第3実施形態について説明する。
第1実施形態では、景品獲得装置1200の制御基板1250が、ユーザ端末1500からの遠隔操作信号に応じて自機を動作制御する構成としたが、第3実施形態では、サーバシステム1100がユーザ端末1500からの遠隔操作信号に応じて景品獲得装置1200の動作をオンライン制御する。すなわち、サーバシステム1100が第1実施形態における制御基板1250としての機能を担う。なお、本実施形態についての説明では、第1実施形態と同様の構成要素には同じ符号を付与して重複する説明を省略し、主に第1実施形態との差異について述べることとする。
本実施形態においても遠隔操作システム1000(図1参照)のハードウェアとしての構成は、第1実施形態のそれと同様である。
図23は、本実施形態における景品獲得装置1200Cの機能構成例を示す図である。
景品獲得装置1200Cの獲得装置処理部200kは、撮影画像信号提供制御部226と、オンライン制御受付部227と、獲得検知信号送信制御部228と、を有する。
撮影画像信号提供制御部226は、第1撮影部111及び第2撮影部112の撮影画像信号を、本実施形態のサーバシステム1100へ周期的に送信する制御を行う。
オンライン制御受付部227は、本実施形態のサーバシステム1100が発するオンライン制御信号を受信して、受信したオンライン制御信号に応じた駆動信号を景品移動部140へ出力する。オンライン制御信号が、そのまま駆動信号として機能する場合には、そのまま景品移動部140へ中継出力するとしてもよい。
獲得検知信号送信制御部228は、獲得検知部116の検知信号を本実施形態のサーバシステム1100へ送信する制御を行う。
これらの機能部は、獲得装置処理部200kが制御プログラム503Cを実行することで実装される。
図24は、本実施形態のサーバシステム1100Cの機能構成例を示す図である。
サーバシステム1100Cのサーバ処理部200sは、ゲーム管理部210Cを有する。
ゲーム管理部210Cは、基本的には第1実施形態のゲーム管理部210と同様であるが、景品獲得装置1200の動作をオンライン制御する、いわば景品獲得装置オンライン制御部であり、第1実施形態における制御基板1250が担っていた各種制御を実行する。
具体的には、ゲーム管理部210Cは、撮影画像信号送信制御部212Cを有する。
撮影画像信号送信制御部212Cは、景品獲得装置1200Cが送信する第1撮影部111及び第2撮影部112の撮影画像信号を、ユーザ端末1500へ中継送信する。
図25は、本実施形態のサーバ記憶部500sが記憶するプログラムやデータの例を示す図である。サーバプログラム501Cをサーバ処理部200sで実行することにより、ユーザ管理部202、オンラインショッピング管理部204、配送管理部208、ゲーム管理部210C、としての機能を実現させる。
ユーザ端末1500の機能構成は、第1実施形態のそれと同様である。
図26は、本実施形態におけるユーザ端末1500とサーバシステム1100Cの処理の流れを説明するためのフローチャートである。
基本的には第1実施形態と同様であるが、ユーザ端末1500が、使用装置とされる景品獲得装置1200のアクセス情報を取得し、これを用いて景品獲得装置1200へアクセスする段取り(ステップS18、ステップS30、ステップS32;図13参照)が省略されている。また、景品獲得装置1200がサーバシステム1100へ使用状況を通知する処理(ステップS34、ステップS150)も省略されている。
但し、サーバシステム1100Cが、第1実施形態における制御基板1250としての制御機能を担い、第1実施形態において景品獲得装置1200が実行していたゲーム管理制御を実行する(ステップS40)。
本実施形態でも、第1実施形態と同様の作用効果が得られる。加えて、サーバシステム1100Cが、各景品獲得装置1200Cの制御基板1250の一部であるかのように、第1実施形態における制御基板1250としての制御機能を担うので、景品獲得プレイに係る制御に追加や変更を行う場合、サーバプログラム501Cを変更すればよく、全ての景品獲得装置1200Cの制御基板1250の交換を行う必要がないので、低コスト且つ短時間に景品獲得プレイをバージョンアップできる。
〔変形例〕
以上、本発明を適用した実施形態の例について説明したが、本発明を適用可能な形態は上記形態に限定されるものではなく適宜構成要素の追加・省略・変更を施すことができる。
例えば上記実施形態では、クレーン部1220の爪部1232の本数を3本としたがこれに限らない。爪部1232は2本でも良いし、4本以上であってもよい。また、爪部1232は、先端にゴムを設けたタイプとしてもよいし、ショベルの様な爪形状のタイプとしてもよい。
また、代用景品6を移動させる景品移動部として、爪部1232を有するクレーン部1220を例示したがこれ限らない。例えば、代用景品6を掬いあげるスコップやショベル、などを採用してもよい。その場合、代用景品6と景品移動部との係合のあり方を「掴み」「把持」から「すくい上げ」に読み替えれば、同様に適用できる。
また、上記実施形態では、代用景品6の種類判定の方法として画像認識による例を示したがこれに限らない。例えば、RFID(radio frequency identifier)を用いるとしてもよい。すなわち、代用景品6に、当該代用景品6の種別に紐付けられた固有の情報を記憶した非接触タグ(RFタグ;ICタグ)を内蔵し、景品停留部14に設けたタグリーダで、景品停留部14に入った代用景品6の非接触タグを読んで種類を判定するとしてもよい。RFIDの形式は問わない。非接触タグに記憶されている情報は、システム運用者が適宜決定し、所定の書込装置で非接触タグに書き込むとともに、当該情報と代用景品6の種類とを対応付けたリストデータを作成して、獲得装置記憶部500kに記憶しておくものとする。