JP2022110180A - 音による速度計 - Google Patents

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Abstract

Figure 2022110180000001
【課題】走行する車両の加速度の加速レベルを示す音源または楽曲を有する音を出力して、前記車両の運転者の聴覚を介して加速度情報を提供する。
【解決手段】車両が走行する速度範囲を異なる音源や楽曲に分担させて出力することで、聴覚により走行速度を運転者に把握させる。ここで用いる音源や楽曲に車両の加速度の情報を付加して、速度範囲の区別の容易化や、速度範囲の変化に伴う楽曲の不自然さの解消や、定速走行時に求められる最小限の楽曲の出力や、運転者が体感として感じる加速度感との一体感を与える機能を持つ聴覚利用の速度計である。
【選択図】図6

Description

本発明は車両の走行速度に関連する情報を音響により運転者に提示する速度計に関するものである。
車両の速度は速度計で視覚的に提示することが一般的である。そのため、運転者は車両が発生するエンジン音や通り過ぎる風景の様子から車両の速度を推定し、たまに速度計を見てその速度を確認している。しかし、速度計を見る動作は前方の確認を中断するため前方不注意が生じる。このため、速度計を確認する頻度を少なくする傾向があり、不注意による制限速度の超過を起こしやすい。更に、近年の電気自動車等はエンジン音が無い場合や有っても走行速度と無関係な場合がしばしばある。このためエンジン音などの聴覚的な情報による速度の推定が出来にくい状況が多くなっている。
特開2019-137378号公報 特開2020-66253号公報
走行速度をエンジン音の変化からある程度把握するする習慣があった運転者にとっては、自動車の電気走行にともなう静粛化で聴覚による速度の推測が困難になり、気がつくと思わぬ制限速度違反を起こしていることがある。これは速度計が目視確認を必要としているため細目に速度確認をしにくいためである。他方、速度確認を頻繁に実行すると前方不注意が増え、事故を起こす可能性が増える問題がある。
車両の速度確認方法として、車両の速度を一定の速度の範囲(以下、「速度範囲」とする)で区切り、速度範囲ごとに異なる音源や楽曲(以下、音源と楽曲を総称して「音色」とする)を割当て、速度範囲に対応した楽曲等を車内に音響として出力することで、運転者が走行中の車両の速度がどの速度範囲の中で走行しているか聴覚で把握できるようにする。更に、車両は走行にともない加速と減速を繰返すが、加速の際には加速度が正の値となり、減速時の際には加速度が負の値になる。この加速度の正と負の区別や加速度の正と負の大きさ(以下、両者を総称して「加速レベル」と称することとし、負の加速度の場合に負の値が大きくなれば加速レベルは大きいと言うことにする)を楽曲等の使いわけにより各速度範囲内での加速度情報を示して、速度の推移を聴覚で把握できるようにする。 この楽曲等の使いわけは言わば、文字で示す単語には「音」と「意味」の2種類があるように、楽譜やMIDデータなどで表すことのできる楽曲等の音を使い分けて、「意味」に相当する「速度」や「加速度の情報」を付与して、速度計を目視してないにもかかわらず、おおよその車両の速度とその推移を聴覚で把握可能にする。
走行する車両の加速度の加速レベルを示す音源または楽曲を有する音を出力して、前記車両の運転者の聴覚を介して加速度情報を提供する機能を備えることで、次の効果があり、更に課題の解決が図れる。
同じ速度範囲の中で出力する楽曲に加速度のレベルを示す情報を付加できる。 これにより、走行速度が変わり速度範囲が変化した際に、単純にその変化を単純な音源や楽曲の変化として車内に出力する音による速度計では、その境で楽曲等に不連続性が生じて不自然で違和感のある楽曲を出力してしまう問題がある。この問題は特に2つの速度範囲の境界近くの速度で車両が走行すると、速度がその境界を行きつ、戻りつするため、楽曲等の不連続性が繰返され不快な出力となるが、これ等の問題を解決できる。
更に、各速度範囲で加速レベルなどの加速情報を付与していない楽曲の出力では、次の速度範囲に移る時期が予測できないため、楽曲の変化が突如として起こり、その変化が速い側の速度範囲に移った楽曲なのか、それとも遅い側の速度範囲に移った楽曲なのか分からなくなる問題がある。これに対して本発明であれば、加速レベルが分かるため次の速度範囲に移るおおよその時期が予測でき、更に速度範囲の変化が加速中でれば速い側の速度範囲に移ったと判断でき、減速中であれば遅い側の速度範囲に移ったことを容易に判断できる。
走行する車両の加速度の正と負の区別を示す音源または楽曲を有する音を出力して、前記車両の運転者の聴覚を介して加速度情報を提供する機能を備えることで次の効果がある。
楽曲に加速度の正と負の情報が付加できるため、加速と減速を区別した運転状況の変化を運転者は容易に理解することができるようになる。更に、定速走行の状況から加速あるいは減速するとそれに伴う楽曲の変化から、速度変化の発生を容易に判断でき、安定した速度での走行が容易になる効果がある。
更に、走行中に速度範囲が変って音源や楽曲が変化した際に、加速度が正の場合は車両が加速したことが分かるとともに、加速に伴い速度範囲が変った場合は速度範囲がより速い側の速度範囲に移ったことが容易に判断でき、加速度が負の場合は車両が減速したことが分かるとともに、減速にともない伴い速度範囲が変った場合は速度範囲がより遅い側の速度範囲に移ったことが容易に判断できるようになる。これにより、速度範囲が変わることに伴い変化する音源や楽曲の出現ルール等を理解していなくても、速度範囲の変化を誤らずに判断できるようになる効果がある。
車両の速度を速度範囲で分割し、前記各速度範囲における速度を示す音源または楽曲を有する音を出力して、前記車両の運転者の聴覚を介して速度の情報を提供する機能を備えることで次の効果がある。
同じ速度範囲内でほぼ定速走行を継続すると加速度情報だけでは速度感覚が曖昧になる問題を生じるが、同じ速度範囲内での速度のレベルを楽曲で示すことで、その問題を緩和して、運転者が速度計を目視する必要を感じる頻度を減少させる効果がある。
更に、同じ速度範囲内での速度の高低が楽曲に示されている。これにより、加速度の変動が小刻みに変化しながら速度範囲が変化して楽曲等が変化する場合に、単純な楽曲では速度範囲の変化が高速側に移ったことによるのか、低速側の速度範囲に移ったことによる楽曲の変化か曖昧になることがしばしばある。これに対して、本発明では速度範囲の高速側での走行時に速度範囲の変化があれば、その変化はより速い側の速度範囲に移ったと判断でき、速度範囲の低速側での走行時であれば、その変化はより遅い側の速度範囲に移ったと容易に判断できる効果がある。
走行する車両の加速度の正と負の区別と前記加速度の加速レベルと前記車両の各速度範囲における速度のいずれか2つ以上を同一の楽曲として出力する機能を備えることで、短い楽曲で車両の速度や加速度の情報を示し、それを出力可能になる。これいより、従来の速度計による速度把握は速度変動をともなう車両の速度を瞬間的に速度計を目視して行い、それ以外は感に頼る速度把握であったが、本発明はこれとは異なりより細かい時間単位で速度変動を聴覚を介して把握できるようになり、感に頼る速度推察の時間帯を減らすことができる。
車両の運転者が体感として感じる加速度の感覚に連携して、加速レベルを示す音源または楽曲を有する音を出力する音による速度計を車両が備えることで、運転者に運転の心地よさや場合によると危機感を体感単独の場合に比べてより強く与えることができる効果がある。更に、車両の動きと音の一体感を与えることが可能となり、緊急時などの必要時に運転に集中力を与えることができる効果が期待でき、更に出力する楽曲等は速度計としての役割の一部を果たす効果がある。
車両の装置の配置図である。(実施例全般に共通) 速度範囲と描画線の関係の図である。(実施例1)(実施例2)(実施例3) 車両の加速度と出力周波数及び楽曲種の関係の図である。(実施例2)(実施例7) 車両の速度と加速度および楽曲種の関係の例を示す図である。(実施例3) 実施例のフローチャートの図である。(実施例6) 車両の加速度と音源の出力強度の関係を示す図である。(実施例9)
車両の走行速度を確認する通常の速度計とは別に、一定のルールで区切った速度範囲に対応して音源や楽曲を割当てて、各速度範囲に合わせた音源や楽曲を繰返して車内に出力させ、更に車両の走行にともなう速度や加速度の情報を音階やリズムや周期等により聴覚を介して認識可能として、運転者が走行する車両の速度や加速度を判断可能とする機能を持つ速度計を車両に付加する。
単純な例としては、車内で出力する繰返し音を、時速0(ゼロ)Km~10Km(以下、速度の単位をKm/hとする)までの速度範囲はピアノによる楽曲の繰返し音、次の10Km/h~20Km/hまでの速度範囲はバイオリンの繰返し音、次の20Km/h~30Km/hまでの速度範囲はフルートの繰返し音などとし、運転者はそれぞれの楽器の音で、現在の車両の速度に対応する速度範囲を認識する。
この方法による速度範囲の提示では、出力する音源や楽曲の変化から速度範囲が変ったことは理解できる。しかし、走行中にしばしば速い側の速度範囲に変わったのか、逆に遅い側の速度範囲に変わったのか分からなくなる場合がある。こうした迷いを生じないためには、各速度範囲に割当てた音源や楽曲等の種類や速度範囲に合わせて出現する楽曲等の順序を十分に理解していなければならなく、常に的確な判断をするには慣れを必要とする。これでは初心者には使い勝手が悪く、十分な機能とは言えない。
この問題は車両が加速中に次の速度範囲に変わったのか、減速中に次の速度範囲に変わったかを理解できれば容易に判定できるようになる。そのため、本発明では出力する楽曲等に加速度の正と負および加速レベルが分かる加速度情報を付与して解決を図った。
更に、車両がほぼ一定の速度で走行している際に、どの速度範囲で走行中であるかは音源や楽曲種で容易に判断できるが、小刻みに速度が変動する車両の走行では同じ速度範囲の低速側なのか高速側なのか、それともそれ等の中間なのか判断ができると速度計の役割を更に高める。その区別を楽曲に組み入れることで、各速度範囲内での走行がおおよその速度として低速側であるか、中速であるか、高速側あるかなど(これ等を以下、段階的速度とする)を楽曲として示すことで推定可能とした。
更に、加速度の正と負、加速度レベル、段階的速度の各情報を1つの楽曲に組入れて、短時間に繰返して出力することで変動する車両の速度と加速度の情報を聴覚を介して運転者に提示可能とした。
図1は本発明を実施する車両の装置の概要を示す配置図である。この概略を説明すると、電気モータやエンジンなどからなる駆動部1が変速機2を介して一対の車輪3を駆動する。駆動部1は電気やガソリンなどを蓄積したエネルギー源9からのエネルギーをエネルギー制御部8の制御の下で供給し車輪3を回転する。
この車両は自動車のアクセルや電車の主幹制御器に相当する速度設定値入力部7で速度を制御して走行して、方向制御はハンドル17で行う。ここまでの説明は多少の省略があるが車両の一般的な走行制御の形態である。
車両には他に道路上の制限速度等の標識を認識する標識認識部4や車両の速度検出部5やGPS(グローバル・ポジショニング・システム)情報の検出及び処理部6が各々適切な箇所に設置してある。これらの各部が発生するデータ等は次に説明する制御部10に送られる。
制御部10では音源・楽譜等の記憶部12からのデータ読取を行うとともに、必要なデータの演算等の処理を行い、表示部11がそれに必要な情報のマン・マシンインタフェースを司る。更に記憶部12のデータを具体的な信号とする信号発生部13を制御して楽器や声等信号を発生させるとともに音量を指示する。ここで、記憶部12での音楽情報は音声圧縮情報MP3や歌詞や楽譜やMIDIのような音楽情報であることもある。楽器等信号発生部13で生成した楽曲データはD/Aコンバータ14を介してデジタル信号をアナログ信号に変換し、更にアンプ部15で増幅してスピーカ16から車内に出力する。
本発明では制御部10の処理を中心に説明を行うが、制御部10は必要な音源や楽曲を音源・楽譜等記憶部12に指示して楽曲・声等信号発生部13からデータを出力させ、そのデータをD/Aコンバータでアナログ信号変換し、更にアンプ部15で増幅してその音響出力をスピーカからする。この過程を略して以下「出力」と称することにする。
本発明では車両の走行速度を一定の単位で区切った範囲を「速度範囲」と称することにするが、走行中は速度範囲ごとに異なる音源または楽曲を繰返し車内に出力して、同じ音源や楽曲が続く限り、運転者は同じ速度範囲内で車両が走行していることが判断できる速度計を基本にしている。更に車両が加速や減速をすると別の速度範囲に速度が移り、それに伴い音源または楽曲が変わり、運転者は速度範囲が変化したことが判断できる。このようにして、運転者は速度計を目視しなくても、聴覚によりおおよその走行速度を知ることが可能になる。
この方法では車両の速度変化にともなって別の速度範囲に速度が移ったことが分かっても、より速い速度の速度範囲に移ったのか、それともより遅い速度の速度範囲に移ったのか判断ができなくなる問題がしばしばあることを先にも述べた。
特に、ほぼ一定の速度で走行して速度の変化が少ない際に、速度範囲が変化して音源や楽曲が変化すると、それがより速い速度の速度範囲に移ったのか、それともより遅い速度の速度範囲に移ったのか判断ができなくなる問題がしばしば起こる。
更に、ほぼ一定の速度で走行し、その速度が次の速度範囲との境界近辺を走行していると、小刻みに境界を越えたり戻ったりすることがあり、これに伴いたびたび音源や楽曲が変わることになる。こうした際には切れ切れで不連続な楽曲が継足して出力する事になり、場合によると運転者に不快を与える出力となる問題などがある。
本発明はこれ等の課題を解決しているが、その前提となる速度範囲をまず図を用いて説明する。
図2は速度範囲と以後の図の描画の関係を示す図であり、横軸は車両の走行速度であり、速度0(ゼロ)から始まり、速度0~S1は速度範囲20、速度S1~S2は速度範囲21、速度S2~S3は速度範囲22、速度S3~S4は速度範囲23としてある。図2では各速度範囲を両矢印で示してあり、各両矢印の線種は、速度範囲20が実線、速度範囲21が破線、速度範囲22が一点鎖線、速度範囲23が点線である。この両矢印の線種は図4の(4-3図)の説明で後ほど使用するため、ここに記した。
これ等の各速度範囲では特定の音源や楽曲を出力するようにしている。例えば、速度範囲20はピアノの音、速度範囲21はバイオリンの音、速度範囲22はフルートの音、速度範囲23はギターの音、などとして、楽曲の音色が変わることにより、車両の走行速度が別の速度範囲に変わったことが判断できる。言い換えると、車両の大まかな速度が音色により区別できるようにしている。ちなみに、この異なる音色で分けた速度範囲ごとの出力で運転者が走行する車両の速度を理解する音による速度計は(特許文献)で示した特許等で公知である。
本発明は音色で分けた速度範囲による速度の提示方法に加えて、車両の加速にともなう正の加速度と車両の減速にともなう負の加速度の区別を音色に持たせ、更に加速度の大きさを示す加速レベルを更に音色に持たせることで、速度範囲の変化に伴う音色の変化が、加速に伴う変化であるか、減速に伴う変化であるかを運転者に分かるようにして、これまでの速度範囲から車両がより高速側の速度範囲に入ったのか、それともより低速側の速度範囲に入ったのかを容易に判断可能にしている。
この加速度の正と負の区別や加速レベルの情報等を音色へ付加する方法や速度の情報の付加方法については後半で詳しく説明する。
それに先立ち車両の加速度の算出方法について説明をする。加速度は車両の速度を微分して得られる値であるが、本発明では単純に時間T1における速度S1が時間T2における速度S2に変化した時に、それ等の速度の差(S2-S1)を時間の差(T2-T1)で除した値を本発明ではみなしの加速度A=(S2-S1)/(T2-T1)とすることにし、これも加速度に含めることにする。ちなみに、微分による加速度は上記の時間差(T2-T1)を限りなくゼロに近づけた時の値(S2-S1)/(T2-T1)である。
次に、車両の加速度の情報を楽曲に付加する方法の例を図3のグラフを用いて説明する。
図3は車両の加速度と出力周波数及び楽曲種の関係を示す図であり、横軸が車両の加速度で、加速度0(ゼロ)を中心に加速度-A3、-A2、-A1、0、A1、A2、A3を示してあり、正と負の値がある。ここで、各値は-A3<-A2<-A1<0(ゼロ)<A1<A2<A3の大きさの順であるが、-A3から-A1は負の加速度であり、これ等の比較表現として例えば-A3は-A1に比べて負の値が(大きい)と表現することにする。
縦軸の左側には基準周波数f0を中心にして出力周波数が-f3、-f2、-f1、f0、f1、f2、f3で示してある。ここで、出力周波数の中の-f3、-f2、-f1は周波数が基準周波数f0に比べて低い周波数であることを示しているだけで、全て正の値である。ちなみに、各値は0(ゼロ)<-f3<-f2<-f1<f0<f1<f2<f3の大きさの順である。
図3のデータは図内に実線で示してあり、右側の縦軸には楽曲種(31,32,33,34,35)の範囲を示してあり、それぞれの範囲を明確にするために点線で補助線を示した。なお、加速度0(ゼロ)に対応する基準周波数f0の補助線は他の周波数の補助線と区別するため一点鎖線とした。
ここで、加速度を出力周波数に変換したのは、加速度は負の値が存在するため、これ等を全て正の値に変換することで、加速度を楽曲種に変換する説明が複雑化するのを防ぐ役割を果たしている。そのための補助手段として周波数に変換しているのであり、周波数への変換は省略して加速度を楽曲種に直接変換するのでも差支えない。
なお、楽曲種とは楽曲の種類の事であり、同じ楽曲種の出力する周波数範囲を左側の縦軸に両矢印で示した。
この図3を用いて、簡単な加速度の正と負および加速レベルを楽曲で示す方法を説明する。なお、出力する楽曲種の説明を分かりやすくするために当面は具体的な音階で説明するが、これは単なる例である。
車両が一定速度で走行している場合、加速度はゼロであり、この時の出力周波数は基準周波数の音(以下、「基準音」とする)と同じにすることとし、具体例としては例えばピアノの「ド4」 (262Hz)の音である。これを用いた楽曲の具体例としては、例えは八部音符の「ド」、次に四分音符の「ド」、次は全休符、の順序で出力し、これを繰返す楽曲とする。
ここで最初の八部音符の「ド」は基準音であり、次の四分音符の「ド」は加速度ゼロを表す音(以下、加速度に対応した音を単に「シグナル音」とする)である。ここで基準音の八部音符の「ド」はシグナル音との音階の差を比較により理解するために設けた音であり、この例では繰返す楽曲の先頭に必ず出力させている。これは音楽の分野で言う相対音感の利用である。
加速度が上昇して0(ゼロ)からA1までは図3の右側の縦軸に示した楽曲種33が出力される。楽曲種33は基準音の八部音符の「ド4」(262Hz)、次に四分音符の「レ4」(294Hz)、次は全休符、の順序で出力し、これを繰返す楽曲とする。この楽曲は基準音に比べてシグナル音は1音階上昇しており、この上昇音を聞く運転者は加速度が増加し、それが第1段階の加速度であることと、正の加速度であることを判断できる。この判断はある程度の音楽的な素養と慣れを必要とするが、更に判断しやすい楽曲は後述することとし、実施例の説明を容易するため当面はこの形式の楽曲種で説明する。
更に加速度が増加してA1とA2の範囲になると、出力周波数がf1からf2の範囲になり、楽曲種は32になる。楽曲種32は八分音符の「ド4」(262Hz)、次に四分音符の「ミ4」(330Hz)、次は全休符を繰返す楽曲とする。この楽曲は基準音に比べてシグナル音は2音階上昇しており、これを聞く運転者は加速度がさらに増加し、それが第2段階であることが判る。これと同様に加速度が更に上昇すると楽曲種31に変わり、八分音符の「ド4」(262Hz)、次に四分音符の「ファ4」(349Hz)、次は全休符を繰返す楽曲となり、音階の差がさらに大きくなる。これ以上の加速度の上昇も同様にすることで、運転者は楽曲を介して加速レベルを判断可能になる。
逆に、車両が減速を始めて加速度がマイナスに転じて、加速度が0(ゼロ)から‐A1の範囲になると出力周波数がf0から‐f1に対応する楽曲種34になり、更に加速度が‐A1から‐A2になると出力周波数‐f1から‐f2の範囲の楽曲種35となり、更に‐A2から‐A3になると出力周波数‐f2から‐f3の範囲の楽曲種36になる。
ここで、楽曲種34は八分音符の「ド4」(262Hz)、次に四分音符の「シ3」(247Hz)、次は全休符を繰返す楽曲である。楽曲種35は八分音符の「ド4」(262Hz)、次に四分音符の「ラ3」(220Hz)、次は全休符を繰返す楽曲であり、楽曲種36は八分音符の「ド4」(262Hz)、次に四分音符の「ソ3」(196Hz)、次は全休符を繰返す楽曲とする。
これ等の楽曲のシグナル音は基準音の「ド4」より低い音になっており、楽曲種34では1音階、楽曲種35では2音階、楽曲種36では3音階、それぞれシグナル音が下がっている。これにより、加速度が負であり、かつその加速レベルを基準音に対するシグナル音の音程差として運転者は理解可能になる。
ここで、楽曲種33と楽曲種34と加速度0(ゼロ)では加速度0(ゼロ)が重複して使用される説明になっている。これでは加速度0(ゼロ)がどの楽曲種になるか不明確になるが、実用では加速度ゼロにある程度の幅を持たせて重複を避ける必要がある。しかし、加速度0(ゼロ)に持たせた幅の積み重ねで、実際の走行では定速走行からズレを生じてしまうことがある。このため、この補正をする必要があるが、その手段については本発明の範囲外であるため、説明を省略する。
以上の説明は図2の速度範囲20で走行中の車両の中で、ピアノを音源とする加速度情報の出力として説明してきたが、他の速度範囲では例えば、速度範囲21はバイオリンの音、速度範囲22はフルートの音、速度範囲23はギターの音、などとして楽曲の音色を変えることにより、音色の変化から車両の速度が別の速度範囲に変わったことが分り、各々の速度範囲でこれまでに説明したと同様な加速度を示す楽曲を出力することになる。 これにより、出力される楽曲種から各速度範囲での加速度の正と負および加速レベルを運転者は知ることができる。
なお、速度範囲の変化にともない音色は例えばピアノからバイオリンに変わるが、加速度は連続性を持って変化するため、出力する楽曲は速度範囲の変化に影響されずに連続性を維持し続け、速度範囲の変化に伴う楽曲の中断やそれに伴う不自然や違和感などの問題がなくなる特徴がある。更に、音源が変化した際に楽曲が示す加速度が正であれば、より速い側の速度範囲の変わったと判断ができ、加速度が負を示す楽曲であれば、より遅い側の速度範囲の変わったことが容易に判断できる。これに加えて楽曲種から加速レベルが判るため、速度範囲の変化がどの程度の速度変化で生じているかを推定可能になり、速度変化の様子を速度計を目視しなくても判断できる特徴がある。なお、多くの場合は体感として感じる加速や減速の認識や外の風景の変化状況などからある程度の速度の推察は可能であるが、走行中の道路の制限速度を超えることを心配するような微妙な状況等では目視を必要としない聴覚情報による本発明による速度把握は特に有用である。
次に図4の車両の速度と加速度および楽曲種の関係の例を用いて具体的利用とその効果について説明する。
図4は(4-1図)と(4-2図)と(4-3図)の3図からなり、各図の横軸は共通の時間であり、各図をまたぐ破線や一点鎖線で示した補助線で時間の連動を表している。
(4-1図)は車両の想定した速度の時間推移であり、横軸は時間で、縦軸の左側は車両の速度で、縦軸の右側は速度範囲を示してある。この速度範囲の区切りは、速度ゼロからS1までを速度範囲20、速度S1からS2までを速度範囲21、速度S2からS3までを速度範囲22、速度S3からS4までを速度範囲23、とした。
想定した車両の速度の時間推移を(図4-1)を用いて詳しく説明すると、時間がゼロからt1までは速度ゼロから急激に速度が速くなり、これはちょうどアクセルを少しずつ踏み込んで、加速を大きくしている状態である。時間t1からt2までは直線的な加速であり、アクセルの踏み方を一定にして加速している状態である。時間t2からt3までは定速走行であり、時間t3からt4はブレーキを次第に強く踏んで、急激に減速している状態である。時間t4からt5までは再び定速走行をしている走行状態である。
また、これ等の時間t1からt5には図の下に延びる一点鎖線の補助線を付け、更に車両の速度が変化して速度範囲が変わると、その時点に破線の補助線を付けた。これ等の一点鎖線と破線は(4-2図)や(4-3図)との時間関係を明確にするために使用しており、図4の3種類の図の共通な時間情報とし使用している。
(4-2図)は速度範囲を示す図であり、四角で囲った図中には(4-1図)から延びる破線と一点鎖線の補助線が通過しており、その間に相当する速度範囲を速度範囲20、21、22、23として両矢印で示してある。これ等により、各破線の補助線の間が(4-1図)の右側の縦軸の速度範囲との関係を示している。なお、一点鎖線の補助線もこの図を通過しているが、各速度範囲内にある事だけを示しており、ここで特段の役割はない。
(4-3図)は速度範囲と加速度及び楽曲種の関係を示す図であり、横軸は時間、縦軸の左側は加速度、縦軸の右側は楽曲種を示している。この図中には(4-1図)から延びる破線と一点鎖線の補助線が示してある。下側の横軸の時間には(4-2図)で使用したと同じ時間c1、c2、c3、c4、c5、c6を示し、上側の横軸には(4-1図)で使用したと同じ時間t1、t2、t3、t4、t5を示した。
(4-3図)は(4-1図)の走行速度を加速度に変換したデータのグラフに相当し、このグラフのデータは実線一、破線、点鎖線の組合せになっている。これ等の線種の違いは図2の速度範囲での説明に従った描画線によるものであるが、速度範囲の正確な区別は(4-2図)に示してある。これ等を含めて次にグラフを詳しく説明をする。
なお、車両の速度に関する説明では(4-1図)を使用し、その速度から得られた加速度に関する説明では(4-3図)を使用する。
(4-3図)における車両の加速度は(4-1図)の速度から算出される値であり、時間ゼロからt1まで徐々に加速度が上昇している。時間t1では加速が一旦減少し、時間t1からt2までは減少した加速度を維持し、車両の速度上昇が続いている。時間t2からt3までは定速走行であり、加速度はゼロである。時間t3からt4までは次第に減速を大きくしている状態であり、負の加速度が大きくなっている。時間t4からt5までは再び定速走行となり加速度はゼロになっている。このグラフは加速度の変化を示しているが、同時に(4-3図)の右側の縦軸に示した楽曲種のどれに属するかを示している。次にそれを説明する。
ここでは(4-3図)の主として横軸の時間軸と右側の縦軸を用いて説明をする。時間0(ゼロ)からc1までは(4-2図)で示す速度範囲20であり、時間c1からc2までは速度範囲21の範囲に変わっている。図2で説明たように、これ等の各速度範囲ではそれぞれ異なる音色を出力するようにしてあるため、これにより運転者は車両が属する速度を速度範囲として聴覚を介して理解可能になる。
更に、楽曲33も楽曲32も加速度が上昇していることを示す楽曲であり、かつ楽曲32は楽曲33よりも加速度が大きいことが判る楽曲である。そのため、時間c1を境に楽曲種が変わり、それに伴い音色が変わることで、車両の速度が1段階上のより速い速度範囲に入ったことが運転者に理解できる。
時間t1からt2までは楽曲33を出力して、1段階目の加速が連続していることが判る。更に、その間の時間c3において、それまでの速度範囲22から速度範囲23の音色に変わり、1つ上の速度範囲に入ったことが運転者に判断できる。
時間t2からt3までは加速度0(ゼロ)を示す楽曲が出力され、速度範囲は23を維持しているため音色は時間c3から同じ楽曲が続いている。
時間t3からt4までは負の加速度を次第に大きくしているが、この間の出力は加速度が負であることを示す楽曲34であり、運転者は車両が減速していることが判る。更に、この間の時間c4で速度範囲23から速度範囲22へ、更に時間c5で速度範囲22から速度範囲21と変化し、そのたびに音色が変化して速度が1段階づつ減速している事が理解できる。
時間t4からt5までは加速度ゼロを示す楽曲が出力され、速度範囲は時間c5から続く速度範囲21に対応した音色を続け、同じ速度範囲で走行していることが判る。
このように速度については速度範囲ごとに分けられた音色で判断ができ、加速度については正の加速度と負の加速度の区別と加速レベルが分かる楽曲を出力するようにしている。
更に、速度範囲の変化に伴い出力する音源などの音色が変化するが、加速度に関しては連続した楽曲が継続するため、不自然な楽曲の中断等はなく、たとえ速度範囲を超えたり、戻ったりを小刻みに繰り返す走行であっても、楽曲は同じで、音源等が小刻みに変化するだけにすることができる。これは、ちょうど1つの旋律を二種類の楽器が頻繁に入れ替わる演奏と同じに聞こえ、楽曲が途中で中断したり、異なる楽曲に変わったりするのと比べると不自然さがない出力とすることができる。
これまでは、加速度の正と負の区別と加速レベルなどの加速度情報の出力方法を基準音とシグナル音と休符の繰返しを使用して説明してきた。具体的には、正の加速度の場合は基準音に比べてシグナル音の周波数を上昇させる楽曲とし、負の加速度の場合は基準音階に比べてシグナル音の周波数を下降させ、更に基準音とシグナル音の音階の乖離を加速レベルとする方法を用いる楽曲を使用してきた。しかし、加速度情報の出力方法はこれに限定されることはなく、他にもある。そこで加速度の正と負の区別と加速レベルを運転者に認識させる他の方法を以下で順次説明する。
まず、加速度の正と負を区別する方法から説明をする。加速度の正と負を楽曲等で区別する方法としては少なくても以下に示す楽曲の出力がある。
(1)周波数(音程)の上昇と下降、(2)音の強度(ベロシティ)の増減、(3)拍子の間隔(音符の種類)の増減、(4)残響の長さの増減、(5)音の重なり(和音)の度合いの増減、(6)楽器の重なり(合奏)の度合いの増減、(7)軽快な曲と荘重な曲(感覚的な役割分担)、(8)音程の高い音源と低い音源、(9)音源の特性による役割分担、などである。
次に、これ等の加速度の正と負を区別する楽曲の出力を具体的に順次説明する。
(1)周波数(音程)の上昇と下降の例
周波数(音程)の上昇と下降による加速度の正と負を区別する方法は、例えば楽曲の出力を「ド」「レ」「ミ」の順に音階が高くなる出力を繰返すことで正の加速度を示し、逆に音階を「ド」「シ」「ラ」の順に音階が低くなる出力を繰返すことで負の加速度を示す。これは各音源の周波数の上昇と下降とも見なせる。
なお、各楽曲の周波数の上昇と下降は全体として上昇基調であったり、下降基調であったりするのでよく、例えば音階が行きつ、戻りつする「ド」「レ」「ミ」「休符」「レ」「ミ」「ファ」「休符」「ミ」「ファ」「ソ」などの上昇基調や「ソ」「ファ」「ミ」「休符」「ファ」「ミ」「レ」「休符」「ミ」「レ」「ド」などの下降基調であってもかまわない。
(2)音の強度(ベロシティ)の増減の例
音の強度(ベロシティ)の増減による加速度の正と負の区別は、例えば「ド」の音を「弱く、少し強く、強く」と順次弾くことで正の加速度を示し、同じ「ド」の音を「強く、少し弱く、弱く」と順次弾くことで負の加速度を示す方法である。この方法は例えば音階を区別しない太鼓の音などで表現することも可能である。
(3)拍子の間隔(音符の種類)の増減の例
拍子の間隔(音符の種類)の増減による加速度の正と負の区別は、例えばドの音で全音符、二分音符、四分音符、八分音符、全休符の順の出力を繰返す楽曲で正の加速度を示し、逆に音階を八分音符、四分音符、二分音符、全音符、全休符、の順の出力とし、これを繰返す楽曲で負の加速度を示す方法である。これは拍子の周期の上昇と下降でもあり、自動車のエンジンの回転音の周期の上昇や下降と類似しており、加速度の正と負を区別しやすい。
また、全音符、全音符、八分音符、八分音符、全休符、などの順の出力として、拍子の間隔を大きく飛躍させることで正の加速度を強調し、逆に音階を八分音符、八分音符、全音符、全音符、全休符、などの順の出力として、拍子を狭い間隔から急に広い間隔に変えることで負の加速度を強調するなどとすることができる。こうした不連続な拍子の繰返は音階差を大きく取れるため、運転者にとって加速度の正と負を区別しやすい。
(4)残響の長さの増減の例
残響の長さの増減による加速度の正と負の区別は、例えばピアノの足元にあるラウドペダルを用いる状態で、ラウドペダルを踏ながらドの音を連続して弾いて、各音とともに踏んだペダルを戻すまでの間隔を「遅く、少し遅く、速く」などの順番に出力して音の延びを変化させることを繰返す楽曲であり、これにより正の加速度を示し、逆に踏んだペダルを戻すまでの間隔を「速く、少し遅く、遅く」などの順番として音の延びを変化させることを繰返す楽曲で負の加速度を示すなどの方法である。
ちなみに、ラウドペダルはピアノ弦の響きを止めているダンパーを弦から離し、音の延びを調整する機能である。
(5)音の重なり(和音)の度合いの増減の例
音の重なり(和音)の度合いの増減による加速度の正と負の区別は、例えば最初の音は「ド」、次の音は「ド」「ミ」の重畳、更に次の音は「ド」「ミ」「ソ」の重畳として重畳を増やす楽曲を繰返すことで正の加速度を示す方法である。逆に、最初の音は「ド」「ミ」「ソ」の重畳、次の音は「ド」「ミ」の重畳、更に次の音は「ド」としてとして重畳を減らす楽曲を繰返すことで負の加速度を示す方法である。これは和音またはコードの利用とも言えるが、音の重なりの数の増加と減少を利用している。
(6)楽器の重なり(合奏)の度合いの増減の例
楽器の重なり(合奏)の度合いの増減による加速度の正と負の区別は、例えば最初のフレーズはピアノのみ、次のフレーズはピアノとバイオリンの重畳、次のフレーズはピアノとバイオリンとフルートの重畳として楽器の重なりを増やし、この出力を繰返す楽曲で正の加速度を示す。逆に、楽器の重なりを減らす順の出力を繰返す楽曲で負の加速度を示す方法である。
(7)軽快な曲と荘重な曲(感覚的な役割分担)の例
軽快な曲と荘重な曲(感覚的な役割分担)による加速度の正と負の区別は、軽快で軽やかな曲の出力で正の加速度を示し、逆に荘厳な曲の出力で負の加速度を示す。これ等は短いフレーズの繰返しでも、長めのフレーズの繰返しでも使用可能である。ただし、この方法は人の好みや感性の差が影響するため、運転者に選択の余地を与えた出力とすることが好ましい。
(8)音程の高い楽器と低い楽器(音源の特性による役割分担)の例
音程の高い楽器と低い楽器(音源の特性による役割分担)、による加速度の正と負の区別は、例えば音程の高いバイオリンによる楽曲の出力を正の加速度であるとし、音程を低いベースによる楽曲の出力を負の加速度であると約束して区別をする。具体的には車両が同じ速度範囲内で加速している際はバイオリンの音による楽曲の出力であるが、加速を止めて減速に移るとベースの音に変わるが、楽曲は正と負の区別がなく連続または同じ楽曲が出力される。つまり、この方法では同じ曲をバイオリンで聞いたり、ベースで聞いたりすることになる。なお、この場合の速度範囲の変化は、例えは弦楽器、管楽器、鍵盤楽器で区別するなどとして、速度範囲の区別には別途工夫が必要になる。
(9)音源の特性による役割分担の例
音源の特性による役割分担による加速度の正と負の区別は、例えば、人の発声音の録音や合成音を音源として利用し、男性の音源は正の加速度を示し、女性の音源は負の加速度を示すとする方法である。更に、子供の高い声と大人の低い声の区別の利用で加速の正と負を示すとする方法もあり、人の声以外にも動物の声や楽器の音の録音や合成音を利用した正と負の区別がある。
これまでは、車両の加速度の正と負の区別を示す楽曲を繰返して出力して、車両の加速度の正と負の区別を楽曲に示す方法を述べたが、その効果を次に説明する。
楽曲に加速度の正と負の情報が付加できることで、加速と減速を区別した運転状況の変化を運転者は容易に理解することができるようになる。これにより、走行中に速度範囲が変って音源や楽曲が変化した際に、加速度が正の場合は車両が加速したことが分かるとともに、加速に伴い速度範囲が変った場合は速度範囲がより速い側の速度範囲に移ったことが容易に判断でき、加速度が負の場合は車両が減速したことが分かるとともに、減速にともない伴い速度範囲が変った場合は速度範囲がより遅い側の速度範囲に移ったことが容易に判断できるようになり、速度範囲が変化する音源や楽曲が変化するルール等を理解していなくても、速度範囲の変化を誤らずに判断できるようになる効果がある。
更に、定速走行の状況から加速あるいは減速するとそれに伴う楽曲の変化から、速度変化の発生を容易に判断でき、安定した速度での走行が容易になる効果がある。
なお、これ等は速度範囲ごとに単純に音色だけが異なる楽曲を出力する公知の音による速度計にはない効果がある。
次に、加速度の大きさを示す加速レベルを楽曲として出力する方法を説明する。
加速レベルを聴覚で判断できる楽曲として出力する方法としては少なくても以下に示す出力形態がある。
(1)周波数(音程)の差の利用、(2)繰返し周期の増減利用、(3)音の強度(ベロシティ)の増減、(4)拍子の間隔(音符の種類)の増減、(5)残響の長さの増減、(6)音の重なり(和音)の度合いの増減、(7)楽器の重なり(合奏)の度合いの増減、(8)楽曲の音程変更、(9)フレーズ(楽句)の長さの利用、などである。
これ等の加速レベルを出力する方法の具体例を以下に示す。
(1)周波数(音程)の差の利用の例
これまでの説明では、加速レベルを基準音に続くシグナル音の組合せで説明してきた。具体例としては、加速レベルの最も小さい第一段階目としては最初に出力する基準音の音、例えば「ド」に続き、シグナル音を「レ」を出力するとし、加速レベルが次に大きい第二段階目では基準音「ド」に続きシグナル音を「ミ」を出力して1音階飛躍させる楽曲とし、更に大きい第三段階目では基準音「ド」に続きシグナル音を「ファ」を出力して2音階飛躍させるなどの方法で説明してきた。これは基準音の周波数とシグナル音の周波数の間の乖離を調整することで加速度の段階を区別するのと同じであり、相対音感の利用とも言える。この音源をサイン波などとして出力する場合は音階による周波数の飛躍を無くすことができ、連続した周波数で出力が可能になる。
具体的には基準音を例えば220Hz「ラ3」のサイン波とし、加速度が0(ゼロ)の場合は次に出力するシグナル音は220Hzとして、これを例えば「基準音」、「シグナル音」、「休符」の順に繰返す楽曲とする。
この方法による例を以下で更に説明を加える。ここで、この楽曲の基準音は図2の速度範囲と描画線の関係で示した速度範囲(20、21、22、23)ごとに、基準音が1オクターブづつ変化するようにしてある。具体的には速度範囲20では基準音が220Hz「ラ3」のサイン波であり、速度範囲21では基準音が (440Hz) 「ラ4」のサイン波であり、速度範囲22では基準音が(660Hz) 「ラ5」などと変化して、車両の速度範囲を運転者に理解できるようにしている。更に、加速度の大きさを示すシグナル音は各速度範囲の基準音の周波数に加速度の大きさに応じて周波数が増減する出力としている。これにより、車両の速度範囲を基準音で示し、加速度の大きさをシグナル音で示すことが可能になり、両者を楽曲として示すことが可能になる。
これをプログラムのフローチャートで詳しく説明する。
図5は実施例のフローチャートであり、図1の制御部10での処理を前提としている。ただし、制御部10は必ずしも車両と一体化している必要はなく、車両の速度違反を取締るレーダーの電波を探知する個別の機器などの別途市販されている装置に制御部を具備させることも可能である。
プログラムはスタート101で開始し、102で楽曲種の選択を行い、103で音源・楽譜読込を行う。ここでは同時にフローチャートの中の遅延時間D1、D2、D3の情報も読み込む。また、ここでの説明は音源がサイン波であり、楽譜的な表現では例えば「四分音符の基準音」、「四分音符のシグナル音」、「全休符」の順の繰返である。
104で車両の速度範囲を判定するが、その判定方法の詳細なフローは省略してあり、記述していない。105では104で得られた速度範囲に従い楽曲種を選択する。この選択の例は先に説明したが、速度範囲21では 基準音を(440Hz) 「ラ4」のサイン波とし、速度範囲22では(660Hz) 「ラ5」として、基準音f0に周波数をセットする。
106で基準音を出力する。107で処理の実行を時間D1だけ遅延させる。108で現在の時間(図中は現時間と表記している)TをT1にセットし、更に109で現在の車両の速度S(図中は現速度と表記している)をS1にセットする。110で加速度の計測のために時間D2だけ処理を遅延させる。遅延終了後に111で現時間TをT2にセットし、112で現速度SをS2にセットする。113で加速度Aを算出するが、ここでは先に説明した式 A=(S2-S1)/(T2-T1)を使用するとして説明を続ける。114で加速度Aをシグナル音の周波数fに変換するための演算を行うが、ここでは式f=n×A+f0を用いる。ここで、nは係数、f0は基準音の周波数であり、速度範囲によりその周波数は変化している。115でシグナル音を114で演算した周波数のサイン波を出力する。116では休符に相当する時間D3だけ処理を遅延させる。117で運転の継続を判断し、肯定であれば104に戻り、否定であればプログラムを118でストップする。
以上説明した図5のフローチャートに従ったプログラムによれば、車両が停車中または一定速度で走行中は加速度がゼロであるため、まず、基準音として例えば220Hz「ラ3」のサイン波を出力し、次にシグナル音として同じ220Hzのサイン波が出力し、少しの間をおく、この繰返しが楽曲として出力される。車両が加速をすると、220Hzの基準音が出力し、次にシグナル音が出力するが、その出力は加速度Aに係数nを乗じた値をシグナル音220Hzに加算した周波数であり、再び少しの間をおく楽曲となり、この繰返しが出力される。この際に車両は加速度が常に変化しているため、次からの楽曲の繰返しではシグナル音が加速度に合わせて変化した周波数になる。これにより運転者はシグナル音が基準音に比べて高い音であることを認識して、車両が加速していることを意識できることになる。更に、基準音とシグナル音の乖離が大きくなることで加速レベルが増大していることを判断できる。
これまでは車両の加速を前提に説明したが、車両が減速する場合は加速度が負の値となるため、式 f=n×A+f0の加速度Aが負の値になり、シグナル音は基準音の220Hzより低い周波数となる。これにより減速が大きければそれに比例して低い周波数のシグナル音を運転者は聞くことになり、車両が減速していることとその加速レベルを感覚的に意識することができるようになる。
このため、この方法では加速度の正と負の区別がシグナル音の周波数で判断できるが、シグナル音の周波数が基準音の周波数に比べて高いか低いかを運転中に判断する作業を常時するのは運転者にとって負担がある。この改善策としては、先に説明した加速度の正と負を区別する方法のいずれかと組み合わせることが好ましい。例えば、基準音はピアノの音とし、加速度が正の場合のシグナル音はピアノの音のままとするが、加速度が負の場合のシグナル音はトロンボーンの音とするなどである。これにより、基準音とシグナル音が同じであれば加速であり、基準音はピアノの音でシグナル音がトロンボーンの音と異なる音の場合は減速であると容易に判断できるようになる。なお、ここで用いるピアノは音階が固定的に定まっている正規のピアノではなく、ピアノ音ではあるが全ての可聴周波数の出力が可能な仮想の楽器を想定している。
ここまでは基準音とシグナル音の組合せを前提にし、相対音感を利用した説明をしてきたが、絶対音感を持つような音楽的に感覚の優れた人は基準音が不要であり、シグナル音だけで十分に加速レベルを判断できる。そのため、こうした音楽的に感覚の優れた人やそれに近い人を対象とする場合は基準音を省略することができる。
(2)繰返し周期の増減の利用の例
ここまでは加速度を出力周波数に変換する例で説明したが、加速度を図3の右側の縦軸の楽曲種の範囲に読みかえることができる。例えば、正の加速度では「ド4」(262Hz)の出力をし、負の加速度では「ド3」(131Hz)を出力して、更に楽曲種31は1秒間ごとの繰返しとし、楽曲種32は3秒間ごとの繰返しとし、楽曲種33は5秒間ごとの繰返しをする楽曲とする。これにより、楽曲種33の加速度の範囲では「ド4」(262Hz)の音を5秒ごとに出力し、楽曲種32の加速度の範囲では3秒ごとに出力し、楽曲種31の加速度の範囲では1秒ごとに出力する。これにより加速度が大きくなるに従い「ド4」の繰返しが離散的に速くなる出力が得られる。
また、負の加速度の場合も楽曲種ごとの繰返し時間を規定することにより、「ド3」(131Hz)の繰返し出力とする。具体的には楽曲種34は5秒間ごとの繰返しとし、楽曲種35は3秒間ごとの繰返しとし、楽曲種36は1秒間ごとの繰返しをする楽曲とする。
これにより負の加速度が大きくなるに従い「ド3」の繰返しが離散的ではあるが速くなる出力が得られ、運転者に負の加速レベルを少し大まかであるが聴覚を介して伝えることができる。
以上の説明での「ド3」の繰返し数は多くないが、この繰返し数を多くして更にエンジン音と似せた音源を使用するなどとして、加速度が大きくなると繰返し数が増大し、加速度を小さくすると繰返し数が減少する出力とすることができる。
この加速度に合わせた繰返し数の変化と運転者の体感の連携により、運転者に心地よさや場合によると危機感を体感単独の場合に比べてより強く与えることができるとともに、車両の動きとの一体感を与えることが可能となり、必要な時に運転に集中できる効果が期待でき、更に速度計としての役割も果たすことができる効果がある。
ちなみに、この場合の正と負の加速度の区別はエンジン音の音程を変えるなどの音源の種類の変更で実現できる。
また、運転者が体感として感じる加速度と楽曲の出力を連携させる方法としては少なくても以下がある。
(1)周波数(音程)の差の利用、(2)繰返し周期の増減利用、(3)音の強度(ベロシティ)の増減、(4)拍子の間隔(音符の種類)の増減、(5)残響の長さの増減 などである。
説明の都合で、運転者が体感として感じる加速度と楽曲の連携について述べたが、再び加速度レベルを示す楽曲に戻って具体例の説明を続ける。
(2)繰返し周期の増減の利用の別の例
これまでは「ド4」や「ド3」の音階を繰返す周期を利用する方法を説明したが、これとは別に1つの楽曲を早送りしたり、遅送りして繰返し周期を増減とする方法もこれに含まれる。ちなみに、早送りとはテープレコーダのテープを早く送る再生として知られており、遅送りとはスロー再生とかコマ送りとも言われる再生である。これにより通常は早送りでは音程が高くなり、遅送りでは音程が低くなるが、これをそのまま使用することも可能であるし、音程を元に戻す技術を利用することも可能である。
この方法でも、運転者が体感として感じる加速度と楽曲との連携を蜜に感じさせることが出来る効果がある。
(3)音の強度(ベロシティ)の増減の例
次に、音の強度(ベロシティ)の増減による加速レベルを示す方法の例を説明する。
図6は車両の加速度と音源の出力強度の関係を示す図であり、横軸が車両の加速度であり、加速度0(ゼロ)を中心に加速度の単位を-A3、-A2、-A1、0(ゼロ)、A1、A2、A3として示してある。ここで、各値は-A3<-A2<-A1<0(ゼロ)<A1<A2<A3の大きさである。
縦軸は楽曲の出力強度であり、単位を小さいほうから0(ゼロ)、P1、P2、P3として示してある。グラフ中のデータとしては、実線の音源1と、破線の音源2と、点線の音源3が示してある。
音源1の実線は加速度0(ゼロ)で出力強度が最大のP3であり、加速度が正または負の値が大きくなるに伴い、出力強度が直線的に減少し、正では加速度A3で出力強度が0となり、負では加速度-A3で出力強度が0(ゼロ)となるように設定してある。ただし、出力強度の特性曲線や出力強度0になる加速度は運転者の嗜好に合わせて変更することが可能であり、この例の限りではない。
破線は音源2の出力強度であり、負の加速度において音源1と同時に出力する音である。加速度0(ゼロ)では出力が0(ゼロ)であり、負の値が大きくなるに従い出力強度が大きくなる。この例では加速度-3Aで出力強度が最大のP3にしてある。
点線は音源3の出力強度であり、正の加速度において音源1と同時に出力する音である。加速度0(ゼロ)では出力が0(ゼロ)であり、正の値が大きくなるに従い出力強度が大きくなる。この例では加速度3Aで出力強度P3になっている。
ちなみに、実際の検証では音源1は和太鼓の音、音源2はハープシコードの「ド2」(65Hz)とし、音源3はピアノの「ド1」(33Hz)として、音源1と音源2または音源3を同時に1秒間に1回の割合で出力した。
これにより、加速度が0(ゼロ)では太鼓の音が出力するのみであるが、加速度が少しずつ大きくなるとピアノの音の出力が少しずつ大きくなり、逆に太鼓の音の出力が弱くなり、加速が大きくなっていることが判断できる。逆に負の加速度がマイナスの値として大きくなるとハープシコードの音の出力が少しずつ大きくなり、逆に太鼓の音の出力が弱くなり、減速が大きくなっていることが判断できる。この方法の特徴は車両がほぼ一定の速度で走行している際に、加速度0付近で、正の値と負の値が頻繁に入れ替わるが、太鼓の音にピアノの音の出力が少し混じったり、ハープシコードの音の出力が少し混じったりするだけで、主として太鼓の音が聞こえるだけでになるため、ほぼ定速で走行していることが感覚的に分かりやすく、かつ音源が加速度に合わせて徐々に変化するため、耳障りな音色の変化を生じない効果がある。また、2つ速度範囲の境界付近をほぼ定速で走行している際に加速度0(ゼロ)にある程度の誤差を許容する方法では、加速度が0(ゼロ)を出力しているにも係わらず速度範囲が変わってしまう現象が生じ、運転者には奇異な感じを与える問題が生じ、この対策として速度範囲の変化が起こる際にはつじつまの合わせをした速度提示が別途必要となることがある。そうした誤差によるつじつま合わせを、ここで説明した本発明の実施例は必要としない特徴がある。
なお、ここまでは音源1と音源2または音源3を同時に出力する方法で説明したが、音源1と音源2または音源3の出力に時間差を設けても同様に加速と減速を聴覚で判断できる。こうした音源の出力に時間差を設ける方法は音源の区別が一段と容易になり、加速と減速を区別を更に容易にすることができる利点がある。
また、ここまでは特定の速度範囲の中での加速レベルの出力の方法を説明したが、別の速度範囲では音源等を変えることで、運転者には速度範囲の変更があったことを示すことができる。
音源の変更の例としては、例えば音源1を和太鼓からドラムの音に変更し、音源2はハープシコードからギターの音に変更し、音源3はピアノからフルートの音に変更するなどであり、音源の変更は自由に行える。
また、これまでの説明では図6のグラフの縦軸を音の強度(ベロシティ)としたが、これを別の変数とすることが可能である。その例としては以下がある。
(1)周波数(音程)、(2)繰返し周期(3)拍子の間隔、(45)残響の長さ、などである。なお、これ等についての具体例は音の強度(ベロシティ)をそれぞれの変数に読みかえた重複的説明になるため省略する。
(4)拍子の間隔(音符の種類)の増減の例
拍子の間隔(音符の種類)の増減は、例えば音源として太鼓の音を2回出力して、1回目と2回目の出力間隔を加速の大きさに逆比例して短くする楽曲を繰返すことで加速レベルを示す方法である。この際に単純に2回の音の繰返し出力では連続音になってしまうため、区切りとして休止を入れると更に理解が容易になる。これを楽譜的に説明すると、加速レベルが小さい場合は「全音符」「全音符」「全休符」とし、加速レベルが少し大きい場合は「2部音符」「2部音符」「全休符」とし、更に加速レベルが更に大きい場合は「4部音符」「4部音符」「全休符」とするなどである。
ちなみに、この場合の加速の正と負の区別としては音源の変更が利用でき、例えば大太鼓の音は加速度が正であり、小太鼓の音は加速度が負であるなど規定して両者を区別する方法がある。
(5)残響の長さの増減の例
残響の長さの増減は、例えばピアノの足元にあるラウドペダルド用いる状態で、鍵盤を弾くと同時にラウドペダル踏み、そのラウドペダルを戻すまでの時間を調節して音の残響を制御して、長い残響は加速レベルが小さいことを示すとし、加速レベルが大きくなるに従い踏んだペダル戻すまでの時間を短くする方法で、残響の長さを調整して加速レベルを表す方法である。ここまでの説明は実在のピアノで説明したが、車両内ではピアノ音の音源を制御することで、これを実現することになる。
また、この場合の加速の正と負の区別は、例えば高音の「ド5」(523Hz)と低音の「ド4」(262Hz)を用いて、高音の「ド5」の出力を正の加速度とし、低音の「ド4」の出力を負の加速度として区別する方法などがある。もちろん、加速の正と負の区別を別々の音源として分けることや先に説明した他の方法も使用可能である。また、残響音の長さの制御はピアノ音に限定するものではない。
(6)音の重なり(和音)の度合いの増減の例
音の重なり(和音)の度合いの増減は、例えば加速度が小さい時は「ド」の音のみを繰返し、加速度が大きくなり次の段階に達した時に「ド」と「ミ」を同時に出力する和音を繰返して出力し、更に加速度が大きくなった段階では「ド」と「ミ」と「ソ」の組合せによる和音を繰返して出力してなどで加速レベルを示す方法である。
ちなみに、この場合の加速の正と負の区別は、例えば高音の和音(「ド4」(262Hz)、「ミ4」(330Hz)、「ソ4」(392Hz)など)と低音の和音(「ド3」(131Hz)、「ミ3」(165Hz)、「ソ3」(196Hz)など)を用いて、高音の出力を正の加速度とし、低音の出力を負の加速度として区別するなどの方法がある。
(7)楽器の重なり(合奏)の度合いの増減の例
楽器の重なり(合奏)の度合いの増減は、例えば加速レベルが小さい場合はピアノのみの楽曲を繰返し出力し、加速レベルが少し大きくなるとピアノとバイオリンを同時に出力する楽曲を繰返す。更に次の加速レベルではピアノとバイオリンとフルートを同時に出力する楽曲を繰返すなどであり、楽器の重なりを増す方法である。
ちなみに、この場合の加速の正と負の区別は、例えば軽快で軽やかな曲の出力で正の加速度を示し、逆に荘厳な曲で負の加速度を示す方法などがある。
(8)楽曲の音程変更の利用例
楽曲の音程変更の利用としては、加速レベルが大きくなるに従い、オリジナル楽曲より音程を高くして出力する方法である。具体的には正の加速レベルが小さい場合はオリジナルの音程で出力し、加速レベルが少し大きくなると楽曲の全体を例えば1オクターブ上げて出力し、更に加速レベルが大きくなると更に1オクターブ上げて出力する方法である。
逆に負の加速レベルの場合は、負の加速レベルが小さい場合はオリジナルの楽曲の全体を例えば1オクターブ下げて出力し、負の加速レベルが大きくなると更に1オクターブ下げるなどする出力方法である。
(9)フレーズ(楽句)の長さの利用例
フレーズの長さの利用は、例えば加速度が小さい時は楽曲の長めのフレーズを繰返して出力し、加速度が大きくなるに従い出力するフレーズを短くして繰返す方法であり、出力するフレーズの長さにより、加速レベルの大小を示すことが可能である。この際の加速度の正と負の区別は音源の変更や楽曲の変更等で可能である。
以上のような楽曲の出力方法により、加速レベルを運転者に聴覚情報として伝えることができる。更にこれ等を組合せたり、繰返しの周期を変化させて複雑化することで、更に分かりやすい音の出力にすることができる。ただし、加速度の正と負の区別や加速レベルは感覚や約束であるため、個人差や曲想の差や楽器種類の差でも感覚が異なることがある。そのため、個人の感覚と合う加速度の正と負の区別を運転者に選択してもらう必要が生じるのは事実である。
ここまでは楽曲に加速レベルを付加する方法を説明してきたが、こうした楽曲による効果の例を次にまとめてみる。
同じ速度範囲の中で出力する楽曲に加速度のレベルを示す情報を付加できる。
更に、走行速度が変わり速度範囲が変化した際に、単純にその変化を単純に音源や楽曲の変化として車内に出力すると、その境で楽曲等に不連続性が生じて不自然で違和感のある楽曲を出力してしまう問題がある。この問題は特に2つの速度範囲の境界近くの速度で走行する際に、その境界を行きつ、戻りつするため、楽曲等の不連続性が繰返され不快な出力となる問題が顕著な例としてある。これに対して、加速度は速度範囲に関係なく連続的に変化しているため、この連続性を利用した楽曲とすることで、加速情報に従った楽曲のメロディーを継続して、速度範囲の変化は楽器等の音源の変更などとして示すことで、運転者は違和感なく速度範囲の変化を音源の変化から理解し、かつ楽曲に生じる違和感等を加速度の連続性を利用して解消できる利点がある。
また、各速度範囲で加速レベルを付与していない単純な楽曲を出力する方法では、次の速度範囲に移る時期が予測できないため、楽曲の変化が突如として起こり、その変化が速い側の速度範囲に移った楽曲なのか、それとも遅い側の速度範囲に移った楽曲なのか分からなくなる問題がある。これに対して本発明であれば、加速レベルが分かるため次の速度範囲に移る時期を運転者はある程度予測でき、更に速い側の速度範囲側に移るか、それとも遅い側の速度範囲側に移るのかを加速レベルから事前に意識できる。このため、速度範囲の変化に伴う音源や楽曲の変化を素直に受入れ、速度の理解を容易にする効果がある。
次に車両の速度を楽曲で出力する方法について説明する。ここでの速度は各速度範囲の中で速度が低速側であるか、少し速め(以下、「中速」とする)であるか、高速側であるか、などの数段階の速度(以下、「段階的速度」とする)を示すのが目的であり、絶対的な速度を示すものではない。また、これまで説明してきた加速度の正と負の区別や加速レベルを楽曲等で出力する方法に大幅な変更を加えなくても段階的速度を楽曲に導入できるようにしている。
段階的速度の出力方法としては、少なくても以下に示す楽曲の出力がある。
(1)周波数(音程)の上昇と下降、(2)音の強度(ベロシティ)の増減、(3)拍子の間隔(音符の種類)の増減、(4)楽曲のテンポの変更、(5)残響の長さの増減、(6)楽曲の繰返し周期の増減、(7)基準音の発生周期の増減、(8)基準音の複数化、(9)音階の移動、などである。
次に、これ等の段階的速度の出力方法の具体例を順次説明する。
(1)周波数(音程)の上昇と下降の例
これまでの説明で、加速度の正と負を区別する方法の1例として、「ド」「レ」「ミ」の順に音階が高くなる出力を繰返すことで正の加速度を示し、逆に音階を「ド」「シ」「ラ」の順に音階が低くなる出力を繰返すことで負の加速度を示す方法を説明した。この出力を利用して、低速側ではそのまま「ド」「レ」「ミ」の順に音階が高くなる出力を繰返し、その繰返しを中速では「ド」「レ」「ファ」として最後の音を1段高い音とし、さらに速めでは「ド」「レ」「ソ」とし3番目の音を2段高い音とし、高速側では「ド」「レ」「ラ」とし3番目の音を3段高い音とするなどとし、3番目の音を速度に合わせて飛躍させて段階的速度を示す方法がある。
加速度が負の場合は低速側では、そのまま「ド」「シ」「ラ」の順に音階が低くなる出力を繰返し、その繰返しを中速では「ド」「シ」「ソ」として3番目の音を1段低い音とし、さらに高速側では「ド」「シ」「ファ」とし3番目の音を2段低い音となどとして3番目の音を速度に合わせて飛躍させて段階的速度を示す方法である。なお、この楽曲は3音の構成に限定するものではなく、2音であったり、3音以上であったりすることは可能である。更に段階的速度を低速、中速、高速の3段階として説明したが、3段階以上に設定することも可能である。ただし、段階数には限界がある。
(2)音の強度(ベロシティ)の増減の例
音の強度(ベロシティ)の増減による段階的速度を示す方法としては、例えば太鼓の音で正の加速度を示す際には「弱く、少し強く、強く」の順に出力する楽曲で示し、段階的速度が低速側ではその楽曲の強度を弱く出力し、中速ではその楽曲の強度を少し強く出力し、高速側ではその楽曲の強く出力して示す方法がある。
逆に、負の加速度の際には「強く、少し弱く、弱く」と順に出力する楽曲で負を示すが、段階的速度が低速側ではその楽曲の強度を弱く出力し、中速ではその楽曲の強度を少し強く出力し、高速側ではその楽曲の強く出力して速度を示す。
(3)拍子の間隔(音符の種類)の増減の例
拍子の間隔(音符の種類)の増減による段階的速度を示す方法としては、例えば段階的速度が低速側ではドの音を全音符、二分音符、四分音符、全休符の順に出力する楽曲とし、中速では全音符、二分音符、八分音符、全休符の順に出力して3番目の音を一段短い音符とする楽曲とし、高速では3番目の音を更に一段短い十六部音符とする楽曲として出力して速度を示す方法がある。
(4)楽曲のテンポの変更
楽曲のテンポの変更による段階的速度を示す方法としては、例えば段階的速度が低速側では楽曲のオリジナルのテンポで出力をし、中速ではオリジナルのテンポより少し早目のテンポで出力し、高速では更に速いテンポで出力して速度を示す。この方法では必ずしも速度を段階的に分ける必要はなく、速度の増加に伴いテンポを連続的に速くするのでも構わない。
(5)残響の長さの増減の例
残響の長さの増減による段階的速度を示す方法としては、例えばピアノの足元にあるラウドペダルを用いる状態で、ラウドペダルを踏ながらドの音を連続して弾いて、各音とともに踏んだペダルを戻すまでの間隔を「遅く、速く、速く」などとする楽曲として、二番目と三番目のペダルを戻す時間を速度の増加に伴い短くして段階的速度を示す。
ここで、連続するドの音が3音の楽曲としたのは、2音の楽曲では判断がし難いと感じるためであり、楽曲の中での音の数は運転者の好みにより変更することが可能である。
(6)楽曲の繰返し周期の増減の例
楽曲の繰返し周期の増減による段階的速度を示す方法としては、例えばオリジナルは二分音符、四分音符、全休符の順次に出力する楽曲として、低速側ではオリジナル通りの出力を繰返し、中速では楽曲中の休符を全休符から二分休符に変更して、楽曲の繰返を速めて出力し、高速では楽曲中の休符を全休符から四分休符に変更して楽曲の繰返を更に速めて出力して段階的速度を示す。
(7)基準音の複数化の例
基準音の複数化による段階的速度を示す方法としては、例えばオリジナルの楽曲は、基準音として「ド」、次にシグナル音として「レ」、次に「休符」の順に出力し、これを繰返す楽曲とし、低速側ではオリジナル通りの出力を繰返し、中速では基準音の「ド」を2回繰り返してから次にシグナル音の「レ」、次に「休符」の順に出力し、高速側では基準音の「ド」を3回繰り返してから次にシグナル音の「レ」、次に「休符」の順に出力して段階的速度を示す。
(8)音階の移動の例
音階の移動による段階的速度を示す方法としては、例えば低速側ではオリジナルの楽曲に従い出力し、中速ではオリジナルの楽曲よりも楽曲全体の音階を1段階あるいは数段階高めて出力し、高速側では中速の音階より全体を更に1段階あるいは数段階高めて出力して段階的速度を示す方法がある。
これまでの説明では、段階的速度を楽曲に組入れる方法を述べたが、その効果を次に説明する。
段階的速度は同じ速度範囲内での速度の高低を楽曲で示すことができる。これにより、加速度の変動が小刻みに変化しながら速度範囲が変化した場合に、単純な楽曲では速度範囲の変化が高速側に移ったことによるのか、低速側の速度範囲に移ったことによる楽曲の変化か曖昧になる場合があるが、速度範囲の高速側での走行時であれば、その変化はより速い側の速度範囲に移ったと判断でき、速度範囲の低速側での走行時であれば、その変化はより遅い側の速度範囲に移ったと容易に判断でき効果がある。
更に、同じ速度範囲内でほぼ定速の走行を継続すると加速度情報の変化が少なく、それだけでは同じような楽曲が継続することになる。これでは同じ速度範囲内で走行していることは分かるが、徐々に変化した速度に関する情報が不足する問題が生じる。これに対して速度のレベルを段階的速度として楽曲に付加することで、その問題を緩和して、運転者は同じ速度範囲における速度が低速側であるか、中速か、高速側であるか等を理解できるようになるため、速度計を目視する必要を感じる頻度を減少させることができる効果がある。
これまでは、加速度の正と負の区別、加速レベル、段階的速度、の3つの速度関連情報を個別に楽曲として示す方法を主に説明してきたが、これ等の3つの速度関連情報を1つの楽曲として出力する例を次に説明する。なお、ここでは速度を速度範囲に区切った後の音源や楽曲について説明し、速度範囲の区切りを示す音源や楽曲の変更に関しては特に説明しないが、速度範囲による速度の区切りは別途行われていることを前提にしている。
これまでに加速レベルを楽曲として示す方法として、「(3)音の強度(ベロシティ)の増減を利用する方法」として図6を用いた説明をした。この方法では音源1と音源2または音源3の出力の大きさ(ベロシティ)の差を利用して加速レベルを示した。具体的には加速度が0(ゼロ)の場合は音源1のみが出力し、正の加速度が大きくなるに従い音源3の出力が大きくなり、音源1の出力は小さくなることで、正の加速度における加速レベルを示し、逆に負の加速度が大きくなるに従い音源2の出力が大きくなり、音源1の出力は小さくなることで、負の加速度における加速レベルを示すようにして、加速度の正と負を区別しながら加速レベルを示す楽曲を説明した。
この楽曲に段階的速度を更に加える楽曲例としては、例えば音源1の出力回数で段階的速度を示す楽曲がある。具体的にはある速度範囲の低速側では音源1を八分音符で1回出力し、次に音源3を二分音符で1回出力し、次は全休符とする楽曲を繰返し、同じ速度範囲の中速では音源1を八分音符で2回出力し、次に音源3を二分音符で1回出力し、次は全休符とする楽曲を繰返し、同じ速度範囲の高速側では音源1を八分音符で3回出力し、次に音源3を二分音符で1回出力し、次は全休符とする楽曲を繰返して音源1の回数で段階的速度を表すようにする。この楽曲では音源が音源1と音源3の組合せで加速度が正であることを示し、音源1と音源3の出力の差によって加速レベルを示し、音源1の繰返し数で段階的速度を示すことができている。
この方法による加速度が負の場合についての説明する必要はないと思われるが、簡単に説明すると、速度範囲の低速側では音源1を八分音符で1回出力し、次に音源2を二分音符で1回出力し、次は全休符とする楽曲を繰返し、同じ速度範囲の中速では音源1を八分音符で2回出力し、次に音源2を二分音符で1回出力し、次は全休符とする楽曲を繰返し、同じ速度範囲の高速側では音源1を八分音符で3回出力し、次に音源2を二分音符で1回出力し、次は全休符とする楽曲を繰返して音源1の出力回数で段階的速度を表すようにする楽曲である。
この短い楽曲は数秒に1回の割合で出力が可能であり、車両の速度や加速度の細かな変化に追従した出力が可能である。そのため、車両の速度変化が激しく変化する場合においても短い楽曲中に車両の速度範囲や加速度の細かな変化に追従した加速度関連の情報や段階的速度を付加して運転者に伝えることができる。
更に、車両がほぼ定速で走行している際には加速度がほぼ0(ゼロ)であるため、運転者には音源1の繰返し音が休符を挟んで聞こえるだけで、車内の雰囲気を壊すことなく速度範囲と、その中の段階的速度の出力を介して運転者は速度を把握しつづけることができる。これを言い換えると、あまり速度の情報を必要としないほぼ定速の走行では、最低限の音の出力に絞ることができる効果がある。
更に、定速走行の状況から加速のある状態に変わると音源2や音源3の出力が加わり、速度変化の発生が容易に分かるとともに、楽曲には加速度の正と負の情報が加味されているため加速と減速を区別した運転状況の変化を運転者は容易に理解することができるようになり、安定した速度での走行の指標として役立つ効果がある。
更に、速度範囲が変わった際に加速度が負であれば低速側の速度範囲に移ったと判断でき、加速度が正であれば高速側の速度範囲に移ったと運転者は容易に判断できるため、速度範囲の変化を間違わずに理解することができる特徴がある。また、加速や減速の情報が連続して楽曲として出力し続けるため、速度範囲が変化した後でも直前に起きた速度範囲の変化が高速側に移ったのか、低速側に移ったのかを現在の楽曲から判断し直すことが容易である。
更に、従来の速度にあわせて単純に音源や楽曲の変えることで速度範囲が変ったことを判断する音による速度計では、1つの速度範囲と次の速度範囲の境界付近の速度で車両が走行すると細かな速度変動に伴い不連続で切れ切れな音源や楽曲の出力が繰返されて、不自然で場合によると不快な音の出力がなされる問題があるが、加速度は速度範囲に関係なく連続しているため、これを楽曲とすることで不自然さなどを大きく改善できる特徴がある。
更に、楽曲のテンポや繰返し数を加速の大きさに合わせて出力することが可能であるため、運転者が体感として感じる加速と、楽曲の出力を連動させることができ、両者が連携して運転者に心地よさや急を要する場合には危機感を体感単独の場合に比べて強く与えることができ、車両の動きとの一体感を与えることが可能となり、必要な時に運転者が運転に集中できるようにする効果が期待できる。
更に、従来の速度計による速度把握は速度変動をともなう車両の速度を瞬間的に速度計を目視して行い、それ以外は感に頼る速度把握であったが、これとは異なりより細かい時間単位で速度変動を聴覚を介して把握できるようになり、感に頼る速度把握の時間を減らす効果がある
これ等の加速度の正と負の区別、加速レベル、段階的速度、の3つの速度関連情報を1つの楽曲として出力する方法は、これまでに説明した個々の楽曲の出力方法を組合せることにより限りなく多く作成可能であり、そのいくつかの組合せは実際にその効果を確認した。ただし、これ等については説明が長くなるため省略する。
また、これまでは3つの速度関連情報を1つの楽曲として出力する方法に限定して説明をしたが、3つの速度関連情報の内のいずれか2つを1つの楽曲として出力する方法とすることも可能であり、それ等は3つの速度関連情報における効果と共通性がある。
これまでは音源を主として実在する楽器で説明したが、本発明はそれ等に留まことはなく、音源として録音した音響データを使用したり、編集して作成したMIDIなどの音響データであったり、電気回路的に作製したサイン波などの各種の波形であったりしてもよい。更に、本発明の検証実験では楽曲作成にコンピュータ ソフトのオーディオ編集器を使用した。具体的にはバーチャル・インストルメント Studio One (PreSonus社製)を使用し、MIDIデータを編集したが、少なくてもその範囲で使用可能な音源が利用できることを確認している。Studio Oneの音源の選択項目のInstrumentsの中にはBass、Combinations,DrumKits,Effects,Guitar,Keyboards、Percussion,Strings,Synths,Vox,Winds&Brassなどで分類される音源が存在し、少なくてもそれ等の音源は本発明で使用可能である。なお、オーディオ編集器等はStudio Oneに限定しているわけではない。
更に、音階などを用いて音楽的に説明したが、これは説明を明快にするための手段であり、本来は雑音的であったり、情緒的であったり、規則性が破れていても、感覚的に理解できる出力であれば本発明の使用には差支えはない。
実施例では本発明を主として自動車や電車等における速度計の代替としての速度把握手段として説明したが、常に音が出力される環境を好まない運転者には、必要な時のみ音で速度情報を提供するのが好ましい。
その代表的な例としては、走行する道路の制限速度を超えた際、つまり速度違反の状態になった際に音による速度情報の提供が開始し、それが制限速度をどの程度の超えているか等を運転者に知らせる手段として使用できる。 また、音で加速度情報を提供しているため、正の加速度であれば速度違反のレベルを上げていることが判断でき、負の加速度であれば速度違反を解消する方向に向っていることが判断できるようになり、意図しない速度違反を防止する手段として使用できる。
1は駆動部、2は変速機、3は車輪、4は標識認識部、5は速度検出部、6はGPS検出・処理部、7は速度設定値入力部、8はエネルギー制御部、9はエネルギー源、10は制御部、11は表示部、12は記憶部、13は信号発生部、14はD/Aコンバータ、15はアンプ部、16はスピーカ、17はハンドル、20、21、22、23は各々走行速度範囲、31,32,33,34,35,36は各々楽曲種、S1、S2、S3、S4は各々速度、-f3、-f2、-f1、f0、f1、f2、f3は各々出力周波数、-A3、-A2、-A1、A1、A2、A3は各々加速度、t1、t2、t3、t4、t5及びc1、c2、c3、c4、c5、c6は各々時間、101から118までは各々フローチャートの処理や判断等、P1、P2、P3は各々出力強度である。

Claims (5)

  1. 走行する車両の加速度の加速レベルを示す音源または楽曲を有する音を出力して、前記車両の運転者の聴覚を介して前記車両の加速度情報を提供する機能を備えることを特徴とする音による速度計
  2. 走行する車両の加速度の正と負の区別を示す音源または楽曲を有する音を出力して、前記車両の運転者の聴覚を介して前記車両の加速度情報を提供する機能を備えることを特徴とする音による速度計
  3. 車両の速度を速度範囲で分割し、前記各速度範囲における速度を示す音源または楽曲を有する音を出力して、前記車両の運転者の聴覚を介して前記車両の速度の情報を提供する機能を備えることを特徴とする音による速度計
  4. 請求項1と請求項2と請求項3に記載の走行する車両の加速度の正と負の区別と前記加速度の加速レベルと前記車両の各速度範囲における速度のいずれか2つ以上を同一の楽曲として出力して、前記車両の運転者の聴覚を介して前記車両の速度または加速度の情報を提供する機能を備えることを特徴とする音による速度計
  5. 車両の運転者が体感として感じる加速度の感覚に連携して請求項1に記載の加速レベルを示す音源または楽曲を有する音を出力することを特徴とする音による速度計
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