JP2022108377A - リニアソレノイド - Google Patents
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Abstract
【課題】磁性コンタミの侵入を防ぎ、可動部の摺動抵抗の増加を回避して、性能を安定させることができるリニアソレノイドを提供する。【解決手段】リニアソレノイド1は、磁性体よりなる有底円筒形状のケース2およびカバー3と、ケース2とカバー3の内側に配設されるコイル5と、コイルへの通電により励磁されて磁気力を生じるコア6と、コア6の内側で磁気力により往復移動する円柱形状のプランジャ7と、プランジャ7の中心軸上に取り付けられて、直動によりケース2から突出するピン8と、磁性体により形成されて、ピン8を突出する底がケース2の開口穴を閉塞して、コア2と軸方向の隙間を有して配設される有底円筒形状のボス4とを備える。ケース2とボス4との当接部は、ピン8の突出側に環状溝14が形成される。【選択図】図2
Description
本開示は、リニアソレノイドに関する。
リニアソレノイドは、コイルに電流を通じて磁気を発生させ可動鉄心を駆動する電磁装置である。電磁装置は、流体中に含まれる微細な異物が可動鉄心の周辺に進入し、その異物によって可動鉄心の摩擦力が増加し有効な駆動力が減少し、動作に支障をきたすことがあった。このため、従来の電磁装置は、固定鉄心の中心部には孔があって軸が貫通して、孔の一部は拡大しており空隙部を形成している。この空隙部内は異物に比べて大きな広がりをもっており、異物を空隙部に留めている。(特許文献1)
上記した従来の電磁装置は、可動鉄心の周辺に異物の侵入を防ぐため、流入した異物を空隙部に留めている。このため、異物は、流入した流体とともに、電磁装置の内部を漂い、可動部の隙間に詰まり噛み込み、可動部の摺動抵抗が増加して、性能が不安定になるという問題点があった。
また、例えば車載用のリニアソレノイドは、エンジンオイルに浸っており、エンジンオイルには鉄粉などの磁性コンタミである異物が含有している。磁性コンタミは、磁性体で形成された可動部に磁気吸着される。このため、可動による異物の噛み込みの解除が阻害され、可動部の摺動抵抗が増加して、性能が不安定になるという問題点があった。
本開示は、上記した問題点を解決するためになされたものであり、磁性コンタミの侵入を防ぎ、可動部の摺動抵抗の増加を回避して、性能を安定させることができるリニアソレノイドを得ることを目的とするものである。
本開示に係わるリニアソレノイドは、磁性体により形成されて、底に開口穴を有する有底円筒形状のケースと、磁性体により形成されて、ケースを閉蓋する有底円筒形状のカバーと、ケースとカバーの内側で同軸上に配設される環状のコイルと、磁性体により形成されて、コイルの内側で、カバー側に同軸上で配設されて、コイルへの通電により励磁されて磁気力を生じる円筒形状のコアと、磁性体により形成されて、コアの内側で同軸上に配設されて、磁気力により往復移動する円柱形状のプランジャと、プランジャの中心軸上に取り付けられて、直動によりケースから突出するピンと、磁性体により形成されて、ピンを突出する底がケースの開口穴を閉塞して、コアと軸方向の隙間を有して配設される有底円筒形状のボスとを備え、ケースとボスとの当接部は、ピンの突出側に環状溝を形成されたものである。
上記のように構成されたリニアソレノイドは、ケースとボスとの当接部に、ピンの突出側で環状溝を形成している。これによって、環状溝に形成された磁路により、環状溝に磁性コンタミを引き寄せて留めることができ、ピンとボスとの隙間から磁性コンタミが侵入するのを防ぎ、可動部の摺動抵抗の増加を回避して、性能を安定させることができるリニアソレノイドを得ることができる効果を有する。
実施の形態1.
実施の形態1におけるリニアソレノイドについて図1~4を用いて説明する。図1は、実施の形態1に係わるリニアソレノイドの外形を示す三面図である。図2は、実施の形態1に係わるリニアソレノイドの図1におけるAA断面図であり、図2(a)はピンが原位置の状態を示し、図2(b)はピンがフルストロークの状態を示す。図3は、実施の形態1に係わるリニアソレノイドの要部の断面拡大図である。図4は、実施の形態1に係わるリニアソレノイドの変形例1における要部の断面拡大図である。
実施の形態1におけるリニアソレノイドについて図1~4を用いて説明する。図1は、実施の形態1に係わるリニアソレノイドの外形を示す三面図である。図2は、実施の形態1に係わるリニアソレノイドの図1におけるAA断面図であり、図2(a)はピンが原位置の状態を示し、図2(b)はピンがフルストロークの状態を示す。図3は、実施の形態1に係わるリニアソレノイドの要部の断面拡大図である。図4は、実施の形態1に係わるリニアソレノイドの変形例1における要部の断面拡大図である。
リニアソレノイドは、例えば、車両のエンジンに具備された吸排気バルブの開閉タイミングを調整するバルブタイミング調整装置に用いられる。具体的には、バルブタイミング調整装置に設けられた油圧切換弁のスプールを駆動するアクチュエータとして用いられる。なお、スプールは、スプリングによってリニアソレノイド側へ付勢されている。
図1に示すように、リニアソレノイド1は、ケース2、カバー3、及び、ボス4とで外形を構成している。ケース2とカバー3とはカシメにて接合されている。リニアソレノイド1は、ボルト(図示せず)などによってエンジン(図示せず)やエンジンカバー(図示せず)などに取り付けられる。また、リニアソレノイド1に設けられたコネクタ12には、スプール(図示せず)に抗して、ピン8を直動させてボス4から突出させる電源が接続される。
図1に示すように、リニアソレノイド1は、ケース2、カバー3、及び、ボス4とで外形を構成している。ケース2とカバー3とはカシメにて接合されている。リニアソレノイド1は、ボルト(図示せず)などによってエンジン(図示せず)やエンジンカバー(図示せず)などに取り付けられる。また、リニアソレノイド1に設けられたコネクタ12には、スプール(図示せず)に抗して、ピン8を直動させてボス4から突出させる電源が接続される。
図2、及び、図3に示すように、リニアソレノイド1は、ケース2、カバー3、ボス4、コイル5、コア6、可動部9であるプランジャ7とピン8、ブッシュ11、及び、コネクタ12などで構成される。また、ケース2、カバー3、ボス4、コイル5、コア6、可動部9であるプランジャ7とピン8、及び、ブッシュ11は同軸上に配置されている。
ケース2は、有底の略円筒形状で、磁性体の板金などの金属により形成されている。ケース2は、開口側の外周に鍔が形成されている。ケース2の底には、中心軸上にボス4で塞がれる開口穴が設けられている。ケース2の鍔には、リニアソレノイド1をエンジン(図示せず)やエンジンカバー(図示せず)などに取り付けるボルト(図示せず)を通すブラケット部(図示せず)が形成されている。ケース2は、カバー3と、互いの鍔によりカシメにて接合されて閉蓋されている。
カバー3は、有底の略円筒形状で、磁性体の板金などの金属により形成されている。カバー3は、開口側の外周に鍔が形成されている。カバー3の外周には、コネクタ12を突出する開口が設けられている。カバー3は、ケース2と、互いの鍔によりカシメにて接合されて閉蓋されている。
ボス4は、有底の略円筒形状で、磁性体の金属により形成されている。ボス4は、底がケース2の底の開口穴を塞いでいる。ボス4の底側の外周には鍔が形成されており、鍔はカバー3の底の内側に当接している。また、ボス4は、中心軸上で内側に大径部、外側に小径部を有する開口穴が設けられており、ピン8が突出される。また、ボス4の外壁とケース2の開口穴の内壁との当接部は、ピン8の突出側で、それぞれの壁にて環状溝14が形成されている。また、ボス4の底には、肉厚が薄い環状の薄肉部15が形成されている。また、ボス4は、コア6と隙間を有して配設されている。
コイル5は、銅線が巻回された略円筒形状であり、ケース2とカバー3の内側で、同軸上に収容されている。コイル5の銅線は、コネクタ12のターミナル13に接続されている。また、コイル5による磁束は、それぞれ磁性体のコア6→プランジャ7→ボス4→ケース2→カバー3へと伝達される、磁束の流れMFの磁路を形成して流れる。
コア6は、磁性体の金属により形成された略円柱形状であり、コイル5の内側で、カバー3側に同軸上で配設されている。コア6は、コイル5の通電により励磁されて磁気力を発生させる。
プランジャ7は、磁性体の金属により形成された略円柱形状であり、コア6の内側で、同軸上に摺動可能な状態で配置されている。プランジャ7は、コア6の磁気力により直動する。プランジャ7の中心には、ピン8が圧入により取り付けられている。また、プランジャ7は、スプール(図示せず)の抗力によってピン8とともに押し戻されて往復移動する。また、プランジャ7の軸方向には貫通穴10が穿設されており、プランジャ7の往復移動に伴う空気ダンパー作用が回避される。
ピン8は、ステンレスなどの非磁性体で形成された円柱形状であり、プランジャ7の中心軸上に圧入により取り付けられている。ピン8は、ボス4の設けられたブッシュ11で支持されて、ボス4の開口穴から突出される。また、ピン8は、プランジャ7とともに直動の往復移動をする。なお、ピン8とボス4との隙間は50μm以下であるが、磁性コンタミよりは大きい。
可動部9は、プランジャ7とピン8とで構成されている。可動部9は、コイル5の通電により励磁されたコア6により発生した磁気力で直動されるプランジャ7と、スプール(図示せず)の抗力により押し戻されるピン8によって、往復移動される。
ブッシュ11は、円環形状でボス4の大径部に嵌着されている。ブッシュ11は磁性体、または、非磁性体のいずれでも良い。また、ブッシュ11は、ピン8を摺動可能に支持している。なお、ブッシュ11とピン8との隙間は50μm以下であるが、磁性コンタミよりは大きい。
コネクタ12は、カバー3の外周に、樹脂にてインサート成型により形成されている。コネクタ12のターミナル13には、コイル5の銅線が接続されている。
環状溝14は、環状の溝であり、ボス4の外壁とケース2の内壁との当接部に、ピン8の突出側でそれぞれの壁にて形成されている。環状溝14は、断面がV字形状に形成されている。
薄肉部15は、ボス4の底に形成された環状の肉厚が薄い部分である。薄肉部15は、例えば、ボス4の底の内側に設けられた環状の溝によって形成される。薄肉部15の肉厚寸法は、ケース2の底の肉厚寸法よりも小さく形成されており、薄肉部15に流れる磁束の流れが阻害される。
次に、このように構成されたリニアソレノイドにおける作用について図2、及び、図3を用いて説明する。
図2(a)が示すように、コネクタ12を介してコイル5の通電により、コイル5に磁束が生じる。コイル5の磁束は、コア6に磁気力を発生させるとともに、それぞれ磁性体のコア6→プランジャ7→ボス4→ケース2→カバー3へと伝達される、磁束の流れMFの磁路を形成して流れる。コア6によって発生した磁気力は、プランジャ7をケース2側へ移動させる。
図2(a)が示すように、コネクタ12を介してコイル5の通電により、コイル5に磁束が生じる。コイル5の磁束は、コア6に磁気力を発生させるとともに、それぞれ磁性体のコア6→プランジャ7→ボス4→ケース2→カバー3へと伝達される、磁束の流れMFの磁路を形成して流れる。コア6によって発生した磁気力は、プランジャ7をケース2側へ移動させる。
図2(b)が示すように、可動部9のストロークが進むと、すなわち、プランジャ7がケース2側へ近づくと、プランジャ7からボス4へ流れる磁束は、径方向の磁束MFDが増加する。径方向の磁束MFDの増加は、プランジャ7の軸方向の推力を低下させる。他方、プランジャ7のボス4と対向する端面16から、ボス4のプランジャ7と対向する端面17へ流れる軸方向の磁束MFAが増加する。軸方向の磁束MFAの増加は、プランジャ7の軸方向の推力を増加させ、可動部9をフルストロークの位置であるボス4の底へ移動させる。よって、可動部9のピン8は、フルストロークでボス4から突出される。
また、コイル5への通電が解除されると、ピン8はスプール(図示せず)の抗力により押し戻される。これによって、可動部9がカバー3側へ移動されて、ピン8はボス4からの突出が解除される。
また、ピン8は、コイル5へ印加する電圧または電流を可変することにより、ピン8が押接するスプール(図示せず)の抗力に対して、任意の位置に制御される。
図3が示すように、磁束の流れMFにおいて、ボス4から中心軸方向へ流れる磁束は、薄肉部15で阻害されるので、磁束はボス4からケース2側へ優先的に流れて、ボス4の中心部へ流れる磁束は低減される。よって、磁性コンタミは、ボス4の中心部への引き寄せが阻害されて、ピン8と、ボス4及びブッシュ11との隙間からの侵入が防止される。
また、磁束の流れMFにおいて、ボス4からケース2に流れる磁路は、一部が環状溝14に形成される。磁性コンタミは、環状溝14に形成された磁路に引き寄せられるので、ボス4の中心部へ近づくのが阻害される。
更に、一般的に、磁気力は空間よりも磁性体を流れる方が強い。環状溝14は断面がV字形状であるので、溝の奥の隙間は狭くなっており、すなわち、磁性体が近づくので、磁気力は溝の入口よりも奥の方が強くなる。よって、引き寄せられて吸着された磁性コンタミは、環状溝14に留められる。
更に、一般的に、磁気力は空間よりも磁性体を流れる方が強い。環状溝14は断面がV字形状であるので、溝の奥の隙間は狭くなっており、すなわち、磁性体が近づくので、磁気力は溝の入口よりも奥の方が強くなる。よって、引き寄せられて吸着された磁性コンタミは、環状溝14に留められる。
以上述べたように、この実施の形態1にて示したリニアソレノイド1にあっては、ケース2の開口穴の内壁とボス4の外壁との当接部は、ピン8の突出側で、それぞれの壁にて環状溝14が形成される。これによって、環状溝14に形成された磁路により、環状溝14に磁性コンタミが引き寄せられる。その結果、ピン8と、ボス4及びブッシュ11との隙間から磁性コンタミが侵入するのを防止することができ、可動部9の摺動抵抗が磁性コンタミによって増加するのを回避して、リニアソレノイド1の性能を安定することができる効果を奏する。
また、環状溝14は、断面がV字形状に形成される。これによって、磁気力は溝の入口よりも奥の方が強くなる。これによって、引き寄せられて吸着された磁性コンタミは、環状溝14に留められる。その結果、ピン8と、ボス4及びブッシュ11との隙間から磁性コンタミが侵入するのを防止することができ、可動部9の摺動抵抗が磁性コンタミによって増加するのを回避して、リニアソレノイド1の性能を安定することができる効果を奏する。
更に、環状溝14は、断面がV字形状に形成されるので、ケース2の開口穴の内壁とボス4の外壁を、テーパ―加工することにより形成することができる。よって、加工が容易にできる効果も奏する。
また、ボス4の底には、環状の薄肉部15が形成される。これによって、ボス4から中心軸方向へ流れる磁束は、薄肉部15で阻害されるので、磁束はボス4からケース2側へ優先的に流れて、ボス4の中心部へ流れる磁束は低減されて、磁性コンタミのボス4の中心部への引き寄せが阻害される。その結果、ピン8と、ボス4及びブッシュ11との隙間から磁性コンタミが侵入するのを防止することができ、可動部9の摺動抵抗が磁性コンタミによって増加するのを回避して、リニアソレノイド1の性能を安定することができる効果を奏する。
なお、上記した実施の形態1では、環状溝14は断面がV字形状に形成されるものとしたが、図4が示すように、断面がU字形状に形成される環状溝414としても良い。
このように構成されたリニアソレノイド41にあっても、磁束の流れMF4において、環状溝414に形成された磁路により、環状溝414に磁性コンタミが引き寄せられる。その結果、ピン8と、ボス44及びブッシュ11との隙間から磁性コンタミが侵入するのを防止することができ、可動部9の摺動抵抗が磁性コンタミによって増加するのを回避して、リニアソレノイド1の性能を安定することができる効果を奏する。しかも、環状溝414の断面がU形状なので容積が大きくなり、磁性コンタミをより多く留めることができる。その結果、ピン8と、ボス44及びブッシュ11との隙間から磁性コンタミが侵入するのをより防止することができ、可動部9の摺動抵抗が磁性コンタミによって増加するのを回避して、リニアソレノイド41の性能を安定することができる効果を奏する。
ところで、上記した実施の形態1に示したリニアソレノイドは、車両のエンジンのバルブタイミング調整装置に設けられた油圧切換弁を駆動するアクチュエータとして説明したが、これに限られるものでなく、これとは異なる切換弁を駆動するアクチュエータとして用いられるものであっても良い。
実施の形態2.
実施の形態2のリニアソレノイドについて、図5~7を用いて説明する。図5は、実施の形態2に係わるリニアソレノイドの要部の断面拡大図である。図6は、実施の形態2に係わるリニアソレノイドの変形例1における要部の断面拡大図である。図7は、実施の形態2に係わるリニアソレノイドの変形例2における要部の断面拡大図である。なお、図5から図7中、図1から図3と同一符号は同一、または、相当部分を示す。
実施の形態2のリニアソレノイドについて、図5~7を用いて説明する。図5は、実施の形態2に係わるリニアソレノイドの要部の断面拡大図である。図6は、実施の形態2に係わるリニアソレノイドの変形例1における要部の断面拡大図である。図7は、実施の形態2に係わるリニアソレノイドの変形例2における要部の断面拡大図である。なお、図5から図7中、図1から図3と同一符号は同一、または、相当部分を示す。
図5が示すように、この実施の形態2のリニアソレノイド51は、実施の形態1のリニアソレノイド1が、ボス4の外壁とケース2の開口穴の内壁との当接部に、ピン8の突出側で、それぞれの壁にて環状溝14を形成して構成されているもの対して、ボス54の外壁とケース52の開口穴の内壁との当接部に、ボス54側に環状の突起である厚肉部59と、ケース52側に環状の突起である厚肉部58を設けて、それぞれの壁にて環状溝514を形成して構成されたものである。
すなわち、ケース52の厚肉部58と、ボス54の厚肉部59の構成が、実施形態1に示したリニアソレノイド1と異なるだけであり、その他の構成は同じである。
このように構成された実施の形態2に示されたリニアソレノイド51にあっても、磁路の流れMF5において、環状溝514に形成された磁路により、環状溝514に磁性コンタミが引き寄せられる。その結果、ピン8と、ボス54及びブッシュ11との隙間から磁性コンタミが侵入するのを防止することができ、可動部9の摺動抵抗が磁性コンタミによって増加するのを回避して、リニアソレノイド51の性能を安定することができる効果を奏する。
また、一般的に、断面積が大きいほど磁束は流れやすくなる。環状溝514の内壁は、厚肉部58と厚肉部59によって軸方向に延ばされている。したがって、磁束はより多く流れるので、環状溝514に磁性コンタミがより多く引き寄せられる。その結果、ピン8と、ボス54及びブッシュ11との隙間から磁性コンタミが侵入するのをより防止することができ、可動部9の摺動抵抗が磁性コンタミによって増加するのをより回避して、リニアソレノイド51の性能をより安定することができる効果を奏する。
なお、上記した実施の形態2では、ケース52に厚肉部58を、ボス54に厚肉部59を設けて構成されるものとしたが、図6、及び、図7が示すように、ボス64、または、ケース72のいずれか一方に、厚肉部69、または、厚肉部79を設ける構成としても良い。
このように構成されたリニアソレノイド61、71にあっても、磁路の流れMF6、MF7において、環状溝614、714に形成された磁路により、環状溝614、714に磁性コンタミが引き寄せられる。その結果、ピン8と、ボス4、64及びブッシュ11との隙間から磁性コンタミが侵入するのを防止することができ、可動部9の摺動抵抗が磁性コンタミによって増加するのを回避して、リニアソレノイド61、71の性能を安定することができる効果を奏する。
また、環状溝614の内壁の片方は、厚肉部69によって軸方向に延ばされている。もしくは、環状溝714の内壁の片方は、厚肉部78によって軸方向に延ばされている。したがって、磁束はより多く流れるので、環状溝614、714に磁性コンタミがより多く引き寄せられる。その結果、ピン8と、ボス4、64及びブッシュ11との隙間から磁性コンタミが侵入するのをより防止することができ、可動部9の摺動抵抗が磁性コンタミによって増加するのをより回避して、リニアソレノイド61、71の性能をより安定することができる効果を奏する。
なお、上記した実施の形態2でも、実施の形態1と同様に、これとは異なる切換弁を駆動するアクチュエータとして用いられるものであっても良い。
1、41、51、61、71 リニアソレノイド、 2、42、52、72 ケース、 3 カバー、 4、44、54、64 ボス、 5 コイル、 6 コア、 7 プランジャ、 8 ピン、 9 可動部、 10 貫通穴、 11 ブッシュ、 12 コネクタ、 13 ターミナル、 14、414、514、614、714 環状溝、 15 薄肉部、 16、17 端面、 58、59、69、78 厚肉部、 MF、MF4、MF5、MF6、MF7 磁束の流れ、 MFD 径方向の磁束、 MFA 軸方向の磁束
Claims (5)
- 磁性体により形成されて、底に開口穴を有する有底円筒形状のケースと、
磁性体により形成されて、前記ケースを閉蓋する有底円筒形状のカバーと、
前記ケースと前記カバーの内側で同軸上に配設される環状のコイルと、
磁性体により形成されて、前記コイルの内側で、前記カバー側に同軸上で配設されて、コイルへの通電により励磁されて磁気力を生じる円筒形状のコアと、
磁性体により形成されて、前記コアの内側で同軸上に配設されて、前記磁気力により往復移動する円柱形状のプランジャと、
前記プランジャの中心軸上に取り付けられて、直動により前記ケースから突出するピンと、
磁性体により形成されて、前記ピンを突出する底が前記ケースの前記開口穴を閉塞して、前記コアと軸方向の隙間を有して配設される有底円筒形状のボスとを備え、
前記ケースと前記ボスとの当接部は、前記ピンの突出側に環状溝を形成したこと
を特徴とするリニアソレノイド。 - 前記ボスの前記底は、前記環状溝と中心軸との間に前記ケースの前記底の肉厚より薄い環状の薄肉部が形成されていること
を特徴とする請求項1に記載のリニアソレノイド。 - 前記環状溝は、軸方向断面がV字形状に形成されていること
を特徴とする請求項1または請求項2に記載のリニアソレノイド。 - 前記環状溝は、軸方向断面がU字形状に形成されていること
を特徴とする請求項1または請求項2に記載のリニアソレノイド。 - 前記当接部の少なくとも前記ケースと、前記ボスのいずれか一方は、前記ケースの前記底及び前記ボスの前記底の肉厚より厚い環状の厚肉部が形成されていること
を特徴とする請求項1から請求項4のいずれか一項に記載のリニアソレノイド。
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