JP2022107435A - コントローラ、設定装置、制御方法およびプログラム - Google Patents

コントローラ、設定装置、制御方法およびプログラム Download PDF

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Abstract

Figure 2022107435000001
【課題】適切な伝搬遅延時間を設定することのできるコントローラを提供する。
【解決手段】複数のスレーブ装置間をケーブルで接続するフィールドネットワークに接続されたコントローラ(101)は、各スレーブ装置の物理層通信回路において計測されるSQI値を取得するSQI値取得部(1011)と、SQI値取得部によって取得された前記SQI値に基づいて、各スレーブ装置間のケーブル長さを算出し、フィールドネットワーク内のケーブル総延長を算出するケーブル総延長算出部(1012)と、ケーブル総延長に基づいて、フィールドネットワークにおける信号の伝播遅延時間を設定する伝搬遅延時間設定部(1013)と、を備える。
【選択図】図2

Description

本発明は、フィールドネットワークにおいて信号の伝搬遅延時間を設定するコントローラ、設定装置、制御方法、およびプログラムに関する。
ファクトリーオートメーション(Factory Automation:FA)の分野においては、作業の工程を分担する様々な種類の装置の制御が行われる。工場施設等一定の領域において作業に用いられる各種のコントローラ、リモートI/O、および製造装置を連携して動作させるために、これらの装置を接続する、フィールドネットワークとも呼ばれる産業用ネットワークが構築されている。
フィールドネットワークにおいては、システムを構成する装置間がケーブルによって接続される。このケーブルの長さにほぼ比例して、装置間で通信する信号に伝搬遅延が発生する。一方で、各装置で実行すべき処理の中には、所定の制御周期内に完了させる必要のある定周期タスクが存在する。
特開2013-137251号公報 特開2018-19454号公報 特開2017-102900号公報 特開平8-202759号公報
従来は、デフォルトで余裕をもったケーブル長さ(例えば、1000メートル)を想定して、想定されたケーブル長さに対応する伝播遅延時間を考慮して制御周期内で定周期タスクが完了するように制御していた。よって、必要以上に伝播遅延時間が長く設定されることになり、制御周期内で定周期タスクの実際の処理に使用できる時間が圧迫されていた。また、これを解消するために、実際に使っているケーブルの長さに基づいてユーザが手動で伝播遅延時間を設定することも行われていた。しかし、ユーザの手間がかかるとともに、伝播遅延時間を正確な値に設定することも困難であった。
なお、ケーブル長さを測定する技術に関しては、上記の特許文献に開示があるが、伝播遅延時間を考慮する点については開示されていない。
上記に鑑み、本発明では、フィールドネットワークにおいて、ユーザの手間がかからずに正確に、適切な伝搬遅延時間を設定できる技術を提供することを目的とする。
上記の課題を解決するために、本発明の一態様に係るコントローラは、複数のスレーブ装置間をケーブルで接続するフィールドネットワークに接続されたコントローラであって、各スレーブ装置の物理層通信回路において計測されるSQI(signal quality indicator)値を取得するSQI値取得部と、SQI値取得部によって取得された前記SQI値に基づいて、前記各スレーブ装置間のケーブル長さを算出し、前記フィールドネットワーク内のケーブル総延長を算出するケーブル総延長算出部と、ケーブル総延長に基づいて、前記フィールドネットワークにおける信号の伝播遅延時間を設定する伝搬遅延時間設定部と、を備える。
上記構成によれば、ユーザの手間がかからずに正確にケーブル総延長を算出でき、算出されたケーブル総延長から信号の伝搬遅延時間を正確に算出できる。このため、適切な伝搬遅延時間を設定することができ、結果として、制御周期内での定周期タスクの実際の処理に使用できる時間を増加させることができる。
また、上記一側面に係るコントローラは、SQI値取得部におけるSQI値取得処理、前記ケーブル総延長算出部におけるケーブル総延長算出処理、および、前記伝搬遅延時間設定部における伝搬遅延時間設定処理を所定のタイミングで実行するように指示するスケジューリング部をさらに備えてもよい。
上記の構成によれば、トリガがなくとも、コントローラが、所定のタイミングで伝搬遅延時間を設定するので、ユーザに負担をかけることなく、適切なタイミングで伝播遅延時間の設定を実行することができる。
また、上記一側面に係るコントローラは、SQI値取得部におけるSQI値取得処理、前記ケーブル総延長算出部におけるケーブル総延長算出処理、および、前記伝搬遅延時間設定部における伝搬遅延時間設定処理を、外部からの指示入力に応じて実行するように指示する実行指示部をさらに備えてもよい。
上記の構成によれば、ユーザは、システム立ち上げ時またはケーブル交換時など必要が生じたときに、伝搬遅延時間を再設定することができる。
また、上記一側面に係るコントローラは、SQI値取得部は、前記SQI値を前記各スレーブ装置から複数回取得するとともに、前記ケーブル総延長算出部は、前記各スレーブ装置間のケーブル長さを、複数回取得した前記SQI値の平均値に基づいて算出してもよい。
上記の構成によれば、SQI値は、ノイズなどの影響により一時的に値が大きくなることがありうるが、上記のように、複数回取得した値の平均値に基づいてケーブル長さを算出することにより、より正確に伝播遅延時間を設定することができる。
上記の課題を解決するために、本発明の一態様に係る設定装置は、コントローラと通信接続する設定装置であって、前記SQI値取得部におけるSQI値取得処理、前記ケーブル総延長算出部におけるケーブル総延長算出処理、および、前記伝搬遅延時間設定部における伝搬遅延時間設定処理を実行させる指示をユーザからの指示に応じて前記実行指示部に送信する実行指示送信部を備えてもよい。
上記の構成によれば、ユーザは、システム立ち上げ時またはケーブル交換時など必要が生じたときに、伝搬遅延時間を再設定することができる。
また、上記一側面に係る設定装置は、前記伝搬遅延時間設定部によって設定された伝播遅延時間を取得し、前記コントローラに対する設定情報とともに、前記伝播遅延時間を前記コントローラに送信する設定情報送信部をさらに備えてもよい。
上記の構成によれば、ユーザがコントローラの設定情報とともに伝搬遅延時間をコントローラに送信することができる。
上記の課題を解決するために、本発明の一態様に係る制御方法は、複数のスレーブ装置間をケーブルで接続するフィールドネットワークに接続されたコントローラの制御方法であって、前記各スレーブ装置の物理層通信回路において計測されるSQI(signal quality indicator)値を取得するSQI値取得ステップと、前記SQI値取得ステップによって取得された前記SQI値に基づいて、前記各スレーブ装置間のケーブル長さを算出し、前記フィールドネットワーク内のケーブル総延長を算出するケーブル総延長算出ステップと、前記ケーブル総延長に基づいて、前記フィールドネットワークにおける信号の伝播遅延時間を設定する伝搬遅延時間設定ステップと、を含む。
上記の構成によれば、上記コントローラと同様の効果を奏することができる。
上記の課題を解決するために、本発明の一態様に係るコントローラプログラムは、上記コントローラとしてコンピュータを機能させるためのコントローラプログラムであって、上記各部としてコンピュータを機能させるためのプログラムであってもよい。
上記構成によれば、上記コントローラと同様の効果を奏することができる。
上記の課題を解決するために、本発明の一態様に係る制御プログラムは、コンピュータを機能させるための設定プログラムであって、上記各部としてコンピュータを機能させるための設定プログラムであってもよい。
上記構成によれば、設定装置と同様の効果を奏することができる。
本発明の一態様によれば、フィールドネットワークにおいて、ユーザの手間がかからずに正確にケーブル総延長を算出でき、ケーブル総延長から適切な伝搬遅延時間を設定できる。その結果として、制御周期内でユーザのプログラムを実行できる時間を増加させることができる。
本発明の実施形態に係るコントローラが接続されるフィールドネットワークに属する装置群の構成を示す図である。 図1に含まれるコントローラおよび設置装置の機能構成を示すブロック図である。 図1に含まれるスレーブ装置におけるSQI値とケーブル長さの関係を示すグラフである。 本発明の実施形態に係るコントローラおよび設定装置において実行される伝搬遅延時間設定処理の流れを示すフローチャートである。 図1に含まれる設定装置における設定画面の一例を示す図である。
以下では、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。
§1 適用例
<システムの構成>
図1には、本実施形態に係るコントローラが含まれるフィールドネットワークで接続されるシステム100を示す構成図である。以下では、図1を参照して、システム100の構成について説明する。
図1に示すように、システム100は、フィールドネットワークで接続される複数の装置を備える。より詳細には、システム100は、コントローラ(例えば、PLC:programmable logic controller)101、複数のスレーブ装置102a~102f、設定装置105、HMI(Human Machine Interface)104、および、ハブ装置103を備える。複数のスレーブ装置102a~102fは、総称してスレーブ装置102とも呼ぶ。コントローラ101および複数のスレーブ装置102a~102fは、ハブ装置103を介してEtherNET(登録商標)/IPまたはEtherCAT(登録商標)等の通信ネットワークで接続され、互いに連携してFA(factory automation)を実現する。なお、通信ネットワークの種類は上述のものに限定されるものではない。
コントローラ101は、システム100全体に含まれる複数のスレーブ装置102a~102fの動作を制御する。HMI104は、コントローラ101の動作状態を表示するとともに、コントローラ101に対するユーザによる各種動作指示を受け付けるインターフェースである。
設定装置105は、ノートPCなどによって構成され、コントローラ101とUSB(Universal Serial Bus)によって接続される。設定装置105はシステム100の構成情報を格納するとともに、コントローラ101における制御に用いられる各種設定情報およびプログラムなどをユーザの指示に応じて設定する。
上記システム100に含まれる各装置で実行するプログラムの中には、一定の制御周期で実行する必要のあるものがある。一方、各装置間でケーブルを通じて送受信される信号は、ケーブルの長さに応じて伝搬遅延が生じてしまう。従って、制御周期から伝搬遅延時間を差し引いた時間内で、プログラムの実行が完了するようにタイミングを制御する必要がある。本実施形態では、コントローラ101が各スレーブ装置102a~102fで測定されるSQI値から各装置間を接続するケーブル長さを算出する。続いて、コントローラ101はシステム100の構成情報に基づいて、これらケーブル長さを合計してシステム100全体のケーブル総延長を算出し、ケーブル総延長から伝搬遅延時間を正確に算出する。コントローラ101は、算出された伝搬遅延時間に基づいて、制御周期内で各装置が動作するように制御のスケジューリングを行う。
§2 構成例
以下では、図2を参照して、コントローラ101および設定装置105の機能構成について説明する。
<コントローラおよび設定装置の機能構成>
図2は、コントローラ101および設定装置105の機能構成を示すブロック図である。図2に示すように、コントローラ101は、SQI値取得部1011、ケーブル総延長算出部1012、および伝搬遅延時間設定部1013、スケジューリング部1014および実行指示部1015を備える。SQI値取得部1011、ケーブル総延長算出部1012、および伝搬遅延時間設定部1013を総称して実行部1010とも呼ぶ。
コントローラ101の実行部1010が伝搬遅延時間の設定処理を行う。スケジューリング部1014および実行指示部1015は、実行部1010が伝搬遅延時間の設定処理を開始するタイミングを指示する。なお、コントローラ101は、スケジューリング部1014および実行指示部1015の少なくともいずれか一方を備えていればよい。
SQI値取得部1011は、各スレーブ装置102の物理層通信回路において計測されるSQI(signal quality indicator)値を取得する。ケーブル総延長算出部1012はSQI値取得部1011によって取得されたSQI値に基づいて、各スレーブ装置102間のケーブル長さを算出し、フィールドネットワーク内のケーブル総延長を算出する。伝搬遅延時間設定部1013は、ケーブル総延長に基づいて、フィールドネットワークにおける信号の伝播遅延時間を設定する。コントローラ101は、設定された伝搬遅延時間に基づいて、制御周期内での各装置の動作タイミングを制御する。
スケジューリング部1014は、SQI値取得部1011におけるSQI値取得処理、ケーブル総延長算出部1012におけるケーブル総延長算出処理、および、伝搬遅延時間設定部1013における伝搬遅延時間設定処理を所定のタイミングで実行するように指示する。例えば、スケジューリング部1014は、一定の周期(例えば、毎日定時、所定日数毎、毎月の所定の日時等)で、実行部1010が上記伝搬遅延時間設定処理を開始するように指示してもよい。あるいは、スケジューリング部1014は、コントローラ101の立ち上げ時、ケーブル交換時等を検出し、そのタイミングで実行部1010が上記伝搬遅延時間設定処理を開始するように指示してもよい。即ち、コントローラ101が、外部からのトリガがなくても、設定されたタイミングで、自動的に、ケーブル総延長の算出および伝搬遅延時間の設定処理を実行する。上記のような構成によれば、ケーブルの交換やシステム100の構成の変更が発生した場合にも、その構成に最適な伝搬遅延時間を自動で設定することができる。また、ケーブルの経時劣化にも対応することができる。
または、実行指示部1015が、SQI値取得部1011におけるSQI値取得処理、ケーブル総延長算出部1012におけるケーブル総延長算出処理、および、伝搬遅延時間設定部1013における伝搬遅延時間設定処理を、外部からの指示入力に応じて実行するように指示してもよい。例えば、ユーザが、設定装置105から、コントローラ101に伝搬遅延時間設定処理の開始を指示するための所定のメッセージを送ってもよい。コントローラ101の実行部1010は、上記メッセージの受信をトリガとして伝搬遅延時間設定処理を開始してもよい。
ユーザが処理開始のトリガをコントローラ101に送る場合には、例えば、システム100の立ち上げ時またはケーブルの交換時などに、ユーザが設定装置105を用いて所定のメッセージをコントローラ101に送信し、コントローラ101は、これをトリガとして伝搬遅延時間算出処理の実行を開始してもよい。
設定装置105は、コントローラ101のSQI値取得部1011におけるSQI値取得処理、ケーブル総延長算出部1012におけるケーブル総延長算出処理、および、伝搬遅延時間設定部1013における伝搬遅延時間設定処理を実行させる指示をユーザからの指示に応じてコントローラ101の実行指示部1015に送信する実行指示送信部1051を備えてもよい。上述したように、コントローラ101の実行部1010は、ユーザからの指示をトリガとして伝搬遅延時間設定処理を開始してもよい。上記構成により、ユーザは、ケーブル交換時など必要な場合に、伝搬遅延時間設定処理の実行をコントローラ101に指示することができる。
また、設定装置105は、コントローラ101の伝搬遅延時間設定部1013によって設定された伝播遅延時間を取得し、コントローラ101に対する各種設定情報とともに、伝播遅延時間をコントローラ101に送信する設定情報送信部1052をさらに備えてもよい。コントローラ101では、取得した伝搬遅延時間および設定情報に基づいて、各装置の制御を実行する。
以下では、コントローラ101の実行部1010が行うSQI値の算出、ケーブル長さの算出、ケーブル総延長の算出、および伝搬遅延時間の設定について順に説明する。
<SQI値の算出>
コントローラ101のSQI値取得部1011は、SQI値を取得する。SQI値はスレーブ装置102の物理層通信回路おいて計測される。なお、コントローラ101の物理層通信回路においてSQI値が計測されるようになっていてもよい。各スレーブ装置102には、直接、ケーブルにより接続される装置との間の信号通信におけるSQI(signal quality indicator)値の測定結果が保存される。SQI値は信号品質を示す数値であり、ノイズと正常な信号との割合から算出される。SQI値は装置間の通信を止めずに、常時、測定することができる。ここで、ケーブルで接続される2つの装置のうちいずれかの装置の物理層通信回路に、SQI値の測定機能を持たせればよい。しかし、より多くの装置に接続されているコントローラ101にこの機能を持たせることがより望ましい。
<ケーブル長さの算出>
コントローラ101のケーブル総延長算出部1012は、SQI値取得部1011によって取得されたSQI値に基づいて、各スレーブ装置102間のケーブル長さを算出する。SQI値は、ケーブル長さと関係する。各装置のPHY通信回路に格納されているデータシートには、標準的な規格のケーブルについて、SQI値とケーブル長さとの関係を示すテーブルが格納されている。例えば、SQI値が2.0~2.5の場合はケーブル長さ50m、SQI値が3.0~3.5の場合はケーブル長さが100mに相当するといった関係がデータシートのテーブルに示されている。コントローラ101のケーブル総延長算出部1012は、各装置からSQI値を受信して、ケーブル長さを算出する。
ケーブル長さが長いほど、SQI値はほぼ線形的に上昇する。SQI値取得部1011は、SQI値を各スレーブ装置102から複数回取得するとともに、ケーブル総延長算出部は、各スレーブ装置102間のケーブル長さを、複数回取得した前記SQI値の平均値に基づいて算出してもよい。SQI値は計測時のノイズの影響などによりバラつきがあるので、ケーブル長さを算出する場合には、数万個のSQI値のデータを平均した方が精度を上げることができる。
また、ケーブル総延長算出部1012がSQI値からケーブル長さを算出するには、SQI値とケーブル長さの関係を示すグラフを用いてもよい。図3はその一例を示す。図3のグラフでは、横軸にケーブル長さ、縦軸にSQI値を取っている。図3から、ケーブル長さが長くなれば、ほぼ線形的にSQI値が上昇することがわかる。所定の規格のケーブルにおける実測値に基づいて、ケーブル長さとSQI値の関係とから回帰分析を行って、事前に以下の式を導いてもよい。
ケーブル長さ=(SQI値-a)/b
上記変換式においては、aおよびbの値は、ケーブルの種類により異なる。標準的な規格のケーブルにおいては、それぞれ、a=1.1216、b=0.0109であった。非標準的な規格のケーブルを使用する場合には、より正確な伝搬遅延時間を設定するためには、予めケーブルの種類ごとに上記変換式を算出してもよい。
コントローラ101のケーブル総延長算出部1012は、フィールドネットワーク内のケーブル総延長を算出する。即ち、コントローラ101は、各スレーブ装置102からSQI値を取得し、上記テーブル、グラフまたは変換式に基づいて、各ケーブル長さを算出し、これらのケーブル長さを合計して、ケーブル総延長を算出する。
<伝搬遅延時間の算出>
コントローラ101の伝搬遅延時間設定部1013は、算出されたケーブル総延長に基づいて、フィールドネットワークにおける信号の伝播遅延時間を設定する。伝搬遅延時間はケーブルの総延長にほぼ比例して増加する。
設定装置105では、一例として、デフォルトでケーブル総延長を1000mとして、伝搬遅延時間が設定されている。上記SQI値からの測定結果に基づいて算出された値を用いて設定を変更すれば、適切な伝搬遅延時間を設定することができる。
<処理の流れの説明>
図4は、本発明の実施形態における伝搬遅延時間を設定する処理の流れを示すフローチャートである。以下では、図4を参照して、伝搬遅延時間を設定する処理の流れについて説明する。
(ステップS110)
まず、コントローラ101のケーブル総延長算出部1012が、フィールドネットワーク内のケーブル総延長を設定(算出)する。ユーザが手動でケーブル総延長算出処理の開始を指示する場合にはステップS120へ、コントローラ101が自動でケーブル総延長算出処理開始する場合にはステップS220に進む。
以下、ステップS120からS170までは、ユーザが手動で上記処理の開始を指示する場合の流れを示す。
(ステップS120)
ユーザからの上記処理を実行させる指示を、設定装置105の実行指示送信部1051からコントローラ101の実行指示部1015に送信する。例えば、ユーザが、所定のメッセージを、設定装置105の実行指示送信部1051からコントローラ101の実行指示部1015に送信してもよい。コントローラ101の実行指示部1015は、これをトリガとして、伝搬遅延時間設定処理を開始する指示を出す。
(ステップS130)
コントローラ101の実行指示部1015は、実行部1010(SQI値取得部1011)に対して、ケーブル長さを測定する指示を出す(SQI値を測定する指示を出す)。
(ステップS140)
指示を受けたSQI値取得部1011は、各スレーブ装置102から、PHY通信回路の機能で測定されたSQI値を取得する。即ち、各装置は測定されたSQI値をコントローラ101のSQI値取得部1011に返信する。上述したように、SQI値はバラつきがあるので、数万個のデータを平均したほうが精度を上げることができる。
(ステップS150)
コントローラ101のケーブル総延長算出部1012は、SQI値取得部1011から受信したSQI値に基づいて、ケーブル長さを算出する。ケーブル総延長算出部1012は、更に、各ケーブル長を合算してシステム100内のケーブル総延長を算出する。
(ステップS160)
コントローラ101は、算出したケーブル総延長を、設定装置105に送信する。設定装置105では、〔ケーブル総延長〕の項目に格納する。図5には、設定装置105における、コントローラ101に対する設定情報の表示・入力画面の一例を示す。この例では、ケーブル総延長のデフォルト値として1000mが設定されているが、この値が、コントローラ101にて算出されたケーブル総延長の値に書き換えられる。
(ステップS170)
設定装置105は、ユーザの指示に基づき、コントローラ101に対する設定情報とともに設定されたケーブル総延長の値をコントローラ101に送信する。コントローラ101の伝搬遅延時間設定部1013は、算出されたケーブル総延長に基づいて、フィールドネットワークにおける信号の伝搬遅延時間を設定する。なお、コントローラ101において、ケーブル総延長算出部1012によるケーブル総延長の算出結果が、そのまま伝搬遅延時間設定部1013に送られて伝搬遅延時間の設定が行われても良い。
ユーザはケーブルを交換したとき、システムの変更をしたときなど、必要な場合に、上記ステップS120において設定装置からトリガとなる指示を送信し、コントローラ101(実行部1010)が、S130からS170までの処理を実行して、伝搬遅延時間を再設定する。
次に、コントローラ101により、自動で伝搬遅延時間が算出される場合の処理(ステップS220~S270)について説明する。
(ステップS220)
コントローラ101のスケジューリング部1014がコントローラ101の実行部1010に所定のタイミングで実行するように指示する。即ち、コントローラ101の内部でケーブル総延長の算出処理を実行(開始)する。上記手動による処理の場合(ステップS120)と異なり、コントローラ101はトリガなしで、設定処理を開始する。
(ステップS230からS250)
ステップS230からS250の処理は、上述のステップS130~S150までと同じであるのでここでは説明を繰り返さない。
(ステップS260)
コントローラ101の伝搬遅延時間設定部1013は、算出したケーブル総延長に基づいて、伝搬遅延時間を設定する。コントローラ101は、設定された伝搬遅延時間に基づいて制御のスケジューリングを行う。
(ステップS270)
予め設定されたタイマに応じて、コントローラ101は、ステップS220に戻って、一連の伝搬遅延時間設定処理を繰り返す。
上記のような構成によれば、ユーザがコントローラ101にトリガを送信しなくても、所定のタイミングで、適切な伝搬遅延時間を再設定することができる。タイミングは、一定周期であってもよいし、不定期であってもよい。
<キャリブレーション>
上記では、標準的な規格のケーブルを用いるフィールドネットワークにおける伝搬遅延時間設定処理を例にして説明した。しかし、本発明は上記例に限定されるものではなく、非標準的な規格のケーブルを用いたフィールドネットワークにおいて伝搬遅延時間を設定する場合にも適用することができる。この場合、非標準的な規格のケーブルに合わせて、キャリブレーションを行うことにより、より適切な伝搬遅延時間を算出することができる。
まず、非標準的な規格のケーブルについて、SQI値を測定し、測定されたSQI値と各ケーブル長さの関係を取得する。次に、ケーブル長さから求められるケーブル総延長と伝搬遅延時間の関係を実験によって確認する。SQI値とケーブル長さの関係については、図3に示すようなグラフを作成してもよいし、SQI値とケーブル長さの関係を示す変換式、あるいはテーブルを作成してもよい。上述のように、SQI値からケーブル総延長を算出し、ケーブル総延長から適切な伝搬遅延時間を設定することができる。
〔ソフトウェアによる実現例〕
コントローラ101および設定装置105の制御ブロック(特にSQI値取得部1011、ケーブル総延長算出部1012、伝搬遅延時間設定部1013、スケジューリング部1014、実行指示部1015、実行指示送信部1051、設定情報送信部1052)は、集積回路(ICチップ)等に形成された論理回路(ハードウェア)によって実現してもよいし、ソフトウェアによって実現してもよい。
後者の場合、コントローラ101および設定装置105は、各機能を実現するソフトウェアであるプログラムの命令を実行するコンピュータを備えている。このコンピュータは、例えば1つ以上のプロセッサを備えていると共に、上記プログラムを記憶したコンピュータ読み取り可能な記録媒体を備えている。そして、上記コンピュータにおいて、上記プロセッサが上記プログラムを上記記録媒体から読み取って実行することにより、本発明の目的が達成される。上記プロセッサとしては、例えばCPU(Central Processing Unit)を用いることができる。上記記録媒体としては、「一時的でない有形の媒体」、例えば、ROM(Read Only Memory)等の他、テープ、ディスク、カード、半導体メモリ、プログラマブルな論理回路などを用いることができる。また、上記プログラムを展開するRAM(Random Access Memory)などをさらに備えていてもよい。また、上記プログラムは、該プログラムを伝送可能な任意の伝送媒体(通信ネットワークや放送波等)を介して上記コンピュータに供給されてもよい。なお、本発明の一態様は、上記プログラムが電子的な伝送によって具現化された、搬送波に埋め込まれたデータ信号の形態でも実現され得る。
本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
100 システム
101 コントローラ
102 スレーブ装置
103 ハブ装置
104 HMI
105 設定装置
1010 実行部
1011 SQI値取得部
1012 ケーブル総延長算出部
1013 伝搬遅延時間設定部
1014 スケジューリング部
1015 実行指示部
1051 実行指示送信部
1052 設定情報送信部

Claims (9)

  1. 複数のスレーブ装置間をケーブルで接続するフィールドネットワークに接続されたコントローラであって、
    前記各スレーブ装置の物理層通信回路において計測されるSQI(signal quality indicator)値を取得するSQI値取得部と、
    前記SQI値取得部によって取得された前記SQI値に基づいて、前記各スレーブ装置間のケーブル長さを算出し、前記フィールドネットワーク内のケーブル総延長を算出するケーブル総延長算出部と、
    前記ケーブル総延長に基づいて、前記フィールドネットワークにおける信号の伝播遅延時間を設定する伝搬遅延時間設定部と、
    を備えるコントローラ。
  2. 前記SQI値取得部におけるSQI値取得処理、前記ケーブル総延長算出部におけるケーブル総延長算出処理、および、前記伝搬遅延時間設定部における伝搬遅延時間設定処理を所定のタイミングで実行するように指示するスケジューリング部をさらに備える、請求項1に記載のコントローラ。
  3. 前記SQI値取得部におけるSQI値取得処理、前記ケーブル総延長算出部におけるケーブル総延長算出処理、および、前記伝搬遅延時間設定部における伝搬遅延時間設定処理を、外部からの指示入力に応じて実行するように指示する実行指示部をさらに備える、請求項1または2に記載のコントローラ。
  4. 前記SQI値取得部は、前記SQI値を前記各スレーブ装置から複数回取得するとともに、
    前記ケーブル総延長算出部は、前記各スレーブ装置間のケーブル長さを、複数回取得した前記SQI値の平均値に基づいて算出する、請求項1~3のいずれか一項に記載のコントローラ。
  5. 請求項3に記載のコントローラと通信接続する設定装置であって、
    前記SQI値取得部におけるSQI値取得処理、前記ケーブル総延長算出部におけるケーブル総延長算出処理、および、前記伝搬遅延時間設定部における伝搬遅延時間設定処理を実行させる指示をユーザからの指示に応じて前記実行指示部に送信する実行指示送信部を備える設定装置。
  6. 前記伝搬遅延時間設定部によって設定された伝播遅延時間を取得し、前記コントローラに対する設定情報とともに、前記伝播遅延時間を前記コントローラに送信する設定情報送信部をさらに備える、請求項5に記載の設定装置。
  7. 複数のスレーブ装置間をケーブルで接続するフィールドネットワークに接続されたコントローラの制御方法であって、
    前記各スレーブ装置の物理層通信回路において計測されるSQI(signal quality indicator)値を取得するSQI値取得ステップと、
    前記SQI値取得ステップによって取得された前記SQI値に基づいて、前記各スレーブ装置間のケーブル長さを算出し、前記フィールドネットワーク内のケーブル総延長を算出するケーブル総延長算出ステップと、
    前記ケーブル総延長に基づいて、前記フィールドネットワークにおける信号の伝播遅延時間を設定する伝搬遅延時間設定ステップと、
    を含む制御方法。
  8. 請求項1~4のいずれか一項に記載のコントローラとしてコンピュータを機能させるためのコントローラプログラムであって、上記各部としてコンピュータを機能させるためのコントローラプログラム。
  9. 請求項5または6に記載の設定装置としてコンピュータを機能させるための設定プログラムであって、上記各部としてコンピュータを機能させるための設定プログラム。
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