JP2022107297A - 遠心圧縮機及びターボチャージャ - Google Patents
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Abstract
Description
本開示は、遠心圧縮機及びターボチャージャに関する。
ターボチャージャ用の遠心圧縮機では、圧縮機の吐出圧が過度に上昇することを避けるために、遠心圧縮機の出口にバイパス弁(ブローオフバルブあるいはリサーキュレーションバルブとも呼ばれる)が設けられる場合がある。かかる構成では、圧縮機の吐出圧が過剰となった際にバイパス弁が開となり、圧縮機の吐出空気がバイパス流路を介して圧縮機の入口側に還流される仕組みとなっている。
一方、このようなバイパス流路を設けることは圧力損失の増加にも繋がる。図27及び図28に示すように、バイパス流路内に主流からの流れが大量に流入するようなケースでは、バイパス流路内に流入した流れがスワールを形成し、それが再び主流へと流出する場合がある。このとき、流出したスワール流れと主流が干渉して図27に示すように大きな圧力損失を生じる。このような時、圧縮機効率の大幅な低下(時には5%以上)が生じることもある。
このような圧力損失増加の問題に対し、特許文献1では、バイパス弁の弁体の表面を圧縮機のスクロール流路の内壁に沿った形状に形成することを提案している。このような構造にすればバイパス流路への流れの流入による圧力損失の増大を抑制することができる。しかしながら、バルブは汎用品が採用されることが多く、弁体の表面を配管の内壁に沿った特殊な形状にするには特注品を用いる必要があり、コストの増加を招いてしまう。
また、特許文献2では、バイパス流路の分岐口(スクロール流路とバイパス流路との接続口)の形状を非円形形状とすることで、バイパス流量を維持しつつスワールの発生を抑制するようにしている。しかしながら、この場合、バイパス流路の流路形状が複雑となるため、やはりコストの増加を招いてしまう。
本発明の少なくとも一実施形態は、上述したような従来の課題に鑑みなされたものであって、その目的とするところは、バイパス流路に起因する圧力損失の増加を抑制しつつコストの増加を抑制できる遠心圧縮機及びターボチャージャを提供することである。
上記目的を達成するため、本開示の少なくとも一実施形態に係る遠心圧縮機は、
インペラと、
前記インペラに空気を案内するコンプレッサ入口流路と、
前記インペラの外周側に設けられたスクロール流路と、
前記インペラを迂回するように前記コンプレッサ入口流路と前記スクロール流路とを接続するバイパス流路と、
を備え、
前記バイパス流路における前記スクロール流路と接続する接続部と、前記バイパス流路における前記コンプレッサ入口流路と接続する接続部と、のうち少なくとも一方に、前記バイパス流路の流路断面を複数の部分に仕切る少なくとも1つの仕切部が設けられる。
インペラと、
前記インペラに空気を案内するコンプレッサ入口流路と、
前記インペラの外周側に設けられたスクロール流路と、
前記インペラを迂回するように前記コンプレッサ入口流路と前記スクロール流路とを接続するバイパス流路と、
を備え、
前記バイパス流路における前記スクロール流路と接続する接続部と、前記バイパス流路における前記コンプレッサ入口流路と接続する接続部と、のうち少なくとも一方に、前記バイパス流路の流路断面を複数の部分に仕切る少なくとも1つの仕切部が設けられる。
本開示によれば、バイパス流路に起因する圧力損失の増加を抑制しつつコストの増加を抑制できる遠心圧縮機が提供される。
以下、添付図面を参照して本開示の幾つかの実施形態について説明する。ただし、実施形態として記載されている又は図面に示されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対的配置等は、発明の範囲をこれに限定する趣旨ではなく、単なる説明例にすぎない。
例えば、「ある方向に」、「ある方向に沿って」、「平行」、「直交」、「中心」、「同心」或いは「同軸」等の相対的或いは絶対的な配置を表す表現は、厳密にそのような配置を表すのみならず、公差、若しくは、同じ機能が得られる程度の角度や距離をもって相対的に変位している状態も表すものとする。
例えば、「同一」、「等しい」及び「均質」等の物事が等しい状態であることを表す表現は、厳密に等しい状態を表すのみならず、公差、若しくは、同じ機能が得られる程度の差が存在している状態も表すものとする。
例えば、四角形状や円筒形状等の形状を表す表現は、幾何学的に厳密な意味での四角形状や円筒形状等の形状を表すのみならず、同じ効果が得られる範囲で、凹凸部や面取り部等を含む形状も表すものとする。
一方、一の構成要素を「備える」、「具える」、「具備する」、「含む」、又は、「有する」という表現は、他の構成要素の存在を除外する排他的な表現ではない。
例えば、「ある方向に」、「ある方向に沿って」、「平行」、「直交」、「中心」、「同心」或いは「同軸」等の相対的或いは絶対的な配置を表す表現は、厳密にそのような配置を表すのみならず、公差、若しくは、同じ機能が得られる程度の角度や距離をもって相対的に変位している状態も表すものとする。
例えば、「同一」、「等しい」及び「均質」等の物事が等しい状態であることを表す表現は、厳密に等しい状態を表すのみならず、公差、若しくは、同じ機能が得られる程度の差が存在している状態も表すものとする。
例えば、四角形状や円筒形状等の形状を表す表現は、幾何学的に厳密な意味での四角形状や円筒形状等の形状を表すのみならず、同じ効果が得られる範囲で、凹凸部や面取り部等を含む形状も表すものとする。
一方、一の構成要素を「備える」、「具える」、「具備する」、「含む」、又は、「有する」という表現は、他の構成要素の存在を除外する排他的な表現ではない。
図1は、一実施形態に係るターボチャージャ2の概略構成を示す部分断面図である。図1は、ターボチャージャ2の遠心圧縮機4における回転軸8に沿った概略断面を示している。
図1に示すように、ターボチャージャ2は、遠心圧縮機4と、遠心圧縮機4に連結されたタービン12とを備える。遠心圧縮機4のインペラ6とタービン12のタービンホイール10とは、回転軸8を介して連結されている。以下では、インペラ6の軸方向を単に「軸方向」と記載し、インペラ6の径方向を単に「径方向」と記載し、インペラ6の周方向を単に「周方向」と記載することとする。
図1に示すように、ターボチャージャ2は、遠心圧縮機4と、遠心圧縮機4に連結されたタービン12とを備える。遠心圧縮機4のインペラ6とタービン12のタービンホイール10とは、回転軸8を介して連結されている。以下では、インペラ6の軸方向を単に「軸方向」と記載し、インペラ6の径方向を単に「径方向」と記載し、インペラ6の周方向を単に「周方向」と記載することとする。
遠心圧縮機4は、インペラ6と、インペラ6に空気を案内するように軸方向に沿って延在するコンプレッサ入口流路40と、インペラ6を通過した空気の流れを減速させるディフューザ流路42と、インペラ6の外周側(ディフューザ流路42の外周側)に設けられたスクロール流路14と、インペラ6を迂回するようにコンプレッサ入口流路40とスクロール流路14とを接続するバイパス流路16と、バイパス流路16に設けられた弁ポート22を開閉可能なバイパス弁18と、を備える。
バイパス流路16は、スクロール流路14に接続する接続部16aと、コンプレッサ入口流路40に接続する接続部16bと、バイパス弁18の弁体24を収容する弁体収容部16cとを含む。図示する例示的な形態では、接続部16aは、バイパス流路16の両端部のうちスクロール流路14側の端部であり、スクロール流路14の出口管38から軸方向におけるタービン12と反対側に延在して弁体収容部16cに接続する。接続部16bは、バイパス流路16の両端部のうちコンプレッサ入口流路40側の端部であり、コンプレッサ入口流路40から径方向における外側に延在して弁体収容部16cに接続する。
バイパス弁18は、アクチュエータ19によって開閉動作を制御され、遠心圧縮機4の吐出圧が過度に上昇した場合に開となり、スクロール流路14内を流れる圧縮空気の一部をコンプレッサ入口流路40に還流させる。なお、弁ポート22とは、バイパス弁18の弁体24と当接する弁座25の開口を意味する。
図2は、図1におけるスクロール流路14近傍の断面構成の一例を示す模式図であり、バイパス流路16の延在方向に沿った断面を示している。図3は、図2におけるA-A断面(バイパス流路16の延在方向に直交する断面)を示す模式図である。
図2及び図3に示すように、バイパス流路16の接続部16aには、バイパス流路16の流路断面を複数の部分28に仕切る少なくとも1つの仕切部20(少なくとも1つのスクロール側仕切部)が設けられている。図2及び図3に示す例では、バイパス流路16の接続部16aには、バイパス流路16の流路断面を2つの部分28に仕切る1つの仕切部20が設けられている。仕切部20は、平板状に形成されており、バイパス流路16の延在方向に直交する平面(例えばA-A断面を含む平面)に対して交差する方向に延在している。
ここで、仕切部20を設けることの効果について、仕切部20が設けられていない構成(図4及び図5参照)と対比して説明する。図4は、図2に示した構成から仕切部20を取り除いた構成におけるスワールの流れを示す模式図。図5は、図4のB-B断面におけるスワールの旋回成分を示す模式図である。
例えば図4及び図5の矢印に示すように、スクロール流路14からバイパス流路16内に入り込んだ流れは、スワール(渦状の流れ)を発生させ、このスワールの規模(旋回半径)が大きくなると圧力損失が大きくなりやすい。
これに対し、仕切部20が設けられている場合には、例えば図6及び図7の矢印に示すように、スクロール流路14からバイパス流路16への流れの入り込みが仕切部20に遮られることによって抑制される。すなわち、見かけ上、バイパス流路16の高さ(図示する例では径方向の流路幅)を小さくしたかのようにバイパス流路16への流れの入り込みを抑制することができる。また、バイパス流路16の流路断面が仕切部20によって複数の部分28に分割されるため、スワールの旋回半径が小さくなる。このように、仕切部20は、バイパス流路16におけるスワールを抑制する旋回防止版として機能し、圧力損失の増大を効果的に抑制することができる。また、仕切部20を板状に形成することにより、仕切部20の厚さに起因するバイパス流路16のバイパス流量への影響を抑制することができる。また、バイパス流路16の形状自体はシンプルな形状(例えば円形の断面形状)を採用することができるため、バイパス流路16を含むケーシング30(コンプレッサスクロール)の製造も容易であり、製造コストの増加を抑制することができる。
図8は、図1におけるスクロール流路14近傍の断面構成の他の一例を示す模式図であり、バイパス流路16の延在方向Eに沿った断面を示している。図9は、図8のC-C断面(バイパス流路16の延在方向Eに直交する断面)におけるスワールの旋回成分を示す模式図である。
幾つかの実施形態では、例えば図8及び図9に示すように、バイパス流路16の接続部16aには、バイパス流路16の流路断面を複数の部分28に仕切る複数の仕切部20(複数のスクロール側仕切部)が設けられていてもよい。図8に示す例では、バイパス流路16の接続部16aには、バイパス流路16の流路断面を3つ部分28に仕切る2つの平板状の仕切部20が設けられている。この2つの仕切部20は、互いに平行に配置されており、バイパス流路16の延在方向Eに直交する平面(例えばC-C断面を含む平面)に対して交差する方向に延在している。図8に示す例では、仕切部20は軸方向に沿って延在している。
このように、複数の仕切部20を設けて接続部16aの流路断面を細かく分割することにより、接続部16aで発生するスワールの規模を小さくすることができ、圧力損失の増大を抑制することができる。
幾つかの実施形態では、例えば図9に示すように、バイパス流路16における延在方向Eに直交する流路断面において、複数の部分28の各々における短辺方向の流路幅(仕切部の延在方向と直交する方向における複数の部分28の各々の流路幅)をDと定義し、例えば図8に示すように、バイパス流路16の延在方向Eに沿った仕切部20の高さをHと定義すると、複数の部分28と複数の仕切部20とは、H>0.5Dを満たしてもよい。また、バイパス流路16におけるスクロール流路14と接続する接続口16a1(接続部16aにおけるスクロール流路14側の端部開口)の直径をQと定義すると、仕切部20の各々は、H>0.5Qを満たしてもよく、H>Qを満たしてもよい。
スクロール流路14からバイパス流路16への流れの入り込み量は、接続口16a1の直径Qと概ね同等であり、スワールの規模は上記複数の部分28の各々における短辺方向の流路幅Dによって制限されるため、上記のようにH>0.5Dを満たすことにより、スワールを効果的に抑制することができる。また、H>0.5Q(より望ましくはH>Q)を満たすことにより、スワールをより効果的に抑制することができる。
図10は、図3に示した仕切部20とスクロール流路14の流れ方向との関係の一例を示す模式的な断面図である。図11は、図9に示した複数の仕切部20とスクロール流路14の流れ方向との関係の一例を示す模式的な断面図である。
幾つかの実施形態では、例えば図10及び図11に示すように、仕切部20の各々は、バイパス流路16におけるスクロール流路14と接続する接続口16a1の位置でのスクロール流路14の流れ方向F(図12参照)に対して交差する方向(図示する例では直交する方向)に沿って延在する仕切部20を含む。
幾つかの実施形態では、例えば図10及び図11に示すように、仕切部20の各々は、バイパス流路16におけるスクロール流路14と接続する接続口16a1の位置でのスクロール流路14の流れ方向F(図12参照)に対して交差する方向(図示する例では直交する方向)に沿って延在する仕切部20を含む。
図10及び図11に示すように、仕切部20がスクロール流路14の流れ方向Fに対して交差する方向に沿って延在するため、スクロール流路14からバイパス流路16への流れの入り込みを効果的に抑制することができる。また、バイパス流路16の流路断面における複数の部分28のうち流れ方向Fにおける下流側に位置する部分への流れの入り込み量を低減して圧力損失の増大を効果的に抑制することができる。
図13は、図2等に示した仕切部20の形状の変形例を示す断面図であり、バイパス流路16の延在方向Eに沿った断面を示している。
幾つかの実施形態では、例えば図13に示すように、バイパス流路16における仕切部20の上流端20a(仕切部20の前縁部)は、R形状(滑らかに湾曲した凸曲面の形状)を有していてもよい。また、バイパス流路16における仕切部20の下流端20b(後縁部)は、R形状を有していてもよい。図示する構成では、仕切部20は平板状に形成されており、バイパス流路16におけるの仕切部20の上流端20a及び下流端20bの両方がR形状を有している。
幾つかの実施形態では、例えば図13に示すように、バイパス流路16における仕切部20の上流端20a(仕切部20の前縁部)は、R形状(滑らかに湾曲した凸曲面の形状)を有していてもよい。また、バイパス流路16における仕切部20の下流端20b(後縁部)は、R形状を有していてもよい。図示する構成では、仕切部20は平板状に形成されており、バイパス流路16におけるの仕切部20の上流端20a及び下流端20bの両方がR形状を有している。
仕切部20の上流端20aがR形状を有しておらず角部を有している場合には、図14に示すように、バイパス流路16内に入り込んだ流れがスクロール流路14側に戻る際にはく離が発生し、圧力損失が生じる。これに対し、図13に示すように仕切部20の上流端20aがR形状を有していると、バイパス流路16内に入り込んだ流れがスクロール流路14側に戻る際のはく離を抑制し、圧力損失の増大を抑制することができる。
また、仕切部20の下流端20bがR形状を有しておらず角部を有している場合には、図15に示すように、バイパス弁18の開弁時に仕切部20の下流端20bではく離が生じ、バイパス流路16の有効流路面積及びバイパス流量が減少する可能性がある。これに対し、仕切部20の下流端20bがR形状を有している場合には、図16に示すように、バイパス弁18の開弁時における仕切部20の下流端20bでのはく離を抑制し、圧力損失の増大を抑制することができる。
図17は、仕切部20の配置の一例を示す模式的な断面図であり、バイパス流路16における延在方向Eに沿った断面を示している。
幾つかの実施形態では、例えば図17に示すように、バイパス流路16の延在方向Eに沿った断面において、板状の仕切部20の各々は、バイパス流路16の上流側に向かうにつれてスクロール流路14の下流側に向かうように、バイパス流路16の延在方向Eに対して傾斜した斜め方向Jに沿って延在していてもよい。この場合、板状の仕切部20の一対の板面20s1,20s2のうちバイパス流路16の上流側の面20s1は、スクロール流路14の上流側を向いており、複数の仕切部はルーバー上に配置されている。また、図17に示すように、上記斜め方向J(仕切部20の延在方向)とバイパス流路16の延在方向Eとのなす角度θは、60度以下(より好ましくは45度以下)であってもよい。
幾つかの実施形態では、例えば図17に示すように、バイパス流路16の延在方向Eに沿った断面において、板状の仕切部20の各々は、バイパス流路16の上流側に向かうにつれてスクロール流路14の下流側に向かうように、バイパス流路16の延在方向Eに対して傾斜した斜め方向Jに沿って延在していてもよい。この場合、板状の仕切部20の一対の板面20s1,20s2のうちバイパス流路16の上流側の面20s1は、スクロール流路14の上流側を向いており、複数の仕切部はルーバー上に配置されている。また、図17に示すように、上記斜め方向J(仕切部20の延在方向)とバイパス流路16の延在方向Eとのなす角度θは、60度以下(より好ましくは45度以下)であってもよい。
図17に示す構成によれば、仕切部20を上記のように傾斜させて配置することにより、スクロール流路14からバイパス流路16への流れの入り込みを効果的に抑制しつつ、入り込んだ流れが仕切部20に沿ってスクロール流路14に戻る際のはく離の発生を抑制することができる。また、仕切部20の延在方向Jとバイパス流路16の延在方向Eとのなす角度θを60度以下とすることにより、バイパス流路16の流路断面積の減少(バイパス流路16のバイパス流量の減少)を抑制することができる。
図18は、仕切部20の配置の一例を示す模式的な断面図であり、バイパス流路16における延在方向Eに沿った断面を示している。
幾つかの実施形態では、例えば図18に示すように、バイパス流路16に設けられたバイパス弁18が開弁位置(全開位置)にあるときにおけるバイパス弁18と弁座25との間に形成される流路の流路断面積Svo(図18の破線によって示された環状流路の断面積)よりも、バイパス流路16の接続部16aのスロート断面積Sthが小さくならないように、仕切部20の各々が配置される。なお、「スロート断面積Sth」とは、接続部16aに設けられる仕切部20が2つ以上ある場合には、図18に示すようにバイパス流路16と仕切部20とに内接する最小半径の円によって規定されるスロート位置の流路断面積と、互いに隣接する仕切部20に内接する最小半径の円によって規定されるスロート位置の流路断面積との合計を意味し、接続部16aに設けられる仕切部20が1つのみの場合には、バイパス流路16と仕切部20とに内接する最小半径の円によって規定されるスロート位置の流路断面積の合計を意味する。
幾つかの実施形態では、例えば図18に示すように、バイパス流路16に設けられたバイパス弁18が開弁位置(全開位置)にあるときにおけるバイパス弁18と弁座25との間に形成される流路の流路断面積Svo(図18の破線によって示された環状流路の断面積)よりも、バイパス流路16の接続部16aのスロート断面積Sthが小さくならないように、仕切部20の各々が配置される。なお、「スロート断面積Sth」とは、接続部16aに設けられる仕切部20が2つ以上ある場合には、図18に示すようにバイパス流路16と仕切部20とに内接する最小半径の円によって規定されるスロート位置の流路断面積と、互いに隣接する仕切部20に内接する最小半径の円によって規定されるスロート位置の流路断面積との合計を意味し、接続部16aに設けられる仕切部20が1つのみの場合には、バイパス流路16と仕切部20とに内接する最小半径の円によって規定されるスロート位置の流路断面積の合計を意味する。
このようにSvo≦Sthを満たすように仕切部20の各々を配置することにより、バイパス流路16の流路断面積の減少(バイパス流路16のバイパス流量の減少)を抑制することができる。また、スクロール流路14からバイパス流路16への流れの入り込みを効果的に抑制して、入り込んだ流れが仕切部20に沿ってスクロール流路14に戻る際のはく離の発生を抑制することができる。
図19は、バイパス流路16に対する仕切部20の固定方法の一例を説明するための模式的な断面図である。
幾つかの実施形態では、例えば図19に示すように、仕切部20は、スクロール流路14を形成するケーシング30(コンプレッサスクロール)と分離されない一部品として構成されてもよい。この場合、仕切部20は、ケーシング30から削り出しにより形成してもよい。これにより、仕切部20とスクロール流路14とを面位置に形成することができる。
幾つかの実施形態では、例えば図19に示すように、仕切部20は、スクロール流路14を形成するケーシング30(コンプレッサスクロール)と分離されない一部品として構成されてもよい。この場合、仕切部20は、ケーシング30から削り出しにより形成してもよい。これにより、仕切部20とスクロール流路14とを面位置に形成することができる。
図20は、バイパス流路16に対する仕切部20の固定方法の他の一例を説明するための模式的な断面図である。図21は、バイパス流路16に対する仕切部20の固定方法の更に他の一例を説明するための模式的な断面図である。
幾つかの実施形態では、例えば図20又は図21に示すように、仕切部20は、スクロール流路14を形成するケーシング30とは別部品として構成されてもよい。この場合、例えば図20に示すように、仕切部20は、平板状に形成されてバイパス流路16の流路壁面に形成されたキー溝32に圧入されて固定されてもよいし不図示のボルトにより固定されてもよい。また、例えば図21に示すように、仕切部20は、スクロール流路14の流路壁面に形成された環状溝34にはめ込まれたスナップリング36によって固定されてもよい。このように、スクロール流路14を形成するケーシング30とは別部品として仕切部20を構成することにより、削り出し等の加工の手間を少なくすることができる。
幾つかの実施形態では、例えば図20又は図21に示すように、仕切部20は、スクロール流路14を形成するケーシング30とは別部品として構成されてもよい。この場合、例えば図20に示すように、仕切部20は、平板状に形成されてバイパス流路16の流路壁面に形成されたキー溝32に圧入されて固定されてもよいし不図示のボルトにより固定されてもよい。また、例えば図21に示すように、仕切部20は、スクロール流路14の流路壁面に形成された環状溝34にはめ込まれたスナップリング36によって固定されてもよい。このように、スクロール流路14を形成するケーシング30とは別部品として仕切部20を構成することにより、削り出し等の加工の手間を少なくすることができる。
図22~図25は、それぞれ、仕切部20の配置の他の一例を示す模式的な断面図であり、バイパス流路16の延在方向Eに直交する断面の一例を示している。
幾つかの実施形態では、例えば図22~25に示すように、バイパス流路16の接続部16aには、バイパス流路16の流路断面を複数の部分28に仕切るように格子状に配置された複数の仕切部20が設けられていてもよい。これにより、バイパス流路16内で発生するスワールの半径を格子状に配置された複数の仕切部20によって小さくし、圧力損失を効果的に低減することができる。また、この場合、格子状に配置された複数の仕切部20は、板状ではなく網状に形成されていてもよい。これにより、網状に形成された複数の仕切部20を流れが通過することに伴うウェークによる有効流路面積の縮小が期待できる。
幾つかの実施形態では、例えば図22~25に示すように、バイパス流路16の接続部16aには、バイパス流路16の流路断面を複数の部分28に仕切るように格子状に配置された複数の仕切部20が設けられていてもよい。これにより、バイパス流路16内で発生するスワールの半径を格子状に配置された複数の仕切部20によって小さくし、圧力損失を効果的に低減することができる。また、この場合、格子状に配置された複数の仕切部20は、板状ではなく網状に形成されていてもよい。これにより、網状に形成された複数の仕切部20を流れが通過することに伴うウェークによる有効流路面積の縮小が期待できる。
幾つかの実施形態では、例えば図22に示すように、格子状に配置された複数の仕切部20は、互いに交差するように(図示する例では互いに直交するように)配置された2つの仕切部20によって構成されていてもよい。図22に示す例では、格子状に配置された2つの仕切部20は、バイパス流路16の流路断面を4つの部分28に仕切っている。
幾つかの実施形態では、例えば図23に示すように複数の仕切部20は、互いに平行に配置された複数の第1仕切部20Aと、第1仕切部20Aの各々と交差するように(図示する例では直交するように)互いに平行に配置された複数の第2仕切部20Bとを含んでいてもよい。図23に示す例では、複数の第1仕切部20Aは3つの第1仕切部20Aからなり、複数の第2仕切部20Bは3つの第2仕切部20Bからなり、格子状に配置された6つの仕切部20は、バイパス流路16の流路断面を16個の部分28に仕切っている。
幾つかの実施形態では、例えば図24に示すように、図22に示した複数の仕切部20のうち1つの仕切部20は、接続口16a1の位置でのスクロール流路14の流れ方向F(図12参照)に対して交差する方向(図示する方向では流れ方向Fに対して直交する方向)に沿って延在していてもよい。これにより、スクロール流路14からバイパス流路16への流れの入り込みを効果的に抑制することができる。また、バイパス流路16の流路断面における上記複数の部分28のうち流れ方向Fにおける下流側に位置する部分28への流れの入り込み量を低減して圧力損失の増大を効果的に抑制することができる。
幾つかの実施形態では、例えば図25に示すように、図23に示した複数の第1仕切部20A又は複数の第2仕切部20Bは、接続口16a1の位置でのスクロール流路14の流れ方向F(図12参照)に対して交差する方向に沿って延在していてもよい。図25に示す例では、複数の第2仕切部20Bは、流れ方向Fに対して直交する方向に沿って延在している。これにより、スクロール流路14からバイパス流路16への流れの入り込みを効果的に抑制することができる。また、バイパス流路16の流路断面における上記複数の部分28のうち流れ方向Fにおける下流側に位置する部分28への流れの入り込み量を低減して圧力損失の増大を効果的に抑制することができる。
本開示は上述した実施形態に限定されることはなく、上述した実施形態に変形を加えた形態や、これらの形態を適宜組み合わせた形態も含む。
例えば、上述した幾つかの実施形態では、バイパス流路16におけるスクロール流路14との接続部16aに少なくとも1つの仕切部20(少なくとも1つのスクロール側仕切部)を設けたが、例えば図26に示すように、バイパス流路16におけるコンプレッサ入口流路40との接続部16bに、バイパス流路16の流路断面を複数の部分に仕切る少なくとも1つの仕切部20(少なくとも1つのコンプレッサ入口側仕切部)を設けてもよい。バイパス流路16におけるコンプレッサ入口流路40との接続部16bに少なくとも1つの仕切部20を設ける場合においても、例えば図3、図8~図11、図13~図17、図19~図25等に示した幾つかの実施形態に係る仕切部20の構成は、「スクロール流路14」を「コンプレッサ入口流路40」と読み替え、「接続部16a」を「接続部16b」と読み替えることで適用することができる。上記のようにバイパス流路16におけるコンプレッサ入口流路40との接続部16bに少なくとも1つの仕切部20を設けることにより、コンプレッサ入口流路40からバイパス流路への流れの入り込みを効果的に抑制して、圧力損失の増大を抑制することができる。
また、幾つかの実施形態では、バイパス流路16におけるスクロール流路14との接続部16aのみに少なくとも1つの仕切部20(少なくとも1つのスクロール側仕切部)を設けてもよいし、バイパス流路16におけるコンプレッサ入口流路40との接続部16bのみに少なくとも1つの仕切部20(少なくとも1つのコンプレッサ入口側仕切部)を設けてもよいし、バイパス流路16におけるスクロール流路14との接続部16aと、バイパス流路16におけるコンプレッサ入口流路40との接続部16bと、の両方にそれぞれ少なくとも1つの仕切部20を設けてもよい。
また、幾つかの実施形態では、接続部16aは、軸方向に対して傾斜した方向に沿って延在していてもよく、接続口16a1の形状は扁平形状であってもよい。これにより、スクロール流路14からバイパス流路16への流れの入り込みを効果的に抑制することができる。
上記各実施形態に記載の内容は、例えば以下のように把握される。
(1)本開示に係る遠心圧縮機は、
インペラ(例えば上述のインペラ6)と、
前記インペラに空気を案内するコンプレッサ入口流路(例えば上述のコンプレッサ入口流路40)と、
前記インペラの外周側に設けられたスクロール流路(例えば上述のスクロール流路14)と、
前記インペラを迂回するように前記コンプレッサ入口流路と前記スクロール流路とを接続するバイパス流路(例えば上述のバイパス流路16)と、
前記バイパス流路における前記スクロール流路と接続する接続部(例えば上述の接続部16a)と、前記バイパス流路における前記コンプレッサ入口流路と接続する接続部(例えば上述の接続部16b)と、のうち少なくとも一方に、前記バイパス流路の流路断面を複数の部分(例えば上述の複数の部分28)に仕切る少なくとも1つの仕切部(例えば上述の仕切部20)が設けられる。
インペラ(例えば上述のインペラ6)と、
前記インペラに空気を案内するコンプレッサ入口流路(例えば上述のコンプレッサ入口流路40)と、
前記インペラの外周側に設けられたスクロール流路(例えば上述のスクロール流路14)と、
前記インペラを迂回するように前記コンプレッサ入口流路と前記スクロール流路とを接続するバイパス流路(例えば上述のバイパス流路16)と、
前記バイパス流路における前記スクロール流路と接続する接続部(例えば上述の接続部16a)と、前記バイパス流路における前記コンプレッサ入口流路と接続する接続部(例えば上述の接続部16b)と、のうち少なくとも一方に、前記バイパス流路の流路断面を複数の部分(例えば上述の複数の部分28)に仕切る少なくとも1つの仕切部(例えば上述の仕切部20)が設けられる。
上記(1)に記載の遠心圧縮機によれば、バイパス流路への流れの入り込みが仕切部に遮られることによって抑制される。すなわち、見かけ上、バイパス流路の流路幅を小さくしたかのようにバイパス流路への流れの入り込みを抑制することができる。また、バイパス流路の流路断面が仕切部によって複数の部分に分割されるため、スワールの旋回半径が小さくなる。このため、バイパス流路に起因する圧力損失の増加を効果的に抑制することができる。また、仕切部は薄くてもバイパス流路を仕切ることができるため、バイパス流路のバイパス流量の低下を抑制することができる。また、バイパス流路の形状自体はシンプルな形状(例えば円形の断面形状)を採用することができるため、バイパス流路の形状にシンプルな形状を採用した場合には、バイパス流路を含むケーシングの製造も容易となり、製造コストの増加を抑制することができる。
(2)幾つかの実施形態では、上記(1)に記載の遠心圧縮機において、
前記少なくとも1つの仕切部は板状に形成される。
前記少なくとも1つの仕切部は板状に形成される。
上記(2)に記載の遠心圧縮機によれば、簡素な構成でバイパス流路への流れの入り込みに起因する圧力損失の増大を効果的に抑制することができる。
(3)幾つかの実施形態では、上記(1)又は(2)に記載の遠心圧縮機において、
前記少なくとも1つの仕切部は、格子状に配置された複数の仕切部を含む。
前記少なくとも1つの仕切部は、格子状に配置された複数の仕切部を含む。
上記(3)に記載の遠心圧縮機によれば、バイパス流路内で発生するスワールの半径を格子状に配置された複数の仕切部によって小さくし、圧力損失を効果的に低減することができる。
(4)幾つかの実施形態では、上記(1)乃至(3)の何れかに記載の遠心圧縮機において、
前記バイパス流路の前記流路断面について、前記複数の部分の各々の短辺方向の流路幅をDと定義し、
前記バイパス流路の延在方向に沿った前記仕切部の高さをHと定義すると、
H≧0.5Dを満たす。
前記バイパス流路の前記流路断面について、前記複数の部分の各々の短辺方向の流路幅をDと定義し、
前記バイパス流路の延在方向に沿った前記仕切部の高さをHと定義すると、
H≧0.5Dを満たす。
上記(4)に記載の遠心圧縮機によれば、スワールの規模は上記複数の部分の各々における短辺方向の流路幅Dによって制限されるため、上記のようにH>0.5Dを満たすことにより、スワールを効果的に抑制することができる。
(5)幾つかの実施形態では、上記(1)乃至(4)の何れかに記載の遠心圧縮機において、
前記少なくとも1つの仕切部は、前記バイパス流路における前記スクロール流路と接続する接続部に、前記バイパス流路の前記流路断面を前記複数の部分に仕切る少なくとも1つのスクロール側仕切部(例えば上述の接続部16aに設けられた少なくとも1つの仕切部20)を含む。
前記少なくとも1つの仕切部は、前記バイパス流路における前記スクロール流路と接続する接続部に、前記バイパス流路の前記流路断面を前記複数の部分に仕切る少なくとも1つのスクロール側仕切部(例えば上述の接続部16aに設けられた少なくとも1つの仕切部20)を含む。
上記(5)に記載の遠心圧縮機によれば、スクロール流路からバイパス流路への流れの入り込みが仕切部に遮られることによって抑制される。すなわち、見かけ上、バイパス流路の流路幅を小さくしたかのようにスクロール流路からバイパス流路への流れの入り込みを抑制することができる。また、バイパス流路の流路断面が仕切部によって複数の部分に分割されるため、スワールの旋回半径が小さくなる。このため、圧力損失の増大を効果的に抑制することができる。
(6)幾つかの実施形態では、上記(5)に記載の遠心圧縮機において、
前記バイパス流路における前記スクロール側仕切部の上流端(例えば上述の上流端20a)は、R形状を有する。
前記バイパス流路における前記スクロール側仕切部の上流端(例えば上述の上流端20a)は、R形状を有する。
上記(6)に記載の遠心圧縮機によれば、バイパス流路内に入り込んだ流れがスクロール流路側に戻る際のはく離を抑制し、圧力損失の増大を抑制することができる。
(7)幾つかの実施形態では、上記(5)又は(6)に記載の遠心圧縮機において、
前記バイパス流路における前記スクロール側仕切部の下流端(例えば上述の下流端20b)は、R形状を有する。
前記バイパス流路における前記スクロール側仕切部の下流端(例えば上述の下流端20b)は、R形状を有する。
上記(7)に記載の遠心圧縮機によれば、
バイパス弁の開弁時における仕切部の下流端でのはく離を抑制し、圧力損失の増大を抑制することができる。
バイパス弁の開弁時における仕切部の下流端でのはく離を抑制し、圧力損失の増大を抑制することができる。
(8)幾つかの実施形態では、上記(5)乃至(7)の何れかに記載の遠心圧縮機において、
前記バイパス流路における前記スクロール流路と接続する接続口の直径をQと定義し、前記バイパス流路の延在方向に沿った前記スクロール側仕切部の高さをHと定義すると、H≧0.5Qを満たす。
前記バイパス流路における前記スクロール流路と接続する接続口の直径をQと定義し、前記バイパス流路の延在方向に沿った前記スクロール側仕切部の高さをHと定義すると、H≧0.5Qを満たす。
スクロール流路からバイパス流路への流れの入り込む深さは、バイパス流路におけるスクロール流路と接続する接続口の直径Qと概ね同等であり、上記(8)に記載のように、H>0.5Qとすることにより、スクロール流路からバイパス流路への流れの入り込みを効果的に抑制することができる。
(9)幾つかの実施形態では、上記(5)乃至(8)に記載の遠心圧縮機において、
前記少なくとも1つのスクロール側仕切部は、前記バイパス流路における前記スクロール流路と接続する接続口の位置での前記スクロール流路の流れ方向に対して交差する方向に沿って延在するスクロール側仕切部を含む。
前記少なくとも1つのスクロール側仕切部は、前記バイパス流路における前記スクロール流路と接続する接続口の位置での前記スクロール流路の流れ方向に対して交差する方向に沿って延在するスクロール側仕切部を含む。
上記(9)に記載の遠心圧縮機によれば、スクロール側仕切部がスクロール流路の流れ方向に対して交差する方向に沿って延在するため、スクロール流路からバイパス流路への流れの入り込みを効果的に抑制することができる。また、バイパス流路の流路断面における上記複数の部分のうち流れ方向における下流側に位置する部分への流れの入り込み量を低減して圧力損失の増大を効果的に抑制することができる。
(10)幾つかの実施形態では、上記(5)乃至(9)の何れかに記載の遠心圧縮機において、
前記スクロール側仕切部は、前記バイパス流路の上流側に向かうにつれて前記スクロール流路の下流側に向かうように、前記バイパス流路の延在方向に対して傾斜した斜め方向に沿って延在する。
前記スクロール側仕切部は、前記バイパス流路の上流側に向かうにつれて前記スクロール流路の下流側に向かうように、前記バイパス流路の延在方向に対して傾斜した斜め方向に沿って延在する。
上記(10)に記載の遠心圧縮機によれば、スクロール側仕切部を上記のように傾斜させることにより、スクロール流路からバイパス流路への流れの入り込みを効果的に抑制しつつ、入り込んだ流れがスクロール側仕切部に沿ってスクロール流路に戻る際のはく離の発生を抑制することができる。
(11)幾つかの実施形態では、上記(10)に記載の遠心圧縮機において、
前記斜め方向と前記バイパス流路の延在方向とのなす角度(例えば上述の角度θ)は、60度以下である。
前記斜め方向と前記バイパス流路の延在方向とのなす角度(例えば上述の角度θ)は、60度以下である。
上記(11)に記載の遠心圧縮機によれば、バイパス流路の流路断面積の減少(バイパス流路のバイパス流量の減少)を抑制しつつ上記(10)に記載の効果を得ることができる。
(12)幾つかの実施形態では、上記(10)又は(11)に記載の遠心圧縮機において、
前記バイパス流路に設けられたバイパス弁が開弁位置にあるときにおける前記バイパス弁と弁座との間に形成される流路の流路断面積(例えば上述の流路断面積Svo)よりも前記バイパス流路の前記接続部のスロート断面積(例えば上述のスロート断面積Sth)が小さくならないように、前記スクロール側仕切部が配置される。
前記バイパス流路に設けられたバイパス弁が開弁位置にあるときにおける前記バイパス弁と弁座との間に形成される流路の流路断面積(例えば上述の流路断面積Svo)よりも前記バイパス流路の前記接続部のスロート断面積(例えば上述のスロート断面積Sth)が小さくならないように、前記スクロール側仕切部が配置される。
上記(12)に記載の遠心圧縮機によれば、バイパス流路の流路断面積の減少(バイパス流路のバイパス流量の減少)を抑制しつつ上記(10)に記載の効果を得ることができる。
(13)幾つかの実施形態では、上記(5)乃至(12)の何れかに記載の遠心圧縮機において、
前記スクロール流路を形成するケーシング(例えば上述のケーシング30)と前記スクロール側仕切部とは別部品である。
前記スクロール流路を形成するケーシング(例えば上述のケーシング30)と前記スクロール側仕切部とは別部品である。
上記(13)に記載の遠心圧縮機によれば、スクロール流路を形成するコンプレッサスクロールとは別部品として仕切部を構成することにより、例えば削り出し等の加工の手間を少なくすることができる。
(14)幾つかの実施形態では、上記(1)乃至(13)の何れかに記載の遠心圧縮機において、
前記少なくとも1つの仕切部は、前記バイパス流路における前記コンプレッサ入口流路と接続する接続部(例えば上述の接続部16b)に、前記バイパス流路の前記流路断面を前記複数の部分に仕切る少なくとも1つの入口流路側仕切部(例えば上述の接続部16bに設けられた少なくとも1つの仕切部20)を含む。
前記少なくとも1つの仕切部は、前記バイパス流路における前記コンプレッサ入口流路と接続する接続部(例えば上述の接続部16b)に、前記バイパス流路の前記流路断面を前記複数の部分に仕切る少なくとも1つの入口流路側仕切部(例えば上述の接続部16bに設けられた少なくとも1つの仕切部20)を含む。
上記(14)に記載の遠心圧縮機によれば、コンプレッサ入口流路からバイパス流路への流れの入り込みが仕切部に遮られることによって抑制される。すなわち、見かけ上、バイパス流路の流路幅を小さくしたかのようにコンプレッサ入口流路からバイパス流路への流れの入り込みを抑制することができる。また、バイパス流路の流路断面が仕切部によって複数の部分に分割されるため、スワールの旋回半径が小さくなる。このため、圧力損失の増大を効果的に抑制することができる。
(15)本開示の少なくとも一実施形態に係るターボチャージャ(例えば上述のターボチャージャ2)は、
上記(1)乃至(14)の何れかに記載の遠心圧縮機(例えば上述の遠心圧縮機4)と、
前記遠心圧縮機に連結されたタービン(例えば上述のタービン12)と、
を備える。
上記(1)乃至(14)の何れかに記載の遠心圧縮機(例えば上述の遠心圧縮機4)と、
前記遠心圧縮機に連結されたタービン(例えば上述のタービン12)と、
を備える。
上記(15)に記載のターボチャージャによれば、上記(1)乃至(14)の何れかに記載の遠心圧縮機を備えるため、圧力損失の増大を効果的に抑制することができる。また、バイパス流路の形状自体はシンプルな形状(例えば円形の断面形状)を採用することができるため、バイパス流路の形状にシンプルな形状を採用した場合には、バイパス流路を形成するケーシングの製造も容易となり、製造コストの増加を抑制することができる。
2 ターボチャージャ
4 遠心圧縮機
6 インペラ
8 回転軸
10 タービンホイール
12 タービン
14 スクロール流路
16 バイパス流路
16a 接続部
16a1 接続口
16b 接続部
16c 弁体収容部
18 バイパス弁
19 アクチュエータ
20 仕切部
20a 上流端
20b 下流端
20s1,20s2 板面
22 弁ポート
24 弁体
25 弁座
28 部分
30 ケーシング
32 キー溝
34 溝
36 スナップリング
38 出口管
40 コンプレッサ入口流路
42 ディフューザ流路
4 遠心圧縮機
6 インペラ
8 回転軸
10 タービンホイール
12 タービン
14 スクロール流路
16 バイパス流路
16a 接続部
16a1 接続口
16b 接続部
16c 弁体収容部
18 バイパス弁
19 アクチュエータ
20 仕切部
20a 上流端
20b 下流端
20s1,20s2 板面
22 弁ポート
24 弁体
25 弁座
28 部分
30 ケーシング
32 キー溝
34 溝
36 スナップリング
38 出口管
40 コンプレッサ入口流路
42 ディフューザ流路
Claims (15)
- インペラと、
前記インペラに空気を案内するコンプレッサ入口流路と、
前記インペラの外周側に設けられたスクロール流路と、
前記インペラを迂回するように前記コンプレッサ入口流路と前記スクロール流路とを接続するバイパス流路と、
を備え、
前記バイパス流路における前記スクロール流路と接続する接続部と、前記バイパス流路における前記コンプレッサ入口流路と接続する接続部と、のうち少なくとも一方に、前記バイパス流路の流路断面を複数の部分に仕切る少なくとも1つの仕切部が設けられた、遠心圧縮機。 - 前記少なくとも1つの仕切部は板状に形成された、請求項1に記載の遠心圧縮機。
- 前記少なくとも1つの仕切部は、格子状に配置された複数の仕切部を含む、請求項1又は2に記載の遠心圧縮機。
- 前記バイパス流路の前記流路断面における前記複数の部分の各々の短辺方向の流路幅をDと定義し、
前記バイパス流路の延在方向に沿った前記仕切部の高さをHと定義すると、
H≧0.5Dを満たす、請求項1乃至3の何れか1項に記載の遠心圧縮機。 - 前記少なくとも1つの仕切部は、前記バイパス流路における前記スクロール流路と接続する接続部に、前記バイパス流路の前記流路断面を前記複数の部分に仕切る少なくとも1つのスクロール側仕切部を含む、請求項1乃至4の何れか1項に記載の遠心圧縮機。
- 前記バイパス流路における前記スクロール側仕切部の上流端は、R形状を有する、請求項5に記載の遠心圧縮機。
- 前記バイパス流路における前記スクロール側仕切部の下流端は、R形状を有する、請求項5又は6に記載の遠心圧縮機。
- 前記バイパス流路における前記スクロール流路と接続する接続口の直径をQと定義し、前記バイパス流路の延在方向に沿った前記スクロール側仕切部の高さをHと定義すると、H≧0.5Qを満たす、請求項5乃至7の何れか1項に記載の遠心圧縮機。
- 前記少なくとも1つのスクロール側仕切部は、前記バイパス流路における前記スクロール流路と接続する接続口の位置での前記スクロール流路の流れ方向に対して交差する方向に沿って延在するスクロール側仕切部を含む、請求項5乃至8の何れか1項に記載の遠心圧縮機。
- 前記スクロール側仕切部は、前記バイパス流路の上流側に向かうにつれて前記スクロール流路の下流側に向かうように、前記バイパス流路の延在方向に対して傾斜した斜め方向に沿って延在する、請求項5乃至9の何れか1項に記載の遠心圧縮機。
- 前記斜め方向と前記バイパス流路の延在方向とのなす角度は、60度以下である、請求項10に記載の遠心圧縮機。
- 前記バイパス流路に設けられたバイパス弁が開弁位置にあるときにおける前記バイパス弁と弁座との間に形成される流路の流路断面積よりも前記バイパス流路の前記接続部のスロート断面積が小さくならないように、前記スクロール側仕切部が配置された、請求項10又は11に記載の遠心圧縮機。
- 前記スクロール流路を形成するケーシングと前記スクロール側仕切部とは別部品である、請求項5乃至12の何れか1項に記載の遠心圧縮機。
- 前記少なくとも1つの仕切部は、前記バイパス流路における前記コンプレッサ入口流路と接続する接続部に、前記バイパス流路の前記流路断面を前記複数の部分に仕切る少なくとも1つのコンプレッサ入口側仕切部を含む、請求項1乃至13の何れか1項に記載の遠心圧縮機。
- 請求項1乃至14の何れか1項に記載の遠心圧縮機と、
前記遠心圧縮機に連結されたタービンと、
を備える、ターボチャージャ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2021002162A JP2022107297A (ja) | 2021-01-08 | 2021-01-08 | 遠心圧縮機及びターボチャージャ |
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Family Applications (1)
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