JP2022107095A - 作業機 - Google Patents
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Abstract
【課題】取り回し性を良好にしつつ、小型軽量化を図る。
【解決手段】X軸方向に延び、X軸方向の一方側にステープル11を射出する駆動機構20を備えた第1ケース部13と、第1ケース部13からX軸方向と交差するY軸方向の一方側に延び、作業者により把持される第2ケース部14と、第2ケース部14に対してX軸方向の一方側に離間し、第1ケース部13からY軸方向の一方側に延び、第1ケース部13にステープル11を供給する第3ケース部15と、駆動機構20を駆動するブラシレスモータ35と、第2ケース部14におけるY軸方向の一方側に設けられ、ブラシレスモータ35に電力を供給するバッテリーパック37と、を有し、ブラシレスモータ35が、第2ケース部14に設けられている。
【選択図】図1
【解決手段】X軸方向に延び、X軸方向の一方側にステープル11を射出する駆動機構20を備えた第1ケース部13と、第1ケース部13からX軸方向と交差するY軸方向の一方側に延び、作業者により把持される第2ケース部14と、第2ケース部14に対してX軸方向の一方側に離間し、第1ケース部13からY軸方向の一方側に延び、第1ケース部13にステープル11を供給する第3ケース部15と、駆動機構20を駆動するブラシレスモータ35と、第2ケース部14におけるY軸方向の一方側に設けられ、ブラシレスモータ35に電力を供給するバッテリーパック37と、を有し、ブラシレスモータ35が、第2ケース部14に設けられている。
【選択図】図1
Description
本発明は、モータ部および止具を射出する駆動部を備えた作業機に関する。
モータ部および止具を射出する駆動部を備えた作業機の一例が、特許文献1に記載されている。特許文献1に記載された打込機(作業機)は、駆動部、ハンドル部、マガジン部および接続部を有し、かつ略環状となるように接続してなるハウジングを備えている。ハウジングの中央部分は、作業者の手の指を配置可能に開口しており、当該開口を中心としてマガジン部側とは反対側に、作業者により把持されるハンドル部が配置されている。
そして、駆動部には止具を打撃する打撃部が収容され、接続部には電池パックが装着されている。また、マガジン部には、電動モータを収容するモータケースと、当該モータケースに対して平行となり、かつ複数の止具を収容するマガジンと、が含まれる。
上述の特許文献1に記載された技術では、ハウジングの中央部分の開口を中心に、マガジン部側とは反対側にハンドル部が配置されている。そのため、比較的重量が嵩む電動モータおよび複数の止具が、ハンドル部から離れた位置に配置されている。さらに、これらの重量物(電動モータや複数の止具)とハンドル部との間には開口が介在している。
したがって、作業者は、ハンドル部を把持した際に重量物(電動モータや複数の止具)の重さを感じ易く、例えば、ハンドル部を地面に対して横に倒し、かつ止具を地面に対して垂直な壁面に向けて射出させる場合等において、ハンドル部の把持力が弱いと止具の射出方向が地面側に向いてしまうという問題を生じ得る。このように、作業機の取り回し性が悪く、ひいては作業効率の低下を招く虞があった。
本発明の目的は、取り回し性を良好にしつつ、小型軽量化を図ることができる作業機を提供することにある。
本発明の一態様では、第1方向に延び、前記第1方向の一方側に止具を射出する駆動部と、前記駆動部から前記第1方向と交差する第2方向の一方側に延び、作業者により把持されるハンドル部と、前記ハンドル部に対して前記第1方向の一方側に離間し、前記駆動部から前記第2方向の一方側に延び、前記駆動部に前記止具を供給するマガジン部と、前記駆動部を駆動するモータ部と、前記ハンドル部における前記第2方向の一方側に設けられ、前記モータ部に電力を供給するバッテリー部と、を有し、前記モータ部が、前記ハンドル部に設けられている。
本発明の他の態様では、前記駆動部に対して前記第2方向の一方側に離間し、前記ハンドル部と前記マガジン部とを接続する接続部が設けられ、前記モータ部が、前記接続部と前記駆動部との間に位置している。
本発明の他の態様では、前記モータ部は、ステータおよびロータを含み、前記ステータが、前記ハンドル部に設けられている。
本発明の他の態様では、前記ハンドル部を把持する作業者により操作され、かつ前記モータ部を駆動させるトリガを備えている。
本発明の他の態様では、前記トリガが、前記モータ部よりも前記第1方向の一方側に設けられ、前記トリガの操作と連動するスイッチが、前記モータ部よりも前記第1方向の他方側に設けられている。
本発明の他の態様では、前記ハンドル部の内部に、前記モータ部の駆動によりエアが流通するエア通路が設けられ、前記ハンドル部における前記第2方向の一方側および前記第2方向の他方側で、かつ作業者により把持されない部分に、前記エア通路に接続される開口部がそれぞれ設けられている。
本発明によれば、モータ部がハンドル部に設けられているので、作業者はハンドル部を介してモータ部を把持可能となる。これにより、作業機の重心が作業者の手元に配置されて、作業機の取り回し性が良好になる。また、ハンドル部がモータケースを兼ねることになり、モータケースを別途設ける必要がなくなる。よって、作業機の小型軽量化を図ることもできる。
以下、本発明の実施の形態1について、図面を用いて詳細に説明する。
図1は電動タッカの内部構造を説明する側面図を、図2は図1のA矢視図を、図3は第2ケース部に設けられる排気口を説明する拡大図を、図4は第1ケース部を拡大して示す斜視図を、図5(a),(b)はリンク機構を説明する拡大図を、図6(a),(b)はプランジャの動作を説明する拡大図をそれぞれ示している。
図1ないし図4に示されるように、電動タッカ(作業機)10は、ビニールシートや布等を木材等に固定するためのステープル(止具)11を射出する工具である。電動タッカ10は、プラスチック等の樹脂材料を射出成形することで略環状に形成されたハウジング12を備えている。このように、ハウジング12を略環状に形成することで、当該ハウジング12の剛性アップを図ることができ、ひいてはハウジング12の軽量化を実現している。
ここで、ハウジング12は、2分割された一対のピースを突き合わせて形成される。なお、図1,図2および図4では、ハウジング12の内部構造を分かり易くするために、2つのピースのうちの一方側のみが示されている。また、図3では、2つのピースのうちの他方側が示されている。
図1に示されるように、ハウジング12は、合計4つのケース部を備えており、具体的には、第1ケース部13,第2ケース部14,第3ケース部15および第4ケース部16を有している。
第1ケース部13は、X軸方向(図中左右方向)に延びており、第2ケース部14は、第1ケース部13からX軸方向と交差するY軸方向(図中上下方向)の一方側(図中下方側)に延びている。また、第3ケース部15は、第2ケース部14に対してX軸方向の一方側(図中右側)に離間し、第1ケース部13からY軸方向の一方側に延びている。さらに、第4ケース部16は、第1ケース部13に対してY軸方向の一方側に離間し、第2ケース部14と第3ケース部15とを接続している。
これらの第1ケース部13,第2ケース部14,第3ケース部15および第4ケース部16は、互いに略環状となるように接続されており、ハウジング12の中央部分には、図1に示されるように、作業者の手の指(図示せず)を配置し得る開口17が形成されている。なお、X軸方向が本発明における第1方向に相当し、Y軸方向が本発明における第2方向に相当する。
第1ケース部13の内部には、駆動機構20が収容されている。駆動機構20は、第2ケース部14の内部に収容されたブラシレスモータ35により駆動され、X軸方向の一方側にステープル11を射出するようになっている。ここで、第1ケース部13およびその内部に収容される駆動機構20は、本発明における駆動部に相当する。
駆動機構20は、丸鋼棒からなる支持軸21を備えている。支持軸21は、第1ケース部13の略軸心に配置され、支持軸21の軸方向両側は、第1ケース部13に固定されている。支持軸21は、X軸方向に延びており、金属等からなるプランジャ22を摺動自在に支持している。つまり、プランジャ22は、支持軸21の延在方向(X軸方向)に移動自在となっている。
また、駆動機構20は、第1ケース部13に固定された案内レール23を備えている。案内レール23は、鋼板等をプレス加工することで略棒状に形成され、支持軸21に対して平行となっている。そして、案内レール23は、支持軸21とともに、プランジャ22の第1ケース部13の内部での移動を案内している。具体的には、案内レール23は、プランジャ22のX軸方向への移動を許容する一方で、プランジャ22が支持軸21を中心に回動することを規制している。これにより、プランジャ22は、X軸方向に安定した移動が可能となっている。
駆動機構20を構成するプランジャ22は、ある程度の質量を有している。そのため、ステープル11を勢い良く射出可能となっている。すなわち、プランジャ22は、ステープル11を打撃する打撃部としての機能を有している。プランジャ22は、支持軸21に支持されるプランジャ本体22aと、当該プランジャ本体22aに一体に設けられ、ステープル11を押し出す平板状のブレード22bと、を備えている。なお、ブレード22bの先端側は、プランジャ本体22aからX軸方向の一方側(ステープル11の射出側)に向けられている。
また、プランジャ本体22aには、Y軸方向の一方側に突出するようにして、第1係合部22cおよび第2係合部22dが一体に設けられている。これらの第1,第2係合部22c,22dは、それぞれ駆動ギヤ24の近傍に配置され、第1係合部22cの突出高さの方が、第2係合部22dの突出高さよりも高くなっている。そして、第1係合部22cには、駆動ギヤ24に設けられた突出高さが低い小カムローラ24aが、駆動ギヤ24の回転に伴い係合される。これに対し、第2係合部22dには、駆動ギヤ24に設けられた突出高さが高い大カムローラ24bが、駆動ギヤ24の回転に伴い係合される。
ここで、駆動ギヤ24の小カムローラ24aおよび大カムローラ24bは、駆動ギヤ24のプランジャ22側に突出されており、かつ小カムローラ24aおよび大カムローラ24bは、駆動ギヤ24に対して回動自在に装着されている。そして、小カムローラ24aおよび大カムローラ24bは、駆動ギヤ24の回転に伴い、当該駆動ギヤ24の軸心の周囲を、円を描くように移動する。
駆動ギヤ24は、駆動機構20の一部を構成しており、第1ケース部13の内部の第2ケース部14寄りの部分に収容されている。駆動ギヤ24は、駆動スプリング27のばね力に抗して、プランジャ22をX軸方向の他方側へ移動させるものである。したがって、駆動ギヤ24を、がたつくこと無く支持することが望ましい。そこで、本実施の形態では、駆動ギヤ24および当該駆動ギヤ24に噛み合わされる出力ギヤ40を、鋼板よりなる高強度のギヤホルダ25で支持している。
ここで、第1ケース部13の内部で、かつ第3ケース部15寄りの部分には、プランジャ22がX軸方向の他方側の上死点に到達したことを検出する検出センサ18が設けられている。具体的には、検出センサ18は、駆動ギヤ24の回転状態を検出し、当該駆動ギヤ24の回転状態からプランジャ22が上死点に到達したことを検出する。そして、検出センサ18の検出信号が制御基板36に送出され、制御基板36に実装されたマイコン(図示せず)は、ブラシレスモータ35(駆動ギヤ24)の回転を停止させる。このように、検出センサ18は、プランジャ22を上死点で停止させるために用いられる。
なお、本実施の形態では、駆動源にブラシレスモータ35を採用している。したがって、制御基板36に実装されたマイコンは、ブラシレスモータ35を形成するロータ35bの回転状態を常に把握している。これによりマイコンは、制御基板36に実装されたインバータ回路を制御して、ブラシレスモータ35を制御することができる。言い換えれば、ブラシレスモータ35を採用する本実施の形態では、検出センサ18を省略することもできる。すなわち、ロータ35bの回転状態を把握するマイコンに、ブラシレスモータ35により回転される駆動ギヤ24の回転状態を把握させること、つまりプランジャ22が上死点に到達したことを把握させることも可能である。
また、Y軸方向において、プランジャ22の第1,第2係合部22c,22d側とは反対側に、ガイド突起22eが一体に設けられている。そして、当該ガイド突起22eが案内レール23に係合されており、案内レール23に対して摺動自在となっている。
支持軸21の軸方向におけるプランジャ22側とは反対側、つまりX軸方向の他方側(図1の左側)には、略円盤状に形成されたばね座部材26が設けられている。ばね座部材26は、主にX軸方向に弾性変形可能であり、駆動スプリング27におけるX軸方向の他方側を支持している。これにより、ばね座部材26は、駆動スプリング27の伸縮に伴う衝撃を吸収して、騒音の発生を抑えつつ作業者に与える不快感を低減している。
ばね座部材26とプランジャ22との間には、比較的大きなばね定数の駆動スプリング27が設けられている。駆動スプリング27は、太い線径のコイルばねであって、プランジャ22をX軸方向の一方側に付勢している。すなわち、駆動スプリング27は、ステープル11を勢い良く射出可能な弾性エネルギを蓄積するようになっている。具体的には、駆動ギヤ24の駆動によりプランジャ22がX軸方向の他方側に移動されると、駆動スプリング27は押し縮められて弾性エネルギを蓄積する。
また、X軸方向において、プランジャ22の駆動スプリング27側とは反対側には、ダンパユニット28が設けられている。ダンパユニット28は、駆動機構20の一部を構成しており、略環状に形成されたゴム製の緩衝材28a(詳細図示せず)と、当該緩衝材28aを保持するダンパケース28bと、を備えている。そして、ダンパユニット28は、支持軸21に対して同軸に配置され、駆動スプリング27の弾性エネルギによりX軸方向の一方側に勢い良く移動されたプランジャ22の衝撃を吸収する。これにより、騒音の発生を抑えつつ作業者に与える不快感を低減している。
さらに、X軸方向において、ダンパユニット28のプランジャ22側とは反対側には、作業者により操作可能なアジャスタ29が設けられている。アジャスタ29は、駆動機構20の一部を構成しており、支持軸21を中心に回動自在となっている。そして、アジャスタ29を回転させることで、ダンパユニット28の支持軸21の軸方向に対する位置が調整される。つまり、アジャスタ29を操作することで、支持軸21の軸方向に対するブレード22bの停止位置、つまりプランジャ22の下死点の位置が調整される。これにより、ステープル11の固定対象物(木材等)に対する打ち込み深さを調整することができる。
また、駆動機構20は、電動タッカ10の使用時に作動するプッシュレバー30を備えている。プッシュレバー30は、鋼板をプレス加工等することで略棒状に形成され、X軸方向に延びるレバー本体30aと、レバー本体30aからY軸方向の一方側に延びるスイッチ操作部30bと、を備えている。
レバー本体30aは、支持軸21に対して平行に設けられ、かつY軸方向において支持軸21の駆動ギヤ24側とは反対側に配置されている。スイッチ操作部30bは、レバー本体30aにおけるX軸方向の他方側に設けられ、かつその先端側がY軸方向において駆動スプリング27を跨いだ所に配置されている。そして、スイッチ操作部30bは、レバー本体30aのX軸方向への移動に伴い、駆動スプリング27の近傍に設けられたマイクロスイッチ31を操作するようになっている。
具体的には、電動タッカ10の不使用時には、レバー本体30aの先端部(図1の右側)は第1ケース部13から所定量突出した状態となっている(図6(b)の符号L参照)。その一方で、電動タッカ10の使用時には、レバー本体30aの先端部は、ステープル11を打ち込む固定対象物により押圧されて、レバー本体30aがX軸方向の他方側(矢印ON方向)に移動される。これに伴い、スイッチ操作部30bもX軸方向の他方側に移動する。これにより、マイクロスイッチ31が「ON」になる。
なお、レバー本体30aの基端部(図1の左側)には、電動タッカ10の不使用時にレバー本体30aをX軸方向の一方側(矢印OFF方向)へ押し戻し、マイクロスイッチ31を「OFF」にするリターンスプリング32が設けられている。リターンスプリング32は、駆動スプリング27よりも細い線径で、かつ小さなばね定数のコイルばねとなっている。
ここで、第1ケース部13の内部で、かつマイクロスイッチ31の近傍には、トリガスイッチ(マイクロスイッチ)33が設けられている。トリガスイッチ33は、本発明におけるスイッチに相当し、作業者の手の指で操作されるトリガ34の操作に連動するようになっている。そして、マイクロスイッチ31が「ON」の状態で、かつトリガ34を操作(矢印ON方向)してトリガスイッチ33が「ON」になると、ブラシレスモータ35が駆動される。すなわち、作業者が電動タッカ10を使用すべく、当該電動タッカ10のプッシュレバー30を固定対象物に押し付けない限り、トリガ34を操作しても電動タッカ10は作動しない。
第2ケース部14は、中空の略円筒形状に形成され、本発明におけるハンドル部に相当する。第2ケース部14の内部には、駆動機構20を駆動するブラシレスモータ(モータ部)35が収容されている。第2ケース部14の内部のブラシレスモータ35は、Y軸方向において、第4ケース部16と第1ケース部13との間に位置している。また、第2ケース部14は、作業者により把持される部分であり、その直径寸法は成人が握り易い太さ(例えば、約40mm)に設定されている。
ブラシレスモータ35は、第2ケース部14の長手方向中央部に配置され、第2ケース部14に対して所定の隙間を介して固定されている。言い換えれば、ブラシレスモータ35は、第2ケース部14を介して作業者により把持される。そして、ブラシレスモータ35は、電動タッカ10を構成するパーツの中でもバッテリーパック37に次いで重量が嵩むパーツとなっている。これにより、電動タッカ10の重心Gは、第2ケース部14におけるトリガ34の近傍に配置される。
よって、例えば、第2ケース部14を地面に対して横に倒し、かつステープル11を固定対象物に向けて射出させる場合等において、第2ケース部14の把持力をそれほど強めなくても、ステープル11の射出方向が地面側に向くようなことが防止される。このように、第2ケース部14にブラシレスモータ35を設けることで、電動タッカ10の取り回し性を良好にしており、ひいては作業効率の向上が図られている。
また、第2ケース部14の内部で、かつブラシレスモータ35と第2ケース部14との間には、略筒状に形成されたエア通路14aが形成されている。エア通路14aには、ブラシレスモータ35の駆動によりエア(空気)が流通するようになっている。これにより、ブラシレスモータ35を過熱から保護することが可能となっている。
ブラシレスモータ35は、ステータ35aおよびロータ35bを含み、ステータ35aは、第2ケース部14に固定されている。一方、ロータ35bは、ステータ35aの径方向内側に微小隙間(エアギャップ)を介して回転自在に設けられている。ステータ35aの径方向内側には、複数のティース(図示せず)が設けられ、これらのティースには、U相,V相,W相のコイル(図示せず)が、それぞれ集中巻き等により所定回数巻き掛けられている。すなわち、ブラシレスモータ35の大部分を占めるステータ35aおよびロータ35bが第2ケース部14に設けられ、当該第2ケース部14を介してステータ35aおよびロータ35bが作業者により把持されるようになっている。
ロータ35bは略円柱形状に形成され、当該ロータ35bの回転中心には回転軸35cが固定されている。また、ロータ35bの径方向外側には、略筒状に形成された永久磁石(図示せず)が装着されている。なお、永久磁石は、その周方向に複数の磁極(N極/S極)を有しており、これにより、U相,V相,W相のコイルにそれぞれ駆動電流を順次流すことで、ロータ35b(回転軸35c)が所定の方向に所定の回転数で回転される。
第2ケース部14におけるY軸方向の一方側には、ブラシレスモータ35を制御する制御基板(基板)36が設けられている。制御基板36には、マイコンやインバータ回路(図示せず)が実装され、制御基板36は、配線36aを介してブラシレスモータ35のU相,V相,W相のコイルに電気的に接続されている。また、制御基板36にはバッテリーパック37から電力が供給され、これにより、U相,V相,W相のコイルに所定のタイミングで駆動電流が流れる。
第2ケース部14におけるY軸方向の一方側で、かつ制御基板36のブラシレスモータ35側とは反対側には、充電および放電が可能な電池セルを収容し、ブラシレスモータ35に電力を供給するバッテリーパック(バッテリー部)37が設けられている。具体的には、バッテリーパック37は、第2ケース部14に対して、X軸方向にスライドして着脱自在となっている。
これにより、一のバッテリーパック37の充電中に、他のバッテリーパック37を用いて作業を続けることができる。なお、バッテリーパック37を第2ケース部14から外す場合には、バッテリーパック37に設けられた一対のロック解除ボタン37aを押圧操作する。
ここで、回転軸35cにおけるY軸方向の一方側は、第2ケース部14に固定された第1軸受B1により回転自在に支持されている。また、回転軸35cにおけるロータ35bと第1軸受B1との間には、回転軸35cとともに回転し、エア通路14aにエアを流通させるファン38が設けられている。
また、第2ケース部14におけるY軸方向の他方側(図1の上側)には、遊星歯車減速機(図示せず)を収容するギヤボックス39が設けられている。ギヤボックス39は、第2ケース部14に固定されている。ギヤボックス39の内側には、リングギヤ(図示せず)が固定され、当該リングギヤの径方向内側に、回転軸35cとともに回転するサンギヤ(図示せず)と、サンギヤおよびリングギヤに噛み合わされてサンギヤの周囲を転動する複数のプラネタリギヤ(図示せず)と、これらのプラネタリギヤの軸を支持するキャリヤ(図示せず)と、が収容されている。そして、キャリヤの回転中心には、駆動ギヤ24に噛み合わされる小径の出力ギヤ(ピニオン)40が一体回転可能に設けられている。
これにより、高速で回転する回転軸35cの回転が減速されて、かつ高トルク化された状態で出力ギヤ40から駆動ギヤ24に出力される。ここで、出力ギヤ40は、駆動ギヤ24よりも歯数が少なく小径となっている。よって、出力ギヤ40によって回転される駆動ギヤ24は、出力ギヤ40よりもさらに低速かつ高トルクで回転される。また、出力ギヤ40は、ギヤボックス39を介してギヤホルダ25により支持されている。したがって、出力ギヤ40および駆動ギヤ24は、互いにスムーズかつ十分な噛み合い強度で噛み合わされている。
なお、回転軸35cにおけるY軸方向の他方側は、第2ケース部14に固定された第2軸受B2により回転自在に支持されている。具体的には、第2軸受B2は、ギヤボックス39とロータ35bとの間に配置されている。
ブラシレスモータ35は、マイクロスイッチ31が「ON」の状態で、かつトリガスイッチ33が「ON」の場合に、例えば、CW方向(時計回り方向)の一方向に回転される。これにより、エア通路14aには、ファン38のCW方向への回転に伴い、Y軸方向の他方側からY軸方向の一方側にエアが流れる。そして、第2ケース部14におけるY軸方向の他方側、つまりエア通路14aの入口側(上流側)には、一対の吸気口(開口部)14b,14cが接続されている。
一方の吸気口14bは、第2ケース部14の内外を連通しており、Y軸方向において第2ケース部14の第1ケース部13寄りに配置され、かつX軸方向においてトリガ34側とは反対側に配置されている。他方の吸気口14cは、第2ケース部14の内外を連通しており、Y軸方向において第2ケース部14のトリガ34の近傍に配置され、かつX軸方向においてトリガ34の背面部分に配置されている。
これにより、作業者の掌で覆われる領域ARの部分と、作業者の手の指で操作されるトリガ34の近傍の部分とを避けた状態で、一対の吸気口14b,14cがそれぞれ配置されている。すなわち、一対の吸気口14b,14cは、作業者により把持されない部分に設けられている。よって、図1および図2の破線矢印に示されるように、ファン38のCW方向への回転に伴い、エア通路14aにエアがスムーズに吸気される。
これに対し、第2ケース部14におけるY軸方向の一方側、つまりエア通路14aの出口側(下流側)には、それぞれ複数の穴からなる一対の排気口(開口部)14d,14eが接続されている。具体的には、一対の排気口14d,14eは、第2ケース部14におけるY軸方向の一方側で、かつ制御基板36の近傍に配置されている。さらには、一対の排気口14d,14eは、X軸方向における第4ケース部16の延長上に配置され、かつX軸方向およびY軸方向の双方と交差する方向である図中奥側(図1参照)および図中手前側(図3参照)に配置されている。
すなわち、これらの排気口14d,14eにおいても、作業者の掌で覆われる領域ARの部分と、作業者の手の指で押さえられる部分と、を避けた位置に配置されている。つまり、一対の排気口14d,14eにおいても、作業者により把持されない部分に設けられている。よって、図1ないし図3の破線矢印に示されるように、ファン38のCW方向への回転に伴い、エア通路14aからエアがスムーズに排気される。
このとき、エアは、図1の左右側(X軸方向)から吸気、つまり一対の吸気口14b,14cから吸気されて、X軸方向およびY軸方向の双方と交差する方向に排気、つまり一対の排気口14d,14eから排気される。そのため、エア通路14aにおいて、ブラシレスモータ35の周囲を螺旋状にエアが流れる。これにより、ブラシレスモータ35の熱を効率良く放熱することが可能となっている。言い換えれば、ファン38を十分に小型化することが可能となっている。
また、一対の排気口14d,14eは、制御基板36の近傍に配置されている。よって、特に、制御基板36のインバータ回路で発生した熱や、制御基板36の直下に配置されたバッテリーパック37で発生した熱も、効率良く放熱することが可能となっている。
ただし、ブラシレスモータ35,制御基板36およびバッテリーパック37の発熱量が少ない場合等、電動タッカ10の仕様によっては、図3の二点鎖線で示されるように、一対の排気口14d,14eを、作業者の掌で覆われる領域ARの近傍に移設しても構わない。この場合、エア通路14aを流れるエアは、ブラシレスモータ35の部分を通過した直後に、第2ケース部14の外部に排気される。そのため、制御基板36に埃等が堆積することを抑制することができる。
図1に示されるように、第3ケース部15の内部には、複数のステープル11を収容するステープル収容部15aが設けられている。ステープル収容部15aに収容された複数のステープル11は、それぞれ互いに一体化されて略棒状となっている。そして、プランジャ22に設けられたブレード22bの1回の動作により、複数のステープル11のうちの1つが分離されて電動タッカ10から射出される。ここで、第3ケース部15は、本発明におけるマガジン部に相当し、第1ケース部13に収容された駆動機構20に対して、ステープル11を供給するようになっている。
具体的には、ステープル収容部15aの内部には、ステープル11をY軸方向の他方側(ブレード22b側)へ押し付けるばねを有するマガジン(図示せず)が移動自在に設けられている。そして、ステープル収容部15aにステープル11を装填し、かつマガジンをステープル収容部15aの内部に押し込むことで、ステープル11が駆動機構20に向けて押圧された状態となる。ここで、マガジンにおけるY軸方向の一方側には、第3ケース部15に対してマガジンをロック状態とするストップレバー15bが設けられている。
また、第4ケース部16は中空となっており、その内部には何も収容されていない。すなわち、第4ケース部16は空洞でかつ軽量となっている。したがって、ハウジング12の重量をそれほど増加させることなく、当該ハウジング12の剛性アップが図られている。これにより、電動タッカ10は、過酷な作業現場での取り扱い対しても十分な耐久性を備えている。なお、第4ケース部16は、本発明における接続部を構成している。
図4および図5に示されるように、トリガスイッチ33とトリガ34との間には、トリガ34の動作をトリガスイッチ33に伝達するリンク機構41が設けられている。ここで、作業者の手の指で操作されるトリガ34は、ブラシレスモータ35よりもX軸方向の一方側に設けられ、トリガ34の操作と連動するトリガスイッチ33は、ブラシレスモータ35よりもX軸方向の他方側に設けられている。すなわち、リンク機構41は、X軸方向においてブラシレスモータ35を跨ぐように配置されている。
なお、トリガ34と第2ケース部14との間には、作業者により操作されたトリガ34(図5(b)参照)を、作業者により操作されていない基準状態(図5(a)参照)に戻すトリガ用スプリング(弱ばね)34aが設けられている。ここで、トリガ34は、作業者により第2ケース部14を把持した状態で操作可能となっており、トリガスイッチ33と連動してブラシレスモータ35を駆動させる。
また、マイクロスイッチ31およびトリガスイッチ33は、第1ケース部13の内部において、Y軸方向に重なるようにして設けられている。これにより、マイクロスイッチ31およびトリガスイッチ33の配線(いずれも図示せず)が集約され、電動タッカ10の組み立て性を向上させている。特に、マイクロスイッチ31およびトリガスイッチ33はいずれも小型のマイクロスイッチであり、かつ第1ケース部13の比較的大きなデッドスペースDSに配置されている。よって、電動タッカ10が大型化することが効果的に抑えられる。
リンク機構41は、トリガ34の操作によりX軸方向に移動する第1リンク部材42と、当該第1リンク部材42のX軸方向への移動により揺動する第2リンク部材43と、を備えている。第1リンク部材42は、X軸方向に延びる長尺の棒状に形成され、第2リンク部材43は、Y軸方向に延び、かつ第1リンク部材42よりも短尺となっている。
図5(a),(b)に示されるように、トリガ34は、第2ケース部14におけるY軸方向の他方側に固定された第1固定軸C1を中心に揺動自在となっている。そして、第1固定軸C1よりもY軸方向の一方側に、作業者の手の指で押圧される操作部34bが設けられている。また、トリガ34における第1固定軸C1の操作部34b側とは反対側には、第1移動軸C2が設けられている。第1移動軸C2は、トリガ34の操作に伴いX軸方向に移動される。そして、第1移動軸C2には、第1リンク部材42におけるX軸方向の一方側が回動自在に連結されている。つまり、第1リンク部材42は、第1移動軸C2の移動に伴いX軸方向に移動される。
また、第2リンク部材43は、第1ケース部13におけるX軸方向の他方側に固定された第2固定軸C3を中心に揺動自在となっている。そして、第2固定軸C3よりもY軸方向の一方側に、第2移動軸C4が設けられている。第2移動軸C4には、第1リンク部材42におけるX軸方向の他方側が回動自在に連結されている。これにより、第2移動軸C4は、第1リンク部材42の移動に伴いX軸方向に移動される。
さらに、第2リンク部材43における第2固定軸C3の第2移動軸C4側とは反対側には、略平板状に形成されたスイッチ押圧部43aが設けられている。スイッチ押圧部43aは、第2リンク部材43の第2固定軸C3を中心とした揺動により、トリガスイッチ33を操作するようになっている。なお、リンク機構41は、第1移動軸C2,第1リンク部材42,第2移動軸C4,第2リンク部材43および第2固定軸C3によって構成されている。
具体的には、図5(a)に示される状態、つまり電動タッカ10が操作されていない状態では、トリガ34はOFFの矢印に示されるように、トリガ用スプリング34aのばね力によって基準状態となっている。このとき、第1リンク部材42は矢印M1の方向に移動され、かつスイッチ押圧部43aは矢印M2の方向に移動された状態となっている。したがって、トリガスイッチ33は「OFF」の状態になっている。
これに対し、図5(b)のONの矢印に示されるように、トリガ用スプリング34a(図5(a)参照)のばね力に抗して、作業者の手の指によりトリガ34の操作部34bが操作されると、トリガ34が第1固定軸C1を中心に揺動し、第1リンク部材42が矢印M3の方向に移動される。すると、第2リンク部材43が第2固定軸C3を中心に揺動し、スイッチ押圧部43aが矢印M4の方向に移動される。これにより、トリガスイッチ33が「ON」の状態となる。
このように、デッドスペースDSにトリガスイッチ33を配置しつつ、ブラシレスモータ35を跨ぐようにしてリンク機構41を設けることで、トリガ34の操作によりトリガスイッチ33を容易に操作可能としている。ここで、リンク機構41のブラシレスモータ35を跨ぐ部分は、細長い棒状の第1リンク部材42のみであり、電動タッカ10の大型化や重量増大が抑えられている。
次に、以上のように形成された電動タッカ10の動作について、図面を用いて詳細に説明する。
電動タッカ10の使用準備状態では、図6(a)に示されるように、プランジャ22は上死点に配置されている。したがって、駆動スプリング27は押縮められて弾性エネルギを蓄積した状態となっている。これにより、電動タッカ10の操作開始時において、プランジャ22を素早く開放(移動)させることができ、ひいては素早くステープル11を射出させること(作業を開始すること)が可能となっている。
電動タッカ10を使用するには、まず作業者は、第2ケース部14を介してブラシレスモータ35(図1参照)を把持する。そして、プッシュレバー30のレバー本体30aにおける先端部を、固定対象物(図示せず)に突き当てる。ここで、電動タッカ10の重心G(図1参照)は、X軸およびY軸に対する垂直方向視で第2ケース部14内に配置され、かつ、X軸方向における位置がバッテリーパック37の配置範囲内となるように配置される。つまり、重心Gは作業者の手の近傍に配置されている。これにより、電動タッカ10を固定対象物に突き当てるまでの間に、電動タッカ10の姿勢が不意に変化するようなことが抑えられ、取り回し性が良好となっている。したがって、電動タッカ10を連続使用する場合でも、作業者への負荷を軽減することができる。
次いで、電動タッカ10の固定対象物への突き当て動作により、プッシュレバー30がONの矢印の方向に移動して、マイクロスイッチ31が「ON」になる。これに引き続き、作業者がトリガ34をONの矢印の方向に操作することで、トリガスイッチ33も「ON」になる。これにより、マイクロスイッチ31およびトリガスイッチ33の双方が「ON」となり、ブラシレスモータ35がCW方向に回転される。
すると、出力ギヤ40の回転により駆動ギヤ24が回転されて、当該駆動ギヤ24の大カムローラ24bが矢印M5のように移動する。これにより、大カムローラ24bとプランジャ22の第2係合部22dとの係合が解かれる。よって、上死点に配置されていたプランジャ22が、駆動スプリング27のばね力により、矢印M6の方向に勢い良く移動される。すると、矢印M7に示されるように、ブレード22bにより1つのステープル11が固定対象物に向けて射出されて、プランジャ22が下死点に到達する。
その後、作業者がトリガ34から指を離すと、トリガ34はトリガ用スプリング34a(図4参照)のばね力により、図6(b)に示されるように、OFFの矢印のように元に戻る。これにより、トリガスイッチ33は「OFF」となる。また、電動タッカ10を固定対象物から離すことで、プッシュレバー30がOFFの矢印の方向に移動して、マイクロスイッチ31が「OFF」となる。このとき、レバー本体30aの先端部は、寸法Lの分だけ第1ケース部13から外部に突出される。
これにより、マイクロスイッチ31およびトリガスイッチ33の双方が「OFF」となり、電動タッカ10は自動的に使用準備状態に復帰する。具体的には、まず、ブラシレスモータ35がCW方向に回転される。すると、出力ギヤ40の回転により駆動ギヤ24が回転されて、矢印M8のように駆動ギヤ24の小カムローラ24aがプランジャ22の第1係合部22cに係合する。これにより、矢印M9のように、駆動スプリング27を押し縮めながらプランジャ22が移動していく。
その後、駆動ギヤ24は継続して回転されるが、小カムローラ24aと第1係合部22cとの係合が解かれる前に、大カムローラ24bが第2係合部22dに係合される。これによりプランジャ22は、がたつくことなく連続的(リニア)に移動して上死点に向かう。そして、検出センサ18が駆動ギヤ24の回転状態からプランジャ22が上死点に到達したことを検出すると、ブラシレスモータ35の回転が停止される。これにより、駆動スプリング27が押縮められて弾性エネルギを蓄積した状態、つまり図6(a)に示される状態となり、電動タッカ10は使用準備状態に復帰する。
ここで、上述のように電動タッカ10を固定対象物に突き当てて、かつトリガ34を1回操作することを繰り返すことで、ステープル11を単発で射出(1つずつ射出)する所謂「単発打ち」の状態となる。これに対し、トリガ34を操作した状態のまま、つまりトリガスイッチ33を「ON」にしたままで、電動タッカ10を固定対象物の所定箇所に次々と突き当てていくことで、ステープル11を連続で射出する所謂「連続打ち」の状態となる。
以上詳述したように、実施の形態1に係る電動タッカ10によれば、X軸方向に延び、X軸方向の一方側にステープル11を射出する駆動機構20を備えた第1ケース部13と、第1ケース部13からX軸方向と交差するY軸方向の一方側に延び、作業者により把持される第2ケース部14と、第2ケース部14に対してX軸方向の一方側に離間し、第1ケース部13からY軸方向の一方側に延び、第1ケース部13にステープル11を供給する第3ケース部15と、駆動機構20を駆動するブラシレスモータ35と、第2ケース部14におけるY軸方向の一方側に設けられ、ブラシレスモータ35に電力を供給するバッテリーパック37と、を有し、ブラシレスモータ35が、第2ケース部14に設けられている。
これにより、作業者は第2ケース部14を介してブラシレスモータ35(ステータ35aおよびロータ35b)を把持可能となる。したがって、電動タッカ10の重心Gが作業者の手元に配置されて、電動タッカ10の取り回し性が良好になる。また、第2ケース部14がブラシレスモータ35を収容するモータケースを兼ねることになり、モータケースを別途設ける必要がなくなる。よって、電動タッカ10の小型軽量化を図ることもできる。
また、実施の形態1に係る電動タッカ10によれば、第1ケース部13に対してY軸方向の一方側に離間し、第2ケース部14と第3ケース部15とを接続する第4ケース部16が設けられ、ブラシレスモータ35が、第4ケース部16と第1ケース部13との間に位置している。
これにより、ハウジング12を略環状にすることができ、第2ケース部14および第3ケース部15が、第1ケース部13に対して片持ち状態とならない。したがって、電動タッカ10の重量バランスをより良好にでき、かつハウジング12の剛性アップを図ることができる。さらには、ハウジング12の剛性アップが図れる分、ハウジング12の全体の軽量化を図ることもできる。
さらに、実施の形態1に係る電動タッカ10によれば、第2ケース部14を把持する作業者により操作され、かつブラシレスモータ35を駆動させるトリガ34を備えている。
これにより、作業者は、一度把持した第2ケース部14を握り直したり、電動タッカ10の姿勢を変化させたりせずに、当該電動タッカ10を連続して作動させることが可能となる。よって、作業者に掛かる負荷を軽減することができる。
また、実施の形態1に係る電動タッカ10によれば、トリガ34が、ブラシレスモータ35よりもX軸方向の一方側に設けられ、トリガ34の操作と連動するトリガスイッチ33が、ブラシレスモータ35よりもX軸方向の他方側に設けられている。
これにより、トリガスイッチ33をトリガ34から離れた第1ケース部13のデッドスペースDSに配置することができる。また、トリガ34の近傍にトリガスイッチ33の配線を設けずに済み、トリガ34の周辺をスッキリさせることが可能となる。
さらに、実施の形態1に係る電動タッカ10によれば、第2ケース部14の内部に、ブラシレスモータ35の駆動によりエアが流通するエア通路14aが設けられ、第2ケース部14におけるY軸方向の一方側およびY軸方向の他方側で、かつ作業者により把持されない部分に、エア通路14aに接続される排気口14d,14eおよび吸気口14b,14cがそれぞれ設けられている。
これにより、ブラシレスモータ35を過熱から保護することができ、ひいては連続使用に十分に耐えられる電動タッカ10を実現することができる。
次に、本発明の実施の形態2について、図面を用いて詳細に説明する。なお、上述した実施の形態1と同様の機能を有する部分については同一の記号を付し、その詳細な説明を省略する。
図7は実施の形態2の電動タッカを説明する拡大図を示している。
図7に示されるように、実施の形態2の電動タッカ(作業機)50は、実施の形態1の電動タッカ10(図1参照)に比して、トリガ51の形状およびトリガスイッチ33の配置箇所のみが異なっている。そして、電動タッカ50では、トリガ51がトリガスイッチ33を直接操作するため、実施の形態1におけるリンク機構41(図5参照)を省略している。
トリガスイッチ33は、第2ケース部14におけるY軸方向の他方側(図中上側)で、かつ第2ケース部14におけるX軸方向の一方側(図中右側)に配置されている。具体的には、トリガスイッチ33は、第2ケース部14の内部において、Y軸方向における駆動ギヤ24とギヤボックス39との間に配置されている。
また、トリガ51は、作業者の2本の指で操作可能であり、実施の形態1のトリガ34(図1参照)よりも長尺となっている。トリガ51は、第1操作部51aと第2操作部51bとを備えており、第1ケース部13寄りにある第1操作部51aを人差し指で操作し、第1操作部51aよりもY軸方向の一方側(図中下側)にある第2操作部51bに中指を添えるようにする。これにより、電動タッカ50を連続使用しても、作業者の疲労を軽減することができる。
トリガ51におけるY軸方向の一方側は、第2ケース部14における重心Gの近傍に固定された固定軸FCに回動自在に連結されている。具体的には、固定軸FCは、他方の吸気口14cよりもY軸方向の一方側に配置されている。これに対し、トリガ51におけるY軸方向の他方側には、トリガスイッチ33を操作するスイッチ操作凸部51cが一体に設けられている。
スイッチ操作凸部51cの突出方向は、トリガスイッチ33に向けられており、これにより、トリガ用スプリング34aのばね力に抗してトリガ51を操作することで、スイッチ操作凸部51cによりトリガスイッチ33が直接操作される。
以上のように形成された実施の形態2においても、上述した実施の形態1と略同様の作用効果を奏することができる。これに加えて、実施の形態2では、リンク機構41(図5参照)を省略することができるので、部品点数の削減と組み立て性の向上を図ることができる。また、スイッチ操作凸部51cによりトリガスイッチ33を直接操作するので、応答性を向上させることが可能となる。さらに、トリガ51の揺動中心となる固定軸FCが、実施の形態1の第1固定軸C1(図5参照)に対して、Y軸方向の一方側に配置されるので、トリガ51の第1,第2操作部51a,51bのそれぞれに対して、作業者の2本の指を容易に配置することができる。
次に、本発明の実施の形態3について、図面を用いて詳細に説明する。なお、上述した実施の形態1と同様の機能を有する部分については同一の記号を付し、その詳細な説明を省略する。
図8は実施の形態3の電動タッカを説明する拡大図を示している。
図8に示されるように、実施の形態3の電動タッカ(作業機)60は、実施の形態1の電動タッカ10(図1参照)に比して、トリガ61の形状と配置箇所およびトリガスイッチ33の配置箇所のみが異なっている。そして、電動タッカ60では、トリガ61がトリガスイッチ33を直接操作するため、実施の形態1におけるリンク機構41(図5参照)を省略している。
トリガスイッチ33は、第3ケース部15におけるY軸方向の他方側(図中上側)で、かつ第3ケース部15におけるX軸方向の他方側(図中左側)に配置されている。具体的には、トリガスイッチ33は、第3ケース部15の内部において、ステープル11と並んで配置されている。
また、トリガ61は、作業者の手の指(人差し指)を引っ掛けられるように、略環状に形成され、例えば、ハサミの指穴のような形状となっている。すなわち、本実施の形態のトリガ61は、第3ケース部15から第2ケース部14に向けて引っ張るタイプのトリガとなっている。トリガ61は、環状本体部61aと、第3ケース部15に対してスライドするスライド部61bとを備えている。そして、スライド部61bと第3ケース部15との間に、トリガ用スプリング34aが配置されている。
ここで、トリガ61の移動方向(スライド方向)はX軸方向となっている。また、トリガ61の環状本体部61aに指を掛けた状態において、作業者の指は他方の吸気口14cを塞ぐことはない。
さらに、トリガ61のスライド部61bには、トリガスイッチ33を操作するスイッチ操作凸部61cが一体に設けられている。スイッチ操作凸部61cは、Y軸方向の一方側に向けて突出されており、トリガ61がX軸方向の他方側に引っ張られたときに、スイッチ操作凸部61cはトリガスイッチ33を「ON」にする。
このように、本実施の形態では、トリガ61およびトリガスイッチ33を、第2ケース部14から離れた位置にある第3ケース部15に設けているが、トリガ61およびトリガスイッチ33はいずれも軽量であるため、第2ケース部14における重心Gの位置は、実施の形態1および実施の形態2と殆ど変わらない。
以上のように形成された実施の形態3においても、上述した実施の形態1と略同様の作用効果を奏することができる。これに加えて、実施の形態3では、リンク機構41(図5参照)を省略することができるので、部品点数の削減と組み立て性の向上を図ることができる。また、スイッチ操作凸部61cによりトリガスイッチ33を直接操作するので、応答性を向上させることが可能となる。さらに、作業者は、環状本体部61aに指を掛けるので、当該環状本体部61aに指を固定し易くなり、ひいては疲労を軽減することができる。また、第2ケース部14の第1ケース部13寄りの構造を簡素化することができ、メンテナンス性を向上させることができる。
次に、本発明の実施の形態4について、図面を用いて詳細に説明する。なお、上述した実施の形態1と同様の機能を有する部分については同一の記号を付し、その詳細な説明を省略する。
図9は実施の形態4の電動タッカの内部構造を説明する側面図を示している。
図9に示されるように、実施の形態4の電動タッカ(作業機)70は、実施の形態1の電動タッカ10(図1参照)に比して、ブラシレスモータ35(図1参照)をブラシ付きモータ(モータ部)71に変更し、さらにはファン38(図1参照)を省略しつつ一対の吸気口14b,14cおよび一対の排気口14d,14e(図1および図3参照)を省略した点のみが異なっている。なお、図9では、ブラシ付きモータ71の配置関係を分かり易くするために、当該ブラシ付きモータ71に網掛けを施している。
ブラシ付きモータ71は、所謂汎用のケーシングモータであって、容易に購入可能な電動モータである。したがって、上述したブラシレスモータ35に比して非常に安価となっている。よって、例えば、電動タッカ70のトータル運転時間が長くなり、ブラシ付きモータ71のブラシが摩耗した場合等には、容易にかつ安価で新品と交換可能となっている(メンテナンス性の向上)。
なお、本実施の形態では、第2ケース部14の内部にエアを流通させるファン38を省略しているが、電動タッカ70は、通常は、ブラシ付きモータ71を焼損させるほど長時間連続運転するものではない。したがって、電動タッカ70の用途に応じて、ファン38や一対の吸気口14b,14cおよび一対の排気口14d,14eを省略しても何ら問題を生じない。
以上のように形成された実施の形態4においても、上述した実施の形態1と略同様の作用効果を奏することができる。これに加えて、実施の形態4では、安価なブラシ付きモータ71を採用しつつ、ファンや吸気口および排気口を備えない分、第2ケース部14の軸長を短縮化でき、かつコスト低減を実現できる。また、吸気口および排気口を備えないため、防水化も容易に対応可能となる。
なお、実施の形態4の電動タッカ70に対して、図7および図8に示されるトリガ51,61を採用することもできる。また、図7および図8のブラシレスモータ35に替えて、図9に示されるブラシ付きモータ71を採用することもできる。
本発明は上述の各実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることは言うまでもない。例えば、本発明の作業機は、上述した電動タッカ10,50,60,70の他に、釘を打ち込む打撃工具やインパクトレンチ等を包含する。
その他、上述の各実施の形態における各構成要素の材質,形状,寸法,数,設置箇所等は、本発明を達成できるものであれば任意であり、上述の各実施の形態に限定されない。
10…電動タッカ(作業機)、11…ステープル(止具)、12…ハウジング、13…第1ケース部(駆動部)、14…第2ケース部(ハンドル部)、14a…エア通路、14b,14c…吸気口(開口部)、14d,14e…排気口(開口部)、15…第3ケース部(マガジン部)、15a…ステープル収容部、15b…ストップレバー、16…第4ケース部(接続部)、17…開口、18…検出センサ、20…駆動機構(駆動部)、21…支持軸、22…プランジャ、22a…プランジャ本体、22b…ブレード、22c…第1係合部、22d…第2係合部、22e…ガイド突起、23…案内レール、24…駆動ギヤ、24a…小カムローラ、24b…大カムローラ、25…ギヤホルダ、26…ばね座部材、27…駆動スプリング、28…ダンパユニット、28a…緩衝材、28b…ダンパケース、29…アジャスタ、30…プッシュレバー、30a…レバー本体、30b…スイッチ操作部、31…マイクロスイッチ、32…リターンスプリング、33…トリガスイッチ(スイッチ)、34…トリガ、34a…トリガ用スプリング、34b…操作部、35…ブラシレスモータ(モータ部)、35a…ステータ、35b…ロータ、35c…回転軸、36…制御基板、36a…配線、37…バッテリーパック(バッテリー部)、37a…ロック解除ボタン、38…ファン、39…ギヤボックス、40…出力ギヤ、41…リンク機構、42…第1リンク部材、43…第2リンク部材、43a…スイッチ押圧部、50…電動タッカ(作業機)、51…トリガ、51a…第1操作部、51b…第2操作部、51c…スイッチ操作凸部、60…電動タッカ(作業機)、61…トリガ、61a…環状本体部、61b…スライド部、61c…スイッチ操作凸部、70…電動タッカ(作業機)、71…ブラシ付きモータ(モータ部)、AR…領域、B1…第1軸受、B2…第2軸受、C1…第1固定軸、C2…第1移動軸、C3…第2固定軸、C4…第2移動軸、DS…デッドスペース、FC…固定軸、G…重心
Claims (6)
- 第1方向に延び、前記第1方向の一方側に止具を射出する駆動部と、
前記駆動部から前記第1方向と交差する第2方向の一方側に延び、作業者により把持されるハンドル部と、
前記ハンドル部に対して前記第1方向の一方側に離間し、前記駆動部から前記第2方向の一方側に延び、前記駆動部に前記止具を供給するマガジン部と、
前記駆動部を駆動するモータ部と、
前記ハンドル部における前記第2方向の一方側に設けられ、前記モータ部に電力を供給するバッテリー部と、
を有し、
前記モータ部が、前記ハンドル部に設けられている、
作業機。 - 前記駆動部に対して前記第2方向の一方側に離間し、前記ハンドル部と前記マガジン部とを接続する接続部が設けられ、
前記モータ部が、前記接続部と前記駆動部との間に位置している、
請求項1記載の作業機。 - 前記モータ部は、ステータおよびロータを含み、
前記ステータが、前記ハンドル部に設けられている、
請求項1または2記載の作業機。 - 前記ハンドル部を把持する作業者により操作され、かつ前記モータ部を駆動させるトリガを備えている、
請求項1~3のいずれか1項に記載の作業機。 - 前記トリガが、前記モータ部よりも前記第1方向の一方側に設けられ、
前記トリガの操作と連動するスイッチが、前記モータ部よりも前記第1方向の他方側に設けられている、
請求項4記載の作業機。 - 前記ハンドル部の内部に、前記モータ部の駆動によりエアが流通するエア通路が設けられ、
前記ハンドル部における前記第2方向の一方側および前記第2方向の他方側で、かつ作業者により把持されない部分に、前記エア通路に接続される開口部がそれぞれ設けられている、
請求項1~5のいずれか1項に記載の作業機。
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