JP2022105335A - 加熱装置および加熱方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】外部の空気の流れに影響されずに、温度分布の均一性を実現できる加熱装置を提供する。【解決手段】本発明の加熱装置100は、距離を隔てて対向配置された複数の加熱用壁体10と、加熱用壁体10の各々に設けられた複数の発熱手段11と、加熱用壁体10の対向領域に上下方向に距離を隔てて棚状に配置されて加熱用壁体10からの熱を伝導させる金属製の複数の熱放射部材12と、を備え、加熱用壁体10と熱放射部材12とは、被加熱物13をそれぞれ収容するための複数の収容スペース14を上下方向に画定し、各収容スペース14の上下は、対向する熱放射部材12により画定され、最上部の収容スペース14上または最底部の収容スペース14の下に空気の断熱層を形成するための断熱スペース20T,20Bを有する。【選択図】図1

Description

本発明は、加熱装置および加熱方法に関する。
特許文献1は、液晶表示パネルなどの構成部材であるガラス基板等の板状物を熱処理する加熱気体循環方式のクリーンオーブンが使用されている(例えば、特許文献1参照。)。このクリーンオーブンは、ガラス基板などの被熱処理物を恒温槽内に収容し、この恒温槽内においてファンによって循環する加熱気体を用いて被加熱物の熱処理を行うものである。
加熱気体循環方式のクリーンオーブンの場合、ガラス基板などの被加熱物を多段状に収容する構造を採用しやすいので、スペース効率に優れている反面、加熱温度分布を均一化することが困難であり、加熱気体の攪拌によりクリーン度が低下する可能性が高い。また、被加熱物が比較的軽量である場合、加熱気体の循環対流によって被加熱物が所定の位置から移動することがある。
特許文献2は、内部に発熱体を有する放熱板の両面に遠赤外線放射セラミックスの薄層が被覆され、この放熱板の加熱によって両面から遠赤外線を放射する両面加熱式の遠赤外線パネルヒータからなる多数の棚状ヒータが、炉本体内に上下方向に一定間隔で多段配置され、これらの棚状ヒータの間に形成される各空間部分をそれぞれ乾燥室とした加熱炉を開示している。
特許文献3は、距離を隔てて垂直に立設され、内蔵の電気ヒータで加熱された複数の加熱用壁体5,6と、これらの加熱用壁体5,6の間に棚状に配置され、加熱用壁体からの伝導熱で加熱された複数の熱放射部材12とを備え、これらの熱放射部材12の間各空間をを収容スペース10として被加熱物であるガラス基板9を収容し、上下の熱放射部材からの放射熱で加熱処理している。これにより、シンプルな装置構成で、加熱空気の吹付を行わないクリーンな加熱処理を実現している。
また、特許文献4、5も、温度分布の均一性及びクリーン度の安定性を改善するための加熱装置を開示している。
特開2001-56141号公報 特開2001-317872号公報 特開2013-200077号公報 特開2005-352306号公報 特開2005-055152号公報
しかし、特許文献3の加熱装置において、最上段および最下段に位置する熱放射部材は、装置の外側に面しているので、熱が逃げやすい。特に、外部からのパーティクルの混入を防ぐためや、排熱がクリーンルーム等の設置場所の他の装置に影響することを防ぐために、加熱装置は、チャンバ内に配置される場合がある。このチャンバは外部からクリーンな空気を吸気しつつ、加熱装置により熱せられたチャンバ内の空気を、クリーンルーム内に排気せずに、工場の排気設備に直接排気している。外部の吸気を取り入れる吸気口はチャンバの下部に設けられ、加熱装置により熱せられた空気の排気口は、通常チャンバの上部に設けられる。これらの吸気口や排気口に近い加熱装置の下面と上面は、外部から吸入される空気や外部排出される空気の速い流れによって熱が奪われるため、多段のスタック炉における最下段及び最上段の加熱室では、中間の加熱室に比べて温度が低下し、加熱室間の温度の不均一が発生するという問題があった。
本発明が解決しようとする課題は、温度分布の均一性及びクリーン度の安定性に優れた加熱装置および加熱方法を提供することにある。
特に、加熱装置がチャンバ内部に配置された場合において、チャンバ内部の空気の流れに影響されずに温度分布の均一性を実現できる、加熱装置および加熱方法を提供することにある。
本発明の加熱装置は、距離を隔てて対向配置された複数の加熱用壁体と、前記複数の加熱用壁体の各々に設けられた複数の発熱手段と、複数の前記加熱用壁体の対向領域に上下方向に距離を隔てて棚状に配置されて前記加熱用壁体からの熱を伝導させる金属製の複数の熱放射部材と、を備え、前記複数の加熱用壁体と前記複数の熱放射部材とは、被加熱物をそれぞれ収容するための複数の収容スペースを上下方向に画定し、前記複数の収容スペースの各々の上下は、対向する前記熱放射部材により画定され、複数の前記収容スペースのうち、最上部の収容スペース上または最底部の収容スペースの下に空気の断熱層を形成するための断熱スペースを有する、ことを特徴とする。
この構成により、チャンバ内部の空気の流れに晒される加熱装置の上面又は下面に接する位置に断熱スペースを設けたので、それより内側の収容スペース(加熱室)から熱が奪われることがなく、チャンバ内部の空気の流れに影響されずに温度分布の均一性を実現できる。
好適には、対向する前記複数の加熱用壁体は、各々の前記収容スペースに面する側の各壁面の互いに対応する位置に直接形成された、平板状の被加熱物の幅方向の各側縁部の裏面を受け止める前記収容スペースの奥行方向に延在する支持面をそれぞれ有する、構成を採用できる。このような構成とすることにより、被加熱物を熱放射部材に均一な間隔をとって保持することができ、被加熱物が放射熱で面内均一に加熱される。
好適には、前記断熱スペースは、容積が複数の前記収容スペースの各々よりも小さい、構成を採用できる。断熱スペースは、空気の断熱層を形成を形成できる厚みがあればよいので、収容スペースより小さくてもよい。
好適には、前記断熱スペースの上下は、対向する前記熱放射部材により画定されている、構成を採用できる。さらに好適には、前記収容スペースおよび断熱スペースは、前記加熱用壁体と前記熱放射部材とにより画定される開口部を前面側および背面側に有し、前記背面側の開口部は、閉塞部材により閉塞されている、構成を採用できる。
このように断熱スペースを区画された空間とすることで、定常的な空気の断熱層が形成される。また、構造を収容スペースとの構造に類似させることにより、同様の温度に設定できるので、内側の収容スペースとの温度勾配が小さくなり、収容スペースから熱が奪われにくくなる。
好適には、前記複数の加熱用壁体の各々に設けられた少なくとも一の温度センサーと、
前記複数の加熱用壁体の各々に設けられた少なくとも一の温度センサーの検出温度が目標温度の追従するように、前記複数の加熱用壁体にそれぞれ設けられた複数の発熱手段の各々の発熱量を独立に制御する温調手段と、を有する構成を採用できる。
この構成により、加熱用壁体間の温度の不均一を補正することができ、加熱処理の均一性が高まる。
本発明の加熱システムは、上記いずれかの加熱装置と、前記加熱装置を収容するチャンバをさらに有する、加熱システムであって、前記チャンバは、底部に大気を取り込むための吸気口と天井部に大気を排出する排気口を通じて当該チャンバ内を換気する換気機構を有する、ことを特徴とする。
本発明の加熱方法は、上記いずれかの加熱装置、または、上記加熱システムを用いて被加熱物を加熱する、ことを特徴とする。
本発明により、温度分布の均一性及びクリーン度の安定性に優れ、少なくとも被加熱物の幅方向サイズの変更に迅速に対応することのできる加熱装置を提供することができる。
本発明の実施形態である加熱装置を示す正面図である。 図1に示す加熱装置の右側面図である。 加熱用ヒータを示す外観図である。 加熱装置の空調チャンバの一例における空気の流れを示す説明図である。 加熱装置の空調チャンバの他の一例における空気の流れを示す説明図である。 各収容スペースにおける空気の流れを示す説明図である。
以下、図1~図6に基づいて、本発明の実施形態である加熱装置100について説明する。図1に示すように、加熱装置100は、距離を隔てて対向配置された複数の加熱用壁体10A~10Cと、加熱用壁体10A~10Cに設けられた発熱手段である複数の電気ヒータ11と、複数の加熱用壁体10A~10Cの対向領域に上下方向(A1―A2方向)に距離を隔てて棚状に配置された複数の熱放射部材12と、上下方向に隣り合う熱放射部材12の間に設けられた被加熱物13の収容スペース14と、を備えている。
加熱用壁体10A~10Cの上端側及び下端側はそれぞれ天板16及び底板17によって連結され、底板17の下面は、架台ユニット30によって支持されている。
加熱用壁体10A~10Cは、アルミニウム合金やステンレス鋼等の金属で形成され、箱型の本加熱装置100の両側面及び中央の仕切り壁をなす構造部材であるとともに、加熱装置の熱源となる部材である。本実施形態では、左側加熱用壁体10A、中央加熱用壁体10B、右側加熱用壁体10Cの3枚からなる。各加熱用壁体10A~10Cには、正面側から背面側まで水平方向に複数の貫通孔24が開設され、これらの貫通孔24内にそれぞれ電気ヒータ11が着脱可能に挿入されている。
電気ヒータ11は、詳細を図4に示すように、金属管(シース)11sの内部にコイル状に巻いた発熱線11wを収容した構造になっている。発熱線11wと金属管11sの間は、粉末状の酸化マグネシウムを固めた絶縁層で絶縁されている。本実施形態では、発熱線11wの巻き線ピッチを、電気ヒータ11の両端部W1,W1では小さくし、中央部W2では大きくすることにより、電気ヒータ11の両端部での発熱量が大きくなるようにしている。これにより、温度が低下しがちな加熱用壁体10A~10Cの奥行方向(B1―B2方向)両端部の加熱量を大きくし、温度分布が均一になるようにしている。
各電気ヒータ11の配線は、加熱装置100背面側から延出している。
各加熱用壁体10A~10Cには、また図1に示すように、正面側から水平方向に別の複数の貫通孔25が開設され、温度センサ15が挿入されている。温度センサ15の検出温度が目標温度に追従するように、前記複数の加熱用壁体10A~10Cにそれぞれ設けられた複数の電気ヒータ11の各々の発熱量が、温調手段(図示省略)によりを独立に制御されている。または、複数のコイル状ヒータ11が複数にグループ化され、グループ毎に発熱量が独立に制御される。
なお、上記したコイル状ヒータ11の構成や配置は、温調手段により発熱手段を制御した際に、加熱用壁体10の温度の均一化を実現するためのものである。言い換えると、外乱等が原因で温調手段のみでは加熱用壁体10の温度の均一化を実現するのは難しいので、コイル状ヒータ11の構成や配置を工夫することで加熱用壁体10の温度の均一化を実現する。
熱放射部材12は、加熱用壁体10A~10Cの対向領域に上下方向に距離を隔てて棚状に配置されて前記加熱用壁体10A~10Cからの熱を伝導させる部材である。本実施形態では、両側の加熱用壁体10A~10Cに形成された溝に嵌め込まれて棚状に配置されている。各熱放射部材12は、表面に黒色メッキを施したアルミニウム板で形成され、すぐれた熱放射機能が得られるようになっている。
各収容スペース14は、両側の加熱用壁体10A~10Cと、上下の熱放射部材12とで画定されたスペースで、被加熱物を1枚ずつ収容して、上下の熱放射部材12からの放射熱で加熱処理するようになっている。加熱用壁体10A~10Cは、各々の収容スペース14に面する側の各壁面の互いに対応する位置に、収容スペースの奥行方向(B1―B2方向)に延在する溝10tが形成され、その溝10tの下側内面が、平板状の被加熱物13の幅方向の各側縁部の裏面を受け止める支持面となっている。所定の搬送装置を用いて、被加熱物をその左右方向両端部が各溝10tに入るように搬入し、前記支持面に載置することができる。被加熱物13の両側縁部が熱的に開放されていると被加熱物13の温度が両側縁部で不均一となりやすい。このため、溝10tの支持面を通じて被加熱物13の両側縁部に直接伝熱することで、被加熱物13の温度の均一化を図っている。
各収容スペース14の前面14a(図2参照)は、開口している。前面14aを開口させることで、収容スペースの内部で加熱されて膨張した空気が外部に逃げられるようになっている。背面14b側が閉塞されているので、収容スペースの内部で加熱されて膨張した空気が外部に逃げたとしても、外部から収容スペース14内に空気が流入しにくい構造となっている。
なお、前面14aの開口の大きさによっては、開口部を開閉する開閉ドア(図示省略)を設けることができる。この開閉ドアは、被加熱物13の搬入・搬出時には開放され、加熱時には閉塞される。但し、開閉ドアの閉塞時にも、収容スペースの内部は完全には密閉されず、加熱されて膨張した空気が逃げられるようになっている。また、図6に示すように、各収容スペース14の背面14b側は、背壁部材26により閉塞され、この背壁部材26には、収容スペース14内に気体を導入可能な給気経路27が設けられている。これにより、図6の矢印Gのように、収容スペース14の背面14b側から前面14a側へ気体が流れ、前記隙間から収容スペース14外に排出されるようになっている。この気体とは、被加熱物表面の酸化を防ぐための不活性ガスや、被加熱物13表面と特定の化学反応を起こさせるためのガス等が挙げられる。
尚、この気体の流れは、パーティクルを巻き上げない程度のごく弱い層流となるように流量を調整している。
架台ユニット30は、加熱装置100が設置される床面に配置され、底板17及びその上の加熱装置本体を搭載している。加熱装置100の熱が床面に伝達しないようにする断熱機能や、床面の振動が加熱装置本体に伝達しないようにする防振機能等を備えている。
ここで、本実施形態の加熱装置は、最上部の収容スペース14上及び最底部の収容スペース14の下に空気の断熱層を形成するための断熱スペース20T,20Bを有する。
この断熱スペース20T,20Bは、収容スペース14と同様に、両側の加熱用壁体10A~10Cと、上下の熱放射部材12とで画定されたスペースで、背面は背壁部材26により閉塞されている。これにより、断熱スペース20T,20B内部には、収容スペース14とほぼ同じ温度の空気の断熱層が形成されている。
但し、断熱スペース20T,20Bは、被加熱物13を導入して加熱するスペースではないので、収容スペース14より、高さ(すなわち上下の熱放射部材12の間隔)が小さく、給気経路27は設けられていない(図6参照)。
次に、このように構成された本発明の加熱装置の動作について説明する。
加熱装置100を使用する場合、所定の搬送装置を用いて、各収容スペース14の前面14aの開口部を通じて各被加熱物をそれぞれの収容スペース14に搬入する。コイル状ヒータ11に通電を開始すれば、所定のプログラムに従って熱処理を行うことができる。
各温度センサ15の検出温度が目標温度になるように、複数のコイル状ヒータ11の発熱量を個々にまたはグループ毎に独立に制御される。
各収容スペース14の左右には、加熱用壁体10A~10Cが配置され、上下には、熱放射部材12が配置されているので、電気ヒータ11の熱によって昇温した左右の加熱用壁体10A~10Cから放射される熱と、これらの加熱用壁体からの熱伝導により発熱する熱放射部材12から上下に放射される熱とによって加熱される。
各加熱用壁体10が目標温度になるように加熱され、各熱放射部材12も加熱用壁体10と同じ温度に加熱されるため、収容スペース14相互間の温度均一性が高い。
また、各加熱用壁体10A~10Cにおいて、各温度センサ15の検出温度が目標温度になるように、各部分に位置する電気ヒータ11の発熱量を独立に制御しているため、面内の温度の均一性が高く、加熱用壁体10A~10Cの各部分に位置する収容スペース14相互間の温度均一性も高い。
また、各収容スペース14は、上記のように区画されているため、熱気の上昇に起因する上部空間における熱蓄積現象及び過熱現象が発生しない。また、ファンによって加熱気体を攪拌したり、循環させたりすることもないので、クリーン度も優れており、気体流によって被加熱物が移動することもない。
また、各収容スペース14に給気経路27を設けたことにより、収容スペース14内の空気を不活性ガスあるいは特定ガスと置き換えることも可能であるため、不活性ガス導入により被加熱物13の酸化を防止したり、導入された特定ガスとの反応を利用して被加熱物13に表面処理を施したりすることもできる。
次に、前記断熱スペース20T,20Bの効果について説明する。
上記したように、加熱装置において、最上段および最下段に位置する熱放射部材は、装置の外側に面しているので、熱が逃げやすい。特に、外部からのパーティクルの混入を防ぐためや、排熱がクリーンルーム等の設置場所の他の装置に影響することを防ぐために、加熱装置は、チャンバ内に配置される場合があるが、チャンバ内の空気の流れが強い箇所では、この熱が奪われる現象が顕著になる。
例えば、図4の例では、チャンバ200は、右下側に設けられたブロワファン230により、外部から空気を右下側の吸気口210から導入し、加熱装置100の熱排気はチャンバ200の左上部の排気口220から、工場設備に排出している。また、図5の例では、チャンバ天井の排気口220に設けたブロワファン230により、チャンバ200内部の加熱装置の熱排気を排出し、これにより負圧になったチャンバ200内部に、左下の吸気口210より外気を導入している。
いずれの場合も、加熱装置100上面とチャンバ天井との間や加熱装置100の下面とチャンバ200の床面との間に空気の流れが発生し、加熱装置100の上面に沿った部分や下面に沿った部分の熱が奪われる。図4の例では、下側に設けられたブロワファン230に近い加熱装置下面に沿った流速が大きく、図5の例では、上側に設けられたブロワファン230に近い加熱装置上面に沿った流速が大きく、これらの部分の熱が特に奪われる。
そこで、本実施形態では、上記の空気の流れに晒される加熱装置100の上面及び下面に接する位置に断熱スペース20A,20Bを設けた。その結果、断熱スペース20A,20B内部に形成された断熱空気層により熱の移動が遮断されるので、それより内側の収容スペース14から熱が奪われることがなく、チャンバ200内部の空気の流れに影響されずに温度分布の均一性か確保できる。
なお、前述した加熱装置100は本発明に係る加熱装置を例示するものであり、本発明は加熱装置100に限定されない。
例えば、本実施形態の加熱装置100では、上面側の断熱スペース20A及び下面側の断熱スペース20Bの両方を設けたが、それに限られず、加熱装置の設置場所やチャンバ構造等に応じて、いずれか一方のみ設けてもよい。例えば、図5の例では下面側の断熱スペース20Bのみを設け、図6の例では上面側の断熱スペース20Aのみを設けてもよい。
また、本実施形態では、発熱手段として、発熱線11wの巻き線ピッチが両端部で小さく中央部では大きい電気ヒータ11を用いたが、これに限られず、巻き線ピッチが均一な電気ヒータを用いてもよい、もしくは、発熱手段として、ヒートパイプ等他の手段を用いてもよい。
また、本実施形態では、各加熱用壁体10A~10Cにおいて、各温度センサ15の検出温度が目標温度になるように、各部分に位置する電気ヒータ11の発熱量を独立に制御したが、これに限られず、目標とする温度均一性が緩い場合、ゾーンことに電気ヒータ11の発熱量を制御したり、すべての電気ヒータの発熱量を一括で制御してもよい。
また、上記加熱装置100においては、加熱用壁体10A~10C、天板19、底板20は、ステンレス鋼で形成され、熱放射部材12は、表面に黒色メッキを施したアルミニウム板で形成されている。ただし、これらの材料に限られず、加熱用壁体10A~10C、天板16、底板17などをアルミニウムやアルミニウム合金(あるいは輻射熱の発散を抑制するため光沢のない表面処理を施したアルミニウムやアルミニウム合金)で形成することもできる。また、熱放射部材12の表面処理についても黒色メッキに限定されず、輻射熱の発散を抑制することのできる表面処理、例えば、光沢のない表面処理を施したものを採用することもできる。
本発明に係る加熱装置は、ガラス基板や半導体リードフレームあるいはその他の金属板や合成樹脂板などの各種板状部材の熱処理を行う産業分野において広く利用することができる。
10,10A~10C 加熱用壁体
11 電気ヒータ
11s 金属管(シース)
11w 発熱線
12 熱放射部材
13 被加熱物
14 収容スペース
14a 前面
14b 背面
15 温度センサ
16 天板
17 底板
20,20T、20B 断熱スペース
24 貫通孔
25 貫通孔
26 背壁部材
27 吸気経路
30 架台ユニット
100 加熱装置
200 チャンバ
210 吸気口
220 排気口
230 ブロワファン

Claims (1)

  1. 距離を隔てて対向配置された複数の加熱用壁体と、
    前記複数の加熱用壁体の各々に設けられた複数の発熱手段と、
    複数の前記加熱用壁体の対向領域に上下方向に距離を隔てて棚状に配置されて前記加熱用壁体からの熱を伝導させる金属製の複数の熱放射部材と、を備え、
    前記複数の加熱用壁体と前記複数の熱放射部材とは、被加熱物をそれぞれ収容するための複数の収容スペースを上下方向に画定し、
    前記複数の収容スペースの各々の上下は、対向する前記熱放射部材により画定され、
    複数の前記収容スペースのうち、最上部の収容スペース上または最底部の収容スペースの下に空気の断熱層を形成するための断熱スペースを有し、
    前記断熱スペースは、その上下が対向する前記熱放射部材により画定されており、隣接する前記収容スペースとの間で空気の流通がないように前記熱放射部材で区画されており、
    前記複数の収容スペースの各々には、当該収容スペース内に気体を背面側から導入して前面側へ流す給気経路が設けられている、
    加熱装置。

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