JP2022104533A - 感染拡大防止システム、感染拡大防止方法および、感染拡大防止プログラム - Google Patents

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Tsutomu Kawase
克之 康乗
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Abstract

【課題】感染症の拡大を防止する。【解決手段】感染症の拡大を防止するための感染拡大防止システムであって、ビーコンより取得されるビーコン識別情報と、前記ビーコン識別情報を取得した端末装置を識別する端末識別情報と、を前記端末装置の滞在履歴情報として取得する滞在履歴情報取得手段と、前記端末識別情報に対して、前記感染症に関する検査結果の登録を受け付ける検査結果登録手段と、前記検査結果が登録される滞在履歴情報を参照し、前記ビーコン識別情報に対応する位置における前記感染症が拡大するリスクを判定する判定手段と、を備える。【選択図】図1

Description

本発明は、感染症の拡大を防止するための感染拡大防止システム、感染拡大防止方法および、感染拡大防止プログラムに関する。
人から人にうつる感染症は、感染症の陽性者との接触や空気感染、飛沫感染によって拡大する。感染症の陽性者は、検査を受けるまでは自身が陽性であることを認識することは難しい場合も多く、周囲に感染を拡げてしまうことが問題となっている。
感染症の拡大を防止するための技術として、特許文献1では、感染症の感染の有無等の判定結果と、端末の位置情報と、に基づいて当該端末に対して行動規制を行うための情報や治療に関する情報を通知するシステムが開示されている。
また、特許文献2では、感染危険エリアを特定するため、感染症の発生場所と、混雑地域と、を地図データにマッピングし、それらの重複した領域を危険区域と判定するシステムが開示されている。
また、近年の新型コロナウイルスの流行下では、陽性者との濃厚接触者を特定するシステムが利用されている(非特許文献1)。
特開2016-170794号公報 特開2014-186447号公報 厚生労働省,"新型コロナウイルス接触確認アプリ(COCOA) COVID-19 Contact-Confirming Application",インターネット<URL:https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/cocoa_00138.html>
特許文献1に記載のシステムは、感染者の行動を規制することで感染拡大を防止できるものの、すでに感染者と接触した接触者を特定することはできず、接触者が新たな感染者として感染を拡げることを防止できなかった。
特許文献2に記載のシステムは、感染症が発生したエリアと、その混雑状況により感染の危険度を判定するものの、既に発生した感染症の拡大を防止するものではなく、また、感染症発生地域を特定できるものでもない。
非特許文献1に記載のシステムは、陽性者との濃厚接触者を特定できるものの、濃厚接触者と判定されない人物であっても感染している場合があり、感染者を早急に特定するシステムとして改善の余地があった。
本発明は、上述したような課題に鑑みてなされたものであって、感染症の拡大を防止するための感染拡大防止システム、感染拡大防止方法および、感染拡大防止プログラムを提供することを解決すべき課題とする。
上述した課題を解決するために、本発明は、感染所の拡大を防止するための感染拡大防止システムであって、ビーコンより取得されるビーコン識別情報と、前記ビーコン識別情報を取得した端末装置を識別する端末識別情報と、を前記端末装置の滞在履歴情報として取得する滞在履歴情報取得手段と、前記端末識別情報に対して、前記感染症に関する検査結果の登録を受け付ける検査結果登録手段と、前記検査結果に応じて、前記滞在履歴情報を特定する特定手段と、前記特定手段により特定される滞在履歴情報に基づいて、前記ビーコン識別情報に対応する位置における前記感染症が拡大するリスクを判定する判定手段と、を備える。
このような構成とすることで、感染症に感染した可能性のある人が滞在した施設等において感染症が拡大するリスクを判定し、感染症が拡大することを防止できる。
本発明のより好ましい形態では、前記滞在履歴情報は、前記ビーコン識別情報を前記端末装置が取得した時刻に関する時刻情報を有し、前記判定手段は、前記検査結果が陽性として登録される前記滞在履歴情報を参照し、特定のビーコン識別情報において複数の陽性情報が登録される場合、前記ビーコン識別情報に対応する位置を前記感染症の感染拡大エリアであると判定する。
このような構成とすることで、感染症の陽性となった陽性者が滞在した施設等において感染症が拡大するリスクを判定し、感染症が拡大することを防止できる。
本発明のより好ましい形態では、前記判定手段により前記感染症が拡大するリスクが判定された場合、前記リスクに関する情報と、前記リスクの判定に用いられた滞在履歴情報と、を端末装置に送信し、前記滞在履歴情報と、前記端末装置の滞在履歴情報と、の照合結果に応じて、前記端末装置において前記リスクに関する情報を表示させる通知手段を備える。
このような構成とすることで、滞在履歴情報を取得していない端末装置に対して感染症に関するリスクを通知することができる。また、感染症に関するリスクがある場合のみ、リスクに関する情報を表示させることができる。
前記通知手段は、前記照合結果が条件を満たす場合、前記リスクに関する情報と、条件を満たした端末装置である第1端末装置の滞在履歴情報と、を更に別の端末装置である第2端末装置に送信し、前記第1端末装置の滞在履歴情報と、前記第2端末装置の滞在履歴情報と、の照合結果に応じて、前記第2端末装置において前記リスクに関する情報を表示させる。
このような構成とすることで、陽性者と接触した接触者が、更に別の利用者と接触することで、当該利用者に感染症のリスクを通知することができ、更なる2次感染を抑制することができる。
本発明のより好ましい形態では、前記ビーコンは、施設に設置され、前記判定手段は、前記ビーコンが設置される施設に関する情報と、前記施設を利用した前記感染症の陽性者数及び/又は陰性者数と、を入力として機械学習された学習済みモデルに対して、少なくとも前記施設に関する情報を入力することで、前記施設における感染症の拡大するリスクを推定する。
このような構成とすることで、機械学習済みモデルを用いて、感染症が拡大しやすい条件である施設を特定することができる。
本発明のより好ましい形態では、前記判定手段は、前記施設に関する情報と、前記施設を利用した前記感染症の陽性者数及び/又は陰性者数と、を入力として機械学習された学習済みモデルに対して、前記施設を利用した前記感染症の陽性者数及び/又は陰性者数を更に入力することで、前記施設における感染症が拡大するリスクを推定する。
このような構成とすることで、機械学習された学習済みモデルを用いることで、より精度よく施設等において感染症が拡大するリスクを推定することができる。
本発明のより好ましい形態では、前記判定手段は、前記施設に関する情報と、前記施設を利用した前記感染症の陽性者数及び/又は陰性者数と、を入力として機械学習された学習済みモデルに対して、前記時刻情報を更に入力することで、前記施設における感染症が拡大するリスクを推定する。
このような構成とすることで、機械学習された学習済みモデルを用いることで、より精度よく施設等において感染症が拡大するリスクを推定することができる。
本発明のより好ましい形態では、前記判定手段は、前記ビーコンが設置される施設に関する情報と、前記施設を利用した年齢別の陽性者数及び/又は陰性者数と、を入力として機械学習された学習済みモデルに対して、前記施設の年齢別の利用者数を入力することで、前記施設における感染症の拡大リスクを推定する。
このような構成とすることで、年齢別の施設の利用者に基づいて、より精度よく施設において感染症が拡大するリスクを推定することができる。
本発明のより好ましい形態では、前記判定手段は、前記ビーコンが設置される施設の業種に関する情報と、前記施設を利用した前記感染症の陽性者数及び/又は陰性者数と、を入力として機械学習された学習済みモデルに対して、前記施設を利用した前記感染症の利用者数及び/陰性者数を入力することで、前記施設における前記感染症が拡大するリスクを推定する。
このような構成とすることで、施設の業種に基づいて、より精度よく施設において感染症が拡大するリスクを推定することができる。
本発明のより好ましい形態では、前記ビーコンは、前記施設の混雑度を検出する第1センサを備え、前記判定手段は、前記第1センサより検出される混雑度と、前記施設を利用した前記感染症の陽性者数及び/又は陰性者数と、を入力として機械学習された学習済みモデルに対して、前記混雑度を入力することで、前記施設における感染症の拡大リスクを推定する。
このような構成とすることで、施設に設置されたセンサより取得された情報に基づいて、より精度よく施設において感染症が拡大するリスクを推定することができる。
本発明のより好ましい形態では、前記第1センサは、CO2センサとして構成され、前記混雑度は、前記CO2センサにより検出されるCO2濃度を示すセンサ値として検出される。
このような構成とすることで、CO2濃度に基づいて混雑度を検出し、混雑度に基づいて、施設において感染症が拡大するリスクを推定することができる。
本発明は、感染症の拡大を防止するための感染拡大防止方法であって、ビーコンより取得されるビーコン識別情報と、前記ビーコン識別情報を取得した端末装置を識別する端末識別情報と、を前記端末装置の滞在履歴情報として取得する滞在履歴情報取得ステップと、前記端末識別情報に対して、前記感染症に関する検査結果の登録を受け付ける検査結果登録ステップと、前記検査結果が登録される滞在履歴情報を参照し、前記ビーコン識別情報に対応する位置における前記感染症が拡大するリスクを判定する判定ステップと、をコンピュータが実行する。
感染症の拡大を防止するための感染拡大防止プログラムであって、コンピュータを、ビーコンより取得されるビーコン識別情報と、前記ビーコン識別情報を取得した端末装置を識別する端末識別情報と、を前記端末装置の滞在履歴情報として取得する滞在履歴情報取得手段と、前記端末識別情報に対して、前記感染症に関する検査結果の登録を受け付ける検査結果登録手段と、前記検査結果が登録される滞在履歴情報を参照し、前記ビーコン識別情報に対応する位置における前記感染症が拡大するリスクを判定する判定手段と、として機能させる。
本発明によれば、感染症の拡大を防止するための感染拡大防止システム、感染拡大防止方法および、感染拡大防止プログラムを提供することができる。
本実施形態における感染拡大防止システムのシステム構成の一例を示す。 本実施形態における判定装置のハードウェア構成図を示す。 本実施形態における記憶部に格納されるデータ構造例を示す。 本実施形態における判定処理に関するフローチャートを示す。 本実施形態における感染拡大防止システムのシステム構成の一例を示す。 本実施形態における教師データのデータ例を示す。 本実施形態における機械学習済みモデルを用いた判定処理に関するフローチャートを示す。 本実施形態における接触者に関する情報の通知処理のフローチャートを示す。
以下、図面を用いて、本発明の実施形態に関する感染拡大防止システムについて説明する。なお、以下に示す実施形態は本発明の一例であり、本発明を以下の実施形態に限定するものではなく、様々な構成を採用することもできる。
本実施形態では、ビーコン、端末装置および判定装置を含む感染拡大防止システムの構成、動作等について説明するが、同様の構成の方法、コンピュータのプログラムおよび当該プログラムを記録したプログラム記録媒体等も、同様の作用効果を奏する。プログラム記録媒体を用いれば、例えば、コンピュータに当該プログラムをインストールすることができる。以下で説明する本実施形態にかかる一連の処理は、コンピュータで実行可能なプログラムとして提供され、CD-ROMやフレキシブルディスクなどの非一過性コンピュータ可読記録媒体、更には通信回線を経て提供可能である。
感染拡大防止システムの各手段と、感染拡大防止方法の各ステップと、は同様の作用効果を実現する。感染拡大防止システム、感染拡大防止プログラムおよび感染拡大防止プログラム記録媒体における各手段は、CPU等の演算装置により実現される。また、感染拡大判定方法の各ステップも同様に演算装置により実現される。
<実施形態1>
図1は本実施形態にかかる感染拡大防止システムのシステム構成を示す。感染拡大防止システムは、感染拡大防止システム1として具体化されている。感染拡大防止システム1は、施設等に設置され、固有のビーコン識別情報を発信するビーコン2と、ビーコン2が設置される施設等に滞在した滞在履歴情報を記憶する端末装置3と、端末装置3の滞在履歴情報に基づいて施設等における感染拡大に関するリスクを判定する判定装置4と、を備える。また、感染拡大防止システム1は、感染症の検査を実施する検査機関において操作される検査機関端末を更に備える構成であってもよい。なお、図1において、ビーコン2、端末装置3は、それぞれ1つのみ示したが、これらは複数存在してもよい。
ビーコン2と端末装置3との間は、NFC(Near Field Communication)により通信可能に構成される。NFCの種類としては、例えば、Bluetooth(登録商標)、RFID、DSRC(登録商標)、UWB、ZigBee(登録商標)等様々な通信規格を用いたものが適用可能であって、またこれらに限定されない。なお、ビーコン2は、無線LANデバイスなどが情報を発信する仮想ビーコンによって構成されてもよい。
端末装置3と判定装置4は、通信ネットワークNWを介して通信可能に構成される。通信ネットワークNWは、インターネット等のIP(Internet Protocol)網などから構成される。
本実施形態において、ビーコン2は、不特定数の利用者が訪れ、感染症が拡大するリスクのある施設や場所に設置される。施設の種別は、例えば、飲食店、医療機関、学校、オフィス、駅、小売店、宿泊施設、娯楽施設、スポーツジム、プール、喫煙所などが含まれるが、これらの種別に限定されない。ビーコン2は、例えば、施設の受付や入口や、飲食店のホールなど混雑しやすい場所に設置されるのが好ましく、また、1つの施設において複数設置されてもよい。また、ビーコン2は、屋内に限定されず、屋外に設置されてもよい。
ビーコン2は、ハードウェア構成として、信号を外部に発信する発信部21と、制御部22と、信号として発信する情報を記憶する記憶部23と、各構成部に電力を供給する電力部24などと、を備える。
記憶部23は、ビーコン2に固有であるビーコン識別情報を少なくとも格納する。制御部22は、記憶部23に格納するビーコン識別情報を含む信号を、発信部21を介して発信するよう制御する。発信部21は、信号を継続的または一定間隔で発信する。ビーコン2により発信される信号は、NFCの各種通信規格によって定義される電波である。なお、ビーコン2により発信される信号は、上述した規格に限定されず、例えば、音響信号に変調されて発信される構成としてもよい。
ビーコン2は、センサ装置25を搭載可能に構成される。センサ装置25は、各種センサにより構成され、センサの種類に応じたセンサ値を検出する。ビーコン2は、ビーコン識別情報に加えて、センサ値を含む信号を発信することができる。
センサ装置25は、ビーコン2が設置される位置における混雑度を示すセンサ値を検出する第1センサとして構成される。混雑度は、第1センサ周辺における人の密集や活動、空気の成分や流れ、会話や雑音などをセンサ値として数値化したものを示す。第1センサは、CO2センサ、人感センサ、照度センサ、煙センサ、音センサ、振動センサ、臭気センサなどを用いることができる。例えば、第1センサは、CO2センサや煙センサを用いる場合、CO2濃度や煙の量を人の密集度や換気状態を示すセンサ値として検出し、人感センサや照度センサ、振動センサを用いる場合、人の接近、照度、振動を人の活動を示すセンサ値として検出し、音センサを用いる場合、会話やノイズの音量を人の密集度や活動を示すセンサ値として検出することで、混雑度とすることができる。第1センサは、上述したようなセンサから選択される1以上のセンサによって構成され、複数組み合わせて用いられてもよい。また、第1センサは、臭気センサを含む構成とする場合、感染症特有の臭気のレベルをセンサ値として検出し、当該センサ値は、レベルに応じたリスクの判定に用いられてもよい。
また、センサ装置25は、ビーコン2が設置される位置における気候情報を検出する第2センサによって構成されてもよい。第2センサは、温度センサ、湿度センサ、風量センサなどを用いることができ、気候情報として温度や湿度、風量を検出する。
端末装置3は、個人が所有するスマートフォンやタブレット端末等の携帯端末である。端末装置3は、ハードウェア構成として、CPU等による演算装置と、RAM等による主記憶装置と、補助記憶装置と、通信装置と、入出力装置などと、を備える。本実施形態において、端末装置3の補助記憶装置は、端末装置プログラムを格納し、当該プログラムが主記憶装置に展開されることで、端末装置3は各種機能を実現する。端末装置3は、機能構成要素として、ビーコン2より取得した情報を端末装置DB304に記憶する取得手段301と、ビーコン2より取得した情報を判定装置4に送信する情報送信手段302と、判定装置4より判定結果を受け取る判定結果取得手段303と、を備える。
取得手段301は、ビーコン2の電波範囲内において、ビーコン識別情報を含む信号を受信する。取得手段301は、ビーコン識別情報を最初に受信した時刻を滞在開始時刻とし、ビーコン識別情報を最後に受信した時刻を滞在終了時刻とし、それぞれの時刻情報をビーコン識別情報に紐づけ、滞在履歴情報として端末装置DB304に格納する。これによって、端末装置3の所有者が、施設のどの位置に、どれくらいの時間で滞在したかを記録される。なお、取得手段301は、ビーコン識別情報を断続して受信し、その断続した時間が所定時間内(例えば1分など)である場合、当該ビーコン識別情報を継続して受信しているものとして記録する。また、取得手段301は、ビーコン識別情報を受信した回数または時間が所定以上の場合、当該ビーコン識別情報を端末装置DB304に格納することで、当該端末装置3がビーコン2付近に滞在したと判定する。
また、取得手段301は、受信したビーコン識別情報の電波強度を判別し、電波強度に応じてビーコン識別情報を端末装置DB304に格納するか判断する。取得手段301は、例えば、電波強度がしきい値以上の場合、端末装置3がビーコン2付近であるとして端末装置DB304に格納する。また、取得手段301は、複数の異なるビーコン識別情報を同時に受信する場合、電波強度が最大であるビーコン識別情報を端末装置DB304に格納する。
図3(a)は、端末装置DB304に格納される滞在履歴情報のデータ構造例を示す。滞在履歴情報は、データ構造として、端末装置3を識別するための端末識別情報と、ビーコン2より取得したビーコン識別情報と、滞在開始時刻と、滞在終了時刻と、を少なくとも含む。端末識別情報は、例えば、電話番号やID情報、端末装置プログラムのインストール番号など端末装置3に固有の情報または、端末装置3を所有する個人を特定できる情報を用いることができる。滞在履歴情報は、ビーコン2のセンサ装置25が検出した各種センサ値を含めてもよい。また、滞在履歴情報は、ビーコン識別情報を受信した電波強度または、受信した電波強度より特定される端末装置3とビーコン2の平均距離を含めてもよい。
本実施形態において、情報送信手段302は、端末装置3の所有者が検査機関において感染症の検査を受ける際に、滞在履歴情報を判定装置4に送信する。このとき、情報送信手段302は、検査を受ける感染症の名称や感染症IDなどの入力を受け付け、滞在履歴情報と併せて送信することが好ましい。なお、情報送信手段302は、端末装置3において送信を許可された滞在履歴情報のみを送信する構成としてもよい。また、情報送信手段302は、端末装置3において送信を許可したユーザ情報(後に詳述)を、滞在履歴情報に紐づけて送信することができる。
図2は、判定装置4のハードウェア構成図を示す。判定装置4は、ハードウェア構成要素として、演算装置(CPU)41と、作業用メモリとしての主記憶装置(RAM)42と、HDDやSSD、フラッシュメモリ等の補助記憶装置43と、外部の装置と通信するための通信装置44と、各構成部を接続するバス45と、を備える。また、補助記憶装置43は、オペレーティングシステム(OS)46と、OS46と協働してその機能を発揮する感染拡大防止プログラム47と、各種情報(データを含む)などとを記憶している。
判定装置4は、後に詳述する機能構成要素として、端末装置3より滞在履歴情報を取得する滞在履歴情報取得手段401と、感染症の検査結果の登録を受け付ける検査結果登録手段402と、取得した識別情報等に基づいて対応する各種情報を特定する特定手段403と、施設等における感染拡大に関するリスクを判定する判定手段404と、を備える。また、判定装置4は、各種データを格納する判定装置DB5を備える。判定装置DB5は、滞在履歴情報DB51と、ユーザ情報DB52と、施設情報DB53と、検査結果情報DB54と、を備える。判定装置DBは、判定装置4の内部または外部に設置され、判定装置4とデータ通信可能に構成されている。
滞在履歴情報取得手段401は、端末装置3より送信された滞在履歴情報を、滞在履歴情報DB51に格納する。滞在履歴情報DBに格納される滞在履歴情報は、図3(a)と同様のデータ構造を有する。
判定装置4は、端末装置3を介して、ユーザ情報の登録を受け付け、ユーザ情報DB52に格納する。図3(b)は、ユーザ情報のデータ構造例を示す。ユーザ情報は、ユーザが所有する端末装置3の端末識別情報を少なくとも含み、より好ましくは、ユーザ名と、生年月日と、性別と、国籍または人種などと、を含む。また、ユーザ情報は、感染症別のワクチン接種情報を更に含んでもよい。ワクチン接種情報は、ワクチンの種類またはメーカー名、接種日時を有する。なお、接種日時は、同一のワクチンの接種回数に応じて、複数記録されてもよい。ユーザ情報は、端末装置3の端末装置DB304に格納されてもよい。
判定装置4は、ビーコン2を設置した施設に関する施設情報の登録を受け付け、施設情報DB53に格納する。図3(c)は、施設情報のデータ構造例を示す。施設情報は、施設名と、施設に設置されるビーコン2のビーコン識別情報と、施設の市区町村などを示すエリアと、施設の種別と、施設の規模と、施設の利用者の年齢層と、施設の営業時間と、施設における感染症に対する対策内容などと、を含む。施設の種別は、例えば、飲食店、居酒屋、小売店、スポーツジムなどを示す。対策内容は、感染症の対策に関するガイドラインに基づく対策内容を実践し、認定を受けた施設に付与される対策認定名などを示す。なお、対策内容は、アルコール消毒、パーテーション設置、マスク着用、滞在時間制限など施設において実践される各対策内容を含む構成であってもよい。施設情報は、施設の管理者などによって操作される施設端末を介して登録を受け付ける。施設端末のハードウェア構成は、端末装置3と同様である。施設情報は、1施設において複数のビーコン2が設置される場合、複数のビーコン識別情報を登録できる。
特定手段403は、滞在履歴情報のビーコン識別情報に基づいて、対応するビーコン識別情報を有する施設情報を特定する。これによって、端末装置3の所有者が滞在した施設等を特定することができる。また、施設情報のビーコン識別情報には、ビーコン2が設置された詳細な位置を対応付けて格納可能であり、端末装置3の所有者が滞在したより詳細な位置を特定することができる。例えば、飲食店Aのレジ周辺と、ホール周辺と、にそれぞれビーコン2が設置される場合、特定手段403は、端末装置3の所有者が滞在したのがレジ周辺であるか、ホール周辺であるかを特定できる。また、特定手段403は、何れのビーコン2からビーコン識別情報を取得した場合であっても、端末装置3の所有者が滞在した施設が飲食店Aであることを特定できる。
感染症が拡大するケースとして、感染症の陽性者と陰性者が、どの程度の距離で、どの程度の時間で、滞在したかが判断の基準となる。施設内における感染拡大のリスクを正確に判定するためには、施設内の領域を複数のビーコン2の電波範囲でカバーするよう設置することが好ましい。
検査結果登録手段402は、検査機関において操作される検査機関端末を介して検査結果情報の登録を受け付け、検査結果情報DB54に格納する。なお、検査結果情報は、検査機関より検査結果の通知を受けたユーザによって端末装置3を介して登録される構成としてもよい。検査結果情報は、図3(d)に示すように、感染症名または感染症IDと、端末識別情報と、検査結果である陽性/陰性と、を含む。感染症名は、例えば、Covid-19、デング熱、インフルエンザ、ノロウイルス感染症、麻しん、結核、咽頭結膜熱など、主として空気感染または飛沫感染を経路とする感染症を含み、それぞれのリスクを判定可能に構成されている。また、感染症名は、感染症ウイルスの変異株などを区別してもよい。判定装置4は、検査結果情報の端末識別情報を参照することで、対応する端末識別情報を格納するユーザ情報および滞在履歴情報を特定することができる。検査結果登録手段402は、滞在履歴情報が端末装置3より送信され、滞在履歴情報DB51に格納されることで、検査結果情報を生成する。このとき、検査結果登録手段402は、検査結果に「未検査」を格納し、検査後に陽性/陰性に関する登録を受け付ける。なお、検査結果情報は、後に詳述する陽性者との接触を示す情報を更に含んでもよい。
特定手段403は、検査結果情報の端末識別情報に基づいて、当該端末識別情報を有する滞在履歴情報およびユーザ情報を参照することができる。また、判定装置4は、滞在履歴情報のビーコン識別情報に基づいて、当該ビーコン識別情報を有する施設情報を参照することができる。これによって、判定装置4は、検査結果が陽性の端末装置3の所有者(陽性者)が滞在した施設や場所および、滞在した時刻を特定し、当該施設において感染症が拡大するリスクを判定することができる。
図4は、判定装置4が判定処理するための各種情報を取得するまでの処理フローチャートを示す。なお、判定装置4は、予めユーザ情報および施設情報の登録を受け付け、それぞれ記憶部DBに格納している。
施設等に設置されるビーコン2は、ビーコン識別情報を発信する(ステップS11)。施設等を訪れた個人が所有する端末装置3は、ビーコン2の電波範囲内でビーコン識別情報を受信し、受信したビーコン識別情報に時刻情報を紐づけて滞在履歴情報として記憶する(ステップS12)。端末装置3は、検査機関において感染症に関する検査を受診する際に、端末装置DB304に格納された滞在履歴情報を判定装置4に対して送信する(ステップS13)。なお、端末装置3は、定期的に滞在履歴情報を判定装置4に送信する構成としてもよい。滞在履歴情報取得手段401は、端末装置3より取得した滞在履歴情報を滞在履歴情報DB51に格納する(ステップS14)。検査結果登録手段402は、端末装置3または検査機関端末より検査結果情報を取得し、検査結果情報DB54に格納する(ステップS15)。判定装置4は、登録された所定の感染症に関する検査結果情報の検査結果が陽性か陰性かを判定する(ステップS16)。検査結果が陽性の場合、特定手段403は、検査結果情報に含まれる端末識別情報に基づいて、当該端末識別情報が含まれる滞在履歴情報を特定する(ステップS17)。判定手段404は、特定された滞在履歴情報を参照し、滞在履歴情報に含まれるビーコン識別情報に対応する施設や場所において所定の感染症が拡大するリスクを判定する(ステップS18)。判定手段404は、感染症別の感染拡大のリスクを判定することができる。通知手段405は、ステップS18において感染症が拡大するリスクが高いと判定した場合、滞在履歴情報DB51を参照し、当該施設や場所に滞在した端末識別情報により特定される端末装置3に対して、感染症への感染リスクを画面表示させるためのリスク情報を通知する(ステップS19)。
ステップS19の具体的処理として、通知手段405は、ステップS18で判定されたリスクに関する情報と、判定に用いられた陽性者の滞在履歴情報と、を含むリスク情報を、感染拡大防止システム1におけるすべての端末装置3に通知する。通知手段405は、リスク情報を受信した端末装置3にステップS20―ステップS23の処理を実行させる。端末装置3は、リスク情報を受信し(ステップS20)、受信した陽性者の滞在履歴情報と、各端末装置3の端末装置DB304に格納される滞在履歴情報と、を照合し(ステップS21)、照合結果が条件を満たす場合(ステップS22)、リスクに関する情報および検査を推奨するメッセージなどを画面表示する(ステップS23)。ステップS22における条件は、滞在履歴情報のビーコン識別情報が一致し、かつ、陽性者の滞在開始時刻から滞在終了時刻までの滞在時間と端末装置3の滞在時間の少なくとも一部が一致する場合、または、陽性者の滞在終了時刻から所定の時間内に端末装置3の滞在開始時刻が含まれる場合の何れかである。
ステップS23において、端末装置3は、端末装置DB304に格納される当該感染症の種類に対応するワクチン接種情報を参照し、リスクに関する情報を表示することができる。リスクに関する情報は、例えば、ワクチンの種類、接種日時および回数に応じて、リスクの程度を数値化し、表示される。
ステップS23によりリスクが通知されたユーザ(接触者)の滞在履歴情報は、接触者に関する情報として、通知処理される(ステップS24)。
また、検査結果登録手段402は、上述した通知がされる個人の検査結果を、予備陽性(接触者)などとして登録してもよい。また、通知手段405は、感染拡大に関するリスクに関する同様の通知を、感染症が拡大するリスクが高いと判断された施設や場所の管理者によって操作される施設端末や、保健所において操作される保健所端末に通知する。また、通知手段405は、保健所端末に対して感染のリスクが高い個人の端末識別情報などを通知してもよい。このような構成によって、感染症が拡大するリスクが高い施設等を迅速に特定し、また、感染症に感染するリスクのある個人に迅速に通知することができ、感染症が拡大することを防止できる。
陽性者との接触者は、感染症に二次感染しているリスクが高い。したがって、接触者の滞在履歴情報を陽性者の滞在履歴情報と同様に扱うことで、更なる感染症の拡大を防止することができる。なお、陽性者との最初の接触者を1次接触者とし、1次接触者との更なる接触者を2次接触者とするように、接触者との接触を重ねるごとにN次接触者(N=1,2,3・・・)が定義される。接触者の滞在履歴情報は、陽性者の滞在履歴情報よりリスクを低く設定され、接触を重ねるごとにそのリスクは段階的に低く設定されてもよい。
図8を参照し、図4のステップS24における接触者の滞在履歴情報に基づく更なるリスク情報の通知処理について説明する。なお、以下の説明において、陽性者と接触した1次接触者の所有する端末装置3を第1端末装置とし、当該1次接触者と更に接触した2次接触者の所有する端末装置3を第2端末装置とし、それぞれ区別して記載する。
第1端末装置は、ステップS22の条件を満たす場合、所有者が陽性者と接触した第1接触者と判定する(ステップS41)。第1端末装置は、第1接触者と判定した場合、第1端末装置の端末装置DB304に格納される滞在履歴情報を判定装置4に送信する許可の有無を判定する(ステップS42)。ここで、許可の有無は、第1接触者による許可入力または管理者による許可設定により判定される。滞在履歴情報の送信が許可されない場合(ステップS42においてN)、第1端末装置は、滞在履歴情報を送信せず、処理を完了する。滞在履歴情報の送信が許可される場合(ステップS42においてY)、第1端末装置は、滞在履歴情報を判定装置2に送信する(ステップS43)。ここで送信される滞在履歴情報は、感染リスクを有する第1接触者を示す接触者フラグが付与される。
判定装置4は、第1接触者フラグが付与された滞在履歴情報を第1端末装置から受信する(ステップS44)。判定手段404は、当該滞在履歴情報を参照し、滞在履歴情報に含まれるビーコン識別情報に対応する施設において当該感染症が拡大するリスクを判定する(ステップS45)。ここで、判定処理は、ステップS18と同様であるか、第1接触者の滞在履歴情報を陽性者の滞在履歴情報より低いリスクとして判定する構成としてもよい。通知手段405は、判定処理の結果、感染症のリスクが高い場合、当該施設または場所に滞在した端末識別情報により特定される端末装置3(第2端末装置)に対して、感染リスクを画面表示させるためのリスク情報を通知する(ステップS46)。ここで、通知処理は、ステップS19と同様であってよく、リスク情報は、第1接触者の滞在履歴情報と、リスクに関する情報と、有する。
第2端末装置は、リスク情報に含まれる第1接触者の滞在履歴情報と、第2端末装置の端末装置DB304に格納される滞在履歴情報と、を照合し、照合結果が条件を満たす場合、当該感染症に感染するリスクに関する情報および検査を推奨するメッセージなどを画面表示することができる(ステップS47)。
第2端末装置は、更に繰り返し条件を満たす場合(S48においてY)、ステップS41から同様の処理を繰り返し実行し、2次接触者との接触者に対して感染するリスクに関する情報を通知させることができる。繰り返し条件は、繰り返しの回数に制限はないが、繰り返すたびに感染症のリスクは低く設定され、しきい値以下となることでリスクなしと判定される。なお、繰り返しの回数は任意に設定されてもよい。少なくとも2次接触者が所有する第2端末装置にリスク情報を通知する構成であれば、繰り返し回数は0であってもよい。
<判定処理の実施形態1>
本発明の実施形態1では、ステップS18の判定処理において、判定手段404は、特定された施設や場所に対応するビーコン識別情報を有する他の滞在履歴情報に基づいて、当該施設等に滞在した陽性者数や陰性者数を判定する。また、滞在履歴情報取得手段401は、特定された施設や場所に対応するビーコン識別情報を有する滞在履歴情報を端末装置DB304に格納する端末装置3に対して、当該滞在履歴情報を送信するよう指示し、取得することができる。判定手段404は、当該施設に滞在した陽性者数および陰性者数に応じて感染症別の感染拡大に関するリスクを判定する。判定手段404は、ビーコン識別情報に基づいて特定される位置において、複数の陽性を示す検査結果情報が登録される場合、当該位置を感染症の拡大エリアであると判定する。また、より好ましくは、判定手段404は、ビーコン識別情報に基づいて特定される位置において、陽性であることを示す検査結果情報が複数登録され、且つ、それら複数の陽性を示す検査結果情報が登録される滞在履歴情報に含まれる時刻情報の少なくとも一部の時間帯が一致する場合、または、複数の陽性を示す検査結果情報が登録される滞在履歴情報に含まれる時刻情報が所定の時間内である場合、当該位置を感染症の拡大エリアであると判定する。
判定処理の実施形態1では、複数の陽性者が同一の施設における同一の時間帯に滞在していた場合、感染症が人にうつったと判定することで、迅速に感染症の拡大エリアを特定し、その理由を分析することによって、感染リスクを知り感染症の更なる拡大を防止することができる。
<判定処理の実施形態2>
本発明の第2の実施形態では、ステップS18の判定処理において、判定手段404は、機械学習された学習済みモデルを用いて、感染拡大に関するリスクを判定する。判定手段404は、例えば、ある施設の利用者の陽性者数及び/又は陰性者数を学習済みモデルに入力することで、当該施設において感染症が拡大するリスクを推定する。
本実施形態において、機械学習は、ニューラルネットワークや回帰モデルなど従来知られる数理モデルを用いることができ、特に制限はない。本実施形態において、数理モデルは、教師データを用いて機械学習させられる教師あり学習を例に説明する。
図5は、本実施形態にかかる感染拡大防止システム10のシステム構成図を示す。感染拡大防止システム1と重複する構成要素については同符号を使用し、説明を省略する。以下、感染拡大防止システム1と相違する構成要素や処理について説明する。判定装置4は、教師データを格納する教師データDB55と、教師データを用いた機械学習により生成した学習済みモデルを格納するモデルDB56と、教師データを用いた機械学習処理を実行する学習手段406と、を更に備える。
なお、機械学習における各構成要素は、感染拡大防止システム1の外部装置に備えられ、外部装置において機械学習処理が実行されてもよい。その場合、外部装置において機械学習された学習済みモデルは、例えば、判定装置4の判定手段404が備える構成とすればよい。
図6は、教師データDB55に格納される教師データのデータ例を示す。本実施形態において、教師データは、過去の事例において、感染症が拡大した施設に関する施設情報と、そのときの温度や湿度、人の密集度や空気の状態などの環境情報と、それらの条件によって感染が拡大したか否かを示す感染情報などを含む。教師データに含まれる各種データは、一部のデータが欠如し、全てのデータが入力されなくてもよい。教師データは、感染症の種類別に設定される。
感染情報は、感染拡大の有無と、当該施設の利用者における陽性者数と、陰性者数と、を含む。感染拡大の有無は、当該施設において感染者(陽性者)から非感染者に対して感染症が拡大したかを示す。感染拡大の有無は、例えば、陽性者数が2以上の場合、感染症が拡大したとして「有」が入力されてもよい。陽性者数および陰性者数は、それぞれ年齢、性別、国籍または人種に関する情報が対応付けられていることが好ましい。また、それぞれが当該施設等を利用した時刻に関する情報が対応付けられていることが好ましい。
教師データに含まれる施設情報は、図3(b)の施設情報と一部対応し、施設のエリア、種別、規模、利用者の年齢層、営業時間、感染症に対する対策内容などが含まれる。
教師データに含まれる環境情報は、ビーコン2に搭載される各種のセンサにより検出可能な混雑度や気候情報と対応し、人の密集度や空気の状態、人の活動状況、温度、湿度、風量などのセンサ値を含む。
教師データDB55は、少なくとも感染情報として1以上の陽性者数を有する教師データを用いることが好ましい。これによって、1人の陽性者が滞在したにも関わらず、感染が拡大しない施設の条件や傾向を機械学習させることができる。また、1人の陽性者から多くの人に感染が拡大したと考えられる施設の条件や傾向を機械学習させることができる。
学習手段406は、上述したような教師データを用いて機械学習することで、施設における感染拡大に関するリスクを推定することができる感染リスク推定モデルを生成する。学習手段406は、生成した感染リスク推定モデルをモデルDB56に格納する。
図6の教師データの例では、学習手段406は、例えば、データD1およびD2に基づいて、感染が拡大するリスクが高い施設の種別として飲食業であること、感染が拡大するリスクが高いエリアとしてA区であることを感染リスク推定モデルに機械学習させる。学習手段406は、更に、データD3およびD4に基づいて機械学習を進めると、感染が拡大するリスクが高い施設の種別として飲食業であること、B区ではA区より陽性者数が少なく感染リスクが低いことなどを感染リスク推定モデルに機械学習させる。感染リスク推定モデルは、教師データのデータ数やデータ項目が増えることで、感染が拡大しやすい条件や傾向を機械学習し、感染拡大に関するリスクをより精度よく推定できるようになる。
図7は、図4のステップS18の判定処理において、モデルDB56に格納される学習済みの感染リスク推定モデルを用いた場合の判定処理の流れを示す。
判定手段404は、ステップS17において特定された滞在履歴情報を参照し、滞在履歴情報に含まれるビーコン識別情報に対応する施設情報および、時刻情報を特定する(ステップS31)。判定手段404は、特定された施設情報および時刻情報に基づいて、同じ施設に同時刻または所定時間以内に滞在したことを示す他の滞在履歴情報を抽出し、陽性者数、陰性者数および未検査者数を含む利用者数を取得する(ステップS32)。
判定手段404は、少なくとも施設情報を感染リスク推定モデルに入力することで(ステップS33)、例えば、感染が拡大するリスクが高い施設の種別やエリアなどに基づいて、当該施設における感染拡大の確率や、予測される陽性者数を含む感染拡大に関するリスクを推定することができる(ステップS34)。
判定手段404は、施設情報に加えて、当該施設を利用した陽性者数、陰性者数および未検査者数を含む利用者数を、感染リスク推定モデルに入力することで、感染拡大に関するリスクをより精度よく推定することができる。判定手段404は、施設情報および、当該施設における陽性者数、陰性者数、未検査者数並びに、施設における各利用者の時刻情報を感染リスク推定モデルに入力することで、感染拡大に関するリスクを更に精度よく推定することができる。
また、判定手段404は、陽性者、陰性者および未検査者を含む利用者のユーザ情報として登録された年齢、性別、国籍または人種などを更に感染リスク推定モデルに入力することで、当該施設における感染拡大に関するリスクを推定することができる。感染症は、年齢や性別、国籍または人種などによって感染のし易さが異なる場合があり、機械学習済みモデルを用いることで、その傾向に応じた感染拡大に関するリスクを推定することができる。また、判定手段404は、当該施設に滞在した個人別の感染リスクを推定してもよく、通知手段405は、推定された感染リスクに応じた通知を端末装置3に対して通知してもよい。
判定手段404は、感染リスク推定モデルに対して、ビーコン2が搭載する第1センサによって検出された混雑度を入力することで、当該施設における感染拡大に関するリスクを推定することができる。また、判定手段404は、感染リスク推定モデルに対して、ビーコン2が搭載する第2センサによって検出された気候情報を入力することで、当該施設における感染拡大に関するリスクを推定することができる。
上述したように、判定手段404は、感染リスク推定モデルに対して入力される情報が何れであっても感染拡大のリスクを推定でき、入力される情報が増える程、精度よく推定することができる。判定処理の実施形態2では、判定手段404が機械学習済みモデルを用いる例を示したが、実施形態1の判定処理と組み合わせてもよい。
判定処理の実施形態2において、通知手段405は、判定処理の実施形態1と同様に、感染拡大に関するリスクを、端末装置3や施設端末、保健所端末に対して通知する。
なお、本実施形態において、判定手段404が学習済みモデルを用いることで施設における感染拡大に関するリスクを推定する例を示したが、同様の学習済みモデルを用いて、感染拡大が予想されるエリア、施設、日時および、感染症の陽性者数などを推定することができる。
本実施形態において、端末装置3の補助記憶装置および滞在履歴情報DB51に格納される滞在履歴情報は、それぞれの記憶部に格納されてから所定期間経過後に削除される。所定期間は、感染症のウイルス等が体内に侵入し、感染症を発症するまでの最長期間に設定される。したがって、感染症の種類に応じて異なる期間が設定されるのが好ましい。
1 感染拡大防止システム
2 ビーコン
21 発信部
22 制御部
23 記憶部
24 電力部
25 センサ装置
3 端末装置
301 取得手段
302 情報送信手段
303 判定結果取得手段
304 端末装置DB
41 演算装置(CPU)
42 主記憶装置(RAM)
43 補助記憶装置
44 通信装置
45 入力装置
4 サーバ装置
41 演算装置(CPU)
42 主記憶装置(RAM)
43 補助記憶装置
44 通信装置
45 バス
5 判定装置DB
51 滞在履歴情報DB
52 ユーザ情報DB
53 施設情報DB
54 検査結果情報DB
55 教師データDB
56 モデルDB
401 滞在履歴情報取得手段
402 検査結果登録手段
403 特定手段
404 判定手段
405 通知手段
406 学習手段
10 感染拡大防止システム

Claims (13)

  1. 感染症の拡大を防止するための感染拡大防止システムであって、
    ビーコンより取得されるビーコン識別情報と、前記ビーコン識別情報を取得した端末装置を識別する端末識別情報と、を前記端末装置の滞在履歴情報として取得する滞在履歴情報取得手段と、
    前記端末識別情報に対して、前記感染症に関する検査結果の登録を受け付ける検査結果登録手段と、
    前記検査結果が登録される滞在履歴情報を参照し、前記ビーコン識別情報に対応する位置における前記感染症が拡大するリスクを判定する判定手段と、を備える感染拡大防止システム。
  2. 前記滞在履歴情報は、前記ビーコン識別情報を前記端末装置が取得した時刻に関する時刻情報を有し、
    前記判定手段は、前記検査結果が陽性として登録される前記滞在履歴情報を参照し、特定のビーコン識別情報において複数の陽性を示す検査結果が登録される場合、前記ビーコン識別情報に対応する位置を前記感染症の感染拡大エリアであると判定する請求項1に記載の感染拡大防止システム。
  3. 前記判定手段により前記感染症が拡大するリスクが判定された場合、前記リスクに関する情報と、前記リスクの判定に用いられた滞在履歴情報と、を端末装置に送信し、前記滞在履歴情報と、前記端末装置の滞在履歴情報と、の照合結果に応じて、前記端末装置において前記リスクに関する情報を表示させる通知手段を備える請求項1又は請求項2に記載の感染拡大防止システム。
  4. 前記通知手段は、前記照合結果が条件を満たす場合、前記リスクに関する情報と、条件を満たした端末装置である第1端末装置の滞在履歴情報と、を更に別の端末装置である第2端末装置に送信し、前記第1端末装置の滞在履歴情報と、前記第2端末装置の滞在履歴情報と、の照合結果に応じて、前記第2端末装置において前記リスクに関する情報を表示させる、請求項3に記載の感染拡大防止システム。
  5. 前記ビーコンは、施設に設置され、
    前記判定手段は、前記ビーコンが設置される施設に関する情報と、前記施設を利用した前記感染症の陽性者数及び/又は陰性者数と、を入力として機械学習された学習済みモデルに対して、少なくとも前記施設に関する情報を入力することで、前記施設における感染症の拡大するリスクを推定する請求項1~請求項4の何れかに記載の感染拡大防止システム。
  6. 前記判定手段は、前記施設に関する情報と、前記施設を利用した前記感染症の陽性者数及び/又は陰性者数と、を入力として機械学習された学習済みモデルに対して、前記施設を利用した前記感染症の陽性者数及び/又は陰性者数を更に入力することで、前記施設における感染症が拡大するリスクを推定する請求項5に記載の感染拡大防止システム。
  7. 前記判定手段は、前記施設に関する情報と、前記施設を利用した前記感染症の陽性者数及び/又は陰性者数と、を入力として機械学習された学習済みモデルに対して、前記時刻情報を更に入力することで、前記施設における感染症が拡大するリスクを推定する請求項6に記載の感染拡大防止システム。
  8. 前記判定手段は、前記施設に関する情報と、前記施設を利用した年齢別の陽性者数及び/又は陰性者数と、を入力として機械学習された学習済みモデルに対して、前記施設の年齢別の利用者数を入力することで、前記施設における感染症の拡大するリスクを推定する請求項5~請求項7の何れかに記載の感染拡大防止システム。
  9. 前記判定手段は、前記ビーコンが設置される施設の種別に関する情報と、前記施設を利用した前記感染症の陽性者数及び/又は陰性者数と、を入力として機械学習された学習済みモデルに対して、前記施設を利用した利用者数を入力することで、前記施設における前記感染症が拡大するリスクを推定する請求項5~請求項8の何れかに記載の感染拡大防止システム。
  10. 前記ビーコンは、前記施設の混雑度を検出する第1センサを備え、
    前記判定手段は、前記第1センサより検出される混雑度と、前記施設を利用した前記感染症の陽性者数及び/又は陰性者数と、を入力として機械学習された学習済みモデルに対して、前記混雑度を入力することで、前記施設における感染症の拡大するリスクを推定する請求項5~請求項9の何れかに記載の感染拡大防止システム。
  11. 前記第1センサは、CO2センサとして構成され、
    前記混雑度は、前記CO2センサにより検出されるCO2濃度を示すセンサ値として検出される請求項10に記載の感染拡大防止システム。
  12. 感染症の拡大を防止するための感染拡大防止方法であって、
    ビーコンより取得されるビーコン識別情報と、前記ビーコン識別情報を取得した端末装置を識別する端末識別情報と、を前記端末装置の滞在履歴情報として取得する滞在履歴情報取得ステップと、
    前記端末識別情報に対して、前記感染症に関する検査結果の登録を受け付ける検査結果登録ステップと、
    前記検査結果が登録される滞在履歴情報を参照し、前記ビーコン識別情報に対応する位置における前記感染症が拡大するリスクを判定する判定ステップと、をコンピュータが実行する感染拡大防止方法。
  13. 感染症の拡大を防止するための感染拡大防止プログラムであって、
    コンピュータを、ビーコンより取得されるビーコン識別情報と、前記ビーコン識別情報を取得した端末装置を識別する端末識別情報と、を前記端末装置の滞在履歴情報として取得する滞在履歴情報取得手段と、
    前記端末識別情報に対して、前記感染症に関する検査結果の登録を受け付ける検査結果登録手段と、
    前記検査結果が登録される滞在履歴情報を参照し、前記ビーコン識別情報に対応する位置における前記感染症が拡大するリスクを判定する判定手段と、として機能させる感染拡大防止プログラム。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP7428841B1 (ja) 2023-03-27 2024-02-06 花王株式会社 曝露リスク評価システム

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