JP6373306B2 - 応募者採用支援システム、応募者採用支援方法、及びプログラム - Google Patents

応募者採用支援システム、応募者採用支援方法、及びプログラム Download PDF

Info

Publication number
JP6373306B2
JP6373306B2 JP2016124469A JP2016124469A JP6373306B2 JP 6373306 B2 JP6373306 B2 JP 6373306B2 JP 2016124469 A JP2016124469 A JP 2016124469A JP 2016124469 A JP2016124469 A JP 2016124469A JP 6373306 B2 JP6373306 B2 JP 6373306B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
user
emotional
disorder
personality
score value
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2016124469A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2017215921A (ja
Inventor
安人 笠井
安人 笠井
Original Assignee
株式会社タオセンター
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by 株式会社タオセンター filed Critical 株式会社タオセンター
Publication of JP2017215921A publication Critical patent/JP2017215921A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6373306B2 publication Critical patent/JP6373306B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Management, Administration, Business Operations System, And Electronic Commerce (AREA)

Description

本発明は、応募者採用支援システム、応募者採用支援方法、及びプログラムに関する。
近年、ノーマライゼーションの思潮の浸透と共に、身体及び精神に障害をもつ人が積極的に社会参加できる状況が整備されつつある。一方で、人と話し言葉を使ってコミュニケーションすることが難しく、自傷や周囲への攻撃などの重篤な行動をもつがゆえに社会参加の機会が制限されている精神障害者も数多く存在する。
ここで、労働は、我が国憲法でも明記されている人間としての基本的権利の1つである。このことは、精神障害者であっても同じであるといえる。精神障害者を含む全ての労働者に対して、そのような労働を権利として公平に保障するためには、労働の場の保障と共に、一定の労働条件の保障が前提となる。特に、精神障害者の場合には、ごく当たり前の労働環境である一般労働者と共に働く環境で、上記の労働権を保障する場が、一般就業において確保されることが望ましい。
この問題に対処するべく、障害者の雇用の促進等に関する法律(障害者雇用促進法)が2018年4月から施行される。上記の障害者雇用促進法により、企業は、その全従業員の一定割合を精神障害者によって充当することを義務付けられることになる。
しかしながら、上記の雇用の義務付けは、2つの問題を生ずる。
すなわち、1つ目の問題は、これまでの精神障害者の勤続年数の実績が4年程度で推移しており、精神障害者は、長期の勤続に堪えないという問題である。精神障害者側の退職の理由の主なものは、仕事を続けられるかどうか不安である、能力に応じた評価及び昇進又は昇格がない、調子の悪い時に休暇を取りにくい等である。また、採用側からみると、精神障害者を採用してみても、注意力又は集中力がない、判断力が低すぎる、了解が悪すぎる、周囲の評価に過敏すぎる、不安又は緊張しがちである、頑張りすぎてつぶれてしまう等により短期間で退職してしまうことが多いのが現状である。
2つ目は、精神障害者は、コミュニケーション障害が顕著で、職場において問題行動を起こすリスクが高いということである。精神障害者により起こされた問題行動は、職場の雰囲気を悪化させ、企業全体の生産性を低下させる。
ここで、例えば、特許文献1は、個人が利用する端末10と、集団が利用する端末20と、個人と集団との適合の度合いを評価する適合評価装置30とがネットワークを介して通信可能に接続され、心理検査のみの判定で対象となる個人の全貌を把握し、人材を探す場合及び望む分野を探す場合にも明確な判断を導き出すことができる適合評価システムを教示している。特許文献1の適合評価システムにおいては、適合評価装置30は、端末10からのアクセス要求に応じて、心理検査を行うため画面を表示させ、検査結果を第1の点数情報として記憶領域に格納する。端末20からのアクセス要求に応じて、集団が必要とする人材又は分野の必要度を段階的に点数化した第2の点数情報を設定し、端末20からのアクセス要求に基づいて、第2の点数情報と第1の点数情報とを照合して各個人に応じた適合度を各々算出し、最も適合する個人を抽出して適合を判定する。
特開2003−186975号公報
しかしながら、特許文献1の適合評価システムは、精神障害者を含む応募者が企業に応募後、その企業による採用前に、応募者の情緒障害の傾向及び程度に基づいて、応募者の問題行動の傾向を予測するものではない。
従って、精神障害者を含む応募者の採用前に、応募者の情緒障害の傾向及び程度を診断することで、応募者の特定の問題行動の傾向を精度高く予測できるようにすることが望まれる。
本発明の第1の態様によれば、本発明は、通信ネットワークを介して少なくとも1つのユーザ端末に接続された分析サーバを含む応募者採用支援システムであって、
前記分析サーバは、該少なくとも1つのユーザ端末から、当該ユーザ端末のユーザが少なくとも1つの企業から取得した、該分析サーバにアクセスするための該ユーザに固有の識別子を受信するユーザ識別子受信部と、
該ユーザに固有の識別子の受信に応答して、該少なくとも1つのユーザ端末との間で1回又は複数回の通信を行って、該少なくとも1つのユーザ端末との間でユーザの情緒を表すデータを交換し、該ユーザの情緒を表すデータから該ユーザの情緒知能スコア値パターンを算出すると共に、該情緒知能スコア値パターンと関連する該ユーザの情緒障害の傾向及び程度に基づいて、該ユーザの問題行動の傾向を予測する問題行動傾向予測部と、を備え
該問題行動傾向予測部は、パーソナリティ障害診断部と情緒障害診断部と問題行動予測部とを含み、
該ユーザの情緒を表すデータは、該ユーザのパーソナリティ障害診断用の第1の質問群と該第1の質問群に対する該ユーザの回答と該ユーザの情緒障害診断用の1つ又は複数の第2の質問群と該1つ又は複数の第2の質問群に対する該ユーザの回答とを含み、
該分析サーバでの該ユーザに固有の識別子の受信に応答して、該パーソナリティ障害診断部は、該ユーザのパーソナリティ障害診断用の該第1の質問群を該少なくとも1つのユーザ端末に送信し、該第1の質問群に対する該ユーザの回答を該少なくとも1つのユーザ端末から受信し、該第1の質問群に対するユーザの回答に基づいて、少なくとも1つのパーソナリティ障害のタイプの各々について第1のスコア値を計算し、計算した該第1のスコア値から該ユーザが該当する1つ又は複数のパーソナリティ障害のタイプを特定し、
該情緒障害診断部は、該パーソナリティ障害診断部によって特定された該ユーザが該当する該1つ又は複数のパーソナリティ障害のタイプに応じて決定され、該ユーザの情緒障害の診断に使用される該1つ又は複数の第2の質問群を該少なくとも1つのユーザ端末に送信し、該1つ又は複数の第2の質問群に対する該ユーザの回答を該少なくとも1つのユーザ端末から受信し、該1つ又は複数の第2の質問群に対する該ユーザの回答から、該ユーザの1つ又は複数の情緒知能スコア値からなる情緒知能スコア値パターンを算出し、算出した該情緒知能スコア値パターンに基づいて該ユーザの情緒障害の傾向及び程度を特定し、
該問題行動予測部は、該情緒障害診断部が特定した該ユーザの情緒障害の傾向及び程度に基づいて、該ユーザの問題行動の傾向を予測する、ことを特徴とする応募者採用支援システムである。
また、本発明の第2の態様によれば、本発明は、通信ネットワークを介して少なくとも1つのユーザ端末に接続され、ユーザ識別子受信部と問題行動傾向予測部とを備える分析サーバを含む応募者採用支援システムにおいて実行される応募者採用支援方法であって、
該ユーザ識別子受信部が、当該ユーザ端末のユーザが少なくとも1つの企業から取得した、該分析サーバにアクセスするための該ユーザに固有の識別子を、該少なくとも1つのユーザ端末から受信するステップと、
該問題行動傾向予測部が、該ユーザに固有の識別子の受信に応答して、該少なくとも1つのユーザ端末との間で1回又は複数回の通信を行って、該少なくとも1つのユーザ端末との間でユーザの情緒を表すデータを交換し、該ユーザの情緒を表すデータから該ユーザの情緒知能スコア値パターンを算出すると共に、該情緒知能スコア値パターンと関連する該ユーザの情緒障害の傾向及び程度に基づいて、該ユーザの問題行動の傾向を予測するステップとを含み、
該問題行動傾向予測部は、パーソナリティ障害診断部と情緒障害診断部と問題行動予測部とを含み、
該ユーザの情緒を表すデータは、該ユーザのパーソナリティ障害診断用の第1の質問群と該第1の質問群に対する該ユーザの回答と該ユーザの情緒障害診断用の1つ又は複数の第2の質問群と該1つ又は複数の第2の質問群に対する該ユーザの回答とを含み、
該分析サーバでの該ユーザに固有の識別子の受信に応答して、該パーソナリティ障害診断部は、該ユーザのパーソナリティ障害診断用の該第1の質問群を該少なくとも1つのユーザ端末に送信し、該第1の質問群に対する該ユーザの回答を該少なくとも1つのユーザ端末から受信し、該第1の質問群に対するユーザの回答に基づいて、少なくとも1つのパーソナリティ障害のタイプの各々について第1のスコア値を計算し、計算した該第1のスコア値から該ユーザが該当する1つ又は複数のパーソナリティ障害のタイプを特定し、
該情緒障害診断部は、該パーソナリティ障害診断部によって特定された該ユーザが該当する該1つ又は複数のパーソナリティ障害のタイプに応じて決定され、該ユーザの情緒障害の診断に使用される該1つ又は複数の第2の質問群を該少なくとも1つのユーザ端末に送信し、該1つ又は複数の第2の質問群に対する該ユーザの回答を該少なくとも1つのユーザ端末から受信し、該1つ又は複数の第2の質問群に対する該ユーザの回答から、該ユーザの1つ又は複数の情緒知能スコア値からなる情緒知能スコア値パターンを算出し、算出した該情緒知能スコア値パターンに基づいて該ユーザの情緒障害の傾向及び程度を特定し、
該問題行動予測部は、該情緒障害診断部が特定した該ユーザの情緒障害の傾向及び程度に基づいて、該ユーザの問題行動の傾向を予測する、ことを特徴とする応募者採用支援方法である。
さらに、本発明の第3の態様によれば、本発明は、通信ネットワークを介して少なくとも1つのユーザ端末に接続され、ユーザ識別子受信部と問題行動傾向予測部とを備える分析サーバを含む応募者採用支援システムに応募者採用支援方法を実行させる応募者採用支援プログラムであって、該応募者採用支援方法は、
該ユーザ識別子受信部が、当該ユーザ端末のユーザが少なくとも1つの企業から取得した、該分析サーバにアクセスするための該ユーザに固有の識別子を、該少なくとも1つのユーザ端末から受信するステップと、
該問題行動傾向予測部が、該ユーザに固有の識別子の受信に応答して、該少なくとも1つのユーザ端末との間で1回又は複数回の通信を行って、該少なくとも1つのユーザ端末との間でユーザの情緒を表すデータを交換し、該ユーザの情緒を表すデータから該ユーザの情緒知能スコア値パターンを算出すると共に、該情緒知能スコア値パターンと関連する該ユーザの情緒障害の傾向及び程度に基づいて、該ユーザの問題行動の傾向を予測するステップとを含み、
該問題行動傾向予測部は、パーソナリティ障害診断部と情緒障害診断部と問題行動予測部とを含み、
該ユーザの情緒を表すデータは、該ユーザのパーソナリティ障害診断用の第1の質問群と該第1の質問群に対する該ユーザの回答と該ユーザの情緒障害診断用の1つ又は複数の第2の質問群と該1つ又は複数の第2の質問群に対する該ユーザの回答とを含み、
該分析サーバでの該ユーザに固有の識別子の受信に応答して、該パーソナリティ障害診断部は、該ユーザのパーソナリティ障害診断用の該第1の質問群を該少なくとも1つのユーザ端末に送信し、該第1の質問群に対する該ユーザの回答を該少なくとも1つのユーザ端末から受信し、該第1の質問群に対するユーザの回答に基づいて、少なくとも1つのパーソナリティ障害のタイプの各々について第1のスコア値を計算し、計算した該第1のスコア値から該ユーザが該当する1つ又は複数のパーソナリティ障害のタイプを特定し、
該情緒障害診断部は、該パーソナリティ障害診断部によって特定された該ユーザが該当する該1つ又は複数のパーソナリティ障害のタイプに応じて決定され、該ユーザの情緒障害の診断に使用される該1つ又は複数の第2の質問群を該少なくとも1つのユーザ端末に送信し、該1つ又は複数の第2の質問群に対する該ユーザの回答を該少なくとも1つのユーザ端末から受信し、該1つ又は複数の第2の質問群に対する該ユーザの回答から、該ユーザの1つ又は複数の情緒知能スコア値からなる情緒知能スコア値パターンを算出し、算出した該情緒知能スコア値パターンに基づいて該ユーザの情緒障害の傾向及び程度を特定し、
該問題行動予測部は、該情緒障害診断部が特定した該ユーザの情緒障害の傾向及び程度に基づいて、該ユーザの問題行動の傾向を予測する、ことを特徴とする応募者採用支援プログラムである。
本発明の精神障害者採用支援システムは、従来から行われている性格テストやストレス耐性の有無等の通常の採用時適性検査とは異なり、企業から応募者に付与された当該応募者に固有の識別子を応募者が分析サーバに送ったことに応答して、精神的に健康な者と精神障害者との相関関係に基づく臨床心理データによる情緒適性検査に基づいて、応募者の情緒障害の傾向及び程度を診断するので、応募者の特定の問題行動の傾向を精度高く予測することが可能である。
本実施形態に従った応募者採用支援システムを実装するための無線通信ネットワークの全体構成を示す図である。 分析サーバ112のハードウェア構成を示す図である。 データベースサーバ114のハードウェア構成を示す図である。 アプリケーションサーバ116のハードウェア構成を示す図である。 データベースサーバ118のハードウェア構成を示す図である。 Webサーバ110のハードウェア構成を示す図である。 ユーザ端末104−l及び人事採用担当端末120のハードウェア構成を示す図である。 本実施形態に従った応募者採用支援プロセスの際のユーザ端末104−lと精神障害者採用支援センタ102と企業106−jとの間の情報のやり取りを示すシーケンス図である。 問題行動及びコメントデータベース312に格納された情緒知能スコアS(i)の各成分s(i,n)の値に対応する問題行動を示す図である。 図8のステップS810乃至ステップS814で行われる処理を示すフローチャートである。 パーソナリティ障害診断用質問データベース316に格納されたパーソナリティ障害診断用の第1の質問群Qを示す図である。 パーソナリティ障害診断部214によるユーザiのパーソナリティ障害のタイプの診断結果を示す図である。 パーソナリティ障害のタイプmのスコアd(i,m)に応じた情緒障害診断用の第2の質問群Q(m)の一例を示す図である。 分析サーバ112又は人事採用担当端末120でのユーザの診断結果の表示例を示す図である。 分析サーバ112又は人事採用担当端末120でのユーザの診断結果の表示例を示す図である。
本発明は様々な変更形態及び代替形態が可能であるが、本発明の一例としての実施形態が実施例として図面に示されており、本明細書で詳細に説明される。しかし、一例としての実施形態の本明細書における説明は、開示された特定の形態に本発明を限定することを意図するものではなく、本発明は、特許請求の範囲によって規定された本発明の趣旨及び範囲に入る全ての変更形態、同等形態、及び代替形態を含む。
ここで、本明細書中及び特許請求の範囲の中で使用されている「ユーザ(応募者)」は、精神障害者及び精神障害を持たない中途採用に対する応募者の双方を含む。
(1) ネットワークの全体構成
図1は、本実施形態に従った応募者採用支援システムを実装するための無線通信ネットワークの全体構成を示す図である。
応募者採用支援システム100は、応募者採用支援センタ102と、ユーザ端末104−l(l=1,…,N)と、企業106−j(j=1,…,Nent)と、通信ネットワーク108とを含む。応募者採用支援センタ102は、Webサーバ110と、分析サーバ112と、データベースサーバ114とを含む。各企業106−jは、それぞれ、Webサーバ110と、アプリケーションサーバ116と、データベースサーバ118と、人事採用担当端末120と、人事採用担当端末120に接続された入出力(I/O)インターフェイス122とを含む。複数のユーザ端末104−lは、精神障害者を含む応募者であるユーザが所持し、ユーザが企業106−jのWebサーバ110を介して人事採用担当端末120にアクセスし、企業106−jの求人にエントリする場合や、ユーザが応募者採用支援センタ102のWebサーバ110を介して分析サーバ112にアクセスし、応募者採用支援センタ102によるパーソナリティ障害診断や情緒障害診断を受ける場合等に使用される。ここで、ユーザ端末のインデックスlは、ユーザ端末104−lの機器識別子に対応している。
通信ネットワーク108は、公衆交換電話ネットワーク(PSTN)等の回線交換ネットワーク又はインターネット等のパケット・ベース・ネットワークであっても良い。通信ネットワーク108は、少なくともその一部分に、例えば、WiFi/WiMax通信を使用する無線ローカル・エリア・ネットワーク(WLAN)を含んでも良い。通信ネットワーク108は、さらに、複数のユーザ端末104−lへの無線接続を提供する1つ又は複数のアクセスポイントを含む。アクセスポイントには、基地局、基地局ルータ、アクセス・ネットワークが含まれる。
ユーザ端末104−lは、スマートフォン、タブレット端末、セルラ電話、携帯情報端末、テキスト・メッセージング装置、ページャ、ネットワーク・インターフェース・カード、ノートブックコンピュータ、デスクトップコンピュータ、及びパーソナル・ディジタル・アシスタント(PDA)であっても良い。ユーザ端末104−lは、トラフィック・チャネル、シグナリング・チャネル、ページング・チャネル等、いくつかのチャネルを含むエア・インターフェース(又は無線通信リンク)を介して情報を交換することによって通信することができる。
応募者採用支援センタ102の分析サーバ112は、ユーザ端末104−lからのユーザ固有の“ユーザid(ユーザ識別子)”及びパスワードの受信に応答して、ユーザ端末104−lに1つ又は複数の質問群(アンケート)を送信し、それらの質問群に対するユーザの回答をユーザ端末104−lから受信することにより、当該ユーザに対するパーソナリティ障害診断及び情緒障害診断を行うように構成される。分析サーバ112は、これらの機能を実行することができるパーソナルコンピュータやワークステーション等のコンピュータによって実装することができる。
ユーザ端末104−lのブラウザから最初に要求を受けたとき、分析サーバ112は、そのブラウザを一意に識別するための識別子を生成し、Webサーバ110上のWebアプリケーションにその識別子を渡す。その後、分析サーバ112は、その識別子をキーとして、そのWebブラウザに関する情報を、Webサーバ110との間で共有可能で永続性のある外部リソースに保持する。Webサーバ110は、分析サーバ112から受け取った識別子を、ユーザ端末104−lのブラウザに渡す。例えば、cookieを利用する場合、ユーザ端末104−lは、Webサーバ110と分析サーバ112の呼び出しにおいて、cookieを引数として渡すことにより分析サーバ112でcookieに識別子を設定できる。再度、ユーザ端末104−lのブラウザから要求を行った場合には、分析サーバ112で設定された識別子を元に外部リソースを参照し情報を取得することができる。
企業106−jは、現在精神障害者及び中途採用に対する応募者を含む応募者を募集している又は将来募集する用意がある企業のサーバ室等であっても良い。ユーザの企業106−jへのエントリは、ユーザ端末104−lからWebサーバ110を介して人事採用担当端末120にアクセスすることにより行われる。アプリケーションサーバ116は、応募者採用支援センタ102から受信した当該ユーザのパーソナリティ障害診断結果及び情緒障害診断結果に基づいて、そのユーザがスクリーニングを通過するか否かを決定するのに使用される選考データを生成する。データベースサーバ118は、人事採用担当者が人事採用担当端末120で作成した求人情報、ユーザのパーソナリティ障害診断結果及び情緒障害診断結果等を格納している。I/Oインターフェイス122は、バーコードスキャナ、レシートプリンタ、ジャーナルプリンタ、ディスプレイ、タッチパネル等であっても良い。
(2) 分析サーバ112
図2は、分析サーバ112のハードウェア構成を示す図である。
応募者採用支援センタ102の分析サーバ112は、CPU202と、メモリ204と、記憶装置206と、入力部208と、送受信インターフェイス(I/F)210と、出力部212と、パーソナリティ障害診断部214と、情緒障害診断部216と、質問内容生成部218と、問題行動予測部220と、コメント生成部222と、既往症検索部224とからなる。
CPU202は、記憶装置206に記憶されているプログラムをメモリ204に読み出して実行することにより各種の機能を実現する。メモリ204は、例えば、ランダム・アクセス・メモリ(RAM:random access memory)及び/又は読取り専用メモリ(ROM:read only memory)を含む。記憶装置206は、テープ・ドライブ、フロッピー(登録商標)・ドライブ、ハードディスク・ドライブ又はコンパクト・ディスク・ドライブを含む。入力部208は、データの入力を受け付ける、例えば、キーボードやマウス、トラックボール、タッチパネル、マイクロフォン等を含む。送受信インターフェイス210は、ユーザがユーザ端末104−lからWebサーバ110に送ったHTTPリクエストを受信する。また、送受信インターフェイス210は、ユーザ端末104−lからWebサーバ110へのHTTPリクエストに対して、通信ネットワーク108を介してユーザ端末104−lにログインを促すリクエストを送る。ユーザは、ユーザ端末104−lに表示されたWebブラウザ上でユーザid及びパスワード等のユーザ固有の情報を入力する。これにより、ユーザによる応募者採用支援センタ102のサイトへのログインが完了する。
送受信インターフェイス210は、ユーザ端末104−lのユーザが企業106−jから取得し、分析サーバ112にアクセスするのに使用するユーザiに固有の“ユーザid”i及びパスワードを、ユーザ端末104−lから受信するユーザ識別子受信部として動作することが可能である。送受信インターフェイス210は、ユーザの“ユーザid”i及びユーザ固有のパスワードをパーソナリティ障害診断部214及び既往症検索部224に送る。既往症検索部224は、受信した“ユーザid”に基づいて、ユーザ既往症履歴データベース306を検索し、ユーザ既往症履歴データベース306からユーザiの既往症履歴を取得する。
パーソナリティ障害診断部214は、“ユーザid”i及びユーザ固有のパスワードを受け取ると、質問内容生成部218にパーソナリティ障害診断用の第1の質問群Qを要求するリクエストを送る。質問内容生成部218は、パーソナリティ障害診断部214からのリクエストに応答して、データベースサーバ114のパーソナリティ障害診断用質問データベース316を検索し、パーソナリティ障害診断用の第1の質問群Qを取得する。質問内容生成部218は、取得したパーソナリティ障害診断用の第1の質問群Qをパーソナリティ障害診断部214に送る。パーソナリティ障害診断部214は、送受信インターフェイス210を使用してパーソナリティ障害診断用の第1の質問群Qをユーザ端末104‐lに送信し、ユーザにパーソナリティ障害診断用の第1の質問群Qを提示する。この際、分析サーバ112は、ユーザ端末104−lの機器識別子lを、企業106−jにエントリしたユーザiを特定する情報としても使用可能である。上記のように、ユーザ端末104−lのWebブラウザがログイン画面を表示した際に、分析サーバ112は、当該Webブラウザに対して一意の識別子を割り当て、機器識別子lをクッキー(cookie)に記憶させる。すなわち、機器識別子lは、ユーザが操作したWebブラウザを特定する情報として使用することができる。
パーソナリティ障害診断部214は、ユーザ端末104−lから第1の質問群Qに対するユーザの回答を受け取ると、ユーザの回答に基づいて、そのユーザのパーソナリティ障害のタイプを表すスコアDPtype(i)=[d(i,1),…,d(i,N)]を算出する。パーソナリティ障害診断部214は、算出したスコアDPtype(i)及び“ユーザid”iを、質問内容生成部218に送る。
質問内容生成部218は、パーソナリティ障害のタイプを表すスコアDPtype(i)に基づいて、データベースサーバ114のパーソナリティ障害タイプ別質問データベース318を検索し、DPtype(i)に対応する1つ又は複数の情緒障害診断用の第2の質問群Qを取得する。質問内容生成部218は、取得した1つ又は複数の情緒障害診断用の第2の質問群Q、パーソナリティ障害のタイプを表すスコアDPtype(i)、及び“ユーザid”iを、情緒障害診断部216に送る。
情緒障害診断部216は、送受信インターフェイス210を使用して、質問内容生成部218から受信した情緒障害診断用の1つ又は複数の第2の質問群Qをユーザ端末104‐lに送信し、ユーザに情緒障害診断部用の第2の質問群Qを提示する。情緒障害診断部216は、ユーザ端末104−lから第2の質問群Qに対するユーザの回答を受け取ると、ユーザの回答に基づいて、そのユーザの情緒知能スコア値(Emotional Intelligence Score(EIP値))パターンS(i)=[s(i,1),…,s(i,N)]を算出する。情緒障害診断部216は、算出した情緒知能スコア値(EIP値)パターンS(i)及び“ユーザid”iを問題行動予測部220、コメント生成部222、及び出力部212に送る。
問題行動予測部220は、情緒障害診断部216から受信した情緒知能スコア値パターンS(i)に基づいて、データベースサーバ114の問題行動及びコメントデータベース312を検索し、情緒知能スコア値パターンS(i)の各成分s(i,n)(n=1,…,N)の値(情緒障害の傾向及び程度)に対応する1つ又は複数の問題行動からなる問題行動の傾向Btend(i)を取得する。取得した問題行動は、ユーザiがとる可能性が高い、特に自殺願望、反社会性、他傷、及び暴力等の問題行動である。問題行動予測部220は、取得した1つ又は複数の問題行動を“ユーザid”iと共に出力部212に送る。コメント生成部222は、情緒障害診断部216から受信した情緒知能スコア値パターンS(i)に基づいて、問題行動及びコメントデータベース312を検索し、情緒知能スコア値パターンS(i)の各成分s(i,n)の値に対応する1つ又は複数のコメントを取得する。取得したコメントは、情緒知能スコア値パターンS(i)の各成分s(i,n)の値に付記するコメントであっても良い。コメント生成部222は、取得した1つ又は複数のコメントを“ユーザid”iと共に出力部212に送る。
パーソナリティ障害診断部214、情緒障害診断部216、及び問題行動予測部220は、ユーザiに固有の“ユーザid”i及びパスワードの受信に応答して、ユーザ端末104−lとの間で1回又は複数回の通信を行って、ユーザ端末104−lとの間で、ユーザの情緒を表す第1の質問群Qに対するユーザの回答及び1つ又は複数の第2の質問群Q(m)に対するユーザの回答を交換し、これらのユーザの情緒を表すデータから算出されたユーザの情緒知能スコア値パターンS(i)と関連するユーザの情緒障害の傾向及び程度に基づいて、ユーザiの問題行動の傾向Btend(i)を予測する問題行動傾向予測部として動作することができる。また、送受信インターフェイス210は、ユーザの情緒知能スコア値パターンS(i)と情緒障害の傾向及び程度と問題行動の傾向Btend(i)とを企業106−jに送信する分析結果送信部として動作することができる。
出力部212は、データを出力する、例えば、ディスプレイやスピーカ等を含む。出力部212は、情緒障害診断部216から受信した情緒知能スコア値パターンS(i)、問題行動予測部220が生成した予測される問題行動、及びコメント生成部222が生成したコメントをディスプレイ等に表示する。分析サーバ112は、パーソナリティ障害のタイプを表すスコアDPtype(i)を含むパーソナリティ障害診断結果と、情緒障害診断部216から受信した情緒知能スコア値パターンS(i)と問題行動予測部220が生成した予測される問題行動とコメント生成部222が生成したコメントとを含む情緒障害診断結果とを企業106−jに送信する。また、分析サーバ112は、送受信インターフェイス210を外部のプリンタ等に接続することにより、ユーザのパーソナリティ障害診断結果及び情緒障害診断結果等をプリントアウトすることができる。
(3) データベースサーバ114
図3は、データベースサーバ114のハードウェア構成を示す図である。
応募者採用支援センタ102のデータベースサーバ114は、ユーザ個人情報データベース302と、ユーザ行動パターン履歴データベース304と、ユーザ既往症履歴データベース306と、ユーザ診断結果データベース308と、企業属性データベース310と、問題行動及びコメントデータベース312と、パーソナリティ障害タイプ閾値データベース314と、パーソナリティ障害診断用質問データベース316と、パーソナリティ障害タイプ別質問データベース318とを含む。ユーザ個人情報データベース302と、ユーザ行動パターン履歴データベース304と、ユーザ既往症履歴データベース306と、ユーザ診断結果データベース308は、“ユーザid”iによって索引付られるユーザ情報エリア、企業属性データベース310は、“企業id”jによって索引付られる企業情報エリア、問題行動及びコメントデータベース312と、パーソナリティ障害タイプ閾値データベース314と、パーソナリティ障害診断用質問データベース316と、パーソナリティ障害タイプ別質問データベース318は、その他情報エリアを形成する。
ユーザ個人情報データベース302は、各“ユーザid”iについて、ユーザiの個人情報、すなわち、ユーザiの年齢、身長、体重、学歴、職歴、住所、電話番号、e−mailアドレス、障害年金の等級等を格納している。ユーザ行動パターン履歴データベース304は、各“ユーザid”iについて、ユーザiの過去の問題行動の履歴や行動パターン等を格納している。ユーザ既往症履歴データベース306は、各“ユーザid”iについて、ユーザiの既往症履歴、特に、ユーザiの精神疾患履歴を格納している。ユーザ診断結果データベース308は、各“ユーザid”iについて、分析サーバ112のパーソナリティ障害診断部214及び情緒障害診断部216によるユーザiのパーソナリティ障害診断結果及び情緒障害診断結果を格納している。
企業属性データベース310は、各“企業id”jについて、企業106−jの業種、事業内容、資本金、従業員数、所在地、採用情報等を格納している。採用情報は、企業106−j側が提示した要求される情緒知能スコア値パターンS(i)の基準値等の採用基準を含む。
問題行動及びコメントデータベース312は、情緒知能スコア値パターンS(i)の各成分s(i,n)(n=1,…,N)の値に対応する問題行動を、例えば、図9に示されるようなテーブルの形態で格納している。また、問題行動及びコメントデータベース312は、情緒知能スコア値パターンS(i)の各成分s(i,n)の値に対応する1つ又は複数のコメントを格納している。これらのコメントは、例えば、医師、精神保健福祉士、臨床心理士等の医療関係者によって経験的に決められたものであっても良い。
パーソナリティ障害タイプ閾値データベース314は、ユーザiのパーソナリティ障害のタイプを表すスコアDPtype(i)の各成分d(i,1),…,d(i,N)に基づいて、例えば、「問題なし」、「やや問題あり」、「問題あり」を判定する際に使用する閾値T(1),…,T(N)を格納している。例えば、分析サーバ112のパーソナリティ障害診断部214は、d(i,m)>T(m)の場合に、パーソナリティ障害の項目mについて、「問題あり」と判定しても良い。各閾値T(1),…,T(N)は、例えば、医師、精神保健福祉士、臨床心理士等の医療関係者によって経験的に決められたものであっても良い。
パーソナリティ障害診断用質問データベース316は、ユーザiのパーソナリティ障害のタイプを表すスコアDPtype(i)の各成分d(i,1),…,d(i,N)を算出するために使用される第1の質問群Qを、例えば、図11に示されるようなテーブルの形態で格納している。各質問の内容は、例えば、医師、精神保健福祉士、臨床心理士等の医療関係者によって経験的に決められたものであっても良い。
パーソナリティ障害タイプ別質問データベース318は、ユーザiのパーソナリティ障害のタイプを表すスコアDPtype(i)の各成分d(i,1),…,d(i,N)の値に基づいて分析サーバ112の質問内容生成部218によって検索され、ユーザiの情緒知能スコア値パターンS(i)を算出するのに使用される第2の質問群Q(m)を、例えば、図13に示されるようなテーブルの形態で格納している。各質問の内容は、例えば、医師、精神保健福祉士、臨床心理士等の医療関係者によって経験的に決められたものであっても良い。
(4) アプリケーションサーバ116及びデータベースサーバ118
図4は、アプリケーションサーバ116のハードウェア構成を示す図である。
企業106−jのアプリケーションサーバ116は、CPU402と、記憶装置404と、メモリ406と、入力部408と、出力部410と、送受信インターフェイス(I/F)412と、採用可否判定部414とからなる。CPU402、記憶装置404、メモリ406、入力部408、出力部410、及び送受信インターフェイス412は、分析サーバ112の対応するそれぞれの構成要素と同様である。
採用可否判定部414は、受信したユーザiのパーソナリティ障害診断結果と情緒障害診断結果とに基づいてスクリーニングを行う。採用可否判定部414は、ユーザiがスクリーニングを通過したか否かを判定する。企業106−jの採用可否判定部414は、データベースサーバ118の閾値データベース508を検索して、企業106−jが精神障害者採用支援センタ102から受信したユーザiの情緒知能スコア値パターンS(i)の各成分s(i,n)の値に対応する閾値Trec(n)(n=1,…,N)を取得する。閾値Trec(n)は、企業106−jが応募者であるユーザiに対して要求する情緒知能スコア値パターンS(i)の各値であり、例えば、企業106−jの採用担当者によって決定されても良い。採用可否判定部414は、例えば、各nについてs(i,n)≧Trec(n)が成り立つ場合に、ユーザiがスクリーニングを通過したと判定しても良い。
応募者採用支援センタ102は、上記のスクリーニングを通過したユーザiに対して、Skype等のSNSにより、精神障害を熟知した者を担当者として、採用面接を行う。応募者採用支援センタ102は、スクリーニングの結果をもって、ユーザiとSkype等のSNSで1次面接を実施し、その1次面接の結果を企業106−jに報告する。企業106−jは、この報告をもって、ユーザiの最終面接をSkype等で実施する。
図5は、データベースサーバ118のハードウェア構成を示す図である。
企業106−jのデータベースサーバ118は、ユーザ個人情報データベース502と、ユーザ既往症履歴データベース504と、ユーザ診断結果データベース506と、閾値データベース508と、問題行動データベース510とからなる。ユーザ個人情報データベース502と、ユーザ既往症履歴データベース504は、“ユーザid”iによって索引付られるユーザ情報エリアを形成し、閾値データベース508と問題行動データベース510は、その他情報エリアを形成する。
ユーザ個人情報データベース502及びユーザ既往症履歴データベース504は、それぞれ、データベースサーバ114のユーザ個人情報データベース302及びユーザ既往症履歴データベース306と同様である。ユーザ診断結果データベース506は、各“ユーザid”iについて、応募者採用支援センタ102の分析サーバ112から受信したパーソナリティ障害のタイプを表すスコアDPtype(i)を含むパーソナリティ障害診断結果、及び情緒知能スコア値パターンS(i)と予測される問題行動とコメントとを含む情緒障害診断結果を格納している。
閾値データベース508は、アプリケーションサーバ116の採用可否判定部414によってユーザiの採用の可否の判断に使用される閾値Trec(n)を格納している。問題行動データベース510は、情緒知能スコア値パターンS(i)の各成分s(i,n)(n=1,…,N)の値に対応する問題行動を、図9に示されるようなテーブルの形態で格納している。
(5) Webサーバ110、ユーザ端末104、及び人事採用担当端末120
図6は、Webサーバ110のハードウェア構成を示す図である。
Webサーバ110は、CPU602と、メモリ604と、記憶装置606と、入力部608と、送受信インターフェイス610と、表示部612とを含む。記憶装置606は、各種のデータやプログラムを記憶する、ハードディスク・ドライブやソリッドステート・ドライブ、フラッシュメモリ等であってもよい。CPU602は、記憶装置606に記憶されているプログラムをメモリ604に読み出して実行することにより各種の機能を実現する。送受信インターフェイス610は、通信ネットワーク108に接続するためのインターフェイスであり、イーサネット(登録商標)に接続するためのアダプタ、公衆電話回線網に接続するためのモデム等である。入力部608は、データの入力を受け付ける、キーボードやマウス、トラックボール、タッチパネル、マイクロフォン等であってもよい。表示部612は、データを出力する、ディスプレイやプリンタ、スピーカなどであってもよい。
図7は、ユーザ端末104−l及び人事採用担当端末120のハードウェア構成を示す図である。
ユーザ端末104−l及び人事採用担当端末120は、それぞれ、CPU702と、メモリ704と、記憶装置706と、入力部708と、送受信インターフェイス(I/F)710と、表示部712とを含む。ユーザ端末104−l及び人事採用担当端末120のCPU702、メモリ704、記憶装置706、入力部708、送受信インターフェイス710、及び表示部712は、それぞれ、Webサーバ110のCPU602、メモリ604、記憶装置606、入力部608、送受信インターフェイス610、及び表示部612と同様である。人事採用担当端末120は、送受信インターフェイス710を外部のプリンタ等に接続することにより、応募者採用支援センタ102から受信したユーザiのパーソナリティ障害診断結果及び情緒障害診断結果等をプリントアウトすることができる。
ユーザ端末104−lの送受信インターフェイス710は、通信ネットワーク108を介してWebサーバ110にアクセスし、応募者採用支援センタ102のWebサーバ110にHTTPリクエストを送信する。また、ユーザ端末104−lの送受信インターフェイス310は、応募者採用支援センタ102のWebサーバ110からのHTTPリクエストに対する応答に対して、表示部712上に表示されたWebブラウザ上で入力されたユーザiの“ユーザid”i及びパスワードを応募者採用支援センタ102のWebサーバ110に送信する。
(6) 応募者採用支援プロセス
本実施形態に従った応募者採用支援システムは、ユーザiからの第1の質問群Qに対する回答結果に基づいてユーザiのパーソナリティ障害のタイプm(m=1,…,N)を識別し、識別したパーソナリティ障害のタイプmに応じた情緒障害診断用の第2の質問群Q(m)に対するユーザiの回答結果に基づいてユーザiの情緒障害の傾向及び程度DEtend(i)を判定し、判定したユーザiの情緒障害の傾向及び程度DEtend(i)に基づいてユーザiの問題行動の傾向Btend(i)を判定する。
本実施形態に従った応募者採用支援システムは、性格テストやストレス耐性の有無等の通常の採用時適性検査とは異なり、精神障害者と精神的に健康な者との相関関係及びカイ二乗検定(一部)に基づく臨床心理データを使用した情緒適性検査をベースにしている。このことは、人間の行動パターンが、情緒及び感情からなる情動と高い相関性と妥当性があるからであるという理由による。
ここで、「問題行動(Problematic Behavior)」とは、(a)自分自身の生命あるいは健康に著しい危険を与える行動、(b)周囲の人あるいはその状況に著しい危険ないし混乱を与える行動、及び(c)自分自身の意味ある活動への参加や学習を著しく妨げる行動、の3つの類型のうち少なくとも1つに該当する行動をいう。また、「情緒障害」とは、状況に合わない感情及び気分が持続し、不適切な行動が引き起こされ、それらを自分の意思ではコントロールできないことが継続し、学校生活や社会生活に適応できなくなる状態をいう。
一般的に、情緒障害の現れ方としては、自分でも何が原因か、自分が何にこだわっているのかにも気づかず、例えば、外出しない状態が長期化することで、閉じこもるような傾向が強くなったり、適切な対人関係が形成できなかったりする一方で、他人を攻撃したり、破壊的であったりするような行動として現れる。さらに、情緒障害は、多動、常同行動、チック等として現れる場合もある。
具体的には、情緒障害に起因して現れる行動問題は、一般的に、内向性(internalizing )と外向性(externalizing)と、大きく2つに分けることができる。内向性の行動問題とは、周囲から介入しない限り周囲に迷惑や支障を生じないもので、話さない(選択的かん黙)、集団行動や社会的行動をしない、不登校、ひきこもり等として現れる。指しゃぶりや爪かみなどの習癖、身体を前後に揺らし続けるなどのような同じパターンの行動の反復(常同行動)、自分の髪の毛を抜く(抜毛)等は、その多くは単なる習慣性の癖と考えられるものであるが、長期間頻回に続き、学校での学習や集団行動に支障を生じるほどの場合には、情緒障害としてとらえられる。まばたきや瞬間的な首振りの短時間の反復などが見られるチックは、現在では身体疾患と考えられているが、不安や緊張感等で増強することが知られており、そうしたストレス状況で増強及び長期化している場合には情緒障害が影響を与えていると考えることもできる。但し、チック自体が情緒障害ということではない。また、感情及び気分の不安定さが強いときには、腹痛や気分不快などの身体的訴えを生じることもある。
外向性の問題は、周囲からの介入がなければその行動自体が周囲の人に迷惑や支障を生じるもので、離席、会社からの抜けだし、集団逸脱行動、反抗、暴言、暴力、反社会的行動、非行、性的逸脱行為などの状態で現れる。外向性の情緒障害は、攻撃性を示すものが多い。その攻撃性が自分自身に向かった場合に、自傷行為となる。自傷は、それ単独では、周囲に迷惑をかけるものではないが、攻撃性という視点から、外向性行動問題に含めて考えるのが一般的である。例えば、手首を刃物で傷つける手首自傷(リストカット)も外交性の行動問題に含まれる。
上記のように、従来から行われている性格テストやストレス耐性の有無等の通常の採用時適性検査のみでは、職場内で行われる可能性がある問題行動を正確に予測することは不可能であるのに対して、人間の行動パターンは情緒及び感情からなる情動と高い相関性と妥当性があるため、情緒障害の傾向及び程度を診断することで、特定の問題行動(特に、自殺願望、反社会性、他傷、暴力等)を把握することが可能である。
図8は、本実施形態に従った応募者採用支援プロセスの際のユーザ端末104−lと応募者採用支援センタ102と企業106−jとの間の情報のやり取りを示すシーケンス図である。
最初に、応募者採用支援センタ102と企業106−jの人事採用担当端末120は、1又は複数回通信を行い、精神障害者及び精神障害を持たない中途採用に対する応募者受け入れ採用支援事業契約を締結する(ステップS802)。応募者受け入れ事業契約の締結は、応募者採用支援センタ102のデータベースサーバ114における企業106−jの専用アカウントの開設等を伴う。応募者受け入れ事業契約が応募者採用支援センタ102と企業106−jとの間で締結されると、応募者採用支援センタ102は、企業106−jに“企業id”jを付与する(ステップS804)。
ユーザは、ユーザ端末104−lから、インターネットを介して企業106−jの精神障害者又は中途採用者採用のページにアクセスし、企業106−jの求人にエントリする(ステップS806)。ユーザ端末104−lからのエントリに応答して、企業106−jは、ユーザ端末104−lにユーザ固有の“ユーザid”i及びパスワードを送信する(ステップS808)。このユーザ固有の“ユーザid”iは、ユーザ端末104−lの機器識別子lとは異なり、そのユーザ自体に関連付けられている。ユーザ固有の“ユーザid”i及びパスワードを受信すると、ユーザは、ユーザ端末104−lを用いて、ユーザ固有の“ユーザid”i及びパスワードを入力することにより、応募者採用支援センタ102のホームページにログインする(ステップS810)。
ユーザ端末104−lからユーザ固有の“ユーザid”i及びパスワードを受信すると、応募者採用支援センタ102の送受信インターフェイス210は、ユーザ固有の“ユーザid”i及びユーザ固有のパスワードをパーソナリティ障害診断部214及び既往症検索部224に送る。既往症検索部224は、受信した“ユーザid”iに基づいて、ユーザ既往症履歴データベース306を検索し、ユーザ既往症履歴データベース306からユーザiの既往症履歴を取得する。ユーザiの既往症履歴は、例えば、ユーザiが過去に統合失調症に罹患していた期間がある、又はうつ病に罹患していた期間がある等である。既往症履歴検索部224は、また、ユーザ行動パターン履歴データベース304を検索して、ユーザiの過去の問題行動の履歴や行動パターン等を取得する。パーソナリティ障害診断部214は、ユーザ個人情報データベース302を検索して、ユーザiの年齢、身長、体重、学歴、職歴、住所、電話番号、e−mailアドレス、障害年金の等級等を取得する。
応募者採用支援センタ102のパーソナリティ障害診断部214及び情緒障害診断部216は、ユーザiのパーソナリティ障害の診断及び情緒障害の診断を行い(ステップS812)、応募者採用支援センタ102は、それらの診断結果を企業106−jに送る(ステップS814)。企業106−jは、受信したユーザiのパーソナリティ障害診断結果と情緒障害診断結果とに基づいてスクリーニングを行う。企業106−jは、ユーザiがスクリーニングを通過したか否かに関する採用可否判定部414による判定の結果を応募者採用支援センタ102に送信する(ステップS816)。応募者採用支援センタ102は、応募者採用支援センタ102の職員である精神障害に熟知した者を担当者として、スクリーニングを通過したユーザiに対して、Skype等のSNSを使用して1次面接を実施する(ステップS818)。応募者採用支援センタ102は、1次面接の結果を企業106−jに通知する(ステップS820)。
図10は、図8のステップS810乃至ステップS814で行われる処理を示すフローチャートである。
処理は、ステップS1002において開始する。応募者採用支援センタ102は、ユーザ端末104−lからユーザ固有の“ユーザid”i及びパスワードを受信する(ステップS1004)。ユーザ固有の“ユーザid”i及びパスワードを受け取ったパーソナリティ障害診断部214は、質問内容生成部218にパーソナリティ障害診断用の第1の質問群Qを要求するリクエストを送る。質問内容生成部218は、パーソナリティ障害診断部214からのリクエストに応答して、データベースサーバ114のパーソナリティ障害診断用質問データベース316を検索し、パーソナリティ障害診断用の第1の質問群Qを取得する。質問内容生成部218は、取得したパーソナリティ障害診断用の第1の質問群Qをパーソナリティ障害診断部214に送る。パーソナリティ障害診断部214は、送受信インターフェイス210を使用してパーソナリティ障害診断用の第1の質問群Qをユーザ端末104‐lに送信し、ユーザ端末104−lは、パーソナリティ障害診断用の第1の質問群Qを表示部712に表示し、ユーザに提示する(ステップS1006)。
パーソナリティ障害診断用の第1の質問群Qは、例えば、図11に示されるようにテーブルの形態で格納されている。図11に示されているテーブルでは、例えば、質問番号1乃至5の質問群が、回避性パーソナリティ障害(Avoidant Parsonality Disorder(APD))に関連する質問となっており、質問番号6乃至10の質問群が、強迫性パーソナリティ障害(Anankastic Parsonality Disorder(APD))に関連する質問群となっており、質問番号11乃至15の質問群が、ジソイドパーソナリティ障害(Schizoid Parsonality Disorder (SPD))に関連する質問群となっている。パーソナリティ障害診断用の第1の質問群Qは、その他にも、演技性パーソナリティ障害(Histrionic Personality Disorder)、境界性パーソナリティ障害(Borderline Personality Disorder)、依存性パーソナリティ障害(Dependent Personality Disorder)、妄想性パーソナリティ障害(Paranoid Personality Disorder)、失調型パーソナリティ障害(Schizotypal Personality Disorder)、自己愛性パーソナリティ障害(Narcissistic Personality Disorder)、及び反社会性パーソナリティ障害(Antisocial Personality Disorder)に関連する質問群を含んでいても良い。上記のように、第1の質問群Qの内容は、医師、精神保健福祉士、臨床心理士等の医療関係者によって経験的に決められたものであっても良い。
ここで、回避性パーソナリティ障害とは、広範にわたって持続してきた社会的な活動の抑制、自分なんかふさわしくないという感覚、否定的な評価に対する過敏さ、社会的な交流の回避等のパターンによって特徴づけられるパーソナリティ障害の一類型をいう。強迫性パーソナリティ障害とは、秩序や一定の流儀へのこだわりが強過ぎるために、それを完璧にやり遂げようとして、かえって支障をきたしているという様式が広範にわたり、著しい苦痛や社会機能の障害を伴っている状態によって特徴づけられるパーソナリティ障害の一類型をいう。ジソイドパーソナリティ障害とは、社会的関係への関心のなさ、孤独を選ぶ傾向、及び感情的な平板さによって特徴づけられるパーソナリティ障害の一類型をいう。境界性パーソナリティ障害とは、不安定な自己及び他者のイメージ、感情及び思考の制御不全、衝動的な自己破壊行為等によって特徴づけられるパーソナリティ障害の一類型をいい、自傷行為、自殺、及び薬物乱用のリスクが極めて高いパーソナリティ障害である。自己愛パーソナリティ障害とは、ありのままの自分を受け入れることができず、自分自身が優れていて素晴らしく特別で偉大な存在でなければならないと思い込むパーソナリティ障害の一類型をいい、強烈な劣等感及び決して愛されないという感覚に対する防衛によるものである。反社会性パーソナリティ障害とは、法律といった規範や他者の権利や感情を軽視して、人に対しては不誠実で、欺瞞に満ちた言動を行い、暴力を伴いやすい傾向があるパーソナリティ障害の一類型をいう。
ユーザ端末104-lは、第1の質問群Qを応募者採用支援センタ102から受信すると、表示部712に図11に示されている形態で第1の質問群Qを表示する。ユーザiは、それらの質問群Qに対して、例えば、“○”(当てはまる)、“△”(どちらともいえない)、又は“×”(当てはまらない)により回答することができる。ユーザ端末104−lは、ユーザiの第1の質問群Qに対する回答結果を応募者採用支援センタ102に送信する。
応募者採用支援センタ102は、ユーザ端末104−lからユーザiの第1の質問群Qに対する回答結果を受信すると、パーソナリティ障害診断部214にそれらの回答結果を送る。パーソナリティ障害診断部214は、例えば、“○”(当てはまる)を2、“△”(どちらともいえない)を1、“×”(当てはまらない)を0としてカウントすることにより、回避性パーソナリティ障害、強迫性パーソナリティ障害、ジソイドパーソナリティ障害等のパーソナリティ障害のタイプm(m=1,…,N)ごとのユーザiのスコアd(i,m)を算出し、ユーザiのパーソナリティ障害のタイプDPtype(i)を特定する(ステップS1008)。ここで、Nは、パーソナリティ障害のタイプの総数であり、パーソナリティ障害のタイプDPtype(i)は、
で表される。
問題行動の大きな要因となるのは、パーソナリティ障害のタイプDPtype(i)が、失調型パーソナリティ障害、反社会性パーソナリティ障害、及び境界性パーソナリティからなるBe傾向に分類される場合、及び反社会性パーソナリティ障害、依存性パーソナリティ障害、自己愛性パーソナリティ障害、演技性パーソナリティ障害が属する解離性障害からなるDi傾向に分類される場合である。
図12は、パーソナリティ障害診断部214によるユーザiのパーソナリティ障害のタイプの診断結果を示す図である。パーソナリティ障害診断部214は、パーソナリティ障害のタイプmの各々についてユーザiのスコアd(i,m)を算出すると、データベースサーバ114のパーソナリティ障害タイプ閾値データベース314を検索し、パーソナリティ障害のタイプmのスコアのしきい値T(m)を取得する。パーソナリティ障害診断部214は、パーソナリティ障害のタイプmについてのスコアd(i,m)としきい値T(m)とを比較し、例えば、スコアd(i,m)がしきい値T(m)を超えている場合にその障害のタイプmについて「問題あり」、スコアd(i,m)がしきい値T(m)を超えてはいないが、スコアd(i,m)がしきい値T(m)からa(定数)の範囲内にある場合にその障害のタイプmについて「やや問題あり」、スコアd(i,m)がしきい値T(m)を超えておらず、スコアd(i,m)がしきい値T(m)からaの範囲内にない場合にその障害のタイプmについて「問題なし」と判定することができる。
例えば、図12の例では、“ユーザid”i=***の被験者について、パーソナリティ障害のタイプm=1、5、及び7が「問題あり」、パーソナリティ障害のタイプm=2、3、6、8、及び10が「やや問題あり」、パーソナリティ障害のタイプm=4、及び9が「問題なし」と判定されている。パーソナリティ障害のタイプm=1の診断結果は、「問題あり(批判、否認、拒絶、評価に対して過敏。新たな人間関係の制止)」となっている。上記の診断結果のコメントは、スコアd(i,m)に応じた内容となっており、問題行動及びコメントデータベース312に格納されている。コメントの内容は、医師、精神保健福祉士、臨床心理士等の医療関係者によって経験的に決められたものであっても良い。パーソナリティ障害診断部214は、特定したパーソナリティ障害のタイプDPtype(i)をデータベースサーバ114のユーザ診断結果データベース308に格納する。
パーソナリティ障害診断部214は、算出したスコアDPtype(i)及び“ユーザid”iを、情緒障害診断部216及び質問内容生成部218に送る。情緒障害診断部216は、パーソナリティ障害のタイプをm=1とする(ステップS1010)。
情緒障害診断部216は、データベースサーバ114のパーソナリティ障害タイプ閾値データベース314を検索し、パーソナリティ障害のタイプmのスコアのしきい値T(m)を取得する(ステップS1012)。情緒障害診断部216は、パーソナリティ障害のタイプmについてのスコアd(i,m)がしきい値T(m)を超えているか否か、すなわち、パーソナリティ障害のタイプmが「問題あり」に該当するか否かを判定する(ステップS1014)。
パーソナリティ障害のタイプmについてのスコアd(i,m)がしきい値T(m)を超えている場合には、情緒障害診断部216は、質問内容生成部218に、ユーザiのパーソナリティ障害のタイプmのスコアd(i,m)に応じた情緒障害診断用の第2の質問群Q(m)を要求するリクエストを送る。質問内容生成部218は、パーソナリティ障害診断部214からのリクエストに応答して、スコアd(i,m)に基づいてデータベースサーバ114のパーソナリティ障害診断用質問データベース316を検索し、情緒障害診断用の第2の質問群Q(m)を取得する。質問内容生成部218は、取得した情緒障害診断用の第2の質問群Q(m)を情緒障害診断部216に送る。情緒障害診断部216は、送受信インターフェイス210を使用して情緒障害診断用の第2の質問群Q(m)をユーザ端末104‐lに送信し、ユーザ端末104−lは、情緒障害診断用の第2の質問群Q(m)を表示部712に表示し、ユーザに提示する(ステップS1016)。
図13は、パーソナリティ障害のタイプmのスコアd(i,m)に応じた情緒障害診断用の第2の質問群Q(m)の一例を示す図である。第2の質問群Q(m)の内容は、パーソナリティ障害のタイプmごとに異なっていても良い。さらに、第2の質問群Q(m)の内容は、ある特定のパーソナリティ障害のタイプmについてのスコアd(i,m)の1つ又は複数の異なる値に応じて異なるものが用意されていても良い。
ユーザ端末104-lは、第2の質問群Q(m)を応募者採用支援センタ102から受信すると、表示部712に図13に示されている形態で第2の質問群Q(m)を表示する。ユーザiは、それらの質問群Q(m)に対して、例えば、“○”(当てはまる)、“△”(どちらともいえない)、又は“×”(当てはまらない)により回答することができる。ユーザ端末104−lは、ユーザiの第2の質問群Q(m)に対する回答結果を応募者採用支援センタ102に送信する。
応募者採用支援センタ102は、ユーザ端末104−lからユーザiの第2の質問群Q(m)に対する回答結果を受信すると、情緒障害診断部216にそれらの回答結果を送る。情緒障害診断部216は、例えば、“○”(当てはまる)を2、“△”(どちらともいえない)を1、“×”(当てはまらない)を0としてカウントすることにより、ユーザiのパーソナリティ障害のタイプmごとの情緒知能(Emotional Intelligence)スコア値(EIP値)パターンS(i,m)を算出する(ステップS1018)。情緒知能スコア値は、心の知能指数を表しており、自己や他者の感情を知覚し、また自分の感情をコントロールする知能を意味する。パーソナリティ障害のタイプmごとの情緒知能スコア値パターンS(i,m)のn番目の成分をs(i,m,n)(n=1,…,N)、Nを情緒知能スコアS(i,m)の成分の総数とすると、パーソナリティ障害のタイプmごとの情緒知能スコアS(i,m)は、
と表される。上記の例においては、ユーザiの情緒知能スコア値s(i,m,n)は、スコアd(i,m)がしきい値T(m)を超えているパーソナリティ障害のタイプmの各々について算出される。
情緒障害診断部216は、パーソナリティ障害のタイプmについてユーザiの情緒知能スコア値s(i,m,n)が計算されたか否かを示す計数δ(i,m)を1に設定する(ステップS1020)。情緒障害診断部216は、パーソナリティ障害のタイプmがパーソナリティ障害のタイプの総数Nよりも小さいか否かを判定する(ステップS1022)。パーソナリティ障害のタイプmがパーソナリティ障害のタイプの総数Nよりも小さい場合には、情緒障害診断部216は、m←m+1の処理(変数mに値m+1を代入する処理を意味する。以下同じ。)を行い(ステップS1024)、処理は、ステップS1012に戻り、情緒障害診断部216は、再び、データベースサーバ114のパーソナリティ障害タイプ閾値データベース314を検索し、新たなパーソナリティ障害のタイプmのスコアのしきい値T(m)を取得する(ステップS1012)。
パーソナリティ障害のタイプmがパーソナリティ障害のタイプの総数N以上である場合には、処理は、ステップS1028に進む。
ステップS1014においてパーソナリティ障害のタイプmについてのスコアd(i,m)がしきい値T(m)を超えていない場合には、情緒障害診断部216は、パーソナリティ障害のタイプmについてユーザiの情緒知能スコア値s(i,m,n)が計算されたか否かを示す計数δ(i,m)を0に設定し(ステップS1026)、処理は、ステップS1022に進む。上記の例では、パーソナリティ障害のタイプmについてのスコアd(i,m)がしきい値T(m)を超えていない場合、パーソナリティ障害のタイプmについてユーザiの情緒知能スコア値s(i,m,n)は計算されない。
パーソナリティ障害のタイプmについてユーザiの情緒知能スコア値s(i,m,n)を、スコアd(i,m)がしきい値T(m)を超えているパーソナリティ障害のタイプmのすべてについて算出すると、情緒障害診断部216は、ユーザiの情緒知能スコア値パターン
を算出する。情緒障害診断部216は、ユーザiの情緒知能スコア値s(i,n)(n=1,…,N)を、スコアd(i,m)がしきい値T(m)を超えているパーソナリティ障害のタイプmについての平均として、式
に従って算出しても良い。代替的に、情緒障害診断部216は、パーソナリティ障害のタイプmについての重み係数をw(m)とすると、
に従って、ユーザiの情緒知能スコア値s(i,n)を加重平均値として求めても良い。この場合には、
を満たす必要がある。
ここで、ユーザiの情緒知能スコア値パターンS(i)の各成分s(i,n)(n=1,…,N)は、人間関係スコア値(n=1)、達成欲求スコア値(n=2)、自己認識スコア値(n=3)、感受性スコア値(n=4)、受容性スコア値(n=5)からなる。人間関係スコア値は、人間関係を処理する能力を表し、達成欲求スコア値は、自分を動機付ける能力を表し、自己認識スコア値は、自分自身の情緒及び感情を認識する能力を示し、感受性スコア値は、他人の感情を認識する能力を示し、受容性スコア値は、自分自身の感情を制御する能力を示している。
情緒障害診断部216は、算出したユーザiの情緒知能スコア値パターンS(i)に基づいて、ユーザiの情緒障害の傾向及び程度DEtend(i)を判定する(ステップS1028)。情緒障害診断部216は、算出したユーザiの情緒知能スコア値パターンS(i)及び判定したユーザiの情緒障害の傾向及び程度DEtend(i)を含むユーザiの情緒障害診断結果を、データベースサーバ114のユーザ診断結果データベース308に格納する。情緒障害診断部216は、ユーザiの情緒知能スコア値パターンS(i)、ユーザiの情緒障害の傾向及び程度DEtend(i)、及び“ユーザid”iを、問題行動予測部220、コメント生成部222、及び出力部212に送る。
問題行動予測部220は、情緒障害診断部216から受信した情緒知能スコア値パターンS(i)に基づいて、データベースサーバ114の問題行動及びコメントデータベース312を検索し、情緒知能スコア値パターンS(i)に対応する1つ又は複数の問題行動を取得する。問題行動及びコメントデータベース312は、例えば、図9に示されるような態様の問題行動を、情緒知能スコア値パターンS(i)と関連させて格納している。取得した問題行動は、ユーザiがとる可能性が高い、特に自殺願望、反社会性、他傷、暴力等の問題行動である。問題行動予測部220は、取得した1つ又は複数の問題行動を“ユーザid”iと共に出力部212に送る。コメント生成部222は、情緒障害診断部216から受信した情緒知能スコア値パターンS(i)に基づいて、問題行動及びコメントデータベース312を検索し、情緒知能スコア値パターンS(i)に対応する1つ又は複数のコメントを取得する。取得したコメントは、情緒知能スコア値パターンS(i)の各成分s(i,n)に付記するコメントであっても良い。コメント生成部222は、取得した1つ又は複数のコメントを“ユーザid”iと共に出力部212に送る。
出力部212は、情緒障害診断部216から受信した情緒知能スコア値パターンS(i)、問題行動予測部220が生成した予測される問題行動、及びコメント生成部222が生成したコメントをディスプレイ等に表示する。
再び、図8に戻ると、分析サーバ112は、パーソナリティ障害のタイプDPtype(i)を含むパーソナリティ障害診断結果と、情緒障害診断部216から受信した情緒知能スコア値パターンS(i)と問題行動予測部220が生成した予測される問題行動とコメント生成部222が生成したコメントとを含む情緒障害診断結果とを企業106−jに送信する(ステップS814)。
企業106−jは、分析サーバ112から受信したユーザiのパーソナリティ障害診断結果と情緒障害診断結果とをアプリケーションサーバ116の採用可否判定部414に送る。企業106−jは、受信したユーザiのパーソナリティ障害診断結果と情緒障害診断結果とに基づいてスクリーニングを行う。企業106−jは、ユーザiがスクリーニングを通過したか否かを判定する。企業106−jの採用可否判定部414は、データベースサーバ118の閾値データベース508を検索して、企業106−jが応募者採用支援センタ102から受信したユーザiの情緒知能スコア値パターンS(i)の各成分s(i,n)の値に対応する閾値Trec(n)(n=1,…,N)を取得する。閾値Trec(n)は、企業106−jが応募者であるユーザiに対して要求する情緒知能スコア値パターンS(i)の値であり、例えば、企業106−jの採用担当者によって決定されても良い。採用可否判定部414は、例えば、各nについてs(i,n)≧Trec(n)が成り立つ場合に、ユーザiがスクリーニングを通過したと判定しても良い。
企業106−jは、ユーザiがスクリーニングを通過したか否かに関する採用可否判定部414による判定の結果を応募者採用支援センタ102に送信する(ステップS816)。応募者採用支援センタ102は、応募者採用支援センタ102の職員である精神障害に熟知した者を担当者として、スクリーニングを通過したユーザiに対して、Skype等のSNSを使用して1次面接を実施する(ステップS818)。応募者採用支援センタ102は、1次面接の結果を企業106−jに通知する(ステップS820)。企業106−jの採用可否判定部414は、応募者採用支援センタ102から受信した1次面接の結果に基づいて、ユーザiが1次面接を通過したか否かを判定する。採用可否判定部414は、ユーザiが1次面接を通過したと判定すると、企業106−jは、Skype等のSNSを使用して、精神障害を熟知した者を担当者として、そのユーザiの最終面接を行う(ステップS822)。採用可否判定部414は、最終面接の結果に基づいてユーザiを採用するか否かを判定し、ユーザiを採用する場合には、ユーザ端末104−lに採用通知を送信する(ステップS824)。採用通知は、e−mail等によりユーザ端末104−lに行っても良く、また、ユーザi宛に郵便で書類を郵送しても良い。ユーザiが精神障害者の場合には、採用の後、ユーザiは、企業106−jを在籍出向として、応募者採用支援センタ102に出向勤務する。なお、出向勤務の期間は限定するが、期間延長もある。ユーザiが精神障害を持たない中途採用に対する応募者である場合には、ユーザiは、正社員、契約社員、又は派遣社員として直接、企業106−jに勤務する。
本実施形態に従った応募者採用支援システムによれば、精神障害者及び精神障害を持たない中途採用に対する応募者であるユーザiの就労に対する対応負担及び経費負担を軽減することができる。さらに、本実施形態に従った応募者採用支援システムによれば、採用過程において、精神障害者及び精神障害を持たない中途採用に対する応募者であるユーザiの支援体制を作る必要がない。また、本実施形態に従った応募者採用支援システムを用いることで、特に、精神障害者雇用の人員計画を立てることが容易になる。さらに、また、本実施形態に従った応募者採用支援システムによれば、精神障害者及び精神障害を持たない中途採用に対する応募者採用の過程で、特定子会社を作る必要がない。また、本実施形態に従った応募者採用支援システムについて認可を得ておけば、個々の採用過程において外部からの指導及び監査を受けずに済む。
一方、就労者であるユーザi側のメリットとしては、精神障害に関する専門知識を持つ職員が常駐し、安心して就労でき、採用面接が過度の緊張を強いることのない面接となっているので、特に、精神障害者であるユーザiの精神的負担を軽減することができ、精神障害者であるユーザiの能力に見合った作業(企業106−jの仕事等)に従事することができ、同等の状況の精神障害者が存在するため、ストレスが少なく穏やかに就労することができる等の点があげられる。
上記のように、本実施形態に従った応募者採用支援システムは、性格テストやストレス耐性の有無等の通常の採用時適性検査とは異なり、人間の行動パターンが情緒及び感情からなる情動と高い相関性と妥当性があるいう理由により、精神的に健康な者と精神障害者との相関関係及びカイ二乗検定(一部)に基づく臨床心理データを使用した情緒適性検査をベースにしている。従って、従来から行われている性格テストやストレス耐性の有無等の通常の採用時適性検査のみでは、職場内で行われる可能性がある問題行動を正確に予測することは不可能であるのに対して、人間の行動パターンは情緒及び感情からなる情動と高い相関性と妥当性があるという事実に基づき、情緒障害の傾向及び程度を診断することで、特定の問題行動の傾向を精度高く予測することが可能である。
(7) 表示例
図14及び15は、分析サーバ112又は人事採用担当端末120でのユーザiの診断結果の表示例を示す図である。
図14において、被験者の“ユーザid”は、i=○○○であり、ユーザiの情緒知能スコア値パターンS(i)の各成分s(i,n)(例えば、人間関係スコア値(n=1)、達成欲求スコア値(n=2)、自己認識スコア値(n=3)、感受性スコア値(n=4)、受容性スコア値(n=5))の合計値は、137.22であり、情緒レベルは、普通であるとの判定である。ユーザiの情緒知能スコア値パターンS(i)は、図14に示されているようなレーダーチャートで表される。問題行動の傾向Btend(i)は、Mo傾向が、「なし」であり、An傾向が、「ややあり」であり、So傾向が、「なし」であり、Be傾向が、「なし」であり、Di傾向が、「なし」であり、Em傾向が、「ややあり」である。問題行動の傾向Btend(i)の2つの成分が「ややあり」と判定されていることから、このユーザは、行動傾向にやや問題があると判定されている。
図15において、被験者の“ユーザid”は、i=×××であり、ユーザiの情緒知能スコア値パターンS(i)の各成分s(i,n)の合計値は、47.5で、情緒レベルは、低いと判定されている。ユーザiの情緒知能スコア値パターンS(i)は、図15に示されているようなレーダーチャートで表され、各成分s(i,n)(n=1,…,5)が全体として低いのがわかる。情緒知能スコア値パターンS(i)の各成分s(i,n)についてのコメントは、それぞれ、「協調性がなく、グループワーク等の仕事に向かない。」、「目標に向かう力が弱く、想像力に欠ける。」、「自己中心的かつ利己的で、感情抑制が効かず、自己をコントロールできない。」、「劣等感が強く、追求等に弱い。いつまでも悩む。」、「他人の欲求を理解できず、思いやりがなく、信頼関係を築けない。」となっている。問題行動の傾向Btend(i)は、Mo傾向が、「ややあり」であり、An傾向が、「あり」であり、So傾向が、「なし」であり、Be傾向が、「なし」であり、Di傾向が、「なし」であり、Em傾向が、「ややあり」である。問題行動の傾向Btend(i)の1つの成分が「あり」と判定され、2つの成分が「ややあり」と判定されていることから、このユーザは、現在、人間関係等の問題をすでに起こしているか、又は将来的に起こす可能性が極めて高いと判定されている。また、「あり」と判定されたAn傾向について、「執着心が強く、自己中心的になりやすい。物事に敏感で、心配性の傾向がある。」というコメントが付されている。
上記のような診断結果を受信した企業106−jは、例えば、“ユーザid”i=○○○のユーザのみスクリーニングを通過させ、“ユーザid”i=×××のユーザはスクリーニングを通過させないようにすることができる。情緒知能スコア値は、自分自身や他者の感情を理解及び表現したり、自分の感情をコントロールしたりする能力を示す値であり、主として、対人コミュニケーションの場面や社会生活において活かされる。人間は、集団と呼ばれる組織の中で他者と交わりながら生きており、その集団の中で円滑にコミュニケーションを行い、他者とうまく共存していくことは、人間としてより良く生きるために重要である。情緒知能スコア値は、このための能力を数値として表したものである。現状の先行技術には、情緒知能スコア値パターンS(i)と関連する情緒障害の傾向及び程度DEtend(i)に基づいて、問題行動の傾向Btend(i)を予測するシステム及び方法は存在しない。
本発明に従った上記の方法の各ステップは、CPUとメモリとを備えた、図示しないオペレータの端末等によって行われてもよい。本発明の実施形態においては、上記の方法を実行するのに用いられるソフトウェアプログラムが、デジタル・データ・ストレージ媒体等のプログラム・ストレージ・デバイスに格納されていてもよく、これらのプログラム・ストレージ・デバイスは、機械読取り可能、又はコンピュータ読取り可能であり、また、これらのコンピュータ又は機械は、プログラム命令を機械実行可能プログラム、又はコンピュータ実行可能プログラムとしてエンコードし、エンコードされたプログラム命令は、本発明の方法のステップのうちの一部又は全部を実行する。プログラム・ストレージ・デバイスは、例えば、デジタル・メモリ、磁気ディスク及び磁気テープ等の磁気ストレージ媒体、ハード・ドライブ、又は光学的読取り可能デジタル・データ・ストレージ媒体とすることができる。
本発明は、ソフトウェア、及び/又はソフトウェアとハードウェアの組合せで、例えば、特定用途向け集積回路(ASIC:application specific integrated circuit)、フィールド・プログラマブル・ゲート・アレイ(FPGA:field programmable gate array)と、汎用コンピュータ、又は他の任意のハードウェア等価物を使用して実装されてもよい。
上記の説明は、単に、本発明の特定の実施形態の開示を提供しているにすぎず、本発明を上記の実施形態のみに限定するように意図されてはいない。従って、本発明は、上記で説明された実施形態だけに限定されるものではなく、むしろ、当業者が本発明の範囲内に含まれる代替の実施形態を考案し得ることが認識される。
100: 応募者採用支援システム
102: 応募者採用支援センタ
104: ユーザ端末
106: 企業
108: 通信ネットワーク
110: Webサーバ
112: 分析サーバ
114: データベースサーバ

Claims (9)

  1. 通信ネットワークを介して少なくとも1つのユーザ端末に接続された分析サーバを含む応募者採用支援システムであって、
    前記分析サーバは、該少なくとも1つのユーザ端末から、当該ユーザ端末のユーザが少なくとも1つの企業から取得した、該分析サーバにアクセスするための該ユーザに固有の識別子を受信するユーザ識別子受信部と、
    該ユーザに固有の識別子の受信に応答して、該少なくとも1つのユーザ端末との間で1回又は複数回の通信を行って、該少なくとも1つのユーザ端末との間でユーザの情緒を表すデータを交換し、該ユーザの情緒を表すデータから該ユーザの情緒知能スコア値パターンを算出すると共に、該情緒知能スコア値パターンと関連する該ユーザの情緒障害の傾向及び程度に基づいて、該ユーザの問題行動の傾向を予測する問題行動傾向予測部と、を備え
    該問題行動傾向予測部は、パーソナリティ障害診断部と情緒障害診断部と問題行動予測部とを含み、
    該ユーザの情緒を表すデータは、該ユーザのパーソナリティ障害診断用の第1の質問群と該第1の質問群に対する該ユーザの回答と該ユーザの情緒障害診断用の1つ又は複数の第2の質問群と該1つ又は複数の第2の質問群に対する該ユーザの回答とを含み、
    該分析サーバでの該ユーザに固有の識別子の受信に応答して、該パーソナリティ障害診断部は、該ユーザのパーソナリティ障害診断用の該第1の質問群を該少なくとも1つのユーザ端末に送信し、該第1の質問群に対する該ユーザの回答を該少なくとも1つのユーザ端末から受信し、該第1の質問群に対するユーザの回答に基づいて、少なくとも1つのパーソナリティ障害のタイプの各々について第1のスコア値を計算し、計算した該第1のスコア値から該ユーザが該当する1つ又は複数のパーソナリティ障害のタイプを特定し、
    該情緒障害診断部は、該パーソナリティ障害診断部によって特定された該ユーザが該当する該1つ又は複数のパーソナリティ障害のタイプに応じて決定され、該ユーザの情緒障害の診断に使用される該1つ又は複数の第2の質問群を該少なくとも1つのユーザ端末に送信し、該1つ又は複数の第2の質問群に対する該ユーザの回答を該少なくとも1つのユーザ端末から受信し、該1つ又は複数の第2の質問群に対する該ユーザの回答から、該ユーザの1つ又は複数の情緒知能スコア値からなる情緒知能スコア値パターンを算出し、算出した該情緒知能スコア値パターンに基づいて該ユーザの情緒障害の傾向及び程度を特定し、
    該問題行動予測部は、該情緒障害診断部が特定した該ユーザの情緒障害の傾向及び程度に基づいて、該ユーザの問題行動の傾向を予測する、応募者採用支援システム。
  2. 請求項1に記載の応募者採用支援システムにおいて、
    前記分析サーバは、該ユーザの情緒知能スコア値パターンと該情緒障害の傾向及び程度と該ユーザの問題行動の傾向とを該少なくとも1つの企業に送信する分析結果送信部をさらに備える、応募者採用支援システム。
  3. 請求項1に記載の応募者採用支援システムにおいて、
    該少なくとも1つの企業が有するサーバは、採用可否判定部を含み、
    該採用可否判定部は、受信した該ユーザの該情緒知能スコア値パターンと該情緒障害の傾向と該問題行動の傾向とに基づいて、該ユーザがスクリーニングを通過するか否かを判定する、応募者採用支援システム。
  4. 請求項1に記載の応募者採用支援システムにおいて、
    該情緒知能スコア値パターンは、人間関係スコア値と達成欲求スコア値と自己認識スコア値と感受性スコア値と受容性スコア値とからなる、応募者採用支援システム。
  5. 請求項に記載の応募者採用支援システムにおいて、
    該少なくとも1つのパーソナリティ障害のタイプは、回避性パーソナリティ障害、強迫性パーソナリティ障害、ジソイドパーソナリティ障害、境界性パーソナリティ障害、自己愛性パーソナリティ障害、反社会性パーソナリティ障害、妄想性パーソナリティ障害、失調型パーソナリティ障害、及び演技性パーソナリティ障害の少なくともいずれかを含む、応募者採用支援システム。
  6. 請求項に記載の応募者採用支援システムにおいて、
    該1つ又は複数の第2の質問群の内容は、該少なくとも1つのパーソナリティ障害のタイプの各々について異なる内容になっている、応募者採用支援システム。
  7. 請求項に記載の応募者採用支援システムにおいて、
    該1つ又は複数の第2の質問の内容は、ある特定のパーソナリティ障害のタイプの複数の異なる第1のスコア値に応じて異なる内容になっている、応募者採用支援システム。
  8. 通信ネットワークを介して少なくとも1つのユーザ端末に接続され、ユーザ識別子受信部と問題行動傾向予測部とを備える分析サーバを含む応募者採用支援システムにおいて実行される応募者採用支援方法であって、
    該ユーザ識別子受信部が、当該ユーザ端末のユーザが少なくとも1つの企業から取得した、該分析サーバにアクセスするための該ユーザに固有の識別子を、該少なくとも1つのユーザ端末から受信するステップと、
    該問題行動傾向予測部が、該ユーザに固有の識別子の受信に応答して、該少なくとも1つのユーザ端末との間で1回又は複数回の通信を行って、該少なくとも1つのユーザ端末との間でユーザの情緒を表すデータを交換し、該ユーザの情緒を表すデータから該ユーザの情緒知能スコア値パターンを算出すると共に、該情緒知能スコア値パターンと関連する該ユーザの情緒障害の傾向及び程度に基づいて、該ユーザの問題行動の傾向を予測するステップとを含み、
    該問題行動傾向予測部は、パーソナリティ障害診断部と情緒障害診断部と問題行動予測部とを含み、
    該ユーザの情緒を表すデータは、該ユーザのパーソナリティ障害診断用の第1の質問群と該第1の質問群に対する該ユーザの回答と該ユーザの情緒障害診断用の1つ又は複数の第2の質問群と該1つ又は複数の第2の質問群に対する該ユーザの回答とを含み、
    該分析サーバでの該ユーザに固有の識別子の受信に応答して、該パーソナリティ障害診断部は、該ユーザのパーソナリティ障害診断用の該第1の質問群を該少なくとも1つのユーザ端末に送信し、該第1の質問群に対する該ユーザの回答を該少なくとも1つのユーザ端末から受信し、該第1の質問群に対するユーザの回答に基づいて、少なくとも1つのパーソナリティ障害のタイプの各々について第1のスコア値を計算し、計算した該第1のスコア値から該ユーザが該当する1つ又は複数のパーソナリティ障害のタイプを特定し、
    該情緒障害診断部は、該パーソナリティ障害診断部によって特定された該ユーザが該当する該1つ又は複数のパーソナリティ障害のタイプに応じて決定され、該ユーザの情緒障害の診断に使用される該1つ又は複数の第2の質問群を該少なくとも1つのユーザ端末に送信し、該1つ又は複数の第2の質問群に対する該ユーザの回答を該少なくとも1つのユーザ端末から受信し、該1つ又は複数の第2の質問群に対する該ユーザの回答から、該ユーザの1つ又は複数の情緒知能スコア値からなる情緒知能スコア値パターンを算出し、算出した該情緒知能スコア値パターンに基づいて該ユーザの情緒障害の傾向及び程度を特定し、
    該問題行動予測部は、該情緒障害診断部が特定した該ユーザの情緒障害の傾向及び程度に基づいて、該ユーザの問題行動の傾向を予測する、
    ことを特徴とする応募者採用支援方法。
  9. 通信ネットワークを介して少なくとも1つのユーザ端末に接続され、ユーザ識別子受信部と問題行動傾向予測部とを備える分析サーバを含む応募者採用支援システムに応募者採用支援方法を実行させる応募者採用支援プログラムであって、該応募者採用支援方法は、
    該ユーザ識別子受信部が、当該ユーザ端末のユーザが少なくとも1つの企業から取得した、該分析サーバにアクセスするための該ユーザに固有の識別子を、該少なくとも1つのユーザ端末から受信するステップと、
    該問題行動傾向予測部が、該ユーザに固有の識別子の受信に応答して、該少なくとも1つのユーザ端末との間で1回又は複数回の通信を行って、該少なくとも1つのユーザ端末との間でユーザの情緒を表すデータを交換し、該ユーザの情緒を表すデータから該ユーザの情緒知能スコア値パターンを算出すると共に、該情緒知能スコア値パターンと関連する該ユーザの情緒障害の傾向及び程度に基づいて、該ユーザの問題行動の傾向を予測するステップとを含み、
    該問題行動傾向予測部は、パーソナリティ障害診断部と情緒障害診断部と問題行動予測部とを含み、
    該ユーザの情緒を表すデータは、該ユーザのパーソナリティ障害診断用の第1の質問群と該第1の質問群に対する該ユーザの回答と該ユーザの情緒障害診断用の1つ又は複数の第2の質問群と該1つ又は複数の第2の質問群に対する該ユーザの回答とを含み、
    該分析サーバでの該ユーザに固有の識別子の受信に応答して、該パーソナリティ障害診断部は、該ユーザのパーソナリティ障害診断用の該第1の質問群を該少なくとも1つのユーザ端末に送信し、該第1の質問群に対する該ユーザの回答を該少なくとも1つのユーザ端末から受信し、該第1の質問群に対するユーザの回答に基づいて、少なくとも1つのパーソナリティ障害のタイプの各々について第1のスコア値を計算し、計算した該第1のスコア値から該ユーザが該当する1つ又は複数のパーソナリティ障害のタイプを特定し、
    該情緒障害診断部は、該パーソナリティ障害診断部によって特定された該ユーザが該当する該1つ又は複数のパーソナリティ障害のタイプに応じて決定され、該ユーザの情緒障害の診断に使用される該1つ又は複数の第2の質問群を該少なくとも1つのユーザ端末に送信し、該1つ又は複数の第2の質問群に対する該ユーザの回答を該少なくとも1つのユーザ端末から受信し、該1つ又は複数の第2の質問群に対する該ユーザの回答から、該ユーザの1つ又は複数の情緒知能スコア値からなる情緒知能スコア値パターンを算出し、算出した該情緒知能スコア値パターンに基づいて該ユーザの情緒障害の傾向及び程度を特定し、
    該問題行動予測部は、該情緒障害診断部が特定した該ユーザの情緒障害の傾向及び程度に基づいて、該ユーザの問題行動の傾向を予測する、
    ことを特徴とする応募者採用支援プログラム。
JP2016124469A 2016-05-30 2016-06-23 応募者採用支援システム、応募者採用支援方法、及びプログラム Active JP6373306B2 (ja)

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016107510 2016-05-30
JP2016107510 2016-05-30

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2017215921A JP2017215921A (ja) 2017-12-07
JP6373306B2 true JP6373306B2 (ja) 2018-08-15

Family

ID=60575759

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2016124469A Active JP6373306B2 (ja) 2016-05-30 2016-06-23 応募者採用支援システム、応募者採用支援方法、及びプログラム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6373306B2 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2020149196A (ja) * 2019-03-12 2020-09-17 国立研究開発法人情報通信研究機構 パーソナリティ予測装置、および学習データ収集装置
KR102263082B1 (ko) * 2019-12-24 2021-06-10 주식회사 브이드림 재택근무 장애인의 채용 및 근무관리 지원을 위한 시스템 및 방법
JP6959622B2 (ja) * 2020-04-28 2021-11-02 株式会社スタートライン 特定人材定着率向上システム

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2002003276A1 (fr) * 2000-06-30 2002-01-10 Promotion Co., Ltd. Procede d'evaluation de personnes talentueuses et systeme d'evaluation de personnes talentueuses
JP2002288325A (ja) * 2001-03-26 2002-10-04 Csi Kk 人材情報管理方法、人材情報管理方法をコンピュータに実行させるためのプログラム、人材情報管理システム、および、人材情報処理装置
US20050084832A1 (en) * 2001-12-21 2005-04-21 Janssen Paul A.J. Stereotypy test apparatus and methods
JP5172305B2 (ja) * 2007-12-07 2013-03-27 財団法人 新医療財団 人格検査装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2017215921A (ja) 2017-12-07

Similar Documents

Publication Publication Date Title
Petrik et al. Barriers and facilitators of suicide risk assessment in emergency departments: a qualitative study of provider perspectives
Pahwa et al. Mental illness disclosure decision making.
Fields et al. HIV risk and perceptions of masculinity among young black men who have sex with men
Benoit et al. Disability stigmatization as a barrier to employment equity for legally-blind Canadians
Frye et al. Preferences for HIV test characteristics among young, Black Men Who Have Sex With Men (MSM) and transgender women: Implications for consistent HIV testing
Adam et al. Promoting regular testing: an examination of HIV and STI testing routines and associated socio-demographic, behavioral and social-cognitive factors among men who have sex with men in New South Wales, Australia
Brassel et al. Lay (mis) perceptions of sexual harassment toward transgender, lesbian, and gay employees
King et al. Midlife and older gay men living with HIV/AIDS: The influence of resiliency and psychosocial stress factors on health needs
Evangelista et al. Multidisciplinary team of intensive therapy: humanization and fragmentation of the work process
JP6373306B2 (ja) 応募者採用支援システム、応募者採用支援方法、及びプログラム
Hammonds A model of privacy control: Examining the criteria that predict emerging adults’ likelihood to reveal private information to their parents
Warrington Partners in care? Sexually exploited young people’s inclusion and exclusion from decision making about safeguarding
Bennett et al. Exploratory investigation of communication management in residential‐aged care: a comparison of staff knowledge, documentation and observed resident–staff communication
Siconolfi et al. Homo economicus: Young gay and bisexual men and the new public health
Lojewski et al. Employed and expecting in Germany: A qualitative investigation into pregnancy-related occupational stress and coping behavior
Claudio et al. A framework to assess alarm fatigue indicators in critical care staff
Holley et al. Heterosexism, racism, and mental illness discrimination: Experiences of people with mental health conditions and their families
Abrams et al. Speaking up during the COVID‐19 pandemic: Nurses' experiences of organizational disregard and silence
Xia et al. How workplace incivility leads to work alienation: A moderated mediation model
Vosvick et al. Correlates and racial/ethnic differences in bareback sex among men who have sex with men with unknown or negative HIV serostatus
van den Akker et al. Catch 22? Disclosing assisted conception treatment at work
Longmore et al. HIV testing among heterosexual young adults: The influence of partners' risk behaviors and relationship dynamics
Asghari et al. Priority setting of ventilators in the COVID-19 pandemic from the public’s perspective
Coleman Qualitative perspectives about living with HIV from seropositive African American MSM aged 50 years and older
Fraser-Barbour On the ground insights from disability professionals supporting people with intellectual disability who have experienced sexual violence

Legal Events

Date Code Title Description
A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20180220

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20180419

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20180608

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20180619

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20180717

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6373306

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250