JP2022100220A - 線材巻取り用ボビンおよび巻取装置 - Google Patents

線材巻取り用ボビンおよび巻取装置 Download PDF

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Masao Yoshida
宏司 寺本
Koji Teramoto
弘輝 磯山
Koki Isoyama
一樹 小林
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Abstract

【課題】線材を効率よく繰り出すことが可能な線材巻取り用ボビンおよび巻取装置を提供する。【解決手段】本開示に係る線材巻取り用ボビンは、軸方向に沿って貫通する軸孔を形成する内周壁および内周壁を囲繞する円筒状の内部空間を挟んで位置する外周壁を有する直胴部と、直胴部の両端に位置する鍔部と、鍔部の少なくともいずれか一方に装着された蓋部と、を備えてなる。少なくとも直胴部および鍔部はセラミックスからなる。本開示に係る巻取装置は、上記の線材巻取り用ボビンを用いてなる。【選択図】図2

Description

本開示は、線材巻取り用ボビンおよび巻取装置に関する。
従来、運送コストを削減するため、金属製の線材は、重量が比較的軽い樹脂製のボビンに巻き付けられた状態で運送されている。このようなボビンに線材を巻き付ける場合、線材の張力によって、ボビン本体(胴部)が変形する応力が生じる。この応力によって、フランジ部には、フランジ部を外側に曲げ倒す方向に曲げモーメントが作用する。
しかしながら、フランジ部の剛性が低いことから、フランジ部が変形して外倒れを起こしやすく、ボビン本体(胴部)に巻いていた線材が崩れ、線材を効率よく繰り出すことができなくなるという問題があった。
このような問題を解消するために、特許文献1では、フランジ部のリブを高くしたり、胴部やブランジ部の厚さを厚くしたりした樹脂製の巻取り用ボビンが提案されている。
実用新案登録第3065847号公報
しかしながら、樹脂は、ヒケ(ヒケとは、樹脂が固化に伴って体積が縮小し、へこみなどの不具合が表面に発生する現象をいう。)が発生しやすく、樹脂からなるボビンは、このヒケの発生により、胴部やフランジ部の真円性や平滑性が損なわれ、断線の要因となるという問題があった。
本開示の課題は、線材を効率よく繰り出すことが可能な線材巻取り用ボビンおよび巻取装置を提供することである。
本開示に係る線材巻取り用ボビンは、軸方向に沿って貫通する軸孔を形成する内周壁および内周壁を囲繞する円筒状の内部空間を挟んで位置する外周壁を有する直胴部と、直胴部の両端に位置する鍔部と、鍔部の少なくともいずれか一方に装着された蓋部と、を備えてなる。少なくとも直胴部および鍔部はセラミックスからなる。
本開示に係る線材巻取り用ボビンは、軸方向に沿って貫通する軸孔を形成する内周壁および内周壁を囲繞する円筒状の内部空間を挟んで位置する外周壁を有する直胴部と、直胴部の両端に位置し、軸方向に沿って内部空間に接続する貫通孔を備えてなる鍔部と、を備えてなる。直胴部および鍔部はセラミックスからなる。
本開示に係る巻取装置は、上記の線材巻取り用ボビンを用いてなる。
本開示に係る線材巻取り用ボビンおよび巻取装置は、線材を効率よく繰り出すことが可能である。
本開示の限定されない実施形態の線材巻取り用ボビンを示す平面図である。 図1に示す線材巻取り用ボビンにおけるII-II断面の断面図である。 図2に示す線材巻取り用ボビンにおける第1接合層および第2接合層の周辺の拡大図である。 本開示の限定されない実施形態の線材巻取り用ボビンを示す平面図である。 図4に示す線材巻取り用ボビンにおけるV-V断面の断面図である。 図5に示す線材巻取り用ボビンにおける第1接合層および第2接合層の周辺の拡大図である。
<線材巻取り用ボビン>
以下、本開示の限定されない実施形態の線材巻取り用ボビンについて、図面を用いて詳細に説明する。但し、以下で参照する各図では、説明の便宜上、実施形態を説明する上で必要な主要部材のみが簡略化して示される。したがって、線材巻取り用ボビンは、参照する各図に示されない任意の構成部材を備え得る。また、各図中の部材の寸法は、実際の構成部材の寸法および各部材の寸法比率などを忠実に表したものではない。
線材巻取り用ボビン1(以下、「ボビン1」ということがある。)は、図1~図3に示す一例のように、直胴部2、鍔部3および蓋部4を備えてなる。
直胴部2は、軸S方向に沿って貫通する軸孔21を形成する内周壁22および内周壁22を囲繞する円筒状の内部空間23を挟んで位置する外周壁24を有する。直胴部2が内部空間23を有するため、ボビン1を軽量化でき、輸送費などを削減することができる。
なお、内周壁22および外周壁24は、円筒状であってもよい。外周壁24の外周面241には、線材を巻き付けることが可能である。軸孔21は、巻取装置からの回転を伝達するための部位として機能し得る。例えば、巻取装置における回転軸を軸孔21に挿入してボビン1を回転させると、外周壁24の外周面241に線材を巻き付けることができる。線材としては、例えば、ファイバー、ワイヤーなどが挙げられ得る。
鍔部3は、直胴部2の両端に取り付けられる。そのため、鍔部3の数は、2つである。2つの鍔部3の構成は、同じであってもよく、また、異なってもよい。2つの鍔部3を便宜的に第1鍔部31および第2鍔部32としてもよい。なお、鍔部3は、その外径が直胴部2の外径よりも大きくてもよい。鍔部3は、外周縁が円形状であってもよい。
蓋部4は、鍔部3の少なくともいずれか一方に装着される。例えば、図2に示す一例のように、蓋部4が第1鍔部31に装着されてもよい。蓋部4を鍔部3に装着することで、装着前に内周壁22および外周壁24を様々な形状にすることができるので、設計の自由度が高くなる。なお、蓋部4は、鍔部3から露出する内部空間23を塞ぐように鍔部3に装着されてもよい。
ここで、少なくとも直胴部2および鍔部3は、セラミックスからなる。これにより、樹脂で形成した場合よりも、剛性が高くなるため、真円性や平滑性が損われにくい。そのため、線材を効率よく繰り出すことが可能となる。
なお、蓋部4も、セラミックスからなってもよい。セラミックスは、酸化アルミニウムを主成分としてもよい。主成分とは、セラミックスを構成する全成分の合計100質量%のうち、最も多い成分のことを意味してもよく、主成分は、例えば、80質量%以上99.8質量%以下である。セラミックスの主成分が酸化アルミニウムである場合、珪素、マグネシウムおよびカルシウムの少なくともいずれかを酸化物として含んでいてもよい。
セラミックスに含まれる各成分は、CuKα線を用いたX線回折装置で同定し、各成分の含有量は、例えばICP(Inductively Coupled Plasma)発光分光分析装置または蛍光X線分析装置により求められる。
直胴部2および鍔部3は、一体形成品であってもよい。この場合には、直胴部2と鍔部3とを接合するためだけの熱処理をなくすことができるので、ボビン1を安価に得ることができる。なお、一体形成品とは、部品毎に加工した後に接合して一体化されたのではなく、接合することなく同一材料から一体的に作製されたことを意味してもよい。例えば、冷間静水圧プレス(CIP:Cold Isostatic Pressing)成形などで円柱状の成形体を作製し、この成形体に直胴部2および鍔部3を切削加工などで形成してもよい。
鍔部3は、平板状であってもよいが、例えば、図2に示す一例のように、凹部33を有してもよい。すなわち、鍔部3の少なくともいずれか一方は、軸S方向に開口する凹部33を有してもよい。蓋部4は、平板状であってもよく、また、凹部33の底面に装着されていてもよい。ボビン1は、図3に示す一例のように、蓋部4の直胴部2の側の主面41と、凹部33の外周壁24側の第1底面331との間に第1接合層5を有してもよい。これらの場合には、直胴部2が軸S方向から封止された状態になるので、ファイバーやワイヤーを繰り返し巻き付けても、直胴部2の外周壁24の円筒度が損なわれにくくなる。
第1接合層5は、直胴部2および鍔部3を構成するセラミックスと同じ主成分のセラミックスからなってもよい。この場合には、鍔部3に対して蓋部4を強固に固定し得る。なお、第1接合層5の材質は、蓋部4の主面41と凹部33の第1底面331とを接合可能な限り、例示した材質に限定されない。また、第1接合層5の厚みは、例えば、40μm以上60μm以下程度に設定されてもよい。
第1接合層5は、第1接合層5に繋がる第1凸部51を有してもよい。第1凸部51は、外周壁24の外周面241および内周面242の少なくともいずれか、ならびに、蓋部4の主面41に接していてもよい。例えば、図3に示す一例のように、第1凸部51が、外周壁24の内周面242と、蓋部4の主面41に接していてもよい。第1凸部51が、外周壁24の外周面241および内周面242の少なくともいずれか、ならびに、蓋部4の主面41に接している場合には、腐食性の高い雰囲気で用いられても、第1接合層5は浸食されにくいので、長期間に亘ってボビン1を用いることができる。なお、第1凸部51の主成分は、第1接合層5の主成分と同じであってもよい。
直胴部2および鍔部3を構成するセラミックスの相対密度は、例えば、95%以上である。相対密度が上記範囲であれば、開気孔が少なくなるため、線材が外周壁24の外周面241あるいは鍔部3が外周壁24を両側から挟む内向対向面に接触しても、接触した面上にある開気孔の周囲から脱粒が生じにくくなる。
上記セラミックスは、閉気孔を複数有し、閉気孔の重心間距離の平均値から閉気孔の平均径を差し引いた値が4μm以上20μm以下であるとよい。
閉気孔の重心間距離の平均値から閉気孔の平均径を差し引いた値が4μm以上であると、閉気孔が比較的分散された状態で存在するため、セラミックスの機械的強度や剛性が高くなる。閉気孔の重心間距離の平均値から閉気孔の円相当径の平均値を差し引いた値が20μm以下であると、昇温および降温に繰り返し晒されるような環境に設置され、閉気孔の輪郭を起点とするマイクロクラックが発生したとしても、周囲の閉気孔により、その伸展が遮られる確率が高くなる。
蓋部4がセラミックスからなる場合、その相対密度は95%以上であるとよい。
相対密度は、セラミックスの同定された成分の比から算出された理論密度に対するセラミックスの見掛密度の百分率(割合)として表される。セラミックスの見掛密度は、JIS R 1634-1998に準拠して求めればよい。
蓋部4がセラミックスからなる場合も、このセラミックスは閉気孔を複数有し、閉気孔の重心間距離の平均値から閉気孔の平均径を差し引いた値が4μm以上20μm以下であるとよい。上述した効果と同じ効果を得ることができる。
セラミックスに含まれる閉気孔の重心間距離を求めるには、まず、セラミックスの一部を切り出し、観察の対象とする面を鏡面になるまでダイヤモンド砥粒を用いて研磨する。光学顕微鏡を用いて観察し、その倍率は、例えば、200倍に設定してもよい。観察の対象とする面の観察範囲は、例えば、横方向の長さを290μm、縦方向の長さを217μmに設定する。この観察範囲を対象とし、画像解析ソフト「A像くん(Ver2.52)」(登録商標、旭化成エンジニアリング(株)製、以下、単に画像解析ソフトと記載する。)の重心間距離法という手法を適用して重心間距離の平均値を求めてもよい。
セラミックスに含まれる閉気孔の平均径を求めるには、上述した観察範囲を対象とし、画像解析ソフトの粒子解析という手法を適用して平均径を求めればよい。
解析に際し、粒子解析および重心間距離法の設定条件である粒子の明度を暗、2値化の方法を手動、しきい値を193、小図形除去面積を0.3μm2および雑音除去フィルタを有とする。
なお、上述の解析に際し、しきい値は193としたが、観察範囲である画像の明るさに応じて、しきい値を調整すればよく、粒子の明度を暗、2値化の方法を手動とし、小図形除去面積を0.3μm2および雑音除去フィルタを有とした上で、画像に現れるマーカーが閉気孔の形状と一致するように、しきい値を調整すればよい。なお、閉気孔の平均径は、円相当径の平均値であってもよい。
第1凸部51および蓋部4は閉気孔を有してもよい。より具体的には、第1凸部51および蓋部4は閉気孔を複数有してもよい。第1凸部51の閉気孔の平均径は、蓋部4の閉気孔の平均径の1.5倍以下であってもよい。この場合には、第1凸部51において破壊源となる閉気孔が小さいので、第1凸部51の閉気孔を起点としたマイクロクラックの発生および直胴部2や蓋部4へのマイクロクラックの進展を抑制することができる。
第1凸部51の閉気孔の平均径は、蓋部4の閉気孔の平均径の0.8倍以上であってもよい。第1凸部51の閉気孔の平均径は、蓋部4の閉気孔の平均径よりも小さくてもよい。なお、閉気孔の平均径は、特定の値に限定されない。例えば、第1凸部51の閉気孔の平均径は、0.7μm以上2μm以下程度に設定されてもよい。また、蓋部4の閉気孔の平均径は、0.8μm以上3μm以下程度に設定されてもよい。
第1凸部51の閉気孔のアスペクト比の平均値が2以下であってもよい。
閉気孔のアスペクト比とは、閉気孔の最小幅に対する閉気孔の最大長を比で示した値であり、この値が1に近いほど、真円に近くなる。
閉気孔を複数有することで、応力が緩和され、閉気孔のアスペクト比の平均値が2以下であると、真球に近い閉気孔が多くなるため、閉気孔の周辺に生じる応力が低減し、この周辺を起点とするクラックが生じにくくなる。
第1凸部51および蓋部4のそれぞれの閉気孔の平均径の測定は、例えば、走査型電子顕微鏡を用いた断面観察で行ってもよい。測定対象とする蓋部4の一部とこの蓋部4に接する第1凸部51とを含む試料を切り出して、ポリエステル系の樹脂に埋め込んで円柱状の試料とする。ここで、試料の断面は、ダイヤモンド砥粒を用いて鏡面加工してもよい。倍率は、例えば、500倍に設定してもよい。試料の断面を観察の対象とする観察範囲は、例えば、横方向の長さを256μm、縦方向の長さを192μmに設定し、蓋部4と第1凸部51とを分割してもよい。この分割された観察範囲をそれぞれ観察の対象とし、画像解析ソフトの粒子解析という手法を適用して閉気孔の平均径を求めてもよい。なお、閉気孔の平均径は、円相当径の平均値であってもよい。
閉気孔のアスペクト比の平均値も上述した方法と同じ方法を用いて測定すればよい。
解析に際し、粒子解析および重心間距離法の設定条件である粒子の明度を暗、2値化の方法を手動、しきい値を70~100、小図形除去面積を0.3μm2および雑音除去フィルタを有とする。
なお、上述の解析に際し、しきい値は70~100としたが、観察範囲である画像の明るさに応じて、しきい値を調整すればよく、粒子の明度を暗、2値化の方法を手動とし、小図形除去面積を0.3μm2および雑音除去フィルタを有とした上で、画像に現れるマーカーが閉気孔の形状と一致するように、しきい値を調整すればよい。
ボビン1は、蓋部4の直胴部2の側の主面41と、凹部33の内周壁22側の第2底面332との間に第2接合層6を有してもよい。この場合には、直胴部2の剛性が第1接合層5のみによる固定の場合よりも高くなるので、ファイバーやワイヤーを繰り返し巻き付けても、直胴部2の外周壁24の円筒度がさらに損なわれにくくなる。
第2接合層6は、直胴部2および鍔部3を構成するセラミックスと同じ主成分のセラミックスからなってもよい。この場合には、鍔部3に対して蓋部4を強固に固定し得る。なお、第2接合層6の材質は、蓋部4の主面41と凹部33の第2底面332とを接合可能な限り、例示した材質に限定されない。また、第2接合層6の厚みは、例えば、40μm以上60μm以下程度に設定されてもよい。
第2接合層6は、第2接合層6に繋がる第2凸部61を有してもよい。第2凸部61は、内周壁22の内周面221および外周面222の少なくともいずれか、ならびに、蓋部4の主面41に接していてもよい。例えば、図3に示す一例のように、第2凸部61が、内周壁22の外周面222と、蓋部4の主面41に接していてもよい。第2凸部61が、内周壁22の内周面221および外周面222の少なくともいずれか、ならびに、蓋部4の主面41に接している場合には、腐食性の高い雰囲気で用いられても、第2接合層6は浸食されにくいので、長期間に亘ってボビン1を用いることができる。なお、第2凸部61の主成分は、第2接合層6の主成分と同じであってもよい。
第2凸部61は閉気孔を有してもよい。より具体的には、第2凸部61は閉気孔を複数有してもよい。第2凸部61の閉気孔の平均径が、蓋部4の閉気孔の平均径の1.5倍以下であってもよい。この場合には、第2凸部61において破壊源となる閉気孔が小さいので、第2凸部61の閉気孔を起点としたマイクロクラックの発生および直胴部2や蓋部4へのマイクロクラックの進展を抑制することができる。
第2凸部61の閉気孔の平均径は、蓋部4の閉気孔の平均径の0.8倍以上であってもよい。第2凸部61の閉気孔の平均径は、蓋部4の閉気孔の平均径よりも小さくてもよい。なお、第2凸部61の閉気孔の平均径は、特定の値に限定されない。例えば、第2凸部61の閉気孔の平均径は、1μm以上2μm以下程度に設定されてもよい。
第2凸部61の閉気孔のアスペクト比の平均値が2以下であってもよい。
閉気孔を複数有することで、応力が緩和され、閉気孔のアスペクト比の平均値が2以下であると、真球に近い閉気孔が多くなるため、閉気孔の周辺に生じる応力が低減し、この周辺を起点とするクラックが生じにくくなる。
第2凸部61および蓋部4のそれぞれの閉気孔の平均径の測定は、第1凸部51および蓋部4のそれぞれの閉気孔の平均径を測定した方法と同じ方法を用いればよい。
凹部33は、第1底面331の外周側に第3底面333を有してもよい。第1底面331は、第3底面333よりも浅い位置にあってもよい。言い換えれば、第3底面333は、第1底面331よりも凹部33の開口から離れた位置にあってもよい。第1底面331が第3底面333よりも浅い位置にあると、直胴部2の外周壁24の外周面241側における第1凸部51の除去を求められる場合、その除去が容易である。
ボビン1は、特許文献1に記載されているような補強リブを備えてもよい。例えば、補強リブは、蓋部4の外側面42と、凹部33を形成する鍔部3の内側面34とを接続してもよい。このとき、蓋部4の外側面42と、凹部33を形成する鍔部3の内側面34とを接続する補強リブが、第3底面333上になくてもよい。言い換えれば、上記した補強リブが、第3底面333に接していなくてもよい。この場合には、補強リブによる質量の増加を抑制することができる。
蓋部4は、円板状であってもよく、その外径は、外周壁24の外径の±1mm以内であってもよい。この場合には、直胴部2の外周壁24から蓋部4に向かうマイクロクラックの進展が抑制される。
蓋部4の外側面42は、外周壁24の外周面241の延長線上にあってもよい。この場合には、直胴部2の外周壁24から蓋部4に向かうマイクロクラックの進展をさらに抑制しやすくなる。
蓋部4は、図2に示す一例のように、軸S方向に沿って蓋部4を貫通し、軸孔21に接続する孔43を備えてもよい。孔43は、軸孔21とともに巻取装置からの回転を伝達するための部位として機能し得る。
蓋部4は、軸S方向に沿って内部空間23に接続する貫通孔44を備えてもよい。貫通孔44は、巻取装置からの回転を伝達するための部位として機能し得る。貫通孔44は、図1に示す一例のように、複数であってもよい。貫通孔44が複数の場合には、貫通孔44の数は、2以上10以下であってもよい。複数の貫通孔44は、蓋部4の周方向に沿って等間隔に位置してもよい。なお、図2に示す一例のように、鍔部3(第2鍔部32)も、蓋部4と同様に、軸S方向に沿って内部空間23に接続する貫通孔35を備えてもよい。貫通孔35は、蓋部4の貫通孔44と同様に、複数であってもよい。貫通孔35が複数の場合には、貫通孔35の数は、2以上10以下であってもよい。複数の貫通孔35は、鍔部3の周方向に沿って等間隔に位置してもよい。
ボビン1の大きさは、巻き付けられる線材に応じて適宜設定されてもよい。例えば、軸Sに沿った方向における直胴部2の長さは、60mm以上200mm以下程度に設定されてもよい。また、直胴部2の外周壁24の外径は、60mm以上200mm以下程度に設定されてもよい。鍔部3の外径は、130mm以上270mm以下程度に設定されてもよい。軸Sに沿った方向における鍔部3の厚みは、10mm以上20mm以下程度に設定されてもよい。
次に、本開示の限定されない実施形態の線材巻取り用ボビン1A(以下、「ボビン1A」ということがある。)について、図面を用いて説明する。以下では、ボビン1Aにおけるボビン1との相違点について主に説明し、ボビン1と同様の構成を有する点については詳細な説明を省略する場合がある。
ボビン1Aは、図4~図6に示す一例のように、直胴部2および鍔部3を備えてなる。直胴部2は、軸S方向に沿って貫通する軸孔21を形成する内周壁22および内周壁22を囲繞する円筒状の内部空間23を挟んで位置する外周壁24を有する。鍔部3は、直胴部2の両端に取り付けられ、軸S方向に沿って内部空間23に接続する貫通孔35を備えてなる。
ここで、直胴部2および鍔部3は、セラミックスからなる。これにより、樹脂で形成した場合よりも、剛性が高くなるため、真円性や平滑性が損われにくい。また、いずれか一方の鍔部3を直胴部2に装着することで、装着前に内周壁22および外周壁24を様々な形状にすることができるので、設計の自由度が高くなる。
鍔部3のいずれか一方と、直胴部2とは、一体形成品であってもよい。例えば、図5に示す一例のように、第2鍔部32と直胴部2とが一体形成品であってもよい。鍔部3のいずれか一方と、直胴部2とが一体形成品である場合には、直胴部2と鍔部3とを接合するためだけの熱処理をなくすことができるので、ボビン1Aを安価に得ることができる。
鍔部3のいずれか他方と、直胴部2とが、接合されていてもよい。例えば、図5に示す一例のように、第1鍔部31と直胴部2とが接合されていてもよい。ボビン1Aは、図6に示す一例のように、鍔部3の直胴部2の側の主面36と、外周壁24の鍔部3の側の端面243との間に第1接合層5を有してもよい。この場合には、直胴部2が軸S方向から封止された状態になるので、ファイバーやワイヤーを繰り返し巻き付けても、直胴部2の外周壁24の円筒度が損なわれにくくなる。
第1接合層5は、第1接合層5に繋がる第1凸部51を有してもよい。第1凸部51は、外周壁24の内周面242および外周面241の少なくともいずれか、ならびに、鍔部3の主面36に接していてもよい。例えば、図6に示す一例のように、第1凸部51が、外周壁24の内周面242と、鍔部3の主面36に接していてもよい。第1凸部51が、外周壁24の内周面242および外周面241の少なくともいずれか、ならびに、鍔部3の主面36に接している場合には、腐食性の高い雰囲気で用いられても、第1接合層5は浸食されにくいので、長期間に亘ってボビン1Aを用いることができる。
鍔部3は閉気孔を有してもよい。より具体的には、鍔部3は閉気孔を複数有してもよい。第1凸部51の閉気孔の平均径が、鍔部3の閉気孔の平均径の1.5倍以下であってもよい。この場合には、第1凸部51において破壊源となる閉気孔が小さいので、第1凸部51の閉気孔を起点としたマイクロクラックの発生および直胴部2や鍔部3へのマイクロクラックの進展を抑制することができる。
第1凸部51の閉気孔の平均径は、鍔部3の閉気孔の平均径の0.8倍以上であってもよい。第1凸部51の閉気孔の平均径は、鍔部3の閉気孔の平均径よりも小さくてもよい。なお、鍔部3の閉気孔の平均径は、特定の値に限定されない。例えば、鍔部3の閉気孔の平均径は、0.8μm以上3μm以下程度に設定されてもよい。
第1凸部51の閉気孔のアスペクト比の平均値が2以下であってもよい。
閉気孔を複数有することで、応力が緩和され、閉気孔のアスペクト比の平均値が2以下であると、真球に近い閉気孔が多くなるため、閉気孔の周辺に生じる応力が低減し、この周辺を起点とするクラックが生じにくくなる。
第1凸部51および鍔部3のそれぞれの閉気孔の平均径の測定は、第1凸部51および蓋部4のそれぞれの閉気孔の平均径を測定した方法と同じ方法を用いればよい。
鍔部3のいずれか他方と、直胴部2とが、接合されていてもよい。例えば、図5に示す一例のように、第1鍔部31と直胴部2とが接合されていてもよい。ボビン1Aは、図6に示す一例のように、鍔部3の直胴部2の側の主面36と、内周壁22の鍔部3の側の端面223との間に第2接合層6を有してもよい。この場合には、直胴部2が軸S方向から封止された状態になるので、ファイバーやワイヤーを繰り返し巻き付けても、直胴部2の外周壁24の円筒度が損なわれにくくなる。
第2接合層6は、第2接合層6に繋がる第2凸部61を有してもよい。第2凸部61は、内周壁22の内周面221および外周面222の少なくともいずれか、ならびに、鍔部3の主面36に接していてもよい。例えば、図6に示す一例のように、第2凸部61が、内周壁22の外周面222と、鍔部3の主面36に接していてもよい。第2凸部61が、内周壁22の内周面221および外周面222の少なくともいずれか、ならびに、鍔部3の主面36に接している場合には、腐食性の高い雰囲気で用いられても、第2接合層6は浸食されにくいので、長期間に亘ってボビン1Aを用いることができる。
第2凸部61の閉気孔の平均径が、鍔部3の閉気孔の平均径の1.5倍以下であってもよい。この場合には、第2凸部61において破壊源となる閉気孔が小さいので、第2凸部61の閉気孔を起点としたマイクロクラックの発生および直胴部2や鍔部3へのマイクロクラックの進展を抑制することができる。なお、第2凸部61の閉気孔の平均径は、鍔部3の閉気孔の平均径の0.8倍以上であってもよい。第2凸部61の閉気孔の平均径は、鍔部3の閉気孔の平均径よりも小さくてもよい。
第2凸部61および鍔部3のそれぞれの閉気孔の平均径の測定は、第1凸部51および蓋部4のそれぞれの閉気孔の平均径を測定した方法と同じ方法を用いればよい。
第2凸部61の閉気孔のアスペクト比の平均値が2以下であってもよい。
閉気孔を複数有することで、応力が緩和され、閉気孔のアスペクト比の平均値が2以下であると、真球に近い閉気孔が多くなるため、閉気孔の周辺に生じる応力が低減し、この周辺を起点とするクラックが生じにくくなる。
鍔部3は、図5に示す一例のように、軸S方向に沿って鍔部3を貫通し、軸孔21に接続する孔37を備えてもよい。孔37は、軸孔21とともに巻取装置からの回転を伝達するための部位として機能し得る。
次に、本開示の線材巻取り用ボビンの製造方法について説明する。
最初に、線材巻取り用ボビンの直胴部2および鍔部3が一体形成品である場合について説明する。
まず、水酸化マグネシウムを酸化物(MgO)に換算して0.3質量%、酸化珪素を0.04質量%、炭酸カルシウムを酸化物(CaO)に換算して0.02質量%、残部が酸化アルミニウムからなる粉末となるように秤量した混合粉末を水などの溶媒とともに回転ミルに投入して、純度が99.5%以上99.99%以下の酸化アルミニウムからなるセラミックスボールで混合する。
次に、ポリビニルアルコール、ポリエチレングリコールやアクリル樹脂などの成形用バインダを添加した後、混合してスラリーを得る。ここで、成形用バインダの添加量は混合粉末100質量部に対して合計2質量部以上10質量部以下とする。
次に、噴霧乾燥装置を用いてスラリーを噴霧乾燥させることにより造粒した顆粒を得る。この顆粒を例えば圧力を80MPa以上100MPaとしてCIP法により、円柱状の成形体を得る。この成形体に切削加工を施し、鍔部3、直胴部2、軸孔21、内部空間23、貫通孔、凹部33等を形成する。
大気雰囲気中、1500℃以上1700℃以下の温度で、5時間以上8時間以下保持して、切削加工した成形体を焼成することにより、本開示の線材巻取り用ボビンを得ることができる。
次に、直胴部2と鍔部3とが第1接合層5や第2接合層6によって接合される、線材巻取り用ボビンの製造方法について説明する。
上述した方法で得られた顆粒を、同じ方法で成形して、円柱状および円板状の成形体を得る。円柱状の成形体は、切削加工を施し、鍔部3、直胴部2、軸孔21、内部空間23、貫通孔、凹部33等を形成して直胴部2と鍔部3とが軸S方向に沿って接続する前駆体Aとする。円板状の成形体は、切削加工を施し、貫通孔44を有する蓋部4の前駆体Bとする。
ここで、酸化アルミニウムを主成分とする粉末とセルロース系多糖類と溶媒とを含有するペーストを準備する。
具体的には、上記混合粉末に対して、水、エタノールなどの溶媒を、体積比で、混合粉末:溶媒=55~60:40~45となるように加え、この溶媒と混合粉末との合計を100質量部とする。この100質量部に対し、8質量部以上20質量部以下のセルロース系多糖類を加え、これらを撹拌装置内の収納容器に入れ、混合・撹拌して、ペーストを得る。
ここで、セルロース系多糖類は、例えば、メチルセルロース、エチルセルロース、エチルメチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシエチルメチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、カルボキシメチルエチルセルロースおよびカルボキシエチルセルロースの少なくともいずれかである。
閉気孔の平均径は、例えば、ペーストを撹拌する際の条件で調整してもよい。例えば、第1凸部51の閉気孔の平均径を、蓋部4の閉気孔の平均径の1.5倍以下とする場合には、撹拌装置の回転数を1200rpm以上1600rpm以下とし、回転時間を5分以上15分以下に設定してもよい。また、第1凸部51の閉気孔の平均径を、蓋部4の閉気孔の平均径よりも小さくする場合には、回転数を高くして1400rpm以上1600rpm以下、回転時間を5分以上15分以下に設定してもよい。
このような撹拌条件の範囲内でペーストを攪拌すると、閉気孔の平均径を上記した関係に調整することが可能となる。上記した点は、第2凸部61や鍔部3における閉気孔の平均径の調整にも適用可能である。
そして、上記ペーストを前駆体Aおよび前駆体Bの少なくともいずれかの対向面に塗布した後、対向面同士を向き合った状態にして、前駆体Aおよび前駆体Bを、例えば圧力を20kPa以上40kPa以下として加圧することにより、前駆体Aおよび前駆体Bが軸S方向に沿って接続する前駆体を得る。
次に、常温で、湿度を調整しながら12時間以上48時間以下保持することによりペーストを乾燥させる。そして、大気雰囲気中で、1500℃以上1700℃以下の温度で、5時間以上8時間以下保持して前駆体を焼成することにより、本開示の線材巻取り用ボビンを得ることができる。
なお、上記の製造方法は、本開示の線材巻取り用ボビンを製造する方法の一例である。したがって、本開示の線材巻取り用ボビンが、上記の製造方法によって作製されたものに限定されないことはいうまでもない。
<巻取装置>
次に、本開示の限定されない実施形態の巻取装置について、上記のボビン1を用いる場合を例に挙げて説明する。
限定されない実施形態の巻取装置は、上記のボビン1を用いてなる。これにより、線材を効率よく繰り出すことが可能である。なお、巻取装置は、ボビン1に代えて、上記のボビン1Aを用いてなってもよい。
以上、本開示に係る実施形態について例示したが、本開示は上記の実施形態に限定されず、本開示の要旨を逸脱しない限り任意のものとすることができることはいうまでもない。
1・・・線材巻取り用ボビン
2・・・直胴部
21・・・軸孔
22・・・内周壁
221・・・内周面
222・・・外周面
223・・・鍔部の側の端面
23・・・内部空間
24・・・外周壁
241・・・外周面
242・・・内周面
243・・・鍔部の側の端面
3・・・鍔部
31・・・第1鍔部
32・・・第2鍔部
33・・・凹部
331・・・第1底面
332・・・第2底面
333・・・第3底面
34・・・内側面
35・・・貫通孔
36・・・直胴部の側の主面
37・・・孔
4・・・蓋部
41・・・直胴部の側の主面
42・・・外側面
43・・・孔
44・・・貫通孔
5・・・第1接合層
51・・・第1凸部
6・・・第2接合層
61・・・第2凸部
S・・・軸

Claims (20)

  1. 軸方向に沿って貫通する軸孔を形成する内周壁および該内周壁を囲繞する円筒状の内部空間を挟んで位置する外周壁を有する直胴部と、
    該直胴部の両端に位置する鍔部と、
    該鍔部の少なくともいずれか一方に装着された蓋部と、を備えてなり、
    少なくとも前記直胴部および前記鍔部はセラミックスからなる、線材巻取り用ボビン。
  2. 前記セラミックスは、隣り合う閉気孔を複数有し、該閉気孔の重心間距離の平均値から前記閉気孔の円相当径の平均値を差し引いた値が4μm以上20μm以下である、請求項1に記載の線材巻取り用ボビン。
  3. 前記鍔部の少なくともいずれか一方は、前記軸方向に開口する凹部を有し、
    前記蓋部は、平板状であって、前記凹部の底面に装着されており、
    前記蓋部の前記直胴部の側の主面と、前記凹部の前記外周壁側の第1底面との間に第1接合層を有する、請求項1または2に記載の線材巻取り用ボビン。
  4. 前記第1接合層は、該第1接合層に繋がる第1凸部を有し、該第1凸部は前記外周壁の外周面および内周面の少なくともいずれかならびに前記主面に接しており、
    前記第1凸部および前記蓋部は閉気孔を有し、
    前記第1凸部の閉気孔の平均径が、前記蓋部の閉気孔の平均径の1.5倍以下である、請求項3に記載の線材巻取り用ボビン。
  5. 前記第1接合層は、該第1接合層に繋がる第1凸部を有し、該第1凸部は前記外周壁の外周面および内周面の少なくともいずれかならびに前記主面に接しており、
    前記第1凸部は閉気孔を有し、
    前記第1凸部の閉気孔のアスペクト比の平均値が2以下である、請求項3または4に記載の線材巻取り用ボビン。
  6. 前記主面と、前記凹部の前記内周壁側の第2底面との間に第2接合層を有する、請求項3~5のいずれかに記載の線材巻取り用ボビン。
  7. 前記第2接合層は、該第2接合層に繋がる第2凸部を有し、該第2凸部は前記内周壁の内周面および外周面の少なくともいずれかならびに前記主面に接しており、
    前記第2凸部および前記蓋部は閉気孔を有し、
    前記第2凸部の閉気孔の平均径が、前記蓋部の閉気孔の平均径の1.5倍以下である、請求項6に記載の線材巻取り用ボビン。
  8. 前記第2接合層は、該第2接合層に繋がる第2凸部を有し、該第2凸部は前記内周壁の内周面および外周面の少なくともいずれかならびに前記主面に接しており、
    前記第2凸部は閉気孔を有し、
    前記第2凸部の閉気孔のアスペクト比の平均値が2以下である、請求項6または7に記載の線材巻取り用ボビン。
  9. 前記凹部は前記第1底面の外周側に第3底面を有し、前記第1底面は前記第3底面よりも浅い位置にある、請求項3~8のいずれかに記載の線材巻取り用ボビン。
  10. 前記蓋部は円板状であり、その外径は、前記外周壁の外径の±1mm以内である、請求項1~9のいずれかに記載の線材巻取り用ボビン。
  11. 前記蓋部の外側面は、前記外周壁の外周面の延長線上にある、請求項1~10のいずれかに記載の線材巻取り用ボビン。
  12. 軸方向に沿って貫通する軸孔を形成する内周壁および該内周壁を囲繞する円筒状の内部空間を挟んで位置する外周壁を有する直胴部と、
    該直胴部の両端に位置し、前記軸方向に沿って前記内部空間に接続する貫通孔を備えてなる鍔部と、を備えてなり、
    前記直胴部および前記鍔部はセラミックスからなる、線材巻取り用ボビン。
  13. 前記セラミックスは、隣り合う閉気孔を複数有し、該閉気孔の重心間距離の平均値から前記閉気孔の円相当径の平均値を差し引いた値が4μm以上20μm以下である、請求項12に記載の線材巻取り用ボビン。
  14. 前記鍔部のいずれか他方と、前記直胴部とは接合されてなり、前記鍔部の前記直胴部の側の主面と、前記外周壁の前記鍔部の側の端面との間に第1接合層を有する、請求項12または13に記載の線材巻取り用ボビン。
  15. 前記第1接合層は、該第1接合層に繋がる第1凸部を有し、該第1凸部は前記外周壁の内周面および外周面の少なくともいずれかならびに前記主面に接しており、
    前記第1凸部および前記鍔部は閉気孔を有し、
    前記第1凸部の閉気孔の平均径が、前記鍔部の閉気孔の平均径の1.5倍以下である、請求項14に記載の線材巻取り用ボビン。
  16. 前記第1接合層は、該第1接合層に繋がる第1凸部を有し、該第1凸部は前記外周壁の内周面および外周面の少なくともいずれかならびに前記主面に接しており、
    前記第1凸部は閉気孔を有し、
    前記第1凸部の閉気孔のアスペクト比の平均値が2以下である、請求項14または15に記載の線材巻取り用ボビン。
  17. 前記鍔部のいずれか他方と、前記直胴部とは接合されてなり、前記鍔部の前記直胴部の側の主面と、前記内周壁の前記鍔部の側の端面との間に第2接合層を有する、請求項12~16のいずれかに記載の線材巻取り用ボビン。
  18. 前記第2接合層は、該第2接合層に繋がる第2凸部を有し、該第2凸部は前記内周壁の内周面および外周面の少なくともいずれかならびに前記主面に接しており、
    前記第2凸部および前記鍔部は閉気孔を有し、
    前記第2凸部の閉気孔の平均径が、前記鍔部の閉気孔の平均径の1.5倍以下である、請求項17に記載の線材巻取り用ボビン。
  19. 前記第2接合層は、該第2接合層に繋がる第2凸部を有し、該第2凸部は前記内周壁の内周面および外周面の少なくともいずれかならびに前記主面に接しており、
    前記第2凸部は閉気孔を有し、
    前記第2凸部の閉気孔のアスペクト比の平均値が2以下である、請求項17または18に記載の線材巻取り用ボビン。
  20. 請求項1~19のいずれかに記載の線材巻取り用ボビンを用いてなる、巻取装置。
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