JP2022099689A - 感光性着色組成物、およびカラーフィルタ、カラー液晶表示装置、固体撮像素子 - Google Patents

感光性着色組成物、およびカラーフィルタ、カラー液晶表示装置、固体撮像素子 Download PDF

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裕之 長井
Hiroyuki Nagai
孝仁 古澤
Takahito Furusawa
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Hajime Matsui
裕紀 鶴田
Yuki Tsuruta
寿男 和久
Toshio Waku
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Abstract

【課題】着色組成物中の不揮発分100質量%に対して着色剤を50~90質量%含むことが特徴であり、着色剤濃度が高いことにより、現像を促す成分の比率が下がるため、残渣が発生しやすい欠点と、着色剤濃度が高いことにより、粘度の安定性が悪くなるといった欠点を解決させる。【解決手段】着色剤、樹脂、重合性化合物、光重合開始剤、及び有機溶剤を含む感光性着色組成物であって、着色組成物中の不揮発分100質量%に対して着色剤を50~90質量%含み、かつ、有機溶剤が、下記構造であり、760mmHgにおける沸点が160℃以上の有機溶剤を、有機溶剤100質量%に対して5~30質量%含む感光性着色組成物。R1-O-(X-O)n-R2(式中、R1及びR2は、水素原子、炭素数1~4のアルキル基を表すが、Xは、炭素数は2または3のアルキレン基を表す。nは、2~4を表す。)【選択図】図1

Description

本発明は、カラー液晶表示装置、固体撮像素子等に用いられるカラーフィルタの製造に使用される感光性着色組成物、およびそれを用いるカラーフィルタに関する。
カラー液晶表示装置(LCD)、固体撮像素子等を構成するカラーフィルタは、塗布液(着色組成物)を透明基板上に塗布・乾燥し、厚さが約0.3~3μmの塗膜を形成することにより製造される。
カラー液晶表示装置等に用いられているカラーフィルタの製造方法としては、例えば、基板上に顔料分散型の感光性着色組成物を塗布し、乾燥により溶剤を除去した後、乾燥塗膜を所望のパターン形状に露光(放射線の照射)を行い、未露光部を現像で除去し、必要に応じて加熱等の処理を加えることによってRGBの各色画素を得る方法が最も広範囲に採用されている。RGB各色パターンを作製するためには、現像で除去した未露光部分に残渣が少ないことが求められる。現像で除去した未露光部分に残渣があるとカラーフィルタ製造の際に残渣を除去するための対策を要し、カラーフィルタ製造における歩留りの悪化、生産コストの上昇につながるからである。残渣が残りにくいカラーフィルタ用着色組成物として、例えばポリ(パーフルオロアルキレンエーテル)鎖を有するラジカル重合性単量体とポリアルキレングリコール鎖を有するラジカル重合性単量体とを共重合させて得られる水酸基を有する共重合体とイソシアネート基とラジカル重合性基を有する化合物とを反応させて得られるフッ素原子含有界面活性剤を含むカラーフィルタ形成用組成物が開示されている。(例えば、特許文献1参照)
特開2010-250256号公報
本発明は、着色組成物中の不揮発分100質量%に対して着色剤(A)を50~90質量%含むことが特徴であり、着色剤濃度が高いことにより、現像を促す成分の比率が下がるため、残渣が発生しやすい欠点と、着色剤濃度が高いことにより、粘度の安定性が悪くなるといった欠点を解決させるため鋭意研究したことにより本発明に至った。
すなわち、本発明は着色剤(A)、樹脂(B)、重合性化合物(C)、光重合開始剤(D)、及び有機溶剤(S)を含む感光性着色組成物であって、前記着色組成物中の不揮発分100質量%に対して前記着色剤(A)を50~90質量%含み、かつ、
前記有機溶剤(S)が、下記式(1)の構造であり、760mmHgにおける沸点が160℃以上の有機溶剤(S1)を、有機溶剤(S)100質量%に対して5~30質量%含むことを特徴とする感光性着色組成物に関する。
1-O-(X-O)n-R2 式(1)
(式(1)中、R1及びR2は、それぞれ独立に、水素原子、直鎖状又は分岐状の炭素数1~4のアルキル基を表すが、R1及びR2のいずれか一方は、直鎖状又は分岐状の炭素数1~4のアルキル基である。Xは、直鎖状又は分岐状の炭素数2または3のアルキレン基を表す。nは、2~4の整数を表す。複数のXは、同一であっても異なっていてもよい。)
また、本発明は、有機溶剤(S1)の760mmHgにおける沸点が、200℃以上であることを特徴とする上記感光性着色組成物に関する。
また、本発明は、有機溶剤(S1)の760mmHgにおける沸点が、250℃以上であることを特徴とする上記感光性着色組成物に関する。
また、本発明は、上記感光性着色組成物を用いて形成される、カラーフィルタ。
また、本発明は、上記カラーフィルタを備える、液晶表示装置に関する。
また、本発明は、上記カラーフィルタを備える、固体撮像素子に関する。
本発明により、粘度の安定性が良いので取り扱いが容易である感光性着色組成物を提供出来る。また、本発明の感光性着色組成物を用いることにより、残渣の抑制された高品質のカラーフィルタ、カラー液晶表示装置、固体撮像素子等を提供出来る。
図1は、液晶表示装置の模式的断面図である。
以下に、本発明の感光性着色組成物の各構成成分について説明する。
なお、本発明では、「(メタ)アクリロイル」、「(メタ)アクリル」、「(メタ)アクリル酸」、「(メタ)アクリレート」、又は「(メタ)アクリルアミド」と表記した場合には、特に説明がない限り、それぞれ、「アクリロイル及び/又はメタクリロイル」、「アクリル及び/又はメタクリル」、「アクリル酸及び/又はメタクリル酸」、「アクリレート及び/又はメタクリレート」、又は「アクリルアミド及び/又はメタクリルアミド」を表すものとする。
また、本明細書に挙げる「C.I.」は、カラーインデックス(C.I.)を意味する。
<着色剤(A)>
本発明の感光性着色組成物は、着色剤として下記の顔料や染料を単独で、または必要に応じて任意の比率で2種以上混合して用いることができる。
本発明の感光性着色組成物は、着色組成物中の不揮発分100質量%に対して前記着色剤(A)を50~90質量%含み、着色剤濃度が高いことを特徴とする。
赤色顔料では例えば、C.I.ピグメントレッド1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、14、17、22、23、31、38、41、48:1、48:2、48:3、48:4、49、49:1、49:2、57:1、81、81:1、81:2、81:3、81:4、83、88、90、105、112、119、122、123、144、146、149、150、155、166、168、169、170、171、172、175、176、177、178、179、184、185、187、188、190、200、202、206、207、208、209、210、216、220、221、224、226、242、246、254、255、264、270、272、273、274,276、277、278、279、280、281、282、283、284、285、286、287、291,296.特開2014-112527号公報に記載のアゾ顔料、特開2013-161026号公報に記載のアゾ顔料、又は特表2011-523433号公報に記載のジケトピロロピロール顔料等が挙げられるが、特にこれらに限定されない。
これらのなかでも、高い透過率の点で、C.I.ピグメントレッド254、C.I.ピグメントレッド177が好ましい。
橙色顔料では例えば、C.I.ピグメント オレンジ36、38、43、51、55、59、61、71、73等が挙げられるが、特にこれらに限定されない。
これらの中でも、カラーフィルタの色域を再現する上で、C.I.ピグメント オレンジ71が好ましい。
黄色顔料では例えば、C.I.ピグメントイエロー1、1:1、2、3、4、5、6、9、10、12、13、14、16、17、24、31、32、34、35、35:1、36、36:1、37、37:1、40、41、42、43、48、53、55、61、62、62:1、63、65、73、74、75,81、83、87、93、94、95、97、100、101、104、105、108、109、110、111、116、117、119、120、126、127、127:1、128、129、133、134、136、138、139、142、147、148、150、151、153、154、155、157、158、159、160、161、162、163、164、165、166、167、168、169、170、172、173、174、175、176、180、181、182、183、184、185、188、189、190、191、191:1、192、193、194、195、196、197、198、199、200、202、203、204、205、206、207、208、231,233、特開2012‐226110号公報に記載されているキノフタロン化合物等が挙げられるが、特にこれらに限定されない。
これらの中でも、カラーフィルタの色域を再現する上で、C.I.ピグメント イエロー138、139、150、185、特開2012‐226110号公報に記載されているキノフタロン化合物が好ましい。
緑色顔料では、例えばC.I.ピグメントグリーン1、2、4、7、8、10、13、14、15、17、18、19、26、36、45、48、50、51、54、55、58、59、62、63を挙げることができる。これらの中でも、明度および着色力の観点から、好ましくはC.I.ピグメントグリーン7、36、58、59、62、63である。また、特開2008-19383号公報、特開2007-320986号公報、特開2004-70342号公報等に記載の亜鉛フタロシアニン顔料、特開2004-333817号公報、特開2012-247588号公報等に記載のアルミニウムフタロシアニン顔料等を用いることができる。
青色顔料では例えば、C.I. Pigment Blue 15、15:1、15:2、15:3、15:4、15:6、16、22、60、64、80等を用いることができる。
紫色顔料では例えば、C.I. Pigment Violet 1、19、23、27、29、30、32、37、40、42、50等を用いることができる。
黒色顔料では例えば、カーボンブラック、アニリンブラック、アントラキノン系黒色顔料、ペリレン系黒色顔料、具体的には C.I. ピグメントブラック1、6、7、12、20、31等を用いることができる。
また、C.I.ピグメントレッド81、81:1、81:2、81:3、81:4、81:5などのローダミン系染料の金属レーキ顔料を併用できる。
また、無機顔料としては、酸化ケイ素、酸化ジルコニア、硫酸バリウム、亜鉛華、硫酸鉛、黄色鉛、亜鉛黄、べんがら(赤色酸化鉄(III))、カドミウム赤、群青、紺青、酸化クロム緑、コバルト緑、アンバー、チタンブラック、合成鉄黒、酸化チタン、四酸化鉄などの金属酸化物粉、金属硫化物粉、金属粉等が挙げられる。
また、染料では例えば、酸性染料、直接染料、塩基性染料、造塩染料、油溶性染料、分散染料、反応染料、媒染染料、建染染料、硫化染料等のいずれも用いることができる。これらの誘導体や、染料をレーキ化したレーキ顔料の形態であってもかまわない。
さらに、スルホン酸やカルボン酸等の酸性基を有する酸性染料、直接染料の形態の場合は、酸性染料の無機塩や、酸性染料と四級アンモニウム塩化合物、三級アミン化合物、二級アミン化合物、もしくは一級アミン化合物等の含窒素化合物との造塩化合物、又はこれらの官能基を有する樹脂成分を用いて造塩化して造塩化合物として用いること、あるいはスルホンアミド化してスルホン酸アミド化合物として用いることで耐性に優れたものとなるために、堅牢性に優れた着色組成物とすることができ、好ましい。
また、酸性染料とオニウム塩基を有する化合物との造塩化合物も、堅牢性に優れるため好ましく、より好ましくは、オニウム塩基を有する化合物が、側鎖にカチオン性基を有する樹脂である場合である。
塩基性染料の形態の場合は、有機酸や過塩素酸もしくはその金属塩を用いて造塩化して用いることができる。中でも、塩基性染料の造塩化合物が耐性、顔料との併用性に優れているために好ましく、さらに塩基性染料と、カウンタイオンとしてはたらくカウンタ成分である有機スルホン酸、有機硫酸、フッ素基含有リンアニオン化合物、フッ素基含有ホウ素アニオン化合物、シアノ基含有窒素アニオン化合物、ハロゲン化炭化水素基を有する有機酸の共役塩基を有するアニオン化合物、又は酸性染料とを造塩した、造塩化合物を用いることがより好ましいものである。
また、色素骨格に重合性不飽和基を有する場合、耐性に優れた染料とすることができ、好ましい。
染料の化学構造としては、例えば、アゾ系染料、ジスアゾ系染料、アゾメチン系染料(インドアニリン系染料、インドフェノール系染料など)、ジピロメテン系染料、キノン系染料(ベンゾキノン系染料、ナフトキノン系染料、アントラキノン系染料、アントラピリドン系染料など)、カルボニウム系染料(ジフェニルメタン系染料、トリフェニルメタン系染料、キサンテン系染料、アクリジン系染料など)、キノンイミン系染料(オキサジン系染料、チアジン系染料など)、アジン系染料、ポリメチン系染料(オキソノール系染料、メロシアニン系染料、アリーリデン系染料、スチリル系染料、シアニン系染料、スクアリリウム系染料、クロコニウム系染料など)、キノフタロン系染料、フタロシアニン系染料、サブフタロシアニン系染料、ペリノン系染料、インジゴ系染料、チオインジゴ系染料、キノリン系染料、ニトロ系染料、ニトロソ系染料、ローダミン系染料、及びそれらの金属錯体系染料等から選ばれる染料に由来する色素構造を挙げることができる。
これらの色素構造の中でも、色相、色分離性、色むらなどの色特性の観点から、アゾ系染料、キサンテン系染料、シアニン系染料、トリフェニルメタン系染料、アントラキノン系染料、ジピロメテン系染料、スクアリリウム系染料、キノフタロン系染料、フタロシアニン系染料、サブフタロシアニン系染料から選ばれる色素に由来する色素構造が好ましく、キサンテン系染料、シアニン系染料、トリフェニルメタン系染料、アントラキノン系染料、ジピロメテン系染料、フタロシアニン系染料から選ばれる色素に由来する色素構造がより好ましい。色素構造を形成しうる具体的な色素化合物については「新版染料便覧」(有機合成化学協会編;丸善、1970)、「カラーインデックス」(The Society of Dyers and colourists)、「色素ハンドブック」(大河原他編;講談社、1986)などに記載されている。
尚、本発明において必要に応じて添加される後述の色素誘導体(b)は、着色剤に分類される。
<顔料の微細化>
着色剤(A)が、顔料を使用する場合は、微細化することが好ましい。
本発明の感光性着色組成物に使用する顔料の微細化方法は特に限定されるものではなく、例えば湿式磨砕、乾式磨砕、溶解析出法いずれも使用でき、本発明で例示するように湿式磨砕の1種であるニーダー法によるソルトミリング処理等を行い微細化することができる。顔料のTEM(透過型電子顕微鏡)により求められる平均一次粒子径は10~80nmの範囲であることが好ましい。10nmよりも小さくなると有機溶剤中への分散が困難になり、80nmよりも大きくなると十分なコントラスト比を得ることができない場合がある。このような理由から、より好ましい平均一次粒子径は15~70nmの範囲である。
ソルトミリング処理とは、顔料と水溶性無機塩と水溶性有機溶剤との混合物を、ニーダー、2本ロールミル、3本ロールミル、ボールミル、アトライター、サンドミル、プラネタリー型ミキサー等のバッチ式又は連続式混練機を用いて、加熱しながら機械的に混練した後、水洗により水溶性無機塩と水溶性有機溶剤を除去する処理である。水溶性無機塩は、破砕助剤として働くものであり、ソルトミリング時に無機塩の硬度の高さを利用して顔料が破砕される。顔料をソルトミリング処理する際の条件を最適化することにより、一次粒子径が非常に微細であり、また、分布の幅がせまく、シャープな粒度分布をもつ顔料を得ることができる。
水溶性無機塩としては、塩化ナトリウム、塩化バリウム、塩化カリウム、硫酸ナトリウム等を用いることができるが、価格の点から塩化ナトリウム(食塩)を用いるのが好ましい。水溶性無機塩は、処理効率と生産効率の両面から、顔料100質量部に対し、50~2000質量部用いることが好ましく、300~1000質量部用いることが最も好ましい。
水溶性有機溶剤は、顔料及び水溶性無機塩を湿潤する働きをするものであり、水に溶解(混和)し、かつ用いる無機塩を実質的に溶解しないものであれば特に限定されない。ただし、ソルトミリング時に温度が上昇し、溶剤が蒸発し易い状態になるため、安全性の点から、沸点120℃以上の高沸点溶剤が好ましい。例えば、2-メトキシエタノール、2-ブトキシエタノール、2-(イソペンチルオキシ)エタノール、2-(ヘキシルオキシ)エタノール、ジエチレングリコール、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、トリエチレングリコール、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、液状のポリエチレングリコール、1-メトキシ-2-プロパノール、1-エトキシ-2-プロパノール、ジプロピレングリコール、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、液状のポリプロピレングリコール等が用いられる。水溶性有機溶剤は、顔料100質量部に対し、5~1000質量部用いることが好ましく、50~500質量部用いることが最も好ましい。
顔料をソルトミリング処理する際には、必要に応じて樹脂を添加してもよい。用いられる樹脂の種類は特に限定されず、天然樹脂、変性天然樹脂、合成樹脂、天然樹脂で変性された合成樹脂等を用いることができる。用いられる樹脂は、室温で固体であり、水不溶性であることが好ましく、かつ上記有機溶剤に一部可溶であることがさらに好ましい。樹脂の使用量は、顔料100質量部に対し、5~200質量部の範囲であることが好ましい。
<樹脂(B)>
本発明における樹脂(B)は、後述する樹脂型分散剤(B1)やバインダ樹脂(B2)を含む。本発明の感光性着色組成物は不揮発分中の着色剤濃度が高いため、樹脂(B)で十分に分散安定性が保てるものではなくてはならず、必要に応じて色素誘導体(b)を添加する。
本発明の感光性着色組成物中の樹脂(B)の含有量は、着色剤(A)の全質量を基準(100質量部)として、好ましくは5~60質量部、さらに好ましくは10~50質量部である。
<樹脂型分散剤(B1)>
本発明の感光性着色組成物には、着色剤を効果的に分散させるために、樹脂型分散剤(B1)を用いることができる。樹脂型分散剤としては、添加着色剤に吸着する性質を有する着色剤親和性部位と、着色剤担体と相溶性のある部位とを有し、添加着色剤に吸着して着色剤担体への分散を安定化する働きをするものであれば良く、具体的には、ポリウレタン等のウレタン系分散剤、ポリアクリレート等のポリカルボン酸エステル、不飽和ポリアミド、ポリカルボン酸、ポリカルボン酸(部分)アミン塩、ポリカルボン酸アンモニウム塩、ポリカルボン酸アルキルアミン塩、ポリシロキサン、長鎖ポリアミノアマイドリン酸塩、水酸基含有ポリカルボン酸エステルや、これらの変性物、ポリ(低級アルキレンイミン)と遊離のカルボキシル基を有するポリエステルとの反応により形成されたアミドやその塩等の油性分散剤、(メタ)アクリル酸-スチレン共重合体、(メタ)アクリル酸-(メタ)アクリル酸エステル共重合体、スチレン-マレイン酸共重合体、ポリビニルアルコ-ル、ポリビニルピロリドン等の水溶性樹脂や水溶性高分子化合物、ポリエステル系、変性ポリアクリレート系、エチレンオキサイド/プロピレンオキサイド付加化合物、リン酸エステル系等が用いられ、これらは単独または2種以上を混合して用いることができる。
また、塩基性官能基を有する高分子分散剤として、窒素原子含有グラフト共重合体や、側鎖に3級アミノ基、4級アンモニウム塩基、含窒素複素環などを含む官能基を有する、窒素原子含有アクリル系ブロック共重合体及びウレタン系高分子分散剤などが挙げられる。これらは単独または2種以上を混合して用いることができる。
市販の樹脂型分散剤としては、ビックケミ-・ジャパン社製のDisperbyk-101、103、107、108、110、111、116、130、140、154、161、162、163、164、165、166、167、168、170、171、174、180、181、182、183、184、185、190、2000、2001、2009、2010、2020、2025、2050、2070、2095、2150、2155、2163、2164またはAnti-Terra-U、203、204、またはBYK-P104、P104S、220S、LPN6919、LPN21116、LPN21324またはLactimon、Lactimon-WSまたはBykumen等、日本ル-ブリゾ-ル社製のSOLSPERSE-3000、9000、13000、13240、13650、13940、16000、17000、18000、20000、21000、24000、26000、27000、28000、31845、32000、32500、32550、33500、32600、34750、35100、36600、38500、41000、41090、53095、55000、56000、76500等、BASF社製のEFKA-46、47、48、452、4008、4009、4010、4015、4020、4047、4050、4055、4060、4080、4400、4401、4402、4403、4406、4408、4300、4310、4320、4330、4340、450、451、453、4540、4550、4560、4800、5010、5065、5066、5070、7500、7554、1101、120、150、1501、1502、1503等、味の素ファインテクノ社製のアジスパ-PA111、PB711、PB821、PB822、PB824等が挙げられる。
<色素誘導体(b)>
本発明において必要に応じて用いる色素誘導体としては、有機色素残基に酸性基、塩基性基、中性基などを有する公知の色素誘導体を用いることができる。例えば、スルホ基、カルボキシ基、リン酸基などの酸性置換基を有する化合物及びこれらのアミン塩や、スルホンアミド基や末端に3級アミノ基などの塩基性置換基を有する化合物、フェニル基やフタルイミドアルキル基などの中性置換基を有する化合物が挙げられる。併用する樹脂型分散剤が酸性基を有するため、塩基性基を有する色素誘導体が好ましい。
有機色素残基の有機色素としては、例えばジケトピロロピロール系顔料、アントラキノン系顔料、キナクリドン系顔料、ジオキサジン系顔料、ペリノン系顔料、ペリレン系顔料、チアジンインジゴ系顔料、トリアジン系顔料、ベンズイミダゾロン系顔料、ベンゾイソインドール等のインドール系顔料、イソインドリン系顔料、イソインドリノン系顔料、キノフタロン系顔料、ナフトール系顔料、スレン系顔料、金属錯体系顔料、アゾ、ジスアゾ、ポリアゾ等のアゾ系顔料、等が挙げられる。
具体的には、ジケトピロロピロール系色素誘導体としては、特開2001-220520号公報、WO2009/081930号パンフレット、WO2011/052617号パンフレット、WO2012/102399号パンフレット、特開2017-156397号公報、フタロシアニン系色素誘導体としては、特開2007-226161号公報、WO2016/163351号パンフレット、特開2017-165820号公報、特許第5753266号公報、アントラキノン系色素誘導体としては、特開昭63-264674号公報、特開平09-272812号公報、特開平10-245501号公報、特開平10-265697号公報、特開2007-079094号公報、WO2009/025325号パンフレット、キナクリドン系色素誘導体としては、特開昭48-54128号公報、特開平03-9961号公報、特開2000-273383号公報、ジオキサジン系色素誘導体としては、特開2011-162662号公報、チアジンインジゴ系色素誘導体としては、特開2007-314785号公報、トリアジン系色素誘導体としては、特開昭61-246261号公報、特開平11-199796号公報、特開2003-165922号公報、特開2003-168208号公報、特開2004-217842号公報、特開2007-314681号公報、ベンゾイソインドール系色素誘導体としては、特開2009-57478号公報、キノフタロン系色素誘導体としては、特開2003-167112号公報、特開2006-291194号公報、特開2008-31281号公報、特開2012-226110号公報、ナフトール系色素誘導体としては、特開2012-208329号公報、特開2014-5439号公報、アゾ系色素誘導体としては、特開2001-172520号公報、特開2012-172092号公報、酸性置換基としては、特開2004-307854号公報、塩基性置換基としては、特開2002-201377号公報、特開2003-171594号公報、特開2005-181383号公報、特開2005-213404号公報、などに記載の公知の色素誘導体が挙げられる。なおこれらの文献には、色素誘導体を誘導体、顔料誘導体、分散剤、顔料分散剤若しくは単に化合物などと記載している場合があるが、前記した有機色素残基に酸性基、塩基性基、中性基などの置換基を有する化合物は、色素誘導体と同義である。
これら色素誘導体は、単独又は2種類以上を混合して用いることができる。
色素誘導体は、顔料100質量部に対し、1~30質量部添加することが好ましく、3~25質量部添加することがより好ましく、5~20質量部添加することがさらに好ましい。
顔料に色素誘導体を添加し、アシッドペースティング、アシッドスラリー、ドライミリング、ソルトミリング、ソルベントソルトミリング等の顔料化処理を行う事で、顔料表面に色素誘導体が吸着し、色素誘導体を添加しない場合と比較して顔料の一次粒子をより微細化することができる。
顔料に色素誘導体を添加し二本ロール、三本ロール、ビーズを用いた湿式分散などの分散処理を行うことで、色素誘導体が顔料表面に吸着し顔料表面が極性を持ち樹脂型分散剤の吸着が促進され、顔料、色素誘導体、樹脂型分散剤、溶媒、その他添加剤との相溶性が向上し、着色組成物や着色硬化性組成物とした時の分散安定性や経時粘度安定性が向上する。また、相溶性が向上することで着色硬化性組成物をガラス基板等に塗工した際の塗膜経時安定性に優れ、着色硬化性組成物の塗布から露光までの待ち時間(PCD:Post Coating Delay)や露光から熱処理までの待ち時間(PED:Post Exposure Delay)に対するパターン形状などの安定性・特性依存性や、線幅感度安定性が良好となる。また顔料表面が色素誘導体および樹脂型分散剤で吸着・被覆されることで、塗膜を加熱焼成した際の顔料の凝集や昇華による結晶析出を抑制できる。さらに現像時間ばらつきや現像残渣も抑制される。
<バインダ樹脂(B2)>
本発明の感光性着色組成物は、バインダ樹脂(B2)を含む。バインダ樹脂(B2)は、400~700nmの全波長領域において透過率が好ましくは80%以上、より好ましくは95%以上の樹脂を用いる。バインダ樹脂には、その主たる硬化方式で分類すると熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、エチレン性不飽和二重結合等を有する活性エネルギー線硬化性樹脂などがあり、活性エネルギー線硬化性樹脂は熱可塑性樹脂であっても熱硬化の機能を併せ持つものであってもよく、さらに現像性の観点からアルカリ可溶性樹脂であることが好ましい。また、活性エネルギー線硬化性でない熱可塑性樹脂を含んでもよく、これについてもアルカリ可溶性であることが好ましい。これらを単独で、又は2種以上混合して用いることができる。
<熱可塑性樹脂>
バインダ樹脂として用いることができる熱可塑性樹脂としては、例えば、アクリル樹脂、ブチラール樹脂、スチレン-マレイン酸共重合体、塩素化ポリエチレン、塩素化ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、塩化ビニル-酢酸ビニル共重合体、ポリ酢酸ビニル、ポリウレタン系樹脂、ポリエステル樹脂、ビニル系樹脂、アルキッド樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリアミド樹脂、ゴム系樹脂、環化ゴム系樹脂、セルロース類、ポリエチレン(HDPE、LDPE)、ポリブタジエン、及びポリイミド樹脂等が挙げられる。
熱可塑性樹脂はアルカリ可溶性であることが好ましく、例えば、カルボキシル基、スルホン基等の酸性基を有する樹脂が挙げられる。樹脂として具体的には、酸性基を有するアクリル樹脂、α-オレフィン/(無水)マレイン酸共重合体、スチレン/スチレンスルホン酸共重合体、エチレン/(メタ)アクリル酸共重合体、又はイソブチレン/(無水)マレイン酸共重合体等が挙げられる。中でも、酸性基を有するアクリル樹脂、及びスチレン/スチレンスルホン酸共重合体から選ばれる少なくとも1種の樹脂、特に酸性基及び/又は水酸基を有するアルカリ可溶性樹脂は、現像性、耐熱性、透明性が高いため、好適に用いられる。
<アルカリ可溶性樹脂>
本発明の感光性着色組成物は、現像性、耐熱性、透明性の点から、バインダ樹脂(B)として、アルカリ可溶性樹脂を含むことが好ましい。カラーフィルタ作製時のアルカリ現像工程において現像溶解性を付与するためのものであり、酸基及び/又は水酸基を有する。アルカリ可溶性樹脂としては、エチレン性不飽和二重結合を有さないアルカリ可溶性樹脂(B2-1)や、組成物の光感度を向上させる、エチレン性不飽和二重結合を有するアルカリ可溶性樹脂(B2-2)をそれぞれ単独または併用して用いる。
本発明におけるアルカリ可溶性樹脂としては、可視光領域の400~700nmの全波長領域において分光透過率が好ましくは80%以上、より好ましくは95%以上の樹脂であることが好ましい。
本発明におけるアルカリ可溶性樹脂の重量平均分子量(Mw)は、アルカリ現像溶解性を付与するために、2,000以上40,000以下であり、3,000以上30,000以下がより好ましく、4,000以上20,000以下がさらに好ましい。また、数平均分子量(Mn)との比(Mw/Mn)の値は10以下であることが好ましい。重量平均分子量(Mw)が2,000未満であると基板に対する密着性が低下し、露光パターンが残りにくくなる。40,000を超えるとアルカリ現像溶解性が低下し、残渣が発生しパターンの直線性が悪化する。
本発明におけるアルカリ可溶性樹脂の酸価は、アルカリ現像溶解性を付与するために50以上~200以下(KOHmg/g)が好ましく、70以上180以下の範囲が好ましく、より好ましくは90以上170以下の範囲である。酸価が50未満であるとアルカリ現像溶解性が低下し、残渣が発生しパターンの直線性が悪化する。200を超えると基板への密着性が低下し、露光パターンが残りにくくなる。
<エチレン性不飽和二重結合を有さないアルカリ可溶性樹脂(B2-1)>
本発明の感光性着色組成物は、塗膜の硬化度合を調整するために、エチレン性不飽和二重結合を有さないアルカリ可溶性樹脂(B2-1)を含有することができる。少なくとも1種のカルボキシル基含有エチレン性不飽和単量体と、その他の前記エチレン性不飽和単量体を1種以上用いて合成し、側鎖にエチレン性不飽和結合を付与しないことで、エチレン性不飽和二重結合を有しないアルカリ可溶性樹脂が得ることができる。
<エチレン性不飽和二重結合を有するアルカリ可溶性樹脂(B2-2)>
本発明の感光性着色組成物に含まれるアルカリ可溶性樹脂は、エチレン性不飽和二重結合を有することが好ましい。特に以下に示す(i) や(ii)の方法によりエチレン性不飽和二重結合を導入した樹脂を用いることで、活性エネルギー線で露光し塗膜を形成する際に、樹脂が3次元架橋されることで架橋密度が上がり、薬品耐性が良好になる。
[方法(i)]
方法(i)としては、例えば、エポキシ基を有するエチレン性不飽和単量体と、他の1種類以上の単量体とを共重合することによって得られた共重合体の側鎖エポキシ基に、エチレン性不飽和二重結合を有する不飽和一塩基酸のカルボキシル基を付加反応させ、更に、生成した水酸基に、多塩基酸無水物を反応させ、エチレン性不飽和二重結合及びカルボキシル基を導入する方法がある。
エポキシ基を有するエチレン性不飽和単量体としては、例えば、グリシジル(メタ)アクリレート、メチルグリシジル(メタ)アクリレート、2-グリシドキシエチル(メタ)アクリレート、3,4-エポキシブチル(メタ)アクリレート、及び3,4-エポキシシクロヘキシル(メタ)アクリレートが挙げられ、これらは、単独で用いても、2種類以上を併用してもかまわない。次工程の不飽和一塩基酸との反応性の観点で、グリシジル(メタ)アクリレートが好ましい。
不飽和一塩基酸としては、(メタ)アクリル酸、クロトン酸、o-、m-、p-ビニル安息香酸、(メタ)アクリル酸のα位ハロアルキル、アルコキシル、ハロゲン、ニトロ、シアノ置換体等のモノカルボン酸等が挙げられ、これらは、単独で用いても、2種類以上を併用してもかまわない。
多塩基酸無水物としては、テトラヒドロ無水フタル酸、無水フタル酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、無水コハク酸、無水マレイン酸等が挙げられ、これらは単独で用いても、2種類以上を併用してもかまわない。カルボキシル基の数を増やす等、必要に応じて、トリメリット酸無水物等のトリカルボン酸無水物を用いたり、ピロメリット酸二無水物等のテトラカルボン酸二無水物を用いて、残った無水物基を加水分解したりすること等もできる。また、多塩基酸無水物として、エチレン性不飽和二重結合を有する、テトラヒドロ無水フタル酸、又は無水マレイン酸を用いると、更にエチレン性不飽和二重結合を増やすことができる。
方法(i)の類似の方法として、例えば、カルボキシル基を有するエチレン性不飽和単量体と、他の1種類以上の単量体とを共重合することによって得られた共重合体の側鎖カルボキシル基の一部に、エポキシ基を有するエチレン性不飽和単量体を付加反応させ、エチレン性不飽和二重結合及びカルボキシル基を導入する方法がある。
[方法(ii)]
方法(ii)としては、水酸基を有するエチレン性不飽和単量体を使用し、他のカルボキシル基を有する不飽和一塩基酸の単量体や、他の単量体とを共重合することによって得られた共重合体の側鎖水酸基に、イソシアネート基を有するエチレン性不飽和単量体のイソシアネート基を反応させる方法がある。
水酸基を有するエチレン性不飽和単量体としては、2-ヒドロキシエチル(メタ)アク
リレート、2-若しくは3-ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2-若しくは3
-若しくは4-ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、グリセロールモノ(メタ)アクリレート、又はシクロヘキサンジメタノールモノ(メタ)アクリレート等のヒドロキシアルキルメタアクリレート類が挙げられ、これらは、単独で用いても、2種類以上を併用して用いてもかまわない。また、上記ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートに、エチレンオキシド、プロピレンオキシド、及び/又はブチレンオキシド等を付加重合させたポリエーテルモノ(メタ)アクリレートや、ポリγ-バレロラクトン、ポリε-カプロラクトン、及び/又はポリ12-ヒドロキシステアリン酸等を付加したポリエステルモノ(メタ)アクリレートも使用できる。塗膜異物抑制の観点から、2-ヒドロキシエチルメタアクリレート、又はグリセロールモノ(メタ)アクリレートが好ましく、また感度の点からは2個以上6個以下の水酸基を有するものを使用することが感度の点から好ましく、グリセロールモノ(メタ)アクリレートがさらに好ましい。
イソシアネート基を有するエチレン性不飽和単量体としては、2-(メタ)アクリロイルエチルイソシアネート、2-(メタ)アクリロイルオキシエチルイソシアネート、又は1,1-ビス〔メタアクリロイルオキシ〕エチルイソシアネート等が挙げられるが、これらに限定することなく、2種類以上併用することもできる。
アルカリ可溶性樹脂を構成するモノマーとして以下のものが挙げられる。例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n-プロピル(メタ)アクリレート、イソプロピル(メタ)アクリレート、n-ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、t-ブチル(メタ)アクリレート、2-エチルヘキシル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、フェニル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、フェノキシジエチレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシポリプロピレングリコール(メタ)アクリレート、又はエトキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリレート類、
あるいは、(メタ)アクリルアミド、N,N-ジメチル(メタ)アクリルアミド、N,N-ジエチル(メタ)アクリルアミド、N-イソプロピル(メタ)アクリルアミド、ダイアセトン(メタ)アクリルアミド、又はアクリロイルモルホリン等の(メタ)アクリルアミド類スチレン、又はα-メチルスチレン等のスチレン類、エチルビニルエーテル、n-プロピルビニルエーテル、イソプロピルビニルエーテル、n-ブチルビニルエーテル、又はイソブチルビニルエーテル等のビニルエーテル類、酢酸ビニル、又はプロピオン酸ビニル等の脂肪酸ビニル類等が挙げられる。
あるいは、シクロヘキシルマレイミド、フェニルマレイミド、メチルマレイミド、エチルマレイミド、1,2-ビスマレイミドエタン1,6-ビスマレイミドヘキサン、3-マレイミドプロピオン酸、6,7-メチレンジオキシ-4-メチル-3-マレイミドクマリン、4,4’-ビスマレイミドジフェニルメタン、ビス(3-エチル-5-メチル-4-マレイミドフェニル)メタン、N,N’-1,3-フェニレンジマレイミド、N,N’-1,4-フェニレンジマレイミド、N-(1-ピレニル)マレイミド、N-(2,4,6-トリクロロフェニル)マレイミド、N-(4-アミノフェニル)マレイミド、N-(4-ニトロフェニル)マレイミド、N-ベンジルマレイミド、N-ブロモメチル-2,3-ジクロロマレイミド、N-スクシンイミジル-3-マレイミドベンゾエート、N-スクシンイミジル-3-マレイミドプロピオナート、N-スクシンイミジル-4-マレイミドブチラート、N-スクシンイミジル-6-マレイミドヘキサノアート、N-[4-(2-ベンゾイミダゾリル)フェニル]マレイミド、9-マレイミドアクリジン等のN-置換マレイミド類、
下記一般式(12)で表される化合物、具体的にはEO変性クレゾールアクリレート、n-ノニルフェノキシポリエチレングリコールアクリレート、フェノキシエチルアクリレート、エトキシ化フェニルアクリレート、フェノールのエチレンオキサイド(EO)変性(メタ)アクリレート、パラクミルフェノールのEO又はプロピレンオキサイド(PO)変性(メタ)アクリレート、ノニルフェノールのEO変性(メタ)アクリレート、ノニルフェノールのPO変性(メタ)アクリレート等が挙げられる。
一般式(12)
Figure 2022099689000002
(一般式(12)中、R6は、水素原子、又はメチル基であり、R7は、炭素数2若しくは3のアルキレン基であり、R8は、ベンゼン環を有していてもよい炭素数1~20のアルキル基であり、nは、1~15の整数である。)
又、カルボキシル基含有エチレン性不飽和モノマーを用いることもできる。カルボキシル基含有エチレン性不飽和モノマーとしては、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、ε-カプロラクトン付加アクリル酸、ε-カプロラクトン付加メタクリル酸、イタコン酸、マレイン酸、フマル酸、及びクロトン酸等が挙げられる。
又、水酸基含有エチレン性不飽和モノマーを用いることもできる。水酸基含有エチレン性不飽和モノマーとしては、例えば、2-ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2-若しくは3-ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2-若しくは3-若しくは4-ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、又はシクロヘキサンジメタノールモノ(メタ)アクリレート等のヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート類が挙げられる。又、上記ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートに、エチレンオキシド、プロピレンオキシド、及び/又はブチレンオキシド等を付加重合させたポリエーテルモノ(メタ)アクリレートや、(ポリ)γ-バレロラクトン、(ポリ)ε-カプロラクトン、及び/又は(ポリ)12-ヒドロキシステアリン酸等を付加した(ポリ)エステルモノ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
又、リン酸エステル基含有エチレン性不飽和モノマーを用いることもできる。リン酸エステル基含有エチレン性不飽和モノマーとしては、例えば、上記水酸基含有エチレン性不飽和モノマーの水酸基にたとえば5酸化リンやポリリン酸等のリン酸エステル化剤を反応せしめることで得ることができるモノマーが挙げられる。
<熱硬化性化合物(E)>
本発明においては、バインダ樹脂として熱可塑性樹脂と併用して、さらに熱硬化性化合物(E)を含むことが出来る。本発明のカラーフィルタ用着色組成物を用いてカラーフィルタを作製する際、熱硬化性化合物を含むことで、フィルタセグメントの焼成時に反応し塗膜の架橋密度を高め、そのためフィルタセグメントの耐熱性が向上し、フィルタセグメント焼成時の顔料凝集が抑えられ、コントラスト比が向上するという効果が得られる。
熱硬化性化合物は、低分子化合物でもよく、樹脂のような高分子量化合物でもよい。
熱硬化性化合物としては、例えば、エポキシ化合物、オキセタン化合物、ベンゾグアナミン化合物、ロジン変性マレイン酸化合物、ロジン変性フマル酸化合物、メラミン化合物、尿素化合物、およびフェノール化合物が挙げられるが、本発明はこれに限定されるものではない。本発明のカラーフィルタ用着色組成物ではエポキシ化合物およびオキセタン化合物が好ましく用いられる。
(エポキシ化合物)
エポキシ化合物は、低分子化合物でもよく、樹脂のような高分子量化合物でもよい。
このようなエポキシ化合物の例としては、ビスフェノール類(ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールS、ビフェノール、ビスフェノールAD等)、フェノール類(フェノール、アルキル置換フェノール、芳香族置換フェノール、ナフトール、アルキル置換ナフトール、ジヒドロキシベンゼン、アルキル置換ジヒドロキシベンゼン、ジヒドロキシナフタレン等)と各種アルデヒド(ホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、アルキルアルデヒド、ベンズアルデヒド、アルキル置換ベンズアルデヒド、ヒドロキシベンズアルデヒド、ナフトアルデヒド、グルタルアルデヒド、フタルアルデヒド、クロトンアルデヒド、シンナムアルデヒド等)との重縮合物、フェノール類と各種ジエン化合物(ジシクロペンタジエン、テルペン類、ビニルシクロヘキセン、ノルボルナジエン、ビニルノルボルネン、テトラヒドロインデン、ジビニルベンゼン、ジビニルビフェニル、ジイソプロペニルビフェニル、ブタジエン、イソプレン等)との重合物、フェノール類とケトン類(アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、アセトフェノン、ベンゾフェノン等)との重縮合物、フェノール類と芳香族ジメタノール類(ベンゼンジメタノール、α,α,α’,α’-ベンゼンジメタノール、ビフェニルジメタノール、α,α,α’,α’-ビフェニルジメタノール等)との重縮合物、フェノール類と芳香族ジクロロメチル類(α,α’-ジクロロキシレン、ビスクロロメチルビフェニル等)との重縮合物、ビスフェノール類と各種アルデヒドの重縮合物、アルコール類等をグリシジル化したグリシジルエーテル系エポキシ樹脂、脂環式エポキシ樹脂、複素環式エポキシ樹脂、脂肪族エポキシ樹脂、グリシジルアミン系エポキシ樹脂、グリシジルエステル系エポキシ樹脂等が挙げられるが、通常用いられるエポキシ化合物であればこれらに限定されるものではない。これらは単独で用いてもよく、2種以上を用いてもよい。
市販品としては、例えば、エピコート807、エピコート815、エピコート825、エピコート827、エピコート828、エピコート190P、エピコート191P(以上は商品名;油化シェルエポキシ社製)、エピコート1004、エピコート1256(以上は商品名;ジャパンエポキシレジン社製)、TECHMORE VG3101L(商品名;三井化学社製)、EPPN-501H、502H(商品名;日本化薬社製)、JER 1032H60(商品名;ジャパンエポキシレジン社製)、JER 157S65、157S70(商品名;ジャパンエポキシレジン社製)、EPPN-201(商品名;日本化薬社製)、JER152、JER154(以上は商品名;ジャパンエポキシレジン社製)、EOCN-102S、EOCN-103S、EOCN-104S、EOCN-1020(以上は商品名;日本化薬社製)、セロキサイド2021、EHPE-3150(以上商品名;ダイセル化学工業社製)、デナコールEX-211、212、252、313、314、321、411、421、512、521、611、612、614、614B、622、711、721、(以上は商品名;ナガセケムテックス社製)、TEPIC-L,TEPIC-H、TEPIC-S(日産化学工業社製)等が挙げられる。
などが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
エポキシ化合物の配合量は、着色剤100質量部に対し、0.5~20質量部であることが好ましく、1.0~10質量部であることがより好ましい。0.5質量部未満ではコントラスト比および耐熱性改善効果が小さく、20質量部より多いとフォトリソグラフィーによるフィルタセグメント形成時に不具合を生ずる場合がある。
(オキセタン化合物)
本発明の感光性着色組成物には、オキセタン化合物を添加することが好ましい。オキセタン化合物としては、オキセタン基を有する公知の化合物を特に限定されず使用することができる。オキセタン化合物は、オキセタン基が1官能であるもの、オキセタン基が2官能であるもの、オキセタン基が2官能以上であるものが挙げられる。
オキセタン基が1官能のものとしては、(3-エチルオキセタン-3-イル)メチルアクリレート、 (3-エチルオキセタン-3-イル)メチルメタクリレート、3-エチル-3-ヒドロキシメチルオキセタン、3-エチル-3-(2-エチルヘキシロキシメチル)オキセタン、3-エチル-3-(フェノキシメチル)オキセタン、3-エチル-3-(2-メタクリロキシメチル)オキセタン、3-エチル-3-{[3-(トリエトキシシリル)プロポキシ]メチル}オキセタン等が挙げられる。
具体例としては、大阪有機化学工業社製OXE-10、OXE-30、東亞合成社製OXT-101、OXT-212等が挙げられる。
オキセタン基が2官能のものとしては、4,4’-ビス[(3-エチル-3-オキセタニル)メトキシメチル]ビフェニル)、1,4-ビス[(3-エチル-3-オキセタニル)メトキシメチル]ベンゼン、1,4-ビス{[(3-エチル-3-オキセタニル)メトキシ]メチル}ベンゼン、ジ[1-エチル(3-オキセタニル)]メチルエーテル、ジ[1-エチル(3-オキセタニル)]メチルエーテル-3-エチル-3-ヒドロキシメチルオキセタン、3-エチル-3-(2-エチルヘキシロキシメチル)オキセタン、3-エチル-3-(2-フェノキシメチル)オキセタン、3,7-ビス(3-オキセタニル)-5-オキサ-ノナン、1,2-ビス[(3-エチル-3-オキセタニルメトキシ)メチル]エタン、1,3-ビス[(3-エチル-3-オキセタニルメトキシ)メチル]プロパン、エチレングリコースビス(3-エチル-3-オキセタニルメチル)エーテル、ジシクロペンテニルビス(3-エチル-3-オキセタニルメチル)エーテル、トリエチレングリコールビス(3-エチル-3-オキセタニルメチル)エーテル、テトラエチレングリコールビス(3-エチル-3-オキセタニルメチル)エーテル、1,4-ビス(3-エチル-3-オキセタニルメトキシ)ブタン、1,6-ビス(3-エチル-3-オキセタニルメトキシ)ヘキサン、ポリエチレングリコールビス(3-エチル-3-オキセタニルメチル)エーテル、エチレンオキシド(EO)変性ビスフェノールAビス(3-エチル-3-オキセタニルメチル)エーテル、プロピレンオキシド(PO)変性ビスフェノールAビス(3-エチル-3-オキセタニルメチル)エーテル、EO変性水添ビスフェノールAビス(3-エチル-3-オキセタニルメチル)エーテル、PO変性水添ビスフェノールAビス(3-エチル-3-オキセタニルメチル)エーテル、EO変性ビスフェノールF(3-エチル-3-オキセタニルメチル)エーテル等が挙げられる。
具体例としては、宇部興産社製、OXBP、OXTP、東亞合成社製OXT-121、OXT-221等が挙げられる。
オキセタン基が2官能以上であるものとしては、
ペンタエリスリトールトリス(3-エチル-3-オキセタニルメチル)エーテル、ペンタエリスリトールテトラキス(3-エチル-3-オキセタニルメチル)エーテル、ジペンタエリスリトールヘキサ(3-エチル-3-オキセタニルメチル)エーテル、ジペンタエリスリトールペンタキス(3-エチル-3-オキセタニルメチル)エーテル、ジペンタエリスリトールテトラキス(3-エチル-3-オキセタニルメチル)エーテル、カプロラクトン変性ジペンタエリスリトールヘキサ(3-エチル-3-オキセタニルメチル)エーテル、カプロラクトン変性ジペンタエリスリトールペンタキス(3-エチル-3-オキセタニルメチル)エーテル、ジトリメチロールプロパンテトラキス(3-エチル-3-オキセタニルメチル)エーテル、オキセタン基を含有する樹脂(例えば、特許第3783462号記載のオキセタン変性フェノールノボラック樹脂等)や前述のOXE-30のような(メタ)アクリルモノマーをラジカル重合させて得られる重合体が挙げられる。このような重合体は、公知の重合法を用いて得ることができる。
本発明の感光性着色組成物に用いられるオキセタン化合物の含有量は、着色剤100質量部に対し、通常0.5~20質量部、好ましくは1~10質量部である。オキセタン化合物の含有量が、前記の範囲にあると水シミが良好で、かつ耐薬品性が高い優れた塗膜が得られるため好ましい。
(メラミン化合物)
本発明におけるメラミン化合物とは、メラミン環構造を有する化合物を指す。メラミン化合物は、低分子化合物でもよく、樹脂のような高分子量化合物でもよい。本発明において好ましいのは、メチロール型やエーテル型であり、メラミン環1個当たりのメチロール基および/またはエーテル基数が平均5.0以上のメラミン化合物である。メラミン環1個当たりのメチロール基および/またはエーテル基数が平均5.0未満であると、反応点が少なく、硬化時の架橋構造が十分に密にならないため熱処理工程によるコントラスト比低下抑制やNMP耐性改善の効果が小さくなる場合がある。
市販品としては、例えば、二カラックMW-30HM、MW-390、MW-100LM、MX-750LM、MW-30M、MW-30、MW-22、MS-21、MS-11、MW-24X、MS-001、MX-002、MX-730、MX-750、MX-708、MX-706、MX-042、MX-45、MX-500、MX-520、MX-43、MX-417、MX-410(三和ケミカル社製)、サイメル232、235、236、238、285、300、301、303、350、370(日本サイテックインダストリーズ社製)などが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
中でもメラミン環1個当たりのメチロール基および/またはエーテル基数が平均5.0以上である、二カラックMW-30HM、MW-390、MW-100LM、MX-750LM、MW-30M、MW-30、MW-22、MS-21、MS-11、MW-24X、MX-45(三和ケミカル社製)サイメル232、235、236、238、300、301、303、350(日本サイテックインダストリーズ社製)などが、密な架橋構造が得られる点で好ましい。
(硬化剤)
また本発明のカラーフィルタ用着色組成物には、熱硬化性化合物の硬化を補助するため、必要に応じて、硬化剤(硬化促進剤)などを含んでいてもよい。硬化剤としては、アミン系化合物、酸無水物、活性エステル、カルボン酸系化合物、スルホン酸系化合物などが有効であるが、特にこれらに限定されるものではなく、熱硬化性化合物と反応し得るものであれば、いずれの硬化剤を使用してもよい。硬化剤としては、例えば、アミン化合物(例えば、ジシアンジアミド、ベンジルジメチルアミン、4-(ジメチルアミノ)-N,N-ジメチルベンジルアミン、4-メトキシ-N,N-ジメチルベンジルアミン、4-メチル-N,N-ジメチルベンジルアミン等)、4級アンモニウム塩化合物(例えば、トリエチルベンジルアンモニウムクロリド等)、ブロックイソシアネート化合物(例えば、ジメチルアミン等)、イミダゾール誘導体二環式アミジン化合物及びその塩(例えば、イミダゾール、2-メチルイミダゾール、2-エチルイミダゾール、2-エチル-4-メチルイミダゾール、2-フェニルイミダゾール、4-フェニルイミダゾール、1-シアノエチル-2-フェニルイミダゾール、1-(2-シアノエチル)-2-エチル-4-メチルイミダゾール等)、リン化合物(例えば、トリフェニルホスフィン等)、S-トリアジン誘導体(例えば、2,4-ジアミノ-6-メタクリロイルオキシエチル-S-トリアジン、2-ビニル-2,4-ジアミノ-S-トリアジン、2-ビニル-4,6-ジアミノ-S-トリアジン・イソシアヌル酸付加物、2,4-ジアミノ-6-メタクリロイルオキシエチル-S-トリアジン・イソシアヌル酸付加物等)などを用いることができる。これらは1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。前記硬化促進剤の含有量としては、熱硬化性化合物100質量部に対し、0.01~15質量部が好ましい。
<有機溶剤(S)>
本発明の感光性着色組成物には、ガラス等の基板上に乾燥膜厚が0.2~5μmとなるように塗布して着色膜を形成することを容易にするために溶剤を含有させる。溶剤は、着色組成物の塗布性が良好であることに加え、着色組成物の各成分の溶解性、さらには安全性を考慮して選定される。
本発明の感光性着色組成物は、下記式(1)の構造であり、760mmHgにおける沸点が160℃以上の有機溶剤(S1)を有機溶剤(S)100質量%に対して5~30質量%含むことを特徴とする。
1-O-(X-O)n-R2 式(1)
(式(1)中、R1及びR2は、それぞれ独立に、水素原子、直鎖状又は分岐状の炭素数1~4のアルキル基を表すが、R1及びR2のいずれか一方は、直鎖状又は分岐状の炭素数1~4のアルキル基である。Xは、直鎖状又は分岐状の炭素数は2または3のアルキレン基を表す。nは、2~4の整数を表す。複数のXは、同一であっても異なっていてもよい。)
有機溶剤(S1)の例としては、ジエチレングリコールジメチルエーテル(沸点162℃)、ジエチレングリコールジエチルエーテル(沸点188℃)、ジエチレングリコールジブチルエーテル(沸点255℃)、ジエチレングリコールエチルメチルエーテル(沸点176℃)、ジエチレングリコールブチルメチルエーテル(沸点212℃)、トリエチレングリコールジメチルエーテル(沸点216℃)、トリエチレングリコールメチルエーテル(沸点249℃)、トリプロピレングリコールメチルエーテル(沸点241℃)、テトラエチレングリコールジメチルエーテル(沸点276℃)が挙げられる。
有機溶剤(S1)の760mmHgにおける沸点が200℃以上であることがより好ましく、有機溶剤(S1)の760mmHgにおける沸点が250℃以上であることが最も好ましい。
本発明で用いられる有機溶剤(S)は、その他の溶剤として、本発明の効果を損なわない範囲で当該分野で通常使用される有機溶剤を併用することが出来、沸点、SP値、蒸発速度、粘度などの性能を勘案し、塗布条件(速度、乾燥条件など)に合わせて適宜、単独または混合して使用される。
本発明で有機溶剤(S1)と併用して使用できる有機溶剤としては、例えば、エステル溶剤(分子内に-COO-を含み、-O-を含まない溶剤)、式(1)以外のエーテル溶剤(分子内に-O-を含み、-COO-を含まない溶剤、但し、分子内に-OHを含んでも良い)、エーテルエステル溶剤(分子内に-COO-と-O-とを含む溶剤)、ケトン溶剤(分子内に-CO-を含み、-COO-を含まない溶剤)、アルコール溶剤(分子内に-OHを含み、-O-、-CO-及び-COO-を含まない溶剤)、芳香族炭化水素溶剤、アミド溶剤、ジメチルスルホキシド等が挙げられる。
エステル溶剤としては、乳酸メチル、乳酸エチル、乳酸ブチル、2-ヒドロキシイソブタン酸メチル、酢酸エチル、酢酸n-ブチル、酢酸イソブチル、ギ酸ペンチル、酢酸イソペンチル、プロピオン酸ブチル、酪酸イソプロピル、酪酸エチル、酪酸ブチル、ピルビン酸メチル、ピルビン酸エチル、ピルビン酸プロピル、アセト酢酸メチル、アセト酢酸エチル、シクロヘキサノールアセテート、γ-ブチロラクトンなどが挙げられる。
エーテル溶剤としては、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノプロピルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノプロピルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、3-メトキシ-1-ブタノール、3-メトキシ-3-メチルブタノール、テトラヒドロフラン、テトラヒドロピラン、1,4-ジオキサン、アニソール、フェネトール、メチルアニソールなどが挙げられる。
エーテルエステル溶剤としては、メトキシ酢酸メチル、メトキシ酢酸エチル、メトキシ酢酸ブチル、エトキシ酢酸メチル、エトキシ酢酸エチル、3-メトキシプロピオン酸メチル、3-メトキシプロピオン酸エチル、3-エトキシプロピオン酸メチル、3-エトキシプロピオン酸エチル、2-メトキシプロピオン酸メチル、2-メトキシプロピオン酸エチル、2-メトキシプロピオン酸プロピル、2-エトキシプロピオン酸メチル、2-エトキシプロピオン酸エチル、2-メトキシ-2-メチルプロピオン酸メチル、2-エトキシ-2-メチルプロピオン酸エチル、3-メトキシブチルアセテート、3-メチル-3-メトキシブチルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノプロピルエーテルアセテート、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、ジプロピレングリコールメチルエーテルアセテート、ジプロピレングリコールジアセテートなどが挙げられる。
ケトン溶剤としては、4-ヒドロキシ-4-メチル-2-ペンタノン、アセトン、2-ブタノン、2-ヘプタノン、3-ヘプタノン、4-ヘプタノン、4-メチル-2-ペンタノン、シクロペンタノン、シクロヘキサノン、イソホロンなどが挙げられる。
アルコール溶剤としては、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、ヘキサノール、シクロヘキサノール、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,3-ブチレングリコール、グリセリンなどが挙げられる。
芳香族炭化水素溶剤としては、ベンゼン、トルエン、キシレン、メシチレンなどが挙げられる。
アミド溶剤としては、N,N-ジメチルホルムアミド、N,N-ジメチルアセトアミド、N-メチルピロリドンなどが挙げられる。
これらの有機溶剤は、単独でも2種類以上を組み合わせて用いてもよい。
<重合性化合物(C)>
本発明の感光性着色組成物には、重合性化合物(C)を含む。重合性化合物(C)には、紫外線や熱などにより硬化して透明樹脂を生成するモノマーもしくはオリゴマーが含まれる。
紫外線や熱などにより硬化して透明樹脂を生成するモノマー、オリゴマーとしては、例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、2-ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2-ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、β-カルボキシエチル(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,6-ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、フェノキシテトラエチレングリコール(メタ)アクリレート、フェノキシヘキサエチレングリコール(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンPO変性トリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンEO変性トリ(メタ)アクリレート、イソシアヌル酸EO変性ジ(メタ)アクリレート、イソシアヌル酸EO変性トリ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、1,6-ヘキサンジオールジグリシジルエーテルジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールAジグリシジルエーテルジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジグリシジルエーテルジ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、トリシクロデカニル(メタ)アクリレート、メチロール化メラミンの(メタ)アクリル酸エステル、エポキシ(メタ)アクリレート、ウレタンアクリレート等の各種アクリル酸エステル及びメタクリル酸エステル、
スチレン、酢酸ビニル、ヒドロキシエチルビニルエーテル、エチレングリコールジビニルエーテル、ペンタエリスリトールトリビニルエーテル、(メタ)アクリルアミド、N-ヒドロキシメチル(メタ)アクリルアミド、N-ビニルホルムアミド、アクリロニトリル等が挙げられるが、必ずしもこれらに限定されるものではない。
これらの市販品としては、日本化薬社製のKAYARAD R-128H、R526、PEG400DA、MAND、NPGDA、R-167、HX-220、R-551、R712、R-604、R-684、GPO-303、TMPTA、DPHA、DPEA-12、DPHA-2C、D-310、D-330、DPCA-20、DPCA-30、DPCA-60、DPCA-120、及び東亜合成社製のアロニックスM-303、M-305、M-306、M-309、M-310、M-321、M-325、M-350、M-360、M-313、M-315、M-400、M-402、M-403、M-404、M-405、M-406、M-450、M-452、M-408、M-211B、M-101A、大阪有機社製のビスコート#310HP、#335HP、#700、#295、#330、#360、#GPT、#400、#405、新中村化学社製のNKエステルA-9300等を好適に使用することができる。
(酸基を有する重合性化合物)
本発明における重合性化合物(C)は、酸基を有する重合性化合物を含有してもよい。酸基としては、スルホン酸基やカルボキシル基、リン酸基等を挙げることができる。
酸基を有する重合性化合物としては、例えば、多価アルコールと(メタ)アクリル酸との遊離水酸基含有ポリ(メタ)アクリレート類と、ジカルボン酸類とのエステル化物;多価カルボン酸と、モノヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート類とのエステル化物等を挙げることができる。具体例としては、トリメチロールプロパンジアクリレート、トリメチロールプロパンジメタクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ペンタエリスリトールトリメタクリレート、ジペンタエリスリトールペンタアクリレート、ジペンタエリスリトールペンタメタクリレート等のモノヒドロキシオリゴアクリレート又はモノヒドロキシオリゴメタクリレート類と、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、フタル酸等のジカルボン酸類との遊離カルボキシル基含有モノエステル化物;プロパン-1,2,3-トリカルボン酸(トリカルバリル酸)、ブタン-1,2,4-トリカルボン酸、ベンゼン-1,2,3-トリカルボン酸、ベンゼン-1,3,4-トリカルボン酸、ベンゼン-1,3,5-トリカルボン酸等のトリカルボン酸類と、2-ヒドロキシエチルアクリレート、2-ヒドロキシエチルメタクリレート、2-ヒドロキシプロピルアクリレート、2-ヒドロキシプロピルメタクリレート等のモノヒドロキシモノアクリレート又はモノヒドロキシモノメタクリレート類との遊離カルボキシル基含有オリゴエステル化物等が挙げられるが、本発明の効果はこれらに限定されるものではない。
これらの市販品としては、大阪有機社製のビスコート#2500P、及び東亜合成社製アロニックスM-5300、M-5400、M-5700、M-510、M-520等を好適に使用することができる。
(ウレタン結合を有する重合性化合物)
本発明における重合性化合物(C)は、エチレン性不飽和結合とウレタン結合を少なくとも1つずつ含有する重合性化合物を含有してもよい。例えば、水酸基を有する(メタ)アクリレートに多官能イソシアネートを反応させて得られる多官能ウレタンアクリレートや、アルコールに多官能イソシアネートを反応させ、さらに水酸基を有する(メタ)アクリレートを反応させて得られる多官能ウレタンアクリレート等が挙げられる。
水酸基を有する(メタ)アクリレートとしては、2-ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、4-ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールエチレンオキサイド変性ペンタ(メタ)アクリレー、ジペンタエリスリトールプロピレンオキサイド変性ペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールカプロラクトン変性ペンタ(メタ)アクリレート、グリセロールアクリレートメタクリレート、グリセロールジメタクリレート、2-ヒドロキシ-3-アクリロイルプロピルメタクリレート、エポキシ基含有化合物とカルボキシ(メタ)アクリレートの反応物、水酸基含有ポリオールポリアクリレート等が挙げられる。
また、多官能イソシアネートとしては、トリレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、ジフェニルメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、ポリイソシアネート等が挙げられる。
これらの市販品としては、共栄社化学社製のAH-600、AT-600、UA-306H、UA-306T、UA-306I、UA-510H、UF-8001G、DAUA-167、新中村化学工業社製のUA-160TM、大阪有機化学工業社製のUV-4108F、UV-4117F等を好適に使用することができる。
上記の重合性化合物(C)は、1種を単独で、又は必要に応じて任意の比率で2種以上混合して用いることができる。
重合性化合物(C)の配合量は、感光性着色組成物の全不揮発分を基準(100質量部)として、1~50質量部であることが好ましく、光硬化性及び現像性の観点から2~40質量部であることがより好ましい。
<光重合開始剤(D)>
光重合開始剤(D)は、例えば、4-フェノキシジクロロアセトフェノン、4-t-ブチル-ジクロロアセトフェノン、ジエトキシアセトフェノン、1-(4-イソプロピルフェニル)-2-ヒドロキシ-2-メチルプロパン-1-オン、1-ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2-メチル-1-[4-(メチルチオ)フェニル]-2-モルフォリノプロパン-1-オン、2-(ジメチルアミノ)-2-[(4-メチルフェニル)メチル]-1-[4-(4-モルフォリニル)フェニル]-1-ブタノン、又は2-ベンジル-2-ジメチルアミノ-1-(4-モルフォリノフェニル)-ブタン-1-オン等のアセトフェノン系化合物;ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、又はベンジルジメチルケタール等のベンゾイン系化合物;ベンゾフェノン、ベンゾイル安息香酸、ベンゾイル安息香酸メチル、4-フェニルベンゾフェノン、ヒドロキシベンゾフェノン、アクリル化ベンゾフェノン、4-ベンゾイル-4’-メチルジフェニルサルファイド、又は3,3’,4,4’-テトラ(t-ブチルパーオキシカルボニル)ベンゾフェノン等のベンゾフェノン系化合物;チオキサントン、2-クロルチオキサントン、2-メチルチオキサントン、イソプロピルチオキサントン、2,4-ジイソプロピルチオキサントン、又は2,4-ジエチルチオキサントン等のチオキサントン系化合物;2,4,6-トリクロロ-s-トリアジン、2-フェニル-4,6-ビス(トリクロロメチル)-s-トリアジン、2-(p-メトキシフェニル)-4,6-ビス(トリクロロメチル)-s-トリアジン、2-(p-トリル)-4,6-ビス(トリクロロメチル)-s-トリアジン、2-ピペロニル-4,6-ビス(トリクロロメチル)-s-トリアジン、2,4-ビス(トリクロロメチル)-6-スチリル-s-トリアジン、2-(ナフト-1-イル)-4,6-ビス(トリクロロメチル)-s-トリアジン、2-(4-メトキシ-ナフト-1-イル)-4,6-ビス(トリクロロメチル)-s-トリアジン、2,4-トリクロロメチル-(ピペロニル)-6-トリアジン、又は2,4-トリクロロメチル-(4’-メトキシスチリル)-6-トリアジン等のトリアジン系化合物;1,2-オクタンジオン,1-〔4-(フェニルチオ)フェニル-,2-(O-ベンゾイルオキシム)〕、又はエタノン,1-〔9-エチル-6-(2-メチルベンゾイル)-9H-カルバゾール-3-イル〕-,1-(O-アセチルオキシム)等のオキシムエステル系化合物;ビス(2,4,6-トリメチルベンゾイル)フェニルホスフィンオキサイド、又は2,4,6-トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキサイド等のホスフィン系化合物;9,10-フェナンスレンキノン、カンファーキノン、エチルアントラキノン等のキノン系化合物;ボレート系化合物;カルバゾール系化合物;イミダゾール系化合物;チタノセン系化合物等が挙げられる。
市販品は、例えば、アセトフェノン系化合物としては、IGM Resins B.V.社製で「Omnirad 907」(2-メチル-1-[4-(メチルチオ)フェニル]-2-モルフォリノプロパン-1-オン)、「Omnirad 369」(2-(ジメチルアミノ)-2-[(4-メチルフェニル)メチル]-1-[4-(4-モルフォリニル)フェニル]-1-ブタノン)、「Omnirad 379」2-ベンジル-2-ジメチルアミノ-1-(4-モルフォリノフェニル)-ブタン-1-オン、ホスフィン系化合物は、例えば、、全てBASF社製で「Omnirad 819」(ビス(2,4,6-トリメチルベンゾイル)フェニルホスフィンオキサイド)、「Omnirad TPO」(2,4,6-トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキサイド)等が挙げられる。
光重合開始剤(D)は、単独または2種類以上を併用して使用できる。
<増感剤(F)>
さらに、本発明の感光性着色組成物には、増感剤を含有させることができる。
増感剤としては、カルコン誘導体、ジベンザルアセトン等に代表される不飽和ケトン類、ベンジルやカンファーキノン等に代表される1,2-ジケトン誘導体、ベンゾイン誘導体、フルオレン誘導体、ナフトキノン誘導体、アントラキノン誘導体、キサンテン誘導体、チオキサンテン誘導体、キサントン誘導体、チオキサントン誘導体、クマリン誘導体、ケトクマリン誘導体、シアニン誘導体、メロシアニン誘導体、オキソノ-ル誘導体等のポリメチン色素、アクリジン誘導体、アジン誘導体、チアジン誘導体、オキサジン誘導体、インドリン誘導体、アズレン誘導体、アズレニウム誘導体、スクアリリウム誘導体、ポルフィリン誘導体、テトラフェニルポルフィリン誘導体、トリアリールメタン誘導体、テトラベンゾポルフィリン誘導体、テトラピラジノポルフィラジン誘導体、フタロシアニン誘導体、テトラアザポルフィラジン誘導体、テトラキノキサリロポルフィラジン誘導体、ナフタロシアニン誘導体、サブフタロシアニン誘導体、ピリリウム誘導体、チオピリリウム誘導体、テトラフィリン誘導体、アヌレン誘導体、スピロピラン誘導体、スピロオキサジン誘導体、チオスピロピラン誘導体、金属アレーン錯体、有機ルテニウム錯体、又はミヒラーケトン誘導体、α-アシロキシエステル、アシルフォスフィンオキサイド、メチルフェニルグリオキシレート、ベンジル、9,10-フェナンスレンキノン、カンファーキノン、エチルアンスラキノン、4,4’-ジエチルイソフタロフェノン、3,3’又は4,4’-テトラ(t-ブチルパーオキシカルボニル)ベンゾフェノン、4,4’-ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン等が挙げられる。
上記増感剤の中で、特に好適に増感しうる増感剤としては、チオキサントン誘導体、ミヒラーケトン誘導体、カルバゾール誘導体が挙げられる。さらに具体的には、2,4-ジエチルチオキサントン、2-クロロチオキサントン、2,4-ジクロロチオキサントン、2-イソプロピルチオキサントン、4-イソプロピルチオキサントン、1-クロロ-4-プロポキシチオキサントン、4,4’-ビス(ジメチルアミノ)ベンゾフェノン、4,4’-ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン、4,4’-ビス(エチルメチルアミノ)ベンゾフェノン、N-エチルカルバゾール、3-ベンゾイル-N-エチルカルバゾール、3,6-ジベンゾイル-N-エチルカルバゾール等が用いられる。
これらの増感剤は、1種を単独で、又は必要に応じて任意の比率で2種以上混合して用いることができる。
市販品としては、「KAYACURE DETX-S」(2,4-ジエチルチオキサントン 日本化薬社製)、「CHEMARK DEABP」(4,4’-ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン Chemark Chemical社製)などが挙げられる。
さらに具体的には、大河原信ら編、「色素ハンドブック」(1986年、講談社)、大河原信ら編、「機能性色素の化学」(1981年、シーエムシー)、池森忠三朗ら編、及び「特殊機能材料」(1986年、シーエムシー)に記載の増感剤が挙げられるがこれらに限定されるものではない。また、その他、紫外から近赤外域にかけての光に対して吸収を示す増感剤を含有させることもできる。
増感剤を使用する際の含有量は、着色組成物中に含まれる光重合開始剤100質量部に対し、3~60質量部であることが好ましく、光硬化性、現像性の観点から5~50質量部であることがより好ましい。
<チオール系連鎖移動剤(G)>
本発明の感光性着色組成物は連鎖移動剤として、チオール系連鎖移動剤を含むことが好ましい。チオールを光重合開始剤とともに使用することにより、光照射後のラジカル重合過程において、連鎖移動剤として働き、酸素による重合阻害を受けにくいチイルラジカルが発生するので、得られる着色組成物は高感度となる。
また、SH基が2個以上あるメチレン、エチレン基等の脂肪族基に結合した多官能脂肪族チオールが好ましい。より好ましくは、SH基が4個以上ある多官能脂肪族チオールである。官能基数が増えることで、重合開始機能が向上し、パターンにおける表面から基材付近まで硬化させることができる。
多官能チオールとしては、例えば、ヘキサンジチオール、デカンジチオール、1,4-ブタンジオールビスチオプロピオネート、1,4-ブタンジオールビスチオグリコレート、エチレングリコールビスチオグリコレート、エチレングリコールビスチオプロピオネート、トリメチロールプロパントリスチオグリコレート、トリメチロールプロパントリスチオプロピオネート、トリメチロールプロパントリス(3-メルカプトブチレート)、ペンタエリスリトールテトラキスチオグリコレート、ペンタエリスリトールテトラキスチオプロピオネート、トリメルカプトプロピオン酸トリス(2-ヒドロキシエチル)イソシアヌレート、1,4-ジメチルメルカプトベンゼン、2、4、6-トリメルカプト-s-トリアジン、2-(N,N-ジブチルアミノ)-4,6-ジメルカプト-s-トリアジンなどが挙げられ、好ましくは、エチレングリコールビスチオプロピオネート、トリメチロールプロパントリスチオプロピオネート、ペンタエリスリトールテトラキスチオプロピオネートが挙げられる。
これらのチオール系連鎖移動剤は、1種を単独で、又は2種以上を混合して用いることができる。
また、チオール系連鎖移動剤の含有量は、着色剤100質量部に対し、0.1~2質量部であることが好ましく、より好ましくは0.2~1質量部である。この範囲において、連鎖移動剤の効果が大きくなり、感度、テーパー形状やシワ、膜縮率等が良好になる。
<重合禁止剤(H)>
本発明の感光性着色組成物には、露光時にマスクの回折光による感光を防ぐために、重合禁止剤を含有させることができる。重合禁止剤を添加することで感光による連鎖重合で所望のパターン外まで硬化が進行しないようにする効果が得られる。
重合禁止剤としては、カテコール、レゾルシノール、1,4-ヒドロキノン、2-メチルカテコール、3-メチルカテコール、4-メチルカテコール、2-エチルカテコール、3-エチルカテコール、4-エチルカテコール、2-プロピルカテコール、3-プロピルカテコール、4-プロピルカテコール、2-n-ブチルカテコール、3-n-ブチルカテコール、4-n-ブチルカテコール、2-tert-ブチルカテコール、3-tert-ブチルカテコール、4-tert-ブチルカテコール、3,5-ジ-tert-ブチルカテコール等のアルキルカテコール系化合物、2-メチルレゾルシノール、4-メチルレゾルシノール、2-エチルレゾルシノール、4-エチルレゾルシノール、2-プロピルレゾルシノール、4-プロピルレゾルシノール、2-n-ブチルレゾルシノール、4-n-ブチルレゾルシノール、2-tert-ブチルレゾルシノール、4-tert-ブチルレゾルシノール等のアルキルレゾルシノール系化合物、メチルヒドロキノン、エチルヒドロキノン、プロピルヒドロキノン、tert-ブチルヒドロキノン、2,5-ジ-tert-ブチルヒドロキノン等のアルキルヒドロキノン系化合物、トリブチルホスフィン、トリオクチルホスフィン、トリシクロヘキシルホスフィン、トリフェニルホスフィン、トリベンジルホスフィン等のホスフィン化合物、トリオクチルホスフィンオキサイド、トリフェニルホスフィンオキサイドなどのホスフィンオキサイド化合物、トリフェニルホスファイト、トリスノニルフェニルホスファイト等のホスファイト化合物、ピロガロール、フロログルシンなどが挙げられる。重合禁止剤の含有量は、着色組成物の溶剤を除いた不揮発分100質量部に対して、0.01~0.4質量部が好ましい。この範囲において、重合禁止剤の効果が大きくなり、テーパーの直線性や塗膜のシワ、パターン解像性等が良好になる。
<紫外線吸収剤(I)>
発明の感光性着色組成物は、紫外線吸収剤を含んでも良い。本発明における紫外線吸収剤とは、紫外線吸収機能を有する有機化合物であり、ベンゾトリアゾール系有機化合物、トリアジン系有機化合物、ベンゾフェノン系有機化合物、サリチル酸エステル系有機化合物、シアノアクリレート系有機化合物、及びサリシレート系有機化合物などが挙げられる。
紫外線吸収剤の含有量は、光重合開始剤と紫外線吸収剤との合計100質量%中、5~70質量%が好ましい。紫外線吸収剤の含有量が上記より少ない場合、紫外線吸収剤の効果が小さく、解像性が確保できず、上記より多い場合には、感度が低くなり画素はがれやホール径が設計値より大きくなってしまうといった不具合が発生することがある。
このとき感光性着色組成物が増感剤を含む場合には、光重合開始剤の含有量に増感剤の含有量を含むこととする。
また、光重合開始剤と紫外線吸収剤の合計含有量は、感光性着色組成物の不揮発分100質量%中、1~20質量%が好ましい。光重合開始剤と紫外線吸収剤の合計含有量が上記より少ない場合、密着性が弱まり画素はがれが発生し、上記より多い場合には、感度が高すぎ解像性が悪くなることがある。
このとき感光性着色組成物が増感剤を含む場合には、光重合開始剤の含有量に増感剤の含有量を含むこととする。
ベンゾトリアゾール系有機化合物としては2-(5メチル-2-ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール、2-(2-ヒドロキシ-5-t-ブチルフェニル)-2H-ベンゾトリアゾール、2-[2-ヒドロキシ-3,5-ビス(α, α-ジメチルベンジル)フェニル]-2H-ベンゾトリアゾール、2-(3-tブチル-5-メチル-2-ヒドロキシフェニル)-5-クロロベンゾトリアゾール、2-(2'-ヒドロキシ-5'-t-オクチルフェニル)ベンゾトリアゾール、5%の2-メトキシ-1-メチルエチルアセテートと95%のベンゼンプロパン酸,3-(2H-ベンゾトリアゾール-2-イル)-(1,1-ジメチルエチル)-4-ヒドロキシ,C7-9側鎖及び直鎖アルキルエステルの混合物、2-(2H-ベンゾトリアゾール-2-イル)-4,6-ビス(1-メチル-1-フェニルエチル)フェノール、2-(2H-ベンゾトリアゾール-2-イル)-6-(1-メチル-1-フェニルエチル)-4-(1,1,3,3-テトラメチルブチル)フェノール、メチル 3-(3-(2H-ベンゾトリアゾール-2-イル)-5-t-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)プロピオネート/ポリエチレングリコール300の反応生成物、2-(2H-ベンゾトリアゾール-2-イル)-4-(1,1,3,3-テトラメチルブチル)フェノール、2,2’-メチレンビス[6-(2H-ベンゾトリアゾール-2-イル)-4-(1,1,3,3-テトラメチルブチル)フェノール]、2-(2H-ベンゾトリアゾール-2-イル)-p-クレゾール、2-(5-クロロ-2H-ベンゾトリアゾール-2-イル)-6-t-ブチル-4-メチルフェノール、2-(3,5-ジ-t-アミル-2-ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール、2-[2-ヒドロキシ-5-[2-(メタクリロイルオキシ)エチル]フェニル]-2H-ベンゾトリアゾール、オクチル-3-[3-tert-ブチル-4-ヒドロキシ-5-(5-クロロ-2H-ベンゾトリアゾール-2-イル)フェニル]プロピオネート、2-エチルヘキシル-3-[3-tert-ブチル-4-ヒドロキシ-5-(5-クロロ-2H-ベンゾトリアゾール-2-イル)フェニル]プロピオネートが挙げられる。その他ベンゾトリアゾール構造を有するオリゴマータイプ及びポリマータイプの化合物等も使用することが出来る。
さらに具体的には、株式会社BASF社製TINUVIN P、PS、234、326、329、384-2、900、928、99-2、1130、株式会社ADEKA製アデカスタブLA-29、LA-31RG、LA-32、LA-36、ケミプロ化成社製KEMISORB71、73、74、79、279、大塚化学社製RUVA-93等が挙げられる。
トリアジン系有機化合物としては、2,4-ビス(2,4-ジメチルフェニル)-6-(2-ヒドロキシ-4-n-オクチルオキシフェニル)-1,3,5-トリアジン、2‐[4,6‐ビス(2,4‐ジメチルフェニル)‐1,3,5‐トリアジン‐2‐イル]‐5‐[3‐(ドデシルオキシ)‐2‐ヒドロキシプロポキシ]フェノール、2-(2,4-ジヒドロキシフェニル)-4,6-ビス(2,4-ジメチルフェニル)-1,3,5-トリアジンと(2-エチルヘキシル)-グリシド酸エステルの反応生成物、2,4-ビス「2-ヒドロキシ-4-ブトキシフェニル」-6-(2,4-ジブトキシフェニル)-1,3,5-トリアジン、2-(4,6-ジフェニル-1,3,5-トリアジン-2-イル)-5-(ヘキシルオキシ)フェノール、2-(4,6-ジフェニル-1,3,5-トリアジン-2-イル)-5-[2-(2-エチルヘキサノイルオキシ)エトキシ]フェノール、2,4,6-トリス(2-ヒドロキシ-4-ヘキシルオキシ-3-メチルフェニル)-1,3,5-トリアジン等が挙げられる。その他トリアジン構造を有するオリゴマータイプ及びポリマータイプの化合物等も使用することが出来る。
さらに具体的には、ケミプロ化成社製KEMISORB 102、BASF社製TINUVIN 400、405、460、477、479、1577ED、ADEKA社アデカスタブLA-46、LA-F70、サンケミカル社製CYASORB UV-1164等が挙げられる。
ベンゾフェノン系有機化合物としては、2,4-ジ-ヒドロキシベンゾフェノン、2-ヒドロキシ-4-メトキシベンゾフェノン、2-ヒドロキシ-4-メトキシベンゾフェノン-5-スルホン酸-3水温、2-ヒドロキシ-4-n-オクトキシベンゾフェノン、2,2’-ジ-ヒドロキシ-4-メトキシベンゾフェノン、2,2’-ジヒドロキシ-4,4’-ジメトキシベンゾフェノン、4-ドデシロキシ-2-ヒドロキシベンゾフェノン、2-ヒドロキシ-4-オクタデシロキシベンゾフェノン、2,2’ジヒドロキシ-4,4’-ジメトキシベンゾフェノン、2,2’,4,4’-テトラヒドロキシベンゾフェノン、2-ヒドロキシ-4-メトキシ-2’-カルボキシベンゾフェノン等が挙げられる。その他ベンゾフェノン構造を有するオリゴマータイプ及びポリマータイプの化合物等も使用することが出来る。
さらに具体的には、ケミプロ化成社製KEMISORB 10、11、11S、12、111、シプロ化成社製SEESORB 101、107、株式会社ADEKA社製アデカスタブ1413、サンケミカル社製UV-12等が挙げられる。
サリチル酸エステル系有機化合物としては、サリチル酸フェニル、サリチル酸p-オクチルフェニル、サリチル酸p-tertブチルフェニル等が挙げられる。その他サルチル酸エステル構造を有するオリゴマータイプ及びポリマータイプの化合物等も使用することが出来る。
<酸化防止剤(J)>
本発明の感光性着色組成物は、酸化防止剤を含有することができる。酸化防止剤は、感光性着色組成物に含まれる光重合開始剤や熱硬化性化合物が、熱硬化やITOアニール時の熱工程によって酸化し黄変することを防ぐため、塗膜の透過率を高くすることができる。特に着色組成物の着色剤濃度が高い場合、塗膜架橋成分量が少なくなるため高感度の架橋成分の使用や、光重合開始剤の増量といった対応を取るため熱工程の黄変が強くなる現象が見られる。そのため、酸化防止剤を含むことで、加熱工程時の酸化による黄変を防止し、高い塗膜の透過率を得る事ができる。
本発明における「酸化防止剤」とは、ラジカル補足機能、又は過酸化物分解機能を有する化合物であればよく、具体的には、酸化防止剤としてヒンダードフェノール系、ヒンダードアミン系、リン系、イオウ系、及びヒドロキシルアミン系の化合物があげられ、公知の酸化防止剤が使用できる。また、本発明で用いられる酸化防止剤は、ハロゲン原子を含有していないものが好ましい。
これらの酸化防止剤の中でも、塗膜の透過率と感度の両立の観点から、好ましいものとしては、ヒンダードフェノール系酸化防止剤、ヒンダードアミン系酸化防止剤、リン系酸化防止剤又はイオウ系酸化防止剤が挙げられる。
ヒンダードフェノール系酸化防止剤としては、1,3,5-トリス(3,5-ジ-t-ブチル-4-ヒドロキシベンジル)-1,3,5-トリアジン-2,4,6(1H,3H,5H)-トリオン、1,1,3-トリス-(2’-メチル-4’-ヒドロキシ-5’-t-ブチルフェニル)-ブタン、4,4’-ブチリデン-ビス-(2-t-ブチル-5-メチルフェノール)、3-(3,5-ジ-t-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)プロピオン酸ステアリル、ペンタエリスリトールテトラキス[3-(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)プロピオネート、3,9-ビス[2-[3-(3-t-ブチル-4-ヒドロキシ-5 -メチルフェニル)プロピオニルオキシ]-1,1-ジメチルエチル]-2,4,8,10-テトラオキサスピロ[5.5]ウンデカン、1,3,5-トリス(3,5-ジ-t-ブチル-4-ヒドロキシフェニルメチル)-2,4,6-トリメチルベンゼン、1,3,5-トリス(3-ヒドロキシ-4-t-ブチル-2,6-ジメチルベンジル)-1,3,5-トリアジン-2,4,6(1H,3H,5H)-トリオン、2,2’-メチレンビス(6-t-ブチル-4-エチルフェノール)、2,2’チオジエチルビス-(3,5-ジ-t-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)-プロピオネート、N,N-ヘキサメチレンビス(3,5-ジ-t-ブチル-4-ヒドロキシ-ヒドロシンナムアミド)、i-オクチル3-(3,5-ジ-t-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)プロピオネート、4,6-ビス(ドデシルチオメチル)-o-クレゾール、3,5-ジ-t-ブチル-4-ヒドロキシベンジルホスホン酸モノエチルエステルのカルシウム塩、4,6-ビス(オクチルチオメチル)-o-クレゾール、ビス[3-(3-メチル-4-ヒドロキシ-5-t-ブチルフェニル)プロピオン酸]エチレンビスオキシビスエチレン、1,6-ヘキサンジオールビス[3-(3,5-ジ-t-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)プロピオネート、2,4-ビス-(n-オクチルチオ)-6-(4-ヒドロキシ-3,5-ジ-t-ブチルアニリノ)-1,3,5-トリアジン、2,2’-チオ-ビス-(6-t-ブチル-4-メチルフェノール)、2,5-ジ-t-アミル-ヒドロキノン、2,6-ジ-t-ブチル-4-ノニルフェノール、2,2’-イソブチリデン-ビス-(4,6-ジメチル-フェノール)、2,2’-メチレン-ビス-(6-(1-メチル-シクロヘキシル)-p-クレゾール)、2,4-ジメチル-6-(1-メチル-シクロヘキシル)-フェノール等が挙げられる。その他ヒンダードフェノール構造を有するオリゴマータイプ及びポリマータイプの化合物等も使用することが出来る。
さらに具体的には、株式会社ADEKA社製アデカスタブAO-20、AO-30、AO-40,AO-50、AO-60、AO-80、AO-330、ケミプロ社製KEMINOX101、179、76、9425、株式会社BASF社製IRGANOX1010、1035、1076、1098、1135、1330、1726、1425WL、1520L、245、259、3114、5057、565、サンケミカル社製サイアノックスCY-1790、CY-2777等が挙げられる。
ヒンダードアミン系酸化防止剤としては、テトラキス(1,2,2,6,6-ペンタメチル-4-ピペリジル)1,2,3,4-ブタンテトラカルボキシレート、テトラキス(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジル)1,2,3,4-ブタンテトラカルボキシレート、ビス(1,2,2,6,6-ペンタメチル-4-ピペリジル)セバケート、ビス(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジル)セバケート、ビス(1-ウンデカノキシ-2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-4-イル)カルボネート、1,2,2,6,6-ペンタメチル-4-ピペリジルメタクリレート、2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジルメタクリレート、コハク酸ジメチルと1-(2-ヒドロキシエチル)-4-ヒドロキシ-2,2,6,6-テトラメチルピペリジンとの重縮合物、ポリ[[6-[(1,1,3,3-テトラメチルブチル)アミノ]-s-トリアジン-2,4-ジイル]-[(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジル)イミノ]-ヘキサメチレン-[(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジル)イミノ]]、4-ヒドロキシ-2,2,6,6-テトラメチル-1-ピペリジンエタノールと3,5,5-トリメチルヘキサン酸のエステル、N,N’-4,7-テトラキス〔4,6-ビス{N-ブチル-N-(1,2,2,6,6-ペンタメチル-4-ピペリジル)アミノ}-1,3,5-トリアジン-2-イル〕-4,7-ジアザデカン-1,10-ジアミン、デカン二酸ビス(2,2,6,6-テトラメチル-1-(オクチルオキシ)-4-ピペリジニル)エステル,1,1-ジメチルエチルヒドロペルオキシドとオクタンの反応生成物、ビス(1,2,2,6,6-ペンタメチル-4-ピリペリジル)[[3,5-ビス(1,1ジメチルエチル)-4-ヒドロキシフェニル]メチル]ブチルマロネートメチル1,2,2,6,6-ペンタメチル-4-ピリペリジルセバケート、ポリ[[6-モルホリノ-s-トリアジン-2,4-ジイル]-[(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジル)イミノ]-ヘキサメチレン-[(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジル)イミノ]]、2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジル-C12-21およびC18不飽和脂肪酸エステル、N,N’-ビス(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジル)-1,6-ヘキサメチレンジアミン、2-メチル-2-(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジル)アミノ-N-(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジル)プロピオンアミド等が挙げられる。その他ヒンダードアミン構造を有するオリゴマータイプ及びポリマータイプの化合物等も使用することが出来る。
さらに具体的には、株式会社ADEKA製アデカスタブLA-52、LA-57、LA-63P、LA-68、LA-72、LA-77Y、LA-77G、LA-81、LA-82、LA-87、LA-402F、LA-502XP、ケミプロ化成社製KAMISTAB29、62、77、94、株式会社BASF製Tinuvin249、TINUVIN111FDL、123、144、292、5100、サンケミカル社製サイアソーブUV-3346、UV-3529、UV-3853等が挙げられる。
リン系酸化防止剤としては、ジ(2,6-ジ-t-ブチル-4-メチルフェニル)ペンタエリスリトールジフォスファイト、ジステアリルペンタエリスリトールジフォスファイト、2,2’-メチレンビス(4,6-ジ-t-ブチルフェニル)2-エチルヘキシルフォスファイト、トリス(2,4-ジ-t-ブチルフェニル)フォスファイト、トリス(ノニルフェニル)フォスファイト、テトラ(C12~C15アルキル)-4,4’-イソプロピリデンジフェニルジフォスファイト、ジフェニルモノ(2-エチルヘキシル)フォスファイト、ジフェニルイソデシルフォスファイト、トリス(イソデシル)フォスファイト、トリフェニルフォスファイト、テトラキス(2,4-ジ-t-ブチルフェニル)-4,4-ビフェニルジフォスホニト、トリス(トリデシル)フォスファイト、フェニルイソオクチルフォスファイト、フェニルイソデシルフォスファイト、フェニルジ(トリデシル)フォスファイト、ジフェニルイソオクチルフォスファイト、ジフェニルトリデシルフォスファイト、4,4’イソプロピリデンジフェノールアルキルフォスファイト、トリスノニルフェニルフォスファイト、トリスジノニルフェニルフォスファイト、トリス(ビフェニル)フォスファイト、ジ(2,4-ジ-t-ブチルフェニル)ペンタエリスリトールジフォスファイト、ジ(ノニルフェニル)ペンタエリスリトールジフォスファイト、フェニルビスフェノールAペンタエリスリトールジフォスファイト、テトラトリデシル4,4’-ブチリデンビス(3-メチル-6-t-ブチルフェノール)ジフォスファイト、ヘキサトリデシル1,1,3-トリス(2-メチル-4-ヒドロキシ-5-t-ブチルフェニル)ブタントリフォスファイト、3,5-ジ-t-ブチル-4-ヒドロキシベンジルフォスファイトジエチルエステル、ソジウムビス(4-t-ブチルフェニル)フォスファイト、ソジウム-2,2-メチレン-ビス(4,6-ジ-t-ブチルフェニル)-フォスファイト、1,3-ビス(ジフェノキシフォスフォニロキシ)-ベンゼン、亜リン酸エチルビス(2,4-ジtert-ブチル-6-メチルフェニル)等が挙げられる。その他フォスファイト構造を有するオリゴマータイプ及びポリマータイプの化合物等も使用することが出来る。
さらに具体的には、株式会社ADEKA製アデカスタブPEP-36、PEP-8、HP-10、2112、1178、1500、C、135A、3010、TPP、株式会社BASF製IRGAFOS168、クラリアントケミカルズ社製HostanoxP-EPQ等が挙げられる。
イオウ系酸化防止剤としては、2,2-ビス{〔3-(ドデシルチオ)-1-オキソプロポキシ〕メチル}プロパン-1,3-ジイルビス〔3-(ドデシルチオ)プロピオネート〕、3,3’-チオビスプロピオン酸ジトリデシル、2,2-チオ-ジエチレンビス〔3-(3,5-ジ-t-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕、2,4-ビス〔(オクチルチオ)メチル〕-o-クレゾール、2,4-ビス〔(ラウリルチオ)メチル〕-o-クレゾール等が挙げられる。その他チオエーテル構造を有するオリゴマータイプ及びポリマータイプの化合物等も使用することが出来る。
さらに具体的には、株式会社ADEKA製アデカスタブAO-412S、AO-503、ケミプロ化成社製KEMINOXPLS等が挙げられる。
これらの酸化防止剤は、1種を単独で、又は必要に応じて任意の比率で2種以上混合して用いることができる。
また酸化防止剤は、着色剤100質量部に対し、0.05~5.0質量部添加すると透過率、分光特性、及び感度が良好になる場合がある。
<レベリング剤(K)>
本発明の感光性着色組成物には、透明基板上での組成物の塗布性、着色被膜の乾燥性を良好することを目的として、レベリング剤を添加することが好ましい。レベリング剤としては、シリコーン系界面活性剤、フッ素系界面活性剤、ノニオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、アニオン性界面活性剤などの各種界面活性剤を使用できる。
シリコーン系界面活性剤としては、シロキサン結合からなる直鎖状ポリマーや、側鎖や末端に有機基を導入した変性シロキサンポリマーが挙げられる。
さらに具体的には、ビックケミー社製BYK-300、306、310、313、315N、320、322、323、330、331、333、342、345/346、347、348、349、370、377、378、3455、UV3510、3570、東レ・ダウコーニング社製FZ-7002、2110、2122、2123、2191、5609、信越化学工業社製X-22-4952、X-22-4272、X-22-6266、KF-351A、KF-354L、KF-355A、KF-945、KF-640、KF-642、KF-643、X-22-4515、KF-6004、KP-341等が挙げられる。
フッ素系界面活性剤としては、フルオロカーボン鎖を有する界面活性剤又はレべリング剤が挙げられる。
さらに具体的には、AGCセイミケミカル社製サーフロンS-242、S-243、S-420、S-611、S-651、S-386、DIC社製メガファックF-253、F-477、F-551、F-552、F-555、F-558、F-560、F-570、F-575,F-576、R-40-LM、R-41、RS-72-K、DS-21、住友スリーエム社製FC-4430、FC-4432、三菱マテリアル電子化成社製EF-PP31N09、EF-PP33G1、EF-PP32C1、株式会社ネオス製フタージェント602A等が挙げられる。
ノニオン性界面活性剤としては、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンセチルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンミリステルエーテル、ポリオキシエチレンオクチルドデシルエーテル、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル、ポリオキシフェニレンジスチレン化フェニルエーテル、ポリオキシエチレントリベンジルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリコール、ポリオキシアルキレンアルケニルエーテル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸エステル、ソルビタンモノラウレート、ソルビタンモノパルミテート、ソルビタンモノステアレート、ソルビタンジステアレート、ソルビタントリステアレート、ソルビタンモノオレエート、ソルビタントリオレエート、ソルビタンセスキオレエート、ポリオキシエチレンソルビタンモノラウレート、ポリオキシエチレンソルビタンモノパルミテート、ポリオキシエチレンソルビタンモノステアレート、ポリオキシエチレンソルビタントリステアレート、ポリオキシエチレンソルビタンモノオレエート、ポリオキイエチレンソルビタントリイソステアレート、テトラオレイン酸ポリオキシエチレンソルビット、グリセロールモノステアレート、グリセロールモノオレエート、ポリエチレングリコールモノラウレート、ポリエチレングリコールモノステアレート、ポリエチレングリコールジステアレート、ポリエチレングリコールモノオレエート、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ポリオキシエチレンアルキルアミン、アルキルアルカノールアミド、アルキルイミダゾリン等が挙げられる。
さらに具体的には、花王社製エマルゲン103、104P、106、108、109P、120、123P、130K、147、150、210P、220、306P、320P、350、404、408、409PV、420、430、705、707、709、1108、1118S-70、1135S-70、1150S-60、2020G-HA、2025G、LS-106、LS-110、LS-114、MS-110、A-60、A-90、B-66、PP-290、ラテムルPD-420、PD-430、PD-430S、PD450、レオドールSP-L10、SP-P10、SP-S10V、SP-S20、SP-S30V、SP-O10V、SP-O30V、スーパーSP-L10、AS-10V、AO-10V、AO-15V、TW-L120、TW-L106、TW-P120、TW-S120V、TW-S320V、TW-O120V、TW-O106V、TW-IS399C、スーパーTW-L120、430V、440V、460V、MS-50、MS-60、MO-60、MS-165V、エマノーン1112、3199V、3299V、3299RV、4110、CH-25、CH-40、CH-60(K)、アミート102、105、105A、302、320、アミノーンPK-02S、L-02、ホモゲノールL-95、株式会社ADEKA社製アデカプルロニック(登録商標)L-23、31、44、61、62、64、71、72、101、121、TR-701、702、704、913R、共栄社化学社製(メタ)アクリル酸系(共)重合体ポリフローNo.75、No.90、No.95等が挙げられる。
カチオン性界面活性剤としてはアルキルアミン塩やラウリルトリメチルアンモニウムクロライド、ステアリルトリメチルアンモニウムクロライド、セチルトリメチルアンモニウムクロライドなどのアルキル4級アンモニウム塩やそれらのエチレンオキサイド付加物が挙げられる。
さらに具体的には、花王社製アセタミン24、コータミン24P、60W、86Pコンク等が挙げられる。
アニオン性界面活性剤としては、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、スチレン-アクリル酸共重合体のアルカリ塩、アルキルナフタレンスルホン酸ナトリウム、アルキルジフェニルエーテルジスルホン酸ナトリウム、ラウリル硫酸モノエタノールアミン、ラウリル硫酸トリエタノールアミン、ラウリル硫酸アンモニウム、ステアリン酸モノエタノールアミン、ステアリン酸ナトリウム、ラウリル硫酸ナトリウム、スチレン-アクリル酸共重合体のモノエタノールアミン、ポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸エステル等が挙げられる。
さらに具体的には、株式会社ネオス製フタージェント100、150、株式会社ADEKA社製アデカホープYES-25、アデカコールTS-230E、PS-440E、EC-8600等が挙げられる。
両性界面活性剤としてはラウリン酸アミドプロピルベタイン、ラウリルベタイン、コカミドプロピルベタイン、ステアリルベタイン、アルキルジメチルアミノ酢酸ベタイン等のアルキルベタイン、ラウリルジメチルアミンオキサイド等のアルキルアミンオキサイド等が挙げられる。
さらに具体的には、花王社製アンヒトール20AB、20BS、24B、55AB、86B、20Y-B、20N等が挙げられる。
本発明の感光性着色組成物に界面活性剤を含有する場合、界面活性剤の添加量は、本発明の組成物の全不揮発分に対して、0.001~2.0質量%が好ましく、より好ましくは0.005~1.0質量%である。この範囲内であることで、着色組成物の塗布性とパターン密着性、透過率のバランスが良好となる。
本発明の感光性着色組成物は、界面活性剤を、1種類のみを含んでいてもよいし、2種類以上含んでいてもよい。2種類以上含む場合は、その合計量が上記範囲となることが好ましい。
<貯蔵安定剤(L)>
本発明の着色組成物には、組成物の経時粘度を安定化させるために貯蔵安定剤を含有させることができる。貯蔵安定剤としては、例えば、ベンジルトリメチルクロライド、ジエチルヒドロキシアミンなどの4級アンモニウムクロライド、乳酸、シュウ酸などの有機酸およびそのメチルエーテル、t-ブチルピロカテコール、テトラエチルホスフィン、テトラフェニルフォスフィンなどの有機ホスフィン、亜リン酸塩等が挙げられる。貯蔵安定剤は、着色剤の全量を基準(100質量%)として、0.1~10質量%の量で用いることができる。
<密着性向上剤(M)>
本発明の感光性着色組成物には、基材との密着性を高めるためにシランカップリング剤等の密着性向上剤を含有させることができる。密着性向上剤による密着性が向上することにより、細線の再現性が良好となり解像度が向上する。
密着性向上剤としては、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン等のビニルシラン類、3-メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、3-メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3-メタクリロキシプロピルメチルジエトキシシラン、3-メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン、3-アクリロキシプロピルトリメトキシシラン等の(メタ)アクリルシラン類、2-(3,4-エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、3-グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、3-グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3-グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、3-グリシドキシプロピルトリエトキシシラン等のエポキシシラン類、N-2-(アミノエチル)-3-アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N-2-(アミノエチル)-3-アミノプロピルトリメトキシシラン、3-アミノプロピルトリメトキシシラン、3-アミノプロピルトリエトキシシラン、3-トリエトキシシリル-N-(1,3-ジメチル-ブチリデン)プロピルアミン、N-フェニル-3-アミノプロピルトリメトキシシラン、N-(ビニルベンジル)-2-アミノエチル-3-アミノプロピルトリメトキシシランの塩酸塩等のアミノシラン類、3-メルカプトプロピルメチルジメトキシシラン、3-メルカプトプロピルトリメトキシシラン等のメルカプト類、p-スチリルトリメトキシシラン等のスチリル類、3-ウレイドプロピルトリエトキシシラン等のウレイド類、ビス(トリエトキシシリルプロピル)テトラスルフィド等のスルフィド類、3-イソシアネートプロピルトリエトキシシラン等のイソシアネート類などのシランカップリング剤が挙げられる。密着性向上剤は、着色組成物中の着色剤100質量部に対し、0.01~10質量部、好ましくは0.05~5質量部の量で用いることができる。この範囲内で効果が大きくなり、密着性、解像性、感度のバランスが良好であるためより好ましい。
<感光性着色組成物の製造方法>
本発明の感光性着色組成物は、顔料を、分散剤、バインダ樹脂及び/又は溶剤中に、好ましくは分散助剤(色素誘導体や界面活性剤)と一緒に、ニーダー、2本ロールミル、3本ロールミル、ボールミル、横型サンドミル、縦型サンドミル、アニュラー型ビーズミル、又はアトライター等の各種分散手段を用いて微細に分散して製造することができる。このとき、2種以上の顔料を同時に着色剤担体に分散しても良いし、別々に顔料担体に分散したものを混合しても良い。
また、感光性着色組成物は、溶剤現像型あるいはアルカリ現像型着色組成物として調製することができる。溶剤現像型あるいはアルカリ現像型着色組成物は、前記着色組成物と、重合性化合物及び/又は光重合開始剤と、必要に応じて、溶剤、その他の分散助剤、及び添加剤等を混合して調整することができる。光重合開始剤は、着色組成物を調製する段階で加えてもよく、調製した着色組成物に後から加えてもよい。
<粗大粒子の除去>
本発明の感光性着色組成物は、遠心分離、焼結フィルタやメンブレンフィルタによる濾過等の手段にて、5μm以上の粗大粒子、好ましくは1μm以上の粗大粒子、さらに好ましくは0.5μm以上の粗大粒子及び混入した塵の除去を行うことが好ましい。このように着色組成物は、実質的に0.5μm以上の粒子を含まないことが好ましい。より好ましくは0.3μm以下であることが好ましい。
<カラーフィルタ>
次に、本発明のカラーフィルタについて説明する。
本発明のカラーフィルタは、赤色フィルタセグメント、緑色フィルタセグメント、及び青色フィルタセグメントを具備する。また、カラーフィルタは、さらにマゼンタ色フィルタセグメント、シアン色フィルタセグメント、及び黄色フィルタセグメントを具備するものであってもよい。
<カラーフィルタの製造方法>
カラーフィルタは、印刷法又はフォトリソグラフィー法により、製造することができる。
印刷法によるフィルタセグメントの形成は、印刷インキとして調製した着色組成物の印刷と乾燥を繰り返すだけでパターン化ができるため、カラーフィルタの製造法としては、低コストで量産性に優れている。さらに、印刷技術の発展により高い寸法精度及び平滑度を有する微細パターンの印刷を行うことができる。印刷を行うためには、印刷の版上にて、あるいはブランケット上にてインキが乾燥、固化しないような組成とすることが好ましい。また、印刷機上でのインキの流動性の制御も重要であり、分散剤や体質顔料によるインキ粘度の調整を行うこともできる。
フォトリソグラフィー法によりフィルタセグメントを形成する場合は、上記溶剤現像型あるいはアルカリ現像型着色レジスト材として調製した着色組成物を、透明基板上に、スプレーコートやスピンコート、スリットコート、ロールコート等の塗布方法により、乾燥膜厚が0.2~5μmとなるように塗布する。必要により乾燥された膜には、この膜と接触あるいは非接触状態で設けられた所定のパターンを有するマスクを通して露光(放射線の照射)を行う。その後、溶剤又はアルカリ現像液に浸漬するかもしくはスプレーなどにより現像液を噴霧して未硬化部を除去して所望のパターンを形成したのち、同様の操作を他色について繰り返してカラーフィルタを製造することができる。さらに、着色レジスト材の重合を促進するため、必要に応じて加熱を施すこともできる。フォトリソグラフィー法によれば、上記印刷法より精度の高いカラーフィルタが製造できる。
現像に際しては、アルカリ現像液として炭酸ナトリウム、水酸化ナトリウム等の水溶液が使用され、ジメチルベンジルアミン、トリエタノールアミン等の有機アルカリを用いることもできる。また、現像液には、消泡剤や界面活性剤を添加することもできる。
なお、露光感度を上げるために、上記着色レジストを塗布乾燥後、水溶性あるいはアルカリ水溶性樹脂、例えばポリビニルアルコールや水溶性アクリル樹脂等を塗布乾燥し酸素による重合阻害を防止する膜を形成した後、露光を行うこともできる。
本発明のカラーフィルタは、上記方法の他に電着法、転写法、インクジェット法などにより製造することができるが、本発明の着色組成物はいずれの方法にも用いることができる。なお、電着法は、基板上に形成した透明導電膜を利用して、コロイド粒子の電気泳動により各色フィルタセグメントを透明導電膜の上に電着形成することでカラーフィルタを製造する方法である。また、転写法は剥離性の転写ベースシートの表面に、あらかじめフィルタセグメントを形成しておき、このフィルタセグメントを所望の基板に転写させる方法である。
透明基板あるいは反射基板上に各色フィルタセグメントを形成する前に、あらかじめブラックマトリクスを形成することができる。ブラックマトリクスとしては、クロムやクロム/酸化クロムの多層膜、窒化チタニウムなどの無機膜や、遮光剤を分散した樹脂膜が用いられるが、これらに限定されない。また、上記の透明基板あるいは反射基板上に薄膜トランジスター(TFT)をあらかじめ形成しておき、その後に各色フィルタセグメントを形成することもできる。また本発明のカラーフィルタ上には、必要に応じてオーバーコート膜や透明導電膜などが形成される。
本発明のカラーフィルタは、シール剤を用いて対向基板と張り合わせ、シール部に設けられた注入口から液晶を注入したのち注入口を封止し、必要に応じて偏光膜や位相差膜を基板の外側に張り合わせることにより、カラー液晶表示装置が製造される。このカラー液晶表示装置は、ツイステッド・ネマティック(TN)、スーパー・ツイステッド・ネマティック(STN)、イン・プレーン・スイッチング(IPS)、ヴァーティカリー・アライメント(VA)、オプティカリー・コンベンセンド・ベンド(OCB)等のカラーフィルタを使用してカラー化を行う液晶表示モードに使用することができる。
本発明のカラーフィルタは、カラー液晶表示装置以外に固体撮像素子、有機EL表示装置、量子ドット表示装置、及び電子ペーパー等の製造に使用することもできる。
<液晶表示装置>
本発明のカラーフィルタを備えた液晶表示装置について説明する。
本発明の液晶表示装置は、本発明のカラーフィルタと、光源とを具備する。光源としては、冷陰極管(CCFL),白色LEDが挙げられるが、本発明においては赤の再現領域が広がるという点で、白色LEDを使用することが好ましい。図1は、本発明のカラーフィルタを備えた液晶表示装置10の概略断面図である。図1に示す装置10は、離間対向して配置された一対の透明基板11および21を備え、それらの間には、液晶LCが封入されている。
液晶LCは、TN(Twisted Nematic)、STN(Super Twisted Nematic)、IPS(In-Plane switching)、VA(Vertical Alignment)、OCB(Optically Compensated Birefringence)等の駆動モードに応じて配向される。第1の透明基板11の内面には、TFT(薄膜トランジスター)アレイ12が形成されており、その上には例えばITOからなる透明電極層13が形成されている。透明電極層13の上には、配向層14が設けられている。また、透明基板11の外面には、偏光板15が形成されている。
他方、第2の透明基板21の内面には、本発明のカラーフィルタ22が形成されている。カラーフィルタ22を構成する赤色、緑色および青色のフィルタセグメントは、ブラックマトリックス(図示せず)により分離されている。
カラーフィルタ22を覆って、必要に応じて透明保護膜(図示せず)が形成され、さらにその上に、例えばITOからなる透明電極層23が形成され、透明電極層23を覆って配向層24が設けられている。
また、透明基板21の外面には、偏光板25が形成されている。なお、偏光板15の下方には、バックライトユニット30が設けられている。
白色LED光源としては、青色LEDの表面に蛍光フィルタを形成したものや、青色LEDの樹脂パッケージに蛍光体を含有させたものがあり、430nm~485nmの範囲内で発光強度が極大となる波長(λ3)を有し、530nm~580nmの範囲内で発光強度が極大となる波長(λ4)を有し、600nm~650nmの範囲内で発光強度が極大となる波長(λ5)を有し、かつ波長λ3における発光強度I3と波長λ4における発光強度I4の比(I4/I3)が0.2以上0.4以下であり、波長λ3における発光強度I3と波長λ5における発光強度I5の比(I5/I3)が0.1以上1.3以下である分光特性を持つ白色LED光源(LED1)や、430nm~485nmの範囲内に発光強度が最大となる波長(λ1)を有し、530nm~580nmの範囲内に第2の発光強度のピーク波長(λ2)を有し、波長λ1における発光強度I1と波長λ2における発光強度I2の比(I2/I1)が0.2以上0.7以下である分光特性を持つ白色LED光源(LED2)が好ましい。
LED1としては、具体的にはNSSW306D-HG-V1(日亜化学社製)、NSSW304D-HG-V1(日亜化学社製)等が挙げられる。
LED2としては、具体的にはNSSW440(日亜化学社製)、NSSW304D(日亜化学社製)等が挙げられる。
<固体撮像素子>
本発明の固体撮像素子は、本発明のカラーフィルタを備える。本発明の固体撮像素子の構成としては、本発明の固体撮像素子用のカラーフィルタが備えられた構成であり、固体撮像素子として機能する構成であれば特に限定はないが、例えば、以下のような構成が挙げられる。
基板上に、固体撮像素子(CCD センサ、CMOSセンサ、有機CMOSセンサ等)の受光エリアを構成する複数のフォトダイオード及びポリシリコン等からなる転送電極を有し、前記フォトダイオード及び前記転送電極上にフォトダイオードの受光部のみ開口したタングステン等からなる遮光膜を有し、遮光膜上に遮光膜全面及びフォトダイオード受光 部を覆うように形成された窒化シリコン等からなるデバイス保護膜を有し、前記デバイス保護膜上に、本発明の固体撮像素子用カラーフィルタセグメントを有する構成である。
更に、前記デバイス保護層上であってカラーフィルタセグメントの下(基板に近い側)に集光手段(例えば、マイクロレンズ等。以下同じ)を有する構成や、カラーフィルタセグメント上に集光手段を有する構成等であってもよい。
なお、有機CMOSセンサは、光電変換層として薄膜のパンクロ感光性有機光電変換膜とCMOS信号読み出し基板を含んで構成され、光を捕捉しそれを電気信号に変換する役割を有機材料が担い、電気信号を外部に取り出す役割を無機材料が担う2層構成のハイブリッド構造であり、原理的には入射光に対して開口率を 100%にすることができる。有機光電変換膜は構造フリーの連続膜でCMOS信号読みだし基板上に敷設できるので、高価な微細加工プロセスを必要とせず、 フィルタセグメント微細化に適している。
カラーフィルタセグメントの配置は特に制限はなく、公知の方法を用いることができる。
以下に、実施例により本発明を説明する。なお、実施例中の「部」及び「%」とは、それぞれ「質量部」及び「質量%」を表す。
バインダ樹脂、樹脂型分散剤、染料を造塩する樹脂等の樹脂に関する重量平均分子量(Mw)、数平均分子量(Mn)、酸価(mgKOH/g)、アミン価(mgKOH/g)、アンモニウム塩価(mgKOH/g)は以下の通りである。
<不揮発分、不揮発分濃度>
本発明において、不揮発分は、180℃で20分オーブンで静置後の、質量残分をいう。
<重量平均分子量(Mw)、数平均分子量(Mn)>
樹脂の数平均分子量(Mn)および重量平均分子量(Mw)は、RI検出器を装備したゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)で測定した。装置としてHLC-8220GPC(東ソー社製)を用い、分離カラムを2本直列に繋ぎ、両方の充填剤には「TSK-GEL SUPER HZM-N」を2連でつなげて使用し、オーブン温度40℃、溶離液としてTHF溶液を用い、流速0.35ml/minで測定した。サンプルは1質量%の上記溶離液からなる溶剤に溶解し、20マイクロリットル注入した。分子量はいずれもポリスチレン換算値である。
<酸価(mgKOH/g)>
樹脂溶液0.5~1gに、アセトン80ml及び水10mlを加えて攪拌して均一に溶解させ、0.1mol/LのKOH水溶液を滴定液として、自動滴定装置(「COM-555」平沼産業製)を用いて滴定し、樹脂溶液の酸価(mgKOH/g)を測定した。そして、樹脂溶液の酸価と樹脂溶液の不揮発分濃度から、樹脂の不揮発分あたりの酸価を算出した。
<アンモニウム塩価(mgKOH/g)>
アンモニウム塩価は、5%クロム酸カリウム水溶液を指示薬として、0.1Nの硝酸銀水溶液で滴定して求めた後、水酸化カリウムの当量に換算した値であり、不揮発分のアンモニウム塩価を示す。
<着色剤(A)の微細化>
(着色剤(A-1))
C.I.ピグメントレッド254(BASF社製「イルガフォアレッドB-CF」)100部、色素誘導体(b-1)10部、粉砕した食塩1000部、およびジエチレングリコール120部をステンレス製1ガロンニーダー(井上製作所製)に仕込み、70℃で8時間混練した。この混合物を温水2000部に投入し、約80℃に加熱しながらハイスピードミキサーで約1時間攪拌してスラリー状とし、濾過、水洗をくりかえして食塩および溶剤を除いた後、80℃で24時間乾燥し、着色剤(A-1)を得た。
(着色剤(A-2))
C.I.ピグメントレッド177(BASF社製「クロモフタルレッドA2B」):500部、塩化ナトリウム:500部、およびジエチレングリコール:250部をステンレス製1ガロンニーダー(井上製作所製)に仕込み、120℃で8時間混練した。次に、この混練物を5リットルの温水に投入し、70℃に加熱しながら1時間攪拌してスラリー状とし、濾過、水洗を繰り返して塩化ナトリウム及びジエチレングリコールを除いた後、80℃で一昼夜乾燥し、着色剤(A-2)を得た。
(着色剤(A-3))
C.I.ピグメントレッド242(クラリアント社製「ノボパーム スカーレット4RF」)100部、塩化ナトリウム1600部、及びジエチレングリコール190部をステンレス製1ガロンニーダー(井上製作所社製)に仕込み、60℃で10時間混練した。つぎにこの混合物を3リットルの温水に投入し、約80℃に加熱しながらハイスピードミキサーで約1時間攪拌してスラリー状とし、濾過、水洗をくりかえして塩化ナトリウム及び溶剤を除いた後、80℃で1昼夜乾燥し着色剤(A-3)を得た。
(着色剤(A-4))
C.I.ピグメントレッド269(Clariant社製「Toner Magenta F8B」)100部、塩化ナトリウム800部、及びジエチレングリコール180部をステンレス製1ガロンニーダー(井上製作所製)に仕込み、70℃で5時間混練した。この混合物を温水4000部に投入し、約80℃に加熱しながらハイスピードミキサーで約1時間攪拌してスラリー状とし、濾過、水洗をくりかえして食塩及び溶剤を除いた後、80℃で24時間乾燥し、着色剤(A-4)を得た。
(着色剤(A-5))
C.I.ピグメントグリ-ン58(DIC社製「FASTGEN GREEN A110」)を100部、塩化ナトリウム1200部、およびジエチレングリコール120部をステンレス製1ガロンニーダー(井上製作所製)に仕込み、70℃で6時間混練した。この混練物を3000部の温水に投入し、70℃に加熱しながら1時間撹拌してスラリ-状とし、濾過、水洗を繰り返して塩化ナトリウムおよびジエチレングリコールを除いた後、80℃で一昼夜乾燥し、着色剤(A-5)97部を得た。
(着色剤(A-6))
C.I.ピグメントグリーン36(トーヨーカラー株式会社製「リオノールグリーン 6YK」)500部、塩化ナトリウム500部、およびジエチレングリコール250部をステンレス製1ガロンニーダー(井上製作所製)に仕込み、120℃で4時間混練した。次に、この混練物を5リットルの温水に投入し、70℃に加熱しながら1時間攪拌してスラリー状とし、濾過、水洗を繰り返して塩化ナトリウムおよびジエチレングリコールを除いた後、80℃で一昼夜乾燥し、490部の着色剤(A-6)を得た。
(着色剤(A-7))
C.I.ピグメントグリーン7(トーヨーカラー株式会社製「リオノールグリーン YS-07」)500部、塩化ナトリウム500部、およびジエチレングリコール250部をステンレス製1ガロンニーダー(井上製作所製)に仕込み、120℃で4時間混練した。次に、この混練物を5リットルの温水に投入し、70℃に加熱しながら1時間攪拌してスラリー状とし、濾過、水洗を繰り返して塩化ナトリウムおよびジエチレングリコールを除いた後、80℃で一昼夜乾燥し、490部の着色剤(A-7)を得た。
(着色剤(A-8))
C.I.ピグメントブルー15:6(トーヨーカラー株式会社製「リオノールブルーES」)100部、粉砕した食塩1000部、およびジエチレングリコール100部をステンレス製1ガロンニーダー(井上製作所製)に仕込み、50℃で12時間混練した。この混合物を温水3000部に投入し、約70℃に加熱しながらハイスピードミキサーで約1時間攪拌してスラリー状とし、濾過、水洗をくりかえして食塩および溶剤を除いた後、80℃で24時間乾燥し、着色剤(A-8)を得た。
(着色剤(A-9))
C.I.ピグメントイエロー138(BAS-F社製「パリオトールイエローK0961HD」)100部、粉砕した食塩800部、およびジエチレングリコール180部をステンレス製1ガロンニーダー(井上製作所製)に仕込み、70℃で4時間混練した。この混合物を温水3000部に投入し、約80℃に加熱しながらハイスピードミキサーで約1時間攪拌してスラリー状とし、濾過、水洗をくりかえして食塩および溶剤を除いた後、80℃で24時間乾燥し、着色剤(A-9)を得た。
(着色剤(A-10))
C.I.ピグメントイエロー139(BAS-F社製「イルガフォアイエロー 2R-CF」)100部、塩化ナトリウム1600部、及びジエチレングリコール190部をステンレス製1ガロンニーダー(井上製作所社製)に仕込み、60℃で10時間混練した。つぎにこの混合物を3リットルの温水に投入し、約80℃に加熱しながらハイスピードミキサーで約1時間攪拌してスラリー状とし、濾過、水洗をくりかえして塩化ナトリウム及び溶剤を除いた後、80℃で1昼夜乾燥し、着色剤(A-10)を得た。
(着色剤(A-11))
C.I.ピグメントイエロー150(ランクセス社製「Yellow Pigment E4GN」)100部、塩化ナトリウム1600部、及びジエチレングリコール190部をステンレス製1ガロンニーダー(井上製作所社製)に仕込み、60℃で10時間混練した。つぎにこの混合物を3リットルの温水に投入し、約80℃に加熱しながらハイスピードミキサーで約1時間攪拌してスラリー状とし、濾過、水洗をくりかえして塩化ナトリウム及び溶剤を除いた後、80℃で1昼夜乾燥し、着色剤(A-11)を得た。
(着色剤(A-12))
C.I.ピグメントイエロー185(BASF社製「パリオトールエローD1155」)500部、塩化ナトリウム:500部、およびジエチレングリコール:250部をステンレス製1ガロンニーダー(井上製作所製)に仕込み、120℃で8時間混練した。次にこの混練物を5リットルの温水に投入し、70℃に加熱しながら1時間攪拌してスラリー状とし、濾過、水洗を繰り返して塩化ナトリウム及びジエチレングリコールを除いた後、80℃で一昼夜乾燥し、着色剤(A-12)を得た。
(着色剤(A-13))
ジオキサジン系紫色顔料PV23(トーヨーカラー株式会社製「リオノゲンバイオレットRL」)300部を96%硫酸3000部に投入し、1時間撹拌後、5℃の水に注入した。1時間撹拌後、濾過、温水で洗浄液が中性になるまで洗浄し、70℃で乾燥した。得られたアシッドペースティング処理顔料120部、色素誘導体(b-2)5部、粉砕した食塩1500部、およびジエチレングリコール100部をステンレス製1ガロンニーダー(井上製作所製)に仕込み、70℃で20時間混練した。この混合物を温水5000部に投入し、約70℃に加熱しながらハイスピードミキサーで約1時間攪拌してスラリー状とし、濾過、水洗をくりかえして食塩および溶剤を除いた後、80℃で24時間乾燥し、微細化顔料(A-13)を得た。
(染料溶液(a-1~3))
(側鎖にカチオン性基を有する樹脂1)
温度計、攪拌機、蒸留管、冷却器を具備した4つ口セパラブルフラスコに、メチルエチルケトン67.3 部を仕込み窒素気流下で75℃に昇温した。別途、メチルメタクリレート34.0部、n-ブチルメタクリレート28.0部、2-エチルヘキシルメタクリレート28.0部、ジメチルアミノエチルメタクリレート10.0部、2,2’-アゾビス(2,4-ジメチルバレロニトリル)を6.5部、およびメチルエチルケトン25.1部を均一にした後、滴下ロートに仕込み、4つ口セパラブルフラスコに取り付け、2時間かけて滴下した。滴下終了2時間後、不揮発分から重合収率が98%以上であり、重量平均分子量(Mw)が、6830である事を確認し、50℃へ冷却した。ここへ、塩化メチル3.2部、エタノール22.0 部を追加し、50℃で2時間反応させた後、1時間かけて80℃まで加温し、更に、2時間反応させた。このようにして樹脂成分が47質量%のアンモニウム基を有する側鎖にカチオン性基を有する樹脂1を得た。得られた樹脂のアンモニウム塩価は34mgKOH/gであった。
(染料1)
水2000部に不揮発分換算で30部の側鎖にカチオン性基を有する樹脂1を添加し、十分に攪拌混合を行った後、60℃に加熱した。一方、90部の水に10部のC.I.アシッド レッド 52を溶解させた水溶液を調製し、先ほどの樹脂溶液に少しずつ滴下した。滴下後、60℃で120分間攪拌し、十分に反応を行った。反応の終点確認としては濾紙に反応液を滴下して、にじみがなくなったところを終点として、造塩化合物が得られたものと判断した。攪拌しながら室温まで放冷した後、吸引濾過を行い、水洗後、濾紙上に残った造塩化合物を乾燥機にて水分を除去して乾燥し、C.I.アシッドレッド52と側鎖にカチオン性基を有する樹脂1との造塩化合物である着色剤(染料1)を得た。このとき着色剤(染料1)中のC.I.アシッドレッド52に由来する有効色素成分の含有量は25質量%であった。
(染料2)
C.I.アシッドレッド52をC.I.アシッドレッド289に変更した以外は着色剤(染料1)の製造と同様に行い、C.I.アシッドレッド289と側鎖にカチオン性基を有する樹脂1との造塩化合物である着色剤(染料2)を得た。このとき着色剤(染料2)の中のC.I.アシッドレッド289に由来する有効色素成分の含有量は27質量%であった。
(染料3)
環流管を付けた1Lのステンレス製反応容器に、窒素雰囲気下、C.I.ベーシックバイオレット10(BV10:田岡化学社製:Rodamine B)を5.0部、ヒドロキシエチルメタクリレート(HEMA)1.6部をジクロロメタン40mlに溶解させ、1-(3-ジメチルアミノプロピル)-3-エチルカルボジイミド塩酸塩 2.2部、ジメチルアミノピリジン0.25部を添加して室温で24時間攪拌を行った。得られたジクロロメタン溶液を、水で洗浄し、減圧乾燥させた後、シリカゲルカラムにて精製を行い、着色剤(染料3)を得た。
(染料溶液(a-1)の製造)
下記の混合物を均一になるように攪拌混合した後、孔径5.0μmのフィルタで濾過し着色組成物(染料溶液(a-1))を作製した。
着色剤(染料1) 12.5部
プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(以下、PGMAcという場合がある) 87.5部
(染料溶液(a-2)、(a-3)の製造)
染料溶液(a-1)と同様にして、着色剤(染料2、染料3)を用いてそれぞれ染料溶液(a-2)、(a-3)を調製した。
(色素誘導体(b))
使用した各色素誘導体(b-1~b-4)の構造を表1に示す。
Figure 2022099689000003
(樹脂型分散剤(B1-1)溶液の製造)
ガス導入管、温度、コンデンサー、攪拌機を備えた反応容器に、メタクリル酸10部、メチルメタクリレート100部、i-ブチルメタクリレート70部、ベンジルメタクリレート20部、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート50部を仕込み、窒素ガスで置換した。
反応容器内を50℃に加熱撹拌し、3-メルカプト-1,2-プロパンジオール12部を添加した。90℃に昇温し、2,2’-アゾビスイソブチロニトリル0.1部をプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート90部に加えた溶液を添加しながら7時間反応した。不揮発分測定により95%が反応したことを確認した。
ピロメリット酸無水物19部、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート50部、シクロヘキサノン50部、触媒として1,8-ジアザビシクロ-[5.4.0]-7-ウンデセン0.4部を追加し、100℃で7時間反応させた。酸価の測定で98%以上の酸無水物がハーフエステル化していることを確認し反応を終了し、不揮発分測定で不揮発分20%となるようプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートを加えて希釈し、酸価70mgKOH/g、重量平均分子量8500の樹脂型分散剤(B1-1)溶液を得た。
(樹脂型分散剤(B1-2)溶液の製造)
ガス導入管、温度計、コンデンサー、攪拌機を備えた反応容器に、n-ブチルアクリレート80部、メチルメタクリレート60部、メタクリル酸20部、カレンズMOI-BM(昭和電工製)20部、ETERNACOLL OXMA(メタクリル酸(3-エチルオキセタン-3-イル)メチル、宇部興産製)20部、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート100部を仕込み、窒素ガスで置換した。反応容器内を80℃に加熱して、2-メルカプト-2-メチル-1,3-プロパンジオール14部に、2,2’-アゾビスイソブチロニトリル0.1部を溶解した溶液を添加して、10時間反応した。不揮発分測定により95%が反応したことを確認した。次に、BPAF:9,9-ビス(3,4-ジカルボキシフェニル)フルオレン二酸無水物(JFEケミカル株式会社製)39部、C-1015N(2官能ポリカーボネートポリオール、商品名クラレポリオールC-1015N(水酸基価112mgKOH/g、クラレ株式会社製))106部、トリメリット酸無水物33部、シクロヘキサノン392部、触媒として1,8-ジアザビシクロ-[5.4.0]-7-ウンデセン0.40部を追加し、100℃で7時間反応させた。酸価の測定で98%以上の酸無水物がハーフエステル化していることを確認し反応を終了した。プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートで不揮発分20%に調整し、酸価94mgKOH/g、重量平均分子量25000の樹脂型分散剤(B1-2)溶液を得た。
(樹脂型分散剤(B1-3)溶液の製造)
ガス導入管、温度計、コンデンサー、攪拌機を備えた反応容器に、3-メルカプト-1,2-プロパンジオール108部、ピロメリット酸二無水物174部、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート650部、触媒としてモノブチルスズオキシド0.2部を仕込み、窒素ガスで置換した後、120℃で5時間反応させた(第一工程)。酸価の測定で95%以上の酸無水物基がハーフエステル化していることを確認した。次に、第一工程で得られた化合物を不揮発分換算で160部、2-ヒドロキシプロピルメタクリレート200部、エチルアクリレート200部、t-ブチルアクリレート150部、2-メトキシエチルアクリレート200部、メチルメタクリレート200部、メタクリル酸50部、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート663部を仕込み、反応容器内を80℃に加熱して、2,2’-アゾビス(2,4-ジメチルバレロニトリル)1.2部を添加し、12時間反応した(第二工程)。不揮発分測定により95%が反応したことを確認した。最後に、第二工程で得られた化合物の50%プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート溶液を500部、2-メタクリロイルオキシエチルイソシアネート(MOI)27.0部、ヒドロキノン0.1部を仕込み、IRにてイソシアネート基に基づく2270cm-1のピークの消失を確認するまで反応を行った(第三工程)。ピーク消失の確認後、反応溶液を冷却して、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートで不揮発分調整することにより不揮発分20%の樹脂型分散剤(B1-3)溶液を得た。得られた分散剤の酸価は68、不飽和二重結合当量は1593、重量平均分子量は13000であった。
<バインダ樹脂(B2-1-M:非感光性樹脂)混合液の製造>
(バインダ樹脂(B2-1-1)液の調製)
セパラブル4口フラスコに温度計、冷却管、窒素ガス導入管、滴下管および撹拌装置を取り付けた反応容器にプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート196部を仕込み、80℃に昇温し、反応容器内を窒素置換した後、滴下管より、n-ブチルメタクリレート37.2部、2-ヒドロキシエチルメタクリレート12.9部、メタクリル酸12.0部、パラクミルフェノールエチレンオキサイド変性アクリレート(東亞合成社製「アロニックスM110」)20.7部、2,2’-アゾビスイソブチロニトリル1.1部の混合物を2時間かけて滴下した。滴下終了後、更に3時間反応を継続し、アクリル樹脂の溶液を得た。室温まで冷却した後、樹脂溶液約2部をサンプリングして180℃、20分間加熱乾燥して不揮発分を測定し、先に合成した樹脂溶液に不揮発分が20%になるようにプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートを添加してバインダ樹脂(B2-1-1)液を調製した。質量平均分子量(Mw)は26000であった。
(バインダ樹脂(B2-1-2)液の調製)
撹拌機、温度計、還流冷却管、滴下ロート及び窒素導入管を備えたフラスコ内を窒素雰囲気とし、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート210部を入れ、撹拌しながら100℃まで昇温した。次いで、ベンジルメタクリレート106部、アクリル酸22部及びジシクロペンタニルメタクリレート(日立化成社製FA-513M)22部をプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート215部に溶解させ、さらに2,2’-アゾビスイソブチロニトリル3.6部を溶解させて調製した溶液を、フラスコ内に滴下し、100℃で5時間撹拌し続けることにより、アクリル樹脂の溶液を得た。室温まで冷却した後、樹脂溶液約2部をサンプリングして180℃、20分間加熱乾燥して不揮発分を測定し、先に合成した樹脂溶液に不揮発分が20%になるようにプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートを添加してバインダ樹脂を調製し、質量平均分子量(Mw)10000の樹脂(B2-1-2)溶液を得た。
(バインダ樹脂(B2-1-M)液の調製)
バインダ樹脂(B2-1-1)液とバインダ樹脂(B2-1-2)液を同量混合・撹拌してバインダ樹脂(B2-1-M)混合液を調整した。
<着色組成物の作製>
(着色組成物の製造)
[製造例1]
下記の混合物を均一になるように攪拌混合した後、直径0.5mmのジルコニアビーズを用いて、アイガーミル(アイガージャパン社製「ミニモデルM-250 MKII」)で3時間分散した後、孔径5.0μmのフィルタで濾過し、不揮発成分が33質量%の着色組成物(X-1)を作製した。
顔料(A-1) 30.0部
分散剤(B1-1:不揮発分20%液) 10.0部
バインダ樹脂(B2-1-M:不揮発分20%液) 5.0部
溶剤(S-M) 55.0部
尚、溶剤(S-M)は、下記(S-4)~(S-9)をそれぞれ記載の質量部にて混合したものである。
(S-4)PGMAc(沸点146℃) 20部
(S-5)シクロヘキサノン(沸点155℃) 20部
(S-6)3-エトキシプロピオン酸エチル(沸点169℃) 20部
(S-7)プロピレングリコールモノメチルエーテル(沸点121℃) 20部
(S-8)シクロヘキサノールアセテート(沸点172℃) 10部
(S-9)ジプロプレングリコールメチルエーテルアセテート(沸点188℃)10部
[製造例2~26]
(着色組成物(X-2~26)の製造)
表2に示す組成に変更した以外は着色組成物(X-1)と同様にして、着色組成物(X-2~26)を調製した。
Figure 2022099689000004
[実施例1]
下記組成の混合物を均一になるように攪拌混合した後、1μmのフィルタで濾過して、
感光性着色組成物(Y-1)を得た。
(感光性着色組成物(Y-1))
以下の原料を混合、攪拌し、孔径1.0μmのフィルタで濾過して感光性着色組成物(Y-1)を得た。
着色組成物溶液(X-1:不揮発分33%) :65.0部
樹脂溶液(B1-1:不揮発分20%) :10.0部
重合性化合物(C) : 3.0部
光重合開始剤(D) : 0.4部
熱硬化性化合物溶液(E-1) : 0.5部
熱硬化性化合物溶液(E-2) : 0.5部
増感剤(F) : 0.1部
チオール系連鎖移動剤(G) : 0.4部
重合禁止剤(H) : 0.05部
紫外線吸収剤(I) : 0.1部
酸化防止剤(J) : 0.1部
レベリング剤(K:不揮発分3%) : 1.0部
貯蔵安定剤(L) : 0.1部
密着性向上剤(M) : 0.1部
溶剤(S-1) :15.0部
溶剤(S-M) : 3.65部
[実施例2~48、比較例1~4]
(感光性着色組成物(Y-2~52))
表3に示した組成、及び配合量(質量部)に変えた以外は、感光性着色組成物(Y-1)と同様にして、混合物を均一になるように攪拌混合した後、1μmのフィルタで濾過して、感光性着色組成物(Y-2~52)を得た。
Figure 2022099689000005
感光性着色組成物(Y-1)および表3で使用した各成分の詳細は以下の通りである。
<バインダ樹脂(B2-2-M)混合液の製造>
(バインダ樹脂(B2-2-1)液の調製)
セパラブル4口フラスコに温度計、冷却管、窒素ガス導入管、滴下管および撹拌装置を取り付けた反応容器にプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート207部を仕込み、80℃に昇温し、反応容器内を窒素置換した後、滴下管より、メタクリル酸20部、パラクミルフェノールエチレンオキサイド変性アクリレート(東亜合成社製アロニックスM110)20部、メタクリル酸メチル45部、2-ヒドロキシエチルメタクリレート8.5部、及び2,2'-アゾビスイソブチロニトリル1.33部の混合物を2時間かけて滴下した。滴下終了後、更に3時間反応を継続し、共重合体樹脂溶液を得た。次に得られた共重合体溶液全量に対して、窒素ガスを停止し乾燥空気を1時間注入しながら攪拌したのちに、室温まで冷却した後、2-メタクリロイルオキシエチルイソシアネート(昭和電工社製カレンズMOI)6.5部、ラウリン酸ジブチル錫0.08部、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート26部の混合物を70℃で3時間かけて滴下した。滴下終了後、更に1時間反応を継続し、アクリル樹脂の溶液を得た。室温まで冷却した後、樹脂溶液約2部をサンプリングして180℃、20分間加熱乾燥して不揮発分を測定し、先に合成した樹脂溶液に不揮発分が20%になるようにプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートを添加してバインダ樹脂(B2-2-1)を調製した。質量平均分子量(Mw)は18000であった。
(バインダ樹脂(B2-2-2)液の調製)
撹拌機、温度計、還流冷却管、滴下ロートおよび窒素導入管を備えたフラスコに、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート333gを導入し、フラスコ内雰囲気を空気から窒素にした後、100℃に昇温後、ベンジルメタクリレート70.5g(0.40モル)、グリシジルメタクリレート71.1g(0.50モル)、トリシクロデカン骨格のモノメタクリレート(日立化成社製FA-513M)22.0g(0.10モル)および、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート164gからなる混合物にアゾビスイソブチロニトリル3.6gを添加した溶液を滴下ロートから2時間かけてフラスコに滴下し、さらに100℃で5時間撹拌し続けた。次に、フラスコ内雰囲気を窒素から空気にし、メタクリル酸43.0g[0.5モル、(本反応に用いたグリシジルメタクリレートのグリシジル基に対して100モル%)]、トリスジメチルアミノメチルフェノール0.9gおよびハイドロキノン0.145gをフラスコ内に投入し、110℃で6時間反応を続け不揮発分酸価が1mgKOH/gとなったところで反応を終了した。次に、テトラヒドロフタル無水フタル酸60.9g(0.40モル)、トリエチルアミン0.8gを加え、120℃で3.5時間反応させ酸価80mgKOH/gの感光性透明樹脂溶液を得た。室温まで冷却した後、感光性透明樹脂溶液約2gをサンプリングして180℃、20分加熱乾燥して不揮発分を測定し、先に合成した感光性透明樹脂溶液に不揮発分が20質量%になるようにプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートを添加してバインダ樹脂(B2-2-2)液を調製した。質量平均分子量(Mw)は12,000であった。
(バインダ樹脂(B2-2-3)液の調整)
撹拌機、温度計、還流冷却管、滴下ロートおよび窒素導入管を備えたフラスコに、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート182gを導入し、フラスコ内雰囲気を空気から窒素にした後、100℃に昇温後、ベンジルメタクリレート70.5g(0.40モル)、メタクリル酸43.0g(0.5モル)、トリシクロデカン骨格のモノメタクリレート(日立化成社製FA-513M)22.0g(0.10モル)およびプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート136gからなる混合物にアゾビスイソブチロニトリル3.6gを添加した溶液を滴下ロートから2時間かけてフラスコに滴下し、さらに100℃で5時間撹拌し続けた。次に、フラスコ内雰囲気を窒素から空気にし、グリシジルメタクリレート35.5g[0.25モル、(本反応に用いたメタクリル酸のカルボキシル基に対して50モル%)]、トリスジメチルアミノメチルフェノール0.9gおよびハイドロキノン0.145gをフラスコ内に投入し、110℃で6時間反応を続け、酸価が79mgKOH/gの感光性透明樹脂溶液を得た。室温まで冷却した後、感光性透明樹脂溶液約2gをサンプリングして180℃、20分加熱乾燥して不揮発分を測定し、先に合成した感光性透明樹脂溶液に不揮発分が20質量%になるようにプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートを添加してバインダ樹脂(B2-2-3)液を調製した。質量平均分子量(Mw)は13,000であった。
(バインダ樹脂(B2-2-4)液の調製)
反応槽として冷却管を付けたセパラブルフラスコを準備し、他方、単量体滴下槽として、ジメチル-2,2’-[オキシビス(メチレン)]ビス-2-プロペノエート40部、メタクリル酸40部、メタクリル酸メチル120部、t-ブチルパーオキシ-2-エチルヘキサノエート(日本油脂製「パーブチルO」)4部、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート40部をよく攪拌混合したものを準備し、連鎖移動剤滴下槽として、n-ドデカンチオール8部、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート32部をよく攪拌混合したものを準備した。
反応槽にプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート395部を仕込み、窒素置換した後、攪拌しながらオイルバスで加熱して反応槽の温度を90℃まで昇温した。反応槽の温度が90℃に安定してから、単量体滴下槽および連鎖移動剤滴下槽から滴下を開始した。滴下は、温度を90℃に保ちながら、それぞれ135分間かけて行った。滴下が終了してから60分後に昇温を開始して反応槽を110 ℃ にした。3時間110℃を維持した後、セパラブルフラスコにガス導入管を付け、酸素/窒素=5/95(体積比)混合ガスのバブリングを開始した。次いで、反応槽に、メタクリル酸グリシジル70部、2,2’-メチレンビス(4-メチル-6-t-ブチルフェノール)0.4部、トリエチルアミン0.8部を仕込み、そのまま110℃ で12時間反応させた。その後、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート150部を加えて室温まで冷却し、樹脂溶液約2gをサンプリングして180℃、20分加熱乾燥して不揮発分を測定し、先に合成した樹脂溶液に不揮発分が20質量%になるようにプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートを添加してバインダ樹脂(B2-2-4)液を得た。樹脂の質量平均分子量(Mw)は18000、不揮発分当たりの酸価は2mgKOH/gであった。
(バインダ樹脂(B2-2-M)混合液の調製)
バインダ樹脂(B2-2-1)~(B2-2-4)液の4種類を同量混合・撹拌してバインダ樹脂(B2-2-M)混合液を調整した。
<重合性化合物(C)>
(C-1)トリメチロールプロパントリアクリレート
[アロニックスM309(東亞合成株式会社製)]
(C-2)ジペンタエリスリトールペンタ及びヘキサアクリレート
[アロニックスM402(東亞合成株式会社製)]
(C-3)多塩基酸性アクリルオリゴマー
[アロニックスM520(東亞合成株式会社製)]
(C-4)カプロラクトン変性ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート
[KAYARAD DPCA-30(日本化薬社製)]
(C-5)下記による多官能ウレタンアクリレート
内容量が1リットル5つ口反応容器に、ペンタエリスリトールトリアクリレート(432g、ヘキサメチレンジイソシアネート84gを仕込み、60℃で8時間反応させ、(メタ)アクリロイル基を有する多官能ウレタンアクリレート(C-5)を含む生成物を得た。生成物中、多官能ウレタンアクリレート(C-5)の占める割合は、70質量%であり、残部を他の光重合性モノマーで占めている。なお、IR分析により反応生成物中にイソシアネート基が存在しないことを確認した。
(C-6)2官能のビスフェノールA型(メタ)アクリレート
[ABE-300(新中村化学社製)]
(C-7)エトキシ化イソシアヌル酸トリアクリレート
[A-9300(新中村化学社製)]
(C-8)エチレンオキサイド12モル変性ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート
[KAYARAD DPEA-12(日本化薬社製)]
以上、(C-1)~(C-8)をそれぞれ同量にて混合し、重合性化合物(C)とした。
<光重合開始剤(D)>
(D-1)2-メチル-1-[4-(メチルチオ)フェニル]-2-モルフォリノプロパン-1-オン
[Omnirad 907(IGM Resins社製)]
(D-2)2-(ジメチルアミノ)-2-[(4-メチルフェニル)メチル]-1-[4-(4-モルホリニル)フェニル]-1-ブタノン
[Omnirad 379EG(IGM Resins社製)]
(D-3)2,4,6-トリメチルベンゾイル-ジフェニル-ホスフィンオキサイド
[Omnirad TPO(IGM Resins社製)]
(D-4)2,2’-ビス(o-クロロフェニル)-4,5,4’,5’-テトラフェニル-1,2’-ビイミダゾール
[ビイミダゾール(黒金化成社製)]
(D-5)p-ジメチルアミノアセトフェノン
[DMA(ダイキファイン社製)]
(D-6)エタン-1-オン,1-[9-エチル-6-(2-メチルベンゾイル)-9H-カルバゾール-3-イル],1-(O-アセチルオキシム)
[イルガキュアOXE02(BASFジャパン社製)]
(D-7)1-[4-(2-ヒドロキシエトキシ)-フェニル]-2-ヒドロキシ-2-メチル-1-プロパン-1-オン
[Omnirad 2959(IGM Resins社製)]
(D-8)ビス(2,4,6-トリメチルベンゾイル)-フェニルフォスフィンオキサイド
[Omnirad 819(IGM Resins社製)]
以上、(D-1)~(D-8)をそれぞれ同量にて混合し、光重合開始剤(D)とした。
<熱硬化性化合物(E)>
・熱硬化性化合物(E-1)
(E-1-1)2,2’-ビス(ヒドロキシメチル)-1-ブタノールの1,2-エポキシ-4-(2-オキシラニル)シクロヘキサン付加物
[EHPE-3150(ダイセル社製)]、
(E-1-2)ソルビトールのグリシジルエーテル化エポキシ化合物
[デナコールEX611(ナガセケムテックス株式会社製)]、
(E-1-3)イソシアヌル酸トリグリシジル
(E-1-1)~(E-1-3)をそれぞれ同量混合し、熱硬化性化合物(E-1)とした。
・熱硬化性化合物(E-2):
3-エチル-3-[(3-エチルオキセタン-3-イル)メトキシメチル]オキセタン
[アロンオキセタンOXT-221(東亞合成株式会社製)]
<増感剤(F) >
(F-1)2,4-ジエチルチオキサントン[カヤキュアDETX-S(日本化薬社製)]
(F-2)4,4’-ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン[CHEMARK DEABP(Chemark Chemical社製)]
以上、(F-1)(F-2)をそれぞれ同量にて混合し、増感剤(F)とした。
<チオール系連鎖移動剤(G)>
(G-1)トリメチロールエタントリス(3-メルカプトブチレート)
[TEMB(昭和電工社製)]
(G-2)トリメチロールプロパントリス(3-メルカプトブチレート)
[TPMB(昭和電工社製)]
(G-3)ペンタエリスリトールテトラキス(3-メルカプトプロピオネート)
[PEMP(堺化学工業社製)]
(G-4)トリメチロールプロパントリス(3-メルカプトプロピオネート)
[TMMP(堺化学工業社製)]
(G-5)トリス[(3-メルカプトプロピオニルオキシ)-エチル]-イソシアヌレート
[TEMPIC(堺化学工業社製)]
以上、(G-1)~(G-5)をそれぞれ同量にて混合し、チオール系連鎖移動剤(G)とした。
<重合禁止剤(H)>
(H-1)3-メチルカテコール
(H-2)メチルヒドロキノン
(H-3)tert-ブチルヒドロキノン
以上、(H-1)~(H-3)をそれぞれ同量にて混合し、重合禁止剤(H)とした。
<紫外線吸収剤(I)>
(I-1)2-[4-[(2-ヒドロキシ-3-(ドデシルおよびトリデシル)オキシプロピル)オキシ]-2-ヒドロキシフェニル]-4,6-ビス(2,4-ジメチルフェニル)-1,3,5-トリアジン[TINUVIN400(BASFジャパン社製)]
(I-2)2-(2H-ベンゾトリアゾール-2-イル)-4,6-ビス(1-メチル-1-フェニルエチル)フェノール[TINUVIN900(BASFジャパン社製)]
以上、(I-1)(I-2)をそれぞれ同量にて混合し、紫外線吸収剤(I)とした。
<酸化防止剤(J)>
(J-1)ペンタエリスリトールテトラキス[3-(3,5-ジ-t-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)プロピオネート
(J-2)3,3'-チオジプロパン酸ジオクタデシル
(J-3)トリス[2,4-ジ-(t)-ブチルフェニル]ホスフィン
(J-4)ビス(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジル)セバケ-ト
(J-5)サリチル酸p-オクチルフェニル
以上、(J-1)~(J-5)をそれぞれ同量にて混合し、酸化防止剤(J)とした。
<レベリング剤(K)>
ビックケミ-社製「BYK-330 」 1部、
DIC社製「メガファックF-551」 1部、および
花王社製「エマルゲン103」 1部をPGMAc97部に溶解させた混合溶液。
<貯蔵安定剤(L)>
(L-1)2,6-ビス(1,1-ジメチルエチル)-4-メチルフェノール(本州化学工業社製「BHT」)
(L-2)トリフェニルホスフィン(北興化学工業社製「TPP」)
以上、(L-1)(L-2)をそれぞれ同量にて混合し、貯蔵安定剤(L)とした。
<密着性向上剤(M)>
(M-1)「KBM-5103(信越化学工業株式会社製)」
(M-2)3-グリシドキシプロピルトリエトキシシラン[信越シリコーン シランカップリング剤KBM-403(信越化学工業社製)]
(M-3)3-メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン[信越シリコーン シランカップリング剤KBE-503(信越化学工業社製)]
(M-4)N-2-(アミノエチル)-3-アミノプロピルトリメトキシシラン[信越シリコーン シランカップリング剤KBM-603(信越化学工業社製)]
(M-5)3-メルカプトプロピルトリメトキシシラン[信越シリコーン シランカップリング剤KBM-803(信越化学工業社製)]
以上、(M-1)~(M-5)をそれぞれ同量にて混合し、密着性向上剤(M)とした 。
<溶剤(S)>
(S-1)テトラエチレングリコールジメチルエーテル(沸点276℃)
(S-2)トリエチレングリコールジメチルエーテル(沸点216℃)
(S-3)トリプロピレングリコールメチルエーテル(沸点241℃)
溶剤(S-M)は、下記(S-4)~(S-9)をそれぞれ記載の質量部にて混合したものである。
(S-4)PGMAc(沸点146℃) 20部
(S-5)シクロヘキサノン(沸点155℃) 20部
(S-6)3-エトキシプロピオン酸エチル(沸点169℃) 20部
(S-7)プロピレングリコールモノメチルエーテル(沸点121℃) 20部
(S-8)シクロヘキサノールアセテート(沸点172℃) 10部
(S-9)ジプロプレングリコールメチルエーテルアセテート(沸点188℃)10部
<感光性着色組成物の評価>
得られた感光性着色組成物(Y-1~52)について、以下の方法で評価を行った。結果を表4に示す。
各試験を下記の方法で行った。試験の結果を表4に示す。なお、評価ランクの意味は、以下の通りである。
◎:極めて良好
〇:良好
△:実用可能
×:実用には適さない
<フィルタセグメントの形成>
100mm×100mm、0.7mm厚のガラス基板上にブラックマトリクスをパターン加工し、該基板上にスピンコーターで、得られた感光性着色組成物を塗布し、90℃で90秒乾燥させ溶剤を除去し、膜厚が2.4μmである塗膜を得た。次いで、該被膜に所定のパターンを有するフォトマスクを介して、超高圧水銀ランプを用いて100mJ/cm2の紫外線を照射し、0.2質量%の炭酸ナトリウム水溶液からなるアルカリ現像液によりスプレー現像して未硬化部を除去し所望のパターンを形成した。得られた塗膜について、230℃のオーブンで20分間加熱処理を施し、フィルタセグメントを形成した。塗膜の膜厚は、Dektak3030(日本真空技術社製)を用いて行った。
<現像残渣>
得られたフィルタセグメントについて、顕微鏡(オリンパス光学社製「BX-51」)にて現像残渣の有無を確認した。評価は50μm×50μmの中空がある四角画素中の残渣の残存面積を計算し、以下のように評価した。
◎:残存せず
○:100μm2未満
△:100μm2以上500μm2未満
×:500μm2以上
(保存安定性)
得られた感光性着色組成物について、下記の方法で保存安定性を評価した。
感光性着色組成物を調製した翌日の初期粘度と、40℃で1週間、経時促進させた経時粘度を、E型粘度計(東機産業社製「ELD型粘度計」)を用いて、25℃において回転数50rpmという条件で測定した。この初期粘度及び経時粘度の値から、下記式で経時粘度変化率を算出し、保存安定性を2段階で評価した。
[経時粘度変化率]=|([初期粘度]-[経時粘度])/[初期粘度]|×100
◎:変化率3%未満
〇:変化率3%以上5%未満
△:変化率5%以上10%未満
×:変化率10%以上
Figure 2022099689000006
10 液晶表示装置
11 透明基板
12 TFTアレイ
13 透明電極層
14 配向層
15 偏光板
21 透明基板
22 カラーフィルタ
23 透明電極層
24 配向層
25 偏光板
30 バックライトユニット
31 白色LED光源
LC 液晶

Claims (6)

  1. 着色剤(A)、樹脂(B)、重合性化合物(C)、光重合開始剤(D)、及び有機溶剤(S)を含む感光性着色組成物であって、前記着色組成物中の不揮発分100質量%に対して前記着色剤(A)を50~90質量%含み、かつ、
    前記有機溶剤(S)が、下記式(1)の構造であり、760mmHgにおける沸点が160℃以上の有機溶剤(S1)を、有機溶剤(S)100質量%に対して5~30質量%含むことを特徴とする感光性着色組成物。
    1-O-(X-O)n-R2 式(1)
    (式(1)中、R1及びR2は、それぞれ独立に、水素原子、直鎖状又は分岐状の炭素数1~4のアルキル基を表すが、R1及びR2のいずれか一方は、直鎖状又は分岐状の炭素数1~4のアルキル基である。Xは、直鎖状又は分岐状の炭素数2または3のアルキレン基を表す。nは、2~4の整数を表す。複数のXは、同一であっても異なっていてもよい。)
  2. 有機溶剤(S1)の760mmHgにおける沸点が、200℃以上であることを特徴とする請求項1に記載の感光性着色組成物。
  3. 有機溶剤(S1)の760mmHgにおける沸点が、250℃以上であることを特徴とする請求項1または2に記載の感光性着色組成物。
  4. 請求項1~3いずれかに記載の感光性着色組成物を用いて形成される、カラーフィルタ。
  5. 請求項4のカラーフィルタを備える、液晶表示装置。
  6. 請求項4のカラーフィルタを備える、固体撮像素子。
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