JP2022098669A - 液体吐出ヘッド、および液体吐出装置 - Google Patents

液体吐出ヘッド、および液体吐出装置 Download PDF

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Abstract

【課題】圧力室の長手方向において、圧力室の端に近い位置におけるアクチュエーターの厚さが薄いと、アクチュエーターを駆動した場合の圧力室の中央に近い位置におけるアクチュエーターの変位が小さくなってしまう虞がある。【解決手段】液体吐出ヘッド10は、圧電素子22と、振動板24と、を備えるアクチュエーター20と、振動板24の変形により容積が変化する圧力室341が設けられる圧力室基板34と、を有し、圧力室341の長手方向における1つの位置を第1位置Px1、圧力室341内の長手方向において第1位置Px1と比較して圧力室341の端に近い他の位置を第2位置Px2、アクチュエーター20の第1位置Px1での前記厚さ方向の曲げ剛性をFR1、アクチュエーター20の第2位置Px2での前記厚さ方向の曲げ剛性をFR2としたとき、0.35×FR1≦FR2<1.00×FR1である。【選択図】図5

Description

本発明は、液体吐出ヘッド、および液体吐出装置に関する。
液体吐出ヘッドに関して、特許文献1には、振動板と、圧電素子と、からなるアクチュエーターと、複数の圧力室と、圧力室と連通するノズルとを有する液体吐出ヘッドが開示されている。この液体吐出ヘッドは、例えば、プリンター等の液体吐出装置に備えられ、アクチュエーターを駆動させることで圧力室の容積を変化させ、圧力室に供給されたインク等の液体をノズルから吐出する。
特開2016-58467号公報
特許文献1の液体吐出ヘッドのように、圧力室の長手方向において、圧力室の中央に近い位置と圧力室の端に近い位置とでアクチュエーターの厚さが同じ場合、圧力室の端に近い位置におけるアクチュエーターの剛性によってアクチュエーターが変位しにくいという課題がある。一方で、圧力室の端に近い位置におけるアクチュエーターの厚さが薄いと、アクチュエーターを駆動した場合の圧力室の中央に近い位置におけるアクチュエーターの変位が小さくなってしまう虞がある。
液体吐出ヘッドは、第1電極、第2電極、および圧電体を含み、前記第1電極、前記第2電極、および前記圧電体が積層される厚さ方向において、前記圧電体が前記第1電極と前記第2電極との間に設けられる圧電素子と、前記圧電素子に対して前記厚さ方向の一方側に設けられる振動板と、を備えるアクチュエーターと、前記振動板に対して前記厚さ方向の前記一方側に設けられ、前記振動板の変形により容積が変化する圧力室が設けられる圧力室基板と、を有する液体吐出ヘッドであって、前記厚さ方向と交差する前記圧力室の長手方向と、前記厚さ方向および前記長手方向と交差する前記圧力室の短手方向とのうち、前記圧力室の前記長手方向における1つの位置を第1位置、前記圧力室内の前記長手方向において前記第1位置と比較して前記圧力室の端に近い他の位置を第2位置、前記アクチュエーターの前記第1位置での前記厚さ方向の曲げ剛性をFR1、前記アクチュエーターの前記第2位置での前記厚さ方向の曲げ剛性をFR2としたとき、0.35×FR1≦FR2<1.00×FR1である。
液体吐出装置は、前記液体吐出ヘッドと、前記液体吐出ヘッドの吐出動作を制御する制御部と、を有する。
本開示の一実施形態としての液体吐出ヘッドを備える液体吐出装置の概略構成を示すブロック図。 液体吐出ヘッドの詳細構成を示す分解斜視図。 液体吐出ヘッドの詳細構成を示す断面図。 図3に示したアクチュエーターのIV-IV断面を示す断面図。 図4に示したアクチュエーターのV-V断面を示す断面図。 圧力室中央部の曲げ剛性に対する圧力室端部の曲げ剛性の割合と圧力室中央におけるアクチュエーターの変位との関係を示すグラフ。 実施形態2におけるアクチュエーターの詳細構成を模式的に示す断面図。 図7に示したアクチュエーターのVIII-VIII断面を示す断面図。
1.実施形態1
図1は、本開示の一実施形態としての液体吐出ヘッド10を備える液体吐出装置100の概略構成を示すブロック図である。本実施形態において、液体吐出装置100は、インクジェット式プリンターとして構成され、印刷用紙Pに液体としてのインクを吐出して画像を形成する。なお、印刷用紙Pに代えて、樹脂フィルム、布帛等の任意の種類の媒体を、インクの吐出対象としてもよい。図1には、相互に直交する3つの軸であるX軸、Y軸およびZ軸が表されている。Z軸は、例えば、鉛直方向と平行に設定してもよい。他の図面に記載のX軸、Y軸およびZ軸は、いずれも図1のX軸、Y軸およびZ軸に対応する。向きを特定する場合には、正の方向を「+」、負の方向を「-」として、方向表記に正負の符合を併用する。正の方向および負の方向を「軸方向」とも呼ぶ。なお、Z軸方向は、厚さ方向の下位概念に相当し、X軸方向は、後述する圧力室341の長手方向の下位概念に相当し、Y軸方向は、圧力室341の短手方向の下位概念に相当する。また、-Z方向は厚さ方向の一方側の下位概念に、+Z方向は厚さ方向の他方側の下位概念に、それぞれ相当する。また、-X方向は圧力室341の長手方向における一端側の下位概念に、+X方向は圧力室341の長手方向における他端側の下位概念に、それぞれ相当する。なお、X軸、Y軸およびZ軸は、直交に限らず、任意の角度で交差していてもよい。
液体吐出装置100は、液体吐出ヘッド10と、インクタンク50と、搬送機構60と、移動機構70と、制御ユニット80とを備える。
液体吐出ヘッド10は、多数のノズルを有し、-Z方向にインクを吐出して印刷用紙P上に画像を形成する。液体吐出ヘッド10の詳細構成は後述する。吐出するインクとしては、例えば、ブラック、シアン、マゼンタ、イエローの合計4色のインクを吐出してもよい。なお、上記4色に限らずライトシアン、ライトマゼンタ、ホワイトなど、任意の色のインクを吐出してもよい。液体吐出ヘッド10は、移動機構70が有する後述のキャリッジ72に搭載され、キャリッジ72の移動と共に主走査方向に往復移動する。本実施形態において、主走査方向は、+X方向および-X方向である。
インクタンク50は、液体吐出ヘッド10から吐出するインクを収容する。インクタンク50は、キャリッジ72には搭載されていない。インクタンク50と液体吐出ヘッド10とは、樹脂製のチューブ52によって接続されており、かかるチューブ52を介してインクタンク50から液体吐出ヘッド10へとインクが供給される。なお、インクタンク50に代えて、可撓性フィルムで形成された袋状の液体パックを用いてもよい。
搬送機構60は、印刷用紙Pを副走査方向に搬送する。副走査方向は、主走査方向であるX軸方向と直交する方向であり、本実施形態では、+Y方向および-Y方向である。搬送機構60は、3つの搬送ローラー62が装着された搬送ロッド64と、搬送ロッド64を回転駆動する搬送用モーター66とを備える。搬送用モーター66が搬送ロッド64を回転駆動することにより、複数の搬送ローラー62が回転して印刷用紙Pが副走査方向である+Y方向に搬送される。なお、搬送ローラー62の数は3つに限らず任意の数であってもよい。また、搬送機構60を複数備える構成としてもよい。
移動機構70は、上述のキャリッジ72に加えて、搬送ベルト74と、移動用モーター76と、プーリー77とを備える。キャリッジ72は、インクを吐出可能な状態で液体吐出ヘッド10を搭載する。キャリッジ72は、搬送ベルト74に取り付けられている。搬送ベルト74は、移動用モーター76とプーリー77との間に架け渡されている。移動用モーター76が回転駆動することにより、搬送ベルト74は、主走査方向に往復移動する。これにより、搬送ベルト74に取り付けられているキャリッジ72も、主走査方向に往復移動する。
制御ユニット80は、液体吐出装置100の全体を制御する。制御ユニット80は制御部の一例である。例えば、制御ユニット80は、キャリッジ72の主走査方向に沿った往復動作や、印刷用紙Pの副走査方向に沿った搬送動作、液体吐出ヘッド10の吐出動作を制御する。本実施形態において、制御ユニット80は、後述のアクチュエーター20の駆動制御部としても機能する。すなわち、制御ユニット80は、液体吐出ヘッド10に駆動信号を出力してアクチュエーター20を駆動させることにより、印刷用紙Pへのインクの吐出を制御する。制御ユニット80は、例えば、CPU(Central Processing Unit)またはFPGA(Field Programmable Gate Array)等の1または複数の処理回路と半導体メモリー等の1または複数の記憶回路とにより構成されてもよい。
図2では、一色分の液体吐出ヘッド10の構成を例示している。したがって、吐出するインクの色数に応じて図2に示す液体吐出ヘッド10を複数備える構成としてもよい。また、各色について図2に示す液体吐出ヘッド10を複数備える構成としてもよい。図2に示すように、液体吐出ヘッド10は、ノズル板46と、吸振体48と、流路基板32と、圧力室基板34と、筐体部42と、封止体44と、アクチュエーター20とを備える。
ノズル板46は、多数のノズルNがY軸方向に沿って一列に並んで形成されている薄板状の部材である。なお、ノズルNの列の数は、1つに限らず任意の数であってもよい。ノズルNは、ノズル板46においてZ軸方向の貫通孔として形成されている。ノズルNは、液体吐出ヘッド10からのインクの吐出口に相当する。ノズル板46は、液体吐出ヘッド10において最も-Z方向に位置する。ノズル板46は、本実施形態では、珪素(Si)の単結晶基板により形成されている。なお、珪素(Si)の単結晶基板に限らず、ステンレス鋼(SUS)やニッケル(Ni)合金などの他の種類の金属、ポリイミドやドライフィルムレジストなどの樹脂材料、および珪素以外の単結晶基板などの無機材料等により形成されてもよい。また、図2ではノズル板46がX軸方向で配線基板90と重ならない程度しか延びていない形態を示したが、X軸方向で配線基板90と重なる位置までノズル板46が-X方向に延在していても良い。
吸振体48は、弾性変形可能な可撓性を有するシート状の部材である。吸振体48は、ノズル板46と同様に液体吐出ヘッド10において最も-Z方向に位置し、ノズル板46と並んで配置されている。図3に示すように、吸振体48は、筐体部42の内部と流路基板32とに亘って形成される液体貯留室R1の圧力変形を吸収する。吸振体48は、流路基板32に形成された後述の開口部322と中継流路328と複数の供給流路324とを閉塞して、液体貯留室R1の底面を形成する。吸振体48としては、例えば、樹脂製のシート部材により構成してもよい。吸振体48は、コンプライアンス基板とも呼ばれる。
流路基板32は、インクの流路を形成するための板状部材である。図3に示すように、流路基板32の-Z方向の面は、ノズル板46と吸振体48とにそれぞれ接合されている。かかる接合は、例えば、接着剤を用いて実現されてもよい。本実施形態において、流路基板32は、珪素(Si)の単結晶基板により構成されている。なお、珪素の単結晶基板に限らず、珪素を主成分とする基板により形成されてもよい。図2および図3に示すように、流路基板32には、開口部322と供給流路324と連通流路326とが形成されている。流路基板32は、連通板とも呼ばれる。
図2に示すように、開口部322は、Z軸方向に見たときに、X軸方向を短手方向、Y軸方向を長手方向とする略矩形の平面視形状を有する貫通孔として形成されている。開口部322は、各ノズルNに対応する供給流路324とX軸方向に対応する位置をすべて含むような1つの貫通孔として形成されている。図3に示すように、開口部322は、筐体部42の後述する収容部422と共に液体貯留室R1を形成する。液体貯留室R1は、チューブ52を介してインクタンク50から供給されるインクを一時的に貯留する。液体貯留室R1は、リザーバーとも呼ばれる。
図2に示すように、供給流路324は、各ノズルNと+X方向において対応する位置にそれぞれ形成されている。したがって、各供給流路324は、ノズルNと同様にY軸方向に並んで一列に配置されている。供給流路324は、流路基板32を厚さ方向に貫く貫通孔として形成されている。図3に示すように、流路基板32における-Z方向の表面、より詳細には、流路基板32における吸振体48側の表面には、開口部322と供給流路324との間に溝が形成されている。かかる溝と吸振体48とで囲まれる領域は、中継流路328として機能する。中継流路328により液体貯留室R1を形成する開口部322と供給流路324とは互いに連通する。中継流路328は、液体貯留室R1から供給流路324へとインクを中継する。供給流路324は、圧力室341の+X方向端部と連通し、圧力室341にインクを供給する。換言すると、圧力室341は、圧力室341の+X方向端部において供給流路324と連通している。
図2に示すように、連通流路326は、各ノズルNと+Z方向において対応する位置、および各供給流路324と-X方向において対応する位置にそれぞれ形成されている。したがって、各連通流路326は、ノズルNおよび供給流路324と同様にY軸方向に並んで一列に配置されている。図3に示すように、連通流路326は、ノズルNおよび圧力室341の-X方向端部とそれぞれ連通し、圧力室341のインクをノズルNに供給する。換言すると、圧力室341は、圧力室341の-X方向端部においてノズルNと連通している。
圧力室基板34は、圧力室341を形成するための板状部材である。換言すると、圧力室341は圧力室基板34に設けられる。図3に示すように、圧力室基板34の-Z方向の面は、流路基板32の+Z方向の面と接合されている。かかる接合は、接着剤を用いて実現されてもよい。本実施形態において、圧力室基板34は、流路基板32と同様に珪素の単結晶基板により構成されている。なお、珪素の単結晶基板に限らず、珪素を主成分とする基板により形成されてもよい。図2および図3に示すように、圧力室基板34には、複数の圧力室341が形成されている。
各圧力室341は、Z軸方向に見たときに、X軸方向を長手方向、Y軸方向を短手方向とする略矩形の平面視形状を有する貫通孔として形成されている。各圧力室341は、各ノズルNと+Z方向において対応する位置にそれぞれ形成されている。したがって、各圧力室341は、ノズルNと同様にY軸方向に複数並んで一列に形成されている。なお、圧力室341の-Z方向の面は、圧力室基板34に接合される後述の振動板24により規定される。各圧力室341のX軸方向の側壁は、圧力室341を区画する区画壁345、区画壁346として機能する。圧力室341は、供給流路324と連通流路326とに連通し、供給流路324から供給されるインクを収容する。圧力室341の容積は、後述の振動板24が変形することにより変化する。各圧力室341は、Z軸方向に見たときに、X軸方向を長手方向、Y軸方向を短手方向とする略矩形の平面視形状を有する。
筐体部42は、一面が開口した中空の略四角柱状の外観形状を有する。本実施形態において、筐体部42は、樹脂により形成されている。図3に示すように、筐体部42は、流路基板32の+Z方向の面に接合されている。筐体部42の内側には収容部422が形成されている。収容部422の-Z方向は開口しており、収容部422は、かかる開口において開口部322と連通して液体貯留室R1を形成している。図2および図3に示すように、筐体部42の+Z方向の端部となる天井部には、導入口424が形成されている。導入口424は、筐体部42の+Z方向の端部をZ軸方向に貫き、液体貯留室R1と連通する。導入口424には、図1に示すチューブ52が接続される。なお、導入口424には、図示しないチューブを介して図示しないインク貯留部、例えば、サブタンク等が接続されてもよい。この構成では、インクタンク50からチューブ52を介してかかるインク貯留部にインクが供給されてもよい。
封止体44は、一面が開口した中空の略四角柱状の外観形状を有する。本実施形態において、封止体44は、珪素の単結晶基板により形成されている。図3に示すように、封止体44は、自身の内側の空間に後述の圧電素子22が収容されるように配置され、後述の振動板24の+Z方向の面に接合されている。封止体44は、圧電素子22を保護すると共に、圧力室基板34、振動板24の一部の機械的強度を補強する。
図3に示すように、液体吐出ヘッド10において、振動板24の+Z方向の面には、配線基板90が接続されている。配線基板90には、制御ユニット80および図示しない電源回路と接続するための複数の配線が形成されている。本実施形態において、配線基板90は、例えば、FPC(Flexible Printed Circuit)により構成されている。なお、FPCに代えて、FFC(Flexible Flat Cable)など、可撓性を有する任意の基板により構成されてもよい。配線基板90は、アクチュエーター20を駆動するための駆動信号を各アクチュエーター20に供給する。
アクチュエーター20は、自身が変形することによって圧力室341の容積を変化させ、圧力室341からインクを流出させる。
図4および図5は、アクチュエーター20の詳細構成を示す断面図であるが、説明の便宜上、液体吐出ヘッド10の圧力室基板34も図示している。アクチュエーター20は、振動板24と、複数の圧電素子22とを備える。
振動板24は、圧力室基板34に対してZ軸方向の+Z方向に設けられている。振動板24は、弾性体層241と、絶縁層242とを備える。振動板24は、弾性体層241と絶縁層242とがZ軸方向に積層された構造を有する。弾性体層241は、圧力室基板34の+Z方向の面上に配置されている。絶縁層242は、弾性体層241の+Z方向の面上に配置されている。弾性体層241は、二酸化珪素(SiO2)により形成されている。絶縁層242は、酸化ジルコニウム(ZrO2)により形成されている。
圧電素子22は、圧電体220と、第1電極221と、第2電極222とを備える。圧電素子22は、振動板24と同様に、圧電体220、第1電極221および第2電極222の各層がZ軸方向に積層された構造を有する。換言すると、圧電素子22は、第1電極221、第2電極222、および圧電体220を含む。
圧電体220は、圧電効果を有する材料により形成された膜状の部材であり、第1電極221および第2電極222に印加される電圧に応じて変形する。圧電体220は、振動板24の絶縁層242の+Z方向の一部の面と、第1電極221の+Z方向の面とを覆うように、配置されている。圧電体220は、X軸方向における中央近傍の部分において、+Z方向の面が+Z方向に若干突出しており、+Z方向から-Z方向に向かうにしたがってX軸方向の寸法が大きくなるテーパー形状に形成されている。
本実施形態において、圧電体220は、チタン酸ジルコン酸鉛(PZT)によって形成されている。なお、圧電体220は、チタン酸ジルコン酸鉛に代えて、ABO3型のペロブスカイト構造を有する他の種類のセラミックス、例えば、チタン酸バリウム、チタン酸鉛、ニオブ酸カリウム、ニオブ酸リチウム、タンタル酸リチウム、タングステン酸ナトリウム、酸化亜鉛、チタン酸バリウムストロンチウム(BST)、タンタル酸ストロンチウムビスマス(SBT)、メタニオブ酸鉛、亜鉛ニオブ酸鉛、スカンジウムニオブ酸鉛等によって形成されてもよい。また、圧電体220は、セラミックスに限らず、ポリフッ化ビニリデン、水晶など、圧電効果を有する任意の材料により形成されてもよい。
第1電極221および第2電極222は、圧電体220を挟む一対の電極である。換言すると、圧電体220は、Z軸方向において第1電極221と第2電極222との間に設けられている。第1電極221は、圧電体220に対して振動板24側に位置し、振動板24の絶縁層242の+Z方向の面に設けられている。換言すると、第1電極221は、圧電体220に対してZ軸方向の-Z方向に設けられている。第1電極221は、圧力室341のY軸方向における中央を覆うように配置されている。第1電極221は、+Z方向から-Z方向に向かうにしたがってY軸方向の寸法が大きくなるテーパー形状に形成されている。第2電極222は、圧電体220に対して振動板24側とは反対側に位置し、圧電体220の+Z方向の面に設けられている。第2電極222は、圧電体220の外形を覆っている。
第1電極221および第2電極222は、いずれも配線基板90と電気的に接続され、配線基板90から供給される駆動信号に応じた電圧を、圧電体220に印加する。第1電極221には、インクの吐出量に応じて異なる駆動電圧が供給され、第2電極222には、インクの吐出量にかかわらず、一定の保持電圧が供給される。これにより、第1電極221と第2電極222との間に電位差が生じて、圧電体220が変形する。すなわち、圧電素子22が駆動されることにより、振動板24が変形または振動し、圧力室341の容積が変化することにより、圧力室341に収容されているインクに圧力が付与され、連通流路326を介してノズルNからインクが吐出される。
本実施形態において、第1電極221は、配線基板90から各アクチュエーター20に延びる個別配線に接続されている。第1電極221は、各アクチュエーター20に個別に設けられる、いわゆる個別電極である。これに対して、第2電極222は、各アクチュエーター20に共通する共通電極であり、配線基板90から延びる1つの共通配線に接続されている。上述の個別配線は、例えば、第1電極221の外側面に形成された絶縁層242に予めコンタクトホールを設けておき、かかるコンタクトホールを介して第1電極221と接してもよい。また、上述の共通電極は、例えば、第2電極222を-Z方向に見たときに圧電体220よりも若干大きく形成し、第2電極222における+Z方向に圧電体220が存在しない部分に絶縁層を形成し、かかる絶縁層に予めコンタクトホールを設けておき、かかるコンタクトホールを介して各アクチュエーター20の第2電極222と接してもよい。
本実施形態において、第1電極221および第2電極222は、白金(Pt)により形成されている。なお、白金に代えて、金(Au)やイリジウム(Ir)などの導電性を有する任意の材料で形成されてもよい。或いは、白金(Pt)、金(Au)、イリジウム(Ir)等の複数の材料が積層されて形成されても良い。例えば、第1電極221は白金(Pt)とイリジウム(Ir)で形成され、第2電極222はイリジウム(Ir)で形成されても良い。
図4に示すように、圧力室341内のY軸方向における中央部の領域Ary1には、-Z方向から+Z方向に向かって順に、振動板24、第1電極221、圧電体220および第2電極222が並んで設けられている。また、圧力室341内のY軸方向における端を含む端部の2つの領域Ary2には、それぞれ、-Z方向から+Z方向に向かって順に、振動板24、圧電体220および第2電極222が並んで設けられている。すなわち、領域Ary1および領域Ary2には、いずれも、振動板24と圧電体220との両方が設けられている。
本実施形態において、領域Ary1は、第1電極221および第2電極222への電圧の印加により撓みが生じる能動部に対応する領域であり、例えば、圧力室341のY軸方向における中央を含む中央部の領域である。領域Ary1のY軸方向の長さは、第1電極221のY軸方向の長さとほぼ同じである。領域Ary2は、領域Ary1に対してY軸方向外側、すなわち、領域Ary1に対して-Y方向と、領域Ary1に対して+Y方向とに位置する。領域Ary2は、領域Ary1と比較して圧力室341の区画壁343、区画壁344に近い領域である。領域Ary2は、非能動部に対応する領域でもある。領域Ary2は、例えば、領域Ary1と比較して圧力室341のY軸方向における端に近い2つの端部の領域である。
図4に示すように、領域Ary1には、圧力室341内のY軸方向の中央の位置Py1が含まれる。領域Ary2には、Y軸方向において区画壁343の+Z方向の端部と重なる位置Py3と、領域Ary1内の位置Py1と比較して区画壁343に近い位置に位置する位置Py2とが含まれる。位置Py1および位置Py2は、圧力室341内のY軸方向における或る2つの位置のうち、Y軸方向において最も近い位置に位置する区画壁343までのY軸方向の距離が長い位置が位置Py1であり、かかる距離が位置Py1と比較して短い位置が位置Py2である。圧力室341のY軸方向における-Y方向の端は区画壁343の+Z方向の端部により定義される。換言すると、位置Py2は、圧力室341のY軸方向において、位置Py1と比較して、圧力室341のY軸方向における端に近い位置である。以降の説明において、領域Ary1を第3領域Ary1、領域Ary2を第4領域Ary2、位置Py1を第3位置Py1、位置Py2を第4位置Py2とも呼ぶ。
図4に示すように、振動板24は、第3領域Ary1における+Z方向の面が、第4領域Ary2における+Z方向の面よりも+Z方向に若干突出した凸形状となるように形成されている。一方で、振動板24は、第3領域Ary1における-Z方向の面と、第4領域Ary2における-Z方向の面とは、+Z方向に同じ位置になるように形成されている。したがって、振動板24は、第3領域Ary1における厚さと、第4領域Ary2における厚さとが異なっている。また、圧電体220も同様に、第3領域Ary1における+Z方向の面が、第4領域Ary2における+Z方向の面よりも+Z方向に若干突出した凸形状となるように形成され、第3領域Ary1における厚さと、第4領域Ary2における厚さとが異なっている。
本実施形態のように、第3領域Ary1と第4領域Ary2とで振動板24および圧電体220の厚さのうちいずれかを異ならせることによって、アクチュエーター20の中立軸の位置を、第3領域Ary1と第4領域Ary2とで異ならせることができる。アクチュエーター20の中立軸とは、アクチュエーター20のZ軸に沿った任意の断面において、中立面と交差する軸状の部分に相当する。アクチュエーター20の中立面とは、アクチュエーター20に曲げモーメントが生じた際に、圧縮歪み及び引っ張り歪みが生じない面である。例えば、圧電素子22の能動部が収縮するように変形した場合、図4に示した断面では、アクチュエーター20の中立軸より+Z方向に位置する部分に圧縮歪みが生じ、中立軸より-Z方向に位置する部分に引っ張り歪みが生じる。
本実施形態のアクチュエーター20では、第3領域Ary1における振動板24の厚さが第4領域Ary2における振動板24の厚さより厚い。また、第3領域Ary1における圧電体220の厚さが第4領域Ary2における圧電体220の厚さより厚い。よって、本実施形態のアクチュエーター20では、Y軸方向の各位置において、第3領域Ary1における中立軸を、第4領域Ary2における中立軸よりも+Z方向に位置させることができる。これによれば、第3領域Ary1においては、第4領域Ary2における場合と比較して、圧電素子22のうち中立軸よりも+Z方向に位置する部分の割合が大きくなる。そのため、第3領域Ary1において、圧電素子22は、自身の変形によって、振動板24を高効率に変形させることができる。
一方で、第4領域Ary2においては、第3領域Ary1における場合と比較して、圧電素子22のうち中立軸よりも-Z方向に位置する部分の割合が大きくなる。そのため、第4領域Ary2において、圧電素子22の変形が抑制されるため、振動板24の過剰な変形が抑制される。この第4領域Ary2は、Y軸方向において、第3領域Ary1よりも圧力室341の端に近いため、アクチュエーター20のうち第4領域Ary2に含まれる部分は、振動板24の過剰な変形によって破損しやすい。そのため、第4領域Ary2における振動板24の厚さが第3領域Ary1における振動板24の厚さより薄いことによって、アクチュエーター20の破損が効果的に抑制される。
図5は、アクチュエーター20の詳細構成を示す断面図であるが、説明の便宜上、ハッチングの図示を省略している。図5は、第3領域Ary1を通る圧力室341のY軸方向中央の断面である。従って、圧力室341内のX軸方向における中央部となる領域Arx1には、第3領域Ary1同様に、-Z方向から+Z方向に向かって順に、振動板24、第1電極221、圧電体220および第2電極222が並んで設けられている。また、圧力室341内のX軸方向における端部の2つの領域Arx2には、それぞれ、-Z方向から+Z方向に向かって順に、振動板24、第1電極221、圧電体220および第2電極222が並んで設けられている。すなわち、領域Arx1および領域Arx2には、いずれも、振動板24と圧電体220との両方が設けられている。
本実施形態において、領域Arx1は、例えば、圧力室341のX軸方向における中央を含む中央部の領域である。また、領域Arx2は、領域Arx1に対してX軸方向外側、すなわち、領域Arx1に対して-X方向と、領域Arx1に対して+X方向とに位置し、領域Arx1と比較して圧力室341の区画壁345および区画壁346のいずれかに近い領域である。領域Arx2は、例えば、領域Arx1と比較して圧力室341のX軸方向における端に近い2つの端部の領域である。図5に示すように、領域Arx1には、圧力室341内のX軸方向の中央の位置Px1が含まれる。位置Px1は、X軸において圧力室341の中央に近い位置の一例である。領域Arx2には、X軸方向において区画壁345の+Z方向の端部と重なる位置Px3と、領域Arx1内の位置Px1と比較して区画壁345に近い位置に位置する位置Px2とが含まれる。位置Px1および位置Px2は、圧力室341内のX軸方向における或る2つの位置のうち、X軸方向において最も近い位置に位置する区画壁345までのX軸方向の距離が長い位置が位置Px1であり、かかる距離が位置Px1と比較して短い位置が位置Px2である。圧力室341のX軸方向における-X方向の端は区画壁345の+Z方向の端部により定義される。換言すると、位置Px2は、圧力室341のX軸方向において、位置Px1と比較して、圧力室341のX軸方向における端に近い位置である。以降の説明において、領域Arx1を第1領域Arx1、領域Arx2を第2領域Arx2、位置Px1を第1位置Px1、位置Px2を第2位置Px2とも呼ぶ。
図5に示すように、振動板24は、第1領域Arx1における+Z方向の面が、第2領域Arx2における+Z方向の面よりも+Z方向に突出した凸形状となるように形成されている。一方で、振動板24は、第1領域Arx1における-Z方向の面と、第2領域Arx2における-Z方向の面とは、+Z方向に同じ位置になるように形成されている。また、振動板24の第1領域Arx1における凸形状は、+Z方向から-Z方向に向かうにしたがってX軸方向の寸法が大きくなるテーパー形状となっている。したがって、振動板24は、第1領域Arx1における厚さと、第2領域Arx2における厚さとが異なっている。また、圧電体220も同様に、第1領域Arx1における+Z方向の面が、第2領域Arx2における+Z方向の面よりも+Z方向に若干突出した凸形状となるように形成されている。また、圧電体220の第1領域Arx1における凸形状は、+Z方向から-Z方向に向かうにしたがってX軸方向の寸法が大きくなるテーパー形状となっている。したがって、圧電体220は、第1領域Arx1における厚さと、第2領域Arx2における厚さとが異なっている。また、第1領域Arx1における振動板24の厚さと第1領域Arx1における圧電体220の厚さとの合計と、第2領域Arx2における振動板24の厚さと第2領域Arx2における圧電体220の厚さとの合計とが異なっている。
本実施形態のように、第1領域Arx1と第2領域Arx2とで振動板24の厚さを異ならせることによって、アクチュエーター20の曲げ剛性を第1領域Arx1と第2領域Arx2とで異ならせることができる。また、第1領域Arx1と第2領域Arx2とで圧電体220の厚さを異ならせることによって、アクチュエーター20の曲げ剛性を第1領域Arx1と第2領域Arx2とで異ならせることができる。また、第1領域Arx1と第2領域Arx2とで振動板24の厚さと圧電体220の厚さとの合計を異ならせることによって、アクチュエーター20の曲げ剛性を第1領域Arx1と第2領域Arx2とで異ならせることができる。曲げ剛性とは、部材に力が加わった場合の部材の曲げ変化のしにくさを示すものである。曲げ剛性は、部材が曲げモーメントのみを受ける場合、部材のヤング率Eと、その部材の断面形状および大きさで決まる断面二次モーメントIとの積で表される。よって、積EIの値が大きい部材は曲がりにくいことになる。
図5に示すように、第2位置Px2における振動板24の厚さd2は、第1位置Px1における振動板24の厚さd1よりも薄い。具体的には、第2位置Px2における弾性体層241の厚さd21は、第1位置Px1における弾性体層241の厚さd11よりも薄い。また、第2位置Px2における絶縁層242の厚さd22は、第1位置Px1における絶縁層242の厚さd12と等しい。なお、第1位置Px1において、弾性体層241の厚さd11は、例えば、1000ナノメートルであり、絶縁層242の厚さd12は、例えば、200ナノメートルである。第2位置Px2において、弾性体層241の厚さd21は、例えば、500ナノメートルであり、絶縁層242の厚さd22は、例えば、200ナノメートルである。
第2領域Arx2において、位置Px3における振動板24の厚さは、第2位置Px2における振動板24の厚さd2と同じである。具体的には、位置Px3における弾性体層241の厚さは、第2位置Px2における弾性体層241の厚さd21と同じである。また、位置Px3における絶縁層242の厚さは、第2位置Px2における絶縁層242の厚さd22と同じである。したがって、位置Px3における振動板24の厚さは、第2位置Px2と同様に、第1位置Px1における振動板24の厚さd1よりも薄い。
図5に示すように、振動板24の-Z方向の面、すなわち、弾性体層241の-Z方向の面は、X軸方向と平行である。したがって、図5に示すように、第1位置Px1、第2位置Px2および位置Px3において、振動板24の-Z方向の端部E5は、Z軸方向において同じ位置に配置されている。
これに対して、振動板24の+Z方向の面、すなわち、絶縁層242の+Z方向の面は、第1領域Arx1において、第2領域Arx2における絶縁層242の+Z方向の面よりも更に+Z方向に位置している。具体的には、第1位置Px1における絶縁層242の+Z方向の端部E1は、第2位置Px2における絶縁層242の+Z方向の端部E3よりも、圧電体220側に配置されている。換言すると、第2位置Px2における絶縁層242の+Z方向の端部E3は、第1位置Px1における絶縁層242+Z方向の端部E1よりも、-Z方向に配置されている。
また、弾性体層241の+Z方向の面も同様に、第1領域Arx1において、第2領域Arx2における弾性体層241の+Z方向の面よりも更に+Z方向に位置している。具体的には、第1位置Px1における弾性体層241の+Z方向の端部E2は、第2位置Px2における弾性体層241の+Z方向の端部E4よりも、圧電体220側に配置されている。換言すると、第2位置Px2における弾性体層241の+Z方向の端部E4は、第1位置Px1における弾性体層241の+Z方向の端部E2よりも、-Z方向に配置されている。
したがって、本実施形態では、振動板24の-Z方向の端部E5よりも+Z方向において、第1領域Arx1の+Z方向の端部E1を第2領域Arx2の+Z方向の端部E3よりも+Z方向に配置することにより、第2領域Arx2における振動板24の厚さを、第1領域Arx1における振動板24の厚さよりも薄くしていると言うことができる。
図5に示すように、本実施形態では、第2位置Px2における圧電体220の厚さd4は、第1位置Px1における圧電体220の厚さd3よりも厚い。また、第2位置Px2における圧電体220の厚さd4は、第2位置Px2における振動板24の厚さd2よりも厚い。第1位置Px1における圧電体220の厚さd3は、第1位置Px1における振動板24の厚さd1よりも薄い。なお、位置Px3における圧電体220の厚さは、第2位置Px2における圧電体220の厚さd4と同じである。なお、第1位置Px1における圧電体220の厚さd3は、例えば、1200ナノメートルであり、第2位置Px2および位置Px3における圧電体220の厚さd4は、例えば、1250ナノメートルである。
したがって、第2位置Px2および位置Px3を含む第2領域Arx2における振動板24の厚さd2と圧電体220の厚さd4との合計は、第1位置Px1を含む第1領域Arx1における振動板24の厚さd1と圧電体220の厚さd3との合計よりも小さくなる。また、第2位置Px2における振動板24の厚さd2と第2位置Px2における圧電体220の厚さd4との合計は、第1位置Px1における振動板24の厚さd1よりも大きく、第1位置Px1における圧電体220の厚さd3よりも大きい。また、第2位置Px2における振動板24の厚さd2と圧電体220の厚さd4との差分は、第1位置Px1における振動板24の厚さd1と第1位置Px1における圧電体220の厚さd3との差分よりも大きくなる。
以上説明したように、本実施形態のアクチュエーター20では、X軸方向の各位置において、第1領域Arx1における中立軸を、第2領域Arx2における中立軸よりも+Z方向に位置させることができる。これによれば、第1位置Px1を含む第1領域Arx1においては、第2位置Px2および位置Px3を含む第2領域Arx2における場合と比較して、圧電素子22のうち中立軸よりも+Z方向に位置する部分の割合が大きくなる。そのため、第1領域Arx1において、圧電素子22は、自身の変形によって、振動板24を高効率に変形させることができる。
一方で、第2領域Arx2においては、第1領域Arx1における場合と比較して、圧電素子22のうち中立軸よりも-Z方向に位置する部分の割合が大きくなる。そのため、第2領域Arx2において、圧電素子22の変形が抑制されるため、振動板24の過剰な変形が抑制される。この第2領域Arx2は、X軸方向において、第1領域Arx1よりも圧力室341の端に近いため、アクチュエーター20のうち第2領域Arx2に含まれる部分は、振動板24の過剰な変形によって破損しやすい。そのため、第2領域Arx2における振動板24の厚さd2が第1領域Arx1における振動板24の厚さd1より薄いことによって、アクチュエーター20の破損が効果的に抑制される。なお、第1領域Arx1におけるアクチュエーター20の中立軸は振動板24内に位置し、第2領域Arx2におけるアクチュエーター20の中立軸は圧電体220内に位置することがより好ましい。
また、本実施形態のような構成のアクチュエーター20では、アクチュエーター20の第2位置Px2および位置Px3を含む第2領域Arx2における曲げ剛性を、第1位置Px1を含む第1領域Arx1における曲げ剛性より低くすることができる。第2領域Arx2における曲げ剛性を第1領域Arx1における曲げ剛性より低くすることで、第2領域Arx2における曲げ剛性と第1領域Arx1における曲げ剛性とが同じ場合と比較してアクチュエーター20を変位しやすくできる。一方で、第2領域Arx2における曲げ剛性を第1領域Arx1における曲げ剛性より低くし過ぎると、アクチュエーター20を駆動した場合の第2領域Arx2の強い撓み力に引っ張られることにより、圧力室341のX軸方向における中央位置、例えば第1位置Px1におけるアクチュエーター20の変位が、圧力室341のX軸方向における端部位置、例えば第2位置Px2における端部におけるアクチュエーター20の変位より低下する場合がある。つまり、第2領域Arx2における曲げ剛性は、第1領域Arx1の曲げ剛性より低くすることが好ましいが、低くし過ぎることは好ましくない。
上記の点を鑑み、第2領域Arx2における曲げ剛性を、第1領域Arx1の曲げ剛性に比して、どの程度まで低くすると、圧力室341のX軸方向における中央位置でのアクチュエーター20の変位低下が顕著になるかを検討した。具体的には、図5のd11とd21の比率が異なる、すなわち第1領域Arx1と第2領域Arx2それぞれの曲げ剛性が異なる液体吐出ヘッドを製造し、それぞれのアクチュエーター20を駆動したときの圧力室341のX軸方向における中央位置でのアクチュエーター20の変位を測定した。図6は、上記の複数の液体吐出ヘッドそれぞれにおいて、アクチュエーター20を駆動した場合の、第2位置Px2におけるアクチュエーター20の変位に対する第1位置Px1におけるアクチュエーター20の変位の低下率を評価したものである。ここで言う曲げ剛性は、アクチュエーター20のZ軸方向の曲げ剛性である。また、第1領域Arx1における曲げ剛性は、第1領域Arx1に含まれる第1位置Px1における曲げ剛性であり、第2領域Arx2における曲げ剛性は、第2領域Arx2に含まれる第2位置Px2における曲げ剛性である。
図6からわかるように、第2位置Px2におけるアクチュエーター20の変位に対する第1位置Px1におけるアクチュエーター20の変位の低下率の変化は、第1領域Arx1における曲げ剛性に対する第2領域Arx2における曲げ剛性の割合が35パーセントより小さくなると顕著になり、第1領域Arx1における曲げ剛性に対する第2領域Arx2における曲げ剛性の割合が小さくなるほど低下率は増加する。また、第1領域Arx1における曲げ剛性に対する第2領域Arx2における曲げ剛性の割合が35パーセント以上になると、第2位置Px2におけるアクチュエーター20の変位に対する第1位置Px1におけるアクチュエーター20の変位の低下率の変化は、確認できないレベルとなる。
このため、本実施形態のような構成のアクチュエーター20では、アクチュエーター20のZ軸方向の曲げ剛性をFR、第1位置Px1を含む第1領域Arx1における曲げ剛性をFR1、アクチュエーター20の第2位置Px2を含む第2領域Arx2における曲げ剛性をFR2としたとき、曲げ剛性FR2は、曲げ剛性FR1の35パーセント以上であり、かつ曲げ剛性FR1より小さくする。例えば、本実施形態において、第1位置Px1における弾性体層241の厚さd11が1000ナノメートル、絶縁層242の厚さd12が200ナノメートル、圧電体220の厚さd3が1200であり、第2位置Px2における弾性体層241の厚さd21が500ナノメートル、絶縁層242の厚さd22が200ナノメートル、圧電体220の厚さd4が1250ナノメートルであるとき、曲げ剛性FR2は、曲げ剛性FR1の59.2パーセントであった。なお、曲げ剛性FR2が曲げ剛性FR1の85パーセント以上になると、アクチュエーター20の変位にばらつきが見られる場合があった。このため、前述のアクチュエーター20の変位のばらつきを考慮する場合、曲げ剛性FR2を、曲げ剛性FR1の35パーセント以上であり、かつ曲げ剛性FR1の85パーセント未満としてもよい。
以上述べたように、実施形態1に係る液体吐出ヘッド10によれば、以下の効果を得ることができる。
液体吐出ヘッド10は、第1電極221、第2電極222、および圧電体220を含み、第1電極221、第2電極222、および圧電体220が積層されるZ軸方向において、圧電体220が第1電極221と第2電極222との間に設けられる圧電素子22と、圧電素子22に対してZ軸方向の-Z方向に設けられる振動板24と、を備えるアクチュエーター20と、振動板24に対してZ軸方向の-Z方向に設けられ、振動板24の変形により容積が変化する圧力室341が設けられる圧力室基板34と、を有する液体吐出ヘッドであって、Z軸方向と交差する圧力室341のX軸方向と、Z軸方向およびX軸方向と交差する圧力室341のY軸方向とのうち、圧力室341のX軸方向における1つの位置を第1位置Px1、圧力室341内のX軸方向において第1位置Px1と比較して圧力室341の端に近い他の位置を第2位置Px2、アクチュエーター20のZ軸方向の曲げ剛性をFR、アクチュエーター20の第1位置Px1での前記曲げ剛性をFR1、アクチュエーター20の第2位置Px2での前記曲げ剛性をFR2としたとき、0.35×FR1≦FR2<1.00×FR1である。これによれば、アクチュエーター20を駆動した場合の、X軸方向において圧力室341の中央に近い位置におけるアクチュエーター20の変位低下を抑制しつつ、アクチュエーター20を変位しやすくできる。
液体吐出ヘッド10において、FR2は、FR2<0.85×FR1であってもよい。これによっても、アクチュエーター20を変位しやすくできる。
液体吐出ヘッド10において、第2位置Px2における振動板24の厚さd2は、第1位置Px1における振動板24の厚さd1よりも薄い。これによれば、第2位置Px2における振動板24の厚さd2を薄くすることで中立軸を相対的に圧電素子22側にして、アクチュエーター20におけるクラックの発生を抑制することができる。
液体吐出ヘッド10において、第2位置Px2における圧電体220の厚さd4は、第1位置Px1における圧電体220の厚さd3よりも厚い。これによれば、第2位置Px2における圧電体220の厚さd4を厚くすることで中立軸を相対的に圧電素子22側にして、アクチュエーター20におけるクラックの発生を抑制することができる。
液体吐出ヘッド10において、第2位置Px2における振動板24の厚さd2と第2位置Px2における圧電体220の厚さd4との合計は、第1位置Px1における振動板24の厚さd1と第1位置Px1における圧電体220の厚さd3との合計よりも小さい。これによれば、第2位置Px2におけるアクチュエーター20の厚さを第1位置Px1におけるアクチュエーター20の厚さより薄くすることで、第2位置Px2におけるアクチュエーター20の曲げ剛性を第1位置Px1におけるアクチュエーター20の曲げ剛性より低くすることができ、アクチュエーター20を変位しやすくできる。
液体吐出ヘッド10において、圧力室341のX軸方向における中央を含む領域を第1領域Arx1、圧力室341のX軸方向における前記端を含む領域を第2領域Arx2としたとき、第1位置Px1は、第1領域Arx1に含まれ、第2位置Px2は、第2領域Arx2に含まれる。これによれば、第2領域Arx2におけるアクチュエーター20の曲げ剛性を第1領域Arx1におけるアクチュエーター20の曲げ剛性より低くすることができ、圧電素子22を駆動した場合の第1領域Arx1におけるアクチュエーター20の変位低下を抑制しつつ、アクチュエーター20を変位しやすくできる。
液体吐出ヘッド10において、圧力室341は、Y軸方向に沿って複数配列され、第1電極221は、複数の圧力室341に対して個別に設けられ、第2電極222は、前記複数の圧力室341に対して共通に設けられ、第1電極221は、圧電体220に対してZ軸方向の-Z方向に設けられ、第2電極222は、圧電体220に対してZ軸方向の+Z方向に設けられる。これによれば、第1電極221と第2電極222とを別々に駆動制御することにより、複数の圧力室341を別々に制御する構成と、複数の圧力室341を一括して制御する構成とを容易に実現できる。
液体吐出ヘッド10において、圧力室341は、圧力室341のX軸方向における-X方向側において、インクを吐出するノズルNに連通し、圧力室341のX軸方向における+X方向側において、圧力室341にインクを供給する供給流路324に連通する。これによれば、圧電素子22を駆動することにより、圧力室341に供給されるインクをノズルNから吐出可能な構成を容易に実現できる。
液体吐出装置100は、液体吐出ヘッド10と、液体吐出ヘッド10の吐出動作を制御する制御ユニット80と、を有する。これによれば、液体吐出ヘッド10の吐出動作を制御可能な構成を容易に実現できる。
2.実施形態2
次に、本開示の一実施形態としての実施形態2の液体吐出ヘッド10が備えるアクチュエーター20aについて説明する。なお、実施形態1の液体吐出ヘッド10が備えるアクチュエーター20と共通する部分については、同一符号を付して、その説明を省略する。また、実施形態1と同様の作用および効果についても説明を省略する。
図7および図8に示すように、実施形態2のアクチュエーター20aは、圧電素子22に代えて圧電素子22aを備える点において、実施形態1のアクチュエーター20と異なる。圧電素子22aは、第1電極221に代えて第1電極221aを備える点と、第2電極222に代えて第2電極222aを備える点とにおいて、実施形態1の圧電素子22と異なる。
実施形態1では、第1電極221が個別電極であり、第2電極222が共通電極であった。これに対して、実施形態2では、第1電極221aが共通電極であり、第2電極222aが個別電極である。第1電極221aは、共通配線により配線基板90と接続され、第2電極222aが個別配線によりそれぞれ配線基板90と接続されている。図7および図8に示すように、第1電極221aは、振動板24の絶縁層242の+Z方向の面に設けられ、X軸方向の全域に亘って絶縁層242の外形を覆っている。換言すると、第1電極221aは、圧電体220に対してZ軸方向の-Z方向に設けられている。第2電極222aは、図7に示すように、領域Ary1において圧電体220の+Z方向の面に設けられ、+Z方向から-Z方向に向かうにしたがってX軸方向の寸法が大きくなるテーパー形状に形成されている。
以上述べたように、実施形態2に係る液体吐出ヘッド10において、圧力室341は、Y軸方向に沿って複数配列され、第1電極221aは、複数の圧力室341に対して共通に設けられ、第2電極222aは、前記複数の圧力室341に対して個別に設けられ、第1電極221aは、圧電体220に対してZ軸方向の-Z方向に設けられ、第2電極222aは、圧電体220に対してZ軸方向の+Z方向に設けられる。これによれば、第1電極221aと第2電極222aとを別々に駆動制御することにより、複数の圧力室341を別々に制御する構成と、複数の圧力室341を一括して制御する構成とを容易に実現できる。また、液体吐出装置100は、実施形態2に係る液体吐出ヘッド10と、液体吐出ヘッド10の吐出動作を制御する制御ユニット80と、を有してもよい。
本発明の実施形態1および実施形態2に係る液体吐出ヘッド10、実施形態1および実施形態2に係る液体吐出装置100は、以上述べたような構成を有することを基本とするものであるが、本願発明の要旨を逸脱しない範囲内での部分的構成の変更や省略等を行うことも勿論可能である。また、上記実施形態および以下に説明する他の実施形態は、技術的に矛盾しない範囲で互いに組み合わせて実施することができる。以下、他の実施形態について説明する。
上記各実施形態において、第1領域Arx1は、圧力室341内のX軸方向における中央を含む中央部の領域であり、第2領域Arx2は、圧力室341内のX軸方向における端を含む端部の領域であったが、本開示はこれに限定されない。具体的には、第1領域Arx1を、圧力室341におけるX軸方向の中央よりも端に寄った領域、例えば、圧電体220のテーパー状に形成された部分に対応する領域とし、第2領域Arx2を、かかる第1領域Arx1よりも区画壁345および区画壁346のいずれかに近い位置を含む領域としてもよい。すなわち、一般には、第1領域Arx1を圧力室341内のX軸方向における任意の領域とし、第2領域Arx2を第1領域Arx1のX軸方向外側の領域とする構成であればよい。
上記各実施形態において、第1位置Px1は、圧力室341におけるX軸方向の中央の位置であったが、中央の位置に限らず、圧力室341におけるX軸方向の任意の位置としてもよい。このとき、第2位置Px2は、圧力室341において第1位置Px1と比較して区画壁345および区画壁346のいずれかに近い位置であれば、他の任意の位置としてもよい。
上記各実施形態において曲げ剛性FR2が上述の式0.35×FR1≦FR2<1.00×FR1を満たすのであれば、第4位置Py2および位置Py3を含む第4領域Ary2における曲げ剛性は、第3位置Py1を含む第3領域Ary1における曲げ剛性より小さくなくてもよく、第3領域Ary1における曲げ剛性と実質同じであってもよい。なお、ここで言う曲げ剛性とは、アクチュエーター20のZ軸方向の曲げ剛性である。例えば、圧力室341のY軸方向における1つの位置を第3位置Py1、圧力室341のY軸方向において第3位置Py1と比較して圧力室341の端に近い他の位置を第4位置Py2、アクチュエーター20の第3位置Py1での曲げ剛性をFR3、アクチュエーター20の第4位置Py2での曲げ剛性をFR4としたとき、0.9×FR3≦FR4<1.1×FR3であってもよい。この場合、例えば、圧電体220の+Z方向に突出した凸形状部が、区画壁343の+Z方向の端部より-Y方向となる位置から区画壁344の+Z方向の端部より+Y方向となる位置まで延在する形状であってもよい。
上記各実施形態において曲げ剛性FR2が上述の式0.35×FR1≦FR2<1.00×FR1を満たすのであれば、圧電体220の+Z方向に突出した凸形状部が、区画壁345の+Z方向の端部より-X方向となる位置から区画壁346の+Z方向の端部より+X方向となる位置まで延在する形状であってもよい。この場合、例えば、第2位置Px2における凸形状部のY軸方向の最大幅が、第1位置Px1における凸形状部のY軸方向の最大幅より狭くてもよい。
上記各実施形態において、曲げ剛性FR2が上述の式0.35×FR1≦FR2<1.00×FR1を満たすのであれば、振動板24は+Z方向に突出した凸形状となるように形成されていなくてもよい。例えば、振動板24は、第3領域Ary1における-Z方向の面が、第4領域Ary2における-Z方向の面よりも-Z方向に突出し、第1領域Arx1における-Z方向の面が、第2領域Arx2における-Z方向の面よりも-Z方向に突出した凸形状部を備えてもよい。この場合、振動板24の凸形状部は圧力室341内に突出してもよい。
上記各実施形態において、曲げ剛性FR2が上述の式0.35×FR1≦FR2<1.00×FR1を満たすのであれば、圧電体220は+Z方向に突出した凸形状となるように形成されていなくてもよい。この場合、例えば、圧電体220は、+Z方向の面が凸形状のない平面であってもよい。
上記各実施形態において、曲げ剛性FR2が上述の式0.35×FR1≦FR2<1.00×FR1を満たすのであれば、第2領域Arx2における圧電体220の厚さd4は、第1領域Arx1における圧電体220の厚さd3より薄くてもよい。
上記各実施形態において、曲げ剛性FR2が上述の式0.35×FR1≦FR2<1.00×FR1を満たすのであれば、第2領域Arx2における振動板24の厚さd2と圧電体220の厚さd4との合計は、第1領域Arx1における振動板24の厚さd1と圧電体220の厚さd3との合計より小さくなくてもよい。
上記各実施形態において、曲げ剛性FR2が上述の式0.35×FR1≦FR2<1.00×FR1を満たすのであれば、第2領域Arx2における振動板24の厚さd2と圧電体220の厚さd4との差分は、第1領域Arx1における振動板24の厚さd1と圧電体220の厚さd3との差分より大きくなくてもよい。
上記各実施形態において、曲げ剛性FR2が上述の式0.35×FR1≦FR2<1.00×FR1を満たすのであれば、第2領域Arx2における振動板24の厚さd2と圧電体220の厚さd4との合計は、第1領域Arx1における振動板24の厚さd1以下の値、または、圧電体220の厚さd3以下の値であってもよい。
上記各実施形態において、曲げ剛性FR2が上述の式0.35×FR1≦FR2<1.00×FR1を満たすのであれば、第2領域Arx2における圧電体220の厚さd4は、第1領域Arx1における振動板24の厚さd1よりも厚くてもよい。
上記各実施形態において、曲げ剛性FR2が上述の式0.35×FR1≦FR2<1.00×FR1を満たすのであれば、第2領域Arx2における絶縁層242の厚さd22は、第1領域Arx1における絶縁層242の厚さd12と等しくなくてもよい。また、第2領域Arx2における弾性体層241の厚さd21は、第1領域Arx1における弾性体層241の厚さd11よりも薄くなくてもよい。
上記各実施形態において、曲げ剛性FR2が上述の式0.35×FR1≦FR2<1.00×FR1を満たすのであれば、位置Px3における振動板24の厚さは、第1領域Arx1における振動板24の厚さd1よりも小さくなくてもよい。
上記各実施形態において、連通流路326は、ノズルNおよび圧力室341の+X方向側端部とそれぞれ連通していてもよい。この場合、圧力室341は、圧力室341の+X方向側端部においてノズルNと連通し、圧力室341の-X方向側端部において供給流路324と連通していてもよい。
上記各実施形態において、弾性体層241は、二酸化珪素により構成され、絶縁層242は、酸化ジルコニウムにより構成されていたが、弾性体層241および絶縁層242をいずれも二酸化珪素により構成してもよいし、弾性体層241および絶縁層242をいずれも酸化ジルコニウムにより構成してもよい。また、弾性体層241をシリコン等の他の弾性材料により構成しても良い。また、絶縁層242をジルコニウム、チタン、シリコン、窒化シリコン等の他の絶縁材料により構成しても良い。
上記各実施形態において、ノズルNから噴射される液体は、インク以外の他の液体であってもよい。
10…液体吐出ヘッド、20,20a…アクチュエーター、22,22a…圧電素子、24…振動板、32…流路基板、34…圧力室基板、42…筐体部、44…封止体、46…ノズル板、48…吸振体、50…インクタンク、52…チューブ、60…搬送機構、62…搬送ローラー、64…搬送ロッド、66…搬送用モーター、70…移動機構、72…キャリッジ、74…搬送ベルト、76…移動用モーター、77…プーリー、80…制御ユニット、90…配線基板、100…液体吐出装置、220…圧電体、221,221a…第1電極、222,222a…第2電極、241…弾性体層、242…絶縁層、322…開口部、324…供給流路、326…連通流路、328…中継流路、341…圧力室、343…区画壁、344…区画壁、345…区画壁、346…区画壁、422…収容部、424…導入口、FR…曲げ剛性、FR1…曲げ剛性、FR2…曲げ剛性、FR3…曲げ剛性、FR4…曲げ剛性、R1…液体貯留室。

Claims (11)

  1. 第1電極、第2電極、および圧電体を含み、前記第1電極、前記第2電極、および前記圧電体が積層される厚さ方向において、前記圧電体が前記第1電極と前記第2電極との間に設けられる圧電素子と、前記圧電素子に対して前記厚さ方向の一方側に設けられる振動板と、を備えるアクチュエーターと、
    前記振動板に対して前記厚さ方向の前記一方側に設けられ、前記振動板の変形により容積が変化する圧力室が設けられる圧力室基板と、
    を有する液体吐出ヘッドであって、
    前記厚さ方向と交差する前記圧力室の長手方向と、前記厚さ方向および前記長手方向と交差する前記圧力室の短手方向とのうち、前記圧力室の前記長手方向における1つの位置を第1位置、
    前記圧力室内の前記長手方向において前記第1位置と比較して前記圧力室の端に近い他の位置を第2位置、
    前記アクチュエーターの前記第1位置での前記厚さ方向の曲げ剛性をFR1、
    前記アクチュエーターの前記第2位置での前記厚さ方向の曲げ剛性をFR2としたとき、
    0.35×FR1≦FR2<1.00×FR1
    であることを特徴とする液体吐出ヘッド。
  2. 前記FR2は、
    FR2<0.85×FR1
    であることを特徴とする請求項1に記載の液体吐出ヘッド。
  3. 前記第2位置における前記振動板の厚さは、前記第1位置における前記振動板の厚さよりも薄いことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の液体吐出ヘッド。
  4. 前記第2位置における前記圧電体の厚さは、前記第1位置における前記圧電体の厚さよりも厚いことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の液体吐出ヘッド。
  5. 前記第2位置における前記振動板の厚さと前記第2位置における前記圧電体の厚さとの合計は、前記第1位置における前記振動板の厚さと前記第1位置における前記圧電体の厚さとの合計よりも小さいことを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の液体吐出ヘッド。
  6. 前記圧力室の前記短手方向における1つの位置を第3位置、
    前記圧力室の前記短手方向において前記第3位置と比較して前記圧力室の端に近い他の位置を第4位置、
    前記アクチュエーターの前記第3位置での前記厚さ方向の曲げ剛性をFR3、
    前記アクチュエーターの前記第4位置での前記厚さ方向の曲げ剛性をFR4としたとき、
    0.9×FR3≦FR4<1.1×FR3
    であることを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の液体吐出ヘッド。
  7. 前記圧力室の前記長手方向における中央を含む領域を中央部、前記圧力室の前記長手方向における前記端を含む領域を端部としたとき、
    前記第1位置は前記中央部に含まれ、前記第2位置は前記端部に含まれることを特徴とする請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の液体吐出ヘッド。
  8. 前記圧力室は、前記短手方向に沿って複数配列され、
    前記第1電極は、複数の前記圧力室に対して個別に設けられ、
    前記第2電極は、前記複数の前記圧力室に対して共通に設けられ、
    前記第1電極は、前記圧電体に対して前記厚さ方向の前記一方側に設けられ、
    前記第2電極は、前記圧電体に対して前記厚さ方向の他方側に設けられることを特徴とする請求項1から請求項7のいずれか1項に記載の液体吐出ヘッド。
  9. 前記圧力室は、前記短手方向に沿って複数配列され、
    前記第1電極は、複数の前記圧力室に対して共通に設けられ、
    前記第2電極は、前記複数の前記圧力室に対して個別に設けられ、
    前記第1電極は、前記圧電体に対して前記厚さ方向の前記一方側に設けられ、
    前記第2電極は、前記圧電体に対して前記厚さ方向の他方側に設けられることを特徴とする請求項1から請求項7のいずれか1項に記載の液体吐出ヘッド。
  10. 前記圧力室は、前記圧力室の前記長手方向における一端側において、液体を吐出するノズルに連通し、前記圧力室の前記長手方向における他端側において、前記圧力室に液体を供給する供給流路に連通することを特徴とする請求項1から請求項9のいずれか1項に記載の液体吐出ヘッド。
  11. 請求項1から請求項10のいずれか1項に記載の液体吐出ヘッドと、
    前記液体吐出ヘッドの吐出動作を制御する制御部と、
    を有することを特徴とする液体吐出装置。
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