JP2022097261A - タイヤ - Google Patents

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Abstract

【課題】カーカスのタイヤ幅方向の外側部がゴム材料で被覆されたタイヤケースと、補強コードが樹脂で被覆されたベルトを備えたタイヤにおいて、耐久性を確保する。【解決手段】タイヤは、少なくともカーカスのタイヤ幅方向の外側部がゴム材料で被覆されたタイヤケースと、タイヤケースの外周に対して螺旋状に巻回され、樹脂被覆コード34のタイヤ幅方向に互いに隣接する樹脂32同士が接合されて構成されたベルト26と、を備え、樹脂32の接合界面27を跨がずに隣接する2つの補強コード30間のタイヤ幅方向の距離の最小値をBとし、タイヤ幅方向断面において、タイヤ赤道でのベルト26の平均厚さをCとし、樹脂32の接合界面27を跨いで隣接する2つの補強コード30間のタイヤ幅方向の距離をDとすると、C/Dの範囲が1.33以上2.30以下であり、かつB/Dの範囲が0.08以上1.00以下である。【選択図】図3

Description

本発明は、タイヤに関する。
自動車に装着する空気入りタイヤとしては、カーカスのタイヤ径方向外側にタイヤ周方向に対して傾斜したコードを含んで構成された2枚以上の傾斜ベルトプライと、傾斜ベルトプライのタイヤ径方向外側に配置された補強層等を備えた複数層からなるベルトを備えた構造が一般的である(例えば、特許文献1、2参照)。
一方、特許文献3には、補強コードを高分子材料としての樹脂で被覆して構成された樹脂被覆コードがタイヤ骨格部材の外周においてタイヤ周方向に螺旋状に巻回されて構成されたベルトを有するタイヤが開示されている。
特開2013-244930号公報 特開2013-220741号公報 特開2018-065426号公報
補強コードと樹脂で構成されるベルトの耐久性は、ベルト形状と、タイヤ幅方向に互いに隣接するコード同士の間隔、つまりコード間隔の影響を受け、ベルト形状及びコード間隔次第では、ベルトの耐久性を確保することが難しくなる。
本発明は、カーカスのタイヤ幅方向の外側部がゴム材料で被覆されたタイヤケースと、補強コードが樹脂で被覆されたベルトを備えたタイヤの耐久性を確保することを目的とする。
第1の態様に係るタイヤは、一方のビード部から他方のビード部に跨るカーカスを含んで構成され、少なくとも前記カーカスのタイヤ幅方向の外側部がゴム材料で被覆されたタイヤケースと、複数本の補強コードを樹脂で被覆して構成された樹脂被覆コードが、前記タイヤケースの外周に対してタイヤ周方向に沿って螺旋状に巻回され、前記樹脂被覆コードにおけるタイヤ幅方向に互いに隣接する前記樹脂同士が接合されて構成されたベルトと、を備え、前記樹脂の接合界面を跨がずにタイヤ幅方向に隣接する2つの前記補強コード間のタイヤ幅方向の距離の最小値をBとし、タイヤ幅方向断面において、タイヤ赤道での前記ベルトの平均厚さをCとし、前記樹脂の接合界面を跨いでタイヤ幅方向に隣接する2つの前記補強コード間のタイヤ幅方向の距離をDとすると、C/Dの範囲が1.33以上2.30以下であり、かつB/Dの範囲が0.08以上1.00以下である。
ここで、C/Dが1.33を下回ると、タイヤ内部に水を注入する水圧試験での耐久性が不足し、2.30を上回るとドラム試験での耐久性が不足する。また、B/Dが0.08を下回る、或いは1を上回ると、ドラム試験での耐久性が不足する。
このタイヤでは、C/Dの範囲とB/Dの範囲を適切に設定しているので、水圧試験での耐久性と、ドラム試験での耐久性の双方を確保できる。
第2の態様は、第1の態様に係るタイヤにおいて、前記補強コードの外径をAとし、前記補強コードの最外周からの前記樹脂の最小厚さをEとすると、C/Aが1.99以上であり、かつEが0.15mm以上である。
ここで、C/Aが1.99を下回る、或いはEが0.15mmを下回ると、ドラム試験での耐久性が不足する。
このタイヤでは、C/AとEを適切に設定しているので、ドラム試験での耐久性を確保できる。
第3の態様は、第1の態様又は第2の態様に係るタイヤにおいて、前記距離Dの範囲が1.0mm以上2.1mm以下である。
ここで、Dが1.0mmを下回るとドラム試験での耐久性が不足し、2.1mmを上回ると水圧試験での耐久性が不足する。
このタイヤでは、Dの範囲を適切に設定しているので、水圧試験での耐久性と、ドラム試験での耐久性の双方を確保できる。
第4の態様は、第1~第3の態様の何れか1態様に係るタイヤにおいて、前記距離Bの範囲が0.15mm以上1.6mm以下である。
ここで、Bが0.15mmを下回ると、ドラム試験での耐久性が不足し、1.6mmを上回ると水圧試験での耐久性が不足する。
このタイヤでは、Bの範囲を適切に設定しているので、水圧試験での耐久性と、ドラム試験での耐久性の双方を確保できる。
本発明によれば、カーカスのタイヤ幅方向の外側部がゴム材料で被覆されたタイヤケースと、補強コードが樹脂で被覆されたベルトを備えたタイヤの耐久性を確保できる。
本実施形態に係るタイヤを示す半断面図である。 樹脂被覆コードを示す拡大断面図である。 樹脂被覆コードを示す拡大断面図である。 樹脂被覆コードを示す拡大断面図である。 樹脂被覆コードを示す拡大断面図である。 試験条件及び試験結果を示す表である。
以下、本発明を実施するための形態を図面に基づき説明する。各図面において同一の符号を用いて示される構成要素は、同一又は同様の構成要素であることを意味する。なお、以下に説明する実施形態において重複する説明及び符号については、省略する場合がある。また、以下の説明において用いられる図面は、いずれも模式的なものであり、図面に示される、各要素の寸法の関係、各要素の比率等は、現実のものとは必ずしも一致していない。また、複数の図面の相互間においても、各要素の寸法の関係、各要素の比率等は必ずしも一致していない。
図面において、矢印R方向はタイヤ径方向を示し、矢印W方向はタイヤ幅方向を示す。タイヤ径方向とは、タイヤ回転軸(図示せず)と直交する方向を意味する。タイヤ幅方向とは、タイヤ回転軸と平行な方向(矢印X方向)を意味する。タイヤ幅方向をタイヤ軸方向と言い換えることもできる。
各部の寸法測定方法は、JATMA(日本自動車タイヤ協会)が発行する2020年度版YEAR BOOKに記載の方法による。使用地又は製造地において、TRA規格、ETRTO規格が適用される場合は、各々の規格に従う。
図1において、本実施形態に係るタイヤ10は、例えば、乗用車に用いられる所謂ラジアルタイヤであり、タイヤケース25と、ベルト26と、を備えている。図1は、タイヤ10の空気充填前の自然状態の形状を示している。
(タイヤケース)
タイヤケース25は、ビードコア12が埋設された一対のビード部20を備え、一方のビード部20から他方のビード部20に跨るカーカス16を含んで構成されている。カーカス16は、例えば1枚のカーカスプライ14から構成されている。
カーカスプライ14は、タイヤ10のラジアル方向に延びる複数本のコード(図示せず)をコーティングゴム(図示せず)で被覆して形成されている。カーカスプライ14のコードの材料は、例えば、PETであるが、従来公知の他の材料であっても良い。
カーカスプライ14のタイヤ幅方向の端部分は、ビードコア12のタイヤ径方向内側から外側に折り返されている。カーカスプライ14のうち、一方のビードコア12から他方のビードコア12に跨る部分が本体部14Aと呼ばれ、ビードコア12から折り返されている部分が折り返し部14Bと呼ばれる。
カーカスプライ14の本体部14Aと折返し部14Bとの間には、ビードコア12からタイヤ径方向外側に向けて厚さが漸減するビードフィラー18が配置されている。なお、タイヤ10において、ビードフィラー18のタイヤ径方向外側端18Aからタイヤ径方向内側の部分がビード部20とされている。
カーカス16のタイヤ内側にはゴムからなるインナーライナー22が配置されており、カーカス16のタイヤ幅方向外側の部分(外側部)には、第1のゴム材料からなるサイドゴム層24が配置されている。つまり、少なくともカーカス16のタイヤ幅方向の外側部がゴム材料で被覆されている。
なお、本実施形態では、ビードコア12、カーカス16、ビードフィラー18、インナーライナー22、及びサイドゴム層24によってタイヤケース25が構成されている。タイヤケース25は、言い換えれば、タイヤ10の骨格を成すタイヤ骨格部材のことである。
(ベルト)
カーカス16のクラウン部の外側、言い換えればカーカス16のタイヤ径方向外側には、ベルト26が配置されており、ベルト26はカーカス16の外周面に密着している。図2に示されるように、ベルト26は、複数本(例えば2本)の補強コード30を樹脂32で被覆した樹脂被覆コード34を有している。この樹脂被覆コード34は、タイヤケース25の一部を構成するカーカス16の外周に対してタイヤ周方向に沿って巻回されている。具体的には、樹脂被覆コード34は、カーカス16の外周に対してタイヤ軸方向に沿った軸線周りに旋回する螺旋状に巻回されている。
そして、樹脂被覆コード34におけるタイヤ幅方向に互いに隣接する樹脂32同士が接合されることで、ベルト26が構成されている。このように、樹脂被覆コード34の樹脂32同士が接合されることで、ベルト26には接合界面27が形成される。樹脂被覆コード34の樹脂32同士は、例えば溶着により接合されるので、接合界面27を溶着部とも言い換えることもできる。
以上のように、樹脂被覆コード34がカーカス16の外周に対してタイヤ周方向に沿って巻回されることで、複数本の補強コード30はタイヤ周方向に沿って延設される。すなわち、複数本の補強コード30は、タイヤ径方向視にて直線状に設けられる。さらに、図2に示されるように、ベルト26のタイヤ幅方向断面において、複数本の補強コード30がタイヤ幅方向に沿って並んで配置される。
補強コード30としては、カーカスプライ14のコードよりも太く、且つ、強力(引張強度)が大きいものを用いることが好ましい。補強コード30は、金属繊維や有機繊維等のモノフィラメント(単線)、又はこれらの繊維を用いた素線を撚ったマルチフィラメント(撚り線)で構成することができる。
本実施形態では、図2に示されるように、補強コード30は、複数(例えば、7本)の素線30Aを撚ったマルチフィラメント(撚り線)で構成されている。さらに、本実施形態では、素線30Aとして、金属素線(具体的には、スチールコード)が用いられている。素線30Aの直径は、一例として0.3mm以上、0.5mm以下とされる。補強コード30の外径(直径)Aは、一例として0.86mm以上、1.13mm以下とされる。ここで、補強コード30の外径Aは、補強コード30を構成するすべての素線30Aが収まる外接円30Bの直径である。
補強コード30を被覆する樹脂32には、サイドゴム層24を構成するゴム、及び後述するトレッド36を構成する第2のゴム材料よりも引張弾性率の高い樹脂材料が用いられている。補強コード30を被覆する樹脂32としては、弾性を有する熱可塑性樹脂、熱可塑性エラストマー(TPE)、及び熱硬化性樹脂等を用いることができる。走行時の弾性と製造時の成形性を考慮すると、熱可塑性エラストマーを用いることが望ましい。
熱可塑性エラストマーとしては、ポリオレフィン系熱可塑性エラストマー(TPO)、ポリスチレン系熱可塑性エラストマー(TPS)、ポリアミド系熱可塑性エラストマー(TPA)、ポリウレタン系熱可塑性エラストマー(TPU)、ポリエステル系熱可塑性エラストマー(TPC)、動的架橋型熱可塑性エラストマー(TPV)等が挙げられる。
また、熱可塑性樹脂としては、ポリウレタン樹脂、ポリオレフィン樹脂、塩化ビニル樹脂、ポリアミド樹脂等が挙げられる。さらに、熱可塑性樹脂材料としては、例えば、ISO75-2又はASTM D648に規定されている荷重たわみ温度(0.45MPa荷重時)が78°C以上、JIS K7113に規定される引張降伏強さが10MPa以上、同じくJIS K7113に規定される引張破壊伸びが50%以上、JIS K7206に規定されるビカット軟化温度(A法)が130°C以上であるものを用いることができる。
補強コード30を被覆する樹脂32の引張弾性率(JIS K7113:1995に規定される)は、50MPa以上が好ましい。また、補強コード30を被覆する樹脂32の引張弾性率の上限は、1000MPa以下とすることが好ましい。なお、補強コード30を被覆する樹脂32の引張弾性率は、200~700MPaの範囲内が特に好ましい。
本実施形態のベルト26の厚さ寸法Cは、螺旋形状に形成される補強コード30のベルト径方向に沿った寸法よりも大きくすることが好ましい。換言すれば、補強コード30が完全に樹脂32に埋設されていることが好ましい。
さらに、補強コード30は、図4に示されるように、樹脂32との接着性を高めるための接着樹脂31が被覆されていてもよい。この場合では、樹脂32は、接着樹脂31で被覆された補強コード30を被覆する。
接着樹脂31としては、例えば、変性オレフィン系樹脂(変性ポリエチレン系樹脂、変性ポリプロピレン系樹脂等)、ポリアミド系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ポリエステル系樹脂、変性ポリエステル系樹脂、エチレン-アクリル酸エチル共重合体、エチレン-酢酸ビニル共重合体等の1種又は2種以上の熱可塑性樹脂を主成分(主剤)として含むものが挙げられる。
これらの中でも、補強コード30と樹脂32との接着性の観点から、変性オレフィン系樹脂、ポリエステル系樹脂、変性ポリエステル系樹脂、エチレン-アクリル酸エチル共重合体、及びエチレン-酢酸ビニル共重合体からなる群より選ばれる少なくとも1種を含むホットメルト接着剤が好ましく、変性オレフィン系樹脂及び変性ポリエステル系樹脂より選ばれる少なくとも1種を含むホットメルト接着剤がより好ましく、その中でも酸変性オレフィン系樹脂(不飽和カルボン酸で酸変性された変性オレフィン系樹脂)及び変性ポリエステル系樹脂より選ばれる少なくとも1種を含むホットメルト接着剤がさらに好ましく、酸変性ポリエステル系樹脂を含むホットメルト接着剤が特に好ましい。
なお、「不飽和カルボン酸で酸変性された変性オレフィン系樹脂」とは、ポリオレフィンに、不飽和カルボン酸をグラフト共重合させた変性オレフィン系樹脂を意味する。
なお、図1に示されるように、ベルト26のタイヤ径方向外側には、第2のゴム材料からなるトレッド36が配置されている。トレッド36に用いる第2のゴム材料は、従来一般公知のものが用いられる。トレッド36には、排水用の溝37が形成されている。また、トレッド36のパターンも従来一般公知のものが用いられる。
図3において、樹脂32の接合界面27を跨がずにタイヤ幅方向に隣接する2つの補強コード30間のタイヤ幅方向の距離の最小値をBとする。また、タイヤ幅方向断面において、タイヤ赤道CLでのベルト26の平均厚さをCとする。タイヤ赤道でのベルト26の平均厚さCは、タイヤ赤道でのベルト26の厚さをタイヤ周方向に10箇所測定したときの平均値である。ベルト26の平均厚さCは、タイヤ10が乗用車用の場合、具体的には、0.70mm以上とすることが好ましい。
更に、樹脂32の接合界面27を跨いでタイヤ幅方向に隣接する2つの補強コード30間のタイヤ幅方向の距離をDとする。そうすると、本実施形態では、C/Dの範囲が1.33以上2.30以下であり、かつB/Dの範囲が0.08以上1.00以下である。
ここで、C/Dが1.33を下回ると、タイヤ内部に水を注入する水圧試験での耐久性が不足し、2.30を上回るとドラム試験での耐久性が不足する。C/Dの範囲とB/Dの範囲を適切に設定することで、水圧試験での耐久性と、ドラム試験での耐久性の双方を確保できる。
補強コード30の外径をAとし、補強コード30の最外周からの樹脂32の最小厚さをEとしたとき、C/Aが1.99以上であり、かつEが0.15mm以上であってもよい。
ここで、図2に示されるように、補強コード30がマルチフィラメントで構成されている場合、補強コード30の最外周とは、素線30Aの外接円30Bを意味する。また、樹脂32の最小厚さEの位置は、補強コード30の位置によって異なる。図3に示される例では、補強コード30の最外周から接合界面27までの樹脂32の厚さが最小厚さEとなっている。一方、図5に示される例では、補強コード30の最外周から樹脂被覆コード34のタイヤ径方向内側面までの樹脂32の厚さが最小厚さEとなっている。この他、補強コード30の最外周から樹脂被覆コード34のタイヤ径方向外側面までの樹脂32の厚さが最小厚さEとなる場合もあり得る(図示せず)。
なお、B/Dが0.08を下回る、或いは1を上回ると、ドラム試験での耐久性が不足する。更に、C/Aが1.99を下回る、或いはEが0.15mmを下回ると、ドラム試験での耐久性が不足する。C/AとEを適切に設定することで、ドラム試験での耐久性を確保できる。
距離Dの範囲は、1.0mm以上2.1mm以下であってもよい。ここで、Dが1.0mmを下回るとドラム試験での耐久性が不足し、2.1mmを上回ると水圧試験での耐久性が不足する。Dの範囲を適切に設定することで、水圧試験での耐久性と、ドラム試験での耐久性の双方を確保できる。
距離Bの範囲が0.15mm以上1.6mm以下であってもよい。ここで、Bが0.15mmを下回ると、ドラム試験での耐久性が不足し、1.6mmを上回ると水圧試験での耐久性が不足する。Bの範囲を適切に設定することで、水圧試験での耐久性と、ドラム試験での耐久性の双方を確保できる。
このように、本実施形態によれば、カーカスのタイヤ幅方向の外側部がゴム材料で被覆されたタイヤケース25と、補強コード30が樹脂32で被覆されたベルト26を備えたタイヤ10の耐久性を確保できる。
(試験例)
図6に示されるように、実施例及び比較例に係るタイヤを作製し、ドラム耐久試験(JIS D 4230)と水圧試験を行った。
補強コードを被覆する樹脂の詳細は次のとおりである。
5557:ポリエステル系熱可塑性エラストマー(東レデュポン株式会社製、商品名「ハイトレル5557」)
P-280B:ポリエステル系熱可塑性エラストマー(東洋紡株式会社製、商品名「ペルプレンP-280B」)
P-90B…ポリエステル系熱可塑性エラストマー(東洋紡株式会社製、商品名「ペルプレンP-90B」)
すべての実施例及び比較例において、補強コードと樹脂の間に設けられる接着層は、次の材料を混合して調製された樹脂組成物である。
・ポリエステル系熱可塑性エラストマー(東レ・デュポン社製、「ハイトレル6367」)…80質量部
・ポリブチレンテレフタレート(東レ(株)製、「トレコン1401X06」)…20質量部
・エポキシ樹脂(日本化薬(株)製、「XD-1000」、エポキシ当量245g/eq~260g/eq、軟化点68℃~78℃)…10質量部
・シアヌル酸亜鉛…1質量部
<ドラム耐久試験>
タイヤを25±2℃の室内で、内圧249.2kPa(3.0kgf/cm)に調整した後、24時間放置した。その後、空気圧の再調整を行い、JISで規定された正規荷重の2倍の荷重をタイヤに負荷して、直径約3mのドラム上で、速度60km/hにて最大20000km走行させた。そして、タイヤが故障するまでに走行した距離を計測し、下記の評価基準に従って評価を行った。
走行距離が長いほどタイヤの耐久性が優れていることを示している。[G2]に分類されるものであれば実用上問題がなく、[G1]に分類されるものであれば実用上好ましいと言える。[F]に分類されるものは、実用上の耐久性が不足している。
[評価基準]
G1:20000km完走
G2:故障発生までの走行距離が10000km以上20000km未満
F :故障発生までの走行距離が10000km未満
<水圧試験>
実施例及び比較例で作製されるタイヤをリムに組み込んだ後、タイヤ内部に水を注入して、タイヤが破壊したときの水圧値(タイヤ強度)及びその破壊の態様を比較した。
水圧値は、実施例2のタイヤが破壊されるときの値を100として指数化し、以下の評価基準にしたがって、ベルトにおける補強コードと樹脂の接着性を評価した。数値が大きいほど耐久性が良好であることを示している。[G2]に分類されるものであれば実用上問題がなく、[G1]に分類されるものであれば実用上好ましいと言える。[F]に分類されるものは、実用上の耐久性が不足している。
[評価基準]
G1:100より大きい
G2:85より大きく100以下
F :85以下
図6の表より、C/Dの範囲が1.33以上2.30以下であり、かつB/Dの範囲が0.08以上1.00以下である場合、水圧試験の評価とドラム耐久試験の評価は[A]又は[B]であり、実用上問題がないことがわかる。
また、上記C/DとB/Dの条件を満たした上でC/AとEに着目すると、C/Aが1.99以上であり、かつEが0.15mm以上である場合、水圧試験の評価とドラム耐久試験の評価は[A]又は[B]であり、実用上問題がないことがわかる。
更に、上記C/DとB/Dの条件を満たした上で距離Dに着目すると、距離Dの範囲が1.0mm以上2.1mm以下である場合、水圧試験の評価とドラム耐久試験の評価は[A]又は[B]であり、実用上問題がないことがわかる。
また、上記C/DとB/Dの条件を満たした上で距離Bに着目すると、距離Bの範囲が0.15mm以上1.6mm以下である場合、水圧試験の評価とドラム耐久試験の評価は[A]又は[B]であり、実用上問題がないことがわかる。
これらより、少なくとも上記C/DとB/Dの条件を満たすことで、実用上問題がない耐久性を確保できることがわかる。
なお、比較例において網掛けが施された欄の数値は、各々の条件の数値範囲外であることを示し、[F]の評価の原因となっている。
[他の実施形態]
以上、本発明の実施形態の一例について説明したが、本発明の実施形態は、上記に限定されるものでなく、上記以外にも、その主旨を逸脱しない範囲内において種々変形して実施可能であることは勿論である。
10…タイヤ、16…カーカス、20…ビード部、25…タイヤケース、26…ベルト、27…接合界面、30…補強コード、32…樹脂、34…樹脂被覆コード

Claims (4)

  1. 一方のビード部から他方のビード部に跨るカーカスを含んで構成され、少なくとも前記カーカスのタイヤ幅方向の外側部がゴム材料で被覆されたタイヤケースと、
    複数本の補強コードを樹脂で被覆して構成された樹脂被覆コードが、前記タイヤケースの外周に対してタイヤ周方向に沿って螺旋状に巻回され、前記樹脂被覆コードにおけるタイヤ幅方向に互いに隣接する前記樹脂同士が接合されて構成されたベルトと、
    を備え、
    前記樹脂の接合界面を跨がずにタイヤ幅方向に隣接する2つの前記補強コード間のタイヤ幅方向の距離の最小値をBとし、
    タイヤ幅方向断面において、タイヤ赤道での前記ベルトの平均厚さをCとし、
    前記樹脂の接合界面を跨いでタイヤ幅方向に隣接する2つの前記補強コード間のタイヤ幅方向の距離をDとすると、
    C/Dの範囲が1.33以上2.30以下であり、かつB/Dの範囲が0.08以上1.00以下であるタイヤ。
  2. 前記補強コードの外径をAとし、
    前記補強コードの最外周からの前記樹脂の最小厚さをEとすると、
    C/Aが1.99以上であり、かつEが0.15mm以上である請求項1に記載のタイヤ。
  3. 前記距離Dの範囲が1.0mm以上2.1mm以下である請求項1又は請求項2に記載のタイヤ。
  4. 前記距離Bの範囲が0.15mm以上1.6mm以下である請求項1~請求項3の何れか1項に記載のタイヤ。
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