JP2022096826A - 経口用組成物 - Google Patents

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Takahito Tetsui
陽介 新海
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Abstract

【課題】筋肉量を増強する効果を有する経口用組成物を提供することを目的とする。【解決手段】プロテオグリカンとII型コラーゲンとヒドロキシチロソールを含有する経口用組成物が筋肉量を増強する効果を有する。【選択図】 なし

Description

本発明は、筋肉量を増強する効果を有する経口用組成物に関する。
筋肉量の増加に対しては栄養介入と合わせて運動介入を要する方法が一般的であり、レジスタンス運動といわれる高負荷の運動を要求する方法(特許文献1)、高分子ポリフェノールと運動により相乗的に筋形成を促進させる方法(特許文献2)などが報告されており、栄養介入のみによる方法としてレモン果汁とオリゴ糖酸、カルシウムを含む組成物による方法(特許文献3)、ケールおよびケール搾汁液を含む組成物による方法(特許文献4)、ユーグレナ由来物質を有効成分として含む組成物による方法(特許文献5)、クローブを含む組成物による方法(特許文献6)などが報告されている。
また、当該組成物における成分に対してはプロテオグリカンII型コラーゲンについては関節の炎症抑制(特許文献7)、軟骨の保護作用(特許文献8)、TNF-αやINF-γの産生抑制作用(特許文献9)、抗肥満作用(特許文献10)などについて先行研究が存在する。
ヒドロキシチロソールはオリーブに含有されるポリフェノールの一種である。ヒドロキシチロソールは強い抗酸化活性や抗炎症作用などの生体にとって有用な生理作用を有することが知られている。また最近では老化防止剤としてヒドロキシチロソールが有用であるという報告もされている(特許文献11)。
特開2004-256513号公報 特開2010-37323公報 特開2017-54976号公報 特開2018-70968号公報 特開2017-149413号公報 特開2016-90878号公報 特開2019-127458号公報 特開2019-104565号公報 特開2007-131548号公報 特開2010-126461号公報 特表2010-524876号公報
本発明は、高負荷の運動を併用することなく、筋肉量の増加を促すことのできる経口用組成物、特に筋肉量増加用組成物を提供することを課題とする。
すなわち、本発明は以下の態様を有する。
(1)
プロテオグリカンとII型コラーゲンとヒドロキシチロソールを含有する経口用組成物。
(2)
プロテオグリカンとII型コラーゲンとヒドロキシチロソールを含有する筋肉量増強剤。
本発明は、プロテオグリカンとII型コラーゲンとヒドロキシチロソールを併用して用いることにより、筋肉量を増強する効果を有する。
以下本発明を実施するための形態を説明する。
本発明の経口用組成物は、プロテオグリカンとII型コラーゲンとヒドロキシチロソールを必須成分とする。
(プロテオグリカン)
プロテオグリカンは、タンパク質をコアとして、コンドロイチン硫酸やデルマタン硫酸等のグリコサミノグリカンが共有結合した複合多糖であり、動物組織、特に軟骨組織に多く存在する。プロテオグリカンは生体内で、コア蛋白質がさらにヒアルロン酸に結合した構造で存在することも知られており、その分子量は、数万~数千万と大きい。本発明で用いるプロテオグリカンとしては、具体的に、動物由来のプロテオグリカンを挙げることができ、特に、サケ鼻軟骨由来のプロテオグリカンが好ましい。また、市販品を使用することができる。
(II型コラーゲン)
II型コラーゲンは、軟骨に多く含まれるコラーゲンであり、例えば、鶏、豚等の軟骨から抽出したものを用いることができ、市販品を使用することができる。
<ヒドロキシチロソール>
本発明の経口用組成物は、ヒドロキシチロソール又はその誘導体とガロイル基を有する化合物とを含有する。また、
ヒドロキシチロソール(3,4--ジヒドロキシフェニルエタノール)はポリフェノール化合物の一種であり、以下の構造で表される。
Figure 2022096826000001
本発明には、化学的に合成されたヒドロキシチロソールを用いてもよく、ヒドロキシチロソールを豊富に含む植物原料をそのまま用いてもよく、オリーブ等の植物原料から抽出したヒドロキシチロソール含有抽出物を用いてもよく、また、そのヒドロキシチロソール含有抽出物を精製してヒドロキシチロソールの含有量を高めたものを用いてもよい。
本発明には、ヒドロキシチロソールの誘導体を用いることもできる。ヒドロキシチロソールの誘導体の限定されない例としては、カルボン酸エステル、スルホン酸エステル、リン酸エステル、ホスホン酸エステル、アミノ酸エステルのようなエステル、ならびに塩酸塩、リン酸塩、硫酸塩、酢酸塩、クエン酸塩、コハク酸塩、ナトリウム塩、カリウム塩、カルシウム塩、及びアンモニウム塩のような塩が挙げられる。
化学的に合成されたヒドロキシチロソールは、たとえば東京化成工業株式会社から入手することができる。
また、ヒドロキシチロソールを豊富に含む植物原料をそのまま本発明の組成物に含有させてもよい。ヒドロキシチロソールを豊富に含む植物原料としては、たとえばオリーブの葉、果実、種子、茎等を生のまま、あるいは凍結乾燥等によって乾燥したものなどを用いることができる。いかなる品種のオリーブをも用いることができるが、たとえばマンザニロ、ルッカ、ネバディロ・ブランコ、ミッション、ピクアル、アルベキナ、オヒブランカ、コルニカブラ、ゴルダル、モロイオロ、フラントイオ、コラティーナ、レッチーノ等の品種を好適に使用することができる。また、オリーブ果実から搾油したオリーブオイルも、ヒドロキシチロソールを豊富に含む植物原料として用いることができる。オリーブオイルは、市販のものを用いてもよいし、オリーブより公知の方法で調製してもよい。
また、オリーブ等の植物原料から抽出したヒドロキシチロソール含有抽出物を本発明の組成物に含有させることもできる。たとえば前記植物原料を生のまま又は乾燥したものを用いて、そのまま又は粗砕機によって粉砕したものを、水性溶媒によって抽出してヒドロキシチロソール含有抽出物を得ることができる。また、市販のオリーブ葉抽出物をヒドロキシチロソール含有抽出物として用いることもできる。
本発明の経口用組成物は、粉末状、顆粒状、錠剤、カプセル剤、ゼリー状、液状等の剤型を問わない。
本発明の経口用組成物の調製に際しては、特別な界面活性剤等の添加物は必須ではないが、必要に応じて他の公知の添加剤、賦形剤その他を加えて適当な剤型へと加工してもよい。例えば液剤であれば、抗酸化剤、着色剤、矯味矯臭剤、界面活性剤、可塑剤、pH調整剤などを混合して常法により、ドライシロップ剤、液剤などの経口物とすることができる。また固形剤であれば、賦形剤、崩壊剤、結合剤、滑沢剤、抗酸化剤、コーティング剤、着色剤、矯味矯臭剤、界面活性剤、可塑剤などを混合して常法により、顆粒剤、散剤、カプセル剤、錠剤などを製造することができる。
以下、実施例により本発明を具体的に説明するが、これにより本発明の範囲が限定されるものではない。
(試験方法)
年齢が50歳以上、65歳未満の健康上問題のない女性各11名を対象に、実施例1又は比較例1を12週間継続摂取することによる、筋肉量に与える影響を検討した。具体的には、1回3錠(602.25mg)を1日1回、実施例1又は比較例1摂取した。
試験は二重盲検比較試験にて実施し、インピーダンス法により、摂取前と摂取12週間後の筋肉量の平均値を比較した。測定には、タニタ社製インナースキャンデュアル RD-800を用いた。
Figure 2022096826000002
表1に示した通り、プロテオグリカンとII型コラーゲンとヒドロキシチロソールを併用して用いることにより、有意に筋肉量が増加した。

Claims (2)

  1. プロテオグリカンとII型コラーゲンとヒドロキシチロソールを含有する経口用組成物。
  2. プロテオグリカンとII型コラーゲンとヒドロキシチロソールを有効成分とする筋肉量増強剤。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2024029598A1 (ja) * 2022-08-04 2024-02-08 日本薬品株式会社 筋肉量若しくは筋力を向上又は維持するための組成物

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