JP2022096426A - 放射線検出器及び放射線診断装置 - Google Patents

放射線検出器及び放射線診断装置 Download PDF

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Abstract

【課題】検出性能を向上させること。【解決手段】実施形態に係る放射線検出器は、発光素子と、光センサと、フィルタとを備える。発光素子は、放射線の入射に伴って光を発生する。光センサは、光を検出する。フィルタは、発光素子と光センサとの間に設けられ、光が検出されるまでの遅延時間が小さくなるような光の波長のみ透過させる。【選択図】図2

Description

本明細書及び図面に開示の実施形態は、放射線検出器及び放射線診断装置に関する。
放射線を検出する放射線検出器の構成として、放射線の入射に伴って光を発生する発光素子と、発光素子が発生した光を検出する光センサを組み合わせる構成が考えられる。光センサとしては、例えばアバランシェ増幅を用いたAPDアレイを用いることが考えられる。
かかる場合、光センサに入射した光が光電変換によりキャリアに変換され、当該キャリアが光センサ内をドリフトしたのち、電界強度が大きくなるところでアバランシェ増幅が行われて信号が検出される。しかしながら、光センサに入射した光が光電変換によりキャリアに変換される位置のばらつきが、光センサの時間分解能の低下につながる場合がある。
特開2017-62210号公報
本明細書及び図面の開示の実施形態が解決しようとする課題の一つは、検出性能を向上させることである。ただし、本明細書及び図面に開示の実施形態により解決しようとする課題は上記課題に限られない。後述する実施形態に示す各構成による各効果に対応する課題を他の課題として位置づけることもできる。
実施形態に係る放射線検出器は、発光素子と、光センサと、フィルタとを備える。発光素子は、放射線の入射に伴って光を発生する。光センサは、光を検出する。フィルタは、発光素子と光センサとの間に設けられ、光が検出されるまでの遅延時間ゆらぎが小さくなるような光の波長のみ透過させる。
図1は、実施形態に係る放射線検出器について説明した図である。 図2は、実施形態に係る放射線検出器について説明した図である。 図3は、実施形態に係る光センサの動作について説明した図である。 図4は、実施形態に係る光センサの動作について説明した図である。 図5は、実施形態に係る光センサの動作について説明した図である。 図6は、実施形態に係る光センサの動作について説明した図である。 図7Aは、実施形態に係るフィルタの動作について説明した図である。 図7Bは、実施形態に係るフィルタの動作について説明した図である。 図8は、実施形態に係る放射線検出器の動作について説明した図である。 図9は、実施形態に係る放射線検出器におけるフィルタの選択について説明した図である。 図10は、実施形態に係る放射線検出器におけるフィルタの選択について説明した図である。 図11は、実施形態に係る放射線診断装置の一例について説明した図である。 図12は、実施形態に係る放射線診断装置の一例について説明した図である。
以下、図面を参照しながら、放射線検出器及び放射線診断装置の実施形態について詳細に説明する。
まず初めに、図1および図2を用いて、実施形態に係る放射線検出器の全体構造について簡単に説明する。図1および図2に、実施形態に係る放射線検出器の構造が示されている。図1に示されているように、実施形態に係る放射線検出器は、放射線の入射に伴って光を発生する発光素子20と、発光素子20が発生した光を検出する光センサとして機能するAPD(Avalanche Photodiode)アレイ21とからなる。APDアレイ21は、光電子をアバランシェ増幅により増幅するアバランシェフォトダイオードがアレイ状に整列したユニットである。発光素子20及びAPDアレイ21の材料としては、例えば通常のPET装置の放射線検出器において用いられることができる様々な材料を用いることができる。
図2に、図1の断面図が示されている。図2に示されているように、実施形態に係る放射線検出器において、発光素子20とAPDアレイ21との間に、特定の波長範囲の光のみを選択するフィルタ24が設けられる。フィルタ24は、後述するように、発生素子20が発生した光がAPDアレイ21で検出されるまでの遅延時間が小さくなるような光の波長のみ透過させるフィルタであり、例えば青色光を選択的に透過させるフィルタである。フィルタ24としては、酸化チタン(TiO3)、酸化シリコン(SiO2)、ニオブ(Nb2O5)、タンタルオキサイド(Ta2O5)、フッ化マグネシウム(MgF2)などの誘電体多層膜が、例えば用いられる。フィルタ24は、APDアレイ21に張り付ける形で形成されてもよく、また、APDアレイ21上に直接成膜される形でもよい。フィルタ24の構成の詳細については後述する。
また、発光素子20の表面には、フィルタ24が透過させる波長を含む波長の光を反射する反射材22が更に設けられる。反射材22は、特定の波長、例えば緑よりも短波長側の光を反射させる。反射材22があることにより、フィルタ24が透過させる波長の光、すなわち、APDアレイ21が光子検出に利用する波長の光の光子が、APDアレイ21により多く入射するようになり、APDアレイ21の検出性能が向上する。
なお、発光素子20とAPDアレイ21との間には、接着剤23が充填される。
次に、図3~図6を用いて、APDアレイ21の動作について説明する。
図3は、APDアレイ21における電界の大きさと、表面すなわち光入射面からの深さの関係を示している。図3において、縦軸は電界の大きさを表し、横軸は、表面すなわち光入射面からの深さを表す。ここで、APDアレイ21の光入射面は、例えば図2において上側の面、すなわち、フィルタ24とAPDアレイ21とが接する面を意味する。図3の例では、電界強度30は、表面に比較的近いところで鋭いピークを持つ。APDアレイ21は、多くの場合、ある特定の深さで電界強度が鋭いピークを持ち、当該ピーク位置で、アバランシェ増幅が行われる。
ここで、APDアレイ21に進入した光がAPD21により検出されるまでの動作を説明すると、まず初めに、APDアレイ21の光入射面から進入した光は、デバイス内を直進する間に、一定の確率で光電変換を起こし、例えば電子正孔対などのキャリアが生成される。このキャリアの生成は確率過程であり、さまざまな位置でキャリアが分布する。
図3の例で説明すると、例えば、APDアレイ21に進入した光により、ある場合には位置31でキャリアが形成され、ある場合には位置32でキャリアが形成され、またある場合では位置33でキャリアが生成される。なお、進入した光によりキャリアが生成される位置の分布は、波長依存性があり、一般に短波長の光ほど、平均的に浅い位置でキャリアが生成され、逆に長波長の光ほど、平均的に深い位置でキャリアが生成される。
続いて、光電変換により生成されたキャリアは、APDアレイ21内に存在する電界から力を受けてドリフトし、光入射面に垂直方向に移動する。例えば、位置31、位置32、位置33で生成された電子正孔対のうち一方のキャリアは表面に向かって進む、他方のキャリアは表面から離れる方向に進む。このように移動したキャリアが、電界強度のピーク付近の場所まで移動すると、アバランシェ増幅によりキャリアが急激に増幅される。
図4に、かかる状況が示されている。図4の左の図、中央の図、右の図は、浅い位置である位置31、中程度の深さの位置である位置32、深い位置である位置33でキャリアが生成された場合における、キャリア密度を、光入射面からの深さ及び、キャリアが生成された時刻を0とした時の遅延時間の関数としてプロットした図を示している。
図4の左の図からわかるように、浅い位置である位置31でキャリアが生成された場合、キャリアが生成された場所の電界強度が大きいので、アバランシェ増幅が瞬時に起こり、キャリア密度が、キャリアが生成された場所付近で瞬時に増幅する。
また、図4の中央の図からわかるように、中程度の深さの位置32でキャリアが生成された場合、生成されたキャリアがドリフトして表面にむかって移動したのち、電界強度が大きい、電界強度のピーク付近でアバランシェ増幅が起こる。中程度の深さの位置32でキャリアが生成された場合、生成されたキャリアが電界強度のピーク付近に移動するまで若干の時間がかかるため、浅い位置である位置31でキャリアが生成された場合と比較すると、キャリアが生成されてからアバランシェ増幅が起こるまでにタイムラグが生じる。
また、図4の右の図からわかるように、深い位置33でキャリアが生成された場合、生成されたキャリアがドリフトして表面にむかって移動したのち、電界強度が大きい、電界強度のピーク付近でアバランシェ増幅が起こるが、位置33でキャリアが生成された場合、生成されたキャリアが電界強度のピーク付近に移動するまで時間が大きくかかるため、浅い位置31でキャリアが生成された場合と比較すると、キャリアが生成されてからアバランシェ増幅が起こるまでタイムラグが大きくなる。
このように、光電変換によりキャリアが生成される位置が、アバランシェ増幅が起こる位置から離れるほど、キャリアが生成されてからアバランシェ増幅が起こるまでのタイミングラグが大きくなり、APDアレイ21の時間分解能が低下する原因になりうる。
図5において、グラフ34、35、36は、表面からの深さがそれぞれ0.05μm、0.1μm、5μmの位置で光電変換によりキャリアが生成された場合のアノード電圧を、キャリアが生成された時刻を0として時間の関数としてプロットしたグラフである。閾値37は、APDアレイ21が光子を検出したと判定するための閾値である。図5からわかるように、キャリアが生成された表面からの深さが深い場合、キャリアが生成された表面からの深さが浅い場合と比較して、アノード電位が閾値に達するまでの遅延時間が大きくなる。
また、図6は、アノード電位を、キャリアが生成された位置と、遅延時間との関数としてプロットしたものである。また、グラフ40は、アノード電位が閾値に達した時刻を、キャリアが生成された位置の関数としてプロットしたものである。この図からわかるように、キャリアが生成された位置が深くなるほど、アノード電位が閾値に達するまでの時間、すなわち、APDアレイ21が光を検出するまでの遅延時間が大きくなる。本例の場合、平均的に深い位置でキャリアを生成する場合、アバランシェ増倍を生じるまでの時間遅延のバラつきが大きくなる。結果として、出力信号から推定した時間分解能が劣化する。
ところで、前述したとおり、光電変換によりキャリアが生成される位置は、入射する光の波長によって異なる。グラフ41、グラフ42、グラフ43は、それぞれ青色光、緑色光、赤色光により光電変換が起こる確率を、表面からの深さの関数としてプロットしたものである。これらのグラフからわかるように、光の波長が短波長になるほど、表面から浅いところで光電変換が起こり、光の波長が長波長になるほど、表面から深いところで光電変換が起こる。
かかる背景に鑑みて、実施形態に係る放射線検出器は、発光素子20とAPDアレイ21との間に設けられ、発光素子20が発生した光が検出されるまでの遅延時間が小さくなるような光の波長のみ透過させるフィルタ24を備える。一例として、フィルタ24は、青色光を透過させる青色バンドパスフィルタである。
図7Aに、青色バンドパスフィルタ41aと緑色バンドパスフィルタ42aの透過率が示されている。青色バンドパスフィルタ41aは、青色の光を透過させるバンドパスフィルタであり、例えば300nmから400nmの波長の光を透過させる。これに対して、緑色バンドパスフィルタ42aは、緑色の光を透過させるバンドパスフィルタであり、例えば450nmから600nmの波長の光を透過させる。青色バンドパスフィルタ41は、緑色バンドパスフィルタ42aと比較して、長波長の光を透過させる。
図7Bにおいて、グラフ41b及びグラフ42bは、青色バンドパスフィルタ41aと緑色バンドパスフィルタ42aのそれぞれをフィルタ24として用いた場合の、APDアレイ21に入射する光の強度を示している。この図からわかるように、青色バンドパスフィルタ41aは青色の光を選択的に透過し、緑色バンドパスフィルタ42aは、緑色の光を選択的に透過する。グラフ41bとグラフ42bの相対的な強度は、APDアレイ21にもともと入射する光のスペクトルの強度の波長依存性を反映する。
図8において、グラフ41c、グラフ42c及びグラフ44は、青色バンドパルスフィルタ41aをフィルタ24として用いた場合、緑色バンドパスフィルタ41bをフィルタ24として用いた場合、フィルタを用いなかった場合における、APDアレイ21において光が検出されるまでの遅延時間を、信号強度とともにプロットしたものである。緑色バンドパスフィルタ41bを用いた場合と、フィルタを用いなかった場合と比較して、青色バンドパルスフィルタ41を用いた場合は、光のスペクトル全体での平均的な遅延時間と比較して遅延時間が大きい光の波長である緑成分(500nm~600nm)の成分をカットしているため、遅延時間を小さくすることができることがわかる。すなわち、実施形態に係る放射線検出器は、APDアレイ21に入射する光のスペクトル全体での平均的な遅延時間と比較して、遅延時間が大きい光の波長をカットするようなフィルタ24を選択することで、遅延時間を短縮することができる。
ここで、遅延時間は、上述したように、光電変換によりキャリアが生成される位置と、アバランシェ増幅が起こる位置である電界強度のピーク位置との距離が小さいほど少なくなると考えられるため、フィルタ24として選択されるフィルタは、例えば電界強度のピーク位置に基づいて、透過させる光の波長を決定されるように選択されてもよい。例えば、フィルタ24は、その波長の光によりキャリアが生成される平均的な位置が、電界強度のピーク位置に等しくなるように、フィルタの波長が選択されたものであってもよい。
かかる例が、図9及び図10に示されている。図9は、電界強度45のピーク位置が、表面から比較的浅いところにある場合において、電界強度45の分布を、青色バンドパスフィルタ41、緑色バンドパスフィルタ42、赤色バンドパスフィルタ43の各フィルタにより生成されるキャリアの分布に重ねて示した図である。かかる場合、電界強度45のピーク位置が、青色バンドパスフィルタ41をフィルタ24として用いた場合のキャリアが生成される平均的な位置と、緑色バンドパスフィルタ42をフィルタ24として用いた場合のキャリアが生成される平均的な位置と、赤色バンドパスフィルタ43をフィルタ24として用いた場合のキャリアが生成される平均的な位置との中で、青色バンドパスフィルタ41をフィルタ24として用いた場合のキャリアが生成される平均的な位置と最もマッチするので、青色バンドパスフィルタ41を用いることで、遅延時間を最も短縮することができる。
なお、図9のように、電界強度45のピーク位置が、表面から浅いところにある場合には、キャリアが生成される平均的な位置が、フィルタを設置しない場合と比較して入射面に近くなるようにフィルタ24として選択することで、遅延時間を短縮することができる。
一方、図10は、電界強度46のピーク位置が、表面から比較的深いところにある場合において、電界強度46の分布を、青色バンドパスフィルタ41、緑色バンドパスフィルタ42、赤色バンドパスフィルタ43の各フィルタにより生成されるキャリアの分布に重ねて示した図である。かかる場合、電界強度46のピーク位置が、青色バンドパスフィルタ41をフィルタ24として用いた場合のキャリアが生成される平均的な位置と、緑色バンドパスフィルタ42をフィルタ24として用いた場合のキャリアが生成される平均的な位置と、赤色バンドパスフィルタ43をフィルタ24として用いた場合のキャリアが生成される平均的な位置との中で、緑色バンドパスフィルタ42をフィルタ24として用いた場合のキャリアが生成される平均的な位置と最もマッチするので、緑色バンドパスフィルタ42を用いることで、遅延時間を最も短縮することができる。すなわち、どの波長を透過するフィルタが遅延時間を短縮するという観点で望ましいかは、APDアレイ21における電界強度のピーク位置と、その波長の光から光電変換によりキャリアが生成される位置との相対的位置関係に基づいて定められる。
なお、反射材22の役割の説明に戻ると、実施形態に係る放射線検出器においては、発光素子20に、フィルタ24が透過させる波長を含む波長の光を反射する反射材22が更に設けられる。このような反射材22が設けられることで、フィルタ24が透過させる波長の光が散逸しにくくなり、APDアレイ21に入射するフィルタ24が透過させる波長の光の強度が増大し、従って、放射線検出器の特性が向上する。
例えば、図9のように、電界強度45のピーク位置が、表面から浅いところにある場合には、APDアレイ21に入射する光のスペクトルが、発光素子20が発生する光のスペクトルよりも、短波長側にシフトするように反射材22を設けることにより、放射線検出器の遅延時間を短縮することができる。
実施形態に係る放射線検出器は、PETなどの放射線診断装置に組み込まれて用いられることができる。一例として、実施形態に係る放射線検出器は、通常のPETの放射線検出器として使用できるだけでなく、フィルタ24により検出器の時間分解能が向上することを生かして、高い時間分解能が要求される、チェレンコフ光検出を目的とした放射線検出器として利用することができる。かかる場合、発光素子20は、放射線の入射に伴ってチェレンコフ光を発生し、APDアレイ21は、当該チェレンコフ光を検出する。発光素子20としては、例えば、ゲルマニウム酸ビスマス(BGO、Bismuth Germanium Oxide)や、鉛ガラス(SiO+PbO)、フッ化鉛(PbF)、PWO(PbWO)等の鉛化合物が選択される。かかる目的の放射線検出器は、例えば、チェレンコフ光を用いて医用画像を生成するタイプのPET装置に組み込まれてもよい。
図11に、かかる放射線診断装置の一例が示されている。図11に示されているPET装置100は、チェレンコフ光と、通常のシンチレーション光の両方を用いて医用画像を生成する放射線診断装置である。PET装置100は、架台装置10とコンソール装置20とからなり、架台装置10は、放射線が通過する際に発生するチェレンコフ光を検出する第1の検出器1aと、第1の検出器1aに対向して、放射線の発生源から遠い側に対向して設けられ、放射線のエネルギー情報を検出する第2の検出器1bとを備える。ここで、実施形態に係る放射線検出器を、第1の検出器1aとして、PET装置100に組み込むことができる。
また、架台装置10は、第1の検出器1aにおける対消滅ガンマ線の第1のタイミング情報を取得する第1のタイミング情報取得回路101と、第1のタイミング情報に基づいて、第1のタイミング情報が取得された対消滅ガンマ線のイベントを特定するために、第2の検出器1bにおける対消滅ガンマ線の第2のタイミング情報を取得する第2のタイミング情報取得回路102とを備える。第1のタイミング情報取得回路101及び第2のタイミング情報取得回路102は、取得部の一例である。
なお、PET装置100は、通常のPET装置が有する構成も備える。例えば、架台装置10は、天板103と、寝台104と、寝台駆動部105を備える。また、コンソール装置20は、処理回路105と、入力装置140と、ディスプレイ141と、メモリ142とを備える。処理回路105は、特定機能105aと、画像処理機能105bと、システム制御機能105cと、寝台制御機能105dとを備える。
なお、図11では、チェレンコフ光を用いて医用画像を生成するタイプの放射線診断装置について説明したが、実施形態はこれに限られず、実施形態に係る放射線検出器は、例えば図12に示されるような、シンチレーション光を検出する標準的なPET装置における検出器1cとして、放射線診断装置(PET装置100)の中に組み込まれてもよい。かかる放射線診断装置100は、実施形態に係る放射線検出器である検出器1cにより得られたデータに基づいて、放射線のタイミング情報を取得するタイミング情報取得回路102を備える。タイミング情報取得回路102は、取得部の一例である。
以上説明した少なくとも1つの実施形態によれば、検出性能を向上させることができる。
いくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更、実施形態同士の組み合わせを行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
20 発光素子
21 APDアレイ
22 反射材
23 接着剤

Claims (10)

  1. 放射線の入射に伴って光を発生する発光素子と、
    前記光を検出する光センサと、
    前記発光素子と前記光センサとの間に設けられ、前記光が検出されるまでの遅延時間が小さくなるような前記光の波長のみ透過させるフィルタと、
    を備える放射線検出器。
  2. 前記フィルタは、電界強度のピーク位置に基づいて、透過させる光の波長を決定するように選択される、請求項1に記載の放射線検出器。
  3. 前記フィルタは、前記波長の光によりキャリアが生成される平均的な位置が、前記ピーク位置に等しくなるように選択される、請求項2に記載の放射線検出器。
  4. 前記フィルタは、前記光のスペクトル全体での平均的な前記遅延時間と比較して、前記遅延時間が大きい光の波長をカットする、請求項1乃至3のいずれか1つに記載の放射線検出器。
  5. 前記フィルタは、キャリアが生成される平均的な位置が、前記フィルタを設置しない場合と比較して入射面に近くなるように選択される、請求項1に記載の放射線検出器。
  6. 前記発光素子に、前記フィルタが透過させる波長を含む波長の前記光を反射する反射材が更に設けられる、請求項1乃至4のいずれか1つに記載の放射線検出器。
  7. 前記発光素子に反射材が更に設けられ、
    前記反射材が設けられることにより、前記光センサに入射する光のスペクトルが、前記発光素子が発生する光のスペクトルよりも、短波長側にシフトする、請求項1乃至4のいずれか1つに記載の放射線検出器。
  8. 前記発光素子は、前記放射線の入射に伴ってチェレンコフ光を発生し、
    前記光センサは、前記チェレンコフ光を検出する、請求項1に記載の放射線検出器。
  9. 前記フィルタは、青色光を透過させるフィルタである、請求項1に記載の放射線検出器。
  10. 放射線の入射に伴って光を発生する発光素子と、
    前記光を検出する光センサと、
    前記発光素子と前記光センサとの間に設けられ、前記光が検出されるまでの遅延時間が小さくなるような前記光の波長のみ透過させるフィルタと、
    を備える放射線検出器と、
    前記放射線検出器により得られたデータに基づいて、前記放射線のタイミング情報を取得する取得部と、
    を備える放射線診断装置。
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