JP2022094753A - 癌治療装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】局所的にかつ低侵襲で癌治療を提供することを目的とする。【解決手段】内視鏡と、200~300nmにピーク波長を有する深紫外線を射出する深紫外線光源部、及び前記深紫外線光源部に連結し、前記深紫外線光源から射出された前記深紫外線を伝播して出射端部から出射する光ファイバーガイドを有する深紫外線照射プローブと、を備え、前記深紫外線照射プローブが内視鏡の挿入部の軸線方向に進退自在に配置され、前記光ファイバーガイドの前記出射端部が前記挿入部の先端に位置していることを特徴とする癌治療装置を作製する。【選択図】図5

Description

本発明は深紫外線を利用した癌治療装置に関する。
放射線治療や化学療法による癌治療において、DNA傷害による癌細胞死の誘導が利用されている。しかしながら、体表からの放射線治療では癌細胞以外にも放射線は照射されてしまう。また、抗癌剤の全身投与によっても癌部以外、すなわち非癌組織又は非癌細胞への影響は避けられない。従って、癌に局所的に放射線を照射したり、抗癌剤を投与するドラッグデリバリー・システムについて検討が重ねられている。
また、医療分野における紫外線の応用に関し、紫外線を照らして胃を撮影し、胃カメラ像における胃の表面の凹凸の誇張を行う方法が開示されている(非特許文献1参照)。また、深紫外線はDNAに吸収されやすい性質があり、深紫外線によってDNA傷害による菌の不活化が誘導されること(非特許文献2参照)や、UV-A又はUV-Bを体内に照射して炎症性の腸疾患を治療する方法(特許文献1参照)が開示されている。しかしながら、深紫外線は皮膚癌のリスクとされていること等で取り扱いが難しく、深紫外線の治療への応用は進んでいないのが現状である。
そのため、癌の治療、特に胃癌においては内視鏡を用いて体腔内を観察しながら癌部を切除する内視鏡的切除術が広く行われている。
特表2019-517305号公報
丹羽寛文 Gastroenterological Endoscopy Vol 53(2), Feb.2011 Takagi et al., Lasers in Medical Science, DOI: 10.1007/s10103-020-03143-7, September 2020
癌の治療においては、できるだけ癌局所的に治療することが望まれる。そこで本発明の課題は、局所的にかつ低侵襲で癌治療を提供することにある。
本発明者らは、先行する研究において、深紫外線によるDNA傷害によってin vitroで様々な菌が殺菌された実験結果を得た。そこで、深紫外線を癌細胞の死滅に応用できないかと考えて所定の波長ピークを有する深紫外線を癌細胞に照射したところ、DNA傷害による癌細胞死が誘導されることを見出し、本発明を完成した。
すなわち、本発明は、以下のとおりである。
[請求項1]
内視鏡と、200~300nmにピーク波長を有する深紫外線を射出する深紫外線光源部、及び前記深紫外線光源部に連結し、前記深紫外線光源から射出された前記深紫外線を伝播して出射端部から出射する光ファイバーガイドを有する深紫外線照射プローブと、を備え、
前記深紫外線照射プローブが内視鏡の挿入部の軸線方向に進退自在に配置され、前記光ファイバーガイドの前記出射端部が前記挿入部の先端に位置していることを特徴とする癌治療装置。
[請求項2]
内視鏡に処置具チャンネル又はガイドチューブが備えられており、深紫外線照射プローブが前記処置具チャンネル又はガイドチューブに挿通されていることを特徴とする上記[1]記載の癌治療装置。
[請求項3]
光ファイバーガイドの直径が前記処置具チャンネル又はガイドチューブの直径の0.3~0.95倍であることを特徴とする上記[2]記載の癌治療装置。
[請求項4]
光源部における光源が発光ダイオードであることを特徴とする上記[1]~[3]のいずれか記載の癌治療装置。
[請求項5]
深紫外線のピーク波長が260~285nmであることを特徴とする上記[1]~[4]のいずれか記載の癌治療装置。
また、本発明の他の態様としては、(a1)200~300nmにピーク波長を有する深紫外線を射出する深紫外線光源部、及び前記深紫外線光源部に連結し、前記光源から射出された前記深紫外線を伝播して出射端部から出射する光ファイバーガイドを有する深紫外線照射プローブを備えた内視鏡を口、鼻または肛門から挿入し、体腔内の癌細胞の近傍に前記内視鏡の先端部を到達させる工程、及び(b1)前記出射端部から200~300nmにピーク波長を有する深紫外線を射出する工程を備えた、体腔内の癌細胞に深紫外線を照射する癌の治療方法や、
〔2〕(a2)200~300nmにピーク波長を有する深紫外線を射出する深紫外線光源部、及び前記深紫外線光源部に連結し、前記光源から射出された前記深紫外線を伝播して出射端部から出射する光ファイバーガイドを有する深紫外線照射プローブの前記出射端部を体腔内、皮膚又は口腔内の癌細胞の近傍に到達させる工程、及び、(b2)前記出射端部から200~300nmにピーク波長を有する深紫外線を射出する工程を備えた、体腔内、皮膚又は口腔内における癌の治療方法である。
本発明の癌治療装置により、癌、特に胃癌を低侵襲に治療することが可能となる。
実施例1において照射したピーク波長が265nmの深紫外線の波長特性を有することを示す図である。 実施例1において、深紫外線照射48時間後の細胞形態の評価を位相差顕微鏡で観察した結果を示す図(倍率×10)である。右側がNCC24細胞、左側がYCCEL1細胞である。 実施例1において、深紫外線照射又は紫外線照射 48時間後の細胞形態の評価を位相差顕微鏡で観察した結果を示す図(倍率×10)である。図3(a)は無照射、(b)は深紫外線照射、(c)は紫外線照射した結果である。 実施例1において、非照射のコントロールにおける生細胞数を100とした場合の深紫外線照射又は紫外線照射 48時間後の生細胞数(YCCEL1細胞)の評価を行った結果を示すグラフである。 本発明の深紫外線照射装置の一態様の概略を示す図である。 本発明の深紫外線照射装置の内視鏡挿入部の先端部の拡大斜視図である。
本発明の癌治療装置は、内視鏡と、200~300nmにピーク波長を有する深紫外線を射出する深紫外線光源部、及び前記深紫外線光源部に連結し、前記深紫外線光源から射出された前記深紫外線を伝播して出射端部から出射する光ファイバーガイドを有する深紫外線照射プローブと、を備え、前記深紫外線照射プローブが内視鏡の挿入部の軸線方向に進退自在に配置され、前記光ファイバーガイドの前記出射端部が前記挿入部の先端に位置している装置(以下、「本件癌治療装置」ともいう)であれば特に制限されず、かかる癌治療装置によって癌細胞を局所的に死滅させることが可能となる。
<内視鏡>
本明細書における内視鏡は、被検者の鼻、口、肛門等から挿入される挿入部と、アングルノブが設けられた操作部とを備え、操作部はコネクタ部に接続している。さらにコネクタ部はモニター、カメラ信号処理装置、及び照明用光源発生装置に接続している。挿入部には処置具チャンネル又はガイドチューブが備えてあり、深紫外線を伝達する光ファイバーガイドが内視鏡の挿入部の軸線方向に進退自在に配置される。挿入部に処置具チャンネルを備えている場合、操作部と挿入部の間に設けられた処置具挿入口から挿入部内の中空である処置具チャンネルを通して挿入部先端の処置具出口まで光ファイバーガイドが挿通される。一方、挿入部にガイドチューブを備えている場合、かかるガイドチューブは挿入部の外表面に設けられて、ガイドチューブに光ファイバーガイドが挿通される。
さらに挿入部の内部又は外表面には体腔内を照らす為の照明用光ファイバーガイドが挿通されており、照明用光ファイバーガイドの出射端部は挿入部の先端に位置し、照明用光ファイバーガイドの基端はコネクタ部と接続している。
照明用光源発生装置で射出した光は照明用光ファイバーガイドを伝達して照明用光ファイバーガイドの出射端部から照射され、体腔内を照らすことで操作者が体腔内の癌を識別しやすくする。かかる光源としては、発光ダイオード(Light Emitting Diode:LED)、キセノンランプ、ハロゲンランプ、レーザー、水銀ランプ等を挙げることができる。
さらに、挿入部の先端には体腔内を撮影するカメラが備えられて、かかるカメラによって撮像された映像の信号はコネクタ部を介してカメラ信号処理装置に送達された後、モニターに映像が映し出される。操作者は、モニターに映った体腔内を観察しながら癌部位の特定及び深紫外線による癌治療が可能となる。
さらに挿入部の先端には上記照明用光ファイバーガイドの出射端部のほか、処置具チャンネルの一端である処置具出口及び/又はガイドチューブの先端が位置する。
操作部のアングルノブは回転させることによって挿入部先端を任意の角度に調整することができる。また、必要に応じて画像を撮影するためのスイッチ、吸引ボタン、送気ボタンが設けられていてもよい。
挿入部の少なくとも先端は柔軟性を有する材質からなり、アングルノブを操作することにより、上方向、下方向、左方向、右方向に所定の角度で自在に湾曲させることができる。操作者が挿入部の先端を治療する癌細胞の方向に湾曲させることにより、治療対象の癌細胞が存在する領域又はその近傍のみに深紫外線を照射することが可能となる。
<深紫外線照射プローブ>
深紫外線照射プローブには、深紫外線光源部と光ファイバーガイドを備えている。本明細書における深紫外線としては、200~300nmにピーク波長を有する深紫外線であれば特に制限されないが、好ましくは220~290nm、より好ましくは250~285nm、更に好ましくは265nm又は280nmにピーク波長を有する深紫外線であることが好ましい。深紫外線発光スペクトルの半値全幅は、例えば30nm以下、好ましくは25nm以下、より好ましくは20nm以下を挙げることができる。さらに、所定の波長をカットするフィルターを設けてピーク波長の近傍の波長のみの深紫外線を照射されるようにしてもよい。
深紫外線照射プローブの光ファイバーガイドは、内視鏡の処置具チャンネルを介して軸線方向に進退自在に配置されており、着脱自在である。また、光ファイバーガイドの出射端部が内視鏡の先端に位置している。ここで「先端に位置している」とは、光ファイバーガイドの出射端部が内視鏡の先端近傍にあり、出射端部から所定の深紫外線が出射されればよく、内視鏡の先端面に対して出射端部が突出していても、内視鏡の先端面と出射端部の先端面がそろっていても、内視鏡の先端面に対して出射端部が内視鏡の内側に窪んでいてもよい。
本明細書における深紫外線光源部は、深紫外線を射出する光源、及び光源を制御する光源制御部を備えている。深紫外線の照射は電源のオン/オフによって制御可能である。深紫外線の照射時間は、電源のオン/オフによって制御してもよいが予め照射時間を入力して、照射スイッチにより設定時間照射される照射制御部を設けてもよい。光源としては、LED、キセノンランプ、ハロゲンランプ、レーザー、水銀ランプ等を挙げることができるが、特にこれらに限定されない。深紫外線光源部には電力供給源及び光源スイッチが接続しており、光源スイッチにより深紫外線の照射を制御可能である。
本明細書における光源制御部は、所定の波長の深紫外線を所定の強度で光源から射出するように制御する。
<光ファイバーガイド>
本明細書における光ファイバーガイドは、深紫外線光源部に連結し、前記光源から射出された深紫外線を伝播して出射端部から出射する。光ファイバーガイドは、複数の光ファイバーを束ねたものを用いることができる。光ファイバーガイドは進退自在に処置具チャンネル又はガイドチューブに挿通されるものであればよい。外径としては処置具チャンネル又はガイドチューブの直径より短いものであればよいが、光ファイバーガイドの直径が処置具チャンネル又はガイドチューブの直径の0.3~0.95倍を挙げることができ、下限としては0.4倍、0、5倍、又は0.6倍であってもよく、上限としては0.9倍、0.85倍、又は0.8倍であってもよい。内視鏡を用いる場合には挿入部に屈曲部位が生じる。そのため、光ファイバーガイドの直径を上記とすることで、光ファイバーガイドが処置具チャンネル又はガイドチューブの少なくとも屈曲部位と接触し、その結果、固定手段を用いることなく光ファイバーガイドを処置具チャンネル又はガイドチューブに固定することが可能となる。
ただし、癌治療を行う際には光ファイバーガイドの出射端部が内視鏡の先端付近で固定されていてもよい。出射端部を内視鏡の先端付近で固定することにより、挿入部を湾曲させた際に光ファイバーガイドの出射端部が内視鏡の先端の処置具出口の面に対して鉛直方向等の所望の方向へ深紫外線を照射しやすくすることが可能となる。
処置具チャンネル又はガイドチューブの材質としては内視鏡先端の屈曲を妨げない硬度のものを選択できる。光ファイバーガイドの基端は光ファイバーガイド電源部に接続している。電源部では光ファイバーガイドへの電流を制御できるほか、深紫外線スイッチにより深紫外線の射出のオン/オフが可能となる。また、光ファイバーガイドの他端は深紫外線を出射でき、癌に局所的に深紫外線を照射可能となる。
<癌の治療>
本件癌の治療装置を用いれば、低侵襲で癌を治療することが可能となる。具体的に本件癌の治療装置を用いて胃癌を治療する場合を例にして癌の治療方法を説明するが、胃癌以外であっても、大腸癌、食道癌、咽頭癌、喉頭癌、胆管癌、口腔癌の治療にも用いることができる。
内視鏡の挿入部を口、鼻、又は肛門等から入れて、挿入部の先端部が所定の管腔内に到達するようにする。操作者は先端部のカメラが撮像した映像をモニターで観察しながら管腔内の表面を観察し、癌の有無を判断する。癌が見つかった場合には、癌部の表面から光ファイバーガイドの出射端部が0.2~3cmの距離となる場所に配置されるようにアングルノブを操作し、所定の時間、所定の光強度で深紫外線を照射する。
深紫外線の照射時間としては、照射対照の癌部の面積や深度等に応じて適宜調製できるが、一度の治療あたり1~180秒を挙げることができ、下限としては2、3、5、8、10、15、又は20秒を挙げることができ、上限としては150秒、120秒、90秒、又は80秒を挙げることができ、一度の治療において照射を1回でも2回以上に分けてもよい。
以下、実施例により本発明をより具体的に説明するが、本発明の技術的範囲はこれらの
例示に限定されるものではない。
[実施例1]
ピーク波長が265nmの深紫外線発光ダイオード及びコントロールとしてピーク波長が365nmの紫外線A(UV-A)発光ダイオードを用いて、胃癌細胞株(YCCEL1,NCC24)に対して深紫外線又は紫外線照射を行った。35mmのディッシュに胃癌細胞株を2.0×10/ディッシュほど播種して37℃で3日間培養し、ディッシュに細胞を接着させた。細胞をPBSで2回洗浄後、深紫外線の照射を行った。照射後にPBS1mLを加えて37℃で培養した。深紫外線の照射の条件は以下のとおりである。また、ピーク波長が265nmの深紫外線の波長特性を図1に示す。
発光ダイオード光源数:1灯
波長 :265nm
電力 :2.8W
電流 :350mA
照射物との距離 :35mm
放射照度 :0.265mW/cm
照射時間 :0、10、20、30、40、50、60秒
深紫外線又は紫外線照射24時間、48時間後の細胞形態の評価を位相差顕微鏡(10倍)で観察した。深紫外線又は紫外線照射48時間後の観察結果(照射時間60秒)を図2、3に示す。図2中、上段は深紫外線照射前、下段は深紫外線照射後48時間に観察した写真であり、右側がNCC24細胞、左側がYCCEL1細胞である。また、図3中、上段はYCCEL1細胞の照射前、下段は右側が365nmの紫外線照射48時間後、左側が265nmの深紫外線で照射後48時間後に観察した写真である。
図2から明らかなように、深紫外線照射から48時間で胃癌細胞株YCCEL1、NCC24のいずれもディッシュ状から球状の形態に変化していた。なお、図2には示していないが、更に40倍の蛍光顕微鏡で観察したところ、細胞核が断片化されており、アポトーシスが誘導されていた。さらに、図3から明らかなように、365nmでは細胞の形態に変化はなく、細胞へのダメージは深紫外線照射が有効であることが明らかとなった。
また、非照射のコントロールにおける生細胞数を100とした場合の照射48時間後の生細胞数(YCCEL1細胞)の評価を行った結果を図4に示す。265nmを照射した場合、照射時間がわずか10秒でも生細胞数がおよそ20%にまで低下しており、照射時間が30秒では生細胞数がおよそ10%、60秒ではおよそ8%にまで低下していた。一方、365nmを照射した場合には生細胞数の低下は照射時間が60秒でも70%以上であり、癌細胞の死滅効果としては不十分であることが明らかとなった。なお、照射時間が短時間でも癌細胞の死滅効果があることは、深紫外照射の正常細胞への影響も低減でき、副作用を抑制することにつながる。
(深紫外線照射装置)
本発明の深紫外線照射装置の一態様を図5及び図6を用いて説明する。深紫外線照射装置1は、内視鏡2と深紫外線照射プローブ3から構成される。
内視鏡2には、挿入部11、操作部12、コネクタ部13を備え、操作部12にはアングルノブ14が設けられている。コネクタ部13には図示しない照明用光ファイバーガイドの基端が接続しており、かかる照明用光ファイバーガイドは内視鏡の挿入部内を挿通している。内視鏡の挿入部の先端15には、照明用光ファイバーガイドの出射端部16、カメラ17を備えている。挿入部11には処置具チャンネル18を備えており、処置具チャンネル入口19から処置具チャンネル出口20まで管状となっている。また、アングルノブ14を操作することで挿入部の先端15の角度を上方向に210度、下方向に90度、左右にそれぞれ100度湾曲可能である。コネクタ部13は図示しないモニターを備えた映像装置、LED発光装置、及び電源部に接続される。モニターには挿入部先端からの映像が映し出される。また、LED発光装置で射出した光は照明用光ファイバーガイドを介して照明用光ファイバーガイドの出射端部16から放射される。
深紫外線照射プローブ3には、深紫外線光源部31と光ファイバーガイド32を備えている。深紫外線光源部31では、265nmにピーク波長を有する深紫外線Dが射出され、光ファイバーガイド32の基端と連結している。深紫外線光源部31には図示しない深紫外線光源スイッチを備えており、内視鏡の操作者によって深紫外線光源のオン/オフ及び深紫外線の照射時間の制御が可能である。
光ファイバーガイドは、処置具チャンネル入口19から挿入されて処置具チャンネル18内に軸線方向に進退自在に配置されている。光ファイバーガイドの出射端部33は内視鏡の挿入部11の先端に位置して深紫外線Dを照射する。
本装置を用いれば、早期癌、特に胃癌の治療において有用である。早期胃癌が表面の粘膜層にとどまっており、病変の横の広がりが2cm以下の場合には、病変を含む組織を隆起させて病変を含む組織を切除する方法が確立されている。しかしながら、早期胃癌のうち、特に病変の横の広がりが1cm未満の小病変の切除には過剰切除であり、出血又は穿孔等の偶発症が多い。過去にはレーザーで病変及びその周辺を処理して癌細胞を死滅させていた。しかしながらレーザーで処理した場合には病変部の深部に影響を与えてしまうため危険であり使用されなくなった。一方、本発明の装置であれば、癌病変を観察しながら、癌組織を中心に深紫外線を照射させることができるため、正常細胞への影響を低減することが可能となる。
本発明の深紫外線による癌治療装置は、体表より病変が観察可能な皮膚病変や、口腔外科や、内視鏡下に病変の観察が可能な消化器、泌尿器科、産婦人科、耳鼻科領域の癌や前癌病変の治療に利用可能である。また、すでに深紫外線が用いられている殺菌効果を利用して、これらの領域の感染症の治療又は膿瘍処置との組み合わせにも応用が可能である。
1…深紫外線照射装置
2…内視鏡
3…深紫外線照射プローブ
11…挿入部
12…操作部
13…コネクタ部
14…アングルノブ
15…挿入部の先端
16…照明用光ファイバーガイドの出射端部
17…カメラ
18…処置具チャンネル
19…処置具チャンネル入口
20…処置具チャンネル出口
31…深紫外線光源部
32…光ファイバーガイド
33…光ファイバーガイドの出射端部
D …深紫外線

Claims (5)

  1. 内視鏡と、
    200~300nmにピーク波長を有する深紫外線を射出する深紫外線光源部、及び前記深紫外線光源部に連結し、前記深紫外線光源から射出された前記深紫外線を伝播して出射端部から出射する光ファイバーガイドを有する深紫外線照射プローブと、
    を備え、
    前記光ファイバーガイドが内視鏡の挿入部の軸線方向に進退自在に配置され、前記光ファイバーガイドの前記出射端部が前記挿入部の先端に位置していることを特徴とする癌治療装置。
  2. 内視鏡に処置具チャンネル又はガイドチューブが備えられており、光ファイバーガイドが前記処置具チャンネル又はガイドチューブに挿通されていることを特徴とする請求項1記載の癌治療装置。
  3. 光ファイバーガイドの直径が前記処置具チャンネル又はガイドチューブの直径の0.3~0.95倍であることを特徴とする請求項2記載の癌治療装置。
  4. 光源部における光源が発光ダイオードであることを特徴とする請求項1~3のいずれか記載の癌治療装置。
  5. 深紫外線のピーク波長が260~285nmであることを特徴とする請求項1~4のいずれか記載の癌治療装置。

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