JP2022094713A - 電源制御装置、絶縁型スイッチング電源 - Google Patents

電源制御装置、絶縁型スイッチング電源 Download PDF

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Abstract

Figure 2022094713000001
【課題】絶縁型スイッチング電源のロードレギュレーションを改善する。
【解決手段】電源制御装置は、例えば、絶縁型スイッチング電源を形成するトランスの一次電圧に応じたモニタ電圧を生成するように構成されたモニタ電圧生成部と、前記モニタ電圧をサンプル/ホールドして帰還電圧を出力するように構成されたサンプル/ホールド部と、前記帰還電圧に応じてオン時間固定方式で前記トランスの一次電流をオン/オフするように構成されたコントローラと、を有する。前記サンプル/ホールド部は、複数の異なるタイミングで前記一次電圧をサンプル/ホールドし、複数の保持値のいずれか一つを前記帰還電圧として出力する。
【選択図】図2

Description

本明細書中に開示されている発明は、電源制御装置及びこれを用いた絶縁型スイッチング電源に関する。
従来、絶縁型スイッチング電源(例えばフライバック電源)は、車両を始めとする様々なアプリケーションに搭載されている。
なお、上記に関連する従来技術の一例としては、特許文献1を挙げることができる。
特開2009-95224号公報
しかしながら、従来の絶縁型スイッチング電源は、そのロードレギュレーション(=負荷変動に対する出力安定度)について、更なる改善の余地があった。
本明細書中に開示されている発明は、本願の発明者らにより見出された上記の課題に鑑み、ロードレギュレーションに優れた電源制御装置及びこれを用いた絶縁型スイッチング電源を提供することを目的とする。
本明細書中に開示されている電源制御装置は、例えば、絶縁型スイッチング電源を形成するトランスの一次電圧に応じたモニタ電圧を生成するように構成されたモニタ電圧生成部と、前記モニタ電圧をサンプル/ホールドして帰還電圧を出力するように構成されたサンプル/ホールド部と、前記帰還電圧に応じてオン時間固定方式で前記トランスの一次電流をオン/オフするように構成されたコントローラと、を有し、前記サンプル/ホールド部は、複数の異なるタイミングで前記一次電圧をサンプル/ホールドし、複数の保持値のいずれか一つを前記帰還電圧として出力する構成(第1の構成)とされている。
なお、上記第1の構成から成る電源制御装置において、前記サンプル/ホールド部は、前記複数の保持値のうち最も高いものを前記帰還電圧として出力する構成(第2の構成)にしてもよい。
また、上記第2の構成から成る電源制御装置において、前記サンプル/ホールド部は、前記一次電流のオンデューティが所定の閾値よりも高いときには、前記複数の保持値の比較結果に依ることなく最も遅いタイミングでサンプル/ホールドされた保持値を前記帰還電圧として出力する構成(第3の構成)にしてもよい。
また、上記第1の構成から成る電源制御装置において、前記サンプル/ホールド部は、複数の異なるタイミングで前記モニタ電圧をサンプル/ホールドすることにより前記複数の保持値を出力するように構成された複数組のアナログスイッチ及びキャパシタと、前記複数の保持値を比較して選択信号を生成するように構成された少なくとも一つのコンパレータと、前記選択信号に応じて前記複数の保持値のうち最も高いものを前記帰還電圧として出力するように構成された帰還電圧出力部とを含む構成(第4の構成)にしてもよい。
また、上記第4の構成から成る電源制御装置において、前記帰還電圧出力部は、前記一次電流のオンデューティが所定の閾値よりも高いときには、前記選択信号に依ることなく最も遅いタイミングでサンプル/ホールドされた保持値を前記帰還電圧として出力する構成(第5の構成)にしてもよい。
また、上記第1~第5いずれかの構成から成る電源制御装置において、前記モニタ電圧は、前記一次電圧を鈍らせた電圧信号である構成(第6の構成)にしてもよい。
また、上記第1~第6いずれかの構成から成る電源制御装置は、前記帰還電圧とスロープ状の基準電圧とを比較してセット信号を生成するように構成されたコンパレータをさらに有し、前記コントローラは、前記セット信号に応じて前記一次電流のオンタイミングを決定する構成(第7の構成)にしてもよい。
また、第1~第7いずれかの構成から成る電源制御装置において、前記一次電圧は、前記トランスの一次巻線に現れるスイッチ電圧である構成(第8の構成)にしてもよい。
また、本明細書中に開示されている絶縁型スイッチング電源は、例えば、上記第1~第8いずれかの構成から成る電源制御装置と、一次巻線に直流入力電圧が印加されるように構成されたトランスと、前記トランスの二次巻線に現れる誘起電圧を整流及び平滑して直流出力電圧を生成するように構成された整流平滑回路と、を有する構成(第9の構成)とされている。
また、本明細書中に開示されている車両は、例えば、上記第9の構成から成る絶縁型スイッチング電源を有する構成(第10の構成)とされている。
本明細書中に開示されている発明によれば、ロードレギュレーションに優れた電源制御装置及びこれを用いた絶縁型スイッチング電源を提供することが可能となる。
絶縁型スイッチング電源の全体構成を示す図 半導体装置の一構成例を示す図 オン時間固定制御の基本動作を示す図 サンプル/ホールド部の第1実施形態(比較例)を示す図 第1実施形態におけるサンプル/ホールド動作の第1例を示す図 第1実施形態におけるサンプル/ホールド動作の第2例を示す図 第1実施形態におけるサンプル/ホールド動作の第3例を示す図 サンプル/ホールド部の第2実施形態を示す図 第2実施形態におけるサンプル/ホールド動作の第1例を示す図 第2実施形態におけるサンプル/ホールド動作の第2例を示す図 車両の外観を示す図
<絶縁型スイッチング電源>
図1は、絶縁型スイッチング電源の全体構成を示す図である。本構成例の絶縁型スイッチング電源1は、一次回路系(GND1系)と二次回路系(GND2系)との間を電気的に絶縁しつつ一次回路系に供給される直流入力電圧Vinを所望の直流出力電圧Voutに変換して二次回路系に供給するフライバック電源であり、半導体装置10と、種々のディスクリート部品(トランスTR、キャパシタC1~C4、ダイオードD1~D3、及び抵抗R1~R7)と、を有する。
なお、絶縁型スイッチング電源1に交流入力電圧Vacが供給される場合には、交流入力電圧Vacを直流入力電圧Vinに変換する整流回路(ダイオードブリッジなど)を前段に設けてもよい。
半導体装置10は、いわゆる電源制御ICであり、一次回路系に設けられて絶縁型スイッチング電源1の制御主体となる。なお、半導体装置10は、装置外部との電気的な接続を確立する手段として、電源端子VIN、スイッチ端子SW、帰還端子FB、接地端子PGND(パワー回路系)、基準端子REF、接地端子AGND(アナログ回路系)、負荷補償端子LCOMP、及び、イネーブル端子SDX/ENを備えている。もちろん、半導体装置10には、必要に応じて上記以外の外部端子を適宜設けても構わない。半導体装置10の内部構成については、後ほど説明する。
電源端子VINは、直流入力電圧Vinの印加端とトランスTR(特に後出する一次巻線Lpの第1端)に接続されている。スイッチ端子SWは、トランスTR(特に後出する一次巻線Lpの第2端)に接続されている。接地端子PGND及びAGNDは、いずれも一次回路系の接地端GND1に接続されている。
キャパシタC1及び抵抗R1それぞれの第1端は、いずれも直流入力電圧Vinのインカ端に接続されている。抵抗R1の第2端と抵抗R2の第1端は、いずれもイネーブル端子SDX/ENに接続されている。キャパシタC1及び抵抗R2それぞれの第2端は、いずれも一次回路系の接地端GND1に接続されている。
キャパシタC2及び抵抗R3それぞれの第1端は、いずれも負荷補償端子LCOMPに接続されている。キャパシタC2及び抵抗R3それぞれの第2端は、いずれも一次回路系の接地端GND1に接続されている。抵抗R4の第1端は、基準端子REFに接続されている。抵抗R4の第2端は、一次回路系の接地端GND1に接続されている。
ダイオードD1(例えばツェナダイオード)のアノードとキャパシタC3の第1端は、いずれも一次巻線Lpの第1端に接続されている。ダイオードD1のカソードは、ダイオードD2(例えばショットキーバリアダイオード)のカソードに接続されている。キャパシタC3の第2端は、抵抗R5の第1端に接続されている。ダイオードD2のアノード、抵抗R5の第2端、及び、抵抗R6の第1端は、いずれも一次巻線Lpの第2端に接続されている。抵抗R6の第2端は、帰還端子FBに接続されている。
トランスTRは、一次回路系と二次回路系との間を電気的に絶縁しつつ、互いに磁気結合された一次巻線Lp(巻数Np)と二次巻線Ls(巻数Ns)を含む。一次巻線Lpの第1端(巻終端)は、直流入力電圧Vinの印加端に接続されている。一次巻線Lpの第2端(巻始端)は、半導体装置10のスイッチ端子SWに接続されている。このように、一次巻線Lpは、直流入力電圧Vinの印加端と半導体装置10のスイッチ端子SWの間に直列接続されている。
一方、二次巻線Lsの第1端(巻始端)は、ダイオードD3(例えばショットキーバリアダイオード)のアノードに接続されている。ダイオードD3のカソードとキャパシタC4及び抵抗R7それぞれの第1端は、いずれも直流出力電圧Voutの出力端に接続されている。二次巻線Lsの第2端(巻終端)とキャパシタC4及び抵抗R7それぞれの第2端は、いずれも二次回路系の接地端GND2に接続されている。このように接続されたダイオードD3及びキャパシタC4は、トランスTRの二次巻線Lsに現れる誘起電圧を整流及び平滑して直流出力電圧Voutを生成する整流平滑回路として機能する。
なお、トランスTRの巻数Np及びNsについては、所望の直流出力電圧Vout(=Vin×(Ns/Np)×(Ton/Toff)、ただしTon及びToffは後出する出力スイッチ11のオン時間及びオフ時間)が得られるように任意に調整すればよい。例えば、巻数Npが多いほど又は巻数Nsが少ないほど直流出力電圧Voutは低くなり、逆に、巻数Npが少ないほど又は巻数Nsが多いほど直流出力電圧Voutは高くなる。
<半導体装置>
図2は、半導体装置10の一構成例を示す図である。本図の半導体装置10は、出力スイッチ11と、コントローラ12と、ドライバ13と、内部レギュレータ14と、モニタ電圧生成部15と、サンプル/ホールド部16と、負荷補償部17と、ソフトスタート部18と、コンパレータ19と、周波数ジッタ部1Aと、短絡/オープン保護部1Bと、入力低電圧保護部1Cと、温度保護部1Dと、過電流/天絡保護部1Eを含む。もちろん、半導体装置10には、必要に応じて上記以外の構成要素を適宜集積化しても構わない。
出力スイッチ11は、直流入力電圧Vinの印加端からトランスTRの一次巻線Lpを介して一次回路系の接地端GND1に至る電流経路をゲート信号G1に応じて導通/遮断することにより、一次巻線Lpに流れる一次電流Ipをオン/オフするスイッチ素子である。出力スイッチ11としてNチャネル型MOS[metal oxide semiconductor]電界効果トランジスタM1を用いた場合には、トランジスタM1のドレインがスイッチ端子SWに接続されてトランジスタM1のソースが接地端子PGNDに接続される。この場合、出力スイッチ11は、ゲート信号G1がハイレベルであるときにオンとなり、ゲート信号G1がローレベルであるときにオフとなる。
コントローラ12は、コンパレータ19からセット信号S1の入力を受け付けており、セット信号S1(延いては帰還電圧V1)に応じてヒステリシス制御方式(例えばオン時間固定方式で)トランスTRの一次電流Ipをオン/オフするように、パルス信号PWM(延いてはゲート信号G1)のデューティ制御を行う。
より具体的に述べると、コントローラ12は、セット信号S1(=帰還電圧V1と基準電圧V2との比較結果)に応じて、パルス信号PWMをハイレベルに立ち上げるタイミング、すなわち出力スイッチ11(延いては一次電流Ip)のオンタイミングを決定する。なお、基準電圧V2は、基本的にパルス信号PWMを論理反転して鈍らせたスロープ波形(CR波形)であり、絶縁型スイッチング電源1のスイッチング周波数fsw(=1/Tsw=1/(Ton+Toff))が一定値(基本的にはtyp値)となるように、パルス信号PWMのDC成分(=デューティ情報に相当)に応じて補正されている。
また、コントローラ12は、出力スイッチ11(延いては一次電流Ip)がオンしてから所定のオン時間Tonが経過した時点でリセット信号S2(=コントローラ12の内部信号なので不図示)を生成し、パルス信号PWMをローレベルに立ち下げることにより、出力スイッチ11(延いては一次電流Ip)をオフする。
ドライバ13は、パルス信号PWMに応じて出力スイッチ11のゲート信号G1を生成する。例えば、ドライバ13は、パルス信号PWMがハイレベルであるときにゲート信号G1をハイレベルとして出力スイッチ11をオンする一方、パルス信号PWMがローレベルであるときにゲート信号G1をローレベルとして出力スイッチ11をオフする。
内部レギュレータ14は、電源端子VINに入力される直流入力電圧Vinから所定の内部電源電圧VINTREFを生成して半導体装置10の各部に供給する。なお、内部レギュレータ14の動作可否(延いては半導体装置10の動作可否)は、イネーブル端子SDX/ENに入力されるイネーブル信号により切り替えられる。
モニタ電圧生成部15は、直流出力電圧Voutの情報を含むトランスTRの一次電圧(例えば一次巻線Lpに現れるスイッチ電圧Vsw)に応じたモニタ電圧V0を生成するように構成された回路ブロックであり、Pチャネル型MOS電界効果トランジスタ151及び152と電流源153を含む。
トランジスタ151のソースは、電源端子VINに接続されている。トランジスタ152のソースは、帰還端子FBに接続されている。トランジスタ151及び152それぞれのゲートは、いずれもトランジスタ151のドレインに接続されている。トランジスタ151のドレインは、電流源153の第1端に接続されている。電流源153の第2端は、接地端に接続されている。トランジスタ152のドレインは、基準端子REF(=モニタ電圧V0の出力端)に接続されている。
本構成例のモニタ電圧生成部15は、電源端子VINに印加される直流入力電圧Vinと、帰還端子FBに印加されるスイッチ電圧Vswとの差分値(=Vin-Vsw)に応じたモニタ電流I0を生成し、モニタ電流I0を基準端子REFに外付けされた抵抗R4に流すことにより、モニタ電圧V0(=I0×R4)を生成する。なお、モニタ電圧V0は、見かけ上、スイッチ電圧Vswを鈍らせた電圧信号となる。
サンプル/ホールド部16は、モニタ電圧V0をサンプル/ホールドすることにより、帰還電圧V1を出力する。帰還電圧V1は、トランスTRのフライバック電圧に所定の係数を乗じた電圧値となる。
負荷補償部17は、ダイオードD3の順方向降下電圧Vfがスイッチ電圧Vswのハイレベルに及ぼす影響をキャンセルするように、一次電流Ipに応じてモニタ電流I0(延いてはモニタ電圧V0)を調整する。なお、負荷補償部17は、負荷補償端子LCOMPに外付けされたキャパシタC2及び抵抗R3を構成要素として含む。
ソフトスタート部18は、イネーブル端子SDX/ENに入力されるイネーブル信号がイネーブル時の論理レベル(例えばハイレベル)になると、0Vから内部電源電圧VINTREFまで緩やかに立ち上がるソフトスタート電圧V3を生成する。このソフトスタート部18を導入することにより、起動時における突入電流やオーバーシュートを抑制することが可能となる。なお、ソフトスタート時間Tss(=ソフトスタート電圧V3が0Vから内部電源電圧VINTREFに達するまでの所要時間)は、半導体装置10の内部で固定してもよい。
コンパレータ19は、非反転入力端(+)に入力される帰還電圧V1と、第1反転入力端(-)に入力されるスロープ状の基準電圧V2及び第2反転入力端(-)に入力されるソフトスタート電圧V3の低い方とを比較することによりセット信号S1を生成する。セット信号S1は、例えば、帰還電圧V1が基準電圧V2よりも高いときにハイレベルとなり、帰還電圧V1が基準電圧V2よりも低いときにローレベルとなる。
周波数ジッタ部1Aは、出力スイッチ11のオン時間Tonにジッタを持たせることで絶縁型スイッチング電源1のスイッチング周波数fswを周期的に変動させる。
短絡/オープン保護部1Bは、出力スイッチ11のオフ時にモニタ電圧V0が短絡検出閾値よりも低くなると、基準端子REFの短絡異常を検出してコントローラ12に通知する。また、短絡/オープン保護部1Bは、出力スイッチ11のオン時にモニタ電圧V0がオープン検出閾値よりも高くなると、基準端子REFのオープン異常を検出してコントローラ12に通知する。コントローラ12は、短絡/オープン異常検出時にスイッチング動作を強制停止する。なお、スイッチング動作を強制停止してから所定の復帰時間が経過すると、ソフトスタート動作を経てスイッチング動作が自動復帰される。
入力低電圧保護部1Cは、電源端子VINに印加される直流入力電圧VinがUVLO[under-voltage locked out]検出閾値よりも低くなると、低電圧異常を検出してコントローラ12に通知する。コントローラ12は、低電圧検出時にスイッチング動作を強制停止する。なお、直流入力電圧VinがUVLO解除閾値よりも高くなると、ソフトスタート動作を経てスイッチング動作が自動復帰される。
温度保護部1Dは、半導体装置10のチップ温度(例えば出力スイッチ11のジャンクション温度Tj)がTSD[thermal shut-down]検出閾値よりも高くなると、温度異常を検出してコントローラ12に通知する。コントローラ12は、温度異常検出時にスイッチング動作を強制停止する。なお、半導体装置10のチップ温度がTSD解除閾値よりも低くなると、ソフトスタート動作を経てスイッチング動作が自動復帰される。
過電流/天絡保護部1Eは、出力スイッチ11のオン時に流れる一次電流Ipが過電流検出閾値よりも大きくなると、一次電流Ipが過電流状態であることを検出してコントローラ12に通知する。コントローラ12は、過電流検出時に出力スイッチ11を強制オフする。過電流検出動作は、スイッチングサイクル毎に行われるので、過電流検出時にはオンデューティが制限されて直流出力電圧Voutが低下する。
また、過電流/天絡保護部1Eは、出力スイッチ11のオン時に流れる一次電流Ipが天絡検出閾値よりも大きくなると、スイッチ端子SWの天絡異常(=バッテリショート)を検出してコントローラ12に通知する。コントローラ12は、天絡検出時にスイッチング動作を強制停止する。なお、スイッチング動作を強制停止してから所定の復帰時間が経過すると、ソフトスタート動作を経てスイッチング動作が自動復帰される。
<基本動作>
絶縁型スイッチング電源1の基本動作について簡単に説明する。出力スイッチ11のオン時間Tonには、直流入力電圧Vinの印加端から一次巻線Lp及び出力スイッチ11を介して接地端GND1に向けた一次電流Ipが流れるので、一次巻線Lpに電気エネルギが蓄えられる。
その後、出力スイッチ11がオフされると、一次巻線Lpと磁気結合された二次巻線Lsに誘起電圧が発生し、二次巻線LsからダイオードD3及びキャパシタC4を介して接地端GND2に向けた二次電流Isが流れる。このとき、二次巻線Lsの誘起電圧を整流及び平滑した直流出力電圧Voutが出力される。
以降も、出力スイッチ11がオン/オフされることにより、上記と同様のスイッチング出力動作が繰り返される。
このように、本実施形態の絶縁型スイッチング電源1によれば、一次回路系と二次回路系との間を電気的に絶縁しつつ、直流入力電圧Vinから所望の直流出力電圧Voutを生成することができる。
<オン時間固定制御>
図3は、オン時間固定制御の基本動作を示す図であり、上から順に、スイッチ電圧Vsw、帰還電圧V1(破線)並びに基準電圧V2(実線)、セット信号S1、リセット信号S2、及び、パルス信号PWMが描写されている。
時刻t101において、リセット信号S2がローレベルに立ち下がると、パルス信号PWMがローレベルにリセットされる。その結果、出力スイッチ11がオフするので、スイッチ電圧Vswがローレベルからハイレベルに立ち上がる。また、時刻t101では、パルス信号PWMの立ち下がりに伴い、基準電圧V2が低下から上昇に転じる。ただし、基準電圧V2が帰還電圧V1よりも低いので、セット信号S1はハイレベルに維持される。
時刻t102において、基準電圧V2が帰還電圧V1よりも高くなると、セット信号S1がローレベルに立ち下がるので、パルス信号PWMがハイレベルにセットされる。その結果、出力スイッチ11がオンするので、スイッチ電圧Vswがハイレベルからローレベルに立ち下がる。また、時刻t102では、パルス信号PWMの立ち上がりに伴い、基準電圧V2が上昇から低下に転じる。
時刻t103において、出力スイッチ11のオンタイミング(=時刻t102)から所定のオン時間Tonが経過すると、リセット信号S2がローレベルに立ち下がる。その結果、先出の時刻t101と同様、パルス信号PWMがローレベルにリセットされるので、出力スイッチ11がオフしてスイッチ電圧Vswがハイレベルに立ち上がるとともに、基準電圧V2が低下から上昇に転じる。
時刻t103以降も、上記一連の動作が繰り返されることにより、絶縁型スイッチング電源1では、オン時間固定制御により、直流入力電圧Vinから所望の直流出力電圧Voutが生成される。
<サンプリングタイミングに関する考察>
上記したように、絶縁型スイッチング電源1では、直流出力電圧Voutの情報を含むスイッチ電圧Vswをモニタすることにより、フォトカプラなどを用いることなく一次回路系のみで出力帰還制御が行われる。出力スイッチ11のオン期間中に得られるスイッチ電圧Vswのハイレベルは、以下の(1)式で表すことができる。なお、式中の符号VfはダイオードD3の順方向降下電圧を示しており、符号ESRは二次回路系の総インピーダンス(二次巻線Ls及び基板のインピーダンス成分)を示している。
Vsw=Vin+(Np/Ns)×(Vout+Vf+Is×ESR) … (1)
上記(1)式から分かる通り、スイッチ電圧Vswのハイレベルは、直流出力電圧Voutだけでなく、二次電流Isに依存するパラメータ(=Vf+Is×ESR)を含む。そのため、できる限り二次電流Isが流れなくなる直前のタイミングでスイッチ電圧Vswをサンプリングすることが理想的である。
ただし、パルス駆動するスイッチ電圧Vswを固定タイミングでサンプリングする場合には、アプリケーションの設定や負荷の状態に応じて、サンプル/ホールド部16から出力される帰還電圧V1(=モニタ電圧V0の保持値)に変動が生じ、直流出力電圧Voutが目標値からずれてしまう、すなわち、ロードレギュレーションが悪化するおそれがある。以下では、サンプル/ホールド部16の基本的な回路構成を例示するとともに、ロードレギュレーション悪化の原因について考察する。
<サンプル/ホールド部(第1実施形態)>
図4は、サンプル/ホールド部16の第1実施形態(=後出の第2実施形態と対比される比較例に相当)を示す図である。本実施形態のサンプル/ホールド部16は、アナログスイッチ161とキャパシタ162を含む。アナログスイッチ161は、モニタ電圧V0の入力端と帰還電圧V1の出力端との間に接続されており、タイミング制御信号S0に応じてオン/オフされる。キャパシタ162は、帰還電圧V1の出力端と接地端との間に接続されている。
本実施形態のサンプル/ホールド部16において、アナログスイッチ161のオン期間(=サンプリング期間)には、モニタ電圧V0によりキャパシタ162が充電される。一方、アナログスイッチ161のオフ期間(=ホールド期間)には、キャパシタ162の充電電圧が帰還電圧V1として保持される。
図5は、第1実施形態におけるサンプル/ホールド動作の第1例(=サンプリングタイミングが適切な例)を示す図であり、上から順に、パルス信号PWM、スイッチ電圧Vsw、モニタ電圧V0、タイミング制御信号S0、及び、帰還電圧V1が描写されている。
タイミング制御信号S0は、パルス信号PWMがローレベルに立ち下がった後、マスク時間Tmが経過した時点でハイレベルに立ち上がり、サンプリング時間Tsが経過した時点でローレベルに立ち下がる。
なお、タイミング制御信号S0のハイレベル期間がアナログスイッチ161のオン期間(=サンプリング期間)に相当し、タイミング制御信号S0のローレベル期間がアナログスイッチ161のオフ期間(=ホールド期間)に相当する。
本図で示したように、モニタ電圧V0のサンプリングタイミングが適切に設定されている場合(=モニタ電圧V0のハイレベルを正しくサンプリングすることができる場合)には、帰還電圧V1が目標値(一点鎖線を参照)と一致するように出力帰還制御が掛かる。
なお、軽負荷時には、出力スイッチ11のオフ時間Toff(=スイッチ電圧Vswのハイレベル期間に相当)が短くなるので、サンプリングタイミングを早める必要がある。一方、重負荷時には、出力スイッチ11のオフ時に発生するスイッチ電圧Vswのサージ成分が大きくなるので、サンプリングタイミングを遅らせる方が望ましい。
また、モニタ電圧V0は、上記サージ成分の影響を受けにくいようにスイッチ電圧Vswを鈍らせた信号波形とされているので、スイッチ電圧Vswよりも遅れて立ち上がる。そのため、立ち上がり途中のモニタ電圧V0をサンプリングしてしまわないようにする意味でも、サンプリングタイミングはできるだけ遅らせる必要がある。
図6は、第1実施形態におけるサンプル/ホールド動作の第2例(=サンプリングタイミングが早過ぎる例)を示す図であり、先の図5と同じく、上から順に、パルス信号PWM、スイッチ電圧Vsw、モニタ電圧V0、タイミング制御信号S0、及び、帰還電圧V1が描写されている。
本図で示すように、サンプリングタイミングが早過ぎる場合には、立ち上がり途中のモニタ電圧V0をサンプリングしてしまう。この場合、帰還電圧V1が目標値よりも低い値を取るので、直流出力電圧Voutが目標値よりも高めに出力されてしまう。なお、本図では例示していないが、仮にモニタ電圧V0がスイッチ電圧Vswのサージ成分の影響を受けて跳ね上がっていた場合には、帰還電圧V1が目標値よりも高い値を取り得る。その場合には、直流出力電圧Voutが目標値よりも低めに出力されてしまう。
図7は、第1実施形態におけるサンプル/ホールド動作の第3例(=サンプリングタイミングが遅過ぎる例)を示す図であり、先の図5及び図6と同じく、上から順に、パルス信号PWM、スイッチ電圧Vsw、モニタ電圧V0、タイミング制御信号S0、及び、帰還電圧V1が描写されている。
本図で示すように、サンプリングタイミングが遅過ぎると、トランスTRのフライバック電圧が無くなり、スイッチ電圧Vswのハイレベルが低下し始めてから、モニタ電圧V0のサンプリングが行われることになる。また、極端な例として、サンプリングタイミングが到来するまでに出力スイッチ11がオンすると、スイッチ電圧Vswがローレベルまで低下してしまい、モニタ電圧V0のサンプリングを行うことができなくなる。いずれの場合においても、帰還電圧V1が目標値よりも低い値を取るので、直流出力電圧Voutが目標値よりも高めに出力されてしまう。
このように、サンプリングタイミングが適切に設定されていない場合(図6及び図7)には、スイッチ電圧Vswのハイレベル(延いては直流出力電圧Vout)を正しくモニタすることができないので、ロードレギュレーション悪化の原因となり得る。なお、図5~図7では、いずれも電流不連続モードを例示したが、電流連続モードでも同様である。
従来のスイッチング電源では、トランスやスナバ回路などを調整してロードレギュレーションの悪化を抑えていたが、以下では、煩雑な調整を要さずにロードレギュレーションを改善することのできるサンプル/ホールド部16の新規な実施形態を提案する。
<サンプル/ホールド部(第2実施形態)>
図8は、サンプル/ホールド部16の第2実施形態を示す図である。本実施形態のサンプル/ホールド部16は、複数の異なるタイミングでモニタ電圧V0をサンプル/ホールドし、複数の保持値のいずれか一つを帰還電圧V1として出力する回路ブロックである。
本図に即して述べると、本実施形態のサンプル/ホールド部16は、アナログスイッチ161a及び161bと、キャパシタ162a及び162bと、コンパレータ163と、シュミットトリガ164と、ORゲート165と、ANDゲート166と、アナログスイッチ167a及び167bと、インバータ168と、キャパシタ169と、を含む。
アナログスイッチ161aは、モニタ電圧V0の入力端と保持電圧Vaの出力端との間に接続されており、例えば、タイミング制御信号S0aがハイレベルであるときにオンして、タイミング制御信号S0aがローレベルであるときにオフする。タイミング制御信号S0aは、第1のサンプリングタイミング(例えばパルス信号PWMがローレベルに立ち下がるタイミングを基準(0s)として350~430nsの間)でハイレベルとなる。
アナログスイッチ161bは、モニタ電圧V0の入力端と保持電圧Vbの出力端との間に接続されており、例えば、タイミング制御信号S0bがハイレベルであるときにオンして、タイミング制御信号S0bがローレベルであるときにオフする。タイミング制御信号S0bは、第2のサンプリングタイミング(例えばパルス信号PWMがローレベルに立ち下がるタイミングを基準(0s)として150~250nsの間)でハイレベルとなる。
キャパシタ162aは、保持電圧Vaの出力端と接地端との間に接続されている。アナログスイッチ161aのオン期間には、モニタ電圧V0によりキャパシタ162aが充電される。一方、アナログスイッチ161aのオフ期間には、キャパシタ162aの充電電圧が保持電圧Vaとして保持される。
キャパシタ162bは、保持電圧Vbの出力端と接地端との間に接続されている。アナログスイッチ161bのオン期間には、モニタ電圧V0によりキャパシタ162bが充電される。一方、アナログスイッチ161bのオフ期間には、キャパシタ162bの充電電圧が保持電圧Vbとして保持される。
コンパレータ163は、非反転入力端(+)に入力される保持電圧Vaと、反転入力端(-)に入力される保持電圧Vbとを比較することにより選択信号S3を生成する。選択信号S3は、Va>Vbであるときにハイレベルとなり、Va<Vbであるときにローレベルとなる。
シュミットトリガ164は、選択信号S3の入力を受け付けて選択信号S4(=選択信号S3の波形を整形して得られるパルス信号)を出力する。
ORゲート165は、選択信号S4とデューティ情報信号SDとの論理和信号S5を生成する。論理和信号S5は、選択信号S4とデューティ情報信号SDのいずれか一方がハイレベルであるときにハイレベルとなり、選択信号S4とデューティ情報信号SDの双方がローレベルであるときにローレベルとなる。なお、デューティ情報信号SDは、出力スイッチ11(延いては一次電流Ip)のオンデューティDon(=Ton/Tsw×100[%])が所定の閾値(例えば38%)よりも高いときにハイレベルとなり、オンデューティDonが閾値よりも低いときにローレベルとなる。すなわち、軽負荷時は論理和信号S5として選択信号S3がスルー出力される一方、高負荷時は論理和信号S5がハイレベルに固定される。
ANDゲート166は、論理和信号S5と論理決定信号S0cとの論理積信号S6を生成する。論理積信号S6は、論理和信号S5と論理決定信号S0cのいずれか一方がローレベルであるときにローレベルとなり、論理和信号S5と論理決定信号S0cの双方がハイレベルであるときにハイレベルとなる。すなわち、論理決定信号S0cがハイレベルであるときには、論理積信号S6として論理和信号S5がスルー出力される一方、論理決定信号S0cがローレベルであるときには、論理和信号S5に依らず論理積信号S6がローレベルに固定される。なお、論理決定信号S0cは、出荷時テストで使用される信号であり、出荷後は使用しないのでハイレベルに固定される。もし出荷時テストを行わない場合はANDゲート166が不要となり、論理積信号S6に代えて論理和信号S5をそのまま後段に出力すればよい。
アナログスイッチ167aは、保持電圧Vaの入力端と帰還電圧V1の出力端との間に接続されており、例えば、論理積信号S6がハイレベルであるときにオンして、論理積信号S6がローレベルであるときにオフする。
アナログスイッチ167bは、保持電圧Vbの入力端と帰還電圧V1の出力端との間に接続されており、例えば、反転論理積信号S6Bがハイレベルであるときにオンして、反転論理積信号S6Bがローレベルであるときにオフする。
インバータ168は、論理積信号S6の論理レベルを反転させて反転論理積信号S6Bを生成する。反転論理積信号S6Bは、論理積信号S6がハイレベルであるときにローレベルとなり。論理積信号S6がローレベルであるときにハイレベルとなる。
キャパシタ169は、帰還電圧V1の出力端と接地端との間に接続されている。アナログスイッチ167aのオン期間には、保持電圧Vaによってキャパシタ169が充電される。一方、アナログスイッチ167bのオン期間には、保持電圧Vbによってキャパシタ169が充電される。すなわち、論理積信号S6がハイレベルであるときには、帰還電圧V1として保持電圧Vaが選択出力される一方、論理積信号S6がローレベルであるときには、帰還電圧V1として保持電圧Vbが選択出力される。
上記構成要素のうち、コンパレータ163の後段ブロック(シュミットトリガ164、ORゲート165、ANDゲート166、アナログスイッチ167a並びに167b、インバータ168、及び、キャパシタ169)は、選択信号S3に応じて保持電圧Va及びVbのうちいずれか高いものを帰還電圧V1として出力する帰還電圧出力部に相当する。
特に、本実施形態のサンプル/ホールド部16は、上記の帰還電圧出力部にORゲート165を含み、出力スイッチ11(延いては一次電流Ip)のオンデューティDonが所定の閾値よりも高いときには、選択信号S3に依ることなく最も遅いタイミングでサンプル/ホールドされた保持電圧Vaを帰還電圧V1として出力する。
このように、複数の異なるタイミングでモニタ電圧V0をサンプル/ホールドし、保持電圧Va及びVbの比較結果及びオンデューティDon(延いては負荷状態)に応じて、保持電圧Va及びVbの一方を帰還電圧V1として出力する構成であれば、モニタ電圧V0から最適な出力電圧情報を取得し、ロードレギュレーションを改善することができる。
なお、3つ以上のサンプリングタイミング(例えば、最も遅いタイミング制御信号S0s、中間のタイミング制御信号S0m、及び、最も早いタイミング制御信号S0f)でモニタ電圧V0をサンプル/ホールドする場合には、複数の保持電圧Vs、Vm及びVfのうち最も高いものを帰還電圧V1として出力すればよい。また、出力スイッチ11(延いては一次電流Ip)のオンデューティDonが所定の閾値よりも高いときには、複数の保持電圧Vs、Vm及びVfの比較結果に依ることなく最も遅いタイミングでサンプル/ホールドされた保持電圧Vsを帰還電圧V1として出力すればよい。
図9は、第2実施形態におけるサンプル/ホールド動作の第1例(負荷変動時)を示す図であり、上から順に、負荷に流れる出力電流Iout、パルス信号PWM、スイッチ電圧Vsw、モニタ電圧V0、タイミング制御信号S0b並びにS0a、論理積信号S6、及び、帰還電圧V1がそれぞれ描写されている。なお、不図示の論理決定信号S0cはハイレベルであるものとする。また、本図では、デューティ情報信号SDがローレベルであり、選択信号S4(延いては選択信号S3)が有効であるものとする。
本図で示すように、タイミング制御信号S0a及びS0bは、それぞれ異なるタイミングでパルス駆動される。本図に即して述べると、タイミング制御信号S0bは、第2のサンプリングタイミング(例えばパルス信号PWMがローレベルに立ち下がるタイミングを基準(0s)として150~250nsの間)でハイレベルとなる。一方、タイミング制御信号S0aは、第2のサンプリングタイミングよりも遅い第1のサンプリングタイミング(例えばパルス信号PWMがローレベルに立ち下がるタイミングを基準(0s)として350~430nsの間)でハイレベルとなる。
なお、タイミング制御信号S0a及びS0bそれぞれのハイレベル期間は、アナログスイッチ161a及び161bそれぞれのオン期間(=サンプリング期間)に相当する。また、タイミング制御信号S0a及びS0bそれぞれのローレベル期間は、アナログスイッチ161a及び161bそれぞれのオフ期間(=ホールド期間)に相当する。
また、デューティ情報信号SDがローレベルであり、かつ、論理決定信号S0cがハイレベルである場合には、選択信号S3がハイレベル(Va>Vb)であるときに論理積信号S6もハイレベルとなり、選択信号S3がローレベル(Va<Vb)であるときに論理積信号S6もローレベルとなる。なお、論理積信号S6がハイレベルであるときには、帰還電圧V1として保持電圧Vaが選択出力される。一方、選択信号S3がローレベルであるときには、帰還電圧V1として保持電圧Vbが選択出力される。
このように、複数の異なるタイミングでモニタ電圧V0をサンプル/ホールドし、保持電圧Va及びVbの比較結果及びオンデューティDon(延いては負荷状態)に応じて、保持電圧Va及びVbの一方を帰還電圧V1として出力する構成であれば、モニタ電圧V0から最適な出力電圧情報を取得し、帰還電圧V1が目標値(一点鎖線を参照)と一致するように出力帰還制御を掛けることができるので、ロードレギュレーションを改善することができる。
図10は、第2実施形態におけるサンプル/ホールド動作の第2例(重負荷時)を示す図であり、図9と同じく、上から順に、負荷に流れる出力電流Iout、パルス信号PWM、スイッチ電圧Vsw、モニタ電圧V0、タイミング制御信号S0b並びにS0a、論理積信号S6、及び、帰還電圧V1がそれぞれ描写されている。なお、不図示の論理決定信号S0cはハイレベルであるものとする。
本図では、デューティ情報信号SDがハイレベルであることを受けて、論理積信号S6がハイレベルに固定されている。すなわち、保持電圧Va及びVbの比較結果(=選択信号S3)に依らず、保持電圧Vaが帰還電圧V1として強制的に選択出力されている。
負荷が重くオンデューティDonが所定の閾値(例えば38%)よりも高いときには、必然的にオフ時間Toffが長くなるので、不必要にサンプリングタイミングを早める必要がない。そこで、例えば、最も遅いサンプリングタイミングで得られた保持電圧Vaを帰還電圧V1として固定出力することにより、出力スイッチ11のオフ時に発生するスイッチ電圧Vswのサージ成分の影響を受けにくくなる。また、立ち上がり途中のモニタ電圧V0をサンプリングしてしまうおそれも減る。
<車両への適用>
図11は、電子機器が搭載される車両の外観を示す図である。本構成例の車両Xは、不図示のバッテリから電力供給を受けて動作する種々の電子機器X11~X18を搭載している。なお、本図における電子機器X11~X18の搭載位置は、図示の便宜上、実際とは異なる場合がある。
電子機器X11は、エンジンに関連する制御(インジェクション制御、電子スロットル制御、アイドリング制御、酸素センサヒータ制御、及び、オートクルーズ制御など)を行うエンジンコントロールユニットである。
電子機器X12は、HID[high intensity discharged lamp]又はDRL[daytime running lamp]などの点消灯制御を行うランプコントロールユニットである。
電子機器X13は、トランスミッションに関連する制御を行うトランスミッションコントロールユニットである。
電子機器X14は、車両Xの運動に関連する制御(ABS[anti-lock brake system]制御、EPS[electric power steering]制御、電子サスペンション制御など)を行う制動ユニットである。
電子機器X15は、ドアロック又は防犯アラームなどの駆動制御を行うセキュリティコントロールユニットである。
電子機器X16は、ワイパー、電動ドアミラー、パワーウィンドウ、ダンパー(ショックアブソーバー)、電動サンルーフ、及び、電動シートなど、標準装備品またはメーカーオプション品として、工場出荷段階で車両Xに組み込まれている電子機器である。
電子機器X17は、車載A/V[audio/visual]機器、カーナビゲーションシステム、及び、ETC[electronic toll collection system]など、ユーザオプション品として任意で車両Xに装着される電子機器である。
電子機器X18は、車載ブロア、オイルポンプ、ウォーターポンプ、バッテリ冷却ファンなど、高耐圧系モータを備えた電子機器である。
なお、先述の絶縁型スイッチング電源1は、電子機器X11~X18のいずれにも組み込むことが可能である。
<その他の変形例>
本明細書中に開示されている種々の技術的特徴は、上記実施形態のほか、その技術的創作の主旨を逸脱しない範囲で種々の変更を加えることが可能である。すなわち、上記実施形態は、全ての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきであり、本発明の技術的範囲は、上記実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内に属する全ての変更が含まれると理解されるべきである。
1 絶縁型スイッチング電源
10 半導体装置(電源制御IC)
11 出力スイッチ
12 コントローラ
13 ドライバ
14 内部レギュレータ
15 モニタ電圧生成部
151、152 Pチャネル型MOS電界効果トランジスタ
153 電流源
16 サンプル/ホールド部
161、161a、161b アナログスイッチ
162、162a、162b キャパシタ
163 コンパレータ
164 シュミットトリガ
165 ORゲート
166 ANDゲート
167a、167b アナログスイッチ
168 インバータ
169 キャパシタ
17 負荷補償部
18 ソフトスタート部
19 コンパレータ
1A 周波数ジッタ部
1B 短絡/オープン保護部
1C 入力低電圧保護部
1D 温度保護部
1E 過電流/天絡保護部
AGND 接地端子(アナログ回路系)
C1~C4 キャパシタ
D1~D3 ダイオード
FB 帰還端子
Lp 一次巻線
Ls 二次巻線
LCOMP 負荷補償端子
M1 Nチャネル型MOS電界効果トランジスタ
PGND 接地端子(パワー回路系)
R1~R7 抵抗
REF 基準端子
SDX/EN端子 イネーブル端子
SW スイッチ端子
TR トランス
VIN 電源端子
X 車両
X11~X18 電子機器

Claims (10)

  1. 絶縁型スイッチング電源を形成するトランスの一次電圧に応じたモニタ電圧を生成するように構成されたモニタ電圧生成部と、
    前記モニタ電圧をサンプル/ホールドして帰還電圧を出力するように構成されたサンプル/ホールド部と、
    前記帰還電圧に応じてオン時間固定方式で前記トランスの一次電流をオン/オフするように構成されたコントローラと、
    を有し、
    前記サンプル/ホールド部は、複数の異なるタイミングで前記一次電圧をサンプル/ホールドし、複数の保持値のいずれか一つを前記帰還電圧として出力する、電源制御装置。
  2. 前記サンプル/ホールド部は、前記複数の保持値のうち最も高いものを前記帰還電圧として出力する、請求項1に記載の電源制御装置。
  3. 前記サンプル/ホールド部は、前記一次電流のオンデューティが所定の閾値よりも高いときには、前記複数の保持値の比較結果に依ることなく最も遅いタイミングでサンプル/ホールドされた保持値を前記帰還電圧として出力する、請求項2に記載の電源制御装置。
  4. 前記サンプル/ホールド部は、
    複数の異なるタイミングで前記モニタ電圧をサンプル/ホールドすることにより前記複数の保持値を出力するように構成された複数組のアナログスイッチ及びキャパシタと、
    前記複数の保持値を比較して選択信号を生成するように構成された少なくとも一つのコンパレータと、
    前記選択信号に応じて前記複数の保持値のうち最も高いものを前記帰還電圧として出力するように構成された帰還電圧出力部と、
    を含む、請求項1に記載の電源制御装置。
  5. 前記帰還電圧出力部は、前記一次電流のオンデューティが所定の閾値よりも高いときには、前記選択信号に依ることなく最も遅いタイミングでサンプル/ホールドされた保持値を前記帰還電圧として出力する、請求項4に記載の電源制御装置。
  6. 前記モニタ電圧は、前記一次電圧を鈍らせた電圧信号である、請求項1~5のいずれか一項に記載の電源制御装置。
  7. 前記帰還電圧とスロープ状の基準電圧とを比較してセット信号を生成するように構成されたコンパレータをさらに有し、前記コントローラは、前記セット信号に応じて前記一次電流のオンタイミングを決定する、請求項1~6のいずれか一項に記載の電源制御装置。
  8. 前記一次電圧は、前記トランスの一次巻線に現れるスイッチ電圧である、請求項1~7のいずれか一項に記載の電源制御装置。
  9. 請求項1~8のいずれか一項に記載の電源制御装置と、
    一次巻線に直流入力電圧が印加されるように構成されたトランスと、
    前記トランスの二次巻線に現れる誘起電圧を整流及び平滑して直流出力電圧を生成するように構成された整流平滑回路と、
    を有する、絶縁型スイッチング電源。
  10. 請求項9に記載の絶縁型スイッチング電源を有する、車両。
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