JP2022094522A - 携帯用時計 - Google Patents
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Abstract
【課題】コンテナ体に対して着脱可能の外装体を、コンテナ体に対する位置ずれを防止又は抑制した状態で固定することができる携帯用時計を提供する。【解決手段】腕時計100の時計本体10は、筐体24の内部に時刻を計時及び表示する機能を有する一体のコンテナ体20と、コンテナ体20の一部を外側から覆う、コンテナ体20に対して着脱自在の外装体40と、外装体40とコンテナ体20との相対的な位置関係を規定するとともに、相対的な位置関係で規定された状態で、外装体40とコンテナ体20とを一体に固定する固定部材50と、を備え、コンテナ体20及び外装体40にそれぞれ凹部25,46が形成され、凹部25と凹部46とは半径方向に連なる単一の凹部を形成し、固定部材50に形成された凸部53が単一の凹部と嵌め合わされた状態で外装体40に固定されて、コンテナ体20と外装体40との相対的な動きを阻止する。【選択図】図4
Description
本発明は、携帯用時計に関する。
腕時計や懐中時計等の携帯用時計として、風防ガラスを含む筐体に、文字板、指針及びムーブメントが全て収められて時刻を計時及び表示する機能を発揮する一体の時計機能体(以下、コンテナ体という。)と、このコンテナ体に対して着脱可能に固定される外装体とを備えたものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
つまり、外装体は、コンテナ体に対していわゆる着せ替え用のパーツとして機能し、例えば、様々な色や柄、形状の外観を有するものが用意されていて、使用者は、それら複数の異なる外観の外装体のうちから任意の一つを選択し、その選択した一つの外装体をコンテナ体に組み付けることができる。外装体は、コンテナ体の、主に筐体に組み付けられる。
これにより、使用者は、その携帯用時計を使用する場面や状況等に応じて、外観の異なる別の外装体をコンテナ体に組み付けることで、外装体の外観に応じて雰囲気の異なる携帯用時計として楽しむことができる。
特許文献1に記載された携帯用時計は、コンテナ体の筐体(ウォッチケース1)の外側に外装体(ウォッチフレーム2)を被せる構造であるが、外装体には、コンテナ体に設けられている巻真(竜頭軸16)及びりゅうずを外装体の外側に露出させるための、切り欠き(フレームスロット17)を形成する必要がある。そして、切欠きとこの切欠きを通過している巻真とが、コンテナ体に組み付けられた外装体の、コンテナ体に対する周方向の位置決めとして機能している。
しかし、りゅうずは、機械式時計の場合は、動力源であるゼンマイを巻き上げるとともに指針を位置合わせ(時刻合わせ)するために回転させる必要があり、また、電子時計の場合も、指針を位置合わせするために回転させる必要がある。したがって、外装体に形成された切欠きの縁と、りゅうずが固定された巻真との間には、両者の相対的な回転を確保するための隙間が形成されている。
また、例えば電子時計は、りゅうずに代えてプッシュボタンを備えているが、プッシュボタンのような外部操作部材も、操作の際の円滑な動きを確保するために、外装体の切欠きとプッシュボタンの間に隙間が必要である。
したがって、その隙間の寸法だけ、外装体はコンテナ体に対して周方向に動くことができ、両者の相対的な位置ずれを起こす恐れがある。
本発明は上記事情に鑑みなされたものであり、コンテナ体に対して着脱可能の外装体を、コンテナ体に対する位置ずれを防止又は抑制した状態で固定することができる携帯用時計を提供することを目的とする。
本発明は、筐体の内部に時刻の計時及び表示を行う機能を有する一体の時計機能体と、前記時計機能体の少なくとも一部を外側から覆う、前記時計機能体に対して着脱自在の外装体と、前記外装体と前記時計機能体との相対的な位置関係を規定するとともに、前記相対的な位置関係で規定された状態で、前記外装体と前記時計機能体とを一体に固定する固定部材と、を備え、前記時計機能体、前記外装体及び前記固定部材に、それぞれ、凸形状部分及び凹形状部分のうち少なくとも一方の形状部分が形成され、前記時計機能体に形成され前記形状部分と前記外装体に形成された前記形状部分とは、単一の形状部分を形成し、前記固定部材が、前記固定部材に形成された前記形状部分が前記単一の形状部分と嵌め合わされた状態で、前記外装体に固定される携帯用時計である。
本発明に係る携帯用時計によれば、コンテナ体に対して着脱可能の外装体を、コンテナ体に対する位置ずれを防止又は抑制した状態で固定することができる。
以下、本発明に係る携帯用時計の実施形態について、図面を用いて説明する。
<構成>
図1は本発明の携帯用時計の一実施形態である腕時計100を文字板38側から見た正面図、図2は図1に示した腕時計100の時計本体10を裏蓋22側から見た背面図、図3は時計本体10を操作ボタン31,32,33側から見た側面図、図4は時計本体10の分解斜視図である。
図1は本発明の携帯用時計の一実施形態である腕時計100を文字板38側から見た正面図、図2は図1に示した腕時計100の時計本体10を裏蓋22側から見た背面図、図3は時計本体10を操作ボタン31,32,33側から見た側面図、図4は時計本体10の分解斜視図である。
図示の腕時計100は、本発明に係る携帯用時計の一例である。腕時計100は、時計本体10とバンド90とを備えている。バンド90は時計本体10のラグ42に取り付けられている。
腕時計100は、文字板38に表示されたインデックス等の時字を、指針39(時針39a、分針39b)で指し示すことにより、計時した時刻を表示する。腕時計100は、バンド90が使用者の腕に巻かれて固定されることで、使用者に携帯される。
時計本体10は、コンテナ体20と、外装体40と、固定部材50と、を備えている。コンテナ体20は、図4に示すように、筐体24の内部に、文字板38及び指針39をはじめとして、指針39を駆動するための機構や、電子時計の場合はモータ、電気回路及び電池等を含むムーブメントを収容して一体的に構成したものであり、コンテナ体20だけで時刻の計時及び表示を行う機能を有する時計機能体である。
筐体24は、文字板38側に設けられた風防ガラス23と、ムーブメント側に設けられた裏蓋22と、風防ガラス23と裏蓋22との間に配置された短円筒状の胴21とにより構成されている。筐体24は全体として、中空の短円柱状に形成されている。
裏蓋22は、胴21にねじ込まれて固定されていて、図2に示すように、マイナス記号(-)状に形成された凹溝22aに例えばコインを嵌め合わせて回転させることにより、裏蓋22を胴21に対して着脱することができる。これにより、筐体24の内側に収容なされたムーブメント等にアクセスすることができる。
コンテナ体20には、さらに3つの操作ボタン31,32,33が備えられている。各操作ボタン31,32,33は、胴21から、文字板38の半径方向に沿って延び、胴21から突出している。
これらの操作ボタン31,32,33は、筐体24に収容されたムーブメントに対して所定の動作(例えば、時刻合わせ(指針39の位置合わせ)、アラーム時刻のセット、タイマーのスタート・ストップ等)を行わせるための、使用者による操作(押す操作)を入力するための外部操作部材である。
図5,6,7は時計本体10を厚さ方向の鉛直面で一部を切断した部分断面図であり、図5は後述する凹形状部分としての凹部46,25が存在しない位置で切断した部分断面図、図6は凹部46,25が存在する位置で切断した部分断面図、図7はラグ42の位置で切断した部分断面図である。なお、図5~7においては、見易さを優先するため、コンテナ体20に含まれる文字板38、指針39及びムーブメント等の記載を省略し、筐体24のみを表示している。
また、図8は図1に示した時計本体10に対して、同一のコンテナ体20に、デザインの異なる外装体40′を固定した別の時計本体10′を示す外観図である。
胴21は、金属や硬質の樹脂等、容易に変形しない材料により形成されている。胴21は、裏蓋22側の端面21aの外周側の部分の全周に亘って、平面視でリング状の凹み26が形成されている。これにより、図5に示す断面において、胴21は端面21aと周面との角部において階段状の断面となっている。
リング状の凹み26には、後述する固定部材50のリング部51が挿入される。
外装体40は、金属や硬質の樹脂等、容易に変形しない材料により形成されている。外装体40は、コンテナ体20を外側から覆って、コンテナ体20の外観を装飾する機能や、時計の表示機能や計時機能を強化する機能を発揮する。外装体40は、コンテナ体20に対して着脱自在である。
外装体40の、コンテナ体20の外観を装飾する構成の例としては、コンテナ体20における筐体24の単調な外観(例えば、単色で短円柱という単純な形状)を装飾するデザイン(色彩、模様、形状及び材質等のうち少なくとも一つ)が施されているものであればよい。
時計の表示機能を強化する構成の例としては、光学レンズを風防ガラス上に重ねることで、文字板及び指針を拡大して表示するものなどがある。また、時計の計時機能を強化する構成の例としては、電波を受信するアンテナを内蔵し、筐体の内部に収容されたムーブメントと磁気的又は電気的に接続することで、電波の受信を強化するものなどがある。
外装体40は、コンテナ体20を覆うが、コンテナ体20の筐体24の全体を覆うものでなくてもよく、少なくとも一部、例えば風防ガラス23を覆うものや胴21を覆うものなどを適用することができる。
本実施形態における外装体40は、略円筒状に形成されたカバー本体41と、ラグ42とを備えている。
カバー本体41は、胴21の外径よりもわずかに大きい内径を有する大きさで形成されている。ラグ42は、カバー本体41から外側に突出して4個形成されていて、図1,2に示すように、対向して形成された2個のラグ42,42の間にバンド90が配置されて、バンド90の端部に通されたピン(図示しない)をラグ42,42に固定することにより、バンド90を外装体40に固定することができる。
外装体40は、図4に示すように、コンテナ体20に対して、風防ガラス23側から被せられる。このため、カバー本体41がコンテナ体20に被せられた状態におけるカバー本体41の、操作ボタン31,32,33に対応する部分には、コンテナ体20の胴21から突出した操作ボタン31,32,33をカバー本体41の外側に露出させるための切欠き43,44,45が形成されている。
これらの切欠き43,44,45は、カバー本体41がコンテナ体20に被せられた状態で、操作ボタン31,32,33のスムーズな動き(押し、戻り)を妨げないように、すなわち、操作ボタン31,32,33の外形にカバー本体41が当たらないように、操作ボタン31,32,33の外径よりも大きい幅で形成されている。
したがって、外装体40がコンテナ体20に被せられて、切欠き43,44,45に、対応する操作ボタン31,32,33が通された状態であっても、上述した外径と幅との差により、外装体40とコンテナ体20とは相対的に、周方向にわずかに動く。
ここで、外装体40がコンテナ体20に被せられて、切欠き43,44,45に、対応する操作ボタン31,32,33が通された状態で、カバー本体41の端面47は、胴21の凹み26によって形成された段差面26aと、段差無く略面一に連なる。したがって、後述するように、リング部51の端面51bは、段差面26aとともに、外装体40の端面47にも突き当てられた状態となる。
ここで、胴21の裏蓋22側の段差面26aには、周方向の2か所に凹部25が形成されている。そして、切欠き43,44,45に操作ボタン31,32,33が通された状態で、カバー本体41の端面47の、2つの凹部25,25にそれぞれ対応した周方向の位置に、それぞれ凹部46が形成されている。周方向の同一角度位置に形成された凹部46と凹部25とは、半径方向に連なって単一の形状部分としての凹部を形成している。
なお、2つの凹部46,46(及び凹部25,25)は、カバー本体41の円の中心角180[度]以外の角度間隔で形成されている。
カバー本体41に形成された凹部46は、カバー本体41の内周面に開口して円筒の厚さ方向(外側)に延びて、固定部材50に向いた面に形成されている。一方、胴21に形成された凹部25は、胴21の外周面に開口して円筒の筐体24の厚さ方向(内側)に延びて、固定部材50に向いた面に形成されている。そして、2つの凹部46,25は、周方向に沿った長さが同一に形成されている。
固定部材50は、金属や硬質の樹脂等、容易に変形しない材料により形成されている固定部材50は、外装体40とコンテナ体20との相対的な位置関係を規定する(位置決めする)とともに、外装体40とコンテナ体20とを位置決めした状態で、外装体40とコンテナ体20とを一体に固定するものである。
固定部材50は、図4に示すように、固定部材50は、円環状に形成されたリング部51と、リング部51から半径方向の外側に突出した4つの角(つの)部52とを有している。固定部材50は、コンテナ体20に対して、裏蓋22側から被せられ、胴21に形成されたリング状の凹み26に挿入される。
リング部51のうち角部52が形成されていない一般部の厚さ(端面51aと端面51bとの間の厚さ方向に沿った寸法)と、筐体24の端面21aから凹み26によって形成された段差面26aまでの深さとは、略同じ寸法で形成されている。
リング部51の、カバー本体41の端面47及びコンテナ体20の段差面26aに向いた一方の端面51bには、厚さ方向に突出した凸形状部分としての凸部53が形成されている。つまり、各凸部53は、カバー本体41の端面47及びコンテナ体20の段差面26aに向かって突出して形成されている。
また、2つの凸部53,53は、コンテナ体20の胴21における2つの凹部25,25が形成されている周方向の角度位置と、外装体40のカバー本体41における2つの凹部46,46が形成されている周方向の角度位置とにそれぞれ対応した、リング部51の周方向の角度位置に形成されている。つまり、各凸部53は、カバー本体41の端面47に形成された凹部46及びコンテナ体20の段差面26aに形成された凹部25にそれぞれ嵌め合わされる角度位置に形成されている。
各凸部53の、リング部51の半径方向に沿った厚さは、凹部46の、半径方向に沿った幅と、凹部25の、半径方向に沿った幅との合計と略同じ厚さ(凹部46の幅と凹部25の幅との合計よりもわずかに小さい厚さ)となっていて、凹部25と凹部46とが半径方向に隣接して形成された単一の形状部分としての凹部に嵌め合わされる。
そして、図5に示すように、リング部51が胴21の凹み26に嵌め合わされて、リング部51の端面51bが、胴21の段差面26a及び外装体40の端面47に突き当てられて挿入された状態で、リング部51の露出した端面51aは、胴21の端面21aと段差無く略面一に連なっている。
したがって、リング部51の端面51aと胴21の端面21aとの間に段差があると仮定した場合に生じ得る、バンド90で巻かれた使用者の手首に対する、段差による局所的な押圧を、本実施形態の腕時計100は防ぐことができる。
また、図6に示すように、リング部51の2つの凸部53,53はそれぞれ、胴21の2つの凹部25とカバー本体41の2つの凹部46に、半径方向及び周方向において略隙間なく嵌め合わされた配置となる。これにより、コンテナ体20、外装体40及び固定部材50が図5,6に示した、互いに嵌め合わされた状態においては、コンテナ体20と外装体40とは、周方向及び半径方向に相対的に動くことが無く固定される。したがって、コンテナ体20と外装体40とは、周方向及び半径方向について精度よく位置決めされた状態となる。
ここで、リング部51の2つの凸部53,53が、胴21の2つの凹部25とカバー本体41の2つの凹部46に嵌め合わされた状態においては、固定部材50の4つの角部52が、外装体40の4つのラグ42にそれぞれ形成された凹み42bに嵌め合わされた配置となる。凹み42bは、カバー本体41の端面47と面一に形成されている。
各凹み42bには、角部52に形成された段付き孔52aに対応したねじ孔42aが形成されている。そして、図7に示すように、段付き孔52aの側からねじ孔42aに向けてねじ58が挿入されて、ねじ58がねじ孔42aに固定されることにより、固定部材50が外装体40に固定される。
このときコンテナ体20は、固定部材50と外装体40に挟まれた状態となるため、外装体40とコンテナ体20と固定部材50との3体が一体化された状態となる。つまり、外装体40は、コンテナ体20の一方の端面側(風防ガラス23の面側)からコンテナ体20に被せられ、固定部材50は、コンテナ体20の他方の端面側(裏蓋22の面側)からコンテナ体20に被せられる。
そして、固定部材50は、外装体40との間にコンテナ体20を厚さ方向に挟んだ状態で、外装体40に固定されている。したがって、コンテナ体20と外装体40とは、周方向及び半径方向について精度よく位置決めされた状態で固定される。
また、ねじ58をねじ孔42aから取り外すだけの簡単な操作により、固定部材50と外装体40との固定を解除して、外装体40をコンテナ体20から取り外すことができ、これにより、コンテナ体20に固定されていた外装体40とは別のデザイン(色彩、模様、形状及び材質等のうち少なくとも一つ)の、例えば図8に示す別の色の外装体40′に簡単に交換することができる。
したがって、デザインの異なる複数種類の外装体40を準備しておくことで、腕時計100の使用者は、使用環境等の状況に応じて、複数種類の外装体40のうち任意の一つを選択し、その選択した外装体40を、共通して使用する一つのコンテナ体20に取り付けることで、取り付けた外装体40に応じたデザインの時計本体10′を有する腕時計100を得ることができる。
また、腕時計100の製造元も、デザインの異なる複数種類の外装体40のうち任意の一つを選択して、共通して使用する一つのコンテナ体20に取り付けることで、腕時計100として豊富なバリエーションを揃えることができる。
これにより、一つのコンテナ体20及び固定部材50と、複数種類の外装体40を準備しておくことで、複数種類の腕時計100と同等の価値を得ることができる。
また、本実施形態の腕時計100は、コンテナ体20に対して外装体40を簡単に交換することができるため、使用によって損傷したり古くなったりした外装体40を、同じデザインの新品の外装体40と交換することで、時計本体10を新品にしたのと同等の価値を得ることもできる。
なお、コンテナ体20に対して外装体40を簡単に交換するというのは、それ自体で時計として機能するコンテナ体20に手を加えることなく(例えば、コンテナ体20を分解したり、コンテナ体20を構成する一部の部品を取り外したりすることなく)交換することを意味する。
本実施形態の腕時計100は、時計本体10の、半径方向に隣接する2つの部材(外装体40とコンテナ体20)を、これらとは別体の部材(固定部材50)を介して位置決めすることにより、コンテナ体20の操作ボタン31~33と、外装体40の切欠き43~45とで両者を直接位置決めするものに比べて、精度の良い位置決めを行うことができる。
すなわち、本実施形態の腕時計100は、コンテナ体20に対して着脱可能の外装体40を、コンテナ体20に対する位置ずれを防止又は抑制した状態で固定することができる。
また、本実施形態の腕時計100は、固定部材50と外装体40とによりコンテナ体20を挟んだ配置として、固定部材50と外装体40とを固定することで、固定部材50と外装体40との間に配置されたコンテナ体20を外装体40と直接固定することなく、外装体40との位置決めを行うことができる。
また、本実施形態の腕時計100は、固定部材50の凸部53自体をねじによって、外装体40の凹部46とコンテナ体20の凹部25とに固定するのではなく、固定部材50の、凸部53とは異なる位置に形成された角部52をねじ58で固定する構成であるため、凸部53自体をねじによって固定する構成に比べて、凸部53のサイズを小さくすることができる。
また、本実施形態の腕時計100は、2つの凹部46,46及び凹部25,25と、固定部材50の2つ凸部53,53は、カバー本体41の円の中心角180[度]以外の角度間隔で形成されているため、固定部材50の2つの凸部53,53は、周方向の一つの向き(姿勢)でのみ、凹部46,46及び凹部25,25に嵌め合わすことができる。
しかし、本発明の携帯用時計は、外装体及び時計機能体に対して、固定部材が周方向の一つの向きのみで嵌め合わされるものでなくてもよい。つまり、本実施形態の腕時計100において、2つの凹部46,46及び凹部25,25と、固定部材50の2つの凸部53,53は、カバー本体41の円の中心角180[度]の角度間隔(又はその他の等角度間隔)で形成されていてもよい。この場合、外装体及び時計機能体(コンテナ体)に対して、固定部材は周方向の2つの向き(又は3つ以上の向き)で嵌め合わすことができる。
本実施形態の腕時計100は、外装体40と固定部材50とをねじ58で固定した構成であるが、ねじ58ではなく、例えば外装体40と固定部材50とのうち一方の部材に、他方の部材に向かって厚さ方向に延びた係合爪を形成し、他方の部材に、一方の部材の係合爪に係合する被係合部を形成し、これら係合爪と被係合部とを係合させることにより、外装体40と固定部材50とを固定した構成としてもよい。
また、本実施形態の腕時計100は、外装体40と固定部材50とのうち一方の部材に、棒状の凸部を形成し、他方の部材に、一方の部材の凸部が圧入される孔を形成し、これら凸部を孔に圧入させることにより、外装体40と固定部材50とを固定した構成としてもよい。
また、本実施形態の腕時計100は、外装体40と固定部材50とを接着や溶着等の接合により、外装体40と固定部材50とを固定した構成としてもよい。
図9は、コンテナ体20(胴21)の凹部25が、外装体40(カバー本体41)の凹部46に対して、周方向に沿った長さが相対的に長い例を示す、裏蓋22側から見た底面図である。
本実施形態の腕時計100は、コンテナ体20の凹部25と外装体40の凹部46とは、周方向に沿った寸法が同一であるものであるが、周方向に沿った長さは同一でなくてもよい。すなわち、腕時計100の時計本体10は、例えば図9に示すように、胴21の凹部25が、カバー本体41の凹部46に対して、周方向に沿った長さが相対的に長くてもよい。また、この例とは反対に、胴21の凹部25が、カバー本体41の凹部46に対して、周方向に沿った長さが相対的に短くてもよい。
なお、図9に示した例の時計本体10では、凹部25及び凹部46に嵌め合わされる固定部材50の凸部53を、凹部25及び凹部46で形成された単一の形状部分としての凹部の寸法に対応させている。図9の破線で示すように、凸部53は、周方向の寸法が相対的に短い凹部46に嵌め合わされる部分の長さが短く、かつ、周方向の寸法が相対的に長い凹部25に嵌め合わされる部分の長さが長い形状に形成すればよい。
また、本実施形態の腕時計100は、コンテナ体20に凹部25が形成され、外装体40に凹部46が形成され、固定部材50に凸部53が形成された構成であるが、コンテナ体20と外装体40との位置決めの構成としては、本実施形態の腕時計100の構成に限定されるものではない。
すなわち、本実施形態の腕時計100において、コンテナ体20の凹部25に代えて、固定部材50が配置される方向に突出した凸部が形成され、外装体40の凹部46に代えて、固定部材50が配置される方向に突出した凸部が形成され、固定部材50に、これらコンテナ体20の凸部と外装体40の凸部とが共通して嵌め合わされる凹部が形成されて、コンテナ体20の凸部と外装体40の凸部とが固定部材50の凹部に嵌め合わされることにより、コンテナ体20と外装体40とを位置決めする構成としてもよい。
また、本実施形態の腕時計100における時計本体10は、コンテナ体20及び外装体40の、互いに対向する部分に凹部25,46が形成され、固定部材50に、コンテナ体20及び外装体40に形成された凹部25,46で形成された単一の形状部分に嵌め合わされる凸部53が形成されたものであるが、本実施形態における時計本体10は、コンテナ体20及び外装体40の両方に凹部25,46が形成されたものに限定されない。したがって、コンテナ体20及び外装体40の両方又はいずれか一方に凸部が形成された構成であってもよい。
図10は、コンテナ体20(胴21)の凹部25と、外装体40(カバー本体41)の凸部49とで形成された単一の形状部分に、固定部材50の凸部53が嵌め合わされた例を示す、裏蓋22側から見た底面図である。
例えば図10に示すように、コンテナ体20の胴21に凹部25が形成され、外装体40のカバー本体41に、凹部46に代えて、凹部25よりも周方向の長さが短い(例えば凹部25の周方向の長さの半分程度の長さの)、凹部25に緩く嵌め合わされる凸部49が形成され、凹部25のうち凸部49が嵌め合わされていない空隙の周方向に沿った長さ(凹部25の長さと凸部49の長さとの差に相当する長さ)に相当する単一の形状部分としての凹部を形成し、それに対応して固定部材50のリング部51に長さの凸部53が形成されていてもよい。
この場合、時計本体10は、コンテナ体20に形成された凹部25に、外装体40に形成された凸部49と固定部材50に形成された凸部53とが嵌め合わされることにより、コンテナ体20と外装体40とを位置決めすることができる。
なお、単一の形状部分の形状は、凹部に一つ又は複数の凸部が形成されて、全体として櫛歯形状であってもよい。
10,10′ 時計本体
20 コンテナ体
21 胴
24 筐体
25,46 凹部
40,40′ 外装体
50 固定部材
51 リング部
53 凸部
58 ねじ
100 腕時計
20 コンテナ体
21 胴
24 筐体
25,46 凹部
40,40′ 外装体
50 固定部材
51 リング部
53 凸部
58 ねじ
100 腕時計
Claims (4)
- 筐体の内部に時刻の計時及び表示を行う機能を有する一体の時計機能体と、
前記時計機能体の少なくとも一部を外側から覆う、前記時計機能体に対して着脱自在の外装体と、
前記外装体と前記時計機能体との相対的な位置関係を規定するとともに、前記相対的な位置関係で規定された状態で、前記外装体と前記時計機能体とを一体に固定する固定部材と、を備え、
前記時計機能体、前記外装体及び前記固定部材に、それぞれ、凸形状部分及び凹形状部分のうち少なくとも一方の形状部分が形成され、
前記時計機能体に形成され前記形状部分と前記外装体に形成された前記形状部分とは、単一の形状部分を形成し、
前記固定部材が、前記固定部材に形成された前記形状部分が前記単一の形状部分と嵌め合わされた状態で、前記外装体に固定される携帯用時計。 - 前記外装体は前記時計機能体の一方の端面側から前記時計機能体に被せられ、前記固定部材は前記時計機能体の他方の端面側からの前記時計機能体に被せられ、
前記固定部材は、前記外装体との間に前記時計機能体を厚さ方向に挟んだ状態で、前記外装体に固定されている請求項1に記載の携帯用時計。 - 前記外装体に形成された前記形状部分は、前記外装体が有する円筒状のカバー本体の、前記固定部材に向いた面に形成され、
前記時計機能体に形成された前記形状部分は、前記時計機能体が有する円筒状の筐体の、前記固定部材に向いた面に形成され、
前記固定部材に形成された前記形状部分は、前記固定部材の、前記カバー本体の面及び前記時計機能体の面にそれぞれ嵌め合わされる角度位置に形成されている請求項1又は2に記載の携帯用時計。 - 前記筐体は前記固定部材が挿入される凹みを有し、前記固定部材が前記凹みに挿入された状態で、前記固定部材の露出した端面と前記筐体の端面とが略面一に連なっている請求項1から3のうちいずれか1項に記載の携帯用時計。
Priority Applications (1)
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JP2020207453A JP2022094522A (ja) | 2020-12-15 | 2020-12-15 | 携帯用時計 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2020207453A JP2022094522A (ja) | 2020-12-15 | 2020-12-15 | 携帯用時計 |
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JP2022094522A true JP2022094522A (ja) | 2022-06-27 |
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Family Applications (1)
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JP2020207453A Pending JP2022094522A (ja) | 2020-12-15 | 2020-12-15 | 携帯用時計 |
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-
2020
- 2020-12-15 JP JP2020207453A patent/JP2022094522A/ja active Pending
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