JP2022094075A - 照明装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】小型化が可能な照明装置を得ることを目的とする。【解決手段】本開示に係る照明装置は、基板と、該基板の第1面で放射状に設けられた複数の光源配線パターンと、該基板の第1面で該複数の光源配線パターンの中央部に設けられ、該複数の光源配線パターンと電気的に接続された光源と、該基板の該第1面と反対側の第2面で放射状に設けられた複数の裏面配線パターンと、該複数の光源配線パターンと該複数の裏面配線パターンとを電気的に接続するスルーホールと、該基板のうち、該複数の光源配線パターンと該複数の裏面配線パターンとが設けられた光源領域と離れた領域に設けられ、該光源に電流を供給する電源回路と、を備える。【選択図】図1
Description
本開示は、照明装置に関する。
特許文献1には、1以上のLEDを配線基板の搭載面に搭載したLEDモジュールと、配線基板を内装する灯具本体とを備えたLED灯具が開示されている。灯具本体は、LEDが配置された位置に設けられた貫通孔からLEDを覗かせた状態で搭載面と接する第1本体部と、搭載面とは反対側となる背面と接する第2本体部とを有する。配線基板は、第1本体部と第2本体部とが合わさることでできた空間を収納部として収納され、第1本体部と第2本体部とは、配線基板を囲う周縁部同士が接している。配線基板には、電極パターンと、伝熱パターンと、電極パターンと伝熱パターンと接続するスルーホール配線とが設けられている。電極パターンは、搭載面に形成されることでLEDに電源を供給すると共に、接する第1本体部に伝熱する。伝熱パターンは、背面に形成されることで接する第2本体部に伝熱する。
LEDに電流を供給するには、電源回路が必要である。電源回路をLEDと別の基板に実装すると、照明装置が大型化するおそれがある。
本開示は、上述の課題を解決するためになされたもので、小型化が可能な照明装置を得ることを目的とする。
本開示に係る照明装置は、基板と、該基板の第1面で放射状に設けられた複数の光源配線パターンと、該基板の第1面で該複数の光源配線パターンの中央部に設けられ、該複数の光源配線パターンと電気的に接続された光源と、該基板の該第1面と反対側の第2面で放射状に設けられた複数の裏面配線パターンと、該複数の光源配線パターンと該複数の裏面配線パターンとを電気的に接続するスルーホールと、該基板のうち、該複数の光源配線パターンと該複数の裏面配線パターンとが設けられた光源領域と離れた領域に設けられ、該光源に電流を供給する電源回路と、を備える。
本開示に係る照明装置は、基板と、該基板の第1面に設けられた複数の光源配線パターンと、該基板の第1面で該複数の光源配線パターンの上に設けられた光源と、該基板の該第1面と反対側の第2面に設けられた複数の裏面配線パターンと、該複数の光源配線パターンと該複数の裏面配線パターンとを電気的に接続するスルーホールと、該基板に設けられ、該光源に電流を供給する電源回路と、を備え、該第1面と垂直な方向から見て、該基板の一方の側に該リフローはんだ付け部品が設けられ、該基板の他方の側に該フローはんだ付け部品が設けられ、該リフローはんだ付け部品が設けられた領域と該フローはんだ付け部品が設けられた領域は分離されている。
本開示に係る点灯装置では、光源と電源回路とが同一の基板に設けられる。従って、照明装置を小型化できる。
各本実施の形態に係る照明装置について図面を参照して説明する。同じ又は対応する構成要素には同じ符号を付し、説明の繰り返しを省略する場合がある。また、以下で接続という場合には、電気的な接続を含むものとする。
実施の形態1.
図1は、実施の形態1に係る照明装置100の断面図である。照明装置100は交流電源から電力の供給を受け、光源1を点灯させる。本実施の形態においては、光源1としてLED(Light Emitting Diode)が用いられる。照明装置100は、光源1、筐体2、レンズ3、光源1に電流を供給する電源回路4、光源1と電源回路4が実装された基板5、絶縁部材6a、6b、6cおよび電源用コネクタ7を備える。
図1は、実施の形態1に係る照明装置100の断面図である。照明装置100は交流電源から電力の供給を受け、光源1を点灯させる。本実施の形態においては、光源1としてLED(Light Emitting Diode)が用いられる。照明装置100は、光源1、筐体2、レンズ3、光源1に電流を供給する電源回路4、光源1と電源回路4が実装された基板5、絶縁部材6a、6b、6cおよび電源用コネクタ7を備える。
筐体2は筐体2a、2bから構成される。筐体2は例えば金属部材で構成される。筐体2は基板5を収納する。レンズ3は光源1を覆う。レンズ3は、光源1が発した光を目標とする配光に制御する。電源回路4は商用交流電源から供給される電力を直流に変換し、光源1が目標とする明るさで発光するように光源1に直流電流を供給する。絶縁部材6a、6b、6cは、筐体2の金属部分と基板5の充電部が直接接触しないように絶縁するための部材である。電源用コネクタ7は基板5に交流電源を供給するためのケーブル接続部である。
図2は、実施の形態1に係る基板5の第1面5aの構成を説明する図である。図3は、実施の形態1に係る基板5の第2面5bの構成を説明する図である。図2、3には、電源回路4を構成する電子部品、光源1、配線パターンの配置および形状の一例が示されている。基板5は円形のプリント配線板である。基板5の基材として、例えばガラス繊維にエポキシ樹脂を含侵させたガラスエポキシ基板またはガラスコンポジット基板等が用いられる。ガラスエポキシ基板はFR(Flame Retardant)-4とも呼ばれる。ガラスコンポジット基板はCEM(Composite Epoxy Material)-3とも呼ばれる。
基板5の第1面5aには、複数の光源配線パターン8aが放射状に設けられる。複数の光源配線パターン8aの各々は、複数の光源配線パターン8aの中央部から外側に向かって幅が広がる。光源配線パターン8aは例えば扇形状である。複数の光源1は、基板5の第1面5aで複数の光源配線パターン8aの中央部に設けられ、複数の光源配線パターン8aと電気的に接続される。複数の光源1は基板5の中央部に配置されている。光源配線パターン8aは、光源1に電流を流すための電路を形成する。光源配線パターン8aは、基板5の中央部に集約して配置された複数の光源1から外側に広がるように設けられる。
電源回路4は、基板5のうち、複数の光源配線パターン8aと後述する複数の裏面配線パターン8bとが設けられた光源領域5cと離れた領域に設けられる。本実施の形態では、電源回路4は光源領域5cを囲むように設けられる。つまり、電源回路4を構成する電子部品は、光源領域5cの外周に円状に配置されている。このように、光源1、光源配線パターン8a、裏面配線パターン8bと、電源回路4とは、同一基板上で離間して配置されている。
基板5の第1面5aと反対側の第2面5bには、複数の裏面配線パターン8bが放射状に設けられる。裏面配線パターン8bは、光源配線パターン8aとほぼ同一形状である。複数の裏面配線パターン8bの各々は、複数の裏面配線パターン8bの中央部から外側に向かって幅が広がる。裏面配線パターン8bは、平面視で光源配線パターン8aと重なるように設けられている。
複数の光源配線パターン8aと複数の裏面配線パターン8bとは、スルーホール9で電気的に接続されている。
基板5には、電源回路4から光源1に電流を供給する給電用配線パターン10a、10bが設けられる。基板5の第1面5aと第2面5bで、光源領域5cと電源回路4とは、給電用配線パターン10a、10b以外の配線パターンが設けられない領域11a、11bで隔てられることが望ましい。領域11a、11bは、給電用配線パターン10a、10bを除き、電源回路4を構成する電子部品の電路を形成する配線パターンが設けられない領域である。
電源回路4は、交流電力を直流電力に変換する回路として、例えば整流回路とコンバータ回路を有する。コンバータ回路は、例えばスイッチング素子、コイル、ダイオード、コンデンサ等で構成される。コイルに換えてトランスが設けられても良い。コンバータ回路として、例えばフライバックコンバータ、ブーストコンバータ、バックコンバータ、あるいはこれらを組み合わせた公知の回路が用いられる。電源回路4を構成する電子部品は基板5の第1面5aおよび第2面5bに実装される。
電源回路4を構成する電子部品には、例えば表面実装部品4aと挿入部品4bがある。表面実装部品4aは、リード線および基板穴を使用せず、基板5の配線パターンに直接実装される部品である。挿入部品4bは、端子としてリードを有し、リードが基板5に形成された穴に挿入され、はんだ付けされる部品である。挿入部品4bは、基板5のうち実装された面の反対側の面にリードが出る。このため、挿入部品4bは、実装された面の反対側の面ではんだ付けされる。これに対し、表面実装部品にはリードがないため、実装された面ではんだ付けされる。一般に挿入部品4bは背の高い大型部品であることが多い。また、表面実装部品4aはチップ部品等の背の低い部品であることが多い。
本実施の形態では、表面実装部品4aは第1面5aに設けられる。表面実装部品4aは、例えばダイオードブリッジ、スイッチング素子である。スイッチング素子は例えばMOSFET(Metal-Oxide-Semiconductor Field Effect Transistor)である。また、挿入部品4bは第2面5bに設けられる。挿入部品4bは、例えば平滑コンデンサ、コイル、トランス等である。
基板5は筐体2の内部に配置される。裏面配線パターン8bは、絶縁部材6aを介して筐体2bの金属部分に密着して接続される。筐体2aは、光源1の直下の部分がくり抜かれている。基板5の第1面5aのうち光源1が設けられた部分以外の部分は、筐体2aで覆われている。表面実装部品4aのうち発熱が大きい部品は、絶縁部材6b、6cを介して筐体2aに密着して接続されても良い。発熱が大きい部品には、例えばダイオードブリッジ、スイッチング素子が含まれる。
また、本実施の形態では、小型LEDが密集配置されることで、複数の光源1を等価的に1つの光源と見做すことができる。このため本実施の形態では、複数の光源1に対して1つのレンズ3を配置している。
次に、実施の形態1に係る照明装置100の動作を説明する。商用交流電源を投入すると、電源用コネクタ7を介して電源回路4に商用交流電源が入力される。電源回路4は、まず交流電圧を、整流回路により直流電圧に変換する。その後、変換された直流電圧は、コンバータ回路により電力変換される。これにより、光源1に目標とする電流が供給される。また、入力力率を向上させるために、商用交流電源からの入力電流波形を正弦波状に制御する力率改善制御が実施されても良い。この場合、コンバータ回路の前段に力率改善回路を組み込んで2段構成にしても良い。また、1つのコンバータ回路で力率改善と光源1への電流供給を同時に制御しても構わない。
光源1に電流が供給されると光源1は光を発する。これと同時に、光源1に供給されたエネルギーの一部は熱に変換され、光源1の温度が上昇する。光源1に発生した熱の一部は、光源1から直接空気中に放出される。光源1に発生した熱の大部分は、光源配線パターン8aに熱伝導により伝わる。光源配線パターン8aに伝わった熱は、光源1の近傍に設けられたスルーホール9を介して裏面配線パターン8bに伝わる。
本実施の形態では、複数の光源1が密集配置されることで等価的に1つの光源と見なされる。このとき、複数の光源1で発生した熱は、光源配線パターン8aおよび裏面配線パターン8bにおいて、基板5の中央部から外側に向かって面方向に放射状に拡散して行く。光源配線パターン8aに拡散した熱の一部は、光源配線パターン8aから直接空気中に放出される。裏面配線パターン8bに拡散した熱は、絶縁部材6aを介して筐体2bに伝わり、筐体2bがヒートシンクとなって空気中に放出される。
筐体2bは熱伝導率の高いアルミニウム等の金属で形成されることが望ましい。これに限らず、筐体2bは例えばセラミックまたは高熱伝導率樹脂等で形成されても良い。筐体2bに絶縁体であるセラミックまたは樹脂を用いる場合、絶縁部材6aは不要である。同様に、筐体2aに絶縁体を用いる場合、絶縁部材6b、6cは不要である。また、本実施の形態では光源1の放熱部材として照明装置100の筐体2を用いた。筐体2とは別に専用のフィン付きのヒートシンク等を設け、放熱を行っても良い。
本実施の形態では、複数の光源配線パターン8aの上に複数の光源1が設けられる。複数の光源1を密集配置して等価的に1つの光源とすることで、光源1に供給される電力が分散され、熱源を分散できる。これにより1つのLEDに大電力を投入する場合と比較して、光源1の1つあたりの温度上昇を抑制できる。これにより、温度上昇に伴う光束の低下および光源1の短寿命化を抑制できる。
光源1にはレンズ3が被せられる。このため、レンズ3の内側に熱がこもる可能性がある。光源配線パターン8aのうちレンズ3に覆われる部分には、スルーホール9が設けられている。このため、熱を基板5の第2面5bに効率よく放熱することができる。また、複数の光源配線パターン8aは、第1面5aと垂直な方向から見て、レンズ3の外側まで延びる。このように、レンズ3からはみ出るように光源配線パターン8aを設置することにより、レンズ3の内部の熱をレンズ3の外部に誘導することができる。従って、効率よく放熱することができる。
複数の光源配線パターン8aのうち、第1面5aと垂直な方向から見てレンズ3の外側に設けられた部分には、スルーホール9が設けられない。光源配線パターン8aのうちレンズ3からはみ出た部分は、光源配線パターン8aの表面から空気中に放熱が可能であるため、スルーホール9が設けられなくても良い。これにより、スルーホール9の数を削減でき、基板5の製造コストを抑制することができる。
また、放射状に設けられた光源配線パターン8aおよび裏面配線パターン8bによって光源1から発生した熱を効率よく面方向に伝えて、放熱させることができる。また、光源配線パターン8aおよび裏面配線パターン8bは外側に向かって幅が広がる。これによりさらに効率よく放熱することができる。
ここで、光源1、光源配線パターン8a、裏面配線パターン8bが設けられた光源領域5cには、電源回路4を構成する電子部品が配置されない。また、電源回路4の電子部品が配置された領域と光源配線パターン8a、裏面配線パターン8bと隔てる領域11a、11bにおいては、給電用配線パターン10a、10b以外の配線パターンが存在しない。このため、光源領域5cと領域11a、11bの境界では、基板5面内の外側に向かう方向で、熱伝導率が急激に低くなる。
配線パターンは例えば銅箔で形成され、熱伝導率は398W/(m・K)である。これに対し、ガラスエポキシ樹脂の熱伝導率は0.38W/(m・K)程度である。このため、ガラス布およびエポキシ樹脂が断熱層となり、領域11a、11bは断熱状態となる。よって、光源1で発生した熱は電源回路4を構成する電子部品には伝わりにくく、電子部品の温度上昇を抑制できる。これにより、光源1の高出力化が可能となる。
また、本実施の形態の筐体2aは、基板5を覆う放熱部材に該当する。表面実装部品4aは、絶縁部材6b、6cを介して放熱部材と接触する。このため、表面実装部品4aのうち特に発熱の大きい部品の熱は、筐体2aに伝わり空気中に放熱される。このように、筐体2aはヒートシンクとして機能する。なお、光源配線パターン8aについても同様に、絶縁部材を介して筐体2aに密着させ、放熱するようにしても良い。
また本実施の形態では、表面実装部品4aは筐体2の発光面側から放熱する。これに対し、光源1は筐体2のうち発光面とは反対側から放熱する。このため、光源1の放熱と電源回路4の放熱を分離することができ、効率的な放熱が可能となる。
また、本実施の形態では、光源1と電源回路4とが同一の基板5に設けられる。従って、照明装置100の構造をシンプルにして、小型化できる。
ここで、一般にDC-DCコンバータ等の電源回路は電力変換効率が高く、光源と比較すると損失が小さい。このため、電源回路が光源の発熱の影響を受けないようにするために、光源と電源回路が個別の基板に実装されることがある。このような構成では、照明装置が大型化するおそれがある。これに対し本実施の形態では、上述したように効率的な放熱が可能であり、光源1で発生した熱を電源回路4に伝わりにくくすることができる。従って、光源1と電源回路4とが同一の基板5に設けられても、光源1の発熱による電源回路4への影響を抑制できる。このため、照明装置100の小型化およびLEDの高出力化が可能となる。
また、電源回路4を構成する部品のうち挿入部品4bは基板5の第2面5bに配置される。このため、背の高い挿入部品4bが配光に影響を及ぼすことを抑制できる。このような構造は、例えば光を広範囲に拡散させる用途の照明装置において有用である。
本実施の形態では、照明装置100としてダウンライト等の円形の器具の例を説明した。基板5の中央部に光源1が配置され、光源1を囲うように電源回路4が配置される。これにより、電源回路4の電子部品が光源1の配光に干渉することを抑制できる。また、従来のダウンライトのイメージを踏襲して器具を構成できる。ただし、基板5の形状および光源1、電源回路4の配置はこれに限定されるものではない。例えば基板5は、四角形または長方形状でも構わない。また、光源1は1つ以上設けられれば良い。
また、光源配線パターン8aおよび裏面配線パターン8bの形状および数は、図2、3に示されるものに限定されない。例えば、光源配線パターン8aおよび裏面配線パターン8bの幅は一定であっても良い。
これらの変形は、以下の実施の形態に係る照明装置について適宜応用することができる。なお、以下の実施の形態に係る照明装置については実施の形態1との共通点が多いので、実施の形態1との相違点を中心に説明する。
実施の形態2.
図4は、実施の形態2に係る照明装置110の断面図である。本実施の形態においては、電源回路4を構成する電子部品のうち、基板5の第1面5aに挿入部品4bが設けられる。また、表面実装部品4aは第2面5bに設けられ、筐体2bと接続される。つまり、表面実装部品4aは絶縁部材6b、6cを介して筐体2bと接触する。筐体2bは、基板5を覆い、絶縁部材6aを介して複数の裏面配線パターン8bと接触する放熱部材である。
図4は、実施の形態2に係る照明装置110の断面図である。本実施の形態においては、電源回路4を構成する電子部品のうち、基板5の第1面5aに挿入部品4bが設けられる。また、表面実装部品4aは第2面5bに設けられ、筐体2bと接続される。つまり、表面実装部品4aは絶縁部材6b、6cを介して筐体2bと接触する。筐体2bは、基板5を覆い、絶縁部材6aを介して複数の裏面配線パターン8bと接触する放熱部材である。
この際、背の高い部品はなるべく光源1から離れた位置に実装されることが望ましい。これにより、背の高い部品が光源1の配光に影響を及ぼすことを抑制できる。あるいはスポットライトのような配光角度の狭い照明装置に本実施の形態を適用しても良い。
光源1の発光に伴い、光源1および電源回路4は発熱する。実施の形態1で述べたように、光源1の熱は光源配線パターン8aおよびスルーホール9を介して基板5の裏面に伝えられ、絶縁部材6aを介して筐体2bから空気中に放熱される。発熱量が大きい表面実装部品4aの熱についても、絶縁部材6b、6cを介して筐体2bに伝わり、空気中に放熱される。
このように本実施の形態では、電源回路4の熱と光源1の熱が筐体2の同一面で放熱される。このため、例えば放熱に使用する筐体2bを熱伝導率の高い材料で形成し、筐体2aは熱伝導率が低い低コスト部材で形成することができる。熱伝導率の高い材料は例えばアルミニウムであり、熱伝導率が低い低コスト部材は例えば樹脂または亜鉛メッキ鋼板である。
図5は、実施の形態2の変形例に係る照明装置120の断面図である。例えば照明装置120が高出力仕様のとき、筐体2のうち放熱に使用する部分はフィン付きのヒートシンク2cであっても良い。このとき、光源1と電源回路4で同一のヒートシンク2cを用いることができる。
また、裏面配線パターン8bと表面実装部品4aの厚さには差がある。この厚さの差分に対応するように、図4、5に示されるように筐体2bまたはヒートシンク2cの基板側の面に段差が設けられても良い。これにより銅箔パターンである裏面配線パターン8bと接する絶縁部材6aを薄くすることができる。従って、絶縁部材6aの熱抵抗を低減することができる。
実施の形態3.
図6は、実施の形態3に係る基板5の第1面5aの構成を説明する図である。図7は、実施の形態3に係る基板5の第2面5bの構成を説明する図である。光源1、光源配線パターン8a、裏面配線パターン8bが設けられた光源領域5cは、第1面5aと垂直な方向から見て、基板5の一方の側に設けられる。光源領域5cは、基板5の長手方向の端部に設けられる。電源回路4は、基板5の他方の側に設けられる。
図6は、実施の形態3に係る基板5の第1面5aの構成を説明する図である。図7は、実施の形態3に係る基板5の第2面5bの構成を説明する図である。光源1、光源配線パターン8a、裏面配線パターン8bが設けられた光源領域5cは、第1面5aと垂直な方向から見て、基板5の一方の側に設けられる。光源領域5cは、基板5の長手方向の端部に設けられる。電源回路4は、基板5の他方の側に設けられる。
本実施の形態では、光源1と電源回路4とが同一の基板5に設けられる。従って、照明装置110を小型化できる。また、本実施の形態では、光源領域5cと電源回路4は同一の基板5上で左右に分かれて配置されている。基板5の第1面5aと第2面5bで、光源領域5cと電源回路4とは、給電用配線パターン10a、10b以外の配線パターンが設けられない領域11a、11bで隔てられる。このため、光源1で発生した熱を電源回路4に伝わりにくくすることができる。従って、照明装置100の小型化およびLEDの高出力化が可能となる。
また、電源回路4を構成する電子部品のうち、表面実装部品4aは第1面5aに配置され、挿入部品4bは第2面5bに配置される。背の高い挿入部品4bが光源1とは反対側に設けられることで、電子部品により影ができることを抑制でき、電源回路4が配光に影響を及ぼすことを抑制できる。
さらに、このような基板5の構成によれば、基板5の製造工程においてもメリットがある。光源1および電源回路4を構成する電子部品を基板5にはんだ付けする工程には、フローはんだ付け工程と、リフローはんだ付け工程がある。
フローはんだ付けでは、溶けたはんだを上方に向かって噴流させるはんだ槽の上を、基板が通過する。はんだ槽から基板に向けてはんだを噴流により吹き上げることで、はんだ付けが行われる。フローはんだ付けは、一般に挿入部品と表面実装部品の両方に対応する。フローはんだ付けは、はんだの噴流により、部品全体が溶けたはんだと接触する。
リフローはんだ付けでは、予め表面実装部品を搭載する銅箔パターン部分にクリームはんだが印刷される。基板5に部品を搭載後、リフロー炉で基板を加熱することで、はんだ付けが実施される。リフローはんだ付けは、一般に表面実装部品に対応する。
光源1であるLEDは表面実装部品4aであるが、熱に弱く、はんだ付けによる熱の影響で光束が低下するおそれがある。このため、LED全体が溶けたはんだと接触するフローはんだ付けには不向きである。そこで本実施の形態では、先ず光源1をリフローはんだ付けし、次に電源回路4を構成する表面実装部品4aおよび挿入部品4bをフローはんだ付けする。また、挿入部品4bは実装面と反対側の面ではんだ付けされる。このため、挿入部品4bも表面実装部品4aも、はんだ付けする面は第1面5aとなる。
ここで、フローはんだ付けの際、先にリフローはんだ付けした光源1がはんだ槽からのはんだ噴流に触れることは、一般に光源1の信頼性の面で望ましくない。はんだ噴流からの熱ストレスにより、例えば光束の低下または故障が発生する可能性がある。また、先に電源回路4を構成する電子部品のフローはんだ付けを行い、次の工程で光源1のリフローはんだ付けを行う場合は、電源回路4を構成する電子部品がフローはんだ付けとリフローはんだ付けの2回、熱ストレスを受けることとなり、望ましくない。
これに対し本実施の形態では、1つの基板5において、光源領域5cと電源回路4とで実装領域が分離される。光源1は基板5の端部に寄せて配置される。このため、電源回路4の電子部品をフローはんだ付けする際に、光源1がはんだ槽からはみ出すように、電源回路4のみはんだ槽の直上を通過させることができる。これにより、光源1にはんだ噴流が当たることを抑制でき、光源1が電源回路4のはんだ付け時に熱ストレスを受けることを抑制できる。
このように、本実施の形態では第1面5aと垂直な方向から見て、基板5の一方の側にリフローはんだ付け部品が設けられ、基板5の他方の側にフローはんだ付け部品が設けられる。リフローはんだ付け部品が設けられた領域とフローはんだ付け部品が設けられた領域は分離されている。リフローはんだ付け部品は光源1を含み、フローはんだ付け部品は、電源回路4の部品を含む。光源1への熱ストレスを軽減するため、リフローはんだ付け部品が設けられた領域とフローはんだ付け部品が設けられた領域とは、10mm以上離れていることが望ましい。具体的には、領域11a、11bの基板5の長手方向の幅は、10mm~30mm程度であると良い。
また、電源回路4を構成する電子部品にフローはんだ付けができない部品が含まれる場合、その部品は光源領域5c側に配置されても良い。フローはんだ付けできない部品として、例えば赤外線受光素子、タクトスイッチ、インジケータ用の小型発光素子等がある。赤外線受光素子は、例えば赤外線リモコンで照明装置110の操作を行う場合に用いられる。タクトスイッチは例えば照明装置110の設定を行うために設けられる。これらの部品は光源領域5c側に配置され、光源1と同様にリフローはんだ付けされる。この場合にも、光源1および赤外線受光素子等が、フローはんだ付け時に熱ストレスを受けることを抑制できる。
図6、7に示される光源配線パターン8a、裏面配線パターン8bの構成は、実施の形態1と同様である。これに限らず、光源配線パターン8a、裏面配線パターン8bの構成は実施の形態1と異なっていても良い。例えば光源配線パターン8a、裏面配線パターン8bは放射状ではなくても良い。
実施の形態4.
図8は、実施の形態4に係る照明装置130の断面図である。照明装置130は非常用照明装置である。本実施の形態では、災害等による停電時に光源1を点灯させることを想定している。照明装置130には、電源回路4および光源1が設けられた基板5と、停電時に電源回路4に電力を供給する蓄電池12が設けられる。また、筐体2は基板5と蓄電池12を収納する。筐体2は、例えば基板5の第1面5aを覆う筐体2aと、第2面5bを覆う筐体2bと、蓄電池12を覆う筐体2dを有する。
図8は、実施の形態4に係る照明装置130の断面図である。照明装置130は非常用照明装置である。本実施の形態では、災害等による停電時に光源1を点灯させることを想定している。照明装置130には、電源回路4および光源1が設けられた基板5と、停電時に電源回路4に電力を供給する蓄電池12が設けられる。また、筐体2は基板5と蓄電池12を収納する。筐体2は、例えば基板5の第1面5aを覆う筐体2aと、第2面5bを覆う筐体2bと、蓄電池12を覆う筐体2dを有する。
電源回路4は、充電回路4cと点灯回路4dを含む。充電回路4cは、停電が発生していない平常時において商用交流電源から入力されたエネルギーを蓄電池12に充電する。点灯回路4dは、停電発生に蓄電池12の電力を用いて光源1を点灯させる。また、照明装置130は、蓄電池12と基板5を接続する蓄電池用コネクタ13を備える。このため、基板5は蓄電池12から取り外し可能である。
充電回路4cは、商用交流電源を直流電圧に変換する整流回路と、整流回路により直流化された電圧を蓄電池12の充電に適した電圧に変換するフライバックコンバータ等で構成される。充電回路4cは、蓄電池12を予め定められた電流値で充電する。充電電流は基板5から蓄電池用コネクタ13を介して蓄電池12に流れ込む。点灯回路4dは停電を検出すると起動する。点灯回路4dは蓄電池12の電圧を、光源1を点灯させるのに適した電圧に変換する昇圧チョッパ回路等のDC-DCコンバータで構成される。点灯回路4dは光源1に予め定められた電流を供給する。このとき、蓄電池12から蓄電池用コネクタ13を介して点灯回路4dに電流が流れ込む。
本実施の形態においても、光源1と電源回路4を個別の基板で構成した場合と比較して、照明装置130の構造を単純化することができる。また、蓄電池12を内蔵しても照明装置130全体の薄型化が可能となり、照明装置130を小型化できる。
また、蓄電池12は長期間の使用により劣化する。このため、長期間使用後は使用者が蓄電池12を容易に交換できることが望ましい。本実施の形態によれば、蓄電池用コネクタ13によって、蓄電池12から基板5を筐体2a、2bと共に分離可能である。使用者は基板5を筐体2a、2bごと照明装置130から取り外し、蓄電池12を交換できる。交換後は、再度、基板5を蓄電池12側の蓄電池用コネクタ13と接続する。これにより蓄電池12の交換が完了する。
本実施の形態では、基板5が蓄電池12から着脱可能であるため、蓄電池12を容易に交換できる。また、光源1と電源回路4が同一の基板5設けられるため、煩雑なハーネス部品等による接続を省略できる。従って、照明装置130の構成を単純化でき、蓄電池12を容易に交換できる。
本実施の形態では実施の形態1のような円形の基板5に蓄電池12が接続される例を説明したが、実施の形態3のような長方形の基板5に蓄電池12が接続されても良い。
なお、各実施の形態で説明した技術的特徴は適宜に組み合わせて用いてもよい。
1 光源、2、2a、2b 筐体、2c ヒートシンク、2d 筐体、3 レンズ、4 電源回路、4a 表面実装部品、4b 挿入部品、4c 充電回路、4d 点灯回路、5 基板、5a 第1面、5b 第2面、5c 光源領域、6a 絶縁部材、6b 絶縁部材、7 電源用コネクタ、8a 光源配線パターン、8b 裏面配線パターン、9 スルーホール、10a、10b 給電用配線パターン、11a、11b 領域、12 蓄電池、13 蓄電池用コネクタ、100、110、120、130 照明装置
Claims (15)
- 基板と、
前記基板の第1面で放射状に設けられた複数の光源配線パターンと、
前記基板の第1面で前記複数の光源配線パターンの中央部に設けられ、前記複数の光源配線パターンと電気的に接続された光源と、
前記基板の前記第1面と反対側の第2面で放射状に設けられた複数の裏面配線パターンと、
前記複数の光源配線パターンと前記複数の裏面配線パターンとを電気的に接続するスルーホールと、
前記基板のうち、前記複数の光源配線パターンと前記複数の裏面配線パターンとが設けられた光源領域と離れた領域に設けられ、前記光源に電流を供給する電源回路と、
を備えることを特徴とする照明装置。 - 前記電源回路から前記光源に電流を供給する給電用配線パターンを備え、
前記基板の前記第1面と前記第2面で、前記光源領域と前記電源回路とは、前記給電用配線パターン以外の配線パターンが設けられない領域で隔てられることを特徴とする請求項1に記載の照明装置。 - 前記複数の光源配線パターンの各々は、前記複数の光源配線パターンの中央部から外側に向かって幅が広がり、
前記複数の裏面配線パターンの各々は、前記複数の裏面配線パターンの中央部から外側に向かって幅が広がることを特徴とする請求項1または2に記載の照明装置。 - 前記電源回路は、前記光源領域を囲むように設けられることを特徴とする請求項1から3の何れか1項に記載の照明装置。
- 前記第1面と垂直な方向から見て、前記基板の一方の側に前記光源領域が設けられ、前記基板の他方の側に前記電源回路が設けられることを特徴とする請求項1から4の何れか1項に記載の照明装置。
- 基板と、
前記基板の第1面に設けられた複数の光源配線パターンと、
前記基板の第1面で前記複数の光源配線パターンの上に設けられた光源と、
前記基板の前記第1面と反対側の第2面に設けられた複数の裏面配線パターンと、
前記複数の光源配線パターンと前記複数の裏面配線パターンとを電気的に接続するスルーホールと、
前記基板に設けられ、前記光源に電流を供給する電源回路と、
を備え、
前記第1面と垂直な方向から見て、前記基板の一方の側にリフローはんだ付け部品が設けられ、前記基板の他方の側にフローはんだ付け部品が設けられ、
前記リフローはんだ付け部品が設けられた領域と前記フローはんだ付け部品が設けられた領域は分離されていることを特徴とする照明装置。 - 前記リフローはんだ付け部品は前記光源を含み
前記フローはんだ付け部品は、前記電源回路の部品を含むことを特徴とする請求項6に記載の照明装置。 - 前記リフローはんだ付け部品が設けられた領域と前記フローはんだ付け部品が設けられた領域とは10mm以上離れていることを特徴とする請求項6または7に記載の照明装置。
- 前記電源回路は、リード線が前記基板に形成された穴に挿入された挿入部品を有し、
前記挿入部品は前記第2面に設けられることを特徴とする請求項1から8の何れか1項に記載の照明装置。 - 前記基板を覆う放熱部材を備え、
前記電源回路は表面実装部品を有し、
前記表面実装部品は前記第1面に設けられ、前記放熱部材と接続されることを特徴とする請求項1から9の何れか1項に記載の照明装置。 - 前記基板を覆い、前記複数の裏面配線パターンと接続される放熱部材を備え、
前記電源回路は表面実装部品を有し、
前記表面実装部品は前記第2面に設けられ、前記放熱部材と接続されることを特徴とする請求項1から9の何れか1項に記載の照明装置。 - 前記複数の光源配線パターンの上には複数の前記光源が設けられることを特徴とする請求項1から11の何れか1項に記載の照明装置。
- 前記光源の配光を制御するレンズを備え、
前記複数の光源配線パターンは、前記第1面と垂直な方向から見て、前記レンズの外側まで延びることを特徴とする請求項1から12の何れか1項に記載の照明装置。 - 前記複数の光源配線パターンのうち、前記第1面と垂直な方向から見て前記レンズの外側に設けられた部分には、前記スルーホールが設けられないことを特徴とする請求項13に記載の照明装置。
- 停電時に前記電源回路に電力を供給する蓄電池を備え、
前記基板は前記蓄電池から着脱可能であることを特徴とする請求項1から14の何れか1項に記載の照明装置。
Priority Applications (1)
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JP2020206890A JP2022094075A (ja) | 2020-12-14 | 2020-12-14 | 照明装置 |
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