JP2022090175A - 複合アンテナ装置 - Google Patents

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JP2022090175A JP2020202389A JP2020202389A JP2022090175A JP 2022090175 A JP2022090175 A JP 2022090175A JP 2020202389 A JP2020202389 A JP 2020202389A JP 2020202389 A JP2020202389 A JP 2020202389A JP 2022090175 A JP2022090175 A JP 2022090175A
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Abstract

【課題】アンテナエレメントと給電回路をつなぐ導電ケーブルが長くなる状況において、複数の周波数帯にて共振可能な複合アンテナ装置を提供する。【解決手段】複合アンテナ装置100は、第1アンテナ106および第2アンテナ108と、第2アンテナ108に対して並列接続される第1導電ケーブル110および第2導電ケーブル112と、第2導電ケーブル112と接続される給電回路104を含む。第1導電ケーブル110および第2導電ケーブル112は、いずれも導電線を絶縁被膜することにより形成される。第2導電ケーブル112は、第1導電ケーブル110のインダクタンスよりも大きいインダクタンスを有する。【選択図】図1

Description

本発明は、複数の周波数帯に対応するアンテナ装置に関する。
自動車に搭載されるアンテナ装置には、AM、FM、DAB(Digital Audio Broadcasting)など複数の周波数帯の電波を単一装置にて送受信する機能が求められる。複数の周波数帯の電波を受信可能なアンテナ装置のことを「複合アンテナ装置」とよぶ。
特許文献1は、自動車のルーフパネルに設置される複合アンテナ装置を開示する。この複合アンテナ装置はいわゆるシャークフィンアンテナであり、アンテナエレメント(共通トップ容量部30)に対して2種類のコイル(第1同調コイル部10と第2同調コイル部20)が並列接続される(図1参照)。共通トップ容量部30がAM周波数帯の電波を受信し、共通トップ容量部30と第1同調コイル部10がFM周波数帯と共振し、共通トップ容量部30と第2同調コイル部20がFM周波数帯と共振することにより、3種類の周波数帯に対応できる。
特開2015-115742号公報
近年、自動車においては、ルーフパネル以外にも、スポイラーやドアミラーなどさまざまな外装品へのアンテナ装置の設置が求められている。複合アンテナ装置は、アンテナエレメントと給電回路を含むが、給電回路は接地電位の安定した構造物に接続されることが望ましい。ドアミラーなどの外装品においては安定した接地電位を得にくいため、このような外装品にアンテナエレメントと給電回路をまとめて内蔵すると、車両の電装品が発生するノイズの影響により受信性能の低下を招く可能性がある。
そこで、アンテナエレメントのみを外装品に内蔵し、給電回路はドア本体などの大きな構造物に内蔵させれば、給電回路の接地電位を安定させやすくなる。その一方、アンテナエレメントと給電回路をつなぐ導電ケーブルが長くなるため、導電ケーブルが有するインダクタンスの影響を無視できなくなる。
本発明は、上記課題認識に基づいて完成された発明であり、その主たる目的は、アンテナエレメントと給電回路をつなぐ導電ケーブルが長くなる状況において、複数の周波数帯にて共振可能な複合アンテナ装置を提供することにある。
本発明のある態様における複合アンテナ装置は、面状の第1アンテナと、第1アンテナに対して並列接続される第1導電ケーブルおよび第2導電ケーブルと、第1導電ケーブルおよび第2導電ケーブルの双方または一方と接続される給電源を含む給電回路と、を備える。
第1導電ケーブルおよび第2導電ケーブルは、いずれも導電線を絶縁被膜することにより形成される。第2導電ケーブルは、第1導電ケーブルのインダクタンスと同一または大きいインダクタンスを有する。
本発明によれば、アンテナエレメントと給電回路が離れた複合アンテナ装置を複数の周波数帯において共振させやすくなる。
第1実施形態における複合アンテナ装置の外観図である。 複合アンテナ装置をドアミラーに設置したときの断面図である。 第1実施形態における複合アンテナ装置の等価回路図である。 第1実施形態における複合アンテナ装置の周波数特性を示すグラフである。 第2実施形態における複合アンテナ装置の外観図である。 第2実施形態における複合アンテナ装置の等価回路図である。 第3実施形態における複合アンテナ装置の外観図である。 第3実施形態における複合アンテナ装置の等価回路図である。
本実施形態におけるアンテナ装置は、AM周波数帯(520~1710kHz)、FM周波数帯(76~108MHzまたは88~108MHz)、DAB周波数帯(174~240MHz(地上波:Band-III))の3種類の周波数帯の電波を受信可能な複合アンテナ装置である。
以下、複合アンテナ装置100の3種類の構成に対応して、第1実施形態から第3実施形態に分けて説明する。第1実施形態から第3実施形態を特に区別しないときには「本実施形態」とよぶ。
[第1実施形態]
図1は、第1実施形態における複合アンテナ装置100の外観図である。
複合アンテナ装置100は、アンテナエレメント102と給電回路104(増幅回路)を含む。給電回路104は交流電流をアンテナエレメント102に供給し、アンテナエレメント102が所定の周波数帯における電波を受信したときの電流を増幅させることで、電波を検知する。
複合アンテナ装置100は、以下の3つの条件を満たすことを求められる。
・条件1:給電回路104は、接地電位の安定した構造物(以下、「接地構造物」とよぶ)に直接接続される。
・条件2:アンテナエレメント102は、接地構造物からできるだけ離隔させる。
・条件3:アンテナエレメント102は、ドアミラーのハウジングに設置される。
給電回路104を、ブラケット等の中継部品を介して接地構造物と間接的に接続する場合、中継部品の抵抗およびインダクタンスにより、給電回路104の接地電位を安定させづらくなる。このため、給電回路104と接地構造物はできるだけ近接させることが望ましい。
たとえば、アンテナエレメント102および給電回路104の双方をドアミラーのハウジング内に収める場合において、ハウジング内の導電性の部品、たとえば、ヒンジ機構と給電回路104を接続するとする。この場合、ヒンジの接触抵抗により接地電位が不安定になる可能性がある。あるいは、車両のボディーを接地構造物として、アース線によりボディーとハウジング内の給電回路104を接続することも考えられる。この場合には、給電回路104が接地構造物から遠くなってしまう。
アンテナエレメント102と接地構造物が近い場合、アンテナエレメント102と接地構造物の間に寄生容量が発生する可能性がある。この寄生容量はアンテナの受信性能を低下させるため、アンテナエレメント102は接地構造物(接地電位面)から離隔させることが望ましい。この寄生容量を「無効容量」ともいう。
また、アンテナエレメント102をドアミラーに内蔵させることは設計要件として求められる事項であるとする。
本実施形態におけるアンテナエレメント102は、第1アンテナ106と第2アンテナ108を含む。第1アンテナ106は金属板である。第2アンテナ108は、第1アンテナ106に対して垂直方向に設けられる金属板である。第1アンテナ106および第2アンテナ108の材質は任意であるが、本実施形態においては銅により形成されるものとする。
国や地域にもよるが、主として、FM電波は水平偏波でありDAB電波は垂直偏波である。また、ビルから反射する電波もあるので、偏波方向は一様ではない。水平偏波および垂直偏波の双方に対応しやすいように、第1アンテナ106と第2アンテナ108が互いに直交するように配置されている。また、第2アンテナ108は線材でも金属板でもよい。
第1アンテナ106には、第2アンテナ108を経由して、第1導電ケーブル110および第2導電ケーブル112が接続される。第1導電ケーブル110および第2導電ケーブル112は、金属導体を塩化ビニルで被膜した一般的なAV電線である。第1導電ケーブル110および第2導電ケーブル112は並行するように相互固定されている。第1導電ケーブル110の端部は開放端(図1のA1点)となっており、第2導電ケーブル112はそのまま給電回路104と接続される。第1導電ケーブル110および第2導電ケーブル112は共振回路として機能する(後述)。
給電回路104は、交流の給電源を含む増幅回路であり、接地構造物の接地電位と接続される。給電回路104は、いわゆるLNA(Low Noise Amplifier)である。
図2は、複合アンテナ装置100をドアミラー114に設置したときの断面図である。
上述したように、本実施形態における複合アンテナ装置100はドアミラー114に内蔵される。アンテナエレメント102はドアミラー114のハウジング116の上部に設置される。第1アンテナ106はハウジング116の天井面に固定される。第2アンテナ108から延伸する第1導電ケーブル110および第2導電ケーブル112は、ハウジング116にあらかじめ形成される通過孔118からドア120の内部へと導かれる。
給電回路104は金属ケースによりカバーされる。給電回路104は金属ケースを介して、ドアのドア内壁122と直接接続される。ドア内壁122は鋼板(導電性)であり、ルーフパネルと同様、比較的大きな金属であり、接地構造物とほぼ同等に機能する。給電回路104は金属カバーを介して接地電位に設定される。ドア内壁122は、更に、より大きく安定した接地構造物である車のフレームと接続されてもよい。このほか、給電回路104からはアンプ出力用のケーブル(不図示)が引き出され、車室内のチューナーに接続される。
給電回路104は、ドア内壁122(接地構造物)に直接接続されるため、条件1が成立する。また、アンテナエレメント102はドアミラー114に内蔵されるため、条件3も成立する。アンテナエレメント102とドア内壁122(接地構造物)は十分に離隔されるため、条件2も成立する。
図3は、第1実施形態における100の等価回路図である。
第2アンテナ108は、内部インダクタンスとして、インダクタンスL1を含む。第1導電ケーブル110は、一端が第2アンテナ108と接続され、他端は開放端である。第1導電ケーブル110は、内部インダクタンスとして、インダクタンスL2を含む。また、第1導電ケーブル110は、並行する第2導電ケーブル112との容量結合により、寄生容量C1を含む。第2導電ケーブル112は、内部インダクタンスとして、インダクタンスL3,L4を含む。第2導電ケーブル112は、給電回路104と接続される。
第1導電ケーブル110および第2導電ケーブル112は長い導電ケーブルであるため、内部インダクタンスが無視できないほど大きくなる。また、第1導電ケーブル110および第2導電ケーブル112は並行した状態で相互固定されるため、寄生容量C1も大きく影響する。なお、第1導電ケーブル110よりも第2導電ケーブル112の方が長いので、L3+L4>L2となる。このように、第1導電ケーブル110および第2導電ケーブル112を近接(並行)させることで寄生容量C1を大きくし、かつ、第1導電ケーブル110および第2導電ケーブル112の内部インダクタンスを利用することで、第1導電ケーブル110と第2導電ケーブル112により共振回路が形成される。
アンテナエレメント102は、AM周波数帯に対応する給電源であるAM給電源124と、FM/DAB周波数帯に対応する給電源であるFM/DAB給電源126を含む。第2導電ケーブル112はAM給電源124と接続し、かつ、給電回路104上に設置されるキャパシタ128(静電容量CX)を介してFM/DAB給電源126とも接続される。なお、FM/DAB給電源126は、既知のように、FM周波数帯を検知するLC回路と、DAB周波数帯を検知するLC回路の2系統のLC回路と接続される。
AM周波数帯の電波は、主として、第1アンテナ106(容量装荷アンテナ)により検出される。第1アンテナ106の形状および面積により、AM周波数帯の電波を受信するようにアンテナ特性を調整する。FM周波数帯の電波は、102(第1アンテナ106と108)、第1導電ケーブル110(インダクタンスL2,キャパシタンスC1)および第2導電ケーブル112(インダクタンスL3,L4)の共振により検出される。DAB周波数帯の電波は、第1アンテナ106、第2アンテナ108および第2導電ケーブル112のインダクタンスL4の共振特性に基づいて検出される。DAB周波数帯(高周波数帯)の交流電流に対して、第1導電ケーブル110および第2導電ケーブル112の並行回路部分はフィルタとなる。
アンテナエレメント102、第1導電ケーブル110、第2導電ケーブル112により3種類の共振周波数に対応する3種類の共振回路を形成することにより、複合アンテナ装置100はAM、FM、DABの3種類の周波数帯の電波を検知できる。キャパシタ128は、複合アンテナ装置100の共振特性を微調整するためのものであり、アンテナエレメント102、第1導電ケーブル110および第2導電ケーブル112のみで共振特性を調整可能なときには必須ではない。
複合アンテナ装置100の共振周波数は、複合アンテナ装置100に含まれる各要素を調整することにより調整可能である。第1導電ケーブル110の長さを調整することによりインダクタンスL1および寄生容量C1を調整できる。第2導電ケーブル112の長さを調整することによりインダクタンスL3,L4を調整できる。第2アンテナ108の長さを調整することにより、インダクタンスL1を調整できる。また、給電回路104に搭載するキャパシタ128の静電容量を調整することでも複合アンテナ装置100の共振特性を調整できる。
図4は、第1実施形態における複合アンテナ装置100の周波数特性を示すグラフである。
横軸は周波数、縦軸はアンテナ利得(受信性能)を示す。図4によれば、FM周波数帯130およびDAB周波数帯134の双方において高いアンテナ利得が得られている。また、第1導電ケーブル110を開放端とすることで、ノッチ136が形成され、広帯域のDAB周波数帯134においても十分な共振性を得られることが確認できた。
[第2実施形態]
図5は、第2実施形態における複合アンテナ装置100の外観図である。
第2実施形態の複合アンテナ装置100においては、第1導電ケーブル110の一端を開放端にするのではなくそのまま給電回路104と接続する。第1導電ケーブル110および第2導電ケーブル112はどちらも第2アンテナ108および給電回路104と接続される。第1導電ケーブル110と第2導電ケーブル112の長さは同一であってもよい。なお、第2実施形態および第3実施形態における複合アンテナ装置100の設置方法は図2に示した設置方法と同様である。
図6は、第2実施形態における複合アンテナ装置100の等価回路図である。
第2アンテナ108は、内部インダクタンスとして、インダクタンスL1を含む。第1導電ケーブル110は、一端が第2アンテナ108と接続され、他端は給電回路104と接続される。第1導電ケーブル110は、内部インダクタンスとして、インダクタンスL2、L5を含む。また、第1導電ケーブル110は、第2導電ケーブル112との容量結合により、寄生容量C2を含む。第1実施形態に比べて、第1導電ケーブル110および第2導電ケーブル112の並行部分が長くなるので寄生容量C2は寄生容量C1(第1実施形態)よりも大きくなる。第2導電ケーブル112は、内部インダクタンスとして、インダクタンスL3,L4を含む。第2導電ケーブル112も給電回路104と接続される。
給電回路104は、AM給電源124とFM/DAB給電源126を含む。第2導電ケーブル112はAM給電源124と接続し、かつ、キャパシタ128(静電容量CX)を介してFM/DAB給電源126とも接続される。第1導電ケーブル110は給電回路104上に設置されるキャパシタ138を介してAM給電源124と接続し、かつ、キャパシタ138およびキャパシタ128を介してFM/DAB給電源126と接続される。
第2実施形態においても、アンテナエレメント102、第1導電ケーブル110、第2導電ケーブル112により3種類の共振周波数に対応する3種類の共振回路を形成することにより、複合アンテナ装置100はAM、FM、DABの3種類の周波数帯の電波を検知できる。キャパシタ128およびキャパシタ138は、複合アンテナ装置100の共振特性を微調整するためのものであり、アンテナエレメント102、第1導電ケーブル110および第2導電ケーブル112のみで共振特性を調整可能なときには必須ではない。
第2実施形態の複合アンテナ装置100の共振周波数も、複合アンテナ装置100に含まれる各要素を調整することにより調整可能である。第1導電ケーブル110および第2導電ケーブル112の長さを調整することによりインダクタンスL2,L3,L4、L5および寄生容量C2を調整できる。第2導電ケーブル112の長さを調整することにより、インダクタンスL1を調整できる。また、給電回路104に搭載するキャパシタ128、キャパシタ138の静電容量を調整することでも複合アンテナ装置100の共振特性を調整できる。
[第3実施形態]
図7は、第3実施形態における複合アンテナ装置100の外観図である。
第3実施形態は、アンテナエレメント102と給電回路104を特に大きく離隔させたい場合を想定している。第3実施形態の複合アンテナ装置100においては、第1導電ケーブル110の一端は第1実施形態と同様、開放端(A1点)とする。第2導電ケーブル112には、更に、第3導電ケーブル140を並列させる。第3導電ケーブル140の第1アンテナ106側は、開放端(A2点)とする。第2導電ケーブル112および第3導電ケーブル140は給電回路104と接続される。
図8は、第3実施形態における複合アンテナ装置100の等価回路図である。
第2アンテナ108は、内部インダクタンスとして、インダクタンスL1を含む。第1導電ケーブル110は、内部インダクタンスとして、インダクタンスL2を含む。また、第1導電ケーブル110は、第2導電ケーブル112との容量結合により、寄生容量C1を含む。第2導電ケーブル112は、内部インダクタンスとして、インダクタンスL3,L4、L6を含む。すなわち、第2導電ケーブル112全体のインダクタンスはL3+L4+L6である。第2導電ケーブル112は給電回路104と接続される。
上述したように、第3導電ケーブル140は、アンテナエレメント102側の端部は開放端であり(A2点)、他端は給電回路104と接続される。第3導電ケーブル140は、内部インダクタンスとして、インダクタンスL7を含む。また、第3導電ケーブル140は、第2導電ケーブル112との容量結合により、寄生容量C3を含む。
第3実施形態における第2導電ケーブル112は、アンテナエレメント102側において第1導電ケーブル110と並行した状態で相互固定され、給電回路104側において第3導電ケーブル140と並行した状態で相互固定される。
第2導電ケーブル112はAM給電源124と接続し、かつ、給電回路104上に設置されるキャパシタ128(静電容量CX)を介してFM/DAB給電源126とも接続される。第3導電ケーブル140はキャパシタ138を介してAM給電源124と接続し、かつ、キャパシタ138およびキャパシタ128を介してFM/DAB給電源126と接続される。
第3実施形態においては、アンテナエレメント102、第1導電ケーブル110、第2導電ケーブル112、第3導電ケーブル140により3種類の共振周波数に対応する3種類の共振回路を形成することにより、複合アンテナ装置100はAM、FM、DABの3種類の周波数帯の電波を検知できる。キャパシタ128およびキャパシタ138は、複合アンテナ装置100の共振特性を微調整するためのものであり、アンテナエレメント102、第1導電ケーブル110、第2導電ケーブル112、第3導電ケーブル140のみで共振特性を調整可能なときには必須ではない。
第3実施形態の複合アンテナ装置100の共振周波数も、複合アンテナ装置100に含まれる各要素を調整することにより調整可能である。第1導電ケーブル110、第2導電ケーブル112および第3導電ケーブル140の長さを調整することによりインダクタンスL2,L3,L4、L6、L7および寄生容量C1、C2を調整できる。給電回路104に搭載するキャパシタ128、キャパシタ138の静電容量を調整することでも複合アンテナ装置100の共振特性を調整できる。
実際には、第1実施形態と同様、第1導電ケーブル110および第2導電ケーブル112によりFM周波数帯に対応した共振回路を形成することが望ましい。一方、インダクタンスL6、L7および寄生容量C3によるAM周波数帯、FM周波数帯およびDAB周波数帯の共振特性に対する影響は抑制することが望ましい。インダクタンスL6、L7および寄生容量C3により形成される共振回路は、AM周波数帯およびFM周波数帯の低周波電流を通過させるローパスフィルタとして機能することが望ましい。
[総括]
以上、実施形態に基づいて複合アンテナ装置100を説明した。
本実施形態における複合アンテナ装置100は、アンテナエレメント102をドアミラーなどの外装品に設置するという設計要求を満たしつつ、給電回路104をドア内壁122等の接地構造物に直接接続できる。また、アンテナエレメント102と接地構造物を十分に離隔させることができる。
ドアミラー114のハウジング116は、配線用の通過孔118を有する。第1導電ケーブル110、第2導電ケーブル112および第3導電ケーブル140はいずれも取り回しやすい細いAV電線であるため、既存の通過孔118を利用して、ドアミラー114の内部のアンテナエレメント102とドア120の内部の給電回路104をつなぐことができる。
給電回路104をハウジング116に設ける場合、給電回路104の防水対策が必要となる。本実施形態においては給電回路104をドア120等の車室内部に設置できるので、給電回路104の防水性を確保しやすい。以上の構成を採用する結果として、第1導電ケーブル110、第2導電ケーブル112等の導電ケーブルが比較的長くなる。一般的には、アンテナエレメント102と給電回路104をつなぐ導電ケーブルが長くなると、導電ケーブルの内部インダクタンスがアンテナ利得の低下を招く可能性がある。本実施形態においては、第1導電ケーブル110等の内部インダクタンスを積極的に利用している。特に、第1導電ケーブル110と第2導電ケーブル112を並行させ、第1導電ケーブル110と第2導電ケーブル112の間に発生する寄生容量を利用することで、第1導電ケーブル110と第2導電ケーブル112により共振回路を形成している。第1導電ケーブル110と第2導電ケーブル112による共振周波数は、第1導電ケーブル110、第2導電ケーブル112の長さのほか、キャパシタ128等の追加のキャパシタによっても調整可能である。
なお、本発明は上記実施形態や変形例に限定されるものではなく、要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化することができる。上記実施形態や変形例に開示されている複数の構成要素を適宜組み合わせることにより種々の発明を形成してもよい。また、上記実施形態や変形例に示される全構成要素からいくつかの構成要素を削除してもよい。
[変形例]
第1アンテナ106は、平板形状の金属板であるとして説明した。第1アンテナ106は、面状の導体あればよく、平面に限らず、部分的あるいは全体的に湾曲した形状であってもよい。たとえば、ハウジング116の形状に合わせて第1アンテナ106を湾曲させてもよい。第1アンテナ106は、少なくとも、一定の広がりを有する面状のアンテナであればよい。
第1導電ケーブル110、第2導電ケーブル112、第3導電ケーブル140の内部インダクタンスは、導体、あるいは、導体の被膜の材質によっても調整可能である。たとえば、被膜にフェライトを混ぜることで導電ケーブルの内部インダクタンスを増加させてもよい。また、第1導電ケーブル110、第2導電ケーブル112、第3導電ケーブル140の一部にコイルを追加することで内部インダクタンスを調整してもよい。
第1実施形態においては、第1導電ケーブル110と第2導電ケーブル112は並行して相互固定されるものとして説明した。第1導電ケーブル110の全体が第2導電ケーブル112と並行する必要はなく、第1導電ケーブル110の一部を第2導電ケーブル112と並行させるとしてもよい。また、第1導電ケーブル110と第2導電ケーブル112を完全に相互固定するのではなく、第1導電ケーブル110と第2導電ケーブル112を螺旋状によじることで第1導電ケーブル110と第2導電ケーブル112を容量結合させてもよい。あるいは、第1導電ケーブル110および第2導電ケーブル112を並行させるのではなく、第1導電ケーブル110および第2導電ケーブル112の一部または全部を近づけた状態で固定することにより、第1導電ケーブル110および第2導電ケーブル112を容量結合させるとしてもよい。第2導電ケーブル112と第3導電ケーブル140についても同様である。
第2実施形態において、第2導電ケーブル112はAM給電源124と直接接続されるとして説明した。変形例として、第2導電ケーブル112は給電回路104上に設置されるキャパシタZ(図示せず)を介してAM給電源124と接続されるとしてもよい。この場合、キャパシタZの静電容量とキャパシタ138の静電容量を異ならせることで共振周波数を調整してもよい。
第1アンテナ106に対して第2アンテナ108は厳密に垂直である必要はなく、第1アンテナ106と第2アンテナ108の形成する角度は略垂直であればよい。ここでいう略垂直とは、75~105度、より好ましくは、85~95度程度の範囲内である。
本実施形態では、第1導電ケーブル110の一部であるアンテナエレメント102をドアミラー114に設置するものとして説明したが、スポイラーやトランクパネルなど車体のその他の位置に設置してもよい。
100 複合アンテナ装置、102 アンテナエレメント、104 給電回路、106 第1アンテナ、108 第2アンテナ、110 第1導電ケーブル、112 第2導電ケーブル、114 ドアミラー、116 ハウジング、118 通過孔、120 ドア、122 ドア内壁、124 AM給電源、126 FM/DAB給電源、128 キャパシタ、130 FM周波数帯、134 DAB周波数帯、136 ノッチ、138 キャパシタ、140 第3導電ケーブル

Claims (9)

  1. 面状の第1アンテナと、
    前記第1アンテナに対して並列接続される第1導電ケーブルおよび第2導電ケーブルと、
    前記第1導電ケーブルおよび前記第2導電ケーブルの双方または一方と接続される給電源を含む給電回路と、を備え、
    前記第1導電ケーブルおよび前記第2導電ケーブルは、いずれも導電線を絶縁被膜することにより形成され、
    前記第2導電ケーブルは、前記第1導電ケーブルのインダクタンスと同一またはより大きいインダクタンスを有することを特徴とする複合アンテナ装置。
  2. 前記第1導電ケーブルの少なくとも一部および前記第2導電ケーブルの少なくとも一部が並行するように、前記第1導電ケーブルおよび前記第2導電ケーブルは相互固定されることを特徴とする請求項1に記載の複合アンテナ装置。
  3. 前記第2導電ケーブルは、前記第1導電ケーブルよりも長く、
    前記第1導電ケーブルのアンテナ側とは反対側の端部は開放端であり、
    前記給電回路は、前記第2導電ケーブルと接続されることを特徴とする請求項1または2に記載の複合アンテナ装置。
  4. 前記給電回路は、更に、キャパシタを含み、
    前記第2導電ケーブルは、前記キャパシタを介して前記給電源と接続されることを特徴とする請求項3に記載の複合アンテナ装置。
  5. 前記給電回路は、更に、キャパシタを含み、
    前記第1導電ケーブルは、前記キャパシタを介して前記給電源と接続され、
    前記第2導電ケーブルは、前記キャパシタを介することなく前記給電源と接続されることを特徴とする請求項1に記載の複合アンテナ装置。
  6. 前記第1導電ケーブルのアンテナ側の反対側の端部は開放端であり、
    前記第2導電ケーブルに並列する第3導電ケーブルを更に含み、
    前記第3導電ケーブルのアンテナ側の端部は開放端であり、
    前記第2導電ケーブルおよび前記第3導電ケーブルは、前記給電源と接続されることを特徴とする請求項1に記載の複合アンテナ装置。
  7. 前記第1アンテナに接続される第2アンテナを備え、
    前記第1アンテナは、前記第2アンテナを介して、第1導電ケーブルおよび第2導電ケーブルの双方と接続されることを特徴とする請求項1に記載の複合アンテナ装置。
  8. 前記第1アンテナおよび前記第2アンテナは、相互に略垂直となるように形成されることを特徴とする請求項7に記載の複合アンテナ装置。
  9. 前記第1アンテナは、車両のドアミラーのハウジング内部に設置され、
    前記第1導電ケーブルおよび前記第2導電ケーブルは前記ハウジングから車室内に引き込まれ、
    前記給電回路は、車室内に設置され、かつ、基準電位の導体として車体に接続されることを特徴とする請求項1に記載の複合アンテナ装置。
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