JP2022087704A - 計算機、パラメータ推定処理方法、及びパラメータ推定処理プログラム - Google Patents

計算機、パラメータ推定処理方法、及びパラメータ推定処理プログラム Download PDF

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Abstract

【課題】工作機械で実行される加工プログラムの生成又は変更、又は切削工程設計のための力学シミュレーションに用いる所定のパラメータの値を容易に推定できるようにする。【解決手段】工作機械20の実行される加工プログラムの生成又は変更、又は切削工程設計のための力学シミュレーションに用いる所定のパラメータの値を推定するクラウドサーバ10において、プロセッサ14を有し、所定のパラメータは、工作機械20で使用する工具又は工作機械20の設備に関するパラメータであり、プロセッサ14は、(A)所定のパラメータを推定するための所定のテストピースを試行切削するための試行切削用データを送信し、(B)試行切削用データに基づいて、工作機械によりテストピースに対して試行切削を行った後のテストピースの形状に関する形状データを取得し、(C)取得した前記形状データに基づいて、所定のパラメータを推定するように構成する。【選択図】図1

Description

本発明は、工作機械の切削加工で実行される加工プログラムの生成又は変更、又は工作機械での切削工程設計のための力学シミュレーションに用いる所定のパラメータの値を推定するための技術に関する。
近年、切削加工においては、工作機械を制御するための加工プログラム(NCプログラムともいう)の自動生成や加工工程の自動設計など、自動化技術が注目されている。NCプログラムの自動生成や工程の自動設計には、工作機械や切削工具(単に、工具ともいう)に関する情報が必要である。このような情報の中には高価な測定器を用いなければ取得できないパラメータが含まれる。
例えば、切削加工中の工具には切削負荷に応じた力がかかり、かかる力によって工具は変形し、この変形によって工具の軌跡と計画値とのずれが生じて加工精度が低下する。この変形は、工具のたわみと呼ばれる。このたわみの程度を正確に予測することができれば計画値のとのずれを予め予測したうえで、ずれを見込んで工具を移動させることにより、工具の軌跡を計画値に近づけられ、加工精度を高めることができると考えられる。
例えば、特許文献1には、工具のたわみ量を推定し、たわみによる工具姿勢のずれを補償する分だけ工具の軸を傾けることによって加工精度を確保する方法が記載されている。
特開2000-280112号公報
特許文献1における方法では、工具のたわみを切削負荷の大きさによって推定している。この切削負荷を測定するためには、比較的高価な専用の測定器である動力計が必要となっている。
ここで、計算によって切削力を推定する方法の一つに、切削力係数(切削係数と呼ばれる場合もある)を用いる方法が知られている。切削力係数は、比切削抵抗に相当し、工具と材料との組み合わせによって決まる数値である。切削力係数を用いて計算をすることにより、切削負荷を推定することが可能となる。しかしながら、切削力係数を推定するためには、動力計を用いて切削負荷を測定することが必要である。
本発明は、上記事情に鑑みなされたものであり、その目的は、工作機械の切削加工で実行される加工プログラムの生成又は変更、又は工作機械での切削工程設計のための力学シミュレーションに用いる所定のパラメータの値を容易に推定することのできる技術を提供することにある。
一観点に係る計算機は、工作機械の切削加工で実行される加工プログラムの生成又は変更、又は前記工作機械での切削工程設計のための力学シミュレーションに用いる所定のパラメータの値を推定する計算機であって、プロセッサを有し、前記所定のパラメータは、前記工作機械で使用する工具又は前記工作機械の設備に関するパラメータであり、前記プロセッサは、(A)前記所定のパラメータを推定するための所定のテストピースを試行切削するための試行切削用データを送信し、(B)前記試行切削用データに基づいて、前記工作機械により前記テストピースに対して前記試行切削を行った後のテストピースの形状に関する形状データを取得し、(C)取得した前記形状データに基づいて、前記所定のパラメータを推定する。
本発明によると、工作機械の切削加工で実行される加工プログラムの生成又は変更、又は工作機械での切削工程設計のための力学シミュレーションに用いる所定のパラメータの値を容易に推定することができる。
図1は、第1実施形態に係る機械加工管理システムの全体構成図である。 図2は、第1実施形態に係る工具管理テーブルの構成を示す図である。 図3は、第1実施形態に係る加工者計算機及びクラウドサーバ間の処理を説明する図である。 図4は、ワークの切削中における切削工具の状態を説明する模式図である。 図5は、第1実施形態に係る加工後のワークの測定位置を説明する図である。 図6は、第1実施形態に係る操作画面の一例を示す図である。 図7は、第2実施形態に係る機械加工管理システムの全体構成である。 図8は、第2実施形態に係る加工者計算機及びクラウドサーバ間の処理を説明する図である。
実施形態について、図面を参照して説明する。なお、以下に説明する実施形態は特許請求の範囲に係る発明を限定するものではなく、また実施形態の中で説明されている諸要素及びその組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。なお、以後の実施形態では、工作機械20として回転工具を用いた切削機械を対象として説明しているが、旋盤加工等、回転工具を用いない切削加工や、研削など切削加工以外の除去加工を行う機械であってもよい。
<第1実施形態>
<システム構成>
図1は、第1実施形態に係る機械加工管理システムの全体構成図である。
機械加工管理システム1は、計算機の一例としてのクラウドサーバ10と、1以上の工作機械20と、1以上の加工者計算機23と、1以上の測定モジュール22と、1以上の工具メーカ計算機31と、を備える。クラウドサーバ10と、工作機械20と、加工者計算機23と、測定モジュール22とは、ネットワーク5を介して、接続されている。また、クラウドサーバ10と、工具メーカ計算機31とは、ネットワーク6を介して接続されている。ネットワーク5,6は、有線ネットワークでも無線ネットワークでもよい。ネットワーク5,6は、同一のネットワークとして構成してもよい。
本実施形態では、工作機械20と、加工者計算機23と、測定モジュール22とは、加工対象材料(ワークともいう)を加工する加工製品製造者2(単に加工者ともいう)に管理されて使用される装置であり、加工者2の工場等に配置されている。加工者2は、1以上であってよい。また、工具メーカ計算機31は、加工者2に配置されている工作機械20に装着される工具(例えば切削工具)を製造した工具メーカ3で使用される計算機である。工具メーカ3は、1以上であってよい。
クラウドサーバ10は、工作機械20、加工者計算機23、測定モジュール22、及び工具メーカ計算機31を統合して管理する処理を実行する。クラウドサーバ10は、例えば、プロセッサ、記憶資源等を備えるPC(Personal Computer)や、汎用計算機によって構成される。クラウドサーバ10は、伝送モジュール11と、保管モジュール12と、演算モジュール13とを含む。なお、クラウドサーバ10は、加工者、工作機械メーカ、工具メーカ、設計者いずれかが有してもよいが、これら以外の第三者が有してもよい。
伝送モジュール11は、ネットワーク5,6を介して接続された各種装置(加工者計算機23、工具メーカ計算機31等)との間で通信を行う通信I/F等である。
保管モジュール12は、例えば、半導体メモリ、フラッシュメモリ、HDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)等や、揮発タイプのメモリや、不揮発タイプのメモリ等の記憶資源を含み、各種情報や演算モジュール13で実行されるプログラムを格納する。
演算モジュール13は、プロセッサ14を含み、保管モジュール12のプログラムを実行することにより各種処理を実行する。例えば、演算モジュール13は、伝送モジュール11を介して受信したワークの加工後の形状の測定結果(形状測定結果)に基づいて、切削工具と材料との組み合わせによって決まる切削力係数を算出する。ここで、切削力係数は、比切削抵抗に相当し、切削力を推定するための係数群である。例えば、切削力は、切削力係数を用いて以下の式(1)で示すように表すことができる。
切削力=切削力係数×切削面積+工具の刃先の押し込み力・・・(1)
また、演算モジュール13は、NCプログラムの自動生成や切削加工工程の自動生成を実行する処理を行う。このとき、保管モジュール12に保管された工具情報や工作機械情報を用いる場合がある。また、演算モジュール13は、製造する製品を加工するための基となる加工基礎データに基づいて、実際に加工で使用する特定の工作機械20で加工するためのNCプログラム(加工NCプログラム:加工プログラムの一例)を生成する処理を行う。ここで、加工基礎データとしては、製造する製品の形状データ(例えば、CADデータ)又は、実際の加工で使用する特定の工作機械20用に補正されていないNCプログラム(未補正NCプログラム)の少なくとも一方を含んでいる。また、演算モジュール13は、工作機械20の測定データや、算出した切削力係数についての各計算機からのアクセスを管理する処理(例えば、アクセス元に送信する処理等)を実行する。
工作機械20は、ワークに対して加工処理を実行する機械である。
測定モジュール22は、ワークの加工後の形状を測定する機能を有するモジュールであり、形状測定用のタッチプローブ、レーザ変位計を含んでいてもよいし、その他の測定機器を含んでいてもよい。測定モジュール22は、例えば、工作機械20の外部に設けられてもよく、工作機械20の内部に設けられてもよく、工作機械20の主軸に取り付けられた測定器を備え、工作機械20の機能部と組み合わされて構成されてもよい。
測定モジュール22は、測定結果(測定値)をクラウドサーバ10に直接送信してもよく、また、加工者計算機23を経由して送信してもよいし、図示しない表示部に、測定値を表示させるようにしてもよい。なお、このように表示部に測定値を表示させる場合においては、表示部に表示された測定値が加工者計算機23の管理者によって加工者計算機23に入力された場合に、加工者計算機23がクラウドサーバ10に送信するようにしてもよい。
加工者計算機23は、例えば、プロセッサ、記憶資源等を備えるPC(Personal Computer)や、汎用計算機によって構成される。加工者計算機23は、加工者計算機23の管理者から、各種情報の入力を受け付け、入力内容をクラウドサーバ10に送信する。また、加工者計算機23は、クラウドサーバ10から送信された、製造依頼があった加工NCプログラムを表示させ、管理者から加工NCプログラムの実行指示を受け付けて、工作機械20に送信する。
工具メーカ計算機31は、例えば、プロセッサ、記憶資源等を備えるPC(Personal Computer)や、汎用計算機によって構成される。工具メーカ計算機31は、クラウドサーバ10から送信されたデータに基づく画面を表示させ、工具メーカ計算機31の管理者から各種入力を受け付け、入力に応じて、各種情報をクラウドサーバ10に送信する。
ここで、クラウドラウドサーバ10から工具メーカ計算機31に伝送される情報には、演算モジュール13で算出された工具に関する情報(例えば、切削力係数など)がある。工具メーカ計算機31からクラウドサーバ10に伝送される情報には、工具メーカ3が所有する工具形状データ等の工具情報などがある。
クラウドサーバ10に伝送された工具情報は、保管モジュール12に格納されて管理され、例えば、加工者計算機23により加工者2が使用する工具を選択する際に工具リストとして加工者計算機23により参照可能となっている。このため、工具メーカ3は、クラウドサーバ10に工具情報を格納することにより、加工者2に対して自社の工具の工具リストを参照させることができ、より利用されやすくなるという利点を得ることができる。
また、クラウドサーバ10側で、工具に関する経時変化による影響、例えば、所定の時間毎に算出された切削力係数等を管理するようにしておき、これらの情報を工具メーカ計算機31に提供可能にしておくことにより、工具メーカ3は使用されている工具の経時変化などの情報を得ることができ、工具の開発に有益な情報を得ることができる。
一方、加工者2は、加工者計算機23により、クラウドサーバ10から工具リストを参照して工具を選択することができるので、工具形状や切削力係数などにより適切な工具を選択して使用することができるとともに、これらの情報に基づいて、NCプログラムの自動生成や切削加工の工程自動設計などのソリューションへのインプットデータとしても活用できる利点を得られる。なお、加工者2が許可した場合には、加工者2がクラウドサーバ10に伝送して格納させている工具情報を、他の加工者がアクセス可能としてもよい。このようにすると、他の加工者2で利用されている工具に関する情報を取得して利用することができる。
次に、クラウドサーバ10の保管モジュール12が記憶するデータ等について説明する。
<<データ等>>
保管モジュール12は、加工者アカウントテーブルと、工作機械管理テーブルと、工具管理テーブル80(図2参照)と、ワーク情報テーブルと、工作機械メーカ管理テーブルと、工具メーカ管理テーブルと、加工NCプログラム管理テーブルと、情報提供ルールテーブルと、生成プログラムと、管理プログラムと、パラメータ推定処理プログラムとを格納する。なお、保管モジュール12は、これ以外の情報を格納してもよい。次の段落から各テーブルやプログラムの詳細について説明する。なお、各情報、又は各情報の一部の項目は省略してもよい。
加工者アカウントテーブルは、各加工者を管理するためのテーブルであり、以下に示す各情報を含む。
*加工者を識別するID(加工者ID)。
*加工者のパスワード。このパスワードは、クラウドサーバ10で加工者2を認証するために使用される。
*加工者名。
*加工者の連絡先情報。連絡先情報は、加工者の電話番号や、電子メールアドレスを含んでもよい。
*加工者の住所。
工作機械管理テーブルは、各工作機械20を管理するためのテーブルであり、以下に示す情報を含む。
*工作機械を識別するID(工作機械ID)。
*工作機械の管理者のID(管理者ID)。工作機械の管理者とは、工作機械の所有者であってもよく、工作機械の使用する権利を有している者であってもよく、本実施形態では、加工者2がこれに対応し、管理者IDは、加工者IDとなる。
*工作機械の設置場所。
*工作機械に関して測定された値。例えば、測定値と、測定された日時との組を複数含んでいてもよい。
*工作機械についての静的な値。静的な値としては、例えば、工作機械の型番等がある。
*工作機械メーカ名。ただし、例えば、型番や工作機械IDで工作機械メーカを特定できる場合は、工作機械メーカ名はなくてもよい。
図2は、第1実施形態に係る工具管理テーブルの構成を示す図である。
工具管理テーブル80は、工作機械20に装着される工具を管理するためのテーブルであり、例えば、工具ごとのエントリを格納する。
工具管理テーブル80のエントリは、工具名81と、ID82と、工具形状83と、推奨条件84と、切削力係数85との情報を含む。
*工具名81は、工具の名称である。
*ID82は、工具のIDである。
*工具形状83は、工具の形状を示す情報である。工具形状としては、例えば、刃数、刃長を含む。
*推奨条件84は、工具を使用する際の工作機械20に対する推奨する条件(推奨条件)である。推奨条件としては、例えば、回転数、送り速度を含む。
*切削力係数85は、複数の材料のそれぞれに対応する工具についての切削力係数である。なお、切削力係数85においては、本実施形態の処理により推定(算出)されているものについては、切削力係数の値が設定され、推定されていないものについては、例えば、NUll値が設定されている。なお、切削力係数85を、切削力係数の経時変化の情報、例えば、複数の時点において推定された切削力係数としてもよい。このように切削力係数を格納しておくことにより、クラウドサーバ10において切削力係数を有効に利用することができる。
ワーク管理テーブルは、各ワークを管理するためのテーブルであり、以下に示す情報を含む。
*ワークのID(ワークID)。
*ワークの材質。
*ワークの形状(切削前の形状)。
*ワークの切削抵抗。
工作機械メーカ管理テーブルは、各工作機械メーカを管理するためのテーブルであり、以下に示す情報を含む。
*工作機械メーカのID(工作機械メーカID)。
*工作機械メーカのパスワード。このパスワードは、クラウドサーバ10が工作機械メーカを認証するために使用される。
*工作機械の測定値に関する閾値情報。ここで、閾値情報としては、工作機械メーカの工作機械20で同じ場合には、1つの閾値情報でよく、例えば、工作機械20ごとに閾値情報が異なる場合には、工作機械20の型番に対応させた閾値情報とすればよい。
工具メーカ管理テーブルは、各工具メーカ3を管理するためのテーブルであり、以下に示す情報を含む。
*工具メーカのID(工具メーカID)。
*工具メーカのパスワード。このパスワードは、クラウドサーバ10が工具メーカ3を認証するために使用される。
加工NCプログラム管理テーブルは、生成された加工NCプログラムを管理するためのテーブルであり、以下に示す情報を含む。
*加工NCプログラムの生成を示すID(加工NCプログラム生成ID)。
*加工NCプログラムを生成した日時情報
*加工NCプログラムの生成に用いた加工基礎データ。
*生成された加工NCプログラム。
情報提供ルールテーブルは、情報の提供についての許可を管理するテーブルであり、以下に示す情報を含む。本実施形態では、情報提供ルールテーブルに登録されている内容の情報提供が許可されていることを示している。
*情報管理者のID。情報管理者は、加工者、工作機械メーカ、設計者のいずれか1以上である。情報の種別によって情報管理者は異なっている。
*情報提供先のID。
*情報提供可能な情報の種別。例えば、工作機械20の主軸の剛性値、工具についての切削力係数等。
次に、演算モジュール13で実行される生成プログラムについて説明する。
<<生成プログラム>>
生成プログラム(厳密には、生成プログラムを実行するプロセッサ)は、加工基礎データと、実際に加工する工作機械として選択された工作機械20(選択工作機械)の主軸の最新の剛性(例えば、X軸方向、Y軸方向の剛性の少なくとも一方)を受信し、これら情報に基づいて、選択工作機械での加工NCプログラムを生成する。ここで、工作機械20の主軸においては、X軸方向、Y軸方向の剛性が異なる場合があり、これらの両方向の剛性に基づいて、加工NCプログラムを生成すると、より加工精度が向上する。なお、生成プログラムは、使用する工具及びワークの材質に対応する切削力係数が既に算出されている場合には、工作機械の主軸の剛性に加えて、切削力係数を考慮して、加工NCプログラムを生成してもよい。このようにすると、より加工精度の向上が見込める。
例えば、加工基礎データとして、未補正NCプログラムを取得している場合には、生成プログラムは、未補正NCプログラムの命令を変更或いは追加したデータを、加工NCプログラムとする。なお、追加又は変更する命令としては、工具径補正、工具長補正、工具摩耗補正、送り速度、工具回転速度、又は切削速度とすることで、工具によるワークの加工回数が増える等の大幅な加工作業が変わることを回避してもよい。しかし、ワークの加工回数が増えるような命令(例えばためし削りに相当する命令)を追加してもよく、また、加工中の工具の軌跡を指令する座標値を変更してもよい。
また、生成プログラムは、未補正NCプログラムの記述形式が、選択工作機械のコントローラ21に対する記述形式と少なくとも一部が異なっている場合には、未補正NCプログラムの記述における、記述形式が異なる部分について、選択工作機械のコントローラ21用の記述形式に変換する。これにより、選択工作機械のコントローラ21において支障なく加工処理を行うことができる。
また、生成プログラムは、加工基礎データとして、製造する製品の形状データ(CADデータ)を取得している場合には、例えば、3次元形状データに基づいて、未加工のワークを製品に加工するための加工NCプログラムを生成する。3次元データ(CADデータ)に基づいて、加工NCプログラムを生成する方法としては、任意の方法でよいが、例えば、3次元データに基づいて、剛性を考慮していない未補正NCプログラムを生成し、その後、上記同様に、選択工作機械の最新の剛性に基づいて、未補正NCプログラムの命令を変更或いは追加して選択工作機械での加工NCプログラムを生成してもよい。
また、生成プログラムは、生成した加工NCプログラムを、加工NCプログラム管理テーブルに登録する。具体的には、生成プログラムは、加工NCプログラムの生成を示す加工プログラム生成IDと、加工NCプログラムを生成した日時情報と、加工NCプログラムの生成に用いた加工基礎データと、生成された加工NCプログラムを加工NCプログラム管理テーブルに登録する。
生成プログラムは、製造依頼を受けた場合には、対応する加工NCプログラムを加工者計算機23に送信する。また、生成プログラムは、加工者計算機23から製造指示を受け付けた場合には、対応する加工NCプログラムを、この加工NCプログラムが対象としている工作機械20に対して、送信する。これにより、工作機械20は、送信された加工NCプログラムを実行することにより、加工処理を実行する。
次に、演算モジュール13で実行される管理プログラムについて説明する。
<<管理プログラム>>
管理プログラム(厳密には、管理プログラムを実行するプロセッサ)は、工作機械20の測定データや剛性値については、この工作機械20を管理する加工者の加工者計算機23には送信するが、他の加工者の加工者計算機23に対しては送信しないように制御する、すなわち、送信を拒否するように制御する。これにより、他の加工者に、工作機械20の測定データや剛性値の情報が渡ってしまうことを適切に防止できる。なお、本実施形態では、管理プログラムは、情報提供ルールテーブルに登録されている情報の提供に該当する場合には、例外的に情報を送信する。
また、管理プログラムは、工作機械20の測定データや剛性値については、この工作機械20を製造した工作機械メーカの工作機械メーカ計算機には送信するが、他の工作機械メーカの工作機械メーカ計算機には送信しないように、すなわち、送信を拒否するように制御する。これにより、工作機械20の測定データや剛性値の情報が、他の工作機械メーカに渡ってしまうことを適切に防止できる。なお、本実施形態では、管理プログラムは、情報提供ルールテーブルに登録されている情報の提供に該当する場合には、例外的に情報を送信する。
<<パラメータ推定処理プログラム>>
パラメータ推定処理プログラム(厳密には、パラメータ推定処理プログラムを実行するプロセッサ)は、切削力係数を推定する対象の工具を特定する情報(工具ID)、対象とする工作機械を特定する情報(工作機械ID)、加工対象のワークを特定する情報(ワークID)等を受け取り、受け取ったデータから、所定の条件下で切削力係数を取得するに適した試行用のワーク(テストピース)の形状と、加工方法(加工における切削条件を含む方法、具体的には、例えば、NCプログラム等:試行切削用データに対応)を決定し、加工者計算機23に加工方法の情報を伝送する。なお、NCプログラムを決定(生成)する際に、工具や工具を把持するホルダの剛性の情報がない場合には、これらの剛性の情報を、工具や、ホルダの形状等に基づいて構造計算を行って簡易的に算出してもよい。
この後、加工者2側において、工作機械20により、テストピースに対して、伝送された加工方法に従って切削処理が実行されることとなる。さらに、加工者2側では、測定モジュール22により切削加工後のテストピースの形状(切削後形状)が測定され、切削後形状の測定結果のデータがクラウドサーバ10に送信される。なお、パラメータ推定処理プログラムが、この測定の処理を指示するプログラムを測定モジュール22に送信するようにしてもよい。
パラメータ推定処理プログラムは、受け取った切削後形状の測定結果のデータと、取得済みである工具形状、工作機械などの情報、クラウドサーバ10が作成した加工方法の情報をもとに、切削力係数を算出(推定)する。パラメータ推定処理プログラムは、算出した切削力係数を工具管理テーブル80に格納する。
次に、機械加工管理システム1による処理動作について説明する。
図3は、第1実施形態に係る加工者計算機及びクラウドサーバ間の処理を説明する図である。ここで、この処理は、工具に関するパラメータの一例である、工具と材料の組み合わせによって決まる切削力係数を推定する場合の処理を示している。
まず、加工者2の加工計算機23が、クラウドサーバ10に対して、対象とする工具形状、対象とする工作機械、対象とするワーク等についての情報を送信する(図3(1))。なお、工具形状、工作機械、ワーク等の情報について、予めクラウドサーバ10の保管モジュール12に格納されているものについては、それらの情報を特定可能な情報、例えば、工具ID、工作機械ID、ワークID等を送信して、クラウドサーバ10側で取得させるようにしてもよい。
次いで、クラウドサーバ10の演算モジュール13は、切削力係数を取得するに適したテストピースの形状と、加工方法(NCプログラム等)とを決定し、決定した情報(テストピース加工方法)を加工者計算機23に伝送する(図3(2))。
加工者計算機23は、クラウドサーバ10からテストピース加工方法を受信する。加工者2側では、受信したテストピース加工方法に従って、対象とする工作機械20により対象とするテストピースに対して切削加工(試行切削加工)を行う。その後、測定モジュール22が切削加工後のテストピースの形状を測定し、その測定結果を加工者計算機23が取得する。
加工者計算機23は、取得した測定結果をクラウドサーバ10に送信する(図3(3))。
クラウドサーバ10は、測定結果と、既に取得している工具、工作機械などの情報、クラウドサーバ10が作成した加工方法の情報に基づいて、切削力係数を算出する(図3(4))。
ここで、ワークに対する想定した加工後の形状データと、測定された実際の加工後の形状データとを比較することにより、実際の加工における加工誤差を特定することができる。テストピースにおいて、加工誤差に対して工具のたわみが影響する程度を推定できる形状部分における加工誤差を特定する。この加工誤差から工具のたわみを推定できる。工具のたわみは材料力学の梁のたわみの計算式をもとに、切削負荷、工具形状、ヤング率、から求めることができる。すなわち、測定により加工誤差を既知の値とし、加工誤差がたわみと等しいとするとき、あるいは温度などの他の誤差要因の影響を考慮した上での加工誤差とたわみの関係が明らかであるとき、工具のたわみ、工具形状、ヤング率から切削負荷を推定できる。テストピースに対する工作機械の切削条件を含む加工方法は、既知であるので、この切削条件と算出した切削力とから切削力係数を算出する。なお、工具のたわみには、工具を把持するホルダのたわみや、工作機械20の主軸のたわみが重畳されているので、ホルダの剛性や工作機械20の主軸の剛性を予め特定しておき、工具のたわみから、ホルダのたわみや、工作機械の主軸剛性のたわみの成分を除くことにより、工具の切削力係数を推定するようにしてもよい。このようにすると、より高精度に工具の切削力係数を推定することができる。
また、テストピースに対して、加工条件を変えて異なる切削力での加工を行って、それぞれの加工条件における工具のたわみを測定し、これらのたわみを用いて、たわみ以外の加工誤差要因の影響を除去するようにしてもよい。この場合には、同一のテストピースに対する加工形状を、側面加工を2以上のパスで加工するような加工形状とし、それぞれのパスに対して、切削条件を変更するようなNCプログラムを作成するようにしてもよい。
次いで、クラウドサーバ10は、推定した切削力係数を用いて、加工者2に対して、NCプログラムの生成や切削加工の工程設計等の加工ソリューションを提供する(図3(5))。これらの加工ソリューションにおいては、切削力係数、あるいは切削力係数を算出できる数値をインプットとして与えることにより、生成されるNCプログラムや、切削工程の工程設計における精度を高めることができる。
上記した処理によると、測定モジュール22においては、テストピースの形状を測定できる機能があればよく、動力計等を備えずとも、容易且つ適切に切削力係数を推定することができる。
次に、切削加工中の工具に発生するたわみについて説明する。
図4は、ワークの切削中に切削工具の状態を説明する模式図である。ここで、図4において、非加工時の工具の鉛直方向をZ軸とし、工具の進行方向をY軸とし、それに垂直な方向をX軸としている。
工作機械20においては、回転可能な主軸52に対して、ツールホルダ53が接続され、ツールホルダ53により工具54が把持されている。
工作機械20により、ワーク51(テストピース)に対して側面に対する切削加工を行うと、加工中の切削負荷によって工具54には、X軸方向の力が加わり、この力によって工具54にはたわみ(工具たわみ)55が生じる。また、工具54に加えられたX軸方向の力により、ワークホルダ53及び主軸52に対してもたわみがX軸方向に発生する。この結果、工具54の先端は、工具54のたわみ、ホルダ53のたわみ、主軸52のたわみが重畳した量だけ変位することとなる。この変位により、工具54の先端の軌跡は、目標の軌跡から離れ、この軌跡のずれが加工誤差となる。
次に、テストピースの加工後の測定位置について説明する。
図5は、第1実施形態に係る加工後の測定位置を説明する図である。図5は、ワーク51に対するXZ平面での断面図である。
加工後のワーク51において、加工後のワーク51の形状58の曲線上における工具のたわみを捕捉できる複数の点を測定点56とする。なお、点ではなく、線を測定してもよい。ここで、ワーク51においては、線57が加工における目標であり、目標の線57と、測定点56との距離が加工誤差となる。本実施形態は、複数の測定点56を繋ぎ合わせた曲線に基づいて、工具のたわみを算出する。
<操作画面>
次に、クラウドサーバ10又はクラウドサーバ10に接続された計算機に表示される操作画面101を説明する。
図6は、第1実施形態に係る操作画面の一例を示す図である。
操作画面101は、データ管理領域102と、加工ソリューション実行領域103とを有する。
データ管理領域102には、項目と、IDと、名称と、取得状況と、操作とのフィールドが含まれる。項目には、各種データに対応する項目が表示される。IDには、項目に対応するIDが表示される。名称には、項目に応じ、工作機械、ホルダ、などの名称が表示される。取得状況には、項目に対応するデータの取得状況が表示される。操作には、項目に対応するデータを取得(再取得)するためのボタン104(取得ボタンまたは再取得ボタン)が表示される。取得ボタンまたは再取得ボタンが押下されると、対応する項目のデータの取得または再取得を行うための処理が実行されるか、或いは、取得または再取得のための画面が表示される。
データ管理領域102によると、データの取得状況を容易に把握することができるとともに、ボタン104を操作することにより、データの取得や再取得を容易に行うことができる。
加工ソリューション実行領域103には、名称と、必要項目と、操作とのフィールドが含まれる。名称には、ソリューションの名称が表示される。必要項目には、ソリューションの実行に必要なデータの項目が表示される。操作には、ソリューションを実行するための実行ボタン105またはソリューションの実行に対するメッセージ106が表示される。操作においては、ソリューションを実行するための必要項目のデータが揃っている場合には、実行ボタン105が表示され、必要項目のデータが揃っていない場合には、データが不足していることを示すメッセージ106が表示される。
加工ソリューション実行領域103によると、ソリューションを容易に実行することができるとともに、ソリューションの実行に必要なデータが不足していることを容易に認識することができる。
<第2実施形態>
<システム構成>
図7は、第2実施形態に係る機械加工管理システムの全体構成図である。なお、第1実施形態に係る機械加工管理システム1と同様な構成については同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
機械加工管理システム1Aは、計算機の一例としてのクラウドサーバ10と、1以上の工作機械20と、1以上の加工者計算機23と、1以上の測定モジュール22と、1以上の工作機械メーカ計算機41と、を備える。クラウドサーバ10と、工作機械メーカ計算機41とは、ネットワーク7を介して接続されている。ネットワーク5,7は、有線ネットワークでも無線ネットワークでもよい。ネットワーク5,7は、同一のネットワークとして構成してもよい。
工作機械メーカ計算機41は、例えば、プロセッサ、記憶資源等を備えるPC(Personal Computer)や、汎用計算機によって構成される。工作機械メーカ計算機41は、クラウドサーバ10から送信されたデータに基づく画面を表示させ、工作機械メーカ計算機41の管理者から各種入力を受け付け、入力に応じて、各種情報をクラウドサーバ10に送信する。
ここで、クラウドラウドサーバ10から工作機械メーカ計算機41に伝送される情報には、保管モジュール12で管理される加工者が使用する工作機械20の情報や、演算モジュール13で算出された工作機械20の情報(例えば、主軸剛性など)がある。工作機械メーカ計算機41からクラウドサーバ10に伝送される情報には、工作機械メーカ4が製造する工作機械の情報などがある。
この構成によると、工作機械メーカ4は、クラウドサーバ10から得る情報により、加工者2が所有する工作機械に特有の情報を取得でき、取得した情報を工作機械の設計やメンテナンスに役立てることができる。一方、加工者2は、工作機械20の情報を工作機械メーカ4に提供することにより、適切なタイミングでメンテナンスサービスを受けられる利点がある。なお、加工者2が許可した場合には、加工者2がクラウドサーバ10に伝送して格納させている工作機械情報を、他の加工者(加工者計算機23)がアクセス可能としてもよい。このようにすると、他の加工者2で利用されている工作機械情報を取得して利用することができる。
次に、機械加工管理システム1Aによる処理動作について説明する。
図8は、第2実施形態に係る加工者計算機及びクラウドサーバ間の処理を説明する図である。ここで、この処理は、工作機械の設備に関するパラメータの一例である、工作機械20の主軸52の剛性(主軸剛性)を推定する場合の処理を示しており、切削力係数が既知である工具とワークとの組合せが少なくとも1つ存在するものとする。
まず、加工者2の加工計算機23が、クラウドサーバ10に対して、対象とする工具形状、対象とする工作機械、対象とするワーク等の情報を送信する(図8(1))。なお、工具形状、工作機械、ワーク等の情報について、予めクラウドサーバ10の保管モジュール12に格納されているものについては、それらの情報を特定可能な情報、例えば、工具ID、工作機械ID、ワークID等を送信して、クラウドサーバ10側で取得させるようにしてもよい。
クラウドサーバ10の演算モジュール13は、主軸剛性を取得するに適したテストピースの形状と、加工方法(NCプログラム等)を決定し、加工者計算機23にNCプログラムを含む情報(テストピースの加工方法)を伝送する(図8(2))。ここでは、切削力係数が既知である、工具とワークとを用いたテストピースと加工方法が決定される。
加工者計算機23は、クラウドサーバ10からテストピース加工方法を受信する。加工者2側では、受信したテストピース加工方法に従って、対象とする工作機械20により対象とするテストピースに対して切削加工(試行切削加工)を行う。その後、測定モジュール22が切削加工後のテストピースの形状を測定し、その測定結果を加工者計算機23が取得する。
加工者計算機23は、取得した測定結果をクラウドサーバ10に送信する(図8(3))。
クラウドサーバ10は、測定結果と、既に取得している工具、工作機械などの情報、クラウドサーバ10が作成した加工方法の情報、切削力係数に基づいて、主軸剛性を算出する(図8(4))。
ここで、ワークに対する想定した加工後の形状データと、測定された実際の加工後の形状データとを比較することにより、実際の加工における加工誤差を特定することができる。テストピースにおいて、加工誤差に対して工具のたわみが影響する程度を推定できる形状部分における加工誤差を特定する。この加工誤差から工具のたわみを推定できる。工具とホルダのたわみは材料力学の梁のたわみの計算式をもとに、切削負荷、形状、ヤング率、から求めることができる。このとき、実測による加工誤差から推定するたわみの大きさと、計算によって求める工具とホルダの合計のたわみの大きさの差は、主軸のたわみの大きさと熱などのその他の影響である。すなわち、熱などの影響が無視できる場合、あるいは熱などの影響を考慮して計算を行える場合、測定結果と計算結果の差から主軸たわみを推定することができる。さらに、主軸たわみは切削負荷と主軸剛性に依るので、主軸剛性も求めることができる。
次いで、クラウドサーバ10は、推定した主軸剛性を加工者計算機23に通知する(図8(5))。なお、このように算出された主軸剛性を、第1実施形態における切削力係数を推定する処理に用いるようにしてもよい。また、主軸剛性を用いて、NCプログラムの生成や切削加工の工程設計等を行うようにしてもよい。このように、主軸剛性を使用することにより、生成されるNCプログラムや、切削工程の工程設計における精度を高めることができる。
上記した処理によると、既知の切削力係数がある場合に、工作機械の主軸剛性を容易に推定することができる。
<バリエーション>
なお、本発明は、上述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、適宜変形して実施することが可能である。また、下記で説明した処理は組み合わせて用いてもよい。
例えば、上述の第1実施形態では、工具に関する情報として、工具の切削力係数を推定するようにしていたが、推定する工具に関する情報は、これに限られず、例えば、工具の刃の形を推定するようにしてもよい。例えば、ワークの加工後の形状の測定結果から工具の輪郭形状を推定してもよいし、第1実施形態に従って推定した切削力係数を決める主因子である刃先の角度(鋭さ)を推定してもよい。
上記説明におけるプロセッサの一例としては、CPU(Central Processing Unit)やGPU(Graphics Processing Unit)が考えられるが、所定の処理を実行する主体であれば他の半導体デバイスでもよい。
上記説明において、プロセッサが行っていた処理の一部又は全部を、ハードウェア回路で行うようにしてもよい。また、上記実施形態における各種プログラムは、プログラムソースからインストールされてよい。プログラムソースは、プログラム配布サーバ又は不揮発性の記憶メディア(例えば可搬型の記憶メディア)であってもよい。
また、上記説明では、主に工作機械としてマシニングセンタを例として説明したが、NC制御可能であれば他の機械であってもよい。
また、上記説明では、測定モジュール29は、工作機械20の内部又は外部に設けられ、自動的に測定値を測定するようにしていたが、例えば、加工者の測定担当者が測定モジュールを操作して、測定値を測定するようにしてもよい。
1 機械加工管理システム、2 加工製品製造者、3 工具メーカ、4 工作機械メーカ、5,6,7 ネットワーク、10 クラウドサーバ、11 伝送モジュール、12 保管モジュール、13 演算モジュール、14 プロセッサ、20 工作機械、21 コントローラ、22 測定モジュール、23 加工者計算機、31 工具メーカ計算機、41 工作機械メーカ計算機、51 ワーク、52 加工機主軸、53 ツールホルダ、54 切削工具、55 工具たわみ、56 測定箇所、57 目標形状、58 加工後形状

Claims (20)

  1. 工作機械の切削加工で実行される加工プログラムの生成又は変更、又は前記工作機械での切削工程設計のための力学シミュレーションに用いる所定のパラメータの値を推定する計算機であって、
    プロセッサを有し、
    前記所定のパラメータは、前記工作機械で使用する工具又は前記工作機械の設備に関するパラメータであり、
    前記プロセッサは、
    (A)前記所定のパラメータを推定するための所定のテストピースを試行切削するための試行切削用データを送信し、
    (B)前記試行切削用データに基づいて、前記工作機械により前記テストピースに対して前記試行切削を行った後のテストピースの形状に関する形状データを取得し、
    (C)取得した前記形状データに基づいて、前記所定のパラメータを推定する、
    計算機。
  2. 請求項1記載の計算機であって、
    前記所定のパラメータは、工具の切削力係数であり、
    前記試行切削用データは、加工プログラムである
    計算機。
  3. 請求項2記載の計算機であって、
    前記プロセッサは、
    前記工作機械の主軸剛性情報を取得し、
    前記(C)において、前記主軸剛性情報に基づいて、前記工具の切削力係数のパラメータを推定する
    計算機。
  4. 請求項1記載の計算機であって、
    前記所定のパラメータは、前記工作機械の主軸剛性情報であり、
    前記試行切削用データは、加工プログラムであり、
    前記プロセッサは、
    前記試行切削で用いる工具の情報を取得し、
    前記(C)において、前記工具の情報に基づいて、前記工作機械の主軸剛性情報を推定する
    計算機。
  5. 請求項4に記載の計算機であって、
    前記工具の情報は、前記工具の切削力係数を含む
    計算機。
  6. 請求項1記載の計算機であって、
    前記所定のパラメータは工具に関するパラメータであり、
    前記プロセッサは、
    推定した前記所定のパラメータを含む工具情報を所定の記憶資源に保存する
    計算機。
  7. 請求項6記載の計算機であって、
    前記プロセッサは、
    前記所定のパラメータを、工作機械により切削加工を行う複数の加工者の計算機に送信可能である
    計算機。
  8. 請求項6記載の計算機であって、
    前記プロセッサは、
    前記推定したパラメータを、前記工具のメーカの計算機に送信可能である
    計算機。
  9. 請求項1記載の計算機であって、
    前記所定のパラメータは前記工作機械の設備に関するパラメータであり、
    前記プロセッサは、
    前記所定のパラメータを、工作機械により切削加工を行う複数の加工者の計算機に送信可能である
    計算機。
  10. 請求項1記載の計算機であって、
    前記所定のパラメータは前記工作機械の設備に関するパラメータであり、
    前記プロセッサは、
    前記推定したパラメータを、前記工作機械のメーカの計算機に送信可能である
    計算機。
  11. 請求項1記載の計算機であって、
    前記試行切削用データは、加工プログラムであり、
    前記プロセッサは、
    前記推定したパラメータに基づいて、前記加工プログラムの生成又は変更を行う
    計算機。
  12. 請求項1記載の計算機であって、
    前記プロセッサは、
    前記推定したパラメータに基づいて、前記切削工程の生成又は変更を行う
    計算機。
  13. 請求項1記載の計算機であって、
    前記プロセッサは、
    前記所定のパラメータの推定に必要な情報の取得状況を示す画面を表示する
    計算機。
  14. 請求項13記載の計算機であって、
    前記プロセッサは、
    前記画面に前記所定のパラメータの推定に必要な情報が不足している場合に不足していることを示す情報を表示する
    計算機。
  15. 請求項13記載の計算機であって、
    前記プロセッサは、
    前記画面に前記所定のパラメータの推定に必要な情報を満たしている場合に、前記所定のパラメータを算出処理の実行を受け付け可能なボタンを表示する
    計算機。
  16. 工作機械で実行される加工プログラムの生成又は変更、又は前記工作機械での切削工程設計のための力学シミュレーションに用いる所定のパラメータの値を推定する計算機によるパラメータ推定処理方法であって、
    前記所定のパラメータは、前記工作機械で使用する工具又は前記工作機械の設備に関するパラメータであり、
    (A)前記所定のパラメータを推定するための所定のテストピースを試行切削するための試行切削用データ送信し、
    (B)前記試行切削用データに基づいて、前記工作機械により前記テストピースに対して前記試行切削を行った後のテストピースの形状に関する形状データを取得し、
    (C)取得した前記形状データに基づいて、前記所定のパラメータを算出する、
    パラメータ推定処理方法。
  17. 請求項16記載のパラメータ推定処理方法であって、
    前記所定のパラメータは、工具の切削力係数であり、
    前記試行切削用データは、加工プログラムである
    パラメータ推定処理方法。
  18. 請求項17記載のパラメータ推定処理方法であって、
    前記工作機械の主軸剛性情報を取得し、
    前記(C)において、前記主軸剛性情報に基づいて、前記工具の切削力係数のパラメータを推定する
    パラメータ推定処理方法。
  19. 請求項16記載のパラメータ推定処理方法であって、
    前記所定のパラメータは、前記工作機械の主軸剛性情報であり、
    前記試行切削用データは、加工プログラムであり、
    前記試行切削で用いる工具の情報を取得し、
    前記(C)において、前記工具の情報に基づいて、前記工作機械の主軸剛性情報を推定する
    パラメータ推定処理方法。
  20. 請求項16~請求項19のいずれか一項に記載のパラメータ推定処理方法を計算機に実行させるパラメータ推定処理プログラム。
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