JP2022087546A - 放射線撮像システム - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明によれば、一般撮影装置で撮影可能で、かつ、被写体の動きによるアーチファクトが少ないエネルギーサブトラクション画像が提供できる。【解決手段】第1のスリットと、放射線のエネルギーを変化させる第2のスリットと、を有するスリットプレートを備えたスリット装置と、放射線源、スリットプレートおよび放射線撮像装置の相対位置を変位させる変位手段と、により1つの放射線発生部から発せられた放射線から互いに異なるエネルギーの放射線を同時に放射線撮像装置の互いに異なる領域に掃引して照射させ、得られたエネルギーが異なる2つの画像を用いてエネルギーサブトラクション処理を行う。【選択図】図4

Description

本発明は、放射線撮像システムに関する。
現在、X線による医療画像診断や非破壊検査に用いる撮影装置として、半導体材料によって形成された放射線撮像パネル(Flat Panel Detecter)を用いた放射線撮像装置が普及している。このような放射線撮像装置は、例えば医療画像診断においては、一般撮影のような静止画撮影や、透視撮影のような動画撮影のデジタル撮像装置として用いられている。
放射線撮像パネルを用いた撮影方法のひとつに、エネルギーサブトラクションがある。エネルギーサブトラクションでは、異なるエネルギーの画像を取得するため、管電圧の異なるX線を高速で複数回照射する方法がある。もしくは、特許文献1にあるように、放射線撮像パネルを2枚重ねて、1回のX線照射により、X線の入射面側とその裏面側に配置されている放射線撮像パネルからエネルギーの異なる画像を同時に2枚取り出すなどの方法がある。どちらも被写体の動きの影響を受けないように、高速で管電圧を切り替えるもしくは、同時に2枚の画像を撮影している。
特開2018-15453号公報
しかしながら、これらの方法でエネルギーサブトラクションを行うには、高速で管電圧を切り替えるX線発生装置や、特許文献1のように放射線撮像パネルを2枚重ねた装置が必要となる。したがって一般撮影用のX線発生装置や、放射線撮像パネルがそのまま使用できず、高価な装置を新たに導入しなくてはならない。
本発明は、上記の課題を契機としてなされたものであり、異なるエネルギーを取得する際の時間差を最小限に小さくして動きによるアーチファクトを低減するとともに、一般撮影用の装置でエネルギーサブトラクション撮影が可能な装置を提供する。
上記の課題は、放射線に基づく画像を生成する放射線撮像装置と、第1のスリットと第2のスリットとを備えたスリットプレートと、前記第2のスリットに放射線のエネルギーを変化させるためのフィルタを備えるスリット装置と、前記放射線を発生させる1つの放射線源、前記スリットプレートおよび前記放射線撮像装置の相対位置を変位させることにより前記放射線源から発せられた放射線から互いに異なるエネルギーの放射線を同時に前記放射線撮像装置の互いに異なる領域に掃引して照射させるための変位手段と、前記第1のスリットを通過した放射線に基づいて得られた画像と、前記第2のスリットを通過した放射線に基づいて得られた画像と、に基づいてエネルギーサブトラクション処理を行う画像処理手段と、を有することを特徴とする放射線撮像システムによって解決される。
本発明によれば、一般撮影用の装置でエネルギーサブトラクション撮影可能で、かつ、動きによるアーチファクトが少ないエネルギーサブトラクション画像が提供できる。
本発明の第1実施形態の放射線撮像システムの構成例を示す図。 本発明の第1実施形態の放射線撮像システムの放射線撮像装置における放射線検出パネルの構成例を示す図。 画素の断面構造の一例を模式的に示す図。 本発明の第1実施形態のスリットを模式的に示す図。 本発明の第1実施形態の放射線撮像システムの動作を示すタイミングチャート。 本発明の第1実施形態の画像合成を模式的に示す図。 本発明の第1実施形態のスリットを模式的に示す図。 本発明の第1実施形態のスリットを模式的に示す図。 本発明の第1実施形態の放射線撮像システムを模式的に示す図。 本発明の第1実施形態の放射線撮像システムを模式的に示す図。
以下、添付図面を参照しながら本発明のその例示的な実施形態を通して説明する。
図1には、本発明の実施形態における放射線撮像システム200の構成が示されている。放射線撮像システム200は、放射線で形成される光学像を電気的に撮像し、電気的な放射線画像(即ち、放射線画像データ)を得るように構成されている。放射線は、典型的には、X線でありうるが、α線、β線、γ線などであってもよい。放射線撮像システム200は、例えば、放射線撮像装置210、放射線発生部230、曝射制御部220、撮影台202およびコンピュータ240を備えうる。
放射線発生部230は、放射線源265とスリット装置250から構成され、曝射制御部220からの曝射指令(放射指令)に従って放射線の放射を開始し、さらにスリット装置250の変位を開始する。放射線発生部230から放射された放射線は、被写体201を通って放射線撮像装置210に照射される。放射線発生部230はまた、曝射制御部220からの停止指令に従って放射線の放射を停止する。
放射線撮像装置210は、放射線検出パネル212と、放射線検出パネル212を制御する制御部214とを含む。
制御部214は、放射線検出パネル212から得られる信号に基づいて、放射線発生部230からの放射線の放射を停止させるための停止信号を発生する。停止信号は、曝射制御部220に供給され、曝射制御部220は、停止信号に応答して、放射線発生部230に対して停止指令を送る。
制御部214は、例えば、FPGA(Field Programmable Gate Array)などのPLD(Programmable Logic Device)で構成される。また、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、プログラムが組み込まれた汎用コンピュータ、またはこれらの全部もしくは一部の組み合わせによって構成されていてもよい。
コンピュータ240は、放射線撮像装置210および曝射制御部220を制御したり、放射線撮像装置210から放射線画像データを受信し、それらに対する画像処理を実施したりする。一例において、曝射制御部220は、曝射スイッチを有し、ユーザによって曝射スイッチがオンされると、曝射指令を放射線発生部230に送るほか、放射線の放射の開始を示す開始通知をコンピュータ240に送る。該開始通知を受けたコンピュータ240は、該開始通知に応答して、放射線の放射の開始を放射線撮像装置210の制御部214に通知する。
図2には、放射線検出パネル212の構成例が示されている。放射線検出パネル212は、画素アレイ112を備えている。画素アレイ112は、放射線を検出する複数の画素PIX、および、複数の列信号線Sig(Sig1~Sig4)を有する。放射線検出パネル212はまた、画素アレイ112を駆動する駆動回路(行選択回路)114、および、画素アレイ112の複数の信号線Sigに現れる信号を検出する読み出し回路113を備えている。
なお、図2では、記載の簡単化のために、画素アレイ112は、4行×4列の画素PIXで構成されているが、実際には、より多くの画素PIXが配列されうる。一例において、放射線検出パネル212は、17インチの寸法を有し、約3000行×約3000列の画素PIXを有しうる。
各画素PIXは、放射線を検出する変換素子102と、変換素子102と信号線Sigとを接続するスイッチ素子101とを含む。
変換素子102は、それに入射した放射線の量に対応する信号を信号線Sigに出力する。変換素子102は、例えば、ガラス基板等の絶縁性基板上に配置されアモルファスシリコンを主材料とするMIS型フォトダイオードを含みうる。あるいは、変換素子102は、PIN型フォトダイオードを含みうる。変換素子102は、放射線を蛍光体層で光に変換した後に、光を検出する間接型として構成される。間接型においては、蛍光体層が複数の画素PIXによって共有されうる。
スイッチ素子101は、例えば、制御端子(ゲート)と2つの主端子(ソース、ドレイン)とを有する薄膜トランジスタ(TFT)などのトランジスタで構成されうる。変換素子102は、2つの主電極を有し、変換素子102の一方の主電極は、スイッチ素子101の2つの主端子のうちの一方に接続され、変換素子102の他方の主電極は、共通のバイアス線Bsを介してバイアス電源103に接続されている。バイアス電源103は、バイアス電圧Vsを発生する。
第1行の画素PIXのスイッチ素子101の制御端子はゲート線Vg1に接続され、第2行の画素PIXのスイッチ素子101の制御端子はゲート線Vg2に接続されている。同様に、第3行の画素PIXのスイッチ素子101の制御端子がゲート線Vg3に接続され、第4行の画素PIXのスイッチ素子101の制御端子がゲート線Vg4に接続されている。ゲート線Vg1、Vg2、Vg3・・・には、駆動回路114によってゲート信号が供給される。
第1列の画素PIXは、スイッチ素子101の1つの主端子が第1列の列信号線Sig1に接続され、第2列の画素PIXは、スイッチ素子101の1つの主端子が第2列の列信号線Sig2に接続されている。同様に、第3列の画素PIXは、スイッチ素子101の1つの主端子が第3列の列信号線Sig3に接続され、第4列の画素PIXは、スイッチ素子101の1つの主端子が第4列の列信号線Sig4に接続されている。
読み出し回路113は、1つの信号線Sigに1つの列増幅部CAが対応するように複数の列増幅部CAを有する。各列増幅部CAは、例えば、積分増幅器105、可変増幅器104、サンプルホールド回路107、バッファ回路106を含みうる。積分増幅器105は、それに対応する信号線Sigに現れた信号を増幅する。
積分増幅器105は、例えば、演算増幅器と、該演算増幅器の反転入力端子と出力端子との間に並列に接続された積分容量およびリセットスイッチとを含みうる。該演算増幅器の非反転入力端子には、基準電位Vrefが供給される。該リセットスイッチをオンさせることによって該積分容量がリセットされるとともに信号線Sigの電位が基準電位Vrefにリセットされる。該リセットスイッチは、制御部214から供給されるリセットパルスRCによって制御されうる。
可変増幅器104は、積分増幅器105からの設定された増幅率で増幅する。サンプルホールド回路107は、可変増幅器104からの信号をサンプルホールドする。サンプルホールド回路107は、例えば、サンプリングスイッチとサンプリング容量とによって構成されうる。バッファ回路106は、サンプルホールド回路107からの信号をバッファリング(インピーダンス変換)して出力する。該サンプリングスイッチは、制御部214から供給されるサンプリングパルスによって制御されうる。
読み出し回路113はまた、複数の信号線Sigのそれぞれに対応するように設けられた複数の列増幅部CAからの信号を所定の順序で選択して出力するマルチプレクサ108を含む。マルチプレクサ108は、例えば、シフトレジスタを含み、該シフトレジスタは、制御部214から供給されるクロック信号に従ってシフト動作を行い、該シフトレジスタによって複数の列増幅部CAからの1つの信号が選択される。
読み出し回路113はまた、マルチプレクサ108から出力される信号をバッファリング(インピーダンス変換)するバッファ109、および、バッファ109から出力される信号であるアナログ信号をデジタル信号に変換するAD変換器110を含みうる。AD変換器110の出力、即ち、放射線画像データは、コンピュータ240に供給される。
図3には、1つの画素PIXの断面構造の一例が模式的に示されている。以下、図3に示された例について説明する。
画素PIXは、ガラス基板等の絶縁性基板10の上に形成される。絶縁性基板10の上に、第1の導電層11、第1の絶縁層12、第1の半導体層13、第1の不純物半導体層14および第2の導電層15を有する。第1の導電層11は、スイッチ素子101を構成するトランジスタ(例えばTFT)のゲートを構成する。
第1の絶縁層12は、第1の導電層11を覆うように配置され、第1の半導体層13は、第1の絶縁層12を介して第1の導電層11のうちゲートを構成する部分の上に配置されている。第1の不純物半導体層14は、スイッチ素子101を構成するトランジスタの2つの主端子(ソース、ドレイン)を構成するように第1の半導体層13の上に配置されている。
第2の導電層15は、スイッチ素子101を構成するトランジスタの2つの主端子(ソース、ドレイン)にそれぞれ接続された配線パターンを構成している。第2の導電層15の一部は、列信号線Sigを構成し、他の一部は、変換素子102とスイッチ素子101とを接続するための配線パターンを構成している。
画素PIXは、更に、第1の絶縁層12および第2の導電層15を覆う層間絶縁膜16を有し、層間絶縁膜16には、第2の導電層15(スイッチ素子101)と接続するためのコンタクトプラグ17が設けられている。更に層間絶縁膜16の上には、変換素子102が配置される。
図3に示された例では、変換素子102は、放射線を光に変換するシンチレータ層25を含む間接型として構成されている。変換素子102は、層間絶縁膜16の上に積層された第3の導電層18、第2の絶縁層19、第2の半導体層20、第2の不純物半導体層21、第4の導電層22、保護層23、接着層24およびシンチレータ層25を有する。
第3の導電層18、第4の導電層22は、それぞれ、変換素子102の下部電極、上部電極を構成する。第4の導電層22は、例えば、透明材料で構成される。第3の導電層18、第2の絶縁層19、第2の半導体層20、第2の不純物半導体層21、第4の導電層22は、MIS型センサを構成している。第2の不純物半導体層21は、例えば、n型の不純物半導体層で形成される。シンチレータ層25は、例えば、ガドリニウム系の材料、または、CsI(ヨウ化セシウム)の材料で構成されうる。
変換素子102は、入射した放射線を直接に電気信号(電荷)に変換する直接型の変換素子として構成されてもよい。直接型としては、例えば、アモルファスセレン、ガリウム砒素、ガリウムリン、ヨウ化鉛、ヨウ化水銀、CdTe、CdZnTe等を主材料とする変換素子を挙げることができる。変換素子Cは、MIS型に限定されず、例えば、pn型やPIN型のフォトダイオードでもよい。
以下、図4(a)を参照しながら放射線発生部230の放射線源265およびスリット装置250について説明をする。
スリット装置250は、X線をスリット状に絞るため、鉛やタングステン等で作られたスリットプレート251、低エネルギー照射用の第1のスリット252、高エネルギー照射用の第2のスリット253を有する。更にスリット装置250は、X線のエネルギーを変化させる、より具体的にはX線の低エネルギー成分を吸収するCuやSnで作られたフィルタ254、X線を照射するための照射窓255を有する。
スリット装置250には、モータ部256およびボールネジ257(モータ部256およびボールネジ257を合わせて変位手段266とする)、を有することによりスリットプレート251を駆動する。また、スリット装置250は、スリットプレートを収納するケース258、放射線源265に一体として接続するための取り付け金具A259、放射線源265側の取り付け金具B260を有する。
図4では、第1のスリット252、第2のスリット253の2つのスリットがあるが、スリットはさらに増やしてもよい。例えば、フィルタ254とは異なる吸収特性を持つフィルタを第3のスリットに設けることにより、高エネルギー照射用の第1のスリット、中エネルギー照射用の第2のスリット、低エネルギー照射用の第3のスリットのように3つのスリットを設けてもよい。また、高エネルギー照射用の第1のスリット、低エネルギー照射用の第2のスリット、高エネルギー照射用の第3のスリットのように同じエネルギーを照射するスリットを複数設けてもよい。
次にスリット装置250の動作について図4(b)を用いて説明する。放射線検出パネル212の撮影の準備が完了したら、曝射制御部220から曝射の開始通知が放射線発生部230へ届き、放射線源265からX線の照射が開始する。また、同時に変位手段266により、スリットプレート251をスライドし始める。
放射線源265から照射されるX線は、コーンビーム263として照射されるが、低エネルギー照射用の第1のスリット252により、ファンビーム状に絞られて第1のエネルギーによるX線ビーム(以下、第1X線ビーム261とする)へと変わる。この時点ではまだ、コーンビーム263が第2のスリット253まで届いていないため、第2のスリット253からはX線が照射されていない。
次の動作について図4(c)を用いて説明する。スリットプレート251のスライド量が増加し、コーンビーム263の照射範囲まで第2のスリット253が入ると、コーンビーム263がフィルタ254により低エネルギーがカットされる。さらに第2のスリット253によりファンビーム状に絞られて、第2のエネルギーによるX線ビーム(以下、第2X線ビーム262とする)となり、被写体201へ照射される。このとき、第1X線ビーム261は、第2X線ビーム262と異なる領域に同時に照射されている。
次の動作について図4(d)を説明する。スリットプレート251のスライド量がさらに増加し、コーンビーム263の照射範囲から第1のスリット252が外れると、第2X線ビーム262だけが、被写体201へ照射されることになる。スリットプレート251のスライド量がさらに増加すると、コーンビーム263から第2のスリット253も照射領域から外れると、被写体201へのX線照射が終わり、放射線源265からのコーンビームの照射も終了する。
このように、スリットプレート251を駆動し、放射線源265からのコーンビームを第1X線ビーム261と第2X線ビーム262に分けて、被写体201の別の領域へX線を照射することができるようになる。
以下、図2及び図5を参照しながら放射線撮像装置210および放射線撮像システム200の動作を説明する。放射線撮像システム200の動作は、コンピュータ240によって制御される。放射線撮像装置210の動作は、コンピュータ240による制御の下で、制御部214によって制御される。
まず、放射線発生部230からの放射線の放射(換言すると、放射線撮像装置210への放射線の照射)が開始されるまで、制御部214は、駆動回路114および読み出し回路113に空読みを実施させる。空読みは、駆動回路114が画素アレイ112の複数の行のゲート線Vg1、Vg2、Vg3・・・Vgyに供給されるゲート信号を順にアクティブレベルに駆動し、変換素子Cに蓄積されているダーク電荷をリセットするものである。
ここで、空読みの際、積分増幅器105のリセットスイッチには、アクティブレベルのリセットパルスが供給され、列信号線Sigが基準電位にリセットされる。ダーク電荷とは、変換素子Cに放射線が入射しないにも拘わらず発生する電荷である。
制御部214は、例えば、曝射制御部220からコンピュータ240を介して供給される開始通知に基づいて、放射線発生部230からの放射線の放射の開始を認識することができる。あるいは、画素アレイ112のバイアス線Bsまたは信号線Sig等を流れる電流を検出する検出回路を設けてもよい。制御部214は、該検出回路の出力に基づいて放射線発生部230からの放射線の放射の開始を認識することができる。
放射線発生部230からの放射線が照射し始める(図5X線)と、変位手段266により、スリットプレート251が移動し始める。そして、画素アレイ112のゲート線Vg1、Vg2、Vg3・・・Vgyに供給されるゲート信号を順にアクティブレベルに駆動し、変換素子Cに蓄積されている電荷を読み出し始め、これを本読み動作と呼ぶ。
第1のスリット252を通過した第1X線ビーム261が、被写体201を介して、画素アレイ112のA領域に照射される。このとき、変換素子102のうち、S11、S12、S13、S14に第1X線ビーム261により発生した信号電荷が蓄積し始める。
本読み動作は、ゲート線Vg1、Vg2、Vg3、Vg4を順次アクティブにして読み出される。第1X線ビーム261の照射後にA領域に対応するゲート線Vg1をアクティブにして、電荷信号を読み出すと、列信号線Sigに読み出した信号電荷(A1)が現れる。
このような動作を、変位手段266により、スリットプレート251を移動させながら、画素アレイ112から順次信号を読み出し、X線照射が終了するまで数+フレーム読み出す。スリットプレート251が移動し、B領域まで来ると、ゲート線Vg2をアクティブにした際に、信号電荷(B1)が読み出される。
スリットプレート251の第1のスリット252がC領域に対応する位置まで移動すると、同時に、第2のスリット253がA領域に対応する位置まで移動する。すると、第1のスリット252を通過した第1X線ビーム261が、被写体201を介して、画素アレイ112のC領域に照射される。すると変換素子102のうちS31、S32、S33、S34に第1X線ビーム261により発生した信号電荷が蓄積する。
同時に、第2のスリット253を通過した第2X線ビーム262が、被写体201を介して、画素アレイ112のA領域に照射される。すると変換素子102のうちS11、S12、S13、S14に第2X線ビーム262により発生した信号電荷が蓄積する。そのため、移動後の本読み動作では、A領域に対応するゲート線Vg1をアクティブにして、電荷信号を読み出すと、列信号線Sigに読み出した信号電荷(A2)が現れる。また、C領域に対応するゲート線Vg3をアクティブにして、電荷信号を読み出すと、列信号線Sigに読み出した信号電荷(C1)が現れる。
このように、スリットプレート251を移動させ、複数フレームの画像を取得すると、異なる領域に第1X線ビーム261と第2X線ビーム262が被写体201を透過した信号電荷を取得することができる。
次に取得した画像の分離と合成について、図6を用いて説明をする。図6では、12枚の画像を取得しており、各画像に第1X線ビーム261による信号と第2X線ビーム262による信号が含まれている。まず、12枚の画像に対して、事前に取得したオフセット補正用の画像でオフセット補正を行う。
次にオフセット補正後の画像に対して、各画像の第1X線ビーム261と第2X線ビーム262により信号が出力されている領域を閾値処理により抜き出す。そして、抜き出した画像を第1X線ビーム261と第2X線ビーム262ごとに加算して、エネルギー毎の画像、すなわち第1エネルギー画像と第2エネルギー画像を生成する。その後、コンピュータ240が、第1エネルギー画像と第2エネルギー画像から、エネルギーサブトラクション処理を行い、骨密度画像などを生成する。
次に図7を用いて、スリットプレート251の詳細について説明する。
まず、変位手段266により、スリットプレート251を移動する際、第1のスリット252から照射されて画素アレイ112に蓄積された信号電荷に、第2のスリット253から照射された信号電荷が混ざってしまうと、あとから分離することができない。そのため、第1のスリット252と第2のスリット253の距離Dは1フレーム以上あける必要がある。例えば、距離Dが10mm、スリットプレート251の移動速度が50mm/sの場合、200msより速い速度で1フレームの読み出しを行う必要があり、この場合、5fps以上の速度で、画素アレイ112に蓄積された電荷を読む必要がある。
また、被写体201の体動の影響を小さくしたい場合、距離Dと第1のスリットの幅W1の合計幅を小さくする必要がある。例えば、スリットプレート251の移動速度50mm/s、距離Dが10mm、第1のスリットの幅W1が5mmの場合、第1のスリット252の移動後、300ms後に、第2のスリット253が移動してくることになる。被写体201の体動の影響を小さくしたい場合は、500ms以内に移動する必要がある。
そのため、電荷信号が混ざらず、被写体201の体動の影響を小さくするには、フレームレートを上げる必要がある。フレームレートを上げるには、複数行を同時に読み出す(ビニング)や、必要な領域だけを部分的に読み出す(トリミング)などの手法がある。
また、第2のスリット253は、フィルタ254を配置しているため、透過する信号量が少ない。そのため、第2のスリット253の変位手段266の移動方向における長さは、第1のスリット252よりも長く取るのが好適である。
ここまでの説明において、X線の照射は連続X線として説明してきたが、パルスX線を用いて、スリットプレートの移動を同期させてもよい。
また、スリットプレート251が平板状の場合、第1のスリット252及び第2のスリット253は、移動した位置により、スリットのエッジによって実質的な開口サイズが変わってしまう。そこで図8のように、スリットプレート251を放射線源265の焦点を中心とした扇状の形状とする。このようにすることで、X線は放射線源265の焦点を中心に円錐状に放射されるため、実質的な開口サイズが変わることなくスリットプレート251を移動させることができるため、より好適である。
なお後述の図9および図10で示すような構成である場合は、放射線源265とスリットプレート251の位置が固定のため、図8のような扇状のスリットプレートとしなくても、実質的な開口サイズは変わらない。
図4では、スリットプレート251を変位手段266で移動させたが、変位手段266が設置される箇所はこれに限るものではなく、例えば放射線源265に適用させて、放射線源265を移動させるようにしてもよい(図9)。また同様に、変位手段266を撮影台202に適用させ、撮影台202に設置された放射線撮像装置210を移動させるように構成してもよい(図10)。
すなわち、放射線撮像装置210、スリットプレート251、放射線源265の相対位置を変化させ、エネルギーが異なる2種のX線を同時に掃引して放射線撮像装置210に照射することが可能となる箇所に変位手段266が設置されればよい。
210 放射線撮像装置
212 放射線検出パネル
214 制御部
220 曝射制御部
230 放射線発生部
240 コンピュータ
250 スリット装置
266 変位手段

Claims (13)

  1. 放射線に基づく画像を生成する放射線撮像装置と、
    第1のスリットと第2のスリットとを備えたスリットプレートと、前記第2のスリットに放射線のエネルギーを変化させるためのフィルタを備えるスリット装置と、
    前記放射線を発生させる1つの放射線源、前記スリットプレートおよび前記放射線撮像装置の相対位置を変位させることにより前記放射線源から発せられた放射線から互いに異なるエネルギーの放射線を同時に前記放射線撮像装置の互いに異なる領域に掃引して照射させるための変位手段と、
    前記第1のスリットを通過した放射線に基づいて得られた画像と、前記第2のスリットを通過した放射線に基づいて得られた画像と、に基づいてエネルギーサブトラクション処理を行う画像処理手段と、
    を有することを特徴とする放射線撮像システム。
  2. 前記変位手段は、前記放射線源から発せられた放射線から互いに異なるエネルギーの放射線を同時に前記放射線撮像装置の互いに異なる領域に掃引して照射させるために前記スリットプレートを変位させることを特徴とする請求項1に記載の放射線撮像システム。
  3. 前記スリット装置は前記放射線源に固定され、前記変位手段により前記スリットプレートを前記放射線源に対して変位させることを特徴とする請求項2に記載の放射線撮像システム。
  4. 前記変位手段は、前記放射線源から発せられた放射線から互いに異なるエネルギーの放射線を同時に前記放射線撮像装置の互いに異なる領域に掃引して照射させるために前記放射線源を変位させることを特徴とする請求項1に記載の放射線撮像システム。
  5. 前記スリット装置は前記放射線源に固定され、前記変位手段により前記放射線源を前記放射線撮像装置に対して変位させることを特徴とする請求項4に記載の放射線撮像システム。
  6. 前記変位手段は、前記放射線源から発せられた放射線から互いに異なるエネルギーの放射線を同時に前記放射線撮像装置の互いに異なる領域に掃引して照射させるために前記放射線撮像装置を変位させることを特徴とする請求項1に記載の放射線撮像システム。
  7. 前記スリット装置は前記放射線源に固定され、前記変位手段により前記放射線撮像装置を前記放射線源に対して変位させることを特徴とする請求項6に記載の放射線撮像システム。
  8. 前記変位手段は、前記放射線撮像装置が設置された撮影台に設けられていることを特徴とする請求項7に記載の放射線撮像システム。
  9. 前記第2のスリットの前記変位手段の移動方向における長さは、前記第1のスリットより長いことを特徴とする請求項1乃至8のいずれか一項に記載の放射線撮像システム。
  10. 前記フィルタは、CuおよびSnのいずれかを含むことを特徴とする請求項1乃至9のいずれか一項に記載の放射線撮像システム。
  11. 前記スリットプレートは、第3のスリットを更に備えることを特徴とする請求項1乃至10のいずれか一項に記載の放射線撮像システム。
  12. 前記第3のスリットは、前記フィルタと放射線の吸収特性が異なる別のフィルタを備えることを特徴とする請求項11に記載の放射線撮像システム。
  13. 前記エネルギーサブトラクション処理により、骨密度画像を生成することを特徴とする請求項1乃至12のいずれか一項に記載の放射線撮像システム。
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