JP2022086986A - ホルムアルデヒド分解用触媒およびアセトアルデヒド除去用触媒 - Google Patents

ホルムアルデヒド分解用触媒およびアセトアルデヒド除去用触媒 Download PDF

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Abstract

【課題】ホルムアルデヒドまたはアセトアルデヒドを効率よく分解できる触媒を提供する。また、前記触媒を用いたホルムアルデヒドまたはアセトアルデヒドの分解方法を提供する。【解決手段】酸化マンガンを含む担体と、硝酸金属塩とを含む、ホルムアルデヒド分解用触媒。前記ホルムアルデヒド分解用触媒と、ホルムアルデヒドと、酸素を含むガスとを接触させる工程を含む、ホルムアルデヒドの分解方法。酸化マンガンを含み、酸化マンガンの結晶構造が1次元トンネル構造である、アセトアルデヒド除去用触媒。前記アセトアルデヒド除去用触媒と、アセトアルデヒドと、酸素を含むガスとを接触させる工程を含む、アセトアルデヒドの除去方法。【選択図】なし

Description

本発明は、ホルムアルデヒド分解用触媒、および、該ホルムアルデヒド分解用触媒を用いたホルムアルデヒドの分解方法、並びに、アセトアルデヒド除去用触媒、および、該アセトアルデヒド除去用触媒を用いたアセトアルデヒドの除去方法、に関する。
ホルムアルデヒドおよびアセトアルデヒドは、揮発性有機化合物(VOC)の一種である。ホルムアルデヒドは、発がん性および催奇形性を有する有害物質として知られており、建材、家具等から発生するホルムアルデヒドの除去に対する関心が高まっている。アセトアルデヒドはタバコ臭の主成分として知られており、アセトアルデヒドの除去に関する関心も高まっている。
アルデヒドを酸化分解する触媒を用いて、アルデヒドを二酸化炭素と水とに分解除去する方法が知られている。例えば、特許文献1には、二酸化マンガンを含む担体と酸化銀とを含む触媒を用いてホルムアルデヒドを分解除去する方法が記載されている。しかしながら、かかる触媒は、ホルムアルデヒドの分解効率が必ずしも十分とはいえない。特許文献2には、二酸化マンガンを含む触媒を用いてアセトアルデヒドを除去する方法が記載されている。しかしながら、かかる触媒は、アセトアルデヒドの除去効率が必ずしも十分とはいえない。
特開2000-79157号公報 特開平8-257406公報
本発明の目的は、上記の課題に鑑みてなされたものであり、ホルムアルデヒドを効率よく分解できる触媒を提供することと、アセトアルデヒドを効率よく除去できる触媒を提供することである。また、本発明の目的は、該触媒を用いたホルムアルデヒドの分解方法と、該触媒を用いたアセトアルデヒドの除去方法とを提供することである。
本発明は、以下の[1]~[16]を提供する。
[1]酸化マンガンを含む担体と、硝酸金属塩とを含む、ホルムアルデヒド分解用触媒。
[2]前記酸化マンガンを含む担体の比表面積が210m/g~250m/gである、[1]に記載のホルムアルデヒド分解用触媒。
[3]前記酸化マンガンの結晶構造が1次元トンネル構造である、[1]または[2]に記載のホルムアルデヒド分解用触媒。
[4]前記酸化マンガンを含む担体の全細孔容積が0.15cm/g~0.35cm/gである、[1]~[3]のいずれかに記載のホルムアルデヒド分解用触媒。
[5]前記酸化マンガンが二酸化マンガンである、[1]~[4]のいずれかに記載のホルムアルデヒド分解用触媒。
[6]前記硝酸金属塩が硝酸銀である、[1]~[5]のいずれかに記載のホルムアルデヒド分解用触媒。
[7]前記ホルムアルデヒド分解用触媒の質量に対する硝酸金属塩の含有量が5.5質量%~20質量%である、[1]~[6]のいずれかに記載のホルムアルデヒド分解用触媒。
[8][1]~[7]のいずれかに記載のホルムアルデヒド分解用触媒と、ホルムアルデヒドと、酸素を含むガスとを接触させる工程を含む、ホルムアルデヒドの分解方法。
[9]酸化マンガンを含み、酸化マンガンの結晶構造が1次元トンネル構造である、アセトアルデヒド除去用触媒。
[10]前記酸化マンガンの比表面積が210m/g~250m/gである、[9]に記載のアセトアルデヒド除去用触媒。
[11]前記酸化マンガンの全細孔容積が0.15cm/g~0.35cm/gである、[9]または[10]に記載のアセトアルデヒド除去用触媒。
[12]前記酸化マンガンが二酸化マンガンである、[9]~[11]いずれかに記載のアセトアルデヒド除去用触媒。
[13]前記酸化マンガンを含む担体と、硝酸金属塩とを含む、[9]~[12]のいずれかに記載のアセトアルデヒド除去用触媒。
[14]前記硝酸金属塩が硝酸銀である、[13]に記載のアセトアルデヒド除去用触媒。
[15]前記アセトアルデヒド除去用触媒の質量に対する硝酸金属塩の含有量が5.5質量%~20質量%である、[13]または[14]に記載のアセトアルデヒド除去用触媒。
[16][9]~[15]のいずれかに記載のアセトアルデヒド除去用触媒と、アセトアルデヒドと、酸素を含むガスとを接触させる工程を含む、アセトアルデヒドの除去方法。
本発明によれば、ホルムアルデヒドを効率よく分解できる触媒と、アセトアルデヒドを効率よく除去できる触媒を提供することができる。また、本発明によれば、該触媒を用いたホルムアルデヒドの分解方法と、該触媒を用いたアセトアルデヒドの除去方法とを提供することができる。
以下、本発明の実施形態を詳細に説明する。
担体とは、表面に触媒活性成分を高分散状態で保持する物質である。また、担体そのものが触媒反応に活性を示してもよい。
<酸化マンガン>
本実施形態のホルムアルデヒド分解用触媒は、酸化マンガンを含む担体を含む。
本実施形態のアセトアルデヒド除去用触媒は、酸化マンガンを含む。本実施形態のアセトアルデヒド除去用触媒は、酸化マンガンを含む担体を含んでいてもよい。
酸化マンガンを含む担体および酸化マンガンの全細孔容積V(単位:cm/g)および比表面積S(単位:m/g)は、窒素吸着法を原理とする測定装置を用いて測定することができる。
酸化マンガンを含む担体および酸化マンガンの比表面積は、好ましくは210m/g~250m/gであり、より好ましくは215m/g~235m/gである。酸化マンガンを含む担体および酸化マンガンの比表面積は、酸化マンガンの熱処理条件により調整することができる。具体的には、酸化マンガンの熱処理時に使用するガスの種類、酸化マンガンの熱処理温度により調整することができる。
酸化マンガンを含む担体および酸化マンガンの全細孔容積は、好ましくは0.15cm/g~0.35cm/gであり、より好ましくは0.18cm/g~0.30cm/gであり、さらに好ましくは0.20cm/g~0.25cm/gである。酸化マンガンを含む担体および酸化マンガンの全細孔容積は、酸化マンガンの熱処理条件により調整することができる。具体的には、酸化マンガンの熱処理時に使用するガスの種類、酸化マンガンの熱処理温度により調整することができる。
酸化マンガンを含む担体および酸化マンガンの粒径は、好ましくは10μm以下であり、より好ましくは0.1μm~5μmである。酸化マンガンを含む担体および酸化マンガンの粒径は、走査型電子顕微鏡による観察で測定できる。
酸化マンガンは、通常、多孔性物質である。酸化マンガンの結晶構造は、マンガン原子と酸素原子との結合による規則配列において、0.2nm~0.5nmの孔が開口部であるトンネルを有する1次元トンネル構造が好ましく、0.2nm~0.3nmの孔が開口部であるトンネルを有する1次元トンネル構造がより好ましい。結晶構造が1次元トンネル構造である酸化マンガンとしては、例えば、cryptomelane、pyrolusite、Ramsdelliteが挙げられる。cryptomelane、pyrolusiteは、それぞれ、α構造、β構造とも呼ばれる。Ramsdelliteにおいて、マンガン原子と酸素原子との結合による規則配列に歪みが在るものは、γ構造とも呼ばれる。また、Ramsdelliteにおいて、酸素原子の欠陥が多いものは、ε構造とも呼ばれる。ホルムアルデヒド分解用触媒に含まれる担体の構造およびアセトアルデヒド除去用触媒に含まれる酸化マンガンの構造は、α構造、γ構造またはε構造が好ましく、有機物を酸化分解する活性酸素を作りやすいため、γ構造またはε構造がより好ましい。
酸化マンガンの結晶構造は、酸化マンガンの製造方法により調整することができる。酸化マンガンの製造方法としては、例えば、電解法、水熱合成法、酸化的熱処理法が挙げられる。酸化マンガンを水熱合成法で製造する場合、水熱合成用前駆体液に含まれるマンガン塩原料の濃度、水熱合成用前駆体液に含まれる共存カチオン、水熱合成用前駆体液のpHを調整することで、酸化マンガンの結晶構造を調整することができる。
酸化マンガンの結晶構造は、酸化マンガンを含む担体若しくは酸化マンガン、または、酸化マンガンを含む担体を含むホルムアルデヒド分解用触媒、酸化マンガンを含むアセトアルデヒド除去用触媒若しくは酸化マンガンを含む担体を含むアセトアルデヒド除去用触媒を、非特許文献(S. Devaraj, et al., “Effect of Crystallographic Structure of MnO2 on Its Electrochemical Capacitance Properties”, The Journal of Physical Chemistry C, 2008, 112, 4406)に記載されているように、粉末X線回折測定することにより規定できる。
酸化マンガンとしては、例えば、一酸化マンガン(MnO)、二酸化マンガン(MnO)、三二酸化マンガン(Mn)、四三酸化マンガン(Mn)が挙げられる。これらの中でも、二酸化マンガンが好ましい。
酸化マンガンを含む担体は、酸化マンガンを70質量%以上含むことが好ましく、酸化マンガン以外の化合物を含んでいてもよい。酸化マンガン以外の化合物としては、例えば、酸化鉄、二酸化ケイ素、硫酸イオン、アルカリ金属、水が挙げられる。酸化マンガンを含む担体に含まれる酸化マンガン以外の化合物は、酸化マンガンを含む担体の製造方法により調整することができる。
酸化マンガンを含む担体は、公知の製造方法によって製造してもよいし。市販のものを使用してもよい。
酸化マンガンを含む担体は、例えば、電解法、水熱合成法、酸化的熱処理法により製造することができる。
<硝酸金属塩>
本実施形態のホルムアルデヒド分解用触媒は、硝酸金属塩を含む。本実施形態のアセトアルデヒド除去用触媒は、硝酸金属塩を含んでいてもよい。
硝酸金属塩としては、例えば、硝酸銀、硝酸鉄、硝酸セリウム、硝酸ニッケル、硝酸銅、硝酸アルミニウムが挙げられる。これらの中でも、硝酸銀が好ましい。
酸化マンガンを含む担体に硝酸金属塩を担持する方法としては、例えば、硝酸金属塩を含む溶液と担体を接触処理する方法が挙げられ、具体的には、硝酸金属塩を含む溶液を担体に含浸させる方法(含浸法)、硝酸金属塩を含む溶液に担体を浸漬させて硝酸金属塩を吸着させる方法(浸漬法)、イオン交換法が挙げられる。
接触処理の条件として、接触処理の温度は、好ましくは0~100℃であり、より好ましくは0~50℃である。接触処理の圧力は、好ましくは0.1~1MPaであり、より好ましくは大気圧である。接触処理の雰囲気は、空気下や、窒素、ヘリウム、アルゴン、二酸化炭素等の不活性ガス下で行うことができ、水蒸気が含まれていてもよい。
硝酸金属塩を含む溶液は、硝酸金属塩と溶媒を混合して調製することができる。
溶媒としては、例えば、水、アルコールが挙げられる。これらの中でも、水が好ましい。水に不純物が多く含まれる場合、かかる不純物が触媒に付着して、触媒の活性を低下させる恐れがあるため、水は、蒸留水、イオン交換水、超純水などの純度の高い水が好ましい。
酸化マンガンを含む担体に硝酸金属塩を担持した後、乾燥するのが好ましい。
乾燥は、従来公知の方法を採用することができ、乾燥温度は、好ましくは室温から100℃であり、乾燥圧力は、好ましくは0.001~1MPaであり、より好ましくは大気圧である。乾燥雰囲気は、空気下や、窒素、ヘリウム、アルゴン、二酸化炭素等の不活性ガス下で行うことができ、水蒸気が含まれていてもよい。
本実施形態のホルムアルデヒド分解用触媒またはアセトアルデヒド除去用触媒における硝酸金属塩の含有量は、好ましくは5.5質量%~20質量%であり、より好ましくは6質量%~15質量%であり、さらに好ましくは7質量%~10質量%であり、硝酸金属塩の含有量がこれらの範囲内になるように、酸化マンガンを含む担体に硝酸金属塩を担持する際の硝酸金属塩と担体との使用割合が適宜調整される。なお、硝酸金属塩の含有量は、例えば、誘導結合プラズマ法質量分析(ICP-MES)により測定することができる。
<ホルムアルデヒドの分解方法およびアセトアルデヒドの除去方法>
本実施形態のホルムアルデヒドの分解方法は、本実施形態のホルムアルデヒド分解用触媒と、ホルムアルデヒドと、酸素を含むガスとを接触させる工程(以下、「接触工程」ともいう。)を含む。
本実施形態のアセトアルデヒドの除去方法は、本実施形態のアセトアルデヒド除去用触媒と、アセトアルデヒドと、酸素を含むガスとを接触させる工程(以下、「接触工程」ともいう。)を含む。
接触工程において、ホルムアルデヒド分解用触媒の温度(ホルムアルデヒド分解用触媒の使用温度)は、0℃~100℃が好ましく、5℃~80℃がより好ましい。本実施形態のホルムアルデヒド分解用触媒は、100℃より高い温度でも使用することができるが、100℃以下の温度でも使用できる。
接触工程において、アセトアルデヒド除去用触媒の温度(アセトアルデヒド除去用触媒の使用温度)は、0℃~100℃が好ましく、5℃~80℃がより好ましい。本実施形態のアセトアルデヒド除去用触媒は、100℃より高い温度でも使用することができるが、100℃以下の温度でも使用できる。
接触工程における酸素の濃度は、好ましくは0.1~30体積%であり、より好ましくは5~25体積%である。酸素を含有するガスとして、空気を用いることができる。
接触工程におけるホルムアルデヒドの濃度は特に限定されないが、好ましくは0.05~300ppmであり、より好ましくは0.05~100ppmであり、さらに好ましくは0.05~50ppmである。接触工程は、酸素が、ホルムアルデヒドの酸化分解反応に必要な理論量より多い雰囲気で実施されることが好ましい。
接触工程におけるアセトアルデヒドの濃度は特に限定されないが、好ましくは0.05~300ppmであり、より好ましくは0.05~100ppmであり、さらに好ましくは0.05~50ppmである。接触工程は、酸素が、アセトアルデヒドの酸化分解反応に必要な理論量より多い雰囲気で実施されることが好ましい。
ホルムアルデヒドまたはアセトアルデヒドを含有するガスは、不活性ガスおよび他の成分を含んでいてもよい。不活性ガスとしては、例えば、窒素、二酸化炭素、ヘリウム、アルゴンが挙げられる。他の成分としては、例えば、水、一酸化炭素、アンモニア、脂肪酸、硫黄化合物、窒素酸化物が挙げられる。不活性ガスおよび他の成分は、それぞれ、1種のみ含んでもよく、2種以上含んでもよい。
不活性ガスが二酸化炭素である場合、ホルムアルデヒドまたはアセトアルデヒドを含有するガス中の二酸化炭素の濃度は特に限定されないが、好ましくは5000ppm以下であり、より好ましくは2000ppm以下であり、さらに好ましくは500ppm以下である。二酸化炭素の濃度が5000ppm以下の場合、平衡反応の観点から、良好な分解活性を得ることができる。
ホルムアルデヒドまたはアセトアルデヒドを含有するガスが水を含む場合、水の濃度は、好ましくは0.0001~10体積%であり、より好ましくは0.0001~8体積%であり、さらに好ましくは0.0001~5体積%である。水の濃度が10体積%以下の場合、平衡反応の観点から、良好な分解活性を得ることができる。
ホルムアルデヒドまたはアセトアルデヒドを含有するガスが、水、一酸化炭素、アンモニア、脂肪酸、硫黄化合物、窒素酸化物等を含む場合、ホルムアルデヒドまたはアセトアルデヒドを含有するガスから、これらの成分を除去、あるいはこれらの成分の含有量を低減させてから、ホルムアルデヒド分解用触媒またはアセトアルデヒド除去用触媒と接触させてもよい。ホルムアルデヒドまたはアセトアルデヒドを含有するガスから、水、一酸化炭素、アンモニア、脂肪酸、硫黄化合物、窒素酸化物等を除去、あるいはこれらの成分の含有量を低減させてから、ホルムアルデヒド分解用触媒またはアセトアルデヒド除去用触媒と接触させることにより、これらの成分による触媒の被毒を抑制し、ホルムアルデヒド分解用触媒またはアセトアルデヒド除去用触媒を長期間使用できることがある。
接触工程における、ホルムアルデヒド分解用触媒と、ホルムアルデヒドと、酸素を含むガスとの接触方法は特に限定されないが、例えば、ホルムアルデヒド分解用触媒を収容した容器にホルムアルデヒドと酸素を含むガスを流通形式で接触させてもよく、ホルムアルデヒドと酸素を含むガス中に触媒を静置してもよい。
接触工程における、アセトアルデヒド除去用触媒と、アセトアルデヒドと、酸素を含むガスとの接触方法は特に限定されないが、例えば、アセトアルデヒド除去用触媒を収容した容器にアセトアルデヒドと酸素を含むガスを流通形式で接触させてもよく、アセトアルデヒドと酸素を含むガス中に触媒を静置してもよい。
本実施形態のホルムアルデヒド分解用触媒またはアセトアルデヒド除去用触媒の形状は特に限定されないが、例えば、球形粒状、円柱形ペレット状、押出形状、リング形状、ハニカム状、あるいは、成型後に粉砕分級した適度の大きさの顆粒および/または粉末状が挙げられる。ホルムアルデヒド分解用触媒の直径は、5mm以下が好ましい。ホルムアルデヒド分解用触媒またはアセトアルデヒド除去用触媒の直径が5mm以下の場合、高い分解性能が得られる。ホルムアルデヒド分解用触媒またはアセトアルデヒド除去用触媒の直径の下限は特に制限はない。なお、触媒の直径とは、球形粒状では球の直径、円柱形ペレット状では円形断面の直径、その他の形状では断面の最大直径を意味する。
上記流通形式でホルムアルデヒドを分解する場合、標準状態(0℃、0.1MPa)での触媒充填層の空塔基準のガス供給量(空間速度)は、好ましくは10~10,000,000/hであり、より好ましくは100~5,000,000/hであり、さらに好ましくは1,000~1,000,000/hである。空間速度が10以上の場合、ホルムアルデヒドの時間当たりの反応効率が良くなる。空間速度が10,000,000/h以下の場合、ホルムアルデヒド分解用触媒への負荷が低減され、ホルムアルデヒド分解用触媒の寿命が長くなる。触媒充填層の空塔基準のガス線速度は、好ましくは0.1~10m/sであり、より好ましくは0.5~5m/sである。触媒充填層の反応圧力は、好ましくは0.1~5MPaであり、より好ましくは0.1~1MPaである。
上記流通形式でアセトアルデヒドを除去する場合、標準状態(0℃、0.1MPa)での触媒充填層の空塔基準のガス供給量(空間速度)は、好ましくは10~10,000,000/hであり、より好ましくは100~5,000,000/hであり、さらに好ましくは1,000~1,000,000/hである。空間速度が10以上の場合、アセトアルデヒドの時間当たりの反応効率が良くなる。空間速度が10,000,000/h以下の場合、アセトアルデヒド分解用触媒への負荷が低減され、アセトアルデヒド除去用触媒の寿命が長くなる。触媒充填層の空塔基準のガス線速度は、好ましくは0.1~10m/sであり、より好ましくは0.5~5m/sである。触媒充填層の反応圧力は、好ましくは0.1~5MPaであり、より好ましくは0.1~1MPaである。
酸化マンガンを含む担体および酸化マンガンの比表面積(単位:m/g)は、窒素吸着法を用いたBET多点法で測定した。BELSORP-mini(日本ベル株式会社製)を用いて、吸着温度77Kで、担体のBET窒素吸着等温線を測定した。そして、担体の比表面積は、測定されたBET窒素吸着等温線における相対圧0.005~0.3の領域で、BET多点法を用いて算出した。
酸化マンガンを含む担体および酸化マンガンの全細孔容積(単位:cm/g)は、上記で測定されたBET窒素吸着等温線における相対圧0.98のときの値から算出した。
銀化合物の含有量は、ホルムアルデヒド分解用触媒の質量に対する、ホルムアルデヒド分解用触媒中の銀化合物の質量の割合(重量%)を意味し、下記式に従って算出した。

銀の含有量(質量%)=(触媒中の銀化合物の質量)/(ホルムアルデヒド分解用触媒の質量)×100
二酸化炭素の収率は、下記式に従って算出した。

二酸化炭素の収率(%)=(反応器の出口ガス中の二酸化炭素の濃度)/(反応用ガス中のホルムアルデヒドの濃度)×100
銀化合物の含有量は、アセトアルデヒド除去用触媒の質量に対する、アセトアルデヒド除去用触媒中の銀化合物の質量の割合(重量%)を意味し、下記式に従って算出した。

銀の含有量(質量%)=(触媒中の銀化合物の質量)/(アセトアルデヒド除去用触媒の質量)×100
アセトアルデヒドの除去率は、下記式に従って算出した。

アセトアルデヒドの除去率(%)=(反応後ガス中のアセトアルデヒド濃度)/(反応前ガス中のアセトアルデヒドの濃度)×100
<実施例1>
二酸化マンガン(日本重化学工業株式会社製のAMD250、比表面積:226m/g、結晶構造:1次元トンネル構造、全細孔容積:0.22cm/g)2.00gに、1mol/Lの硝酸銀溶液(富士フィルム和光純薬株式会社製)1.00gを含浸させた後、23℃で24時間乾燥して、ホルムアルデヒド分解用触媒(1)を得た。
ホルムアルデヒド分解用触媒(1)を用いて、ホルムアルデヒドの分解反応を固定床流通式反応器で行った。ホルムアルデヒド分解用触媒(1)0.30gをガラス製管型反応器(内径4mm)に充填した。酸素および窒素の混合ガス(窒素80体積%、酸素20体積%)の水分含有率を1.6体積%に調湿した後、パーミエーター(ガステック社製の校正ガス調整装置PD-1B-2)に400mL/分の速度で通気させて反応用ガスを調製した。ホルムアルデヒド発生源として市販のパラホルムアルデヒドをディフュージョンチューブ(ガステック社製のD-30)に規定量加え、50℃に保温した状態で使用した。反応用ガスのホルムアルデヒドの濃度をガス検知管(ガステック社製、検知管91、91L、91LL、81)で測定したところ、16ppmであった。調製した反応用ガスの全量を、ホルムアルデヒド分解用触媒(1)を充填した反応器に流通させた。その時の触媒層の平均温度は22℃であった。反応開始から6時間経過時の出口ガスをサンプリングし、二酸化炭素の濃度をTCD検出器を備えるガスクロマトグラフィー(島津製作所製、GC-2014)を用いて分析した。反応用ガス中のホルムアルデヒドの濃度と、二酸化炭素の濃度とから二酸化炭素の収率を算出した。結果を表1に示す。
<比較例1>
二酸化マンガン(日本重化学工業株式会社製のAMD250、比表面積:226m/g、結晶構造:1次元トンネル構造、全細孔容積:0.22cm/g)5.00gに、酸化銀(AgO、富士フィルム和光純薬株式会社製)0.27gを加え、メノウ乳鉢で15分間粉砕混合し、ホルムアルデヒド分解用触媒(2)を得た。
ホルムアルデヒド分解用触媒(1)をホルムアルデヒド分解用触媒(2)に代えた以外は、実施例1と同様にして、ホルムアルデヒドの分解反応を行った。結果を表1に示す。
Figure 2022086986000001
<実施例2>
二酸化マンガン(日本重化学工業株式会社製のAMD250、比表面積:226m/g、結晶構造:1次元トンネル構造、全細孔容積:0.22cm/g)2.00gに、1mol/Lの硝酸銀溶液(富士フィルム和光純薬株式会社製)1.00gを含浸させた後、23℃で24時間乾燥して、アセトアルデヒド除去用触媒(1)を得た。
アセトアルデヒド除去用触媒(1)を用いて、アセトアルデヒドの除去反応をバッチ式反応器で行った。樹脂製バッグ(容量10L)へ、アセトアルデヒド除去用触媒(1)0.10gを充填し、次いで、アセトアルデヒド水溶液(濃度8mg/mL、0.2mL)を充填し、次いで、純酸素8Lを充填した。樹脂製バッグ内のアセトアルデヒド濃度を検知管(ガステック社製、検知管92、92L)で分析したところ、120ppmであった。
樹脂製バッグを60℃に調温した恒温槽へ設置し、60℃で1時間静置して反応を行った。樹脂製バッグ内のアセトアルデヒド濃度を検知管(ガステック社製、検知管92、92L)で分析したところ、13ppmであった。結果を表2に示す。
<実施例3>
二酸化マンガン(日本重化学工業株式会社製のAMD250、比表面積:226m/g、結晶構造:1次元トンネル構造、全細孔容積:0.22cm/g)5.00gに、酸化銀(AgO、富士フィルム和光純薬株式会社製)0.27gを加え、メノウ乳鉢で15分間粉砕混合し、アセトアルデヒド除去用触媒(2)を得た。
アセトアルデヒド除去用触媒(1)をアセトアルデヒド除去用触媒(2)に代えた以外は、実施例2と同様にして、アセトアルデヒドの除去反応を行った。結果を表2に示す。
<実施例4>
二酸化マンガン(日本重化学工業株式会社製のAMD250、比表面積:226m/g、結晶構造:1次元トンネル構造、全細孔容積:0.22cm/g)を、アセトアルデヒド除去用触媒(3)とした。
アセトアルデヒド除去用触媒(1)をアセトアルデヒド除去用触媒(3)に代えた以外は、実施例2と同様にして、アセトアルデヒドの除去反応を行った。結果を表2に示す。
Figure 2022086986000002

上記の結果から、本実施例のホルムアルデヒド分解用触媒は、ホルムアルデヒドを効率よく分解できることがわかった。また、本実施例のホルムアルデヒドの分解方法は、ホルムアルデヒドを効率よく分解できることがわかった。
上記の結果から、本実施例のアセトアルデヒド除去用触媒は、アセトアルデヒドを効率よく除去できることがわかった。また、本実施例のアセトアルデヒドの除去方法は、アセトアルデヒドを効率よく除去できることがわかった。

Claims (16)

  1. 酸化マンガンを含む担体と、硝酸金属塩とを含む、ホルムアルデヒド分解用触媒。
  2. 前記酸化マンガンを含む担体の比表面積が210m/g~250m/gである、請求項1に記載のホルムアルデヒド分解用触媒。
  3. 前記酸化マンガンの結晶構造が1次元トンネル構造である、請求項1または2に記載のホルムアルデヒド分解用触媒。
  4. 前記酸化マンガンを含む担体の全細孔容積が0.15cm/g~0.35cm/gである、請求項1~3のいずれか一項に記載のホルムアルデヒド分解用触媒。
  5. 前記酸化マンガンが二酸化マンガンである、請求項1~4のいずれか一項に記載のホルムアルデヒド分解用触媒。
  6. 前記硝酸金属塩が硝酸銀である、請求項1~5のいずれか一項に記載のホルムアルデヒド分解用触媒。
  7. 前記ホルムアルデヒド分解用触媒の質量に対する硝酸金属塩の含有量が5.5質量%~20質量%である、請求項1~6のいずれか一項に記載のホルムアルデヒド分解用触媒。
  8. 請求項1~7のいずれか一項に記載のホルムアルデヒド分解用触媒と、ホルムアルデヒドと、酸素を含むガスとを接触させる工程を含む、ホルムアルデヒドの分解方法。
  9. 酸化マンガンを含み、酸化マンガンの結晶構造が1次元トンネル構造である、アセトアルデヒド除去用触媒。
  10. 前記酸化マンガンの比表面積が210m/g~250m/gである、請求項9に記載のアセトアルデヒド除去用触媒。
  11. 前記酸化マンガンの全細孔容積が0.15cm/g~0.35cm/gである、請求項9または10に記載のアセトアルデヒド除去用触媒。
  12. 前記酸化マンガンが二酸化マンガンである、請求項9~11のいずれか一項に記載のアセトアルデヒド除去用触媒。
  13. 前記酸化マンガンを含む担体と、硝酸金属塩とを含む、請求項9~12のいずれか一項に記載のアセトアルデヒド除去用触媒。
  14. 前記硝酸金属塩が硝酸銀である、請求項13に記載のアセトアルデヒド除去用触媒。
  15. 前記アセトアルデヒド除去用触媒の質量に対する硝酸金属塩の含有量が5.5質量%~20質量%である、請求項13または14に記載のアセトアルデヒド除去用触媒。
  16. 請求項9~15のいずれか一項に記載のアセトアルデヒド除去用触媒と、アセトアルデヒドと、酸素を含むガスとを接触させる工程を含む、アセトアルデヒドの除去方法。
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