JP2022085743A - 薬剤キット、自動調剤装置および自動調剤システム - Google Patents

薬剤キット、自動調剤装置および自動調剤システム Download PDF

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Abstract

【課題】用時混合が必要な薬剤に対して、使用者が在宅であっても正確にしかも安全に調製することができる薬剤キット、自動調剤装置および自動調剤システムを提供すること。【解決手段】薬剤キット1は、薬剤を収容している複数の薬剤容器21,22を装着させる薬剤容器装着部11と、複数の薬剤容器21,22の複数種類の薬剤を混ぜた混合薬剤を収容するための投与具10を装着させる投与具装着部12と、複数の薬剤容器21,22と投与具10とを接続して、複数の薬剤容器21,22の複数種類の薬剤を混ぜて混合薬剤を作り、混合薬剤を投与具10に収容させる薬剤操作部13を備える。【選択図】図3

Description

本発明は、用時混合が必要な薬剤を、例えば使用者が在宅であっても正確にしかも安全に調剤できる薬剤キット、自動調剤装置、および薬剤キットと自動調剤装置から構成される自動調剤システムに関する。
近年、種々の医薬品や投与デバイスの開発の進展により、患者である使用者が自分自身で薬剤を投与する方式として、在宅自己注射が増えている。在宅自己注射は、緊急を要する投与等の診療上の必要性に加えて、使用者の通院回数が減らせる等、使用者にとっての利便性が高く、今後も増加していくものと予想されている。
一方、新型コロナウイルスの感染の影響で、病院等の医療機関では、感染症対策が最優先となっていて、手術やその他の治療の延期や中止が生じ、医療行為自体が止まってしまうことが余儀なくされている。患者側は自分自身の感染を避けるために病院等の医療機関の受診を控える現象がみられ、治療や投薬等の医療行為が中断されてしまう結果を招いている。このような状況では、投薬治療を継続する手段としては、在宅自己注射が有効であると考えられる。
在宅自己注射の対象薬剤には、凍結乾燥剤等の用時混合や調剤(調製とも言う)が必要な薬剤がある。在宅自己注射の場合に、この調剤操作を患者自身や介護者等の管理者が行うことになるが、患者自身や管理者が調剤操作を行うことは、煩雑な作業が必要となり、病院での医療従事者が調剤や投薬するのに比べて、誤操作の可能性や衛生面でのリスクが大きくなる。
特に、注射の直前に粉剤や液剤の混合が必要となる薬剤では、患者自身が手動で複数のデバイスを組み合わせて調剤することになる。このため、誤操作の可能性や汚染のリスクは更に大きくなり、在宅自己注射における課題となっている。また、在宅自己注射の場合には、患者の投与忘れも課題の1つである。
特許文献1は、自動調剤装置及び調剤システムを開示している。この自動調剤装置及び調剤システムは、複数の薬剤容器から輸送チューブやシリンジを用いて薬剤を採取して、輸送チューブやシリンジを用いて薬剤を所定量ずつ調剤容器に供給して混合調剤する。しかし、自動調剤装置及び調剤システムは、用時混合が必要な調剤容器内の混合調剤した薬剤を、在宅において患者が自己注射することで混合薬剤を投与できるようにすることは、全く考慮されていないという課題がある。また、特許文献1の自動調剤システムを患者が使用した場合、患者が複数の薬剤を正しい位置に配置する作業や、混合された薬剤を投与具に注入する作業が必要になり、これらの作業に手間がかかることや、これらの作業を誤って行ってしまうおそれがあるという課題がある。
特開2009-268822号公報
本発明は、前記課題を解決するためになされたものであり、用時混合が必要な薬剤に対して、使用者が在宅であっても正確にしかも安全に調製することができる薬剤キット、自動調剤装置および自動調剤システムを提供することを目的とする。
前記課題は、薬剤を収容している複数の薬剤容器を装着させる薬剤容器装着部と、複数の前記薬剤容器の複数種類の前記薬剤を混ぜた混合薬剤を収容するための投与具を装着させる投与具装着部と、複数の前記薬剤容器と前記投与具とを接続して、複数の前記薬剤容器の複数種類の前記薬剤を混ぜて前記混合薬剤を作り、前記混合薬剤を前記投与具に収容させる薬剤操作部と、を備えることを特徴とする本発明に係る薬剤キットにより解決される。
本発明に係る薬剤キットにおいては、薬剤容器装着部は、薬剤を収容している複数の薬剤容器を装着させ、投与具は、複数の薬剤容器の複数種類の薬剤を混ぜた混合薬剤を収容する。薬剤操作部は、複数の薬剤容器と投与具とを接続して、複数の薬剤容器の複数種類の薬剤を混ぜて混合薬剤を作り、混合薬剤を投与具に収容させる。これにより、薬剤キットにおいて、混合薬剤を作り、投与具に混合薬剤を収容できるので、用時混合が必要な薬剤に対して、使用者が在宅であっても正確にしかも安全に調製(調剤)することができる。また、使用者が薬剤や投与具を自動調剤装置の正しい場所に配置する手間を省くことができる。
本発明に係る薬剤キットにおいては、好ましくは、複数の前記薬剤容器は、第1薬剤を収容している第1薬剤容器と、第2薬剤を収容している第2薬剤容器と、を少なくとも含み、前記薬剤操作部は、前記第1薬剤容器と前記第2薬剤容器と前記投与具とを接続する流路回路部を有し、前記流路回路部は、前記第1薬剤容器と前記投与具とを接続させて前記第1薬剤を前記投与具に移し、前記投与具と前記第2薬剤容器とを接続させて前記投与具内の前記第1薬剤を前記第2薬剤容器内の前記第2薬剤に移して混ぜて前記混合薬剤を作り、前記混合薬剤を前記投与具に移す流路切替機構を有することを特徴とする。
本発明に係る薬剤キットにおいては、流路回路部は、第1薬剤容器と第2薬剤容器と投与具とを接続して、流路回路部の流路切替機構は、第1薬剤を投与具に移し、投与具と第2薬剤容器とを接続させて投与具内の第1薬剤を第2薬剤容器内の第2薬剤に移して混ぜて混合薬剤を作り、この混合薬剤を投与具に移すことができる。これにより、薬剤キットを用いて、用時混合が必要な薬剤に対して、使用者が在宅であっても正確にしかも安全に調製(調剤)することができる。
本発明に係る薬剤キットにおいては、好ましくは、前記流路切替機構は、前記第1薬剤容器と前記投与具とを接続させる第1流路に配置されて、前記第1薬剤を前記投与具に移す第1流路切替弁と、前記投与具と前記第2薬剤容器とを接続させる第2流路に配置されて、前記投与具の前記第1薬剤を前記第2薬剤容器の前記第2薬剤に移して混ぜて前記混合薬剤を作る第2流路切替弁と、を有することを特徴とする。
本発明に係る薬剤キットにおいては、流路切替機構の第1流路切替弁と第2流路切替弁を切り替えることにより、投与具の第1薬剤を第2薬剤容器の第2薬剤に移して混ぜて、正確にしかも安全に混合薬剤を作ることができる。
本発明に係る薬剤キットにおいては、好ましくは、前記流路回路部は、前記投与具内のエアーを抜くエアー抜き部を有し、前記エアー抜き部は、前記第2流路切替弁に接続されていて、前記第1流路切替弁と前記第2流路切替弁とは、三方活栓であることを特徴とする。
本発明に係る薬剤キットにおいては、エアー抜き部が混合薬剤を収容している投与具内のエアーを外部に抜くことができるので、混合薬剤に残っている可能性のあるエアーを投与具内から確実に排出でき、エアーを除去した混合薬剤を準備できる。第1流路切替弁と前記第2流路切替弁として構成の簡単な三方活栓を採用することで、流路の切替操作が確実に行える。
本発明に係る薬剤キットにおいては、好ましくは、薬剤キット情報が記録された識別標識が設けられていることを特徴とする。
本発明に係る薬剤キットにおいては、識別標識を用いて薬剤キットの内容を表す薬剤キット情報を取得できるので、使用者が例えば在宅で、使用目的とは異なる薬剤キットを誤って使用してしまうことを防ぐことができる。
本発明に係る薬剤キットにおいては、好ましくは、前記薬剤操作部は、前記薬剤キット情報に基づいて、複数の前記薬剤容器と前記投与具とを接続して、複数の前記薬剤容器の複数種類の前記薬剤を混ぜて前記混合薬剤を作り、前記混合薬剤を前記投与具に収容させることを特徴とする。
本発明に係る薬剤キットにおいては、投与具には使用者の使用目的とする混合薬剤を収容できる。
本発明に係る薬剤キットにおいては、好ましくは、前記流路回路部は、第1板材と前記第1板材に対して重ね合わせた第2板材との間に形成されていて、前記流路回路部の流路の断面が四角形状であることを特徴とする。
本発明に係る薬剤キットにおいては、薬剤操作部を構成する部品点数を減らすことができ、薬剤操作部および薬剤キットの製造が容易になる。また、薬剤の流路の断面がチューブの様に円型ではなく、断面が四角形状にすることで、薬剤が流れる流路の内面は平坦面になっている。このため、例えば液面検知センサにより液面のレベルを検知する際には、液面検知センサの検知感度を向上させることができるメリットがある。
本発明に係る薬剤キットにおいては、好ましくは、前記第1薬剤容器と前記第2薬剤容器は、薬剤バイアルであり、前記投与具は、押し子を有するシリンジであり、前記投与具は前記投与具装着部に取り外し可能に装着されていることを特徴とする。
本発明に係る薬剤キットにおいては、投与具は押し子を有するシリンジであるので、押し子を往復動作させることで、第2薬剤容器中の第1薬剤と第2薬剤をポンピングして混合することができる。投与具は、投与具装着部に対して取り外しできるので、使用者は、混合薬剤が収容された投与具を、薬剤キットから取り外して、投与具を用いて混合薬剤を在宅自己注射で投与できる。
前記課題は、薬剤を収容している複数の薬剤容器を装着させる薬剤容器装着部と、複数の前記薬剤容器の複数種類の前記薬剤を混ぜた混合薬剤を収容するための投与具を装着させる投与具装着部と、複数の前記薬剤容器と前記投与具とを接続して、複数の前記薬剤容器の複数種類の前記薬剤を混ぜて前記混合薬剤を作り、前記混合薬剤を前記投与具に収容させる薬剤操作部と、を備える薬剤キットを搭載して、前記薬剤キットにおいて複数種類の前記薬剤の調剤を行って前記混合薬剤を作成する自動調剤装置であって、本体部と、前記本体部に設けられて、前記薬剤キットを収容する薬剤キット収容部と、を備えることを特徴とする本発明に係る自動調剤装置により解決される。
本発明に係る自動調剤装置においては、薬剤容器装着部は、薬剤を収容している複数の薬剤容器を装着させ、投与具は、複数の薬剤容器の複数種類の薬剤を混ぜた混合薬剤を収容する。薬剤操作部は、複数の薬剤容器と投与具とを接続して、複数の薬剤容器の複数種類の薬剤を混ぜて混合薬剤を作り、混合薬剤を投与具に収容させる。使用者は、薬剤キットを薬剤キット収容部に収容する。これにより、自動調剤装置は、薬剤キットにおいて、混合薬剤を作り、投与具に混合薬剤を収容できるので、用時混合が必要な薬剤に対して、使用者が在宅であっても正確にしかも安全に調製(調剤)することができる。
本発明に係る自動調剤装置においては、好ましくは、前記本体部に設けられて、処方箋に設けられた第1識別標識の情報を読み込む処方箋識別標識情報読み込み部と、前記本体部に設けられて、前記薬剤キットに設けられて薬剤キット情報を記録した第2識別標識の情報を読み込む薬剤キット識別標識情報読み込み部と、前記第1識別標識の情報と前記第2識別標識の情報とが一致しているか否かを判断する制御部と、を備えることを特徴とする。
本発明に係る自動調剤装置においては、制御部は、第1識別標識の情報と第2識別標識の情報とが一致しているか否かを判断することができ、使用者は、医者等の医療従事者が発行した処方箋に合致している薬剤キットを間違いなく用いて、安全に確実に在宅自己注射することができる。
本発明に係る自動調剤装置においては、好ましくは、前記薬剤キットの前記投与具が、複数の前記薬剤容器に比べて下側の位置になるように、前記薬剤キットが前記薬剤キット収容部の所定位置に収容されることを特徴とする。
本発明に係る自動調剤装置においては、薬剤キットの投与具が、複数の薬剤容器に比べて下側の位置になるように、薬剤キットが薬剤キット収容部の所定位置に収容される。これにより、投与具側が地側になるように、薬剤キットを薬剤キット収容部内に収容することで、エアー抜き部が投与具内のエアーを外部へ抜きやすくなる。
本発明に係る自動調剤装置においては、好ましくは、第1薬剤を収容している第1薬剤容器と第2薬剤を収容している第2薬剤容器とを、前記第1薬剤容器と前記第2薬剤容器と前記投与具とを接続する流路回路部側のアクセス部側に押して前記アクセス部に接続させる薬剤容器接続操作ユニットと、前記投与具の吸引動作と排出動作とを行う投与具操作駆動ユニットと、をさらに備えることを特徴とする。
本発明に係る自動調剤装置においては、薬剤容器接続操作ユニットは、第1薬剤容器と第2薬剤容器と投与具とを接続する流路回路部側のアクセス部側に自動的に接続できる。投与具操作駆動ユニットは、投与具の吸引動作と排出動作を行って、第2薬剤容器中の第1薬剤と第2薬剤にエアーを供給することで、第2薬剤容器中の第1薬剤と第2薬剤を自動的にポンピングして混合することができる。
本発明に係る自動調剤装置においては、好ましくは、前記薬剤キットの複数の前記薬剤容器は、第1薬剤を収容している第1薬剤容器と、第2薬剤を収容している第2薬剤容器と、を少なくとも含み、前記薬剤操作部は、前記第1薬剤容器と前記第2薬剤容器と前記投与具とを接続する流路回路部を有し、前記流路回路部は、前記第1薬剤容器と前記投与具とを接続させて前記第1薬剤を前記投与具に移し、前記投与具と前記第2薬剤容器とを接続させて前記投与具内の前記第1薬剤を前記第2薬剤容器内の前記第2薬剤に移して混ぜて前記混合薬剤を作り、前記混合薬剤を前記投与具に移す流路切替機構を有し、前記流路切替機構は、前記第1薬剤容器と前記投与具とを接続させる第1流路に配置されて、前記第1薬剤を前記投与具に移す第1流路切替弁と、前記投与具と前記第2薬剤容器とを接続させる第2流路に配置されて、前記投与具の前記第1薬剤を前記第2薬剤容器の前記第2薬剤に移して混ぜて前記混合薬剤を作る第2流路切替弁と、を有し、前記薬剤キットの前記第1流路切替弁を操作する第1切替操作部と、前記薬剤キットの前記第2流路切替弁を操作する第2切替操作部と、をさらに備えることを特徴とする。
本発明に係る自動調剤装置においては、流路回路部は、第1薬剤容器と第2薬剤容器と投与具とを接続して、流路回路部の流路切替機構は、第1薬剤を投与具に移し、投与具と第2薬剤容器とを接続させて投与具内の第1薬剤を第2薬剤容器内の第2薬剤に移して混ぜて混合薬剤を作り、混合薬剤を投与具に移すことができる。これにより、薬剤キットを用いて、用時混合が必要な薬剤に対して、使用者が在宅であっても正確にしかも安全に調製(調剤)することができる。流路切替機構の第1流路切替弁と第2流路切替弁を切り替えることにより、投与具の第1薬剤を第2薬剤容器の第2薬剤に移して混ぜて、正確にしかも安全に混合薬剤を作ることができる。
本発明に係る自動調剤装置においては、好ましくは、前記薬剤キットの前記第1流路を介して前記第1薬剤容器から前記投与具へ吸引される前記第1薬剤の液面の位置を検知して前記吸引が正常に行われたことを判定するための第1液面検知センサと、前記薬剤キットの前記第2流路を介して前記投与具から前記第2薬剤容器への注入動作が正常に行われたことを判定するための第2液面検知センサと、前記混合薬剤が収容された前記投与具内からエアーを抜くエアー抜き部へ抜く前記エアーの抜き量を検知するための第3液面検知センサと、をさらに備えることを特徴とする。
本発明に係る自動調剤装置においては、第1液面検知センサは、第1薬剤容器から投与具へ吸引される第1薬剤の液面の位置を検知して吸引が正常に行われたことを判定するのに用いられる。第2液面検知センサは、薬剤キットの第2流路を介して投与具から第2薬剤容器への注入動作が正常に行われたことを判定するのに用いられる。そして、第3液面検知センサは、混合薬剤が収容された投与具内からエアーを抜くエアー抜き部へ抜くエアーの抜き量を検知するのに用いられる。これにより、第1薬剤が第1薬剤容器から投与具へ吸引される状態を把握でき、投与具から第2薬剤容器の第2薬剤へ第1薬剤が注入される状態を把握できる。しかも、混合薬剤が収容されている投与具内からエアーを抜く状態を把握できる。従って、第1薬剤と第2薬剤から混合薬剤を作る状態が確実に把握でき、混合薬剤にエアーが混入することを防ぐことができる。
本発明に係る自動調剤装置においては、好ましくは、前記第1薬剤容器と前記投与具とを接続させて前記第1薬剤を前記投与具に移し、前記投与具と前記第2薬剤容器とを接続させて、前記投与具の前記第1薬剤を前記第2薬剤容器の前記第2薬剤に移して混ぜて前記混合薬剤を作り、前記混合薬剤を前記投与具に収容させる際に、流路を切り替える複数の流路切替クランプをさらに備えることを特徴とする。
本発明に係る自動調剤装置においては、流路を切り替えるために、流路切替クランプを用いることで、クランプするだけで薬剤の流路は容易に切り替えることができる。薬剤キットにおける薬剤容器の設定数が増えた場合等に、薬剤キットの構成を複雑にすることが無く、より複雑な混合操作が必要となる複数種類の薬剤の混合に有効である。
本発明に係る自動調剤装置においては、好ましくは、前記処方箋識別標識情報読み込み部は、前記本体部の上部に設けられていることを特徴とする。
本発明に係る自動調剤装置においては、使用者は、処方箋の識別標識を本体部の上部において近づけるだけで、使用者が用時調剤を行う前に、処方箋識別標識読み込み部は、処方箋の識別標識を容易に読み取ることができる。
前記課題は、薬剤を収容している複数の薬剤容器を装着させる薬剤容器装着部と、複数の前記薬剤容器の複数種類の前記薬剤を混ぜた混合薬剤を収容するための投与具を装着させる投与具装着部と、複数の前記薬剤容器と前記投与具とを接続して、複数の前記薬剤容器の複数種類の前記薬剤を混ぜて前記混合薬剤を作り、前記混合薬剤を前記投与具に収容させる薬剤操作部と、を備える薬剤キットを搭載して、前記薬剤キットにおいて複数種類の前記薬剤の調剤を行って前記混合薬剤を作成する自動調剤装置であって、前記薬剤キットを収容する薬剤キット収容部と、第1薬剤を収容している第1薬剤容器と第2薬剤を収容している第2薬剤容器とを、前記第1薬剤容器と前記第2薬剤容器と前記投与具とを接続する流路回路部側のアクセス部側に押して前記アクセス部に接続させる薬剤容器接続操作ユニットと、前記投与具の吸引動作と排出動作とを行う投与具操作駆動ユニットと、を備え、前記薬剤キットの複数の前記薬剤容器は、第1薬剤を収容している第1薬剤容器と、第2薬剤を収容している第2薬剤容器と、を少なくとも含み、前記薬剤操作部は、前記第1薬剤容器と前記第2薬剤容器と前記投与具とを接続する流路回路部を有し、前記流路回路部は、前記第1薬剤容器と前記投与具とを接続させて前記第1薬剤を前記投与具に移し、前記投与具と前記第2薬剤容器とを接続させて前記投与具内の前記第1薬剤を前記第2薬剤容器内の前記第2薬剤に移して混ぜて前記混合薬剤を作り、前記混合薬剤を前記投与具に移す流路切替機構を有し、前記投与具操作駆動ユニットは、前記投与具と前記第2薬剤容器とを接続させて前記投与具内の前記第1薬剤を前記第2薬剤容器内の前記第2薬剤に移した後に、前記投与具の吸引動作と排出動作を複数回行うことを特徴とする本発明に係る自動調剤装置により解決される。
本発明に係る自動調剤装置においては、薬剤容器装着部は、薬剤を収容している複数の薬剤容器を装着させ、投与具は、複数の薬剤容器の複数種類の薬剤を混ぜた混合薬剤を収容する。薬剤操作部は、複数の薬剤容器と投与具とを接続して、複数の薬剤容器の複数種類の薬剤を混ぜて混合薬剤を作り、混合薬剤を投与具に収容させる。この際に、投与具操作駆動ユニットは、投与具と第2薬剤容器とを接続させて投与具内の第1薬剤を第2薬剤容器内の第2薬剤に移した後に、投与具の吸引動作と排出動作を複数回行うことで(複数回ポンピング動作を行うことで)、第2薬剤容器内で第1薬剤と第2薬剤を確実に混合することができる。使用者は、薬剤キットを薬剤キット収容部に収容する。これにより、薬剤キットにおいて、混合薬剤を作り、投与具に混合薬剤を収容できるので、用時混合が必要な薬剤に対して、使用者が在宅であっても正確にしかも安全に調製(調剤)することができる。
前記課題は、薬剤を収容している複数の薬剤容器を装着させる薬剤容器装着部と、複数の前記薬剤容器の複数種類の前記薬剤を混ぜた混合薬剤を収容するための投与具を装着させる投与具装着部と、複数の前記薬剤容器と前記投与具とを接続して、複数の前記薬剤容器の複数種類の前記薬剤を混ぜて前記混合薬剤を作り、前記混合薬剤を前記投与具に収容させる薬剤操作部と、を備える薬剤キットを搭載して、前記薬剤キットにおいて複数種類の前記薬剤の調剤を行って前記混合薬剤を作成する自動調剤装置であって、本体部と、前記本体部に設けられて、前記薬剤キットを収容する薬剤キット収容部と、処方箋情報を受信する処方箋情報受信部と、を備え、前記処方箋情報受信部が受信した処方箋情報に基づいて前記薬剤キットにおいて複数種類の前記薬剤の調剤を行うことを特徴とする本発明に係る自動調剤装置により解決される。
本発明に係る自動調剤装置においては、薬剤容器装着部は、薬剤を収容している複数の薬剤容器を装着させ、投与具は、複数の薬剤容器の複数種類の薬剤を混ぜた混合薬剤を収容する。薬剤操作部は、複数の薬剤容器と投与具とを接続して、複数の薬剤容器の複数種類の薬剤を混ぜて混合薬剤を作り、混合薬剤を投与具に収容させる。この際に、自動調剤装置の処方箋情報受信部は、処方箋情報を受信すると、処方箋情報受信部が受信した処方箋情報に基づいて薬剤キットにおいて複数種類の薬剤の調剤を行う。これにより、薬剤キットにおいて、処方箋情報に基づいた正しい薬剤キットを用いて混合薬剤を作ることができるので、用時混合が必要な薬剤に対して、使用者が在宅であっても正確にしかも安全に調製(調剤)することができる。
前記課題は、薬剤を収容している複数の薬剤容器を装着させる薬剤容器装着部と、複数の前記薬剤容器の複数種類の前記薬剤を混ぜた混合薬剤を収容するための投与具を装着させる投与具装着部と、複数の前記薬剤容器と前記投与具とを接続して、複数の前記薬剤容器の複数種類の前記薬剤を混ぜて前記混合薬剤を作り、前記混合薬剤を前記投与具に収容させる薬剤操作部と、を有する薬剤キットと、前記薬剤キットを収容して前記薬剤キットにおいて複数種類の前記薬剤の調剤を行って前記混合薬剤を作成する調剤を行う自動調剤装置と、を備えることを特徴とする本発明に係る自動調剤システムにより解決される。
本発明に係る自動調剤システムにおいては、薬剤キットの薬剤容器装着部は、薬剤を収容している複数の薬剤容器を装着させ、薬剤キットの投与具は、複数の薬剤容器の複数種類の薬剤を混ぜた混合薬剤を収容する。薬剤キットの薬剤操作部は、複数の薬剤容器と投与具とを接続して、複数の薬剤容器の複数種類の薬剤を混ぜて混合薬剤を作り、混合薬剤を投与具に収容させる。使用者は、薬剤キットを自動調剤装置に収容する。これにより、自動調剤装置は、薬剤キットにおいて、混合薬剤を作り、投与具に混合薬剤を収容できるので、用時混合が必要な薬剤に対して、使用者が在宅であっても正確にしかも安全に調製(調剤)することができる。
本発明によれば、用時混合が必要な薬剤に対して、使用者が在宅であっても正確にしかも安全に調製することができる薬剤キット、自動調剤装置および自動調剤システムを提供することができる。
本発明の実施形態に係る自動調剤システムの構成例を示す概念図である。 図1に示す自動調剤システムを構成しているカセット式の薬剤キットと、自動調剤装置を示す図である。 薬剤キットの好ましい例を示す斜視図である。 薬剤キットと、この薬剤キットを操作するための図2に示す自動調剤装置の構成例を示す図である。 薬剤キットの流路回路部と流路切替機構を示す平面図である。 図2に示す自動調剤装置の構造をさらに詳しく示す図である。 自動調剤装置の電気的な構成例を示すブロック図である。 調製動作開始から、第1薬剤容器の第1薬液(例えば溶解液)を、投与具側に吸引するまでを示す図である。 第1薬液(例えば溶解液)を、投与具から第2薬剤容器へ注入して、第1薬液と第2薬液とを第2薬剤容器においてポンピングして混合する様子を示す図である。 投与具内のエアー抜きを行い、混合薬液を投与具に収容して調製動作を終了する様子を示す図である。 調製作業が終了した様子を示す図である。 薬液の混合操作例を示すフロー図である。 本発明の第2実施形態を示す図である。 本発明の第3実施形態を示す図である。 本発明の第4実施形態を示す図である。
以下に、本発明の好ましい実施形態を、図面を参照して詳しく説明する。
なお、以下に説明する実施形態は、本発明の好適な具体例であるから、技術的に好ましい種々の限定が付されているが、本発明の範囲は、以下の説明において特に本発明を限定する旨の記載がない限り、これらの態様に限られるものではない。また、各図面中、同様の構成要素には同一の符号を付して詳細な説明は適宜省略する。
(自動調剤システム1000)
図1は、本発明の実施形態に係る自動調剤システム1000の構成例を示す概念図である。図2は、図1に示す自動調剤システム1000を構成しているカセット式の薬剤キットと、自動調剤装置100を示す図である。
図1と図2に示すように、自動調剤システム1000は、カセット式の薬剤キット1と、自動調剤装置100とを含んでいる。自動調剤システム1000は、薬剤キット1を収容することで、用時混合が必要な薬剤について、医療従事者以外の例えば在宅の使用者(患者)が、複数種類の薬剤から混合薬剤を調剤して、調剤を正確にしかも安全、簡便に行うことができる。なお、本発明の明細書では、「調剤」を「調製」とも表現する。
自動調剤システム1000は、病院や医院の医者や薬剤師等、自動調剤システム1000へのアクセス権を与えられた医療従事者MDの指示に従って使用される。この自動調剤システム1000は、在宅や介護施設や養護施設等の施設での用時調製薬剤の最適なソリューションとして、処方箋1001の処方箋情報(処方指示情報)内容と連動して、使用者(患者)が、在宅で調剤を行うことができる。自動調剤システム1000では、自動調剤装置100による調剤動作が、処方箋1001の情報と紐づけられていることで、処方箋1001に合った正しい薬剤キット1を使用することができる。これにより、例えば在宅の使用者(患者)は、処方の間違いを防止して、薬剤の取り違えや複数種類の薬剤の混合操作の間違い、処方箋で指定された服薬の用量・投与時期・投与頻度の制限の超過等を防止できる。
図1に示すように、医療従事者MDが操作する情報端末1004を用いて、処方箋1001の指示情報(処方箋情報)に基づいて、処方箋1001を発行する。医療従事者MDは、患者である使用者のために、遠隔で自動調剤装置100に対して調剤行為を正しく指示できる。医療従事者MDが発行する処方箋1001は、第1識別標識1002を有している。情報端末1004は、インターネットのような情報通信網1003により、自動調剤装置100との間で、情報通信が可能である。自動調剤装置100は、例えば在宅の使用者である患者が、複数種類の薬剤の混合操作を行った結果を、情報通信網1003を通じて、情報端末1004に配信する機能を有する。これにより、医療従事者MDは、患者の服薬の状況を正確に把握することができ、患者に対して適切な医療サービスを提供することができる。
図2に示すように、使用者は、自動調剤装置100内に、薬剤キット1を着脱可能に所定位置に位置決めして収容することができる。薬剤キット1は、例えば合成樹脂製の長方形型のユニットである。自動調剤装置100は、本体部101と、開閉扉102を有しており、薬剤キット1は、開閉扉102を開くことで、本体部101の薬剤キット収容部107内に着脱可能に簡単に装着できる。図1に示すように、処方箋1001は、処方箋1001の「処方箋情報」の内容を有する第1識別標識1002を有している。処方箋1001の「処方箋情報」の内容としては、例えば、複数の薬剤の種類薬剤の混合の仕方、用量、投与頻度、処方箋の番号、薬剤キット1の識別番号等が含まれている。これにより、薬剤キット1を薬剤キット収容部107内に所定位置に位置決めして装着すると、自動調剤装置100が第1識別標識1002を読み取ることで、自動調剤装置100は処方箋1001の「処方箋情報」の内容を正確に取得できる。
一方、薬剤キット1は、その適所に第2識別標識2を有している。第2識別標識2は、「処方箋情報」ではなく、「薬剤キット情報」を記録している。「薬剤キット情報」としては、例えば対応する処方箋の番号、薬剤キット1自体の識別番号、薬剤キット1に含まれる薬剤の混合方法等が含まれている。薬剤キット1を薬剤キット収容部107内に所定位置に位置決めして装着されていることで、第2識別標識2は、自動調剤装置100の後述の薬剤キット識別情報読み込み部115により取得できる位置に確実に対応することになるので、これにより、自動調剤装置100は、薬剤キット1の第2識別標識2を用いて薬剤キット1の内容を表す「薬剤キット情報」の内容を後述の薬剤キット識別情報読み込み部115により確実に取得できるので、使用者が使用目的とは異なる薬剤キット1を誤って使用してしまうことを防ぐことができる。このため、薬剤キット1の使用上の安全を確保できる。また、上下方向を逆にするなどして所定位置に位置決めして装着されない場合、後述の薬剤キット識別情報読み込み部115による読み込みができないので、後述のディスプレイ114に装着エラーの旨を表示したり、報知部192によりスピーカによる音声で装着エラーの旨を報知することができる。
また、この「薬剤キット情報」が記録された第2識別標識2には、好ましくは「使用者が1度きりの使用に限定する」旨の情報をも記憶している。このように、第2識別標識2には、「使用者が1度きりの使用に限定する」旨の情報を記憶させておくことで、次のようなメリットがある。すなわち、薬剤が体重換算で混合されるような場合に、薬剤キット1が1回使用された後に、まだ薬剤キット1には薬剤が残るケースも考えられる。この場合に、使用者が、使用済みの薬剤キット1を誤ってもう一度使用しないように制限することができる。このため、薬剤キット1の使用上の安全を確保できる。
第1識別標識1002と第2識別標識2は、例えばQRコード(デンソーウェーブの登録商標)を用いることができるが、バーコードやRFID(radio frequency identifier)等であっても良い。
(薬剤キット1)
次に、図2、図3および図4を参照して、薬剤キット1の好ましい構造例について説明する。図3は、薬剤キット1の好ましい例を示す斜視図であり、図4は、この薬剤キット1と、薬剤キット1を操作するための図2に示す自動調剤装置100側の構成例の一部を示している。
図2に示すように、薬剤キット1は、合成樹脂製の例えば薄い厚みの直方体形状のケース3を有する。薬剤キット1は、好ましくは、滅菌済みの状態で在宅や介護施設等の施設に配送される。薬剤キット1は、使用後は安全のために使い捨てになり、再度使用しない。このケース(筐体)3は、収容部分3Aと、この収容部分3Aを覆う蓋部分3Bを有する。蓋部分3Bは、使用者が投与具10をケース3内に出し入れできるようにするために、長方形状の開口部3Cを有する。
ケース3の収容部分3Aと蓋部分3Bの材質としては、例えば耐衝撃性等を加味した合成樹脂である、ポリフェニレンオキサイド等のポリエーテル、ポリエチレンテレフタレート、ポリプチレンテレフタレート等のポリエステル、ポリアセタール、ポリメチルメタクリレート等のアクリル樹脂、ABS樹脂、ハイインパクト・スチロール等のスチレン系樹脂、ポリ-2-メチルペンテン、ポリプロピレン等のポリオレフィン系樹脂、ポリカーボネート樹脂等から少なくとも1つ選ばれる不透明もしくは着色により不透明化された樹脂等である。この合成樹脂は、好ましくは抗菌材料、リン酸ジルコニウム銀化合物をほぼ1~2.5重量%含む(多いと成型時の可塑性が低下し、少ないと抗菌性を発揮しない)。
図3に示すように、薬剤キット1の収容部分3A内には、薬剤容器装着部11と、投与具装着部12と、薬剤操作部13と、第1アクセス部51と、第2アクセス部52と、第3アクセス部53と、エアー抜き部55が設けられている。図2に示すように、薬剤キット情報である第2識別標識2は、蓋部分3Bの外面に配置されている。収容部分3A内にある薬剤容器装着部11と投与具装着部12と薬剤操作部13と第1アクセス部51と第2アクセス部52と第3アクセス部53とエアー抜き部55は、感染リスクを防ぐために、滅菌処理が施されている。第1アクセス部51と第2アクセス部52は「瓶針」とも言われる。
図3と図4に例示するように、薬剤容器装着部11は、薬剤を収容している複数の薬剤容器を装着させる。複数の薬剤容器としては、第1薬剤を収容している第1薬剤容器21と、第2薬剤を収容している第2薬剤容器22である。第1薬剤容器21と第2薬剤容器22は、例えば薬剤バイアルである。第1薬剤は溶解液であり、第1薬剤容器21は溶解液容器であり、第2薬剤は粉剤であり、第2薬剤容器22は粉剤容器である。薬剤容器装着部11は、容器収容部23,24を有しており、収容部分3Aの一端部側に並べて配置されている。第1薬剤容器21は、容器収容部23に予め収容されている。第2薬剤容器22は、隣の容器収容部24に予め収容されている。
第1薬剤容器21と第2薬剤容器22のキャップの材質としては、例えば次のようなゴムである。ゴムの材質としては、好ましくはブチルゴムであるが、その他に、天然ゴム、イソプレンゴム、ブタジエンゴム、スチレンーブタジエンゴム、シリコーンゴムのような各種のゴム材料や、ポリウレタン系、ポリエステル系、ポリアミド系、オレフィン系、スチレン系等の各種の熱可塑性エラストマー等である。
第1薬剤容器21と第2薬剤容器22のキャップは、基本的には滅菌処理をしておけば良いが、例えばベース(例えばブタジエンゴム)の材料に、抗菌材料、リン酸ジルコニウム銀化合物をほぼ1~2.5重量%含むようにすれば、ある程度の感染予防が可能である。
図3に示すように、投与具10は、投与具装着部12において所定位置に位置決めして着脱可能に装着されている。薬剤容器装着部11が収容部分3Aの一端部側に配置されているのに対して、投与具装着部12は、収容部分3Aの他端部側に配置されている。投与具10は、第1薬剤容器21内の第1薬剤を第2薬剤容器22内の第2薬剤に移して両者を混ぜることで調剤された混合薬剤を最終的に収容する。投与具10は、押し子10Pを有するシリンジである。
また、薬剤容器装着部11は、第1薬剤容器21と第2薬剤容器22を位置決めして装着でき、投与具10は、投与具装着部12において所定位置に位置決めできるので、使用者が薬剤容器や投与具を自動調剤装置100の正しい場所に配置する手間を省くことができ、使用上の安全性を確保できる。
図3に示す薬剤操作部13は、上述した第1薬剤容器21と第2薬剤容器22と、投与具10とを好ましくは無菌的に接続して、第1薬剤容器21内の第1薬剤を第2薬剤容器22内の第2薬剤に移して両者を混ぜることで混合薬剤を作り、この混合薬剤を投与具10内に収容させる機能を有する。すなわち、薬剤操作部13は、図1に示す処方箋1001の「処方箋情報」の薬剤の混合の仕方、用量、投与頻度等に基づいて、第1と第2薬剤容器21,22と投与具10とを無菌的に接続して、第1と第2薬剤容器21,22の複数種類の薬剤を混ぜて混合薬剤を作り、混合薬剤を投与具10に最終的に収容させる。
図5は、薬剤操作部13の流路回路部30と流路切替機構40を詳しく示す平面図である。この薬剤操作部13は、図5に示すように、第1薬剤容器21と第2薬剤容器22と投与具10とを、好ましくは無菌的に接続するための流路回路部30と、流路切替機構40を有する。流路回路部30は、チューブ31,32,33,34,35を有する。流路切替機構40は、第1流路切替弁41と第2流路切替弁42を有する。第1流路切替弁41と第2流路切替弁42は、ともにいわゆる三方活栓である。図5の破線で示すように、第1流路切替弁41の頭部には、切替操作用のヘッド41Hが設けられ、第2流路切替弁42の頭部には、切替操作用のヘッド42Hが設けられている。なお、本願明細書において、「チューブ」とは、中空のパイプ状の部材である。
図5に示すチューブ31は、第1アクセス部51と第1流路切替弁41とを接続し、チューブ32は、第1流路切替弁41と第3アクセス部53とを接続している。チューブ33は、第1流路切替弁41と第2流路切替弁42とを接続している。チューブ34は、第2流路切替弁42と第2アクセス部52とを接続している。そして、チューブ35は、第2流路切替弁42とエアー抜き部55とを接続している。エアー抜き部55は、第3アクセス部53の隣の位置に並べて配置されており、混合薬剤を収容している投与具10内のエアーを大気開放して、投与具10内からエアーを抜く役割を果たす。エアー抜き部55は、例えば遮菌フィルタ55Aを備える。
図5に示すように、第1アクセス部51は、第1薬剤容器21のキャップ内に差し込む針を有し、第1薬剤容器21内の第1薬剤をチューブ31へ導く。同様にして、第2アクセス部52は、第2薬剤容器22のキャップ内に差し込む針を有し、第2薬剤容器22内の第2薬剤をチューブ34へ導く。第3アクセス部53は、投与具10のシリンダ10Sの先端部をはめ込むことで、シリンダ10S内とチューブ32を接続する。第1アクセス部51と第2アクセス部52の組と、第3アクセス部53とは、流路回路部30をはさんで反対側に配置されている。
図5に示すチューブ31,32は、第1薬剤容器21と投与具10とを接続させる「第1流路R1」を構成している。この第1流路R1の途中には、第1流路切替弁41が配置されている。同様にして、チューブ32,33,34は、投与具10と第2薬剤容器22とを接続させる「第2流路R2」を構成している。第2流路R2の途中には、第1流路切替弁41と第2流路切替弁42が配置されている。チューブ32,33,35は、投与具10とエアー抜き部55を接続する「第3流路R3」を構成している。
(自動調剤装置100の構造例)
次に、図4と図6を参照して、自動調剤装置100の構造例を説明する。図6は、図2に示す自動調剤装置100の構造をさらに詳しく示している。図4では、薬剤キット1に調剤操作を行わせるための自動調剤装置100の構造例の一部を示している。
自動調剤装置100の本体部101のサイズは、例えば卓上に置け、使用者が持ち運びしやすく扱いやすい大きさであり、寸法例を挙げれば、高さ50cm×幅26cm×奥行30cm程度である。なお、電源(不図示)としては、商用のAC電源の他、充電式等の電池が用いられる。
図6に示すように、本体部101は処方箋識別標識情報読み込み部103を有している。この処方箋識別標識情報読み込み部103は、例えばQRコードリーダであり、本体部101の上部104において、取付部材105を用いて取り付けられている。これにより、使用者が用時調剤を行う前に、使用者は、処方箋1001の第1識別標識1002を本体部101の上部において取付部材105の下部空間106に通す。これにより、処方箋識別標識情報読み込み部103は、第1識別標識1002の「処方箋情報」の内容を即座に読み取ることができる。
なお、本体部101に通信部(送受信部)を設けて、医療機関から送信された処方箋情報を受信できるようにしても良い。このように通信部を設ければ、使用者が紙で発行された処方箋1001を保管して、処方箋識別標識情報読み込み部103に処方箋情報を読み込ませる手間を省くことができる。
また、図6に示すように、図3に示す薬剤キット1の投与具10側が、第1薬剤容器21と第2薬剤容器22側に比べて下側の位置になるように、薬剤キット1が薬剤キット収容部107内に収容されるようになっている。これにより、投与具10側が地側になるように、薬剤キット1を収容することで、図5に示すエアー抜き部55が、下側に配置されるので、投与具10内のエアーをより抜きやすくなるメリットがある。
図7は、自動調剤装置100の電気的な構成例を示すブロック図である。図7に示すように、自動調剤装置100は、制御部110と、処方箋識別標識情報読み込み部103と、ディスプレイ114と、薬剤キット識別情報読み込み部115と、UV照射部116と、薬剤容器接続操作ユニット117と、投与具操作駆動ユニット118と、第1と第2切替操作部121,122と、4つの液面検知センサ131~134を有する。
処方箋識別標識情報読み込み部103は、処方箋1001の第1識別標識1002の「処方箋情報」の内容を光学的に読み込み、処方箋1001の指示内容情報F1(薬剤の混合の仕方、用量、投与頻度、処方箋の番号、薬剤キットの番号等)として、制御部110に送る。
一方、薬剤キット1を薬剤キット収容部107内にはめ込むと、薬剤キット識別情報読み込み部115は、薬剤キット1の第2識別標識2の「薬剤キット情報」の内容を光学的に読み込み、薬剤キット1に関する内容情報F2(薬剤キット情報:薬剤キットの番号等)として、制御部110に送る。制御部110は、指示内容情報F1の薬剤キットの番号と内容情報F2の薬剤キット番号とが、一致しているか否かを判断する。
これにより、制御部110は、第1識別標識1002の情報と第2識別標識2の情報とが一致しているか否かを判断することができ、医者が発行した処方箋に合致している薬剤キット1が自動調剤装置100に装着された場合のみ、使用者は、薬剤キット1を操作して混合調剤を行わせることができる。このため、使用者は、間違いのない種類の薬剤キット1を用いて混合調剤して、この混合薬剤を安全に確実に在宅自己注射することができる。
図7に示すように、薬剤容器接続操作ユニット117は、薬剤キット1を薬剤キット収容部107内に、所定位置に位置決めされて装着されるようにはめ込むことで、第1薬剤容器21と第2薬剤容器22を、第1アクセス部51と第2アクセス部52にそれぞれ対面させる押し部材117Pを有する。
投与具操作駆動ユニット118は、投与具10の押し子10Pを、制御部110の指令によりX方向に操作することで、投与具10の吸引動作と排出動作を行うことができる。第1切替操作部121と第2切替操作部122は、第1流路切替弁41,42のヘッド41H、42Hをそれぞれ回転させることで、第1流路切替弁41と第2流路切替弁42はそれぞれ別個に流路切替可能である。
図5に示すように、薬剤キット1が薬剤キット収容部107内に所定位置に位置決めして装着されていることで、液面検知センサ131は、チューブ31の適所に対応して配置された状態となり、液面検知センサ132は、チューブ32の適所に対応して配置された状態となり、液面検知センサ133は、チューブ34の適所に対応して配置された状態となり、そして液面検知センサ134は、薬剤キット1が薬剤キット収容部107内に所定位置に位置決めして装着されることで、チューブ35の適所に対応して配置された状態となる。
液面検知センサ131,132は、第1薬剤容器21から投与具10へ吸引される第1薬剤の液面の位置を検知して、第1薬剤が第1薬剤容器21から投与具10へ正しく吸引されたかどうかを判定するために用いられる「第1液面検知センサ」に相当する。液面検知センサ132,133は、投与具10から第2薬剤容器22への第1薬剤の注入動作が正常に行われたかどうかを判定するために用いられる「第2液面検知センサ」に相当する。液面検知センサ132,134は、混合薬剤が収容された投与具10内からエアー抜き部55へ抜くエアーの抜き量を検知するために用いられる「第3液面検知センサ」に相当する。なお、上述したように、図5に示すチューブ31,32は、「第1流路R1」に相当し、チューブ32,33,34は、「第2流路R2」に相当し、そしてチューブ32,33,35は、「第3流路R3」に相当する。
液面検知センサ131~液面検知センサ134は、対応するチューブ31,32,34,35を通る薬剤の液面のレベルを検知することで、制御部110は薬剤の吸引動作やエアーの排出動作が正常に行われているかどうかの判定を行う。制御部110は、液面検知センサ131~液面検知センサ134からの異常時のエラー発出のトリガー信号により、チューブにおける液面のレベルが異常であると判断することができる。
これにより、報知部192は、制御部110の指令により、使用者に対して、例えばブザーによる警報の発報や、スピーカによる音声通知を行うことができる。このような緊急の場合には、使用者は調剤行為を中止して、薬剤キット1の投与具10の使用を回避でき、調剤時の安全を確保できる。
(自動調剤システム1000の薬剤キット1と自動調剤装置100を用いた調製(調剤)動作例)
次に、上述した自動調剤システム1000の薬剤キット1と自動調剤装置100を用いた調製(調剤)動作例を、図8から図12を参照して説明する。
<薬剤の調剤動作(調製動作ともいう)の開始と、溶解液の投与具への吸引動作>
図8から図10は、一連の調剤動作を示しており、図8は、調製動作開始から第1薬剤容器21から第1薬液(例えば溶解液)を、投与具10側に吸引するまでを示している。
図9は、第1薬液(例えば溶解液)を、投与具10から第2薬剤容器22へ注入して、第1薬液と第2薬液とポンピングして混合する様子を示している。
図10は、投与具10内のエアー抜きを行い、混合薬液を投与具10に収容する様子を示している。図11は、調製作業が終了した様子を示す。図12は、薬液の混合操作例を示すフロー図である。
図8(A)では、薬剤キット1が使用者に宅配された時点で、第1薬剤容器21は、容器収容部23に予め収容され、第2薬剤容器22は、隣の容器収容部24に予め収容されている。投与具10は、薬剤キット収容部107内に予め収容されている。
図12に示すステップST1では、例えば使用者(患者)が、図2に示す開閉扉102を開くことで、薬剤キット1は本体部101内に着脱可能に簡単に装着(セット)され、この開閉扉102を閉める。薬剤キット1の開閉扉102は、安全のために図7に示すロック機構部399によりロックされる。
図12に示すステップST2では、図7に示す処方箋識別標識情報読み込み部103は、処方箋1001の第1識別標識1002を光学的に読み込み、処方箋1001の指示内容情報F1を制御部110に送る。薬剤キット識別情報読み込み部115は、薬剤キット1の第2識別標識2を光学的に読み込み、薬剤キット1に関する内容情報F2を制御部110に送る。
これにより、図12に示すステップST3では、制御部110は、指示内容情報F1と内容情報F2が一致しているか否かを照合して判断して、薬剤キット1の種類が間違いのないことを検証できると、制御部110は、薬剤キット1の調製動作を開始する。
図12に示すステップST4では、図8(A)において、薬剤キット1の使用者が図7に示す開始スイッチ110Sをオンすると、ステップST5では、好ましくは必要に応じて、図7に示すUV照射部116が自動調剤装置100内と薬剤キット1内を紫外線照射して殺菌する。
図12に示すステップST6では、図7に示す薬剤容器接続操作ユニット117が、制御部110の指令により動作して、図8(B)に示すように、押し部材117Pが第1薬剤容器21と第2薬剤容器22をX1方向に押す。このため、第1薬剤容器21と第2薬剤容器22は、第1アクセス部51の針と第2アクセス部52の針にそれぞれ差し込まれて無菌的にバイアル接続される。
次に、図12に示すステップST7では、図7に示す投与具操作駆動ユニット118は、投与具(シリンジ)10の押し子10Pを、制御部110の指令によりX1方向に吸引操作することで、投与具10の吸引動作を行う。これにより、図8(C)に示すように、第1薬剤容器21内の第1薬剤である溶解液は、チューブ31と第1流路切替弁41とチューブ32を通じて、第1流路R1に沿って投与具10内に吸引される。この時に、第1薬剤容器21と投与具10との経路は、第1流路切替弁41を開くことで「連通状態」になっているが、第2流路切替弁42のT字流路は、チューブ33側が「閉塞状態」(連通していない状態)であるので、チューブ33を閉じている。
投与具10内に吸引される第1薬剤である溶解液の量は、制御部110が図7に示す処方箋1001の第1識別標識1002の「処方箋情報」に基づいて決定している。制御部110は、必要な押し子10Pの吸引のためのストローク量を決める。ただし、制御部110は、液面検知センサ131,132により液面のレベルを検知することで、押し子10Pのストローク量を決定する場合もある。
また、制御部110は、液面検知センサ131と液面検知センサ132により液面のレベルを検知することで、投与具10への溶解液の吸引動作が正常に行われたかどうかを判定する機能も兼ねていて、吸引動作が異常である場合には、制御部110は、異常時のエラー発出のトリガーとなり、これにより制御部110は図7に示す報知部192を用いて、使用者に対して音声や音等により警告を発することができる。
<調製動作における溶解液を第2薬剤容器へ注入し、ポンピングして薬剤を混合する動作>
次に、図12に示すステップST8では、図9(A)に示すように、第1流路切替弁41の流路が図8(C)の状態からは切り替わっていて、図7に示す投与具操作駆動ユニット118は、制御部110の指令により、押し子10PをX2方向に押す。これにより、投与具10内の溶解液は、チューブ32と第1流路切替弁41とチューブ33と第2流路切替弁42とチューブ34を通じて、第2流路R2に沿って第2薬剤容器22内に注入される。
この時に、第1流路切替弁41と第2流路切替弁42は、投与具10と第2薬剤容器22との間を「連通状態」にする。投与具10から第2薬剤容器22へ注入される溶解液の量は、制御部110が処方箋1001の「処方箋情報」に基づいて決定している。制御部110は、「処方箋情報」に基づいて、溶解液を注入する。
また、制御部110は、第2液面検知センサ132と第3液面検知センサ133により液面のレベルを検知することで、第2薬剤容器22内への溶解液の注入動作が正常に行われたかどうかを判定する機能も兼ねている。注入動作が異常である場合には、制御部110は、異常時のエラー発出のトリガーとなり、これにより制御部110は図7に示す報知部192を用いて、使用者に音声や音等により警告を発することができる。
図12に示すステップST9では、図9(B)と図9(C)に示すように、第2薬剤容器22内において、第1薬剤である溶解液と第2薬剤である粉剤とをポンピングにより混合調製する。すなわち、図7に示す投与具操作駆動ユニット118は、制御部110の指令により、押し子10PをX1方向とX2方向に繰り返し往復動作させることで、投与具10内のエアー圧力を、チューブ32と第1流路切替弁41と第2流路切替弁42とチューブ34を通じて、第2薬剤容器22内へ与える。これにより、第2薬剤容器22内において、第1薬剤である溶解液と第2薬剤である粉剤とがポンピングにより混合されることから、溶解液による粉剤の溶解を促進することができる。
この時に、第1流路切替弁41と第2流路切替弁42は、投与具10と第2薬剤容器22との間を「連通状態」にしたままで、押し子10Pによるポンピングのストローク量、速度、回数は、制御部110が処方箋1001の「処方箋情報」または「薬剤キット情報」に基づいて、粉剤の溶解性に合わせて予め決定する。このように、投与具10は押し子10Pを有するシリンジであるので、押し子10Pを往復動作させることで、第2薬剤容器22中の第1薬剤と第2薬剤をポンピングして混合することができる。
このポンピング動作は、図9(C)に示すように、押し子10PをX1方向に引いた状態で終了する。終了時には、泡立ちの多い薬剤については、投与具10の直上の第1流路切替弁41を「閉塞状態」にして、押し子10PをX1方向に引いて、投与具10内を陰圧にした後に再度第1流路切替弁41を「連通状態」にすることで、第2薬剤容器22内の消泡を促進させることができる。
<調製動作における投与具10からのエアー抜きと動作終了>
次に、図12に示すステップST10では、投与具10内のエアーを抜く動作を行う。すなわち、図10(A)に示すように、第2流路切替弁42の流路は、図9(B)に示す第2流路切替弁42の流路の状態から切り替わっている。図7に示す投与具操作駆動ユニット118は、制御部110の指令により、押し子10PをX2方向に押す。これにより、投与具10内のエアーは、チューブ32と第1流路切替弁41とチューブ33と第2流路切替弁42とチューブ35を通じて、第3流路R3に沿ってエアー抜き部55から外部に抜くことができる。
押し子10Pによるポンピングをして、第2薬剤容器22内で第1薬剤と第2薬剤を混合しただけでは、エアーがまだ混入した混合薬剤が投与具10内に収容されている可能性がある。このため、エアー抜き部55が、混合薬剤を収容している投与具10内のエアーを外部に抜くことができ、混合薬剤に残っている可能性のあるエアーを投与具10内から確実に排出できる。従って、投与具10内の調剤した混合薬剤中にエアーが混在するのを確実に防ぐことができ、より混合調剤の安全性を確保できる。
この時に、第1流路切替弁41と第2流路切替弁42は、投与具10とエアー抜き部55とが「連通状態」になるように切り替わっている。制御部110は、第2液面検知センサ132と第4液面検知センサ134により液面のレベルを検知することで、エアー抜き量のデッドボリウムをコントロールする。
本発明の実施形態では、第1液面検知センサに相当する液面検知センサ131,132は、第1薬剤が第1薬剤容器21から投与具10へ吸引される状態を把握できる。第2液面検知センサに相当する液面検知センサ132,133は、投与具10から第2薬剤容器22の第2薬剤へ第1薬剤が注入される状態を把握できる。しかも、第3液面検知センサに相当する液面検知センサ132,134は、混合薬剤が収容されている投与具10内からエアー抜き部55を通じてエアーを抜く状態を把握できる。従って、第1薬剤と第2薬剤とを混合する状態が確実に把握でき、混合薬剤にエアーが混入することを防ぐことができる。
図10(B)では、自動調剤装置100による調剤(調製)動作を終了するが、この時には、投与具10の直上の第1流路切替弁41は、投与具10に対して「閉塞状態」にし、第2流路切替弁42は「連通状態」にする。すなわち、そして、制御部110の指令により、第1流路切替弁41と第2流路切替弁42は、それぞれ流路の状態が切り替わる。図7の制御部110の指令により、図10(B)に示すように、第1流路切替弁41は、チューブ31とチューブ33を接続し、チューブ31,33をチューブ32に対して遮断する状態に切り替わる。第2流路切替弁42は、チューブ33とチューブ34とチューブ35とを接続する状態に切り替わる。
これにより、チューブ31、チューブ33、チューブ34そしてチューブ35内はエアー抜き部55を通じて全て大気圧になる。その後、エアー抜き部55の直上の第2流路切替弁42を「閉塞状態」にしてチューブ35を閉じることで、回路内は大気圧で閉鎖状態に維持できる。このようにエアー抜き部55の直上の第2流路切替弁42を「閉塞状態」にすることで、薬剤キット1を廃棄する際に、薬剤キット1内の残液がチューブ35とエアー抜き部55を通じて外部に飛散するのを、確実に回避することができるメリットがある。
<自動調剤装置100の換気と自動停止と、薬剤キットの取出し>
その後、ステップST11では、図11に示す自動調剤装置100内の換気を行う。図7に示す制御部110が換気ファン333を作動させて、自動調剤装置100内の換気をする。図11に示す自動調剤装置100は自動停止する。そして、使用者は、自動調剤装置100の開閉扉102を開けて、薬剤キット1を取り出し、さらに薬剤キット1内から投与具10を取り出す。これにより、自動調剤装置100と薬剤キット1を用いた自動調剤作業である混合調製作業が終了する。
その後、図12に示すステップST12では、使用者は、投与具10に針を取り付けて、投与具10内の混合した薬液を在宅自己注射する。投与具10は、投与具装着部12に対して取り外しできるので、使用者は、混合薬剤が収容された投与具10を、薬剤キット1から取り外して、投与具10を用いて混合薬剤を安全にしかも確実に在宅自己注射で投与できる。
なお、ディスプレイ114を有機EL,液晶などでカラー表示できるようにして、上述の各ステップST1~ST12までの各手順を、スピーカによる音声案内と併せて、文字またはアニメーション表示することで自動調整作業を確実に行うことができる。
また、各ステップST1~ST12までの各手順においてST12終了までの残時間をセグメント表示や文字表示するようにしてもよい。
この時に、混合薬剤が懸濁薬剤であること等の理由から、混合薬剤を混合作業から一定時間内に投与しなければならない場合について説明する。例えば、使用者が、自動調剤装置100の動作が停止してから一定時間内に自動調剤装置100内から薬剤キット1を取り出さなかった場合には、制御部110は次の対処を行う。図7に示す制御部110は、自動調剤装置100の開閉扉102が開かないようにロック機構部399によりロックをして、使用者に対して、薬剤キット1内の混合薬剤について再懸濁を行うように促す警告メッセージを、ディスプレイ114に表示させ、好ましくは報知部192により再懸濁を行うように促す警告メッセージを発報する。この再懸濁の要否についても、制御部110が処方箋1001の指示内容情報F1または内容情報F2に基づいて、自動調剤装置100には予め用意されている。
これにより、使用者は、混合作業から一定時間内に投与しなければならない薬剤が一定時間を経過しても使用されなかった場合には、再懸濁を行うことで安心して混合調剤した薬剤を使用することができ、用時混合が必要な薬剤に対して、在宅であっても正確にしかも安全に投与できる。
以上説明したように、本発明の第1実施形態の自動調剤装置100、薬剤キット1、そして自動調剤装置100と薬剤キット1を備える自動調剤システム1000では、用時混合が必要な薬剤に対して、例えば在宅や施設に居る使用者であっても正確にしかも安全に調剤して投与できる。
(第2実施形態)
図13は、本発明の第2実施形態を示している。
図4と図5に示す本発明の第1実施形態では、この薬剤操作部13は、図5に示すように、第1薬剤容器21と第2薬剤容器22と投与具10とを接続するための流路回路部30と、流路切替機構40を有する。図5に示すように、流路回路部30は、チューブ31,32,33,34,35を有する。流路切替機構40は、第1流路切替弁41と第2流路切替弁42を有する。
これに対して、図13に示す本発明の第2実施形態では、薬剤操作部13Aは、流路回路部30Aを有しており、この流路回路部30Aはチューブを使わない。流路回路部30Aは、第1板材331と第1板材331に対して、液密状態で重ね合わせた第2板材332との間に形成されていて、チューブに代わる薬剤のチューブ31から35の断面が四角形状になっている。第1板材331と第2板材332は、パッキンや接着剤を用いて液密性を確保しており、チューブ31から35の液密性は保持されている。第1流路切替弁41の頭部には、切替操作用のヘッド41Hが設けられ、第2流路切替弁42の頭部には、切替操作用のヘッド42Hが設けられている。
このように薬剤操作部13Aをカセット型あるいはユニット型に構成することで、薬剤操作部13Aを構成する部品点数を減らすことができ、薬剤操作部13Aおよび薬剤キットの製造が容易になる。また、薬剤のチューブ31から35の断面がチューブの様に円型ではなく、断面が四角形状にすることで、薬剤が流れるチューブ31から35の内面は平坦面になっている。このため、液面検知センサ131~134により液面のレベルを検知する際に、液面検知センサの検知感度を向上させることができるメリットがある。
(第3実施形態)
次に、図14を参照して、本発明の第3実施形態を説明する。図14は、本発明の第3実施形態を示している。
図5と図7に示す本発明の第1実施形態では、流路切替機構40は、第1流路切替弁41と第2流路切替弁42を有する。第1流路切替弁41と第2流路切替弁42は、ともにいわゆる三方活栓である。図4に示すように、第1流路切替弁41の頭部には、切替操作用のヘッド41Hが設けられ、第2流路切替弁42の頭部には、切替操作用のヘッド42Hが設けられている。
これに対して、本発明の第3実施形態では、流路切替機構40Aは、3つの流路切替クランプ441,442,443を有する。これらの流路切替クランプ(チューブクランプ)441,442,443は、熱可塑性樹脂等で形成された可撓性チューブ31,34,35にそれぞれ対応して配置されている。流路切替クランプ441,442,443は、制御部110の指令により、個別に動作して、チューブ31,34,35をそれぞれ押してクランプすることで、チューブ31,34,35を圧閉して個別に閉塞状態にすることができる一方、クランプしない状態では、連通状態にすることができる。なお、この例では、エアー抜き部55は、第2薬剤容器22の隣の位置に配置されている。
これにより、流路切替クランプ441,442,443は、チューブ31,34,35をそれぞれ閉塞状態から連通状態までの開閉操作が可能になり、薬剤キット1の構造が簡単化できる。流路切替クランプ441,442,443は、クランプするだけで薬剤の流路は容易に切り替えることができる。このため、流路切替クランプ441,442,443の採用は、薬剤キットにおける薬剤容器の設定数が増えた場合等に、薬剤キットの構成を複雑にすることが無く、より複雑な混合操作が必要となる複数種類の薬剤の混合に有効であるメリットがある。
(第4実施形態)
次に、図15を参照して、本発明の第4実施形態を説明する。図15は、本発明の第4実施形態を示している。
図2に示す本発明の第1実施形態では、薬剤キット1の蓋部分3Bは、使用者が投与具10を出し入れできるようにするための長方形状の開口部3Cを有する。
これに対して、図15に示す薬剤キット1では、開口部3Cに加えて、開口部3Dを有していて、この開口部3Dを通じて、溶解液を収容している第1薬剤容器421が、薬剤キット1から取り出せるようになっている。薬剤キット1に取り付けられたこの第1薬剤容器421には、第1薬剤容器421の種類を表す識別標識422が配置されている。自動調剤装置側には、第1薬剤容器421の種類の識別標識422を光学的に読み取る識別標識情報読み込み部444が設けられており、識別標識情報読み込み部444は制御部110に電気的に接続されている。
このように、第1薬剤容器421が薬剤キット1に対して、使用者が取付できる構造にしているのは、次の理由からである。薬剤キット1が冷蔵庫において冷蔵保存を必要とする場合に、第1薬剤容器421に収容されている溶解液も薬剤キット1とともに冷蔵保存してしまうと、溶解液が冷えすぎてしまう。このため、第1薬剤容器421内の溶解液の温度を室温に戻してから、薬剤の溶解操作や薬剤投与を行う必要が生じ、薬剤の溶解操作や薬剤投与を行う際に、前もって準備するのに時間を要する。
そこで、凍結し易い第1薬剤容器421の溶解液は、薬剤キットとは別にして室温で保管しておき、第1薬剤容器421が必要な時には、第1薬剤容器421を薬剤キット1に取り付ける。これにより、第1薬剤容器421内の溶解液の温度は室温であることから、薬剤の溶解操作や薬剤投与を行う必要が生じても、薬剤の溶解操作や薬剤投与を行う際に、第1薬剤容器421の溶解液を室温に戻す時間を省略することができ、薬剤キット1の使い勝手が向上する。
次に、上述したように、使用者(患者)が在宅で自己注射できる第1薬剤容器21に収容されている溶解液の例と、第2薬剤容器22に収容されている粉剤の例を挙げる。
溶解液(液剤)としては、例えば注射用水あるいは生食(生理食塩水)等である。粉剤としては、例えば、遺伝子組換え活性型血液凝固第VII因子製剤、遺伝子組換え型血液凝固第VIII因子製剤、遺伝子組換え型血液凝固第IX因子製剤、乾燥濃縮人血液凝固第X因子加活性化第VII因子製剤、乾燥人血液凝固第VIII因子製剤、乾燥人血液凝固第IX因子製剤、顆粒球コロニー形成刺激因子製剤、グルカゴン製剤、ヒトソマトメジンC製剤、インターフェロンアルファ製剤、インターフェロンベータ製剤、ペグビソマント製剤、メトレレプチン製剤等がある。
以上、本発明の実施形態について説明した。しかし、本発明は、上記実施形態に限定されず、特許請求の範囲を逸脱しない範囲で種々の変更を行うことができる。上記実施形態の構成は、その一部を省略したり、上記とは異なるように任意に組み合わせたりすることができる。
上述した本発明の実施形態では、薬剤キット1は、例えば、1本の第1薬剤容器には第1薬剤として液剤を収容し、1本の第2薬剤容器には第2薬剤として粉剤を収容している。しかし、これに限らず、薬剤キットは、2本以上の第1薬剤容器と、2本以上の第2薬剤容器を収容するようにしても良い。また、薬剤キットは、例えば、第1薬剤容器には第1薬剤として液剤を収容し、第2薬剤容器にも第2薬剤として液剤を収容しても良い。
図3に示す薬剤キット1の第1アクセス部51と第2アクセス部52と第3アクセス部53は、全て開放系になっているので、好ましくはこれらをそれぞれ塞ぐために、キャップかもしくは遮菌フィルタのようなものが装着されている。このようにキャップかもしくは遮菌フィルタが装着されている場合には、自動調剤装置100はこれらのキャップかもしくは遮菌フィルタを取り除くかあるいは破る処理を行う機構を有している。
1:カセット式の薬剤キット、 2:第2識別標識、 3:ケース、 3A:収容部分、 3A:蓋部分, 10:投与具、 10P:押し子、 11:薬剤容器装着部、 12:投与具装着部、 13:薬剤操作部、 21:第1薬剤容器、 22:第2薬剤容器、 30:流路回路部、 40:流路切替機構、 41:第1流路切替弁、 42:第2流路切替弁、 51:第1アクセス部、 52:第2アクセス部、 53:第3アクセス部、 55:エアー抜き部、 51:第1アクセス部、 52:第2アクセス部、 53:第3アクセス部、 100:自動調剤装置、 110制御部、 103:処方箋識別標識情報読み込み部、 114:ディスプレイ、 115:薬剤キット識別情報読み込み部、 116:UV照射部、 117:薬剤容器接続操作ユニット、 118:投与具操作駆動ユニット、 121,122:第1と第2切替操作部、 131~134:液面検知センサ、 1000:自動調剤システム、 1001:処方箋、 1002:第1識別標識、 1003:情報通信網、 1004:情報端末、 MD:医療従事者、 R1:第1流路、 R2:第2流路、 R3:第3流路

Claims (19)

  1. 薬剤を収容している複数の薬剤容器を装着させる薬剤容器装着部と、
    複数の前記薬剤容器の複数種類の前記薬剤を混ぜた混合薬剤を収容するための投与具を装着させる投与具装着部と、
    複数の前記薬剤容器と前記投与具とを接続して、複数の前記薬剤容器の複数種類の前記薬剤を混ぜて前記混合薬剤を作り、前記混合薬剤を前記投与具に収容させる薬剤操作部と、
    を備えることを特徴とする薬剤キット。
  2. 複数の前記薬剤容器は、第1薬剤を収容している第1薬剤容器と、第2薬剤を収容している第2薬剤容器と、を少なくとも含み、
    前記薬剤操作部は、前記第1薬剤容器と前記第2薬剤容器と前記投与具とを接続する流路回路部を有し、
    前記流路回路部は、
    前記第1薬剤容器と前記投与具とを接続させて前記第1薬剤を前記投与具に移し、前記投与具と前記第2薬剤容器とを接続させて前記投与具内の前記第1薬剤を前記第2薬剤容器内の前記第2薬剤に移して混ぜて前記混合薬剤を作り、前記混合薬剤を前記投与具に移す流路切替機構を有することを特徴とする請求項1に記載の薬剤キット。
  3. 前記流路切替機構は、
    前記第1薬剤容器と前記投与具とを接続させる第1流路に配置されて、前記第1薬剤を前記投与具に移す第1流路切替弁と、
    前記投与具と前記第2薬剤容器とを接続させる第2流路に配置されて、前記投与具の前記第1薬剤を前記第2薬剤容器の前記第2薬剤に移して混ぜて前記混合薬剤を作る第2流路切替弁と、
    を有することを特徴とする請求項2に記載の薬剤キット。
  4. 前記流路回路部は、前記投与具内のエアーを抜くエアー抜き部を有し、前記エアー抜き部は、前記第2流路切替弁に接続されていて、前記第1流路切替弁と前記第2流路切替弁とは、三方活栓であることを特徴とする請求項3に記載の薬剤キット。
  5. 薬剤キット情報が記録された識別標識が設けられていることを特徴とする請求項2~4のいずれか1項に記載の薬剤キット。
  6. 前記薬剤操作部は、前記薬剤キット情報に基づいて、複数の前記薬剤容器と前記投与具とを接続して、複数の前記薬剤容器の複数種類の前記薬剤を混ぜて前記混合薬剤を作り、前記混合薬剤を前記投与具に収容させることを特徴とする請求項5に記載の薬剤キット。
  7. 前記流路回路部は、第1板材と前記第1板材に対して重ね合わせた第2板材との間に形成されていて、前記流路回路部の流路の断面が四角形状であることを特徴とする請求項2~6のいずれか1項に記載の薬剤キット。
  8. 前記第1薬剤容器と前記第2薬剤容器は、薬剤バイアルであり、前記投与具は、押し子を有するシリンジであり、前記投与具は前記投与具装着部に取り外し可能に装着されていることを特徴とする請求項2~7のいずれか1項に記載の薬剤キット。
  9. 薬剤を収容している複数の薬剤容器を装着させる薬剤容器装着部と、
    複数の前記薬剤容器の複数種類の前記薬剤を混ぜた混合薬剤を収容するための投与具を装着させる投与具装着部と、
    複数の前記薬剤容器と前記投与具とを接続して、複数の前記薬剤容器の複数種類の前記薬剤を混ぜて前記混合薬剤を作り、前記混合薬剤を前記投与具に収容させる薬剤操作部と、
    を備える薬剤キットを搭載して、前記薬剤キットにおいて複数種類の前記薬剤の調剤を行って前記混合薬剤を作成する自動調剤装置であって、
    本体部と、
    前記本体部に設けられて、前記薬剤キットを収容する薬剤キット収容部と、
    を備えることを特徴とする自動調剤装置。
  10. 前記本体部に設けられて、処方箋に設けられた第1識別標識の情報を読み込む処方箋識別標識情報読み込み部と、
    前記本体部に設けられて、前記薬剤キットに設けられて薬剤キット情報を記録した第2識別標識の情報を読み込む薬剤キット識別標識情報読み込み部と、
    前記第1識別標識の情報と前記第2識別標識の情報とが一致しているか否かを判断する制御部と、
    を備えることを特徴とする請求項9に記載の自動調剤装置。
  11. 前記薬剤キットの前記投与具が、複数の前記薬剤容器に比べて下側の位置になるように、前記薬剤キットが前記薬剤キット収容部の所定位置に収容されることを特徴とする請求項9または10に記載の自動調剤装置。
  12. 第1薬剤を収容している第1薬剤容器と第2薬剤を収容している第2薬剤容器とを、前記第1薬剤容器と前記第2薬剤容器と前記投与具とを接続する流路回路部側のアクセス部側に押して前記アクセス部に接続させる薬剤容器接続操作ユニットと、
    前記投与具の吸引動作と排出動作とを行う投与具操作駆動ユニットと、
    をさらに備えることを特徴とする請求項9~11のいずれか1項に記載の自動調剤装置。
  13. 前記薬剤キットの複数の前記薬剤容器は、第1薬剤を収容している第1薬剤容器と、第2薬剤を収容している第2薬剤容器と、を少なくとも含み、
    前記薬剤操作部は、前記第1薬剤容器と前記第2薬剤容器と前記投与具とを接続する流路回路部を有し、
    前記流路回路部は、
    前記第1薬剤容器と前記投与具とを接続させて前記第1薬剤を前記投与具に移し、前記投与具と前記第2薬剤容器とを接続させて前記投与具内の前記第1薬剤を前記第2薬剤容器内の前記第2薬剤に移して混ぜて前記混合薬剤を作り、前記混合薬剤を前記投与具に移す流路切替機構を有し、
    前記流路切替機構は、
    前記第1薬剤容器と前記投与具とを接続させる第1流路に配置されて、前記第1薬剤を前記投与具に移す第1流路切替弁と、
    前記投与具と前記第2薬剤容器とを接続させる第2流路に配置されて、前記投与具の前記第1薬剤を前記第2薬剤容器の前記第2薬剤に移して混ぜて前記混合薬剤を作る第2流路切替弁と、を有し、
    前記薬剤キットの前記第1流路切替弁を操作する第1切替操作部と、前記薬剤キットの前記第2流路切替弁を操作する第2切替操作部と、をさらに備えることを特徴とする請求項9~12のいずれか1項に記載の自動調剤装置。
  14. 前記薬剤キットの前記第1流路を介して前記第1薬剤容器から前記投与具へ吸引される前記第1薬剤の液面の位置を検知して前記吸引が正常に行われたことを判定するための第1液面検知センサと、
    前記薬剤キットの前記第2流路を介して前記投与具から前記第2薬剤容器への注入動作が正常に行われたことを判定するための第2液面検知センサと、
    前記混合薬剤が収容された前記投与具内からエアーを抜くエアー抜き部へ抜く前記エアーの抜き量を検知するための第3液面検知センサと、
    をさらに備えることを特徴とする請求項13に記載の自動調剤装置。
  15. 前記第1薬剤容器と前記投与具とを接続させて前記第1薬剤を前記投与具に移し、前記投与具と前記第2薬剤容器とを接続させて、前記投与具の前記第1薬剤を前記第2薬剤容器の前記第2薬剤に移して混ぜて前記混合薬剤を作り、前記混合薬剤を前記投与具に収容させる際に、流路を切り替える複数の流路切替クランプをさらに備えることを特徴とする請求項12~14のいずれか1項に記載の自動調剤装置。
  16. 前記処方箋識別標識情報読み込み部は、前記本体部の上部に設けられていることを特徴とする請求項10に記載の自動調剤装置。
  17. 薬剤を収容している複数の薬剤容器を装着させる薬剤容器装着部と、
    複数の前記薬剤容器の複数種類の前記薬剤を混ぜた混合薬剤を収容するための投与具を装着させる投与具装着部と、
    複数の前記薬剤容器と前記投与具とを接続して、複数の前記薬剤容器の複数種類の前記薬剤を混ぜて前記混合薬剤を作り、前記混合薬剤を前記投与具に収容させる薬剤操作部と、
    を備える薬剤キットを搭載して、前記薬剤キットにおいて複数種類の前記薬剤の調剤を行って前記混合薬剤を作成する自動調剤装置であって、
    前記薬剤キットを収容する薬剤キット収容部と、
    第1薬剤を収容している第1薬剤容器と第2薬剤を収容している第2薬剤容器とを、前記第1薬剤容器と前記第2薬剤容器と前記投与具とを接続する流路回路部側のアクセス部側に押して前記アクセス部に接続させる薬剤容器接続操作ユニットと、
    前記投与具の吸引動作と排出動作とを行う投与具操作駆動ユニットと、を備え、
    前記薬剤キットの複数の前記薬剤容器は、第1薬剤を収容している第1薬剤容器と、第2薬剤を収容している第2薬剤容器と、を少なくとも含み、
    前記薬剤操作部は、前記第1薬剤容器と前記第2薬剤容器と前記投与具とを接続する流路回路部を有し、
    前記流路回路部は、
    前記第1薬剤容器と前記投与具とを接続させて前記第1薬剤を前記投与具に移し、前記投与具と前記第2薬剤容器とを接続させて前記投与具内の前記第1薬剤を前記第2薬剤容器内の前記第2薬剤に移して混ぜて前記混合薬剤を作り、前記混合薬剤を前記投与具に移す流路切替機構を有し、
    前記投与具操作駆動ユニットは、前記投与具と前記第2薬剤容器とを接続させて前記投与具内の前記第1薬剤を前記第2薬剤容器内の前記第2薬剤に移した後に、前記投与具の吸引動作と排出動作を複数回行うことを特徴とする自動調剤装置。
  18. 薬剤を収容している複数の薬剤容器を装着させる薬剤容器装着部と、
    複数の前記薬剤容器の複数種類の前記薬剤を混ぜた混合薬剤を収容するための投与具を装着させる投与具装着部と、
    複数の前記薬剤容器と前記投与具とを接続して、複数の前記薬剤容器の複数種類の前記薬剤を混ぜて前記混合薬剤を作り、前記混合薬剤を前記投与具に収容させる薬剤操作部と、
    を備える薬剤キットを搭載して、前記薬剤キットにおいて複数種類の前記薬剤の調剤を行って前記混合薬剤を作成する自動調剤装置であって、
    本体部と、
    前記本体部に設けられて、前記薬剤キットを収容する薬剤キット収容部と、
    処方箋情報を受信する処方箋情報受信部と、を備え、
    前記処方箋情報受信部が受信した処方箋情報に基づいて前記薬剤キットにおいて複数種類の前記薬剤の調剤を行うことを特徴とする自動調剤装置。
  19. 薬剤を収容している複数の薬剤容器を装着させる薬剤容器装着部と、
    複数の前記薬剤容器の複数種類の前記薬剤を混ぜた混合薬剤を収容するための投与具を装着させる投与具装着部と、
    複数の前記薬剤容器と前記投与具とを接続して、複数の前記薬剤容器の複数種類の前記薬剤を混ぜて前記混合薬剤を作り、前記混合薬剤を前記投与具に収容させる薬剤操作部と、を有する薬剤キットと、
    前記薬剤キットを収容して前記薬剤キットにおいて複数種類の前記薬剤の調剤を行って前記混合薬剤を作成する調剤を行う自動調剤装置と、
    を備えることを特徴とする自動調剤システム。

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