JP2022085451A - 作業機械 - Google Patents

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Abstract

【課題】機械操作者の作業性低下を抑えながら周囲作業者の安全性を向上させることのできる作業機械を提供する。【解決手段】制御装置2は、通信端末8が受信した要求信号(制限要求)から動作制限の対象となる特定のアクチュエータを識別し、作業機械100の特定のアクチュエータの動作制限の承認可否情報、および特定のアクチュエータの(現在の)動作状態情報に応じて、特定のアクチュエータの動作制限の可否を最終的に判定し、特定のアクチュエータの動作制限を可能と判定した場合、対応する特定のアクチュエータの動作を制限するとともに、特定のアクチュエータの動作制限状態を通信端末8を介して外部端末1に通知することを特徴とする。【選択図】図3

Description

本発明は、作業機械に関する。
土木施工現場では、周囲作業者と作業機械が接触する恐れがあり、作業機械の周囲に作業者が存在する場合、作業機械に搭載された制御装置(コントローラ)を介して、作業機械の動作を停止、あるいは制限するような安全機能に対するニーズがある。一例として、作業者の接近を検知して作業機械を強制的に停止するように自動的に制御する安全機能が一般的に普及し始めている。電磁波やレーザセンサにより作業者等の障害物までの距離を検知する方法や、カメラの画像解析から移動体を識別する方法によって作業者を検知し、検知した作業者の位置情報や距離情報に基づいて作業機械を自動的に制御し、減速あるいは停止を行うことで、作業者と作業機械が接触することを未然に防ぐことが可能となる。
しかし、このような作業者の検知と作業機械の自動制御を前提とした安全機能は、その性能がセンサシステムの認識性能やコントローラの制御性能に大きく依存してしまう。そのため、機能が安全寄りに作動するように調整されることが多く、作業機械の意図せぬ停止や、機能への過信による事故の発生が予見され、ユーザが望むように動作する安全機能をメーカ側が提供できない恐れがある。したがって、認識性能や制御性能への依存度が低く、ユーザの意思で作動できる追加の安全機能を併用して提供することが望ましい。
認識性能や制御性能に依存しない安全機能として、特許文献1のような技術が開示されている。特許文献1では、作業機械のゲートロックレバーが解除状態に操作されたことを検知すると誘導員に対して信号が発せられ、誘導員が作業機械の稼働を許可した場合に作業機械の操作が可能となる安全装置が開示されている。
特開2018-105059号公報
実現場では安全性の向上とともに、生産性の向上にも大きなニーズがある。特許文献1で扱われているような安全装置は、周囲作業者の接触リスクを大きく低減することが可能である。しかし、作業機械の稼働可否の判断が周囲の誘導者に委ねられるため、作業機械の機械操作者が望む作業が実施できなくなる恐れがある。また、油圧ショベルのような多自由度の作業機械を想定した場合、作業の実施に必ずしもすべてのアクチュエータを使用する必要がないため、ゲートロックによって作業機械のすべてのアクチュエータの稼働を制限する方法は、作業機械の機械操作者の作業性を大幅に低下させる可能性がある。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、機械操作者の意思を反映させながら、作業機械の特定のアクチュエータの稼働のみを制限することで、生産性と安全性を高度に両立させることのできる作業機械を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明の作業機械は、作業機械を駆動する複数のアクチュエータと、前記複数のアクチュエータを操作者が操作する操作装置と、前記複数のアクチュエータの動作制限状態の変更を要求する要求信号を前記作業機械の外部の外部端末から受信する通信端末と、前記複数のアクチュエータの動作を制御する制御装置と、を備えた作業機械であって、前記制御装置は、前記通信端末が受信した前記要求信号から動作制限の対象となる特定のアクチュエータを識別し、前記作業機械の前記特定のアクチュエータの動作制限の承認可否情報、および前記特定のアクチュエータの動作状態情報に応じて、前記特定のアクチュエータの動作制限の可否を判定し、前記特定のアクチュエータの動作制限を可能と判定した場合、対応する前記特定のアクチュエータの動作を制限するとともに、前記特定のアクチュエータの動作制限状態を前記通信端末を介して前記外部端末に通知することを特徴とする。
本発明によれば、機械操作者が各アクチュエータの動作制限可否を最終的に判断するように構成されるため、機械操作者が予定している本来の作業を継続させやすくなる。したがって、機械操作者の作業性を維持しながら、周囲作業者が安全に作業機械周囲を移動することや、安全に簡易な作業を実施することが可能となる。
上記した以外の課題、構成および効果は、以下の実施形態の説明により明らかにされる。
第1の実施例に係る作業機械100の構成を示す図である。 第1の実施例に係る情報共有システム200の概要を示す図である。 第1の実施例に係る情報共有システム200の処理機能を示す機能ブロック図である。 第1の実施例に係る外部端末1を用いた周囲作業者52による要求選択処理の一例を示す図である。 第1の実施例に係るインターフェース部5aを介した機械操作者51による要求承認処理の一例を示す図である。 第1の実施例に係る信号処理装置5の処理フローを示す図である。 第1の実施例に係る駆動制御装置10のアクチュエータ制御部10aおよび表示制御部10bの処理機能を示す機能ブロック図である。 第1の実施例に係る動作および効果を示す図である。 第2の実施例に係る情報共有システム200の処理機能を示す機能ブロック図である。 第2の実施例に係る信号処理装置5の処理フローを示す図である。 第3の実施例に係る信号処理装置5の処理フローを示す図である。 第3の実施例に係るインターフェース部5aを介した機械操作者51への動作停止要請処理の一例を示す図である。 第4の実施例に係る情報共有システム200の処理機能を示す機能ブロック図である。 第4の実施例に係るインターフェース部5aを介した機械操作者51による制限解除要求処理の一例を示す図である。 第4の実施例に係る外部端末1を介した周囲作業者52による制限解除要求承認処理の一例を示す図である。 第5の実施例に係るフロントアクチュエータ指令演算部10a2の処理機能を示す機能ブロック図である。
以下、図面等を用いて、本発明の実施形態について説明する。以下の説明は本発明の内容の具体例を示すものであり、本発明がこれらの説明に限定されるものではなく、本明細書に開示される技術的思想の範囲内において、当業者による様々な変更および修正が可能である。また、本発明を説明するための全図において、同一の機能を有するものは、同一の符号を付け、その繰り返しの説明は省略する場合がある。
なお、以下の実施形態は、作業機械の一例として、油圧ショベルを例示して説明するが、作業機械を構成する複数のアクチュエータの動作制限(減速あるいは停止)可能および動作制限解除可能であれば、ホイールローダやクレーン等といった作業機械全般に適用可能であることは勿論である。
[第1の実施例]
図1は、第1の実施例に係る作業機械100の構成を示す図である。本実施例では、作業機械100として一般的な油圧ショベルを想定する。作業機械100は、回動する複数の被駆動部材(ブーム20a1、アーム20a2、バケット(作業具)20a3)を連結して構成された、多関節型のフロント装置(フロント作業機)20aと、車体を構成する上部旋回体20b及び下部走行体20cとを備え、上部旋回体20bは下部走行体20cに対して旋回可能に設けられている。また、フロント装置20aのブーム20a1の基端は上部旋回体20bの前部に回動可能に支持されており、アーム20a2の一端はブーム20a1の基端とは異なる端部(先端)に回動可能に支持されており、アーム20a2の他端にはバケット20a3が回動可能に支持されている。各駆動部(フロント装置20a、上部旋回体20b、下部走行体20c)にはそれぞれを駆動するアクチュエータが設けられ、フロント装置20aを駆動するフロントアクチュエータ群3a(ブームアクチュエータ3a1、アームアクチュエータ3a2、バケットアクチュエータ3a3)、上部旋回体20bを駆動する旋回アクチュエータ3b、下部走行体20cを駆動する走行アクチュエータ群3c(走行左アクチュエータ3c1、走行右アクチュエータ3c2)から構成される。
作業機械100に搭乗する機械操作者51(図2に図示)は、上部旋回体20bに設けられた操作室101に搭乗し、操作室101に備えられた操作装置6によって作業機械100の操作を行う。操作装置6は、アクチュエータ(3a1、3a2、3a3、3b)を操作するための操作信号を出力する操作レバー装置6aと、走行アクチュエータ群3cを駆動するための操作信号を出力する操作レバー装置6bとで構成される。操作レバー装置6aは前後左右に傾倒可能な2本の操作レバーであり、傾倒方向と傾倒量に応じてアクチュエータ(3a1、3a2、3a3、3b)を操作する。操作レバー装置6bは前後方向に傾倒可能な2本の操作レバーであり、傾倒方向と傾倒量に応じて走行アクチュエータ群3cを操作する。また、操作装置6は、操作レバーの傾倒量(レバー操作量)に相当する操作信号を電気的に検出する計測装置を含み、検出したレバー操作量(以下、単に操作量と呼ぶ場合がある)を制御装置2(図2に図示)に電気配線を介して出力する。なお、操作レバー装置6a、6bは、上記と異なる油圧パイロット方式であってもよく、操作レバーの操作方向および操作量に応じたパイロット圧を、駆動信号として図示しないコントロールバルブに直接供給し、アクチュエータ(3a1、3a2、3a3、3b、3c)を駆動するように構成しても良い。
図2は、第1の実施例に係る情報共有システム200の概要を示す図である。情報共有システム200は、作業機械100の周囲(外部)で作業を行う周囲作業者52が所持する外部端末1を介して、作業機械100の特定のアクチュエータの制限状態を変更する要求信号を送受信し、作業機械100に備えられた通信端末8を経由して操作室101に備えられた信号処理装置5で処理するように構成される。信号処理装置5は、例えば情報を表示(通知)したり入力したりできるタッチモニタやタブレットPC等で構成される。また、信号処理装置5で処理した情報を、作業機械100に備えられた駆動制御装置10に電気配線を介して出力するとともに、通信端末8を経由して周囲作業者52が所持する外部端末1に送信するように構成される。外部端末1と通信端末8の通信は、Bluetooth(登録商標)等を利用した端末間の無線通信や、作業機械100や現場環境に備えられた図示しないネットワーク設備によって構築されたローカルネットワーク等を介して行われるものとする。信号処理装置5と駆動制御装置10とで、本実施例の制御装置2が構成される。
作業機械100は、駆動部であるフロント装置20a、上部旋回体20b、下部走行体20cのそれぞれに対応する表示装置群4(フロント表示装置4a、旋回表示装置4b、走行表示装置4c)を備え、信号処理装置5で処理されたアクチュエータ(3a1、3a2、3a3、3b、3c)の制限状態を作業機械100の周囲の周囲作業者52に表示して通知するように構成される。表示装置群4は、LED等の光や文字等を用いて視覚的な表示を行うことを想定する。また、表示装置群4は、作業機械100に直接備える構成に限らず、周囲作業者52が持つ外部端末1や環境に設置されたディスプレイ等に表示するように構成してもよい。また、表示装置群4を介さず、作業機械100に備えた音声装置等により音声で通知するように構成してもよい。
図3は、第1の実施例に係る情報共有システム200の処理機能を示す機能ブロック図である。情報共有システム200は、外部端末1、作業機械100、作業機械100に備えられたフロントアクチュエータ群3a、旋回アクチュエータ3b、走行アクチュエータ群3c、表示装置群4、操作装置6、通信端末8、制御装置2から構成される。制御装置2は、作業機械100(のフロントアクチュエータ群3a、旋回アクチュエータ3b、走行アクチュエータ群3c、表示装置群4)の動作状態を制御するもので、操作装置6および通信端末8からの入力信号を処理する信号処理装置5と、信号処理装置5の処理結果に応じてアクチュエータ(3a、3b、3c)の動作状態を制御する制御指令および表示装置群4の動作状態を制御する表示指令を生成・出力する駆動制御装置10とから構成される。
前述の制御装置2(を構成する信号処理装置5、駆動制御装置10)は、図示は省略するが、各種演算を行うCPU(Central Processing Unit)、CPUによる演算を実行するためのプログラムを格納するROM(Read Only Memory)やHDD(Hard Disk Drive)などの記憶装置、CPUがプログラムを実行する際の作業領域となるRAM(Random Access Memory)などを含むマイクロコンピュータ(マイコン)として構成されている。制御装置2の各機能は、CPUが、記憶装置に格納された各種プログラムをRAMにロードして実行することにより、実現される。
<制御装置2の信号処理装置5>
信号処理装置5は、インターフェース部5aと制限状態管理部5bとから構成される。インターフェース部5aは、制限状態管理部5bが出力する制限状態(動作制限、または、動作制限解除)を機械操作者51に表示(通知)するとともに、周囲作業者52が外部端末1を介して送信した制限要求または制限解除許可(これらを纏めて、要求信号と呼ぶ)に対して、機械操作者51がその要求を承認するかどうか(承認可否)を入力するインターフェースとして機能する。制限状態管理部5bは、周囲作業者52が外部端末1を介して送信した要求信号、インターフェース部5aを介して機械操作者51が入力した承認可否信号(情報)、操作装置6から取得した操作量に基づいて、アクチュエータ(3a、3b、3c)の制限状態を判定して内部に保持する制限状態を更新するとともに(詳細は後で説明)、更新された制限状態を示す信号(情報)をインターフェース部5a、駆動制御装置10、通信端末8に出力する。また、制限状態管理部5bは、前記のように周囲作業者52が外部端末1を介して送信した制限要求(要求信号)の承認可否を機械操作者51に確認する必要がある場合に、制限照会信号をインターフェース部5aに出力する。
(外部端末1を用いた周囲作業者52による要求選択処理)
図4(a)~図4(d)は、第1の実施例に係る外部端末1を用いた周囲作業者52による要求選択処理の一例を示す図である。ここでは、外部端末1を介した周囲作業者52による制限状態の確認と制限要求および制限解除許可の送信処理の一例を示している。
図4(a)は、外部端末1を介した周囲作業者52による動作制限の要求処理の一例を示している。外部端末1には、ショベルの図等で表現された制限状態D1a1、表形式のテキストで表現された各アクチュエータの制限要求選択手段D1b1、テキスト等で表現された要求承認状況表示D1c1が表示されている。本実施例では、制限状態D1a1は、作業機械100上で現在制限されているアクチュエータが覆われるように表現されており、図4(a)の例は走行装置である下部走行体20cの動作が制限されていることを示している。制限要求選択手段D1b1は、制限の対象となるフロント装置20a、上部旋回体20b、下部走行体20cに対して、それぞれ制限のON、OFFを選択できるように構成されており、周囲作業者52が制限要求選択手段D1b1上の所望の制限状態をタッチ入力あるいはカーソル入力等で選択(1つもしくは複数選択)することにより、制限あるいは制限解除の対象となるアクチュエータを選択する。なお、制限状態の入力インターフェースは上記に限らず、メカニカルスイッチや音声認識等を利用してもよい。本実施例では、制限対象として上部旋回体20bを選択した例を示しており、要求承認状況表示D1c1に、機械操作者51に対して上部旋回体20bの制限要求(換言すれば、旋回動作の制限状態変更の要求)の承認可否が問合せ中であることを表示している。この時、上部旋回体20bの動作はまだ制限されていない。
図4(b)は、外部端末1を介した周囲作業者52による動作制限の要求が、機械操作者51に承認されたことを示す表示結果の一例を示している。図4(a)と同様に、外部端末1には、ショベルの図等で表現された制限状態D1a2、表形式のテキストで表現された各アクチュエータの制限要求選択手段D1b2、テキスト等で表現された要求承認状況表示D1c2が表示されている。本実施例では、図4(a)の例で実施された上部旋回体20bの制限要求が機械操作者51に承認された後の状態を示している(承認処理については後で説明)。本実施例では、制限状態D1a2は、下部走行体20cに加えて、上部旋回体20bが覆われるように表示されており、上部旋回体20bと下部走行体20cが動作制限されていることを示している。同様に、制限要求選択手段D1b2上では、上部旋回体20bと下部走行体20cが制限ONの状態となっている。さらに、要求承認状況表示D1c2に、制限要求が機械操作者51に承認された(換言すれば、旋回動作の制限状態が変更された)ことを示すテキストが表示される。この時、作業機械100に備えられた表示装置群4において、アクチュエータ(3b、3c)に対応する旋回表示装置4b、走行表示装置4cが点灯しており(点灯処理については後で説明)、周囲作業者52は、外部端末1と表示装置群4の双方で、制限要求が機械操作者51に承認されたことを確認できるように構成される。本実施例では動作制限の要求に対する一例を示したが、動作制限解除の要求についても同様の処理手順となるため、詳細な説明を割愛する。
図4(c)は、外部端末1を介した周囲作業者52による動作制限の要求が、機械操作者51に拒否されたことを示す表示結果の一例を示している。図4(a)と同様に、外部端末1には、ショベルの図等で表現された制限状態D1a3、表形式のテキストで表現された各アクチュエータの制限要求選択手段D1b3、テキスト等で表現された要求承認状況表示D1c3が表示されている。本実施例では、図4(a)の例で実施された上部旋回体20bの制限要求が機械操作者51に拒否された後の状態を示している(拒否処理については後で説明)。本実施例では、制限状態D1a3は、下部走行体20cが覆われるように表示されており、下部走行体20cのみが動作制限されていることを示している。同様に、制限要求選択手段D1b3上では、下部走行体20cのみが制限ONの状態となっている。さらに、要求承認状況表示D1c3に、制限要求が機械操作者51に拒否された(換言すれば、旋回動作の制限状態変更が承認されなかった)ことを示すテキストが表示される。この時、作業機械100に備えられた表示装置群4において、アクチュエータ(3c)に対応する走行表示装置4cのみの点灯が継続しており(点灯処理については後で説明)、周囲作業者52は、外部端末1と表示装置群4の双方で、制限要求が機械操作者51に承認されなかったことを確認できるように構成される。
図4(d)は、外部端末1を介した周囲作業者52による動作制限の要求対象となったアクチュエータ(ここでは旋回アクチュエータ3b)が動作中であったため、動作制限の要求が拒否されたことを示す表示結果の一例を示している。図4(a)と同様に、外部端末1には、ショベルの図等で表現された制限状態D1a4、表形式のテキストで表現された各アクチュエータの制限要求選択手段D1b4、テキスト等で表現された要求承認状況表示D1c4が表示されている。本実施例では、図4(a)の例で実施された上部旋回体20bの制限要求がアクチュエータ動作に応じて拒否された後の状態を示している(拒否処理については後で説明)。本実施例では、制限状態D1a4は、下部走行体20cが覆われるように表示されており、下部走行体20cのみが動作制限されていることを示している。同様に、制限要求選択手段D1b4上では、下部走行体20cのみが制限ONの状態となっている。さらに、要求承認状況表示D1c4に、制限要求対象となった旋回アクチュエータ3bが動作中であったため、上部旋回体20bの動作を制限できなかった(換言すれば、上部旋回体20bの制限状態を変更できなかった)ことを示すテキストが表示される。この時、作業機械100に備えられた表示装置群4において、アクチュエータ(3c)に対応する走行表示装置4cのみの点灯が継続しており(点灯処理については後で説明)、周囲作業者52は、外部端末1と表示装置群4の双方で、動作制限の状態を変更できなかったことを確認できるように構成される。本実施例では動作制限の要求に対する一例を示したが、動作制限解除の要求についても同様の処理手順となるため、詳細な説明を割愛する。
なお、図4(c)および図4(d)に示すように、周囲作業者52による動作制限の要求が拒否された場合(換言すれば、アクチュエータ(3b)の動作制限を不可と判定した場合)、要求承認状況表示(D1c3、D1c4)に、機械操作者51の判断によるのか、動作制限の要求対象となったアクチュエータの動作状態によるのかが表示(通知)されるため、周囲作業者52は、動作制限の要求が拒否されたこと(承認されなかったこと)を、動作制限の要求の拒否の理由(要因)とともに確認できる。
(インターフェース部5aを介した機械操作者51による要求承認処理)
図5(a)および図5(b)は、第1の実施例に係るインターフェース部5aを介した機械操作者51による要求承認処理の一例を示す図である。
図5(a)は、インターフェース部5aを介した機械操作者51による制限要求の承認処理の一例を示している。インターフェース部5aは、ショベルの図やテキスト等で表現された制限状態D5a1と、テキスト等で表現された要求詳細表示D5b1が表示されている。一例として、本実施例では、制限状態D5a1は、作業機械100上で現在制限されているアクチュエータが覆われるようなイラストと表形式のテキストで表現されており、図5(a)の例は走行装置である下部走行体20cの動作が制限されていることを示している。要求詳細表示D5b1は、制限状態管理部5bから制限照会信号が入力された場合に、制限が要求されたアクチュエータと制限要求の承認可否を決定するような選択手段が表示されるように構成されており、機械操作者51が要求詳細表示D5b1上の所望の承認可否をタッチ入力あるいはカーソル入力等で選択(1つもしくは複数選択)することにより、対象となるアクチュエータの制限を承認または拒否する。なお、承認可否の入力インターフェースは上記に限らず、メカニカルスイッチや音声認識等を利用してもよい。本実施例では、要求詳細表示D5b1に、機械操作者51に対して上部旋回体20bの制限要求(換言すれば、旋回動作の制限状態変更の要求)を受信したこと、および、上部旋回体20bの制限要求の承認可否を選択することを表示している。この時、上部旋回体20bの動作はまだ制限されていない。
機械操作者51が対象となるアクチュエータの制限を承認する(承認可と判定する)と、それに応じて制限状態D5a1の表示が変更されるとともに、上部旋回体20bの動作が制限されるようになる(図4(b)を併せて参照)。機械操作者51が対象となるアクチュエータの制限を拒否する(承認否と判定する)と、制限状態D5a1の表示は変更されずに、上部旋回体20bの動作も制限されない(図4(c)を併せて参照)。
図5(b)は、インターフェース部5aを介した機械操作者51への制限解除要求の通知処理の一例を示している。インターフェース部5aには、ショベルの図やテキスト等で表現された制限状態D5a2と、テキスト等で表現された要求詳細表示D5b2が表示されている。一例として、本実施例では、制限状態D5a2は、作業機械100上で現在制限されているアクチュエータが覆われるようなイラストと表形式のテキストで表現されており、図5(b)の例はすべてのアクチュエータの動作制限が解除されていることを示している。要求詳細表示D5b2は、周囲作業者52が外部端末1を介して制限を解除したアクチュエータ(ここでは走行アクチュエータ群3c)とその処理結果が通知されている。本実施例においては、機械操作者51の不要な作業を削減するため、制限解除要求は、機械操作者51の承認操作無しで自動で承認されるものとする。詳細には、機械操作者51が要求詳細表示D5b2上の確認をタッチ入力あるいはカーソル入力等で選択することにより、対象となるアクチュエータの制限解除を確認するものとする。なお、確認の入力インターフェースは上記に限らず、メカニカルスイッチや音声認識等を利用してもよい。
(制御装置2の信号処理装置5の処理フロー)
図6は、第1の実施例に係る信号処理装置5、特にその制限状態管理部5bの処理フローを示す図である。図6に示す処理は、処理FC1aにおいて、図4(a)に示すように外部端末1と通信する通信端末8から制限状態の変更が要求された、つまり、通信端末8から制限状態変更の要求信号を取得した場合に開始される。
次に、処理FC2aにおいて、外部端末1から通信端末8が受信した要求信号から制限状態の変更対象となる特定のアクチュエータを識別し、操作装置6が出力した操作量の中から、制限状態の変更対象となるアクチュエータに該当する参照操作量Mを選択する。次に、FC3aにおいて、参照操作量Mが事前に定義された閾値Mth未満かどうかを判定する。ここで閾値Mthは非常に小さい値を設定することで、変更対象となったアクチュエータが動作しているか(換言すれば、操作されているか)否かを判定する。処理FC3aのように、参照操作量Mを参照して制限状態の更新可否を判定することで、制限状態変更時に操作指令が要求されている場合に、作業機械100の急な動作開始もしくは動作停止が発生してしまうことを抑制する。ここで、変更対象となったアクチュエータが動作中(操作中)かどうかの判定は操作装置6が出力した操作量に基づいたものに限らず、アクチュエータ(3a、3b、3c)に直接状態計測装置を取り付けて、各アクチュエータの動作速度等から判定するように構成してもよい。
参照操作量Mが閾値Mth未満でなかった場合は(すなわち、アクチュエータが動作中であった場合は)、処理FC4aにおいて、通信端末8を介して動作(制限)状態の変更が不可であったことを周囲作業者52が所持する外部端末1にその理由とともに通知する。この時、周囲作業者52が所持する外部端末1には、図4(d)に示すように制限状態の変更が不可であったことがその理由とともに表示される。
一方で、参照操作量Mが閾値Mth未満であった場合には(すなわち、アクチュエータが動作中でなかった場合には)、処理FC5aにおいて、取得した変更要求(=要求信号)が動作制限要求であるかどうかを判定する。取得した変更要求が制限要求でなく、制限解除要求であった場合には、処理FC6aにおいて、駆動制御装置10に動作制限解除を要求する制限フラグ信号を出力し、処理FC7aにおいて、図5(b)に示すようにインターフェース部5aを介して機械操作者51に動作制限解除状態への遷移を通知する。その後、処理FC8aにおいて、通信端末8を介して周囲作業者52が所持する外部端末1に、図4(b)に示すように動作制限解除状態への遷移が完了したことを通知する。
すなわち、処理FC5aにおいて、取得した変更要求(=要求信号)が動作制限解除要求であった場合には、機械操作者51の承認操作無しで自動で承認され、対応するアクチュエータの動作を制限解除するとともに、対応するアクチュエータの動作制限解除状態をインターフェース部5aを介して作業機械100の機械操作者51および通信端末8を介して周囲作業者52が所持する外部端末1に通知する。
処理FC5aに戻り、取得した変更要求が制限要求であった場合には、処理FC9aにおいて、インターフェース部5aに図5(a)に示すような制限状態への変更照会(制限照会)を表示し、機械操作者51に制限可否の判断を問合せる。次に、FC10aにおいて、インターフェース部5aを介して機械操作者51が回答した変更可否結果を確認し、制限状態への変更が拒否された場合には、処理FC11aにおいて、通信端末8を介して周囲作業者52が所持する外部端末1に、図4(c)に示すように制限状態への変更が拒否されたことをその理由とともに通知する。この時、制限状態への変更が拒否されたため、制限状態は変更されない。一方で、FC10aにおいて、インターフェース部5aを介して機械操作者51が回答した変更可否結果を確認し、制限状態への変更が承認された場合には、処理FC12aにおいて、駆動制御装置10に動作制限を要求する制限フラグ信号を出力し、処理FC13aにおいて、インターフェース部5aを介して機械操作者51に動作制限状態への遷移(換言すれば、変更した制限状態)を通知し、処理FC14aにおいて、通信端末8を介して周囲作業者52が所持する外部端末1に、図4(b)に示すように動作制限状態への遷移が完了したことを通知する。
<制御装置2の駆動制御装置10>
図3に戻り、駆動制御装置10は、アクチュエータ制御部10aと表示制御部10bとから構成される。アクチュエータ制御部10aは、機械操作者51が操作装置6を介して入力する操作量と、制限状態管理部5bが出力した制限状態を表す制限フラグ信号(図6の処理Fc6a、FC12a)とに応じて、アクチュエータ(3a、3b、3c)に対して機械操作者51が所望する動作を実行するか否かを判定し、アクチュエータ(3a、3b、3c)に最終的に指令される制御指令を決定する。表示制御部10bは、制限状態管理部5bが出力した制限状態を表す制限フラグ信号(図6の処理FC6a、FC12a)に応じて、該当するアクチュエータ(3a、3b、3c)の表示装置群4の表示状態を制御する表示指令を決定する。ここで、制限フラグ信号は、作業機械100を構成するアクチュエータ(3a、3b、3c)の数と同等のサイズであり、各アクチュエータ(3a、3b、3c)の動作制限状態を2値で表現したベクトルとする。
図7(a)および図7(b)は、第1の実施例に係る駆動制御装置10のアクチュエータ制御部10aおよび表示制御部10bの処理機能を示す機能ブロック図である。図7(a)は、アクチュエータ制御部10aの機能ブロック図を示している。アクチュエータ制御部10aは、制限セレクタSLT1、要求速度変換部10a1、フロントアクチュエータ指令演算部10a2、旋回アクチュエータ指令演算部10a3、走行アクチュエータ指令演算部10a4から構成される。機械操作者51が操作装置6を介して入力した操作量は、要求速度変換部10a1に事前設定された変換テーブルによって、該当するアクチュエータ(3a、3b、3c)の要求速度へと変換されて該当するアクチュエータ(3a、3b、3c)の指令演算部(10a2、10a3、10a4)にそれぞれ出力される。また、制限状態管理部5bが出力した制限フラグ信号は、制限セレクタSLT1において該当するアクチュエータ(3a、3b、3c)の指令演算部(10a2、10a3、10a4)にそれぞれ出力される。
フロントアクチュエータ指令演算部10a2では、要求速度変換部10a1が出力したブーム要求速度Vf1req、アーム要求速度Vf2req、バケット要求速度Vf3req、および制限セレクタSLT1が出力したフロント制限フラグに応じて、フロントアクチュエータ群3aを構成するブームアクチュエータ3a1、アームアクチュエータ3a2、バケットアクチュエータ3a3に出力する最終的な指令速度を決定する。ここで、フロント制限フラグを0と1であらわされる2値とし、0を制限解除状態、1を制限状態とする。フロント制限フラグが0、すなわち制限解除状態の場合(図6の処理FC6aに対応)、フロントアクチュエータ指令演算部10a2は、要求速度変換部10a1から入力されたブーム要求速度Vf1req、アーム要求速度Vf2req、バケット要求速度Vf3reqと同じ値を、ブーム指令速度Vf1ref、アーム指令速度Vf2ref、バケット指令速度Vf3refとして出力する。一方で、フロント制限フラグが1、すなわち制限状態の場合(図6の処理FC12aに対応)、フロントアクチュエータ指令演算部10a2は、要求速度変換部10a1から入力されたブーム要求速度Vf1req、アーム要求速度Vf2req、バケット要求速度Vf3reqを無視し、ブーム指令速度Vf1ref、アーム指令速度Vf2ref、バケット指令速度Vf3refの値を0として出力する。旋回アクチュエータ指令演算部10a3、走行アクチュエータ指令演算部10a4についても同様の処理となるため、詳細な説明を割愛する。
図7(b)は、表示制御部10bの機能ブロック図を示している。表示制御部10bは、表示セレクタSLT2、フロント表示制御部10b1、旋回アクチュエータ表示制御部10b2、走行アクチュエータ表示制御部10b3から構成される。制限状態管理部5bが出力した制限フラグ信号は、表示セレクタSLT2において該当するアクチュエータ(3a、3b、3c)の表示フラグに変換されて該当するアクチュエータ(3a、3b、3c)の表示制御部(10b1、10b2、10b3)にそれぞれ出力される。
フロント表示制御部10b1では、表示セレクタSLT2が出力したフロント表示フラグに応じて、表示装置群4を構成するフロント表示装置4aの表示状態を制御する最終的なフロント表示指令電流Ifrefを決定する。ここで、フロント表示フラグを0と1であらわされる2値とし、0を制限解除状態、1を制限状態とする。フロント表示フラグが0、すなわち制限解除状態の場合(図6の処理FC6aに対応)、フロント表示制御部10b1は、表示装置群4を構成するフロント表示装置4aが消灯状態になるようにフロント表示指令電流Ifrefが決定される。一方で、フロント制限フラグが1、すなわち制限状態の場合(図6の処理FC12aに対応)、フロント表示制御部10b1は、表示装置群4を構成するフロント表示装置4aが点灯状態になるようにフロント表示指令電流Ifrefが決定される。旋回表示制御部10b2、走行表示制御部10b3についても同様の処理となるため、詳細な説明を割愛する。
<動作および効果>
図8(a)、図8(b)、図8(c)は、第1の実施例に係る動作および効果を示す図である。図8(a)は、機械操作者51と周囲作業者52による、作業機械100のアクチュエータ動作の制限および承認処理を含む一連の作業例を示している。ここでは、機械操作者51は作業機械100を操作して掘削作業を行い、周囲作業者52は作業中の作業機械100の後方を通過するようなケースを想定する。
図8(a)の(a1)では、周囲作業者52が作業機械100に接近しており、外部端末1を介して、機械操作者51に対してアクチュエータ動作の制限要求を伝達している。機械操作者51は操作室101に備えられた信号処理装置5を介して制限要求を承認する。図8(a)の(a2)では、作業機械100に備えられた表示装置群4の表示状態を確認して、周囲作業者52が作業機械100の後方を通過するように移動している。図8(a)の(a3)では、周囲作業者52が作業機械100の後方を通過した後に、外部端末1を介して、機械操作者51に対してアクチュエータ動作の制限解除許可を通知している。
図8(b)は、周囲作業者52が作業機械100のすべてのアクチュエータ(3a、3b、3c)の動作を制限要求した場合に、機械操作者51と周囲作業者52のそれぞれが実施する作業のタイムテーブルを示している。時刻範囲Ta1は図8(a)の(a1)に相当し、掘削作業中であった作業機械100に対して周囲作業者52がアクチュエータ動作の制限要求を伝達し、機械操作者51による制限要求の承認処理が実施される。時刻範囲Ta2は図8(a)の(a2)に相当し、周囲作業者52が作業機械100の後方を通過し、通過後にアクチュエータ動作の制限解除の許可処理を実施する。この間、機械操作者51による制限要求の承認処理により、作業機械100はすべてのアクチュエータ(3a、3b、3c)の動作を制限されているため、掘削作業を継続することができない。時刻範囲Ta3は図8(a)の(a3)に相当し、周囲作業者52による制限解除許可(要求)処理により、作業機械100のアクチュエータ(3a、3b、3c)の動作制限が解除され、機械操作者51が再び掘削作業を開始する。
図8(c)は、周囲作業者52が作業機械100の特定のアクチュエータ(3a、3b、3c)の動作を制限要求した場合に、機械操作者51と周囲作業者52のそれぞれが実施する作業のタイムテーブルを示している。ここでは、作業機械100の旋回アクチュエータ3bと走行アクチュエータ群3cが制限された(フロントアクチュエータ群3aの動作は制限されていない)ものとする。時刻範囲Ta1は図8(a)の(a1)に相当し、掘削作業中であった作業機械100に対して周囲作業者52がアクチュエータ動作の制限要求を伝達し、機械操作者51による制限要求の承認処理が実施される。時刻範囲Ta2は図8(a)の(a2)に相当し、周囲作業者52が作業機械100の後方を通過し、通過後にアクチュエータ動作の制限解除の許可処理を実施する。この間、作業機械100はフロントアクチュエータ群3aの動作を制限されていないため、掘削作業を継続することができる。一方で、機械操作者51による制限要求の承認処理により、旋回アクチュエータ3bと走行アクチュエータ群3cの動作は制限されているため、作業機械100は周囲作業者52の方向に動作することが制限された状態にあり、機械操作者51の誤った操作によって、周囲作業者52と作業機械100が接触するリスクは極めて低くなっている。時刻範囲Ta3は図8(a)の(a3)に相当し、周囲作業者52による制限解除許可(要求)処理により、作業機械100のアクチュエータ(3b、3c)の動作制限が解除され、作業機械100は掘削作業を継続できるとともに旋回動作と走行動作が実施可能な状態となる。
図8(b)、図8(c)より、特に時刻範囲Ta2のような状況において、本実施例に示す特定のアクチュエータのみを制限する手段を用いることで、作業機械100の作業を継続させやすくすることで機械操作者51の作業性を維持するとともに、周囲作業者52の安全性を向上させることが可能である。
なお、本実施例では、アクチュエータ(3a、3b、3c)の制限状態を、外部端末1と表示装置群4の双方で、作業機械100の周囲の周囲作業者52に通知する構成としているが、外部端末1または表示装置群4の少なくとも一方で、作業機械100の周囲の周囲作業者52に通知する構成としても良いことは勿論である。
<第1の実施例の効果>
以上で説明したように、本第1の実施例の作業機械100の制御装置2は、前記通信端末8が受信した前記要求信号(制限要求)から動作制限の対象となる特定のアクチュエータを識別し、前記作業機械100の前記操作者51によって判断された前記特定のアクチュエータの動作制限の承認可否情報、および前記特定のアクチュエータの(現在の)動作状態情報に応じて、前記特定のアクチュエータの動作制限の可否を最終的に判定し、前記特定のアクチュエータの動作制限を可能と判定した場合、対応する前記特定のアクチュエータの動作を制限するとともに、前記特定のアクチュエータの動作制限状態を前記通信端末8を介して前記外部端末1に通知することを特徴とする。
また、前記制御装置2は、前記特定のアクチュエータの動作制限を不可と判定した場合、前記特定のアクチュエータの動作制限不可を、前記特定のアクチュエータの動作制限不可と判定した理由とともに前記通信端末8を介して前記外部端末1に通知する。
また、前記作業機械100は、前記複数のアクチュエータの動作制限状態を前記作業機械100の周囲に表示する表示装置を備え、前記制御装置2は、前記特定のアクチュエータの動作制限を可能と判定した場合、前記通信端末8を介した前記外部端末1への通知とともに、または、前記通信端末8を介した前記外部端末1への通知に代えて、前記特定のアクチュエータの動作制限状態を、前記特定のアクチュエータに対応する前記表示装置に表示する。
また、前記要求信号が、前記複数のアクチュエータの動作制限の解除を要求する要求信号である場合、前記制御装置2は、前記通信端末8が受信した前記要求信号(制限解除要求)から動作制限解除の対象となる特定のアクチュエータを識別し、前記特定のアクチュエータの動作制限を解除するとともに、前記特定のアクチュエータの動作制限の解除状態を前記作業機械100の前記操作者51および前記通信端末8を介して前記外部端末1に通知する。
また、前記制御装置2は、前記特定のアクチュエータの動作制限状態において、前記特定のアクチュエータの動作制限の解除を要求(許可)する要求信号を前記通信端末8を介して前記外部端末1から受信した場合、前記特定のアクチュエータの動作制限状態を解除する。
本第1の実施例によれば、機械操作者51が各アクチュエータの動作制限可否を最終的に判断するように構成されるため、機械操作者51が予定している本来の作業を継続させやすくなる。したがって、機械操作者51の作業性を維持しながら、周囲作業者52が安全に作業機械周囲を移動することや、安全に簡易な作業を実施することが可能となる。
換言すれば、周囲作業者52が所持する外部端末1からの信号をトリガとして、作業機械100の特定のアクチュエータの駆動を動作開始前に制限する。これにより、作業機械100の本来の作業を遂行しながら、周囲作業者52が作業機械100の周辺に低リスクで近づくことができ、生産性と安全性が両立できる。
[第2の実施例]
図9は、第2の実施例に係る情報共有システム200の処理機能を示す機能ブロック図である。本実施例の作業機械100は、フロントアクチュエータ群3a、旋回アクチュエータ3b、走行アクチュエータ群3c、表示装置群4、操作装置6、通信端末8、制御装置2に加え、距離計測装置21から構成される。なお、距離計測装置21は制御装置2の内部に設けてもよい。
距離計測装置21は、周囲作業者52が所持する外部端末1にレシーバを取り付け、ビーコン等で周囲作業者52の距離を計測する構成とし、作業機械100から見た周囲作業者52の相対距離が計測できるものとする。ここで、距離計測装置21は、上部旋回体20bにレーザセンサやステレオカメラ等を取り付け、周囲作業者52を検知して相対距離を計測するように構成してもよい。距離計測装置21は、計測した周囲作業者52の相対距離を信号処理装置5(の制限状態管理部5b)に電気配線を介して出力する。
(制御装置2の信号処理装置5の処理フロー)
図10は、第2の実施例に係る信号処理装置5、特にその制限状態管理部5bの処理フローを示す図である。図10に示す処理は、外部端末1と通信する通信端末8から制限状態の変更が要求された、つまり、通信端末8から制限状態変更の要求信号を取得した場合に開始される図6の処理と並列して実行される。本処理は、処理FC1cにおいて、距離計測装置21から相対距離Drが取得された場合に開始される。
次に、処理FC2cにおいて、距離計測装置21が出力した相対距離Drが事前に定義された閾値(所定距離)Dth以上かどうかを判定する。ここで閾値Dthは作業機械100の可動領域よりも十分に大きい値を設定することで、作業機械100と周囲作業者52の接触可能性が十分低下した状態で安全に動作制限を解除することを担保する。相対距離Drが閾値Dth以上であった場合は、処理FC3cにおいて、駆動制御装置10に動作制限解除を要求する制限フラグ信号を出力する。さらに、処理FC4cにおいて、図5(b)に示すようにインターフェース部5aを介して機械操作者51に動作制限解除状態への遷移を通知する。その後、処理FC5cにおいて、通信端末8を介して周囲作業者52が所持する外部端末1に、図4(b)に示すように動作制限解除状態への遷移が完了したことを通知する。一方で、相対距離Drが閾値Dth未満であった場合は、現在の制限状態は更新されず、処理FC6cにおいて、図6に記載した処理フローの待機待ち状態に移行する。
本処理による動作制限解除は、例えば図8(a)の(a2)または(a3)で、周囲作業者52が作業機械100の後方を通過した後に実施される。
<第2の実施例の効果>
以上で説明したように、本第2の実施例の作業機械100の制御装置2は、前記特定のアクチュエータの動作制限状態において、前記外部端末1を所持する作業者52との相対距離を計測する前記距離計測装置21が計測した相対距離が所定距離(閾値Dth)以上になった場合、前記特定のアクチュエータの動作制限状態を解除することを特徴とする。
本第2の実施例のように、作業機械100と周囲作業者52の相対距離Drを判定指標として、自動的にアクチュエータ(3a、3b、3c)の動作制限を解除することで、周囲作業者52の安全性を十分に担保しながら、機械操作者51の制限解除作業の手間を削減することができ、機械操作者51の作業性が向上する。
[第3の実施例]
第3の実施例に係る情報共有システム200の処理機能を示す機能ブロック図は、上述した第1、第2の実施例のものと基本的に同じである。
(制御装置2の信号処理装置5の処理フロー)
図11は、第3の実施例に係る信号処理装置5、特にその制限状態管理部5bの処理フローを示す図である。図11に示す処理フローは、図6に示す処理フローに対して、新たに処理FC15aが追加される。
本実施例の処理FC15aは、処理FC3aにおいて参照操作量Mが事前に定義された閾値Mth以上と判定され(すなわち、アクチュエータが動作中であったと判定され)、かつ、処理FC4aにおいて通信端末8を介して周囲作業者52が所持する外部端末1に制限状態の変更が不可であったことを通知した場合に実行され、インターフェース部5aを介して、後述する図12に示すように、該当する動作中のアクチュエータ(3a、3b、3c)の動作停止(操作停止)を作業機械100の機械操作者51に対して要請する。
(インターフェース部5aを介した機械操作者51への動作停止要請処理)
図12は、第3の実施例に係るインターフェース部5aを介した機械操作者51への動作停止要請処理の一例を示す図である。インターフェース部5aには、ショベルの図やテキスト等で表現された制限状態D5a3と、テキスト等で表現された要求詳細表示D5b3が表示されている。一例として、本実施例では、制限状態D5a3は、作業機械100上で現在制限されているアクチュエータが覆われるようなイラストと表形式のテキストで表現されており、図12の例はすべてのアクチュエータの動作制限が解除されていることを示している。要求詳細表示D5b3では、周囲作業者52が外部端末1を介して動作制限を要求しているため、対応するアクチュエータ(ここでは走行アクチュエータ群3c)の動作停止がテキストで要求されている。なお、動作停止の要請手段はテキスト形式に限らず、音声や警報等を利用してもよい。
機械操作者51が要求詳細表示D5b3上の確認をタッチ入力あるいはカーソル入力等で選択することにより、対象となるアクチュエータの動作制限要求の確認のみを行ってもよいし、実際に対象となるアクチュエータの動作制限を行うとともに、通信端末8を介して周囲作業者52が所持する外部端末1に、図4(b)に示すように動作制限状態への遷移が完了したことを通知してもよい。
<第3の実施例の効果>
以上で説明したように、本第3の実施例の作業機械100の制御装置2は、前記動作制限(制限要求)の対象となる前記特定のアクチュエータが動作中(操作中)である場合、前記特定のアクチュエータの動作停止(操作停止)を前記作業機械100の前記操作者51に要請することを特徴とする。
本第3の実施例のように、操作装置6が出力した操作量を判定指標として、制限対象となったアクチュエータ(3a、3b、3c)の動作を停止するようにシステム側から要請することで、制限・承認作業に関する周囲作業者52と機械操作者51の間の情報共有が円滑化され、周囲作業者52と機械操作者51双方の作業性が向上する。
[第4の実施例]
図13は、第4の実施例に係る情報共有システム200の処理機能を示す機能ブロック図である。本実施例では、信号処理装置5のインターフェース部5aは、機械操作者51が周囲作業者52が所持する外部端末1に対して要求する制限解除要求を入力可能となっている。信号処理装置5の制限状態管理部5bは、機械操作者51がインターフェース部5aを介して要求する制限解除要求を受け付けるとともに、通信端末8を介して、その制限解除を要求する要求信号を外部端末1に送信する。
(インターフェース部5aを介した機械操作者51による制限解除要求処理)
図14は、第4の実施例に係るインターフェース部5aを介した機械操作者51による制限解除要求処理の一例を示す図である。インターフェース部5aは、ショベルの図等で表現された制限状態D5a4、表形式のテキストで表現された各アクチュエータの解除要求選択手段D5b4、テキスト等で表現された要求承認状況表示D5c4が表示されている。一例として、図14の例は走行装置である下部走行体20cの動作が制限されていることを示している。解除要求選択手段D5b4は、制限の対象となるフロント装置20a、上部旋回体20b、下部走行体20cに対して、それぞれ制限のON、OFFを選択できるように構成されており、機械操作者51が解除要求選択手段D5b4上の所望の制限状態をタッチ入力あるいはカーソル入力等で選択(1つもしくは複数選択)することにより、制限あるいは制限解除の対象となるアクチュエータを選択する。なお、制限状態の入力インターフェースは上記に限らず、メカニカルスイッチや音声認識等を利用してもよい。本実施例では、制限解除対象として下部走行体20cを選択した例を示しており、要求承認状況表示D5c4に、周囲作業者52に対して下部走行体20cの制限解除要求(換言すれば、走行動作の制限状態解除の要求)の承認可否が問合せ中であることを表示している。この時、下部走行体20cの動作はまだ制限解除されていない。
(外部端末1を介した周囲作業者52による制限解除要求承認処理)
図15は、第4の実施例に係る外部端末1を介した周囲作業者52による制限解除要求承認処理の一例を示す図である。外部端末1は、ショベルの図やテキスト等で表現された制限状態D1a5と、テキスト等で表現された要求詳細表示D1b5が表示されている。一例として、図15の例は走行装置である下部走行体20cの動作が制限されていることを示している。要求詳細表示D1b5は、制限状態管理部5bから通信端末8を介して解除要求(要求信号)が入力された場合に、制限解除が要求されたアクチュエータと制限解除要求の承認可否を決定するような選択手段が表示されるように構成されており、周囲作業者52が要求詳細表示D1b5上の所望の承認可否をタッチ入力あるいはカーソル入力等で選択(1つもしくは複数選択)することにより、対象となるアクチュエータの制限解除を承認または拒否する。なお、承認可否の入力インターフェースは上記に限らず、メカニカルスイッチや音声認識等を利用してもよい。本実施例では、要求詳細表示D1b5に、周囲作業者52に対して下部走行体20cの制限解除要求(換言すれば、走行動作の制限状態解除の要求)を受信したこと、および、下部走行体20cの制限解除要求の承認可否を選択することを表示している。この時、下部走行体20cの動作はまだ制限解除されていない。
周囲作業者52が対象となるアクチュエータの制限解除を承認する(承認可と判定する)と、それに応じて外部端末1の制限状態D1a5ならびにインターフェース部5a(制限状態D5a4、解除要求選択手段D5b4、要求承認状況表示D5c4)の表示が変更されるとともに、下部走行体20cの動作が制限解除されるようになる。なお、このとき、下部走行体20cの動作を自動的に制限解除してもよいし、下部走行体20cの動作が制限解除可能となったことを制限解除要求してきた機械操作者51に通知し、機械操作者51が制限解除可能となったことを確認することにより、下部走行体20cの動作を制限解除してもよい。周囲作業者52が対象となるアクチュエータの制限解除を拒否する(承認否と判定する)と、外部端末1の制限状態D1a5ならびにインターフェース部5a(制限状態D5a4、解除要求選択手段D5b4、要求承認状況表示D5c4)の表示は変更されずに、下部走行体20cの動作も制限解除されない。なお、このとき、周囲作業者52が拒否したことを制限解除要求してきた機械操作者51に通知してもよい。
本処理による動作制限解除要求は、例えば図8(a)の(a2)または(a3)で、周囲作業者52が作業機械100の後方を通過した後に実施される。
また、本実施例では、インターフェース部5aを介して機械操作者51が制限解除要求を入力する、すなわち、機械操作者51の判断・要求で周囲作業者52に対してアクチュエータ(3a、3b、3c)の動作制限解除を要請する構成としているが、例えば外部端末1を用いた周囲作業者52による動作制限要求から所定時間経過後に自動的にシステム側から周囲作業者52に対してアクチュエータ(3a、3b、3c)の動作制限解除を要請する構成としてもよい。
<第4の実施例の効果>
以上で説明したように、本第4の実施例の作業機械100の制御装置2は、前記特定のアクチュエータの動作制限状態において、例えば前記作業機械100の前記操作者51の要求に応じて、あるいは、所定時間経過後に、動作制限状態となっている前記特定のアクチュエータの動作制限の解除を要求する要求信号を、前記通信端末8を介して前記外部端末1に送信(通知)することを特徴とする。
本第4の実施例では、機械操作者51側から周囲作業者52に対してアクチュエータ(3a、3b、3c)の動作制限解除を要請する。これにより、周囲作業者52が動作制限の解除処理を忘れた場合に機械操作者51の作業が継続困難になることを防ぎ、機械操作者51の作業継続性が向上する。
[第5の実施例]
第5の実施例に係る情報共有システム200の処理機能を示す機能ブロック図は、上述した第1~第4の実施例のものと基本的に同じである。
図16は、第5の実施例に係るフロントアクチュエータ指令演算部10a2の処理機能を示す機能ブロック図である。
本実施例のフロントアクチュエータ指令演算部10a2は、要求速度変換部10a1が出力したブーム要求速度Vf1req、アーム要求速度Vf2req、バケット要求速度Vf3req、および制限セレクタSLT1が出力したフロント制限フラグに応じて、フロントアクチュエータ群3aを構成するブームアクチュエータ3a1、アームアクチュエータ3a2、バケットアクチュエータ3a3に出力する最終的な指令速度を決定する(図7(a)を併せて参照)。ここで、フロント制限フラグを0と1であらわされる2値とし、0を制限解除状態、1を制限状態とする。フロント制限フラグが0、すなわち制限解除状態の場合(図6の処理FC6aに対応)、フロントアクチュエータ指令演算部10a2は、機械操作者51が要求したブーム要求速度Vf1req、アーム要求速度Vf2req、バケット要求速度Vf3reqを、ブーム指令速度Vf1ref、アーム指令速度Vf2ref、バケット指令速度Vf3refとして(スイッチSW1、SW2、SW3を介して)出力する。ここで、ブーム制限速度Vf1lim、アーム制限速度Vf2lim、バケット制限速度Vf3limは、作業機械100のアクチュエータ(3a、3b、3c)の各々に対して事前に設定された最大動作速度であり、作業機械100のサイズやアクチュエータ(3a、3b、3c)の特性を考慮して、接触リスクを抑えるような小さな値を設定することで、周囲作業者52の安全性を担保する。一方で、フロント制限フラグが1、すなわち制限状態の場合(図6の処理FC12aに対応)、フロントアクチュエータ指令演算部10a2は、要求速度変換部10a1から入力されたブーム要求速度Vf1req、アーム要求速度Vf2req、バケット要求速度Vf3reqを無視し、事前に設定されたブーム制限速度Vf1lim、アーム制限速度Vf2lim、バケット制限速度Vf3limを、ブーム指令速度Vf1ref、アーム指令速度Vf2ref、バケット指令速度Vf3refとして(スイッチSW1、SW2、SW3を介して)出力する。これにより、制限対象となるアクチュエータが制限速度(最大動作速度)以下で動作するように、制限対象となるアクチュエータの動作速度を制限する。
旋回アクチュエータ指令演算部10a3、走行アクチュエータ指令演算部10a4についても同様の処理となるため、詳細な説明を割愛する。
<第5の実施例の効果>
以上で説明したように、本第5の実施例の作業機械100の制御装置2(のアクチュエータ制御部10a)は、前記複数のアクチュエータの各々に対して事前に設定された最大動作速度を保持し、前記特定のアクチュエータの動作制限を可能と判定した場合、対応する前記特定のアクチュエータが前記最大動作速度以下で動作するように、前記特定のアクチュエータの動作速度を制限することを特徴とする。
本第5の実施例では、アクチュエータ(3a、3b、3c)の動作制限時に、アクチュエータ(3a、3b、3c)が事前に設定された最大動作速度以下で動作するように制御する。これにより、動作制限状態で作業機械100が実施可能な作業範囲と作業の種類が増加するため、周囲作業者52の安全性を維持しながら、機械操作者51の作業継続性が向上する。
なお、本発明は上記した実施形態に限定されるものではなく、様々な変形形態が含まれる。例えば、上記した実施形態は本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、ある実施形態の構成の一部を他の実施形態の構成に置き換えることが可能であり、また、ある実施形態の構成に他の実施形態の構成を加えることも可能である。また、各実施形態の構成の一部について、他の構成の追加・削除・置換をすることが可能である。
また、上記の各構成、機能、処理部、処理手段等は、それらの一部又は全部を、例えば集積回路で設計する等によりハードウェアで実現してもよい。また、上記の各構成、機能等は、プロセッサがそれぞれの機能を実現するプログラムを解釈し、実行することによりソフトウェアで実現してもよい。各機能を実現するプログラム、テーブル、ファイル等の情報は、メモリや、ハードディスク、SSD(Solid State Drive)等の記憶装置、または、ICカード、SDカード、DVD等の記録媒体に置くことができる。
また、制御線や情報線は説明上必要と考えられるものを示しており、製品上必ずしも全ての制御線や情報線を示しているとは限らない。実際には殆ど全ての構成が相互に接続されていると考えてもよい。
1 外部端末
2 制御装置
3a フロントアクチュエータ群
3a1 ブームアクチュエータ
3a2 アームアクチュエータ
3a3 バケットアクチュエータ
3b 旋回アクチュエータ
3c 走行アクチュエータ群
3c1 走行左アクチュエータ
3c2 走行右アクチュエータ
4 表示装置群
4a フロント表示装置
4b 旋回表示装置
4c 走行表示装置
5 信号処理装置
5a インターフェース部
5b 制限状態管理部
6 操作装置
6a、6b 操作レバー装置
8 通信端末
10 駆動制御装置
10a アクチュエータ制御部
10b 表示制御部
20a フロント装置(フロント作業機)
20a1 ブーム
20a2 アーム
20a3 バケット(作業具)
20b 上部旋回体
20c 下部走行体
21 距離計測装置(第2の実施例)
51 機械操作者
52 周囲作業者
100 作業機械
101 操作室
200 情報共有システム
上記課題を解決するために、本発明の作業機械は、作業機械を駆動する複数のアクチュエータと、前記複数のアクチュエータを操作者が操作する操作装置と、前記複数のアクチュエータの動作制限状態の変更を要求する要求信号を前記作業機械の外部の外部端末から受信する通信端末と、前記複数のアクチュエータの動作を制御する制御装置と、を備えた作業機械であって、前記制御装置は、前記通信端末が受信した前記要求信号から動作制限状態の変更の対象となる特定のアクチュエータを識別し、前記作業機械の前記特定のアクチュエータの動作制限の承認可否情報、および前記特定のアクチュエータの動作状態情報に応じて、前記特定のアクチュエータの動作制限状態の変更の可否を判定し、前記特定のアクチュエータの動作制限を可能と判定した場合、対応する前記特定のアクチュエータの動作を制限するとともに、前記特定のアクチュエータの動作制限状態を前記通信端末を介して前記外部端末に通知することを特徴とする。
上記課題を解決するために、本発明の作業機械は、作業機械を駆動する複数のアクチュエータと、前記複数のアクチュエータを前記作業機械に搭乗する操作者が操作する操作装置と、前記複数のアクチュエータの動作を停止もしくは減速する前記複数のアクチュエータの動作制限状態の変更を要求する要求信号を前記作業機械の外部の作業者が所持する外部端末から受信する通信端末と、前記複数のアクチュエータの動作を停止もしくは減速するように制御する制御装置と、を備えた作業機械であって、前記操作者が前記複数のアクチュエータの動作を停止もしくは減速する前記複数のアクチュエータの動作制限状態の変更の要求を承認するかどうかを入力する入力装置を備え、前記制御装置は、前記通信端末が受信した前記要求信号から動作制限状態の変更の対象となる特定のアクチュエータを識別し、前記入力装置を介して前記操作者が入力した前記作業機械の前記特定のアクチュエータの動作制限の承認可否情報、および前記特定のアクチュエータの動作量もしくは動作速度の変化を伴う動作についての動作状態情報に応じて、前記特定のアクチュエータの動作を停止もしくは減速する前記特定のアクチュエータの動作制限状態の変更の可否を判定し、前記特定のアクチュエータの動作を停止もしくは減速する前記特定のアクチュエータの動作制限を可能と判定した場合、対応する前記特定のアクチュエータの動作を停止もしくは減速するように制限するとともに、前記特定のアクチュエータの動作を停止もしくは減速する前記特定のアクチュエータの動作制限状態を前記通信端末を介して前記作業者が所持する前記外部端末に通知することを特徴とする。

Claims (11)

  1. 作業機械を駆動する複数のアクチュエータと、
    前記複数のアクチュエータを操作者が操作する操作装置と、
    前記複数のアクチュエータの動作制限状態の変更を要求する要求信号を前記作業機械の外部の外部端末から受信する通信端末と、
    前記複数のアクチュエータの動作を制御する制御装置と、を備えた作業機械であって、
    前記制御装置は、
    前記通信端末が受信した前記要求信号から動作制限の対象となる特定のアクチュエータを識別し、
    前記作業機械の前記特定のアクチュエータの動作制限の承認可否情報、および前記特定のアクチュエータの動作状態情報に応じて、前記特定のアクチュエータの動作制限の可否を判定し、
    前記特定のアクチュエータの動作制限を可能と判定した場合、対応する前記特定のアクチュエータの動作を制限するとともに、前記特定のアクチュエータの動作制限状態を前記通信端末を介して前記外部端末に通知することを特徴とする作業機械。
  2. 請求項1に記載の作業機械において、
    前記制御装置は、
    前記作業機械の前記特定のアクチュエータの動作制限が承認否とされ、または、前記特定のアクチュエータが動作中である場合、前記特定のアクチュエータの動作制限不可と判定し、
    前記作業機械の前記特定のアクチュエータの動作制限が承認可とされ、かつ、前記特定のアクチュエータが動作中でない場合、前記特定のアクチュエータの動作制限可能と判定することを特徴とする作業機械。
  3. 請求項2に記載の作業機械において、
    前記制御装置は、
    前記特定のアクチュエータが動作中である場合、前記特定のアクチュエータの動作制限不可と判定し、
    前記特定のアクチュエータが動作中でない場合、前記特定のアクチュエータの動作制限の照会を行い、
    前記作業機械の前記特定のアクチュエータの動作制限が承認否とされた場合、前記特定のアクチュエータの動作制限不可と判定し、
    前記作業機械の前記特定のアクチュエータの動作制限が承認可とされた場合、前記特定のアクチュエータの動作制限可能と判定することを特徴とする作業機械。
  4. 請求項1に記載の作業機械において、
    前記制御装置は、前記特定のアクチュエータの動作制限を不可と判定した場合、前記特定のアクチュエータの動作制限不可を、前記特定のアクチュエータの動作制限不可と判定した理由とともに前記通信端末を介して前記外部端末に通知することを特徴とする作業機械。
  5. 請求項1に記載の作業機械において、
    前記作業機械は、前記複数のアクチュエータの動作制限状態を前記作業機械の周囲に表示する表示装置を備え、
    前記制御装置は、前記特定のアクチュエータの動作制限を可能と判定した場合、前記通信端末を介した前記外部端末への通知とともに、または、前記通信端末を介した前記外部端末への通知に代えて、前記特定のアクチュエータの動作制限状態を、前記特定のアクチュエータに対応する前記表示装置に表示することを特徴とする作業機械。
  6. 請求項1に記載の作業機械において、
    前記要求信号が、前記複数のアクチュエータの動作制限の解除を要求する要求信号である場合、
    前記制御装置は、
    前記通信端末が受信した前記要求信号から動作制限解除の対象となる特定のアクチュエータを識別し、
    前記特定のアクチュエータの動作制限を解除するとともに、前記特定のアクチュエータの動作制限の解除状態を前記作業機械の前記操作者および前記通信端末を介して前記外部端末に通知することを特徴とする作業機械。
  7. 請求項1に記載の作業機械において、
    前記作業機械は、前記外部端末を所持する作業者との相対距離を計測する距離計測装置を備え、
    前記制御装置は、前記特定のアクチュエータの動作制限状態において、前記距離計測装置が計測した相対距離が所定距離以上になった場合、前記特定のアクチュエータの動作制限状態を解除することを特徴とする作業機械。
  8. 請求項1に記載の作業機械において、
    前記制御装置は、前記動作制限の対象となる前記特定のアクチュエータが動作中である場合、前記特定のアクチュエータの動作停止を前記作業機械の前記操作者に要請することを特徴とする作業機械。
  9. 請求項1に記載の作業機械において、
    前記制御装置は、前記特定のアクチュエータの動作制限状態において、前記特定のアクチュエータの動作制限の解除を要求する要求信号を前記通信端末を介して前記外部端末から受信した場合、前記特定のアクチュエータの動作制限状態を解除することを特徴とする作業機械。
  10. 請求項1に記載の作業機械において、
    前記制御装置は、前記特定のアクチュエータの動作制限状態において、動作制限状態となっている前記特定のアクチュエータの動作制限の解除を要求する要求信号を、前記通信端末を介して前記外部端末に送信することを特徴とする作業機械。
  11. 請求項1に記載の作業機械において、
    前記制御装置は、前記複数のアクチュエータの各々に対して事前に設定された最大動作速度を保持し、前記特定のアクチュエータの動作制限を可能と判定した場合、対応する前記特定のアクチュエータが前記最大動作速度以下で動作するように、前記特定のアクチュエータの動作速度を制限することを特徴とする作業機械。
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