JP2022084916A - マグネシウム合金、その製造方法およびその使用 - Google Patents

マグネシウム合金、その製造方法およびその使用 Download PDF

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Abstract

【課題】機械的性質および電気化学的性質が改善されたマグネシウム合金を提供する。【解決手段】本発明のマグネシウム合金は、3.0重量%未満のZn、0.6重量%以下のCa、残りは不純物を含むマグネシウムであり、該不純物は、電気化学的電位差の面で有利でありおよび/または金属間相の形成を促進し、合計0.005重量%以下のFe、Si、Mn、Co、Ni、Cu、Al、ZrおよびPであり、ここで該合金は、原子番号21、39、57-71および89-103のレアアース群から選択させる元素を合計0.002重量%以下含む。【選択図】なし

Description

本発明は、マグネシウム合金、その製造方法およびその使用に関する。
背景技術および従来の技術
マグネシウム合金の性質は、合金パートナーおよび不純物元素の種類および量並びに製造条件によって有意に決定されることが知られている。マグネシウム合金の性質に及ぼす合金パートナーおよび不純物の影響は(非特許文献1)に記載されており、インプラント素材として使用される二元または三元マグネシウム合金の性質を決定するのが複雑であることを、それは示している。
最も頻繁に使用されるマグネシウムの合金元素はアルミニウムであり、固溶体硬化、分散強化および微粒形成により強度が向上するだけでなく、微細孔性も生じる。更に、アルミニウムは溶解状態の鉄の析出境界をかなり鉄量の低い方向にシフトさせ、その場合、鉄粒子は析出するか、またはが他の元素と一緒に金属間粒子を形成する。
カルシウムは明白な微粒化効果を示し、可鋳性を損なわせる。
マグネシウム合金にとって好ましくない付随元素としては、鉄、ニッケル、コバルトおよび銅が挙げられ、それらは電気的陽性の故に腐食傾向をかなり増大させる。
マンガンはあらゆるマグネシウム合金に見出され、AlMnFe沈殿物の形で鉄と結合し、それにより局所元素の形成を減少させる。一方、マンガンは全ての鉄と結合することはできないので、残りの鉄と残りのマンガンはいつも溶解物中に残留する。
珪素は可鋳性および粘性を低下させ、珪素量が上昇すると、腐食的挙動の悪化が予想されなければならない。鉄、マンガンおよび珪素は、金属間相を形成する傾向が極めて高い。
当該相の電気化学ポテンシャルはとても高いので、合金マトリックスの腐食をコントロールするカソードとして機能できる。
固溶体硬化の結果として、亜鉛は機械的性質を改善し微粒化をもたらすが、微細孔性ももたらし、高温割れ形成の傾向が二元のMg/Zn合金および三元のMg/Al/Zn合金において1.5%から2%で生じる。
ジルコニウムからなる合金添加物は膨張を低下させることなく引張強度を増大させ微粒化をもたらすが、動的再結晶をひどく損ない、それは再結晶温度の上昇で現れるので、膨大なエネルギー消費が要求される。加えて、微粒化効果が失われるので、ジルコニウムはアルミニウムおよび珪素を含む溶解物には添加できない。
Lu,Er,Ho,Th,Sc,Inなどのレアアースは全て類似の化学的挙動を示し、二元状態図のうちマグネシウムの豊富な側で部分溶解度を有する共晶系を形成するので、析出硬化が可能である。
不純物と共に合金元素を更に添加すれば、二元マグネシウム相において異なる金属間相が形成される(非特許文献2)。例えば、結晶粒界に形成される金属間相であるMg17Al12は脆弱であり、延性を制限する。この金属間相はマグネシウムマトリックスと比較すると貴であり、局所元素を形成し得るので、腐食的挙動が悪化する(非特許文献3)。
かかる影響要因に加えて、マグネシウム合金の性質は、冶金学的生産条件にも有意に依存している。従来の鋳造方法では、合金パートナーと一緒に合金を製造すると、不可避的に不純物が導入される。従って、従来の技術(特許文献1)は、マグネシウム鋳造合金の不純物の許容限界を予め定義しており、例えば、約8%から9.5%までのAlと0.45%から0.9%までのZnを含むマグネシウム/アルミニウム/亜鉛合金の場合、0.0015%から0.0024%までのFe、0.0010%のNi、0.0010%から0.0024%までのCuおよび0.15以上から0.5までのMnを許容限界と明記する。
マグネシウムおよびその合金の不純物の許容限界(%)は(非特許文4)に、製造条件は以下のように明記されている。
Figure 2022084916000001
マグネシウムマトリックスよりも電気化学的ポテンシャルが貴電位である腐食促進金属間相の形成を確実に除外するには、かかる許容明記は十分でないことが見出されている。
生分解性インプラントには、生理学的に必要なサポート期間中、耐荷重性すなわち強度が、充分な拡張可能性と共に必要である。しかし、特にこの点に関して、既知のマグネシウム素材は、チタン、CoCr合金、チタン合金などの永久性インプラントが達成する性質からはほど遠い。永久性インプラントの強度Rは約500MPaから1000MPa超であるが、対照的に、マグネシウム素材の強度は従来275MPa未満、ほとんどが250MPa未満である。
多くのマグネシウム技術素材の更なる欠点は、強度Rと耐力Rの差が小さい事である。塑性変形可能なインプラント例えば心血管ステントの場合、これは、素材が変形を開始すると、変形に対する抵抗がもはや存在しないこと、および既に変形している領域は荷重が増大しなくても更に変形することを意味しており、構成要素の部分が過度に引き伸ばされ破壊が生じる可能性がある。
AZグループの合金のような多くのマグネシウム素材も明白な機械的非対称性を示しており、機械的性質、特に引張荷重と圧縮荷重の下の耐力Rの差としてそれは現れる。かかる非対称性は、例えば、適切な半完成品を製造するのに使用される押し出し、圧延、引き延ばしなどの成形過程中に生じる。引張荷重下の耐力Rと圧縮荷重下の耐力Rの差が大きすぎる場合、それは心血管ステントのように後に多軸変形される構成要素の場合、不均質変形となり、ひいてはひび割れおよび破壊を引き起こす場合がある。
一般的に、マグネシウム合金は結晶学的すべり系の数が少ないので、適切な半完成品を製造するのに使用される押し出し、圧延、引き延ばしなどの成形過程中に結晶粒を配向させることにより、テクスチャを形成し得る。特に、これは、半完成品が空間的に異なる方向に異なる性質を有することを意味する。例えば、成形後、空間的な一方向に高変形能または高破断伸びを生じ、空間的な別の方向に低変形能または低破断伸びを生じる。ステントは高い塑性変形を受けやすく、低い破断伸びはインプラントの故障リスクを高めるので、かかるテクスチャの形成は同様に回避すべきである。成形中のかかるテクスチャを実質的に回避する一つの方法は、成形前に粒子のきめを可能な限り細かく調整することである。マグネシウム素材の六角形格子構造の故に、室温において、マグネシウム素材は、基底平面における滑りによって特徴付けられる低い変形能しか持たない。もし素材が追加的に粗いミクロ構造いわゆる粗大粒を有しているならば、更なる変形によって双晶化が強制的に生じ、それが剪断力をもたらし、結晶領域を出発点に対し軸的に対称な位置に変える。
その結果生じる双晶粒界は素材の脆弱点を構成し、特に塑性変形において、その点から初期のひび割れが生じ、最終的にはかかる構成要素の破壊に至る。
インプラント素材の粒子のきめが十分に細ければ、かかるインプラントの故障が生じるリスクは大幅に減少する。従って、この種の好ましくない剪断力を避けるため、インプラント素材は可能な限りきめの細かい粒子を含むべきである。
入手可能なインプラント用の工業用マグネシウム素材は全て、生理学的媒体中で極めて腐食を受けやすい。従来の技術において、例えばポリマー成分からなる耐腐食コーティング(特許文献2、特許文献3)、水性またはアルコール性転換溶液(特許文献4)、または酸化物(特許文献5、特許文献6)をインプラントに提供することにより腐食傾向を抑制しようとする試みがなされてきた。
ほとんど全ての対応するポリマーが組織内で強烈な炎症を時々引き起こすので、パッシベーションポリマー層の使用には異議が申し立てられている。かかる保護手段のない薄肉構造体は必要なサポート期間にまで達しない。外傷治療用の薄肉インプラントの腐食は強度の過度に急速な喪失を頻繁に伴い、時間当たり過剰な量の水素を形成することにより追加の負担が課されることになる。その結果、好ましくないガス含有物が骨および組織に生じる。
比較的大きい断面積を有する外傷治療用インプラントの場合、その構造に対して水素問題およびインプラントの腐食速度を選択的にコントロールする必要がある。
特に生分解性インプラントの場合、含有される全ての化学元素が分解中に体に受け入れられるので、かかる元素の体適合性は最大であるのが望ましい。いずれにせよ、Be、Cd、Pb、Crなど、極めて毒性の高い元素は避けるべきである。
分解性のマグネシウム合金は、現代の医療技術において、様々な実施形態で使用されているインプラントを製造するのに特に適している。インプラントは、例えば、血管、中空臓器および血管系(ステントなどの血管内インプラント)をサポートし、組織インプラントおよび組織移植片を固定および仮付けするのに使用されるが、爪、プレートまたはスクリューなどの整形外科目的にも使用される。特に頻繁に使用される形態のインプラントはステントである。
特に、ステント移植は、血管疾患の治療にとって最も効果的な手段の一つとして確立されている。ステントは、患者の中空臓器でサポート機能を発揮するのに使用される。この目的のため、従来の設計を特徴とするステントは、金属支柱からなる金属線細工支持構造体を有しており、最初は圧縮形態で体内に導入され、適用部位で拡張される。かかるステントの適応分野の一つは、血管狭窄、特に冠動脈血管の狭窄(狭窄症)を永久的または一時的に広げ、開いた状態に保つことである。更に、例えば、主に動脈瘤を塞ぐのに使用される動脈瘤ステントが知られている。サポート機能が追加的に提供される。
インプラント特にステントはインプラント素材からなる基体を有している。インプラント素材は、医療分野で使用され生体系と相互作用を行う無生物素材である。素材を使用目的のために体環境に接触させるインプラント素材として使用する場合、その基本的必要条件は体との適合性(生物的適合性)である。生物的適合性とは、特定の応用において、適切な組織反応を引き起こす素材能力を意味すると理解されている。この中には、臨床的に好ましい相互作用を目的として、インプラントの化学的性質、物理的性質、生物学的性質並びに生態学的な表面的性質が受容者の組織に適合することも含まれる。インプラント素材の生物的適合性は、素材が移植されている生物系の反応の時間的進行にも依存している。例えば、比較的短時間の刺激および炎症が生じ、それが組織を変化させる場合がある。従って、インプラント素材の性質に応じて生物系も様々に反応する。生物系の反応に従って、インプラント素材は生物活性、生物不活性および分解性/吸収性に分けられる。
インプラント素材は、ポリマー、金属素材およびセラミック素材(例えばコーティングとして)を含む。永久的インプラント用の生物適合金属および金属合金は、例えば、ステンレス鋼(316Lなど)、コバルトベース合金(CoCrMo鋳造合金、CoCrMo鍛造合金、CoCrWNi鍛造合金、CoCrNiMo鍛造合金など)、純チタンおよびチタン合金(例えば、cpチタン、TiAl6V4またはTiAl6Nb7)並びに金合金を含む。生体腐食性ステントの分野では、マグネシウムまたは純鉄並びにマグネシウム、鉄、亜鉛、モリブデンおよびタングステン元素の生体腐食性マスター合金の使用が推薦されている。
US 5,055,254 A EP 2 085 100 A2 EP 2 384 725 A1 DE 10 2006 060 501 A1 DE 10 2010 027 532 A1 EP 0 295 397 A1
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金属線細工構造体を有する一時的インプラント用の生体腐食性マグネシウム合金の使用は、特にインプラントの分解が生体内で急激に進行するという事実により妨げられている。腐食速度すなわち分解速度を減らすため、様々なアプローチが議論されている。その一つが、適切な合金を開発することによりインプラント素材側の分解を遅らせる試みである。一方、コーティングは分解を一時的に抑制するはずである。以前のアプローチには将来性があるが、商業用製品の製造は今までなされていない。むしろ、従来の努力が如何なるものであれ、生体内でマグネシウム合金の腐食を少なくとも一時的に減少させ、同時にマグネシウム合金の機械的性質を最適化し得る解決策が今も必要とされている。
本発明の目的は、前記従来の技術を考慮し生分解性マグネシウム合金およびその製造方法を提供することであるが、それは、インプラントのマグネシウムマトリックスが微細粒子および優れた耐腐食性を有し、保護層なしに必要なサポート期間、電気化学的に安定状態を維持できるようにし、しかもマグネシウムマトリックスと比較して電気化学的に卑である金属間相の形成を利用し、それと同時に強度や耐力の増大などの機械的性質を改善すること並びにインプラントの分解速度を調整するために機械的非対称性を減らすことを可能にするものである。
かかる目的は、請求項1の特徴を有するマグネシウム合金、請求項12の特徴を有する方法により達成される。
従属項に列挙された特徴の手段により、本発明によるマグネシウム合金、本発明によるそのマグネシウム合金の製造方法の有利な改良が可能である。
本発明の解決方法は、インプラントのマグネシウムマトリックスの耐腐食性、応力腐食および振動腐食がサポート期間中ずっと保証されるので、インプラントが破壊またはひび割れなしに継続的な多軸荷重に抵抗でき、同時に生理学的液体により開始される分解に対する蓄えとしてマグネシウムマトリックスが利用されるという理解に基づいている。
これは、以下を含むマグネシウム合金により達成される。
3.0重量%以下のZn、0.6重量%以下のCa、残りは不純物を含むマグネシウムであり、前記不純物は、電気化学的電位差の面で有利でありおよび/または金属間相の形成を促進し、合計0.005重量%以下のFe、Si、Mn、Co、Ni、Cu、Al、ZrおよびPであり、ここで前記合金は、原子番号21、39、57-71および89-103のレアアース群から選択させる元素を合計0.002重量%以下含む。
本発明のマグネシウム合金は並外れて高い耐腐食性を有しており、それは、マグネシウムマトリックス中の不純物元素の割合およびその組み合わせを大幅に減らし、同時に析出硬化可能で固溶体硬化可能な元素を加えることにより達成されるが、熱機械処理後の前記合金は、析出相のマトリックス間に、析出相が生理学的媒体中でマトリックスの腐食を加速させないような、または腐食を減速させるような電気化学的電位差を有する。
出願人は驚くべきことに次の二点を見出した。
第一に、Znの含有量が好ましくは0.1重量%から2.5重量%まで、特に0.1重量%から1.6重量%まで、並びにCaの含有量が0.5重量%以下、更に好ましくは0.001重量%から0.5重量%まで、特に好ましくは少なくとも0.1重量%から0.45重量%までならば、合金は金属間相CaMgZnおよび/またはMgCaを約0から2.0%の体積分率で含み、MgZn相は回避される。
第二に、従来の合金マトリックスと比較して、合金マトリックスが0.1重量%から0.3重量%までのZnおよび0.2重量%から0.6重量%までのCaを含み、および/またはZnの含有量とCaの含有量の比が20以下、好ましくは10以下、更に好ましくは3以下、特に好ましくは1以下ならば、MgCaおよびCaMgZnが、それぞれせいぜい2%の体積分率で主に形成される。
合金マトリックスは、金属間相CaMgZnおよびMgCaに対してはるかにプラスの電極電位を有するが、それは金属間相CaMgZnとの関係で金属間相MgCaが卑であり、合金マトリックスに対して両金属間相が同時に卑であることを意味する。従って、二つのMgCaおよびCaMgZn相は、本発明出願の主題によれば、少なくともマトリックス相と同じくらい貴であるか、あるいはマトリックス相よりも卑である。両金属間相は、成形プロセス前、成形プロセス中および成形プロセス後に実施される、温度および放置期間によって規定された領域における適切な加熱処理の結果、好ましい範囲で析出するので、合金マトリックスの分解速度が設定できる。この領域の結果として、金属間相MgZnの析出は、実際的に完全に回避できる。最後に述べた相は、本発明出願の主題によれば回避されるべきであるが、それは該相が合金マトリックスよりもプラスの電位を有している、つまり合金マトリックスよりもはるかに貴である、つまりカソード的に行動するからである。これは、アノード反応つまり素材の構成要素の腐食溶解が素材マトリックスで生じ、それがマトリックスの凝集力の破壊、ひいては構成要素の破壊に至るという好ましくない事実に結果する。この破壊は継続的に進行するが、より貴である粒子がマトリックスの腐食によって露出し、腐食は減速することはなく、一般的にカソード領域の拡大の結果、加速するからである。
マトリックスよりも卑である粒子つまりマトリックスよりもマイナスの電気化学的ポテンシャルを有している粒子の析出の場合、腐食的に溶解するのは素材マトリックスではなく粒子自身である。この粒子の溶解は、電気化学的に実質的に均質なマトリックス素材表面を残す結果となり、その表面は、この電気化学的不均質性の欠如の故に既にはるかに低い腐食傾向を有しており、特に高純度素材を使用している故に更に高い耐腐食性を有する。
更に驚くべき結果であるが、Zrが含まれていないにも拘わらず、またはZrの含有量が従来の技術で指定された量よりもはるかに低い量であるにも拘わらず、金属間相CaMgZnおよび/またはMgCaに帰することができる微粒子化効果が達成でき、かかる金属間相は、結晶粒界の移動を妨げ、再結晶中、粒度の範囲を定めることによって好ましくない結晶粒成長を回避させるが、その場合、同時に降伏点および強度の値が増大する。
マグネシウム合金の動的再結晶がZrによって抑制されるので、Zr含有量の削減は特に望ましい。これは、完全な再結晶を達成するには、Zrを含む合金では、Zrを含まない合金よりも、形成プロセス中または形成プロセス後ますます多くのエネルギーを投入しなければならないという事実に帰結する。より多くのエネルギーを投入するということは、加熱処理中の形成温度がより高くなり、制御できない結晶粒成長のリスクが増大することを意味する。本明細書記載のZrを含まないMg/Zn/Caの場合に、これは回避される。
従って、上述の機械的性質の意味において、0.0003重量%以下、好ましくは0.0001重量%以下のZr含有量が、本発明のマグネシウム合金にとって有利である。
不純物に関して以前に知られていた許容限界は、製造されたマグネシウム合金が熱機械処理に多くの場合付されるという事実、特に長期の焼きなましプロセスに付され、その結果、平衡構造体に近い構造体が生成されるという事実を考慮に入れていない。金属元素は拡散により相互結合して金属間相として知られるものを形成し、かかる金属間相はマグネシウムマトリックスとは異なる電気化学ポテンシャル、特にはるかに高いポテンシャルを有しており、従ってカソードとして行動し、電解腐食プロセスを引き起こし得る。
もし以下のような個々の不純物の許容限界が守られるならば、この種の金属間相の形成はもはや確実に除外されるということを本出願人は見出した。
Feが0.0005重量%以下、
Siが0.0005重量%以下、
Mnが0.0005重量%以下、
Coが0.0002重量%以下、好ましくは0.0001重量%以下、
Niが0.0002重量%以下、好ましくは0.0001重量%以下、
Cuが0.0002重量%以下、
Alが0.001重量%以下、
Zrが0.0003重量%以下、好ましくは0.0001以下、
Pが0.0001重量%以下、好ましくは0.00005以下。
不純物元素の組み合わせにより、Fe、Si、Mn、Co、Ni、CuおよびAlの個々の元素の合計が0.004重量%以下、好ましくは0.0032重量%以下、更に好ましくは0.002重量%以下、特に好ましくは0.001重量%以下、Alの含有量が0.001重量%以下、Zrの含有量が好ましくは0.003重量%以下、好ましくは0.0001重量%以下ならば、合金マトリックスよりも貴である金属間相の形成は無くなる。
前述の不純物が素材の耐腐食性を損なう活性機構は異なっている。
過剰に多くのFe含有量の故に小さなFe粒子が合金中に形成されるならば、かかる粒子は腐食のためのカソードとして機能し、同様のことがNiおよびCuに関しても言える。
更に、特にFeおよびNiとZrであるが、Fe、NiおよびCuとZrの場合も、溶解物中に金属間相粒子として析出し、これら粒子もマトリックスの腐食にとって非常に効果的なカソードとして機能する。
マトリックスと比較して非常に高い電位差を有し、しかも非常に高い形成傾向を有する金属間相粒子は、FeとSiから形成される相およびFe、MnおよびSiから形成される相であり、従って、かかる元素の混入はできるだけ低く維持しなければならない。
Pの含有量は可能な限り減少させなければならないが、これは、僅かの量でも存在するとリン化マグネシウムが形成され、構造体の機械的性質がひどく損なわれるからである。
従って、かかる低濃度は、マトリックスよりもプラスの電気化学的ポテンシャルを有する金属間相がマグネシウムマトリックスにはもはや存在しないことを保証するものである。
本発明のマグネシウム合金では、レアアースおよびスカンジウム(原子番号21、39、57-71および89-103)の群からの個々の元素は、合計で、0.001重量%以下、好ましくは0.0003重量%以下、特に好ましくは0.0001重量%以下である。
かかる添加物は、マグネシウムマトリックスの強度を向上させ、マトリックスの電気化学的ポテンシャルを上昇させるので、特に生理学的媒体に関して腐食を減少させる効果を発揮する。
析出物は好ましくは2.0μm以下の大きさであり、好ましくは1.0μm以下、特に好ましくは200nm以下であり、結晶粒界または粒子内部に分散状態で分配される。
素材が塑性変形に付され、高い延性およびおそらく低降伏率(低降伏率=降伏点/引張強度)も好ましい、つまり高い硬化性が好ましい応用の場合、析出物の大きさが100nmと1μmの間、好ましくは200nmと1μmの間であるのが特に好ましい。例えば、これは血管インプラント特にステントの場合に重要である。
素材が全く塑性変形に付されない、あるいは極めて低い塑性変形に付される応用の場合は、析出物の大きさは200nm以上であるのが好ましい。これは、例えば、骨接合用のスクリューなどの整形外科インプラントの場合である。析出物の大きさは、前述の好ましい範囲未満であるのが特に好ましく、50nm以下、更に好ましくは20nm以下である。
この場合、析出物は結晶粒界および粒子内部に分散状態で分配され、その結果、加熱処理または熱機械処理の場合に結晶粒界の移動、変形の場合に転置が妨げられ、マグネシウム合金の強度が増大する。
本発明のマグネシウム合金は、275MPa超、好ましくは300MPa超の強度、200MPa超、好ましくは225MPa超の降伏点、0.8未満、好ましくは0.75未満の降伏比を達成し、その場合、引張強度と降伏点の差は50MPa超、好ましくは100MPa超、機械的非対称性は1.25未満である。
かかる新規のマグネシウム合金の大幅に改善された機械的性質は、インプラント例えば心血管ステントが、腐食の結果マグネシウムマトリックスの分解が始まっているにも拘らず、全サポート期間に亘って移植状態の継続的多軸永久荷重に耐えられることを、保証するものである。
機械的非対称性を最小限にするには、マトリックス相と比較して有意な電気化学的電位差を持たず、5.0μm以下、好ましくは3.0μm未満、特に好ましくは1.0μm未満の粒度を有する特に微細なミクロ構造を有することが、マグネシウム合金にとって特に重要である。
本発明の目的は、改善された機械的性質および電気化学的性質を有するマグネシウム合金の製造方法によっても達成される。かかる方法は以下の工程:
a)真空蒸留による高純度マグネシウムの生成工程;
b)工程a)に従った前記マグネシウムと高純度のZnおよびCa(組成は3.0重量%以下のZn、0.6重量%以下のAl)との合成による合金ビレットの生成工程であって、残りは不純物を含むマグネシウムで形成され、前記不純物は、電気化学的電位差の面で有利でありおよび/または金属間相の形成を促進し、合計0.005重量%以下のFe、Si、Mn、Co、Ni、Cu、Al、ZrおよびPであり、ここで前記合金は、原子番号21、39、57-71および89-103のレアアース群から選択される元素を合計0.002重量%以下含む、生成工程;
c)それぞれ0.5時間から40時間の放置期間を伴う300℃と450℃の間の一回またはそれ以上の継続上昇温度による一回またはそれ以上の焼きなましにより前記合金を均質化する工程であって、そうすることにより合金構成成分を完全に溶液にする均質化工程;
d)前記均質化合金を100℃と450℃の間で0.5時間から20時間、任意に行う時効工程、
e)前記均質化合金を、150℃と375℃の間の温度範囲で、簡単な方法によって少なくとも一回行う形成工程、
f)前記均質化合金を100℃と450℃の間で0.5時間から20時間、任意に行う時効工程、
g)1分から10時間、好ましくは1分から6時間、更に好ましくは1分から3時間の放置期間を伴う100℃から325℃の温度範囲による、前記形成合金の選択的加熱処理工程。
含有量が0.1重量%から0.3重量%までのZnおよび0.2重量%から0.4重量%までのCa、および/またはZnとCaの比が20以下、好ましくは10以下、特に好ましくは3以下の場合、金属間相および分離可能な相であるMgCaおよびCaMgZnがせいぜい2%までの体積分率でマトリック格子に確実に形成される。両相の電気化学的ポテンシャルはかなり異なっており、CaMgZn相はMgCa相よりも一般的にプラスの電極ポテンシャルを有している。更に、CaMgZn相だけがマトリック相に析出する合金系では目視できる腐食は起きないので、CaMgZn相の電気化学的ポテンシャルはマトリック相と比較してほぼ同等である。CaMgZnおよび/またはMgCa相は、工程e)の成形プロセス前、成形プロセス中および/または成形プロセス後、特に代替的または追加的な時効処理プロセス中に、温度および放置期間によって予め選択された領域において好ましい範囲で析出するので、合金マトリックスの分解速度が設定できる。この領域の結果として、金属間相MgZnの析出は、実際的に完全に回避できる。
この領域は、以下の式により、特に最小値Tで決定される。
Figure 2022084916000002
上述の式は、合金のZn含有量により決定される上限値を計算するのに使用されるが、以下の境界条件が適用される。
‐方法工程d)および/またはf)の時効温度の上限値に関して、Tは以下の通りである:100℃≦T≦450℃、好ましくは100℃≦T≦350℃、更に好ましくは100℃≦T≦275℃。
‐方法工程e)における少なくとも一回の形成工程中の最高温度の場合、Tは以下の通りである:150℃≦T≦375℃。
‐方法工程g)における前記加熱処理の場合、Tは以下の通りである:100℃≦T≦325℃。
特に、Zn含有量の低い合金マトリックスの製造の場合、特記された式とは対照的に、上述の最低温度が確実に守られるよう注意を払う必要があるであろう。もし上述の温度が満たされなければ、商業的に現実的な時間では必要な分散プロセスが生じない、あるいは方法工程e)の場合は、非実際的なほどに低い形成温度が確立される場合があるからである。
方法工程d)および/またはf)における温度Tの上限は、十分な数の小さくて微細に分配された粒子、しかも凝集により過剰過ぎるほどには成長してはいない粒子が、形成工程の前に存在するのを確実にする。
方法工程e)における温度Tの上限は、素材が溶融する温度からの十分な間隔が守られるのを保証する。加えて、この場合、形成プロセス中などに素材に生成される熱の量も監視すべきである。
方法工程g)における温度Tの上限は、十分な体積分率の粒子が得られるのを保証し、高温の結果、高すぎない割合の合金元素が液化されるのも保証する。更に、この温度Tの限度の故に、生成された粒子の体積分率が、強度の効果的な増大を引き起こすには低すぎることが保証されるはずである。
金属間相CaMgZnおよびMgCaは、耐腐食効果の他に、形成プロセスによって生じる驚くべき微粒子化効果も有しており、その結果、強度と耐力が有意に増大する。従って、Zr粒子またはZrを含む粒子を除外することができ、再結晶の温度も下げることが可能である。
真空蒸留は、規定制限値を有する高純度のマグネシウム/亜鉛/カルシウム合金用の出発原料を製造でき、好ましい。
析出硬化、固溶体硬化およびマトリックスポテンシャルの増大を引き起こす不純物の全量並びに添加元素の含有量は選択的に設定でき、重量%で以下に示される。
a)個々の不純物に関して、
Feが0.0005重量%以下、Siが0.0005重量%以下、Mnが0.0005重量%以下、Coが0.0002重量%以下、好ましくは0.0001重量%以下、Niが0.0002重量%以下、好ましくは0.0001重量%以下、Cuが0.0002重量%以下、Alが0.001重量%以下、Zrが0.0003重量%以下、特に好ましくは0.0001以下、Pが0.0001重量%以下、特に好ましくは0.00005以下である。
b)個々の不純物の組み合わせの合計に関して、
Fe、Si、Mn、Co、Ni、CuおよびAlは0.004%以下、好ましくは0.0032重量%以下、更に好ましくは0.002重量%以下、特に好ましくは0.001、Alの含有量は0.001以下、Zrの含有量は好ましくは0.003以下、特に好ましくは0.0001以下である。
c)添加元素に関して、
レアアースは合計で0.001以下、個々の添加元素は各0.0003以下、好ましくは0.0001である。
本発明の方法が少数の形成工程しか有しないのは、特に有利なことである。従って、押し出し法、剪断押し出し法および/または複数鍛造が好ましく活用でき、それにより主に均質な5.0μm以下、好ましくは3.0μm以下、特に好ましくは1.0μm以下の微細粒の達成が保証される。
加熱処理の結果、数μmまでの大きさのCaMgZnおよび/またはMgCa析出物が形成される。しかし、鋳造プロセスおよび形成プロセスの手段による製造プロセス中、適切なプロセス条件に基づき、2.0μm以下と、好ましくは1.0μm以下、特に好ましくは200nm以下との間のサイズを有する金属間相粒子の達成が可能である。
微粒子構造の析出物が結晶粒界および粒子内部に分散状態で分配され、合金の強度は275MPa超、好ましくは300MPa超の値に達するが、これは従来の技術の値よりはるかに高い。
CaMgZnおよび/またはMgCa析出物は、2.0μm以下、好ましくは1.0μm以下の大きさで、かかる微粒子構造の内部に存在する。
100nmと1.0μmの間、好ましくは200nmと1.0μmの間の大きさの析出物は、素材が塑性変形に付され、高い延性およびおそらく低降伏率(低降伏率=降伏点/引張強度)も好ましい、つまり高い硬化性が好ましい応用に、特に好適である。例えば、これは血管インプラント特にステントの場合に重要である。
素材が全く塑性変形に付されない、あるいは極めて低い塑性変形に付される応用の場合は、析出物の大きさは200nm以下であるのが好ましい。これは、例えば、骨接合用のスクリューなどの整形外科インプラントの場合である。析出物の大きさは、前述の好ましい範囲未満であるのが特に好ましく、50nm以下、更に好ましくは20nm以下である。
本発明の第三の点は、医療技術において本方法によって製造される、前述の有利な組成と構造を有するマグネシウム合金の使用であって、特に組織インプラントおよび組織移植片を固定および仮付けするためのインプラント、例えばステントなどの血管内インプラント、整形外科および歯科インプラント並びに神経インプラントを製造するための使用に関するものである。
以下の例示的な実施形態における各出発原料は、真空蒸留法により製造される高純度マグネシウム合金である。
かかる真空蒸留の実施例は、出願番号12000311.6の欧州特許出願「高純度マグネシウムの真空蒸留法および装置」に開示されており、その全体が本開示に援用される。
(実施例1)
1.5重量%のZnおよび0.25重量%のCaの組成を有し、残りはMgにより形成され、重量%で個々の不純物を以下のように含むマグネシウム合金を製造する。
Feが0.0005未満、Siが0.0005未満、Mnが0.0005未満、Coが0.0002未満、Niが0.0002未満、Cuが0.0002未満であり、不純物Fe、Si、Mn、Co、Ni、CuおよびAlの合計が0.0015重量%であり、Alの含有量が0.001重量%未満、Zrの含有量が0.0003重量%未満、原子番号21、39、57-71および89-103のレアアースの含有量が合計で0.001重量%未満である。
高純度マグネシウムをまず真空蒸留法により生成し、次に追加的な合金製法により、同様に高純度であるZnおよびCa成分を溶融して高純度マグネシウム合金を製造する。
溶液状であるこの合金を400℃で1時間、均質化焼きなましに付し、次に200℃で4時間、時効処理する。次に、心血管ステント用の精密チューブを製造するため、その素材を250℃から300℃の温度で複数押し出しに付す。
(実施例2)
0.3重量%のZnおよび0.35重量%のCaの組成を有し、残りはMgにより形成され、重量%で個々の不純物を以下のように含む更なるマグネシウム合金を製造する。
Feが0.0005未満、Siが0.0005未満、Mnが0.0005未満、Coが0.0002未満、Niが0.0002未満、Cuが0.0002未満であり、不純物Fe、Si、Mn、Co、Ni、CuおよびAlの合計が0.0015重量%であり、Alの含有量が0.001重量%未満、Zrの含有量が0.0003重量%未満、原子番号21、39、57-71および89-103のレアアースの含有量が合計で0.001重量%未満である。
高純度マグネシウムをまず真空蒸留法により生成し、次に追加的な合金製法により、同様に高純度であるZnおよびCa成分を溶融して高純度マグネシウム合金を製造する。
溶液状であるこの合金を350℃で6時間、第二工程において450℃で12時間、均質化焼きなましに付し、次に、心血管ステント用の精密チューブを製造するため、275℃から350℃の温度で複数押し出しに付す。
硬化を増大させるMgCaは、中間の時効処理で析出できる。かかる焼きなましは180℃から210℃の温度で12時間行われ、更なるMgCaグループの析出の結果、追加の粒子硬化が生じる。
この例示的方法により、粒度をパラメーター調整後5.0μm未満または1μm未満に設定できる。
該マグネシウム合金は、290-310MPaの強度レベルおよび250MPa以下の耐力に達した。
(実施例3)
2.0重量%のZnおよび0.1重量%のCaの組成を有し、残りはMgにより形成され、重量%で個々の不純物を以下のように含む更なるマグネシウム合金を製造する。
Feが0.0005未満、Siが0.0005未満、Mnが0.0005未満、Coが0.0002未満、Niが0.0002未満、Cuが0.0002未満であり、不純物Fe、Si、Mn、Co、Ni、CuおよびAlの合計が0.0015重量%であり、Alの含有量が0.001重量%未満、Zrの含有量が0.0003重量%未満、原子番号21、39、57-71および89-103のレアアースの含有量が合計で0.001重量%未満である。
高純度マグネシウムをまず真空蒸留法により生成し、次に追加的な合金製法により、同様に高純度であるZnおよびCa成分を溶融して高純度マグネシウム合金を製造する。
溶液状であるこの合金をまず350℃で20時間の均質化焼きなましプロセスに付し、次に400℃で6時間の第二均質化焼きなましプロセスに付し、それから心血管ステント用の精密チューブを製造するため、250℃から350℃の温度で複数押し出しに付す。次に、250℃から300℃の温度で5分から10分の焼きなましを行う。このプロセスの結果、種々の加熱処理により、金属相であるCaMgZnが主に析出する。
この方法の結果、粒度は3.0μm未満に設定できる。
該マグネシウム合金は、290-340MPaの強度レベルおよび270MPa以下の0.2%耐力を達成した。
(実施例4)
1.0重量%のZnおよび0.3重量%のCaの組成を有し、残りはMgにより形成され、重量%で個々の不純物を以下のように含む更なるマグネシウム合金を製造する。
Feが0.0005未満、Siが0.0005未満、Mnが0.0005未満、Coが0.0002未満、Niが0.0002未満、Cuが0.0002未満であり、不純物Fe、Si、Mn、Co、Ni、CuおよびAlの合計が0.0015重量%であり、Alの含有量が0.001重量%未満、Zrの含有量が0.0003重量%未満、原子番号21、39、57-71および89-103のレアアースの含有量が合計で0.001重量%未満である。
高純度マグネシウムをまず真空蒸留法により生成し、次に追加的な合金製法により、同様に高純度であるZnおよびCa成分を溶融して高純度マグネシウム合金を製造する。
溶液状であるこの合金をまず350℃で20時間の均質化焼きなましプロセスに付し、次に400℃で10時間の第二均質化焼きなましプロセスに付し、それから心血管ステント用の精密チューブを製造するため、270℃から350℃の温度で複数押し出しに付す。これらの工程の代わりに、第二均質化焼きなましの後、形成プロセスの前に、放置期間2時間を伴う約250℃での時効処理を行うことができる。加えて、形成プロセス後、完了プロセスとして、325℃の温度での焼きなましプロセスを5分から10分行うことができる。かかるプロセスの結果、特に押し出しプロセス中の加熱系の結果、CaMgZn相およびMgCa相が共に析出し得る。
この方法の結果、粒度は2.0μm未満に設定できる。
該マグネシウム合金は、350-370MPaの強度レベルおよび285MPaの0.2%耐力を達成した。
(実施例5)
0.2重量%のZnおよび0.3重量%のCaの組成を有し、残りはMgにより形成され、重量%で個々の不純物を以下のように含む更なるマグネシウム合金を製造する。
Feが0.0005未満、Siが0.0005未満、Mnが0.0005未満、Coが0.0002未満、Niが0.0002未満、Cuが0.0002未満であり、不純物Fe、Si、Mn、Co、Ni、CuおよびAlの合計が0.0015重量%であり、Alの含有量が0.001重量%未満、Zrの含有量が0.0003重量%未満、原子番号21、39、57-71および89-103のレアアースの含有量が合計で0.001重量%未満である。
高純度マグネシウムをまず真空蒸留法により生成し、次に追加的な合金製法により、同様に高純度であるZnおよびCa成分を溶融して高純度マグネシウム合金を製造する。
溶液状であるこの合金をまず350℃で20時間の均質化焼きなましプロセスに付し、次に400℃で10時間の第二均質化焼きなましプロセスに付し、それから心血管ステント用の精密チューブを製造するため、225℃から375℃の温度で複数押し出しに付す。これらの工程の代わりに、第二均質化焼きなましの後、形成プロセスの前に、1時間から6時間の放置期間を伴う約200℃から275℃での時効処理を行うことができる。加えて、形成プロセス後、完了プロセスとして、325℃の温度での焼きなましプロセスを5分から10分行うことができる。かかるプロセスの結果、特に押し出しプロセス中の加熱系の結果、MgCa相が析出し得る。
この方法の結果、粒度は2.0μm未満に設定できる。
該マグネシウム合金は、300-345MPaの強度レベルおよび275MPa以下の0.2%耐力を達成した。
(実施例6)
0.1重量%のZnおよび0.25重量%のCaの組成を有し、残りはMgにより形成され、重量%で個々の不純物を以下のように含む更なるマグネシウム合金を製造する。
Feが0.0005未満、Siが0.0005未満、Mnが0.0005未満、Coが0.0002未満、Niが0.0002未満、Cuが0.0002未満であり、不純物Fe、Si、Mn、Co、Ni、CuおよびAlの合計が0.0015重量%であり、Alの含有量が0.001重量%未満、Zrの含有量が0.0003重量%未満、原子番号21、39、57-71および89-103のレアアースの含有量が合計で0.001重量%未満である。
高純度マグネシウムをまず真空蒸留法により生成し、次に追加的な合金製法により、同様に高純度であるZnおよびCa成分を溶融して高純度マグネシウム合金を製造する。
溶液状であるこの合金をまず350℃で12時間の均質化焼きなましプロセスに付し、次に450℃で10時間の第二均質化焼きなましプロセスに付し、それから心血管ステント用の精密チューブを製造するため、300℃から375℃の温度で複数押し出しに付す。これらの工程の代わりに、第二均質化焼きなましの後、形成プロセスの前に、2時間から10時間の放置期間を伴う約200℃から250℃での時効処理を行うことができる。加えて、形成プロセス後、完了プロセスとして、325℃の温度での焼きなましプロセスを5分から10分行うことができる。かかるプロセスの結果、特に押し出しプロセス中の加熱系の結果、CaMgZn相およびMgCa相が共に析出し得る。
この方法の結果、粒度は2.0μm未満に設定できる。
該マグネシウム合金は、300-345MPaの強度レベルおよび275MPa以下の0.2%耐力を達成した。
(実施例7)
0.3重量%のCaの組成を有し、残りはMgにより形成され、重量%で個々の不純物を以下のように含む更なるマグネシウム合金を製造する。
Feが0.0005未満、Siが0.0005未満、Mnが0.0005未満、Coが0.0002未満、Niが0.0002未満、Cuが0.0002未満であり、不純物Fe、Si、Mn、Co、Ni、CuおよびAlの合計が0.0015重量%であり、Alの含有量が0.001重量%未満、Zrの含有量が0.0003重量%未満、原子番号21、39、57-71および89-103のレアアースの含有量が合計で0.001重量%未満である。
高純度マグネシウムをまず真空蒸留法により生成し、次に追加的な合金製法により、同様に高純度であるZnおよびCa成分を溶融して高純度マグネシウム合金を製造する。
溶液状であるこの合金をまず350℃で15時間の均質化焼きなましプロセスに付し、次に450℃で10時間の第二均質化焼きなましプロセスに付し、それから心血管ステント用の精密チューブを製造するため、250℃から350℃の温度で複数押し出しに付す。これらの工程の代わりに、第二均質化焼きなましの後、形成プロセスの前に、1時間から20時間の放置期間を伴う約150℃から250℃での時効処理を行うことができる。加えて、形成プロセス後、完了プロセスとして、325℃の温度での焼きなましプロセスを5分から10分行うことができる。
かかるプロセスの結果、特に押し出しプロセス中の加熱系の結果、マトリックスよりも卑であり、従ってマトリックスにアノード性防食処理を提供する、MgCa相が析出し得る。
この方法の結果、粒度は2.0μm未満に設定できる。
該マグネシウム合金は、340MPa超の強度レベルおよび275MPa以下の0.2%耐力を達成した。
(実施例8)
0.2重量%のZnおよび0.5重量%のCaの組成を有し、残りはMgにより形成され、重量%で個々の不純物を以下のように含む更なるマグネシウム合金を製造する。
Feが0.0005未満、Siが0.0005未満、Mnが0.0005未満、Coが0.0002未満、Niが0.0002未満、Cuが0.0002未満であり、不純物Fe、Si、Mn、Co、Ni、CuおよびAlの合計が0.0015重量%であり、Alの含有量が0.001重量%未満、Zrの含有量が0.0003重量%未満、原子番号21、39、57-71および89-103のレアアースの含有量が合計で0.001重量%未満である。
高純度マグネシウムをまず真空蒸留法により生成し、次に追加的な合金製法により、同様に高純度であるZnおよびCa成分を溶融して高純度マグネシウム合金を製造する。
溶液状であるこの合金をまず360℃で20時間の均質化焼きなましプロセスに付し、次に425℃で6時間の第二均質化焼きなましプロセスに付し、それから直径8mmのロッドを製造するために335℃で押し出しプロセスに付し、ロッドは、その後、頭蓋固定用のスクリューを製造するため、2時間から10時間の放置期間を伴う200℃から250℃での時効処理に付される。この方法の結果達成される粒度は2.0μm未満であった。該マグネシウム合金は、375MPa超の強度および300MPa未満の耐力を達成した。
直径8mmの該ロッドは、骨折固定用のワイヤを製造するため、線引きプロセスに付された。ワイヤは250℃で15分間、焼きなましに付された。この方法の結果達成される粒度は2.0μm未満であった。該マグネシウム合金は、280MPa超の強度および190MPaの0.2%耐力を達成した。

Claims (15)

  1. 改善された機械的性質および電気化学的性質を有するマグネシウム合金であって、3.0重量%以下のZn、0.6重量%以下のCa、残りはマグネシウムおよび不純物からなり、前記不純物は、合計0.005重量%以下のFe、Si、Mn、Co、Ni、Cu、Al、ZrおよびPを含み、
    前記マグネシウム合金は、原子番号21、39、57-71および89-103のレアアース群から選択される元素を合計0.002重量%以下含み、
    前記マグネシウム合金は、金属間相CaMgZnおよび/またはMgCaを各々0~2.0%の体積分率で含み、
    前記中間金属相は析出し、析出物は2.0μm以下の大きさである、マグネシウム合金。
  2. 請求項1に記載のマグネシウム合金において、Znの含有量が0.1~2.5重量%であり、Caの含有量が0.5重量%以下である、マグネシウム合金。
  3. 請求項1または2に記載のマグネシウム合金において、Znの含有量は0.1~0.3重量%であり、Caの含有量は0.2~0.6重量%であり、金属間相MgCaを含んでなることを特徴とする、マグネシウム合金。
  4. 請求項1~3のいずれか一項に記載のマグネシウム合金において、Caの含有量に対するZnの含有量の比率は1以下であることを特徴とする、マグネシウム合金。
  5. 請求項1に記載のマグネシウム合金において、Feは0.0005以下、Siは0.0005以下、Mnは0.0005以下、Coは0.0002以下、Niは0.0002以下、Cuは0.0002以下、Alは0.001以下、Zrは0.0003以下、好ましくは0.0001以下、Pは0.0001以下であることを特徴とする、マグネシウム合金。
  6. 請求項1に記載のマグネシウム合金において、不純物元素Fe、Si、Mn、Co、Ni、CuおよびAlの組み合わせに関し、前記不純物の合計は0.004重量%以下、好ましくは0.001重量%以下、Alの含有量は0.001重量%以下、および/またはZrの含有量は0.0001重量%以下であることを特徴とする、マグネシウム合金。
  7. 請求項1に記載のマグネシウム合金において、レアアースの群からの前記個々の元素は、合計で、0.001以下、好ましくは0.0003以下、特に好ましくは0.0001重量%以下であることを特徴とする、マグネシウム合金。
  8. 請求項1~7のいずれか一項に記載のマグネシウム合金において、5.0μm以下の粒度の微粒子ミクロ構造を有することを特徴とする、マグネシウム合金。
  9. 請求項1~8のいずれか一項に記載のマグネシウム合金において、金属間相MgCaおよびCaMgZnは、マトリックス相よりも卑であることを特徴とする、マグネシウム合金。
  10. 請求項2、3、9のいずれか一項に記載のマグネシウム合金において、前記析出物は1.0μm以下の大きさであり、結晶粒界または粒子内部に分散状態で分配されていることを特徴とする、マグネシウム合金。
  11. 請求項1~10のいずれか一項に記載の方法において、275MPa超の強度、200MPa超の降伏点、および0.8未満の降伏比を有し、引張強度と降伏点の差が50MPa超、好ましくは100MPa超であることを特徴とする、方法。
  12. 改善された機械的性質および電気化学的性質を有するマグネシウム合金を製造する方法であって、以下の工程:
    a)真空蒸留による高純度マグネシウムの生成工程;
    b)工程a)に従った前記マグネシウムと請求項1~11のいずれか一項またはそれ以上の項の組成物との合成による合金ビレットの生成工程;
    c)それぞれ0.5時間から40時間の放置期間を伴う300℃と450℃の間の一回またはそれ以上の継続上昇温度による一回またはそれ以上の焼きなましにより前記合金を均質化する工程であって、そうすることにより合金構成成分を完全に溶液にする、均質化工程;
    d)前記均質化合金を100℃と450℃の間で0.5時間から20時間、任意に行う時効工程、
    e)前記均質化合金を、150℃と375℃の間の温度範囲で、少なくとも一回行う形成工程、
    f)前記均質化合金を100℃と450℃の間で0.5時間から20時間、任意に行う時効工程、および
    g)1分から10時間の放置期間を伴う100℃から325℃の温度範囲による、前記形成合金の選択的加熱処理工程、を含んでなる、方法。
  13. 請求項12に記載の方法において、前記相CaMgZnおよび/またはMgCaは、前記合金マトリックスよりも卑であり、形成プロセス前、形成プロセス中およびまたは形成プロセス後に析出され、かつ前記合金マトリックスと前記CaMgZnおよび/またはMgCa析出物との間に存在する電位差は、前記合金マトリックスの分解速度を設定するのに使用されることを特徴とする、方法。
  14. 請求項12または13に記載の方法において、前記形成プロセス中の微粒子化は、Zr粒子またはZr含有微粒子の代わりに、前記金属間相CaMgZnおよび/またはMgCaによって行われることを特徴とする、方法。
  15. 請求項12~14のいずれか一項に記載の方法において、前記加熱処理後のCaMgZnおよび/またはMgCa析出物は、大きさが2.0μm以下であり、5.0μm以下の粒度の微粒子構造中の結晶粒界および粒子内に、分散状態で分配されていることを特徴とする、方法。
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