JP2022084338A - スクリュ圧縮機の軸封部における漏出油回収構造 - Google Patents

スクリュ圧縮機の軸封部における漏出油回収構造 Download PDF

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Abstract

【課題】漏出油を効率的に回収することができるスクリュ圧縮機の軸封部における漏出油回収構造を提供する。【解決手段】ケーシング30に設けた軸孔32内周と駆動軸20の外周間を軸封装置60によって封止し,該軸封装置60に対しケーシング30の外側寄りの位置の駆動軸20の周囲に,軸封装置60より漏出した潤滑油を回収する油溜まり空間34を設ける。油溜まり空間34内に配置される部分の駆動軸20のうち,軸封装置60側に小径部Ndを,ケーシング30外側寄りに大径部Wdとし,小径部Ndと大径部Wdの境界部分に段差部23を設け,この段差部23に対しケーシング30外側寄りの大径部Wdに,ケーシング30外側に向かって徐々に径を狭めるテーパ部24を設け,このテーパ部24の大径側の端部24aを,前記油溜まり空間34内に配置する。【選択図】図2

Description

本発明は,スクリュ圧縮機の軸封部における漏出油回収構造に関し,より詳細には,圧縮機本体のケーシングを貫通する軸孔と,該軸孔内に挿入された駆動軸,及び前記軸孔と駆動軸間の隙間を封止する軸封装置を備えたスクリュ圧縮機の軸封部において,前記軸封装置から漏れ出した潤滑油を回収するための漏出油回収構造に関する。
図示せざるモータやエンジン等の駆動源で発生した回転駆動力によってケーシング130内に形成されたロータ室131内に収容されたスクリュロータ110,111を回転させるために,スクリュ圧縮機100には図6に示すようにケーシング130を貫通する軸孔132と,この軸孔132を介してケーシング130内外を連通する駆動軸120が設けられている。
図示の例では,オスロータ110又はメスロータ111のいずれか一方(図示の例ではオスロータ110)の吸入側に設けたロータ軸を駆動軸本体121とし,この駆動軸本体121のケーシング130外に突出した端部にプーリやスプロケット,ギヤ,カップリング等の動力伝達手段122(図示の例ではプーリ)を取り付けてエンジンやモータなどの駆動源(図示せず)の回転駆動力をスクリュロータ111,112に伝達する駆動軸120としている。
このように,駆動軸120が挿入される軸孔132は,ケーシング130内外を貫通する貫通孔として形成されていることから,この軸孔132を介してスクリュ圧縮機100内で圧縮された気体や潤滑油等が機外に漏出することがないよう,軸孔132の内周と駆動軸120の外周間の隙間は,軸封装置160によってシールされている。
このような軸封装置160としては,オイルシールやメカニカルシール等の接触式の軸封装置(図示の例ではオイルシール161)が広く使用されていることから,軸封装置160がオイルシール161である場合には駆動軸120の外周と摺接するシールリップ部を潤滑するために,メカニカルシールである場合には固定リングと回転リングとの摺接面を潤滑するために,いずれの場合にも微量の潤滑油を供給して潤滑する必要がある。
そのため,前述した軸封装置160を設けた場合であっても,軸封装置160の摺接部の潤滑に使用した微量の潤滑油が継続的に機外に漏出することとなり,特に,経時に伴い軸封装置160の摺接面が摩耗すれば,漏出する潤滑油量も増加する。
このように,軸封装置160を設けることによっても微量の潤滑油の漏出が起こることから,潤滑油の漏出位置にある動力伝達手段122や,その周辺にある機器が潤滑油によって汚染される等の不都合が生じる。
また,機外に漏出することにより循環系内より潤滑油が失われるため,潤滑油の漏出量が増えれば,失われた分の潤滑油を循環系に対し頻繁に補充する必要性がある等,メンテナンスの面でも煩雑である。
そのため,軸封装置160より漏出した潤滑油が,更に機外に漏出する前に回収する回収構造を備えたスクリュ圧縮機100も提案されている。
このような潤滑油の回収構造を備えたスクリュ圧縮機100の一例として,後掲の特許文献1には,図6及び図7に示すように,軸封装置160に対しケーシング130の外側寄りの位置における前記駆動軸120の周囲に,軸封装置160より漏出した潤滑油を回収する油溜まり空間134を設ける構成を採用する。
そして,図7に示すように,この油溜まり空間134内に配置される部分の駆動軸120のうち,軸封装置160側に配置される部分を相対的に外径の小さな小径部Ndと成すと共に,ケーシング130外側寄りに配置される部分を相対的に外径が大きい大径部Wdとして,前記小径部Ndと大径部Wdの境界部分に段差部123を設ける構成が採用されており,図示の例では,駆動軸本体121のうち軸封装置160(オイルシール161)のリップが摺接される位置に設けたカーラー121aの部分を前述の小径部Ndと成すと共に,動力伝達手段122(プーリ)のボス部を前述の大径部Wdとすることで,新たな部品の追加や駆動軸本体121の新たな加工等を行うことなく,前述した段差部123を設けることができるようにしている。
特開2014-145315号公報
以上で説明した従来の漏出油回収構造を備えたスクリュ圧縮機100のように,駆動軸120のうち油溜まり空間内に配置された部分に前述の段差部123を設けた構成では,軸封装置160より漏出した潤滑油が駆動軸120の外周を伝って機外側に移動すると,段差部123に衝突することで駆動軸120の軸線方向への移動が規制される。
そして,段差部123に到達した潤滑油は,駆動軸120の回転に伴う遠心力を受けて段差部123の側面123aを伝って駆動軸120の軸線方向に対し直交方向へとその移動方向を変え,段差部123の外周縁に至ると駆動軸の外周方向に飛散することで,段差部123において駆動軸120の油切りが行われる。
その結果,軸封装置160より漏出して駆動軸120の表面を伝って機外側へ移動する潤滑油は,段差部123においてその大部分が油溜まり空間134内に回収されることで機外に対する潤滑油の漏出が防止されている。
また,油溜まり空間134に回収された潤滑油を,油溜まり空間134に連通された排出流路135を介して潤滑油の循環系内に戻すことで,循環系内より失われる潤滑油の量を減少させることで,潤滑油の補充頻度を減らすことができる等,メンテナンス面においても優れたものとすることができる。
このように,前掲の特許文献1に記載の漏出油回収構造では,軸封装置160より漏出した潤滑油を効率的に回収することができるものとなっている。
しかし,このような漏出油回収構造を備えたスクリュ圧縮機100であっても,駆動軸120を伝った潤滑油の漏出を完全に防止することができず,依然として僅かながら潤滑油が機外へ漏出してプーリなどの動力伝達手段122や周辺機器を汚す事例が確認されており,潤滑油の機外への漏出防止という課題を完全には解消することができるものではなかった。
そこで,前述したように油溜まり空間134内の駆動軸120に段差部123を設けた構成においても依然として機外に潤滑油が漏出する原因を検討したところ,以下のようにして段差部123を超えて大径部Wdの表面に到達した潤滑油が機外に漏出しているものと考えられる。
すなわち,軸封装置160を通過して駆動軸120の段差部123に至った潤滑油は,遠心力の作用によってその殆どが段差部123の側面123aを伝って外周方向に飛散されることで駆動軸120の表面より除去されるものの,この遠心力の作用によっても粘性流体である潤滑油を駆動軸120の表面より完全には除去することができず,駆動軸120の表面に僅かに残った潤滑油が依然として段差部123を超えて大径部Wdの表面に到達しているものと考えられる。
また,スクリュ圧縮機100の停止時,駆動軸120の小径部Nd外周に付着していた潤滑油は自重によって下方に流下するが,このとき,段差部123の下端角部が駆動軸120中で最も低い位置となるため,駆動軸120の表面を流下した潤滑油は,段差部123の下端角部に溜まる。
このようにして段差部123の下端角部に溜まった潤滑油の一部は,油滴として下方に落下するものの,残りの潤滑油は段差部123の下端角部の下側を回り込んで大径部Wdの表面に到達する。
このように,図6及び図7を参照して説明した漏出油回収構造を備えたスクリュ圧縮機100では,潤滑油の機外への漏出を完全には防止できるものとなっておらず,軸封装置160より漏出した潤滑油をより確実に油溜まり空間134内で回収して,機外への漏出を防止できる漏出油回収構造の開発が要望されている。
なお,図6及び図7を参照して行った説明では,漏出油回収構造をオス又はメスのいずれか一方のスクリュロータ110,111のロータ軸(図示の例ではオスロータ110のロータ軸)が貫通する軸孔132に設ける構成について説明した。
しかし,例えばスクリュ圧縮機100が駆動ギヤと従動ギヤから成る増速装置を備える場合のように,ロータ軸を直接ケーシング外に突設せず,増速装置を介してロータ軸に連結された駆動軸をケーシング外に突設した構成では,このような増速装置に設けた駆動軸がケーシングを貫通する部分についても同様に軸封装置を設けて封止を行う必要があると共に,この軸封装置より漏出した潤滑油についても漏出油回収構造を設けて回収する必要があり,前述した従来技術の問題は,図示の例に限定されず,スクリュ圧縮機のケーシングを貫通して設けられた軸孔における軸封部全般に生じ得る。
そこで本発明は,上記従来技術における欠点を解消するために成されたものであり,ケーシングを貫通して設けられたスクリュ圧縮機の軸孔に設けた軸封部において,軸封装置を通過した潤滑油を効率的に回収することで機外への漏出をより確実に防止することのできるスクリュ圧縮機の軸封部における漏出油回収構造を提供することを目的とする。
以下に,課題を解決するための手段を,発明を実施するための形態で使用する符号と共に記載する。この符号は,特許請求の範囲の記載と発明を実施するための形態の記載との対応を明らかにするために記載したものであり,言うまでもなく,本発明の技術的範囲の解釈に制限的に用いられるものではない。
上記目的を達成するために,本発明のスクリュ圧縮機1の軸封部における漏出油回収構造は,
ケーシング30に設けた軸孔32の内周と,前記軸孔32に挿入される駆動軸20の外周間の間隔を,軸封装置60によって封止したスクリュ圧縮機1の軸封部において,
前記軸封装置60に対し前記ケーシング30の外側寄りの位置における前記駆動軸20の周囲に,前記軸封装置60より漏出した潤滑油を回収する油溜まり空間34を設けると共に,
前記油溜まり空間34内に配置される部分の駆動軸20のうち,軸封装置60側に配置される部分である小径部Ndの外径に対し,ケーシング30外側寄りに配置される部分である大径部Wdの外径を大きくして,前記小径部Ndと前記大径部Wdの境界部分に段差部23を設け,
前記段差部23に対し前記ケーシング30外側寄りの前記大径部Wdに,前記ケーシング30外側に向かって徐々に径を狭めるテーパ部24を設け,
少なくとも前記テーパ部24の大径側の端部24aを,前記油溜まり空間34内に配置したことを特徴とする(請求項1,図2~4参照)。
前記段差部23と前記テーパ部24の大径側の端部24aは所定の離れた位置に設けるものとしても良いが(図2及び図4参照),前記段差部23と前記テーパ部24の大径側の端部24aは,同一位置に設けることが好ましい(請求項2,図3参照)。
更に,上端を前記油溜まり空間34の底部に連通させた排出流路35を設け,
前記油溜まり空間34に対する前記排出流路35の連通口35aを,前記駆動軸20の軸線と直交し,前記テーパ部24の前記大径側の端部24aを通る垂線VL上で開口させることが好ましい(請求項3,図2~4参照)。
より好ましくは,前記垂線VL上に,前記連通口35aの中心又は中心付近を配置する(請求項4,図3参照)。
前記駆動軸20の前記大径部Wdは,駆動軸本体21に円筒状部材22を外嵌することにより,該円筒状部材22の取り付け範囲をこの大径部Wdとすることができる(請求項5,図2~4参照)。
この場合,前記駆動軸本体21の外周と前記円筒状部材22の内周間にOリング等のシール材28を挟持することが好ましい(請求項6,図4参照)。
更に,前記テーパ部24のケーシング30の外側寄りの位置における前記大径部Wdの径を,前記テーパ部24の細径側の端部24bよりも大径に形成して,前記テーパ部24の前記細径側の端部24b付近に第2段差部26を設けるものとしても良い(請求項7,図2~図4参照)。
以上で説明した本発明の漏出油回収構造を備えたスクリュ圧縮機1では,以下の効果を得ることができた。
駆動軸20に前述した段差部23を設けると共に,この段差部23に対し前記ケーシング30外側寄りの大径部Wdに,前記ケーシング30外側に向かって徐々に径を狭めるテーパ部24を設けたことにより,段差部23で除去できずに駆動軸20の表面に潤滑油が残っていたとしても,この潤滑油は,スクリュ圧縮機1の作動時及び停止時のいずれにおいてもテーパ部24を超えて機外側へ移動することができず,油溜まり空間34内に回収することができたことで,軸封装置60を通過した潤滑油の機外への漏出をより一層効果的に防止することができた。
すなわち,スクリュ圧縮機1の作動時には,図5(A)に示すように駆動軸20の回転に伴う遠心力によってテーパ部24にある潤滑油には,テーパ部24の細径側から大径側に押し戻す力が生じる。
そのため,仮に段差部23を超えて大径部Wd側に到達した潤滑油があったとしても,この潤滑油はテーパ部24を超えて機外側へ移動することができず,機外への漏出が防止されると共に,テーパ部24の大径側の端部24aにて遠心力により外周方向へ飛散されて油溜まり空間34内に回収される。
また,軸封装置60より漏出して駆動軸20の小径部Ndの表面に付着していた潤滑油は,スクリュ圧縮機1が停止して駆動軸20が回転を停止すると図5(B)に示すように自重により下方に流下して段差部23の下端角部に溜まることで,この潤滑油が段差部23を越えて大径部Wd側に周り込んだとしても,この潤滑油はテーパ部24を大径側から細径側に向かって上昇する方向へは移動することができないため,この点でもテーパ部24を越えて機外側へ漏出することが防止されている。
前記段差部23と前記テーパ部24の大径側の端部24aは,図2及び図4に示すように所定の間隔を介して配置することもできるが,図3に示すように前記段差部23と前記テーパ部24の大径側の端部24aを同一位置に設けた構成では,段差部23の外周縁が鋭角に形成されることで潤滑油は張力を発揮できず,駆動軸20の回転時に遠心力で段差部23の外周縁に移動した潤滑油の油切れ性が向上して,より一層,潤滑油を油溜まり空間34に回収し易いものとすることができた。
更に,前記駆動軸20の軸線と直交し,前記テーパ部24の大径側の端部24aを通る垂線VL上において前記油溜まり空間34に対する前記排出流路35の連通口35aを開口させた構成,より好ましくは,前記垂線VL上に,前記連通口35aの中心又は中心付近を配置した構成では,スクリュ圧縮機1の停止時,段差部23とテーパ部24の大径側の端部24a間に溜まって滴下した潤滑油を,排出流路35内に円滑に回収することができた。
なお,前述した大径部Wdを,駆動軸本体21に外嵌した円筒状部材22によって形成する構成では,駆動軸本体21を直接加工する必要がなく,予めテーパ部24を形成しておいた円筒状部材22を取り付けるだけで駆動軸20に段差部23とテーパ部24を容易に形成することができた。
また,駆動軸本体21の外周と前記円筒状部材22の内周間にOリング等のシール材28を挟持した構成では,軸封装置60を通過した潤滑油が,駆動軸本体21と前記円筒状部材22間の隙間を介して機外側に移動することによる潤滑油の漏出についても確実に防止することができた。
更に,前記テーパ部24のケーシング30の外側寄りの位置における前記大径部Wdの径を,前記テーパ部24の細径側の端部24bよりも大径に形成して,前記テーパ部24の前記細径側の端部24b付近に第2段差部26を設けた構成では,仮にテーパ部24に至った潤滑油が生じた場合であっても,第2段差部26でこの潤滑油が更に機外側へ移動することを防止して潤滑油の機外への漏出をより確実に防止することができた。
本発明の漏出油回収構造を備えたスクリュ圧縮機の縮尺断面平面図。 図1の矢示II部分の拡大図。 図1の矢示II部分の変形例を示す拡大図。 図1の矢示II部分の更に別の変形例を示す拡大図。 駆動軸上における潤滑油の移動方向の説明図であり,(A)はスクリュ圧縮機の運転時,(B)はスクリュ圧縮機の停止時。 従来の漏出油回収構造を備えたスクリュ圧縮機の縮尺断面平面図(特許文献1の図1に対応)。 図6のスクリュ圧縮機の軸封部の拡大図。
次に,本発明の実施形態につき添付図面を参照しながら説明する。
図1において符号1は,軸封部に本発明の漏出油回収構造を備えたスクリュ圧縮機であり,このスクリュ圧縮機1は,オスロータ10及びメスロータ11から成る一対のスクリュロータと,このスクリュロータ10,11を噛み合い状態で収容するロータ室31を備えたケーシング30を備えている。
このケーシング30の吸入側の端部には,オスロータ10のロータ軸21を受け入れてケーシング30外に突出させるための貫通孔である軸孔32が形成されていると共に,この軸孔32内に,オスロータのロータ軸21を,図示せざる駆動源からの回転駆動力を入力するための駆動軸本体21として挿入している。
ケーシング30に設けた軸孔32に挿入された駆動軸本体21は,軸孔32内に設けられた軸受33によって回転可能に軸承されていると共に,該軸受33に対し機外側の位置において駆動軸20の外周と軸孔32の内周間が,オイルシールやメカニカルシールなど既知の軸封装置60によって封止されている。
この軸封装置60に対しケーシング30の外側寄りの位置には,軸封装置60を介して漏出した潤滑油を回収するための,油溜まり空間34を前記軸孔32内に周方向に連続して形成している。
この油溜まり空間34には,図2に示すように,その底部において排出流路35が連通されており,この排出流路35を介して油溜まり空間34に回収された潤滑油を排出することができるように構成されている。
前述の駆動軸20のうち,少なくとも油溜まり空間内に収容されている部分には,軸封装置60側に相対的に小さな外径を有する小径部Ndが設けられていると共に,ケーシング30の外側寄りにはこの小径部Ndに対し相対的に大きな外径を有する大径部Wdが設けられており,この小径部Ndと大径部Wdの境界部分に段差部23が形成されている。
この大径部Wdは,切削加工等により駆動軸本体21の外周に直接形成するものとしても良いが,本実施形態では,駆動軸本体21に円筒状部材22を外嵌することによりこの円筒状部材22を取り付けた部分を前述の大径部Wdとした。
この大径部Wdは,例えば駆動軸本体21の端部に取り付けたプーリや,スプロケット,ギヤ,カップリング等の,図示せざる動力伝達手段のボス部を前述の円筒状部材22として形成するものとしても良く,また,動力伝達手段のボス部の端面と突合する円筒状のスペーサを取り付け,このスペーサを前述の円筒状部材22としても良い。
駆動軸本体21に円筒状部材22を外嵌することによって大径部Wdを形成する場合,図4に示すように駆動軸本体21の外周又は円筒状部材22の内周に設けた環状溝25(図示の例では円筒状部材22の内周に設けた環状溝25)に嵌合させたOリング28を駆動軸本体21の外周と円筒状部材22の内周間で挟持し,駆動軸本体21の外周と円筒状部材22の内周間を介して潤滑油が漏出することを防止することが好ましい。
この大径部Wdには,更に,前述の段差部23に対しケーシング30の外側寄りの位置において,機外側に向かって徐々に外径を狭める形状に形成されたテーパ部24を設ける。
このテーパ部24の大径側の端部24aは,図2及び図4に示すように前述の段差部23に対しケーシング30の外側寄りに所定の離れた位置に設けるものとしても良いが,図3に示すように,段差部23の形成位置とテーパ部24の大径側の端部24aの形成位置を共通の位置に設け,段差部23の外周縁に,鋭角な角部が形成されるように構成するものとしても良い。
このように構成することで,駆動軸20の回転時,遠心力によって段差部23の外周縁に到達した潤滑油は張力を発揮できずに外周方向へ飛散させ易くなることで,駆動軸20の油切れ性をより向上させることができる。
このテーパ部24は,少なくともその大径側の端部24aが前述の油溜まり空間内に配置されるように設けられており,好ましくは,図2及び図4に示すように駆動軸20の軸線と直交し,前記テーパ部24の大径側の端部24aを通る垂線VL上で,油溜まり空間34と排出流路35との連通口35aが開口するように前述のテーパ部24を設ける。
より好ましくは,図3に示すように前記垂線VL上に前記連通口35aの中心,又は中心付近が位置するように設ける。
このように形成することで,スクリュ圧縮機1の停止時に段差部23とテーパ部24の大径側の端部24a間に溜まって滴下した潤滑油を,排出流路35内に円滑に導入することができる。
この排出流路35の他端は,ケーシング30外に配置された回収容器(図示せず)に連通して油溜まり空間34内に回収された潤滑油をこの回収容器に回収するよう構成するものとしても良いが,スクリュ圧縮機1が圧縮作用空間の潤滑,冷却及び密封のために,潤滑油と共に被圧縮気体を圧縮する油冷式のスクリュ圧縮機である場合,排出流路35の他端をスクリュ圧縮機1の吸入側に連通して,油溜まり空間34に回収された潤滑油を,吸入側を介して圧縮作用空間内に導入するようにしても良く,このように構成することで,軸封装置60より漏出した潤滑油を再度,潤滑油の循環系に戻すことができ,潤滑油の循環系より失われる潤滑油量を減少させて潤滑油の補充サイクルを長くしてメンテナンス性を向上させることができる。
なお,前述の大径部Wdには,更にテーパ部24に対しケーシング30の外側寄りの位置で隣接する部分の径を,テーパ部24の細径側の端部24bよりも大きなものに形成して,テーパ部24の細径側の端部24b付近に第2段差部26を設けるものとすることが好ましい。
以上のように,軸封部に本発明の漏出油回収構造を備えたスクリュ圧縮機1では,前述の駆動軸20に対し図示せざるモータやエンジン等の駆動源からの回転駆動力を入力すると,オス,メス一対のスクリュロータ10,11が噛み合い回転を開始して,被圧縮流体の圧縮が開始される。
駆動軸20の外周と軸孔32の内周間の間隔は,オイルシール61やメカニカルシール等の軸封装置60(図示の実施形態ではオイルシール61)によって潤滑油等が漏出しないようにシールされているが,このような軸封装置60では,摺接面の潤滑に潤滑油を必要とすることから,微量の潤滑油が軸封装置60より漏出して駆動軸20の表面を伝い,機外側に向かって移動しようとする。
しかし,本発明の漏出油回収構造を備えたスクリュ圧縮機1では,駆動軸20の小径部Ndの表面を伝って潤滑油が機外側へ移動したとしても,スクリュ圧縮機1の作動中,すなわち駆動軸20の回転時には,図5(A)に示すように小径部Nd表面を伝った潤滑油の移動は,段差部23によってその移動が規制される。
そして,段差部23で移動を規制された潤滑油は,駆動軸20の回転に伴う遠心力によって,段差部23の側面23aを伝って駆動軸の軸線に対し直交する方向に移動方向を変化すると共に,段差部23の周縁部より外周方向に飛散して,油溜まり空間内に回収される点は,図6及び図7を参照して説明した特許文献1の漏出油回収構造と同様である。
本発明の漏出油回収構造では,更に,前述の段差部23に対しケーシング30の外側寄りの位置にテーパ部24が設けられていることで,潤滑油の一部が段差部23を超えて更に大径部Wdの外周にまで到達したとしても,テーパ部24では遠心力によって,図5(A)中に矢印で示すように潤滑油をテーパ部24の細径側から大径側に押し戻そうとする力が働くため,潤滑油はテーパ部24を超えて更に機外側へ移動することができない。
その結果,テーパ部24の大径側の端部24a側に押し戻された潤滑油は,段差部23とテーパ部24の大径側の端部24a間において外周方向に飛散されることで油溜まり空間34内に回収される。
特に,図3に示したように段差部23とテーパ部24の大径側の端部24aを同一位置に設けた構成では,段差部23の外周縁部分が鋭角となることで,テーパ部24を押し戻された潤滑油も駆動軸の表面より除去され易く,より効率的に潤滑油を回収することができるものとなっている。
一方,軸封装置60より漏出して駆動軸20の小径部Nd外周に付着していた潤滑油は,スクリュ圧縮機1が停止して駆動軸20の回転が停止すると,図5(B)に示すように自重により小径部Ndの表面を流下する。
このとき,駆動軸20のうち段差部23とテーパ部24の大径側の端部24a間の部分が駆動軸20のうち最も低位置に配置されることとなるため,自重により流下した潤滑油は,段差部23とテーパ部24の大径側端部24a間の部分に溜まる。
しかし,このようにして溜まった潤滑油は,テーパ部24を大径側から細径側へ上昇する方向へは移動することができないことから,スクリュ圧縮機1の停止時においても潤滑油がテーパ部24を超えて機外側へ移動することが防止されている。
このようにして,スクリュ圧縮機1の停止時に段差部23とテーパ部24の大径側の端部24a間に溜まった潤滑油は,やがて油滴となって下方に落下して油溜まり空間34内に回収される。
油溜まり空間34の底部には,排出流路35との連通口35aが開口されており,この連通口35aを,駆動軸20の軸線と直交し,前記テーパ部の大径側端部を通る垂線VL上において開口することにより,好ましくは,この垂線VL上に前記連通口35aの中心又は中心付近が位置するように構成することで,落下した潤滑油を排出流路35に円滑に導入することができる。
なお,テーパ部24に対しケーシング外部寄りの大径部Wdを,テーパ部24の細径側の端部24bよりも大径としてテーパ部24の細径側の端部24b側に第2段差部26を設けた構成では,仮にテーパ部24に至った潤滑油が存在した場合であっても,この潤滑油が更に第2段差部26を超えて機外側へ移動することを防止して,機外に対する潤滑油の漏出をより確実に防止することができる。
1 スクリュ圧縮機
10 オスロータ
11 メスロータ
20 駆動軸
21 駆動軸本体(ロータ軸)
22 円筒状部材
23 段差部
23a 側面(段差部の)
24 テーパ部
24a 大径側の端部(テーパ部の)
24b 細径側の端部(テーパ部の)
25 環状溝
26 第2段差部
28 シール材(Oリング)
30 ケーシング
31 ロータ室
32 軸孔
33 軸受
34 油溜まり空間
35 排出流路
35a 連通口
60 軸封装置
61 オイルシール
100 スクリュ圧縮機
110 オスロータ
111 メスロータ
120 駆動軸
121 駆動軸本体(ロータ軸)
121a カーラー
122 動力伝達手段(プーリ)
123 段差部
123a 側面(段差部の)
130 ケーシング
131 ロータ室
132 軸孔
134 油溜まり空間
135 排出流路
160 軸封装置
161 オイルシール
Nd 小径部
Wd 大径部
VL 垂線

Claims (7)

  1. ケーシングに設けた軸孔の内周と,前記軸孔に挿入される駆動軸の外周間の間隔を,軸封装置によって封止したスクリュ圧縮機の軸封部において,
    前記軸封装置に対し前記ケーシングの外側寄りの位置における前記駆動軸の周囲に,前記軸封装置より漏出した潤滑油を回収する油溜まり空間を設けると共に,
    前記油溜まり空間内に配置される部分の駆動軸のうち,軸封装置側に配置される部分である小径部の外径に対し,ケーシング外側寄りに配置される部分である大径部の外径を大きくして,前記小径部と前記大径部の境界部分に段差部を設け,
    前記段差部に対し前記ケーシング外側寄りの前記大径部に,前記ケーシング外側に向かって徐々に径を狭めるテーパ部を設け,
    少なくとも前記テーパ部の大径側の端部を,前記油溜まり空間内に配置したことを特徴とするスクリュ圧縮機の漏出油回収構造。
  2. 前記段差部と前記テーパ部の大径側の端部を同一位置に設けたことを特徴とする請求項1記載のスクリュ圧縮機の漏出油回収構造。
  3. 上端を前記油溜まり空間の底部に連通させた排出流路を設け,
    前記油溜まり空間に対する前記排出流路の連通口を,前記駆動軸の軸線と直交し,前記テーパ部の前記大径側の端部を通る垂線上で開口させたことを特徴とする請求項1又は2記載のスクリュ圧縮機の漏出油回収構造。
  4. 前記垂線上に,前記連通口の中心又は中心付近を配置したことを特徴とする請求項3記載のスクリュ圧縮機の漏出油回収構造。
  5. 駆動軸本体に円筒状部材を外嵌することにより,該円筒状部材の取り付け範囲を前記大径部としたことを特徴とする請求項1~4いずれか1項記載のスクリュ圧縮機の漏出油回収構造。
  6. 前記駆動軸本体の外周と前記円筒状部材の内周間にシール材を挟持したことを特徴とする請求項5記載のスクリュ圧縮機の漏出油回収構造。
  7. 前記テーパ部のケーシングの外側寄りの位置における前記大径部の径を,前記テーパ部の細径側の端部よりも大径に形成して,前記テーパ部の前記細径側の端部付近に第2段差部を設けたことを特徴とする請求項1~6いずれか1項記載のスクリュ圧縮機の漏出油回収構造。

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