JP2022083932A - 電解コンデンサ - Google Patents

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Abstract

【課題】ESRの低い電解コンデンサを提供する。【解決手段】多孔質の陽極体と、前記陽極体に埋設された埋設部および前記陽極体の外部へ突出する突出部を有する陽極リードと、前記陽極体の表面に形成された誘電体層と、前記誘電体層の少なくとも一部を覆う陰極部と、前記陽極リードに電気的に接続された第1端子と、前記陰極部に電気的に接続された第2端子と、を備え、前記埋設部の先端部は、前記突出部の延出方向の前記先端部側への延長線よりも前記第2端子に近い位置に配されている。【選択図】図1

Description

本発明は、電解コンデンサに関する。
近年、等価直列抵抗(ESR)が小さく、周波数特性に優れている固体電解コンデンサの開発が進められている。固体電解コンデンサは、多孔質の陽極体と、陽極体の表面に形成された誘電体層と、誘電体層の少なくとも一部を覆う固体電解質層とを具備する。
陽極体として、金属粒子の成形体の焼結体が用いられる。成形体は、通常、陽極リードを金型の所定位置に配置し、当該金型に金属粒子を投入し、加圧成形することにより製造される。
特許文献1は、弁作用金属の焼結体からなる陽極体に誘電体皮膜、固体電解質層、陰極引出層を順次形成した固体電解コンデンサにおいて、前記陽極体の一端面には該陽極体に埋設した埋設部を有する陽極リード部材が植立され、少なくとも前記陽極リード部材の埋設部の断面の外形は、対向する2つの直線と、前記2つの直線とを連結する曲線とから形成されることを特徴とする固体電解コンデンサを提案している。
特許文献2は、弁作用金属の粉末に、前記弁作用金属と同種の金属からなるリード線の一端を表出し他部を埋設して加圧成形し、焼結して多孔質の陽極体を形成し、前記陽極体に酸化皮膜を形成し陰極層を設けてなるコンデンサ素子を用いた固体電解コンデンサにおいて、前記リード線の前記陽極体に埋設された部分はコイルばね状、波状、鉤状または斜めに折り曲げた形状であることを特徴とする固体電解コンデンサを提案している。
特開2006-216680号公報 特開2006-24607号公報
特許文献1および2では、陽極体と陽極リード部材もしくはリード線との接触面積を増やすことでESRの低減を図っているが十分ではない。
本発明の一側面は、多孔質の陽極体と、前記陽極体に埋設された埋設部および前記陽極体の外部へ突出する突出部を有する陽極リードと、前記陽極体の表面に形成された誘電体層と、前記誘電体層の少なくとも一部を覆う陰極部と、前記陽極リードに電気的に接続された第1端子と、前記陰極部に電気的に接続された第2端子と、を備え、前記埋設部の先端部は、前記突出部の延出方向の前記先端部側への延長線よりも前記第2端子に近い位置に配されている、電解コンデンサ。
本開示によれば、ESRの低い電解コンデンサを提供することができる。
本開示の実施形態に係る電解コンデンサの一例の模式的な断面図である。 本開示の実施形態に係る陽極体の一例の模式的な斜視図である。 本開示の実施形態に係る陽極リードと陰極部に接続された第2端子の配置を模式的に示す正面図である。 図3の陽極体、陽極リードおよび第2端子のIV-IV線における模式的な断面図である。 図3の陽極リードを側面102B側から透視した模式図である。 図3に示す陽極部の変形例の模式的な断面図である。 別の陽極体、陽極リードおよび第2端子の模式的な断面図である。 更に別の陽極体、陽極リードおよび第2端子の模式的な断面図である。 更に別の陽極体、陽極リードおよび第2端子の模式的な断面図である。 更に別の陽極体、陽極リードおよび第2端子の模式的な断面図である。 別の陽極リードと陰極部に接続された第2端子の配置を模式的に示す正面図である。 陽極リードの第1変形例を側面102A側から透視した模式図(a)および側面102B側から透視した模式図(b)を示す斜視図である。 陽極リードの第2変形例を側面102A側から透視した模式図(a)および側面102B側から透視した模式図(b)を示す斜視図である。 陽極リードの第3変形例を側面102A側から透視した模式図(a)および側面102B側から透視した模式図(b)を示す斜視図である。 陽極リードの第4変形例を側面102A側から透視した模式図(a)および側面102B側から透視した模式図(b)を示す斜視図である。
以下では、本開示の実施形態について例を挙げて説明するが、本開示は以下で説明する例に限定されない。以下の説明では、具体的な数値や材料を例示する場合があるが、本開示の効果が得られる限り、他の数値や材料を適用してもよい。なお、本開示に特徴的な部分以外の構成要素には、公知の電解コンデンサの構成要素を適用してもよい。この明細書において、「数値A~数値Bの範囲」という場合、当該範囲には数値Aおよび数値Bが含まれる。
[電解コンデンサ]
本開示に係る電解コンデンサは、多孔質の陽極体と、陽極体に一部が埋設された陽極リードと、陽極体の表面に形成された誘電体層と、誘電体層の少なくとも一部を覆う陰極部とを含むコンデンサ素子を備える。
コンデンサ素子は、陽極部と陰極部とに区分される。陽極体と陽極リードは、陽極部を構成する。陰極部の構成に特に限定はなく、公知の陰極部またはそれと同様の構成を有する陰極部であってもよい。
電解コンデンサは、コンデンサ素子の陽極部(具体的には陽極リード)に電気的に接続された第1端子と、陰極部と電気的に接続された第2端子とを有する。電解コンデンサは、コンデンサ素子の周囲に配置された外装樹脂を含んでもよい。第1端子および第2端子の一部は、それぞれ外装樹脂の外部に延出される。
第2端子は、陰極部との接続面を有し、接続面が導電性部材を介して陰極部と接続される。
コンデンサ素子の形状、サイズなどに特に限定はなく、公知のコンデンサ素子またはそれと同様の構成を有するコンデンサ素子であってもよい。
(陽極体)
多孔質の陽極体は、粒子の成形体の焼結体であり、金属で形成されている。陽極体は、材料となる粒子を形成し、成形体を焼結することにより形成される。材料粒子の例には、金属の粒子、合金の粒子、金属化合物の粒子などが含まれる。これらの粒子は、1種のみを用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。
陽極体(すなわち焼結体)を形成する金属としては、アルミニウム(Al)、チタン(Ti)、タンタル(Ta)、ニオブ(Nb)、ジルコニウム(Zr)、ハフニウム(Hf)などの弁作用金属が用いられる。これらは1種のみを用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。中でも、第1金属としてTaおよびNbの少なくとも一方を用いることが望ましい。
陽極体の形状は、特に限定されないが、例えば、対向する一対の主面と、一対の主面とそれぞれ交差する側面とを有する。
陽極体は、以下の方法によって作製してもよい。まず、陽極体の材料となる粒子の中に、陽極リードの一部を埋め込み、当該粒子を柱状もしくは直方体の形状に加圧成形する。その後、得られた成形体を焼結することによって、陽極リードの一部が埋設された陽極体を形成する。
(陽極リード)
陽極リードは、金属で形成されている。陽極リードの一部は陽極体に埋設され、残部は陽極体から突き出している。すなわち、陽極リードは、陽極体に埋設された埋設部と陽極体の外部へ突出する突出部とを有する。
ここで、埋設部の先端部は、突出部の延出方向の先端部側への延長線よりも、第2端子に近い位置に配されている。換言すれば、陽極リードの埋設部の先端部側は、突出部の延出方向に対して垂直な方向において、突出部側よりも第2端子の近くに配置されている。埋設部の先端部は、陽極リードの突出部から最も離れた端部であってよい。突出部の延出方向に対して垂直な方向(以下、「P方向」と称する。)は、突出部を流れる電流に対して垂直な方向、もしくは、陽極リードの長さ方向に対して垂直な方向と言い換えることができる。
陽極体内の電流は、陽極リードから第2端子に向かって流れる。陽極リードから第2端子に向かう電流に対する抵抗は、陽極リードと第2端子との距離が小さいほど低減する。この抵抗が小さいほどESRを低減するのに有利である。一方、陽極リードの突出部は、製造工程上の制約から、陽極リードの植立面の中心部付近が望ましく、第2端子に近づけることが困難である。陽極リードの突出部を第2端子に近づけるほど、陽極体の原料である金属粒子を成形する際に陽極リードの周囲に十分量の金属粒子を配置することが困難になる。その結果、陽極体と陽極リードとの結合状態が不安定になる。これに対し、陽極リードの埋設部の先端部側を部分的に第2端子の近くに配置することは、例えば、陽極リードを屈曲もしくは変形させることで比較的容易に行い得る。
陽極体が対向する一対の主面および一対の主面とそれぞれ交差する側面を有する場合、突出部は、一対の主面の一方から陽極体の外部へ突出し、第2端子の陰極層との接続面は、陽極体の側面に面する。
埋設部は、突出部に連続する第1部分と、先端部側の第2部分と、第1部分と第2部分との間で第2端子に向かって屈曲する第1屈曲部とを有してもよい。この場合、P方向における第2部分と第2端子との距離は、第1屈曲部によって、第1部分と第2端子との距離よりも短くされる。
埋設部は、第1屈曲部とは反対側に屈曲する第2屈曲部を有してもよい。第2屈曲部は第1屈曲部よりも埋設部の先端部側に形成される。この場合、P方向における第2部分と第2端子との距離は、第2屈曲部によって、概ね一定に維持され、当該距離が短くなり過ぎて粉末の成形時に陽極リードの周辺に十分に材料粒子を配置できなくなることを抑制する。
陽極リードの形態は、特に限定されず、例えば、突出部および埋設部がワイヤ形状であってもよい。ワイヤ形状とは、線状の形状であり、その長さ方向に垂直な断面の形状は、円形でもよく、楕円形でもよく、多角形でもよく、その他の形状でもよい。断面の最大径Aと、最大径Aに対して垂直な方向の最大径Bとの比(アスペクト比A/B)は、例えば2以下であってもよい。
陽極リードの別の形態として、突出部および埋設部が、第2端子の接続面に平行な方向(すなわち、接続面と交わらない方向)に幅広なリボン形状であってもよい。リボン形状とは、一般に長尺で平坦な形状をいうが、ここでは長尺でない場合もリボン形状に含むものとする。また、平坦な形状は、厳密に平坦である必要はなく、常識的な意味で平坦であればよく、微小な凹凸やゆがみを有してもよい。リボン形状の陽極リードは、抵抗が小さく、ESRの低減に有利である。また、平坦な埋設部と第2端子の接続面とが広い面積で対向するととともに、埋設部と陽極体との接続面積も増大するため、ESRの低減に更に有利である。
陽極リードの更に別の形態として、突出部がワイヤ形状であり、埋設部の少なくとも一部がリボン形状であってもよい。この場合も、埋設部と陽極体との接続面積が増大するため、ESRの低減に有利である。
埋設部のリボン形状を有する部分は、第2端子の接続面に平行な方向に幅広であってもよい。この場合も既述のように、リボン形状を有する平坦な部分と第2端子の接続面とが広い面積で対向するととともに、埋設部と陽極体との接続面積も増大する。
ただし、埋設部のリボン形状を有する部分は、第2端子の接続面と交わる方向に幅広であってもよい。そのような形状の陽極リードでも、埋設部と陽極体との接続面積を増大させることができる。また、埋設部のリボン形状を有する部分を、第2端子の接続面と交わる方向に幅広に加工することは、製造工程上、比較的容易であり、生産性に優れている。
(誘電体層)
陽極体の表面に形成される誘電体層に特に限定はなく、公知の方法で形成してもよい。例えば、誘電体層は、陽極体に化成処理を施し、陽極体の表面に酸化被膜を成長させることにより形成される。化成処理は、化成液中に陽極体を浸漬して陽極体の表面を陽極酸化することによって施してもよい。あるいは、原子層体積法(ALD法)のような気相法を利用してもよいし、酸素を含む雰囲気下で陽極体を加熱して陽極体の表面を酸化してもよい。
(陰極部)
陰極部は、例えば固体電解質層を有する。陰極部は、固体電解質層の少なくとも一部を覆う陰極層を含んでもよい。なお、固体電解質でなく、電解液を有する電解質であってもよい。
固体電解質層に特に限定はなく、公知の電解コンデンサに用いられている固体電解質を適用してもよい。固体電解質層は、2層以上の異なる固体電解質層の積層体であってもよい。固体電解質層は、誘電体層の少なくとも一部を覆うように配置される。固体電解質層は、マンガン化合物や導電性高分子を用いて形成してもよい。
導電性高分子は、π共役系高分子であってもよく、導電性高分子の例には、ポリピロール、ポリチオフェン、ポリアニリン、およびこれらの誘導体などが含まれる。これらは、単独で用いてもよいし、複数種を組み合わせて用いてもよい。また、導電性高分子は、2種以上のモノマーの共重合体でもよい。なお、導電性高分子の誘導体とは、導電性高分子を基本骨格とする高分子を意味する。例えば、ポリチオフェンの誘導体の例には、ポリ(3,4-エチレンジオキシチオフェン)などが含まれる。
導電性高分子にはドーパントが添加されていることが好ましい。ドーパントは、導電性高分子に応じて選択でき、公知のドーパントを用いてもよい。ドーパントの例には、ナフタレンスルホン酸、p-トルエンスルホン酸、ポリスチレンスルホン酸、およびこれらの塩などが含まれる。固体電解質層の一例は、ポリスチレンスルホン酸(PSS)がドープされたポリ(3,4-エチレンジオキシチオフェン)(PEDOT)を用いて形成される。
導電性高分子を含む固体電解質層は、誘電体層にモノマーやオリゴマーを含浸させ、その後、化学重合や電解重合によりモノマーやオリゴマーを重合させる方法、あるいは、誘電体層が形成された陽極体に、導電性高分子(および必要に応じてドーパント)の溶液または分散液を含浸し、乾燥させることにより、誘電体層の少なくとも一部に形成される。
陰極層は、固体電解質層上に形成された導電層であってもよく、例えば、固体電解質層を覆うように形成された導電層であってもよい。陰極層は、固体電解質層上に形成されたカーボン層と、カーボン層上に形成された金属ペースト層とを含んでもよい。カーボン層は、黒鉛等の導電性炭素材料と樹脂とによって形成されてもよい。金属ペースト層は、金属粒子(例えば銀粒子)と樹脂とによって形成されてもよく、例えば公知の銀ペーストによって形成されてもよい。
(導電性部材)
陰極部は、導電性部材によって第2端子の接続面に接続される。導電性部材は、導電性を有する材料で構成される。導電性部材は、金属粒子(例えば銀粒子)と樹脂とを含む材料を用いて形成されてもよく、例えば公知の金属ペースト(例えば銀ペースト)用いて形成されてもよい。金属ペーストを加熱することによって導電性部材が形成される。なお、導電性部材は、種類が異なる複数の導電層で構成されてもよい。
(外装樹脂)
外装樹脂は、電解コンデンサの表面にコンデンサ素子が露出しないように、コンデンサ素子の周囲に配置される。さらに、外装樹脂は、第1端子と第2端子とを絶縁する。外装樹脂には、電解コンデンサに用いられる公知の外装樹脂を適用してもよい。例えば、外装樹脂は、コンデンサ素子の封止に用いられる絶縁性の樹脂材料を用いて形成してもよい。外装樹脂は、コンデンサ素子を金型に収容し、トランスファー成型法、圧縮成型法等により未硬化の熱硬化性樹脂およびフィラーを金型に導入して硬化させることにより形成してもよい。
外装樹脂の例には、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、シリコーン樹脂、メラミン樹脂、尿素樹脂、アルキド樹脂、ポリウレタン、ポリイミド、および不飽和ポリエステルなどが含まれる。外装樹脂は、樹脂以外の物質(無機フィラーなど)を含んでもよい。
(第1端子)
第1端子は、コンデンサ素子の陽極部(具体的には陽極リード)に電気的に接続された陽極端子である。第1端子の一部は、外装樹脂から露出し、陽極外部端子として使用される。第1端子の材料は、電解コンデンサの第1端子の材料として使用できるものであればよい。例えば、電解コンデンサに用いられている公知の第1端子の材料を用いてもよい。第1端子は、金属(銅、銅合金など)からなる金属シート(金属板および金属箔を含む)を、公知の金属加工法で加工することによって形成してもよい。
(第2端子)
第2端子は、コンデンサ素子の陰極部に電気的に接続された陰極端子である。第2端子の一部は、外装樹脂から露出し、陰極外部端子として使用される。第2端子の材料は、電解コンデンサの第2端子の材料として使用できるものであればよい。例えば、電解コンデンサに用いられている公知の第2端子の材料を用いてもよい。第2端子は、金属(銅、銅合金など)からなる金属シート(金属板および金属箔を含む)を、公知の金属加工法で加工することによって形成してもよい。
以下、図面を参照しながら更に具体的に説明するが、以下の例は本発明を限定するものではない。以下で示す図は模式的なものであり、実際の部材の形状、寸法、数などを正確に反映するものではない。
図1は、本開示の実施形態に係る電解コンデンサの一例の模式的な断面図である。図2は、陽極体の一例の模式的な斜視図である。図3は、陽極リードと陰極部に接続された第2端子の配置を模式的に示す正面図である。図4Aは、図3の陽極体、陽極リードおよび第2端子のIV-IV線における模式的な断面図であり、図4Bは、陽極リードを当該断面に平行な方向から透視した模式図である。
電解コンデンサ20は、陽極部6および陰極部7を有するコンデンサ素子10と、コンデンサ素子10を封止する外装樹脂11と、陽極部6と電気的に接続し、かつ、外装樹脂11から一部が露出する第1端子13と、陰極部7と電気的に接続し、かつ、外装樹脂11から一部が露出する第2端子14とを備えている。陽極部6は、陽極体1と陽極リード2とを有する。第1端子13は、陽極リード2に接合される。外装樹脂11の内部に配置される第2端子14の接続面14aは、導電性部材8を介して、陰極層5に接合されている。
陽極体1の表面には誘電体層3が形成されている。陰極部7は、誘電体層3の少なくとも一部を覆う固体電解質層4と、固体電解質層4の表面を覆う陰極層5とを有する。陰極層5は、固体電解質層4を覆うように形成されたカーボン層と、カーボン層の表面に形成された金属ペースト層とを有している。カーボン層は、黒鉛等の導電性炭素材料と樹脂を含む。金属ペースト層は、例えば、金属粒子(例えば、銀)と樹脂とを含む。なお、陰極層5の構成は、この構成に限定されない。陰極層5の構成は、集電機能を有する構成であればよい。
陽極体1は、略直方体の形状を有し、対向する一対の主面101Aと、一対の主面とそれぞれ交差する4つの側面102A~102Dとを有する。図4Bでは、陽極リードを側面102B側から透視している。陽極体1の一方の主面101Aからは、陽極リード2の一部(突出部2b)が陽極体1の外部へ突出している。陽極リード2は、突出部2bに連続し、陽極体1の内部に埋設された埋設部2aを有する。突出部2bは、溶接等により第1端子13と接合される。溶接の方法は特に限定されず、抵抗溶接、レーザー溶接等が挙げられる。一方、第2端子14の接続面14aは、陽極体1の1つの側面102Bに面し、陰極部と接続されている。
図4を参照すると、埋設部2aは、突出部2bに連続する第1部分2axと、埋設部2aの先端部21側の第2部分2ayと、第1部分2axと第2部分2ayとの間で第2端子14に向かって屈曲する第1屈曲部22と、第1屈曲部22よりも先端部21側で第1屈曲部22とは反対側に屈曲する第2屈曲部23とを有する。突出部2bの延出方向に対して垂直な方向(P方向)における第2部分2ayと第2端子14との距離D1は、第1屈曲部22によって、第1部分2axと第2端子14との距離D2よりも短くなっている。一方、第2屈曲部23によって、距離D1は、概ね一定に維持され、距離D1が短くなり過ぎることが防止されている。
図3、図4A、図4Bに示されるように、陽極リードの突出部および埋設部はいずれもワイヤ形状である。このような陽極リードは、より長い金属ワイヤから切り出すことで製造される。第1屈曲部22および第2屈曲部23は、切り出された陽極リードあるいは切り出す前の金属ワイヤを折り曲げ加工、プレス加工などで変形させて形成される。
図4Cは、図3に示す陽極部の変形例の模式的な断面図である。図4Aでは、突出部2bが陽極体1の一方の主面101A(植立面)の中心部(主面101Aを正面から見たときの主面101Aの重心を含む領域)から突出しているが、図4Cでは、突出部2bが中心部から突出せず、側面102D寄りの位置から突出している。その結果、図4Cでは、P方向における第1部分2axと第2端子14との距離D2が、図4Aの場合よりも長くなっている。このような配置では、陽極体1内における陽極リード2の配置の偏りが全体的に緩和される。よって、陽極体1から陽極リード2への集電性が向上する。
図5は、別の実施形態に係る電解コンデンサの陽極体、陽極リードおよび第2端子の模式的な断面図である。本実施形態では、陽極リード2が突出部2bと埋設部2aとの境界で屈曲しているため、埋設部2aは第1部分2axと第2部分2ayの区分を有さない。埋設部2aは、突出部2bとの境界から斜め方向に第2端子14の接続面14aに向かって延びている。その結果、埋設部2aの先端部21は、P方向において、突出部2b側の部分よりも第2端子14の近くに配置されている。なお、埋設部2aの先端部21が突出部2b側の部分よりも第2端子14の近くに配置されていればよく、陽極リード2は必ずしも突出部2bと埋設部2aとの境界で屈曲している必要はない。
図6は、更に別の実施形態に係る電解コンデンサの陽極体、陽極リードおよび第2端子の模式的な断面図である。本実施形態では、陽極リード2が埋設部2aにおいて第1屈曲部22を有し、埋設部2aが第1部分2axと第2部分2ayとに区分される。第2部分2ayは、第1屈曲部22から斜め方向に第2端子14の接続面14aに向かって延びている。その結果、埋設部2aの先端部21は、P方向において、突出部2b側の部分よりも第2端子14の近くに配置されている。
図7は、更に別の実施形態に係る電解コンデンサの陽極体、陽極リードおよび第2端子の模式的な断面図である。本実施形態では、陽極リード2が埋設部2aにおいて第1屈曲部22を有し、埋設部2aが第1部分2axと第2部分2ayとに区分される。第2部分2ayは、第1屈曲部22から概ね垂直に第2端子14の接続面14aに向かって延びている。その結果、埋設部2aの先端部21は、P方向において、突出部2b側の部分よりも第2端子14の近くに配置されている。
図8は、更に別の実施形態に係る電解コンデンサの陽極体、陽極リードおよび第2端子の模式的な断面図である。本実施形態では、陽極リード2が埋設部2aにおいて第1屈曲部22を有し、埋設部2aが第1部分2axと第2部分2ayとに区分される。また、第2部分2ayは、第2屈曲部23を有し、第2屈曲部23によって、P方向における第2部分2ayと第2端子14との距離D1が短くなり過ぎることが防止されている。更に、第1屈曲部22における屈曲角度θ1および第2屈曲部23における屈曲角度θ2は、それぞれ90°未満の鋭角である。そのため、本実施形態では、図4Aに示される実施形態よりも十分な距離D1を確保しやすくなっている。屈曲角度θ1およびθ2は、例えば30°以上であればよく、80°以下が望ましい。
図9は、更に別の実施形態に係る電解コンデンサの陽極リードと陰極部に接続された第2端子の配置を模式的に示す正面図である。本実施形態では、陽極リード2の全体がリボン形状を有する。図9におけるIV-IV線における断面図は、図4Aまたは図5~図8のいずれかと同様である。
陽極リード2がリボン形状であることで、埋設部2aと陽極体1との接続面積が増大する。また、図9の場合、埋設部2aが第2端子14の接続面14aと平行な方向に幅広であるため、埋設部2aと接続面14aとを広範囲で対向させることができる。これらの要素は、いずれもESRの低減に有利である。
図10は、陽極リードの第1変形例を側面102A側から透視した模式図(a)および側面102B側から透視した模式図(b)を示す斜視図である。図11~図13は、陽極リードの第2~第4変形例を側面102A側から透視した模式図(a)および側面102B側から透視した模式図(b)を示す斜視図である。埋設部2aと陽極体1との接続面積を増大させる観点からは、必ずしも陽極リード2の全体がリボン形状を有する必要はない。図10~13に示すように、埋設部2aの少なくとも一部がリボン形状であるだけでも埋設部2aと陽極体1との接続面積を増大させることができる。中でも、図13に示す陽極リード2は、埋設部2aのリボン形状を有する部分が第2端子14の接続面14aと平行な方向に幅広である。よって、埋設部2aと接続面14aとを広範囲で対向させることもできる。一方、図10~12に示す陽極リード2は、第2端子14の接続面14aと交わる方向に幅広になっている。この場合、埋設部2aと接続面14aとを広範囲で対向させることはできないが、陽極リード2から第2端子14に向かう電流の経路が太くなるメリットがある。
本開示は、多孔質の陽極体と、陽極体に一部が埋設された陽極リードとを備える電解コンデンサに利用することができる。本開示に係る電解コンデンサは、低いESRが求められる様々な用途に利用できる。
20:電解コンデンサ
10:コンデンサ素子
1:陽極体
2:陽極リード
2a:埋設部
2ax:第1部分
2ay:第2部分
2b:突出部
3:誘電体層
4:固体電解質層
5:陰極層
6:陽極部
7:陰極部
8:導電性部材
11:外装樹脂
13:第1端子
14:第2端子
14a:接続面
101A、101B:主面
102A~102D:側面

Claims (10)

  1. 多孔質の陽極体と、
    前記陽極体に埋設された埋設部および前記陽極体の外部へ突出する突出部を有する陽極リードと、
    前記陽極体の表面に形成された誘電体層と、
    前記誘電体層の少なくとも一部を覆う陰極部と、
    前記陽極リードに電気的に接続された第1端子と、
    前記陰極部に電気的に接続された第2端子と、
    を備え、
    前記埋設部の先端部は、前記突出部の延出方向の前記先端部側への延長線よりも、前記第2端子に近い位置に配されている、電解コンデンサ。
  2. 前記陽極体が、対向する一対の主面と、前記一対の主面とそれぞれ交差する側面と、を有し、
    前記突出部が、前記一対の主面の一方から突出し、
    前記第2端子の前記陰極部との接続面が、前記側面に面している、請求項1に記載の電解コンデンサ。
  3. 前記突出部は、前記一方の主面の中心部から突出している、請求項2に記載の電解コンデンサ。
  4. 前記埋設部が、前記突出部に連続する第1部分と、前記先端部側の第2部分と、前記第1部分と前記第2部分との間で前記第2端子に向かって屈曲する第1屈曲部と、を有する、請求項1~3のいずれか1項に記載の電解コンデンサ。
  5. 前記埋設部が、前記第1屈曲部とは反対側に屈曲する第2屈曲部を有し、前記第2屈曲部は前記第1屈曲部よりも前記先端部に近い、請求項4に記載の電解コンデンサ。
  6. 前記突出部および前記埋設部が、ワイヤ形状である、請求項1~5のいずれか1項に記載の電解コンデンサ。
  7. 前記突出部および前記埋設部が、前記第2端子の前記陰極部との接続面に平行な方向に幅広なリボン形状である、請求項1~5のいずれか1項に記載の電解コンデンサ。
  8. 前記突出部が、ワイヤ形状であり、前記埋設部の少なくとも一部がリボン形状である、請求項1~5のいずれか1項に記載の電解コンデンサ。
  9. 前記埋設部の前記リボン形状を有する部分が、前記第2端子の前記陰極部との接続面に平行な方向に幅広である、請求項8に記載の電解コンデンサ。
  10. 前記埋設部の前記リボン形状を有する部分が、前記第2端子の前記陰極部との接続面と交わる方向に幅広である、請求項8に記載の電解コンデンサ。
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