JP2022115735A - 電解コンデンサの製造方法 - Google Patents

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Masahiro Ueda
浩平 山口
Kohei Yamaguchi
俊幸 加藤
Toshiyuki Kato
卓史 梅本
Takashi Umemoto
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Abstract

【課題】特性のばらつきが小さい電解コンデンサを製造する方法を提供する。【解決手段】開示される製造方法は、陽極体を化成液202に浸漬した状態で、第1の電極210と第2の電極220との間に直流電圧を印加することによって陽極体の表面の少なくとも一部を酸化して誘電体層を形成する工程(iii)を含む。工程(iii)において、端に存在する第1の陽極体113aに流れる化成電流と第1の陽極体113aよりも内側に存在する第2の陽極体113bに流れる化成電流との差が小さくなるように、第1および第2の陽極体113aおよび113bと第2の電極220との距離、および、第1および第2の陽極体113aおよび113bに対向する第2の電極220の面積から選択される少なくとも一方を、第1の陽極体113aと第2の陽極体113bとで異ならせる。【選択図】図1

Description

本開示は、電解コンデンサの製造方法に関する。
電解コンデンサは、陽極体と陽極体の表面に形成された誘電体層とを含む。一般的に、誘電体層は、陽極体の表面を陽極酸化(化成処理)することによって形成されている。
従来から、様々な陽極酸化の方法が提案されてきた。例えば、特許文献1(特開2005-327899号公報)は、「固体電解コンデンサ用弁作用金属素子の複数個を、該素子の陽極導出線で金属製の横バーに固着させ、該横バーと陰極側電極との間に直流電流を印加して陽極酸化を行う固体電解コンデンサ用弁作用金属素子の製造装置において、陰極側電極を、該素子の底面に平行な電極と、側面に平行な電極とで構成し、該陰極側電極が網目状であることを特徴とする固体電解コンデンサ用弁作用金属素子の陽極酸化装置。」を開示している。
特開2005-327899号公報
検討の結果、本願発明者らは、従来の方法では、複数の陽極体のそれぞれに形成される誘電体層の厚さのばらつきが大きいことを新たに見いだした。本開示の目的の1つは、誘電体層の厚さのばらつきを小さくして特性のばらつきが小さい電解コンデンサを製造する方法を提供することである。
本開示の一局面は、電解コンデンサの製造方法に関する。当該製造方法は、陽極体と前記陽極体の第1の端面から突き出した陽極ワイヤとを含む陽極部を複数個準備する工程(i)と複数の前記陽極体を所定の方向に沿って間隔をおいて並べて陽極体群とした状態で、複数の前記陽極体に接続された複数の前記陽極ワイヤを化成用の第1の電極に接続する工程(ii)と、前記陽極ワイヤを介して前記第1の電極に接続された複数の前記陽極体を化成液に浸漬した状態で、前記第1の電極と第2の電極との間に直流電圧を印加することによって前記陽極体の表面の少なくとも一部を酸化して誘電体層を形成する工程(iii)とを含み、前記工程(iii)において、前記第2の電極は、前記化成液に接触するとともに前記陽極体群に沿うように配置されており、前記陽極体群のうち、端に存在する複数の前記陽極体を第1の陽極体とし、前記第1の陽極体よりも内側に存在する前記陽極体を第2の陽極体としたときに、前記工程(iii)において、前記第1の陽極体に流れる化成電流と前記第2の陽極体に流れる化成電流との差が小さくなるように、前記第1および第2の陽極体と前記第2の電極との距離、および、前記第1および第2の陽極体に対向する前記第2の電極の面積から選択される少なくとも一方を、前記第1の陽極体と前記第2の陽極体とで異ならせる。
本開示によれば、特性のばらつきが小さい電解コンデンサを製造できる。
本開示の製造方法で製造される電解コンデンサの一例を模式的に示す断面図である。 本開示の製造方法で用いられる陽極部の一例を模式的に示す斜視図である。 本開示の製造方法の一工程の一例を模式的示す図である。 図3の工程に続く工程の一例を模式的示す図である。 図3の工程に続く工程の他の一例を模式的示す図である。 図3の工程に続く工程の他の一例を模式的示す図である。 図3の工程に続く工程の他の一例を模式的示す図である。 図3の工程に続く工程の他の一例を模式的示す図である。 図3の工程に続く工程の他の一例を模式的示す図である。 本開示の製造方法の一工程の他の一例を模式的示す図である。 実施例の方法で製造された電解コンデンサの評価結果の一例を示すグラフである。 比較例の方法で製造された電解コンデンサの評価結果の一例を示すグラフである。
以下では、本開示に係る製造方法の実施形態について例を挙げて説明するが、本開示は以下で説明する例に限定されない。以下の説明では、具体的な数値や材料を例示する場合があるが、本開示の効果が得られる限り、他の数値や材料を適用してもよい。この明細書において、「数値A~数値B」という記載は、数値Aおよび数値Bを含み、「数値A以上で数値B以下」と読み替えることが可能である。
(電解コンデンサの製造方法)
電解コンデンサを製造するための本実施形態の方法は、以下の工程(i)~(iii)をこの順に含む。なお、別の観点では、以下の製造方法は、電解コンデンサの部材(表面に誘電体層が形成された陽極体)の製造方法である。
(工程(i))
工程(i)は、陽極体と陽極体の第1の端面から突き出した陽極ワイヤとを含む陽極部を複数個準備する工程である。陽極体および陽極ワイヤに限定はなく、公知の陽極体および陽極ワイヤを用いてもよい。あるいは、公知の方法で陽極部を作製してもよい。陽極体および陽極ワイヤの例、およびその形成方法の例については後述する。
(工程(ii))
工程(ii)は、複数の陽極体を所定の方向に沿って間隔をおいて並べて陽極体群とした状態で、複数の陽極体に接続された複数の陽極ワイヤを化成用の第1の電極に接続する工程である。すなわち、工程(ii)では、複数の陽極部を所定の方向に沿って間隔をおいて並べた状態で、複数の陽極体に接続された複数の陽極ワイヤを化成用の第1の電極に接続する。複数の陽極体は、一列に並べられてもよいし、マトリクス状に並べられてもよい。
第1の電極の形状は、陽極体群の配置に応じて選択される。例えば、複数の陽極体が一列に並べられている場合、第1の電極は、直線状の形状(例えば棒状や板状)を有してもよい。複数の陽極体がマトリクス状に並べられている場合、第1の電極は、複数の直線状の電極で構成されてもよいし、格子状の電極であってもよい。第1の電極と陽極ワイヤとは、電気的に接続される。通常、陽極ワイヤは、溶接などの方法によって第1の電極に固定される。第1の電極の材質に特に限定はなく、導電性を有する金属(例えば、鉄、鉄合金、銅、銅合金、アルミニウムなど)であってもよい。
陽極体群に含まれる陽極体の数に限定はなく、10~200の範囲(例えば40~100の範囲)にあってもよい。隣接する陽極体の間隔も特に限定はない。当該間隔は、1~20mmの範囲(例えば2~6mmの範囲)にあってもよい。通常、当該間隔は一定であるが、間隔は一定でなくてもよい。
(工程(iii))
工程(iii)は、陽極ワイヤを介して第1の電極に接続された複数の陽極体を化成液に浸漬した状態で、第1の電極と第2の電極との間に直流電圧を印加することによって陽極体の表面の少なくとも一部を酸化(陽極酸化)して誘電体層を形成する工程である。工程(iii)において、第2の電極は、化成液に接触するとともに陽極体群に沿うように配置されている。ここで、陽極体群のうち、端に存在する複数の陽極体を第1の陽極体とし、第1の陽極体よりも内側に存在する陽極体を第2の陽極体する。工程(iii)において、第1の陽極体に流れる化成電流と第2の陽極体に流れる化成電流との差が小さくなるように、第1および第2の陽極体と第2の電極との距離、および、第1および第2の陽極体に対向する第2の電極の面積から選択される少なくとも一方を、第1の陽極体と第2の陽極体とで異ならせる。
本開示の方法によれば、実施例で説明するように、第1の陽極体に流れる化成電流と第2の陽極体に流れる化成電流との差を小さくできる。その結果、陽極体の表面に形成される誘電体層の厚さのばらつきを低減できる。そのため、本開示の方法によれば、信頼性および特性が高い電解コンデンサを歩留まりよく製造できる。
第1の陽極体は、最も端に存在する陽極体のみで構成されてもよいし、最も端に存在する陽極体とその近傍の複数の陽極体とによって構成されてもよい。例えば、複数の陽極体が一列に並べられている場合には、その両端の2つの陽極体を第1の陽極体としてもよい。あるいは、両端およびその近傍の複数の陽極体を第1の陽極体としてもよい。複数の陽極体がマトリクス状に配置されている場合には、最外縁に存在する陽極体を第1の陽極体としてもよい。あるいは、最外縁およびその近傍の複数の陽極体を第1の陽極体としてもよい。第2の陽極体は、第1の陽極体以外の陽極体であり、第1の陽極体の間に配置されている。
工程(iii)では、陽極体の表面が酸化されて誘電体層に変化する。例えば、陽極体がタンタルからなる場合には、陽極体の表面に酸化タンタル層が形成される。化成液に特に限定はなく、電解コンデンサの陽極体の化成処理に用いられている公知の化成液を用いてもよい。例えば、化成液には、酸性水溶液、中性水溶液、塩基性水溶液のいずれを用いてもよい。酸性水溶液の例には、リン酸水溶液、硝酸水溶液、酢酸水溶液、硫酸水溶液などが含まれる。化成液の他の例には、酒石酸塩の水溶液、シュウ酸塩の水溶液、四ホウ酸塩の水溶液などが含まれる。
第2の電極は、化成液に接触するように配置される。例えば、第2の電極を化成液に浸漬してもよい。あるいは、化成液が配置される電解槽の少なくとも一部を第2の電極として用いてもよい。第2の電極の材質には、化成時に安定な金属を用いることが好ましい。第2の電極の材質の例には、鉄合金、ニッケル、クロム、金、白金、タンタル、チタン、カーボンなどが含まれる。第2の電極は、板状であってもよいし、メッシュ状であってもよい。
本実施形態の製造方法は、以下の条件(1)を満たしてもよい。条件(1)を満たすことによって、工程(iii)の化成処理において、第1の陽極体に流れる化成電流と第2の陽極体に流れる化成電流との差を小さくできる。この構成の例については後述する。
(1)工程(iii)において、第1の陽極体と第2の電極との間の最短距離を、第2の陽極体と第2の電極との間の最短距離よりも長くする。
第1の陽極体と第2の電極との間の最短距離L1は、第2の陽極体と第2の電極との間の最短距離L2の1倍よりも大きく、1倍より大きく10倍以下(例えば、1.05~2.3倍の範囲)であってもよい。最短距離L1および/または最短距離L2が複数の値をとるときは、それらのいずれの値も上記の関係を満たす。
条件(1)を満たす第1の例(1a)および第2の例(1b)について以下に説明する。第1の例(1a)では、第2の電極は、第1の陽極体から遠ざかるように屈曲および/または湾曲している。第2の例(1b)では、上記所定の方向(陽極体が並ぶ方向)における第2の電極の長さDe2は、当該所定の方向における陽極体群の長さDpよりも短い。第2の例(1b)において、長さDe2(mm)は、長さDp(mm)の1倍未満であり、0.85~0.97倍の範囲にあってもよい。
本実施形態の製造方法は、以下の条件(2)を満たしてもよい。条件(2)を満たすことによって、工程(iii)の化成処理において、第1の陽極体に流れる化成電流と第2の陽極体に流れる化成電流との差を小さくできる。この構成の例については後述する。
(2)工程(iii)において、第1の陽極体に対向する部分の第2の電極の面積は、第2の陽極体に対向する部分の第2の電極の面積よりも小さい。例えば、第1の陽極体に対向する部分の第2の電極に貫通孔が形成されていてもよい。
条件(2)を満たす場合、第1の陽極体に対向する部分の第2の電極の面積S1は、第2の陽極体に対向する部分の第2の電極の面積S2の1倍未満であり、面積S2の0.01倍以上で1倍未満であってもよく、面積S2の0.01~0.3倍の範囲(例えば0.03~0.15倍の範囲)にあってもよい。
本実施形態の製造方法は、以下の条件(3)を満たしてもよい。
(3)第2の電極は、陽極体の第1の端面(それから陽極ワイヤが突き出している端面)とは反対側の第2の端面、および、第1の端面と第2の端面とを結ぶ側面から選択される少なくとも一方の面に対向するように配置されている。例えば、第2の電極は、陽極体の第2の端面のみに対向するように配置されてもよいし、陽極体の側面のみに対向するように配置されてもよいし、陽極体の第2の端面および側面の両方に対向するように配置されてもよい。第2の電極が陽極体の側面に対向するように配置される場合、並んでいる陽極体群の一方の側面のみに対向するように、第2の電極が配置されてもよい。あるいは、陽極体群を挟むように2つの第2の電極が配置されてもよい。第1の電極と対になる電極(対極)が2つ以上の電極で構成される場合、そのうちの少なくとも1つの電極は、上記の特徴を有する第2の電極である。
本実施形態の製造方法は、上記の条件(1)~(3)から選ばれる2つを満たしてもよい。例えば、条件(1)および(2)を満たしてもよいし、条件(1)および(3)を満たしてもよいし、条件(2)および(3)を満たしてもよい。あるいは、本実施形態の製造方法は、上記の条件(1)~(3)のすべてを満たしてもよい。
工程(i)~工程(iii)を含む工程によって、表面に誘電体層が形成された陽極部が得られる。そのため、1つの観点では、本開示は、表面に誘電体層が形成された陽極部の製造方法を提供する。当該製造方法は、上述した工程(i)~(iii)を含む。
工程(i)~(iii)の後は、電解コンデンサに必要な部分を形成する工程を実施することによって電解コンデンサが得られる。それらの工程に限定はなく、公知の方法を適用してもよい。
陽極体が焼結体である電解コンデンサの一例の製造方法では、誘電体層上に電解質層を形成し、電解質層上に陰極引出層を形成する。このようにしてコンデンサ素子が作製される。次に、陽極ワイヤに陽極リード端子を接続し、陰極引出層に陰極リード端子を接続する。そして、コンデンサ素子、陽極リード端子の一部、および陰極リード端子の一部を覆うように外装体を形成する。このようにして、電解コンデンサが得られる。
陽極体が、金属箔の巻回体である電解コンデンサの一例の製造方法では、工程(i)において、陽極体(金属箔)とセパレータと陰極箔とを巻回した巻回体を準備する。巻回体は陽極部を含む。当該陽極部は、陽極体(金属箔)と、陽極体の第1の端面(巻回された陽極体の第1の端面)から突き出した陽極ワイヤとを含む。通常、陽極体(金属箔)の表面には誘電体層が形成されているが、陽極体の端面の少なくとも一部には誘電体層が形成されていない。そのため、誘電体層が形成されていない部分に、上記工程(ii)および工程(iii)によって誘電体層を形成する。誘電体層を形成した後は、巻回体の内部に電解質層を形成することによってコンデンサ素子を作製する。作製されたコンデンサ素子をケース内に封入することによって、巻回式の電解コンデンサが得られる。電解質層は、固体電解質層であってもよいし、液体成分を含む電解質層であってもよい。それらの構成要素および形成方法に特に限定はなく、公知の構成要素および形成方法を用いてもよい。
本開示の製造方法で製造される電解コンデンサの構成および構成要素の例として、焼結式の陽極体を用いる場合の一例を以下に説明する。以下で説明する一例の電解コンデンサは、コンデンサ素子、外装体、陽極リード端子、および陰極リード端子を含む。なお、本開示の方法で製造される電解コンデンサの構成および構成要素は、以下の例に限定されない。
(コンデンサ素子)
コンデンサ素子は、陽極部、誘電体層、および陰極部を含む。コンデンサ素子に特に限定はなく、公知の固体電解コンデンサに用いられているコンデンサ素子を用いてもよい。
陽極部は、陽極体と陽極ワイヤとを含む。陽極体は、多孔質焼結体であってもよいし、表面が多孔質化された金属箔であってもよい。誘電体層は、陽極体の表面に形成される。陰極部は、電解質層と陰極引出層とを含む。電解質層は、陽極体の表面に形成された誘電体層と陰極引出層との間に配置されている。これらの構成要素に特に限定はなく、公知の固体電解コンデンサに用いられる構成要素を適用してもよい。これらの構成要素の例について、以下に説明する。
(陽極体)
陽極体の材料には、弁作用金属を用いることができる。弁作用金属としては、チタン(Ti)、タンタル(Ta)、ニオブ(Nb)、アルミニウム(Al)などやそれらを含む合金が用いられる。陽極体は、材料となる粒子(例えば弁作用金属の粒子)を焼結することや、材料となる金属をエッチングすることによって形成してもよい。陽極体の表面に形成される誘電体層は、上述した工程によって形成される。
(陽極ワイヤ)
陽極ワイヤは、金属からなるワイヤであってもよい。陽極ワイヤの材料の例には、上記の弁作用金属や銅などが含まれる。陽極ワイヤの一部は陽極体に埋設され、残りの部分は陽極体の端面から突き出している。
(電解質層)
電解質層に特に限定はなく、公知の固体電解コンデンサに用いられている電解質層を適用してもよい。なお、この明細書において、電解質層を固体電解質層に読み替えてもよく、電解コンデンサを固体電解コンデンサに読み替えてもよい。電解質層は、2層以上の異なる電解質層の積層体であってもよい。
電解質層は、誘電体層の少なくとも一部を覆うように配置される。電解質層は、マンガン化合物や導電性高分子を用いて形成してもよい。導電性高分子の例には、ポリピロール、ポリチオフェン、ポリアニリン、およびこれらの誘導体などが含まれる。これらは、単独で用いてもよいし、複数種を組み合わせて用いてもよい。また、導電性高分子は、2種以上のモノマーの共重合体でもよい。なお、導電性高分子の誘導体とは、導電性高分子を基本骨格とする高分子を意味する。例えば、ポリチオフェンの誘導体の例には、ポリ(3,4-エチレンジオキシチオフェン)などが含まれる。
導電性高分子にはドーパントが添加されていることが好ましい。ドーパントは、導電性高分子に応じて選択でき、公知のドーパントを用いてもよい。ドーパントの例には、ナフタレンスルホン酸、p-トルエンスルホン酸、ポリスチレンスルホン酸、およびこれらの塩などが含まれる。一例の電解質層は、ポリスチレンスルホン酸(PSS)がドープされたポリ(3,4-エチレンジオキシチオフェン)(PEDOT)を用いて形成される。
導電性高分子を含む電解質層は、誘電体層上で原料モノマーを重合することによって形成してもよい。あるいは、導電性高分子(および必要に応じてドーパント)を含んだ液体を、誘電体層に塗布した後に乾燥させることによって形成してもよい。
(陰極引出層)
陰極引出層は、導電層であり、電解質層の少なくとも一部を覆うように配置されている。陰極引出層は、電解質層上に形成されたカーボン層と、カーボン層上に形成された金属ペースト層とを含んでもよい。カーボン層は、黒鉛等の導電性炭素材料と樹脂とによって形成されてもよい。金属ペースト層は、金属粒子(例えば銀粒子)と樹脂とによって形成されてもよく、例えば公知の銀ペーストによって形成されてもよい。
(陰極リード端子および陽極リード端子)
陰極リード端子は、電解コンデンサの底面において露出している陰極端子部と、陰極端子部につながっている接続部とを含む。当該接続部は、陰極部と電気的に接続されている。例えば、当該接続部は、導電層(例えば銀ペースト層)などによって陰極引出層に接続されてもよい。陽極リード端子は、電解コンデンサの底面において露出している陽極端子部と、陽極端子部につながっているワイヤ接続部とを含む。ワイヤ接続部は、陽極ワイヤに接続されている。リード端子は、金属(銅、銅合金など)からなる金属シート(金属板および金属箔を含む)を、公知の金属加工法で加工することによって形成してもよい。
(外装体)
外装体は、電解コンデンサの表面にコンデンサ素子が露出しないように、コンデンサ素子の周囲に配置される。さらに、外装体は、陽極リード端子と陰極リード端子とを絶縁する。そのため、外装体は、絶縁性の材料で構成される。外装体の形成方法に限定はなく、公知の方法で形成してもよい。例えば、リード端子の一部およびコンデンサ素子を覆うように外装体の材料を配置して硬化させることによって、外装体を形成してもよい。このようにして、電解コンデンサが得られる。
巻回式の電解コンデンサの一例は、極板群、電解質、およびケースを含む。極板群は、巻回体、陽極ワイヤ、および陰極ワイヤを含む。巻回体は、陽極体(金属箔)とセパレータと陰極箔とを巻回することによって形成される。陽極ワイヤは陽極体(金属箔)に接続され、陰極ワイヤは陰極箔に接続される。陽極体は上述した弁作用金属を含む金属で形成されている。陽極体の表面は多孔質化されており、その表面には誘電体層が形成されている。セパレータには電解質が含浸されている。巻回式の電解コンデンサの電解質は、液状成分を含んでもよい。これらの構成要素に特に限定はなく、巻回式の電解コンデンサに用いられる公知の構成要素を用いてもよい。
1つの観点では、本開示は、陽極体の表面に誘電体層を形成するための化成処理方法および化成処理装置を提供する。当該化成処理方法は、上述した工程(i)~工程(iii)を含む。当該化成処理装置は、化成処理液が配置される槽、第1の電極、および第2の電極を含み、必要に応じてさらに直流電源を含む。槽に特に限定はなく、化成処理に用いられる公知の槽を用いてもよい。第1の電極および第2の電極については上述したため、重複する説明を省略する。
以下では、電解コンデンサを製造するための本開示の方法の例について、図面を参照して具体的に説明する。以下で説明する方法の例には、上述した構成を適用できる。また、以下で説明する方法の例は、上述した記載に基づいて変更できる。また、以下で説明する事項を、上記の実施形態に適用してもよい。また、以下で説明する実施形態において、本開示の方法に必須ではない構成要素は省略してもよい。
(実施形態1)
実施形態1では、本開示に係る製造方法の一例について説明する。実施形態1の製造方法で製造される電解コンデンサの一例の断面図を図1に模式的に示す。図1に示す電解コンデンサ100は、コンデンサ素子110、陽極リード端子120、陰極リード端子130、外装体101、および導電層141を含む。コンデンサ素子110は、陽極部111、誘電体層114、および陰極部115を含む。陽極部111は、陽極体113と、陽極ワイヤ112とを含む。陽極体113は、直方体状の多孔質焼結体であり、表面に誘電体層114が形成されている。陽極ワイヤ112の一部は陽極体113の1つの端面から、電解コンデンサ100の前面100fに向かって突き出している。陽極ワイヤ112の他の部分は陽極体113に埋設されている。
陰極部115は、誘電体層114の少なくとも一部を覆うように配置された電解質層116と、電解質層116上に形成された陰極引出層117とを含む。陰極引出層117は、例えば、電解質層116上に形成されたカーボン層と、カーボン層上に形成された金属粒子層とを含む。金属粒子層は、例えば金属ペーストを用いて形成された金属ペースト層(例えば銀ペースト層)である。
陽極リード端子120は、陽極端子部121およびワイヤ接続部122を含む。陽極端子部121は、電解コンデンサ100の底面100bにおいて露出している。ワイヤ接続部122は、陽極ワイヤ112に接続されている。陰極リード端子130は、陰極端子部131および接続部132を含む。陰極端子部131は、電解コンデンサ100の底面100bにおいて露出している。接続部132は、導電層141によって陰極引出層117に電気的に接続されている。
実施形態1の製造方法では、まず、陽極部111を複数個準備する。図2に示すように、陽極部111は、陽極体113と陽極体113の第1の端面113e1から突き出した陽極ワイヤ112とを含む。陽極体113は、第1の端面113e1とは反対側の面は第2の端面と、第1の端面113e1と第2の端面113e2とをつなぐ側面113sとを有する。図2に示す一例の陽極体113は略直方体状であり、4つの側面113sを有する。
次に、図3に示すように、複数の陽極体113を所定の方向Dに沿って間隔をおいて並べて陽極体群113Gとした状態で、複数の陽極体113に接続された複数の陽極ワイヤ112を化成用の第1の電極210に接続する。実施形態1では、複数の陽極体113を一列に並べている。第1の電極210は、直線状に延びる細長い板状の電極である。陽極ワイヤ112は、例えば溶接などによって第1の電極210に固定および電気的に接続される。
次に、図4に示すように、陽極ワイヤ112を介して第1の電極210に接続された複数の陽極体113を化成液202に浸漬した状態で、第1の電極210と第2の電極220との間に直流電圧を印加する。これによって陽極体113の表面の少なくとも一部を酸化して誘電体層114を形成する。このとき、陽極ワイヤ112の一部の表面も酸化されてもよい。図4では、第2の電極220が、陽極体113(第1の陽極体113aおよび第2の陽極体113b)の第2の端面113e2に対向する位置のみに形成されている一例を示す。化成液202は槽201内に配置されている。第2の電極220も、化成液202に浸漬されている。
工程(iii)において、第2の電極220は、化成液202に接触するとともに陽極体群113Gに沿うように配置されている。ここで、陽極体群113Gのうち、端に存在する複数の陽極体113を第1の陽極体113aとし、第1の陽極体113aよりも内側に存在する陽極体113を第2の陽極体113bとする。なお、図4では、両端の2つの陽極体113を第1の陽極体113aとする一例を示しているが、両端およびその近傍の複数の陽極体113を第1の陽極体113aとしてもよい(その他の実施形態においても同様である)。
第2の電極220は細長い板状の電極であるが、図4に示すように、中央の屈曲部220aで屈曲している。図4に示す一例では、第2の電極220のうち、第1の陽極体113aに対向する部分が、陽極体群から遠ざかるように第2の電極220は屈曲している。そのため、第1の陽極体113aと第2の電極との間の最短距離L1は、第2の陽極体113bと第2の電極220との間の最短距離L2よりも長い。この構成によれば、工程(iii)において第1の陽極体113aに流れる化成電流と第2の陽極体113bに流れる化成電流との差を小さくできる。
第2の電極220は、第1の陽極体113aと第2の電極との間の最短距離L1が第2の陽極体113bと第2の電極220との間の最短距離L2よりも長くなるように、中央から外側に向かって湾曲していてもよい。そのような第2の電極220の図を図5に模式的に示す。第2の電極220は、端に近づくほど陽極体群113Gから遠ざかるように湾曲している。
第2の電極220は、第1の陽極体113aと第2の電極との間の最短距離L1が第2の陽極体113bと第2の電極220との間の最短距離L2よりも長くなるように、端の部分で屈曲していてもよい。そのような第2の電極220の図を図6に模式的に示す。図6に示す第2の電極220は、第1の陽極体113aと第2の陽極体113bとの間に対応する位置にある2つの屈曲部220aにおいて屈曲している。2つの屈曲部220aの間の第2の電極220は、平らな板状である。
第2の電極220の方向D(陽極体113が並ぶ方向D)における長さは、方向Dにおける陽極体群113Gの長さよりも短くてもよい。そのような第2の電極220の断面図を図7に示す。図7に示す一例では、方向Dにおける第2の電極220の長さDe2は、方向Dにおける陽極体群113Gの長さDpよりも短い。また、陽極体群113Gのうち端に存在する第1の陽極体113aに対向する部分には、第2の電極220が存在しない。その結果、第1の陽極体113aと第2の電極220との間の最短距離L1は、第2の陽極体113bと第2の電極220との間の最短距離L2よりも長くなる。なお、方向Dにおける第2の電極220と陽極体群113Gとの間の距離は、例えば(Dp-De2)/2である。
別の観点では、図7に示す実施形態は、第1の陽極体113aおよび第2の陽極体113bに対向する部分の第2の電極220の面積が異なる一例である。具体的には、第1の陽極体113aに対向する部分の第2の電極220の面積S1(図示せず)は、第2の陽極体113bに対向する部分の第2の電極220の面積S2(図示せず)よりも小さい。ここで、陽極体113に対向する部分の第2の電極220の面積とは、以下の面積である。まず、陽極体113の面のうち第2の電極220に対向している面(図7の例では陽極体113の第2の端面113e2)を、当該面に垂直な方向に且つ第2の電極220に向かって投影する。そのときに、投影された面と第2の電極220の表面とが重なっている部分の面積が、陽極体113に対向する部分の第2の電極220の面積である。図7に示す一例の場合、第1の陽極体113aに対向する部分の第2の電極220の面積S1は、ゼロである。第2の陽極体113bに対向する部分の第2の電極220の面積S2は、第2の端面113e2の面積に等しい。
第1の陽極体113aおよび第2の陽極体113bに対向する部分の第2の電極220の面積を異ならせる他の方法の一例の断面図を図8に模式的に示す。図8に示す一例では、第2の陽極体113bに対向する部分の第2の電極220には貫通孔220hが形成されている。その結果、第1の陽極体113aに対向する部分の第2の電極220の面積S1は、第2の陽極体113bに対向する部分の第2の電極220の面積S2よりも小さい。図8に示す第2の電極220は板状であり、最短距離L1と最短距離L2とは等しいが、それらは等しくなくてもよい。
第2の電極がメッシュ状である場合、第1の陽極体113aに対向する部分の第2の電極220の面密度を、第2の陽極体113bに対向する部分の第2の電極220の面密度よりも小さくしてもよい。この場合も、第1の陽極体113aに対向する部分の第2の電極220の面積を、第2の陽極体113bに対向する部分の第2の電極220の面積よりも小さくできる。
上記の図では、第2の電極220が陽極体113の第2の端面113e2に対向する部分のみに配置されている一例を示した。しかし、第2の電極220は、図9に示すように、陽極体113の第2の端面113e2に対向する部分と側面113sに対向する部分とに配置されてもよい。図9は、第2の端面113e2側から電極の配置を見たときの模式図である。図9に示す一例では、3つの第2の電極220が対極として用いられている。図9には、図4に示した第2の電極220を用いる一例を示しているが、他の第2の電極を用いてもよい。また、図9に示す3つの第2の電極220のうち、いずれか1つまたは2つを省略してもよい。例えば、陽極体113の第2の端面113e2に対向する部分に配置された1つまたは2つの第2の電極220を対極として用いてもよい。また、対極を構成する複数の電極のうち、1つだけを第2の電極220とし、他の電極を通常の電極としてもよい。
なお、実施形態1では陽極体が焼結体である一例について説明した。しかし、上述したように、陽極体は金属箔であってもよい。その場合に工程(i)で準備される陽極部を含む極板群の一例の斜視図を図10に示す。図10に示す極板群300は、巻回体310、陽極ワイヤ(陽極リード)322、および陰極ワイヤ323を含む。巻回体310は、陽極体(金属箔)、陰極箔、およびセパレータ、を含む。それらは、陽極体と陰極箔との間にセパレータが配置されるように重ねられて巻回されている。陽極体である金属箔は表面が多孔質化されている。当該多孔質の表面の少なくとも一部には誘電体層が形成されている。通常、金属箔の端面には誘電体層が形成されていない。図11に示す一例の陽極部は、巻回された陽極体(金属箔)と、巻回された陽極体の第1の端面313e1から突き出した陽極ワイヤ322とを含む。陽極ワイヤ322は陽極体に接続されており、陰極ワイヤ323は陰極箔に接続されている。
巻回された陽極体は、第1の端面313e1、第1の端面313e1とは反対側の第2の端面313e2、およびそれらを結ぶ側面313sを含む。図10に示す極板群300(陽極部を含む)を、上述した実施形態における陽極部111と置き換えて工程(ii)および工程(iii)を実施することによって、図10に示す極板群に含まれる陽極体の表面の少なくとも一部に誘電体層を形成できる。具体的には、複数の極板群300(複数の陽極部)の陽極ワイヤ312を第1の電極210に接続して工程(iii)を行えばよい。工程(iii)によって、誘電体層が形成されていない陽極体の端面に誘電体層を形成できる。この場合でも、形成される誘電体層の厚さのばらつきを低減できる。
以上のように、工程(i)~(iii)を実施できる。その後は、上述した工程によって電解コンデンサを製造すればよい。
以下の実施例によって、本開示についてさらに詳細に説明する。
この実施例では、化成処理の際に用いる電極(対極)の形状を変えて化成処理を行い、誘電体層を形成した。そして、誘電体層が形成された陽極体を用いて電解コンデンサを作製した。
具体的には、まず、陽極体(タンタル焼結体)とそれに埋め込まれた陽極ワイヤとを含む陽極部を複数作製した。そして、106個の陽極部を一定の間隔をおいて一列に並べ、陽極ワイヤを細長い板状の第1の電極に溶接した。
次に、第1の電極に溶接した陽極体と、第2の電極とを化成液に浸漬した。化成液にはリン酸水溶液を用いた。電解コンデンサA1の製造では、図4に示す第2の電極220と同様の形状を有する電極を用いて化成処理を行った。また、比較例の電解コンデンサC1の製造では、従来と同様にまっすぐな板状の電極を用いて化成処理を行った。
そして、第1の電極と第2の電極との間に直流電圧を印加して化成処理を行うことによって、106個の陽極体の表面に誘電体層を形成した。このようにして、誘電体層が形成された陽極部を得た。得られた陽極部を用いて、106個の電解コンデンサA1と、106個の電解コンデンサC1とを製造した。電解質層には、ドーパントを含む高分子電解質層を用いた。
作製された電解コンデンサA1のうち、第1の電極に固定された位置が中央よりも一方の側にある53個の陽極部を用いて作製された電解コンデンサA1について、静電容量を測定した。同様に、作製された電解コンデンサC1のうち、第1の電極に固定された位置が中央よりも一方の側にある53個の陽極部を用いて作製された電解コンデンサC1について、静電容量を測定した。
電解コンデンサA1について、第1の電極に固定された位置と、静電容量との関係を図11に示す。電解コンデンサC1について、第1の電極に固定された位置と、静電容量との関係を図12に示す。図11および図12の横軸の数字は、第1の電極の端から配置された順に付与された番号を示す。横軸の1は、第1の電極の最も端に配置された陽極部を用いた電解コンデンサである。横軸の53は、第1の電極の中央に最も近い位置に配置された陽極部を用いた電解コンデンサである。図11に示すように、電解コンデンサA1では、陽極部が第1の電極に固定された位置にかかわらず、静電容量はほぼ一定であった。一方、図12に示すように、電解コンデンサC1では、第1の電極の端に固定された陽極部を用いた電解コンデンサの静電容量は大きく低下した。これは、以下の理由によるものと考えられる。
化成処理において、複数の陽極体が一列に並べられて陽極体群を構成している場合について考える。この場合、陽極体群のうち端部に存在する第1の陽極体は、第2の電極から供給される電流を、主に隣接する1つの陽極体と分け合う。一方、第1の陽極体よりも内側に存在する第2の陽極体は、第2の電極から供給される電流を、主に周囲に存在する2つの陽極体と分け合う。そのため、従来の対極を用いた場合、第1の陽極体に流れる化成電流が第2の陽極体に流れる化成電流よりも多くなる。その結果、従来の対極を用いた場合には、第1の陽極体の表面に形成される誘電体層が厚くなり、それを用いた電解コンデンサの静電容量が低下する。一方、本開示に係る製造方法では、第1の陽極体に流れる化成電流と第2の陽極体に流れる化成電流の差を小さくできる。その結果、陽極体を第1の電極に固定する位置にかかわらず、特性が高く特性のばらつきが小さい電解コンデンサを製造できる。
なお、従来の対極を用いた場合の端部における化成電流の増大は、最も端の陽極体だけで生じるとは限らず、その陽極体の近傍の陽極体でも生じる場合がある。
本開示は、電解コンデンサの製造方法に利用できる。
100 :電解コンデンサ
110 :コンデンサ素子
111 :陽極部
112 :陽極ワイヤ
113 :陽極体
113a :第1の陽極体
113b :第2の陽極体
113e1 :第1の端面
113e2 :第2の端面
113G :陽極体群
113s :側面
114 :誘電体層
202 :化成液
210 :第1の電極
220 :第2の電極
220h :貫通孔

Claims (7)

  1. 陽極体と前記陽極体の第1の端面から突き出した陽極ワイヤとを含む陽極部を複数個準備する工程(i)と、
    複数の前記陽極体を所定の方向に沿って間隔をおいて並べて陽極体群とした状態で、複数の前記陽極体に接続された複数の前記陽極ワイヤを化成用の第1の電極に接続する工程(ii)と、
    前記陽極ワイヤを介して前記第1の電極に接続された複数の前記陽極体を化成液に浸漬した状態で、前記第1の電極と第2の電極との間に直流電圧を印加することによって前記陽極体の表面の少なくとも一部を酸化して誘電体層を形成する工程(iii)とを含み、
    前記工程(iii)において、前記第2の電極は、前記化成液に接触するとともに前記陽極体群に沿うように配置されており、
    前記陽極体群のうち、端に存在する複数の前記陽極体を第1の陽極体とし、前記第1の陽極体よりも内側に存在する前記陽極体を第2の陽極体としたときに、
    前記工程(iii)において、前記第1の陽極体に流れる化成電流と前記第2の陽極体に流れる化成電流との差が小さくなるように、前記第1および第2の陽極体と前記第2の電極との距離、および、前記第1および第2の陽極体に対向する前記第2の電極の面積から選択される少なくとも一方を、前記第1の陽極体と前記第2の陽極体とで異ならせる、電解コンデンサの製造方法。
  2. 前記工程(iii)において、前記第1の陽極体と前記第2の電極との間の最短距離は、前記第2の陽極体と前記第2の電極との間の最短距離よりも長い、請求項1に記載の製造方法。
  3. 前記第2の電極は、前記第1の陽極体から遠ざかるように屈曲および/または湾曲している、請求項2に記載の製造方法。
  4. 前記所定の方向における前記第2の電極の長さは、前記所定の方向における前記陽極体群の長さよりも短い、請求項2に記載の製造方法。
  5. 前記工程(iii)において、前記第1の陽極体に対向する部分の前記第2の電極の面積は、前記第2の陽極体に対向する部分の前記第2の電極の面積よりも小さい、請求項1または2に記載の製造方法。
  6. 前記第1の陽極体に対向する部分の前記第2の電極に貫通孔が形成されている、請求項5に記載の製造方法。
  7. 前記第2の電極は、前記陽極体の前記第1の端面とは反対側の第2の端面、および、前記第1の端面と前記第2の端面とを結ぶ側面から選択される少なくとも一方の面に対向するように配置されている、請求項1~6のいずれか1項に記載の製造方法。
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