JP2022083293A - 自動分析装置 - Google Patents

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Abstract

Figure 2022083293000001
【課題】オペレータに過度の負担をかけることなく、分析依頼検体数の変動に柔軟に対応することができる自動分析装置を提供する。
【解決手段】試薬を用いて検体を分析する自動分析装置であって、検体の分析依頼に関する分析項目ごとの依頼比率を記憶する記憶部42と、分析予定検体数を入力する入力部44と、分析予定検体数と依頼比率とに基づいて、分析項目ごとの分析予定数を決定する決定部46と、分析予定数に基づいて、試薬の過不足を判定する判定部47と、判定部の判定結果を表示する表示部43と、を備える。
【選択図】図2

Description

本発明は、自動分析装置に関する。
自動分析装置は、検体に含まれる成分を迅速かつ高精度に分析する装置であり、生化学検査や輸血検査など様々な分野で用いられている。自動分析装置は、検体を測定する測定部を備えている。また、測定部では多くの消耗品が使用され、そのなかの一つに試薬がある。測定中に試薬不足が発生した場合は、測定部の動作を中断して試薬を補充する必要がある。このため、自動分析装置の稼働率が著しく低下してしまう。
特許文献1には、各サンプル容器内のサンプルに対する測定項目の選択情報および各測定項目に関する試薬等の測定パラメータを制御部に入力すると共に、試薬量検知手段により検知された各試薬瓶内の試薬残量を制御部に入力して、各試薬の測定サンプル数および使用量から測定に必要な試薬量を求め、その試薬必要量を試薬残量と共に表示装置に表示させる、自動分析装置に関する技術が記載されている。特許文献1に記載された技術によれば、オペレータは、表示装置に表示される試薬必要量と試薬残量とを比較することにより、いずれの試薬が不足しているかを確認することができる。ただし、特許文献1に記載された技術では、複数の分析項目ごとに、分析対象となる検体の数をオペレータが調べて入力する必要があるため、オペレータの負担が大きいという問題がある。
一方、特許文献2には、記憶手段に記憶されている過去の試薬の情報と、残量検出手段により検出された試薬の残量とに基づいて、測定に必要な試薬量および試薬不足量を算出し、その算出結果を表示手段に表示する、分析装置に関する技術が記載されている。また、特許文献2には、複数の分析項目の各々について、過去に測定した試薬の情報を基に曜日ごとの予想分析数を決定し、決定した予想分析数と試薬の残量とに基づいて試薬の過不足を判定する技術が記載されている。また、特許文献2には、自動設定モードのほかに手動設定モードが用意され、この手動設定モードにおいて、複数の分析項目の予想分析数をオペレータが手動で入力する技術が記載されている。
特開平5-164760号公報 特開2003-315334号公報
特許文献2に記載された技術では、分析依頼を受ける検体の数が曜日ごとに決まっている場合はよいが、実際には1台の自動分析装置で分析依頼を受ける1日あたりの検体数(以下、「分析依頼検体数」ともいう。)は日によって大きく変動することが多く、そのような場合に試薬の過不足を正確に判定できないという欠点がある。また、複数の分析項目の予想分析数をすべてオペレータが手動で入力するとなると、オペレータの負担が過度に大きくなるという欠点がある。
本発明は、上記課題を解決するためになされたもので、その目的は、オペレータに過度の負担をかけることなく、分析依頼検体数の変動に柔軟に対応することができる自動分析装置を提供することにある。
本発明は、試薬を用いて検体を分析する自動分析装置であって、検体の分析依頼に関する分析項目ごとの依頼比率を記憶する記憶部と、分析予定検体数を入力する入力部と、分析予定検体数と依頼比率とに基づいて、分析項目ごとの分析予定数を決定する決定部と、分析予定数に基づいて、試薬の過不足を判定する判定部と、判定部の判定結果を表示する表示部と、を備える。
本発明によれば、オペレータに過度の負担をかけることなく、分析依頼検体数の変動に柔軟に対応することができる。
本発明の第1実施形態に係る自動分析装置の一例を模式的に示す概略斜視図である。 本発明の第1実施形態に係る自動分析装置の制御系の構成例を示すブロック図である。 本発明の第1実施形態に係る自動分析装置で行われる処理の一例を示すフローチャートである。 本発明の第1実施形態において、分析項目ごとの依頼比率および必要テスト数の設定画面の一例を示す図である。 本発明の第1実施形態において、試薬の過不足判定を行うための操作画面の一例を示す図である。 本発明の第2実施形態において、試薬の過不足判定を行うための操作画面の一例を示す図である。 本発明の第3実施形態において、分析項目ごとの依頼比率および必要テスト数の設定画面の一例を示す図である。 本発明の第3実施形態において、試薬の過不足判定を行うための操作画面の一例を示す図である。 本発明の第3実施形態において、試薬の過不足判定を行うための操作画面の他の例を示す図である。 分析項目ごとの依頼比率および必要テスト数を記憶部に記憶した状態を示す模式図である。 本発明の第5実施形態における登録パターンの一例を示す模式図である。 本発明の第5実施形態において、分析項目ごとの依頼比率および必要テスト数の設定画面の一例を示す図である。 本発明の第5実施形態において、試薬の過不足判定を行うための操作画面の一例を示す図である。 本発明の第5実施形態において、登録パターンを選択するための画面の一例を示す図である。
以下、本発明の実施形態について図面を参照して詳細に説明する。本明細書および図面において、実質的に同一の機能または構成を有する要素については、同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
[第1実施形態]
<自動分析装置の構成>
図1は、本発明の第1実施形態に係る自動分析装置の一例を模式的に示す概略斜視図である。
本発明の第1実施形態においては、自動分析装置が生化学分析装置である場合を例に挙げて説明するが、本発明に係る自動分析装置は生化学分析装置以外の分析装置に適用してもよい。生化学分析装置は、血液や尿などの検体に含まれる生体成分を分析する装置である。また、本発明に係る自動分析装置は、生化学分析機能と電解質分析機能とを兼ね備えた分析装置に適用してもよい。
図1に示すように、自動分析装置1は、検体を測定する測定部10と、制御装置40と、を備えている。測定部10は、サンプルターンテーブル2と、希釈ターンテーブル3と、第1試薬容器収容ユニット4と、第2試薬容器収容ユニット5と、反応ターンテーブル6と、を備えている。また、測定部10は、サンプル希釈ユニット7と、サンプリングユニット8と、希釈撹拌装置9と、希釈洗浄装置11と、第1分注ユニット12と、第2分注ユニット13と、第1反応撹拌装置14と、第2反応撹拌装置15と、多波長光度計16と、恒温槽17と、反応容器洗浄装置18と、を備えている。
サンプルターンテーブル2は、軸方向の一端が開口した略円筒状をなす容器状に形成されている。サンプルターンテーブル2には、複数の検体容器21と、複数の希釈液容器22とが収容されている。検体容器21は、血液、尿、血清などの検体を収容する容器である。希釈液容器22は、通常の希釈液とは異なる特別な希釈液を収容する容器である。通常の希釈液とは、後述する希釈分注プローブの内部に満たされた液体(たとえば、生理食塩水)をいう。つまり、測定部10で使用される希釈液には、通常の希釈液と、これとは異なる特別な希釈液とがある。
複数の検体容器21は、サンプルターンテーブル2の周方向に所定の間隔を開けて並べて配置されている。また、複数の検体容器21は、サンプルターンテーブル2の半径方向に所定の間隔を開けて2列セットされている。
複数の希釈液容器22は、サンプルターンテーブル2の半径方向において、複数の検体容器21よりも内側に配置されている。複数の希釈液容器22は、サンプルターンテーブル2の周方向に所定の間隔を開けて並べて配置されている。また、複数の希釈液容器22は、サンプルターンテーブル2の半径方向に所定の間隔を開けて2列セットされている。
なお、測定部10の構成としては、上述した特別な希釈液を、サンプルターンテーブル2に配置された希釈液容器22から供給するだけでなく、希釈分注プローブが吸引可能な位置に置かれた容器等から特別な希釈液を供給する構成になっていてもよいし、希釈容器23に直接、特別な希釈液を供給する構成になっていてもよい。また、サンプルターンテーブル2の半径方向における複数の検体容器21の配置は、2列に限らず、1列でもよいし、3列以上でもよい。この点は、複数の希釈液容器22についても同様である。
サンプルターンテーブル2は、図示しない駆動機構によって周方向に回転可能に支持されている。サンプルターンテーブル2は、図示しない駆動機構により、周方向に所定の角度範囲ごとに、所定の速度で回転する。
希釈ターンテーブル3は、サンプルターンテーブル2の周囲に配置されている。希釈ターンテーブル3は、サンプルターンテーブル2と同様に、軸方向の一端が開口した略円筒状をなす容器状に形成されている。また、希釈ターンテーブル3は、図示しない駆動機構によって周方向に回転可能に支持されると共に、その駆動機構により、周方向に所定の角度範囲ごとに、所定の速度で回転する。
希釈ターンテーブル3には、複数の希釈容器23が収容されている。希釈容器23は、希釈ターンテーブル3の周方向に並べて配置されている。希釈容器23には、希釈検体が収容される。希釈検体は、検体容器21から吸引されて希釈された検体である。
第1試薬容器収容ユニット4には、複数の第1試薬容器24が収容されている。複数の第1試薬容器24は、第1試薬容器収容ユニット4の周方向に並べて配置されている。第1試薬容器24は、第1試薬を収容する容器である。
一方、第2試薬容器収容ユニット5には、複数の第2試薬容器25が収容されている。複数の第2試薬容器25は、第2試薬容器収容ユニット5の周方向に並べて配置されている。第2試薬容器25は、第2試薬を収容する容器である。
反応ターンテーブル6は、サンプルターンテーブル2および希釈ターンテーブル3の周囲に配置されている。より具体的に記述すると、反応ターンテーブル6は、サンプルターンテーブル2および希釈ターンテーブル3と、第1試薬容器収容ユニット4および第2試薬容器収容ユニット5とによって囲まれる空間に配置されている。反応ターンテーブル6は、サンプルターンテーブル2と同様に、軸方向の一端が開口した略円筒状をなす容器状に形成されている。また、反応ターンテーブル6は、図示しない駆動機構によって周方向に回転可能に支持されると共に、その駆動機構により、周方向に所定の角度範囲ごとに、所定の速度で回転する。
反応ターンテーブル6には、複数の反応容器26が収容されている。複数の反応容器26は、反応ターンテーブル6の周方向に並べて配置されている。反応容器26には、希釈容器23からサンプリングした希釈検体と、第1試薬容器24からサンプリングした第1試薬と、第2試薬容器25からサンプリングした第2試薬とが注入される。そして、この反応容器26内において、希釈検体、第1試薬および第2試薬が撹拌され、反応が行われる。
サンプル希釈ユニット7は、サンプルターンテーブル2および希釈ターンテーブル3の近傍に配置されている。サンプル希釈ユニット7は、希釈分注プローブ7aを備えるもので、分注機構の一例として設けられている。希釈分注プローブ7aは、図示しない第1駆動部により、サンプルターンテーブル2および希釈ターンテーブル3の軸方向である上下方向に移動可能に支持されている。また、希釈分注プローブ7aは、サンプルターンテーブル2および希釈ターンテーブル3の開口と略平行をなす方向、すなわち水平方向に沿って回動可能に支持されている。そして、希釈分注プローブ7aは、水平方向に沿って回動することにより、サンプルターンテーブル2と希釈ターンテーブル3との間を往復移動する構成となっている。なお、希釈分注プローブ7aがサンプルターンテーブル2と希釈ターンテーブル3との間を移動する場合、この希釈分注プローブ7aは、図示しない洗浄装置を通過する。
ここで、サンプル希釈ユニット7の希釈分注プローブ7aの動作について説明する。
まず、サンプル希釈ユニット7の希釈分注プローブ7aは、サンプルターンテーブル2における開口の上方の所定位置に移動する。次に、希釈分注プローブ7aは、サンプルターンテーブル2の軸方向に沿って下降する。これにより、希釈分注プローブ7aの先端側(下端側)の部分が、検体容器21の内部に挿入される。このとき、希釈分注プローブ7aは、検体容器21に収容されている検体を、図示しないポンプの作動により、所定量だけ吸引する。次に、希釈分注プローブ7aは、サンプルターンテーブル2の軸方向に沿って上昇する。これにより、希釈分注プローブ7aの先端側(下端側)の部分が、検体容器21の内部から引き上げられる。
次に、希釈分注プローブ7aは、水平方向に沿って所定量だけ回動することにより、希釈ターンテーブル3における開口の上方の所定位置に移動する。次に、希釈分注プローブ7aは、希釈ターンテーブル3の軸方向に沿って下降する。これにより、希釈分注プローブ7aの先端側の部分が、所定の希釈容器23の内部に挿入される。この状態で、希釈分注プローブ7aは、先ほど吸引した検体と、サンプル希釈ユニット7自体から供給される所定量の希釈液(たとえば、生理食塩水)とを希釈容器23内に吐出する。その結果、希釈容器23内では、検体が所定倍数の濃度に希釈されて、希釈検体が生成される。その後、希釈分注プローブ7aは、洗浄装置によって洗浄される。なお、上述した特別な希釈液で検体を希釈する場合は、まず、希釈分注プローブ7aにより特別な希釈液の吸引および吐出を順に行い、次いで、希釈分注プローブ7aにより検体の吸引および吐出を順に行うことにより、希釈検体を生成する。また、この場合、希釈分注プローブ7aにより特別な希釈液および検体を順に吸引したのち、希釈容器23に希釈液および検体を合わせて吐出することで希釈検体を生成してもよい。
サンプリングユニット8は、希釈ターンテーブル3と反応ターンテーブル6との間に配置されている。サンプリングユニット8は、サンプリング分注プローブ8aを備えるもので、分注機構の一例として設けられている。サンプリング分注プローブ8aは、図示しない第2駆動部により、希釈ターンテーブル3および反応ターンテーブル6の軸方向である上下方向に移動可能に支持されている。また、サンプリング分注プローブ8aは、希釈ターンテーブル3および反応ターンテーブル6の開口と略平行をなす方向、すなわち水平方向に沿って回動可能に支持されている。そして、サンプリング分注プローブ8aは、水平方向に沿って回動することにより、希釈ターンテーブル3と反応ターンテーブル6との間を往復移動する構成となっている。
サンプリング分注プローブ8aは、希釈ターンテーブル3にセットされた希釈容器23から希釈検体を吸引すると共に、この吸引した希釈検体を、反応ターンテーブル6にセットされた反応容器26内に吐出する。希釈容器23から希釈検体を吸引する場合は、サンプリング分注プローブ8aの先端側の部分が希釈容器23内に挿入される。また、反応容器26内に希釈検体を吐出する場合は、サンプリング分注プローブ8aの先端側の部分が反応容器26内に挿入される。
第1分注ユニット12は、第1試薬容器収容ユニット4と反応ターンテーブル6との間に配置されている。第1分注ユニット12は、第1分注プローブ12aを備えるもので、分注機構の一例として設けられている。第1分注プローブ12aは、図示しない第3駆動部により、反応ターンテーブル6の軸方向である上下方向に移動可能に支持されている。また、第1分注プローブ12aは、反応ターンテーブル6の開口と略平行をなす方向、すなわち水平方向に沿って回動可能に支持されている。そして、第1分注プローブ12aは、水平方向に沿って回動することにより、第1試薬容器収容ユニット4と反応ターンテーブル6との間を往復移動する構成となっている。
第1分注プローブ12aは、第1試薬容器収容ユニット4にセットされた第1試薬容器24から第1試薬を吸引すると共に、この吸引した第1試薬を、反応ターンテーブル6にセットされた反応容器26内に吐出する。第1試薬容器24から第1試薬を吸引する場合は、第1分注プローブ12aの先端側の部分が第1試薬容器24内に挿入される。また、反応容器26内に第1試薬を吐出する場合は、第1分注プローブ12aの先端側の部分が反応容器26内に挿入される。
第2分注ユニット13は、第2試薬容器収容ユニット5と反応ターンテーブル6との間に配置されている。第2分注ユニット13は、第2分注プローブ13aを備えるもので、分注機構の一例として設けられている。第2分注プローブ13aは、図示しない第4駆動部により、反応ターンテーブル6の軸方向である上下方向に移動可能に支持されている。また、第2分注プローブ13aは、反応ターンテーブル6の開口と略平行をなす方向、すなわち水平方向に沿って回動可能に支持されている。そして、第2分注プローブ13aは、水平方向に沿って回動することにより、第2試薬容器収容ユニット5と反応ターンテーブル6との間を往復移動する構成となっている。
第2分注プローブ13aは、第2試薬容器収容ユニット5にセットされた第2試薬容器25から第2試薬を吸引すると共に、この吸引した第2試薬を、反応ターンテーブル6にセットされた反応容器26内に吐出する。第2試薬容器25から第2試薬を吸引する場合は、第2分注プローブ13aの先端側の部分が第2試薬容器25内に挿入される。また、反応容器26内に第2試薬を吐出する場合は、第2分注プローブ13aの先端側の部分が反応容器26内に挿入される。
希釈撹拌装置9は、希釈ターンテーブル3の周囲に配置されている。希釈撹拌装置9は、図示しない撹拌子を備えている。撹拌子は、希釈容器23の内部に挿入され、そこに収容されている検体と希釈液とを撹拌する。
希釈洗浄装置11は、上述した希釈撹拌装置9と共に、希釈ターンテーブル3の周囲に配置されている。希釈洗浄装置11は、サンプリングユニット8によって希釈検体が吸引された後の希釈容器23を洗浄する。希釈洗浄装置11は、図示しない複数の希釈容器洗浄ノズルを有している。複数の希釈容器洗浄ノズルは、図示しない廃液ポンプと、図示しない洗剤ポンプとに接続されている。
希釈洗浄装置11による希釈容器23の洗浄工程は、次のような手順で行われる。
まず、希釈洗浄装置11は、希釈容器洗浄ノズルを希釈容器23の内部に挿入して廃液ポンプを駆動することにより、希釈容器23内に残留する希釈検体を希釈容器洗浄ノズルによって吸い込む。また、希釈洗浄装置11は、希釈容器洗浄ノズルによって吸い込んだ希釈検体を、図示しない廃液タンクに排出する。
次に、希釈洗浄装置11は、洗剤ポンプを駆動することにより、希釈容器洗浄ノズルに洗剤を供給すると共に、供給した洗剤を希釈容器洗浄ノズルから希釈容器23の内部に吐出する。この洗剤の吐出によって希釈容器23の内部が洗浄される。その後、希釈洗浄装置11は、希釈容器23に残留する洗剤を希釈容器洗浄ノズルによって吸引した後、希釈容器23の内部を乾燥させる。以上で、希釈容器23の洗浄が完了する。
第1反応撹拌装置14、第2反応撹拌装置15および反応容器洗浄装置18は、反応ターンテーブル6の周囲に配置されている。第1反応撹拌装置14は、図示しない撹拌子を有し、この撹拌子を反応容器26の内部に挿入することにより、希釈検体と第1試薬とを撹拌する。これにより、希釈検体と第1試薬との反応が、均一かつ迅速に行われる。なお、第1反応撹拌装置14の構成は、希釈撹拌装置9の構成と同一である。このため、第1反応撹拌装置14の構成に関する説明は省略する。
第2反応撹拌装置15は、図示しない撹拌子を有し、この撹拌子を反応容器26の内部に挿入することにより、希釈検体と第1試薬と第2試薬とを撹拌する。これにより、希釈検体と第1試薬と第2試薬との反応が、均一かつ迅速に行われる。なお、第2反応撹拌装置15の構成は、希釈撹拌装置9の構成と同一である。このため、第2反応撹拌装置15の構成に関する説明は省略する。
多波長光度計16は、反応ターンテーブル6の周囲に、反応ターンテーブル6の外壁と対向するように配置されている。多波長光度計16は、反応容器26の内部に注入され、かつ、第1試薬および第2試薬と反応した希釈検体に対して、光学的測定を行う。多波長光度計16は、希釈検体の反応状態を検出するための光度計であり、希釈検体を検出(測定)対象として得られる「吸光度」という数値データを出力する。多波長光度計16が出力する吸光度の数値データは、検体中の様々な成分の量に応じて変化するため、この数値データから各成分の量を求めることができる。
恒温槽17は、反応ターンテーブル6にセットされる反応容器26の温度を一定に保持する。これにより、反応容器26に収容される液体が一定の温度に保持される。
反応容器洗浄装置18は、検査が終了した反応容器26の内部を洗浄する装置である。反応容器洗浄装置18は、図示しない複数の反応容器洗浄ノズルを有している。複数の反応容器洗浄ノズルは、上述した希釈容器洗浄ノズルと同様に、図示しない廃液ポンプと、図示しない洗剤ポンプとに接続されている。なお、反応容器洗浄装置18による反応容器26の洗浄工程は、洗浄対象が異なる以外は、上述した希釈洗浄装置11による希釈容器23の洗浄工程と同様である。このため、反応容器洗浄装置18による反応容器26の洗浄工程に関する説明は省略する。
図2は、本発明の第1実施形態に係る自動分析装置の制御系の構成例を示すブロック図である。
図2に示すように、制御装置40は、制御部41と、記憶部42と、表示部43と、入力部44と、インターフェイス部45と、決定部46と、判定部47と、各部(41~47)を相互に接続するバス48と、を備えるコンピュータである。制御装置40には、インターフェイス部45を介して測定部10が電気的に接続されている。また、測定部10には、複数の残量検出部51が設けられている。
(制御部41)
制御部41は、たとえば、CPU(Central Processing Unit)と、CPUが実行するプログラム等を記憶するROM(Read Only Memory)と、CPUの作業領域として使用されるRAM(Random Access Memory)と、を有する。制御部41は、CPUがROMからRAMへと読み出したプログラムを実行することにより、測定部10を含む自動分析装置1全体の処理および動作を制御する。
(記憶部42)
記憶部42は、たとえば、不揮発性の半導体メモリ(いわゆるフラッシュメモリ)、HDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)などで構成される。記憶部42は、制御部41が自動分析装置1の処理および動作を制御する際に参照するデータを記憶する。記憶部42に記憶されるデータには、検体の分析依頼に関する分析項目ごとの依頼比率が含まれる。以下に、分析項目ごとの依頼比率について詳しく説明する。
まず、検体の分析依頼に関する分析項目には、たとえば、TP(総蛋白)、ALB(アルブミン)、TC(総コレステロール)、GLU(血糖値)、NH3、AST、ALTなど、複数の分析項目がある。そして、複数の分析項目のなかには、依頼比率の高い分析項目と依頼比率の低い分析項目とがある。分析項目ごとの依頼比率は、過去に実施した分析の実績データ(以下、「過去の分析実績データ」ともいう。)に基づいて算出可能である。
過去の分析実績データは、たとえば、実際に分析の対象となった検体の識別情報と、この検体について分析を実施した分析項目と、個の検体について分析を実施した日付情報(年月日、曜日など)とを対応付けたデータである。過去の分析実績データは、記憶部42に蓄積して記憶される。したがって、たとえば記憶部42に1000個分の検体の分析実績データが記憶されていて、それらの検体のなかで、分析項目Aについて分析した検体の数が700個であれば、分析項目Aの依頼比率は、700÷1000=0.7と算出される。同様に、1000個分の検体のなかで、分析項目Bについて分析した検体の数が500個であれば、分析項目Bの依頼比率は0.5と算出される。依頼比率の算出は制御部41が行う。また、制御部41は、算出した依頼比率を記憶部42に記憶する。
なお、分析項目ごとの依頼比率を算出するために利用可能な過去の分析実績データの数が膨大になる場合は、たとえば過去3ヶ月、過去6ヶ月、過去1年など、所定の期間の分析実績データを用いて依頼比率を算出してもよい。また、分析項目ごとの依頼比率を求める演算は、オペレータからの指示を受けて実行してもよいし、その日の分析を終えた段階、あるいは所定の条件を満たした段階で自動的に実行してもよい。いずれの場合も、依頼比率の演算結果は、後述する分析予定数を決定するために記憶部42に記憶される。また、上記所定の期間については、オペレータが入力部44を操作することによって任意に指定できる構成にしてもよい。オペレータは、ユーザーと言い換えることができる。
(表示部43)
表示部43は、LCD(Liquid Crystal Display)や有機EL(Electro Luminescence)ディスプレイなどによって構成される。表示部43には、測定部10での測定によって得られる測定データや、この測定データに基づく解析結果などが表示される。また、表示部43には、各種の設定画面や操作画面、測定部10の状態を示すステータス画面、エラーや警告を含むアラーム画面など、様々な画面が表示される。
(入力部44)
入力部44は、自動分析装置1に対して各種のデータを入力する部分である。入力部44を介して入力されたデータは、制御部41に取り込まれると共に、必要に応じて記憶部42に記憶される。入力部44は、たとえば、マウス、キーボード、テンキー、タッチパネル等によって構成される。
入力部44を介して入力されるデータのひとつに分析予定検体数がある。分析予定検体数は、分析を予定している検体の数である。分析予定検体数は、実数でも概数でもよい。分析予定検体数は、たとえば、その日に予定していた検体の分析をすべて終了してから、翌日に予定している検体の分析を開始するまでの間に、入力部44を介して入力される。すなわち、分析予定検体数は、前述した分析依頼検体数と同様に一日単位で入力される。ただし、分析予定検体数の入力は一日単位に限らず、たとえば数日単位、一週間単位、時間単位であってもよいし、午前や午後などの時間帯を1つの区切りとした単位であってもよい。また、入力部44における分析予定検体数の入力方式は、手動入力および自動入力の両方に対応可能な構成でもよいし、いずれか一方(手動入力または自動入力)のみに対応可能な構成でもよい。
手動入力は、分析予定検体数をオペレータの入力操作によって受け付ける方式である。この手動入力において、オペレータは、入力部44が備えるテンキーなどを操作し、入力部44は、その操作によってオペレータから受け付けた分析予定検体数を入力する。手動入力において、オペレータは、たとえば翌日に分析を行う予定になっている検体の数を参考に、分析予定検体数を任意に決めることができる。
自動入力は、臨床検査情報システム(LIS;Laboratory Information System)から分析予定検体数を読み込む方式である。この自動入力において、制御部41は、インターフェイス部45が有する通信インターフェイスにより、臨床検査情報システム50と通信可能に接続され、入力部44は、制御部41がインターフェイス部45を介して臨床検査情報システム50から読み込んだ分析予定検体数を入力する。臨床検査情報システム50は、病棟、健康管理センター、外注業者などの依頼元から検体の分析依頼を受け付けると共に、分析依頼を受け付けた検体の分析結果を依頼元に通知する機能を有する。
(インターフェイス部45)
インターフェイス部45は、測定部10から出力される各種のデータを受け取るとともに、受け取ったデータを制御部41に与える。測定部10から出力されるデータには、測定部10での測定によって得られる測定データや、残量検出部51から出力される検出信号などが含まれる。また、インターフェイス部45は、制御部41から各種のデータを受け取るとともに、受け取ったデータを測定部10に与える。このように、制御部41と測定部10との間でインターフェイス部45がデータの受け渡しを行うことにより、制御部41は測定部10の各部の動作を制御することができる。
(決定部46)
決定部46は、記憶部42に記憶されている分析項目ごとの依頼比率と、入力部44を介して入力される分析予定検体数とに基づいて、分析項目ごとの分析予定数を決定する。決定部46は、たとえば、入力部44を介して入力された分析予定検体数が50であり、分析項目Aの依頼比率として記憶部42に記憶されている数値が0.7であれば、それらを乗算することにより、分析項目Aの分析予定数を「35」と決定する。同様に、決定部46は、分析項目Bの分析予定数については、入力部44を介して入力された分析予定検体数が50であり、分析項目Bの依頼比率として記憶部42に記憶されている数値が0.5であれば、それらを乗算することにより、分析項目Bの分析予定数を「25」と決定する。
(判定部47)
判定部47は、決定部46が決定する分析項目ごとの分析予定数に基づいて、試薬の過不足を判定する。判定部47は、試薬の過不足を判定する場合に、残量検出部51が検出した試薬の残量に関する情報(以下、「試薬残量情報」ともいう。)を制御部41から受け取る。試薬残量情報は、試薬の種類ごとに、試薬の残量を示す情報である。試薬の種類(成分)は、検体の分析項目によって異なる。ただし、試薬のなかには複数の分析項目で共通に使用される試薬もある。本実施形態においては、説明の便宜上、検体の分析項目ごとに異なる試薬を使用するものとする。
判定部47は、制御部41から受け取った試薬残量情報を基に、試薬の残量を使い切るまでに検体の分析を実施可能な残りの分析回数(以下、「分析可能数」ともいう。)を、各々の分析項目に対応する試薬の種類ごとに求める。そして、判定部47は、試薬の残量から求めた分析可能数と、決定部46が決定した分析予定数とを比較し、この比較結果に基づいて、試薬の過不足を判定する。
一例を挙げると、判定部47は、試薬aの残量が10mL(ミリリットル)であり、1つの検体につき分析項目Aの分析に使用する試薬aの量が0.5mLである場合は、10÷0.5=20の演算式により、試薬aの分析可能数を「20」と求める。そして、上述のように決定部46が決定した分析項目Aの分析予定数が「35」であれば、判定部47は、分析予定数が分析可能数を超えるため、試薬aを不足と判定する。また、判定部47は、試薬bの残量が5mLであり、1つの検体につき分析項目Bの分析に使用する試薬bの量が0.15mLである場合は、5÷0.15=33.333…の演算式により、試薬bの分析可能数を「33」と求める。そして、上述のように決定部46が決定した分析項目Bの分析予定数が「25」であれば、判定部47は、分析予定数が分析可能数以下であるため、試薬bを充足と判定する。判定部47の判定結果は、分析予定数に基づく試薬の過不足情報として表示部43に表示される。試薬の過不足情報は、試薬の種類ごとに、その試薬が不足しているか、あるいは充足しているかを示す情報である。
(残量検出部51)
残量検出部51は、測定部10で検体の測定に使用される試薬の残量を検出し、この検出結果を制御部41に通知する。残量検出部51は、第1分注ユニット12、第2分注ユニット13それぞれに設けられている。第1分注ユニット12に設けられる残量検出部51は、第1分注プローブ12aが所定の位置から下降を開始して試薬液面に接触するまでのプローブ下降距離と第1試薬容器24の底面積から、第1試薬容器24における試薬残量を算出する。同様に、第2分注ユニット13に設けられる残量検出部51は、第2分注プローブ13aが所定の位置から下降を開始して試薬液面に接触するまでのプローブ下降距離と第2試薬容器25の底面積から、第2試薬容器25における試薬残量を算出する。ただし、これに限らず、残量検出部51は、たとえば、試薬を収容する試薬容器内の液面高さ(液位)を検出するセンサを用いて構成してもよい。残量検出部51が残量検出の対象とする試薬容器は、第1試薬容器収容ユニット4にセットされた第1試薬容器24、または、第2試薬容器収容ユニット5にセットされた第2試薬容器25である。残量検出部51は、検体の分析項目に対応する試薬の種類ごと設けられる。したがって、試薬の残量は、試薬の種類ごとに検出可能である。これにより、測定部10において、分析項目の違いにより異なる種類(成分)の試薬を使用する場合に、試薬の種類ごとに試薬の残量を検出することができる。
図3は、本発明の第1実施形態に係る自動分析装置で行われる処理の一例を示すフローチャートである。このフローチャートに示す処理は、分析依頼を受けた所定数の検体を自動分析装置1によって分析する場合に、所定数の検体の分析を終える前にいずれかの試薬に試薬不足が発生しないよう、試薬の残量を管理する目的で行われる。具体的には、たとえば、翌日分あるいは当日分として分析依頼を受け付けた検体の分析に必要な量の試薬が、測定部10の第1試薬容器収容ユニット4および第2試薬容器収容ユニット5に装備されているか否かをオペレータが確認するために行われる。
まず、ステップS1において、制御部41は、分析予定数を決定するための準備画面として、分析項目ごとの依頼比率および必要テスト数を設定するための設定画面を表示部43に表示する。依頼比率および必要テスト数は、1つの分析項目につき、いずれか一方のみが設定される。
図4は、本発明の第1実施形態において、分析項目ごとの依頼比率および必要テスト数の設定画面の一例を示す図である。
図4に示す設定画面52には、分析項目、依頼比率および必要テスト数の各欄が設けられている。また、設定画面52には、「自動設定」ボタン53と、「進む」ボタン54とが表示されている。「自動設定」ボタン53は、依頼比率の自動設定をオペレータが制御装置40に指示するための操作ボタンである。「進む」ボタン54は、表示部43に表示される画面を設定画面52から操作画面60(図5参照)へと切り替えるための操作ボタンである。個々の操作ボタンは、オペレータが入力部44のマウスなどを操作することによって押下される。この点は、後述する操作ボタンについても同様である。
分析項目の欄には、自動分析装置1によって分析可能なTP、ALB、TCなどの分析項目が表示される。検体の分析依頼には、自動分析装置1によって分析可能な分析項目の中から、実際に分析を依頼する分析項目が指定される。依頼比率の欄には、分析項目ごとに依頼比率が表示され、必要テスト数の欄には、分析項目ごとに必要テスト数が表示される。依頼比率および必要テスト数は、あらかじめ記憶部42に記憶され、そこから制御部41により読み出されて設定画面52の各欄に表示される。記憶部42に記憶される必要テスト数は、入力部44を用いたオペレータの操作により変更可能である。
必要テスト数は、分析項目の欄に表示された複数の分析項目のなかで、特定の分析項目についてのみ、依頼比率に代えて設定されるパラメータである。特定の分析項目は、依頼比率が基準比率よりも小さい分析項目である。基準比率は、たとえば、0.05に設定される。必要テスト数は、自動分析装置1の分析(測定)精度を維持するためのキャリブレーション測定やコントロール測定によって使用される試薬の量を見込んで、たとえばオペレータが入力部44を介して入力し、この入力値を制御部41が記憶部42に記憶する。具体的には、ある分析項目に関して、キャリブレーション測定に15テスト、コントロール測定に4テストが必要である場合、オペレータは、19テストを超えるテスト数を必要テスト数として入力し、この入力値を制御部41が記憶部42に記憶する。その際、19テストに上乗せするテスト数は、過去の分析実績データを参照して決定すればよい。
なお、テストとは、測定部10において試薬を用いて行われる測定を意味する。また、キャリブレーション測定やコントロール測定に必要なテスト数は、分析項目ごとに決まっており、また分析項目の依頼比率も過去の分析実績データから算出できるため、必要テスト数は、自動で設定することも可能である。
次に、ステップS2において、制御部41は、「自動設定」ボタン53が押されたか否かを判断する。そして、「自動設定」ボタン53が押されたと判断するとステップS3に進む。
次に、ステップS3において、制御部41は、分析項目ごとの依頼比率を算出し、その算出結果を設定画面52の依頼比率の欄に表示する。依頼比率の算出方法については前述したとおりである。
次に、ステップS4において、制御部41は、上述した依頼比率および必要テスト数の設定が完了したか否かを判断する。具体的には、制御部41は、特定の分析項目についてオペレータが必要テスト数の入力を終えた後、「進む」ボタン54を押すと、ステップS4でYESと判断する。
次に、制御部41は、上記の設定画面52を用いて設定された分析項目ごとの依頼比率および必要テスト数を記憶部42に記憶した後(ステップS5)、表示部43に操作画面60を表示する(ステップS6)。
図5は、本発明の第1実施形態において、試薬の過不足判定を行うための操作画面の一例を示す図である。
図5に示す操作画面60には、分析予定検体数の入力欄61と、「自動入力」ボタン62と、「分析予定数決定」ボタン63と、「過不足判定」ボタン64と、「不足のみ表示」ボタン65と、「戻る」ボタン66とが表示されている。入力欄61は、入力部44を介して入力される分析予定検体数を表示する欄である。「自動入力」ボタン62は、分析予定検体数の自動入力をオペレータが制御装置40に指示するための操作ボタンである。「分析予定数決定」ボタン63は、分析予定数の決定をオペレータが制御装置40に指示するための操作ボタンである。「過不足判定」ボタン64は、試薬の過不足判定をオペレータが制御装置40に指示するための操作ボタンである。「不足のみ表示」ボタン65は、残量不足の試薬のみを表示するようオペレータが制御装置40に指示するための操作ボタンである。「戻る」ボタン66は、表示部43に表示される画面を操作画面60から設定画面52へと切り替えるための操作ボタンである。「戻る」ボタン66は、上述した依頼比率および必要テスト数の設定操作をオペレータがやり直したい場合に押される。
また、操作画面60には、分析項目、分析予定数、分析可能数、過不足の各欄が設けられている。分析項目の欄については、前述したとおりである。分析予定数の欄には、分析項目ごとに分析予定数が表示される。分析予定数は、それぞれの分析項目について分析を予定している回数である。この分析予定数は、決定部46が決定する。分析可能数の欄には、分析項目ごとに分析可能数が表示される。分析可能数は、試薬の過不足判定に先立って、判定部47が、現在の試薬の残量を基に演算によって求める。分析可能数の求め方は前述したとおりである。
過不足の欄には、分析項目ごとに試薬の過不足に関する情報が表示される。試薬の過不足に関する情報とは、分析予定数と同じ回数だけ分析を行うために必要とされる量の試薬が測定部10の第1試薬容器収容ユニット4および第2試薬容器収容ユニット5に装備(確保)されているかどうかを示す情報である。測定部10に必要量の試薬が装備されている場合は、過不足の欄に正の値またはゼロが表示され、装備されていない場合は負の値が表示される。なお、過不足の欄に正の値またはゼロが表示される場合は、その分析項目で使用する試薬が充足している場合に該当し、負の値が表示される場合は、その分析項目で使用する試薬が不足している場合に該当する。
次に、上記の操作画面60を表示した状態で、制御部41は、分析予定検体数の入力欄61に数値が入力されたか否かを確認する(ステップS7)。そして、制御部41は、入力欄61に数値が入力されない場合はステップS8に進み、分析予定検体数の入力欄61に数値が入力された場合、すなわちオペレータによって分析予定検体数が指定された場合はステップS10に移行する。オペレータによる分析予定検体数の指定は、入力部44のテンキー等をオペレータが入力操作することによって行われる。
次に、ステップS8において、制御部41は、「自動入力」ボタン62が押されたか否かを判断する。そして、「自動入力」ボタン62が押された場合はステップS9に進み、「自動入力」ボタン62が押されない場合はステップS7に戻る。
次に、ステップS9において、制御部41は、臨床検査情報システムから分析予定検体数を読み込むとともに、読み込んだ分析予定検体数を入力部44から入力する。その際、制御部41は、臨床検査情報システムから分析予定検体数を読み込むために、インターフェイス部45を介して臨床検査情報システム(LIS)にアクセスする。また、入力部44から入力された分析予定検体数は、操作画面60の入力欄61に表示される。
なお、本第1実施形態においては、一例として、手動入力および自動入力のいずれの場合でも、分析予定検体数が300(図5参照)と入力されるものとする。
その後、ステップS10において、制御部41は、「分析予定数決定」ボタン63が押されたか否かを判断する。そして、「分析予定数決定」ボタン63が押された場合は、決定部46は、分析項目ごとの分析予定数を決定する(ステップS11)。ここで、記憶部42には、上記図3に示す設定画面52を用いて設定された分析項目ごとの依頼比率および必要テスト数を示すデータが記憶されている。これに対し、決定部46は、分析項目の欄に表示される複数の分析項目のうち、記憶部42に依頼比率が記憶されている分析項目については、分析予定検体数と依頼比率とに基づいて分析予定数を決定し、記憶部42に必要テスト数が記憶されている分析項目については、必要テスト数を分析予定数として決定する。以下に、具体例を挙げて説明する。
まず、図4に示す設定画面52において、分析項目TPについては依頼比率が1.0と設定され、分析項目GLUについては依頼比率が0.7と設定され、分析項目NH3については必要テスト数が20と設定されている。そうした場合、決定部46は、分析項目TPについては、分析予定検体数(300)に依頼比率(1.0)を乗算することにより、分析予定数を300と決定する。同様に、決定部46は、分析項目GLUについては、分析予定検体数(300)に依頼比率(0.7)を乗算することにより、分析予定数を210と決定する。また、決定部46は、分析項目NH3については、必要テスト数(20)をそのまま分析予定数として決定する。
続いて、制御部41は、「過不足判定」ボタン64が押されたか否かを判断する(ステップS12)。そして、「過不足判定」ボタン64が押された場合は、判定部47は、分析項目ごとに試薬の過不足を判定し(ステップS13)、その判定結果を表示部43に表示する(ステップS14)。判定部47による判定結果は、表示部43に表示されている操作画面60の過不足の欄に表示される。以下に、3つの分析項目TP、GLU、NH3を例に挙げて、試薬の過不足判定の仕方について図5を参照しつつ説明する。
まず、分析項目TPについては、分析予定数が300、分析可能数が123となっている。この場合は、分析予定数が分析可能数よりも多い。このため、判定部47は、分析項目TPの分析に使用する試薬の過不足を、負の値である「-177」、すなわち不足と判定する。また、分析項目GLUについては、分析予定数が210、分析可能数が136となっている。このため、判定部47は、分析項目GLUの分析に使用する試薬の過不足を、負の値である「-74」、すなわち不足と判定する。一方、分析項目NH3については、分析予定数が20、分析可能数が107となっている。この場合は、分析予定数が分析可能数よりも少ない。このため、判定部47は、分析項目NH3の分析に使用する試薬の過不足を、正の値である「87」、すなわち充足と判定する。
オペレータは、このような判定結果を見ることにより、いずれの分析項目に使用する試薬が不足しているかを把握することができる。また、オペレータは、分析予定数に対して残量が不足している試薬を第1試薬容器収容ユニット4または第2試薬容器収容ユニット5に補充することにより、試薬不足を解消することができる。
なお、図3のフローチャートでは省略しているが、ステップS13で試薬の過不足を判定した後、「不足のみ表示」ボタン65が押された場合は、制御部41は、図5に示す操作画面60において過不足の欄が負の値になっている分析項目のみを表示する。これにより、表示部43の画面を見たオペレータが、試薬の残量が充足している分析項目と不足している分析項目とを見誤るといった人為的ミスを確実に回避することができる。
以上説明したように、本発明の第1実施形態においては、オペレータの操作に応じて入力部44から分析予定検体数を入力することにより、分析項目ごとの分析予定数を決定部46が決定し、その分析予定数を基に判定部47が判定した試薬の過不足情報を表示部43に表示する構成になっている。このため、分析依頼検体数が日によって大きく変動する場合でも、それに応じて分析予定検体数の入力値を変更することで、試薬の過不足を正確に判定することができる。また、オペレータは、複数の分析項目の分析予定数をいちいち手動で入力しなくても済む。したがって、オペレータに過度の負担をかけることなく、分析依頼検体数の変動に柔軟に対応することができる。
また、本発明の第1実施形態においては、特定の分析項目については依頼比率に代えて必要テスト数を記憶し、この必要テスト数を分析予定数として決定する構成を採用している。この構成を採用した場合は、依頼比率が小さい分析項目で使用される試薬がキャリブレーション測定等のために消費された場合でも、試薬不足の発生を抑制することができる。また、これ以外にも、次のような効果が期待できる。
たとえば、分析予定検体数が600の日と300の日がある場合、実際の依頼比率が0.01(1%)と低い分析項目に関して、分析予定検体数に依頼比率を乗算して分析予定数を決定すると、分析予定検体数が600の日の分析予定数は6と算出され、300の日の分析予定数は3と算出される。このため、キャリブレーション測定等に必要なテスト数が19テストであれば、分析予定検体数が600の日は25テスト分、300の日は22テスト分の試薬を用意すればよいことになる。ここで、分析予定数を決定するために分析予定検体数に乗算する値を0.1、すなわち比率で設定すると、分析予定検体数が600の日の分析予定数は60と算出され、300の日の分析予定数は30と算出される。このため、この分析予定数に合わせて試薬を準備することにより、分析予定検体数が600の日は35テスト分だけ余分に試薬が用意され、分析予定検体数が300の日は8テスト分だけ余分に試薬が準備される。つまり、分析予定検体数が600の日は、実際に必要とされる25テスト分の試薬に対し、その2倍以上に相当する60テスト分の試薬を準備することになり、適切に対応できなくなる。また、試薬の準備量を減らすために、たとえば分析予定検体数に乗算する比率の値を0.1よりも小さい0.05に設定すると、分析予定検体数が300の日の分析予定数は15と算出され、この算出値では、必要とされるテスト数(22)を下回ってしまう。つまり、分析予定数を決定するために分析予定検体数に乗算する値を比率で設定すると、分析予定検体数が多い日と少ない日の両方で適切に対応することは非常に困難である。これに対し、たとえば必要テスト数を30に設定した場合は、分析予定検体数が600の日は実際に必要とされる25テスト分の試薬に対して5テスト分、300の日は実際に必要とされる22テスト分の試薬に対して8テスト分しか余分に試薬を準備しなくても済む。つまり、比率を使って計算するのではなく、必要テスト数を分析予定数に決定すれば、分析予定検体数が600の日と300の日の両方に適切に対応することができる。
また、本発明の第1実施形態においては、分析予定検体数の入力を、手動入力および自動入力の両方に対応可能な構成になっている。そして、分析予定数を手動入力する場合は、入力する分析予定検体数をオペレータが任意に決めることができる。このため、たとえば自動分析装置1が設置された検査室において合計100個の検体を分析することがわかっていて、そのうちの30個しか正式な分析依頼が済んでいない場合でも、残り70個の検体について正式な分析依頼を待つことなく、分析予定検体数に100を入力することで、100個の検体の分析に必要とされる試薬の過不足を判定することができる。また、分析予定数を自動入力する場合は、人為的な入力ミスの発生を抑制することができると共に、オペレータの作業負担を軽減することができる。
また、上述のように分析予定検体数を任意の値で入力できるようになれば次のような効果も得られる。
検査施設によっては、施設の規模や運用により、複数台の自動分析装置を設置している場合がある。このような施設では、検体数の多い時間帯はすべての自動分析装置を稼働させ、検体数の少ない時間帯は一部の自動分析装置のみを稼働させ、他の自動分析装置はメンテナンス作業のために稼働を停止させる運用が行われることが多い。そうした場合、複数台の自動分析装置の間には、一日の稼働時間に大きなばらつきが生じる。このため、仮に、過去の分析実績データに基づいて、一日あたりの依頼検体数を予測するとしても、上述した稼働時間のばらつきにより正確な予測はできない。これに対し、本第1実施形態においては、過去の分析実績データから分析項目ごとの依頼比率を求め、この依頼比率と分析予定検体数とに基づいて分析予定数を決定する構成を採用している。このため、複数台の自動分析装置を設置した検査施設において、各々の自動分析装置の稼働時間にばらつきがある場合でも、個々の自動分析装置に割り当てられる検体数にあわせて分析予定検体数を任意の値で入力することにより、分析予定数を正確に求めることができる。
[第2実施形態]
続いて、本発明の第2実施形態について説明する。
本発明の第2実施形態に係る自動分析装置は、上述した第1実施形態の装置構成と比較して、決定部46における分析予定数の決定の仕方が異なる。以下、詳しく説明する。
図6は、本発明の第2実施形態において、試薬の過不足判定を行うための操作画面の一例を示す図である。
図6に示す操作画面60Aには、上記図5に示す操作画面60と比較して、補正値の入力欄67が追加で表示されている。入力欄67は、入力部44を介して入力される補正値を表示する欄である。補正値は、決定部46が分析予定数を決定する場合に適用されるパラメータである。本第2実施形態においては、一例として、入力欄61に入力される分析予定検体数と入力欄67に入力される補正値とを加算して得られる検体数を「補正検体数」とする。その場合、補正値は、追加で依頼される検体数を見込んでオペレータが入力欄67に入力する。そして、決定部46は、補正検体数に上記の依頼比率(図3参照)を乗算することにより、分析項目ごとの分析予定数を決定する。以下に、具体例を挙げて説明する。
まず、上記図4に示す設定画面52では、分析項目TPの依頼比率が1.0と設定され、分析項目UAの依頼比率が0.7と設定されている。一方、図6に示す操作画面60Aでは、分析予定検体数の入力欄61に「300」という数値が入力され、補正値の入力欄67には「50」という数値が入力されている。そうした場合、決定部46は、分析項目TPについては、分析予定検体数(300)に補正値(50)を加算してなる補正検体数(350)に依頼比率(1.0)を乗算することにより、分析予定数を350と決定する。また、決定部46は、分析項目UAについては、補正検体数(350)に依頼比率(0.7)を乗算することにより、分析予定数を245と決定する。
これにより、分析項目TPの分析に使用する試薬の過不足を判定した結果は、補正値を適用しない場合に比べて、不足の度合いが大きくなる。また、分析項目UAの分析に使用する試薬の過不足を判定した結果は、補正値を適用しない場合と適用した場合で反転する。具体的には、補正値を適用しない場合は、正の値である「13」すなわち「充足」と判定され、補正値を適用した場合は、負の値である「-22」すなわち「不足」と判定される。
このように、分析予定検体数を補正値で補正してなる補正検体数を適用して分析予定数を決定することにより、たとえば試薬の過不足を判定した後に分析依頼の検体数が追加された場合などでも、試薬不足の発生を抑制することができる。
なお、上記第2実施形態においては、分析依頼検体数に補正値を加算した値を補正検体数としたが、本発明はこれに限らず、たとえば分析依頼検体数に補正値を乗算した値を補正検体数としてもよい。その場合、補正値は1.0以上の係数とすればよい。また、補正値は、オペレータが手動で入力する以外にも、自動で設定してもよい。具体的には、記憶部42に記憶された過去の分析依頼履歴データを基に補正値を自動で設定する機能を備えた構成であってもよい。
[第3実施形態]
続いて、本発明の第3実施形態について説明する。
本発明の第3実施形態に係る自動分析装置は、上述した第1実施形態の装置構成と比較して、主に2つの点が異なる。
1つは、入力部44が、検体容器種ごとに分析予定検体数を入力可能な構成となっている点であり、もう1つは、決定部46が、検体容器種ごとに入力された分析予定検体数と依頼比率とに基づいて、分析予定数を決定する点である。検体容器種とは、検体容器の種類のことである。検体容器の種類は、容器ふたの色、容器のサイズ、容器の形状、容器の内容物などによって区分される。容器の内容物とは、検体容器に入れられる血清分離剤、凝固促進剤、抗凝固剤、保存液などである。
本第3実施形態においては、一例として、容器の内容物が異なる3つの検体容器種を挙げる。第1の検体容器は、生化学検査などを行うための血清分離剤および凝固促進剤を入れた検体容器である。第2の検体容器は、血糖検査などを行うためのNaFを入れた検体容器である。第3の検体容器は、血液ガス検査などを行うためのヘパリンを入れた検体容器である。この場合、図7の設定画面52Bに示すように、分析項目ごとに検体容器種が対応付けられる。この設定画面52Bでは、上述した第1実施形態の場合と同様に、分析項目ごとに依頼比率または必要テスト数が設定される。
図8は、本発明の第3実施形態において、試薬の過不足判定を行うための操作画面の一例を示す図である。
図8に示す操作画面60Bには、上記図5に示す操作画面60と比較して、分析予定検体数の入力欄61が検体容器種ごとに分かれている。具体的には、生化学検査などを行うための血清分離剤および凝固促進剤を入れた検体容器に対応する分析予定検体数の入力欄61aと、血糖検査などを行うためのNaFを入れた検体容器に対応する分析予定検体数の入力欄61bと、血液ガス検査などを行うためのヘパリンを入れた検体容器に対応する分析予定検体数の入力欄61cとが設けられている。これにより、オペレータは、入力部44を適宜操作することにより、検体容器種ごとに分析予定検体数を入力することができる。本第3実施形態においては、一例として、入力欄61aに300、入力欄61bに150、入力欄61cに15が入力された場合を示している。
一方、決定部46は、操作画面60B内の「分析予定数決定」ボタン63が押された場合に、次のように分析項目ごとの分析予定数を決定する。たとえば、分析項目TPについては、依頼比率が1.0(図7参照)、検体容器種ごとの分析予定検体数が300であるため、それらを乗算(1.0×300)することにより、分析予定数を300に決定する。また、分析項目GLUについては、依頼比率が1.0.(図7参照)、検体容器種ごとの分析予定検体数が150であるため、それらを乗算することにより、分析予定数を150に決定する。また、分析項目NH3については、検体容器種ごとの分析予定検体数は15であるが、必要テスト数が20(図7参照)であるため、分析予定数を20に決定する。
このように、検体容器種ごとに分析予定検体数を入力可能とし、その分析予定検体数と依頼比率とに基づいて分析予定数を決定することにより、第1実施形態に比べて、試薬の過不足をより適切に判定することができる。
なお、本第3実施形態における入力部44の構成として、検体容器種ごとに分析予定検体数を入力可能な構成とする場合は、図9の操作画面60Cに示すように、検体容器種ごとに補正値を入力可能な構成としてもよい。操作画面60Cにおいては、検体容器種ごとに補正値の入力欄67が分かれている。具体的には、補正値の入力欄67が、3つの入力欄67a,67b,67cに分かれている。入力欄67aは、生化学検査などを行うための血清分離剤および凝固促進剤を入れた検体容器に対応する分析予定検体数を補正するための補正値を入力する欄である。また、入力欄67bは、血糖検査などを行うためのNaFを入れた検体容器に対応する分析予定検体数を補正するための補正値を入力する欄である。また、入力欄67cは、血液ガス検査などを行うためのヘパリンを入れた検体容器に対応する分析予定検体数を補正するための補正値を入力する欄である。このように検体容器種ごとに補正値の入力欄67を分けることにより、第2実施形態と同様の効果が得られる。
[第4実施形態]
続いて、本発明の第4実施形態について説明する。
本発明の第4実施形態に係る自動分析装置は、記憶部42および入力部44の構成に特徴がある。具体的には、記憶部42は、上述した分析項目ごとの依頼比率および必要テスト数を曜日ごとに記憶する。また、決定部46は、入力部44において分析予定検体数の入力時に指定される分析予定日の曜日と同じ曜日の依頼比率および必要テスト数に基づいて分析予定数を決定する。この場合、制御部41は、カレンダー機能を有するものとする。また、分析予定検体数の入力欄61を有する操作画面60(図5参照)には、分析予定日の入力欄(図示せず)を設けておき、入力部44を介してオペレータが分析予定日を入力した場合に、その分析予定日の曜日を上記カレンダー機能によって制御部41が特定する構成とする。
図10は、分析項目ごとの依頼比率および必要テスト数を記憶部42に記憶した状態を示す模式図である。分析項目ごとの依頼比率は、過去の分析実績データに基づいて、制御部41により算出される。その際、制御部41は、過去の分析実績データを曜日別に分けて、分析項目ごとの依頼比率を曜日別に算出し、その算出結果を記憶部42に記憶する。また、必要テスト数については、たとえばキャリブレーション測定等を実施する曜日が決まっている場合は、制御部41は、その曜日にあわせてオペレータが入力部44を介して入力した値を、その曜日に対応する必要テスト数として記憶部42に記憶する。
決定部46は、入力部44において分析予定検体数の入力時に指定される分析予定日の曜日が、たとえば火曜日であった場合は、火曜日に対応付けて記憶部42に記憶されている依頼比率および必要テスト数に基づいて分析予定数を決定する。これにより、分析項目ごとの依頼比率または必要テスト数が曜日によって異なる場合でも、分析予定数を適切に決定することができる。また、多くの診療科をもつ医療機関などでは、受診できる診療科目が曜日によって異なることにより、分析依頼に出される検体の分析項目が曜日によって偏る場合があるが、そのような場合でも、分析予定数を適切に決定することができる。
なお、上記第4実施形態においては、分析項目ごとの依頼比率および必要テスト数の両方を、曜日ごとに記憶部42に記憶するとしたが、本発明はこれに限らず、依頼比率および必要テスト数のいずれか一方のみを曜日ごとに記憶してもよい。
[第5実施形態]
続いて、本発明の第5実施形態について説明する。
本発明の第5実施形態に係る自動分析装置は、記憶部42および決定部46の構成に特徴がある。具体的には、記憶部42は、分析項目ごとの依頼比率および必要テスト数の設定を複数のパターンで記憶する。決定部46は、記憶部42に記憶された複数のパターンのうちユーザーによって選択されたパターンの設定に基づいて分析予定数を決定する。
図11は、本発明の第5実施形態における登録パターンの一例を示す模式図である。
図11に示すように、登録パターンは、登録番号(No.)とパターン名称とによって識別されるパターンとなっている。図11においては、説明の便宜上、登録番号を1から4まで付与し、パターン名称をパターン1、パターン2、パターン3およびパターン4としている。登録番号およびパターン名称は、個々のパターンを識別するための情報であり、他の情報を用いてもよい。また、パターン名称は、ユーザーが理解しやすいように任意の文字(たとえば、「健康診断」など)に変更可能である。各々のパターンは、分析項目ごとの依頼比率および必要テスト数と、パターン名称とを対応付けたデータ形式(たとえば、テーブルデータの形式)で記憶部42に記憶(登録)される。
図12は、本発明の第5実施形態において、分析項目ごとの依頼比率および必要テスト数の設定画面の一例を示す図である。
図12に示すように、設定画面52Dには、分析項目ごとの依頼比率および必要テスト数を設定するためのパターンを選択するパターン選択欄70が設けられている。パターン選択欄70には現時点で設定登録の対象になっているパターン名称(図例では「パターン1」)が表示されている。ユーザーが分析項目ごとの依頼比率および必要テスト数の設定操作を終えて、パターン選択欄70をマウス操作等でクリックすると、たとえば図11に示すような画面がプルダウン形式で表示される。これにより、ユーザーは、任意のパターンを選択することが可能になると共に、選択したパターンのパターン名称を任意の文字に変更することが可能になる。ユーザーによるパターンの選択操作およびパターン名称の変更操作は、入力部44を利用して行われる。これにより、分析項目ごとの依頼比率および必要テスト数を、パターンごとに設定して登録することが可能となる。
図13は、本発明の第5実施形態において、試薬の過不足判定を行うための操作画面の一例を示す図である。
図13に示すように、操作画面60Dには、先述した分析予定検体数の入力欄61、「自動入力」ボタン62、「分析予定数決定」ボタン63、「過不足判定」ボタン64、「不足のみ表示」ボタン65などのほかに、登録パターン選択欄72が設けられている。登録パターン選択欄72は、記憶部42に記憶(登録)されている複数のパターンの中からユーザーが所望するパターンを選択するために設けられている。ユーザーが操作画面60D上で登録パターン選択欄72をマウス操作等でクリックすると、たとえば図14に示すような画面がプルダウン形式で表示される。図14に示す画面において、パターン名称は、デフォルトで設定されたパターン名称、あるいは、ユーザーが変更したパターン名称である。これにより、図14の画面に表示された複数のパターン(パターン名称)の中からユーザーが所望のパターンを選択すると、制御部41は、ユーザーが選択したパターンに対応付けて記憶部42に記憶されている依頼比率および必要テスト数を読み出し、読み出した情報を決定部46に与える。そして、決定部46は、ユーザーによって選択されたパターンの設定に基づいて、分析予定数を決定する。ユーザーによって選択されたパターンの設定とは、このパターンに対応付けて記憶部42に記憶されている依頼比率および必要テスト数の設定値である。決定部46による分析予定数の決定方法については、前述した実施形態で説明したとおりである。
このように、分析項目ごとの依頼比率および必要テスト数の設定を複数のパターンで記憶しておき、ユーザーによって選択されたパターンの設定に基づいて分析予定数を決定することにより、たとえば健康診断のように特定の分析項目が大量に分析される場合などでも、分析項目の偏りに柔軟に対応することができる。
<変形例等>
本発明の技術的範囲は上述した実施形態に限定されるものではなく、発明の構成要件やその組み合わせによって得られる特定の効果を導き出せる範囲において、種々の変更や改良を加えた形態も含む。
たとえば、上記実施形態においては、試薬の残量を検出する残量検出部51として、試薬容器内の液面高さを検出するセンサを例に挙げたが、本発明はこれに限らない。たとえば、1つの試薬容器に入れられる試薬の量は予め決められているため、未使用(新品)の試薬容器を第1試薬容器収容ユニット4または第2試薬容器収容ユニット5にセットした後、その試薬容器内の試薬を1回分注するたびに、その試薬容器における試薬の残量を1回あたりの分注量だけ減算し、この減算値を、試薬の残量として検出してもよい。また、1つの試薬容器を用いて測定(分析)可能な回数が予め決まっている場合は、その試薬容器内の試薬を1回分注するたびに、その試薬容器を用いて測定可能な回数を1ずつ減算し、この減算値を試薬の残量として検出してもよい。
また、上記実施形態においては、好ましい例として、特定の分析項目については依頼比率に代えて必要テスト数を記憶するとしたが、本発明はこれに限らず、自動分析装置1で分析可能なすべての分析項目について、過去の分析実績データを基に算出した依頼比率を記憶してもかまわない。
また、上記実施形態においては、オペレータによって「自動入力」ボタン62を押された場合に分析予定検体数が自動入力され、その後、オペレータによって「分析予定数決定」ボタン63が押された場合に分析予定数が決定されるとしたが、本発明はこれに限らず、あらかじめ決められた1つの操作ボタンをオペレータが1回押すだけで、分析予定検体数の自動入力および分析予定数の決定処理が共に実行される構成としてもよい。この構成を採用すれば、オペレータの操作回数を減らして使い勝手を向上させることができる。
また、上記実施形態においては、設定画面(52,52B)に「進む」ボタン54を設け、操作画面(60,60A,60B,60C)に「戻る」ボタン66を設けて、「進む」ボタン54が押されると操作画面が、「戻る」ボタン66が押されると設定画面が表示されると説明したが、本発明はこれに限らず、設定画面および操作画面は、それぞれ他の画面を経由することなく直接、表示可能な構成であってもよい。
また、上記の設定画面には、「進む」ボタン54の代わりに、図示しない「保存」ボタンおよび「閉じる」ボタンを設けてもよい。また、上記の操作画面には、「戻る」ボタン66の代わりに、図示しない「閉じる」ボタンを設けてもよい。
1…自動分析装置
42…記憶部
43…表示部
44…入力部
46…決定部
47…判定部
51…残量検出部

Claims (10)

  1. 試薬を用いて検体を分析する自動分析装置であって、
    検体の分析依頼に関する分析項目ごとの依頼比率を記憶する記憶部と、
    分析予定検体数を入力する入力部と、
    前記分析予定検体数と前記依頼比率とに基づいて、前記分析項目ごとの分析予定数を決定する決定部と、
    前記分析予定数に基づいて、試薬の過不足を判定する判定部と、
    前記判定部の判定結果を表示する表示部と、
    を備える自動分析装置。
  2. 前記記憶部は、前記検体の分析依頼に関する分析項目のうち、特定の分析項目については前記依頼比率に代えて必要テスト数を記憶し、
    前記決定部は、前記記憶部に前記依頼比率が記憶されている分析項目については、前記分析予定検体数と前記依頼比率とに基づいて前記分析予定数を決定し、前記記憶部に前記必要テスト数が記憶されている分析項目については、前記必要テスト数を前記分析予定数として決定する
    請求項1に記載の自動分析装置。
  3. 前記入力部は、検体容器種ごとに前記分析予定検体数を入力可能に構成され、
    前記決定部は、前記検体容器種ごとに入力された前記分析予定検体数と前記依頼比率とに基づいて前記分析予定数を決定する
    請求項1または2に記載の自動分析装置。
  4. 前記決定部は、前記分析予定検体数に前記依頼比率を乗算することにより、前記分析予定数を決定する
    請求項1~3のいずれか一項に記載の自動分析装置。
  5. 前記決定部は、前記分析予定検体数を補正値で補正してなる補正検体数に、前記依頼比率を乗算することにより、前記分析予定数を決定する
    請求項1~3のいずれか一項に記載の自動分析装置。
  6. 前記記憶部は、前記依頼比率および前記必要テスト数のうち少なくとも一方を曜日ごとに記憶し
    前記決定部は、前記入力部において前記分析予定検体数の入力時に指定される分析予定日の曜日と同じ曜日の前記依頼比率および/または前記必要テスト数に基づいて前記分析予定数を決定する
    請求項2に記載の自動分析装置。
  7. 前記記憶部は、前記依頼比率および前記必要テスト数の設定を複数のパターンで記憶し、
    前記決定部は、前記複数のパターンのうちユーザーによって選択されたパターンの設定に基づいて前記分析予定数を決定する
    請求項2に記載の自動分析装置。
  8. 前記入力部は、オペレータから受け付けた分析予定検体数を入力する
    請求項1~7のいずれか一項に記載の自動分析装置。
  9. 前記入力部は、臨床検査情報システムから読み込んだ分析予定検体数を入力する
    請求項1~7のいずれか一項に記載の自動分析装置。
  10. 各々の分析項目で使用する試薬の残量を検出する残量検出部を備え、
    前記判定部は、前記残量検出部が検出した試薬の残量を使い切るまでに検体の分析を実施可能な残りの分析回数と、前記決定部が決定した分析予定数との比較結果に基づいて、試薬の過不足を判定する
    請求項1~9のいずれか一項に記載の自動分析装置。
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