JP2022082985A - 発光装置 - Google Patents

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恭太郎 小池
Kyotaro Koike
吉鎬 梁
Ji-Hao Liang
俊哉 井出
Toshiya Ide
泰司 小谷
Taiji Kotani
聡二 大和田
Soji Owada
憲 安藤
Ken Ando
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Abstract

【課題】接着剤による出射面から取り出される光量の低下を抑えることが可能な発光装置を提供する。【解決手段】本発明の発光装置は、基板と、前記基板上に配された支持基板及び前記支持基板の上面に形成された半導体発光層を有する発光素子と、前記発光素子の上面上に透光性の接着樹脂層を介して配された、波長変換部と、前記波長変換部の底面の周囲から上方に延在し前記波長変換部を囲む透光性部材からなる透光部と、からなる波長変換構造体と、前記発光素子及び前記波長変換構造体の側面を被覆する光反射体と、を有し、前記半導体発光層の端部は、前記支持基板の上面の周縁より内側に位置し、前記波長変換構造体の底面の端部は、前記半導体発光層の端部よりも外側に位置する。【選択図】図1

Description

本発明は、発光素子を含む発光装置に関する。
従来から、端子及び配線などの導電パターンが設けられた基板と、当該基板上に実装された半導体発光層を有する発光素子と、発光素子から放出された光の波長を変換する波長変換体と、を含む発光装置が知られている。
例えば、特許文献1には、シリコン(Si)基板上面に半導体層が貼り合わされたLED(Light Emitting Diode)素子と、当該LED素子上に透明接着剤を介して配置されかつ側面の少なくとも一部に傾斜面を含み上面サイズが下面サイズよりも小さい蛍光体セラミックプレートと、を有する半導体発光装置が開示されている。
特開2019-96872号公報
しかしながら、特許文献1においては、透明接着剤が半導体層から外方にはみ出してSi基板上に濡れ広がってしまう場合がある。これにより、半導体発光装置は、蛍光体セラミックプレート内の蛍光体材料で散乱されて下方に向かう光等が透明接着剤を導光してSi基板へ到達、吸収されてしまい、蛍光体セラミックプレートの出射面から取り出される光量が低下する可能性がある。
本発明は、上記の点に鑑みてなされたものであり、接着剤による出射面から取り出される光量の低下を抑えることが可能な発光装置を提供することを目的としている。
本発明に係る発光装置は、基板と、前記基板上に配された支持基板及び前記支持基板上に前記支持基板の上面に形成された半導体発光層を有する発光素子と、前記発光素子の上面上に透光性の接着樹脂層を介して配され、波長変換部と、前記波長変換部の底面の周囲から上方に延在し前記波長変換部を囲む透光性部材からなる透光部と、からなる波長変換構造体と、前記発光素子及び前記波長変換構造体の側面を被覆する光反射体と、を有し、前記半導体発光層の端部は、前記支持基板の上面の周縁より内側に位置し、前記波長変換構造体の底面の端部は、前記半導体発光層の端部よりも外側に位置することを特徴としている。
また、本発明に係る発光装置は、基板と、前記基板上に1の方向に配列された支持基板及び前記支持基板上に前記支持基板の上面に形成された半導体発光層を有する複数の発光素子と、前記複数の発光素子の各々の上面上に亘って延在し、透光性の接着樹脂層を介して配され、波長変換部と、前記波長変換部の底面の周囲から上方に延在し前記波長変換部を囲む透光性部材からなる透光部と、からなる波長変換構造体と、前記複数の発光素子及び前記波長変換構造体の側面を被覆する光反射体と、を有し、前記半導体発光層の端部の各々は、前記支持基板の各々の上面の周縁より内側に位置し、前記波長変換構造体の底面の端部は、前記半導体発光層の各々の端部よりも外側に位置することを特徴としている。
本発明の実施例1に係る発光装置の上面図である。 本発明の実施例1に係る発光装置の断面図である。 本発明の実施例1に係る発光装置の波長変換構造体の断面拡大図である。 本発明の実施例1に係る発光装置の相対光束及び相対輝度を示す図である。 本発明の実施例1に係る発光装置の製造工程の一部を示す図である。 本発明の実施例1に係る発光装置の製造工程の一部を示す図である。 本発明の実施例1に係る発光装置の製造工程の一部を示す図である。 本発明の実施例1に係る発光装置の製造工程の一部を示す図である。 本発明の実施例1に係る発光装置の製造工程の一部を示す図である。 本発明の実施例2に係る発光装置の上面図である。 本発明の変形例1に係る発光装置の断面図である。 本発明の変形例2に係る発光装置の断面図である。 本発明の変形例3に係る発光装置の断面図である。
以下に本発明の実施例について詳細に説明する。なお、以下の説明及び添付図面においては、実質的に同一又は等価な部分には同一の参照符号を付している。
図1及び図2を参照しつつ、実施例1に係る発光装置10の構成について説明する。
図1は、実施例1に係る発光装置10の上面図である。また、図2は、図1に示した発光装置10のCS-CS線に沿った断面図である。なお、図1においては、発光装置10の光反射体50の内側の構造を図示するため、その図示を省略している。
発光装置10は、基板11と、基板11の上面上に配された発光素子20と、発光素子20の上面上に配された波長変換構造体30と、を有する。
基板11は、例えば、絶縁性を有する基材からなる平板形状を有する基板である。基板11は、例えば、高い熱伝導性を有するAlN等の基材からなる。また、基板11は、上面上に形成された第1の配線電極15及び第2の配線電極17を有する。第1の配線電極15及び第2の配線電極17は、金属からなる電極であり、例えば、基板11上にパターニングされて形成された銅(Cu)を主部材とした金属膜からなる。また、第1の配線電極15は、発光素子20が実装され得る実装面として機能する。また、基板11は、上面と下面との間を貫通する図示しない貫通電極を有している。当該貫通電極を介して、第1の配線電極15及び第2の配線電極17はそれぞれ基板11の下面に形成されたアノード及びカソードとしてそれぞれ機能する図示しない実装電極に接続されている。すなわち、第1の配線電極15及び第2の配線電極17が形成されている基板11の上面が素子載置面として機能し、基板11の下面が実装基板への実装面として機能する。
枠体13は、基板11の上面の外周部に設けられ、第1の配線電極15及び第2の配線電極17を囲繞するように形成された枠体である。枠体13は、例えば、基板11と同一材料であるAlNからなる。基板11は、枠体13を設けることによって上方に向かって開口した凹形状のキャビティを形成する。下記に示す発光装置10の各構成要素は、当該キャビティ内に配される。
発光素子20は、基板11の第1の配線電極15上に載置された、例えば、発光ダイオードなどの半導体発光素子である。発光素子20は、例えば、Siを主材料とする支持基板21上に積層された半導体発光層としての発光部22有する半導体発光素子である。発光部22は、例えば、p型半導体層、発光層及びn型半導体層を積層させた構造からなる。また、n型半導体層の上面は、発光部22の各々の上面であり、発光素子20における光取り出し面として機能する。本実施例1においては、p型半導体層、発光層及びn型半導体層は、例えば、窒化ガリウム(GaN)等を主材料とする窒化物半導体であり、多重量子井戸構造を有する発光層から青色の光を放射する青色発光ダイオード(LED)である。
本実施例では、支持基板21は、発光素子20が放出する光及び波長変換部31が放射する光を透過しない不透光性部材から構成されている。また、本実施例では、支持基板21は、発光素子20が放出する光及び波長変換部31が放射する光を吸収する光吸収性材料から構成されている。
支持基板21と発光部22との間には、光反射層22Eが形成されている。当該光反射層22Eは、発光部22の発光層から放射された光や波長変換構造体30からの戻り光を反射することにより、発光部22の上面である光取り出し面からの光取り出し効率を向上させることが可能となる。
また、発光部22の上面には、図示しない約2~3μmの凹凸からなるマイクロコーンが形成されている。当該マイクロコーンを形成することによって発光部22からの光取り出し効率を向上させることが可能となる。
また、発光素子20は、支持基板21上に発光部22と離間して形成された電極パッド23を有する。電極パッド23は、発光部22のp型半導体層と電気的に接続されており、発光素子20のアノード電極として機能する。電極パッド23は、例えば、金(Au)からなる導電性のボンディングワイヤBWを介して基板11の第2の配線電極17と電気的に接続されている。
また、発光素子20の支持基板21は、発光部22のn型半導体層と電気的に接続されており、発光素子20の下面がカソード電極として機能する。発光素子20の下面であるカソード電極は、図示しない導電性の素子接合層を介して基板11の第1の配線電極15と電気的に接続されている。
なお、発光部22は、矩形の上面形状を有する。また、発光部22は、支持基板21よりも一回り小さい上面形状を有する。言い換えれば、基板11と、基板11上に配された支持基板21及び支持基板21の上面に形成され発光部22を備えた発光素子20を有する。また、発光部22の端部は、支持基板21の上面の周縁より内側に位置している。本実施例1においては、支持基板21は、図1に示した支持基板21の短辺に沿った辺の長さが約1.0mmで形成されている。また、発光部22の電極パッド23が形成されている側の辺を除く3辺は、支持基板21の上面周縁から約15μm内方に位置している。また、本実施例1においては、発光部22が正方形の上面形状有する場合について説明する。
波長変換構造体30は、発光素子20の発光部22上に接着樹脂40を介して配されている。また、波長変換構造体30は、上面視において、発光部22の上面形状よりも大きい外形形状を有しかつ発光部22の上面を覆うように配置されている。本実施例1においては、上面視における波長変換構造体30の外形が約1.0mm四方の正方形で形成され、上面視における発光部22の中心点と波長変換構造体30の中心点が一致する位置に当該波長変換構造体30が配されている。
また、波長変換構造体30は、図2に示すように、発光素子20が放射する光の波長変換を行う波長変換部31と、波長変換部31の側面の下端に形成されかつ当該波長変換部31の外周部に形成された透光性の透光部32と、からなる。
波長変換部31は、発光素子20の各々からの放出光に対して波長変換を行う波長変換体である。波長変換部31は、例えば、セリウム(Ce)をドープしたYAGを主材料とする蛍光体粒子と、アルミナ等のセラミックのバインダとを含む板状の部材を含む。本実施例1においては、波長変換部31は、YAG蛍光体を混合したアルミナを焼結して形成された蛍光体プレートからなる。また、本実施例1においては、波長変換部31は、発光素子20が放射する青色の光の波長変換を行い、白色の光を放射する波長変換体である。
波長変換部31は、図2に示すように、下面の側から、幅広の第1の部分31A、第2の部分31B、第3の部分31Cを一体的に備えた形状を有する。第1の部分31Aは、発光部22の上面と対向する下面を有しかつ上方に向かって延伸し、柱状に形成されている。第2の部分31Bは、第1の部分31Aの上面端から上方に向かって窄むような傾斜側面31BSを有する錐台形状に形成されている。第3の部分31Cは、第2の部分31Bの上面から上方に向かって延伸し、波長変換構造体30の上面としての上面30Tを有し、柱状に形成されている。また、第1の部分31Aの下面は発光部22の上面よりも小さい形状となるように形成されている。すなわち、波長変換構造体30の波長変換部31の下面の形状は、発光部22よりも小さい。
本実施例1においては、第1の部分31Aの下面が約800μm四方の正方形で形成され、上面30Tが約600μm四方の正方形で形成されている。また、本実施例1においては、第1の部分31Aの厚さが約110μm、第2の部分31Bの厚さが約60μm、第3の部分31Cの厚さが約50μmで形成されている。また、波長変換部31は、いずれかの辺に沿った方向の断面形状において、垂直方向に沿った方向の中心線に対して左右対称となるように形成されている。
透光部32は、発光素子20が放射する光及び波長変換部31が放射する光を透過する透光性の透光部材である。透光部32は、例えば、シリコーン系樹脂からなる熱硬化性の樹脂である。
透光部32は、図1に示すように、波長変換部31を囲むような形状で形成されている。透光部32は、波長変換部31の底面側から波長変換部31の下部領域を囲むように形成されており、すなわち波長変換部31の上部領域は、透光部32で囲まれていない。そのため、光反射体50は、透光部32の外側面32S2と上面32S1を覆うと共に、波長変換部31の上部領域の側面を覆う。
また、透光部32は、図2に示すように、内側面が波長変換部31の第1の部分31Aの側面に接しかつ当該第1の部分31Aの側面を覆うように形成されている。また、透光部32は、第1の部分31Aの側面上端から傾斜側面31BSと同じ角度で延伸する上面32S1と、上面31S1の下端から垂直方向に沿った方向に延伸する垂直部としての外側面32S2と、第1の部分31Aの側面下端から上方に傾斜して延伸しかつ凹状の曲面の表面形状を有する底面32S3と、を有する。
上記の通り、発光装置10は、発光素子20の上面上に透光性の接着樹脂40を介して配され、波長変換部31と、波長変換部31の底面の周囲から上方に延在し波長変換部31を囲む透光性部材からなる透光部32と、からなる波長変換構造体30を有し、発光部22の端部は、支持基板21の上面の周縁より内側に位置し、波長変換構造体30の底面の端部は、発光部22の端部よりも外側に位置する。また、透光部32の外側面32S2は、透光部32の底面の外縁から垂直方向に延伸する垂直部を有している。また、透光部32の底面32S3は、外方に向かって上方に傾斜している。また、透光部32の底面32S3は、下向きに凹である。
波長変換部31の第2の部分31Bの側面である傾斜側面31BSと透光部32の上面である上面32S1とは、同一面上に連続するよう形成されている。波長変換部31の第2の部分31Bの傾斜側面31BSと透光部32の上面32S1とは、波長変換構造体30の側面の傾斜面を構成する。また、波長変換部31の第1の部分31Aの下面及び透光部32の底面32S3は、波長変換構造体30の底面を構成する。
上記の通り、波長変換構造体30の側面は、上方に向かって波長変換構造体30の内側に向けて傾斜する第2の部分31Bの傾斜側面31BS及び透光部32の上面32S1からなる傾斜面を有する。また、透光部32の上面32S1は、傾斜側面31BSと同一面上に連続して形成されている。
なお、透光部32の内側面である第1の部分31Aの高さは、波長変換構造体30の底面から上面30Tまでの高さの1/3以上となるように形成される。言い換えれば、透光部32は、波長変換構造体30の高さの1/3以上の領域まで延在している。また、透光部32の内側面である第1の部分31Aの高さは、透光部32の水平方向の幅(透光部32の内側面と外側面32S2との間の水平方向の距離)よりも大きくなるように形成される。言い換えれば、透光部32の最大厚みは、透光部32の幅(透光部32の内側面と外側面32S2との間の水平方向の距離)よりも大きい。本実施例1においては、透光部32の内側面の高さが第1の部分31Aの厚さと同一の約110μm、内側面から外側面32S2までの幅が約100μm、第1の部分31Aの下面から外側面32S2の上端までの高さが約50μmで形成されている。また、透光部32は、いずれかの辺に沿った方向の断面形状において、第1の部分31Aの側面の各々を覆うような左右対称の形状となるように形成され、第1の部分31Aの外周を囲むように形成されている。
接着樹脂層としての接着樹脂40は、発光素子20から放射される光及び波長変換構造体30から放射される光を透過する透光性の樹脂材料からなる接着剤である。接着樹脂40は、例えば、シリコーン系樹脂からなる熱硬化性の樹脂である。
接着樹脂40は、発光部22の上面と波長変換構造体30の第1の部分31Aの下面の間に所定の厚さで形成されかつ、発光部22の上面並びに側面及び波長変換構造体30の底面の各々の面を覆うように形成されている。すなわち、透光部32の底面32S3は接着樹脂40により覆われている。
また、接着樹脂40は、発光部22及び波長変換構造体30の各々と接着することにより、発光素子20と波長変換構造体30とを接着樹脂40を介して固着している。また、接着樹脂40は、発光部22の側面の下端から透光部32の底面32S3の外端に向かって延伸しかつ凹状の曲面の表面形状を有する接着樹脂側面部としての樹脂側面40Sを有する。接着樹脂40は、発光素子20の発光部22の側面の下端から透光部32の底面の外縁をつなぐ樹脂側面40Sを有する。
光反射体50は、発光素子20を封止しかつ波長変換構造体30の側面を覆うように形成され、発光素子20から放出される光及び波長変換構造体30から出射される光に対して反射性を有する被覆部材である。光反射体50は、例えば、二酸化チタン粒子等の光散乱性の粒子を含有するシリコーン樹脂等の熱硬化性樹脂であり、白色樹脂として構成される。言い換えれば、発光装置10は、発光素子20及び波長変換構造体30の側面を被覆する光反射体50を有する。また、光反射体50は、光散乱粒子を分散させたシリコーン樹脂からなる。
光反射体50は、透光部32の上面上を覆い、発光装置10の放射光として透光部32の上面から直接に光が放出されないよう十分な厚みを有する。
光反射体50は、波長変換部31の第2の部分31Bの側面、および、第3の部分31Cの側面も覆う。
光反射体50は、図2に示すように、波長変換構造体30の上面30Tを露出させるように、基板11及び枠体13で形成されたキャビティ内に充填されている。すなわち、光反射体50から露出した波長変換構造体30の上面30Tは、発光装置10における光取り出し面として機能する。また、光反射体50は、発光素子20の支持基板21の上面外端から発光部22までの間の領域及び接着樹脂40の樹脂側面40Sを覆うように形成されている。言い換えれば、光反射体50は、支持基板21上の発光部22より外側領域を被覆する。
ここで、図3を用いて、発光装置10における発光素子20、接着樹脂40及び波長変換構造体30の構造と発光部22から放射される光の光路について説明する。
図3は、図2の一点破線領域Aで示した発光素子20、接着樹脂40及び波長変換構造体30の断面拡大図である。
上述の通り、発光部22は、図2及び図3に示した断面方向において約1.0mmの幅を有する支持基板21の上面端部から約15μm内方に形成されている。また、波長変換構造体30は、図2及び図3に示した断面方向において底面が約1.0mmの幅を有し、波長変換部31の第1の部分31Aが約800μmの幅で形成されかつ透光部32が第1の部分31Aの外周に約100μmの幅で形成されている。すなわち、第1の部分31Aの側面(透光部32の内側面)は、発光部22の上面の端部から約85μm内方に位置している。言い換えれば、発光部22の上面の端部は、上面視において、透光部32の領域に重なるように位置している。
また、透光部32の底面32S3は、第1の部分31Aの側面の下端から上方に向かって延伸しておりかつその表面が凹状の曲面の表面形状を有している。波長変換構造体30は、後述する製法方法によって、波長変換部31及び透光部32が格子状に形成された蛍光体プレートをダイシングして個片化することにより形成される。従って、第2の部分31Bの傾斜側面31BS、傾斜側面31BSと同一面上に形成される透光部32の上面32S1及び透光部32の外側面32S2の各々の面は、ダイシング切断面である。
上述の通り、波長変換構造体30の外周部には、約100μmの幅で透光部32が形成されている。透光部32は、蛍光体粒子を含有しない透光性のシリコーン樹脂である。すなわち、発光部22から放射された放射光LM1のような光は、透光部32の内部に入射された後、透光部32の内部で散乱されることなく直進して波長変換部31に入射される。
また、透光部32は、波長変換構造体30の内側に向けて傾斜する上面32S1を有する。発光部22から上面32S1へ向かう放射光LM2のような光は、透光部32の内部で散乱されることなく波長変換構造体30の内側に向けて傾斜する上面32S1を覆うように形成された光反射体50に反射されて波長変換部31に入射される。
また、透光部32は、外端部に垂直方向に沿った方向に延伸する外側面32S2を有する。発光部22から波長変換構造体30の外方へ向かう放射光LM3のような光は、透光部32の内部で散乱されることなく外側面32S2を覆うように形成された光反射体50に反射されて波長変換部31に入射される。
仮に、透光部32が形成されている領域にも蛍光体粒子が含有されている場合、放射光LM1~LM3のような光は、当該領域の蛍光体粒子によって反射又は蛍光に波長変換されて散乱される。これにより、当該蛍光体粒子による反射光又は蛍光には図2で示した光取り出し面である上面30Tの方向に向かわず外方に向かう光が含まれる。これらの光は、波長変換構造体30の側面に形成された光反射体50によって反射されるが、上面30Tに到達するまでの間に多重反射を起こすことにより損失や減衰が発生し、発光装置としての光取り出し効率が低下する。また、これらの損失や減衰は、特に、発光部22からの光が外方に向かって入射される発光部22の上面端部より外方の領域で発生しやすい。
従って、本実施例1の発光装置10は、上面視において発光部22の上面端部を含む領域に透光部32を設けた波長変換構造体30を用いる。これにより、透光部32は、放射光LM2及びLM3のような波長変換構造体30の内部で外方に向かう光を損失や減衰を抑制させつつ上面30Tの方向へ導光させることが可能となる。
また、上述の通り、接着樹脂40は、発光部22の上面と波長変換構造体30の第1の部分31Aの下面の間に所定の厚さで形成されかつ、発光部22の上面並びに側面及び波長変換構造体30の底面の各々の面を覆うように形成されている。また、接着樹脂40は、発光部22の側面の下端から透光部32の底面32S3の外端に向かって延伸しかつ凹状の曲面の表面形状を有する樹脂側面40Sを有する。
接着樹脂40は、例えば、発光装置10の製造時において、発光部22の上面の中心位置にディスペンサによってポッティングされ、当該ポッティングされた接着樹脂40上に波長変換構造体30が載置された後に熱硬化されて形成される。樹脂側面40Sは、ポッティングされた接着樹脂40上に波長変換構造体30が載置された際に接着樹脂40が発光部22の上面及び波長変換構造体30の底面に濡れ広がることによって形成される。
透光部32は、接着樹脂40と同じくシリコーン樹脂からなる熱硬化性樹脂である。言い換えれば、透光部32及び接着樹脂40は、ともにシリコーン樹脂からなる。透光部32及び接着樹脂40は、互いに親和性が非常に良好である。従って、接着樹脂40は、発光部22の表面よりも透光部32の表面に濡れ広がりやすい。また、透光部32の底面32S3は、外方に向かって上方へ傾斜しており、接着樹脂40が底面32Sに沿って濡れやすい形状となっている。また、透光部32の底面32Sは、凹状曲面を有しており濡れた接着樹脂40を保持しやすい形状となっている。これにより、接着樹脂40は、波長変換構造体30を載置した際の濡れ広がりにおいて、透光部32の上方に向かって延伸する底面32S3に引き上げられる。これにより、接着樹脂40は、支持基板21の上面上への濡れ広がりが抑制される。
また、接着樹脂40は、上述した発光部22の上面に形成された約2~3μmの凹凸からなるマイクロコーンへの毛細管現象によって発光部22の上面に引き込まれることによって支持基板21の上面上への濡れ広がりがさらに抑制される。
また、樹脂側面40Sは、表面張力、マイクロコーンへの毛細管現象による発光部22の上面に引き込み及び加熱硬化させた際の硬化収縮によって、発光部22の側面下端から透光部32の底面の外端まで延伸する凹状の曲面の表面形状を有する樹脂側面40Sを形成する。
また、光反射体50は、支持基板21の上面及び樹脂側面40Sを覆うように形成されている。すなわち、発光装置10においては、接着樹脂40が支持基板21の上面に濡れ広がらずに形成されかつ当該支持基板21の上面に光反射体50が形成される。
これにより、樹脂側面40Sは、波長変換部31の下面に反射又は散乱された光や放射光LM4のように発光部22の側面から下方に向かう光等が支持基板21の上面に入射されることを抑制することが可能となる。また、上述した蛍光体粒子によって反射された反射光又は波長変換されて散乱する蛍光においても、支持基板21の上面に導光されることを抑制することが可能となる。
上記のように、波長変換構造体30内の外端部近傍において、当該外端部近傍の領域に透光部32を設けることにより、当該領域で外方に向かう光を損失や減衰を抑制させつつ上面30Tの方向へ導光することができる。また、本実施例1においては、接着樹脂40が支持基板21の上面に濡れ広がらないことにより、発光部22からの放射光が支持基板21に導光されず当該放射光が支持基板21であるSiに吸光されることを抑制することができる。これらの作用により、発光装置10は、光取り出し面である30Tからの光取り出し効率を向上させることが可能となる。
図4は、上述の構成で製造された発光装置10と比較例としての従来構造の発光装置との光束、輝度を比較した実験結果である。図4に示したグラフの第1縦軸(図中左の縦軸)は各々の発光装置から放射される光の相対光束を示しており、第2縦軸(図中右の縦軸)は、各々の発光装置から放射される光の相対輝度を示している。
なお、比較例としての従来構造は、実施例1の波長変換構造体30と同様の外形寸法を有し、透光部32が存在せず、透光部32の領域が波長変換部31と同一のYAG蛍光体を混合したアルミナ焼結体からなる波長変換体である。また、比較例の波長変換体の底面は、実施例1の透光部32の底面32S3のように上方に向かって延伸した凹状の表面形状ではなく、波長変換部31の下面と同一面上で形成されている。支持基板21上面において発光部22の外側領域は、接着樹脂40により覆われている。
発明者らの評価の結果、本実施例1の発光装置10が放射する光の光束は、比較例の発光装置に対して2.40%向上する結果が得られた。
また、本実施例1の発光装置10が放射する光の光束は、比較例の発光装置に対して2.37%向上する結果が得られた。
次に、図5~図9を用いて、波長変換部31及び透光部32の製造手順の一例について説明する。
図5は、第1のダイシングシートDS1、平板状の蛍光体プレート31M並びに蛍光体プレート31M及びそれらを加工する際に用いられる第1のダイシングブレードB1の先端部分の近傍を示す断面図である。
図5の工程においては、まず、第1のダイシングシートDS上に蛍光体プレート31Mを配置する。なお、蛍光体プレート31Mは、波長変換構造体30の波長変換部31の原材料であり、YAG蛍光体を混合したセラミックスのアルミナ焼結体である。また、蛍光体プレート31Mの厚さは、例えば、波長変換部31の総厚であり、約220μmの厚さで形成されている。
次に、第1のダイシングシートDS1上に配置された蛍光体プレート31Mに対して、第1のダイシングブレードB1を用いて蛍光体プレート31Mの上面上に第1の溝を形成する。第1のダイシングブレードB1は、例えば、互いに平行な側面を有する矩形上の断面形状を有している。なお、図5においては、当該第1の溝の形成の際に蛍光体プレート31Mに第1のダイシングブレードB1が挿入されている状態を示している。
第1の溝は、例えば、平板上の蛍光体プレート31Mの上面上に第1のダイシングブレードB1によって当該上面に垂直な方向に形成されかつ上面視において互いに直交する方向の各々に格子状に形成される。なお、形成された第1の溝の各々の側面は、波長変換部31の第1の部分31Aの側面に相当する。すなわち、第1の溝の1の溝と当該1の溝に隣接する平行な他の溝との間隔は、波長変換部31の第1の部分31Aの下面の辺の長さとなる。本実施例1においては、互いに平行な隣接する第1の溝同士の間隔は、それぞれ約800μmで形成される。
図6は、上面に第1の溝が形成された蛍光体プレート31M及び当該第1の溝に充填されたシリコーン樹脂からなる透光部材32Mを示す断面図である。
図6の工程においては、図5の工程で蛍光体プレート31Mの上面上に形成した第1の溝にディスペンサ等を用いて液状のシリコーン樹脂を充填した後にこれを加熱して当該シリコーン樹脂を熱硬化させて透光部材32Mを形成する。透光部材32Mは、波長変換構造体30の透光部32に相当する。
また、透光部材32Mの上面は、充填時に生じるメニスカスと熱硬化時の硬化収縮によって、上面が凹状の曲面の表面形状を有するように形成される。当該透光部材32Mの凹状の曲面を有する上面は、透光部32の底面32M3に相当する。なお、シリコーン樹脂は、充填時においてメニスカスの上端が蛍光体プレート31Mの上面と一致するように充填される。なお、透光部32の形成においては、波長変換部31の総厚よりも大きい厚さを有する蛍光体プレート31Mを用意し、シリコーン樹脂による透光部材32Mを形成した後に当該透光部材32Mのメニスカス上端まで蛍光体プレート31Mの上面を研磨するようにしてもよい。
図7は、透光部材32Mが形成された蛍光体プレート31Mを第2のダイシングシートDS2に配置した際の断面図である。
図7の工程においては、図6の工程の処理を施した蛍光体プレート31Mを上面と下面とを反転させて第2のダイシングシートDS2に配置する。なお、以降の説明においては、蛍光体プレート31Mの第1の溝及び透光部材32Mが形成された面を下面、当該面に対向して上方に面した面を上面と称する。
図8は、第2のダイシングシートDS2、蛍光体プレート31M並びに蛍光体プレート31M及びそれらを加工する際に用いられる第2のダイシングブレードB2の先端部分の近傍を示す断面図である。
図8の工程においては、図7の工程で第2のダイシングシートDS2上に配置された上面と下面とが反転された蛍光体プレート31Mに対して、第2のダイシングブレードB2を用いて蛍光体プレート31Mの上面上に第2の溝を形成する。第2のダイシングブレードB2は、例えば、互いに平行な側面を有し、先端部分においてテーパ形状を有している。なお、図8においては、当該第2の溝の形成の際に蛍光体プレート31Mに第2のダイシングブレードB2が挿入されている状態を示している。
第2のダイシングブレードB2による第2の溝の形成は、例えば、第2のダイシングブレードB2の垂直方向の中心線が第1の溝の垂直方向の中心線と一致する位置に垂直な方向に形成される。蛍光体プレート31Mは、当該第2の溝の形成によって個片化され、各々が透光部材32Mで連結された波長変換部31として形成される。また、形成された第2の溝の各々の側面は、波長変換部31の第2の部分31Bの傾斜側面31BS、第3の部分31Cの側面及び透光部32の上面32S1に相当する。
図9は、上面に第2の溝が形成された波長変換部31並びに当該波長変換部31を連結している透光部材32M及びそれらを個片化する際に用いられる第3のダイシングブレードB3の先端部分の近傍を示す断面図である。
図9の工程においては、図8の工程で形成された波長変換部31及び当該波長変換部31を連結している透光部材32Mに対して、第3のダイシングブレードB3用いて個片化を行い波長変換構造体30を形成する。第3のダイシングブレードB3は、例えば、互いに平行な側面を有する矩形上の断面形状を有している。なお、図9においては、個片化の際に波長変換構造体30のダイシングラインに第3のダイシングブレードB3が挿入されている状態を示している。
第3のダイシングブレードB3による個片化は、例えば、第3のダイシングブレードB3の垂直方向の中心線が第2の溝の垂直方向の中心線と一致する位置に垂直な方向に形成される。これにより、各々が個片化された波長変換構造体30が形成される。また、個片化された際の透光部32の切断面は、透光部32の外側面32S2に相当する。
なお、上述したように、第1のダイシングブレードB1を用いた第1の溝の形成間隔によって、波長変換部31の第1の部分31Aの下面寸法を決定することができる。また、第2のダイシングブレードB2の形状によって、光取り出し面である波長変換構造体30の上面30Tの寸法、第3の部分31Cの高さ及び第2の部分31Bの傾斜側面31BS並びに透光部32の上面32S1の傾斜角度を決定することができる。また、第1のダイシングブレードB1、第2のダイシングブレードB2及び第3のダイシングブレードB3の形状によって、透光部32の幅及び外側面32S2の上端部の高さを決定することができる。また、透光部材32Mの形成時において、硬化前に流動性を有するシリコーン樹脂を充填することにより、メニスカス及び硬化収縮による上面の凹部形状を一様にすることができる。以上により、波長変換構造体30の各寸法の加工精度を確保することができ、安定した形状の波長変換構造体30を形成することが可能となる。
本実施例1においては、基板11上に1の発光素子20が配される場合について説明したが、基板11上に複数の発光素子20配するようにしてもよい。
図10は、実施例2に係る発光装置10Aの上面図である。発光装置10Aは、実施例1の発光装置10と基本的に同様の構成である。発光装置10Aは、基板11A上に複数の発光素子20が1の方向に配列され、当該配列された複数の発光素子20の各々の発光部22の上面上に亘って一体的に形成された波長変換構造体60を有する点について発光装置10と異なる。言い換えれば、発光装置10Aは、基板11Aと、基板11A上に1の方向に配列された支持基板21及び支持基板21の上面に形成された発光部22を有する複数の発光素子20と、複数の発光素子20の各々の上面上に亘って延在し、透光性の接着樹脂40を介して配され、波長変換部61と、波長変換部61の底面の周囲から上方に延在し波長変換部61を囲む透光性部材からなる透光部62と、からなる波長変換構造体60と、複数の発光素子20及び波長変換構造体60の側面を被覆する光反射体50と、を有し、発光部22の端部の各々は、支持基板21の各々の上面の周縁より内側に位置し、波長変換構造体60の底面の端部は、発光部22の各々の端部よりも外側に位置する。
実施例1の波長変換構造体30においては、底面及び光取り出し面である上面30Tがそれぞれ正方形の形状を有するように形成されている。しかし、実施例2の波長変換構造体60においては、底面及び光取り出し面である上面60Tがそれぞれ長方形の形状を有するように形成されている。波長変換構造体60は、矩形状の波長変換部61と、該波長変換部61の側面を囲むように波長変換部61の側面に接して形成された透光部62を備える。
透光部62は、実施例1と同様に、波長変換部61の側面の下端に形成されかつ当該波長変換部31の外周部に形成されている。
また、複数の発光素子20の配列方向に垂直な方向に沿った断面においては、波長変換構造体60の波長変換部61及び透光部62の各部の幅、高さ及び傾斜面の傾斜角度は、波長変換構造体30と同様の寸法である。また、複数の発光素子20の配列方向に沿った断面においては、波長変換構造体60の波長変換部61及び透光部62の各部の高さ、傾斜面の傾斜角度及び透光部62の幅は、波長変換構造体30と同様の寸法であり、波長変換部61の幅の寸法のみが異なる。
波長変換構造体60は、実施例1の波長変換構造体30と同様の製造方法で製造される。波長変換構造体60においては、第1~第3のダイシングブレードB1~B3が平板上の蛍光体プレート31Mを加工する際に、上面視における互いに直交する方向の加工ラインのうち、いずれか一方の方向の加工ラインにおける加工幅を変更すればよい。
実施例2の波長変換構造体60においても、図3で示した実施例1の波長変換構造体30と同様に、発光素子20の発光部22と波長変換構造体60とが重なり合う領域において、発光部22の側面の下端から波長変換構造体60の底面の外端に向かって延伸しかつ凹状の曲面の表面形状を有する樹脂側面40Sを形成することができる。そして、反射体50が、支持基板21上の発光部22より外側領域であって接着樹脂40から露出した領域を被覆した構成を形成することができる。従って、実施例1の波長変換構造体30と同様に、波長変換構造体60は、発光素子20の発光部22と波長変換構造体60とが重なり合う領域において、当該領域の透光部62及び接着樹脂40の樹脂側面40Sによって発光部22の側面から下方に向かう光、波長変換部61内の蛍光体粒子によって反射された反射光又は波長変換されて散乱する蛍光が支持基板21の上面に入射されることを抑制することが可能となる。また、波長変換構造体60の透光部62によって波長変換構造体60の内部で外方に向かう光を損失や減衰を抑制させつつ上面30Tの方向へ導光させることが可能となる。これにより、実施例2においても、発光装置10Aの光取り出し効率を向上させることが可能となる。
実施例1においては、波長変換構造体30の第1の部分31Aが矩形の断面形状を有する柱状である場合について説明したが、第1の部分31Aの形状はこれに限定されない。
図11は、変形例1に係る発光装置10Bの断面図である。図11は、図1に示した発光装置10のCS-CS線に沿った断面に相当する断面図である。
変形例1の波長変換構造体70は、例えば、実施例1の波長変換構造体30のほぼ同様の外観を有するように形成されている。
波長変換構造体70は、図11に示すように、第1の部分71Aの上面が下面よりも大きい逆錐台状に形成されている。なお、第1の部分71Aの下面の形状は、例えば、実施例1の波長変換構造体30と同様に、約800μm四方の正方形である。また、第1の部分71Aの側面は、外方に向かって傾斜している。言い換えれば、波長変換部71と透光部72との界面は、波長変換構造体70の外方に向かって上方に傾斜している。
また、第1の部分71Aの側面の下端から透光部72の外端までの水平方向の幅は、実施例1の波長変換構造体30と同様に、約100μmで形成されている。
波長変換構造体70は、実施例1の波長変換構造体30と同様の製造方法で製造される。波長変換構造体70においては、第1のダイシングブレードB1に、例えば、先端部分においてテーパ形状を有する断面形状を有するダイシングブレードを用いればよい。
変形例1の波長変換構造体70においても、図3で示した実施例1の波長変換構造体30と同様に、発光部22の側面の下端から透光部72の底面72S3の外端に向かって延伸しかつ凹状の曲面の表面形状を有する樹脂側面40Sを形成することができる。そして、反射体50が、支持基板21上の発光部22より外側領域であって接着樹脂40から露出した領域を被覆した構成を形成することができる。従って、実施例1の波長変換構造体30と同様に、波長変換構造体70は、透光部72及び接着樹脂40の樹脂側面40Sによって発光部22の側面から下方に向かう光、波長変換部71内の蛍光体粒子によって反射された反射光又は波長変換されて散乱する蛍光が支持基板21の上面に入射されることを抑制することが可能となる。さらに、波長変換部71と透光部72との界面の法線方向が上面へ向くようにすることにより、透光部72へ入射した光をより上面70T側へ導きやすくすることができる。また、波長変換構造体70の透光部72によって波長変換構造体70の内部で外方に向かう光を損失や減衰を抑制させつつ上面30Tの方向へ導光させることが可能となる。
また、波長変換構造体の波長変換部は、矩形の断面形状を有する単一の柱状の波長変換体からなっていてもよい。
図12は、変形例2に係る発光装置10Cの断面図である。図12は、図1に示した発光装置10のCS-CS線に沿った断面に相当する断面図である。
変形例2の波長変換構造体80は、図12に示すように、上面と下面とが同様の形状を有する波長変換部81を有する。なお、波長変換部81の上面及び下面の各々の形状は、例えば、実施例1の波長変換構造体30と同様に、約800μm四方の正方形である。透光部82の幅は、実施例1の波長変換構造体30と同様に、約100μmで形成されている。
波長変換構造体80は、実施例1の波長変換構造体30と同様の製造方法で製造される。波長変換構造体80においては、第2のダイシングブレードB2に、第1のダイシングブレードB1と同一の幅を有しかつ先端部分においてテーパ形状を有する断面形状を有するダイシングブレードを用いればよい。
変形例2の波長変換構造体80においても、図3で示した実施例1の波長変換構造体30と同様に、発光部22の側面の下端から透光部82の底面82S3の外端に向かって延伸しかつ凹状の曲面の表面形状を有する樹脂側面40Sを形成することができる。そして、反射体50が、支持基板21上の発光部22より外側領域であって接着樹脂40から露出した領域を被覆した構成を形成することができる。従って、実施例1の波長変換構造体30と同様に、波長変換構造体80は、透光部82及び接着樹脂40の樹脂側面40Sによって発光部22の側面から下方に向かう光、波長変換部81内の蛍光体粒子によって反射された反射光又は波長変換されて散乱する蛍光が支持基板21の上面に入射されることを抑制することが可能となる。また、波長変換部81が矩形の断面形状を有する単一の柱状からなっていることにより、波長変換構造体80の透光部82によって波長変換構造体80の内部で外方に向かう光を損失や減衰を抑制させつつ上面30Tの方向へより多く導光させることが可能となる。
また、実施例1においては、図2に示した断面方向において、発光素子20の支持基板21の幅と波長変換構造体30の幅とが共に約1.0mmの幅で形成されている場合について説明した。しかしながら、波長変換構造体の幅は、発光素子20の幅より大きい幅を有していてもよい。
図13は、変形例3に係る発光装置10Dの断面図である。図13は、図1に示した発光装置10のCS-CS線に沿った断面に相当する断面図である。
変形例3の波長変換構造体90は、図13に示すように、透光部92の外側面92S2が支持基板21の上面端から外方に突出するように形成されている。なお、第1の部分91Aの下面の幅は、例えば、実施例1の波長変換構造体30と同様に、約800μm四方の正方形である。
波長変換構造体90は、実施例1の波長変換構造体30と同様の製造方法で製造される。波長変換構造体90においては、第1のダイシングブレードB1による第1の溝形成時に、使用する第1のダイシングブレードB1の断面幅と当該第1の溝を形成する加工間隔とを調整すればよい。
上記の形状で波長変換構造体90を形成することにより、仮に、発光素子20の発光部22上に載置する波長変換構造体90の載置位置にずれが生じた場合においても、波長変換構造体90が発光部22の上面の覆うように配置することができる。よって、実施例1の波長変換構造体30と同様に、発光部22の側面の下端から透光部92の底面92S3の外端に向かって延伸しかつ凹状の曲面の表面形状を有する樹脂側面40Sを形成することができる。また、これにより、発光部22の側面から下方に向かう光、波長変換部91内の蛍光体粒子によって反射された反射光又は波長変換されて散乱する蛍光が支持基板21の上面に入射されることを抑制することが可能となる。
上述の通り、変形例1~3に示した断面形状を有する波長変換構造体を用いた場合においても、実施例1の波長変換構造体30と同様の効果が得ることが可能となる。いずれの場合においても、波長変換構造体は、発光部22の上面に対向する波長変換部の下面の形状が発光部22の上面よりも小さくかつ透光部の外側面が発光部22の上面端よりも外方に突出する形状であればよい。
なお、上記に示した実施例の各々は、一例に過ぎず、上記した種々の実施例と変形例は組み合わせてもよい。例えば、実施例2の波長変換構造体60が、変形例のいずれかのような断面形状を有するように形成されていてもよい。
10 発光装置
11 基板
13 枠体
15 第1の配線電極
17 第2の配線電極
20 発光素子
21 支持基板
22 発光部
23 電極パッド
30 波長変換構造体
31 波長変換部
32 透光部
40 接着樹脂
50 光反射体

Claims (14)

  1. 基板と、
    前記基板上に配された支持基板及び前記支持基板の上面に形成された半導体発光層を有する発光素子と、
    前記発光素子の上面上に透光性の接着樹脂層を介して配され、波長変換部と、前記波長変換部の底面の周囲から上方に延在し前記波長変換部を囲む透光性部材からなる透光部と、からなる波長変換構造体と、
    前記発光素子及び前記波長変換構造体の側面を被覆する光反射体と、を有し、
    前記半導体発光層の端部は、前記支持基板の上面の周縁より内側に位置し、
    前記波長変換構造体の底面の端部は、前記半導体発光層の端部よりも外側に位置することを特徴とする発光装置。
  2. 前記透光部の底面は、外方に向かって上方に傾斜し、前記透光部の底面は前記接着樹脂層により覆われていることを特徴とする請求項1に記載の発光装置。
  3. 前記透光部の前記底面は、下向きに凹であることを特徴とする請求項1又は2に記載の発光装置。
  4. 前記光反射体は、前記支持基板上の前記半導体発光層より外側領域を被覆することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の発光装置。
  5. 前記波長変換構造体の前記波長変換部の下面の形状は、前記半導体発光層よりも小さいことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の発光装置。
  6. 前記接着樹脂層は、前記発光素子の前記半導体発光層の側面の下端から前記透光部の前記底面の外縁をつなぐ接着樹脂側面部を有することを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の発光装置。
  7. 前記波長変換構造体の側面は、上方に向かって前記波長変換構造体の内側に向けて傾斜する傾斜面を有することを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の発光装置。
  8. 前記透光部の上面は、前記傾斜面と同一面上に連続して形成されていることを特徴とする請求項7に記載の発光装置。
  9. 前記透光部の外側面は、前記透光部の前記底面の外縁から垂直方向に延伸する垂直部を有していることを特徴とする請求項1乃至8のいずれか1項に記載の発光装置。
  10. 前記透光部は、前記波長変換構造体の高さの1/3以上の領域まで延在していることを特徴とする請求項1乃至8のいずれか1項に記載の発光装置。
  11. 前記透光部の最大厚みは、前記透光部の幅よりも大きいことを特徴とする請求項1乃至10のいずれか1項に記載の発光装置。
  12. 前記透光部及び前記接着樹脂層は、ともにシリコーン樹脂からなり、
    前記光反射体は、光散乱粒子を分散させたシリコーン樹脂からなることを特徴とする請求項1乃至11のいずれか1項に記載の発光装置。
  13. 前記波長変換部と前記透光部との界面は、前記波長変換構造体の外方に向かって上方に傾斜していることを特徴とする請求項1乃至12のいずれか1項に記載の発光装置。
  14. 基板と、
    前記基板上に1の方向に配列された支持基板及び前記支持基板の上面に形成された半導体発光層を有する複数の発光素子と、
    前記複数の発光素子の各々の上面上に亘って延在し、透光性の接着樹脂層を介して配された波長変換部と、前記波長変換部の底面の周囲から上方に延在し前記波長変換部を囲む透光性部材からなる透光部と、からなる波長変換構造体と、
    前記複数の発光素子及び前記波長変換構造体の側面を被覆する光反射体と、を有し、
    前記半導体発光層の端部の各々は、前記支持基板の各々の上面の周縁より内側に位置し、
    前記波長変換構造体の底面の端部は、前記半導体発光層の各々の端部よりも外側に位置することを特徴とする発光装置。
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