JP2022081651A - 遊技機 - Google Patents

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Abstract

Figure 2022081651000001
【課題】遊技領域内に入賞部と排出球通路とを好適に配置可能な遊技機を提供する。
【解決手段】遊技領域23aの中央最下部には、可変入賞口303が設けられ、アウト口304は、可変入賞口303に対して左右方向にずれた位置に設けられている。また、遊技板23bの前側から後方側へ向かって遊技領域23aを経由した遊技球が通過する複数の後方通路として、上下の作動口用通路331,332、可変入賞口用通路333及びアウト口用通路334が設けられ、これらの通路のうち最も下側に、可変入賞口用通路333が配置され、可変入賞口用通路333より高い位置に、アウト口用通路334が配置されている。
【選択図】 図10

Description

本発明は、パチンコ機等の遊技機に関する。
遊技機の一種であるパチンコ機には、遊技領域が前面側に形成される遊技板が設けられ、遊技板には、遊技領域に発射された遊技球が入賞可能な入賞口が複数箇所に設けられ、また、その複数の入賞口のいずれにも入賞しなかった遊技球が流入するアウト口が設けられている。遊技領域へ発射された遊技球は、遊技領域を経由した後に入賞口又はアウト口を経由して遊技板の裏面側に誘導される。遊技板の裏面側には収集経路と排出口が設けられ、遊技板の裏面側に誘導された遊技球は、収集経路によって排出口につながる経路の入口部分へ収集され、排出口からホール側の島設備へと排出される。
特開2001-239015号公報
しかしながら、遊技領域内に入賞部と排出球通路とを配置する構成について改善の余地がある可能性がある。
本発明は、上記例示した事情等に鑑みてなされたものであり、遊技領域内に入賞部と排出球通路とを好適に配置可能な遊技機を提供することを目的とするものである。
上記課題を解決すべく、請求項1記載の発明は、
遊技球が流下する遊技領域を前面側に形成する遊技部材と、該遊技部材の後方側へ向かって前記遊技領域を経由した遊技球が通過する複数の後方通路と、を備えた遊技機において、
該複数の後方通路には、遊技球が入球した場合に賞球が払い出される入賞部へ入賞した遊技球が通過する1又は複数の入賞球通路と、
前記入賞部へ入賞することなく遊技領域外に排出される排出部を入口部分として遊技球が通過する1又は複数の排出球通路とが設けられ、
前記複数の後方通路のうち最も下側に位置する最下端の後方通路は、前記入賞球通路を構成する最下部入賞球通路とされ、
該最下部入賞球通路より高い位置に、前記1又は複数の排出球通路が配置され、
前記最下部入賞球通路に対応する最下入賞部と、当該最下入賞部へ到達したものの当該最下入賞部へ流入しなかった遊技球が流入する排出球通路とが、前記遊技部材の前面側に取り付けられる通路形成体により一体的に形成され、
前記遊技部材の前側には、遊技者が視認可能に前記遊技領域を覆う前面側が平坦な視認部と、該視認部に対して前側に突出し、該視認部を囲う外枠部とを有し、前記遊技部材の前面を開放可能に前記遊技部材に対して相対移動可能な前面側部材が設けられ、
前記最下部入賞球通路は、前記前面側部材の外枠部の後側に少なくとも一部が重なる高さ位置に配置され、
前記1又は複数の排出球通路は、遊技機正面側から前記視認部を通じて少なくとも一部が視認可能な高さ位置に配置されていることを特徴とする。
本発明によれば、遊技領域内に入賞部と排出球通路とを好適に配置することができる。
パチンコ機の正面図である。 前方から見たパチンコ機の斜視図である。 パチンコ機の主要な構成を展開して示す斜視図である。 パチンコ機の主要な構成を展開して示す斜視図である。 中間ユニットの正面図である。 遊技盤の正面図である。 中間ユニットの背面図である。 裏パックユニットの背面図である。 パチンコ機の背面図である。 遊技盤の入賞装置周辺を示す正面図である。 前側から見た入賞装置の斜視図である。 後側から見た入賞装置の斜視図である。 前側から見た入賞装置の分解斜視図である。 後側から見た前側ユニットの斜視図である。 後側から見た前側ユニットの分解斜視図である。 閉鎖状態を示す入賞装置の斜視図である。 開放状態を示す入賞装置の斜視図である。 (a)は、閉鎖状態を示す可変入賞口周辺部分の断面図であり、(b)は開放状態を示す可変入賞口周辺部分の断面図である。 入賞装置と前扉枠との相対位置を示す説明図である。
以下、本発明の実施形態として、遊技機の一種であるパチンコ遊技機(以下、「パチンコ機」という。)を詳細に説明する。図1はパチンコ機10の正面図、図2はパチンコ機10を前方から見た斜視図、図3及び図4はパチンコ機10の主要な構成を展開して示す斜視図、図5は中間ユニット13の正面図である。なお、図3及び図5では便宜上パチンコ機10の遊技領域23a内の構成を省略している。
パチンコ機10は、図3に示すように、当該パチンコ機10の外殻を形成する外枠11と、この外枠11に対して前方に回動可能に取り付けられた遊技機本体12と、を有する。外枠11は、木製の板材を上辺及び下辺とし、アルミ製の板材を左右の辺とした四辺を固定した枠状に形成される。パチンコ機10は、外枠11を島設備に取り付け固定することにより遊技場に設置される。なお、パチンコ機10において外枠11は必須の構成ではなく、外枠11又は外枠11と同一の内形を有し、外枠11の遊技機本体12支持構造及び施錠構造を有する部材が遊技場に備え付けられた構成としても良い。
遊技機本体12は、図3に示すように、中間ユニット13と、その中間ユニット13の前方に配置される前扉枠14と、中間ユニット13の後方に配置される裏パックユニット15とを備えている。遊技機本体12のうち中間ユニット13が外枠11に対して回動可能に支持されている。
中間ユニット13には、図3に示すように、前扉枠14が回動可能に支持されており、正面視で左側を回動基端側(開閉基端側)とし、右側を回動先端側(開閉先端側)として前方へ回動可能とされている。また、中間ユニット13には、図4に示すように、裏パックユニット15が回動可能に支持されており、正面視で左側を回動基端側(開閉基端側)とし、右側を回動先端側(開閉先端側)として後方へ回動可能とされている。
中間ユニット13には、図3に示すように、その回動先端部に施錠機構16が設けられており、遊技機本体12を外枠11に対して開放不能に施錠状態とする機能と、前扉枠14を中間ユニット13に対して開放不能に施錠状態とする機能を有している。これらの各施錠状態は、図1に示すようにパチンコ機10前面にて露出させて設けられた施錠機構16のキーシリンダに対して、解錠キーを用いて解錠操作を行うことにより、それぞれ解除される。
中間ユニット13は、図3に示すように、外形が外枠11とほぼ同一形状をなす枠状の枠ユニット21を主体に構成されている。枠ユニット21は、前面側より遊技盤23が着脱可能に取り付けられる内枠としての機能を有し、この遊技盤23に形成される遊技領域23aが中間ユニット13の前面側に露出可能に取り付けられる。遊技領域23a内の様子は、図3に示すように、前扉枠14の背面側に設けられた窓パネルユニット30を通じてパチンコ機10前方から視認可能となっている。
前扉枠14は、中間ユニット13の前面側に回動可能に取り付けられている。前扉枠14の回動基端側には、図2に示すように、前扉取付金具57,58が設けられ、この前扉取付金具57,58が中間ユニット13に係合することにより、中間ユニット13に対して前扉枠14が回動可能に支持される。
前扉枠14は、図2及び図3に示すように、中間ユニット13と外形がほぼ同一の長方形状に形成されている。前扉枠14には、窓パネルユニット30の外周縁が正面視で露出しないように窓パネルユニット30より小さく開口形成された窓部14aが設けられる(図2参照)。この窓部14aが窓パネルユニット30によって背面側から覆われることで、窓パネルユニット30を取り付けた前扉枠14によって中間ユニット13の前面側のほぼ全域が覆われる。
窓パネルユニット30は、図3に示すように、窓部14aより大きな外形で透明性を有する前後一対の透明ガラス31,32と、これら透明ガラス31,32を一体化する固定枠33とを備えている。固定枠33は、合成樹脂により透明ガラス31,32より一回り大きな環状に形成され、透明ガラス31,32の外周縁が固定枠33に接着されることで窓パネルユニット30は一体化された複層ガラスとされている。
なお、窓パネルユニット30は、透明ガラス31,32によって無色透明に形成されているが、これに限定されることはなく合成樹脂によって無色透明に形成されていてもよく、パチンコ機10前方から窓パネルユニット30を通じて遊技領域23aを視認可能であれば無色透明でなく有色透明に形成されていても良い。
前扉枠14において窓部14aの周囲には、図1に示すように、発光手段としての発光ダイオード(LED)等を内蔵した電飾部24が複数設けられている。これら電飾部24では、大当たり時や所定のリーチ時等における遊技状態の変化に応じて点灯や点滅が行われる。また、窓部14aの上側の電飾部24には、払出球が不足する等の所定のエラー時に点灯するLEDと、賞球払出中に点灯するLEDとが内蔵されている。また、窓部14aの右上側及び左上側には、多数の穴が形成された金属板等により構成された音出力部27が設けられ、音出力部27の奥側には、遊技状態に応じた効果音などを出力するスピーカが内蔵されている。
前扉枠14における窓部14aの下方には、図2に示すように、手前側へ膨出した上側膨出部28と下側膨出部29とが上下に並設されている。上側膨出部28には上方に開口した上皿28aが設けられており、下側膨出部29には同じく上方に開口した下皿29aが設けられている。上皿28aは、払出装置224より払い出された遊技球を一旦貯留し、一列に整列させながら遊技球発射機構110側へ導く機能を有している。また、下皿29aは、上皿28a内にて余剰となった遊技球を貯留する機能を有している。なお、上皿28aと下皿29aとに分けて複数箇所に遊技球を貯留する部位を設ける必要はなく、下皿29aを廃止して上皿28aのみとした1つの貯留部のみを有する構成としても良い。
上側膨出部28における上皿28a(遊技球の貯留領域)の手前側には、遊技者らにより手動操作される入力装置41が取り付けられている。入力装置41は、図柄表示装置94の表示画面94a等にて遊技者の操作に対応した演出が行われる場合に使用される操作装置であり、押下操作や回転操作といった複数種類の操作が可能な操作部を有している。
下皿29aは、前扉枠14の下側部分において正面視左側にずれて設置され、下皿29aに対して正面視右側には、略矩形の箱状に形成され、平面状の音出力部29bが前面側に向けて形成されたスピーカ収容部29cが設けられている。スピーカ収容部29cは、下側膨出部29の一部分として下皿29aに連続して形成され、スピーカ収容部29cの内部には、遊技状態に応じた効果音などを出力するスピーカが収容されている。前扉枠14においては、上部2カ所に設置された音出力部27と、下部に設置された音出力部29bとの合計3カ所から効果音などが出力される。
前扉枠14における下側膨出部29の右側には、図2に示すように、手前側へ突出するようにして発射操作装置45が設けられている。発射操作装置45は、遊技領域23aに遊技球を発射すべく操作される装置であり、図2に示すように、操作ベース46に対して、環状の操作ハンドル47が回転可能に軸支されてなり、遊技球の発射操作に際して操作ハンドル47が遊技者により回転操作されるものである。この場合、操作ハンドル47の回転操作量は、操作ベース46に内蔵された操作量検出手段としての可変抵抗器により検出される。また、発射操作装置45には、操作ハンドル47を遊技者が触れていることを検知するためのタッチセンサが操作ベース46に内蔵されるとともに、操作ハンドル47を回転操作した状態において遊技球の発射を停止させるために操作される停止操作レバー48が設けられている。
前扉枠14の背面側には、図3に示すように、通路形成ユニット50が取り付けられている。通路形成ユニット50は、合成樹脂により成形されており、上皿28aに通じる前扉側上皿通路部51と、下皿29aに通じる前扉側下皿通路部52と、ファール球通路部55を有している。通路形成ユニット50の上側隅部には後方に突出し上方に開放された払出球受口部53が形成されており、当該受口部53が仕切壁54によって左右に仕切られることで前扉側上皿通路部51の通路入口と前扉側下皿通路部52の通路入口とがそれぞれ形成されている。
ファール球通路部55は、遊技球発射機構110から発射された遊技球のうち遊技領域23aまで至らなかった遊技球をファール球として下皿29aに排出する通路を形成する部位である。ファール球通路部55には、図3に示すように、上方に開放されたファール球受口部56が設けられる。このファール球受口部56よりファール球が受け入れられ、前扉側下皿通路部52にファール球が案内されることにより、ファール球通路部55に入った遊技球は下皿29aに排出される。なお、ファール球通路部55は、下皿29aでなく、上皿28aに接続され、ファール球が上皿28aに排出される構成としても良い。
遊技球発射機構110は、図3に示すように、前扉枠14を開放した場合に前面側に露出される部品であり、中間ユニット13の前面側右下部分に設けられている。この遊技球発射機構110は、図5に示すように、発射装置として設けられた電磁式の発射用ソレノイド111と、発射レール112と、球送り装置113とを備えている。球送り装置113は、上皿28aに貯留された遊技球を発射レール112上に1個ずつ供給する。この場合、この供給される遊技球は発射用ソレノイド111において打出し部として設けられたプランジャ114の突出経路上に配置される。そして、発射用ソレノイド111への電気的な信号の入力により、プランジャ114が発射レール112上の遊技球に向けて移動し、当該遊技球は遊技領域23aに向けて打出される。なお、遊技球発射機構110の電動アクチュエータは、発射用ソレノイド111に限定されることはなく、発射モータなどを用いても良い。
中間ユニット13の左側であって発射レール112の左方には、図5に示すように、皿通路形成部材121が配設されている。枠ユニット21には、皿通路形成部材121が設けられる部位を前後方向に貫通する貫通孔が設けられ、この貫通孔を前面側から覆うようにして皿通路形成部材121は、枠ユニット21にネジ止めされている。
皿通路形成部材121は、図5に示すように、本体側上皿通路部122と本体側下皿通路部123とを有している。前扉枠14が閉鎖状態とされた場合には、皿通路形成部材121の下側部分に前扉枠14に設けられる通路形成ユニット50の払出球受口部53(図3参照)が入り込む。そして、本体側上皿通路部122の下方には前扉側上皿通路部51が配置され、本体側下皿通路部123の下方には前扉側下皿通路部52が配置される。
皿通路形成部材121の下側部分には、図5に示すように、本体側上皿通路部122及び本体側下皿通路部123からの遊技球の流出を規制するシャッタ124が設けられている。シャッタ124は、両通路の出口部分を狭め遊技球の流出を阻止する阻止位置と、遊技球の流出を許容する許容位置との両位置に切り替え可能に設けられる。また、枠ユニット21には、シャッタ124を阻止位置に向けて付勢する付勢部材が取り付けられ、前扉枠14を中間ユニット13に対して開いた状態では付勢部材の付勢力によってシャッタ124が阻止位置に留まる構成となっている。これにより、本体側上皿通路部122又は本体側下皿通路部123に遊技球が貯留されている状態で前扉枠14を開放した場合に、その貯留球がこぼれ落ちてしまうといった不都合が回避されている。これに対し、前扉枠14を閉じた状態では、前扉枠14の通路形成ユニット50に設けられた払出球受口部53の外周部分により上記付勢力に抗してシャッタ124が許容位置に押し戻される。この状態では、本体側上皿通路部122及び前扉側上皿通路部51が連通し、本体側下皿通路部123及び前扉側下皿通路部52が連通して、遊技球の流下が許容される。
次に、遊技領域23aを形成する遊技盤23の構成を、図6に基づいて説明する。図6は遊技盤23の正面図である。
遊技盤23は、透明な合成樹脂製の板材と同板材の前側又は後側の板面を覆うシート材とを有する遊技板23bを備えており、その全面が枠ユニット21の前面側に露出している。この露出している部位、すなわち遊技盤23の前面には、遊技球が流下する遊技領域23aが形成されている。上記したように遊技領域23aは透明ガラス31,32によって前面側が覆われているため、後側の透明ガラス32によって遊技領域23aの前面側が区画される。また、遊技領域23aの背面側は遊技板23bの前面によって区画される。なお、遊技板23bを構成する板材は、木製の合板や一枚板で形成しても良い。
遊技領域23aは、正面視において遊技盤23のほぼ全域に渡る上下及び左右方向の寸法に設定され、右下部分のみが右下側に突出した略円形状に形成されている。遊技領域23aは、その外周が誘導レール100及び区画部材107により区画されている。誘導レール100は、遊技盤23の前面左側部分に固定される円弧状の内レール101と外レール102とからなり、これら内レール101と外レール102とにより遊技領域23aの左側に円弧状の誘導通路103を形成する。
誘導通路103の下側端部には、誘導通路103の入口部104が形成され、この入口部104と発射レール112とは離間して設けられる(図5参照)。誘導通路103の上側端部には、誘導通路103の出口部105が形成され、その出口部105には遊技領域23aに到達した遊技球の誘導通路103内への戻りを防止する戻り防止部材106が取り付けられている。
発射操作装置45(図1参照)の操作ハンドル47が遊技者により手動操作された場合、中間ユニット13の右下部分に設けられた遊技球発射機構110(図5参照)から発射された遊技球は、誘導通路103を経由し、誘導通路103の出口部105において戻り防止部材106により閉鎖された遊技領域23aの入口を押し広げて遊技領域23a内に進入する。遊技球の発射力が弱すぎる場合には、遊技球が遊技領域23aまで至らず誘導通路103内で落下し始め、誘導通路103の入口部104と発射レール112との間に落下する。前扉枠14の閉鎖状態においては、この入口部104と発射レール112との間にファール球受口部56が配置され、遊技領域23aまで至らなかった遊技球はファール球通路部55を経由して下皿29aへ排出される。
区画部材107は、遊技領域23aの右側を区画するものであり、合成樹脂を成形して縦長に形成され、遊技板23bの前面にネジ止めされている。この区画部材107は、外レール102の上側における右側端部を起点とし、内レール101の下側における右側端部まで延在する大きさとされている。
区画部材107の上端部には、機種名等が印字された証紙107aが貼り付けられ、区画部材107の下端部には、メーカー名や製造番号などが印字された証紙107bを貼り付けた台座部品が固定されている。これら証紙107a,107bは、透明ガラス31,32を介してパチンコ機10前方から視認可能な位置に配置される。
遊技板23bには、ルータ加工が施されることによって前後方向に貫通する大小複数の貫通孔が形成されている。各貫通孔には、一般入賞口81、可変入賞口303、上作動口301、下作動口302及びスルーゲート84等の遊技球が入球する部位を形成する各部材が取り付けられ、また、センターフレーム85及び主表示装置96等が取り付けられている。
一般入賞口81、可変入賞口303、上作動口301及び下作動口302への入球が発生すると、それが遊技盤23の背面側等に配設された検知手段としてのセンサ(図示せず)により検知され、その検知結果に基づいて所定数の賞球の払い出しが実行される。この場合、上作動口301への入球が発生した場合及び下作動口302への入球が発生した場合には3個の賞球の払い出しが実行され、一般入賞口81への入球が発生した場合には10個の賞球の払い出しが実行され、可変入賞口303への入球が発生した場合には15個の賞球の払い出しが実行される。但し、これら賞球の個数は任意であり、例えば上作動口301に係る賞球個数よりも下作動口302に係る賞球個数が多いといったように、両作動口301,302の賞球個数が相違しても良い。また、可変入賞口303に係る賞球個数が他の賞球個数に比べて多い構成に限定されることはなく、例えば一般入賞口81に係る賞球個数と同一の構成としても良く、少ない構成としても良い。
遊技領域23aの中央部には、センターフレーム85が設けられ、センターフレーム85の後方には、図柄表示装置94が配置されている。図柄表示装置94は、表示画面94aにおいて絵柄の一種である図柄を変動表示(又は、可変表示若しくは切換表示)する装置であり、遊技板23bの背面側に取り付けられている。センターフレーム85は、正面視で図柄表示装置94の表示画面94aを囲むように設けられ、遊技板23bに前面側より取り付けられている。図柄表示装置94の前面側であってセンターフレーム85の後側には、ポリカーボネート等の透明な合成樹脂材料により形成された透明保護板が設けられ、図柄表示装置94の表示画面94aは、その透明保護板を介して前面側から視認可能とされている。
遊技領域23aは、その中央部にセンターフレーム85が設けられることで、センターフレーム85の左右両側に区画され、遊技領域23aに発射された遊技球は、センターフレーム85の左側または右側のいずれか一方を流下する。遊技領域23aには、遊技球の落下方向を適宜分散、調整等するために多数の遊技釘としての釘87が植設され、風車等の各種部材(役物)が配設されている。
センターフレーム85の下側においては、遊技領域23aが左右方向に連続し、センターフレーム85を囲うように遊技球の経路が形成されている。センターフレーム85の左右いずれを流下した遊技球もセンターフレーム85の下側を経由し、遊技領域23aから排出される。
遊技領域23aの下部であって遊技盤23の最下部に相当する位置には、アウト口304が設けられている。遊技領域23aを流下して最終的に各種入賞口等に入らなかった遊技球はアウト口304を通って遊技領域23aから排出される。アウト口304は、遊技領域23aの下側中央に対して左右両側にずれた2箇所に離間して設けられている。
ここで、入球とは、所定の開口部を遊技球が通過することを意味し、開口部を通過した後に遊技領域23aから排出される態様だけでなく、開口部を通過した後に遊技領域23aから排出されない態様も含まれる。但し、以下の説明では、アウト口304への遊技球の入球と明確に区別するために、一般入賞口81、可変入賞口303、上作動口301、下作動口302又はスルーゲート84への遊技球の入球を、入賞とも表現する。
上作動口301、下作動口302及び可変入賞口303は、センターフレーム85に対して下側に設けられる入賞装置300の一部として構成されている。スルーゲート84は、センターフレーム85に対して左側と右側にそれぞれ設けられている。
上作動口301、下作動口302及び可変入賞口303はいずれも上向きに開放されている。また、上作動口301が最も上方に位置し、下作動口302、可変入賞口303の順に鉛直方向に各作動口301,302及び可変入賞口303が並んで配置されている。
下作動口302は、通常は閉鎖状態(非サポート状態又は非ガイド状態)になっており、スルーゲート84の遊技球の通過に基づく抽選に当選した場合に開放状態(サポート状態又はガイド状態)となる。下作動口302の閉鎖状態では遊技球が下作動口302へ入賞できず、下作動口302の開放状態となると下作動口302への入賞が可能となる。
可変入賞口303は、通常は遊技球が入賞できない閉鎖状態になっており、大当たり当選といった開閉実行モード(特別遊技状態)への移行当選となった際に、遊技球が入賞しやすい所定の開放状態に切り換えられるようになっている。可変入賞口303の開放態様としては、所定時間(例えば30秒間)の経過又は所定個数(例えば10個)の入賞を1ラウンドとし、複数ラウンド(例えば15ラウンド)を上限として可変入賞口303が繰り返し開放される。
なお、上下の作動口301,302、可変入賞口303及びアウト口304並びにその周辺の構成詳細については、図10以降を参照して後述する。
図柄表示装置94では、上作動口301又は下作動口302への入賞に基づいて図柄の変動表示が開始される。図柄表示装置94における変動表示は、正面視で視認可能な視認可能領域において行われ、例えば上、中及び下に並べて図柄が表示され、これらの図柄が左右方向にスクロールされるようにして変動表示されるようになっている。そして、予め設定されている有効ライン上に所定の組み合わせの図柄が停止表示された場合には、開閉実行モードが発生することとなる。この図柄表示装置94における変動表示は、主表示装置96のメイン表示部において行われる変動表示に合わせて行われる。
センターフレーム85に対して左下側には、遊技の状態を表示する主表示装置96が設けられる。主表示装置96は、複数の発光部が並んで配列されてなる表示器を有する構成とされ、遊技領域23aの外側に相当する外レール102の外側に設けられ、その前面側には、例えば、左上側からメイン表示部、役物用表示部、状態表示部、保留表示部等が順に設けられる。
メイン表示部では、上作動口301又は下作動口302への入賞をトリガとして絵柄の変動表示が行われ、その変動表示の停止結果として、上作動口301又は下作動口302への入賞に基づいて行われた内部抽選の結果が表示によって明示される。本パチンコ機10では、上作動口301への入賞と下作動口302への入賞とが内部抽選において区別され、上作動口301又は下作動口302のいずれの入賞に基づいて行われた内部抽選の結果であるかがメイン表示部にて明示される。そして、上作動口301又は下作動口302への入賞に基づく内部抽選の結果が開閉実行モードへの移行に対応した当選結果であった場合には、各作動口301,302における当選結果に対応した所定の停止結果が表示されて変動表示が停止し、その後に、開閉実行モードへ移行する。上作動口301への入賞と下作動口302への入賞とは、当選によって得られる特典に差異が設けられ、可変入賞口303の開放態様(ラウンド数や1ラウンドにおける開放時間)、時短遊技状態への移行確率等、当選後に遷移する遊技状態が入賞した作動口によって異なる場合がある設定とされ、遊技が複雑化されている。ここで、いずれかの作動口301,302への入賞に基づいて、メイン表示部及び図柄表示装置94にて変動表示が開始され、所定の停止結果を表示し上記変動表示が停止されるまでが遊技回の1回に相当する。
なお、複数の作動口301,302が設けられる場合に、必ずしも作動口によって当選後に遷移する遊技状態を異ならせる必要はなく、同一の抽選条件にて抽選を実行し、同一の確率で各遊技状態へ移行する設定としても良い。また、必ずしも複数の作動口を設ける必要はなく、1の作動口のみを有する構成としても良い。
役物用表示部では、スルーゲート84への入賞をトリガとして絵柄の変動表示が行われ、その変動表示の停止結果として、スルーゲート84への入賞に基づいて行われた内部抽選の結果が表示によって明示される。スルーゲート84への入賞に基づく抽選結果が電役開放状態への移行に対応した当選であった場合には、役物用表示部にて所定の停止結果が表示されて変動表示が停止された後に、電役開放状態へ移行する。電役開放状態では、下作動口302が所定の態様で開放状態となる。
状態表示部は、遊技状態の変化に対応した表示が行われる部位である。状態表示部では、メイン表示部にて所定の停止結果が表示されることで遊技状態が開閉実行モードへ移行した場合や、その所定の停止結果の表示後における遊技回が所定回数に到達する等して遊技状態が開閉実行モード前の通常状態に移行した場合に、その遊技状態の変化が表示によって明示される。また、状態表示部では、開閉実行モードの移行当選となった場合に可変入賞口303の開放態様として複数種類に設定されたラウンド数のうち移行当選となったラウンド数が表示によって明示される。
保留表示部は、遊技球が上作動口301又は下作動口302に入賞した個数及び遊技球がスルーゲート84を通過した回数のうち未だ遊技が実行されていない保留状態の遊技回数を表示によってそれぞれ明示する。遊技球が上作動口301又は下作動口302に入賞した個数及び遊技球がスルーゲート84を通過した回数はそれぞれ最大4個まで保留され、保留表示部によって各保留数がそれぞれ表示される。保留表示部の保留数に対応した情報は、図柄表示装置94の表示画面にも表示され、保留数が数字又はキャラクタの個数などにより表示される。
なお、メイン表示部、役物用表示部、状態表示部及び保留表示部等は、複数の発光部が所定の態様で配列されてなる表示器により構成されているが、これに限定されることはなく、一部または全ての表示部を液晶表示装置、有機EL表示装置、CRT、セグメント表示器又はドットマトリックス表示器等その他のタイプの表示装置によって構成しても良い。また、メイン表示部及び役物用表示部にて変動表示される態様として、絵柄としての複数種の文字が変動表示される構成、複数種の記号が変動表示される構成、複数種のキャラクタが変動表示される構成又は複数種の色が切り換え表示される構成等、他の態様としても良い。
次に、遊技機本体12の背面側の構成について、図4に加え、図7から図9を参照しながら説明する。図7は中間ユニット13の背面図、図8は裏パックユニット15の背面図、図9はパチンコ機10の背面図である。
中間ユニット13には、図7に示すように、枠ユニット21によって開口形成される前後に貫通した遊技盤収容部21aが設けられ、この遊技盤収容部21aを通じて中間ユニット13の背面側には遊技盤23の背面側に搭載される各種部品が露出されている。
中間ユニット13の背面側には、図4に示すように、合成樹脂により形成された箱状の盤裏カバー141が設けられている。盤裏カバー141は、遊技盤23の背面のほぼ全域にわたって設けられ、遊技盤23の背面側に設けられる各種部品を、埃の進入、遊技球の衝突、或いは遊技盤23の搬送時における周辺部分との衝突から保護すると共に、遊技球の入賞を検知するセンサ等を狙った不正を防止する機能を有している。
中間ユニット13の背面側中央部には、図4に示すように、表示制御装置142と音声発光制御装置143とが左右に並んで設けられ、その下側には、遊技の主たる制御を司る主制御装置160が設けられている。表示制御装置142は、図柄表示装置94の表示制御を司るものであり、音声発光制御装置143は、主制御装置160からの指示に従って音声やLED、ランプ等の表示制御及び表示制御装置142の制御を司るものである。
主制御装置160は、図7に示すように、遊技の主たる制御を司る機能(主制御回路)と、電源を監視する機能(停電監視回路)とを有する主制御基板と、基板を収容するために設けられた透明性を有する樹脂製の基板ボックス163を備えている。また、主制御装置160には、基板ボックス163の開放に際して痕跡を残す痕跡手段としての開放封印部164が設けられている。当該開放封印部164は解除操作を一度行うと再結合を不可とするものであり、結果的に主制御装置160の基板ボックス163は一度開放操作を行うと、再度封印状態とすることが不可となっている。
主制御装置160の背面視左側端部には、図7に示すように、取付封印部165が設けられている。取付封印部165は、遊技板23b側に設けられる支持部材と主制御装置160とを固定し、主制御装置160の取り外しに際して痕跡を残す痕跡手段として機能する。取付封印部165には、最初に主制御装置160を取り付けるための固定部品以外に、予備用の固定部品が3組設けられ、主制御装置160の点検作業における一時的な取り外しや主制御装置160の交換が最大3回まで痕跡を残して実行可能とされている。
主制御装置160の背面視左部には、RAM消去スイッチ166が設けられている。本パチンコ機10は、各種データの記憶保持機能を有しており、万一停電が発生した際でも停電時の状態を保持し、停電からの復帰の際には停電時の状態に復帰できるようになっている。例えば遊技場の営業終了時に通常手順で電源を遮断した場合には遮断前の状態が記憶保持され、RAM消去スイッチ166を押しながら電源を投入すると、RAMデータが初期化されるようになっている。
枠ユニット21の背面における回動基端側(図7の右側)には、上下に離間して支持金具132が設けられ、各支持金具132の上端部において貫通穴が設けられた軸受け部133によって中間ユニット13に対して裏パックユニット15が回動可能に取り付けられる。また、枠ユニット21の背面には、裏パックユニット15を中間ユニット13に固定するための固定レバー134が回動先端側(図7の左側)に複数設けられている。
次に、裏パックユニット15について説明する。裏パックユニット15は、図8に示すように、透明性を有する合成樹脂により形成された裏パック201と、払出ユニット202と、外部端子板203とを備えている。
裏パック201は、図8に示すように、裏パック201の周縁部を構成する裏ベース部211と、裏ベース部211の後側に開口する部分を覆うようにして形成された保護カバー部212とを有している。裏ベース部211と保護カバー部212とにより、裏パック201は、左右側面と上面の全部、背面の上部が閉鎖されて前方側が開放した収容空間を形成し、この収容空間内に遊技盤23の背面側に搭載される各種部品として、図柄表示装置94や制御装置142,143等を収容する。保護カバー部212の下側部分には、前後方向に貫通した開口部212aが形成されている。なお、裏パック201は、枠ユニット21と別部品で構成される必要はなく、枠ユニット21と一体的に、例えば、樹脂により枠ユニット21と一体成形されて前側が開口した部品の一部として裏パック201に相当する部分を構成しても良い。
外部端子板203は、図8に示すように、後方から見た裏パックユニット15の右上側端部に設けられている。外部端子板203は、パチンコ機10の状態を遊技場の管理コンピュータに認識させるために、所定の信号出力を行うための基板である。外部端子板203には、出力端子として、開閉実行モード中に信号出力するための出力端子、下作動口302が高頻度で開放状態となる電役開放状態中に信号出力するための出力端子、払出ユニット202において遊技球が不足した場合に信号出力するための出力端子、所定個数の賞球を払い出す毎に信号出力するための出力端子、所定個数の遊技球を貸し出す毎に信号出力するための出力端子、外枠11に対する中間ユニット13の開放時に信号出力するための出力端子、中間ユニット13に対する前扉枠14の開放時に信号出力するための出力端子などが設けられている。
裏パックユニット15における背面視右側端部には、図8に示すように、上下一対の掛止ピン204が取り付けられている。この掛止ピン204を中間ユニット13側の軸受け部133に挿通させることで、裏パックユニット15が掛止ピン204を中心にして中間ユニット13に対して回動可能に支持される。裏ベース部211における掛止ピン204が配置されていない反対側の端部には、中間ユニット13に設けられた固定レバー134が挿通される挿通部211aが上下に形成されている。固定レバー134が挿通部211aに挿通されて90度回転させた状態にすることで、固定レバー134の一部が裏ベース部211に後方から当接し、中間ユニット13に裏パックユニット15が固定される。また、裏パックユニット15の前面下側における中央部にも、固定レバー135(図4参照)が設けられ、中間ユニット13側に設けられる挿通部21b(図5参照)に挿通されてから回転操作することで、中間ユニット13に対して裏パックユニット15の下側中央部が固定される。
裏パックユニット15は、上記したとおり、中間ユニット13の背面に対して回動可能に軸支されている。裏パックユニット15を中間ユニット13に対して背面側から重ね合わせた状態では、図9に示すように、主制御装置160の大半は開口部212aを介して背面側に露出し、主制御装置160の一部は保護カバー部212により覆われている。主制御装置160の上端部には他の制御装置と電気的に接続するためのコネクタ及び配線が設けられ、この配線に関する部位や開放封印部164及び取付封印部165の一部が保護カバー部212に覆われる。このため、主制御装置160の視認性を高めつつ、不正行為の抑制及び遊技球の衝突による破損防止等を実現している。主制御装置160の上側に配置される音声発光制御装置143等は、保護カバー部212により全体が覆われている。
裏パックユニット15は、図8に示すように、保護カバー部212を迂回するようにして裏ベース部211に取り付けられている払出ユニット202を備えている。払出ユニット202は、裏パック201の最上部に設けられて遊技球を貯留可能に上方に開口したタンク221と、タンク221内の遊技球を下流側に向けて案内可能に緩やかに傾斜するタンクレール222と、タンクレール222の下流側にて上下方向に遊技球を案内するケースレール223と、ケースレール223の最下流部に設けられる払出装置224とを有し、これらが連結することでタンク221に補給された遊技球を必要数分だけ払出装置224の下流側に払い出し可能とされている。払出装置224によって払い出された遊技球は、払出装置224の下流側に設けられた裏側通路部225に供給される(図4参照)。
裏側通路部225には、払出装置224より払い出された遊技球を上皿28a、下皿29a又はタンク球排出通路の何れかに振り分けるための3つの通路が形成されている。これら通路のうち、裏パック201の中央側に位置する通路が上記した本体側上皿通路部122及び前扉側上皿通路部51を介して上皿28aに通じ、その外側の通路が本体側下皿通路部123及び前扉側下皿通路部52を介して下皿29aに通じ、更に外側の通路がタンク球排出通路とされている。払出装置224によって払い出された遊技球は、上皿28aの通路に優先して案内され、その通路が遊技球で満たされると、その通路から分岐した下皿29aに通じる通路に遊技球が案内される。タンク球排出通路は、ケースレール223の操作部223aに対して排出操作を行うことにより、タンク221からケースレール223の途中までの間に貯留された遊技球が払出装置224を経由せずに裏パックユニット15の下端に設けられる排出口から排出される。
裏ベース部211の背面側下端部には、図8に示すように、各種制御装置等で要する所定の電力を生成して出力する電源装置241と、払出制御装置242とが前後に重ねて取り付けられている。電源装置241は、裏ベース部211の横幅全域にわたって設けられている。裏ベース部211の背面視右下側端部には、電源スイッチ245が設けられている。パチンコ機10へは電圧変換器を介して例えば交流24ボルトの主電源が供給され、電源スイッチ245の切換操作によりパチンコ機10の電源がON又はOFFとされる。
払出制御装置242は、払出ユニット202を通じた遊技球の払い出しを制御するための装置である。払出制御装置242は、基板を収容するために設けられた透明性を有する基板ボックス243に払出制御基板を収容して構成されており、その開放に際しては痕跡を残す痕跡手段として開放封印部244が設けられている。開放封印部244は解除操作を一度行うと再結合を不可とするものであり、結果的に払出制御装置242の基板ボックス243は一度開放操作を行うと、再度封印状態とすることが不可となっている。
裏ベース部211の前面側すなわち中間ユニット13側の下部には、図4に示すように、上方に開口した横長の球入口213と、側方に開口した球入口214とを上流側端部とする発射球排出通路が設けられている。遊技領域23aを流下しいずれかの開口を介して遊技盤23の背面へと導かれた遊技球は、2つの球入口213,214のいずれかを経由して発射球排出通路内へ進入する。発射球排出通路の出口部分は裏パックユニット15の下端面に遊技球1個分の幅で開口して形成され、遊技領域23a内に発射された遊技球は全て発射球排出通路を経由して遊技場の島設備に排出される。発射球排出通路の途中には、遊技球を検知する検知センサが設けられ、遊技領域23a内に発射された遊技球数に対応した信号が外部端子板203を介して出力される。
次に、可変入賞口303及びアウト口304並びにその周辺の構成詳細について図10以降を主に参照して説明する。図10は、遊技盤23の入賞装置300周辺を示す正面図である。なお、図10においては、入賞装置300の前側を覆う板状部分を省略すると共に、遊技球の通路を形成する壁部等の形状を模式的に示している。また、図10においては、遊技球の流下方向に影響する部位と、遊技盤23の裏面側に通じる遊技球の通路の外形は太線で示し、遊技球の流下方向にほとんど影響しない入賞装置300の外形やネジ等は参考のために細線で示している。
入賞装置300は、遊技領域23aの下部に配置され、遊技板23bに取り付けられる装置であり、例えば、複数のネジにより入賞装置300の前側部分が遊技板23bの前面に固定されている。入賞装置300は、上作動口301及び下作動口302を形成する上作動口用壁部321及び下作動口用壁部322と、下作動口302の左右両側に設けられる誘導壁部323と、可変入賞口303に関連する左右の区画壁部324、上側壁部325及び案内壁部326と、アウト口304に遊技球を誘導するアウト口用壁部327とを備えている。各壁部321~327は、入賞装置300の一部として合成樹脂により形成され、遊技板23bの前面より前方側に突出して設けられ、遊技板23bの前面より前側であって遊技領域23aを流下する遊技球に当接可能とされている。
上作動口用壁部321は、遊技球の直径より僅かに大きく上方に開口した箱状に形成され、遊技球が1球ずつ上作動口301に入賞可能に構成されている。上作動口301の高さ位置に対応して、その奥側(後側)には上作動口用通路331が連続し、上作動口301に入賞した遊技球は、上作動口用通路331を経由して遊技板23bの背面側へ誘導される。
下作動口302は、下側を基準に左右に開放動作可能な一対の可動体341と、可動体341の下側にて固定的な壁部分を形成する下作動口用壁部322の一部とによって形成されている。一対の可動体341の上端部は、閉鎖状態において、上作動口用壁部321の下端部分に近接し、遊技球が下作動口302に入賞できない構成とされている。一対の可動体341は、閉鎖状態において対向する内側の内面が平面状に形成されると共に、各可動体341の上端部分は尖って下側ほど横幅が広がるように円弧状の外面を有する形状とされている。
可動体341の下側には、可動体341を回動可能に支持する軸支ピン312が挿通されている。一対の可動体341は、下側を基準に左右両側に回動可能に取り付けられ、左右両側に離間するように回動して下作動口302の開放状態が形成される。下作動口302の高さ位置に対応して、その奥側には下作動口用通路332が連続し、下作動口302に入賞した遊技球は、下作動口用通路332を経由して遊技板23bの背面側へ誘導される。
下作動口302に対して左右両側には、下作動口302側に向かって下降傾斜した誘導壁部323が設けられている。誘導壁部323は、下作動口302と、その下側に位置する可変入賞口303に向けて遊技球を誘導する機能を有し、下作動口302及び可変入賞口303が開放状態とされた場合に多数の遊技球が入賞し易く構成されている。
入賞装置300の外形形状は、誘導壁部323と可変入賞口303が設けられる高さ位置において左右方向に幅広く形成され、誘導壁部323と可変入賞口303との間部分における横幅は、上下の両側に比べて細幅に形成されている。このため、誘導壁部323と可変入賞口303との間部分には、遊技板23bが前面側に露出され、その領域に釘87が設置されている。かかる入賞装置300及び釘87の配置構成により、合成樹脂により成形されて向き調整が不能な誘導壁部323が上流側に位置し、誘導壁部323より下流側であって可変入賞口303に到達する手前側に釘87を配置することができる。これにより、遊技球が可変入賞口303まで誘導される過程における遊技球の入賞割合を少ない数の釘87を対象にした角度調整により設定可能とすることができる。
可変入賞口303は、下作動口302の下側にて上方に開口形成されている。可変入賞口303は、左右方向に離間して設けられる左右の区画壁部324の間にて上下に貫通形成された空間部分として形成され、その空間を上下方向に分断するようにして上下方向に厚みを有する板状部分を有する動作体342が配置されている。
可変入賞口303の下側には、遊技板23bの前面側から後方へ通じる可変入賞口用通路333が連続している。可変入賞口用通路333は、手前側において大きな通路で遊技球が並んで後側に進行可能であって、奥側において左右2つの通路に区画されて後側に遊技球が1列になって通過可能な通路が連続している。各可変入賞口用通路333には、遊技球の通過を検知する非接触式のセンサ313が設けられ、遊技球の入賞が検知可能とされている。可変入賞口用通路333として複数の通路が設けられているので、可変入賞口303に入賞した遊技球が規定数に達した場合に速やかに可変入賞口303が閉鎖可能とされている。
可変入賞口用通路333の前側であって可変入賞口303に対して下側(下流側)には、内レール101の下端部101aが位置している。内レール101の下端部101aは、最下端部に向けて左右両側が下り傾斜する正面視円弧状に形成されると共に、後側に下降傾斜した帯板状に形成され、可変入賞口用通路333の中央部分が内レール101の最下端に相当する位置の後側に配置されている。遊技板23bの前面に沿って流下して可変入賞口303内へ入賞した遊技球は、内レール101によって下側部分が支持されつつ最下端側に収集され、内レール101の後側傾斜部分によって可変入賞口用通路333側へと誘導される。
内レール101の下端部101aに対して奥側には、可変入賞口用通路333より一回り大きな略矩形状にて下側に突出した入賞装置300の下側部分が位置している。遊技板23bの下端部には、入賞装置300の外縁300aに沿った形状で、且つ、その外縁300aより一回り大きな貫通孔23cが前後方向に貫通して設けられ、入賞装置300の一部分は、貫通孔23cに対して遊技板23bの後側から挿し込まれて配置されている。
動作体342は、前後方向に移動可能に設けられており、前側に位置した状態において可変入賞口303の入口部分を塞いだ閉鎖状態を形成する。動作体342は、中央部分が最も高く、左右両端側ほど低くなるように山形に傾斜した形状とされている。可変入賞口303の閉鎖状態においては、動作体342の上面に到達した遊技球は、その上面の傾斜方向に沿って、左右のいずれか一方に誘導される。
動作体342の左右の両端部分には、パチンコ機10及び遊技盤23を基準とした正面視において下側に鉤状に折れ曲がって突出した動作体側壁部342aが設けられている。左右の区画壁部324は、動作体側壁部342aの下端面に対して下側に対向するように、上部より下側部分が中央側に連続する段差状に形成され、左右の区画壁部324によって動作体側壁部342aが下側から支持される構造とされている。左右の区画壁部324が設けられることにより、動作体342が遊技板23bの前面より前側にて下側が支持される構造となり、動作体342の上面に大きな荷重が加えられても動作体342に生じる曲げモーメントが小さくなって動作体342が破損し難く、また、動作体342の剛性も、単に上下方向に厚みを有する板状に形成する場合に比して高めることができる。
動作体342の上側には、可変入賞口303に向かって流下する遊技球に当接可能な上側壁部325が設けられている。上側壁部325は、釘87と共に、可変入賞口303の上側における左右両側から可変入賞口303の中央側へ向かう遊技球の通路を形成する部位である。上側壁部325は、動作体342に対向する下側の外面部分が動作体342から遊技球1個分より僅かに大きな隙間を隔てて上方に位置すると共に左右方向に連続する天板部325aと、天板部325aの両端側より斜め上方側に連続する斜壁部325bとを備え、釘87及び斜壁部325bによって可変入賞口303の中央側に向かう通路が形成されている。天板部325aと動作体342との間には、可変入賞口303の上側において動作体342の上部中央側に向かう通路として上面通路335が形成されている。
上側壁部325の中央下側部分には、天板部325aから下方に連続する縦長の障害部325cが設けられている。障害部325cは、左右方向に厚みを有する板状の壁部により形成され、動作体342の上面に支持された遊技球に側方から当接して遊技球の左右方向の通過を阻害する。動作体342と障害部325cとの上下の隙間は、遊技球が左右に通過し得ない程度に近接している。
障害部325cは、動作体342において最頂部分に相当する中央部分の上側に設けられ、動作体342の最頂部には、閉鎖状態において遊技球が接触しない構成とされている。動作体342の中央部分は、その両端側に比べて、遊技板23bより前側にて下側が支持される位置から離間する。この動作体342の中央部分に遊技球が接触し難く構成されることにより、動作体342の上下方向の厚みを薄く設定しても動作体342の破損を防止し易くすることができる。従って、動作体342に対して上方に形成される、表示画面94aの中で遊技者が視認可能な表示領域を拡大することができる。
左右の区画壁部324に対して可変入賞口303が形成される中央側には、区画壁部324の下端部より中央側に連続する案内壁部326が設けられている。案内壁部326は、内レール101の内面により形成される遊技球の支持面に対して左右方向の外側において一段高い段差を有する支持面を上流側に形成する。案内壁部326の上面と、動作体342との上下方向の距離は、遊技球の直径より僅かに大きく、遊技球の直径の1.5倍より小さな略1.2倍程度に設定されている。
ここで、案内壁部326の上面と、動作体342との上下方向の距離が遊技球の直径の1.5倍の距離に設定されていると、動作体342が閉鎖状態へ移行する場合に遊技球が噛み込み易くなる。案内壁部326の上に2つの遊技球が上下に連なった状態となった場合、上段の遊技球の中心位置に動作体342が位置するためである。このため、その噛み込み易い距離とはならないように、案内壁部326の上面と、内レール101の上面との間に段差が設けられている。内レール101の上面と動作体342との上下方向の距離は、遊技球の直径の1.5倍より十分に大きな略2倍以上に設定され、この距離に設定することにより、内レール101の上側においても動作体342の動作による遊技球の噛み込みを生じ難くすることができる。
左右の区画壁部324の上面は、動作体342とは反対側であって可変入賞口303から離間する方向側に下降傾斜して形成され、動作体342の上面を経由して左右の区画壁部324の上面に到達した遊技球は可変入賞口303から離間するように流下する。また、動作体342の上面に対して、左右の区画壁部324の上面は、段差を形成するように一段低い高さ位置に配置され、動作体342の上面を経由した遊技球が動作体342と左右の区画壁部324との間の隙間部分で停止し難く構成されている。
左右の区画壁部324を基準として動作体342とは反対側となる両外側には、それぞれアウト口304が設けられている。各アウト口304は、隣り合って位置する各区画壁部324の上面より低い位置を底面として前方に開口形成されている。
各アウト口304の前側には、アウト口304の位置に到達した遊技球を、遊技板23bの前側から後方へ誘導可能に後方側へ下降傾斜したアウト口用壁部327が設けられ、アウト口304の前側に到達した遊技球は、アウト口用壁部327によって後方側へ誘導され、アウト口304へと流入する。
アウト口用壁部327の底面には、前後方向に連続する細溝327aが複数設けられている。遊技領域23a内に入り込んだ埃などは溝内に落ち込んで遊技球の流路には滞在し難くすることができるので、遊技球を円滑に進行させることができる。
アウト口用壁部327を基準として隣に位置する区画壁部324とは反対側に相当する両外側には、遊技球をアウト口304へ誘導するようにアウト口304側に下降傾斜したアウト口外側底壁部328及びアウト口誘導底壁部329aが連続するようにして設けられている。アウト口外側底壁部328は、入賞装置300の一部分として形成され、アウト口誘導底壁部329aは、入賞装置300とは別に形成されて遊技領域23aの下側を装飾する装飾部材329の一部として形成される。装飾部材329には、一般入賞口81を形成する一般入賞口用壁部329bが一体形成されている。
アウト口外側底壁部328の上面であってアウト口304に連続する下流端は、区画壁部324の上面におけるアウト口304に連続する下流端より低い高さ位置に設定され、動作体342の上面側を経由した遊技球がアウト口外側底壁部328の上面側を経由した遊技球より優先してアウト口304に誘導される構成とされている。よって、動作体342の上面周辺であって可変入賞口303の周辺において複数の遊技球が衝突し合って滞留する球詰まりを生じ難くすることができ、動作体342の上面に過負荷が加わる可能性を低減することができる。
なお、アウト口外側底壁部328の上面に形成される遊技球の通路には、遊技球が前後に蛇行しつつアウト口304側に誘導されるように縦長の突条部分が通路の前後の壁面に形成されることが好ましい。これにより、動作体342の上面側を経由した遊技球を一層アウト口304に誘導され易くすることができる。
アウト口304の後側には、遊技板23bの前側から後方へ遊技球を誘導するアウト口用通路334が後方側へ下降傾斜して連続している。アウト口304に入球した遊技球は、アウト口用通路334を経由して遊技領域23aの外へ排出される。
ここで、パチンコ機においては、遊技者の目に付く遊技機中央側に位置する図柄の表示装置や装飾装置等の設置領域を大型化する傾向にあり、これにより、自由なデザインを施し易くしたり、遊技者が急変する構造体の動作や表示内容に驚嘆し易くすることができ、他の製造メーカーとは異なる独自の遊技性を提供しやすくすることができる。また、作動口や可変入賞口等の遊技者に注目される領域や、アウト口は、遊技者から視認し易い位置に配置されることが好ましく、一般的には、遊技盤23の中央には、上から順に、表示及び装飾領域、作動口、可変入賞口、アウト口と配置される場合が多い。しかしながら、かかる配置順では、遊技球の入賞及び排出に必要な領域を確保しつつ、表示装置や装飾装置の設置領域をも確保することが難しい。
本実施形態においては、遊技領域23aの中央最下部には、可変入賞口303が設けられ、アウト口304は、可変入賞口303に対して左右方向にずれた位置に設けられている。よって、遊技領域23aの中央最下部の可変入賞口303の入口部分を下側に設置し易くすることができ、可変入賞口303の上側に、図柄表示装置94の表示領域やセンターフレーム85の設置領域を確保し易くすることができる。
また、遊技部材としての遊技板23bの前側から後方側へ向かって遊技領域23aを経由した遊技球が通過する複数の後方通路として、各作動口用通路331,332、可変入賞口用通路333及びアウト口用通路334が設けられ、これらの通路のうち最も下側に、可変入賞口用通路333が配置され、可変入賞口用通路333より高い位置に、アウト口用通路334が配置されている。すなわち、可変入賞口用通路333が遊技領域23aを通過する遊技球の排出される通路の中で最も下側に位置し、この最下部に位置する可変入賞口用通路333を遊技球が通過する場合には遊技者に利益をもたらされる構成とされている。このため、アウト口304からアウト口用通路334へ流入する遊技球は、可変入賞口用通路333より高い位置で遊技板23bの後方側へ誘導されるので、いずれの入賞口81,301~303にも入賞しないでアウト口用通路334へ流入した遊技球(ハズレ球)を迅速に遊技者から視認し得ない位置に移送することができる。
次に、図11から図15を参照して入賞装置300の構成詳細について説明する。図11及び図12は、前側及び後側から見た入賞装置300の斜視図であり、図13は、前側から見た入賞装置300の分解斜視図である。図14及び図15は、後側から見た入賞装置300の一部に相当する前側ユニット351の斜視図及び分解斜視図である。
入賞装置300は、遊技板23bに対して前側と後側とから取り付けられる複数のユニットを組みあわせて構成され、前側部分を構成する前側ユニット351と、後側部分を構成する後側ユニット352とを備えている。遊技板23bに対しては、先に前側ユニット351が遊技板23bに対して位置決め固定された後、後側ユニット352が前側ユニット351に対して左右及び上下方向において位置合わせされた後に遊技板23bに固定される。
前側ユニット351は、図13に示すように、遊技板23bの前面に外周部分が重なる平板状のベース部361aを有するベースユニット361と、平板状の前カバー部362aを有する前カバー362とを備えている。ベース部361aと前カバー部362aとは、遊技球の直径より僅かに大きな間隔を隔てて前後に離間して配置され、前カバー部362aの後方に位置して遊技盤23の背面側に連続する各通路331~334内へ遊技球を適切に誘導可能に構成されている。
ベースユニット361は、ベース部361aを形成する合成樹脂製の前側ベース部材363と、可動体341と、可動体341を動作させる駆動手段としてのソレノイド364とを有している。前側ベース部材363の前面側には、ベース部361aから前方側に突出する誘導壁部323と軸支ピン312とが一体形成され(図13参照)、軸支ピン312によって可動体341が前側ベース部材363に対して前側にて回動可能に支持されている。
前側ベース部材363の背面側には、上下の作動口301,302及びアウト口304に入球した遊技球を遊技板23bの背面側へ誘導する誘導通路部365~367が、上方側が開口した樋状、又は筒状にベース部361aから裏面側に突出形成され、その内側に遊技球を遊技板23bの背面側に誘導する各通路331,332,334が形成される。
前カバー362は、前カバー部362aを主体とする透明な合成樹脂製の部材であり、前側ベース部材363の前面にネジにより固定されてベースユニット361の一部を構成する。前カバー362の後側には、図15に示すように、平板状の前カバー部362aの裏面より後側に突出し、上面が後側に傾斜して形成された複数の壁部が一体形成されている。具体的には、上記した上作動口用壁部321、下作動口用壁部322、区画壁部324、上側壁部325、案内壁部326、アウト口用壁部327及びアウト口外側底壁部328が前カバー362の一部として形成されている。可変入賞口303は、左右の区画壁部324による左右の壁部分と、前カバー部362a及びベース部361aによる前後の壁部分とによって遊技球が入球可能に上方に開口して形成される。
前カバー362の後側における中央下部であって左右の区画壁部324の間部分には、入口前側突部371と、通路前側突部372と、通路分岐部前側突部373が設けられている。入口前側突部371と、通路前側突部372の構成については、図18を参照して後述する。
通路分岐部前側突部373は、入口前側突部371や、通路前側突部372より大きく後側に突出し、上作動口用壁部321、下作動口用壁部322、及び、アウト口用壁部327等の遊技球を後側の入口へ誘導する部分より急傾斜して形成されている。通路分岐部前側突部373は、可変入賞口用通路333を入口部分で左右方向に分断する通路区画壁368の前側に対向する位置に設けられ、単に、遊技球を後側へ誘導するだけでなく、可変入賞口303の中央部分において入賞した遊技球であって通路区画壁368に衝突する遊技球を高速に移送する。これにより、可変入賞口303に入賞した遊技球を効率良く可変入賞口用通路333内へ誘導し易くすることができ、1回の可変入賞口303の開放に対しての規定数に対する入賞球数のバラツキを低減することができる。
通路区画壁368と通路分岐部前側突部373との前後方向における間部分には、遊技球の直径より大きな隙間が設けられている。通路区画壁368の前端部分は、可変入賞口用通路333の入口部分より後方側に位置し、その前端部分が尖った形状とされている。可変入賞口用通路333の入口部分では、2つの可変入賞口用通路333が左右方向において合体した1つの通路が形成され、その後側にて左右方向に分断された可変入賞口用通路333が形成される。これにより、通路分岐部前側突部373により誘導された遊技球を効率良く、2つの可変入賞口用通路333内へ誘導することができる。
前カバー362の後側における下端部には、左右の区画壁部324の間部分に隙間Sが設けられている。隙間Sに対応する位置には、上述したように、内レール101の下端部101aが下側に重なるように位置し、可変入賞口303に入賞した遊技球のほとんどは、内レール101の下端部101aによって可変入賞口用通路333へ誘導される。内レール101を利用して遊技球を後側へ誘導する構成としているので、その誘導機能を前カバー362に付加する場合に比べて、可変入賞口303を下側に配置することができ、その上側に形成される図柄表示装置94の表示領域等を拡大し易くすることができる。
後側ユニット352は、遊技板23bの裏面側に取り付けられ、遊技板23bに設けられる貫通孔23cを通じて遊技板23bの前面より前側に突出する動作体342を前後に動作させる装置である。遊技板23bの貫通孔23cは、前側ユニット351のベース部361aにより上側の大部分が覆われ、遊技領域23a内に遊技板23bの貫通孔23cが露出しない構成とされている。
後側ユニット352は、遊技板23bの裏面側にネジ止め固定される合成樹脂製の後側ベース部材381と、後側ベース部材381によって前後方向に動作可能に支持される動作体342と、動作体342を動作させる駆動手段としてのソレノイド382(図12参照)と、ソレノイド382の後側を覆うソレノイドカバー383とを備えている。
動作体342は、上下方向に厚みを有する合成樹脂製の板部342bを前端部に有し、後側部分が後側ベース部材381によって前後方向に移動可能に支持されている。板部342bは、可変入賞口303を閉鎖する部位であり、板部342bの前端形状は、左右方向の両端側より中央側が凹んで奥側(後側)に位置する方向に傾斜した形状とされている。動作体342が開放状態から閉鎖状態に対応した位置に前進した場合に、遊技球が動作体342と前カバー362(前カバー部362a)との間に噛み込んだ状態となることがあるものの、板部342bの前端形状が左右方向おいて傾斜していることにより、噛み込まれた遊技球は傾斜した前端形状によって後側に相当する中央側に移動しつつ上方又は下方のいずれかに移動し易く、これにより、動作体342の閉鎖による噛み込みが防止されている。
後側ユニット352の前面には、前側ユニット351が位置する前方に突出する位置決め部としての位置決めピン384が設けられている。位置決めピン384は、左右方向に離間した複数箇所にて前方側に突出する略円柱状に設けられている。位置決めピン384の配置位置に対応した位置合わせをするための部位として、前側ユニット351の背面には、位置決めピン384の先端部が挿入可能な筒状の位置合わせ部374が設けられ、位置合わせ部374内に位置決めピン384が嵌合して前側ユニット351と後側ユニット352との左右及び上下方向における相対位置が正確に位置合わせされる。このため、後側ユニット352に設けられる動作体342や可変入賞口用通路333と、前側ユニット351に形成される可変入賞口303、入口前側突部371、通路前側突部372等との相対位置が適切になり、各機能部位との相互作用による効果が確実に発揮可能とされている。
後側ベース部材381には、後側ユニット352を遊技板23bに固定するための固定部385が左右及び上下方向に離間した複数箇所に設けられている。各固定部385には、前後方向に貫通する貫通孔が設けられ、固定部385内に固定用のネジ(図示せず)が後側より挿通されて遊技板23bにネジ止め固定されることにより、後側ユニット352が遊技板23bに固定される。
ソレノイド382は、主制御装置160の制御によって上記した遊技状態に対応して通電状態が制御され、動作体342が後側ユニット352の前方側に突出した閉鎖状態に対応した位置と、動作体342が閉鎖状態に比べて後方側に位置した開放状態に対応した位置とに移動する。このソレノイド382の動作に対応して、動作体342は、閉鎖状態において遊技板23bの前面より前側に突出して可変入賞口303を閉鎖し、開放状態において遊技板23bの前面より後側に位置して可変入賞口303を開放する。
ソレノイド382は、可変入賞口用通路333の後側に重なる位置に配置され、遊技領域23aとの相対的な高さ位置としては、遊技領域23aより下側にはみ出すようにして設けられている。このソレノイド382の配置は、後側ユニット352が遊技板23bの後側から取り付けられ、動作体342が遊技板23bの貫通孔を通じて遊技板23bの前方側に突出する構成としていることにより実現することができ、これにより、入賞装置300の上側のスペースを広く確保して、入賞装置300の上側に形成される図柄表示装置94の表示領域等を拡大し易くすることができる。
なお、ソレノイド382は、自身の長手方向であって通電状態の切り替えにより可動部が移動する方向に沿った縦向きに取り付けられ、ソレノイド382の可動部は、その可動部を支持する本体部より下側に位置し、その可動部と動作体342との間に介在する回動部材(図示せず)の回動中心がソレノイド382の本体部より下側であって後方側に位置させることが好ましい。これにより、ソレノイド382の上下方向の長さを利用して、回動部材の回動量に対する上端部分における前後の移動量を拡大し、回動部材とソレノイド382とを有する後側ユニット352を小型に形成しつつ、動作体342の前後移動量を十分に確保することができる。
次に、図16及び図17を参照して、入賞装置300に設けられる下作動口302及び可変入賞口303の動作について説明する。図16及び図17は、入賞装置300の前側部分の斜視図であり、図16は、下作動口302及び可変入賞口303の閉鎖状態を示し、図17は、下作動口302及び可変入賞口303の開放状態を示している。なお、図16及び図17においては、前側ユニット351の前側部分を切除し、入賞装置300の主要な構成のみを示すと共に一部分を拡大視して示し、可変入賞口303の入口付近に遊技球を太い実線で図示し、内レール101の下部を一点鎖線で模式的に示している。また、図17においては、動作体342(板部342b)の先端部分のみを破線にて模式的に示している。
下作動口302及び可変入賞口303は、図16に示すように、閉鎖状態において入口部分に遊技球が通過できる隙間が形成されず、遊技球が入賞不能となっている。上作動口301の左右両側を経由した遊技球や、誘導壁部323によって傾斜に沿って下側に誘導された遊技球は、下作動口302の入口側へ進行する。下作動口302の入口部分に到達した遊技球は、閉鎖状態の可動体341の外面に衝突し、下作動口302の底面側に位置する上側壁部325の左右いずれかに相当する側方側を経由して下方へ流下する。
下作動口302の側方側を経由した遊技球やアウト口304の上方から釘87等によって下作動口302側へ誘導された遊技球は、可変入賞口303の位置する側へ進行する。可変入賞口303の入口部分に到達した遊技球は、閉鎖状態の動作体342(板部342b)の上面に接触して支持され、当該上面の傾斜方向に沿って、左右のいずれかへ誘導される。動作体342(板部342b)の上面によって誘導された遊技球は、区画壁部324とアウト口用壁部327の上側を経由してアウト口304へ誘導される。
下作動口302が開放状態となると、図17に示すように、下作動口302の入口部分が左右の斜め上方側に開口し、遊技球が下作動口302内に通過可能な隙間が形成される。下作動口302の入口部分に到達した遊技球は、可動体341の内面に誘導されて下作動口302の奥側へと進行し、下作動口302へ入賞する。
可変入賞口303が開放状態となると、可変入賞口303の入口部分が上方側に開口し、遊技球が通過可能な隙間が形成される。可変入賞口303の入口部分に到達した遊技球は、左右の区画壁部324の間に進行し、可変入賞口303へ入賞する。
ここで、遊技盤23の中央下部は、遊技領域23aの最下流部に相当し、遊技領域23aへ発射された遊技球の多くが誘導される。その位置には、一般的にはアウト口が位置し、いずれの入賞口にも入賞しなかった多数の遊技球がアウト口へと誘導される。
本実施形態においては、遊技盤23の中央下部に可変入賞口303が位置し、その可変入賞口303が動作体342によって常には閉鎖状態とされている。遊技領域23aを流下する多数の遊技球は、可変入賞口303へ誘導されるように釘87や壁部323,325等が配置され、可変入賞口303の開放状態において遊技者が遊技球を容易に入賞可能に構成される。このため、閉鎖状態においては、動作体342に向かって多数の遊技球が進行し、動作体342に多数の遊技球が衝突することとなる。また、遊技球が可変入賞口303の下流側に相当するアウト口304付近で球詰まりすると、滞留した多数の遊技球が動作体342の上面に支持された状態が生じ得る。すなわち、前後方向に動作する動作体342に対しては、遊技球による繰り返しの衝撃や、相当な荷重が加えられる可能性が高く、かかる衝撃や荷重に耐え得る構造とする必要がある。
本実施形態の入賞装置300には、動作体342の左右両端部分における左右の区画壁部324による動作体342の前側部分の支持構造が設けられている。動作体342の支持構造としては、上記したように、動作体342と、動作体342を動作させるソレノイド382と、動作体342を前後に移動可能に支持する後側ベース部材381とを有する後側ユニット352が遊技板23bに対して後側より取り付けられ、遊技板23bには、後側より動作体342を挿通可能な貫通孔23cが設けられている。また、遊技板23bの前側には、動作体342が閉鎖状態に対応する位置に配置された場合に遊技板23bの前面より前側にて、動作体342の下側を支持する区画壁部324が設けられている。
かかる動作体342の支持構造によれば、動作体342を、遊技板23bの貫通孔23cを通じて遊技領域23aに突出するように配置し、動作体342の動作に必要なソレノイド382は、遊技板23bの後側に重なるように取り付けることができる。このため、遊技板23bの前面側における動作体342の設置スペースを上下に短く設定し易く、可変入賞口303に対して上側には下作動口302を近接して配置することができ、下側には可変入賞口用通路333を近づけて配置し易くする等して、可変入賞口303の周辺に他の部品の設置スペースを広く設定し易くすることができる。よって、遊技球の流下領域や、遊技板23bの前面において釘87を打ち込み可能な領域、図柄表示装置94の表示領域、センターフレーム85の装飾としての枠部分といった機能部品等を配置し易くすることができる。
また、動作体342が閉鎖状態に対応する位置に配置された場合には、左右の区画壁部324によって動作体342の板部342bが下側から支持される。よって、動作体342の板部342bの上側に大きな負荷が加わった場合であっても、動作体342に生じる曲げやねじり応力を低く抑えて動作体342の破損を防止することができる。
特に、可変入賞口用通路333が、いずれのアウト口用通路334よりも下側に設置される構成により、動作体342がアウト口304へ向かう遊技球の通路を形成することとなり、多数の遊技球が連なった状態で動作体342の上側に滞留する可能性があるものの、動作体342の下側が支えられる構造とすることによって遊技球の滞留等による動作体342及び後側ベース部材381等に生じる曲げやねじり応力を低く抑えることができるので、各部材の破損を防止することができる。
更に、動作体342は、左右方向に連続して形成され、上方から流下する遊技球が当接する板部342bと、板部342bの左右方向における端部より下側に連続する動作体側壁部342aとを有し、左右の区画壁部324は、動作体側壁部342aに対して可変入賞口303の外側に位置して動作体側壁部342aに対向する側面対向部324aと、側面対向部324aより下側にて前記入賞部の内側に連続し、前記側面部の下側に突出して形成された前側支持部324bとを有している。かかる構成によれば、動作体側壁部342aの外側と下側のそれぞれに区画壁部324の側面対向部324aと前側支持部324bとが位置し、動作体側壁部342aの外側と下側への移動が制限される。このため、動作体342の板部342bの下側が支えられる構造であって、且つ、動作体342の左右方向における中央側部分が下側に変形することを側面対向部324aによって阻止することができるので、遊技球の滞留が生じても動作体342の変形を抑えて既定の位置に動作体342の各部位を適切に配置することができる。
また、動作体342の上側には、閉鎖状態における動作体342の板部342bの上面中央部分に遊技球が接触し得ないようにする手段として障害部325cが設けられている。このため、動作体342の板部342bにおいて、区画壁部324から下側が支持された位置から最も遠い箇所には、遊技球が当接することがないので、動作体342へ加えられる曲げ力を低く抑えることができ、動作体342の破損を防止することができる。
また、動作体342の板部342bの上側における中央寄りの一部分には、動作体342の板部342bと上側壁部325(天板部325a)の底面との間に、遊技球が1個以上入り込み可能な上面通路335が形成されている。可変入賞口303の閉鎖状態において、動作体342の板部342bの中央側に向かう勢いを有して板部342bに衝突した遊技球は、板部342bの中央側に向かって上面通路335内へ進行した後、動作体342の板部342bの下り傾斜に沿うように折り返して板部342bの端側へと移動する。この遊技球の挙動により、動作体342が一時的な閉鎖状態を経て開放状態となる場合、閉鎖状態において板部342bの上面に遊技球が滞留し易く、また、複数の遊技球が動作体342の上面に載置された状態となり易くなるので、その後の開放状態において遊技球が即座に可変入賞口303へ入賞し易くなる。このため、可変入賞口303の開閉が繰り返される状況においてアウト口304へ誘導される遊技球数を少なくすることができ、特別遊技状態において可変入賞口303へ効率良く遊技球を入賞させることができる。
なお、動作体342の板部342bの上面は、上り方向側に遊技球が進行可能であって下り方向側に遊技球が蛇行して流下するように構成されることが好ましい。例えば、動作体342の板部342bの上面に遊技球の半径より十分に小さい深さが1mm以下の浅い溝を、平面視において蛇行して左右方向に連続するように形成し、遊技球が板部342bの上面を前後に移動しつつアウト口304側へ流下するようにしても良い。これにより、可変入賞口303へ一層効率良く遊技球を入賞させることができる。
また、上面通路335は、遊技球が積み上げられることのない遊技球の直径の1.5倍以下の高さ幅に設定されることが好ましい。本実施形態における上面通路335の高さ幅は、遊技球の直径に対して1.2倍以下の僅かに大きな高さ幅に設定されている。このため、可変入賞口303の上側に上下の作動口301,302を近づけて配置し、他の部品の設置スペースを広く設定し易くすることができる。また、区画壁部324から下側が支持された位置から離れた箇所へは、遊技球が重なった状態で載置される状況を発生し得なくして、動作体342の破損をより確実に防止することができる。
可変入賞口303の入口部分に遊技球を誘導する球誘導部材としての釘87や上側壁部325は、板部342bの左右両側から中央側への移動成分を有して遊技球が進行するように設置されている。具体的には、釘87の間に形成される遊技球の通路(下流側部分の2本の釘87の間に形成される通路の向き)が板部342bの上面の上流側(すなわち板部342bの中央側)を向くように釘87が設置されている。また、複数の釘87及び上側壁部325等により形成される遊技球の通路としての壁面が板部342bの上面の上流側(すなわち板部342bの中央側)を向くように、釘87が設置されると共に、上側壁部325が形成されている(図10参照)。このため、板部342bの上流側へ向けて遊技球が移動し易くなるので、板部342bの上面に遊技球が滞留し易くすることができ、可変入賞口303へ効率良く遊技球を入賞させることができる。また、板部342bの上側であって中央側に相当する板部342bの最頂部に対応する位置に障害部325cが設けられることも遊技球の滞留を生じさせる上で好ましく、これにより、板部342bの上面を勢い良く遊技球が通過して反対側のアウト口304へ遊技球が誘導されてしまう状況を回避することができる。
次に、図18(a)及び図18(b)を参照して、動作体342の動作による遊技球の噛み込みを防止する構成について説明する。図18(a)及び図18(b)は、右側から見た入賞装置300の可変入賞口303周辺部分を模式的に示した断面図であり、図18(a)は、可変入賞口303の開放状態を示し、図18(b)は、可変入賞口303の閉鎖状態を示している。なお、図18(a)及び図18(b)においては、参考のため、遊技板23bの前面位置を一点鎖線で示すと共に、遊技球を併せて示している。
前カバー362の背面側には、図18(a)及び図18(b)に示すように、後側に突出して形成された入口前側突部371が設けられている。入口前側突部371は、断面略三角形状で先端部分が尖った形状をなし、平面状の前カバー部362aの背面に対して遊技球の直径より十分に小さい略1mmの高さにて突出している。
入口前側突部371は、動作体342の前端に対向する位置に設けられ、具体的には、動作体342の前端における先端部分と略同一の高さ位置に形成されている。また、動作体342が左右方向における中央部分が高く、左右両側部分が低くなるように傾斜している分、入口前側突部371も、動作体342において最も高い位置に相当する略中央部分が高く、左右両側部分が低くなるように左右方向において傾斜して連続している(図15参照)。
動作体342が開放状態から閉鎖状態に切り替えられる場合には、動作体342が前カバー362に近づくように後側から前側に移動する。このとき、遊技球が動作体342の前端と前カバー362との間に挟まってしまう場合が生じうる。かかる場合に、前カバー362の背面側には、入口前側突部371が左右方向に連続して設けられているので、動作体342の前端と前カバー362の入口前側突部371との間に挟まれた遊技球は、入口前側突部371に衝突して上側又は下側のいずれかに押し出される。
動作体342に対して上側に遊技球が移動した場合には、図18(a)示すように、動作体342の上面より上側に遊技球が移動し、動作体342の上面の傾斜に従ってアウト口304側へと誘導される。動作体342に対して下側に遊技球が移動した場合には、可変入賞口303への入賞となって可変入賞口用通路333へと誘導される。
ここで、動作体342の前端に対して、入口前側突部371が略同一の高さ位置に設けられ、対向する先端部分が尖って形成されているので、球形状をした遊技球表面に動作体342又は入口前側突部371が接触した際に上方又は下方のいずれかに遊技球が移動し易い。このため、動作体342と入口前側突部371との間に遊技球が挟まれる状況が生じ難く、遊技球の挟み込み防止の機能をより確実に発揮させることができる。また、動作体342の前端が左右方向において高さ位置が変化し、更には、動作体342の前端が前後方向において中央側が後側に位置するように傾斜していることにより、動作体342と入口前側突部371との間に挟まれた遊技球には、動作体342の前端の傾斜方向に沿った斜め方向の力が作用し易く、挟み込み防止の機能を一層発揮させることができる。
前カバー362の背面下部には、図18(b)に示すように、可変入賞口用通路333の高さ位置にて後側に突出して形成された通路前側突部372が設けられている。通路前側突部372は、可変入賞口303に入賞して下方に落下する遊技球を可変入賞口用通路333の位置する後側へ誘導するための部位である。
通路前側突部372は、後側に向けて斜め下側に下り傾斜した上面形状をなしている。通路前側突部372の高さは、平面状の前カバー部362aの背面に対して遊技球の直径より十分に小さい略3mmの高さにて突出している。通路前側突部372の高さは、通路前側突部372より上方に設けられる入口前側突部371より大きく後側に突出し、入口前側突部371に接触した遊技球でも通路前側突部372に接触可能に構成されている。
可変入賞口303の入口部分には、閉鎖状態の動作体342の上側に重なって入口後側突部363aが設けられている。入口後側突部363aは、前側ベース部材363の前面の一部として形成され、遊技板23bの前面に相当する前後位置より前方に突出し、前側ベース部材363において前後方向に厚みを有して遊技球の通路を形成する平板状の部位よりも前方に突出している。
可変入賞口303に入賞する遊技球のうち前側ベース部材363の前面に沿うようにして後側から流下する一部の遊技球は、入口後側突部363aにより前カバー362側に誘導されることとなる。このため、入口後側突部363aよりも下側に位置する通路前側突部372に対して、遊技球の前側部分が衝突し易くなっている。入口後側突部363aの前端と、通路前側突部372の後端との前後方向における距離は、遊技球の直径より短く設定され、これにより、遊技球が通路前側突部372に衝突して可変入賞口用通路333側へ誘導され易く構成されている。
入口後側突部363aは、動作体342が位置する動作体342の収容空間の入口外周部分における上側にて前方に突出している。また、入口後側突部363aは、左右方向において動作体342の位置する全範囲に跨がって前方に突出し(図16参照)、開放状態における動作体342の収容空間側に向かっては遊技球が進行し難く構成されている。このため、動作体342の前端部分や、動作体342の収容空間の入口外周部分の下側には遊技球が衝突し難くなり、一旦、遊技球が可変入賞口303へ入賞した場合、動作体342の周辺に対しては遊技球が衝突せずに円滑に遊技球が流下する。
ここで、本実施形態において、可変入賞口用通路333には、内レール101の下端部101aによって遊技球が誘導される。内レール101は、遊技領域内の部品配置を変更した他機種においても使用可能な部材であり、内レール101の下端部101aは、当該部分の後側に一般的に設けられるアウト口に遊技球を誘導するのに適した形状とされ、後側に緩やかに傾斜した上面形状とされている。アウト口への遊技球の誘導は、それほど高速に誘導する必要がなく、内レール101の下端部分によって左右にゆらゆらと遊技球が転動しながらアウト口内へと遊技球が誘導される。
一方、可変入賞口303内では、内レール101の下端部101aより下流側に位置するセンサ313によって可変入賞口303への遊技球の入賞が検出され、この検出タイミングに対応して可変入賞口303が閉鎖される。このため、可変入賞口用通路333へは遊技球を高速に誘導する方が好ましく、通路前側突部372が設けられることによって、内レール101の他機種への汎用性を維持しつつ、可変入賞口303内で遊技球が滞留し難く、円滑な遊技球の排出を実現することができる。また、入口後側突部363aが設けられることにより、通路前側突部372の機能を更に確実に発揮させることができる。
次に、図19を参照して、前扉枠14と入賞装置300との相対位置について説明する。図19は、前扉枠14の窓部14aと入賞装置300との相対位置を示す説明図である。なお、図19においては、入賞装置300を模式的に示すと共に、入賞装置300に対する前扉枠14の窓部14aの下端部における外形を一点鎖線で示している。
入賞装置300は、前扉枠14に設けられる窓部14aを通じて、パチンコ機10の前面側から遊技者によって視認され、図19に示すように、前扉枠14において窓部14aの外側を囲う外形線(図19の一点鎖線)に対して、一部が上側に位置し、一部が下側に位置する高さに配置される。窓部14aに対して奥側には、2枚の透明ガラス31,32を有する前面側が平坦な窓パネルユニット30が位置し、遊技者が視認可能に遊技領域23aを覆う前面側が平坦な視認部30aが窓部14aの内側に位置している。前扉枠14の電飾部24は、視認部30aに対して前側に突出し、視認部30aを囲う枠部としての機能を有する。前扉枠14は、遊技盤23の前面を開放可能に遊技盤23に対して相対移動可能な部材である。
入賞装置300は、図19の一点鎖線より上側の領域が遊技者から視認可能であり、前カバー362が透光性を有する合成樹脂により形成されているので、その奥側に位置する上下の作動口用通路331,332等は遊技者から視認可能に構成されている。図19の一点鎖線より下側の領域については、前扉枠14の枠部(電飾部24)によって遊技者から視認不能とされる。可変入賞口用通路333は、前扉枠14の枠部に対して後側に重なる高さ位置に配置され、アウト口304及びアウト口用通路334は、前扉枠14の枠部に対して上側に外れた位置、すなわち、視認部30aに重なる位置に配置されている。このため、可変入賞口用通路333を通過する遊技球は、遊技者から少なくとも一部が視認不能であり、アウト口用通路334を通過する遊技球は、遊技者から完全に視認可能となる。
このように、可変入賞口用通路333は視認部30aに対して下側にずれて配置され、枠部(電飾部24)に重なる位置に配置されているので、視認部30aの後側に重なるスペースに、可変入賞口用通路333の下側部分に相当する領域を設定する必要がない。このため、遊技球の流下する領域や図柄表示装置94等の設置領域を確保し易くすることができる。また、前扉枠14の視認部30aの下側に相当する枠部の上端部分を比較的高く設定し易くなり、前扉枠14の視認部30aの下側に設けられる機能部品として、遊技球の貯留部(上皿28a及び下皿29a)、発射操作装置45、選択操作部としての入力装置41、装飾部としての電飾部24等を比較的大きなサイズで配置し易くすることができる。
ここで、可変入賞口303の内部又はその周辺部分を発光させる場合には、入賞装置300に発光体としてのLED等を有する基板を設置し、可変入賞口用通路333を形成する壁部分を透明又は半透明の透光性材料により形成して、通路の外部から通路内に光を照射する構成としても良いが、この場合には、可変入賞口303より前側から光を照射することができないので、見栄え良く可変入賞口303の内部等を発光させられない可能性が生じ得る。この場合、視認部30aの下側に位置する前扉枠14の枠部(電飾部24)に設けられる発光体が後方側又は後方斜め上側に向けて光を照射するように、LEDを後ろ向きに設置したり、又は、前面側に向かって照射される光の一部を導光又は反射させて後方側に向かって発光体が光を照射する構成としても良い。これにより、可変入賞口303に対して前方側から光を照射して可変入賞口303の内部及びその周辺部分を十分に発光させることができる。特に、可変入賞口用通路333への遊技球の誘導を、他機種と部品を共用する内レール101(誘導レール100)により実施する場合には、可変入賞口303の下側に発光体を設置することが難しく、この場合において前扉枠14の枠部(電飾部24)の発光体を利用して可変入賞口303の内部又はその周辺部分を発光させる構成により部品点数の増加を抑制しつつ、可変入賞口303に入賞した遊技球を遊技者から視認し易くすることができて好ましい。
なお、本発明は、上記実施形態に限られることはなく、例えば、以下に記載するように変形して実施しても良い。この場合に、以下に記載する各構成を上記実施形態に対して適用しても良く、以下に記載する複数の構成を組み合わせて上記実施形態に対して適用しても良い。
上記実施形態における上下の作動口301,302、可変入賞口303及びアウト口304の配置位置及び数は、必ずしも上記実施形態における構成とする必要はない。例えば、アウト口304が左右2箇所でなく、いずれか一方側にのみ設けられ、可変入賞口303を開閉する動作体342の板部がアウト口304の位置する一方側に向かって下降傾斜する構成としても良い。かかる場合には、前扉枠14の視認部30aの下端付近であって視認部30aの後側に重なる位置に可変入賞口303の入口に相当する動作体342を配置することが好ましく、一方側に下降傾斜した動作体342の板部の傾斜角度に沿って前扉枠14の視認部の外形形状及び枠部の内形形状を傾斜した形状に設定することが好ましい。これにより、前扉枠14の視認部30aの下側に機能部品を比較的大きなサイズで配置し易くすることができる。
動作体342の下流側部分を含む少なくとも一部は、アウト口304の開口上端より下側の高さ位置に配置しても良く、これにより、可変入賞口303を、遊技領域23a内において比較的下側に配置することができるために好ましく、この場合に、アウト口304の開口における中央よりも下側の高さ位置に動作体342の下流側部分を含む少なくとも一部を設置することが好適であり、更には、動作体342の全体をアウト口304の開口上端又は当該開口における中央より下側の高さ位置に配置することが好適である。
動作体342は、必ずしも視認部30aの後側に重なる位置に配置する必要はなく、前扉枠14の窓部14aに一致した高さ位置に設置しても良いし、動作体342の上面に載置された遊技球が視認部30aの後側に重なる程度に、すなわち、遊技球の直径より小さな距離分だけ前扉枠14の窓部14aの外形より下側に動作体342が位置するように、動作体342が前扉枠14の枠部の後側に重なるようにしても良い。この場合であっても、可変入賞口303への入賞は、遊技球が下方に移動することにより遊技者から視認可能とすることができる。
可変入賞口303は、必ずしも遊技板23bの後方側に向かって遊技球が誘導されるようにしてパチンコ機10から排出される構成とする必要はなく、遊技領域23aの下側から下方へ向かって排出される構成としても良い。例えば、内レール101を部分的に分断し、遊技領域23aの下方へ向かって遊技球が遊技領域23aから排出されるようにしても良い。この場合であっても、可変入賞口303の入口部分をアウト口304より僅かに高い位置に設置し、可変入賞口303内に入った後の遊技球の流下する空間は、アウト口304よりも下側に位置させることにより、遊技領域23a内に図柄表示装置94の表示領域等を設置し易くすることができる。かかる場合であっても、前扉枠14の視認部30aの下端付近であって視認部30aの後側に重なる位置に可変入賞口303の入口に相当する動作体342を配置することが好ましい。
上記実施形態における上下の作動口301,302、可変入賞口303及びアウト口304のうち少なくとも一部は、必ずしも入賞装置300によって一体化された構成とする必要はなく、別部品として遊技板23bに取り付けられる構成としても良い。また、下作動口302及び可変入賞口303の少なくとも一方は、必ずしも閉鎖状態において遊技球が入賞できない構成とする必要はなく、開放状態に比べて閉鎖状態の方が入口の開放量が少なく入賞し難いものの遊技球が入賞可能に構成されても良い。
可変入賞口用通路333は、遊技者に正面側から完全に視認可能となるように、視認部30aの後側に全体が重なる位置に配置しても良い。この場合には、遊技者に対して遊技球の流下を一番下側の可変入賞口用通路333に達するところまで長期間にわたって視認させることができ、大きさに制限のある遊技領域23aにおいて遊技球の挙動する区間を長く設定し易くすることができる。
動作体342の前側に相当する板部342bの下側に重なるように、遊技板23bの前面より前側に入賞検知部としてのセンサを設置しても良い。可変入賞口303への遊技球の流入を早い段階で検知することができるので、予め設定した入賞数に対応した遊技球が可変入賞口303へ入賞したタイミングで迅速に入賞し易さを切り替えることができる。また、前扉枠14の枠部により可変入賞口303への入賞を検知する検知手段としてのセンサが覆われた状態となるので、センサに対しては装飾を施す必要がなく低コストで見栄えの良い入賞部とすることができる。更に、検知手段としてのセンサの前側に前扉枠14の裏面が対向するように、センサの前側に前カバーが重ならない形状としても良く、この場合には、遊技盤23を有する遊技機本体12に対して前扉枠14を開放操作することにより可変入賞口303への入賞を検知するセンサが遊技盤23の前側に露出されるので、このセンサの点検や交換作業を容易に実施することができる。
入賞装置300は、必ずしも遊技板23bの貫通孔23cを通じて動作体342を遊技板23bの後側から前側に突出するように構成する必要はなく、遊技板23bの下端に相当する外縁より下側に突出するようにして入賞装置300を配置する構成としても良く、この場合においても前後に分離した複数のユニットを遊技板23bの前側と後側に別個に取り付けて入賞装置300を構成することが好ましい。
入賞装置300は、必ずしも遊技板23bに対して前側と後側との両方向から取り付ける構成とする必要はなく、前側又は後側の一方側のみから取り付けられる構成としても良い。かかる場合に、後側から取り付けられる入賞装置とすることが、可変入賞口を構成する動作体、動作体を移動可能に支持する支持部材及び動作体を動作させる駆動手段の少なくとも一部を遊技板23bの一部に対して後側に重なるように取り付けることが好ましく、これにより、入賞装置の上側に機能部品を配置し易くすることができる。
可変入賞口303に対応する可変入賞口用通路333が、必ずしもアウト口304に対応するアウト口用通路334より下側に位置するように配置する必要はなく、可変入賞口用通路333がアウト口用通路334より上側に位置するように配置しても良い。この場合においても、入賞装置300において可変入賞口303を開閉する動作体342は、遊技板23bに対して後側から取り付けられる構成とすることが機能部品の配置をし易くすることができるために好ましく、また、動作体342において遊技球が当接する板部342bの上面に沿った上流側に連続する上面通路335に相当する上面通路部が設けられることが動作体342の開閉動作において遊技球が可変入賞口303に効率良く入賞することができて好ましい。
上記実施形態においては、上面通路335の下面が動作体342の上面によって形成される構成としたが、必ずしも動作体342の上面によって上面通路335の下面が形成される構成とする必要はなく、板部342bのうち上面通路335の下側に対応する部分は固定的な壁部とし、上面通路335より下流側に相当する部分のみを動作可能に構成しても良い。かかる場合であっても、特別遊技状態において可変入賞口303へ効率良く遊技球を入賞させることができる。
上記実施形態においては、上面通路335は、動作体342の板部342bの左右両端部から離間した中央部付近を上流端として左右両側に位置するように設けられていたが、左右方向の一方側のみに上面通路335を設けても良い。また、上面通路335は、動作体342(板部342b)の上面における最も高い最頂部において左右方向に遊技球が通過可能な程度の隙間を有する構成であっても良い。この場合、上面通路335の最頂部付近において左右方向に遊技球が通過可能な隙間を有する構成であっても、少なくとも一部の遊技球に対して障害部が接触し、遊技球の通過を阻害する構成とすることが好ましい。すなわち、障害部としては、上面通路335の上流端に相当する最頂部付近で遊技球の前側又は後側に接触して遊技球の進路を変化させて減速させるものでも良いし、最頂部付近で遊技球の進行方向に対向する位置で遊技球に接触して上面通路335の上流端で遊技球の進行方向を180度転換させて戻すように構成しても良く、いずれの場合においても可変入賞口303へ遊技球を効率良く入賞させることができる。
上記実施形態においては、障害部325cは、前カバー362により上面通路335の天井面側から下方に突出する形状とされたが、他の形状に障害部を形成しても良く、上面通路335を形成する他の部材によって形成しても良いし、上面通路335を形成する複数の部材により形成しても良い。例えば、ベース部361aと前カバー部362aとの一方又は両側から上面通路335側へ突出する形状の障害部を設けても良いし、上面通路335の下面を形成する動作体342の板部342bの上面に上方側に突出する障害部を設けても良い。
本発明を上記実施形態とは異なるタイプのパチンコ機等に実施しても良い。例えば、一度大当たりすると、それを含めて複数回(例えば2回、3回)大当たり状態が発生するまで、大当たり期待値が高められるようなパチンコ機として実施しても良い。また、大当たり図柄が表示された後に、所定の領域に球が入賞することを必要条件として特別遊技状態となるパチンコ機として実施しても良い。また、大当たり等の抽選機能のないいわゆる普通機として採用されても良い。球が所定の入賞口に入ることで特別遊技状態となるパチンコ機として実施しても良い。また、球が循環する封入式のパチンコ機に実施しても良い。さらに、パチンコ機以外にも、アレンジボール型パチンコ、雀球等の各種遊技機として実施するようにしても良い。
<上記実施形態から抽出される発明>
以下、上記した実施形態から抽出される発明群の特徴について、必要に応じて効果等を示しつつ説明する。なお以下においては、理解の容易のため、上記各実施形態において対応する構成を括弧書き等で適宜示すが、この括弧書き等で示した具体的構成に限定されるものではない。また、各特徴に記載した用語の意味や例示等は、同一の文言にて記載した他の特徴に記載した用語の意味や例示として適用しても良い。
遊技機の一種であるパチンコ機には、遊技領域が前面側に形成される遊技板が設けられ、遊技板には、遊技領域に発射された遊技球が入賞可能な入賞口が複数箇所に設けられ、また、その複数の入賞口のいずれにも入賞しなかった遊技球が流入するアウト口が設けられている。遊技領域へ発射された遊技球は、遊技領域を経由した後に入賞口又はアウト口を経由して遊技板の裏面側に誘導される。遊技板の裏面側には収集経路と排出口が設けられ、遊技板の裏面側に誘導された遊技球は、収集経路によって排出口につながる経路の入口部分へ収集され、排出口からホール側の島設備へと排出される。
この種のパチンコ機においては、遊技者の目に付く遊技機中央側に位置する図柄の表示装置や装飾装置等の設置領域を大型化する傾向にあり、これにより、自由なデザインを施し易くしたり、構造体の動作や表示内容に遊技者が驚嘆し易くすることができ、他の製造メーカーとは異なる独自の遊技性を提供しやすくすることができる。また、図柄の変動表示を開始させる作動口や開閉動作する可変入賞口といった遊技者に注目される領域や、アウト口は、遊技者から視認し易い位置に配置されることが好ましく、遊技盤の中央において、上から順に、装飾領域を形成するセンター役物及び表示装置、作動口、可変入賞口、アウト口と配置されることがある(例えば、特開2001-334022号公報参照)。
しかしながら、かかる配置順では、遊技球の入賞及び排出に必要な領域を確保しつつ、表示装置や装飾装置の設置領域をも確保することが難しく、遊技領域内に入賞部と排出球通路とを配置する構成について改善の余地がある可能性がある。
<特徴A1>
遊技球が流下する遊技領域を前面側に形成する遊技部材(遊技板23b)と、該遊技部材の後方側へ向かって前記遊技領域を経由した遊技球が通過する複数の後方通路と、を備えた遊技機(パチンコ機10)において、
該複数の後方通路には、遊技球が入球した場合に賞球が払い出される入賞部(上下の作動口301,302、可変入賞口303)へ入賞した遊技球が通過する1又は複数の入賞球通路(上下の作動口用通路331,332、可変入賞口用通路333)と、
前記入賞部へ入賞することなく遊技領域外に排出される排出部(アウト口304)を入口部分として遊技球が通過する1又は複数の排出球通路(アウト口用通路334)とが設けられ、
前記複数の後方通路のうち最も下側に位置する最下端の後方通路は、前記入賞球通路を構成する最下部入賞球通路(可変入賞口用通路333)とされ、
該最下部入賞球通路より高い位置に、前記1又は複数の排出球通路が配置されていることを特徴とする遊技機。
特徴A1記載の遊技機によれば、遊技領域内に入賞部と排出球通路とを好適に配置することができる。すなわち、最下部入賞球通路が遊技領域を通過する遊技球の排出される通路の中で最も下側に位置し、この最下部入賞球通路を遊技球が通過する場合には遊技者に利益がもたらされる構成とされている。このため、排出球通路へ流入する遊技球は、最下部入賞球通路より高い位置で遊技部材の後方側へ誘導されるので、ハズレ球を迅速に遊技者から視認し得ない位置に移送することができる。
また、最下部入賞球通路への遊技球の入球を遊技者が視認可能に構成した場合には、遊技者に対して遊技球の流下を、一番下側の後方通路に達するところまで長期間にわたって視認させることができると共に、大きさに制限のある遊技領域において遊技球の挙動する区間を長く設定し易くすることができる。
更に、排出球通路を、最下部入賞球通路に対応する入賞部の入口に対して左右方向の少なくとも一方にずらして配置することにより、最下部入賞球通路に対応する入賞部を低い位置に設定し、その上側に大きなスペースを確保し易くすることができる。これにより、遊技者が注目し易い表示装置や装飾装置の設置領域を確保し易くすることができる。
<特徴A2>
前記最下部入賞球通路の入口より上流側には、当該最下部入賞球通路へ遊技球が流入可能な第1位置(開放状態に対応する位置)と、該第1位置より前記最下部入賞球通路へ遊技球が流入し難い又は遊技球が流入し得ない第2位置(閉鎖状態に対応する位置)との間を変位する動作部材(動作体342)が設けられ、
該動作部材は、前記第1位置において前記遊技部材の前面より前方側に突出し、遊技領域を流下する遊技球に当接可能であって当接した遊技球を前記排出球通路側へ誘導する遊技球当接部(板部342b)を有し、
該遊技球当接部は、上下方向側より左右方向側に長く形成され、
前記動作部材は、前記第1位置に対して前記遊技球当接部が後側に位置する前記第2位置に移動する動作をすることにより前記第1位置と前記第2位置との間を変位することを特徴とする特徴A1記載の遊技機。
特徴A2記載の遊技機によれば、動作部材における遊技球当接部の移動範囲を上下方向において短く形成することができるので、最下部入賞球通路の上側に他の部品の設置スペースを広く設定することができ、遊技球の流下領域や表示部、装飾部といった機能部品等を配置し易くすることができる。
<特徴A3>
前記動作部材と、該動作部材を動作させる駆動手段(ソレノイド382)と、前記動作部材を移動可能に支持する支持部材(後側ベース部材381)とを有する後側構成体(後側ユニット352)が前記遊技部材に対して後側より取り付けられることを特徴とする特徴A2記載の遊技機。
特徴A3記載の遊技機によれば、遊技部材の後側より取り付けられる後側構成体の一部としての動作部材を遊技領域内に突出するように配置し、動作部材の動作に必要な駆動手段や支持部材は、遊技部材の後側に重なるように取り付けることができる。このため、遊技部材の前面側における動作部材の設置スペースを上下に短く設定し易く、所定の入賞球通路に対応する入賞部の周辺に他の部品の設置スペースを広く設定することができる。よって、遊技球の流下領域や表示部、装飾部といった機能部品等を配置し易くすることができる。
<特徴A4>
前記遊技球当接部の上面は、左右方向における少なくとも一方側に向かって下降傾斜する形状とされ、
前記排出球通路の少なくとも1つが、遊技機正面視において、その下降傾斜方向の先端側にて開口形成されていることを特徴とする特徴A2又はA3記載の遊技機。
特徴A4記載の遊技機によれば、遊技球当接部に達した遊技球を排出球通路に効率良く誘導して、遊技領域にて入賞しなかった遊技球を遊技領域から速やかに排出することができる。
<特徴A5>
前記最下部入賞球通路に対応する最下入賞部(可変入賞口303)と、当該最下入賞部へ到達したものの当該最下入賞部へ流入しなかった遊技球が流入する排出球通路とが、前記遊技部材の前面側に取り付けられる通路形成体(前側ユニット351)により一体的に形成されていることを特徴とする特徴A1~A4のいずれかに記載の遊技機。
特徴A5記載の遊技機によれば、最下入賞部と、最下入賞部へ到達し且つ入賞しなかった遊技球が流入する排出球通路とが遊技部材の前面側に取り付けられる共通の通路形成体により一体的に形成されているので、最下入賞部と排出球通路と遊技部材の前面側に取り付けられる他の部材との相対位置を精度良く配置することができる。よって、最下部入賞球通路に対応する入賞部を低い位置に設定して当該入賞部の上側の領域を広く確保しつつ、排出球通路周辺において他の部材との連結部分等に遊技球が滞留してしまうといった不具合を回避し易くすることができる。
<特徴A6>
前記遊技部材の前側に配置され、遊技者が視認可能に前記遊技領域を覆う前面側が平坦な視認部(視認部30a)と、該視認部に対して前側に突出し、該視認部を囲う外枠部(下側の電飾部24)とを有し、前記遊技部材の前面を開放可能に前記遊技部材に対して相対移動可能な前面側部材(前扉枠14)を備え、
前記最下部入賞球通路は、前記前面側部材の外枠部の後側に少なくとも一部が重なる高さ位置に配置され、
前記1又は複数の排出球通路は、遊技機正面側から前記視認部を通じて少なくとも一部が視認可能な高さ位置に配置されていることを特徴とする特徴A1~A5のいずれかに記載の遊技機。
特徴A6記載の遊技機によれば、最下部入賞球通路は視認部からずれた位置に配置されるので、視認部の後側に重なるスペースを広く確保し易くして、遊技球の流下領域や機能部品等を配置し易くすることができる。また、前面側部材の視認部下側における外枠部の上端部分を比較的高く設定し易くなり、前面側部材の視認部下側に設けられる機能部品としての遊技球の貯留部、発射操作部、押しボタン等の選択操作部、装飾部等を配置し易くすることができる。
<特徴B1>
遊技球が流下する遊技領域を前面側に形成する遊技部材(遊技板23b)と、前記遊技領域を経由した遊技球を遊技領域外へ誘導する複数の誘導通路と、を備えた遊技機(パチンコ機10)において、
該複数の誘導通路には、遊技球が入球した場合に賞球が払い出される入賞部(上下の作動口301,302、可変入賞口303)へ入賞した遊技球が通過する1又は複数の入賞球通路(上下の作動口用通路331,332、可変入賞口用通路333)と、
前記入賞部へ入賞することなく遊技領域外に排出される遊技球が通過する1又は複数の排出球通路(アウト口用通路334)とが設けられ、
前記複数の誘導通路のうち前記入賞球通路を構成する所定の入賞球通路(可変入賞口用通路333)の入口より上流側には、当該所定の入賞球通路へ遊技球が流入可能な第1位置(開放状態に対応する位置)と、該第1位置に対して後側に位置し、前記第1位置より前記所定の入賞球通路へ遊技球が流入し難い又は遊技球が流入し得ない第2位置(閉鎖状態に対応する位置)との間を変位する動作部材(動作体342)が設けられ、
該動作部材は、前記第1位置において前記遊技部材の前面より前方側に突出し、遊技領域を流下する遊技球に当接可能であって当接した遊技球を前記排出球通路側へ誘導する遊技球当接部(板部342b)を有し、
前記動作部材と、該動作部材を動作させる駆動手段(ソレノイド382)と、前記動作部材を移動可能に支持する支持部材(後側ベース部材381)とを有する後側構成体(後側ユニット352)が前記遊技部材に対して後側より取り付けられ、
前記遊技部材の前側には、前記動作部材が前記第2位置に配置された場合に前記遊技部材の前面より前側にて前記遊技球当接部の下側を支持する前側支持部(前側支持部324b)が設けられていることを特徴とする遊技機。
特徴B1記載の遊技機によれば、遊技部材の後側より取り付けられる後側構成体の一部としての動作部材を遊技領域内に突出するように配置し、動作部材の動作に必要な駆動手段や支持部材は、遊技部材の後側に重なるように取り付けることができる。このため、遊技部材の前面側における動作部材の設置スペースを上下に短く設定し易く、所定の入賞球通路に対応する入賞部の周辺に他の部品の設置スペースを広く設定することができる。よって、遊技球の流下領域や表示部、装飾部といった機能部品等を配置し易くすることができる。
また、動作部材が第2位置に配置された場合には、前側支持部によって遊技球当接部の下側が支持される。よって、遊技球の接触によって遊技球当接部に大きな負荷が加わった場合であっても、動作部材を破損し難く構成することができる。特に、所定の入賞球通路がいずれの排出球通路よりも下側に設置される最下部入賞球通路である場合には、所定の入賞球通路付近に多数の遊技球が集まって球詰まりが生じる可能性があり、この場合に多数の遊技球が連なった状態で動作部材の上側に滞留する可能性があるものの、動作部材の下側が支えられる構造とすることによって遊技球の滞留による動作部材等の破損を生じ難くすることができる。
<特徴B2>
前記所定の入賞球通路に対応する入賞部(可変入賞口303)と、前記排出球通路の入口部(アウト口304)とを左右に区画する区画部(区画壁部324)を備え、
前記動作部材は、前記遊技球当接部を形成する部位であって左右方向に連続する上面部(板部342b)と、当該上面部の左右方向における端部より下側に連続する側面部(動作体側壁部342a)とを有し、
前記区画部は、前記側面部に対して前記入賞部の外側に位置して前記側面部に対向する側面対向部(側面対向部324a)と、該側面対向部より下側にて前記入賞部の内側に連続し、前記側面部の下側に突出して形成された前記前側支持部とを有していることを特徴とする特徴B1記載の遊技機。
特徴B2記載の遊技機によれば、動作部材の側面部の外側と下側のそれぞれに区画部の側面対向部と前側支持部とが位置し、動作部材の側面部の外側と下側への移動が制限される。このため、遊技球当接部の下側が支えられる構造であって、且つ、動作部材の左右方向における中央側部分が下側に変形することを阻止することができるので、遊技球の滞留が生じても既定の位置に動作部材の各部位を適切に配置することができる。
<特徴B3>
前記遊技球当接部の上側であって前記区画部の上側に相当する位置からずれた位置に設けられ、前記遊技球当接部の一部に対して前記遊技領域を流下する遊技球が接触し得なくする障害部(障害部325c)を備えていることを特徴とする特徴B1又はB2に記載の遊技機。
特徴B3記載の遊技機によれば、遊技球当接部において、区画部から下側が支持された位置から離れた箇所に遊技球が当接する機会を少なくすることができるので、動作部材へ加えられる曲げ力を低く抑えることができ、動作部材の破損を防止することができる。
<特徴C群>
遊技機の一種であるパチンコ機は、遊技球が流下する遊技領域が前面側に形成される遊技盤を備えている。遊技盤には、遊技領域を流下する遊技球を必要に応じて入賞口に入賞させることができる可変入賞装置(入賞装置)が設けられ、この入賞装置は、遊技球が入球可能な開口である入賞口(入賞部)と、この入賞口を閉鎖した閉鎖位置と開放した開放位置との間を変位する動作部材と、入賞口に入球した遊技球を検出するセンサとを備えている。通常の遊技状態では、遊技球が入賞できない閉鎖位置に動作部材が配置され、遊技者にとって有利な遊技状態(例えば大当たり状態)になると、遊技球が入賞しやすい開放位置と通常の閉鎖位置との間を繰り返して変位するようになっている(例えば、特開2001-239015号参照)。
しかしながら、入賞口が繰り返して開放される場合には、一時的に動作部材が閉鎖位置に配置される状態が発生し、この状況において入賞口に到達した遊技球は、入賞口の前側を通過することとなって入賞口へ入賞できなくなってしまう。遊技者にとって有利な遊技状態において入賞口の開閉が繰り返されるほど、入賞口の設置位置に到達しても入賞とはならない遊技球数が増加することとなり、遊技者に、無駄な遊技球を投入させてしまう量が増大する可能性がある。
<特徴C1>
遊技球が流下する遊技領域を前面側に形成する遊技部材(遊技板23b)と、前記遊技領域を経由した遊技球を遊技領域外へ誘導する複数の誘導通路と、を備えた遊技機において、
該複数の誘導通路には、遊技球が入球した場合に賞球が払い出される入賞部(上下の作動口301,302、可変入賞口303)へ入賞した遊技球が通過する1又は複数の入賞球通路(上下の作動口用通路331,332、可変入賞口用通路333)と、
前記入賞部へ入賞することなく遊技領域外に排出される遊技球が通過する1又は複数の排出球通路(アウト口用通路334)とが設けられ、
前記複数の誘導通路のうち前記入賞球通路を構成する所定の入賞球通路の入口より上流側には、当該所定の入賞球通路へ遊技球が流入可能な第1位置(開放状態に対応する位置)と、該第1位置に対して後側に位置し、前記第1位置より前記所定の入賞球通路へ遊技球が流入し難い又は遊技球が流入し得ない第2位置(閉鎖状態に対応する位置)との間を変位する動作部材(動作体342)が設けられ、
該動作部材は、前記第1位置において前記遊技部材の前面より前方側に突出し、遊技領域を流下する遊技球に当接可能であって当接した遊技球を前記排出球通路側へ誘導する遊技球当接部(板部342b)を有し、
前記遊技領域のうち前記遊技球当接部に対して上流側には、遊技球の通路を形成する1又は複数の球誘導部材(釘87、誘導壁部323、上側壁部325)が設けられ、
該球誘導部材は、前記遊技球当接部に対して、当該遊技球当接部の上面が上り傾斜する方向側に遊技球を誘導可能な遊技球の通路を形成することを特徴とする遊技機。
特徴C1記載の遊技機によれば、入賞部へ効率良く遊技球を入賞させることが可能な遊技機を提供することができる。すなわち、球誘導部材によって遊技球当接部へ誘導された遊技球の少なくとも一部は、遊技球当接部に当接した後、一旦、遊技球当接部の上流側へ向かって移動し、その後に折り返して、排出球通路へと誘導され得る。このため、第1位置に配置された動作部材の遊技球当接部の上面に遊技球が滞留し易く、また、複数の遊技球が載置された状態となり易くなるので、その後に第2位置に動作部材が移動した状態において遊技球が即座に入賞部へ入賞し易くなる。よって、排出球通路側へ誘導される遊技球数を少なくして入賞部への入賞が可能な遊技状態(特別遊技状態)において入賞部へ効率良く遊技球を入賞させることができる。
なお、遊技球当接部の上面が上り傾斜する方向側に遊技球を誘導可能な遊技球の通路とは、誘導される遊技球の少なくとも一部が遊技球当接部の上面が上り傾斜する方向側に誘導される構成であれば良く、例えば、遊技球当接部の上面が上り傾斜する方向側を向く遊技球の通路を球誘導部材が形成することとしても良い。
<特徴C2>
前記遊技球当接部より高い位置には、前記遊技球当接部の端部側に開口し、前記遊技球当接部の上面に沿った上流側に連続する上面通路部(上面通路335)が設けられ、
該上面通路部には、前記球誘導部材によって形成される遊技球の通路を経由した遊技球が入り込み可能に構成されていることを特徴とする特徴C1記載の遊技機。
特徴C2記載の遊技機によれば、遊技球当接部の端部側に開口した上面通路部に遊技球が入り込み可能とされているので、上面通路部内に一旦入り込んだ遊技球に対して上面通路部の開口側から遊技球が接触すると、上面通路部の奥側へ遊技球を押し込むことになる。このため、上面通路部内に遊技球を滞留し易くすることができ、第2位置に動作部材が移動した場合に遊技球を即座に入賞部へ入賞し易くすることができる。
なお、特徴C2における上面通路部の高さ幅は、遊技球が積み上げられることのない高さ幅に設定されることが好ましく、具体的には、遊技球の直径よりも僅かに大きな高さ幅に設定されることが好ましい。遊技球の入賞部への入賞し易くさを確保しつつ、他の部品の上下方向における設置スペースを広く設定し易くすることができる。
<特徴C3>
前記上面通路部は、左右方向における一方側であって遊技球当接部の上面が下り傾斜する方向側にのみ開口し、前記上面通路部の上流側部分が閉塞されていることを特徴とする特徴C1又はC2記載の遊技機。
特徴C3記載の遊技機によれば、上面通路部の上流側部分が閉塞されているので、上面通路部の開口側からの遊技球の接触により、上面通路部内に遊技球を押し込んで滞留させることができる。よって、上面通路部内に遊技球を滞留し易くすることができ、第2位置に動作部材が移動した場合に遊技球を即座に入賞部へ入賞し易くすることができる。
なお、「上面通路部の上流側部分が閉塞されている」とは、遊技球が通過し得ない程度に閉塞されて状態を意味し、完全に空間が仕切られている場合の他、部分的に空間が開放されているものの、その開放部分を遊技球が通過不能とされている場合を含む。
<特徴D1>
遊技球が流下する遊技領域を前面側に形成する遊技部材(遊技板23b)と、前記遊技部材の前面を開放可能に前記遊技部材に対して相対移動可能な前面側部材(前扉枠14)とを備え、該前面側部材が、前記遊技部材の前側に配置され、遊技者が視認可能に前記遊技領域を覆う前面側が平坦な視認部(視認部30a)と、該視認部に対して前側に突出し、該視認部を囲う外枠部(電飾部24)とを有する遊技機において、
遊技球が入球した場合に賞球が払い出される所定の入賞部(可変入賞口303)と、
該所定の入賞部への遊技球の入球し易さを変化させる動作部材(動作体342)と、
前記所定の入賞部へ入賞することなく遊技領域外に排出される遊技球が通過する1又は複数の排出球通路(アウト口用通路334)とを備え、
前記動作部材は、前記遊技部材の前面より前方側に突出し、遊技領域を流下する遊技球に当接可能であって当接した遊技球を前記排出球通路側へ誘導する遊技球当接部(板部342b)を有し、
該遊技球当接部は、前記視認部の下部に相当する高さ位置に設けられると共に、当該視認部の外形に沿った方向側に連続し、
前記所定の入賞部は、その入口部分より下流側が前記前面側部材の前記外枠部の後側に重なる位置に配置されていることを特徴とする遊技機。
<特徴D2>
前記所定の入賞部への遊技球の入賞を検知する入賞検知部を備え、
該入賞検知部は、前記遊技部材の前面より前側であって前記前面側部材の外枠部の後側に設けられていることを特徴とする特徴D1記載の遊技機。
特徴D2記載の遊技機によれば、所定の入賞部への遊技球の流入を早い段階で検知することができるので、予め設定した入賞数に対応した遊技球が所定の入賞部へ入賞したタイミングで迅速に入賞し易さを切り替えることができる。また、前面側部材の外枠部により入賞検知部が覆われた状態となるので、入賞検知部に対しては装飾を施す必要がなく低コストで見栄えの良い入賞部とすることができる。更に、遊技部材に対して前面側部材を移動することにより入賞検知部が遊技部材の前側に露出されるので、入賞検知部の点検や交換作業を容易に実施することができる。
なお、特徴A1~A6、特徴B1~B3、C1~C3及び特徴D1,D2に記載の少なくとも1つの特徴を他のいずれか又は複数の特徴に組み合わせて適用しても良い。以下には、上記した各特徴を適用し得る遊技機の基本構成を示す。
パチンコ遊技機:遊技者が操作する発射操作手段と、その発射操作手段の操作に基づいて遊技球を発射する遊技球発射手段と、その発射された遊技球を所定の遊技領域に導く通路部と、遊技領域内に配置された各遊技部品とを備え、それら各遊技部品のうち所定の通過部を遊技球が通過した場合に遊技者に特典を付与する遊技機。
以上のように、この発明は、パチンコ機等の遊技機に適している。
10…パチンコ機、14…前扉枠、23b…遊技板、24…電飾部、30a…視認部、87…釘、301,302…上下の作動口、303…可変入賞口、304…アウト口、323…誘導壁部、324…区画壁部、325…上側壁部、324a…側面対向部、324b…前側支持部、325c…障害部、331,332…上下の作動口用通路、333…可変入賞口用通路、334…アウト口用通路、335…上面通路、342…動作体、342a…動作体側壁部、342b…板部、351…前側ユニット、352…後側ユニット、381…後側ベース部材、382…ソレノイド

Claims (1)

  1. 遊技球が流下する遊技領域を前面側に形成する遊技部材と、該遊技部材の後方側へ向かって前記遊技領域を経由した遊技球が通過する複数の後方通路と、を備えた遊技機において、
    該複数の後方通路には、遊技球が入球した場合に賞球が払い出される入賞部へ入賞した遊技球が通過する1又は複数の入賞球通路と、
    前記入賞部へ入賞することなく遊技領域外に排出される排出部を入口部分として遊技球が通過する1又は複数の排出球通路とが設けられ、
    前記複数の後方通路のうち最も下側に位置する最下端の後方通路は、前記入賞球通路を構成する最下部入賞球通路とされ、
    該最下部入賞球通路より高い位置に、前記1又は複数の排出球通路が配置され、
    前記最下部入賞球通路に対応する最下入賞部と、当該最下入賞部へ到達したものの当該最下入賞部へ流入しなかった遊技球が流入する排出球通路とが、前記遊技部材の前面側に取り付けられる通路形成体により一体的に形成され、
    前記遊技部材の前側には、遊技者が視認可能に前記遊技領域を覆う前面側が平坦な視認部と、該視認部に対して前側に突出し、該視認部を囲う外枠部とを有し、前記遊技部材の前面を開放可能に前記遊技部材に対して相対移動可能な前面側部材が設けられ、
    前記最下部入賞球通路は、前記前面側部材の外枠部の後側に少なくとも一部が重なる高さ位置に配置され、
    前記1又は複数の排出球通路は、遊技機正面側から前記視認部を通じて少なくとも一部が視認可能な高さ位置に配置されていることを特徴とする遊技機。
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