JP2022079983A - 間仕切壁とその施工方法 - Google Patents

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浩司 山片
Koji Yamagata
成人 日野
Shigeto Hino
佑介 市野
Yusuke Ichino
隼一 畠山
Junichi Hatakeyama
良輔 栗原
Ryosuke Kurihara
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Abstract

【課題】火災時における上張りの突付け目地とその周囲の温度上昇を抑制できる、間仕切壁とその施工方法を提供する。【解決手段】間隔を置いて配設されている複数のスタッド40と、複数のスタッド40の片側もしくは両側に取り付けられている壁材10とを有する間仕切壁60であり、壁材10は、スタッド40に取り付けられている下張り30と、下張り30の表面に取り付けられている上張り20とを有し、上張り20は、突付け目地25,26を挟んで並ぶ複数の上張り面材20Aにより形成されており、突付け目地25,26において、相互に突き付けられている上張り面材20Aの小端面23,24の幅方向中間位置に隙間埋め材29が設けられている。【選択図】図3

Description

本開示は、間仕切壁とその施工方法に関する。
建築物を構成する壁の防耐火性能は建築基準法に規定されており、壁の構造や構成材料については、建築基準法に規定された内装制限や防耐火性能を遵守する必要がある。例えば、建築基準法は、建築物の用途や規模、地域指定等に基づき、耐火建築物もしくは準耐火建築物として建築物全体の構造を規定するとともに、建築物の用途や規模、延焼防止、避難、排煙、消火等の観点から、内装材料や内壁構造、建具構造、配管貫通部等に関する防耐火性能を規制している。現行の建築基準法の下では、建築物の内装材料の不燃性能は、所定の不燃等級(不燃材、準不燃材、及び難燃材)に分類されている。また、建築物の壁の防耐火性能は、所定の構造種別(耐火構造、準耐火構造、防火構造、準防火構造等)に分類されている。
一方、建築物の軽量化の観点から、軽量鉄骨製のスタッドの片側もしくは両側において、石膏ボードもしくは珪酸カルシウム板等の壁材(耐火ボード)が取り付けられた乾式工法による耐火間仕切壁が、例えば竪穴区画とその隣接空間との仕切壁として適用されている。
上記壁材として、スタッドに直接取り付けられる下張りと、下張りの表面に取り付けられる上張りとを有する二重張り構造の壁材が適用されている。例えば、下張りと上張りの双方を強化石膏ボードからなる面材(下張り面材と上張り面材)にて施工することにより、所定の耐火性能を有する間仕切壁が形成される。この壁材の施工に当たり、スタッドに取り付けられている下張りの表面に、複数の上張り面材の小端面(もしくは小口面)を突付けながら上張りの取り付けが行われる。この施工方法により、相互に対向する二つの上張り面材の縦の小端面により縦突付け目地(縦目地)が形成され、相互に対向する二つの上張り面材の横の小端面により横突付け目地(横目地)が形成される。
ところで、上記突付け目地を有する間仕切壁は、火災の際の熱の影響によって面材が湾曲や収縮することなどにより、目地が拡開して火災時の熱風の通路となり、面材の小端面やその周辺の耐火性能が低下し得る。
また、上張り面材の小端面には少なからず不陸が存在していることから、上張りの備える縦目地や横目地においては、この不陸に起因する隙間が一般に生じる。この隙間は火災の際の熱風の通路となり得ることからも、面材の小端面やその周辺の耐火性能が低下し得る。
従って、従来は、上記面材の小端面やその周辺の耐火性能の低下を防止するために、上張りの施工の際にはシーリング材等によって隙間を埋めながら縦目地や横目地を形成し、下張りの表面に上張りが取り付けられている。
ここで、特許文献1には、安定的に耐火性能を向上させることのできる間仕切壁が提案されている。この間仕切壁は、間隔を空けて並ぶ複数の柱状の下地材と、下地材に支持される下張りと下張りに支持される上張りとを有する壁面部材とを備え、上張りは壁状をなすように配列される複数の上張り面材を有し、隣り合う上張り面材の相互に対向する端面が、流動状態から固化又は硬化することにより接着機能を発揮する有機系接着剤により結合されている。そして、特許文献1の図2と図3に明りょうに示すように、上張りの縦目地と横目地の双方には、下張りに亘って(下張りに接するように)有機系接着剤が塗布されている。
特開2020-105808号公報
特許文献1に記載の間仕切壁をはじめとして、従来の間仕切壁を構成する上張りの備える突付け目地においては、シーリング材や接着剤といった隙間埋め材が、突付け目地を挟む上下左右の上張り面材と、その背面にある下張り(を形成する下張り面材)とに亘って充填されている。従って、突付け目地に施工されている隙間埋め材は、突付け目地の上下もしくは左右の上張り面材と下張りの双方に接することになる。そのため、隙間埋め材が火災時における上張りと下張りの熱橋(ヒートブリッジ)となり、上張り側もしくは下張り側で発生した火災の熱が隙間埋め材を介して突付け目地やその周囲に伝熱され、突付け目地とその周囲の温度が上昇し易くなるといった課題を有している。
本開示は、火災時における上張りの突付け目地とその周囲の温度上昇を抑制できる、間仕切壁とその施工方法を提供することを目的としている。
本開示の一態様による間仕切壁は、
間隔を置いて配設されている複数のスタッドと、複数の該スタッドの片側もしくは両側に取り付けられている壁材とを有する間仕切壁であって、
前記壁材は、前記スタッドに取り付けられている下張りと、該下張りの表面に取り付けられている上張りとを有し、
前記上張りは、突付け目地を挟んで並ぶ複数の上張り面材により形成されており、
前記突付け目地において、相互に突き付けられている前記上張り面材の小端面の幅方向中間位置に隙間埋め材が設けられている。
また、本開示の一態様による間仕切壁の施工方法は、
間隔を置いて配設されている複数のスタッドと、複数の該スタッドの片側もしくは両側に取り付けられている壁材とを有する間仕切壁の施工方法であって、
複数の前記スタッドに対して、下張りと、複数の上張り面材により形成される上張りとを備える壁材を設置する、壁材設置工程を少なくとも有し、
前記壁材設置工程では、相互に並ぶ前記上張り面材の少なくとも一方の小端面において、その幅方向中間位置に隙間埋め材を塗布した後、突付け目地を形成しながら前記上張りを前記下張りに取り付ける。
本開示によれば、火災時における上張りの突付け目地とその周囲の温度上昇を抑制できる。
実施形態に係る間仕切壁の一例を示す斜視図であって、下張りの一部と上張りの一部を破断して示す図である。 間仕切壁を構成する壁材の一例の横断面図である。 図2のIII部の拡大図である。 間仕切壁を構成する壁材の他の例の横断面図である。 実施形態に係る間仕切壁の施工方法の一例を説明する工程図である。 図5に続いて、実施形態に係る間仕切壁の施工方法の一例を説明する工程図である。
以下、実施形態に係る間仕切壁とその施工方法の一例について、添付の図面を参照しながら説明する。尚、本明細書及び図面において、実質的に同一の構成要素については、同一の符号を付することにより重複した説明を省く場合がある。
[実施形態に係る間仕切壁]
はじめに、図1乃至図4を参照して、実施形態に係る間仕切壁の一例について説明する。ここで、図1は、実施形態に係る間仕切壁の一例を示す斜視図であって、下張りの一部と上張りの一部を破断して示す図である。また、図2は、間仕切壁を構成する壁材の一例の横断面図であり、図3は、図2のIII部の拡大図である。
図1に示す間仕切壁60は、鉄骨造の建物、RC(Reinforced Concrete)造の建物、木造建物等に適用でき、例えば、竪穴区画とその隣接空間との仕切壁として適用される。この竪穴区画には、エレベータシャフトや階段室等が含まれ、それらに隣接する隣接空間には、エレベータホールや通路、居室等が含まれる。
間仕切壁60は、主要軸組を構成する複数のスタッド40と、下方の床構造体47と上方の床構造体48にそれぞれ取り付けられている床ランナー45及び天井ランナー46とを有し、複数のスタッド40の上端及び下端が、天井ランナー46と床ランナー45とにより支持される。尚、水平方向に延設する複数の振れ止めが、スタッド40の高さ方向に所定ピッチ(例えば1200mmピッチ)で設けられていてもよい。
横張り配置された下張り面材30Aは、その背面32が複数のスタッド40に当接され、その前面31側からスクリュービス等のビス51によってスタッド40に固定される。スタッド40に固定される複数の下張り面材30Aにより、下張り30が形成される。また、縦張り配置された上張り面材20Aは、その背面22が接着材によって下張り30の前面31に接着されるとともに、その前面21から打ち込まれたステープル52により下張り30に固定される。下張り30に固定される複数の上張り面材20Aにより、上張り20が形成される。そして、下張り30と上張り20により、二重張り構造の壁材10が形成される。
間仕切壁60では、スタッド40の片側に壁材10が取り付けられている。尚、図示例のようにスタッド40の片側に壁材10を備える形態の他にも、スタッド40の両側に壁材10を備える形態の間仕切壁であってもよい。また、図示例とは別に、下張り面材30Aが縦張り配置され、上張り面材20Aが横張り配置される形態、下張り面材30A及び上張り面材20Aが縦張り配置される形態、下張り面材30A及び上張り面材20Aが横張り配置される形態の間仕切壁であってもよい。
ここで、床ランナー45、天井ランナー46、及びスタッド40はいずれも、厚さ0.4mm以上の鋼製であり、JIS A 6517(「建築用鋼製下地材」)に規定された鋼製ランナー及び鋼製スタッド、もしくは、その同等品、準拠品又は互換品が適用できる。間仕切壁60においては、床ランナー45と天井ランナー46の間に、複数のスタッド40が、壁の幅方向(図1における床ランナー45等の長手方向)に、606mm以下の間隔(例えば606mm、455mmの間隔)を置いて建て込まれている。
また、下張り面材30Aと上張り面材20Aは、いずれも石膏板や石膏ボードにより形成されてもよいし、下張り面材30Aと上張り面材20Aの一方が石膏板や石膏ボードにより形成され、他方が珪酸カルシウム板等により形成されてもよい。石膏ボードには、例えばJIS A 6901で規定される、厚みが9.5mm乃至25mmの石膏ボードが適用でき、具体的には、吉野石膏株式会社製の「タイガーボード(登録商標)・タイプZ」を適用することができる。
また、下張り面材30Aと上張り面材20Aは、接着材により公知の方法(位置、量、間隔)で点付け接着することができるが、接着材と後述する隙間埋め材29とのヒートブリッジを避けるために、接着材は、隙間埋め材29と接触しない位置、量、間隔で点付け接着することが好ましい。この接着材には、酢酸ビニル樹脂系接着材やアクリル樹脂系接着材、ウレタン系接着材、エポキシ樹脂系接着材、シリコーン系接着材や、無機系接着材等が適用できる。具体的に、酢酸ビニル樹脂系接着材としては、吉野石膏株式会社製の「吉野サクビボンド(商品名)」を適用することができ、無機系接着材としては、吉野石膏株式会社製の「トラボンド(登録商標)」を適用することができる。さらに、スタッド40に下張り面材30Aを固定するビス51は、スタッド40に沿って、高さ方向に300mm以下の間隔で、例えば200mmの間隔に打ち込まれている。また、点付けされた接着材の接着間隔とステープル52の打ち込み間隔はいずれも、例えば200mm以下に設定されている。
図2に示すように、下張り30は、複数の下張り面材30Aがそれらの上下端や左右端同士を相互に突付けられることにより形成され、相互に隣接する複数の下張り面材30Aの間には、図2に示す縦突付け目地35と図1に示す横突付け目地36が形成される。
一方、上張り20は、複数の上張り面材20Aがそれらの上下端や左右端同士を相互に突付けられることにより形成され、相互に隣接する複数の上張り面材20Aの間には、図2に示す縦突付け目地25と図1に示す横突付け目地26が形成される。
図2に示すように、下張り30の縦突付け目地35と上張り20の縦突付け目地25は相互にずれた位置に設けられており、図1に示すように、下張り30の横突付け目地36と上張り20の横突付け目地26も相互にずれた位置に設けられている。尚、図2において、上張り面材20Aの突付け目地25の縁部はスクエアエッジであるが、その他、ベベルエッジやテーパーエッジであってもよい。
図2に示すように、上張り20の突付け目地25において、突付け目地25にある隙間27には隙間埋め材29が充填(塗布)されている。ここで、図2においては、下張り30の突付け目地35に比べて、上張り20の突付け目地25における隙間27の幅を誇張して広めに図示しているが、双方の突付け目地35,25における隙間の幅に大きな差異はない。
図2における上張り20の突付け目地25とその周辺を拡大した図3に示すように、上張り面材20Aの小端面23には、わずかな不陸が存在しており、左右の上張り面材20Aの小端面23同士を突付けた際に、突付け目地25にはこれらの不陸に起因する隙間27が生じる。
間仕切壁60においては、上張り20の縦突付け目地25(横突付け目地26も同様)に存在する隙間27を埋める隙間埋め材29が、小端面23(24)の幅方向Lの中間位置に設けられている。図示例では、上張り面材20Aの幅tのうち、下張り面材30Aとの当接位置から幅t2だけセットバックした点から面材の内側へ幅t1の範囲に隙間埋め材29が設けられている。ここで、「幅方向中間位置」とは、上張り面材20Aの幅tのうち、少なくとも下張り面材30Aとの当接位置から幅t2だけ離れた位置から、面材の前面21の面一の位置までの範囲を意味しており、図示するセットバック幅t2と隙間埋め材29の幅t1は適宜設定される。
隙間埋め材29としては、シーリング材や接着材が適用される。シーリング材としては、変成シリコーン系シーリング材(シーラント)やポリウレタン系シーリング材(シーラント)、ポリサルファイド系シーリング材等が適用され、具体的には、吉野石膏株式会社製の「タイガーUタイト(登録商標)」や「タイガー耐火シーラント(商品名)」を適用することができる。好適なシーリング材は、当該シーリング材が充填されている隙間27を、火災時に熱風が通気不能に閉塞する状態を維持できるシーリング材であるが、この他、加熱時に発泡性を有するシーリング材や、燃焼後に炭化層を形成する性質を有するシーリング材等を適用することもできる。
また、隙間埋め材29に適用される接着材としては、酢酸ビニル樹脂系接着材やアクリル樹脂系接着材、ウレタン系接着材、エポキシ樹脂系接着材、シリコーン系接着材等が挙げられる。
ここで、隙間埋め材29の塗布量は、下張り30に接しないような塗布量であって、10g/m乃至20g/mの範囲の塗布量であることが好ましい。塗布量が10g/m未満であると、例えば突付け目地25Aの隙間27に充填されている隙間埋め材29が十分に充填されず、加熱によって突き付け目地25が拡開し易くなり、耐火性能が低下する恐れがある。また、塗布量が20g/mを超えると、隙間埋め材29が下張り30の前面31に到達し、ヒートブリッジにより耐火性能が低下する恐れがある。
図示するように、上張り20の備える突付け目地25(26)において、小端面23(24)の幅方向中間位置に隙間埋め材29が充填され、隙間埋め材29が下張り30と接していないことから、隙間埋め材29が火災時における上張り20と下張り30の熱橋となることが抑制される。従って、上張り側もしくは下張り側で発生した火災の熱が隙間埋め材29を介して突付け目地25(26)やその周囲に伝熱されて、突付け目地25(26)とその周囲の温度が上昇し易くなるといった恐れはない。
一方、図4には、間仕切壁を構成する壁材の他の例を示している。ここで、図4は、間仕切壁を構成する壁材の他の例の横断面図である。
図示する壁材10Aは、上張り20'を有している点において壁材10と相違しており、上張り20'は、下張り30に対向する縁部に面取り部23aを備えている上張り面材20Bにより形成される。
図4に示すように、左右の上張り面材20Bを突付けることにより、突付け目地25Aの奥側(下張り30側)には、左右の面取り部23aにより平面視三角形の空間28が形成されている。
このように、突付け目地25Aの下張り30側に空間28が設けられていることにより、突付け目地25Aの隙間27に充填されている隙間埋め材29が仮に空間28にはみ出した場合でも空間28内に留まることとなり、下張り30に到達する(接する)ことが確実に抑止される。従って、上張り20'を備えた壁材10Aを有する間仕切壁によれば、隙間埋め材29と下張り30との非接触状態をより一層高い確度で保証することができる。
[実施形態に係る間仕切壁の施工方法]
次に、図1及び図2と、図5及び図6を参照して、実施形態に係る間仕切壁の施工方法の一例について説明する。ここで、図5と図6は順に、実施形態に係る間仕切壁の施工方法の一例を説明する工程図である。
間仕切壁の施工方法では、まず、図1に示すように、下方の床構造体47と上方の床構造体48に対してそれぞれ、床ランナー45と天井ランナー46を配設し、打ち込みピンなどにより固定する。次に、スタッド40の端部を押さえるスペーサー(図示せず)を床ランナー45と天井ランナー46におけるスタッドの設置位置の近傍に配設し、複数のスタッド40を床ランナー45と天井ランナー46の所定位置に順次建て込んだ後、スペーサーをずらしてスタッド40の端部に位置合わせする(以上、軸組設置工程)。
次に、複数のスタッド40に対して下張り面材30Aを横張り配置してその背面32をスタッド40に当接させ、その前面31側からスクリュービス等のビス51によってスタッド40に固定する。複数の下張り面材30Aの小端面同士を相互に突付けながらスタッド40に固定することにより、スタッド40の片側に下張り30を施工する。
次に、図5に示すように、下張り30に対して上張り面材20Aを縦張り配置し、上張り面材20Aの背面22と下張り30の前面31を接着材によって点接着し、さらにステープルを打ち込むことにより、下張り30に対して上張り面材20Aを固定する。
次に、下張り30に固定された上張り面材20Aの縦小端面23の幅方向中間位置に、隙間埋め材29の一例であるシーリング材を塗布する。
ここで、シーリング材29の塗布は、シーリング材29を充填したカートリッジ(図示せず)をシーリングガン(コーキングガン)等の専用工具(図示せず)に装着し、カートリッジの流出口(図示せず)からシーリング材29を縦小端面23に徐々に流出させることより、線状に塗布する。
カートリッジの流出口の先端から押し出されるシーリング材29の塗布量と塗布位置(縦小端面23の幅方向における塗布位置)は、次に取り付けられる上張り面材20Aの縦小端面23によってシーリング材29が押し潰されて縦突付け目地の内部に広がりながら隙間を充填した際に、図2に示すようにシーリング材29が下張り30に接しないような塗布量と塗布位置である。このような塗布量と塗布位置は、実施工前の試験施工の際に予め特定しておくのが好ましい。
下張り30に固定されている上張り面材20Aの縦小端面23にシーリング材29を塗布した後、別途の上張り面材20Aの縦小端面23を突付けながら設置する。この別途の上張り面材20Aの設置においても、その背面22と下張り30の前面31を接着材によって点接着し、さらにステープルを打ち込むことにより、下張り30に対して別途の上張り面材20Aを固定する。
図6に示すように、二枚の上張り面材20Aが縦突付け目地25を形成しながら下張り30の前面31に固定されることにより、縦突付け目地25の幅方向中間位置にシーリング材29が充填され、シーリング材29が下張り30に接しない態様で縦突付け目地25の隙間27を閉塞する。
また、横突付け目地26の施工においても、二枚の上張り面材20Aが横突付け目地26を形成しながら下張り30の前面31に固定されることにより、横突付け目地26の幅方向中間位置にシーリング材29が充填され、シーリング材29が下張り30に接しない態様で横突付け目地26の隙間を閉塞する。
複数の上張り面材20Aの縦小端面23同士と横小端面24同士を相互に突付けながら、幅方向中間位置にシーリング材29が充填された縦突付け目地25と横突付け目地26を形成することにより、下張り30の前面31に上張り20を施工する(以上、壁材設置工程)。
図示する施工方法により施工される間仕切壁60によれば、上張り面材20Aの小端面23,24の幅方向中間位置にシーリング材29を塗布し、縦突付け目地25と横突付け目地26を形成しながらシーリング材29が下張り30と接していない態様で上張り20を施工することにより、シーリング材29が火災時における上張り20と下張り30の熱橋となることが抑制される。従って、突付け目地25(26)とその周囲の温度が上昇し難い間仕切壁60を施工することができる。
[耐火性能試験]
次に、本発明者等により実施された、耐火性能試験の概要と試験結果について説明する。本耐火性能試験では、65×45×0.4mm以上の鋼製下地のスタッドの片側に対して、厚さ21mmで大きさが606×1820mmの上張り面材と下張り面材により形成される上張りと下張りの二重張り構造の壁材を基本構成とする間仕切壁を製作した。
比較例の間仕切壁は、例えば特許文献1のように、上張り面材の縦小端面から下張りに亘るようにシーリング材を充填した態様で縦突付け目地を形成した。一方、実施例の間仕切壁は、上張り面材の縦小端面の幅方向中間位置(下張りに接しない位置)にシーリング材を充填した態様で縦突付け目地を形成した。
本試験では、シーリング材の塗布量と耐火性能の双方を検証した。耐火性能の検証においては、比較例と実施例の各間仕切壁を耐火炉に設置し、炉内にあるバーナーを用いて炉内の温度を標準加熱曲線に従い上昇させ、対象の間仕切壁を加熱して、以下の項目(1)~(4)を計測又は観察することにより評価した。
(1)炉に面しない非加熱側の面の縦目地、横目地、縦目地と横目地との交差部、目地以外の表面所定位置における各温度、
(2)炉内貫通の有無(目視観察)、
(3)炉に面しない非加熱側へ10秒を超えて継続する火炎の噴出の有無、
(4)炉に面しない非加熱面で10秒を超えて継続する発炎の有無。
上記項目(1)~(4)の評価の基準は、それぞれ以下とした。
(1)計測した温度の最高温度が、初期温度(例えば、20℃)から+180℃以下であり、計測した温度の平均温度が、初期温度(例えば、20℃)から+140℃以下であること、
(2)炉内貫通がないこと、
(3)炉に面しない非加熱側へ10秒を超えて継続する火炎の噴出がないこと、
(4)炉に面しない非加熱面で10秒を超えて継続する発炎がないこと。
上記項目(1)~(4)の基準を満たさなくなるまで加熱し、上記項目(1)~(4)の基準を満たしている時間(耐火時間)を計測した。
表1に、実施例1,2と比較例においてそれぞれ使用した、シーリング材、接着材の種類、塗布量、及び耐火時間の試験結果を示す。
Figure 2022079983000002
試験の結果、比較例1の間仕切壁においては、シーリング材塗布量が45g/mであり、耐火時間は73分であり、1時間耐火性能を有することが確認された。
一方、実施例1,2の間仕切壁においては、シーリング材塗布量が10~20g/mであり、耐火時間は79~80分であり、1時間耐火性能を有することが確認された。
本試験結果より、実施例1,2は、比較例1に比べてシーリング材の塗布量が少ないにもかかわらず、比較例1よりも優れた耐火性能を有する間仕切壁であることが分かり、特に実施例1は、そのシーリング材の塗布量が比較例1の1/4以下であるにもかかわらず、比較例1よりも優れた耐火性能を有する間仕切壁であることが分かる。従って、比較例1よりも優れた耐火性能を有する間仕切壁を、シーリング材の使用量を格段に低減しながら施工できることが実証されている。
尚、上記実施形態に挙げた構成等に対し、その他の構成要素が組み合わされるなどした他の実施形態であってもよく、また、本開示はここで示した構成に何等限定されるものではない。この点に関しては、本開示の趣旨を逸脱しない範囲で変更することが可能であり、その応用形態に応じて適切に定めることができる。
10,10A:壁材
20,20':上張り
20A,20B:上張り面材
21:前面(広幅面)
22:背面(広幅面)
23:縦小端面(小端面)
23a:面取り部
24:横小端面(小端面)
25,25A:縦突付け目地(突付け目地)
26:横突付け目地(突付け目地)
27:隙間
28:空間
29:隙間埋め材(シーリング材)
30:下張り
30A:下張り面材
31:前面(広幅面)
32:背面(広幅面)
35:縦突付け目地(突付け目地)
36:横突付け目地(突付け目地)
40:スタッド
45:床ランナー
46:天井ランナー
47,48:床構造体
51:ビス
52:ステープル
60:間仕切壁

Claims (8)

  1. 間隔を置いて配設されている複数のスタッドと、複数の該スタッドの片側もしくは両側に取り付けられている壁材とを有する間仕切壁であって、
    前記壁材は、前記スタッドに取り付けられている下張りと、該下張りの表面に取り付けられている上張りとを有し、
    前記上張りは、突付け目地を挟んで並ぶ複数の上張り面材により形成されており、
    前記突付け目地において、相互に突き付けられている前記上張り面材の小端面の幅方向中間位置に隙間埋め材が設けられている、間仕切壁。
  2. 前記隙間埋め材が前記下張りに接していない、請求項1に記載の間仕切壁。
  3. 前記突付け目地を挟んで並ぶ前記上張り面材の縁に面取り部が設けられており、
    前記面取り部が前記下張りに対向するようにして前記上張り面材が取り付けられている、請求項1又は2に記載の間仕切壁。
  4. 前記隙間埋め材が、シーリング材もしくは接着材のいずれか一種である、請求項1乃至3のいずれか一項に記載の間仕切壁。
  5. 前記隙間埋め材の塗布量が、10g/m乃至20g/mの範囲にある、請求項4に記載の間仕切壁。
  6. 間隔を置いて配設されている複数のスタッドと、複数の該スタッドの片側もしくは両側に取り付けられている壁材とを有する間仕切壁の施工方法であって、
    複数の前記スタッドに対して、下張りと、複数の上張り面材により形成される上張りとを備える壁材を設置する、壁材設置工程を少なくとも有し、
    前記壁材設置工程では、相互に並ぶ前記上張り面材の少なくとも一方の小端面において、その幅方向中間位置に隙間埋め材を塗布した後、突付け目地を形成しながら前記上張りを前記下張りに取り付ける、間仕切壁の施工方法。
  7. 前記壁材設置工程において前記突付け目地を形成した際に、前記隙間埋め材を前記下張りに接触させない、請求項6に記載の間仕切壁の施工方法。
  8. 前記突付け目地を挟んで並ぶ前記上張り面材の縁に面取り部が設けられており、
    前記面取り部を前記下張りに対向するようにして前記上張り面材を前記下張りに取り付ける、請求項6又は7に記載の間仕切壁の施工方法。
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