JP2022079283A - 真空ポンプおよび真空ポンプ用コントローラ - Google Patents

真空ポンプおよび真空ポンプ用コントローラ Download PDF

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Abstract

【課題】DC/DCコンバータの不具合発生を防止することができる真空ポンプの提供。【解決手段】外部からの電力供給が停止した場合に、ポンプロータ10を回転駆動するモータ13を回生制御する真空ポンプ1であって、モータ13へ駆動電力を供給するインバータ21と、インバータ21へ直流電力を供給するDC/DCコンバータ202と、入力側が直流電力を供給する電力ラインDCLに接続され、出力側に負荷が接続されるDC/DCコンバータ203と、インバータ21を駆動制御および回生制御する制御部22とを備え、制御部22は、回生制御中に、直流ラインDCLの電圧VLが定格電圧よりも低い所定の閾値Vthよりも大きい場合にはインバータ21の動作を許可し、直流ラインDCLの電圧VLが閾値Vth以下の場合にはインバータ21の動作を停止させる。【選択図】図1

Description

本発明は、モータ減速時に回生制御を行う真空ポンプおよび真空ポンプ用コントローラに関する。
真空ポンプのコントローラにおいては、モータを駆動する強電系のインバータや弱電系の制御回路のように、動作電圧の異なる回路が含まれている。そのため、交流電源からのAC電圧をAC/DC変換部でDC電圧に変換し、さらに、そのDC電圧をDC/DCコンバータにより要求されるDC電圧に変換している。
特許文献1に記載の真空ポンプでは、モータ減速時にモータの回転エネルギーを電気的エネルギーに変換する回生制御を行い、回生ブレーキ動作を行わせる構成が開示されている。モータ駆動時はDC/DCコンバータからインバータへ電力が供給され、回生制御時はインバータからDC/DCコンバータ側へと回生電力が供給される。DC/DCコンバータの出力ラインには、その出力ラインの電圧を制御用電圧に変換するためのDC/DCコンバータや、粗引きポンプのインバータの動作電圧に変換するためのDC/DCコンバータが設けられている。
特開2018-204441号公報
一般に、DC/DCコンバータには、保護動作機能を備えるものと、コストおよび省スペース化などの理由から保護動作機能を備えないものとがある。保護動作機能は必ずしも必要ではなく、例えば、出力の負荷が小さい場合や動作条件が限定できる等の場合には、保護動作機能を設けなくても通常使用には支障が無い。しかしながら、特許文献1のように回生制御動作するものにおいては、特定の条件において、例えば、停電等により外部からの電力供給が停止した場合に、インバータに電力を供給するDC/DCコンバータの出力電圧が低下して、そのDC/DCコンバータの出力ラインに接続されたDC/DCコンバータの入力電流が増加し、DC/DCコンバータの内部部品の電流許容量を超えて不具合の発生するおそれがある。
本発明の第1の態様による真空ポンプは、外部からの電力供給が停止した場合に、ポンプロータを回転駆動するモータを回生制御する真空ポンプであって、前記モータへ駆動電力を供給するインバータと、前記インバータへ直流電力を供給する第1のDC/DCコンバータと、入力側が前記直流電力を供給する電力ラインに接続され、出力側に負荷が接続される第2のDC/DCコンバータと、前記インバータを駆動制御および回生制御する制御部とを備え、前記制御部は、回生制御中に、前記直流電力を供給する電力ラインの電圧が定格電圧よりも低い所定の閾値よりも大きい場合には前記インバータの動作を許可し、前記電力ラインの電圧が閾値以下の場合には前記インバータの動作を停止させる。
本発明の第2の態様による真空ポンプ用コントローラは、外部からの電力供給が停止した場合に、ポンプロータを回転駆動するモータを回生制御する真空ポンプ用コントローラであって、前記モータへ駆動電力を供給するインバータと、前記インバータへ直流電力を供給する第1のDC/DCコンバータと、入力側が前記直流電力を供給する電力ラインに接続され、出力側に負荷が接続される第2のDC/DCコンバータと、前記インバータを駆動制御および回生制御する制御部とを備え、前記制御部は、回生制御中に、前記直流電力を供給する電力ラインの電圧が定格電圧よりも低い所定の閾値よりも大きい場合には前記インバータの動作を許可し、前記電力ラインの電圧が閾値以下の場合には前記インバータの動作を停止させる。
本発明によれば、DC/DCコンバータの不具合発生を防止することができる。
図1は、真空ポンプ1の概略構成を示すブロック図である。 図2は、負荷に接続されたDC/DCコンバータの入力と出力との関係を説明する図である。 図3は、停電が発生した場合に実行される停電動作手順の一例を示すフローチャートである。 図4は、停電後の回転速度ωの時間的な変化と、直流ラインDCLの電圧VLの時間的変化とを模式的に示した図である。 図5は、電圧VLの実測データの一例を示す図である。
以下、図を参照して本発明を実施するための形態について説明する。図1は、真空ポンプ1の概略構成を示すブロック図である。真空ポンプ1は、真空排気を行うポンプ本体1Aと、ポンプ本体1Aを駆動制御するコントローラ1Bとを備えている。図1に示す真空ポンプ1は磁気浮上式のターボ分子ポンプであり、ポンプロータ10が締結されている回転軸11は、磁気軸受(MB)12により磁気浮上支持される。回転軸11は、モータ(M)13によって回転駆動される。回転軸11の回転速度ωは回転センサ15により検出され、制御部22に入力される。非通電時には、回転軸11はメカニカルベアリング等の保護ベアリング14によって支持される。図示は省略したが、ポンプ本体1Aには、ポンプロータ10に対してポンプステータが設けられている。
コントローラ1Bには、商用電源2からの電力が供給される。商用電源2からの交流電圧は、AC/DCコンバータ20により直流電圧に変換される。AC/DCコンバータ20の出力側の直流ラインには、インバータ21が接続されている。直流ラインには回生電力逆流防止用のダイオード26が設けられている。インバータ21は、AC/DCコンバータ20からの直流電圧を交流電圧に変換してモータ13を駆動する。インバータ21は、モータ13の回転に必要な周波数の交流電圧を出力するように、制御部22に設けられたモータ制御部221によって制御される。なお、モータ13はセンサレスの永久磁石同期モータであって、モータロータには永久磁石が設けられている。
AC/DCコンバータ20とインバータ21との間の直流ラインDCLには、コントローラIBの制御用電圧を生成するDC/DCコンバータ23、および、磁気軸受駆動用の電圧を生成する電力を供給するDC/DCコンバータ24が接続されている。DC/DCコンバータ23の出力側には制御部22が接続されており、DC/DCコンバータ23は直流ラインの直流電圧を制御部22の動作電圧に変換する。DC/DCコンバータ24の出力側には磁気軸受12に電流を供給する励磁アンプ25が接続されており、DC/DCコンバータ24は直流ラインの直流電圧を励磁アンプ25の動作電圧に変換する。
制御部22は磁気軸受12およびモータ13の制御を行うデジタル演算器であり、例えば、中央演算装置(CPU)、読み出し専用メモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)、及び入出力インタフェース( I/O インタフェース)を備えたマイクロコンピュータやFPGA(Field Programmable Gate Array)等で構成される。
制御部22に設けられたモータ制御部221は、インバータ21に設けられている複数のスイッチング素子をオンオフ制御するためのPWM制御信号をインバータ21へ出力する。また、回生動作時には、モータ制御部221はインバータ21を回生制御し、ポンプ本体1Aの回転エネルギーを電気的エネルギーに変換して回生電力を得る。回生電力は、制御部22の駆動電力や磁気軸受12の駆動電力として利用される。制御部22に設けられた軸受制御部222には、磁気軸受12に設けられた変位センサ(不図示)からの変位信号に基づいて、励磁アンプ25から磁気軸受12に供給される駆動電流を制御して、回転軸11を所望の浮上位置に制御する。
本実施の形態では、停電が発生すると、AC/DCコンバータ20によって電力供給停止が検出され、AC/DCコンバータ20から制御部22へ停電情報Sが入力される。制御部22は直流ラインDCLの電圧VLをモニタし、AC/DCコンバータから停電情報Sが入力された場合には、後述するように、電圧VLに基づいてインバータ21に停止指示を出力して停電停止動作を実行する。
AC/DCコンバータ20は、整流回路201、DC/DCコンバータ202,203および制御回路204を備えている。整流回路201は、入力された交流を整流して直流に変換する。DC/DCコンバータ202は、整流回路201の出力電圧をインバータ21の動作電圧に変換する。制御回路204は、DC/DCコンバータ202の出力電圧が所望の電圧となるように、DC/DCコンバータ202に設けられたスイッチング素子のオンオフを制御する。DC/DCコンバータ203は、直流ラインDCLの電圧VLを低電圧に変換して制御回路204に電源電力を供給する。
図2に示すように、DC/DCコンバータは、入力電圧Vinの直流電力を出力電圧Voutの直流電力に変化するが、DC/DCコンバータの変換効率をCRとすると、入力電圧Vinおよび入力電流Iinと出力電圧Voutおよび出力電流Ioutとの間には次式(1)の関係が成立する。
Vin×Iin×CR=Vout×Iout …(1)
入力電圧Vinおよび出力電圧Voutは用途によって決まっていることが多く、DC/DCコンバータに接続されている負荷の状態によって出力電流Ioutが決まる。そして、出力側に必要な電力Vout×Ioutに対応して、式(1)から入力電流Iinが決まる。
保護動作機能を備えていないDC/DCコンバータの場合、以下のような条件A,BにおいてDC/DCコンバータの入力電流Iinが増加する。
(条件A) 負荷変動により出力電流Ioutが増加した場合
(条件B) 入力変動に起因して入力電圧Vinが下がった場合
式(1)からも明らかなように、DC/DCコンバータは一定の出力電圧Voutの出力(電力)を維持するために、入力電流Iinを増加させるように動作する。増加した入力電流Iinは、DC/DCコンバータを構成する素子および回路の電流許容量を超えないことが望ましい。
図1に示す真空ポンプにおいて、例えば、DC/DCコンバータ203の出力電圧V(203)out、出力電流I(203)outは、制御回路204の動作条件を満たすように出力電圧V(203)out=固定、出力電流I(203)out=固定とされる。通常は、メインのDC/DCコンバータ202からは一定の電圧Vconvが出力されるが、停電が発生してDC/DCコンバータ202の出力電圧V(202)outが低下した場合には、DC/DCコンバータ203は上記の(条件B)の状況になる。この場合、電力「V(203)out×I(203)out」が一定となるように、DC/DCコンバータ203の入力電流I(203)inが増加することになる。停電の場合には、DC/DCコンバータ202の出力電圧V(202)outは短時間で低下するので、DC/DCコンバータ203の入力電流I(203)inの増加は短時間だけ発生する。もちろん、停電に限らず、外部からコントローラ1Bへ電力を供給する電源系統が停止した場合には同様の状況となる。
ところが、本実施の形態の真空ポンプでは、停電時に回生制御が行われるため、直流ラインDCLの電圧VLは短時間で低下せず、モータ13の回転の低下に従って直流ラインDCLの電圧VL(すなわち、DC/DCコンバータ203の入力電圧V(203)out)が所定時間かけて低下することになる。そのため、入力電圧V(203)inの漸減に伴いDC/DCコンバータ203の入力電流I(203)inが漸増する時間が、回生制御を行わない場合に比べて長くなる。
図3は、停電が発生した場合に、制御部22で実行される停電動作手順の一例を示すフローチャートである。図3のステップS100では、AC/DCコンバータ20から停電情報Sの入力があったか否かを判定する。停電情報Sの入力ある場合にはステップS100からステップS110へ進み、停電情報Sの入力が無い場合にステップS100からスステップS200へと進む。ステップS110からステップS160までの処理は停電が無い場合の動作を示し、ステップS200からステップS240までの処理は停電があった場合の動作を示す。
先ず、停電が無かった場合の処理について説明する。停電が無い場合にはステップS100からステップS110へ進んで駆動制御を継続する。ステップS120では、ポンプ停止指令が入力されたか否かを判定し、入力された場合(yes)にはステップS130へ進み、入力されない場合(no)にはステップS100へ戻る。ステップS120でポンプ停止指令が入力されたと判定されると、ステップS130へ進んで駆動制御から回生制御に切り替え、磁気浮上動作に回生電力を利用することで回生ブレーキを動作させる。なお、ブレーキ抵抗を設け、ブレーキ抵抗で回生電力を消費して回生ブレーキを動作させるようにしても良い。
ステップS140では、AC/DCコンバータ20から停電情報Sの入力があったか否かを判定し、入力あり(yes)と判定するとステップS210へ進み、入力無し(No)と判定するとステップS150へ進む。ステップS150では、ロータ回転が停止して回転速度ωがω=0となったか否かを判定し、ω=0(yes)と判定されるとステップS160へ進んで電源オフ動作を行う。通常の停止動作の場合には、商用電源2からの電力は停止していないので、DC/DCコンバータ202の出力電圧は所定のVconvに維持され、モータ回転数が低下しても直流ラインDCLの電圧が低下することはない。
次に、ステップS100で停電と判定されて、ステップS200へ進んだ場合の停電処理について説明する。ステップS200では、駆動制御から回生制御に切り替える。ステップS200からステップS210へ進んだ場合、および、ステップS140で停電と判定されてステップS210へ進んだ場合には、ステップS210において回転速度ωが閾値ωth以下か否かを判定する。ステップS210でω>ωth(no)と判定されるとステップS100へ戻り、ω≦ωth(yes)と判定されるとステップS220へ進んで磁気浮上動作を停止する。ステップS230では、直流ラインDCLの電圧VLが閾値Vth以下か否かを判定する。ステップS230でVL≦Vthと判定されると、ステップS240へ進んでインバータ21の動作を停止し、その後、ステップS160へ進んで電源オフ動作を行う。
なお、電力停止が短時間であれば、一般的に、磁気浮上が停止される前に電力供給が復帰するので、停電処理動作中に電力供給が復帰した場合には、ステップS210からステップS100へ戻る。その後、ステップS100においてyesと判定され、ステップS110において回生制御から駆動制御に切り替えられる。
図4は、停電時に回生運転を行う真空ポンプにおいて停電が発生した後の、回転速度ωの時間的な変化と、直流ラインDCLの電圧VLの時間的変化とを模式的に示した図である。図示上側のグラフは回転速度ωを示し、図示下側のグラフは電圧VLを示す。t=t1において停電が発生して停電情報Sが制御部22に入力されると(ステップS100)、回生制御が開始される(ステップS110)。回生制御開始により、回転速度ωは定格回転速度ω0から減少を開始する。回生制御が開始されてからしばらくは十分な回生電力が得られるため、直流ラインDCLの電圧VLは、通電時の電圧V0と同じ値に維持されている。
t=t2において、回転速度ωが磁気浮上停止タイミングの閾値ωthまで低下すると(ステップS120)、軸受制御部222による磁気浮上制御が停止される(ステップS130)。磁気浮上停止により回転軸11が保護ベアリング14にタッチダウンすると、磁気浮上時に比べて回転速度ωの減速の度合い(直線の傾き)が大きくなる。回生電力は回転速度ωの低下に従って減少し、回転速度ωがt>t3においてω1を下回ると、直流ラインDCLの電圧VLがV0から低下し始める。さらに回転速度ωがω2まで低下すると(t=t4)、電圧VLが閾値Vth以下となり(ステップS140)、停止指示が制御部22のモータ制御部221からインバータ21へ出力される(ステップS150)。インバータの動作が停止すると、直流ラインDCLの電圧VLの低下スピードが速くなり、電圧VLが急速にゼロに近づく。
図5は、電圧VLの実測データの一例を示す図である。図5の実線で示すラインL0は、停止指示を出力する閾値Vthを設定しなかった場合の電圧VLの変化を示す。一方、破線で示すラインL1、一点鎖線で示すラインL2および二点鎖線で示すラインL3は、それぞれ閾値Vthを100V、80Vおよび60Vに設定した場合の停止指示出力後の電圧VLの変化を示す。図5のt=t3も、図4に示した回転速度ωthで電圧VLが減少を開始するタイミング(t=t3)である。ラインL0は、t<t3では電圧VLは120V程度で一定であり、回転速度ωがω<ωthとなるt>t3では回転速度ωの低下とともに電圧VLが徐々に減少し、t=t10において急激に低下する。
一方、ラインL0の電圧VLが100Vとなったときに停止指示を出力してインバータ21の動作を停止すると、ラインL1のように電圧VLは急激に低下する。同様に、VL=80Vのタイミングでインバータ21の動作を停止するとラインL2のように電圧VLが急激に低下し、VL=60Vのタイミングでインバータ21の動作を停止するとラインL3のように電圧VLが急激に低下する。その結果、閾値Vthを設定しないで停止指示を出力しない場合(ラインL0)と比較すると、直流ラインDCLの電圧VL(すなわちDC/DCコンバータ203の入力電圧V(203)in)が低くなってDC/DCコンバータ203の入力電流I(203)inが大きい状態で動作する時間を、Vth=100V(ラインL1)の場合にはΔt1だけ短縮でき、Vth=80V(ラインL2)の場合にはΔt2、Vth=60V(ラインL3)の場合にはΔt3だけ短縮することができる。
DC/DCコンバータ203の許容入力電流値をI(203)in0とした場合、式(1)の入力電流IinとしてDC/DCコンバータ203の許容入力電流I(203)in0を用いた場合の入力電圧V(203)inを閾値Vthとみなすと、閾値Vthは次式(2)で算出される。CRは、DC/DCコンバータ203の変換効率であり、V(203)outおよびI(203)outはDC/DCコンバータ203の出力電圧および出力電流である。
Vth=V(203)out×I(203)out/(I(203)in0×CR) …(2)
一例として、検出される電圧VLが上式(2)のVthに低下したならば、インバータ21に動作停止指示を出力する。より安全を考慮して、式(2)のVthより大きな値を閾値Vthに設定すれば、DC/DCコンバータ203の入力電流I(203)inが増大する期間をより短くすることができる。
上述した実施の形態では、回生電力により磁気浮上動作を行う構成であったが、停電時に回生制御を行う構成であれば、回生電力を回生ブレーキや制御部22の停電時バックアップ電源等に用いるような構成であっても、本発明を適用することができる。また、DC/DCコンバータ203に限らず、本発明は直流ラインDCLに接続されている他のDC/DCコンバータにも適用できる。
上述した実施の形態では、停電等による電力供給停止時に、直流ラインDCLの電圧VLを監視し、電圧VLが閾値Vth以下の場合にはインバータ21の動作(回生制御動作)を停止するようにしたが、以下のような動作を採用した場合でも、DC/DCコンバータ203の入力電流Iinが増大する期間を短くすることができる。第1の動作例としては、軸受制御部222による磁気浮上制御が停止(図4のt=t2のタイミング)されたならば、直ちにインバータ21の動作を停止する。第2の動作例としては、停電検知から所定時間が経過したならば磁気浮上制御を停止し、次いで、インバータ21の動作を停止する。所定時間としては、停電検知から図4のt=t3に達するまでの時間(=t3-t1)よりも短ければ良いが、磁気浮上停止時の保護ベアリング14へのダメージを考慮し、(t2-t1)程度か、それよりもやや短めに設定するのが好ましい。いずれの動作例の場合も、直流ラインDCLの電圧監視をする必要なく、インバータ停止動作が行える。
上述した例示的な実施の形態および実施例は、以下の態様の具体例であることが当業者により理解される。
[1]一態様に係る真空ポンプは、外部からの電力供給が停止した場合に、ポンプロータを回転駆動するモータを回生制御する真空ポンプであって、前記モータへ駆動電力を供給するインバータと、前記インバータへ直流電力を供給する第1のDC/DCコンバータと、入力側が前記直流電力を供給する電力ラインに接続され、出力側に負荷が接続される第2のDC/DCコンバータと、前記インバータを駆動制御および回生制御する制御部とを備え、前記制御部は、回生制御中に、前記直流電力を供給する電力ラインの電圧が定格電圧よりも低い所定の閾値よりも大きい場合には前記インバータの動作を許可し、前記電力ラインの電圧が閾値以下の場合には前記インバータの動作を停止させる。
例えば、図3のフローチャートに示すように、停電等により外部からの電力供給が停止して回生制御を行っているときに、直流ラインDCLの電圧VLが閾値Vthよりも大きい場合にはインバータ21の回生制御動作を継続し、直流ラインDCLの電圧VLが閾値Vth以下の場合にはインバータ21の動作(回生制御動作)を停止する。その結果、図5のラインL0として示されるインバータの動作を停止しない場合に比べて、ラインL1~L3のように予め設定した閾値Vthとなった時にインバータ21の動作を停止した場合は、例えば、DC/DCコンバータ203の入力電流Iinが徐々に増大する期間をより短くすることができる。その結果、DC/DCコンバータ203が有する素子、回路を効果的に保護することができる。DC/DCコンバータ23,24についても同様に、内部の素子、回路を効果的に保護することができる。
[2]上記[1]に記載の真空ポンプにおいて、前記制御部は、停電に伴う回生制御を行っている場合に、前記電力ラインの電圧値が前記閾値以下であると前記インバータの動作を停止させる。例えば、図1の制御部22は、AC/DCコンバータ20から停電情報Sが入力されている場合には、モニタしている直流ラインDCLの電圧値VLと閾値Vthとの大小関係を比較し、VL≦Vthと判定されるとインバータ21の動作(回生制御動作)を停止させる。
[3]上記[1]または[2]に記載の真空ポンプにおいて、前記閾値は、前記第2のDC/DCコンバータの出力側に接続される前記負荷で定まる設定電圧値および設定電流値と、前記第2のDC/DCコンバータの変換効率と、前記第2のDC/DCコンバータを構成する電子部品の許容入力電流値とに基づいて設定される。例えば、閾値Vthは、DC/DCコンバータ203の出力電圧Vout、出力電流Iout、変換効率CRおよび許容入力電流Iin0を用いて、上述した式(2)のように設定される。
[4]一態様に係る真空ポンプ用コントローラは、外部からの電力供給が停止した場合に、ポンプロータを回転駆動するモータを回生制御する真空ポンプ用コントローラであって、前記モータへ駆動電力を供給するインバータと、前記インバータへ直流電力を供給する第1のDC/DCコンバータと、入力側が前記直流電力を供給する電力ラインに接続され、出力側に負荷が接続される第2のDC/DCコンバータと、前記インバータを駆動制御および回生制御する制御部とを備え、前記制御部は、回生制御中に、前記直流電力を供給する電力ラインの電圧が定格電圧よりも低い所定の閾値よりも大きい場合には前記インバータの動作を許可し、前記電力ラインの電圧が閾値以下の場合には前記インバータの動作を停止させる。
上記では、種々の実施の形態および変形例を説明したが、本発明はこれらの内容に限定されるものではない。本発明の技術的思想の範囲内で考えられるその他の態様も本発明の範囲内に含まれる。例えば、上述した実施の形態では、回生電力を磁気浮上に使用したが、ブレーキ抵抗で電力を消費させる回生ブレーキを備える構成や、回生電力を制御系のバックアップ電源として用いる構成であっても、本発明は同様に適用することができる。
1…真空ポンプ、1A…ポンプ本体、1B…コントローラ、2…商用電源、10…ポンプロータ、12…磁気軸受、13…モータ、20…AC/DCコンバータ、21…インバータ、22…制御部、23,24,203…DC/DCコンバータ、DCL…直流ライン、Vth…閾値

Claims (4)

  1. 外部からの電力供給が停止した場合に、ポンプロータを回転駆動するモータを回生制御する真空ポンプであって、
    前記モータへ駆動電力を供給するインバータと、
    前記インバータへ直流電力を供給する第1のDC/DCコンバータと、
    入力側が前記直流電力を供給する電力ラインに接続され、出力側に負荷が接続される第2のDC/DCコンバータと、
    前記インバータを駆動制御および回生制御する制御部とを備え、
    前記制御部は、回生制御中に、前記直流電力を供給する電力ラインの電圧が定格電圧よりも低い所定の閾値よりも大きい場合には前記インバータの動作を許可し、前記電力ラインの電圧が閾値以下の場合には前記インバータの動作を停止させる、真空ポンプ。
  2. 請求項1に記載の真空ポンプにおいて、
    前記制御部は、停電に伴う回生制御を行っている場合に、前記電力ラインの電圧値が前記閾値以下であると前記インバータの動作を停止させる、真空ポンプ。
  3. 請求項1または2に記載の真空ポンプにおいて、
    前記閾値は、前記第2のDC/DCコンバータの出力側に接続される前記負荷で定まる設定電圧値および設定電流値と、前記第2のDC/DCコンバータの変換効率と、前記第2のDC/DCコンバータを構成する電子部品の許容入力電流値とに基づいて設定される、真空ポンプ。
  4. 外部からの電力供給が停止した場合に、ポンプロータを回転駆動するモータを回生制御する真空ポンプ用コントローラであって、
    前記モータへ駆動電力を供給するインバータと、
    前記インバータへ直流電力を供給する第1のDC/DCコンバータと、
    入力側が前記直流電力を供給する電力ラインに接続され、出力側に負荷が接続される第2のDC/DCコンバータと、
    前記インバータを駆動制御および回生制御する制御部とを備え、
    前記制御部は、回生制御中に、前記直流電力を供給する電力ラインの電圧が定格電圧よりも低い所定の閾値よりも大きい場合には前記インバータの動作を許可し、前記電力ラインの電圧が閾値以下の場合には前記インバータの動作を停止させる、真空ポンプ用コントローラ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPH04127895U (ja) * 1991-05-13 1992-11-20 株式会社荏原製作所 磁気軸受を用いた誘導電動機の電源装置
JPH0968222A (ja) * 1995-08-31 1997-03-11 Shimadzu Corp 磁気軸受装置

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