JP2022078512A - 中空ペダル部材 - Google Patents

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Abstract

【課題】中空形状のペダルアームにボスを溶接によらずして一体化する場合に、ボスを一体形の一部品で形成することにより、ボスのペダルアームへの一体化を容易とする。【解決手段】中空ペダル部材14は、鋼板で形成される中空のペダルアーム16と、ペダルアーム16の一端側のペダル踏面18と、ペダルアーム16の他端側に配設される円筒形状のボス20とを備える。そして、ボス20は一体形の一部品で形成されており、ボス20の外筒はペダルアーム16のボス嵌合孔22に嵌合して配設される構成であり、ボス20の外筒とペダルアーム16のボス嵌合孔22との嵌合は卵形状の非円形断面形状の嵌合であり、ボス20の外筒にはペダルアーム16の二枚の鋼板16L、16Rの内側面に弾性変形して接触する軸方向位置規制リブ36が、軸方向の位置決めのために形成されている。【選択図】図2

Description

本発明は、中空ペダル部材に関する。特に、自動車等車両に適用される足踏み式ブレーキペダル装置に用いられる中空ペダル部材に関する。
自動車等車両には、車両を停止させるためにブレーキ装置が備えられる。ブレーキ装置は各種あるが、その一つとして足の踏み込みにより操作される足踏み式ブレーキ装置がある。足踏み式ブレーキ装置は自動車等車両の運転席の前部に配設される車体の支持ブラケットに取付けられて装備される。
足踏み式ブレーキ装置は、長尺形状のペダルアームと、ぺダルアームの一端側に取付けられ運転者の足で操作されるペダル踏面と、ペダルアームを車体の支持ブラケットに回動可能に支持するためにぺダルアームの他端側に配設されるボスとを備える。ボスは、支持ブラケットに取付けられる軸部材に嵌合して配設される円筒形状とされており、ペダルアームに固定して取付けられる。
ところで、ペダルアームは長尺形状であることから、中実の鋼鉄部材で形成すると重量がかさむ。このため鋼板で中空形状に形成して軽量化を図る提案がされている(下記特許文献1参照)。この場合、ペダルアームの他端側に固定的に取付けられる円筒形状のボスも鋼鉄製とされて、アーク溶接により固定して取付けられる。
この場合、中空形状のペダルアームの鋼板は薄板形状(1.2mm程度)であり、ボスの円筒厚みは比較的厚い(4.5~5.0mm程度)ことから、板厚差が大きい。このため、安定した溶接条件の確保が難しく、溶接時に溶け落ち不良が生じやすい問題がある。このため、中空形状のペダルアームの板厚を薄くするには限度があり、十分な軽量化を図ることが困難であった。
このため、中空形状のペダルアームの充分な軽量化を図るため、従来からボスを樹脂製として、溶接することなくボスをペダルアームに固定する方策が提案されている。例えば、下記特許文献2に示す方策が提案されている。
下記特許文献2に提案される方策は、鋼板製の中空形状のペダルアームに樹脂製のボスを溶接なしで一体化するために、ボスを2分割形成し、これをペダルアームの中空形状内に楕円形のボス孔を通じて挿入する。そして、ボスをペダルアームの中空形状内に挿入後、2分割形成したボスを相対回転変移させることにより、ボスを回転方向及び軸方向に固定するものである。
特開2009-251689号公報 特開2020-113224号公報
上述した従来の方策によれば、溶接によらずしてボスを中空形状のペダルアームに一体化することができる。このため、ペダルアームの鋼板の板厚を強度上必要とする最少限の厚みとすることができて、ペダルアームの充分な軽量化を図ることは可能とされる。しかし、ボスが2分割形成であることから、部品点数が多く、そのため、ボスの中空形状のペダルアームへの一体化のための取付け作業操作が煩雑であるという煩わしさがある。
而して、本発明は上述した点に鑑みて創案されたものであって、本発明が解決しようとする課題は、中空形状のペダルアームにボスを溶接によらずして一体化する場合に、ボスを一体形の一部品で形成することにより、ボスのペダルアームへの一体化を容易とすることにある。
上記課題を解決するため、本発明に係る中空ペダル部材は、次の手段をとる。
本発明の第1の発明は、対面して配設される長尺形状の二枚の板状の鋼板が中空に組み合わされて構成されるペダルアームと、前記ペダルアームの一端側に備えられるペダル踏面と、前記ペダルアームの他端側において支持ブラケットに回動可能に支持するために配設される円筒形状のボスとを備える中空ペダル部材であって、
前記円筒形状のボスは一体形の一部品で形成されており、
前記ボスの外筒は前記ペダルアームの板状の鋼板に形成されたボス嵌合孔に嵌合して配設される構成であり、
前記ボスの外筒と前記ペダルアームにおけるボス嵌合孔との嵌合は非円形断面形状の嵌合であり、
前記ボスの外筒における前記ペダルアームの対面する二枚の鋼板の内側面位置には、前記外筒から径方向外方に向けて軸方向位置規制リブが形成されている、中空ペダル部材である。
本発明の第2の発明は、上述した第1の発明の中空ペダル部材であって、前記非円形断面形状は大径部と小径部とを有する卵形状であり、前記卵形状は前記ボスにおける前記ペダルアームの支持ブラケットに対する回動中心線に対して大径部側が前記ペダルアームの踏み込み操作時における荷重入力側となる配置とされている、中空ペダル部材である。
本発明の第3の発明は、上述した第1の発明又は第2の発明に記載の中空ペダル部材であって、前記ボスに形成される軸方向位置規制リブは、前記ボスの外筒から前記鋼板の内側面に向けて傾斜して形成されており、前記鋼板の内側面に弾性変形接触して配置されている、中空ペダル部材である。
本発明の第4の発明は、上述した第1の発明~第3の発明のいずれかの発明の中空ペダル部材であって、前記ボスと前記ペダルアームとの非円形断面形状の嵌合部における前記ボスの外筒には軸方向に線条リブが形成されており、当該線条リブは前記ボスの端部方向に向けて先細りとなる形状とされている、中空ペダル部材である。
本発明の第5の発明は、上述した第4の発明の中空ペダル部材であって、前記線条リブの形成位置は、前記ボスにおける前記ペダルアームの支持ブラケットに対する回動中心線に対してペダルアームの踏み込み操作時における荷重入力側とは反対側の位置とされている、中空ペダル部材である。
本発明の第6の発明は、上述した第1の発明~第5の発明のいずれかの発明の中空ペダル部材であって、当該中空ペダル部材は車両用ブレーキペダル装置に装備される、中空ペダル部材である。
上述した手段の本発明によれば、中空形状のペダルアームにボスを溶接によらずして一体化する場合に、ボスを一体形の一部品で形成することにより、ボスのペダルアームへの一体化を容易とすることができる。
足踏み式ブレーキ装置の全体構成図である。 中空ペダル部材におけるペダルアームの2枚の鋼板を組合わせる前の状態を分解して示す斜視図である。 中空ペダル部材の操作初期位置とストローク操作状態を示す側面図である。 中空ペダル部材におけるボス配置位置を拡大して示す側面図である。 図4の状態における正面図である。 一部品で形成されるボス単品を示す斜視図である。 図6におけるボス単品をVII矢視方向から見た図である。 図6におけるボス単品をVIII矢視方向から見た図である。 図5のIX-IX線矢視断面図である。 図9の状態を分解して示す、ペダルアームの2枚の鋼板を組合わせる前の状態を示す分解図である。 図10の状態からペダルアームの2枚の鋼板を近接移動させて、ボスの外筒に嵌合した状態を示す断面図である。 図11の状態からペダルアームの2枚の鋼板を更に近接移動させて、軸方向位置規制リブの変化状態を示す断面図である。 図10に対応する図であり、ペダルアームの2枚の鋼板を組合わせる前の状態を示し、線条リブの機能を説明するための概略図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。なお、本実施形態は、自動車等車両の運転席前部に装備される足踏み式ブレーキ装置における中空ペダル部材である。なお、図示を用いた説明における上下、前後、左右等の方向表示説明は、自動車等車両の進行方向で見た場合の表示である。但し、個別に特に示した表示は、当該表示による。また、当該構成部品が左右に存在する場合に、左右の部品を個別に指称する場合は、当該部品を示す符号の後尾に、左側の部品にはLを付し、右側の部品にはRを付して示す。
<足踏み式ブレーキ装置10>
先ず、足踏み式ブレーキ装置10の全体構成について説明する。図1は足踏み式ブレーキ装置10の全体構成を示す。図2は中空ペダル部材14を形成するペダルアーム16の2枚の鋼板を組合わせる前の分解された状態を示す。図3は中空ペダル部材14の操作初期位置とストローク操作状態を示す。図1に示されるように、足踏み式ブレーキ装置10は、運転席の前部における車体に一体的に配置される支持ブラケット12に、中空ペダル部材14が回動可能に取り付けられて配置される。支持ブラケット12は、図1に示すように、右側支持ブラケット12Rと左側支持ブラケット12Lとから構成される。両支持ブラケット12R、12Lは左右に離間して配設された状態で、運転席前部の車体(不図示)に一体的に取り付けられている。中空ペダル部材14は右側支持ブラケット12Rと左側支持ブラケット12Lとの間に配置される。
<中空ペダル部材14>
図1に示されるように、中空ペダル部材14は長尺形状のペダルアーム16を有する。本実施形態のペダルアーム16は鋼板で形成される。このペダルアーム16は、図2に分解して示されるように、左右に対面して配設される長尺形状の左側の鋼板16Lと右側の鋼板16Rが中空に組み合わされて構成される。図2に示す左側の鋼板16Lと右側の鋼板16Rは、両者の周縁部がプラズマ溶接等により接合されて、図1に示すように一体化される。
中空ペダル部材14には、更に、図1及び図2に示されるペダルアーム16の一端側に備えられるペダル踏面18と、図2に良く示されるペダルアーム16の他端側に配設されるボス20とを有する。図1及び図2に示されるペダル踏面18は長尺形状のペダルアーム16の下端に一体的に取り付けられており、運転者が足で踏み込み操作ができる位置に配置される。ペダル踏面18は操作が容易にできる形状とされており、本実施形態ではその踏み込み板は横長の長方形状とされている。
図2に良く示されるように、ボス20は長尺形状のペダルアーム16の上端側の位置に配設される。ボス20はペダルアーム16の左側の鋼板16Lと右側の鋼板16Rとの間に配置されており、前述した両鋼板16L、16Rを組合わせて溶接により一体化する際に、両鋼板16L、16Rに形成されたボス嵌合孔22に嵌合して一体化される。なお、中空ペダル部材14の支持ブラケット12への取付けは、図2に示されるボス20の貫通取付孔24に、ボルト支持軸26(図1参照)が貫通嵌合されることにより、中空ペダル部材14が回動可能に取付けられる。なお、ボス20とペダルアーム16とは一体化されて取付けられているが、その一体化構造は、本実施形態の特徴とする構成であるので、詳細は後述する。
なお、長尺形状のペダルアーム16は、図1に示されるように、上下方向に配設されており、上方側より下方側がやや右側に傾斜して偏位した状態として配設されている。これは右側ハンドルの場合に、前述したペダルアーム16の下端に配置されるペダル踏面18を、運転者が足で踏み込み操作するに適した位置とするためである。これにより、中空ペダル部材14の踏込み操作は容易に行い得る。なお、図1及び図2に示すX軸は中空ペダル部材14の支持ブラケット12に対する回動軸線、すなわち回動中心線を示す。
図3は中空ペダル部材14の操作初期位置とストローク操作状態を示す。実線で示す状態が操作初期位置状態であり、2点鎖線の仮想線で示す状態がストローク操作状態である。中空ペダル部材14は、ボス20が嵌合したボルト支持軸26の回動中心線Xを中心として、ペダル踏面18の踏込み操作により、実線で示す操作初期位置から仮想線で示すストローク操作位置に回動する。これにより、図3に示すペダルアーム16の中途に形成されたブースタ連結係合孔28に係合されたリンク機構30を通じてブレーキブースタ(不図示)に伝えられる。そして、ブレーキ作動油圧シリンダを作動させてブレーキ作動をなすようになっている。また、電気式ブレーキを作動させる構成の場合もある。
<ボス20>
次に、本実施形態の特徴とするボス20の詳細構造について説明する。図6~8にボス単品の構造が示される。図6はボス単品の斜視図を示し、図7は図6のVII矢視図を示し、図8は図6のVIII矢視図を示す。これらの各図に示されるように、ボス20の単品としての形状は、円筒形状であり、樹脂製で、一部品で一体形に形成されている。ボス20の径方向の中心部位置にはボルト支持軸26(図1参照)が貫通して配設される断面円形の貫通取付孔24が形成されている。この貫通取付孔24の断面円形は、前述した中空ペダル部材14の支持ブラケット12に対する回動中心線Xに対して円形として形成されている。
樹脂製のボス20の外筒32は、図8に良く示されるように、非円形断面形状に形成されている。本実施形態では、この非円形断面形状は卵形状34に形成されており、卵形状34は回動中心線Xに対して大径部34Aと小径部34Bとから成っている。したがって、貫通取付孔24に対する卵形状34の大径部34A側の肉厚y1は、小径部34B側の肉厚y2より厚肉となる形状となっている。なお、図4に示されるように、ボス20の外筒32と嵌合するペダルアーム16のボス嵌合孔22も、ボス20の非円形断面形状に対応する非円形断面形状に形成されて嵌合されている。
図3、図4に示されるように、ボス20の配設は、本実施形態では、ボス20の卵形状34の配置が、ペダルアーム16の支持ブラケット12に対する回動中心線Xに対して大径部34A側がペダルアーム16の踏み込み操作時における荷重入力側(黒太矢印方向)となる配置とされている。
<軸方向位置規制リブ36>
図6~図8に示されるように、卵形状34のボス20の外筒32には径方向外方に向けて軸方向位置規制リブ36が形成されている。軸方向位置規制リブ36の形成位置は、図9に示すように、ペダルアーム16を形成する左側の鋼板16Lと右側の鋼板16Rの二枚の鋼板の内面側位置である。したがって、軸方向位置規制リブ36は左側の軸方向位置規制リブ36Lと右側の軸方向位置規制リブ36とから成る。軸方向位置規制リブ36の自由状態での形状は、図10に良く示されるように、ボス20の外筒32から両鋼板16L、16Rの内側面に向けて外方に傾斜して形成されている。
ボス20のペダルアーム16への取付けは、図10に示すように、ペダルアーム16を形成する左側の鋼板16Lと右側の鋼板16Rの二枚の鋼板を溶接する際に、二枚の鋼板16L、16Rの間にボス20を配置して行われる。そして、図11に示すように、ボス20の外筒32と二枚の鋼板16L、16Rのボス嵌合孔22とを嵌め合せて、左右の二枚の鋼板16L、16Rを近接させる。これにより、軸方向位置規制リブ36の径方向先端が二枚の鋼板16L、16Rの内面側に当接して接触する。
そして、更に、左右の二枚の鋼板16L、16Rを近接させることにより、図12に示すように、軸方向位置規制リブ36は左右の二枚の鋼板16L、16Rの内側面に弾性変形接触する。図9はペダルアーム16の左右の二枚の鋼板16L、16Rが最も近接された配置状態で、二枚の鋼板16L、16Rが溶接により固定される状態であり、この状態では軸方向位置規制リブ36が両側の鋼板16L、16Rの内側面に面して配設された状態となる。この状態とされることにより、ボス20はペダルアーム16の左右の二枚の鋼板16L、16R間に、確実に位置決めされて固定される。
<線条リブ38>
図6~図8、及び図13に良く示されるように、ボス20の外筒32には線条リブ38が形成されている。線条リブ38は、ボス20の外筒32に形成された左側の軸方向位置規制リブ36L及び右側の軸方向位置規制リブ36Rからボス20の端部方向に向けて線条のリブ形状として形成されている。したがって、線条リブ38は、左側の軸方向位置規制リブ36Lからボス20の左端部方向に形成される左側の線条リブ38Lと、右側の軸方向位置規制リブ36Rからボス20の右端部方向に形成される右側の線条リブ38Rとから成る。
線条リブ38は、ボス20の外筒32の円周方向に2本形成されている。2本とも、ボス20におけるペダルアーム16の支持ブラケット12に対する回動中心線Xに対してペダルアーム16の踏み込み操作時における荷重入力側とは反対側の位置とされている。すなわち、線条リブ38は、卵形状34の外筒32の小径部34B側に配置されている。この線条リブ38は、図13に示すように、ボス20の外筒32を、ペダルアーム16の左右の鋼板16L、16Rに形成されたボス嵌合孔22L、22Rに嵌め合せた場合におけるガタ防止ないしガタ抑制を図るためのものである。このため、線条リブ38の径方向の高さは、ガタ防止ないしガタ抑制を図るに適した高さとされている。すなわち、嵌合隙間を閉塞できる高さとされている。
なお、線条リブ38の形状は、図6、図7、及び図13に示されるように、左側の線条リブ38L及び右側の線条リブ38Rとも、ボス20の端部方向に向けて先細りとなる形状として形成されている。これにより、図13に示すように、ボス20の外筒32をペダルアーム16の左右のボス嵌合孔22L、22Rに嵌め込む際に、線条リブ38L、38Rの先細り先からボス嵌合孔22L、22Rに挿入されることになり,スムースに嵌合させることができる。
<本実施形態の作用効果>
本実施形態の中空ペダル部材14は、鋼板製のペダルアーム16と樹脂製のボス20とが、溶接によらずして一体的に形成される。これにより、鋼板製のペダルアーム16の鋼板の板厚を強度上必要とする薄い板厚とすることが可能となり、所期の目的の中空ペダル部材14の軽量化を充分図ることが可能となる。
そして、ボス20をペダルアーム16に組付けるための一体化は、ボス20とペダルアーム16との嵌合を卵形状34の非円形断面形状として行うものであるので、ボス20を一体形の一部品として形成することができる。これにより、従来の2部品で形成されるボスの場合に比べ、その組付け操作が容易となる。かつ、ボス20をペダルアーム16に組付けるための一体化は、左右の二枚の鋼板16L、16Rを溶接する際に、一緒に行うことができるので、その組付け作業は簡単であり、極めて容易である。そのボス20のペダルアーム16への組付け作業を以下に説明する。なお、この組付け作業において、ボス20はペダルアーム16を構成する左右の2枚の鋼板16L、16Rの組付け治具の役割を果たすことができる。
先ず、図10に示すように、予め、左右の二枚の鋼板16L、16Rの間にボス20を挟んだ配置とする。そして、この状態から左右の二枚の鋼板16L、16Rをボス20に対して近接移動させて、図11に示すように、ボス20の外筒32を鋼板16L、16Rのボス嵌合孔22L、22Rに挿入して、ボス20の外筒32に形成された左右の軸方向位置規制リブ36L,36Rに当接した状態とする。
図11の状態から、左右の軸方向位置規制リブ36L、36Rを撓み変形させながら、図12、及び図9に示される状態まで、左右の二枚の鋼板16L、16Rを近接移動させる。図9に示される状態で軸方向位置規制リブ36L、36Rが左右の二枚の鋼板16L、16Rの内側面に密着した状態となり、左右の二枚の鋼板16L、16Rの近接移動が止まる。この状態で、左右の二枚の鋼板16L、16Rの周縁部のリブも接触した状態となり、溶接により接合して固定する。これにより、ボス20のペダルアーム16に対する軸方向の位置決めがなされる。
なお、前述もしたように、ボス20の外筒32とペダルアーム16のボス嵌合孔22との嵌合は、卵形状34の非円形断面形状の嵌合であるため、ボス20とペダルアーム16とは相対回動不可に一体化される。そして、ペダルアーム16は、ボス20に形成された貫通取付孔24に嵌合したボルト支持軸26の回動中心線Xを軸心として回動し、ペダル操作される。
本実施形態では、図4に示されるように、ボス20の外筒32とペダルアーム16のボス嵌合孔22との嵌合は、卵形状34の大径部34A側が回動中心線Xに対してペダルアーム16の踏込み操作時における荷重入力(黒太矢印方向)側となっている。これにより、ボス20の荷重入力側が肉厚の配置となることから、ボス20を樹脂製としたことによる強度不足を補うことができる。
また、本実施形態では、図9に示すようにボス20がペダルアーム16に組付けられることにより、ボス20に形成された軸方向位置規制リブ36により、ボス20のペダルアーム16に対する軸方向位置決めがなされる。そして、軸方向位置規制リブ36L、36Rが左右の二枚の両鋼板16L、16Rの内側面に弾性変形状態で接触して配置されることから、ボス20のペダルアーム16に対するガタを防止ないし抑制することができる。
また、本実施形態では図13に示すように、ボス20の外筒32に軸方向の線条リブ38を形成して、ペダルアーム16のボス嵌合孔22に嵌め込んでいるので、ペダルアーム16に対するボス20の径方向のガタ防止ないし抑制を図ることができる。なお、本実施形態では、図8に示すように、線条リブ38の設定位置が、ペダルアーム16の回動中心線Xに対してペダルアーム16の踏み込み操作時における荷重入力(図8の黒矢印)側とは反対側の位置、すなわち卵形状34の小径部34B側とされている。これにより、線条リブ38は踏み込み操作の荷重が作用しない位置であるため、線条リブ38によるガタ防止の作用が効果的になされる。
<その他の実施形態>
以上、本発明の特定の実施形態について説明したが、本発明は、その他各種の形態でも実施できる。
例えば、上記実施形態は自動車等車両に適用される足踏み式ブレーキ装置10に用いられる中空ペダル部材14の場合であったが、本実施形態の中空ペダル部材14は車両用ペダル装置には、広く適用することが可能である。例えば、クラッチペダル等にも適用できる。
また、上記実施形態におけるボス20の外筒32とペダルアーム16におけるボス嵌合孔22との嵌合の非円形断面形状の嵌合は卵形状であったが、その他の形状であってもよい、例えば、対象形状の楕円形状や、多角形状であってもよい。
また、上記実施形態のボス20は樹脂製であったが、その他軽量な材質であれば良い、アルミ等であってもよい。場合によっては、鉄系部材であってもよい。
また、上記実施形態においては、ボス20の外筒32に線条リブ38を形成したが、ボス20の外筒32とペダルアーム16のボス嵌合孔22の嵌合を精度良く形成できる場合には、必ずしも線条リブ38は必要としない。
また、上記実施形態においては、ボス20の外筒に形成する軸方向位置規制リブは軸方向のガタ防止のため傾斜形状としたが、これも精度良く形成できる場合には必要としない。
<「課題を解決するための手段」に記載した各発明の作用効果>
なお、最後に上述の「課題を解決するための手段」における各発明に対応する上記実施形態の作用効果を付記しておく。
先ず、第1の発明によれば、中空形状のペダルアームに一体形の一部品で形成されたボスを溶接によらずして一体化することができる。したがって、中空形状を形成するペダルアームの鋼板の肉厚を強度上必要とする必要最小限の肉厚とすることが可能となり、ペダルアームの軽量化を充分に図ることが可能となる。
また、第1の発明によれば、ボスのペダルアームへの一体化は、二枚の板状の鋼板を中空に組み合わせる際に、一体形の一部品のボスを二枚の板状の鋼板に挟み込むことにより一体化することができるため、ボスの組み付け作業が容易である。
また、第1の発明によれば、ボスの外筒とペダルアームのボス嵌合孔との嵌合は、非円形断面形状の嵌合により行われる。これにより、ボスのペダルアームへの回動方向の固定がおこなわれる。
また、第1の発明によれば、ボスの外筒には径方向外方に向けて軸方向位置規制リブが形成される。これにより、ボスのペダルアームに対する軸方向の位置決めがされる。
次に、第2の発明によれば、ボスの外筒とペダルアームのボス嵌合孔との嵌合の非円形断面形状は卵形状とされ、いわゆる卵形状の大径側がペダルアームの踏み込み操作時における荷重入力側となる配置とされる。これにより、卵形状により荷重を受ける前方部位が後方部位より肉厚形状となり、ボスをより軽量化を図るため樹脂製とした場合でも、樹脂化により強度不足を補うことができる。
次に、第3の発明によれば、ボスの外筒からペダルアームを形成する鋼板の内側面に向けて傾斜して形成される軸方向位置規制リブは、内側面に弾性変形接触して配設される。これにより、ボスのペダルアームに対するガタを確実防止ないし抑制することができる。
次に、第4の発明によれば、ボスの外筒には軸方向に線条リブが形成される。これにより、ボスとペダルアームとの非円形断面形状の嵌合部における径方向のガタを防止ないし抑制することができる。
次に、第5の発明によれば、第4発明の線条リブは、ペダルアームの踏み込み操作時における荷重入力側とは反対側の位置に設定される。これにより、線条リブの設定位置は荷重が作用しない位置であるため、線条リブによるガタ防止の作用が効果的になされる。
次に、第6の発明によれば、中空ペダル部材は車両用ブレーキペダル装置に装備される。これにより、車両用ブレーキペダル装置に好適に実施することができて、車両用ブレーキペダル装置の軽量化を図ることができる。
10 足踏み式ブレーキ装置
12 支持ブラケット
12R 右側支持ブラケット
12L 左側支持ブラケット
14 中空ペダル部材
16 ペダルアーム
16L 左側の鋼板
16R 右側の鋼板
18 ペダル踏面
20 ボス
22 ボス嵌合孔
22L 左側のボス嵌合孔
22R 右側のボス嵌合孔
24 貫通取付孔
26 ボルト支持軸
28 ブースタ連結係合孔
30 リンク機構
32 外筒
34 卵形状
34A 大径部
34B 小径部
36 軸方向位置規制リブ
36L 左側の軸方向位置規制リブ
36R 右側の軸方向位置規制リブ
38 線条リブ
38L 左側の線条リブ
38R 右側の線条リブ
y1 卵形状の大径部側の肉厚
y2 卵形状の小径部側の肉厚
X 回動中心線

Claims (6)

  1. 対面して配設される長尺形状の二枚の板状の鋼板が中空に組み合わされて構成されるペダルアームと、前記ペダルアームの一端側に備えられるペダル踏面と、前記ペダルアームの他端側において支持ブラケットに回動可能に支持するために配設される円筒形状のボスとを備える中空ペダル部材であって、
    前記円筒形状のボスは一体形の一部品で形成されており、
    前記ボスの外筒は前記ペダルアームの板状の鋼板に形成されたボス嵌合孔に嵌合して配設される構成であり、
    前記ボスの外筒と前記ペダルアームにおけるボス嵌合孔との嵌合は非円形断面形状の嵌合であり、
    前記ボスの外筒における前記ペダルアームの対面する二枚の鋼板の内側面位置には、前記外筒から径方向外方に向けて軸方向位置規制リブが形成されている、中空ペダル部材。
  2. 請求項1に記載の中空ペダル部材であって、
    前記非円形断面形状は大径部と小径部とを有する卵形状であり、前記卵形状は前記ボスにおける前記ペダルアームの支持ブラケットに対する回動中心線に対して大径部側が前記ペダルアームの踏み込み操作時における荷重入力側となる配置とされている、中空ペダル部材。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の中空ペダル部材であって、
    前記ボスに形成される軸方向位置規制リブは、前記ボスの外筒から前記鋼板の内側面に向けて傾斜して形成されており、前記鋼板の内側面に弾性変形接触して配置されている、中空ペダル部材。
  4. 請求項1~請求項3のいずれかの請求項に記載の中空ペダル部材であって、
    前記ボスと前記ペダルアームとの非円形断面形状の嵌合部における前記ボスの外筒には軸方向に線条リブが形成されており、当該線条リブは前記ボスの端部方向に向けて先細りとなる形状とされている、中空ペダル部材。
  5. 請求項4に記載の中空ペダル部材であって、
    前記線条リブの形成位置は、前記ボスにおける前記ペダルアームの支持ブラケットに対する回動中心線に対してペダルアームの踏み込み操作時における荷重入力側とは反対側の位置とされている、中空ペダル部材。
  6. 請求項1~請求項5のいずれかの請求項に記載の中空ペダル部材であって、
    当該中空ペダル部材は車両用ブレーキペダル装置に装備される、中空ペダル部材。
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