JP2022077469A - 補助台座、その設置方法、その設置構造、及び器具設置構造 - Google Patents

補助台座、その設置方法、その設置構造、及び器具設置構造 Download PDF

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Abstract

【課題】壁材の取付孔の壁裏側に簡単かつ確実に固定して取付孔への器具の取付けを補助できる補助台座を提供する。【解決手段】補助台座1は、台座本体10と、台座本体10に組み付けられた状態で台座本体10に対して壁裏面に沿って相対移動可能な移動体30と、を備え、台座本体10、移動体30はそれぞれ、壁材の取付孔に係止して壁材の壁裏面からの離間を防止する係止部20,40と、ダウンライトの壁裏面に向けた壁材を挟持する力を受ける受け部10a,30aとを有する。2つの係止部は、壁裏面に沿って相対移動可能であるとともに、相対移動によって壁材の取付孔に係止可能である。この補助台座1は、壁材の壁裏側に配置されて壁裏面に当接し、壁材の取付孔へのダウンライトの取付けを補助する。【選択図】図1

Description

本発明は、建物等の壁材の壁裏側に配置され、壁材に穿設された取付孔へのダウンライト等の器具の取付けを補助する補助台座、その設置方法、その設置構造、及び器具設置構造に関するものである。
天井壁等の壁材に取り付けられる器具であるダウンライトは、図8に示すように、略円錐台形状の外周壁からなる筐体61の内部空間に電球が収容され、筐体61の底面開口の周縁から側方にはみ出した環状のフランジ63が一体に形成され、更に、筐体61の底面開口の周縁とフランジ61との接合部を基端として一対の板ばね材64,64が互いに反対方向に延び出すように設けられている。ダウンライト60は、一対の板ばね材64,64の基端を軸に弾性的に筐体61に近接する方向に撓ませて筐体61とともに壁材の取付孔に挿入し、一対の板ばね材64,64を壁裏側で解放して左右両側に弾性的に拡開させ、元の拡開状態に復帰させる弾性力により、フランジ63と板ばね材64とで壁材を厚み方向に挟持して取り付けることができる。
ところで、壁板が金属板等の薄板で形成されていると、ダウンライト60の板ばね材64とフランジ63とで十分に壁板を挟持することができないので、壁表側から壁材の取付孔に台座を挿入し壁裏面に当接させて載置し、台座により嵩増しして所定の壁厚を確保することにより、板ばね材64とフランジ63とで壁板を挟持している。
台座を使用したダウンライト等の器具の壁材への取付けに関して、特許文献1に記載の取付補助部材が開示されている。特許文献1に記載の取付補助部材は、本体部が折り畳み可能な一対の分割体で形成され、器具の挟持部により天井材とともに挟持され得る厚みを有している。また、本体部には、壁表面側に突出し取付孔の内周面に係合して天井材の取付孔周縁への位置決めを行なうための突出部が設けられている。取付補助部材は、一対の分割体を折り畳んだ状態で本体部を壁表側から取付孔の壁裏側に向けて挿入し、突出部の外面を取付孔の内周面に係合させつつ一方の分割体を取付孔の壁裏周縁に当接させ、次いで、折り畳まれている他方の分割体を展開して取付孔の反対側の壁裏周縁に当接させ、当接部に両面テープが貼着されて取付孔の周縁に固着される。その後は、壁表側に突出している突出部を壁裏側に回動して収納し、更に、ダウンライトを取付孔に挿入して取り付ける。
特開2017-212087号公報
しかし、従来の、壁材の厚さを確保しダウンライト等の器具の取付けを補助するための台座は、両面テープを天井材の壁裏面に貼着するなどして取付孔の周縁に固定されるので、天井板等の壁裏面が凹凸の粗面になっていたり石膏ボードなどで形成されている場合は、確実に固定できないことがあった。そして、器具を挿入する際に台座が壁裏面から離間してしまい、作業性が低下することがあった。また、両面テープを天井材の壁裏面に貼着するなどの作業が必要であった。
そこで、本発明は、壁材の取付孔の壁裏側に簡単かつ確実に固定して取付孔への器具の取付けを補助できる補助台座、その設置方法、その設置構造、及び器具設置構造の提供を課題とするものである。
請求項1の補助台座は、壁材の壁裏側に配置されて壁裏面に当接し、前記壁材を挟持することで当該壁材に穿設された取付孔に取り付けられる器具の取付けを補助するものであって、
前記壁材の取付孔に係止して前記器具の少なくとも一部を前記壁裏側に挿入する際に連れ動かされて、当該壁材の壁裏面から離間するのを防止する係止部と、前記器具の壁裏面に向けた前記壁材を挟持する力を受ける受け部と、を有し、
当該係止部は、前記壁裏面に沿った移動によって前記取付孔に係止可能なものである。
これにより、係止部は、壁材の壁裏面に沿って移動させることに連動して壁材の取付孔に係止し、補助台座は確実に壁裏面に固定され、壁裏面から離間するのが防止される。補助台座を壁裏面に固定することにより、壁材をダウンライト等の器具の取付けに適した壁厚に嵩増しすることができる。
請求項2の補助台座は、特に、台座本体と、当該台座本体に組み付けられた状態で当該台座本体に対して前記壁裏面に沿って相対移動可能な移動体と、を有し、前記台座本体及び前記移動体またはそれらのいずれかに前記係止部が設けられ、当該係止部は、前記台座本体と前記移動体との相対移動によって前記取付孔に係止可能である。
請求項3の補助台座は、台座本体が、相対向し相互間が前記壁材の厚みよりも離間する一対の腕部と、当該一対の腕部の基端側を繋ぐ弧状部と、を有する馬蹄形状を成し、前記壁材の壁裏面に当接する当接部を備え、前記移動体は、前記壁材の壁裏面に当接する当接部を備え、両端に設けられた嵌合部によって前記台座本体に組み付けられているとともに、当該組付け状態で、前記台座本体の弧状部に近接し前記一対の腕部の先端を露出させた第1位置と、前記一対の腕部の先端側を繋いで前記台座本体とともに環状の内部空間を形成する第2位置と、の間で移動可能である。
これにより、補助台座を壁材の壁裏側に向けて取付孔に挿入するときは、移動体を第1位置に移動させることにより、補助台座は一対の腕部の先端が露出した馬蹄形状になるから、取付孔内に挿入し易い。また、補助台座を壁裏に固定するときは、移動体を第2位置に移動させることにより、補助台座は台座本体と移動体とで環状に形成され、一対の腕部の先端間が開閉しない安定した形状とすることができる。
請求項4の補助台座は、一対の腕部に、その延びる方向に沿って連続する直線状の溝部が平行に形成され、移動体は、その両端に溝部に嵌合する嵌合部が形成されている。
これにより、直線状の平行な溝部によって第1位置と第2位置とが直線状に結ばれ、直感的に移動体を直線的に操作して移動させることができる。
請求項5の補助台座は、第1位置及び第2位置のうち少なくとも第1位置で移動体の自由移動を阻止すべく仮保持する仮保持部を有する。
これにより、移動体は仮保持部で仮保持されて自由移動が阻止されるので、補助台座を設置するときに、補助台座の形態が変化して取付孔に挿入しにくかったり補助台座の内部空間内に器具を挿入しにくくなるのが防止される。なお、器具がダウンライト等の場合は、設置後、ダウンライトの一対の板ばね材が移動体を外側に弾性的に押圧して仮保持するので、第2位置での仮保持は不要となる。
請求項6の補助台座は、係止部を2つ有し、当該2つの係止部のうち一方を有する第1基体と他方を有する第2基体とが、それぞれの係止部が相対移動するように連結されており、前記相対移動により、取付孔を通過可能となる第1形態と、前記取付孔の壁裏周縁に当接して前記取付孔を通過不能となる第2形態と、に変形可能である。
請求項7の補助台座は、係止部を複数有し、少なくとも2つの前記係止部は、前記壁裏面に沿って相対移動可能であるとともに、当該移動によって前記取付孔に係止可能である。
請求項8の補助台座は、台座本体及び前記移動体に前記係止部が設けられ、当該両方の係止部は、前記台座本体と前記移動体との相対移動に伴って前記取付孔に係止可能である。
請求項9の補助台座は、取付孔が円形であり、係止部は、前記取付孔の周回りに回動するのを規制するように係止する。
請求項10の補助台座は、係止部が、取付孔の壁表周縁に引掛かる掛かり部を有する。
これにより、係止部は、壁材が薄板で形成されている場合でも簡単かつ確実に係止させることができる。
請求項11の補助台座の設置方法は、請求項1乃至請求項10のいずれかに記載の補助台座を設置するものであって、壁材の壁表から前記取付孔を通過して壁裏側へと挿入し、前記係止部を前記壁材の壁裏面に沿って移動させて前記取付孔に係止させるものである。
請求項12の補助台座の設置構造は、壁材に穿設された取付孔への器具の取り付けを補助する請求項1乃至請求項10のいずれかに記載の補助台座が、前記壁材の壁裏側に配置されて前記壁裏面に当接しており、前記補助台座に設けられた係止部が前記取付孔に係止して、前記壁裏面からの離間を防止し、かつ、前記壁裏面での回動を規制しているものである。
請求項13の器具設置構造は、壁材に穿設された取付孔への器具の取り付けを補助する請求項1乃至請求項10のいずれかに記載の補助台座が、前記壁材の壁裏側に配置されて前記壁裏面に当接しており、
前記補助台座に設けられた係止部が前記取付孔に係止しており、
前記器具は、当該器具が有する前記壁材に取り付けるための壁材挟持機構が前記壁材と前記補助台座とを挟持した状態で、前記取付孔に取り付けられたものである。
本発明は、壁材の取付孔に係止する係止部を有するので、補助台座を確実に取付孔の壁裏面に固定することができ、器具を取付けたりするときに補助台座が壁材の壁裏面から離間するのを確実に防止することができる。
また、係止部は、壁材の壁裏面に沿って移動させることに連動して壁材の取付孔に係止するので、簡単に取付孔に係止させることができる。
そして、補助台座を取付孔の壁裏面に固定することにより、簡単かつ確実にダウンライト等の器具を壁材に取り付けるに適した壁厚に嵩増しすることができる。
本発明の実施形態の補助台座を示す斜視図であり、(a)は斜め表側から見た図、(b)は斜め裏側から見た図である。 図1の補助台座を示し、(a)は平面図、(b)は(a)のA-A切断線による断面図、(c)は正面図、(d)は底面図、(e)は(a)のB-B切断線による断面図である。 図1の台座本体を示し、(a)は斜め上方から見た斜視図、(b)は平面図、(c)は(b)のC-C切断線による断面図である。 図1の移動体を示し、(a)は斜視図、(b)は平面図、(c)は(d)のE-E切断線による断面図、(d)は(b)のD-D切断線による断面図である。 (a)は図1の台座本体に対する移動体の移動途中の状態を示す平面図、(b)は移動体の移動後の状態を示す平面図である。 図1の補助台座を壁材の取付孔に取り付ける方法を説明する説明図である。 図1の補助台座を取付孔に固定した状態を示し、(a)は斜視図、(b)は(a)のF-F切断線による断面図である。 壁材の取付孔に取り付けられるダウンライトを示す斜視図である。 図1の補助台座を使用して図8のダウンライトを取付孔に取り付けた状態を示す縦断面図である。 図1とは別の補助台座を示し、(a)は正面図、(b)は補助台座を取付孔に固定した状態を示す斜視図、(c)は(b)のG-G切断線による断面図である。 本発明の変形例の補助台座を示す平面図である。 本発明の別の変形例の補助台座を示し、(a)は補助台座の平面図、(b)は補助台座を取付孔に取り付けるときの状態を示す平面図である。
〈第一実施形態〉
まず、本発明の第一実施形態の補助台座を図に基づいて説明する。
補助台座は、壁材の壁裏側に配置されて壁裏面に当接し、天井等の壁材に穿設された取付孔に器具であるダウンライトを取り付けるときにその取付けを補助するものである。本実施形態でダウンライトが取り付けられる壁材は、金属板等で薄板に形成されている。
補助台座は、壁材の円形の取付孔に係止して、ダウンライトの筐体を壁裏側に挿入する際に連れ動かされて壁材の壁裏面から離間するのを防止する係止部と、ダウンライトの壁裏面に向けた壁材を挟持する力を受ける受け部と、を有し、係止部は相対向して一対設けられている。一対の係止部は、壁裏面に沿って相対移動可能、すなわち壁裏面からの離間方向と交差する方向であって壁材の面方向に沿って相対移動可能であるとともに、この相対移動によって取付孔に係止可能である。以下、各部材について説明する。
図1乃至図4、図7において、補助台座1は、台座本体10と、台座本体10に組み付けられた状態で台座本体10に対して壁材50の壁裏面55に沿って相対移動可能な移動体30と、を備えている。係止部は、台座本体10と移動体30とにそれぞれに1つずつ設けられている。受け部10a,30aは、補助台座1において形成される環状の部分であって、ダウンライト60が設置されるときに板ばね材64の下面が当接する部分に設けられていて、壁裏面55に向けて弾性的に押圧する板ばね材64の壁材50を挟持する力を受ける。本実施形態では、図1(a)に表われている側を上面側とし、図1(b)に表われている側を下面側として説明する。
台座本体10は、図3に示すように、相対向し相互間が壁材50の厚みよりも離間している一対の腕部11,11と、一対の腕部11,11の各基端11a側を繋ぐ弧状部12と、を有する馬蹄形状を成し、一体に形成されている。一対の腕部11,11は、対称形をなして平行に配置され、断面コ字板状に形成されており、上面13は平坦面に形成され、下面14側は下方に開口し、両側壁15,15は外周全体に至って形成されている。下面14は面一状態にある。各腕部11の幅方向略中間部には、その延びる方向に沿って連続する直線状の溝部17が平行に設けられている。溝部17は、全長に至って一定幅に形成され、上下に貫通し、内部は後述する移動体30の嵌合部37が嵌合する。
弧状部12は、円弧状に形成され、その曲率半径は壁材50の取付孔51と一致している。弧状部12は、腕部11と同じく、断面コ字板状に形成されており、上面13が平坦面に形成され、下面14側が下方に開口し、両側壁15,15は外周全体に至って形成されている。弧状部12の下面14は、腕部11の下面14と面一状態になっており、台座本体10の下面全体が壁材50の壁裏面55に当接する当接部16となっている。弧状部12の上面13は、腕部11の上面13より移動体30の厚さ分だけ高くなっている。
移動体30は、図4に示すように、一方向に延び、長さ方向の中間位置を堺に対称形をなし、中間部の円弧状に形成された円弧部31と、その両側に腕部11と交差する方向に直線状に延びる反対方向の一対の延設部32,32とが形成されている。円弧部31の曲率半径は壁材50の取付孔51と一致している。円弧部31は、台座本体10と同様に、断面コ字板状に形成されており、上面33が平坦面に形成され、下面34側が下方に開口し、両側壁35,35は一定高さに形成されている。下面34は面一に形成されているとともに、壁材50の壁裏面55に当接する当接部36となっている。移動体30の円弧部31の高さは台座本体10の弧状部12と同一であり、補助台座1は、台座本体10及び移動体30全体として下面が壁裏面55に均一に当接するようになっている。
移動体30の両端の延設部32は、平板状に形成され、下方に突出する嵌合部37が一体に設けられている。嵌合部37は、腕部11の溝部17の深さすなわち腕部11の上面13の板厚と同一または僅かに大きい長さを有する首部38と、首部38から垂直下方に分岐して延びた一対の係止突起39,39とで形成されている。首部38は溝部17内を全長に至って移動可能な大きさに形成されている。一対の係止突起39,39は、溝部17の幅より大きい径の円柱の中間部を縦割りして間に縦方向のスリットが形成されてなり、先端側は半球状に窄まっている。一対の係止突起39,39は、腕部11の表面側から溝部17内に押し込むことにより、弾性的にスリット幅が狭まり縮径して溝部17内を通過させることができ、首部38全体が溝部17内に挿入されると弾性的に溝部17の幅方向外側に拡開して溝部17の下面周縁に係止し、これにより嵌合部37は溝部17に摺動自在に組み付けられ、移動体30は腕部11に対して往復移動可能になっている。
組み付けられた移動体30は、具体的には、台座本体10の弧状部12に近接して一対の腕部11,11の先端を露出させた状態に嵌合部37が位置している図3(b)の第1位置Pと、各腕部11の先端11a側を繋いで台座本体10とともに環状の内部空間Sを形成する状態に嵌合部37が位置している図3(b)の第2位置Qと、の間で移動可能となっている。移動体30の嵌合部37が第1位置Pにあるときの補助台座1を図で示せば図2に示す状態にあり、第2位置Qにあるときは、図5(b)に示す状態にある。移動体30が第2位置Qにあるときは、台座本体10と移動体30との各内側の側壁によって環状に囲まれた内部空間Sの内径は、取付孔51の内周面と一致している。
台座本体10の溝部17において移動体30が第1位置Pとなる箇所には、移動体30の自由移動を阻止すべく仮保持する仮保持部19が設けられている。仮保持部19は、図3(a)に示すように、溝部17内に僅かに突出する断面半円状の小突条が溝部17の内壁面に沿って深さ方向に形成されている。なお、本実施形態では、器具がダウンライト60であり、これを設置後、ダウンライト60の一対の板ばね材64,64が移動体30を側方に押圧して仮保持するので、第2位置Qでの仮保持は不要であり、仮保持部19は設けられていない。但し、第2位置Qにおいても仮保持部19を設けることは差し支えないし、器具によっては、仮保持部19を第2位置Qにも設ける必要があることはあり得る。
更に、台座本体10、移動体30にはそれぞれ、壁材50の取付孔51に係止して補助台座1が壁材50の壁裏面55から離間するのを防止する係止部20、係止部40が設けられている。係止部20は台座本体10の弧状部12の中間位置に設けられ、係止部40は移動体30の円弧部31の中間部に設けられ、互いに対向した位置に設けられている。これら一対の係止部20,40は、所定幅及び一定高さで弧状部12の内壁面及び円弧部31の内壁面に沿って縦向きに矩形状の円弧板21,21が形成され、更にそれらの下端からそれぞれ矩形板状の係止片22,42が外方に屈曲し壁材50と平行する方向に延びて形成されており、各係止部の幅方向中間部の縦断面はL字状に形成されている。各係止片は、矩形状に形成され、それぞれの先端には楔状の弾性爪23,43が形成され、取付孔51の壁表周縁56に引掛かる掛かり部24,44を構成している。
各係止部は円弧板21,41が壁表面54より僅かに下がった位置まで延びており、係止片22,22は、壁表面54から僅かに下がった位置で側方に屈曲していて、壁表面54からの突出量は壁材50の板厚より僅かに小さく設定されている。したがって、壁裏面55に当接する補助台座1の下端と係止片22,42との隙間に壁材50が強制的に挿入されると、隙間は僅かに拡開し、壁材50はこれら補助台座1の下端の当接部と係止片22,42とで弾性的に挟持される。
なお、本実施形態の構成において、台座本体10を、「2つの係止部のうち一方を有する第1基体」と別記し、移動体30を、「2つの係止部のうち他方を有する第2基体」と別記するとともに、移動体30の嵌合部37が腕部11の溝部17の第1位置Pにある状態を、取付孔51を通過可能となる「第1形態」と別記し、嵌合部37が腕部11の溝部17の第2位置Qにある状態を、取付孔51の壁裏周縁57に当接して取付孔51を通過不能となる「第2形態」と別記すれば、本実施形態の補助台座1は、「第1基体」と「第2基体」とが、それぞれの係止部が相対移動するように連結されており、この相対移動により、「第1形態」と「第2形態」と、に変形可能になっている、と表現することもできる。
次に、上記のように構成された本実施形態の補助台座1を用いて天井材の壁材50にダウンライト60を設置する方法を図6に基づいて説明する。
最初に、壁材50の取付孔51の壁裏面55に補助台座1を固定する。それには、まず、図2に示すように、補助台座1の移動体30を、台座本体10の弧状部12に近接する第1位置Pである溝部17の一端側端部に位置させておく。この状態では、補助台座1は、馬蹄形状に保持されているので、一方の腕部11の端部側から補助台座1をほぼ縦向きにして回動させながら取付孔51内に挿入することができる。そこで、具体的に、壁表52において補助台座1の一方の腕部11の端部を摘まんで、図6(a)、(b)に示すように、他方の腕部11の先端側から壁裏53に向けて壁材50の取付孔51内に挿入し、図6(c)、(d)に示すように更に回動させつつ図6(e)、(f)に示すように補助台座1の全体を取付孔51の壁裏53に移動して当接部を下向きにした状態て壁裏面55上に載置する。
このとき、溝部17の弧状部12側の端部には仮保持部19が設けられており、移動体30は第1位置Pで保持されるので、補助台座1を取付孔51に挿入する間、補助台座1を円滑に壁材50の取付孔51に挿入することができる。なお、図6(a)、(c)、(e)、(g)は各操作における補助台座1を斜め下方から見た図であり、図6(b)、(d)、(f)、(h)は、それぞれ図6(a)、(c)、(e)、(g)に示す操作を側方から見た図である。
次に、対向する一方の台座本体10の係止部20を摘まんで壁材50の取付孔51の周縁に押し付け、係止片22を弾性的に拡開させながら補助台座1の当接部である下面14と係止片22との間に取付孔51の周縁を差し込み、これを挟持する。なお、係止部20の係止片22は台座本体10の下面14より下方に僅かに突き出ているので、摘まんで操作し易い。続いて、対向する他方の移動体30の係止部40を摘まんで腕部11の先端側に移動させる。移動中、腕部11の溝部17内に嵌合している移動体30の嵌合部37は、溝部17に案内されて第2位置Qである溝部17の他端側端部に向けて移動する。このとき、直線状の平行な一対の溝部17,17により、第1位置Pと第2位置Qとは直線状に結ばれているので、直感的に移動体30を直線的に操作して移動させることができる。移動途中の状態を図5(a)に示す。そして、移動体30が第2位置Qに到達した状態を図5(b)に示す。
移動体30が第2位置Qに到達したら、これをそのまま取付孔51の反対側の周縁に押し付け、台座本体10の係止部20と同様に、係止部40の係止片42を弾性的に拡開させながら移動体30の当接部である下面34と係止片42との間に取付孔51の周縁部を差し込み、これを挟持する。これにより、2つの係止部が相対的に反対方向に移動して取付孔51の両側の周縁部に係止し、取付孔51への補助台座1の取付けが完了する。完了後の状態を図6(g)、(h)及び図7に示す。
なお、上記では、補助台座1を壁裏面55に載置した後、一方の係止部20を取付孔51の周縁に係止させてから移動体30を移動させて他方の係止部40を取付孔51の反対側の周縁に係止させているが、補助台座1を壁裏面55に載置した後、移動体30を移動させながら係止部20及び係止部40を取付孔51の周縁に係止してもよい。
こうして、取付孔51の壁裏面55に補助台座1を固定したら、取付孔51にダウンライト60を挿入して取り付ける。ダウンライト60は、図8に示すように、略円錐台形状の外周壁からなる筐体61の内部空間に電球が収容され、筐体61の底面開口62の周縁には側方にはみ出した環状のフランジ63が一体に形成され、更に、筐体61の底面開口62の周縁とフランジ63との接合部を基端として一対の板ばね材64,64が互いに反対方向に延び出すように設けられている。ここで、フランジ63と板ばね材64とは、相互に近接することで壁材50の取付孔51の周縁を壁表52側と壁裏53側とから押圧して壁材50を挟持する壁材挟持機構を構成しており、フランジ63は壁表側挟持部を構成し、板ばね材64は壁裏側挟持部を構成している。
ダウンライト60を取付孔51に取り付けるには、自然な状態において筐体61の底部から側方に拡開している一対の板ばね材64,64を手で挟んで、基端を軸に弾性的に筐体61の上部に近接する方向に撓ませて先端側を狭めた状態とし、筐体61とともに壁材50の取付孔51に挿入する。一対の板ばね材64,64の先端側が取付孔51を通過した後挟めている手を離せば、一対の板ばね材64,64は元の状態に復帰する弾性力により左右両側方に拡開する。そして、筐体61全体がほぼ取付孔51を通過すると、図9に示すように、一対の板ばね材64,64は復帰途中の弾性力の作用により下面側が補助台座1の上面内側角部に当接し、補助台座1を壁裏面55に押し付ける。これにより、板ばね材64とフランジ63とが壁材50及び補助台座1を一体に厚み方向に挟持し、取付孔51へのダウンライト60の設置が完了する。
次に、本実施形態の補助台座1の作用を説明する。
補助台座1は、2つの係止部が壁裏面55に沿って相対移動することに連動して、各係止部の掛かり部としての係止片が取付孔51の壁表周縁56に引掛かって係止するので、補助台座1は確実に壁裏面55に固定される。これにより、従来、両面テープ等を貼着するなどして壁裏面55に固定していたときには、壁材50の壁裏面55が粗面であったり壁材50が石膏ボードなどで形成されていた場合、接着力が弱くて壁裏面55に安定して固定できず剥がれたりして、ダウンライト60を取付孔51に挿入する際に筐体61が接触するなどして補助台座1が壁裏面55から離間するおそれがあったが、本実施形態の補助台座1はそのような不具合がなく壁裏面55からの離間を確実に防止できる。
その結果、補助台座1を壁裏面55に固定することにより、ダウンライト60等の器具を壁材50に取り付けるに適した壁厚に嵩増しすることができ、壁材50が非常に薄い金属板材で形成されている場合に、ダウンライト60を安定して取付孔51に設置することができる。
また、台座本体10は、一対の腕部11,11と弧状部12とで馬蹄形状に形成され、移動体30は、両端に設けられた嵌合部37によって台座本体10に組み付けられた状態で、第1位置Pと第2位置Qとの間で移動可能であるから、移動体30を第1位置Pに移動させることにより、補助台座1は一対の腕部11,11の先端が露出した形態となり、補助台座1を壁材50の壁裏53側に向けて取付孔51に挿入し易い。そして、補助台座1を壁裏53に固定するときは、移動体30を第2位置Qに移動させることにより、補助台座1は台座本体10と移動体30とで環状に形成され、一対の腕部11,11の先端間は開閉しないので、安定した形状とすることができる。
更に、腕部11の溝部17には、第1位置Pで仮保持する仮保持部19が設けられ、移動体30の自由移動が規制されるので、補助台座1を壁裏53に設置するときに、補助台座1の形態が変化して取付孔51に挿入しにくかったり、取付孔51内の空間が移動体30の自由移動によって狭められたりしてダウンライト60を挿入しにくくなるのが防止される。
加えて、各係止部は、係止片からなる掛かり部を有するので、掛かり部が取付孔51の壁表周縁56に引掛かり、壁材50が薄板で形成されている場合でも簡単かつ確実に係止させることができる。
そして、補助台座1は、ダウンライト60の板ばね材64の下面が当接する部分に、板ばね材64の壁材50を挟持する力を受ける受け部10a,30aを有するので、ダウンライト60のフランジ63と板ばね材64とによって壁材50を挟持したときに、壁材50が、板ばね材64の局部的な押圧力によって圧縮変形し易く安定して固定できないような発泡スチロールなどの発泡体等で形成されている場合であっても、補助台座1の受け部10a,30aにより壁材50が局部的に圧縮変形するのを防止することができ、ダウンライト60を安定して固定することができる。
更には、補助台座1は、2つの係止部を取付孔51に係止させた状態で、取付孔51を壁裏53側において環状に取り囲んでいるから、本実施形態のダウンライト60などの器具において、壁材50をフランジ63と一対の板ばね材64,64とで挟持するときに、ダウンライト60の挿入後に板ばね材64が取付孔51の円周上どこに位置しても、常に板ばね材64で補助台座1の上面13を壁裏面55に押圧することができる。したがって、補助台座1を取付孔51に挿入するときに、取付孔51の円周上においてダウンライト60の板ばね材64が位置する箇所に合わせて補助台座1を位置決めする必要がない。
ところで、上記実施形態において、係止部20,40は、弾性爪23,43が弾性的に壁表面54に圧接する圧接摩擦により壁表周縁56に係止しているが、円弧板21,41における取付孔51の内周面と対向する表面をざらついた粗面に形成することにより圧接する内周面との摩擦を増大させる手段を設けることによって取付孔51の周縁に係止させることもできる。この場合、係止部20,40は、壁裏面55からの離間を防止するとともに、補助台座1が取付孔51の周回りに回動するのを規制する。そして、このように補助台座1が壁裏面55に設置されたものは、補助台座の設置構造を構成する。
また、係止部は、台座本体10及び移動体30それぞれに1つずつの計2つが設けられているが、係止強度が大きい場合などでは、台座本体10及び移動体30のいずれか一つのみに設ける、すなわち補助台座1全体で一つのみ設けることも可能である。
また、上記各実施形態において、ダウンライト60が壁材50に設置されたものは、補助台座1が壁材50の壁裏53側に配置されて壁裏面55に当接しており、補助台座1に設けられた係止部20,40が取付孔51に係止しており、ダウンライト60は、自身が有する壁材50に取り付けるためのフランジ63及び板ばね材64からなる壁材挟持機構が壁材50と補助台座1とを挟持した状態で取付孔51に取り付けられている器具設置構造を構成している。
なお、上記実施形態からは、以下の技術的思想を把握することも可能である。
(1)移動体30が第1位置Pにある状態で壁表52側から取付孔51を通過可能であることを特徴とする請求項1等に記載の補助台座。
(2)2つの係止部の相対移動を壁表52側から操作可能であることを特徴とする請求項1等に記載の補助台座。
〈第二実施形態〉
次に、第二実施形態の補助台座を説明する。
第二実施形態の補助台座は、第一実施形態とは係止部のみ異なるので、主にその点を説明する。
第一実施形態の係止部は、係止片が壁材50の取付孔51の壁表周縁56の下側で壁表面54に沿って移動して取付孔51の壁表周縁56に係止する。これに対して、第二実施形態の係止部20,40は、図10に示すように、第一実施形態の係止部20,40と比べ、矩形状の円弧板21,41の下端が補助台座1の下面から垂直下方に長く延びており、矩形状の係止片22,42は、円弧板21,41の下端から側方に屈曲し壁表面54と平行する方向に延びていて、第一実施形態の係止片22,42より下方に位置している。第二実施形態の係止片22,42は、先端側に楔状の弾性爪23,43が形成され、取付孔51の壁表周縁56に食い込む食い込み部25,45を構成している。
この係止部20,40を備えた補助台座1が固定される壁材50は、発泡スチロールなどの発泡体等で形成され、壁厚は前述の金属製の壁材50に比べるとかなり大きい。この係止部20,40の係止片22,42は、第一実施形態の係止部20,40に比べるとかなり下方に位置するが、補助台座1が取付孔51の壁裏面55上に載置されたとき、取付孔51の内周面に対してその途中高さに位置する。したがって、補助台座1を壁裏面55に載置した後、一対の係止部20,40を互いに反対方向に移動させたとき、係止片22,42の尖った食い込み部25,45は取付孔51の内周面の途中に当接する。そこで、そのまま食い込み部25,45を水平方向に押し込んでいけば、食い込み部25,45は発泡体からなる壁材50の内部に食い込む。第一実施形態の係止部20,40は、壁表面54の下側においてこの面に沿って係止したが、第二実施形態の係止部20,40は、取付孔51の内周面の内部に食い込むことで係止する。
すなわち、第二実施形態の補助台座1は、次の方法で壁裏面55に設置される。
移動体30が第1位置Pにある状態で補助台座1を第一実施形態と同じ要領で壁表52側から壁裏53側に向けて挿入して取付孔51を通過させ、図10(b)に示すように、壁裏面55上に載置する。次に、台座本体10の係止部20を取付孔51の内周面に押し付けて食い込み部25を壁材50の内周面の途中から内部に食い込ませ係止させる。続いて、移動体30を第1位置Pから第2位置Qに向けて腕部11の先端側に移動させ、係止部40を取付孔51の内周面に押し付けて食い込み部45を壁材50の途中から内部に食い込ませ係止させる。係止後の状態を図10(c)に示す。
このようにして補助台座1が設置されたものは、補助台座1が壁材50の壁裏53側に配置されて壁裏面55に当接しており、補助台座1に設けられた係止部20,40の食い込み部25,45が取付孔51の内周面に食い込んで係止し、壁裏面55からの離間を防止するとともに、補助台座1が取付孔51の周回りに回動するのを規制しており、第一実施形態と同様に、補助台座の設置構造及び器具設置構造を構成している。
この係止部の場合は、特に、発泡体等からなる壁厚の大きい壁材50の取付孔51に器具を取り付ける場合に有効であり、壁材50の内壁面に食い込んで係止するので、壁厚の異なる壁材50に対応して補助台座1を固定することもできる。
なお、係止部は、第一実施形態と同じく、台座本体10及び移動体30それぞれに1つずつの計2つが設けられているが、第二実施形態では、係止部は、食い込み部が取付孔51の内周面に食い込んで係止するものであり、係止強度が大きいので、台座本体10及び移動体30のいずれか一つのみに設ける、すなわち補助台座1全体で一つのみ設けることも可能である。
また、係止片22,42は、先端側を平面視三角形状に形成して先端を尖らせたり、取付孔51の内周面に向けてピンを突設したものとしてもよく、この場合、更に壁材50に食い込み易くなる。
〈変形例〉
上記各実施形態の補助台座1は、台座本体10の腕部11に平行な直線状の溝部17を設け、移動体30を直線的に相対移動させているが、図11に示すように、台座本体10の一方の腕部11の先端部と移動体30の一方の端部とを軸部46で回動自在に連結したものとしてもよい。ここで、図11に示すように、台座本体10は、溝部17を有しないが、図3の台座本体10と同様に平面視馬蹄形状をなし、弧状部12の中間位置に係止部20が設けられている。また、移動体30は、一方の端部のみに延設部32が設けられ、台座本体10の係止部20と対向する位置に係止部40が設けられている。
移動体30は、実線で示した、軸部46とは反対側端部が台座本体10の一方の腕部11側に近接した第1位置と、二点鎖線で示した、軸部46とは反対側端部が台座本体10の他方の腕部11の先端部に近接した位置との間で、軸部46を中心に約90度の範囲で回動可能となっている。移動体30が実線で示す状態は、補助台座1が取付孔51を通過可能となる第1形態となっており、移動体30が二点鎖線で示す状態は、補助台座1が取付孔51の壁裏周縁57に当接して取付孔51を通過不能となって落下するのが防止される第2形態となっており、補助台座1はこれら第1形態と第2形態とに変形可能となっている。したがって、この態様の補助台座1も、図1等に示した補助台座1と同様に、図6に示した姿勢及び方法で取付孔51の壁裏面55に固定することができる。なお、この第2形態の補助台座1は、全体として略環状になっている。
この構成の補助台座1は、台座本体10と移動体30とが1箇所の軸部46のみで連結されているので、簡易な構成となっている。
なお、移動体30は、二点鎖線で示した形態で、軸部46とは反対側端部が台座本体10の他方の腕部11の先端部に嵌合するようにしてもよい。例えば、図示しないが、移動体30の軸部46とは反対側端部に下面34側に突出する嵌合部を設け、台座本体10の他方の腕部11の先端部に円弧状の溝部を形成し、溝部の一部に前述と同様の仮保持部を設け、移動体30の回動により第2形態で移動体30の嵌合部が腕部11の溝部内を移動して仮保持部に仮保持されるものとする。この場合、移動体30における軸部46とは反対側端部の溝部における箇所は、台座本体10とともに環状の内部空間Sを形成する第2位置に相当する。なお、補助台座1は、前述の、移動体30が図11の二点鎖線で示した第2形態にある場合は、全体として略環状になっているのに対し、この、移動体30の端部が他方の腕部11の先端部に嵌合した第2形態にある場合は、全体として連続する無端環状になっている。
次に、別の変形例として、補助台座1は、図12に示したように、台座本体10のみで形成され、台座本体10は、対向する左右一対の弧状部12,12の各両端部が弾性変形可能な連結部26で繋がっていて、全体が環状に形成されたものとしてもよい。弧状部12は弾性変形せず曲率が取付孔51と一致する一定形状に形成されている。一方、上下一対の連結部26,26は、図12(a)に示すように左右両側から弧状部12を挟圧することにより、同図(b)に示すように中間部で鋭角に屈曲し取付孔51の上下外方に大きくはみ出した形状に変化する。各弧状部12の中間位置には係止部20が対向して設けられている。
この補助台座1は、図12(b)に示すように、両弧状部12を左右側方から手で押さえ付けて上下の連結部26を縦長形状に変形させることにより、上下いずれの連結部26からでも取付孔51に挿入して全体を壁裏53側に通過させることができる。壁裏53側に通過させた後は、手を離して挟圧を解放すれば、補助台座1は元の環状の形状に弾性復帰し、その移動方向は各係止部20が取付孔51に係止する方向と一致しているので、係止部20は補助台座1の復帰に連動して取付孔51の壁表周縁56に係止する。これにより、補助台座1は、環状に復帰して取付孔51の壁裏周縁57に引掛かり、取付孔51を通過不能となって落下するのが防止される。なお、図12(b)は、補助台座1を取付孔51に挿入した直後の状態を上面側から見た平面図である。
図1乃至図11に記載した各実施形態の補助台座1は、台座本体10と移動体30との2部材で構成されているのに対し、この補助台座1は、台座本体10のみの1部材で構成されている。
なお、この実施形態により、以下の技術的思想を把握することも可能である。
弾性変形により、取付孔51を通過可能な形状となり、元の形状に復帰することで、取付孔51の壁裏周縁57に引掛かる形状となり、かつ、元の形状に復帰する移動方向が係止部20が取付孔51に係止する方向と一致し、係止部20が取付孔51に係止することで、壁裏周縁57に引掛かることを特徴とする請求項1等に記載の補助台座。
ところで、上記各実施形態では、係止部は対向して2つ設けられ、台座本体10、移動体30それぞれに1つずつ設けられているが、弧状部12、円弧部31それぞれにおいて異なる位置に複数設けてもよい。すなわち、係止部は、補助台座1全体で3つ以上設けてもよい。
また、逆に、引掛けにより係止する係止片の挟持力が弾性的に大きかったり、ダウンライト60がフランジ63と板ばね材64とで壁材50を挟持して固定するものではなくボルトを使用して引き寄せることにより壁材50に固定するようなものである場合などでは、係止部は、前述のように、補助台座1全体で1つのみ設けることも可能である。
但し、係止部は、1つのみであると、ダウンライト60を取付孔51内に挿入するときに補助台座1が連れ動いて傾く虞があるが、2つ以上を対向位置など離れた位置に設けた場合は、補助台座1が連れ動いて傾くのを防止できるし、また、1つが破損しても補助台座1を設置することができ、他の係止部を予備的に使用することもできる。
更に、上記実施形態では、壁材50の取付孔51は円形に形成されているが、本発明は、取付孔が四角孔等の形状である場合も同様に適用することができる。この場合は、補助台座1もそれに対応した形状に形成される。
なお、上記実施形態の補助台座1は、壁厚が薄い壁材50への器具の取付けの補助として用いているが、本発明の補助台座1は、脆い素材で形成されている場合の取付孔51の周縁の補強に用いたり、取付孔51を縮径するのに用いたりすることもできる。
また、本発明の補助台座1は、ダウンライト60の器具を壁材50の取付孔51に設置するときの補助として用いるものに限られず、感知器、火災報知器等の器具を取付孔51に取り付けるときの補助として用いることもできる。
1 補助台座 24、44 掛かり部
10 台座本体 30 移動体
10a、30a 受け部 37 嵌合部
11 腕部 50 壁材
11a 基端 51 取付孔
12 弧状部 53 壁裏
16、36 当接部 54 壁表面
17 溝部 55 壁裏面
19 仮保持部 56 壁表周縁
20、40 係止部 60 ダウンライト(器具)

Claims (13)

  1. 壁材の壁裏側に配置されて壁裏面に当接し、前記壁材を挟持することで当該壁材に穿設された取付孔に取り付けられる器具の取付けを補助する補助台座であって、
    前記壁材の取付孔に係止して、前記器具の少なくとも一部を前記壁裏側に挿入する際に連れ動かされて当該壁材の壁裏面から離間するのを防止する係止部と、前記器具の前記壁裏面に向けた前記壁材を挟持する力を受ける受け部と、を有し、
    当該係止部は、前記壁裏面に沿った移動によって前記取付孔に係止可能であることを特徴とする補助台座。
  2. 台座本体と、当該台座本体に組み付けられた状態で当該台座本体に対して前記壁裏面に沿って相対移動可能な移動体と、を有し、
    前記台座本体及び前記移動体またはそれらのいずれかに前記係止部が設けられ、当該係止部は、前記台座本体と前記移動体との相対移動によって前記取付孔に係止可能であることを特徴とする請求項1に記載の補助台座。
  3. 前記台座本体は、相対向し相互間が前記壁材の厚みよりも離間している一対の腕部と、当該一対の腕部の基端側を繋ぐ弧状部と、を有する馬蹄形状を成し、前記壁材の壁裏面に当接する当接部を備え、
    前記移動体は、前記壁材の壁裏面に当接する当接部を備え、両端に設けられた嵌合部によって前記台座本体に組み付けられているとともに、当該組付け状態で、前記台座本体の弧状部に近接し前記一対の腕部の先端を露出させた第1位置と、前記一対の腕部の先端側を繋いで前記台座本体とともに環状の内部空間を形成する第2位置と、の間で移動可能であることを特徴とする請求項2に記載の補助台座。
  4. 前記一対の腕部には、その延びる方向に沿って連続する直線状の溝部が平行に形成され、前記移動体は、その両端に前記溝部に嵌合する前記嵌合部が形成されていることを特徴とする請求項3に記載の補助台座。
  5. 前記第1位置及び前記第2位置のうち少なくとも当該第1位置で前記移動体の自由移動を阻止すべく仮保持する仮保持部を有することを特徴とする請求項3または請求項4に記載の補助台座。
  6. 前記係止部を2つ有し、
    当該2つの係止部のうち一方を有する第1基体と他方を有する第2基体とが、それぞれに設けられた前記係止部が前記移動するように連結されており、
    前記移動により、前記取付孔を通過可能となる第1形態と、前記取付孔の壁裏周縁に当接して前記取付孔を通過不能となる第2形態と、に変形可能であることを特徴とする請求項1に記載の補助台座。
  7. 前記係止部を複数有し、少なくとも2つの前記係止部は、前記壁裏面に沿って相対移動可能であるとともに、当該移動によって前記取付孔に係止可能であることを特徴とする請求項1乃至請求項6のいずれかに記載の補助台座。
  8. 前記台座本体及び前記移動体に前記係止部が設けられ、当該両方の係止部は、前記台座本体と前記移動体との相対移動に伴って前記取付孔に係止可能であることを特徴とする請求項2乃至請求項5のいずれかに記載の補助台座。
  9. 前記取付孔は円形であり、前記係止部は、前記取付孔の周回りに回動するのを規制するように係止することを特徴とする請求項1乃至請求項8のいずれかに記載の補助台座。
  10. 前記係止部は、前記取付孔の壁表周縁に引掛かる掛かり部を有することを特徴とする請求項1乃至請求項9のいずれかに記載の補助台座。
  11. 請求項1乃至請求項10のいずれかに記載の補助台座を設置する補助台座の設置方法であって、
    前記壁材の壁表から前記取付孔を通過して壁裏側へと挿入し、
    前記係止部を前記壁材の壁裏面に沿って移動させて前記取付孔に係止させることを特徴とする補助台座の設置方法。
  12. 壁材に穿設された取付孔への器具の取り付けを補助する請求項1乃至請求項10のいずれかに記載の補助台座が、前記壁材の壁裏側に配置されて前記壁裏面に当接しており、
    前記補助台座に設けられた係止部が前記取付孔に係止して、前記壁裏面からの離間を防止し、かつ、前記壁裏面での回動を規制していることを特徴とする補助台座の設置構造。
  13. 壁材に穿設された取付孔への器具の取り付けを補助する請求項1乃至請求項10のいずれかに記載の補助台座が、前記壁材の壁裏側に配置されて前記壁裏面に当接しており、
    前記補助台座に設けられた係止部が前記取付孔に係止しており、
    前記器具は、当該器具が有する前記壁材に取り付けるための壁材挟持機構が前記壁材と前記補助台座とを挟持した状態で、前記取付孔に取り付けられていることを特徴とする器具設置構造。
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