JP2022076390A - 眼科装置および眼科装置制御プログラム - Google Patents
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Abstract
【課題】被検眼の瞳孔位置を高い精度で検出することが可能な眼科装置および眼科装置制御プログラムを提供する。【解決手段】眼科装置は、筐体、検査用突出部、前眼部撮影部、および制御部を備える。検査用突出部は、筐体のうち被検眼側を向く面である被検眼対向面から、検査軸に沿って被検眼側に突出する。前眼部撮影部は、被検眼の前眼部画像を撮影する。制御部は、前眼部画像取得ステップ、および瞳孔位置検出ステップを実行する。前眼部画像取得ステップでは、制御部は、前眼部撮影部によって撮影された前眼部画像を取得する。瞳孔位置検出ステップでは、制御部は、取得した前眼部画像を処理することで、被検眼の瞳孔の位置を、前眼部画像に写り込む検査用突出部の影の影響を除外した状態で検出する。【選択図】図7
Description
本開示は、被検眼を検査するための眼科装置、および、眼科装置を制御する眼科装置制御プログラムに関する。
被検眼の前眼部の位置を検出する技術は、例えば、被検眼と眼科装置の相対位置を適切な相対位置に調整する場合(つまり、被検眼に対する眼科装置のアライメントを行う場合)等に利用される。例えば、特許文献1に記載の眼科装置は、被検眼の前眼部画像のエッジを検出し、検出したエッジの形状等に基づいて、被検眼の瞳孔の位置を検出する。
撮影された前眼部画像に基づいて被検眼の瞳孔の位置を検出する従来の技術では、前眼部撮影部による前眼部の撮影環境等が、瞳孔位置の検出精度に影響を与える場合があった。従って、前眼部の撮影環境等に関わらず、被検眼の瞳孔位置を高い精度で検出できる技術が望まれている。
本発明の典型的な目的は、被検眼の瞳孔位置を高い精度で検出することが可能な眼科装置および眼科装置制御プログラムを提供することである。
本開示における典型的な実施形態が提供する眼科装置は、被検眼に検査軸を一致させた状態で前記被検眼を検査する眼科装置であって、筐体と、前記筐体のうち前記被検眼側を向く面である被検眼対向面から、前記検査軸に沿って前記被検眼側に突出する検査用突出部と、前記被検眼の前眼部画像を撮影する前眼部撮影部と、制御部と、を備え、前記制御部は、前記前眼部撮影部によって撮影された前記前眼部画像を取得する前眼部画像取得ステップと、取得した前記前眼部画像を処理することで、前記被検眼の瞳孔の位置を、前記前眼部画像に写り込む前記検査用突出部の影の影響を除外した状態で検出する瞳孔位置検出ステップと、を実行する。
本開示における典型的な実施形態が提供する眼科装置制御プログラムは、被検眼に検査軸を一致させた状態で前記被検眼を検査する眼科装置によって実行される眼科装置制御プログラムであって、前記眼科装置は、筐体と、前記筐体のうち前記被検眼側を向く面である被検眼対向面から、前記検査軸に沿って前記被検眼側に突出する検査用突出部と、前記被検眼の前眼部画像を撮影する前眼部撮影部と、制御部と、を備え、前記眼科装置制御プログラムが前記眼科装置の前記制御部によって実行されることで、前記前眼部撮影部によって撮影された前記前眼部画像を取得する前眼部画像取得ステップと、取得した前記前眼部画像を処理することで、前記被検眼の瞳孔の位置を、前記前眼部画像に写り込む前記検査用突出部の影の影響を除外した状態で検出する瞳孔位置検出ステップと、が前記眼科装置によって実行される。
本開示に係る眼科装置および眼科装置制御プログラムによると、被検眼の瞳孔位置が高い精度で検出される。
<概要>
本開示で例示する眼科装置は、被検眼に検査軸を一致させた状態で被検眼を検査する。本開示に係る眼科装置は、筐体、検査用突出部、前眼部撮影部、および制御部を備える。検査用突出部は、筐体のうち被検眼側を向く面である被検眼対向面から、検査軸に沿って被検眼側に突出する。前眼部撮影部は、被検眼の前眼部画像を撮影する。制御部は、眼科装置における処理制御を司る。制御部は、前眼部画像取得ステップ、および瞳孔位置検出ステップを実行する。前眼部画像取得ステップでは、制御部は、前眼部撮影部によって撮影された前眼部画像を取得する。瞳孔位置検出ステップでは、制御部は、取得した前眼部画像を処理することで、被検眼の瞳孔の位置を、前眼部画像に写り込む検査用突出部の影の影響を除外した状態で検出する。
本開示で例示する眼科装置は、被検眼に検査軸を一致させた状態で被検眼を検査する。本開示に係る眼科装置は、筐体、検査用突出部、前眼部撮影部、および制御部を備える。検査用突出部は、筐体のうち被検眼側を向く面である被検眼対向面から、検査軸に沿って被検眼側に突出する。前眼部撮影部は、被検眼の前眼部画像を撮影する。制御部は、眼科装置における処理制御を司る。制御部は、前眼部画像取得ステップ、および瞳孔位置検出ステップを実行する。前眼部画像取得ステップでは、制御部は、前眼部撮影部によって撮影された前眼部画像を取得する。瞳孔位置検出ステップでは、制御部は、取得した前眼部画像を処理することで、被検眼の瞳孔の位置を、前眼部画像に写り込む検査用突出部の影の影響を除外した状態で検出する。
眼科装置の筐体に設けられる検査用突出部(例えば、被検眼の角膜に吹き付けられる流体が通過するノズル等)は、検査軸に沿って被検眼側に突出し、且つ、検査時には検査軸が被検眼に一致される。従って、前眼部撮影部によって撮影される前眼部画像に、被検眼側に突出した検査用突出部の影が写り込むことを抑制することは、構造上困難である。影が写り込んでいない前眼部画像では、被検眼の瞳孔が、瞳孔の周囲の組織(例えば、虹彩、強膜および瞼等)に比べて暗く写る。しかし、検査用突出部の影が写り込んだ前眼部画像では、通常であれば瞳孔よりも明るく写る瞳孔周辺の組織の明るさが、影の影響で低下してしまう場合がある。その結果、瞳孔近傍の組織の境界(例えば、瞳孔と虹彩の境界等)が不鮮明となり、エッジ検出を利用する従来の瞳孔検出方法では、高い検出精度を保つことは困難である。
これに対し、本開示に係る眼科装置は、前眼部画像を処理することで、被検眼の瞳孔の位置を、前眼部画像に写り込む検査用突出部の影の影響を除外した状態で検出する。従って、構造上抑制することが困難な、前眼部画像への検査用突出部の影の写り込みの有無に関わらず、高い精度で被検眼の瞳孔位置が検出される。
なお、瞳孔位置の検出結果の利用方法は適宜選択できる。例えば、被検眼と眼科装置の相対位置を適切な相対位置に調整する場合(つまり、被検眼に対する眼科装置のアライメントを行う場合)等に、瞳孔位置(例えば、瞳孔の中心の位置等)の検出結果が利用されてもよい。この場合には、眼科装置は、角膜上に形成された輝点に基づいてアライメントを行う場合とは異なり、角膜上に輝点が形成されていない状態でもアライメントを行うことができる。なお、瞳孔位置に基づくアライメントが行われた後に、角膜上に形成された輝点に基づいてアライメントが行われることで、最終的なアライメントの精度が向上されてもよい。
瞳孔位置検出ステップにおいて、制御部は、瞳孔探索領域設定ステップ、暗領域面積取得ステップ、および領域検出ステップを実行してもよい。瞳孔探索領域設定ステップでは、制御部は、前眼部画像の画像領域の一部に、予め定められた形状の瞳孔探索領域を設定する。暗領域面積取得ステップでは、制御部は、瞳孔探索領域内において、輝度値が閾値以下の領域である暗領域の面積を取得する。領域検出ステップでは、制御部は、取得される暗領域の面積に基づいて、被検眼の瞳孔の位置を検出する。
前眼部画像に写る瞳孔周辺の組織のうち、検査用突出部の影が重なった部分の輝度は、影が重なっていない部分よりは低くなるものの、瞳孔部分の輝度よりは高くなる場合が多い。従って、輝度値が閾値以下となる暗領域は、影が重なって暗くなった瞳孔周辺組織よりもさらに暗い瞳孔の領域である可能性が高い。よって、暗領域の面積に基づいて瞳孔位置を検出することで、前眼部画像への影の写り込みの有無に関わらず、高い精度で被検眼の瞳孔位置が検出される。
つまり、本開示で例示する眼科装置では、瞳孔周辺組織への影の写り込みによって、瞳孔近傍の組織の境界が不鮮明となった場合でも、瞳孔位置が高い精度で検出され易い。また、瞳孔探索領域内の輝度の合計値または平均値が低くなった場合に、瞳孔探索領域内に瞳孔が位置すると判断する方法も考えられる。しかし、領域内の輝度の合計値または平均値が低くなる場合には、領域内の明るさが影によって全体的に低下することが原因となる場合と、領域の一部に暗い瞳孔が含まれていることが原因となる場合がある。従って、領域内の輝度の合計値または平均値を用いる方法では、高い検出精度を担保することは困難である。これに対し、本開示で例示する眼科装置では、輝度値が閾値以下となる暗領域が、瞳孔の領域として取り扱われることで、影が重なった瞳孔周辺領域が瞳孔の領域として誤検出される可能性が低下する。
なお、制御部は、輝度値を比較する閾値を設定する閾値設定ステップを実行してもよい。各画素が瞳孔領域の画素であるか否かを判断するための適切な閾値は、例えば、眼科装置が設置されている場所の明るさ、被検者の人種等に応じて変化する。従って、閾値が適宜設定されることで、瞳孔位置の検出精度がさらに向上する。
なお、閾値を設定するための具体的な方法は適宜選択できる。例えば、制御部は、ユーザによって入力された指示に応じて閾値を設定してもよい。また、前眼部画像の各画素の輝度値のヒストグラムには、瞳孔領域の輝度値のピークと、影が重なった瞳孔周辺領域の輝度値のピークが表れやすい。従って、制御部は、前眼部画像のヒストグラムから、瞳孔領域の輝度値のピークと、影が重なった瞳孔周辺領域の輝度値のピークの間の輝度値を検出し、検出した輝度値を閾値として設定してもよい。
なお、暗領域の面積に基づいて瞳孔位置を検出するための具体的な方法も、適宜選択できる。例えば、制御部は、取得される暗領域の面積が最大となる瞳孔探索領域を、瞳孔が位置する領域として検出してもよい。また、制御部は、暗領域の面積が閾値以上となる瞳孔探索領域が複数検出された場合に、検出された複数の瞳孔探索領域のうち、暗領域の面積が一般的な瞳孔の面積(例えば、一般人の瞳孔の面積の平均値等)に最も近くなる瞳孔探索領域を、瞳孔が位置する領域として検出してもよい。
瞳孔位置検出ステップにおいて、制御部は、前眼部画像内の各画素の輝度値を、閾値を基準として二値化する二値化処理を行うことで、瞳孔探索領域内における暗領域の面積を取得してもよい。この場合、輝度値が閾値以下である画素(つまり、瞳孔部分である可能性が高い画素であり、以下では「暗画素」という))と、輝度値が閾値よりも大きい画素(以下、「明画素」という)が、二値化処理によって適切に区分けされる。また、二値化処理が行われた前眼部画像(以下、「二値化画像」という場合もある)では、瞳孔探索領域内に含まれる暗画素の数が、暗領域の面積に比例する。また、瞳孔探索領域内に含まれる明画素の数が、暗領域の面積に反比例する。従って、例えば、瞳孔探索領域内の暗画素の数、明画素の数、合計輝度値(明画素の数に比例する)、または平均輝度値(明画素の数に比例する)等を二値化画像から算出する簡易な処理によって、瞳孔探索領域内の暗領域の面積が適切に取得される。
ただし、前眼部画像の二値化処理を行わずに、瞳孔探索領域内の暗領域の面積を取得することも可能である。この場合、例えば、制御部は、各画素の輝度値を閾値と比較し、輝度値が閾値以下である画素の数を算出することで、暗領域の面積を取得してもよい。
瞳孔位置検出ステップにおいて、制御部は、事前探索領域設定ステップをさらに実行してもよい。事前探索領域設定ステップでは、制御部は、前眼部画像の画像領域の一部に、瞳孔探索領域よりも小さい事前探索領域を設定し、設定した事前探索領域内において暗領域の面積を取得する。瞳孔探索領域設定ステップでは、制御部は、事前探索領域内における暗領域の面積が基準値よりも大きい場合に、事前探索領域を中心とする瞳孔探索領域を、前眼部画像の画像領域内に設定する。この場合、制御部は、事前探索領域内の暗領域の面積が基準値以下である場合には、瞳孔探索領域を設定して暗領域の面積を取得する処理を省略することができる。また、事前探索領域は瞳孔探索領域よりも小さいので、事前探索領域に関する処理の負担は、瞳孔探索領域に関する処理の負担に比べて小さい。よって、制御部は、事前探索領域に関する処理を行うことで、処理負担が増大することを抑制しつつ、高い精度で瞳孔位置を検出することができる。
なお、制御部は、事前探索領域内における暗領域の面積を、前述した二値化画像を用いて取得してもよい。この場合には、各画素の輝度値が閾値と比較される場合に比べて、制御部の処理負担がさらに軽減される。
眼科装置は、検査軸と一致する光軸に沿って指標光を出射することで、検査軸上に指標を投影する軸上指標投影光学系をさらに備えてもよい。事前探索領域の形状は、中心部のブランクの周囲を取り囲む二次元の形状であってもよい。被検眼と眼科装置の相対位置が適切な位置に調整されると、軸上指標投影光学系によって投影された指標は、被検眼の角膜(例えば、アライメントが完了した場合には角膜頂点)上の輝点となって、前眼部画像上に写り込む。輝点の部分の輝度値は高くなる。従って、設定された事前探索領域が、瞳孔中心および角膜頂点に適切に一致した場合でも、前眼部画像上で輝点が瞳孔と事前探索領域の両方に重なってしまうと、事前探索領域内における暗領域の面積が小さくなってしまい、瞳孔位置が検出されない可能性がある。これに対し、事前探索領域の形状を、中心部のブランクの周囲を取り囲む形状とした場合には、事前探索領域の中心のブランク内に輝点が位置することで、輝点の周囲の領域上に事前探索領域が重なる状態となる。よって、検査軸上に輝点が投影される場合でも、高い精度で瞳孔位置が検出される。
なお、事前探索領域の具体的な形状は、適宜設定可能である。例えば、事前探索領域は、環状(円環状、または、多角形の環状等)であってもよい。環状は、連続した環状でもよいし、断続的に形成された環状であってもよい。また、事前探索領域は、環状でなくU字状等であってもよい。
瞳孔探索領域の形状は、中心部のブランクの周囲を取り囲む二次元の形状であってもよい。この場合には、事前探索領域内における暗領域の面積の取得精度に加えて、瞳孔探索領域内における暗領域の面積の取得精度も向上する。従って、瞳孔位置の検出精度がさらに向上する。なお、瞳孔探索領域の具体的な形状にも、事前探索領域の形状と同様に、種々の形状(例えば、環状またはU字状等)を採用できる。また、瞳孔探索領域は、事前探索領域よりも大きいので、瞳孔探索領域の一部に輝点が重なっていても、瞳孔位置の検出精度に与える影響は大きくならない可能性もある。このような場合には、瞳孔探索領域は、中心部のブランクを有さない形状に形成されていてもよい。
また、事前探索領域および瞳孔探索領域の少なくとも一方の中心部をブランクとする場合、ブランクの大きさは、角膜上に形成される輝点の大きさよりも大きいことが望ましい。また、検査軸に沿う方向における被検眼と装置の相対的な位置合わせが不十分となり、角膜上に形成される輝点が大きくなる場合でも、輝点がブランク内に収まるように、ブランクの大きさが設定されることがより望ましい。
眼科装置は、駆動部をさらに備えていてもよい。駆動部は、被検眼に対する、前眼部撮影部および検査用突出部の相対的な位置を移動させる。制御部は、瞳孔位置検出ステップによる瞳孔位置の検出結果に基づいて駆動部の駆動を制御することで、被検眼に対する前眼部撮影部および検査用突出部の相対的な位置を自動調整する位置調整ステップをさらに実行してもよい。この場合、高い精度で検出された被検眼の瞳孔位置に基づいて、被検眼に対する装置の相対位置が適切に自動調整(つまり、アライメント)される。
なお、前眼部画像に写り込む検査用突出部の影の影響を除外した状態で、被検眼の瞳孔位置を検出するための方法は、瞳孔探索領域内における暗領域の面積の取得結果を利用する方法に限定されない。例えば、前眼部撮影部と検査用突出部の位置関係が固定されている場合等には、撮影される前眼部画像の画像領域のうち、検査用突出部の影が重なる領域が、一定の位置となる。従って、制御部は、前眼部画像中で検査用突出部の影が重なる領域の位置情報に基づいて、瞳孔位置を検出してもよい。例えば、制御部は、前眼部画像から、暗領域の面積が基準面積以上である領域が2つ検出された場合には、検出された2つの領域のうち、検査用突出部の影が重なる領域とは異なる領域を、瞳孔位置が含まれる領域として検出してもよい。
<実施形態>
以下、本開示に係る典型的な実施形態の1つについて、図面を参照して説明する。眼科装置1は、被検者の眼(被検眼)Eに検査軸IOを一致させた状態で、被検眼Eを検査する。本実施形態で例示する眼科装置1は、検査軸IOに沿って被検眼側に突出する検査用突出部(本実施形態ではノズル)9を備え、検査用突出部9から被検眼Eの角膜に流体を吹き付けることで、角膜の変形形状から被検眼Eの眼圧を測定する。つまり、本実施形態で例示する眼科装置1は、非接触式眼圧計である。しかし、本開示で例示する技術を適用できる眼科装置は、非接触式眼圧計に限定されない。例えば、検査用突出部を備えた各種の眼科装置(画角を広げるアタッチメントを検査用突出部として備えた眼科撮影装置、または、検査のための光を出射する検査用突出部を備えた眼科装置等)に、本開示で例示する技術の少なくとも一部を適用できる。また、検査用突出部を備えていない眼科装置に、本開示で例示する技術の少なくとも一部(例えば、後述する事前探索領域91と瞳孔探索領域92を用いて瞳孔位置を検出する技術等)を適用してもよい。本開示で例示する技術を適用できる眼科装置の一例として、眼屈折力測定装置、角膜曲率測定装置、眼底カメラ、OCT装置、走査型レーザ検眼鏡(SLO)等が挙げられる。本開示における「検査」には、被検眼Eの測定および撮影が共に含まれる。
以下、本開示に係る典型的な実施形態の1つについて、図面を参照して説明する。眼科装置1は、被検者の眼(被検眼)Eに検査軸IOを一致させた状態で、被検眼Eを検査する。本実施形態で例示する眼科装置1は、検査軸IOに沿って被検眼側に突出する検査用突出部(本実施形態ではノズル)9を備え、検査用突出部9から被検眼Eの角膜に流体を吹き付けることで、角膜の変形形状から被検眼Eの眼圧を測定する。つまり、本実施形態で例示する眼科装置1は、非接触式眼圧計である。しかし、本開示で例示する技術を適用できる眼科装置は、非接触式眼圧計に限定されない。例えば、検査用突出部を備えた各種の眼科装置(画角を広げるアタッチメントを検査用突出部として備えた眼科撮影装置、または、検査のための光を出射する検査用突出部を備えた眼科装置等)に、本開示で例示する技術の少なくとも一部を適用できる。また、検査用突出部を備えていない眼科装置に、本開示で例示する技術の少なくとも一部(例えば、後述する事前探索領域91と瞳孔探索領域92を用いて瞳孔位置を検出する技術等)を適用してもよい。本開示で例示する技術を適用できる眼科装置の一例として、眼屈折力測定装置、角膜曲率測定装置、眼底カメラ、OCT装置、走査型レーザ検眼鏡(SLO)等が挙げられる。本開示における「検査」には、被検眼Eの測定および撮影が共に含まれる。
図1を参照して、眼科装置1の概略構成について説明する。以下の説明では、図1における紙面左右方向をZ方向(前後方向)とし、紙面上下方向をY方向(上下方向)とし、紙面奥行方向をX方向(左右方向)とする。詳細には、図1における紙面左側(被検者側)を眼科装置1の前側とし、紙面右側を眼科装置1の後側とする。図1における紙面上側を眼科装置1の上側とし、紙面下側を眼科装置1の下側とする。図1における紙面手前側を眼科装置1の左側とし、紙面奥側を眼科装置1の右側とする。
図1に示すように、本実施形態の眼科装置1は、基台2、筐体3、駆動部4、および顔支持部5を備える。基台2は、設置場所に載置され、眼科装置1の全体を支持する。筐体3は、被検眼Eの検査を実行するための各種構成を備える(詳細は後述する)。筐体3は、駆動部4を介して基台2に支持されている。顔支持部5は、被検者の顔を支持して位置決めする。本実施形態では、顔支持部5として顎台および額当てが使用されている。被検者が、顎を顎台に乗せ、且つ額を額当てに当てることで、顔が位置決めされる。駆動部4は、顔支持部5によって位置決めされた被検者の顔に対する、筐体3の相対位置を移動させる。
一例として、本実施形態の駆動部4は、モータ等のアクチュエータによって、基台2に対して筐体3を前後方向、上下方向、および左右方向(三次元方向)に移動させることで、被検者の顔(または被検眼)に対する筐体3の相対位置を移動させる。しかし、駆動部の構成を変更することも可能である。例えば、駆動部は、顔支持部5を移動させることで、被検者の顔に対する筐体3の相対位置を移動させてもよい。また、駆動部は、筐体3と顔支持部5を共に移動させてもよい。例えば、駆動部は、筐体3を前後方向および左右方向に移動させると共に、顔支持部5を上下方向に移動させることで、被検者の顔に対する筐体3の相対位置を移動させてもよい。
筐体3は、検査用突出部(ノズル)9、顔撮影部12、表示部7、および操作部8を備える。検査用突出部9は、筐体3のうち、被検者の顔が位置決めされる側(本実施形態では、被検眼を向く前側)の面である被検眼対向面3Aから、検査軸IOに沿って被検眼側に突出する。検査軸IOは、検査を実行する際に被検眼Eに合わせられる。一例として、本実施形態の検査用突出部9は、被検眼Eの角膜に流体(例えば圧縮空気)を吹き付けるノズルである。しかし、検査用突出部の具体的な構成は、眼科装置が実行する検査の種類等に応じて適宜選択できる。例えば、撮影画角を切り替えるために筐体3に着脱可能に装着されるアタッチメント、検査のための光または超音波等を先端から被検眼Eに出射する突出部等を、検査用突出部として使用してもよい。
顔撮影部12は、被検者の顔を撮影する。表示部7は各種画像を表示する。本実施形態では、表示部7は、筐体3のうち検者に対向する後側に配置されている。操作部8には、ユーザによる各種操作指示が入力される。一例として、本実施形態では、表示部7の表示面に設置されるタッチパネルが操作部8として使用されている。しかし、ジョイスティック、マウス、キーボード、ドラックボール、ボタン、リモートコントローラ等の少なくともいずれかが、操作部8として使用されてもよい。
図2を参照して、眼科装置1の内部構成について説明する。眼科装置1は、測定光学系10、流体吐出部20、および制御ユニット80を備える。測定光学系10および流体吐出部20は、被検眼の検査を実行する検査部の一例である。前述のように、本実施形態の検査部は、被検眼の眼圧を非接触で測定する。測定光学系の詳細については、図3を参照して後述する。
流体吐出部20は、被検眼Eの角膜に流体を吐出する。流体吐出部20は、例えば、シリンダ201、ピストン202、ソレノイドアクチュエータ(以下、ソレノイドともいう)203、および検査用突出部9を備える。シリンダ201とピストン202は、被検眼に吐出する空気を圧縮する空気圧縮機構として用いられる。シリンダ201は、例えば、円筒状である。ピストン202は、シリンダ201の軸方向に沿って摺動する。ピストン202は、シリンダ201内の空気圧縮室234の空気を圧縮する。ソレノイド203は、可動体204とコイル205を備える。可動体204には、例えば、永久磁石等の磁性体が用いられる。コイル205に電流が流れると、コイル205の内側に磁界が生じる。可動体204は、磁界から受けた電磁力によって図2のA方向に移動される。可動体204は、図示無きビス、ボルト、ナット等によってピストン202に固定される。したがって、ピストン202は、可動体204とともに移動する。可動体204の移動によって、ピストン202は圧縮方向(または前進方向、図1のA方向)に移動される。検査用突出部9は、圧縮された空気を装置外部に吐出する。
ピストン202の移動によりシリンダ201内の空気圧縮室234で圧縮された流体は、シリンダ201の先端に連結されるチューブ(パイプでもよい)220、圧縮された空気を収容する気密室221を介して、検査用突出部9から被検眼Eの角膜に向けて吐出される。
また、本実施例のソレノイド203は、コイル205に流す電流の方向を変えることで、可動体204の移動方向を変更することができる。例えば、コイル205に順方向に電流を流すときに可動体204が圧縮方向(前進方向、図2のA方向)に移動し、逆方向に電流を流すときは可動体204が反対方向(後退方向、図2のB方向)に移動する。眼科装置1は、ピストン202をA方向に移動させて空気圧縮室234の流体を圧縮した後、ピストン202をB方向に移動させて初期位置に戻すことができる。
流体吐出部20は、ガラス板208とガラス板209を備える。ガラス板208は、透明であり、検査用突出部9を保持するとともに、観察光や指標光を透過させる。ガラス板209は、気密室221の後壁を構成するとともに、観察光や指標光を透過させる。
制御ユニット80は、CPU(コントローラ)81、ROM82、およびRAM83を備える。CPU81は、眼科装置1の各種制御を司る。ROM82には、各種プログラム、初期値等が記憶されている。RAM83は、各種情報を一時的に記憶する。制御ユニット80は、表示部7、操作部8、および記憶部84に接続されている。記憶部(例えば不揮発性メモリ)84は、電源の供給が遮断されても記憶内容を保持できる非一過性の記憶媒体である。例えば、ハードディスクドライブ、フラッシュROM、および着脱可能なUSBメモリ等を記憶部84として使用してもよい。本実施形態では、後述する自動アライメント処理(図7参照)を実行するための眼科装置制御プログラム等が、記憶部84に記憶される。さらに、制御ユニット80には、駆動部4、測定光学系10、顔撮影部12等が接続される。
図3を参照して、眼科装置1の光学系について説明する。眼科装置1は、被検眼を照明する赤外照明光源30を備える。赤外照明光源30は、被検眼Eに指標を投光する指標投光部の少なくとも一部を兼用してもよい。赤外照明光源30により照明された被検眼の前眼部の像は、ビームスプリッタ31、対物レンズ32、ダイクロイックミラー33、撮像レンズ37、及びフィルタ34(以上の構成を、前眼部撮影光学系という場合もある)を介して、前眼部撮影部(例えばCCDカメラ等)35に結像する。前眼部撮影部35の撮影光軸L1は、検査軸IO(図1参照)に一致する。従って、前眼部撮影部35の撮影光軸L1は、検査用突出部9(図1および図2参照)を通過して被検眼に至る。よって、前眼部撮影部35によって撮影される被検眼の前眼部画像には、検査用突出部9の影が写り込んでしまいやすい。フィルタ34は、光源30及びアライメント用の赤外光源40の光を透過し、後述する角膜変形検出用の光源50の光及び可視光に対して不透過の特性を持つ。前眼部撮影部35に結像した像は、表示部7に表示される。
光源40は、被検眼Eのうち検査軸IOが通過する位置(つまり、検査軸IO上)に指標を投光する軸上指標投影光学系39の一部である。軸上指標投影光学系39は、検査軸IOと一致する光軸L1に沿って指標光を出射することで、被検眼Eの角膜(アライメントが完了した状態では、角膜の頂点)に、輝点である指標を投影する。軸上指標投影光学系39は、投影レンズ41およびビームスプリッタ31を備える。光源40から投影レンズ41を介して投影された赤外光は、ビームスプリッタ31により反射され、被検眼Eに正面より投影される。光源40により角膜に形成された指標(角膜輝点)は、ビームスプリッタ31~フィルタ34を介して前眼部撮影部35に結像し、上下左右方向のアライメント検出、および、前眼部画像のフォーカス状態の評価に利用される。
固視光学系48は、光軸L1を有し、被検眼Eに対して正面方向から固視標を呈示する。固視光学系48は、可視光源(固視灯)45、投影レンズ46、ダイクロイックミラー33を有し、被検眼Eを正面方向に固視させるための光を被検眼Eに投影する。可視光源45には、LED、レーザなどの光源が用いられる。可視光源45から発せられた可視光は、投影レンズ46を通過し、ダイクロイックミラー33で反射され、対物レンズ32を通過した後、被検眼Eの眼底に投影される。これにより、被検眼Eは、正面方向の固視標を固視した状態となり、視線方向が固定される。
角膜変形検出光学系は、投光光学系500aと、受光光学系500bと、を含み、角膜Ecの変形状態を検出するために用いられる。各光学系500a、500bは、検査部における測定光学系10に配置され、駆動部4により3次元的に移動される。
投光光学系500aは、投光光軸として光軸L3を有し、被検眼Eの角膜Ecに向けて斜め方向から照明光を照射する。投光光学系500aは、例えば、赤外光源50、コリメータレンズ51、ビームスプリッタ52、を有する。受光光学系500bは光検出器57を有し、被検眼Eの角膜Ecでの照明光の反射光を受光する。受光光学系500bは、光軸L1に関して投光光学系500aと略対称的に配置されている。受光光学系500bは、例えば、レンズ53、ビームスプリッタ55、ピンホール板56、および光検出器57を有し、受光光軸として光軸L2を形成する。
光源50を出射した光は、コリメータレンズ51により略平行光束とされ、ビームスプリッタ52で反射された後、後述する受光光学系70bの光軸L3と同軸(一致)となり、被検眼Eの角膜Ecに投光される。角膜Ecで反射した光は、後述する投光光学系70aの光軸L2と同軸(一致)となり、レンズ53を通過した後、ビームスプリッタ55で反射し、ピンホール板56を通過して光検出器57に受光される。レンズ53には、光源30及び光源40の光に対して不透過の特性を持つコーティングが施される。また、角膜変形検出用の光学系は、被検眼が所定の変形状態(偏平状態)のときに光検出器57の受光量が最大になるように配置されている。
また、この角膜変形検出光学系は、被検眼Eに対する検査部(測定光学系10および検査用突出部9等を含む)の作動距離(本実施形態ではZ方向の距離)を検出するための作動距離検出光学系の一部を兼ねる。詳細には、本実施形態の作動距離検出光学系の投光光学系は、角膜変形検出光学系の投光光学系500aを兼用する。また、作動距離検出光学系の受光光学系600bは、レンズ53、ビームスプリッタ58、集光レンズ59、および位置検出素子60を有する。
光源50より投光され、角膜Ecで反射した照明光は、光源50の虚像である指標像を形成する。その指標像の光は、レンズ53、ビームスプリッタ55を通過してビームスプリッタ58で反射され、集光レンズ59を通過して、PSDやラインセンサ等の一次元または二次元の位置検出素子60に入射する。被検眼E(角膜Ec)が作動距離方向(Z方向)に移動すると、光源50による指標像も位置検出素子60上を移動する。従って、CPU81は、位置検出素子60からの出力信号に基づいて作動距離を検出することができる。
角膜厚測定光学系は、投光光学系70aと、受光光学系70bと、固視光学系48とを含み、被検眼Eの角膜厚を測定するために用いられる。本実施形態では、投光光学系70aの一部と、角膜変形検出光学系及び作動距離検出光学系の一部は兼用される。投光光学系70aは、被検眼Eの角膜Ecに向けて斜め方向から照明光(測定光)を照射する。投光光学系70aは、照明光源71、集光レンズ72、光制限部材73、凹レンズ74、および、角膜変形検出光学系と兼用されるレンズ53を有する。照明光源71には、可視光源若しくは赤外光源(近赤外を含む)が用いられ、例えば、LED、レーザなどの光源が用いられる。集光レンズ72は、光源71から出射された光を集光する。
光制限部材73は、投光光学系70aの光路に配置され、光源71から出射された光を制限する。光制限部材73は、角膜Ecに対して略共役な位置に配置される。光制限部材73としては、例えば、ピンホール板、スリット板などが用いられる。光制限部材73は、光源71から出射された一部の光を通過させ、他の光を遮断するアパーチャーとして用いられる。そして、投光光学系70aは、眼Eの角膜上において所定のパターン光束(例えば、スポット光束、スリット光束)を形成する。
受光光学系70bは、受光素子77を有し、眼Eの角膜表面及び裏面での照明光の反射光を受光する。受光光学系70bは、光軸L1に関して投光光学系70aと略対称に配置されている。受光光学系70bは、受光レンズ75、凹レンズ76および受光素子77を有し、受光光軸として光軸L3を形成する。
照明光源71から出射された光は、集光レンズ72によって集光され、光制限部材73を背後から照明する。そして、光源71からの光は、光制限部材73によって制限された後、レンズ53によって角膜Ec付近で結像(集光)される。角膜Ec付近において、例えば、ピンホール像(ピンホール板を使用の場合)、スリット像(スリット板を使用の場合)が結像される。このとき、光源71からの光は、角膜Ec上における視軸との交差部分の近傍で結像される。角膜Ecでの照明光の反射光は、光軸L1に関して投光光束とは対称な方向に進行する。そして、反射光は、受光レンズ75によって受光素子77上の受光面上で結像される。
図4~図6を参照して、本実施形態の眼科装置1の前眼部撮影部35によって撮影される画像の特性について説明する。図4~図6はいずれも、同一の眼科装置1の前眼部撮影部35によって撮影された画像である。眼科装置1の検査軸IO(図1参照)は、図4~図6に示す画像の中心よりもやや上方を通過する。
図4は、参考のために、被検眼Eではなく被検者の皮膚を前眼部撮影部35によって撮影した画像である。図4に示す画像では、被検者の皮膚を撮影したにも関わらず、画像の中央のやや上方に、環状の暗い領域が存在する。暗い領域は、検査軸IO(図1参照)を中心とする領域となっている。この暗い領域は、撮影対象(図4では皮膚)側に突出している検査用突出部9の影である。眼科装置1の構造上、図4に例示する影の写り込みを抑制することは難しい。
図5は、被検眼Eの瞳孔中心が、検査軸IOよりも下方に位置した状態で、前眼部撮影部35によって撮影された前眼部画像である。図5に示すように、検査用突出部9の影が写り込んでいない部分では、被検眼Eの瞳孔は、瞳孔の周囲の組織(図5の画像に写る範囲では、瞳孔に近い位置から順に、虹彩、強膜、および瞼)よりも暗く写る。しかし、検査用突出部9の影が重なっている部分では、瞳孔の周囲の組織であっても、明るさが影の影響によって低下している。その結果、例えば、瞳孔と虹彩の境界部分が、影の影響で著しく不鮮明となっている。従って、瞳孔と虹彩の境界部分を検出する方法を、瞳孔位置を検出する方法として採用すると、検出精度が低下する。また、複数の画素の輝度の合計値または平均値が低い領域を、瞳孔が位置する領域として検出する方法でも、検査用突出部9の影によって明るさが全体的に低下した領域が、瞳孔の領域として誤検出されてしまう可能性がある。
図6は、検査軸IOが被検眼Eの角膜頂点と瞳孔中心に一致した状態(つまり、被検眼Eに対する眼科装置1のアライメントが完了した状態)で、前眼部撮影部35によって撮影された前眼部画像である。図6に示す状態では、XY方向に関するアライメントだけでなく、Z方向(つまり、検査軸IOに沿う方向)に関するアライメントも完了している。図6に示すように、アライメントが完了した状態で撮影される前眼部画像では、検査用突出部9の影が、瞳孔と虹彩の境界部分に重なっている。その結果、瞳孔と虹彩の境界部分の全体が不鮮明となっている。従って、アライメントが完了した状態であっても、瞳孔と虹彩の境界部分を検出する方法を、瞳孔位置を検出する方法として採用すると、検出精度が低下する。
また、図6に示すように、本実施形態の眼科装置1によって撮影された前眼部画像では、軸上指標投影光学系39によって検査軸IO上に投影される指標が、角膜上に輝点となって写り込む場合がある。特に、アライメントが完了した状態では、被検眼の角膜頂点に輝点が写り込む。従って、角膜上に輝点が写り込んでいても、瞳孔位置を高い精度で検出できることが望ましい。
図7~図9を参照して、本実施形態の眼科装置1が実行する自動アライメント処理の一例について説明する。自動アライメント処理では、被検眼Eに対する検査部(測定光学系10等)の相対的な位置が自動調整される。なお、本実施形態では、被検眼Eに対する検査部の位置が、自動アライメント処理によって適切に自動調整された際に、検査部による被検眼Eの検査が自動的に実行される。眼科装置1のCPU81は、自動アライメント(本実施形態では自動検査)の実行指示がユーザによって入力されると、記憶部84に記憶された眼科装置制御プログラムに従って、図7に例示する自動アライメント処理を実行する。
まず、CPU81は、前眼部撮影部35によって撮影された被検眼Eの前眼部画像90(図8および図9参照)を取得する(S1)。前眼部撮影部35は、前眼部画像を断続的に撮影している。本実施形態のS1では、断続的に撮影される複数の画像のうち、最新の前眼部画像が取得される。
次いで、CPU81は、S1で取得された前眼部画像に対し、リサイズ処理およびトリミング処理を実行する(S2)。リサイズ処理では、S1で取得された前眼部画像のサイズ(解像度)を減少させることで、前眼部画像に対して以後に実行される処理の高速化が図られる。一例として、本実施形態では、画像のサイズ(解像度)が4分の1に減少される。また、トリミング処理では、S1で取得された前眼部画像から、瞳孔位置を検出するために不要となる可能性が高い領域(例えば、瞼、睫毛および各種部材(例えば、図2に示す気密室221等)の影等)が写り込む可能性が高い、前眼部画像内の周辺部の領域)が除去される。その結果、前眼部画像に対して以後に実行される処理の高速化が図られる。なお、リサイズ処理およびトリミング処理の少なくとも一方を省略することも可能である。
次いで、CPU81は、S1,S2によって取得された前眼部画像の全体の平均輝度が閾値よりも大きいか否かを判断する(S3)。前眼部撮影部35の撮影範囲内に、被検者の眼および皮膚等の撮影対象が存在しない場合には、撮影対象が存在する場合に比べて、撮影される画像全体の輝度値は低くなる。従って、S1,S2によって取得された前眼部画像の全体の平均輝度が閾値以下であれば(S3:NO)、前眼部撮影部35の撮影範囲内に撮影対象が存在しなかった可能性が高いので、処理はそのままS1へ戻る。画像全体の平均輝度が閾値よりも大きい場合には(S3:YES)、処理はS4へ移行し、瞳孔位置を検出するための処理が行われる。なお、S3の処理では、前眼部画像全体の平均輝度の代わりに、画像を構成する複数の画素の合計輝度値が閾値と比較されてもよい。
CPU81は、瞳孔位置を検出するための処理を開始すると、まず、S1,S2で取得された前眼部画像に対してノイズ除去処理を実行する(S4)。ノイズ除去処理の具体的な方法は、適宜選択できる。例えば、ガウシアンフィルタ、平均化フィルタ、メディアンフィルタ、バイラテラルフィルタ、またはローパスフィルタ等によって、前眼部画像のノイズが除去されてもよい。
次いで、CPU81は、前眼部画像内の各画素の輝度値を、閾値を基準として二値化する二値化処理を実行する(S5)。二値化処理が行われた前眼部画像(以下、「二値化画像」という)の各画素は、輝度値が閾値以下の画素(以下、「暗画素」という)と、輝度値が閾値よりも大きい画素(以下、「明画素」という)のいずれかによって構成される。従って、二値化画像では、瞳孔部分である可能性が高い暗画素と、瞳孔以外の部分である可能性が高い明画素が、閾値に応じて適切に区分けされる。また、二値化画像における任意の領域内では、暗画素の数が、暗画素が占める領域(以下、「暗領域」という)の面積に比例し、明画素の数が、暗領域の面積に反比例する。よって、CPU81は、以後に実行されるS10およびS14の処理(詳細は後述する)において、任意の領域内の暗画素の数、明画素の数、合計輝度値(明画素の数に比例する)、または平均輝度値(明画素の数に比例する)等を二値化画像から算出するだけで、任意の領域内の暗領域の面積を適切に取得することができる。
なお、図5に示すように、前眼部画像に写る瞳孔の周囲の組織のうち、検査用突出部9の影が重なった部分の輝度は、影が重なっていない部分よりは低くなるものの、瞳孔部分の輝度よりは高くなる場合が多い。従って、輝度値を比較する閾値(本実施形態では、二値化処理を行う際に用いられる閾値)が適切な値(本実施形態では、瞳孔部分の輝度値と、検査用突出部9の影が重なった瞳孔の周囲の組織の輝度値を区分けするための閾値)に設定されることで、瞳孔部分である可能性が高い暗画素と、瞳孔以外の部分である可能性が高い明画素が、適切に区分けされる。
本実施形態では、CPU81は、操作部8を介して入力された指示に応じて、輝度値を比較する閾値を設定する。従って、ユーザは、各種状況(例えば、眼科装置1が設置されている場所の明るさ等)に応じた適切な閾値を指定することができる。ただし、閾値の設定方法を変更することも可能である。例えば、CPU81は、撮影された前眼部画像のうち、検査用突出部9の影が重なった瞳孔の周辺組織における輝度値の情報を取得し、取得した輝度値と、瞳孔部分の輝度値の間の閾値を設定してもよい。また、閾値は固定値であってもよい。
次いで、CPU81は、二値化画像から、輝度値を積分した積分画像を作成する(S6)。積分画像が作成されることで、画像に対して以後に実行される各種処理が高速化される。
次いで、CPU81は、前眼部画像(詳細には、本実施形態では、ノイズ除去処理および二値化処理等が行われた前眼部画像)内において格子状に並ぶ複数の画素のうち、n番目(nの初期値は「1」)の画素を、注目画素に設定する(S8)。CPU81は、設定した注目画素を中心とする事前探索領域を、前眼部画像内に設定する(S9)。
図8は、前眼部画像90内に事前探索領域91が設定された状態の一例を説明するための説明図である。説明の理解を容易にするために、図8および図9に示す前眼部画像90には、便宜上、前述したリサイズ処理および二値化処理等が行われる前の前眼部画像が用いられている。事前探索領域91は、後述する瞳孔位置検出処理(S13~S17)を実行する前に、注目画素の周囲の領域が、瞳孔の可能性がある暗領域であるか否かを、事前に簡易的に判断するために設定される。従って、事前探索領域91は、後述する瞳孔位置検出処理(S13~S17)において設定される瞳孔探索領域92(図9参照)よりも小さい。
次いで、CPU81は、前眼部画像90に設定した事前探索領域91内における暗領域の面積を取得する(S10)。前述したように、本実施形態のS10では、事前探索領域91内の暗画素の数、明画素の数、合計輝度値、または平均輝度値等が二値化画像から算出されることで、事前探索領域91内の暗領域の面積が適切に取得される。事前探索領域91内の暗領域の面積が大きい場合には、事前探索領域91は、図8に示すように、瞳孔が写る位置に設定されている可能性が高い。一方で、事前探索領域91内の暗領域の面積が小さい場合には、事前探索領域91は、瞳孔以外の位置に設定されている可能性が高い。
ここで、図8に示す前眼部画像90では、軸上指標投影光学系39(図3参照)によって投影された指標が、角膜(図8では角膜頂点)上に輝点となって写り込んでいる。輝点の部分の輝度値は高くなる。従って、前眼部画像90上に設定された事前探索領域91が、瞳孔が写る位置に一致した場合でも、前眼部画像90上で輝点が瞳孔と事前探索領域91の両方に重なってしまうと、事前探索領域91内における暗領域の面積が小さくなってしまう。その結果、実際には事前探索領域91が瞳孔の位置に一致していても、一致していないと判断される可能性がある。
従って、図8に示すように、本実施形態の事前探索領域91の形状は、中心部のブランクの周囲を取り囲む二次元の形状に形成されている。その結果、事前探索領域91の中心のブランク内に輝点が位置することで、輝点の周囲の領域上に事前探索領域91が重なる状態となる。よって、検査軸IO上に輝点が投影される場合でも、高い精度で瞳孔位置が検出される。
なお、本実施形態の事前探索領域91の形状は、連続した矩形の環状である。しかし、事前探索領域の形状は、例えば、円環状またはU字状等に変更されてもよい。また、事前探索領域91の中心部のブランクの大きさは、角膜上に形成される輝点の大きさよりも大きいことが望ましい。この場合、設定された事前探索領域91のブランクの中心に輝点が位置した際に、輝点が事前探索領域91に重なる可能性がさらに低下する。また、事前探索領域91の外形は、被検眼Eの瞳孔に収まる大きさであってもよい。
図7の説明に戻る。CPU81は、事前探索領域91内の暗領域の面積が、基準値よりも大きいか否かを判断する(S12)。前述したように、事前探索領域91内の暗領域の面積が基準値以下である場合には(S12:NO)、事前探索領域91は、瞳孔以外の位置に設定されている可能性が高い。この場合、注目画素を中心とする瞳孔探索領域92(図9参照)に対して、後述する瞳孔位置検出処理(S13~S17)を実行しても、瞳孔位置が検出される可能性は低い。従って、処理はそのままS19へ移行する。
事前探索領域91内の暗領域の面積が、基準値よりも大きい場合には(S12:YES)、S8で設定された注目画素を中心とする瞳孔探索領域92(図9参照)が、前眼部画像90の画像領域内に設定される(S13)。つまり、S13では、S9で設定された事前探索領域91を中心とし、且つ事前探索領域91よりも大きい瞳孔探索領域92が、前眼部画像90内に設定される。
次いで、CPU81は、前眼部画像90に設定した瞳孔探索領域92内における暗領域の面積を取得する(S14)。前述したように、本実施形態のS14では、瞳孔探索領域92内の暗画素の数、明画素の数、合計輝度値、または平均輝度値等が二値化画像から算出されることで、瞳孔探索領域92内の暗領域の面積が適切に取得される。
ここで、図9に示すように、本実施形態の瞳孔探索領域92の形状は、事前探索領域91の形状と同様に、中心部のブランクの周囲を取り囲む二次元の形状に形成されている。よって、検査軸IO上に輝点が投影される場合でも、高い精度で瞳孔探索領域92内の暗領域の面積が取得される。なお、瞳孔探索領域92の具体的な形状には、事前探索領域91の形状と同様に、種々の形状(例えば、環状またはU字状等)を採用できる。瞳孔探索領域92の中心部のブランクの大きさは、角膜上に形成される輝点の大きさよりも大きいことが望ましい。本実施形態では、瞳孔探索領域92の中心部のブランクは、事前探索領域91の中心部のブランクと一致する。また、瞳孔探索領域92の外形は、被検眼Eの瞳孔の全体を覆うことが可能な大きさであってもよい。
次いで、CPU81は、S1で取得された1つの前眼部画像90に対して、瞳孔探索領域92の設定位置を変更しながらS14で繰り返し取得される暗領域の面積の中で、今回のS14の処理で取得された暗領域の面積が最大であるか否かを判断する(S16)。暗領域の面積が最大となる瞳孔探索領域92には、瞳孔が位置している可能性が高い。S14で取得された暗領域の面積が最大でなければ(S16:NO)、処理はそのままS19へ移行する。S14で取得された暗領域の面積が最大であれば(S16:YES)、現在設定されている瞳孔探索領域92が、瞳孔が位置する領域の候補として記憶される(S17)。
次いで、S1で取得された前眼部画像の全体に対する瞳孔位置の探索が完了したか否かが判断される(S19)。完了していなければ(S19:NO)、注目画素を設定するためのnの値が更新されて(S21)、処理はS8へ戻り、S8~S17の処理が繰り返される。前眼部画像全体に対する瞳孔位置の探索が完了すると(S19:YES)、S17で瞳孔が位置する領域の候補として記憶された瞳孔探索領域92が、瞳孔が位置する領域として確定される(S20)。また、CPU81は、確定(検出)された瞳孔の位置に基づいて、駆動部4(図1参照)の駆動を制御することで、被検眼Eに対する前眼部撮影部35および検査用突出部9の相対的な位置を自動調整する(S20)。次いで、自動アライメントを継続する場合には(S22:NO)、処理はS1へ戻り、最新の前眼部画像に対する瞳孔位置検出処理が実行される。自動アライメントを終了する場合(例えば、被検眼Eに対する検査が終了した場合等)には、自動アライメント処理を終了する。
上記実施形態で開示された技術は一例に過ぎない。従って、上記実施形態で例示された技術を変更することも可能である。例えば、上記実施形態では、事前探索領域91と瞳孔探索領域92を用いた瞳孔検出処理は、各領域内の暗領域の面積に基づいて実行される。その結果、検査用突出部9の影の影響に関わらず、高い精度で瞳孔位置が検出される。しかし、検査用突出部9の影の影響が小さい場合等には、事前探索領域91と瞳孔探索領域92を用いた瞳孔検出処理は、各領域内の暗領域の面積でなく、各領域内の輝度値の合計値または平均値に基づいて実行されてもよい。
上記実施形態では、角膜に写る輝点の影響を抑制するために、事前探索領域91および瞳孔探索領域92の各々の中央部にブランクが設けられている。しかし、角膜に写る輝点の影響が小さい場合等には、事前探索領域91および瞳孔探索領域92には、中央部のブランクが設けられていなくてもよい。
上記実施形態では、事前探索領域91よりも大きい瞳孔検索領域92を用いた処理の負担を軽減するために、事前探索領域91を用いた事前処理が採用されている。しかし、眼科装置1は、事前探査右領域91を用いずに、瞳孔探索領域92のみを用いて瞳孔位置を検出することも可能である。
なお、図7のS1で前眼部画像を取得する処理は、「前眼部画像取得ステップ」の一例である。図7のS4~S21で瞳孔位置を検出する処理は、「瞳孔位置検出ステップ」の一例である。図7のS13で瞳孔探索領域92を設定する処理は、「瞳孔探索領域設定ステップ」の一例である。図7のS14で暗領域の面積を取得する処理は、「暗領域面積取得ステップ」の一例である。図7のS6,17で、暗領域の面積が最大となる瞳孔探索領域92を検出する処理は、「領域検出ステップ」の一例である。図7のS9で事前探索領域91を設定する処理は、「事前探索領域設定ステップ」の一例である。
1 眼科装置
3 筐体
3A 被検眼対向面
4 駆動部
9 検査用突出部
35 前眼部撮影部
39 軸上指標投影光学系
81 CPU
84 記憶部
90 前眼部画像
91 事前探索領域
92 瞳孔探索領域
3 筐体
3A 被検眼対向面
4 駆動部
9 検査用突出部
35 前眼部撮影部
39 軸上指標投影光学系
81 CPU
84 記憶部
90 前眼部画像
91 事前探索領域
92 瞳孔探索領域
Claims (7)
- 被検眼に検査軸を一致させた状態で前記被検眼を検査する眼科装置であって、
筐体と、
前記筐体のうち前記被検眼側を向く面である被検眼対向面から、前記検査軸に沿って前記被検眼側に突出する検査用突出部と、
前記被検眼の前眼部画像を撮影する前眼部撮影部と、
制御部と、
を備え、
前記制御部は、
前記前眼部撮影部によって撮影された前記前眼部画像を取得する前眼部画像取得ステップと、
取得した前記前眼部画像を処理することで、前記被検眼の瞳孔の位置を、前記前眼部画像に写り込む前記検査用突出部の影の影響を除外した状態で検出する瞳孔位置検出ステップと、
を実行することを特徴とする眼科装置。 - 請求項1に記載の眼科装置であって、
前記瞳孔位置検出ステップでは、前記制御部は、
前記前眼部画像の画像領域の一部に瞳孔探索領域を設定し、
設定した前記瞳孔探索領域内において、輝度値が閾値以下の領域である暗領域の面積を取得し、
取得される前記暗領域の面積に基づいて、前記被検眼の瞳孔の位置を検出することを特徴とする眼科装置。 - 請求項2に記載の眼科装置であって、
前記瞳孔位置検出ステップでは、前記制御部は、
前記前眼部画像内の各画素の輝度値を、前記閾値を基準として二値化する二値化処理を行うことで、前記瞳孔探索領域内における前記暗領域の面積を取得することを特徴とする眼科装置。 - 請求項2または3に記載の眼科装置であって、
前記瞳孔位置検出ステップでは、前記制御部は、
前記前眼部画像の画像領域の一部に、前記瞳孔探索領域よりも小さい事前探索領域を設定し、
設定した前記事前探索領域内において前記暗領域の面積を取得し、
前記事前探索領域内における前記暗領域の面積が基準値よりも大きい場合に、前記事前探索領域を中心とする前記瞳孔探索領域を、前記前眼部画像の画像領域内に設定することを特徴とする眼科装置。 - 請求項4に記載の眼科装置であって、
前記検査軸と一致する光軸に沿って指標光を出射することで、前記検査軸上に指標を投影する軸上指標投影光学系をさらに備え、
前記事前探索領域の形状は、中心部のブランクの周囲を取り囲む二次元の形状に形成されていることを特徴とする眼科装置。 - 請求項5に記載の眼科装置であって、
前記瞳孔探索領域の形状は、中心部のブランクの周囲を取り囲む二次元の形状に形成されていることを特徴とする眼科装置。 - 被検眼に検査軸を一致させた状態で前記被検眼を検査する眼科装置によって実行される眼科装置制御プログラムであって、
前記眼科装置は、
筐体と、
前記筐体のうち前記被検眼側を向く面である被検眼対向面から、前記検査軸に沿って前記被検眼側に突出する検査用突出部と、
前記被検眼の前眼部画像を撮影する前眼部撮影部と、
制御部と、
を備え、
前記眼科装置制御プログラムが前記眼科装置の前記制御部によって実行されることで、
前記前眼部撮影部によって撮影された前記前眼部画像を取得する前眼部画像取得ステップと、
取得した前記前眼部画像を処理することで、前記被検眼の瞳孔の位置を、前記前眼部画像に写り込む前記検査用突出部の影の影響を除外した状態で検出する瞳孔位置検出ステップと、
が前記眼科装置によって実行されることを特徴とする眼科装置制御プログラム。
Priority Applications (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2020186795A JP2022076390A (ja) | 2020-11-09 | 2020-11-09 | 眼科装置および眼科装置制御プログラム |
US17/517,187 US20220142475A1 (en) | 2020-11-09 | 2021-11-02 | Ophthalmic apparatus, and recording medium storing ophthalmic apparatus controlling program |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2020186795A JP2022076390A (ja) | 2020-11-09 | 2020-11-09 | 眼科装置および眼科装置制御プログラム |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2022076390A true JP2022076390A (ja) | 2022-05-19 |
Family
ID=81455426
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2020186795A Pending JP2022076390A (ja) | 2020-11-09 | 2020-11-09 | 眼科装置および眼科装置制御プログラム |
Country Status (2)
Country | Link |
---|---|
US (1) | US20220142475A1 (ja) |
JP (1) | JP2022076390A (ja) |
-
2020
- 2020-11-09 JP JP2020186795A patent/JP2022076390A/ja active Pending
-
2021
- 2021-11-02 US US17/517,187 patent/US20220142475A1/en active Pending
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
US20220142475A1 (en) | 2022-05-12 |
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