JP2022076379A - 張地の取付構造 - Google Patents

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Fuminobu Miyashita
拓馬 池田
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Abstract

Figure 2022076379000001
【課題】座を覆う表皮材のずれ、特に前ずれを防ぐようにする。
【解決手段】剛性のあるシェル体たる座シェル26と、クッション25と、それらを包む張地24とから構成されている構造物であって、張地24の周縁部27に設けた締め付け紐38を引き締めることによってクッション25及びシェル体26の周縁部分を覆うものであり、シェル体26の周側部に設けた収容溝27に、張地24の周縁部37の締め付け紐38を引き締めた状態で収容し、収容溝27には、締め付け紐38の結束部位例えば結束具39が抜けないように引っ掛ける抜け止め突起30が設けられようにしている。
【選択図】図3

Description

本発明は、張地の取付構造に関する。さらに詳述すると、本発明は、例えば座シェルの上にのせたクッション材の表面が表皮材・張地で覆われる座に適用して好適な張地の取付構造に関する。
従来より、剛性の座シェル体にクッションを載せて、張地でくるんだ座の構造がある。張地は張地の周縁に取り付けられた締め付け紐を引き締めることで張地を窄め、座のくるみを形成している(例えば、特許文献1)。
特開平10-71057号公報
しかしながら、座の張地は座シェルの上に載せられた状態のクッションの表面側をくるむことにより、クッションの形状に合わせて冠状に成形されるが、張地端部と締め付け紐は座シェルに固定されていないため、張地にクッションの表面と平行な外力がかかると、例えば着座者が前滑りの体勢をとると、張地には前側に回転しようとする力が働く。その結果、座の後方側の張地の端部が引っ張られ、捲られやすくなる。
そこで、本発明は、表皮材の捲れを起こさせない張地の取付構造を提供することを目的とする。
かかる目的を達成するため、本発明にかかる張地の取付構造は、剛性のあるシェル体と、クッションと、それらを包む張地とから構成されている構造物であって、張地の周縁部に設けた締め付け紐を引き締めることによってクッション及びシェル体の周縁部分を覆うものであり、シェル体の周側部の少なくとも一部に設けた収容溝に、張地の周縁部の締め付け紐を引き締めた状態で収容し、収容溝には、締め付け紐の結束部位が抜けないように引っ掛ける抜け止め突起が設けられている。
ここで、抜け止め突起と対向する収容溝を区画する反対側の面には、収容溝としての空間と連通するスペースが形成されていることが好ましい。
また、本発明の張地の取付構造は、スペースがシェル体で支えられるクッションを収容溝の内部に露出させる貫通孔であることが好ましい。
また、本発明の張地の取付構造は、締め付け紐の結束部位が結束具で結束されており、結束具が抜け止め突起を乗り越えて収容溝内に落とし込まれることで結束具の基端側が抜け止め突起に引っ掛かって固定されることが好ましい。
また、本発明の張地の取付構造は、収容溝は上側縁部と下側縁部との間で奥側に向かうほど低所となるように傾斜しており、締め付け紐を引き締めた場合に、傾斜に沿って当該収容溝に案内されると共に当該収容溝の奥に引き込まれるほど張地の周縁部が外観から見えにくくなるようにしている。
また、本発明の張地の取付構造は、収容溝には、締め付け紐の結束部位の左右ずれを防止する側壁があることが好ましい。
さらに本発明は、請求項1から5のいずれか一つに記載の張地の取付構造が適用された座を有することを特徴とする椅子であることが好ましい。
さらに本発明にかかる椅子は、座が跳ね上げ位置に保持した状態であるいは使用位置に保持した状態で同一構造を成す他の椅子と水平方向あるいは鉛直方向にスタッキングし得るように構成されるようにしても良い。
本発明の座の構造や椅子によれば、締付け紐の結束部位が抜け止め突起に引っかかるので、張地に前滑りの力が働いても、締め付け紐及び張地の周縁が動くことが無く、座シェル及びクッションを乗り越えて張地が捲れるようなことがない。
本発明の張地の取付構造を座に適用したネスティング椅子の一実施形態を示す正面上から見た斜視図である。 同椅子の背面下から見た斜視図である。 座の縦断面図である。 同椅子の分解斜視図である。 同椅子を前後方向にスタッキングさせた状態を示す正面上から見た斜視図である。 同椅子を前後方向にスタッキングさせた状態を示す背面上から見た斜視図である。 同椅子を上下方向にスタッキングさせた状態を示す正面下から見た斜視図である。 同椅子を上下方向にスタッキングさせた状態を示す背面上から見た斜視図である。 同椅子の右脚フレームの一例を示す斜視図である。表皮材が取り付けられる際の状態を説明する座の底面図である。 同椅子の脚フレーム先端の他の実施形態を示す図で、石突きを透明化して示している。 座シェル支持部材の斜視図である。 座シェルの一実施形態を示す前上から見た斜視図である。 同座シェルの背面側下から見た斜視図である。 同座シェルの背面図である。 同座シェルの抜け止め突起とスペースと収容溝との関係を示す背面下から見た要部拡大斜視図である。 同座シェルの中央縦断面図である。 張地と締め付け紐と結束具との関係を説明する底面図である。 (A)は座シェルの抜け止め突起と結束部とスペースとの関係を拡大して示す断面図、(B)は同平面図である。
以下、本発明の構成を図面に示す実施の形態の一例に基づいて詳細に説明する。本実施形態では、本発明に係る座の構造の実施形態の一例が会議場などで使用され得る椅子の座の組み立てにおいて用いられている場合を例に挙げる。
図1から図18に、本発明にかかる張地の取付構造を水平方向並びに垂直方向の双方にネスティング椅子の座に適用した例を挙げて実施の一形態を示す。なお、本明細書においては、椅子の座に座った着座者を基準にして、また、特に座については座が水平姿勢にあるときを基準にして、上下,前後,左右を定義する。つまり、「前」又は「前方」とは座において椅子及び当該椅子の座に座った着座者にとっての「前」又は「前向き」であり、「後(うしろ)」又は「後方」とは同様に椅子及び着座者にとっての「後ろ」又は「後向き」である。また、前後方向と水平面内において直交する方向が座において椅子及び着座者にとっての左右方向であり、椅子の幅方向である。さらに、「上」及び「下」は座において椅子及び着座者にとっての上及び下であり、鉛直面内の上と下である。さらに、座が水平姿勢であるとは座面が正確に水平である状態に加えて大凡水平である状態を含み、座が垂直姿勢であるとは座面が正確に垂直である状態に加えて大凡垂直である状態を含む。
この実施形態にかかるネスティング椅子は、図5及び図6に示すように、座を収納位置に跳ね上げた状態で同一構造の他の椅子と前後方向(つまり、水平方向)にスタッキングし得るものであり、ほぼ水平姿勢が保たれる位置(座の使用位置)と跳ね上げられてほぼ垂直姿勢が保たれる位置(座の収納位置)との間で座を回転させるように脚フレームに対して支持させる回動構造を有している。同時に、本実施形態の椅子は、図7及び図8に示すように、座2を跳ね上げずに水平姿勢(つまり、座を使用位置)としたまま同じ種類の他の椅子を上下方向(つまり、床面に垂直方向)に積み重ねるようにすることもできるものである。
本実施形態のネスティング椅子は、例えば図1~図4に示すように、脚1を構成する左右一対の脚フレーム1A,1Bと、各脚フレーム1A,1Bに対して幅方向の水平軸周りに回転自在に支持される座2及び背凭れ3を有し、座2を水平姿勢位置と垂直姿勢位置とに切り替え可能とされている。
脚1は、本実施形態の場合、互いに独立した左右一対の脚フレーム1A,1Bを、それらの間に配置されて相互に連結する座支持部材4と横連結部材9並びに背凭れ3とによって組み立てられている(図4参照)。各脚フレーム1A,1Bは、前脚部5と、後脚部6と、前脚部5と後脚部6とをそれらの上部で連結する前後連結部7と、左右連結部材9を取り付けるための横架橋部8とを備え、例えばアルミダイキャストによって一体成形されている。尚、本実施形態の脚フレーム1A,1Bは、アルミダイキャストによって構成されているが、これに特に限られるものではなく、例えばステンレススティール製パイプあるいはアルミ合金製パイプなどの一本の金属パイプを折り曲げたものを同種の金属板を介して溶接付けして組み立てる一般的な脚フレームを採用しても良いし、場合によってはPA6-GF(ポリアミド6)などのガラス繊維入り強化ナイロンなどの剛性を備えた剛性樹脂で成形しても良い。いずれの場合においても、本発明にかかる構造物を適用できることは言うまでもない。
本実施形態の脚フレーム1A,1Bは、図4及び図9に示すように、後傾姿勢の前脚部5と、前傾姿勢の後脚部6と、前脚部5と後脚部6とをそれらの上部で連結する前後連結部7とで上辺が後脚よりも後方へ突出し且つ後ろ上がりに傾斜した台形状に構成されている。また、前後連結部7の後端には上方に向けて起立する縦ほぞ部10と、内側へ向けて側面から突出する横ほぞ部11とを備えている。
横架橋部8は、例えば前後連結部7の先端側寄りの内側面から内側へ向けて座シェル26の底面形状に沿って下向きに僅かに傾斜しながら突出するように形成され、かつ先端が相手側の脚フレーム1B若しくは1Aに向けて対向するように屈曲して左右連結部材9を嵌合させる先端嵌合部8aが形成されている(図9参照)。この横架橋部8の先端嵌合部8aに例えば角パイプから成る左右連結部材9を嵌め込んでねじ止めすることで、左右の脚フレーム1A,1Bの前側が左右連結部材9を介して相互に連結される。尚、図示していないが、左右連結部材9の中には補強のための芯材が収容され、芯材の両端が横架橋部8の先端嵌合部8aに連結されることによって当該左右連結部材9の剛性特に鉛直方向の剛性を高めて撓みを防ぐように設けられている。
また、図3に示すように、横架橋部8及び左右連結部材9は、前後連結部7の後端付近に設けられる回動軸12よりも前方の位置に配設されて、回動軸12よりも前側で座シェル26を受け支えることができれば良いが、同時に座2の収納位置に座2を跳ね上げて垂直姿勢としたときに左右の脚フレーム1A,1Bの間に残ることから、可能な限り回動軸12寄りの位置に設けることがネスティング効率を上げる上では好ましい。そこで、本実施形態の場合には、例えば、図3に示すように、座2を倒して水平姿勢にした状態で、回動軸12が貫通する位置から座シェル26の先端縁までの間の中程に横架橋部8及び左右連結部材9が配置されるように設けられている。即ち、座2の中程が座シェル26の底面に形成された凸部32を介して左右脚連結パイプ9に支持されている。凸部32は緩衝パッド(図示省略)を備え、座2を使用位置に倒したときに左右連結部材9に当たる際の衝突音の発生を防ぐと共に座2が着座に適当な水平姿勢になる高さに保つことが好ましい。
他方、前後連結部7の後端付近には、図9に示すように、相手側の脚フレーム1B若しくは1Aに向けて開口するねじ穴14が設けられ、座シェル支持部材4の回動軸受け部13の軸穴(図示省略)を内側から前後連結部7へ向けて貫通させる回動軸12の先端のねじをねじ穴14にねじ込むことにより、同軸上に対向配置される回動軸12を中心に座シェル支持部材4が回動自在に連結されている(図4参照)。同時に、左右一対の脚フレーム1A,1Bは座シェル支持部材4を介して連結される。本実施形態の場合、例えば座シェル支持部材4の回動軸受け部13の軸穴には、回動軸12に対して所定の回転抵抗を付与しつつ回動可能に支持するスリーブ15が収容されており、座シェル支持部材4が一定の負荷の下に回転させられる。つまり、座シェル支持部材4によって支持される座2は回動軸12を中心に所定の回転抵抗を受けつつ回動可能に支持される。尚、回動軸12の先端にはねじ穴14の雌ねじと螺合する雄ねじが設けられている。
ここで、ねじ穴14は前後連結部7の後脚6よりも後方の位置に、好ましくは、座2を跳ね上げて垂直姿勢を採ったときに回動軸12の回転中心を通る鉛直軸線よりも後方側(背凭れ3側)に重心位置が設定される位置に回動軸12が配置されるように設けられている。これによって、座2は、回動構造の回転軸部14を中心に跳ね上げられて垂直姿勢を採ると、背凭れ3に凭れかかることで、垂直姿勢が保たれる。
また、後脚部6の背後には、図2に示すように、後部ダンパ16が備えられている。この後部ダンパ16は、例えば樹脂製のブロックであり、後脚部6の背後の前後連結部7の下面に、例えばビス止めあるいは接着等によって取り付けられている。この後部ダンパ16は、例えば後脚部6の背後の前後連結部7の下面を覆う概略矩形状の本体部分16aと、後脚部6の背面に至るまで幅方向外側に突出して後脚部6の背面を保護する突起部分16bとを有している。また、前脚部5の背面側の任意の位置、例えば中程には、樹脂製の前部ダンパ17がビス止めあるいは接着等によって取り付けられている。これによって、座2を跳ね上げた状態で同一構造の他の椅子と前後方向にネスティングさせる場合に、後脚部6の背後の前後連結部7の下面と後ろの椅子の前脚部5の背後の前後連結部7の上面とが後部ダンパ16の本体部分16aの介在により直に接触するのを防いで、衝撃や衝突時の音を緩和させることができる。また、後脚部6の背面と後ろの椅子の前脚部5の前面とが後部ダンパ16の突起部分16bの介在により直に接触するのを防いで、衝撃や衝突時の音を緩和させることができる。他方、椅子を上下に積み重ねてネスティングさせる場合には、後脚部6の背面と後ろの椅子の前脚部5の前面とが後部ダンパ16の突起部分16bの介在により直に接触するのを防いで、衝撃や衝突時の音を緩和させることができる。また、前の椅子の前脚部5と後ろの椅子の前脚部5とが後部ダンパ16の介在により直に接触するのを防いで、衝撃や衝突時の音を緩和させることができる。
ここで、本実施形態の脚フレーム1A,1Bは、前脚部5及び前後連結部7に対して後脚部6が外側にオフセットするように形成され、後脚部6の内脚幅(左右の後脚部6の間の内側の間隔)よりも前脚部2の外脚幅(左右の前脚部5の間の外側の間隔)が狭くなるように構成されている。これにより複数の椅子1が前後方向に並べられたときに、後方の他の椅子の左右の前脚部5が前方の椅子の左右の後脚部6の間に入り込み、ネスティング可能な脚構造となる。なお、本実施形態では、前脚部5及び後脚部6は、それぞれ根元(つまり、前後連結部7の付近)から先端にかけて横幅は均一であるが、前後幅は先端に向かうにしたがって細く(狭く)なるように形成され、それぞれの下端部にキャスター18が取り付けられてスリムな脚にデザインされている。
キャスター18は、本実施形態の場合、双輪タイプのものが採用され、双輪の間隔を脚部5,6の幅よりも僅かに広く設定し、左右の車輪の間に他の椅子の脚部5,6が入り込むように設けられている。また、一対の車輪の間で車軸を支持するハウジングの内側(鉛直スタッキングしたときに下に配置された椅子の脚部と対向する側)の面18aが傾斜面に成形され、上下にスタッキングした時に下の椅子の脚部5,6が双輪の間に収まると共にハウジングの斜面18a部分に当接することにより安定保持するように設けられている。
さらに、本実施形態においてキャスター18を備えることは本発明において必須の構成ではない。例えば図9及び図10に示すように、キャスター18を装備しない場合には、キャスター18に代えて脚部5,6の先端に石突き19が設けられる。この石突き19は脚部5,6の先端のキャスター軸を挿入する軸穴(図示省略)を利用して取り付けられる。キャスター18を取り付ける軸穴は鉛直方向に形成されている。他方、石突き19は脚部5,6が延長された印象を見る者に与えてスリムなデザインにしたいという要望から、脚フレームが延長されたような外観を呈するものとされている。この石突き19には、水平面と平行な脚部の先端面21と対向する突き当て面22が形成され、該突き当て面22から鉛直方向に突出するように石突き19を取り付けるための取付軸20が備えられている。つまり、石突き19は、鉛直方向に突出するように折れ曲がった取付軸20を使って、キャスター軸を挿入する軸穴に装着させることによって、装着しようとする脚部5,6と同方向に配置されて、脚部5,6の一部としては斜め方向に延びるように見える印象を与えるにされている。
背凭れ3は、射出成形によって一体成形された樹脂成形品であり、例えば平面視において左右方向における中間部分が後方に撓んで湾曲すると共に側面視において上に向かうにしたがって漸次細くなる形状に形成されている。そして、両側部分の下端部分には各脚フレーム1A,1Bの前後連結部7の後端の縦ほぞ部10と横ほぞ部11とを収容する縦ほぞ穴及び横ほぞ穴(図示省略)がそれぞれ備えられている。横ほぞ穴は、横ほぞ部11を収容する凹部であると共に、平行に設けられる連結ピン(図示省略)を受け入れる縦穴(図示省略)が設けられている。したがって、背凭れ3は、前後連結部7の後端の先細りとなる縦ほぞ部10と横ほぞ部11及び図示していない連結ピンが両側の下端面に嵌められることによって脚フレーム2に装着される。
ここで、背凭れの縦ほぞ穴を区画する部分の前面の一部は、縦ほぞ部10の前の前後連結部7の幅と同一若しくはほぼ同一の幅の切り欠き(差し込み口23)が設けられている。したがって、背凭れ3を縦ほぞ部10に嵌め込んだときに、差し込み口23の中に前後連結部7が相対的に進入するように連結されるので、背凭れの下端が前後連結部7を跨ぐように覆われる。この場合、脚フレーム1A,1Bの後端面に背凭れ3が付いているように見せることができ、背凭れ3に背フレーム的なものを感じさせないすっきりとした外観にすることができると共に背を広く見せることができる。
座2は、本実施形態の場合、例えば図3に示すように、クッション25と、該クッション25を支持する剛性のあるシェル体としての座シェル26と、クッション25及び座シェル26の縁を包んで座面を形成する表皮材としての張地24とで構成され、座シェル26に載置したクッション25を張地24で包んで、張地24の周縁を座シェル26の裏側に回り込ませて紐締めによって絞ることで座シェル26に取り付けるようにしている。座シェル26の裏面側には締め付け紐38の引き締めによって絞られる張地24の周縁を締め付け紐38ごと収容して外観に表れないようにするための収容溝27が設けられている。
本実施形態の座シェル26は、図12~図16に示すように、クッション25の周りを包み込むように縁が盛り上がった皿状の凹部を形成する樹脂成形品である。具体的には、例えば図12に示すように、平面視矩形状の皿状を成し、周縁から内側に向かうに従ってすり鉢状に傾斜する斜面を有し、縦横、斜めに配置されたリブによってクッション材を受け支える平坦な面が形成されている。座シェル26の裏面側の斜面部分には、クッション25の周縁部及び締め付け紐38を収容して仕舞い込むための収容溝27が少なくとも一部に設けられる。収容溝27は、例えば恰も2枚重ねた皿の縁の間で形成されるように、換言すれば上側縁部28と下側縁部29との間で奥側に向かうほど低所となるように傾斜した収容溝27が形成されている。したがって、収容溝27の奥に引き込まれるほどに外観には表れなくなる。
収容溝27は、座シェル26の裏面側において、座シェル26にとっての前後左右を一廻り連通する凹みとして形成される。この収容溝27の態様は、座シェル26の裏面側において当該座シェル26の前後左右の四方の外方に向けて開口すると共に内方に向けて凹む態様であれば、図に示す例の形態には限定されない。例えば、座シェル26の裏面側が前後左右の四方の傾斜面を有して当該傾斜面の途中に形成される態様でなくても良く、座シェル26が平板状を成し、その周側面部分に奥に向かって下る若しくは上る傾斜を持たせてあるいは水平に形成される収容溝27が形成されるようにしても良い。
また、収容溝27の締め付け紐38の結束部位が配置される部位、例えば座シェル26の場合には、後辺(背凭れ3に面する部分)の中央に、収容溝27としての空間と連通するスペース35が上側縁部28に形成される。スペース35は、締め付け紐38の結束部位並びに端部を収容する空所であり、本実施形態の場合には、座シェル26に載せられるクッション25を収容溝27の内部に露出させる空間即ち貫通孔(いわゆる、窓)として形成されている。この場合、スペース35は、結束具39がクッション25内に潜り込める(つまり、クッション25を押し潰しながらクッション25が存在する位置にまで結束具39を押し込める)ことを可能とする。該スペース35は、クッション25を収める座シェル26の内部空間と収容溝27としての空間とを連通させる貫通孔であることが好ましいが、場合によっては単なる凹部として形成され、クッション25が露出しない構造としても良い。締め付け紐38が結び目で結束されている場合においては、スペース31が単なる凹部あるいは場合によっては無くても、締め付け紐38の結び目を抜け止め突起30を乗り越えさせることはできる。尚、締め付け紐38は通常背凭れ3によって外から隠される座2の後辺の幅方向中央部分で縛られることから、本実施形態では、スペース35は、座シェル26の後辺(背凭れ3に面する部分)の中央位置に形成されているが、これに特に限られるものでは無く、後辺の中央以外の位置あるいは後辺以外の辺のいずれかに設けるようにしても良い。
ここで、スペース31の幅(換言すれば、窓の開口幅)は、本来は前後方向に配置される結束具39の幅よりも僅かでも広ければ足りるが、本実施形態の場合には、紐締めの位置のばらつきを吸収するために、広めの幅を持たせている。また、抜け止め突起30の内側の壁面の位置から収容溝27の奥の突き当たりの壁面までの距離は、少なくとも結束具39の長さよりも長いことが好ましい。他方、スペース31の前後方向(換言すれば、奥行き方向の長さ)の位置は、少なくとも、抜け止め突起30との間に結束具39をスペース31の奥側のクッション25に押し込む方向に通過させるための最小隙間を形成することを可能とする位置に外側の縁が配置される。そこで、収容溝27の奥の突き当たりの壁面から抜け止め突起30の外側の上述の最小隙間を形成するための位置までの長さとされている。つまり、抜け止め突起30は平面視でスペース31の内側に存在する。換言すれば、抜け止め突起30の上にスペース31が配置される。
また、スペース31の下の下側縁部29には、締め付け紐38の結束部位が抜けないように引っ掛ける抜け止め突起30が形成されている。この抜け止め突起30は、本実施形態の場合、結束具39のクッション25へ向けた斜め挿入をし易くするため、収容溝27の外側に面する部分は曲面に形成されると共に内側に面する部分は垂直壁に形成され、結束具39の挿入時の通過を助けると共に抜けを防ぐ。結束具39は、座シェル26を一周する締め付け紐38を引き寄せるようにして結束するので、締め付け紐38に対して垂直即ち前後方向に立つようになる。このため、抜け止め突起30は、前後方向を向くように配置される結束具39の根本側の端部が押し当てられようにする。尚、抜け止め突起30の横幅(つまり、周方向の長さ)は、スペース31と同様に、紐締めの位置のばらつきを吸収するために、広めの幅を持たせている。
抜け止め突起30の内側の収容溝27内には、図18に示すように左右ずれも防止する側壁40を設けても良い。この左右ずれ防止側壁40は、例えば抜け止め突起30に対して収容溝27の奥行き方向(つまり、収容溝27の突き当たりの側壁に向かう方向)に延びる壁であって、例えば抜け止め突起30の両端から抜け止め突起30に対して垂直に配置されている。この左右ずれ防止側壁40は、下側縁部29から突出するように下側縁部29と一体に成形されても良いし、場合によっては上側縁部28から垂下するように上側縁部28と一体成形されても良い。
抜け止め突起30と上側縁部28のスペース31を区画する縁との間の水平方向の隙間は、結束具39を水平方向に挿入あるいは離脱させようとするときには妨げとなる大きさであることが好ましく、より好ましくは結束具39の幅(結束具を圧着する方向あるいは同方向と直交する方向の幅)よりも狭いことである。他方、抜け止め突起30と上側縁部28のスペース31を区画する縁との間の斜め方向の隙間(換言すれば、結束具39をスペース31の奥側のクッション25に押し込む方向における最小隙間)は、結束具39をスペース31の奥側のクッション25に向けて押し込むときには妨げとならない大きさであることが好ましく、より好ましくは結束具39の幅(結束具を圧着する方向あるいは同方向と直交する方向の幅)よりも広いことである。
張地24は、例えば図17に示すように、周縁に筒状に縫合されたバイアステープのループ部37に通された締め付け紐38の両端部を引っ張り、周縁を引き絞り込まれた状態で結束される。本実施形態の場合、締め付け紐38の結束は、互いに逆方向に引っ張った締め付け紐38の両端の重なる箇所を結束具39によって圧着することで、クッション25をくるんだ状態で締め付け紐38を弛み無く結束している。結束具39の圧着は、締め付け紐38の両端を中に通した状態で締め付け紐38を引き絞り、例えば圧着工具などを用いて結束具39を外から潰すことにより簡単に行われる。
結束具39としては、本実施形態の場合、例えばアルミニウムのスリーブが用いられることが好ましいが、これに特に限られるものではなく、圧着することができるものであれば、板状あるいはチャネル状の金属薄板でも良いし、場合によってはプラスチック製クリップなどでも良い。尚、結束具39を使用して締め付け紐38を結束する場合には、結束具39の位置が結束箇所となるが、結束具39を用いない場合には締め付け紐38の結び目が結束箇所・結束位置となる。
以上のように構成された座の構造や椅子によれば、締め付け紐38が引き締められることによって座1を被覆するクッション25の周縁部が絞られて(つまり、窄められて)クッション25及び座シェル26の周縁部分が包まれて座2を構成する。そして、張地24の周縁部即ちループ部37及び締め付け紐38は収容溝27に収容されてループ部37が外観に露出しないように隠される。
例えば、座シェル26の表面側にクッション25が載置された状態でクッション25の表側から張地24が被せられ、クッション25の周縁部分即ちループ部37が座シェル26の裏面側に回り込まされる。締め付け紐38の両端部分が引っ張られて引き締められることにより、張地24がクッション25及び座シェル26の周縁付近を包んだ状態で張地24の周縁部が絞られる(言い換えると、窄められる)。張地24の周縁部は、締め付け紐38が引き締められて絞られる(言い換えると、窄められる)に従って収容溝27へと入り込み、締め付け紐38が十分に引き締められたときには少なくともループ部37が外観上現れないように収容溝27内に入り込む。図に示す例のように座シェル26の裏面側が傾斜面を有する形態に形成される場合には、締め付け紐38が引き締められると、張地24の周縁部が絞られながら(言い換えると、窄められながら)傾斜面上を滑らかに移動して収容溝27へとスムーズに入り込むようになる。締め付け紐38は、十分に引き締められた状態で、結束具39で結束される。
ここで、締め付け紐38の結束部位(本実施形態の場合、結束具39)は、座2の後側の辺の収容溝27の縁の抜け止め突起30を乗り越えることにより、収容溝27の中に収められる。このとき、締め付け紐38が結束具39で結束されている場合には、結束具39を収容溝27に挿入する際には、抜け止め突起30と収容溝27を形成する座シェル26の上側縁部28の収容溝27に臨む面との間の隙間から、水平方向に真っ直ぐ結束具39を差し込もうとしても隙間が狭いため通過しないが、斜め下方から結束具39を差し込むと抜け止め突起30とスペース31を区画する上側縁部28の縁との間の隙間が広いことから、スペース31内を通してクッション25側へ向けて挿入することができる。そこで、一旦結束具39をクッション25を潰しながら抜け止め突起30を通過させた後、収容溝27内に落とし込んで収容する。勿論、結束具39が使用されずに締め付け紐38が結び目で結束されている場合においては、スペース31が無くても締め付け紐38が結び目を抜け止め突起30を乗り越えさせることはできるが、スペース31の存在は挿入作業をより容易にすることができる。
そして、締め付け紐38の結束部位たる結束具39が抜け止め突起30を乗り越えて収容溝27の中に収められると、張地24に前滑りを起こさせる外力が付与されたとしても、結束具(あるいは結び目)39が抜け止め突起30に当たって収容溝27の外に抜去されるのを防ぐことができる。このとき、引き締められる締め付け紐38にかかる力によって、結束具39は座シェル26を一周する締め付け紐38を引き寄せるようにして結束するので締め付け紐38に対して垂直即ち前後方向に立つようになるので、抜け止め突起30の内側の壁面に対して結束具39の基端側(互いに逆向きに周方向に引っ張られる締め付け紐38が合わされる側の端部)が押しつけられるため、抜け力に対して抵抗することができる。特に、抜け止め突起30と上側縁部28のスペース31を区画する縁との間の水平方向の隙間が結束具39の幅(結束具を圧着する方向あるいは同方向と直交する方向の幅)よりも狭い場合には、結束具39による締め付け紐38の圧着が破壊されない限り抜け出ることがない。したがって、張地24の捲れを防ぐことができる。
なお、上述の実施形態は本発明を実施する際の好適な形態の一例ではあるものの本発明の実施の形態が上述のものに限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において本発明は種々変形実施可能である。例えば、上述の実施形態では、皿形状の座シェル26の縁から裏面にかけての斜面に収容溝27を形成するようにしているが、これに特に限られるものではなく、縁が周壁面として露出する平坦な板状の座シェルの前述の周壁面に収容溝を形成する場合などにも適用できることは言うまでもない。
また、上述の実施形態では主にネスティング椅子の座の張地の取付構造に適用した実施形態の一例を挙げて説明したが、これに特に限られるものでは無く、本発明に係る張地の取付構造は背凭れの張地、あるいは座が固定された椅子など、種々の形態を備える座や椅子に対して本発明は適用され得る。
1 脚フレーム
1A 右脚フレーム
1B 左脚フレーム
2 座
3 背凭れ
4 座支持部材
5 前脚部
6 後脚部
7 前後連結部
8 横架橋部
9 横連結部材
10 縦ほぞ部
11 横ほぞ部
12 回動軸
13 回動軸受部
14 ねじ穴
15 スリーブ
16 後部ダンパ
17 前部ダンパ
18 キャスター
18a ハウジングの斜面
19 石突き
20 取付軸
21 キャスターを取り付ける脚の先端面
22 突き当て面
23 差し込み口
24 張地(表皮材)
25 クッション
26 座シェル
27 収容溝
28 上側縁部
29 下側縁部
30 抜け止め突起
31 スペース(窓)
32 脚
33 ねじ穴(雌ねじ部)
34 リブ
35 座支持部材を収める凹部
36 締結ねじ
37 ループ部
38 締付け紐
39 結束具
40 左右ずれ防止側壁

Claims (8)

  1. 剛性のあるシェル体と、クッションと、それらを包む張地とから構成されている構造物であって、
    前記張地の周縁部に設けた締め付け紐を引き締めることによって前記クッション及び前記シェル体の周縁部分を覆うものであり、
    前記シェル体の周側部の少なくとも一部に設けた収容溝に、前記張地の周縁部の締め付け紐を引き締めた状態で収容し、
    前記収容溝には、前記締め付け紐の結束部位が抜けないように引っ掛ける抜け止め突起が設けられていることを
    特徴とする張地の取付構造。
  2. 前記抜け止め突起と対向する前記収容溝を区画する反対側の面には、前記収容溝としての空間と連通するスペースが形成されていることを特徴とする請求項1記載の張地の取付構造。
  3. 前記スペースは前記シェル体で支えられる前記クッションを前記収容溝の内部に露出させる貫通孔であることを特徴とする請求項2記載の張地の取付構造。
  4. 前記締め付け紐の結束部位は結束具で結束されており、前記結束具が前記抜け止め突起を乗り越えて前記収容溝内に落とし込まれることで前記結束具の基端側が前記抜け止め突起に引っ掛かって固定されることを特徴とする請求項1から3のいずれか1つに記載の張地の取付構造。
  5. 前記収容溝は上側縁部と下側縁部との間で奥側に向かうほど低所となるように傾斜しており、前記締め付け紐を引き締めた場合に、傾斜に沿って当該収容溝に案内されると共に当該収容溝の奥に引き込まれるほど前記張地の周縁部が外観から見えにくくなることを特徴とする請求項1から4のいずれか一つに記載の張地の取付構造。
  6. 前記収容溝には、前記締め付け紐の結束部位の左右ずれを防止する側壁があることを特徴とする請求項1から5のいずれか一つに記載の張地の取付構造。
  7. 請求項1から6のいずれか一つに記載の張地の取付構造が適用された座を有することを特徴とする椅子。
  8. 前記座は跳ね上げ位置に保持した状態であるいは使用位置に保持した状態で同一構造を成す他の椅子と水平方向あるいは鉛直方向にスタッキングし得るように構成されていることを特徴とする請求項7記載の椅子。
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