JP2022074749A - X線検出器および荷電粒子線装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】試料以外で発生したX線の取り込みを制限できるX線検出器を提供する。【解決手段】X線検出器100は、X線源から放出されるX線を検出するX線検出器であって、X線を検出する検出面112を有する検出素子110と、X線源を向く通過孔122を有し、検出面112を囲む遮蔽部材120と、通過孔122を区画して、複数の小通過孔140を形成する複数の遮蔽板130と、を含み、小通過孔140は、X線が入射する第1開口142と、第1開口142から入射したX線が射出される第2開口144と、を有し、第1開口142の面積は、第2開口144の面積よりも小さい。【選択図】図3
Description
本発明は、X線検出器および荷電粒子線装置に関する。
走査電子顕微鏡や、透過電子顕微鏡に搭載される元素分析装置として、エネルギー分散型X線分光装置(Energy dispersive X-ray Spectrometer)が知られている。
エネルギー分散型X線分光装置が搭載された電子顕微鏡において、試料で発生したX線を検出する際には、X線検出器が試料近傍に配置される。このようなエネルギー分散型X線分光装置は、例えば、特許文献1に開示されている。
このようなエネルギー分散型X線分光装置では、試料で発生したX線だけでなく、試料以外で発生したX線がX線検出器に取り込まれてしまう場合がある。試料以外で発生したX線がX線検出器に取り込まれてしまうと、バックグラウンドが増大したり、X線スペクトル中に試料由来ではないピークが現れたりしてしまう。
本発明に係るX線検出器の一態様は、
X線源から放出されるX線を検出するX線検出器であって、
X線を検出する検出面を有する検出素子と、
X線を通過させる通過孔を有し、前記検出面を囲む遮蔽部材と、
前記通過孔を区画して、複数の小通過孔を形成する複数の遮蔽板と、
を含み、
前記小通過孔は、
前記X線源を向く第1開口と、
前記第1開口から入射したX線が射出される第2開口と、
を有し、
前記第1開口の面積は、前記第2開口の面積よりも小さい。
X線源から放出されるX線を検出するX線検出器であって、
X線を検出する検出面を有する検出素子と、
X線を通過させる通過孔を有し、前記検出面を囲む遮蔽部材と、
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前記小通過孔は、
前記X線源を向く第1開口と、
前記第1開口から入射したX線が射出される第2開口と、
を有し、
前記第1開口の面積は、前記第2開口の面積よりも小さい。
このようなX線検出器では、試料で発生したX線を通過させつつ、試料以外で発生したX線を効率よく遮蔽することができる。したがって、このようなX線検出器では、試料以外で発生したX線の取り込みを制限できる。
本発明に係る荷電粒子線装置の一態様は、
上記X線検出器を含む。
上記X線検出器を含む。
以下、本発明の好適な実施形態について図面を用いて詳細に説明する。なお、以下に説明する実施形態は、特許請求の範囲に記載された本発明の内容を不当に限定するものではない。また、以下で説明される構成の全てが本発明の必須構成要件であるとは限らない。
また、以下では、本発明に係る荷電粒子線装置として、電子線を試料に照射してX線を発生させる透過電子顕微鏡を例に挙げて説明するが、本発明に係る荷電粒子線装置は電子線以外の荷電粒子線(イオンビーム等)を試料に照射してX線を発生させる装置であってもよい。
1. 電子顕微鏡
まず、本発明の一実施形態に係るX線検出器を含む電子顕微鏡について図面を参照しながら説明する。図1は、本発明の一実施形態に係るX線検出器100を含む電子顕微鏡1の構成を示す図である。
まず、本発明の一実施形態に係るX線検出器を含む電子顕微鏡について図面を参照しながら説明する。図1は、本発明の一実施形態に係るX線検出器100を含む電子顕微鏡1の構成を示す図である。
電子顕微鏡1は、例えば、透過電子顕微鏡である。電子顕微鏡1には、エネルギー分散型X線分光装置10(以下、単に「EDS」ともいう)が搭載されている。EDS10は、X線検出器100を含む。
電子顕微鏡1は、さらに、電子源2と、照射系レンズ3と、試料ホルダー4と、試料ステージ5と、対物レンズ6と、中間レンズ7と、投影レンズ8と、撮像装置9と、を含む。
電子源2は、電子線を発生させる。電子源2は、陰極から放出された電子を陽極で加速し電子線を放出する電子銃である。
照射系レンズ3は、電子源2で発生した電子線を集束して試料Sに照射するためのレンズである。
試料ホルダー4は、試料Sを保持している。試料ホルダー4は、試料ステージ5に挿入されている。試料ステージ5は、試料ホルダー4に保持された試料Sを位置決めする。図示の例では、試料ステージ5は、対物レンズ6のポールピースの横から試料Sを挿入するサイドエントリーステージである。
対物レンズ6は、試料Sを透過した電子線で透過電子顕微鏡像(TEM像)を結像するための初段のレンズである。対物レンズ6は、図示はしないが、ポールピースを有しており、ポールピースの上極とポールピースの下極との間に磁場を発生させて電子線を集束させる。
中間レンズ7および投影レンズ8は、対物レンズ6によって結像されたTEM像をさらに拡大し、撮像装置9に結像させる。電子顕微鏡1では、対物レンズ6、中間レンズ7、
および投影レンズ8によって、結像系が構成されている。
および投影レンズ8によって、結像系が構成されている。
撮像装置9は、結像系によって結像されたTEM像を撮影する。撮像装置9は、例えば、CCD(Charge Coupled Device)カメラやCMOS(Complementary MOS)カメラ等のデジタルカメラである。
EDS10は、試料Sに電子線が照射されることにより試料Sで発生した特性X線を検出するX線検出器100を含む。X線検出器100としては、例えば、シリコンドリフト検出器(SDD)、Si(Li)検出器等を用いることができる。EDS10は、X線検出器100を移動させる移動機構を備えている。試料Sから発生するX線を検出する際には、X線検出器100は試料S近傍に配置される。
なお、上記では、電子顕微鏡1が、試料Sを透過した電子線でTEM像を結像する透過電子顕微鏡(TEM)である場合について説明したが、電子顕微鏡1は、電子線を走査して、走査像を取得する走査透過電子顕微鏡(STEM)であってもよい。
図2は、EDS10の構成を示す図である。
EDS10は、図2に示すように、X線検出器100と、比例増幅器20と、多重波高分析器30と、コンピューター40と、を含む。
X線検出器100にX線が入射すると、X線検出器100内でX線のエネルギーの大きさに応じた電荷が発生し、この電荷がX線検出器100内の電界効果型トランジスタによって電圧に変換される。X線検出器100から出力された信号(パルス信号)は、比例増幅器20で増幅され、多重波高分析器30で波高値ごとに計数される。コンピューター40は、この波高値ごとのパルス数に基づいて、横軸にX線のエネルギー、縦軸にX線のカウント数(強度)で示されるX線スペクトルを生成する。
2. X線検出器
図3は、X線検出器100を模式的に示す図である。対物レンズ6は、ポールピースの上極6aと、ポールピースの下極6bと、を有している。上極6aと下極6bとの間に試料Sが配置される。X線検出器100においてX線を検出する際には、X線検出器100は、上極6aと下極6bとの間に配置された試料Sの側方に配置される。
図3は、X線検出器100を模式的に示す図である。対物レンズ6は、ポールピースの上極6aと、ポールピースの下極6bと、を有している。上極6aと下極6bとの間に試料Sが配置される。X線検出器100においてX線を検出する際には、X線検出器100は、上極6aと下極6bとの間に配置された試料Sの側方に配置される。
X線検出器100は、検出面112を有する検出素子110と、遮蔽部材120と、遮蔽板130と、を含む。
検出素子110は、X線を検出する素子である。検出素子110は、検出面112を有している。検出素子110は、検出面112に入射したX線のエネルギーの大きさに応じた電荷を発生させる。検出面112は、例えば、長方形である。
遮蔽部材120は、試料S以外で発生したX線を遮蔽する。遮蔽部材120は、検出素子110の前方に設けられている。遮蔽部材120は、検出面112を囲んでいる。遮蔽部材120の形状は、例えば、角筒である。遮蔽部材120は、X線を通過させる通過孔122を有している。
通過孔122は、X線の経路となる。すなわち、試料Sで発生したX線は、通過孔122を通って、検出面112に入射する。通過孔122の開口124は、X線源Oを向いている。例えば、通過孔122の開口124の中心を通り、開口124に垂直な線Pは、X線源Oを通る。X線源Oは、試料Sに電子線が照射される箇所である。X線源Oは、例え
ば、対物レンズ6の光軸OAと試料面(試料Sが配置される面)との交点の位置にある。X線源Oで発生したX線は、遮蔽部材120の開口124から通過孔122を通って検出面112に入射する。
ば、対物レンズ6の光軸OAと試料面(試料Sが配置される面)との交点の位置にある。X線源Oで発生したX線は、遮蔽部材120の開口124から通過孔122を通って検出面112に入射する。
図4は、遮蔽部材120および遮蔽板130を模式的に示す斜視図である。図5は、遮蔽部材120および遮蔽板130を模式的に示す平面図である。図6は、X線検出器100の要部を模式的に示す図である。
遮蔽板130は、遮蔽部材120の通過孔122に設けられている。X線検出器100は、複数の遮蔽板130を有している。図示の例では、X線検出器100は、3つの遮蔽板130を有している。
複数の遮蔽板130は、通過孔122を区画して、複数の小通過孔140を形成している。図示の例では、通過孔122が3つの遮蔽板130で区画されて、4つの小通過孔140が形成されている。なお、遮蔽板130の数は特に限定されない。遮蔽板130の数を増やすことで、X線検出器100において、試料S以外で発生したX線が取り込まれることをより制限できる。
遮蔽板130は、図6に示すように、X線源Oと検出面112の任意の点を結ぶ仮想直線L2に沿って配置されている。すなわち、複数の遮蔽板130のうちの隣り合う遮蔽板130は、平行ではない。
小通過孔140は、第1開口142と、第2開口144と、を有している。第1開口142は、小通過孔140におけるX線の入口である。第1開口142は、X線源Oを向いている。第1開口142の中心を通り、第1開口142に垂直な仮想直線は、X線源Oを通る。図示の例では、遮蔽部材120の開口124を複数の遮蔽板130で区画することによって、複数の第1開口142が形成されている。第2開口144では、第1開口142から入射したX線が射出される。第2開口144は、小通過孔140におけるX線の出口である。第2開口144は、検出面112を向いている。
第1開口142の面積は、第2開口144の面積よりも小さい。すなわち、小通過孔140は、X線の入口(第1開口142)が小さく、X線の出口(第2開口144)が大きい。小通過孔140は、第1開口142から第2開口144に向かって断面積が徐々に大きくなる。第1開口142の中心と第2開口144の中心を結ぶ仮想直線L4は、X線源Oを通る。
遮蔽部材120および遮蔽板130の材質は、例えば、モリブデンや、タングステンなどの金属である。
試料Sで発生したX線は、第1開口142に入射し、小通過孔140を通って、第2開口144から射出される。第2開口144から射出されたX線は、検出面112に入射する。
3. 動作
電子顕微鏡1では、電子源2から放出された電子線は、照射系レンズ3で集束されて試料Sに照射される。試料Sに電子線が照射されると、試料SでX線(特性X線)が発生する。試料Sで発生したX線は、遮蔽部材120に形成された小通過孔140を通って、検出素子110の検出面112に入射する。このようにして、試料Sで発生したX線は、X線検出器100に取り込まれる。
電子顕微鏡1では、電子源2から放出された電子線は、照射系レンズ3で集束されて試料Sに照射される。試料Sに電子線が照射されると、試料SでX線(特性X線)が発生する。試料Sで発生したX線は、遮蔽部材120に形成された小通過孔140を通って、検出素子110の検出面112に入射する。このようにして、試料Sで発生したX線は、X線検出器100に取り込まれる。
ここで、試料Sに電子線が照射されると、試料S以外からもX線が発生する。例えば、試料Sに電子線が照射されると、試料Sにおいて制動放射(電子が試料中の原子核の電場により加速度を受けて電磁波(X線)を放射する現象)が起こる。制動放射によるX線がポールピースで反射されて、X線はX線検出器100に向かう場合がある。
また、試料Sに電子線が照射されると、電子が試料S内で散乱されて散乱電子が発生する。散乱電子がポールピースの下極6bに衝突することで、ポールピースからX線(特性X線)が発生する場合がある。
このようにして、試料S以外から発生したX線がX線検出器100に取り込まれると、バックグラウンドが増大したり、X線スペクトル中に試料S由来ではないピークが現れたりしてしまう。
X線検出器100では、遮蔽部材120の通過孔122が遮蔽板130によって複数の小通過孔140に区画されている。また、小通過孔140の第1開口142は、第2開口144よりも小さい。そのため、試料Sで発生したX線を通過させつつ、試料S以外から発生したX線を効率よく遮蔽することができる。
4. 作用効果
X線検出器100は、X線を通過させる通過孔122を有し、検出面112を囲む遮蔽部材120と、通過孔122を区画して、複数の小通過孔140を形成する複数の遮蔽板130と、を含み、小通過孔140は、X線源Oを向く第1開口142と、第1開口142から入射したX線が射出される第2開口144と、を有する。また、第1開口142の面積は、第2開口144の面積よりも小さい。そのため、X線検出器100では、試料Sで発生したX線を通過させつつ、試料S以外で発生したX線を効率よく遮蔽することができる。したがって、X線検出器100では、試料S以外で発生したX線の取り込みを制限できる。
X線検出器100は、X線を通過させる通過孔122を有し、検出面112を囲む遮蔽部材120と、通過孔122を区画して、複数の小通過孔140を形成する複数の遮蔽板130と、を含み、小通過孔140は、X線源Oを向く第1開口142と、第1開口142から入射したX線が射出される第2開口144と、を有する。また、第1開口142の面積は、第2開口144の面積よりも小さい。そのため、X線検出器100では、試料Sで発生したX線を通過させつつ、試料S以外で発生したX線を効率よく遮蔽することができる。したがって、X線検出器100では、試料S以外で発生したX線の取り込みを制限できる。
図7は、比較例に係るX線検出器101を模式的に示す図である。
図7に示すように、遮蔽部材120の長さLLを大きくすることで、試料S以外で発生したX線の取り込みを制限することができる。しかしながら、遮蔽部材120の長さLLを大きくすると、検出面112を試料Sに近づけることができない。
図8は、比較例に係るX線検出器102を模式的に示す図である。
図8に示すように、X線検出器101の検出面112の面積を小さくすることで、試料S以外で発生したX線の取り込みを制限することができる。しかしながら、検出面112の面積を小さくすると、検出効率が低下してしまう。ここで、検出効率とは、試料Sからの放出されたX線のうち、X線検出器で検出されて信号となる割合をいう。
X線検出器100では、上述したように、遮蔽板130で通過孔122を区画することによって、試料S以外で発生したX線の取り込みを制限する。そのため、X線検出器100では、上記のような問題が生じない。すなわち、X線検出器100では、X線検出器100を試料Sに近づけることができる。また、X線検出器100では、検出面112の面積を大きくすることができる。
X線検出器100では、第1開口142の中心と第2開口144の中心を結ぶ仮想直線L4は、X線源Oを通る。そのため、X線検出器100では、X線源Oで発生したX線を通過させつつ、試料S以外で発生したX線を効率よく遮蔽することができる。
X線検出器100では、遮蔽板130は、X線源Oと検出面112上の仮想点とを結ぶ仮想直線L2に沿って配置されている。そのため、X線検出器100では、X線源Oで発生したX線を通過させつつ、試料S以外で発生したX線を効率よく遮蔽することができる。
電子顕微鏡1は、X線検出器100を含む。そのため、電子顕微鏡1では、試料S以外で発生したX線の取り込みを制限できる。
5. 変形例
なお、本発明は上述した実施形態に限定されず、本発明の要旨の範囲内で種々の変形実施が可能である。
なお、本発明は上述した実施形態に限定されず、本発明の要旨の範囲内で種々の変形実施が可能である。
5.1. 第1変形例
図9は、第1変形例に係るX線検出器200の遮蔽部材120および遮蔽板130を模式的に示す斜視図である。図10は、第1変形例に係るX線検出器200の要部を模式的に示す図である。図11は、第1遮蔽板130aを模式的に示す図である。以下、第1変形例に係るX線検出器200において、上述したX線検出器100の構成部材と同様の機能を有する部材については同一の符号を付し、その詳細な説明を省略する。
図9は、第1変形例に係るX線検出器200の遮蔽部材120および遮蔽板130を模式的に示す斜視図である。図10は、第1変形例に係るX線検出器200の要部を模式的に示す図である。図11は、第1遮蔽板130aを模式的に示す図である。以下、第1変形例に係るX線検出器200において、上述したX線検出器100の構成部材と同様の機能を有する部材については同一の符号を付し、その詳細な説明を省略する。
X線検出器200では、遮蔽部材120の通過孔122は、複数の第1遮蔽板130aと複数の第2遮蔽板130bによって、複数の小通過孔140に区画されている。複数の第1遮蔽板130aは、第1方向Aに配列されている。複数の第2遮蔽板130bは、第1方向Aに直交する第2方向Bに配列されている。第1遮蔽板130aと第2遮蔽板130bは交差している。
第1遮蔽板130aは、X線源Oと検出面112の任意の点を結ぶ仮想直線L2に沿って配置されている。同様に、第2遮蔽板130bは、X線源Oと検出面112の任意の点を結ぶ仮想直線L2に沿って配置されている。小通過孔140の第1開口142の面積は、小通過孔140の第2開口144の面積よりも小さい。
X線検出器200では、複数の第1遮蔽板130aが第1方向Aに配列され、複数の第2遮蔽板130bが第2方向Bに配列されている。そのため、X線検出器200では、試料S以外で発生したX線を、より遮蔽することができる。
5.2. 第2変形例
上述した実施形態では、本発明に係るX線検出器がエネルギー分散型X線検出器である場合について説明したが、本発明に係るX線検出器は波長分散型X線分光器であってもよい。波長分散型X線分光器では、分光結晶でのブラッグ反射を利用して、試料から発生するX線を特定波長のX線に分離して検出する。例えば、図4に示す通過孔122が遮蔽板130で区画された遮蔽部材120を、分光結晶の前段に配置することによって、試料Sで発生したX線を通過させつつ、試料S以外から発生したX線を遮蔽することができる。
上述した実施形態では、本発明に係るX線検出器がエネルギー分散型X線検出器である場合について説明したが、本発明に係るX線検出器は波長分散型X線分光器であってもよい。波長分散型X線分光器では、分光結晶でのブラッグ反射を利用して、試料から発生するX線を特定波長のX線に分離して検出する。例えば、図4に示す通過孔122が遮蔽板130で区画された遮蔽部材120を、分光結晶の前段に配置することによって、試料Sで発生したX線を通過させつつ、試料S以外から発生したX線を遮蔽することができる。
5.3. 第3変形例
上述した実施形態では、本発明に係る荷電粒子線装置が、透過電子顕微鏡である場合について説明したが、本発明に係る荷電粒子線装置は、透過電子顕微鏡(TEM)に限定されない。例えば、本発明に係る荷電粒子線装置は、走査透過電子顕微鏡(STEM)、走査電子顕微鏡(SEM)、電子プローブマイクロアナライザー(EPMA)であってもよい。また、本発明に係る荷電粒子線装置は、イオンビームを試料に照射してX線を発生させる装置であってもよい。
上述した実施形態では、本発明に係る荷電粒子線装置が、透過電子顕微鏡である場合について説明したが、本発明に係る荷電粒子線装置は、透過電子顕微鏡(TEM)に限定されない。例えば、本発明に係る荷電粒子線装置は、走査透過電子顕微鏡(STEM)、走査電子顕微鏡(SEM)、電子プローブマイクロアナライザー(EPMA)であってもよい。また、本発明に係る荷電粒子線装置は、イオンビームを試料に照射してX線を発生させる装置であってもよい。
なお、上述した実施形態及び変形例は一例であって、これらに限定されるわけではない。例えば各実施形態及び各変形例は、適宜組み合わせることが可能である。
本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、さらに種々の変形が可能である。例えば、本発明は、実施形態で説明した構成と実質的に同一の構成を含む。実質的に同一の構成とは、例えば、機能、方法、及び結果が同一の構成、あるいは目的及び効果が同一の構成である。また、本発明は、実施形態で説明した構成の本質的でない部分を置き換えた構成を含む。また、本発明は、実施形態で説明した構成と同一の作用効果を奏する構成又は同一の目的を達成することができる構成を含む。また、本発明は、実施形態で説明した構成に公知技術を付加した構成を含む。
1…電子顕微鏡、2…電子源、3…照射系レンズ、4…試料ホルダー、5…試料ステージ、6…対物レンズ、6a…上極、6b…下極、7…中間レンズ、8…投影レンズ、9…撮像装置、10…エネルギー分散型X線分光装置、20…比例増幅器、30…多重波高分析器、40…コンピューター、100…X線検出器、101…X線検出器、110…検出素子、112…検出面、120…遮蔽部材、122…通過孔、124…開口、130…遮蔽板、130a…第1遮蔽板、130b…第2遮蔽板、140…小通過孔、142…第1開口、144…第2開口、200…X線検出器
Claims (8)
- X線源から放出されるX線を検出するX線検出器であって、
X線を検出する検出面を有する検出素子と、
X線を通過させる通過孔を有し、前記検出面を囲む遮蔽部材と、
前記通過孔を区画して、複数の小通過孔を形成する複数の遮蔽板と、
を含み、
前記小通過孔は、
前記X線源を向く第1開口と、
前記第1開口から入射したX線が射出される第2開口と、
を有し、
前記第1開口の面積は、前記第2開口の面積よりも小さい、X線検出器。 - 請求項1において、
前記第1開口の中心と前記第2開口の中心を結ぶ仮想直線は、前記X線源を通る、X線検出器。 - 請求項1または2において、
複数の前記遮蔽板のうちの隣り合う前記遮蔽板は、平行ではない、X線検出器。 - 請求項1ないし3のいずれか1項において、
前記遮蔽板は、前記X線源と前記検出面上の仮想点とを結ぶ仮想直線に沿って配置されている、X線検出器。 - 請求項1ないし4のいずれか1項において、
複数の前記遮蔽板のうちの複数の第1遮蔽板は、第1方向に配列され、
複数の前記遮蔽板のうちの複数の第2遮蔽板は、前記第1方向と直交する第2方向に配列されている、X線検出器。 - 請求項1ないし5のいずれか1項に記載のX線検出器を含む、荷電粒子線装置。
- 請求項6において、
対物レンズを含み、
前記X線源は、試料が配置される試料面と前記対物レンズの光軸の交点の位置にある、荷電粒子線装置。 - 請求項7において、
前記対物レンズは、上極と下極を有するポールピースを含み、
前記上極と前記下極との間に前記試料が配置され、
前記X線検出器は、前記試料の側方に配置される、荷電粒子線装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2020185070A JP2022074749A (ja) | 2020-11-05 | 2020-11-05 | X線検出器および荷電粒子線装置 |
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JP2020185070A JP2022074749A (ja) | 2020-11-05 | 2020-11-05 | X線検出器および荷電粒子線装置 |
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JP2020185070A Pending JP2022074749A (ja) | 2020-11-05 | 2020-11-05 | X線検出器および荷電粒子線装置 |
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Country | Link |
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-
2020
- 2020-11-05 JP JP2020185070A patent/JP2022074749A/ja active Pending
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